平成27年6月26日(金曜日)11時00分~12時00分
文部科学省 15F1会議室
雨宮主査、杉沢委員、高橋委員、山本委員
工藤量子放射線研究推進室長、中川研究開発基盤課課長補佐
科学技術・学術審議会 先端研究基盤部会
基盤技術作業部会(第2回)
平成27年6月26日
【雨宮主査】 それでは定刻になりましたので、第2回の基盤技術作業部会を始めたいと思います。議事次第で11時から12時までで、議題1、2とありますが、今日の議論のポイントが、このA4の横。まず議題の1の基盤技術の検討についてということで、中川様から何か少し。
中川研究開発基盤課課長補佐より、資料1の説明があった。
【高橋委員】 研究基盤は何かを、研究を支えていて、またそれを支える基盤技術ということですね。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 そうですね。研究基盤も結構多様なので、これは中に写真をいっぱい入れて、大体こんなイメージですというのがこれで伝わるといいかなと思っているのですけれども。
【雨宮主査】 最初のタイトルがちょっとリダンダントだったのです。言わんとすることはよく分かるのですけれども、「研究開発を支える研究基盤としての基盤技術について」。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 基盤技術が研究基盤の中か外かという考えもあって、そこは余り整理していなかったのですが、研究基盤を支えるとした方が、例えば研究基盤であるSPring-8を支えているような技術であるとか、SPring-8で使われている技術であると。Spring-8を使うときに必要な技術であるとか。研究基盤そのものである技術。
【高橋委員】 それをきちんと明確に。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 やった方が分かりいいだろうと。
【杉沢委員】 ここで言う研究基盤というのは、やはりインフラという意味ですよね。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 インフラですね。
【杉沢委員】 そうすると施設とか物というイメージになりますから。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 ただ、そこが強いですけれども、別にソフト的なものを外す必要も必ずしもないと思いまして。
【杉沢委員】 なるほど。ソフトというものを含むという。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 ええ。データベース的になっているものも当然ありますし、前回も少し議論になったと思うのですが手法的なものは、こう書いたとしてもやはり研究基盤の中に入っているものもあると思いますし、その手法を開発する部分で、それを支えているのは技術というのも当然出てくるのかなと思っています。
【雨宮主査】 まず、この研究基盤、何とか基盤とあったときに、研究基盤と並ぶものというか対比できるものは、この一番最後のページだと産業基盤となりますけれども、要する基盤といった場合に、どういう基盤があるのかという並びでいったときに、最初のタイトルは研究開発を支える研究基盤としてのってありましたが、研究と、ここで開発というのが抜けてしまっていることに関してどうなのかなと。この研究開発基盤を支える基盤技術ということもあり得るかなとは思うのですけれどもね。だからR&D。
【杉沢委員】 そうですね。研究開発まで含めた方がいいなとは思います。
【山本委員】 社会に向けてということを考えると、そこまで見通したものであるという。
【雨宮主査】 だからそこをあえて研究だけにするのか、R&Dで研究開発基盤とするかによって、いや、これ、後ろのまとめ方との関係によると思いますけれども、でも研究と開発をセットにしていますよね、普通ね。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 研究基盤の審議は大体研究基盤で、研究開発は研究開発でという感じはあるんで。
【杉沢委員】 こういうふうに使われているということですね。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 用語的には。
【雨宮主査】 用語的にね。
【杉沢委員】 産業製品で見ると、多分含まれているのですね、開発も多分。例えばこのSPring-8を使って自動車の鋼板の開発をしますというのは当然やられていますので、この研究という言葉の中には実は開発も含まれているという理解かと思います。
【雨宮主査】 慣用的にそういうふうに使われているならそれでいいと思いますけれどもね。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 そこは、全く排除はしていないです。
中川研究開発基盤課課長補佐より、資料1について説明があった。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 ここで基盤技術の概念のところで、前回の議論でもありました、定義そのものはもう1文で、4ページの冒頭にあります「広範で」から始まる「基盤的な科学技術とする」というところでもう1文でシンプルに書いた上で、次のところで研究分野の例を挙げ、さらにその先でいろいろな装置から手法から、そういった幅広く基盤技術を捉えるということでるる書いております。ここらに挙げたそれぞれに対応する形で後ろに少しイメージが付きやすいように写真を載せております。これらそのものは装置であったりするので、これは基盤技術というよりかは基盤技術をイメージさせるように基盤技術の例という形で、ここはちょっと基盤技術の例として写真そのものは。
【杉沢委員】 研究基盤。
