1.全般 科学技術の目指すべき方向

科学技術の目指すべき方向 1

意見の例

  1. これまでは、欧米先進国で発見された基礎研究を製品に応用することに重点が置かれてきたが、今後は、基礎研究に十分目を向けることで、世界の科学技術の発展に寄与すべき。(55歳、男、大学教授、北海道)
  2. 科学技術振興の必要性は、今後、ますます高まる。科学全般の底上げも当然必要であるが、それ以上に、日本としての独自色をだす必要がある。(30歳、男、公務員、高知県)
  3. 国際競争力を持ちつつ、新たな雇用を生み出す大きな産業となるような科学技術の探求を目指すべき。(会社員、東京都)
  4. 高度経済成長時代は「鉄」が、IT社会成長時代では「IC」が産業の「米」であった。高度技術を基幹産業とする科学技術創造立国では、「安全」が「米」となる。複雑化・高度化したシステムに対応できる安全技術は、個々の企業で対応できるものでない。国策としての育成が望まれる。(36歳、男、大学助教授、新潟県)
  5. これからは、従来のように何処までも発展を続ける明るい未来を提示することは現実的ではない。国民が安全に安心して暮らせる社会の構築が今後の目指すべき方向。(49歳、男、大学助教授、神奈川県)
  6. 科学の究極的な目的は、「健康で長生きな社会の確立」にある。健康というのは、文化、芸術、スポーツ、旅行等も含まれるので、そういった社会を実現するための科学技術を振興してほしい。(45歳、男、大学教員、千葉県)
  7. 科学技術教育並びに国民の理解が欠けているのは「科学技術に対する夢」である。子供の頃、科学は夢であり未来でした。アポロの月着陸、初期のアニメ作品など、「科学それ自体が夢」でした。ところが最近の科学技術は、化学兵器に核兵器、遺伝子組み換え作物や、環境ホルモン、それにH2ロケットの失敗です。これでは夢をもってもらえるとは思えません。(37歳、男、大学助手、石川県)
  8. 宇宙開発について、H2Aロケットの失敗時には広く公表していたが、成功時には国民の理解と国の技術力を認識してもらうチャンスを全く生かしていない。将来のある者に夢や希望を与えることも重要であり、成功時には、もっと技術者や関係者がはしゃいで喜びを表現すべき。とにかくインパクトのある仕事をして欲しい。「HOPE-X」をH2Aに乗せて「アシモ」を搭乗させるような日を楽しみにしています。(獣医師、茨城県)

科学技術の目指すべき方向 2

意見の例

  1. 基本計画を見ましたが、国としてはもう少し基本的な所、もっと下の方からの改革が必要なのではないでしょうか?一般国民へ認知してもらう事、さらには次世代を担う子供たちへの投資、に重点を置いても良いのではないかと思います。(37歳、男、会社員)
  2. 国の政策に関し一般の意見を求める試みは画期的で評価できる。中国では国の指導層の過半がエンジニアである。顧みてわが国のエンジニア軽視の伝統は寒心に堪えない。公務員でも技官の待遇は低い。弁護士や会計士に較べて技術士の知名度ははるかに低い。エンジニアに対する不当に低い評価及び処遇が根本的な問題である。(61歳、男、技術士、神奈川県)
  3. 人類社会の基盤は、依然として、衣食住にあり、科学技術の進展によって、各種の社会問題が解決できるかのような表現は欺瞞である。(56歳、男、会社員、東京都)
  4. 新しい考えや成功は、思ってもみないところから生まれてくる考え方があります。ほとんど重要ではないと思われる分野にも投資をする利点があるかもしれません。予算の1%くらい「おもしろさ」や「インターネット国民投票」などを基準に選考する研究があってもいいと思います。そうした「余裕」や「あそび」がひょっとすると科学技術をより豊かで身近なものにしてくれるのではないでしょうか?(25歳、男、大学院生、東京)
  5. 基本計画は従来のように文書体だけですと、どうしても表現が堅くなって気持ちが伝わらないので、口語調で「・・・もっと○○したい。」などと書く部分があってもよいのではないかと思いますし、「世界中をもっと豊かにもっと幸福に!」などといった、対外的にも我が国の理念をアピールできるような標語のようなものを基本計画の中に入れてもよいのではないかと思います。(42歳、男、地方公務員、岡山県)

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科学技術・学術政策局計画官付

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