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研究開発プラットフォーム委員会(第10回) 議事録

1.日時

平成25年5月30日(木曜日)10時00分~12時00分

2.場所

文部科学省 3F2特別会議室

3.議題

  1. 本委員会の調査検討事項について
  2. 「今後のHPCI計画推進のあり方に関する検討ワーキンググループ」の中間報告(案)について
  3. その他

4.出席者

委員

二瓶主査、宇川主査代理、瀧澤委員、長野委員、村上委員、吉川委員、吉澤委員、今仲委員、中村委員、野田委員、福嶋委員、緑川委員、森委員、l

文部科学省

前田基盤研究課長、三宅基盤研究課課長補佐、神部量子放射線研究推進室専門職、下間情報課長

5.議事録

第10回 科学技術・学術審議会 先端研究基盤部会
研究開発プラットフォーム委員会
平成25年5月30日


【二瓶主査】  それでは定刻になりましたので、研究開発プラットフォーム委員会第10回を開催させていただきたいと思います。
 本日の議題は、お手元にございますとおり、本委員会の調査検討事項について、並びに今後のHPCI計画推進の在り方に関する検討ワーキンググループの中間報告の2点でございます。
 それでは、事務局より配付資料の確認をお願いします。

○三宅基盤研究課課長補佐より,出席者の紹介と配付資料の確認があった。

【二瓶主査】  それでは本日の議題の議論に入るわけでございますが、議題に入る前に、本年3月中旬、吉田局長の御下命によりヨーロッパに出張させていただきまして、それの主な目的は、研究基盤のヨーロッパにおける現況を調べるという内容でございました。本日は資料を準備しませんで大変恐縮でございますが、概略だけ御紹介申し上げたいと思います。
 訪問先の一番主なところはEC本部の研究イノベーション総局でございます。ここで研究施設ユニットのメンバー、次長はじめ5名のメンバー並びに欧州連合日本政府代表部の仙波参事官に御同席いただきまして、半日強もろもろのことに関し情報を頂き、かつ意見交換をいたしました。
 主な内容は、先生方、御承知かもしれませんが、既に本年までの7年間、ヨーロッパで進められてまいりましたFP7と呼ばれるプログラム、フレームワークプログラムの7という意味でございますが、その内容、これはほぼ終了したという内容でございますが、その資料を頂きました。実はFP7、7年間に総予算は約6兆5,000億円という規模でございますから、相当な規模であると理解していただければと思いますが、そのうちの研究基盤関係には3.4%の予算。これは今のレートで概略2,200億円くらいになります。特にその中の半分程度が研究基盤の共用ネットワーク化並びにeインフラの整備、更に若干の新規施設設備の整備等に使われてきたという内容でございます。総予算2,200億円というと、年度当たり300億程度の規模になるわけでございます。実はこの内容の一つの主な項目は、研究インフラ欧州戦略フォーラムという組織を作り上げてそれを動かしたということであります。
 更に大切だと思いましたのが、来年2014年からやはり7年間の計画で、Horizon2020という計画を彼らは既に持っておりまして、予算折衝中だという状況を伺いました。これはFP7の予算規模の更に1.5倍の規模。すなわち約10兆円に届く規模ということでございますから、ヨーロッパ諸国がいかにこの分野に力を注いでいるかということを私どもは感じたわけでありますが、その内容は、欧州研究基盤の整備、並びにイノベーションのポテンシャル向上と人材育成の促進、並びに欧州研究基盤政策と国際協力の強化というような内容が挙げられております。したがって、FP7の研究基盤に関わる主な部分、それを更に発展・強化させるというもくろみであると感じました。
 このような情勢を拝見し、その後、実はNMRの研究プラットフォームに関わるヨーロッパの組織ですね。それを調べるために、フローレンスの総本部に伺いました。
 そのような内容で、幾つかの重要な情報と情勢を調べてまいりましたので、実は本日、御関係の先生お見えになっていらっしゃいますが、NMRプラットフォーム、これは本年度からこの本委員会の研究施策の一つとして既にスタートをしております。その主拠点である横浜の理研並びに横浜市立大学の拠点、それから大阪の蛋白研の拠点、そこに現地の視察をさせていただきまして、意見交換をし、ヨーロッパの情勢をお伝えしたところであります。
 さらにこれは5月に入りましたが、光ビームプラットフォームの主要な拠点である筑波のフォトンファクトリーの施設を訪問し、かつもう一つの特色ある光ビームである赤外線自由電子レーザーの拠点である東京理科大学の野田キャンパスにもお訪ねいたしました。
 そのようなことで、ヨーロッパ情勢を踏まえて、我が国の先端研究基盤、この施策を可能な限り急いで、かつ強力に進めるべきであるという個人的な感想を持ったという次第でございまして、本日の委員会の冒頭で御紹介させていただきたいと考えた次第であります。
 どうぞ御関係の先生方、よろしくお願い申し上げます。
 それでは本日の議題に入ります。議題の1番、本委員会の調査検討事項についてでございますが、これは前回の本委員会において、第7期の研究開発プラットフォーム委員会で調査検討すべき事項として取りまとめました。この具体的な検討に入る前に、今までの研究基盤に係る取組状況、今後の調査検討事項について事務局から御説明をお願いします。

○三宅基盤研究課課長補佐より,資料2-1~2-3に基づき説明があった。

【二瓶主査】  それでは、御質問、御意見を承りたいと考えております。いかがでございましょうか。
 それでは具体的な内容に関しまして引き続き議論をいたしますので、またその折に関連の事項の御質問、御意見を承れればと思います。
 それでは、調査検討事項の個別事項について検討を進めたいと思います。まず、資料2-3、検討事項、(1)にあります研究開発プラットフォームの取組効果を測るための指標等の明確化。この案件について、まず資料の御説明をお願いします。

