人材委員会(第115回)議事録

1.日時

令和8年6月10日(水曜日)16時00分~18時00分

2.場所

文部科学省 東館 15F 科学技術・学術政策局1会議室 及び Web 会議(Zoomウェビナー)

3.出席者

委員

  狩野委員、天野委員、稲垣委員、江端委員、梶原委員、唐沢委員、川越委員、迫田委員、杉山委員、武田委員、玉田委員、波多野委員、桝委員、水口委員、湊委員、宮崎委員、和田委員

文部科学省

  西條科学技術・学術政策局長、福井大臣官房審議官、俵科学技術・学術総括官兼政策課長、奥人材政策課長、相原人材政策推進室長

4.議事録

科学技術・学術審議会 人材委員会(第115回)

令和8年6月10日

 
【狩野主査】  それでは、ただいまから第115回科学技術・学術審議会人材委員会を開催いたします。
 本日は、1件の議題を予定しております。
 本日は、17名の委員皆様に御出席いただいておりまして、定足数を満たしております。
 それでは、議事に入ります前に、まず、本日の委員会の開催に当たりまして、事務局のほうから注意事項と資料確認をお願いしたいと思います、高橋さん、お願いいたします。
【髙橋人材政策課長補佐】  本日の会議は対面とオンラインのハイブリッドでの開催となり、200名以上の方に傍聴いただいております。
 御発言の際には、対面で御出席の委員は挙手または名立てなどの合図を、オンラインで御出席の委員は挙手ボタンを押していただきますようお願いいたします。主査より指名を受けましたら、お名前をおっしゃっていただいた上で御発言ください。
 機材の不具合などがございましたら、対面で御出席の委員は会場の事務局にお声がけいただき、オンラインで御出席の委員はZoomのチャット機能などで御連絡いただければと思います。
 それでは、資料の確認をさせていただきます。事前に送付させていただきました資料として、議事次第、資料1-1、1-2、そして参考資料があります。資料については、Zoom上での共有も行います。
 議事進行の過程で不備などがございましたら、事務局までお知らせ願います。
 それでは、プレスの方はこちらで退出をお願いいたします。
【狩野主査】  本日は取材ありがとうございます。
(プレス退室)
【狩野主査】  では続いて、事務局に人事異動があったということで御挨拶を頂戴したいと存じます。まずは俵総括官、お願いいたします。
【俵科学技術・学術総括官】  ありがとうございます。俵です。科学技術・学術総括官と政策課長に着任しました。本日もよろしくお願いします。ありがとうございます。
【狩野主査】  続いて、相原さん、お願いできますでしょうか。
【相原人材政策推進室長】  4月1日付で人材政策推進室長に着任いたしました相原と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
【狩野主査】  ありがとうございます。本来このせりふは事務局からおっしゃっていただくものだったようでしたけれども、私が思わずやってしまいました。失礼いたしました。
 では続きまして、議題のほうに入ってまいりたいと思います。議題1でございますが、今後の科学技術人材政策の方向性(最終まとめ)についてということになります。今日はこの議題だけで、皆様の御意見をたくさん頂戴して会議を終えたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、この今後の科学技術人材政策の方向性(最終まとめ概要及び本文(案))につきまして、まずは事務局から説明をお願いしたいと存じます。その説明を伺った後、どの項目かにかかわらず、大部でありますけれども、皆様が重要と思われたところからぜひ御発言をいただきたいと存じておりますので、御準備をしていただきながらお聞き願えたらと思います。
 一昨年の10月より議論してまいりました、この今後の科学技術人材政策の方向性については、今日の委員会で最終取りまとめをまとめるということを予定しておりますので、充実した議論にしていただければ幸いでございます。
 では、御説明を人材政策課長の奥さんからお願いできればと存じます。お願いいたします。
【奥人材政策課長】  よろしくお願いします。資料1-1、それと1-2双方を用いて御説明をさせていただきたいと思います。大部になりますので、簡潔にさせていただければと思います。
 まず、資料1-1で全体像だけおさらいをさせていただきたいと思います。
 2ページ目、3ページ目、4ページ目は、国内外の動向を改めてまとめたものですので、アップデートはさせていただいていますが、ここは飛ばさせていただきます。
 5ページ目に進んでいただいて、この5、6、7が全体のポイントになっています。ここで一通り全体像だけを把握していただければと思います。
 まず、最初の基本的な考え方のところですけれども、やはり科学技術、人材こそが国の存立の基盤だということで、科学技術人材を中核と据えたような政策立案が大事だということを改めて書かせていただいています。その上で、今回、「新しい時代の科学技術人材に関する基本政策」という形でタイトルをつけさせていただきました。これについて、当面5年程度の間に重点的に取り組むべき方向性とか具体的な取組・方針について書かせていただいているということがこの報告の内容になります。
 改めてになりますけれども、ここの※で書かせていただいているように、この科学技術人材については、研究者・技術者のみならず幅広い人材を含む。その上で、自然科学系のみならず人社系も含むということを改めて明記をさせていただいているところです。
 今回、左下に3つ、大きい基本方針を書いています。1つ目、人的資本投資に対する抜本的拡充ということで、いわゆる科学技術人材に関して、人を資本として捉えた上でこの投資を抜本的に強化するということを挙げています。また、2つ目として、今回、科学技術人材ということで全体をまとめていますが、こうした人材が社会の多様な場で活躍できる環境をつくってあげようというのが2つ目。3つ目として、やはり人は一人で育つわけでありませんので、大学・研究機関を含めた組織の役割が大事だということを書かせていただいています。これが全体を通じた横串的な方針になります。
 その上で右側、今回3つ柱を立てています。1つ目が多様な人材の育成・活躍促進ということで、研究者・技術者・研究開発マネジメント人材等を含めたいわゆる職種別での人材育成を進めていくというのが丸1。丸2が、初等中等教育から高等教育、さらに社会教育に至るまで教育段階別での人材育成を進めていくというのが2つ目。3つ目として、こうした人材に関わるような制度・システム改革に関する取組を進めていくということを挙げています。
 次のページが、1つ目の柱の職種別での人材育成になります。ここの黄色いマーカーを引いているところが前回中間まとめ以後に特に追記したポイントの一部を書かせていただいているものになります。
 ここも柱だけの御説明になりますが、1ポツ目、研究者の育成・活躍促進のところは、研究費、それと安定したポストの確保、(3)で活躍の場・機会の拡大、そして4つ目として組織・機関における研究環境整備を挙げさせていただいています。特には(1)の丸1の2つ目のポツで、重要な科学技術・産業分野において研究開発と人材育成を一体的に推進するような新しい資金制度をつくろうじゃないかということを挙げていまして、これが今回の基本政策の中でも大きい具体的な取組の一つとなっています。
 右上、技術者の育成・確保のところは、大学・大学院における工学系教育の充実とか、産学で活躍できるような技術者の養成のために、丸1として先端的な研究設備・機器の整備・共用・高度化を通じた技術者の育成、さらに丸2では、大学等における技術職員についてガイドラインの周知・展開等を書かせていただいています。
 また、3ポツの高度専門人材ですけれども、中間まとめの時点では、研究開発マネジメント人材をプレアップする観点からこれが大部分を占めていましたけれども、この研マネ人材に加えて、括弧に入れ、技術職員についても、重複になりますけれども、改めて章立てをした上で、技術職員の育成・活躍促進というものを加えております。また、(3)のところで、いわゆる大学の経営に関わるような人材等を含めた高度専門人材の育成・活躍促進を改めて書かせていただいています。
 次のページが、2つ目の柱の教育段階別での人材育成になります。ここの1ポツの大学・大学院は、特に博士後期課程学生に対する経済支援とキャリアパスの整備を柱で書かせていただいています。特に特別研究員(DC)とか次世代研究者挑戦的研究プログラム(SPRING)、さらに、キャリアパスの支援ではジョブ型研究インターシップの活用促進といったことを書かせていただいています。
 また、右上、初等中等教育段階での人材育成に関しては、次世代科学技術チャレンジプログラム(STELLA)のプログラムとか、スーパーサイエンスハイスクール(SSH)の事業、さらに科学コンテストの、いずれも充実・強化を挙げさせていただいています。
 3ポツ目、科学コミュニケーションの展開のところは、いわゆる科学技術コミュニケーションに加えて、科学技術と社会に関する研究開発の推進ということで、いわゆる先端技術と倫理的・法的・社会的課題(ELSI)の融合領域に対する研究の推進も改めて書かせていただいています。
 6の制度・システム改革のところです。1ポツ、多様な人材が活躍できる環境整備ということで、いわゆる女性研究者とか外国人研究者の活躍促進を含めたダイバーシティの確保とか、右側、2ポツ目のところで、関連する制度・規範の整備で研究セキュリティ・インテグリティ、そしてELSIに関する取組の強化を書かせていただいています。
 これが全体の構成になっていまして、それに関する詳細なものを8ページ目以降に書かせていただいていますが、こちらで資料の1-2の本文のほうに移っていただいて、こちらで特に黄色い部分を中心に、追記した部分を中心に御説明させていただきたいと思います。駆け足になりますが、恐縮です。
 1ページ目から国内外の諸情勢の変化を書かせていただいていますが、特にAIに関する進展とか、3ページ目の下のところでは、いわゆる経済安全保障に関する取組の重要性等について追記させていただいています。
 また、5ページ目では、科学技術・イノベーションを取り巻く現状・課題ということで、この間、第7期の科学技術・イノベーション基本計画が策定されました。そこのエッセンスを書かせていただいています。
 また、6ページ目の下の黄色いところでは、男女共同参画基本計画もこれも今年度からスタートしていまして、これに関する取組と、あと、第7期の基本計画の中で同様に女性研究者等の目標を挙げているという点を追記させていただいています。
 飛んでいただいて、10ページ目になります。ここからが基本政策の具体的な考え方等になります。この黄色で書いてあるように、「新しい時代の科学技術人材に関する基本政策」、この報告ですけれども、中間まとめ以後、各種の戦略・計画等の策定の検討状況とか予算編成の状況等を踏まえて、残された論点についてさらに追加的な検討を行った上で内容の具体化を図ったものだということを改めて明記させていただいています。
 11ページ目の基本方針、そして12ページ目の3つの柱は、先ほどの構成のところで御説明したとおりです。
 13ページ目からが、多様な人材の育成・活躍推進、いわゆる職種別の人材育成の中で研究者の項目になります。最初のほうは現状と課題をまとめさせていただいているものです。黄色い部分以外のところでも微修正等させていただいていますが、メインのところは黄色いマーカーのところになります。
 飛んでいただいて、18ページ目です。18ページ目で、先ほどAIの話を申し上げましたけれども、AI for Scienceの取組の重要性等について様々指摘されているところがあるので、そこら辺を追記しています。
 19ページ目からが今後の具体的な取組・方向性になります。下の部分からです。まず、国立大学について、来年度以降次期の中期計画の期間に入りますが、国立大学の機能強化実現に向けて、組織・業務とか運交金の見直しについて具体化を図るとか、下から2つ目の丸、科研費、それと創発事業、さらに戦略的創造研究推進事業、特に基礎研究のファンディングについて、若手研究者を中心とした新興・融合研究のさらなる高度化を図るといったこと。一番下の丸が、先ほど申し上げた産業・科学革新人材事業になりますが、この産業・科学革新人材事業(INSIGHT)につきまして、政府等の計画に沿った形でさらなる拡大・充実・強化を図っていくということを書かせていただきます。
 20ページ目で、真ん中、四角囲いになっていますが、INSIGHTの制度概要になります。中間まとめ時点ではこれはまだ具体化されていませんでしたが、制度設計について精査した上で、既に公募が始まっています。このINSIGHTについては、特に5つの取組、産学での人材流動の促進とか、丸4のところで産学共同を推進するための学内の専門的な体制強化等をいわゆる要件として課した上で、おおむね20大学程度の募集を今の段階で行っているところです。これについて、さらなる支援大学数の増加とか、1大学の単価の追加的な支援も含めて制度の拡大を検討するということを書かせていただいています。
 21ページ目です。併せて、競争的資金制度の改革を進めるということで、上の黄色いところになりますが、JSTの事業については、研究分担者に関して人件費を支出できるようにするという見直しを既に行っています。さらに、科研費をはじめとするほかの競争的資金制度についても、人件費の支出割合を高めるという観点から、直接経費からPI等の人件費を支出するという検討を今進めているところです。それに関して現在進めている取組等について下で四角囲いをさせていただいています。
