【資料1】今後の地域科学技術イノベーション施策のあり方について(「地域における各機関の役割」及び「国際展開力の強化」について)

今後の地域科学技術イノベーションのあり方について
~地域科学技術イノベーションによる地域創生と
豊かで活力ある日本社会の実現を目指して~
報告書(平成26年8月)の論点
「地域における各機関の役割」及び「国際展開力の強化」について

 

1.地域における各機関の役割
(1)報告書において示された課題(報告書抜粋)
 現在地域で取り組まれている科学技術イノベーションの取組においては、総じて、地銀等の金融機関の参画が不十分であるのが現状である。金融機関は、地域の産業界をコーディネートする機能を有しており、金融機関を科学技術イノベーションの取組に巻き込むことが重要である。将来的には、研究成果の事業化の段階において地域の金融機関がリスクマネーを供給することで地域発のベンチャーの創業等につながることが望ましい。
 さらに、大学・高等専門学校や研究開発法人は、地域貢献の役割を有することを自覚し、公設試験研究機関とも連携しつつ、地域におけるイノベーションのハブとしての役割を果たしていくことが求められる。

(2)今回の委員会における論点
・地域科学技術イノベーションの取組へ金融機関を巻き込む上での方策
・大学・高等専門学校や研究開発法人を地域科学技術イノベーションの中核として機能させる上での方策

2.国際展開力の強化
(1)報告書において示された課題(報告書抜粋)
 国際展開については、海外にパートナーを見つけることが必要であるが、それができている地域は少ない。また、国際競争力ある地域を目指すのであれば、外国のどの地域と競争しているのかなど自らの国際的なポジションニングを認識することも必要であるが、そのような自らの置かれた状況の把握を十分できていないのが現状である。どの地域と協力すべきか、どの地域がマーケットになり得るかなどを把握する機能を強化すべきである。
 知財戦略との関わりで言えば、どの国をマーケットと捉えるかにより、知財戦略も変わってくる。この点について十分な注意を払っていない地域がほとんどであるが、国内で特許を取っても、マーケットとなる国において特許を確保しなければ海外展開はおぼつかない。
 国が地域の取組の支援を決定する際には、当該地域における課題解決に留まらず、我が国全体ひいては世界への展開の可能性がある取組を優先的に支援するべきである。

(2)今回の委員会における論点
・地域が効果的な海外展開を図る上での方策
・地域において国際的動向等を分析・把握する上での方策

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(科学技術・学術政策局産業連携・地域支援課)