【高橋委員】 研究基盤。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 研究基盤ですね。研究基盤の例として挙げております。基盤技術の例と書くと、何か装置の写真があって、そこと混乱するだろうということで、ここは割り切って研究基盤の例とした上で、基盤技術に密接に関係するものを挙げましたという整理をしようかなと考えました。
【雨宮主査】 ここで出ている写真はここに相当するわけですね、先端の。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 そうですね。大型施設ということで。
【雨宮主査】 大型施設ですね。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 やっぱり代表選手は、共用法で指定しているところの4施設というのをまず一番に挙げてきました。
【雨宮主査】 一番最初の説明で、この説明で、今回はここっていうか。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 基盤技術という意味では、ここで大型施設の説明をするわけではないのですが、ただ、研究基盤として分かりやすいものとして、代表選手としてこれを書かせてもらったと。
【雨宮主査】 そうか、3-2も出てくるわけですね。そうか。3枚出てくるわけですね。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 いや、4枚。
【雨宮主査】 そうか、そうか。分かりました。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 文科省なので、できるだけ先端のイメージを持つもの、そこがまず文科省にある仕事なので、本来は汎用機器みたいなものも含めて当然、排除するものではないのですが、格好いいものという。先端のものという。
【雨宮主査】 分かりました。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 インフラとしまして、こういったバイオリソースの維持には相当飼育にも手間が掛かりますし、こういった世話する人も不可欠な人材ですので、ちょっと写真を頂いて置いております。数理科学も、数理科学は担当の課が別途ありまして、そこから情報提供いただきまして、いろいろな分野を支えているという模式的な絵の資料、最近の研究成果で数理科学的に解析したものが実際の可視化を、多分、何か取ってみたのだと思うのですけれども、ちゃんとシミュレーションのものと現実のものを突き合わせるということで成果が確認できたという事例を挙げております。
【雨宮主査】 細かいことですけれども、この3-2の研究基盤の例の下に米印で「基盤技術は」とあって、いや、これはあるのはいいと思うのですが、最後のところの括弧はない方がいいのではないでしょうか。「開発、利用といった関係する技術、理論、方法論も含む」で。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 括弧を落として文として。
【雨宮主査】 うん、括弧がない方が何かすっきりしているような気が。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 「技術、理論、方法論を含む」。
【雨宮主査】 これ、文章ですよね。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 はい。
【雨宮主査】 だから「基盤技術はこれこれではなく、これこれを含む」という文章にした方がすっきりしているということです。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 はい。
【高橋委員】 「関係する技術で」とやった方がいいのかな、そうしたら。文章的には。「関係する技術で理論、方法論を含む」。
【雨宮主査】 そうですね。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 「技術で理論、方法論を含む」と。
【雨宮主査】 今、問題になった文言と同じことは本文にはどこにまとまっていましたか。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 本文には直接同じ表現では書いてはおりません。
【雨宮主査】 直接は書いていないけれども、それに類似したことはどっかに何か出ていたような気がしたのですけれども。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 「装置そのものは技術ではないが」ということで1パラの後半のところですね。「装置を活用した。共通する手段は基盤技術」という言い方を前段ではして。
【雨宮主査】 4ページ目の?
【中川研究開発基盤課課長補佐】 4ページ目の1パラの真ん中後ろぐらいで、「計算・解析装置など装置そのものは技術ではないが」。
【雨宮主査】 「ないが、これの装置を活用するこれこれという多くの研究に共通する手段は」。ここですね。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 はい。
【雨宮主査】 そうしたときに。後ろの最後のイメージ図のところに、「観る」「知る」「作る」とか「拡げる」とかって方法論、システム論とかネットワーク、こういうのが理論のところに入ってきますよね。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 はい。
【雨宮主査】 それはこの図のキャプションには方法論、理論、含むというふうに書いたけれども、どっかメーンの本文で、それに相当するものを含んで、そこはどういうふうになるのですか。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 4ページの最後のパラグラフ、「また」のところで方法論。