 併せて、一番下の四角囲いになりますけれども、いわゆる研究者の負担軽減という観点から、提案書・報告書等について事業横断で共通化・簡素化あるいは評価項目を共通化するという取組を既にJSTではスタートしていまして、これは関係省庁のファンディングに横展開をするということも併せて検討しているところです。
 次、22ページ目になります。安定したポストのところですけれども、マーカーを書かせていただいています。ポストドクター(ポスドク)に関して実態調査を今進めているところですけれども、これを踏まえて必要な施策・事業について見直しを行うとともに、ポスドクのガイドラインについても必要に応じて見直すということを今検討しています。併せて、PDについても、DCとの接続を強化することも含めて必要な見直しを行うということを書かせていただいています。
 また、ここは後ほど博士のところでも出てきますけれども、博士のRA雇用、リサーチアシスタントとしての雇用を促進するということをこの報告の中でも強くうたっていまして、これについては2026年4月に府省の申合せを既に改訂させていただきました。これはいろいろな競争的資金の中で徹底するということを進めていきたいと思っています。
 次、飛んでいただいて、24ページ目です。24ページ目は、海外から優秀な研究者を招聘するということでグローバル卓越人材招へい研究大学強化事業(EXPERT-J)の取組を開始していますが、これとあと、海外の特別研究員の制度等についてさらに充実させていくということを書いています。また、産学での人材流動に関しては、特にINSIGHTの中核的な思想でもありますので、これをうまく活用して他に広げていくということを書いています。
 また、25ページ目です。これは組織の環境整備になりますが、中間まとめ以後、先端的な研究設備・機器の整備・共用・高度化を目指した先端研究基盤刷新事業(EPOCH)の事業とか、あるいはAI for Scienceに関する事業も具体化していますので、ここについても事業として書かせていただいています。
 さらに、26ページ目の3つ目の丸になりますけれども、来年度を見据えてなりますが、国際卓越研究制度と、あと地域中核、地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)に加えて、産業競争力の強化等に資するような新しい研究大学群の形成に向けた検討を今進めているところでして、特に17戦略分野を中心に特定の分野で高い研究力を有するような大学を中長期的に支援するような制度創設の検討を推進するということを併せて書かせていただいています。ここまでが一つ、研究者になります。
 27ページ目から技術者になります。少し飛ばさせていただいて、32ページ目からが今後の具体的な取組・方向性になります。(1)大学・大学院における工学系教育の充実ということで、いわゆる理系転換基金に関する取組が進んでいますが、これによって学部再編とか重点分野における体制強化に向けた支援を行うということ。それとあと、(1)の下から2つ目の丸になりますけれども、技術者育成を目的とするような競争的資金制度において、いわゆるJABEE認定との連携について検討を推進するというのを書いています。先ほど申し上げませんでしたが、JABEE認定校は一時期と比べると4割減っているという状況がありまして、ここを反転攻勢させるという意味でこうした取組を書かせていただいています。
 また、(2)の丸1、技術者の養成のところですけれども、INSIGHTでの人材流動の促進、それとEPOCHを通じた技術者の養成、それとあと、33ページ目になりますが、この双方の資金制度を使った共同研究の促進というあたりも書かせていただいています。
 丸2が技術職員の育成確保になります。中間まとめ以後、大学等における技術職員の人事制度ガイドラインを3月末に初めて策定させていただきました。これを基に優良事例の周知展開を図るとか、このガイドラインについて、EPOCHとか、大規模集積研究システム形成先導プログラム、これは大学と大学共同利用を対象とする共用システムのための制度ですけれども、こういうものもうまく使いながら技術職員を含めたコアファシリティについて戦略的に整備をするとか、INSIGHT等も活用しながら体制整備を進めていくということを書いています。それに加えて、来年から国立大学の中期計画が開始されることになりますが、このガイドラインを踏まえた体制整備をある種要件として盛り込むということもここで書かせていただいています。
 33ページ目下からの取組事例については、幾つかの大学の技術職員の学内の体制整備とかキャリアパス支援、それと処遇・待遇の改善に関する優良事例をガイドラインに沿った形で追記させていただいています。御参照いただければと思います。
 36ページ目からは技術士制度の話になります。技術士制度についても、受験手数料の見直しとか、IPDシステム、初期能力開発のような取組も進めていますが、一方で37ページ目の上にあるように、技術士試験の一次試験・二次試験の合格率が低下している、年齢層も多様化しているということもありまして、ここについて技術士分科会も含めて試験内容の在り方について見直しをするということを書かせていただいているところです。
 続いて38ページ目からが、大きい大学の2つ目の柱、高度専門人材になります。ここはもともと研究開発マネジメント人材が大体を占めていましたけれども、今回柱を研マネ人材、技術職員、それとそれ以外の高度専門人材という形で整理させていただきました。それに伴って一部表記を修正しています。
 ここはちょっと飛んでいただいて、41ページ目の下段から今後の具体的取組・方向性になります。42ページ目です。これも同じように、研究開発マネジメント人材のガイドライン、人事制度のガイドラインを昨年の6月末につくりました。これの周知・展開を図っていくとともに、体制整備事業を昨年度からスタートしています。これによって、体制整備、それと研修提供機関における研修、あるいは体制の強化に関する取組を引き続き進めていくということ。それに加えて、INSIGHTの取組等を通じて体制強化も進めていくということ。
 それとあと、上から4つ目の丸ですかね、コア業務構造をこのガイドラインの中で示させていただきましたが、これを踏まえて、研修についてもJST、JSPSあるいはその他の機関と連携しながら研修内容の見直しを図るとか、URAのスキル認定機構においてもこうしたガイドラインを踏まえた役割等の見直しあるいは制度の見直しに関する検討を行うということ。さらに、今回、文部科学大臣表彰の中で研マネ人材を対象とする表彰の部門を新しく創設しました。これについて周知・展開を図るということあたりを書かせていただいています。
 そのほか、競争的資金の中で、研マネ人材について役割をきちんと明記するとか、あと、研マネ人材について可視化を図っていって、大学等における体制整備につなげていくということ。さらに一番下になりますが、今回、研マネ人材についてもロールモデル集をつくるということを想定していまして、9月をめどにまとめていきたいと思っています。そうしたあたりを書かせていただいています。
 44ページ目に飛んでいただいて、ここの真ん中辺り、研マネ人材に関する体制整備、これは昨年度からスタートしているものですけれども、その制度の概要等について書かせていただいています。
 (2)は技術職員を新しく項目立てしましたが、先ほど技術職員のところと重複して、その中の一部を抜粋した形になっていますので、省略させていただきたいと思います。
 45ページ目からが、この2つ以外の多様な高度専門人材の育成ということで、大学の経営層における経営人材の育成とか、特に医学系の分野における専門人材、こうした専門人材について、それにふさわしい処遇・待遇あるいはキャリアパスの整備を進めるというあたりをこの下のところで書かせていただいています。
 次、46ページ目からが2つ目の柱の教育段階別での人材育成になります。まず、大学・大学院のところは、この間の事業の見直しの進展状況を現状・課題等のところで書かせていただいています。まず、47ページ目の真ん中上辺りのところは、SPRINGについて、中間まとめで、日本人、留学生、社会人との間で支援内容に差異をつけるということを提起していただいて、実際にこれは見直しをスタートしています。2027年度からは本格的に実施するということで、2026年は移行期間として大学の自主的な取組を推奨するということ。それとあと、このSPRINGの制度は国際卓越研究大学が除外になっていますけれども、東北大学あるいは東京科学大学においては、SPRINGの対象外ではありますけれども、自主的な取組として博士課程後期課程学生に対する支援をしているというあたりを書いています。
 47ページ目の下から2つ目の丸のところですけれども、RA・TAに関することを書いています。実際RA等の雇用は進んでいるものの、受給額が年間で20万から40万というふうに非常に低い金額なので、ここをどうするかということが大きい課題かなということで書かせていただいています。
 飛んでいただいて、49ページ目になります。ここも幾つか博士の多様な場での活躍促進に関する現状を書いています。まず、特別研究員(DC)について、起業、スタートアップの創出を認めるということで手引を改正したりとか、ほかに、博士の後期課程学生に対するキャリア調査をきちんとしていくということ。さらには、下から3つ目の丸ですかね、JSTと、あるいはJSPSとの間で、未来の博士フェスとかフレンドシップミーティングといった形で、博士後期課程学生が企業関係者あるいはアカデミアと混ざり合うような場を引き続き進めているというあたりを書かせていただいています。また、この一番下の丸のところですけれども、経産省と一緒に博士の民間企業での活躍促進に向けた検討会ということで、ガイドブックとかロールモデル集、それとファクトブックも整備していますので、この結果についても書かせていただきました。 次いで、52ページ目の下から、ここからが今後の具体的取組・方向性になります。まず、(1)の博士に関してですけれども、下のところにあるように、特別研究員(DC)、それとSPRING、これを着実に進めていくということ。
 それに加えて、53ページ目ですけれども、この2つの事業に加えて、博士後期課程学生全体での支援内容の一層の充実・強化を図る観点から、RAの雇用を促進するということを強く打ち出しをさせていただいています。それに加えて、社会人学生についても、博士の後期課程学生への進学を推奨するということを書いています。
 53ページの丸1のSPRINGについては、先ほど申し上げたように日本人、留学生、社会人の対象に応じた制度の見直しをしたところでして、その制度の概要をここで書かせていただいています。
 また、54ページ目です。繰り返しになりますが、RAの雇用を推進するということで、競争的資金におけるRA経費の適正な支出の促進という府省の申合せがありますが、これを第7期の基本計画を踏まえた形で改正したところです。これについて、いろいろな競争的資金の公募要領に反映するという取組をこれから一層強化していきたいと思っています。併せて、INSIGHT等をはじめ関連する事業において、こうしたRAの雇用を積極的に推奨するということを書かせていただいております。
 丸2からは、社会の多様な場での活躍促進ということで、先ほどのフレンドシップミーティングとか博士のフェスあるいはガイドブック等を踏まえて、より社会の多様な場で活躍できるような環境を進めていくということを、具体的な取組として、1)、2)、それと3)のその他のところで書かせていただいているところです。
 (2)大学・大学院改革等の一層の促進、55ページ目になります。こちらは先ほど申し上げたいわゆる理系転換基金等を通じた学部の再編等の取組を引き続き進めていくということと、最後、56ページ目になりますが、未来を先導するトップレベル大学院教育拠点形成事業(FLAGs)が立ち上がっています。こういうものを通じて博士の人材育成機能をさらに強化するということを書かせていただいています。
 続いて、57ページ目からが初等中等教育段階での人材育成になります。まず、現状と課題のところを時間の関係で飛ばさせていただきます。
 61ページ目からが今後の具体的取組・方向性になります。下で先進的な理数系教育の充実・強化ということで、いわゆるSTELLAプログラムですけれども、これについて62ページ目になります。来年度以降大きく見直しをしていこうということで、小・中・高校から大学・大学院までを通じた科学技術人材の育成は非常に大事だということで、やはり高等教育機関と小中教育機関との組織的な連携強化の下で継続的に取組が実施されるようなこと、さらに、これが全国的に展開されるように事業内容の見直しを図るということを書かせていただいています。
 また、併せてこのSTELLAプログラムについて、支援終了機関も含めて実施機関同士のネットワークを強化するということを念頭に、この四角囲いのところですけれども、STELLAプログラムの見直しに関して具体的な制度設計の形を書かせていただいています。キーワードは、やっぱり高等教育機関と小中教育機関の組織連携を強化するということと、学内の体制をきちんと整備するということ、あるいは教員の評価も含めて永続的にこの取組が進むような形にしていくということが一つ大きい目標としてあります。
 併せて、62ページ目の下からはスーパーサイエンスハイスクールの見直しになります。中間まとめ以後を踏まえて、63ページ目の下ですが、類型を3つに分けた形で支援内容の見直しを進めています。類型の丸1、いわゆる今までのSSHのようなものですけれども、SSH-Core、それとあと研究者・技術者養成を目指すProfessional、それとグローバルに活躍する人材を養成するSSH-Globalということ、それに加えて新先導期とか認定枠向けの加速支援といった枠組みも新しく整備をしたということで、この制度の見直しについて書かせていただいています。