○三宅基盤研究課課長補佐より,資料3-1~3-2に基づき説明があった。

【二瓶主査】  実はこの資料3-1に関してましては、前回の委員会で御提示申し上げまして、その概要についての御意見、それが資料3-2に御紹介させていただいております。
 例えば資料3-1にございます、表ページですが、定量的指標に挙げてあるような統計データは、これは恐らく主な研究施設、既に相当数整備されていらっしゃるんではないかと思います。ただ、比較的中程度あるいは小規模の施設に関しては、若干更に検討する必要があるかと思われます。そのような事柄について全体を組み立てていきたいと思うわけですが、この前回の委員会のメンバーでいらっしゃいました伊丹先生の御発言が大変気になっておりますけれども、最近こういう定量的評価項目がたくさんあって、現場ではそのまとめに相当な精力を使っているので、ほどほどにすべきであるという御指摘を頂きました。それもごもっともだと思うんですが、しかしながら、世の中に各研究施設、サブプラットフォームですね。そのアクティビティーを適切に御理解いただくためには、それなりの統計データが必要であるとこれは当然のことでございます。
 それと資料3-2のトップにございますこれも、その折でしたか、御指摘がありましたが、結局はユーザーの利用満足度が一番大事な指標。要するに将来その施設がシステムの改革を進める一番大事な項目になるだろうというような御指摘もありました。これはいわば一番基礎的な統計数値と、あるいはその対極にある最終目的に関する指標というような御指摘があったわけでございます。
 そういうことで、この項目はやはりある程度整備し、しかも各施設共通の指標とし、整備をすべきであろうという考え方が基本にございます。どうぞ先生方の御意見を頂ければと思います。今日はどうぞお気軽に、御意見をたくさん頂きまして、実は後で御承認いただこうと思っておりますが、この委員会の内部にタスクフォースを構築しまして、そのメンバーで頂いた御意見を整理し、全体に及ぶような仕組み、その案を作った上で再度この委員会にお諮りしたい。そんなことを考えておりますので、今日はどうぞ御意見をたくさん頂きたいと考えております。いかがでございましょう。どうぞ。
【福嶋委員】  二瓶先生がおっしゃった前半の部分に関係するんですけれども、確かにこれだけの資料をこれから集めようとすると大変なんですけれども、恐らく大きな施設は毎年、文科省に対して報告をしているはずですね。ですから、これは各施設に要求しなくても、既に文科省の方でデータがどこまであるかを教えていただけますでしょうか。
【二瓶主査】  何かありますか。
【三宅基盤研究課課長補佐】  こちらの項目につきましては、施設によって大きく違うということもございまして、やはり国で進めているいわゆる共用法に基づく大きな施設でございましたら、注目度も大きいですし、その施設、管理をしている規模も大きいので、かなり大きく取りそろっています。
 また当課で行っております研究開発プラットフォームで御支援している機関につきましては、網羅的に取っているわけではございませんが、その施設側の御説明いただく段階で幾つかの指標を取っているという状況がございます。
 ただ、共用というものは、当然国の支援が入っていないものも含めて様々な取組がございますので、そこについては国へ報告されていないものも多くございますので、どこまで取っているかというところについては、様々なパターンがあるという状況ではございます。
【二瓶主査】  今お答えいただいたのが大筋でございますけれども、実は比較的新しい拠点については必ずしも十分なデータがないんですね。従いまして、研究開発プラットフォームが正式にスタートしたという本年度以降は、考え方が幾つかあろうかと思いますが、基礎的な統計データは共通して整備していただければと思いますし、それから各施設に特化した特徴あるデータに関しては、これはもちろんフリーフォーマットでまとめていただくというようなことになろうかと思います。
 そんな意味で、御指摘のとおり、基本的なものは既に主要施設については揃っていて、その中の重要な事項は、今後加わる拠点にも展開して整備していただくというようなことではないかと思いますが、いかがでしょうか。
 どうぞ。
【吉澤委員】  今の件に関しては、課題を公募しているような拠点や施設は年次報告書で実施の結果も報告するのが当然の義務なので、作っておられると思うんですね。だからそういうのは文科省に自動的に提出していただくようにすれば、負担の軽減には大きく寄与すると思います。
【二瓶主査】  なるほど。
【吉澤委員】  それから私の、まずこの資料3-1の方。全体的に見て、第8回のときも個人的に印象を持ったんですけれども、各施設や研究機関の取組の指標になっているという印象が否めなくて、この委員会で議論しているプラットフォームを形成したからこその施策の効果を出すにはどう評価したらいいかというのがやっぱり一番肝だと思うんですけれども、そこのところの分析はもう少ししていただかなきゃいけないというか、委員の私どもがしなきゃいけないのかなと思います。
 そういう意味で、資料3-1を見てから資料3-2を見ていただくと、すごく印象が違うというのは、そこのところを委員の皆様が御発言されたからなんですね。やっぱりプラットフォームを作った以上は、ユーザーに使ってもらうことを念頭に置いているわけで、だから利用満足度をどう議論していったらいいか、それをどうすくい上げていったらいいかということを委員の皆さん発言されたんですね。
 そこのところはどういうふうに議論して施策に結びつけていくかが問題なので、委員長が御説明していただいたように数人のタスクフォースを作ってやっていただくんだったら、やはりそこで深い議論をしていただいて、プラットフォームをどう鮮明に浮かび上がらせるかというところを中心に議論していただけたらいいかなと思います。
【二瓶主査】  ありがとうございます。
 どうぞ。
【村上委員】  今の吉澤先生の意見に私、賛成します。プラットフォーム形成が何のためにあるかというと、結局非常に深いところのネットワーク化というのが、真のイノベーションを達成するためには必要だという認識が多くあって、そういう方向に来ているんだと思いますけれども。多分このネットワーク化することの成果を求めるときには、そういう非常に深いところを目指しつつ、現状でも非常に使いやすいようなシステムをネットワークで実現するという2段階に、これははっきりと2段階に分かれるかどうか、それは連続的につながるものだと思うんですけれども。