【雨宮主査】 失礼しました。ここに書いてありますね。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 ここで利用や開発が書いて、最後に数理科学、方法論ということで理論を。
【雨宮主査】 分かりました。明示されていました。どうも、どうも。どっかにあったな。
あと、じゃあ続けて、また御説明お願いします。
中川研究開発基盤課長より資料1の説明があった。
【雨宮主査】 いかがでしょうか。
説明というか定義があるとそれぞれ分かるのですけれども、逆に抜けているところというよりも何かかなりかぶりが見えてきちゃいますよね。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 結局、広くというところでは、汎用性、波及性も。
【雨宮主査】 高利用性というところに利用頻度が高い、だから高いという言葉を付いて高利用性というのに限定していてもいいかなと。高利用性に広範なところまで入れなくても、後ろに汎用性とか波及性とかって、そこでちゃんと拾えているので、高利用性に広範な分野というところまで入れてしまうと、何かせっかくの後ろの汎用性、波及性が何か、と高利用性の、何ていうかな、オーバーラップが大きくなってしまうような気がして。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 ここの「広範な分野で使われる」。この1文はちょっと削除して、そうすると整理がよくできます。
【雨宮主査】 ええ、それはなくてもいいかって気がしますけれどもね。
【高橋委員】 何か概念間のちょっと階層性が見えるので、だから高利用性が最初にぼんとあって、そのまたサブ概念として信頼性、汎用性、波及性とかというのがあるように、そういう感じで多分捉えた方がいい。最初の文章ですね。利用頻度が高いと。その利用頻度が高くなるためには以下のような性質を含んでいる必要があるとかという形で信頼性、汎用性、波及性なんかが並ぶと、何かすごく分かりやすい。
【雨宮主査】 それ、いいですね。階層性を付けてということですね。
【高橋委員】 ええ、概念間の階層性を付ける。
【雨宮主査】 高利用性というのは非常に、最初に階層に置くと。
【高橋委員】 そう、トップの概念として。その特性として下に並ぶような感じの方が、多分、それの方がすっきり。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 もう安直に言うと、これ、インデントを1個下げるぐらいに。
【高橋委員】 そうそう。それで最初の1文が、最初のところが、広範囲の分野で広がるなんかして、以下のような概念を、性質を持っているというふうにして、インデントを下げるだけで、もう十分かなり見やすくなると思いますよ。
【雨宮主査】 その信頼性、汎用性、波及性を、ちょっとインデントを下げて、後の持続性とかは別なディメンジョンなので、そのままでいいかと思いますね。
中川研究開発基盤課課長補佐より資料1について説明があった。
【雨宮主査】 (2)の維持・高度化のところで陳腐化を避ける更新が必要である、高度化は重要である、そのとおりだと思います。だとすると、先ほどの3.2の基盤技術の性質のところに、何かそのコンセプトがちょっと入り、を示唆するようなコンセプトがあった方がいいような気がして、基盤的ということと先端的というのは相反するので、先端的というのは入れるわけにはいかないのだけれども、要するに陳腐化しないでいつもアップ・ツー・デート、信頼性を担保した上でアップ・ツー・デートなものを常にあるのが基盤だよと。要するに信頼性があって、絶対間違いを犯さない。古いものを使っているのは基盤ではないよという。そこのところを何か担保するような何とか性ってタームが1個あるといいなという気がしてきたのですけれども。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 持続性は。
【雨宮主査】 いや、持続性とも違いますね。
【山本委員】 持続性の中で「なお」という形で表現しているのだと思うのですけれども、ただ一般的に言うと、ぱっと持続性というと古くても長くみたいなイメージなので、それはちょっと相反するところだということですよね。
【雨宮主査】 うん、持続性というのは継続性という意味。
【山本委員】 もう一つ立てる意味ですかね。
【雨宮主査】 うん、そうです。この持続性からだとちょっと、継続性を保ちながらもアップデートも。
【高橋委員】 むしろ柔軟性の方にその言葉を入れたらいかがですかね。利用の変化というところで、そこで陳腐化も避けとかって陳腐化の言葉を説明に、陳腐化を避けるように変化をしていくよとかという形で、そちらの方に入れてみたらどうですかね。
【雨宮主査】 タームを増やすのではなくて、定義の中に盛り込むということですね。
【高橋委員】 そうですね。柔軟性の意味として。柔軟というのは、要するにアップ・ツー・デートしないで、何かそこの形を変えるというのも柔軟だし、アップデートしていくというのも変化に応じて適応していくような形で、そういうのも含むような形で広くここをちょっと捉えるという。今もう既に結構、概念間のかぶりが多いので。
【雨宮主査】 そうですね。
【山本委員】 余り増やしてもですね。この並びで言うと、柔軟性のところだけ利用・需要への柔軟性でちょっと長くなっているから、これを取っちゃって普通に柔軟性にして、この後で説明していますし、そうするとすっきりするかもしれないと。
【雨宮主査】 そうですね。柔軟性だけで。
【高橋委員】 もう1点は陳腐化を避けるような単語を1個、項目として入れるというのがちょっとどうかなと思ったのは、基盤技術の中には、やっぱりよくあるのは「枯れる」という言い方があるのですけれども、枯れた技術というのは非常に長く使えて、それはそれでやっぱり基盤なのかなと思って。