 併せて、64ページ目、SSHのコーディネーターを置いているんですが、ここも必要に応じて見直しを図っていくということ。
 それと、(2)のところはいわゆる裾野の拡大ということで、今、次期の学習指導要領に関する取組が進んでいますけれども、こうしたものも理数系の教育の充実・強化の観点から引き続き注視しつつ、我々の科学技術人材育成政策と連携を図っていくということを書かせていただいています。
 続いて、66ページ目からが科学コミュニケーションの展開になります。これも現状・課題のところで、これまでの中間まとめ以後の取組についてわっと書かせていただいていますが、71ページ目からが今後の具体的な取組・方向性になります。多層的な科学コミュニケーションのところは引き続き進めていくとして、72の丸3のところ、いかに一枚岩としてこの間、STEAM教育と連携強化するために、科学技術教育アドバイザーという制度を文科省のほうで設置しています。国研・大学等の研究者の方々をアドバイザーとして任命して小中教育にいろいろ派遣するという事業をやっていまして、これを引き続き拡大していくということを挙げています。
 また、(2)のところで科学技術と社会に関する研究開発の推進ということで、ELSIの充実の一環として、一番下の丸になりますけれども、JSTの社会技術研究開発事業がありますが、ここは来年2027年度からいわゆる先端技術とELSIに関する融合領域という研究課題を設定する方向で大幅な見直しをする予定にしています。いわゆる人社系と自然科学系が一緒に研究開発を推進する中核的事業として位置づけた上で内容の見直しを図るということで、73ページ目の上のところで具体的な制度設計を書かせていただいています。先端技術については、INSIGHTの事業等を参考に5つの領域で整理するということも今検討させていただいているところです。
 次、最後、74ページ目からが制度・システム改革になります。ここはダイバーシティの取組の一環として、75ページ目の下ですけれども、特に女性研究者の活躍促進を今回大きく打ち出しています。我々のほうでダイバーシティ研究環境実現イニシアティブということで、特に女性の上位職への登用を目指すような大学に対する支援を進めてきましたが、今回、来年度以降、若手の研究者がライフイベントがある中でも優れた研究実績・業績を上げられるような支援内容、いわゆる研究費とか研究環境の整備をする方向で事業の内容の見直しを図るということを挙げています。併せて、女子中高生の理系分野の進路選択を支援するということで、関連するプログラムについても充実強化を図っていくということを書いています。具体的な制度設計の見直しの方向性は、76ページ目の四角囲いのところで書かせていただいています。省略させていただきます。
 あとは、外国人のところ、あるいは産学官の流動のところは、重複になりますので、ここは省略します。
 最後、78ページ目の2ポツ目が制度・規範の整備になります。ここは特にELSIのところを追記させていただいています。
 80ページ目の(2)倫理的・法的・社会的な課題の推進ということです。基本的にELSIは全ての研究者が共通的に身につけるべき規範だと思っていますので、研究者にきちんと身につけさせるような研修とか教育体系を充実させるということに加えて、先ほど申し上げたJSTの社会技術研究開発事業においていわゆるフラッグシップ的に人社系と自然科学系の融合研究を推進することで、いわゆるELSIの取組を拡大していくということを目指したいと思っています。この制度設計案は下の四角囲いのとおりで、重複になります。
 それで最後、81ページ目のところで今後に向けてということでまとめをさせていただきました。これは中間まとめ以後、3つ目の丸にあるように、今回、科学技術人材政策パッケージということで予算の政策パッケージは策定させていただいています。それに加えて、関連する中間まとめ以後の取組・方針をアップデートする形でこの最終まとめとしてまとめさせていただきました。これを着実に実行するというのはもとよりですが、一番下から2つ目の丸にありますけれども、取組状況について適宜この委員会でフォローアップをしていただいて、必要に応じてこの中身について見直しを図っていくということで、また継続的な審議をお願いしたいなと思っているところです。
 すみません、長くなりましたが、全体以上になります。
【狩野主査】  御説明ありがとうございました。大作であるということが分かった御説明だったかもしれませんが、御礼をまず申し上げますと、中間まとめの時点で非常に網羅的であったのに加えて、さらに今回新しく出していただいた政策、ガイドライン、それから表彰の新しい取組などを盛り込んでいただきまして、よりアップデートしていただけたものになっていると思います。作業してくださった皆様に厚く御礼を申し上げます。また、支えていただきました局幹部の皆様にも大変厚く御礼を申し上げたいと思います。
 さらに、今回は積極的に社会発信をいただきまして、おかげさまで今日傍聴の方もたくさんお見えですし、拝見しますと、商工会議所の方も含めて産業界の方も聞いていただいているようでありまして、気の引き締まる思いです。
 たくさんありましたので、私、勝手ながら自分の言葉で一つまとめると、これは内容として、「今までやほかの人と違うことを生かして、今やこれからの人たちに貢献できる人を、より多くのセクターで増やしたい」と、そういう内容に、「文部科学省は一体何ができるのか」ということをまとめていただいているものだと捉えております。
 先週海外に行って改めて思いました日本円の力のうれしくない変化を踏まえたときに、我が国という社会、国力がどういうふうにこれを通じて力を上げていけるのかということを踏まえてお話を頂戴できればと個人的には思っております。もちろん関係なくても結構なんですけれども、そういうことでこれから意見を頂戴してまいりたいと思います。
 今日は量が多いので、逆に区切らないで皆様に思うこと全て話をしていただきたいという設定でございまして、どなたからいただいてもよいのですけれども、ぜひファーストペンギンになられたい方、手を挙げていただければありがたいんですが、どなたかいかがでしょうか。
 では、杉山先生、お願いいたします。どうぞ。
【杉山委員】  常にファーストペンギンなので、ちょっと最初に幾つか。大変網羅的によくまとめていただいたのですばらしいと思うんですけれども、幾つかぜひ入れてもらいたい論点とか、少し分からない部分があるので教えてください。
 まず、質問なんですけれども、3つの柱はすごく重要なことが書かれているんですけれども、3つ目に制度・システム改革の推進とある中に、関連する社会制度も変えていくようなという、「関連する社会制度」という言葉が出てくるんですけれども、「社会制度」という言葉はこの後文章の中にはどこにも出てこないんですね。だから、この「社会制度」というのが具体的に何を表わしているのかというのが、全体の中でそこが私は理解がちょっと難しかったかなというのが1つ目。
 それから2つ目は、AIのことを随分中間まとめに比べて記述していただいたと。これはもう絶対に必要で、新しいポイントとして入れなければいけないというのはもう論を待たないわけですけれども、その中でまだ多分幾つか足さなければいけない部分があって、私も全部気がついたわけではないんですけれども、例えば専門人材のところで、31ページの技術士のところには、その専門性を生かすためにAIを活用する等と、そこで技術士のスキルの中にAIが必要だよということは示されているんですけれども、一方で研究開発マネジメント人材のところ、42ページのところには、AIが全然書かれてないんですね。ここはやっぱり研究開発マネジメント人材はAIをどんどん活用してやっていかなきゃいけないというところはぜひ加えていただきたいというのが2点目、コメントの1つ目ですね。最初が質問だったと。
 あとは、RAについて踏み込んで書いていただいたのはすごくよかったと思うんですけれども、ただ、やっぱり資金的な問題が大学からするとなかなか簡単ではないので、国・大学がそこを増やすというようなことはちょっと書かれているんですけれども、INSIGHTとか、それから創発というようなことが書かれてはいるんですけれども、例えば可能であれば、科研費など従来のそういう競争的経費についても、RAの人件費分を増額されることが望まれるぐらいのことをもし書き込んでいただけると力強いなと。やっぱりそこはどうしても限られた科研費、科研費が研究者にとって一番基盤的だと思うんですけれども、それがそういうRAの人件費分が少し足される形になるとすごくこれは有効になるかなということですね。
 あと、最後の1つのコメントが、これはSPRING等の支援、博士後期課程というところに限定しているわけですけれども、ここをぜひやはりPhDコースというような形でいろいろな大学で今やられようとしている、マスターとドクターを一貫してPhDを取らせるためのコースへの支援ができるような形を何か少し暗示するようなことを書いていただけるとうれしいかなと。
 というのは、やっぱりマスター段階での支援ができないので、もちろんマスターで就職してしまう人たちについてはなかなかそういう支援はできないわけですけれども、マスターからドクターへ進むという人が、最初のマスター部分のところである程度経済的支援が受けられるということが分かると、ドクターを取るということを早い時期に決心していただける。そのための設計として、5年間というか、それが4年で取れるかもしれませんけれども、マスターにこだわらないようなPhDコースというようなものをつくりたいとも考えておりますので、何かそれについて記述ができたらうれしいなというのが最後のコメントです。
 以上です。
【狩野主査】  ありがとうございました。どうしましょうか、質問をお受けしましたが。
【奥人材政策課長】  では、最初の御質問のところだけにしたいと思います。社会制度のところは、いわゆる一般的な用語としてある種使っている部分があるんですけれども、この中で人件費を増やすということ大きいメッセージとして入れていますが、いわゆる雇用制度に関わるところとか大学の資金制度に関わるようなところであるとか様々制度的なところに関わる部分があるので、いわゆる科学技術の世界だけじゃないところも含めて広く捉えたいというのが一つ。
 もう一つが、今回いわゆるELSIを結構強く打ち出しているんですけれども、科学技術の成果を社会実装するに当たっては、科学技術の中だけの制度だけではなくて、社会そのものの制度・規範のほうにも影響が及ぶだろうということで、そういうものを念頭に広い意味で社会制度というのを使わせていただいています。
【杉山委員】  それはそれで納得はするんですけれども、であるならば、6の後ろのほうの具体的な説明の中に、そこにちょっと社会制度というところを入れていただけると、今の話が納得できるかなと思います。
【奥人材政策課長】  ありがとうございます。
【狩野主査】  ありがとうございます。続いていかがでしょうか。
 今の内容でちょっと関連することを申し上げると、やっぱり人材育成は時間がかかりますので、今までのファンディングスキームの期間で、その後自走化というとなかなか難しいよねというような声も聞こえております。これももしうまく財務省と折り合いがつく表現がありましたら、探っていただきたいということを思います。
 ほかはいかがでしょうか。ぜひ、二巡目ももしかしてできるかもしれませんので、思いつきだけでしゃべっていただければ。まとまる前でも結構ですけれども、いかがでしょうか。
 では、お願いします、江端先生。
【江端委員】  江端です。ありがとうございます。非常に多岐にわたって基本政策をまとめていただき、俯瞰的に全体像を示していただけたのではないかと思っています。さらに、それぞれの課題に対して、どのような事業を当て込み、それを体系的に整理するという点でも、非常にすばらしい資料になったと感じております。
 その中で幾つか確認をさせていただきたい点があります。まず1点目ですが、20ページのINSIGHTの件です。さらなる拡大・強化に向けた取組を検討・推進するということで、来年度概算要求に向けて支援大学数の増加、また1大学当たりの追加的な支援の拡充についても言及されています。INSIGHT事業自体は、民間企業の方々とのコミュニケーションの機会として非常にいい機会をいただいたと感じておりますが、今後、本事業を通じた人材育成を進めていくことで本事業に対して理解がさらに深まり、さらに多くの民間企業が参画してくるのではないかと想定されます。そういった意味で、この追加の支援・拡充はぜひ進めていただきたいと思いまが、例えばどのような形で追加の支援が可能となるのか、予算規模も含めて、現時点でのお考えをお伺いできればと思います。
 質問を続けてもよいでしょうか。
【狩野主査】  どうぞ。
【江端委員】  続いて33ページになります。EPOCH事業も含めて技術職員に関するガイドラインの展開という意味では、以前から申し上げていますとおり、引き続き展開を推進していただき、現場の技術者・技術職員のマインドセット改革を一層進めていただければと思っています。
 その際に、ガイドラインの中でも好事例は示されていますが、各大学では技術職員の増員を図りたいと考えている一方で、担い手の確保が難しいという課題があります。私が現在関わっている研究基盤協議会での意見交換でも、大学に在籍する学生を一つのキャリアパスとして位置づけ、そこから登用していく仕組みづくりが必要ではないかという議論がなされています。
