創造的で質の高い研究開発システムの構築 評価システムの改革
意見の例
● 研究評価のあり方
- 良い研究者は、常に新しいアイデアを出すので提案当初の計画通りに研究が進むことはない。計画通り進んでいるということはアイデアが出ていない証拠。実施されているかを評価するような方式はやめ、課題を一度採択したら、計画期間中は研究者に任せ、成果で評価すべき。(大学教授/専門分野:超伝導材料)
- 日本では研究の達成目標が曖昧でその結果、研究効率が低くなっているので契約の概念を定着させることが重要。(大学教授/専門分野:遺伝子多型研究)
● 機関評価について
- 機関評価により、研究機関に自己意識が高まるのは確か。評価資料の作成に非常に時間がかかるのが難点。大学の事務局にも評価の支援スタッフが必要。(大学教授/専門分野:科学技術社会論)
- 直近の10年間論文実績がない人が組織に何人いるかを割り出し、組織を評価し、その上で個人には自由にやらせるという方法も良いのではないか。(大学教授/専門分野:数理解析学)
● 評価者の選定について
- 国内だけで評価をすると、仲間内での評価となりやすいので、わが国も英語にして、他国も含めた評価を導入すべきではないか。(大学教授/専門分野:超伝導材料)
- 審査・評価において誰が評価者となるのか、どういった観点で評価をするのかが重要。若手の研究者や民間人を評価者に登用すべきである。(大学教授/専門分野:大脳生理学)
- 大家の研究者が評価すべきとの意見と気鋭の若手研究者が評価すべきとの意見があるが、両方に参加してもらえばよい。互いに学ぶことが必要。(新聞記者)
● 評価疲れ
- 評価についての懸念。競争的環境には評価が不可欠だが、これにより研究に割くエネルギーが低下しては本末転倒。手間で評価疲れする危惧がある。(大学教授/専門分野:憲法)