 例えば私は放射光の施設の人間ですので、放射光が、大学の先生方はこれまでもずっと使っておられますので、その流れは十分にうまくいっていると思うんですけれども、産業界の方々にどう使っていただくかというところを想像しながらお聞きしていたんですけれども、やはりかなりバリアが高いというところがいろんな企業の方と話して感じるところでして。まずそのバリアを下げるということで件数をたくさん利用してもらうというのがまず第1ステップとしてあると思うんですね。そういうステップを経て、将来的には結局人と人との結びつきに最終的にはなるんだと思いますけれども、そういう人的交流とかも含めた深い結びつきになっていく。例えばイメージとしては本当にある企業の方がある施設に実際にビームラインを作るとかそういう研究者間の交流まで含めた深い結びつきまで行くことが本当のイノベーションにつながっていくんだろうと思います。そういう2段階のステップを踏みながら、両方の促進をしていくための指標を考えるべきかと思います。
 むしろ最初の稼働率とか論文数とか特許の数とかそういうようなのは、むしろ第1段階の評価の指標であって、第2段階の指標というのは、吉澤先生の言われたようなところのむしろ定性的になるかもしれないけれども、少しそのあたりを検討、今後進めていくべきかと思います。
【二瓶主査】  大変ありがとうございます。
 ほかの委員の皆様いかがでしょうか。
【野田委員】  じゃあ1つ。
【二瓶主査】  どうぞ。
【野田委員】  ナノテクノロジープラットフォームで私たちは協力していますけれども、今までのお話の中にありますように、やはり施設の規模、それから国が主体的にサポートしなければならないような施設と各機関がそれなりにやっていけるものとでは、かなりここに示されている定量的な指標の考え方が違ってくるのかなという気がします。特に大きな施設の場合には、どうしてもそれは個別の機関では対応できない。国がかなり支援しなければならないという場合にはちょっと違うかなというのがありますので、我々のところでもやはり大中小というのがありますけれども、やはりそれぞれ考え方を少し整理していかなくてはならない気がしておりますので。全部共通的にというのには難しい面もあるかなというのが私の意見ですけれども。
【二瓶主査】  ありがとうございます。
 確かにこの資料3-1にもありますが、施設単位、機関単位、サブプラットフォーム単位という分類、これはもう今御指摘の特にサブプラットフォーム形成というのは、きちんとした枠組みのもとに国の補助が入っておりますから、当然そういうところで満たすべき要件というのはしっかりしたものが必要であろうと。
 一方、今、共用全体を考えますと、小さな単位の共用施設というのがたくさんあるわけでございますので、そのあたりの最もエッセンスの部分はそれなりにきちっと整備する。要するにカテゴリーごとに満たすべき要件あるいは整備すべき指標、そういうものを検討すべきだと。そういう御意見と承ってよろしいですか。ありがとうございます。
 他にいかがでしょう。どうぞ。
【今仲委員】  先ほどから出ている議論と同じなんですけれども、やはりこのプラットフォームを作った以上、新規参入者とか、要するにお試しで使っていただく人をまず増やすというのが一番大事で、それがファーストステップで、その後どういう成果につないでいったかというのを考えるという、村上先生がおっしゃったようにステップを踏んでいかないと駄目だと思うんですね。やっぱりスタート時点は今までのおなじみさんじゃなくて、我々文科省の装置って使いにくい、バリアが高いと思っているのをまずどう使っていただくかというのをやっていくのが一番大事じゃないかと思うんです。
 そういう意味でナノテクプラットフォームは非常に参画しやすいんですね。先ほどおっしゃったように小さい。あるいはオペレーター不要でもできるケースがあるからです。でもそんなことを言っていられなくて、このプラットフォーム全体でやはり新たにお試しをどう増やしていくのかというのをちょっとタスクフォースか何かで考えるべきではないかと思います。
 以上です。
【二瓶主査】  ありがとうございます。
 いかがでしょうか。御意見ございますか。
【野田委員】  ちょっといいですか。もう一つ。
【二瓶主査】  どうぞ。
【野田委員】  支援者、技術者の確保と育成ですけれども、労基法というのがかなり厳しいといいますか、契約職員が5年以上経過しますとパーマネントに雇用すべきだと。そういう状況の中でこういった支援者あるいは技術者をどう全体として見ていくかというのは、これはもう前々から議論されていることですけれども、ちょっとやっぱりそれも非常に大きな問題かなという気がします。コメントまでです。
【二瓶主査】  先生、御指摘の技術者あるいは支援者並びにそういう人たちの育成、それからキャリアパスの問題、その問題というのは大変大きな問題でございまして、それはできれば一つのテーマとして、やはり相当集中的に検討しないといけないテーマかと思います。
 他にはいかがでしょう。どうぞ。
【緑川委員】  例えば「京」とかXFELとかJ-PARC身たいな世界的な研究施設というのは、こういうのを評価するときに時系列で考えなくてはいけないと思っているんですが、最初に作ったときの目標というのは、すごいサイエンティフィックな目標があるわけですね。
 例えば「京」ですと、それをフルに活用した成果を出すことがまず一番で、その後、数年たって皆さんに共用をしていただいて、一般の方、いろんなことを使えるという仕組みはもちろん大切なんですが、その前にやはりある時間は、ある機関あるいはある組織が集中してその性能を最大限に引き出して世界的な成果を上げるということがまず重要で、その後に共用という形があるんではないかと思っていますが、そういう考え方はいかがでしょう。
【二瓶主査】  本来、各拠点が出来上がるプロセスというのはおっしゃるとおりなんですね。いろいろなパターンがあろうかと思うんですが、そういうものの積み重ねの上に出発点となり、コア、種となった施設・設備、その運転と運用の経験を生かして、新たに共用を最初から目的に組み入れた施設というのが出来上がりつつございます。一番典型的な例はSPring-8だと思うんですが。おっしゃいますように、そういう発展段階で施設の性格はやや違う。