 今回のお話の中で、高大連携、すなわち高等教育と初等中等教育との連動性について、組織間の連携も含めて検討されているとのことであり、技術者育成という柱の中で、初等中等教育からの連続的な流れのイメージがより明確になったと感じています。その点につきましては、現時点では全体像を図式的に整理したものが十分に整っていないように感じていますので、高等教育の範囲にとどまらず、初等中等教育の段階から技術者育成の流れが見える形で示されると、キャリアパスとしてのイメージがより共有しやすくなるのではないかと思いました。
 続いて、技術士制度の件です。これは37ページになりますが、現在、一次試験・二次試験ともに合格率が低下しているとのことです。私もデータを確認しましたが、年度によって合格率にばらつきが見られます。また、受験者数は減少傾向にあるように見受けられますが、現時点でも約2万人規模で推移しており、一定のニーズはあるように感じています。
 そのときに、技術士という資格が、先ほど申し上げた初等中等教育からの流れの中でどのように位置づけられるのかが可視化できると、例えば大学の技術職員や研究者の指標の一つとして位置づけ、さらにそこから研究開発へと発展していくキャリアの方向性が具体的に理解され、制度の活用がさらに進むのではないかなと思いました。
 最後に、研究開発マネジメント人材について、42ページのロールモデルに関してお伺いします。ロールモデル事例集があるとのことですが、具体的にどのような人物像をイメージされているのかについて、イメージをご共有いただければと思います。具体的なイメージが出てきますと、それに該当する人材の把握や、今後そのような役割を目指す人材の育成に繋がると考えます。教員に加え、URA、技術職員、さらには事務職員の中からも該当者が出てくる可能性があると思いますので、その点も含めて具体的なイメージを教えていただければと思います。
 以上です。
【狩野主査】  ありがとうございました。今後の皆様の御発言にもお願いしたいことがあるとすると、文部科学省の皆様だけが責任を負うのではなくて、我々みんなが負わないといけないと思っています。その意味で、文部科学省としては何ができるのか教えていただければありがたいし、その中で、文部科学省としては関与しにくい皆様の御提案に関しては、我々が自分でどうしたらいいかということを考える機会にもできたらなと思います。そんな気持ちでお答えいただければと思います。
【奥人材政策課長】  質問の2点部分だけ。INSIGHTの拡充については、まさに今公募中で、今月末で公募を締め切ることになるので、そこの状況を踏まえてまた具体的な拡充策は検討していきたいと思っています。今の段階ではそれ以上は申し上げられないので、引き続き。ただし、3年分しか一応基金としては造成されていないので、そこをどう増やしていくかという観点からはまた検討させていただきたいと思っています。
 ロールモデル集、事例集ですけれども、これは研究開発マネジメント人材と一言で言っても、いろいろな入り口、事務職員からなった方とか、もともと研究者から転任した人とか、いろいろなキャリアパスの人たちがいるので、そうしたキャリアパスの多様な人たちを一つモデルとして挙げるというのと、あと、この中で求めているのは、いわゆる経営層まで行くキャリアパスというのを一つガイドラインの中で強く示しているので、経営層まで行くキャリアパスを描けるような人たちというのも併せてお示しできる形でできればなと思っています。今、人選も含めていろいろ検討させていただいているので、また併せて御紹介する機会を設けたいと思っています。
【江端委員】  ありがとうございます。
【狩野主査】  江端先生もいいネットワークをたくさんお持ちだと思いますので、御推薦いただいて、文科省で受けてくださる方はぜひ受けていただきたいと思います。
 あと、キャリアパスに関しては、おっしゃるとおりでやはりより鮮やかに見せていく必要あると思うんですけれども、そのためには小中の学校の先生方にも、こういう社会の機能があるんだということを理解いただくために我々は何ができるのかというのは考えていく必要があるかなと思いました。ありがとうございます。
 引き続き、どなたかいかがでしょうか。
【迫田委員】  では、迫田からお話しします。まずは、取りまとめいただき、ありがとうございました。特に3つの基本方針の最初に人材への投資ということを掲げていただいているのは非常に大きいと思います。わが国には人材しか資源がありませんので、人材に投資ができるか否かということに国の将来がかかっていると思いますぜひこの方針を確固たるものとして予算も獲得していただきたいなと思います。
 とりわけ、今回、魅力ある処遇ということでRAとしての雇用も含めていろいろな提案をいただいていますが、今、民間のほうも相当処遇は上がってきていますので、この点にも留意頂きたいと思います。大企業ではだと今年も5%以上、中小でも4%ぐらいは上がっているので、競争していくには、今後も引き上げ続けていくことが必要になってくると思います。
 同時に、海外からどれだけ優秀な人材を集めてこられるかということも重要です。もちろん優秀な人材を引き付けるのは処遇だけではありませんが、一つの大きな要素として考える必要はあると思います。社内の研究者と会話していても、やはり優秀な研究者が集まる大学・国は、それなりの処遇だと聞きます。博士課程で学ぶ方、研究者として活躍される方には、それなりの処遇が与えられないとやはり世界から優秀な人材は来ません。ぜひ魅力ある処遇設定をお願いしたいと思います。
 そのためには、予算の獲得だけではなかなか難しいので、民間からどうやって資金を集めるかということも考えなければなりません。但し、企業には説明責任が求められますので、投資したときには、どういうリターンが期待できて、これは合理的な投資であると言えないとなかなか難しくなっています。
 結果が出るような研究に対して企業から資金を集めるというのはもちろんですが、大学自体がしっかりお金を稼いでいくことも考えなきゃいけませんし、さらに言うと、社会全体から、資金を集めることも必要だと思います。現在、NPO等では遺贈を募集することが広く行われています。子供の数が減少する中、遺産の総額は相当な金額になると思いますので、大学が寄附を集めることも併せて考えていったらいいと思います。ふるさと納税もそうですが、社会に貢献したいと考えている人たちがたくさんいらっしゃると思います。特に基礎的な研究、将来役に立つけれどもまだまだ形になってないものについては、そういう寄附を募ることも有効な手段だと思いますので、ぜひ検討いただければなと思います。
 それから、先ほど話のあったロールモデルのところは私も気になります。育成のためにはゴールを明確にしていくことが必要です。例えば経営層のジョブディスクリプションというのは非常に作成するのが難しいですが、それでも明文化しないとゴールが明確になりません。10年後、20年後を見据えながら何が必要になってくるのか、どんなコンピテンシーが必要かということを、明文化することが大切です。もちろん絶対の正解はないので、常に見直し作業が必要になりますが。
 一つのコンピテンシーを伸ばしていくにも、こんな経験を何年程度積めばこれくらい伸びていくということも知見としてたまっていきます。単にルートを見せるだけでは変わっていかないので、ゴールとそのためのコンピテンシーを明文化して、どう育成していくのか、国全体で知見をためていくということが必要だと思います。次の課題として検討して頂ければと思いました。
 以上です。
【狩野主査】  ありがとうございます。何か御返事ありますか、今。
【奥人材政策課長】  大丈夫です。
【狩野主査】  よろしいですか。
 今の中で一つ思ったのは、『ウェルビーイング学』という本を最近翻訳したんですけれども、内容としては、「ワールドハピネスレポート」を書いた人たちの本ですが、その中に給料はちょうどいい額がありそうだという理論がございまして、高過ぎても駄目っぽいんですね(イースタリンのパラドックス)。ですので、そういう理論に基づいて一体幾らぐらいが適切なのかというのが一つあるかなと思いました。あと、ウェルビーイングはお金だけで決まるものでもないというのがその知見でありまして、そこは制度として表現できると非常にいいのではないかということを伺いながら思ったところです。
 あと、遺贈等に関しても、結局、信頼を持ってもらえているかという面も結構あると思っておりまして、どういうことをすればそういう方々に信頼を持ってもらえるのかという点が明らかになってくるとよりよいのかなと。下手に大学などの学術機関が宣伝したから信頼が上がるわけでもなさそうですので、ここをうまくまとめていけるといいなと思って伺いました。
 すみません、玉田先生、どうぞお願いいたします。
【玉田委員】  気がついた点3点です。一つはELSIなんですけれども、非常に目立つというか、それは非常にいいことなんですけれども、人文・社会と科学技術との関わりというときに何か狭くなったような印象になるのはよろしくないと思うんですね。短期的に実現するもの、強化するものと、あとは人材育成として長期で進めていかなければというところがうまく両方表現できるといいなと思いました。
 あともう一つは、人材育成に欠かせない両輪の一つということで、今回のINSIGHTの産学連携は非常にいいことだと思います。もう一つはやっぱり国際だと思うんですね。社会的情勢、政治的情勢でいろいろ難しいところがあるとは思いますけれども、長期戦略でいくときに、両方関わらずにやはり人は成長できないと思うんですね。それで懸念があるのが、SPRINGでの実績といいますか、留学生が生活支援の対象外というのが成功体験のような形で、税金を使うのはいかがかといったような議論にならないように気をつけていただきたいと思いました。
 最後に女性に関する問題なんですけれども、女性に関する記載を加えていただいているのは非常にありがたいんですが、環境整備や支援だけじゃなくて、そろそろ社会の「成長エンジン」としての女性が、社会に必要な多様性の一つとして、記載に加わっていいんじゃないかなと。教員、技術職員、URAという切り口の中で、次の時代、これからの時代に活躍していくべき、期待される存在として女性があってもいいのかなという気がいたします。
【狩野主査】  いずれも重要な視点でありがとうございました。ELSI関係で人社を狭くしないという点については、ぜひ後で唐沢先生に迫力ある意見をいただきたいと思って期待しております。ありがとうございます。その他もいい点をありがとうございました。
 続いて、挙手をいただいている方の順番で、天野先生、稲垣先生、宮崎先生の順番でお願いしたいと思います。天野先生、どうぞ。
【天野委員】  ありがとうございます。非常にコンパクトかつ詳しくまとまっていて、大変分かりやすいものになっていると思いました。
 ちょっと各論じみて恐縮なんですけれども、高度専門人材ですね。技術職員、URAとも優秀な人材の確保というところが課題になっていると思うんですけれども、これはクロアポの話とも関わってくると思うんですが、教員とか一定の職域以外でも、URAであったり技術職員であっても、クロアポや兼業、そういった形で、もちろんフリーランスも広げていただきたいと思うんですけれども、裾野を広げられるような仕組みにしてしまえば、なりたいと思う人が増えると思います。そういう意味の人材育成を今後検討していただくといいのかなと感じました。
 そうすることで、高度専門人材、成り手にとっては自分が本当に得意な分野を生かすことができ、クロアポで複数の大学でそういった能力を発揮する。フリーランスの方もそうだと思いますし、企業と大学の兼業でもそうだと思います。成り手にとってはそうですし、大学や企業にとっても本当に優秀な人材を確保して育てていく上で必要になってくるんじゃないかなと思いました。ですので、クロアポの話のところで、もし可能でしたら高度専門人材のクロアポというところもちょっと強調していただけるといいのかなと感じました。
 あともう一つが、本当に今さらの確認で大変恐縮なんですけれども、タイトルとして「新しい時代の」とついていますけれども、新しい時代というのはどういう時代を指しているんだろうというふうにとても考えています。新しい時代の科学技術人材に関する基本政策ですよね。常に恐らくこの政策が発表されるたびに新しい時代ということは言われてきていたと思うんですが、具体的にどういうことをイメージされているのかなというのをもう一度確認したいなと思いました。
 以上です。ありがとうございます。
【狩野主査】  ありがとうございました。クロアポについては、私もベネッセコーポレーションと最近始めまして、目が開かれる思いをいっぱいしておりますので、ぜひ推進していただければと思っております。
 そのほかに、新しい時代については何かお話しされますか。
【奥人材政策課長】  まず、クロアポの話は、もちろん研究者だけではなくて、技術者とか技術職員、研マネ人材を含めた高度専門人材も、もちろん産学流動を促進する観点からクロアポ、兼業等はぜひ使って進めていただきたいなと思っています。最後の制度・規範、制度システム改革の推進の1の3の(2)産学における人材流動の促進のところで、いわゆる研究者、技術者といった職種に限定せずに、クロアポ等を通じて人材流動を促進するということを書かせていただいているので、ここには当然高度専門人材も入るものだと思っています。
 「新しい時代」は、もうあくまで我々としての認識ですけれども、最初の1ページ目のところの我が国あるいは諸外国の動向変化のところで、もう本当に今の時代、まさにいわゆるパクス・アメリカーナと言われていた、アメリカが一強で強かった時代で平和が保たれた時代というところから、今まさに秩序の大きい転換点にあるんじゃないかなと思っています。なので、新しい国際秩序を今後つくっていく中で、いわゆる高度専門人材と言われる人材が国内外を含めて活躍していく環境をどうつくっていくかということは非常に重要な論点だろうと思っていまして、いわゆる時代の転換点という意味で我々としては新しい時代というのをあえて書かせていただいたところです。ちょっと定性的になってしまっていますけれども、いわゆる象徴的な意味で秩序の転換点という意味で新しい時代というのを書かせていただいています。