【雨宮主査】 そうですね。信頼性という意味ですね。
【高橋委員】 ええ。だからそうすると、全て含んでいないから、それが外されていると捉えればいいのかもしれないけれども、余りそこが強調されちゃうとあれかなと思うんですね。枯れた技術に関する……。
【山本委員】 それはそれで要るということですね。
【高橋委員】 そう、枯れた技術というのも1つあり得るので、両方。
【山本委員】 アップデートもあるけれども。
【高橋委員】 アップデートもあるけれども。
【山本委員】 枯れたタイプも大事ですね。
【高橋委員】 枯れた技術もあると。
【雨宮主査】 先ほど山本委員から提案のあった「利用・需要の柔軟性」というのを「柔軟性」ということにして、それでこの、もちろんそこには需要に対する柔軟性もあるけれども、最新の科学的な知見を取り込んでアップデートするというのをここに明示したらどうでしょうか。持続性のところに最新技術のアップデートも不可欠であるとありますが、持続性というのは、私、ここでは何か瞬間的に使えればいいよと、将来は必要ないかもしれないというようなこと、長い期間にわたって必要となる技術という意味での持続性というのに限定してもいいのではないかなと思うのですけれども。
【山本委員】 先ほどの高橋委員がおっしゃった枯れた技術なんていうのは持続性の方にコンセプトとして入るという感じですかね。
【高橋委員】 入り得る感じではありますよね。
【山本委員】 アップデートの方は、その柔軟性の方にという意味、そういう本文の表現にすればいいかもしれないですね。
【高橋委員】 アップデート自体、持続性を保つために使われる手段のような感じですよね、アップデートは逆に。今のは、アップデート自体が、要するに基盤技術の必要性として出てくるということなので、やっぱりちょっと違うので。
【雨宮主査】 アップデートの階層が違いますね。
【高橋委員】 ええ、ちょっと違うという。
【雨宮主査】 持続のためのアップデートで、もう一つは持続性と変化というか。
【高橋委員】 そう。変化に対応するという方。要件として。
【高橋委員】 基盤技術の要件としてのアップデート。ちょっと違うかもね。
【杉沢委員】 今おっしゃられた柔軟性というのは非常に重要な概念かなと思ったのですけれども、ちょっと言葉遣いとして、いいアイデアがないので一生懸命考えていたのですが、柔軟性という言葉をもうひと工夫できればいいのでしょうけれども、アイデアが湧かなかったのですが、多分、ここで言っていることは、新しいニーズが出てきたときに、それにすぐに適応できるような、対応できるような力を持っていると、そういう技術のことを言っているのだろうなとは思ってはいるので、ちょっとすみません、代案はないのですけれども、何かいいキーワードが1つ、ここがきっとはまるのだろうと。柔軟性は多分、柔軟性なのでしょうねと思ったのですが。すみません、アイデアはないです。
【雨宮主査】 議論してきているから、柔軟性の中にコンセプトを自動的に盛り込んじゃっているけれども、そうじゃない初診のぽっと見せられたときに。
【杉沢委員】 ぱっと見たときに、その柔軟性という意味合いが。
【雨宮主査】 何が聞こえるかということだと。
【杉沢委員】 今言っているのは新しいニーズが出たときに、それにすぐに対応できると、即応できるような技術力のことを多分、ここで言っているのだろうと思いますので、何かいいキーワードがないかなと。
【雨宮主査】 発展性? 継続と発展といいますよね。
【杉沢委員】 発展、そうですよね。
【雨宮主査】 継続、持続性ということと発展性。もともとここにある柔軟性というのは、ユーザーフレンドリーというような意味が入っているわけでしょ?
【中川研究開発基盤課課長補佐】 はい。
【杉沢委員】 それもあるのですね、きっとね。
【雨宮主査】 そうすると発展性としちゃうと、もともと利用技術への柔軟性というのとコンセプトがかなり違ってきちゃいますよね。
【山本委員】 使いにくくなってしまうみたいな。最新過ぎて使えないみたいな。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 何となく、さっきのNMRみたいなのも少し頭の片隅にはあるのですけれども、ちょっと違う目的で使ってしまって、でも成功すればそれがスタンダートになることはよくあると思うのですね。技術を開発した側は全然そんなことに使われると思っていなかったけれども、実はこっちの分野の方の計測の方で使われるようになったとか、そういった意味では柔軟性かなと思ったのですね。発展性は何か意図してどちらの方向に発展していくとかの。
【高橋委員】 今のはでも難しいよね。今、何か波及性かなと思ったら。でも今のはかぶっているのは構わない。そういう意味ですね。
【杉沢委員】 波及性というのは上段にありますもんね。言葉としては。
【高橋委員】 これはだから何か需要が変化したときに、それにまた追随できるというか、自分自身を変えていくとかいうと、よくある言葉としては適応という言葉がありますけれども、ただ、ほかの並びと比べると若干ちょっと固い言葉になっちゃっているので、柔軟でも。
【杉沢委員】 そういうふうに思えば思えると。いいですね。柔軟性で。
【雨宮主査】 定義を併記するということですよね、ここに。これは報告書には。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 はい。
【雨宮主査】 だからそういう形で。もともとの最初の高利用性なんかも定義してもらわないと、私これ、最初何かなと思ったのですから。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 ですよね。
【杉沢委員】 多分これ、非常に新しい概念というか聞きなれない概念です。この中で柔軟性というのが多分一番聞きなれない概念なので、ここで定義するという考え方はありますね。
