4.創造的で質の高い研究開発システムの構築 競争的資金、評価

意見の例

  1. 拡張傾向にある競争的研究資金の審査は、広く公開し、若手研究者を主体とする専属の独立した審議官を中心に審議するようにすべき。現状では、有力研究者を中心とするネットワークが互選的に競争的研究資金を配分するため、既存のパラダイムに合致しない独創的課題や人材が埋もれてしまう可能性が高い。また、競争的研究資金の拡大に伴い、審査員の事務的負担も増えつつあり、研究を圧迫しつつある。したがって、代わりに、審査、管理の専門家として、専任のPO、PDを養成する。ただし、現状では、PO、PDは既存の研究ネットワーク支援の傾向が強い。そこで、研究経験のある若手人材を登用し、審査の公平性を確保することが有用。(32歳、男、医師、兵庫県)
  2. 日本の研究費制度は審査過程が不透明である。審査内容の詳細を申請者に伝えない。審査員仲間に研究費を配分する。これらの問題に、学会や研究者は改善を提案し、政府委員会も議論した。しかし、研究者が満足するシステムとはほど遠い。原因は、改革が閉鎖的に行われており、委員が特権階級化しているためである。大幅な情報公開、多角的でオープンな議論、研究者による調査研究が必要である。(57歳、男、大学教員、東京都)
  3. 小口の科研費も含めてすべての科研費(あるいは競争的資金)に3割の間接経費をつけていただきたいということである。そうすれば、小さな大学でも、あるいは研究の不活発な大学でも、その努力に応じて間接経費を受け取ることができる。(63歳、男、大学教授、静岡県)
  4. 現在の評価体制は知人同士で研究評価している場合もあり、人間関係のような物が左右している場合があるように思います。そのために優秀な研究評価者を高い給与等で確保することが重要だと思います。(32歳、男、会社員、神奈川県)

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