【天野委員】  ありがとうございます。
【狩野主査】  ありがとうございました。私初めに申し上げてみました、「今までやほかの人と違う」というのが「新しい」の言い換えだと思って言ってみたんですけれども、そういう意味では、今までとそのように違うと、そういう認識だということでございました。
 実際、昨日ちょっとほかのところで、国際的な協力関係において、アメリカが国連的な存在からお金をどんどん引き揚げていることによってどういう変化が起きているかを非常に聞きまして、この意味でもかなり新しい時代だと感じたところでございます。
 では続いては、稲垣先生よろしいですね。お願いします。
【稲垣委員】  お取りまとめ、どうもありがとうございました。3つあります。
 研究者、技術者、研究開発マネジメント人材と3つ定義されて、それはそれですばらしいんですけれども、やはりこういう取組は事務職員があっての取組ですので、この書類の中でどう書くかちょっと難しいかもしれないんですが、事務職員のこともちゃんと見ていますよというようなことが伝わる書き方が1個あるといいのかなと思いました。事務職員の人が自分たちは外されているんだと思ってしまうと、本当にマイナスにしかならないので、事務職員の人も含めてのというのが見える形になるといいかなと思います。
 あと、これだけのすごく中身の詰まったものを、やはりいろいろな人に知ってもらわないと意味がないので、いかに周知していくかというのがこれからはすごく大事になるのかなと思います。今日先ほど議長が産業界の方も傍聴されているとおっしゃいましたけれども、やっぱりアカデミア以外の人にも知っていただくことが大事ですし、学生さんにも知っていただくことが大事だと思いますので、例えば博士フェスでちょっと概要を説明するとか、そういうことがあってもいいのかなと思いました。
 あと、SPRINGとかRAで博士学生の処遇が改善していくというのはそれはいいんですけれども、この日経新聞にあるように助教相当となると、逆に言うと、助教ってそれだけかというふうに捉えられかねられないので、やはりその次の上の部分の処遇についても考えていかないと結局、問題の先延ばしにしかならないので、こういう研究職とか研究開発に携わるキャリアが魅力的であるということをもっと全体を通してアピールしていくような、それを実現するような制度の構築が必要なのかなと思いました。
 以上です。
【狩野主査】  ありがとうございます。周知に関しては、今回やっぱりこれだけ傍聴の方にお集まりいただけたり、部品であっても、日経、読売等の皆様あるいは今日はNHKの皆様が来られていたようですけれども、取り上げていただけたので、全体も注目してもらえるという効果があるかなと思っています。そのときに、じゃ、全体を見に来ていただけたときに分かりやすいかどうかというのが次の観点かなと思って見ておりまして、誰かがビデオに出演して何かをしゃべるとか何でもいいですけれども、何かあるといいのかもしれません、と思いました。
 すみません、ほかに、課長いかがですか。
【奥人材政策課長】  いいです。
【狩野主査】  よろしいですか。ほかの点も非常に重要な点をいただきました。ありがとうございました。
 では、宮崎先生、続いてお願いいたします。
【宮崎委員】  宮崎です。今回非常に細かくまとめられていて、これが本当に実現するとすばらしいと思っています。だから、実現できるかどうかが勝負なのかなと思うんですけれども、その中でやはり、私も皆さんの議論を聞きながら思っていたところは、たくさんの職制をつくっているんですけれども、これが上下関係があまり、ヒエラルキーのない形で実施されないとうまくいかないと思っています。
 先ほど稲垣先生がおっしゃったように、事務職も入れながらの、実は大学の中の組織を変えていくという、言わば、すごく今まであまり手をつけにくかった人事制度に大きく本当にメスを入れるというか、それがそれぞれの大学で試されるところかなと思います。RAのいわゆる給与設定一つも含めてですけれども、そういったものとか、それから実は大学の教員の中での貢献に対するインセンティブがきちんと働くような制度をやはりつくっていかないと、貢献した人にはきちんとリターンが来るという制度にしていけるかどうかというところがすごく大きなポイントかなと思います。
 なので、例えばクロスアポイントメントをした方は給与が高くてもいいじゃないかとかそういう議論は以前からあると思うんですけれども、そういったエクストラな業務をきちんと実施している人には実施していくリターンがあると。結構こういうところというのは、これまでの公務員的な判断からいくと大学の中でも非常にメスが入れにくいと思うんですね。
 そういった意味では、個々の大学でコミュニケーションコストがかかるようなところは、できれば文部科学省からダンと落としたほうが本当は大学もやりやすいのではないかなと。すみません、私、大学の人間ではないのでそう思うんですけれども、なかなか個別の大学でそれぞれがコミュニケーションコストをかけていると、RAはこう設定しますというと、あの大学はこうだし、どうしてこっちの大学はこうなんだろうというふうに非常にばらけていったときに、大学もすごくやりにくいと思うんですね。せっかく人事制度を変えるのであれば、ある枠組みのフラットなところは、それぞれが独立の法人と言いながらも、やれるところは何か設定してあげると、今参加されている大学の皆さんも非常にやりやすいというふうになっていき、現実的になるのではないかなというところ。
 それから、やはりサラリーってすごく大きい話なんですね。それで、例えば、大学の先生よりもURAの方の給与が低いとか技術士の給与が低いとかとなっただけで、既にそこでヒエラルキーが、階層ができてしまう。それが実は、イノベーションを起こす上でダイバーシティを担保できない。どこかの上下関係が強過ぎると、やはりできていかないというところはあると思います。
 なので、そこのところは、給与と非常に関わるんですけれども、職制とか給与の設定のところはセンシティブですし、てこを入れにくいんですが、そこのところが本当に今回できるかどうかというところが大きなポイントではないかなと皆さんの意見を聞きながら思っていました。
 かなり国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)の中で技術職は入れているんですけれども、実は、民間から連れてくると本当にサラリーが高いんですよ。それは研究者よりも高くなったりすることもあるんですけれども、逆にそういったポジションとしてリスペクトするがゆえにきちんと活躍してくれるというような皆さんへの周知が行くことが重要かなと思いました。
 あともう一点だけ、大学の中で実施していってほしいなと思うことは、URAの人材とか知財人だとかいろいろな人材課程があると思うんですけれども、それは技術士だけではなくて、大学院の時代からそういう職種に触れていくチャンスがあればいいかなと思います。なので、例えば、修士のカリキュラムの中にそういったコースがあるとか、実際にOJTとして知財のところで活躍するインターンシップをしてみるとか、そういったことによって、大学は我々なんかと違ってヒューマンリソースの塊なわけですよね。その人材をしっかり大学の中でプロモーションしていく。我々実は、総合職で事務職を採りますけれども、事務職もURAになるんですよ。マーケットにも行きますし、それから知財に転換する方もいます。
 そういったような、これまでの経歴だけに頼らずに、修士卒の理系の学生で総合職に入ってきた人はそういうことにどんどん積極的にトライしてくれますので、そういう人材を大学の中でも、大学の中で育てていくという、そして大学の中に就職させるような好循環ができると、もっと外から採ってくるという議論よりもサステナブルになっていくかなと思いました。
 私のほうからは以上です。
【狩野主査】  ありがとうございます。実現に向かって大変貴重な御意見をいただけたと思います。
 特にヒエラルキーに関しては、今まで多分、人にヒエラルキーが存在していた気がするんですけれども、きっとこれから、役割毎に対してヒエラルキーがあるという状況に至らないといけないのかなという気がしていて。というのは、誰か最終決定はしてくれないと物事が決まらないので、何に関しては誰が最終決定を決めるけれども、何の役割に関しては違う人が決めると、そういったような一種の、人にあるのとは違う意味でのヒエラルキーがやっぱり要るのかもしれないということは思ったりします。給与はそういうわけじゃないんですが。
 何かほかにコメントございますか。よろしいですか。
 あとは、文部科学省の皆様とお話ししていていつも思うのは、大学、別の法人ではあるので、あまり強制的に何かをしていけないという思いがおありだなということはいつも思っておりまして、その意味で、ガイドライン的なものを出すのは1つの手なのかなと思って伺っておりました。ほかもいっぱいいい意見をいただきましたけれども、そんなコメントをさせていただきます。
 では、続いて、和田先生。今の宮崎先生のコメントの後だとやりにくいところがおありじゃないといいなと思いながら。御発言いただければと思います。お願いいたします。
【和田主査代理】  ありがとうございます。まずは、お取りまとめいただきまして、本当にありがとうございます。また、奥課長から大変分かりやすい御説明をいただきました。併せて感謝したいと思います。
 全体として大変よくまとまっていると私も思っております。特に、私なりにまとめてみると、将来を見据えた人材を中心に据えているということ、それが国力や研究力、教育を向上させる、そのベクトルを合わせた内容になっているということをすごく感じております。その上で3つほどお話ができればと思います。
 1つ目が、これを実現するためのタイムラインと具体策が大切であると思いました。もちろん今、EPOCH、AI for Science、INSIGHTなど中核が随分できてきて、オンゴーイングであり、これはすばらしいなと思います。今後も、あるべき姿に向かって、全体としてのタイムライン、進捗の見える化、ゴールへの道筋が分かるようになるとなおさらよくなると感じています。
 2つ目は、人文社会科学系についてです。この人文社会科学系の記載もとてもよかったと思いますし、また当然だと思います。また、AI時代であるからこそ、人でしかなし得ないこと、また、それを支えるELSIなどの重要性がますます増してきます。これも議論があったと思います。
 例えば、資料の1-2の72ページ、自然科学分野と広く人文社会科学分野の連携の方向性が重要であると記載されています。これは社会においても重要であるだろうと思います。ですので、今後、ここも大きく進めていく必要があると感じています。
 3つ目が、博士人材と修士人材についてです。国際標準を考えると、博士課程の処遇あるいは待遇というのはとても重要であると思います。本日の報道でもあったと思います。確かに、今後、RA雇用ができるというのは、これもとても重要だと思います。経費はどの様に個人に行くのか、組織を介して雇用されるのかということは、今後の議論が必要だと感じています。
 また、博士人材とともに、そこに続く修士人材の更なるサポートということも重要になってくると思います。これは人文社会科学の分野をはじめ、いずれの分野でも重要な話題だと思います。修士・博士を通じた人材育成、もっと広く言うと、小学校から続く初等教育、中等教育、それから高等教育、これは大学院を含めた人材育成、ここが改めて問われていると思っています。
 以上でございます。
【狩野主査】  ありがとうございました。大変サポーティブな意見をいただきましたが、何か、大学を運営なさっていて、更に文部科学省に力添えいただけるとほかの大学でも回しやすくなるポイントなどがお気付きでしたら、いただくのはいかがでしょうか。
【和田主査代理】  なかなか難しいと思いますけれども。先ほど申し上げたように、RA雇用の際に、費用の出し方というのも今後の課題ではないかと感じています。
 ありがとうございます。
【狩野主査】  ありがとうございました。何か文部科学省側からお返事よろしいですか。よろしいですね。では、和田先生、ありがとうございました。
 続きまして、湊先生、お願いできますでしょうか。
【湊委員】  ありがとうございます。
 博士入学の人材をどうやって増やしていくかというところが、結構、真ん中辺で、47ページの辺りでいろいろ書かれていて、いろいろ取組もあって、ここ数年は微増傾向であるというふうに書かれている。私の周りでもそういう感覚は結構ありまして、ここ数年ぐらいで博士後期課程の出願が結構増えている印象が、私の周囲だけかもしれませんが、実際あります。
 ただ、情報系とか就職のよさそうなところは割と増えているんですけれども、自然科学系とか農学のフィールド系とかそういうところは、なかなか定員を埋められていないようなところもあるかなという感じで、凸凹はかなりあって、全体として微増傾向ということかなと思っています。
 それで、特に、凸凹があるということで、出願が実際に増えているところは、定員を超過しそうなところも、凸凹があるということはそういうことなんですけれども、そうすると、3年、5年そういうのが続いた場合は、当然、改組するなどして入学定員を増やすという方向に進んでいくのが正しい方向だと思うんですが、でも、改組するまでは100%より上採れないのかと、5%以上増えるとペナルティーが来るのかというようなそういう不安とか。