 ただ、そういうプロセスを踏まえて進んでいきますと、ある時点からは、その施設・設備の、先生おっしゃるオリジナルな研究目的あるいはターゲット、それをクリアしていくプロセスそのもの自身がいわばその施設の特徴として世の中に公開され、その方法論が世の中に普及していくという展開ではないかと思うんですね。ですから、個々に見れば、それぞれ発展段階と言ってよければ、そういうものが違いますし、それを並べてみますと、いわば施設・設備の特徴もおのずと違うものがあり、それらを束ねていこうという考え方です。
 特に先ほど御紹介いただいたこのブルーの表紙のこれをまとめる際に議論いたしましたのは、結局そういうステップを踏んで行くのですが、さらに大きな展開は、文部科学省で従来行ってきた施設の共同研究・共同利用拠点という、これもコアとなる設備があって、それを共同研究ないしは共同利用に供することとした訳です。つまり、比較的小ぶりなものを全部取り込んだんですね。これは相当にまた発展形が違うものでございます。
 ですから現在、議論の対象として考えている全体は、相当それぞれ個性が違うものの集まりだということになります。そのあたりが先ほど来、御指摘も頂いております一律に扱う部分、それはあっていいわけですけれども、そうでない拠点ごとの特徴に基づいた指標があっていいだろうということになります。それらをどうバランスをとって全体を分かりやすくまとめ上げるかというのが、それぞれの運用の効果を検証するための指標づくりが必要であるという議論、これは政策的なミッションだと思いますが、それにどう応えるかというようなことかと考えております。
 先生、どうぞ。
【宇川主査代理】  ちょっと個別論になってしまうので短くしたいと思いますが、「京」に関することなんですけれども。「京」自身はやはり共用促進法に則して開発・設置されたマシンという性格ですので、当初、ある特別の組織が集中して使って世界最先端の成果を出すという位置づけはちょっと違うんではないかと。やはり「京」を使って全国の研究者が戦略的に最先端の成果を出すというべきで、その意味では共用の精神にのっとった使い方ではないかと思います。
 「京」だけ見ると、いわばてっぺんだけしか見ないわけですけれども、やはりもう一つ大事なことは、それをいわば支える形で全国の大学あるいは独立行政法人等のスーパーコンピューターも含めてHPCIというシステムをつくって、そういうピラミッド構造の中で計算科学全体を推進していこうと。なおかつその中で産業利用というのは非常に大事な役割を果たしていて、例えば「京」の場合もどこかの時点で御紹介もあるかもしれませんけれども、最初から産業利用に関しては例えばトライアルユースという枠組みを入れて、できるだけ産業界が利用しやすいようにと。特にスパコンは産業利用の敷居が高いということは前から言われていて、特に「京」のプロジェクトではかなりの努力を払って、そこはやっていて。既にまだ半年ばかりですけれども、少しうろ覚えですけれども、14件ほどトライアルユースが始まっているというようなことも聞いています。その点は若干違うかなと思ったのでコメントさせていただきました。
【緑川委員】  ちょっと私の言い方、誤解を与えたかもしれないんですが、例えば「京」みたいなものですと、たくさんの課題があって、それでいろんな方に使っていただく。それはそれで一つの考え方なんですが、ただ、「京」をフルに「京」でなくてはできないことをやるためには、ある程度の一つの課題で時間をかなり使うようなものもあると思うんですね。そういうものをやって初めて「京」の性能が出るという課題もあるということでございます。
【宇川主査代理】  おっしゃるように細切れに使ってしまっては「京」は生かせないと。それは最先端設備が必ずそうだと思って。「京」自身もそういう使い方はされていると思いますし、それを評価に基づいて、より一層強化するという考え方は必要かと思います。
【二瓶主査】  どうぞ。
【福嶋委員】  今の議論、全く皆さんに賛成なんですけれども、まず大型施設、J-PARCとかSPring-8と言えども、今、緑川先生がおっしゃったのはやっぱり装置によって個性がある。それがいっぱい集まっている状況なので。例えばJ-PARCと言えども産業界がすぐ入れるような、共用をすぐできるような装置もいっぱいある。それから多分産業界の人はその使い方すら知らない。そういうのを本当にサイエンスとしてしっかりした成果を出していただければ、産業界も、それを使えるんだということが分かって使っていく。ですからトライアルユースといえども2種類あって、単に敷居を低くしてどんどん使っていただくのと、こんな使い方ができるんですよということをいわゆる体験していただく。それはサイエンスの側からも十分支援していただくという両方が必要ではないかと思う。
 それでお願いは、我々企業にいて、サイエンスの方は常にウオッチはしていますけれども、こういう使い方ができますよということを一緒に議論できる、企業との意見交換をするためのシステムなり考え方を取り入れていただきたいというような気がします。
 以上です。
【二瓶主査】  どうぞ。
【村上委員】  今の議論、いつも我々も考えているところで、どうやって本当にトップサイエンスを創出するかというのは、非常にサイエンス、特に大学共同利用のところでは非常に重要な課題です。トップサイエンスを創出することによってむしろ裾野が広がって産業界の方に普及するという、これ切り離されるということではなくて、多分つながっていることなので、どちらかに偏ってしまうのはやっぱりよくないと思うんですね。トップサイエンスはやっぱり重要なことで、これは必ずやっていかないといけない。と同時にやっぱり裾野を広げるというところにつなげる、それをつなげていくという途中のところをむしろ施設側などが努力すべきかなと感じています。
【二瓶主査】  ありがとうございました。ただいま頂きましたような御意見をもとにタスクフォースで更に詰めていきたいと考えております。
 それでは次の話題に移らせていただきます。先ほどの資料2-3、調査検討事項(2)のアにございます共用施設・設備について、海外企業が成果専有利用を希望する場合の取扱い、この議論に移らせていただきたいと思います。御説明をお願いします。

