令和8年2月4日(水曜日)10時00分~12時00分
文部科学省 東館 15F 科学技術・学術政策局1会議室 及び Web 会議(Zoomウェビナー)
狩野委員、天野委員、稲垣委員、江端委員、杉山委員、武田委員、波多野委員、桝委員、水口委員、宮崎委員、和田委員
西條科学技術・学術政策局長、福井大臣官房審議官、井上科学技術・学術総括官兼政策課長、奥人材政策課長、中村人材政策推進室長
科学技術・学術審議会 人材委員会(第113回)
令和8年2月4日
【狩野主査】 それでは、10時になりました。ただいまから第113回の科学技術・学術審議会人材委員会を開催いたします。本日は2件議題がございます。
本日は15名の先生方、委員に御出席いただいておりまして、定足数を満たしております。
それでは、議事に入ります前に、まず、本日の委員会の開催に当たりまして、事務局から注意事項と資料確認をお願いしたいと思います。髙橋さん、お願いします。
【髙橋人材政策課長補佐】 本日の会議は対面とオンラインのハイブリッドでの開催となりまして、200名以上の方に傍聴登録をいただいております。
御発言の際には、対面で御出席の委員は挙手または名立てなどで合図を、オンラインで御出席の委員は挙手ボタンを押していただくようお願いいたします。主査より指名を受けましたら、お名前をおっしゃっていただいた上で御発言をお願いいたします。
機材の不具合などがございましたら、対面で御出席の委員は会場の事務局にお声がけいただき、オンラインで御出席の委員は、Zoomのチャット機能、あるいはメール等の形で事務局へ御連絡いただければと思います。
それでは、資料の確認をさせていただきます。事前に送付させていただいた資料としまして、議事次第、資料1-1から1-2、資料2-1から2-2-2、そして参考資料がございます。資料につきましては、Zoom上での共有も行います。議事進行の過程で不備などがございましたら、事務局までいつでも構いませんのでお知らせ願います。
以上です。
【狩野主査】 ありがとうございました。それでは、早速議題に入りたいと思います。
1つ目、科学技術人材の育成・確保に関する令和7年度補正予算及び令和8年度予算案並びに科学技術人材施策パッケージについてということでございます。
これについて事務局より説明をお願いするということで、西川さん、よろしくお願いします。
【西川人材政策課長補佐】 では、議題の最初でございます。科学技術人材の関係予算について御紹介させていただければと思います。資料1-1および1-2がございますが、いずれも前回11月の人材委員会において、概算要求時点の情報として御報告した内容です。その際も資料1-2の「科学技術人材施策パッケージ」として御紹介しましたので、本日も同資料を用いて御説明いたします。
資料1-2を御覧ください。資料1-1のほうは人材の関係の施策の事業の概要をまとめたものでございますので、追って御参照いただければ幸いです。
では、次のページをお願いします。今回のこのパッケージでございますけれども、まさにこの委員会で昨年夏に取りまとめいただきました「今後の科学技術人材政策の方向性(中間まとめ)」、これに沿った柱立てで関係する文科省の施策を幅広く取りまとめたというものでございます。11月、概算要求の時点で御報告させていただいたものから、今回、昨年末に政府の予算案が取りまとまりまして、その中で各事業の予算案が決まりましたので、その金額にアップデートしたものでございます。
3つの柱それぞれございますけれども、今映っている1枚目は概要全体をまとめたものでございますので、詳細は次のページから御紹介させていただきます。
次のページをお願いします。まず1つ目の柱、科学技術人材の育成・活躍促進のところでございますけれども、その中で、まず、研究者の育成・活躍促進という部分でございます。こちら、主立った事業としましては、戦略的創造研究推進事業を引き続き取り組むというところと、2つ目の矢印のところにあります科研費・創発事業による若手・新領域支援の一体改革ということで、こちらは今年度2,379億円に対して、令和8年度予算案では2,479億円を計上というところと、また、今年度の補正予算でも科研費と創発事業を合わせて433億円を計上しておりまして、これによりまして若手研究者を中心とした支援を強化してまいりたいと考えてございます。
次のページをお願いします。同じく研究者の支援の関係でございますけれども、こちら、国際共同研究の関係でございます。ASPIREという事業を、これは補正予算で約500億円の基金を、もともと令和4年度の時点で措置したものでございますけれども、そこに積み増す形で新たに500億円という予算を計上してございます。
次のページをお願いします。1つ目の柱の中の次のパートでございますが、産学で活躍する技術者の育成・確保ということで、4ページ、まず、産業・科学革新人材事業、こちらは後の議題でございますので、この場では事業名の御紹介だけにしておきます。
もう一つ、先端研究基盤刷新事業(EPOCH)という事業も、今年度の補正予算で約500億円を計上してございます。全国の研究大学等を対象に先端的な研究設備・機器の整備・共用・高度化を推進する、こういう事業でございます。