【高橋委員】 あと使われるのは可塑性なんて使われるけれども。
【雨宮主査】 可塑性ね。
【高橋委員】 似たような言葉ですね。だから、技術が柔軟であるという言い方は、技術者は余りしないので。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 可塑性ですね。
【高橋委員】 可塑性とか適応性とかという言い方を技術者は言うので、ただここで言っているのと同じかどうかというのは微妙ですね。英語だとアダプトというのは普通に使われるので、全然問題ないのですけれどもね。日本語だと適応という言葉は余り普通の言葉として使われないので。
【山本委員】 可塑性よりは適応性の方が分かるって感じはしますね。
【高橋委員】 分かりやすいですね。
【雨宮主査】 そうですね。
【山本委員】 ちょっと研究者用語っぽいな、可塑性は。
【雨宮主査】 だから確かにもともとは、そうですね。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 利用や需要と書いたので、多分、柔軟性というキーワードでくくってしまっているのですが、もしこれを3文字で表せというと適応性の方が、座りがいいのかなと私は思います。
【雨宮主査】 よく我々はユーザーフレンドリーって言いますけれども、例えばユーザーがすぐに欲しいのだ、活用したいと、それに装置がそういうふうに、非常に信頼性があるのだけれども、とっても使いにくいとか。特別な人じゃないと使えないとか。要するに使いやすさみたいなものも含まれているのでしょう、これ。要するに利用・需要へ。利用者がいて成り立つわけで、利用者が使いたくなる、利用者から見て敷居が低いというコンセプトをここで盛ろうとしているのだとすれば、どういうことが分かるのかなと思うのですけれども。
【高橋委員】 そこまで含むとすると。
【雨宮主査】 高利用性の中に利用頻度が高いから多くの人が使える、使いやすい。でもそれが時代とともに、まだ使っているユーザーのデマンドが関わる。それに追従するということを言いたいわけですよね、ここで。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 はい。
【雨宮主査】 それは重要なことだと思いますね。
【杉沢委員】 ええ、重要ですね。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 ユーザーフレンドリーはむしろ高利用性のサブカテゴリーの方がすっきりして、もともと重複感のあれの中ではユーザーフレンドリーはこのサブカテゴリーに。
【高橋委員】 ここでもう一つ付けるということね。
【杉沢委員】 やっぱりそういう意味では、これまで想定していなかったような新しい用途にも使えてしまうという意味なのですよね、きっと。ここで言われる柔軟性というのは。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 ええ、なので多分こっちは変化みたいなのがキーワードに。
【雨宮主査】 変化ね。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 ええ、があるような形なので、なので、先ほどから出ている発展性、適応性みたいなところは。
【高橋委員】 利用者の方が使い方を変わって、需要が変わって、そこに使えるように。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 ちゃんと追随しているという。
【高橋委員】 追随している感じですよね。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 変化と追随みたいなところがキーワード。
【杉沢委員】 すみません、追随性という言葉はちょっと直接的過ぎるかな。適応性ですかね。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 ニュートラルな適応性が、一番座りがいい気はしますけれども。
【雨宮主査】 適応性。英語で言えば、先ほどのアダプトですね。
【高橋委員】 アダプテーションの話ですか。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 これを読む人は一般の人だと考えればやっぱり可塑性ではなく適応性なのかな。私は何だか可塑性でもぴんとくるような気がする。技術屋さんに見てもらったら絶対可塑性だと思いましたけれども。
【山本委員】 あと高利用性をやっぱり何か別の言葉に表せないかしら。というのは、ほかは何とか性だけでやっていますよね。信頼性、汎用性、波及性、それらがみんな高いということなので、それにそろえるのだったら利用性だけであって、でも利用性が高いとも言うの、ちょっと違うし、利用性自体がちょっと。おっしゃることは分かるので、それに適する言葉が何かあれば、その方がいいのではないかなと思うのですけれども。
【雨宮主査】 そうですね。高信頼性とは言わなくて信頼性と言っているわけですよね。
【山本委員】 そうですね。ほかみんなそうなので。
【雨宮主査】 高い低いとかって形容詞が入ってしまっているというところですね。
【山本委員】 ここだけちょっとずれているかな。
【高橋委員】 では、信頼性で信頼度が高いという意味でもう使っているならば、もう利用性だけということで利用度が高いという意味を出してもいいのかもしれない。
【雨宮主査】 うん。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 多分、誤解はないと思います。利用頻度が高いと後ろにすぐ書いてある。利用性で。