○神部量子放射線研究推進室専門職より,資料4に基づき説明があった。

【二瓶主査】  どうぞ御意見あるいは御質問お願い申し上げます。
【福嶋委員】  よろしいでしょうか。
【二瓶主査】  どうぞ。
【福嶋委員】  料金その他の感じでいろいろ調べなくてはいけないことがいっぱいあるんですけれども。確認したいのは、それぞれ成果専有というのはどういう意味でどういう契約の下に進めているか。どこまで機密保持の義務を負っているのか。当然実験のビーム担当者にまで秘密にして実験するわけにいきませんよね。
 それから先ほどおっしゃった、議論することによって将来の我々のレベルアップが一番重要な、ディスカッションが重要ですから、その情報はビーム担当者が上司にも言っていけないのか、それから文科省にも報告していけないのか。ですから成果専有というのは、私の感じでは施設を運営する立場、それからそれを管理する文科省の人たちは、やはり機密保持を契約の中に入りつつ、情報はもらって、我々のメリットにもなるような運営をして、しかもちゃんとタックスペイヤーに説明できるような課金の値段を設定する。
 そういう意味でちょっと私もよく分からないのは、成果専有ってやったときに、秘密にしますよと言うだけでどこまでどういう秘密なのかと、期間はどれだけかと。そういうのは全くないまま進めているので、ここが曖昧になるのではないかと思うんです。その辺もちょっと調査の対象にしていただきたいと思います。
【吉澤委員】  福嶋先生の御意見にプラスアルファで。J-PARCとか原子炉のときには、その辺非常に緻密な議論をいたしました。でないと実際に実施できなかったので、5年という期間を区切るのでいいのかとかいろんなことをやりましたので、そういうところはきちんとやるのが大事かと思います。
 それから神部さんが説明していただいたように、特許とかの意見があったというので思い出したんですが、私もそのときに発言しなかったんですが、倫理委員会みたいな倫理規定でチェックをかけるというのが実は非常に大事で、成果専有だから全て秘密にして何をやってもいいということは絶対にあり得ないんで、やはりこの施設を使うのにふさわしくない課題というのはどこかで網を掛けなきゃいけないということです。ですので、基本は差別をしないのですが、倫理に基づいて、変なことをしてもらっては困るという網はやっぱり掛けていいと思うんですね。だから、そういう対応や検討の仕方もあると思います。
【神部量子放射線研究推進室専門職】  1点、その点を補足させていただきますと、確かに御指摘のとおり、SPring-8などの審査の基準としまして、社会的意義、社会的説明ができるかどうかといった点が含まれてございます。そこの主な点としては、やっぱり軍事利用等の観点がまず念頭にあるところでございますが、その他実際にその内容につきまして、それが本当に日本の国益につながるのかどうかといった議論は検討会の場で行われることもあるとは聞いてございます。
【二瓶主査】  私の感想を一つ述べたいんですが、やはり高エネルギー物理ですとか、いわゆる学術の基礎の部分、しかも比較的巨大な設備が必要で、国際協力のもとに建設するなどという枠組みでの共同利用、その考え方は一つ非常に明快にもう既に歴史もあるし、出来上がっているかと思います。それを下敷きにした部分と、産業利用あるいは広く利用を広げようという発想の下に行う共用事業、そのあたりとは相当違うのだろうと。じゃあどこが違って、どこが一緒なのかということをまず整理をする必要があるでしょう。
 確かにそういう意味では、成果専有利用というものは何なのかということをまずはっきりと定義しなければいけないし、それから御指摘のありましたように倫理委員会によるチェックというのは確かに生命科学から始まりましたけれども、例えば安全なんていうのもまさにそうですし、こういったことは高エネルギー物理でもフォトンファクトリーでもやっていますよね。こういうものは駄目ですよというラインはちゃんとあって、それは最初からもうはっきり明示してある。そういう枠組みに属するものは当然あっていいし、あらねばならないという感じがしておりますけれども。何か村上先生、補足いただけませんか。
【村上委員】  その倫理とかあるいはそういう生物あるいは軍事利用とかそれは当然のことで、多分今はその議論は当然のものとして。あと成果非公開というのをどう考えるかということなんですが。要は産業界がどういうふうに見るかということは、実は私自身は十分に分かってないんですけれども、有り体に言えば、競争他社が外国の企業と日本の企業が同じようなことを放射光なり中性子なりを使ってやって、その結果をそれぞれ非公開にするという意味は、当然そういう競争の中ですので起こることなんですね。だからそういう意味からすると、そのときに我々日本で日本の国のお金を使って造った施設を日本と外国の会社に対して平等にやるべきかどうかという、簡単に言えば何かそういうところの問題かなという認識はしているんですけれども。日本の産業界の人たちがそれはおかしいだろうというお考えなのかどうなのかちょっとお聞きしたいような感じを持っております。
【二瓶主査】  どうぞ。
【中村委員】  成果専有ということは、やはり何をやっているか分かってしまうと最終ターゲットが明らかになってしまうということがございますので、そういうものに対してましては我々としましても課金していただいて、お金を払ってでもやってお願いしたいといったところがございます。国内でもそう思っているような状況ですから、海外は更に国の税金を使っているといったこともございますので、割増しというのは妥当なのではないかというのは私の個人的な意見です。
【二瓶主査】  ありがとうございます。
 他に何か御意見ございますか。
【今仲委員】  いいですか。
【二瓶主査】  どうぞ。
【今仲委員】  今、割増しのお話があったんですけれども、私は全く反対で、そういう競争相手がいることによって切磋琢磨できるんであって、お互いに成長して競争していくことによって、この設備の有効利用ができるんだと思うんです。最終的に全部海外を排除しちゃうということになると大変なことになると思うんですね。日本全体が自分たちの小さな枠に留まってしまうんで。ですからどうせヒットされたら少々高い使用料を使ったって大したことない金額ですから、もうそんなことを言わずに、同じ成果専有利用であれば、日本と同じ金額を取る。あとは自由競争すればいいんではないかと私は思います。
【宇川主査代理】  よろしいですか。
【二瓶主査】  どうぞ。
【宇川主査代理】  これは質問なんですけれども、この5ページ、6ページの表は、私全く分野外なもので外国がこういう状況になっているというのを初めて知って、すごく有益だったと思うんですが、実績として何件ぐらい、特に成果専有利用というものが行われているかというデータがあればいいんではないかと。非専有利用、無料の方は恐らくかなりの数、諸外国もあるんだと思うんですけれども、専有利用のデータがあるといいんではないかと思います。
【神部量子放射線研究推進室専門職】  正確な数字は今手持ちではございませんが、ただ、数としましては、その施設によりましては10を超えるぐらいの数十といった申請があって、実際に使われているということは聞き取り調査で聞いてございます。
 一方、例えば日本のSPring-8とかでございますと、非常に数十とかという数は行かずに数件といった数になっていると。これまでの15年間で含めても数件ぐらいの数になっているということで、非常に日本の施設に比べて海外の方は実際に使われているのも多いという傾向になると思います。
【宇川主査代理】  その数十というのは年当たりですか。それとも5年とか10年のスパンでということですか。
【神部量子放射線研究推進室専門職】  1年当たりの件数でございます。
【宇川主査代理】  あとはヨーロッパとアメリカで違いがあるかとか、その点はいかがなんでしょうか。
【神部量子放射線研究推進室専門職】  そこまでのデータは手持ちでございませんので、また御回答させていただきます。
【二瓶主査】  ありがとうございました。
 それではこの件は以上にさせていただきまして、次の論点に移らせていただきたいと思います。適切な利用料金の考え方、各機関が利用料収入を獲得するインセンティブの高め方について御議論いただきたいと思いますが、事務局より御説明をお願いいたします。