 あと、定員を満たしてしまうと二次募集で採れないという、若干名しか採れないということになると、例えば、社会人の方とかで、あるいは国費の留学の人とかで、2月しか受験できない事情があったりするというようなこともあるので、そういう一時的に、例えば、1.3倍とか1.5倍とかそのぐらいだったらペナルティーはないよというようなガイドラインみたいなのがもしあると、採るほうもそれなりに、できる範囲で一時的に採って、その実績をもって改組を求めるというような、そういう方向に行けるのかなというふうに今思っていますというのが1点目です。
 それと、あと幾つかあるんですが。それで、今、社会人の話もちょっとしましたけれども、53ページの上のほうに「国は、アカデミア・産業界等と連携・協力しつつ、社会人学生の博士後期課程の進学を促進する等」というふうに書かれていて、これはぜひ進めてほしいんですが、一応抽象的には書かれているんですけれども、今後どう具体化していくのかということがあまり議論されていないと思いますので、例えば、優秀な社会人学生を輩出した産業界を何らかの形で表彰するとか、そういう後押ししてもらえるような何か具体的な施策を今後考えていただきたいなと思っております。
 それから、3つ目ですが、前回の人材委員会のときに、技術職員のスペシャリストに関して、職階の名前を何らかの形で標準化すべきではないかと、今は特任の准教授とか特任の教授とかそういう名前で流用しているんですけれども、教授とか准教授というのは学術論文数とかそういうところで評価されることが多くて、スペシャリスト人材というのは、新規の技術ではないけれども幅広く深い技術を持っていないと役に立たないというそういう人材なので、なかなか学術論文は出ないんだけれども、すごく重要な人材だったりする。
 そういう方を何らかの、前回、技師とかそういう名前が出ましたが、そういう何らかの標準的な職階名があると、ほかの大学に移りながら栄転していくというようなキャリアパスも出てくると思いますので、そういうことも今後考えていただきたいなと思っております。
 最後、もう一点、60ページ辺りに女子の理工系進学率というところがあって、私のいるところの情報学科の学部も入学時の女子率が5%とかそのぐらいしかいないんですけれども、そもそも出願者が5%ぐらいしかいない。出願を増やさないことにはどうしようもないんですが。ただ、難関学部とか学科とかというところは、全国から大都市に人が出願してきて、その中の優秀な競争で勝ち抜いた人が入学するということなので、そうすると、この60ページも書いてありますけれども、地方においては、優秀な女子生徒が周囲の反対にあって理系進学を断念する例が多いということだけじゃなくて、さらに、親元を離れたくない、離したくないという、そういうバイアスもかかっているかなと。
 そうすると結局、地方と大都市の間のまた別のダイバーシティといいますか、そういうところも複雑に絡み合っていて、地方から優秀な女子をどんどん大都市に引っ張ってくればいいのかという、それはそれで何か違うような気もしますし、でも、やっぱり夢を実現するチャンスを得たいという人にはそういう機会を提供すべきだという考えもありますし。
 一体どうすればいいのかというのは、私も何が正解なのかよく分からないんですが、それがないといつまでたっても出願者5%ぐらいしかいないというのが続いてしまうというそういう状態にあるので、その辺はちょっと今後考えていかないといけないのではないかなと思いました。
 すいません。長くなりましたが、以上です。
【狩野主査】  いずれも大変重要な視点で、ありがとうございました。
 定員管理についてちょっとだけ加えさせていただくと、どうしても、博士号を取りに来る人は今まで少なかったので、それを踏まえた定員の設定になっていて、そうすると、何%といったときに1人以下になる可能性があるんですよね。ここがすごく難しいなと思ったときがありまして。ぜひ高等教育局とうまくやっていただければありがたいなと思って伺っておりました。ほかもいい視点で、ありがとうございました。
 では、続きまして、武田先生、お願いしてよろしいでしょうか。
【武田委員】  武田です。
【狩野主査】  お願いします。
【武田委員】  ありがとうございます。
 今回のまとめで一番素晴らしいと思った点は、これまでも重点的に議論されてきましたけれども、研究者や優れた科学者の個人的な取組では、組織としてのチーム力による研究開発力の向上が示されていることです。その先には、科学技術立国として世界のリーダーになるという概念が取り入れられており、非常に素晴らしいと思いました。
 組織運営には経営戦略が重要になります。資料の中にも大学の経営層のリーダーシップの重要性が複数箇所で述べられていますが、そこをより定量的に、いわゆるKPIを設定して、それが達成できているのかどうかを客観的に評価できると良いと思いました。
 私は企業で長く研究開発を推進しながら研究人材のマネジメントも進めてきましたが、その経験を踏まえて申し上げます。戦略とKPI、それに基づいた評価を繰り返していって最終的に目標を達成するというようなことが重要であると思います。その経営戦略で最も大事なことは人材だと思いますので、この委員会の中心的な議論でございますけれども、まず人材力、人材のポートフォリオを明確に組んでいくというのが大事だと思います。
 既にまとめられている点ですが、博士課程への進学率をどう高めるか、博士のキャリアが多様であることを広く伝えることが必要です。博士課程に進むモチベーションとして、将来のキャリアの広がりを示すことは重要です。博士課程の学生への経済的支援に加えて、こうしたモチベーションにつながる取組を強調すべきであり、これについても定量的な指標を設定することが有効と思いました。
 また、人材の流動性も非常に重要です。革新的な変化が起こるときには、人材が入れ替わったり大きく動いたりすることが多いからです。企業ではM&Aによって次の一手に踏み出すこともあります。こうした点も含めて戦略が必要ですし、また、産学連携についても定量的な目標を設定して進める方法があるかと思います。
 産学連携ではクロスアポイントメントについて議論が続いています。制度自体は整備されつつありますが、実際の運営では、依然として難しさがあります。大学は学術的成果を重視し、企業は事業への短期的な結びつきを求めるため、双方の目標が擦れ違うことがあります。さらに、報酬の扱いや企業と大学の格差、事務手続の多さなど、制度は整っていても実行しにくい面があります。これらの改善については、十分に検討する必要があると考えます。
 人材面では以上の点が重要です。まとめますと、経営の観点から目標設定・定量的指標・評価を繰り返し、確実にめざす方向へ進むための対策が必要だと思いました。
【狩野主査】  ありがとうございました。
 定量性に関して、学術もしている人から考えると、企業体ですと黒字化できるということを最終目標にしてみんなが頑張れるんですけれども、学術においての黒字化とは何なのかということがそんなに簡単ではないところがありまして。その意味で、指標を変なものを置いてしまうと、みんなが努力する方法を間違うし、そういう意味では、指標がどれぐらいフレキシブルに設定できて、それをどういうふうにみんなで改善しながらやっていけるかということを、大学としてもし定量化を頑張るとすると、考えていかなきゃいけないなということを今伺いながら思った次第でございます。もちろん、それがあると分かりやすいのは間違いないので、検討が必要ですね。
【武田委員】  ありがとうございます。
【狩野主査】  ありがとうございます。
 では、続いて、川越先生、お願いしてよろしいでしょうか。
【川越委員】  ありがとうございます。川越です。
 まずは、このようにこれまでの議論を取りまとめていただいて、ありがとうございます。もう既に多くの先生方から出ているように、多様な人材が、多様な角度や関わり方で、今後の社会をデザインして、課題解決をしていこうというような方向性が示されているのかなと感じました。
 最初に、私がぱっと見ていいなと思ったのが、目次のところに、科学技術人材とは、自然科学分野のみならず人文社会系、社会科学分野の人材も含むというふうにきちんと明記してある点です。多様な人材、専門を持った人たちがそれぞれ関わって進めていくというのが全体を通して示されている点はとてもいいなと思いました。
さて、私からは3点お話しできればと思います。
 1点目は、科学技術人材の育成のうち特に初等中等教育のところ、STELLAについてとなります。このSTELLAを今後全国的に展開するということで、事業の見直しや、支援期間終了後の実施機関も増えてくるという中で、ネットワーク化を推進していくということが制度設計の中に入ってきているのは、とても大事な点と思っております。
 そういう中で、支援期間終了後になると、資金と人、例えばコーディネーターをどうしていくかというのが大きな課題になると思います。大学が自主的な取り組みとして実施するというのもありますが、ネットワーク化の中にもあるように、企業との連携というのも非常に大事な部分だと考えております。
 そうすると、大学がなぜ初等中等教育に関わるのかという議論がある中で、企業にとっては重要な取り組みではあっても、大学生の育成とは異なり、少し離れているため、直接資金提供や協力というのが難しい部分もあるのではないかと思います。一方で、企業へのインセンティブの付与といいますか、企業が参画することがアピールポイントになるような魅力を、どのように伝えていけばいいのかという点を考えながら、お話を伺っていました。
 そのような中で、このSTELLAでも、国際的に活躍する受講生も出てきています。例えば、57ページには、今年ISEFで世界一となった高校生の事例が記載されていますが、報道ではSTELLAという名称がほとんど触れられておらず、実施機関としても発信やアピールがまだ足りないのではないかと感じています。そういった成果を効果的に発信し、企業にとっても、そのような人材育成に携わっていること自体が魅力として伝わるようになるといいのではないかと思っております。
 何を申し上げたかったかというと、制度設計の中には、大学の参画教員・学生へのインセンティブの付与については記載がありますが、企業に対しても同じような視点があってもいいのではないかと感じたという点になります。以上が1点目になります。
 2点目は、裾野拡大の取組のところです。初等中等教育のすぐ後のところにも記載されていますが、その先の72ページにも裾野拡大のためのSTEAM教育の連携強化という形で記載があり、その中で、教育に携わる人や、科学コミュニケーションをバックグラウンドとする人、STEAM教育を実践する人材といった、担い手について書かれているというのはすごく大事な点だなと感じております。
 そういった中で、科学技術コミュニケーションのノウハウを生かしていくという点が示されていますが、この分野については、人によって捉え方にばらつきがあるように感じています。例えば、科学技術コミュニケーションを、楽しく理科を教えて終わりというようなものとして捉えたり、科学と社会の関係を考えながら実践していくという位置付けについて、認識が人によってまちまちだったりするところがあります。また、ELSIは文系、STEAMは理系というように、画一的に分けて考えられがちな面もあるのではないかと思います。
 そのため、科学技術コミュニケーションに関わる人材育成においても、科学技術人材とは何か、という共通認識が持てるようになるといいのではないかと思っています。
 そうした観点から、73ページの最後の部分、これは新たに加わった部分ではないですが、科学コミュニケーターをはじめ科学技術コミュニケーションに関わる多様な人材育成に際してという項目で、「専門内容を伝える能力や科学知識を基に企業等と連携して」と記載されています。この表現だと、どうしても科学分野のバックグラウンドを前提としているように受け取られがちかなと思います。
 例えば、科学知識だけではなく、専門知識を基にとか、あるいは多様な専門性を活かしてというような表現にすることで、科学技術コミュニケーターにはさまざまなバックグラウンドを持つ人材が含まれるといった観点も入っているといいのかなと思いました。
 3点目が、女性活躍や女子中高生の理系進路選択についてです。76ページの辺りに方向性が示されていますが、いまだにいろいろな場面で女子枠のことが話題になっており、つい最近も、SNSで女子枠に関して炎上している記事がありました。女性が活躍できる場をつくるというのは非常に大事ですが、女性のみならず男性を含めた周りの人たちにも、こういった女性活躍の場を設けることの必要性や、その意義について共通認識を持つことが大事ではないかと思っております。
 その観点からすると、ここの女子生徒を増やすための取り組みについても、女子生徒だけを対象とするというより、男子生徒を含め、男女問わず理解を深める取組として位置付けられるとよいのではないかと思います。女性に対しての取組に主眼が置かれがちですが、多様な人材が将来的に理系や科学技術人材として育っていくためには、男女問わずという視点が入っているといいかなと思いました。
 以上です。
【狩野主査】  大変貴重な意見で、ありがとうございました。
 中で企業の方へのインセンティブは、先ほども湊先生でしたか、お話しになったところで、ここはぜひ考えていくべきだなと思いながら伺いました。今日も先ほど申し上げたように商工会議所に限らず報道各社の方も傍聴いただいておりますので、通じるところがありましたらぜひお伝えいただければうれしいなと思って伺っておるところでございます。
 科学技術コミュニケーションについては、ちょうど次に桝先生が手を挙げておられるので、その点も踏まえてお話しいただければと思います。よろしくお願いします。
【桝委員】  お願いします。ありがとうございます。