【高橋委員】 普通に利用性があると言っても高いの意味になるので、利用性を有するというだけで利用性が高いという意味になるのかなと。上に一番以下のような性質を有する。利用性を有するという意味だったらば高いになるかなという。
【山本委員】 高いは除いてということでいいと思うのですけれども、ただ利用性はやっぱり余り一般的な言葉じゃない。しかも最初で。何なのですかね。
【雨宮主査】 ユーザブルですね、英語でね。
【山本委員】 そういうのがやっぱり、利用性、ポピュラーなのですよね。人気があって、よく使われているって、そういう意味ですよね。マジョリティーであるということですよね。
【雨宮主査】 ユーザブルって英語で、日本語で何ていうのかな。
ユーザブルはもっと消極的ですかね。多分、使えるって。
【高橋委員】 ユーザブル、ええ、消極的な意味でよく。
【雨宮主査】 消極的ですか。余り積極的な意味はないですかね。
【高橋委員】 あと英語だとアベイラビリティーなんていうのがよくありますけれどもね。だけど。
【雨宮主査】 利用に適する、使用できる。
【高橋委員】 ただ、それは目的に合っているかどうかということで、これは頻度じゃないですか。普通よくあるのは、だから利用目的に合うかどうかでアベイラビリティーとか、そういう感じのは、ユーザビリティーという感じになるのだけれども、これは頻度で言っているので、もうちょっと頻度を表すのが合っているのでしょうね。
【雨宮主査】 そうですね。使える、使えないじゃなくて頻度で言うと、もっともっと言いたいわけですね。
【山本委員】 一番にみんなに使われているという意味なのに。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 そうですね。先ほど出たユーザーフレンドリーをこの3つのサブカテゴリーに追加するとなると、利用性になってしまうなと今思ったんですけれども。
【雨宮主査】 利用性か。需要性は?
【高橋委員】 需要性。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 需要性。
【高橋委員】 需要があるというと、確かに。
【山本委員】 使いたいという意味ですよね。
【杉沢委員】 需要性ですね。なるほど。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 デマンドの需要。
【杉沢委員】 そう、デマンドです。要はお客様から求められていると。利用者からたくさん……。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 使われますよということを言う意味では需要性ですよね。
【杉沢委員】 そういう意味を非常に示していますね。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 そうするとサブカテゴリー利用性で研究者が使いやすいというあれを入れれば。
【雨宮主査】 多くに人から必要とされているということですよね。だから……。需要が高いというと頻度、需要性って頻度を表しますよね。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 はい。一番上は需要性にして、中の定義はこのままで、「利用頻度が高い。多くの研究者等に使われることで信頼性が認められるなど基盤技術としての一番重要な性質」とした上で信頼性、汎用性、波及性、もう1回利用性をこっちに持ってきて、最後の利用性は研究者が使いやすい、ユーザーフレンドリー。持続性で、次を適応性にして、陳腐化を避けるという概念を入れるために、先ほどの最新の科学的知見を取り入れた高度化が不可欠であると。
【高橋委員】 上に需要性があるので、ここでまた「需要に応えられるように陳腐化を避ける」というふうに入ると誤解ないかな。分かりやすく。
【雨宮主査】 次へ。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 3.3の(1)から(4)中はどうでしょう。
【雨宮主査】 3.3ですね。
【山本委員】 私がいいなと思ったのが、1の人材育成のところで、異分野ですとか融合のところで力を発揮されるような人材というのはいいなと思ったのですね。サポートする、何ていうのかな、定番のサポートとしてのお仕事もあるのですけれども、今求められているイノベーションに向けてのやっぱり支える人材としての新しいニーズですかね。これは是非強調すればいいと思いました。
中川研究開発基盤課課長補佐が資料1について説明した。
【雨宮主査】 いかがでしょうか。
その前に頂いたバージョンでは、今後の展開のところに過度な。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 過度な競争を書いていたのですけれども。
【雨宮主査】 競争を回避すると。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 一般論としては政策の答申のときに対してそういう議論ってあるのですけれども、この分野、そんなに国の投資も大きくない。実際起こっている。その投資によって民間の投資が抑制される中で起こっているのかという指摘もあって、そこは正確に検証しているわけではないですけれども、むしろ問題点でやはりこれから大きくなるのは、実は新陳代謝のところではないかと政策としては考えておりまして、これちょっと関連する議論で言うと、GSF、OECDの中でインフラを議論しているワークショップみたいなものがありまして、そこでも少し大型施設のシャットダウンのことを議論できないかという話題も出たりしまして、少しそういったのは政策的なトピックとしてはありまして、日本においてもちょうどこれから第5期なので、基本計画も始まって20年たちますので、やはり初期に整備したものとかの、SPring-8は一番悩ましい問題はありますけれども、ああいったところ、これがそろそろやっぱり大型機器はいろいろな課題になっていくのかなということは考えています。