○神部量子放射線研究推進室専門職より,資料5-1に基づき説明があった。
○三宅基盤研究課課長補佐より,資料5-2に基づき説明があった。

【二瓶主査】  ただいま御説明いただきました資料2点でございますが、質問があれば、どうぞお願いいたします。
【福嶋委員】  簡単なことで。
【二瓶主査】  どうぞ。
【福嶋委員】  SPring-8の場合、はっきりしていて、建設費は利用料金に入れてないということですよね。
【神部量子放射線研究推進室専門職】  はい。
【福嶋委員】  それでお聞きしたかったのは、設備費として勘案するときに減価償却費として計算していますけれども、こういう国で作ったやつにおける減価償却の計算の仕方は企業の研究開発費のものと同じなんですか。どういう計算で減価償却費を出すべきなんですか、出しておられるんですか。ですから、減価償却費としてやっているんだったら、J-PARCもSPring-8も減価償却が終わったら利用料が安くなるなという期待もあるんですけれども、それもなさそうですし。その辺の考え方をお聞かせいただきたいんですけれども。一応企業ですと減価償却の決まりがありますよね。
【神部量子放射線研究推進室専門職】  はい。
【福嶋委員】  それと同じなのかどうかということなんですけれども。
【神部量子放射線研究推進室専門職】  SPring-8の減価償却、設備ということですか。それは料金に含まれておりません。
【福嶋委員】  いないですよね。
【神部量子放射線研究推進室専門職】  いないです。
【福嶋委員】  ですからそれはクリアなんですけれども、今度こちらの資料5-2の方の勘案している中には減価償却費を勘案しているところもあるわけですね。
【三宅基盤研究課課長補佐】  基本的にその各機関によって減価償却費という形で整理しているものや、設備費という形である程度何かしらの算定根拠に基づいて費用として換算しているケースもあります。基本的に減価償却費といった場合は会計的な観点からルールが決まっておりますので、それをいわゆる利用料金の積算根拠として使っている例もありますし、いわゆる設備費というものの考え方を別途導入して、ある程度妥当な額というものを御説明いただいて根拠としている例がございます。逆に全く設備費については含めていないという例もございます。様々なケースが混在しているという状況ではあります。
【福嶋委員】  例えば企業における研究開発費の減価償却の計算ということになると、導入した設備の値段に対して5年間で償却するとして幾らという計算をするわけですよね。終わっても簿価が幾らか残ると。その考え方は基本的に税務署の問題ですから政府のものに関しても同じ考え方と考えてよろしいですか。
【三宅基盤研究課課長補佐】  細かく分析がまだできてないんですけれども、基本的にはそのルールは大きく変わらないはずなので、そのルールに基づいて計算を行っております。費用につきましても当然毎年度変更をしている部分はありますし、特に光熱水料とかは当然変わってきますので、そういうあたりで毎年度調整はしているというケースが多いです。
【福嶋委員】  ありがとうございます。
【二瓶主査】  私の知る限りでコメントさせていただきますと、平成24年度の補正予算がございまして、そのときに各共用設備の設備費に相当の金額の国庫負担がございました。私どもの共用事業の中でもその手のことがございまして、これは財務省からこの分についてはしかるべく共用事業により減価償却をすべしという話がございまして。要するにどういうことかといえば、新規に設備を購入した場合、その購入費を5年なら5年で償却する金額を共用の利用料金に上乗せするという指導がございまして、それは該当する施設にその旨通知をして実際に実施に入っております。
 でも、考えてみますと非常に部分的な話でして、今、御質問の全体像とは大分違うと思うんですけれども、ここの設備費の減価償却費という表現は、恐らく各施設の運営の考え方で大分違うんではないかと推測しております。
【三宅基盤研究課課長補佐】  その点について補足させていただきますと、先ほどの平成24年度の補正について、高度化を行った施設につきましては、基本的に減価償却費をということで御指導いただいておる関係で、基本的には今後利用料金の積算根拠に含めていただくことになります。ただそれを入れてしまうと、今回先ほどの説明では省略してしまったんですけれども、それについては設備費全て入るという形になってしまいますので、今回、御議論をしていただくに当たって、この資料を作る際には、平成24年度の補正予算については含めずに、これまでの考え方、2ページ目の下の注釈にございますとおり、補正予算による高度化取組に関する費用については別にして、これまでの考え方として設備費や減価償却費をどのような形で積算根拠に含めていたかという形で資料は整理させていただいております。
【二瓶主査】  よろしゅうございますでしょうか。
 ほかにいかがでございましょう。
【野田委員】  ちょっと質問いいですか。
【二瓶主査】  どうぞ。
【野田委員】  3ページ目の成果非公開と公開型における算定の違いというところで、差をつけていないというのは、差はつけていないけれども割合は変えているというそういう理解でよろしいですか。同じ金額ではないということですよね。
【三宅基盤研究課課長補佐】  差をつけていないというのは、基本的にどちらにおいても、例えば時間であったりとか単位であって同じ費用の負担をお願いしているということになります。ただし、実際には試料の調整段階でのお手伝いとかデータの分析の点で、成果非公開だとなかなかそこにアクセスできる、できないがございますので、そのあたりでは実際に差はあるんだけれども、単純な計算においては差を設けてないというケースになります。
【二瓶主査】  どうぞこの件に関しましては是非委員の先生方の御意見を承りまして、それを勘案してタスクフォースの議論をしたいと考えております。いかがでございましょう。どうぞ。