 まず、全体として、目指していくべき方向性の内容の具体化と明確化がなされていると思いますので、すばらしい取りまとめをありがとうございます。私自身は次世代人材育成ワーキンググループで議論させてもらった立場から、各教育段階における科学技術人材の育成について3点、今後に向けたコメントをさせていただきます。
 まず一つ、博士人材の支援です。大学・大学院における教育研究活動の充実・強化というところで、博士人材の特に経済的支援の継続・強化を力強く宣言しているというのは、国としての若い世代へのメッセージになるというふうに感じています。
 先ほど稲垣委員からこの内容をいかに発信するかという御意見があったと思うんですけれども、まさにこの政策そのものが直接もたらす効果と同じかそれ以上に、この政策を出すことによるメッセージ性というのが社会の空気を変えるという部分があると思いますので、もう既に幾つか報道されていますが、賛否も含めてこの議論というのは大歓迎ですし、報道されるのは大歓迎だと思っております。いろいろ批判とか異論が出るというのは、それだけ科学技術立国に向けてどうすべきかという社会の関心が高まることにつながりますので、文科省さんとしても心折れずに、異論にも耳を傾けつつ進んでほしいなということを1つお伝えしたいと思っています。
 その批判の中で既に幾つか、まだ支援が足りないんじゃないかということもありましたけれども、トップ層の優秀な人材が科学技術人材に入ってこない理由の一つとして、待遇面、でも、それは人より裕福になりたいとかそういうことよりも先に、一般企業よりも不安定なキャリアにわざわざ足を踏み入れるというのが避けたいという面があったと思いますので、今回、いきなり突出した手厚い待遇を用意できなくとも、まず、若い世代にとって消去法に引っかかってしまわないラインというのをこの施策で越えられるというのは、僕はその時点で大きな意味を持っていると思いますので、方向性は間違っていないんじゃないかなというふうに感じております。
 2つ目に、初等中等教育段階における人材育成で、これも全体として、これまで既にうまく機能しているものを更に細分化・強化する内容になっていて、とても期待できると思っています。特に裾野の拡大とトップレベル人材の育成というのを戦略的に区別する方針というのは、非常に僕はいいと思っております。
 ただ、一部で報じられた大学の理系人材育成拠点化について、これもいろいろな意見が出ていると思うんですけれども、確かに大学現場だけで賄うというのは限界があるだろうなということは私も感じております。その限界というのは、金銭的なものというよりは、研究者が研究、更に学内教育に加えて、更なるタスクを負うというヒューマンリソースの部分かなというふうに思っております。
 ここは、支援される金額に対してプラスアルファの人材を確保できるかどうかというのがネックになってくるかなと感じております。これで実際のところ、研究者本人の意向を酌んで場をつくって、お膳立てまでしてくれるような人材というのが求められるのかなと思っていまして、これは誰でもできるように見えて、実はすごく高度な専門性と経験値が要求されて、アカデミアの皆さんがとても苦手としている分野かなというふうに感じております。大学院生に幾らお金を払っても、できないものはできないだろうと思っています。
 ここで科学技術コミュニケーターの出番かなと思うんですが、先ほど川越さんからコメントがありましたけれども、科学的知識を分かりやすくという人材は結構多くいても、理系人材を育成するという視点で見て、研究者の基礎を教えるとか、学術論文や発表のイロハを教えるとか、あるいは、社会科学的な視点、ELSIの視点教えるといった部分でのコミュニケーターの育成は今どこまでなされているかなというところが、自分自身も今関わっている中で不安に思っているところです。
 ただでさえAI時代で情報探索のプロセスも変わりましたので、科学の知識を分かりやすく伝えるというサイエンスコミュニケーター、必要は必要なんですけれども、それ以上に文理問わずに論理的思考、科学的なものの捉え方、考え方、社会科学も含めてですが、それを伝える、教えられる人材のニーズにこれからどんどん移っていくことは想像できますので、このニーズの変化に対して、科学技術コミュニケーション人材の育成方針といいますか、育成機関のアップデートが追いついているかどうかというのは今後に向けた1個提言として考えていってほしいと思っています。
 そこで関連して、最後、3個目ですけれども、次世代人材育成に向けた科学技術コミュニケーションの展開、コミュニケーション人材育成というのも、多様な科学技術コミュニケーション能力という言葉が今回入ったことはとても大事だと思っています。ただ、それは具体的にどういう能力なのかというのは、アカデミア側の考え方でこういう人材が理想的ですというべき論ではなくて、実際のところどんな科学コミュニケーション人材のニーズがあるのかというところから逆算で探っていくものかなと思っております。
 ですから、今後に向けての提言として、企業の現場もそうですし、官公庁、省庁の現場もそうですし、教育現場、地方自治体の現場から、こういうスキルを持った科学コミュニケーション人材が欲しいんだよなと、自前で今まで何とかやっているけれども、本当は大学とか科学館で育成してほしいんだよなというヒアリングを進めていくことを1つ今後進めていってほしいなと思っております。
 そのニーズによっては、現在、大学や科学館などにおける人材育成とはっきり書いてありますけれども、もしかすると従来の大学・科学館での育成とはまた別の科学技術コミュニケーション人材の育成、実際の現場の局面でのニーズを満たせるような人材の育成というものがこれから進んでいけばいいなというふうに感じております。
 3点、駆け足でしたが、以上です。
【狩野主査】  大変包括的かつ分かりやすく、ありがとうございました。
 最後の観点に関して、私も外国に行くたびに科学館に行ってみて、在り方がみんな国によって違うなと思って、面白いなと思って見ているんですけれども。各国それぞれ社会事情に合わせて、体験型にしてみたり、あるいは、伝える型なんだけれども、何を中心にして伝えるのかということがいろいろ工夫がございますので、ぜひそういうことも情報収集をして、それを踏まえて我が国ではどうするのかということを知っていけるような、何かそういう政策もあってもよいのではないかなということは思った次第でございます。ありがとうございました。
 では、続いて、唐沢先生、お願いします。
【唐沢委員】  今回、お取りまとめいただきまして、ありがとうございます。
 既に皆さんおっしゃっていることですけれども、科学技術人材に人社系が入るということが明記されたことや、ELSIの対応が明確に位置付けられていることは非常に重要だと思っております。
 先ほど玉田委員から狭くしないことが大事というお話がありましたが、例えばロボット技術の開発などを社会が受容するように助けるのがELSIの在り方であり人社系の役割だとなってしまうと、それは狭いということになるわけで、そこからいかに脱却するかが大事であると思います。
 ここに書かれている方針のもとで、うまく進むのであれば、科学技術そのものに対する私たちの理解が広がる。科学技術というのは社会的な現象で、そこに人の営みが埋め込まれているという点もありますので、先ほど「規範」という言葉を使われたと思うんですけれども、そういう規範を将来的にはつくっていけるような営みに私たちもコンシャスに取り組むことが重要だというメッセージも含む文章だと理解しております。
 そのためには、人社系が科学技術人材って何なのかを自ら問わないと動かないと思います。それを促すための仕組みをどうつくるかということがポイントで、ファンディングのありかたとか、ELSIの重視を明記することは、その問いを促進するとは思いますが、どういうふうにつくり込んでいくかが今後問われる点だと思っていますし、人社系の持つ関心、重要だと思うテーマ、また、人社系における評価の仕組みと、うまくファンディングがつながるのかが1つのポイントかと思います。
 また、理系の側から、人社系を社会受容の説明役みたいに捉えるのではなくて、対等な共創相手として捉えていただけるためには、ファンディングなどでどうインセンティブを提示するのか、これはかなり難しい問題ではあると思いますけれども、つくり込みの中で取り組むべき必要があると思っております。幾つか既に73ページに案を書いていただいておりまして、これらを基盤として今後議論が進むと理解しております。
 もう一つ思ったのは、人材育成の方向性に関する提案があるわけですが、これらが有機的にうまくつながり回っていく状態ができるまでには時間がかかると思いますし、また、その中で出口をどうつくっていくかということもある。人社系の科学技術人材の出口について、例えば、URAとかサイエンスコミュニケーターという可能性も提示されていますが、これも既に御指摘いただいていることですけれども、高度専門人材として、研究者になれなかった人がなるものではなく、研究者と対等であり、たとえば科研の研究者番号を持っており、ともに研究を行うことが可能な状態を整えていくことによって、有機的につながる状態がより早い段階で達成できるかと思います。
 ELSIを起点にして共創的な研究を行うこと、その位置付けもかなり書き込んでいただいていると思います。一方で、ファンディングは一度立ち上げると、しばらく続きますし、今回ELSIについて示された方針も、各大学がこれに即して動くなかで、長期的な計画もあると思います。ただ、一方で、ELSIの議論において、AIどう扱うか悩ましいというか。技術に議論が追いつかない状況もあります。
 科学技術自体の問題ではなくて、人や社会の側が過剰適応したり悪用するという問題でもあり、包丁を作るのは悪くないけれども、どう使うが悪いみたいなことも起こっています。
 あと、安全保障についても少し書いておられますけれども、ELSIイコール安全保障の問題という認識も出てきていて、この点は、社会情勢で変わっていく側面もある。そうすると、アジリティーを要求される、そういう対応が必要な部分と、長期的に科学技術の在り方を考えていく部分をいかにうまくつなげ、ファンディングの構想をするのか、人社系であれ理系であれ、この問題にアプローチできる仕組みも重要なのではないかと思っています。
 若手の育成については、重視していることが読み取れるんですが、育つには時間がかかりますし、中堅からもう少し上の人たちが魅力を感じて参加できることが必要。また、率直に言って、人社系が応募できるものと理系が応募できるものには、数も金額にも大きな差がある。その状況で共創的にやっていくために、人文社会系で動く人がどう入っていけるのかという観点からも、設計を考えていただければというふうに思います。また、それがうまくいくことによって、ここに書かれているELSIというものが、狭い意味でのELSIではなくて、総合知ということも言われていますが、現在と考えましょうそれにより、社会課題を解決していく必要が、言われていたと思います。そこに人社系が入るところに立ち戻って、人社会系がどう動くべきかを考えた設計が重要になってくると思いました。
 以上です。
【狩野主査】  深い内容、ありがとうございました。
 どうしてもこの委員会の構成上、人社系を代表していただける方がたくさんいないので、唐沢先生に全部代表していただいて申し訳ない感じなんですけれども。全部じゃないですね。かなり代表していただいて。ありがとうございました。どうやって内発的動機づけを導けるかというのは非常に重要な視点で、ぜひともみんなで考えていけたらと思います。ありがとうございました。
 では、続いて、私の把握では、波多野先生が先に挙手されていたでしょうか。お願いいたします。
【波多野委員】  皆様のご意見と相違ございませんので挙手を下げたところで申し難いのですが、発言させていただきます。
当初はこの委員会で『人材』という軸からどこまで議論を広げられるかと思いましたが、結果として文科省のミッションである人材育成から、研究、産学連携、小中高生のこれからの教育のあり方、そして第7期で手薄になりがちだったダイバーシティ、そして人文社会系の重要性まで網羅していただき、感謝申し上げます。
今回の提言は、多くのメディアでも取り上げてくださり、世界的にも注目を集めると思います。博士人材・高度研究人材の世界的な獲得競争が激化する中、研究開発予算の拡充が見込まれる状況において、『今回が好機であり、ラストチャンス』という強い危機感を持って、速やかに実行に移さねばならないと思います。経団連からも研究への投資と博士人材の待遇改善のメッセージが出されている今、これを好循環へ繋げる絶好の機会です。
具体的論点として、まずタイムラインの設定が不可欠です。3つの柱をいつまでに有機的につなぎ、大学の第5期中期目標・中期計画や経営やガバナンスにどう落とし込むかという時間軸を明確にする必要があります。
次に、博士人材に関しては、グローバルな標準を意識した数値目標やガイドラインを提示し、知的アセット、基礎研究、人材育成・博士支援に直接的な還元が進めばと期待します。また、日本特有の『研究を開始前の就職活動の早期化』を防ぐためにも、世界では標準の修博一貫教育など検討開始するべきと思います。さらに、現在公募中のINSIGHTを大いに活用し、INSIGHTでの活動や成果を大学全体へ波及させていければと期待します。
最後に、入れていただいた『AI for Scienceに加えて、Science for AIの視点も提案させてください。現在AIの最大の課題は、全体を正しく理解し切れている人がいない、点にあります。AIを活用するだけでなく、AIの構造や倫理を深く理解して社会を導く人材の育成について、ぜひ本文に数行書き加えていただければ幸いです。