そういう意味では理研なんかも、一度2000年代にライフサイエンスの中で重点的にそろえた機器を次のステップに行くために機器の再整理を行って、一部機器を今度大学に移すとか、そういったインフラ整備のリフレッシュといいますか、再整備をやっておりまして、これから政策的にはそういったところは少し重要になっていくのかな。そこと、また新たな機器開発の高度化というのを組み合わせていく。ここでライフサイクルという言い方もちょっとさせていただいたのですが、むしろこちらの方が、もう単純な投資があるかないかとか、投資の効率性だけではなくてこちらの方がちょっと議論として。
【杉沢委員】 何度か書かれています人材の再教育という観点が非常に新しいのかなと思って見ていたのですけれども、再教育というのは、今言った装置の新陳代謝と併せて、例えばある分野を少しスクラップしたときに、その分野の人材を教育してまた別のところに移すというようなイメージになりますかね。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 それは本質的にはそうだと思います。それがどこまで実行できるかは、結構大学であれば大変な気もしますけれども。
【杉沢委員】 非常に大きな問題だと思います。
【雨宮主査】 そうですね、人材の再教育ってすごく重要ですね。
【杉沢委員】 重要だけれども、何ていうか大きな課題かなと。
【高橋委員】 課題ですね。またその意味で逆にいいのではないですか。実現するかどうかはともかく入れておくのは。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 こういったところが、実はほかの基盤部会の中でやっているほかの委員会とも議論が連動するので、そういう意味ではこの報告書はせっかくなので全部の委員会に送って、それぞれ、例えば人材の再教育はどうしたらいいか、新たな技術支援者、キャリアパスをどうするかとか、そういった議論につなげていただこうかと思っています。
【高橋委員】 あと、この評価のところですね。これもいいと思うのですよ。持続、継続してね、波及していく過程とかも全部評価するって今、ほとんどないので。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 そうですね。日本は余りこういうのはないので。
【高橋委員】 ないのでね。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 こういうアメリカの、海外の先進事例をよく勉強したいと思っている。
【高橋委員】 これも最後まで残るように、格上に行ったときに残るようにしたらいいと思いますね。この辺もかなり大きく動かない。何となくそうですね。
【杉沢委員】 ちょっと私は、今おっしゃられた評価のところで外国の事例というのはあったと思うのですが、ただ、この基盤技術を評価するということ自体が非常に、自明ではないのではないかと思っていまして、いわゆる特定の分野の場合は割と評価しやすいじゃないですか。健康に役に立つとか、お金がもうかるみたいな感じなのですけれども、基盤技術は多分評価の仕方そのものが恐らく自明ではなくて、確立されていないと思うので。こういった項目を書くだけではなくて、是非評価、思考そのものを。いや、多分書けないのではないかと思うのですけれども、どこかで一度まとめていただけるのは非常にいいのではないかなと。
【高橋委員】 例えば、もしここで入れるならば、評価のところのパラグラフの中に、最初に3.2で性質が書いてあるじゃないですか。だからこういった性質の特性をきちんと表せるような評価をするとかというような文言を入れていいと思うのですね。そうすると持続性とか適応性、そういう時間軸に沿った評価をしなければいけないということが入ってくるので、こういう性質を持っているから、それをちゃんと考慮した評価ができるような仕組みを作るとかというふうに入れると、いいのではないかと思いますね。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 評価のところも今後の展開の中に、その評価を、確立というとちょっときついいい方なので、評価、それを……。
【高橋委員】 きちっと基盤技術の特性を考慮した評価という言い方をすれば、さっきの3.2と結び付いて、単なる単発の技術のいい悪いの評価じゃないという。だから生まれたときとか、あるいはプロポーザルしたときには評価できない部分も含めるということで、だから難しいことは難しいですが、それをちゃんと入れられたら。
【雨宮主査】 そうですね。
【山本委員】 難しい、その意味で、普通の単純な技術の評価と比べて難しいのだということもちょっと1文で入れたらいいのではないかな。
【高橋委員】 そうですね。
【山本委員】 その難しさがいろいろな性質によって。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 最後に一番後ろの参考の図なのですが、正直余りたたき足りない気はあるのですが、参考ということでこのまま載せてもよろしいでしょうか。
【高橋委員】 参考だったらいいのではないですか。難しいですね。参考だったら。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 高橋先生。
【高橋委員】 考えればまた付け加えますよ、だから。時間があれば。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 是非お願いします。
【高橋委員】 すっきりした方がいいのか、ごちゃごちゃした方がいいのかというのがあると思う。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 すっきり。
【高橋委員】 すっきりした方がいいでしょ?