【吉川委員】  成果の公開と非公開では利用者の側の負担する金額がかなり違ってくると思うんですけれども、成果公開といったときに、どの程度いつ頃公開するかという点については、一般的な合意や基準はあるのでしょうか。成果がいつ頃どういう形で出るかということについて、あるいはこれは公開している、していないという基準、期待される公開度のようなものというのは、こういう大型設備の利用の場合、ある程度合意があるのかどうかという点ですけれども。
【神部量子放射線研究推進室専門職】  例えばSPring-8とかでございますと、実際に研究する際に、期間がいつだったかは定かではありませんが、いつまでに成果を公開するといったことをちゃんと契約というか、施設側と研究者の方でちゃんと約束した上で研究をするということになっています。公開の仕方につきましては、確かにそこは問題になっておりまして、ただこういう研究をして、こういう成果をしましたという結果を公開するだけでよいのかどうか、それとも論文として発表してそれで公開とするのかどうかといったことは、実はSPring-8の評価作業部会におきましても一つ問題というか議論になりそうなところでございまして、そこはしっかり成果の手続までを含めて公開させていくということをもっとやっていかなければいけないといったことは今問題として抱えているところではございます。
【福嶋委員】  それに関して私、J-PARCのユーザーズオフィスに確認したんですけれども、J-PARCの決まりとしては、実験が済んだ後、60日以内に実験報告書を出しなさいという協定になっています。実験報告書が出た後、それが公開になるまで、今、システムの問題で公開になるのが遅れていますけれども、しかし契約上は60日以降に報告書を出した直後にホームページその他で公開をするというのが原則として運用していますというお答えでした。中身をどこまで書くかはまたいろいろあるからわかりませんけれども。
 以上です。
【三宅基盤研究課課長補佐】  先にちょっとよろしいでしょうか。こちらの共用事業においてのルールなんですけれども、こちらは成果課題については、利用者は補助事業者に対して利用成果報告書を速やかに提出し公開となっています。ただ一応特許取得の意図する場合とかそういうこともありますので、利用者が公開の延期を希望する場合は、補助事業者は公開に必要な期間、最大2年間とさせていただいておるんですけれども、そういうルールを設定しております。
【野田委員】  全く今と同じことを言おうと思っていたので。ナノプラットの場合も一応成果公開でもすぐ出せるものと、やはり2年間猶予というのは特許を前提とした公開猶予ということを考慮して2年という規定になっています。
【馬場ナノテクノロジー・材料開発推進室室長補佐】  野田委員のコメントに若干補足させていただきます。
 研究成果の公開については、ナノテクノロジープラットフォーム事業を立案するときにも議論になりました。我々24年度から事業自体はスタートしましたが、それまでのナノテクノロジーネットワーク事業においては、成果の公開の方法については各機関において様々だったという事情がございましたので、新たに事業を開始するに当たっては、公募要領の中でSPring-8等を参考に成果公開に係る基準の例を示し、例えば論文など第三者が利用内容を理解できる形での成果公開を徹底することということを求めさせていただきました。今後につきましては、できる限りナノテクノロジープラットフォームの中では統一したやり方でやっていき、また他のプラットフォームとの連携も深めて、研究成果の公開についてはある程度ルールを統一化していきたいと考えているところでございます。
【福嶋委員】  猶予した場合はお金を払わなくていいんですか。
【野田委員】  いいえ。
【福嶋委員】  遅延料みたいなのは要らないわけですね。
【野田委員】  そういうのはないです。
【福嶋委員】  そうですか。やっぱり無料のままということなんですね。
【野田委員】  いや、無料じゃない。利用料金は取っています。
【福嶋委員】  利用料金というか、成果非公開に相当する何かプラスアルファはないということですね。
【野田委員】  今のは成果公開を前提とした2年猶予の話です。
【福嶋委員】  ええ。
【馬場ナノテクノロジー・材料開発推進室室長補佐】 若干補足させていただきますと、ナノテクノロジープラットフォームにおいては成果の公開を原則としております。そのため、国費が投入されている部分については成果を公開していただくことになります。ただ国費が投入されていない部分につきましては、各大学、各機関において自由にやっていただきたいということになっておりますので、それについては成果非公開という扱いで、直接的な事業の支援対象とはなっておりません。
【福嶋委員】  まあいいです。
【二瓶主査】  いや、実は課金の問題あるいは成果公開・非公開のカテゴリー分けの問題、この問題については今までいろいろと共通的枠組みを作ろうという発想はあったんですが、なかなかうまくできませんで、それぞれの拠点による部分というのがあります。今議論に出たのは、主要機関はそれなりにそれぞれがきちっと決めている部分がある。ただし、共用促進法4法の範囲内でもお互いに全く同一ではないというのが現状でございます。恐らくユーザーの特性が違うとかいろんなところがございまして、それが影響している。
 従いまして、今日ここに御議論の議題として挙げさせていただきましたのは、やはりもうこの今の時点で、プラットフォームが正式にスタートしたという時点で、もう少し共通な考え方をまとめたいという意図がございます。情報提供も必ずしも十分でなくて申し訳ございませんが、このあたりももう少し現状の把握を進めまして、原案作成をしたいと考えております。
 大変恐縮ですが、時間が進んでまいりましたので、次の話題に進めさせていただきたいと思います。議題の2でございます。今後のHPCI計画推進の在り方に関する検討ワーキンググループの中間報告について御報告を頂きたいと思います。それでは事務局より御説明をお願いします。