【梶原委員】  大変ありがとうございます。振り返ると、過去2年の各委員の方々の関心事項や課題が盛り込まれ、80ページ、すごいなと思いながら、皆さんの意見が集約され、まとまったと見ています。ありがとうございました。
 81ページ、今後に向けての4つポチのところ、「本報告は文科省のみならず政府全体で」とありますので、取組では、恐らく経産省との取組はいろいろやっていらっしゃると思いますし、進んでいると思いますが、ぜひ外務省ですとか防衛省ですとかの方々とも情報提供や連携をしていただいて、こんな形で人材育成を日本の中で考えていると文科省がまとめたということをぜひ伝えていただきたい。まず、省庁内での周知というところは必須と思ったので、お願いしたいと思います。
 その上で、私が何点かコメントしたいと思ったのが、例えば、76ページで、女性のロールモデルの話が出てきます。裾野を広げるということで、女子中高生へのプログラム提供は重要と思いますが、そのときに、「大学等」と書いてありますが、ロールモデルを提示するときは、企業のロールモデル、研究者としてアカデミアのロールモデルと、一緒に女子中高生に見せるという取組が重要かと思います。
 先ほど技術人材の話も出ていましたけれども、初等中等教育時は、最初からどういう方向に行くのか分かっている人は少ないと思います。何かをきっかけに、自分はここにとてもキュリオシティーがある、興味がある、追究したいという、そこにどうインパクトを持ってスティミュレートできるかがあると思うので、多様な人たちをロールモデルとして見せていくというのが重要だと思います。
 女性の話とか、初等中等教育の重要性を言ってきました。パワーポイントの資料の中で3角形マークがついているところ、41ページと49ページですが、結構気に入っている部分が実はあって。例えば41ページのところに、初等中等教育を含めて一体的に動き出していくことを見せて、高等教育だけの範疇じゃなくて、もっと若い世代のところから見ていく必要があるという視点が入っていることだとか。
 49ページは、女性のところの3角形の絵ですけれども、ここはどちらかというと、初等中等教育の図示はないので、ちょっと博士の下に裾野を広げる視点を入れていただきたいです。文章の中では、「また」という形で周辺拡大のためにと入っていますが、絵的にイメージが先行してしまうので、若いときからという視点を入れてもらえると初等中等教育あるいは女性という視点ではいいかなと思っておりました。
 あと、企業からすると、ワードの55ページ、ジョブ型研究インターンシップ、この中で魅力あるプログラムに変えるとあります。企業からすると、どんな魅力を持ってこのプログラムが構成されているか、目的がもう少しはっきりしないのかもしれません。パワーポイントの資料ではマッチングがうまくいかないという表現があったので、どこかに課題がある、それは何か。プログラムの実績をよく把握していただいて、何が魅力になるのかということを明らかにしてください。以前、産業界の方々と会話したときに、博士人材になぜ特化するのか、修士の人がこのマッチングプログラムを使えないのか、という話も聞きました。
 なぜ企業と博士はうまくマッチングしないのかというところ。どこかに魅力あるマッチングの仕方が欠落しているからなので、そこを突き詰めないと、多分マッチングは増えていかないので。必要性は感じているけれども、もっと増やすためにどうするかを明らかにし広がりが変わっていくことを期待したいと思います。
 文科省へのお願いかもしれませんし、大学側でできるというのであればよろしいですけれども、博士学生への処遇の話がありました。報道のほうでも金額がありましたけれども、そういう金額を学生に支払うこと自身が、大学のほうで扱えるという実態があるのかどうか、あるいは、ガイドライン的なものが必要なのかどうかという実態を把握して、必要であれば、こんな支払い方をしているとか、こうして課題を解決している、好事例等、ガイドラインの必要性があればと思いました。
 もう一点、ガイドラインで言いますと、先ほど寄附金とか遺贈の話がありましたが、大学のほうで自主財源を獲得する動きの中で、大学の方々と会話すると、割と寄附金だとか、卒業生からの寄附を集めに行くときに遺贈してもらう取組を進めていらっしゃる大学も結構あるようです。
 自主財源獲得のための一つと思いますので、ガイドラインとして必要であれば、参考事例として見せていくというのもあると思います。
 自主財源を何で賄うかというのが、寄附金という、日本の中ではなかなかそういう文化になっていないですけれども、大分変わってきているところもありますし、人材育成という観点でいくと、そういう大きな金額で、それこそ自分が卒業した大学に、もしくは自分の地域の大学にということもあり得ると思うので、こんなやり方をしているということがあれば拾っていくというのもあると思います。
 以上です。
【狩野主査】  たくさんありがとうございました。
 時間もあるんだけれども、2つだけ触れさせていただくと。1つは、小中の方々は、保護者の皆様が受験が頭にある方がいっぱいいるので、それの対応で頭がいっぱいになっている可能性を感じておりまして、うまく何か出せたらいいなと思いました。
 それから、あと寄附に関しては、ふるさと納税もそうですけれども、何かの対価という感覚がどうしても我が国ではまだ抜けていないところがたくさんある気がしていて、この大学への寄附は何の対価なのかというところが少し提示できてもいいかなというのも聞きながら思いました。ありがとうございます。
 それでは、しんがりになってしまいましたが、次世代のロールモデルのお一人である水口先生、どうぞお願いいたします。
【水口委員】  ありがとうございます。まずは、全体をおまとめいただき、感謝申し上げます。手短に発言させていただきます。
 まず、博士課程学生への支援が充実してきたことは非常に喜ばしいことだと捉えております。一方で、ポスドクや助教への待遇面において、収入のねじれが発生し得る点が懸念されますが、それ以上に、育成や教育の機会、そしてキャリアパスを適切に提示できるようにすることが重要であると考えております。
 研究開発マネジメント人材の育成に関しても、ポスドクや助教がその教育を受けられる機会を設けられるとよいと考えます。研究成果を社会へとブリッジする人材は、企業を見渡しても非常に不足していると感じております。企業側としても、博士号を取得しており、かつ知財やプロジェクトマネジメント等の教育を受けている人材は、強く求めています。
 そのため、彼らのキャリアパスの一つの選択肢として、こうした道を提示できると有益です。博士人材は高い資質を備えておりますが、ただ、その道を示すことができていないだけではないかと考えます。必要性が明確になれば、自ら学んで修得し、それを武器として活用できる人材です。また、博士人材は未知への耐性が強いことも特徴です。だからこそ、学ぶ機会さえあれば、それを武器にして新たな自らのキャリアパスを切り拓いていけるはずであると思っております。
 彼らが社会の多用な場で活躍していくことは、我が国の発展にもつながりますし、本検討のテーマである、多様な科学人材の育成・活躍促進にも通じるものと考えます。このように、研究開発マネジメント人材をより幅広く増やしていくアプローチが重要であると思っております。
 以上になります。
【狩野主査】  簡潔にありがとうございました。「未知への耐性」っていいブランディングだなと思いました。ありがとうございます。
 私の不手際で、本当はもう2周ぐらいできたらよかったんですが、1周で終わってしまいまして、誠に申し訳ございません。
 本日は、御意見を踏まえて、修正については主査である私に一任いただきたいと思う、ことになっておるのでございますけれども、大丈夫でしょうか。よろしいでしょうか。多分、事務局のほうから後で委員の皆様にも展開いただけるとは思いますけれども、一応、一任ということで取らせていただきたいと存じます。ありがとうございました。
 それでは、続いて、残りはいつものように局幹部の皆様に一言ずついただける機会になるように設定してあるんですけれども、よろしければ、思うところを教えていただければありがたく存じます。順番はこちらでは総括官の俵様からということになっておりますが、よろしいでしょうか。
【俵科学技術・学術総括官】  先生方、本当にありがとうございました。4月からではありましたけれども、先生方の意見を集約したこれ自体をバイブルにして、これからの政策でこれが実現できるように取り組んでいきたいというふうに思いました。
 引き続きよろしくお願いします。
【狩野主査】  ありがとうございます。
 では、毎回お付き合いくださっております審議官、福井様、お願いいたします。
【福井大臣官房審議官】  先生方、ありがとうございました。
 今後に向けてのところにも、第7期基本計画期間も念頭に、今後5年間程度の間に重点的に取り組む政策・施策等を提示することとしたとありますので、今日、先生方の意見、様々な観点からということで、その様々な観点というのは、この報告書がそれだけ幅広い分野を担当しているからだというふうに実感できたところだと思います。
 それで、事務方の人に聞くと、これで一区切りで、今後いつやるのかなというところではあるんですけれども、技術職員とか研究開発マネジメント人材のガイドラインを出させていただきましたし、それがどの程度皆様の間で広がって使われるかというところは非常に個人的には気になるなと思っているところでもありまして、引き続き、ぜひ、こういう会がなくてもいろいろな御意見をいただければありがたいなと思っております。
 ここで1つまとまりましたけれども、AIの話が幾つかありましたが、AIがどんどん入ってくると全然違うマネジメントとか全然違う人材政策になるかも分かりません。それはどういうものか私もよく分かりませんけれども、そういったこともありますので、引き続き、ぜひ、会議がなくても御意見いただければと思います。ありがとうございました。
【狩野主査】  大変ありがとうございました。皆様に御期待がございました。
 では、局長、西條様、お願いいたします。
【西條科学技術・学術政策局長】  本日は本当にありがとうございました。今日、取りまとめということでありますけれども、最後の最後まで各委員から熱い御意見をいただけたということで、本当にありがとうございます。
 政府全体で見ますと、まさに今回、この4月から7期がスタートしましたということで、投資の部分だけで見ても、政府投資で60兆、官民合わせれば180兆円ということで、こういった大きな方向性も示している中で、その中で人材育成というのは非常に重要なファクターとしてなっている。これは今まさに取りまとめをしようとしています日本成長戦略、総理の下で取りまとめをしていますけれども、この人材育成分科会、我々のほうでやらせていただいています。本科学省のほうでやっていますが、ここの中にも科学技術人材を非常に大きなファクターとして取り上げているということでございます。
 一方で、産業界のほうは、本日もちょうど、経団連の澤田副会長、NTTの会長が、先日も経団連が総理のところに持ってきましたけれども、新たに彼らの取りまとめた科学技術立国戦略ということで、今日、大臣のところに持ってこられまして、その中で、大臣との会話の中でも、非常に人材育成、人材への投資の重要性を指摘されております。
 この中でもちょっと面白いなと思ったのは、今日唐沢先生からありましたけれども、まさに科学技術と産業社会と思想・哲学という3つをしっかりと回していかなきゃいけないということで、経済界のほうからも、人文社会、いわゆるこのAIの時代の中でどういうようにこういったところと向き合ってやっていかなきゃいけないかという、かなり危機感も出てきているのかなというところです。
 彼は「価値多層社会」という言葉は、去年9月の京都会議を引っ張ってきているということだと思うんですけれども、そういった意味で、官民挙げて、同じ方向を向いて、この人材というものを本当に大切に進めていかなきゃいけないと。
 その中でこういった取りまとめをさせていただきましたので、まさに今日お話しいただきました、これをどう実現していくかというところに我々もこれから傾注していかなきゃいけないと思っています。
 その際にも、結構、最近のやり方としては、EPOCHもINSIGHTも、それから今後のSTELLAもそうなるんでしょうけれども、今の施策というのは、それぞれの事業をただ淡々とやるのではなくて、全て、大学で言えば、経営にまで手を入れて、組織としてこの対応を求めるという形の施策を我々もこれから展開しようとしていますので、そういった意味で、そういった部分も、これは当然現場とのキャッチボールをしながら進めていきたいと思っています。
 そういう意味で、こういった非常に広い領域から来られている先生方の御意見は非常に重要だと思っておりますので、引き続き御支援いただければと思っています。よろしくお願いいたします。
【狩野主査】  深みのある内容、大変ありがとうございました。
 私が皆様の熱い発言を遮る勇気が持てずに、長くなってしまいまして申し訳ございませんでしたが、以上にて閉会に至りたいと思います。
 最後に、事務局より御連絡をお願いいたします。髙橋さん、お願いします。
【髙橋人材政策課長補佐】  本日の議事録につきましては、委員の皆様に御確認いただいた後、文部科学省のホームページを通じて公表させていただきます。
 以上です。
【狩野主査】  傍聴の皆さんも含めまして、長い時間、大変ありがとうございました。熱気のある内容で、大変感銘を受けております。実現に向けて頑張ってまいりたいというふうに思って閉じたいと思います。ありがとうございました。以上です。
 

―― 了 ――

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