【中川研究開発基盤課課長補佐】 すっきりです。
【高橋委員】 ね。
【雨宮主査】 この「観る」とか「知る」というところで、ちょっと戻ります。4ページ目のところに戻るときに、基盤技術の概念のときに、その真ん中のパラグラフあたりで「生体内部の観察(『観る』)」というのは観測の観で、ちょっと3行下に来て、「天体観測・宇宙の謎の解明」。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 「識る」。
【雨宮主査】 これは「識る」なんですね。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 「識る」です。
【雨宮主査】 この「識る」と、上の「知る(解析)」とって、「知る」という言葉が……。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 ここは多分、光ではこういう議論をして、これで多分整理をしているのです。この「識る」は、単純に観察と多分解析がセットで初めてこれが、謎の解明なので、観察と観測と分析、解析がセットで、この「識る」という言い方をしていて。またがるので。
【雨宮主査】 だとすると上の物質や生体内部の観察も、これ、ただ見るだけじゃなくて、見ると知るだから、いや、このままだと物質はただ見ればいいのだと。天体の方は見て、ちゃんと理解すると、何かちょっと違いが意識されてしまうのですが、これ、同じ言葉の方が、差し障りがないのではないでしょうか。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 そういう意味では後ろを「観る」に変えておくのが一番シンプルですね。
【雨宮主査】 基本的には「観る」と「知る」というのはセット、知るために見るわけですよね。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 用語の整理としては、後ろの括弧を落としておくのが一番整理としてはしやすいのですね。「識る」がなかなか多義的なので、もうシンプルに「観る」「知る」「作る」で整理させていただくという。
【雨宮主査】 「観る」「知る」「作る」ね。
【山本委員】 具体的に以降のところは括弧しなくてということですね。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 括弧の「観る」……。
【山本委員】 どれがどれに入るのだと考えなくていいということですよね、そうすると。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 ここの括弧をちょっと省略。省略すると、どっちか……。それか最後の「識る」だけがややこしいので、「識る」だけを落とすのが一番無難かかなと思ったのです。
【雨宮主査】 4ページのところでですか。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 4ページのところの、最後の「識る」だけちょっと落とさせてもらって、「観る」「作る」「治す」はそのままちょっと生かして。
【高橋委員】 謎の解明は「識る」という、「識る」を除く。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 うん、「識る」だけがちょっと分かりにくいので落として。
【雨宮主査】 そうですね。その「識る」という言葉は上に定義されていない。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 「治す」も定義してはいないのです。
【雨宮主査】 「治す」もそうか。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 「治す」は自明なので、ここはいいかなと。
【雨宮主査】 それ今、12ページの最後のイメージを、高橋委員がモディファイというかアップデートするにしても、この実状でやるわけですよね。
【高橋委員】 この意味で言うと、ここの「識る」ですよね。だから、いわゆる認識論的な知識を得るという意味だと、結局そういう観察するだとか、物を作るだとかというのを全部含んだ知的活動になってしまって、ここで言っている「識る」は、そういう認識論的な知識を得るという意味ではないのですよね。
【雨宮主査】 なくって、解析という意味です。
【高橋委員】 解析という意味なので、もっと狭い意味なので、だから、こう並んでいると、そうなのかなと思うのだけれども、言葉だけ、解明というところで、この「識る」と言われると何となく全部含んだような、なってしまう可能性は確かにあるかなというので。でもこの表もそうですよね。でも大丈夫ですかね。解析……。「観る」。あと解析、「導く」なんてね。何かね。
【雨宮主査】 分かりました。「観る」「知る」「作る」をこの括弧付きでデファインして、セットにしてやれば、私はとってもいいと思います。「識る」というところが今説明のあった狭い意味での解析なのか、知的活動のトータルなものとしてかで違ってきちゃうので、「観る」ということ自体は何ていうのか非常に明確なので。
【中川研究開発基盤課課長補佐】 ただ、ここの「識る」は多分誤解が非常に、そういう意味ではあるので、やっぱりここはちょっと落としておいて、そこは、この軸を切り出すところがやっぱり今回の作業で大事かと思いますので、「観る」「知る」「作る」を基本形にちょっと置かせていただいて、「治す」とか、余り誤解がないところは生かせてという整理でやっていこうと思うのです。
【雨宮主査】 もう時間もあれですが、ちょっと今後のことについて、何か。
中川研究開発基盤課課長補佐より今後のスケジュールの確認があった。
【雨宮主査】 では、どうもありがとうございました。
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