○下間情報課長より,資料6-1~6-5に基づき説明があった。

【二瓶主査】  それではただいまの御説明に関して御質問、御意見ございましたら頂きたいと思います。いかがでしょうか。
【福嶋委員】  いいですか。
【二瓶主査】  どうぞ。
【福嶋委員】  資料6-5の「期待される成果」はどれも自動車に関係するのですごく期待してしまいます。それとは関係ないんですけれども、実はプラットフォームに関係しまして、こういういろんな大型施設を横断利用するときに一番リーダーになっていただくべき人は、シミュレーションというか計算機の人がなっていただくと非常に有り難いと。どういうことかといいますと、やはり個別に見るのではなくて、全体の情報が入るのはこういう計算機の人たちで。ですから、何を実験すべきかだとか、どういう実験が足りないかだとか、それからその実験の解釈も含めてリードしてくださる人材は、こういう仕事をしている人たちという意味で非常に期待をしているんですけれども。そういう意味でプラットフォームとか相互利用に関して、この「京」というか計算機グループがリードしていくというような考え方での議論を是非していただきたいですし、質問は、そんなような人材はいらっしゃいますかということなんですけれども。
【下間情報課長】  十分なお答えになるかどうかわかりませんが、資料6-4の現在の「京」での取組について、先ほどの御議論とも若干関係いたしますけれども、16ページから、ハイパフォーマンス・コンピューティング・インフラ、HPCIの利用や課題選定というところがございます。「京」につきましては、このHPCIの戦略プログラムで戦略分野を設けまして、その中で、高度な計算科学技術環境を使いこなせる人材という観点から、計算科学や計算機科学の分野の皆様と各戦略分野の御専門の方が連携協力をしながら成果創出に向けた取組を行っておられます。
 そうした中で、リードする人材というのをどこまで考えるかということですけれども、このような「京」の様々な分野で期待される成果を上げていただく場合にも、こういう計算科学技術環境を使いこなせる方がそれぞれの分野で適切にリードしていく人材におなりいただくことにより、画期的な成果が創出できればと考えているところでございます。
【二瓶主査】  よろしゅうございますか。
【福嶋委員】  ありがとうございます。
【二瓶主査】  私も全然知らないんですが、今の御質問に関連しますと、こういう情報交換の場は既に設けられているんでしょうか。要するに戦略的分野の各分野でどういう利用がもくろみとしてあるか、あるいは実施されているか。その成果等についてです。確かにプラットフォーム構築という意味で言えば、広く関連する、興味のある方に情報が広く伝わる必要がございますでしょう。そういうもくろみですが、いかがですか。
【下間情報課長】  これも十分御意図にかなうかどうかわかりませんが、戦略分野の取組ということに限らず、これは「京」の共用の枠組みということになるかと存じますが、同じ16ページの下に、共用法に基づく「京」の共用の枠組みがございます。「京」を運用している理化学研究所の計算科学研究機構、それから「京」の利用者選定と利用支援業務を行う登録機関でございます高度情報科学技術研究機構とともに、HPCIのコンソーシアムと、宇川主査代理はそのコンソーシアムの中心的な役割を果たしておられる方ですので、もし補足がございましたら頂きたいと存じますが、そういうコンソーシアムにおきまして、計算資源を提供する機関とそれを使うユーザーのコミュニティーの間でいろいろな御議論を頂きまして、そうした中からこの「京」の運用等についても御提言を賜るという枠組みがございます。
 また実際に「京」を動かしながら、それぞれの利用課題において、当初は様々な課題が出てくるわけでございますけれども、そうした点についての情報交換の場ということにつきましては、理化学研究所においてシンポジウムなどを実施する場合に各分野の皆様にお集まりいただいて議論を頂き、高度情報科学研究機構、RISTにおいても成果報告会などの場では、お集まりいただいた皆様方に成果の御報告を頂くと同時に、研究を進める上での課題をそれぞれの分野から御披露いただくことなどにより情報交換を行うというような場も設けているところでございます。
 十分ではないかもしれませんが、そのような取組も進めてございます。
【二瓶主査】  先生、何か。
【宇川主査代理】  課長が十分にお話になったと思います。例えば連携推進会議というものも理研の方で定期的に開かれていて、そこでシンポジウムなんかも定期的に計画をして、そこにいろんな分野の方々が来て発表をし、また情報交換をするということも行われています。コンソーシアムも大事なことは二つあって、一つは計算機科学の方、いわゆるマシンのハードウエア・ソフトウエアをやっている方々の組織とそれから使う側、いわゆるサイエンスの側の組織、その両方が一緒に入っているというのがまず一つ大事なことだと思います。そういうところでいろんな意見を出しながら、サイエンスとして見たときにいわば道具の方とそれから使う方と一体となって進めるというのが根本的な考え方ですので。その全体として日本の今後はどう考えていけばいいのかということに関しての意見集約をやっているということで、必ずしも万全であるとは申せないかもしれませんけれども、その方向に向けて数年間の試みを積み重ねてきているという状況でございます。
【二瓶主査】  ありがとうございました。
 ほかに御質問、御意見ございますか。どうぞ。
【村上委員】  感想みたいなことになるんですけれども、こういう資料を拝見していて、いかに「京」、こういうスパコンが利用研究の中でも応用研究として役に立つかというアピールというのは非常によくわかるんで、それは非常に重要だというのは、例えば新薬とかあるいは安全性の自動車設計、ここにまさに資料6-5で出されているような形のもの、多分これがあるからこそ「京」はあるんだというのはわかるんですが、一方で前半の議論とも関わるんですが、トップサイエンスをどう出していくのかという観点のところが逆にちょっと手薄かなという印象を持ちました。基礎科学の部分、やはり今までにない計算能力を持つものを使って、本当に人類の知をどこまで先端的なところを上げていったのかという観点の評価あるいは進め方というのは一方で重要かなと感じました。
【下間情報課長】  大変重要な御指摘を賜りましてありがとうございます。私どもが用意した資料がどちらかといえば観点を本委員会の主旨に寄せて御説明を申し上げたということでございます。ただいま御説明申し上げました「京」を利用したHPCIの戦略プログラムにつきましては、例えば分野2で新物質・エネルギーの創成でございますとか、分野5の物質と宇宙の起源と構造でございますとか、国際的にも評価されるトップサイエンスの画期的な成果を生んでいる研究が多々ございますけれども、現在政府で検討されております成長戦略における位置付けや、その中での産業競争力の強化といった観点がどうしても政府内で議論がございますゆえ、御説明の内容について、そちらの観点が中心になっていたということが否めないかと存じます。御指摘を十分踏まえて今後の説明には留意してまいりたいと考えます。
【二瓶主査】  タスクフォースの件でございますが、先ほどの議論におけるまとめのときに、今後タスクフォースを結成して検討したいと申し上げたんですが、その結成そのものをこの委員会で御承認いただく必要がございまして、皆様の御同意を頂きたいと思いますが、よろしゅうございますか。
(「異議なし」の声あり)
【二瓶主査】  それでは、事務局からメンバーについては別途お願いを申し上げることとさせていただきますが、本委員会開催の回数が限られておりますし、先ほど来御指摘がありますように、かなり詰めた議論をする必要がございますので、このようなやり方をお認めいただければと考えました。ありがとうございます。
 それでは、本日予定した議題、ほぼこれで終わりましたが、事務局から他に何かございますでしょうか。
【前田基盤研究課長】  事務的な今後の予定等については、後ほど三宅補佐から申し上げますが、ちょっと一言だけ。
 今日は本当にありがとうございます。タスクフォースでこれから検討ということで御承認いただきましたので、本当に詰めた議論は何人かのメンバーで御議論いただくことにさせていただきたいと思いますのでよろしくお願いします。その際なんですが、冒頭事務局から説明いたしましたとおり、25年夏までということで、今日まさに御議論いただいた指標、それから海外の話、それから利用料金の話を中心にまずは議論をさせていただきたいと思いますが、私、少し感想めいたことを一言だけ申し上げますと、この委員会、本当にすごく大事な審議事項を扱っていただいているんだと改めて感じました。というのは、例えば今日、まさに御議論になりましたような減価償却の問題とか、他のこの機関はこう、この機関はこうと整理してという実務的なことよりも何よりも、プラットフォームというものに対して国が一体どこまで関与し、どこまで責任を持つのかということを本質的に問われている問題と裏腹なんだろうと思っています。
 したがって、多分実務的な議論をしつつ、最終的にはきちっとした考え方をこの委員会で打ち出していただくことが大事なんだろうと思いますし、その考え方を打ち出した暁には、全ての関係者が共有するとともに、これをやっぱり世の中に理解してもらう、こういう考え方で我々はやっているんだと。それの中で国というのはここまで責任を持つんだということを社会にしっかり発信して理解をしていただくということが大事なんだろうと思っています。
 何でこんなことを言うかというと、そのところがふらついてしまいますと、どうしてもお金のない政府ですので、金は自前で全部やれとかそういう話ばかり出てきますので、そうではなくて、そもそも研究開発というのはこういうものであり、プラットフォームというのはその中でこういう位置づけであり、だから国がここまで責任を持つんだということをしっかりと打ち出していきたいと思いますし、それを発信していくことが大事だと思っていますので、是非詰めた御議論をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いします。
○三宅基盤研究課課長補佐より、今後のスケジュールについて説明があった。

【二瓶主査】  それでは、本日は以上で閉会とさせていただきます。本日は大変ありがとうございました。

―― 了 ――

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