次のページをお願いします。5ページ目でございます。高度専門人材の育成・確保の関係でございますけれども、研究開発マネジメント人材に関する体制整備事業ということで、一番上に約6億円ということで、今回、これは来年度の予算案に計上してございます。既に先月、新規の採択予定の公募を開始したところでございます。
次のページをお願いします。2つ目の柱でございます。各教育段階における科学技術人材の育成ということで、その中でも、まず、大学・大学院段階のものでございますけれども、1つ目の矢印のところ、特別研究員(DC)でございますが、今回単価を引き上げるという措置を行いまして、それによって引き続き優れた研究能力を有する博士学生に対する支援を行ってまいりたいと考えてございます。
次のページをお願いします。こちら主に大学の教育段階、あるいは教育段階の拠点形成に関する支援の事業でございますけれども、まず、FLAGsという事業、こちら大学院教育拠点の創出というところを引き続き予算として計上してございますというところと、大学・高専機能強化支援事業ということで、成長分野への転換を図る大学に対して支援を行うという枠組みを、これは令和4年度の補正予算で3,000億円計上してございますけれども、今回、令和7年度補正予算で200億円、さらに追加で計上してございます。
次のページをお願いします。各教育段階のうち初等中等教育段階ということで、スーパーサイエンスハイスクールの支援事業についても引き続きというところでございますが、指定校数の拡充ですとか、類型に応じた支援金額の重点配分等を行ってまいるというものでございます。
参考資料に3番として支援事業の在り方の資料もつけてございますので、後ほど御参照いただければ幸いです。
それ以外にも、次世代科学技術チャレンジプログラム(STELLA)ですとか、女子中高生の理系進路選択支援プログラムにも取り組んでまいります。
次のページをお願いします。9ページ目、科学技術コミュニケーションの関係でございます。まず1つ目、未来共創推進事業としては、令和8年度予算案にも計上はしてございますけれども、補正予算におきましても7.5億円を計上しまして、日本科学未来館における常設展示の新設、こういった機能強化を行っていくというところと、また科学コミュニケーターの育成ですとか、STEAMの教育サイト「サイエンスティーム」、こういったところの取組を総合的に行ってまいります。
また、2つ目の矢印、社会技術研究開発事業につきましても、ELSI対応の推進ですとか、こういった研究を引き続き推進してまいります。
次のページをお願いします。これが最後のページになります。3つ目の柱、制度・システム改革の推進のところでは、まず、研究活動におけるダイバーシティの確保としまして、ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ、こちらの事業も、令和8年度、新規採択をできればと考えてございますけれども、引き続き研究環境のダイバーシティ実現に向けた取組を実施する大学、こちらへの支援をやっていきたいと考えてございます。
非常に雑駁でございますけれど、以上でございます。
【狩野主査】 簡潔にありがとうございました。財政当局等の期待を感じるような数字のありようかなと思って拝見をいたしました。
では、質問のある方は御発言をお願いできればと思います。さっき西川さんおっしゃったように、産業・科学革新人材事業については次の議題で取り扱いますので、本議題ではそれ以外の事業に関する御質問がございましたらお願いしたいと思います。
いかがでしょうか。
特になければ次に行ってしまいますが、よろしゅうございますか。
それでは、早速次に参りたいと思います。議題の2になります。今後の科学技術人材政策の方向性についてということで、こちら中2つに分かれておりまして、1つ目は中間まとめの進捗状況等について、2つ目が先ほど申し上げた産業・科学革新人材事業についてということになります。
それでは、まず初めの中間まとめの進捗状況等についてということで、こちらを昨年7月の中間まとめ以後に開催いたしました人材委員会、それから並列しておりますワーキンググループでの議論に基づいて、取組の進捗状況等について事務局より御説明をお願いするということになっております。
髙橋さん、よろしくお願いいたします。
【髙橋人材政策課長補佐】 それでは、資料2-1を御覧ください。「今後の科学技術人材政策の方向性(中間まとめ)の進捗状況等」ということでまとめております。今年の夏頃に向けた最終まとめに向けて、中間まとめの進捗状況とともに今後さらに深掘りすべき点であるとか、あるいはその方向性などについて御議論、御意見いただければと思っております。
この資料の前半につきましては、中間まとめに記載の前提となるデータであるとか、あるいは中間まとめそのものを記載しておりますので、後半から説明させていただきます。9ページ目以降で研究者や技術者など、それぞれに沿って資料を作っております。
まず、10ページ目の研究者からお願いいたします。先ほど予算の説明が西川のほうからありましたけれども、取組の主な進捗状況が上半分で、下半分が今後の主な課題になっています。
主な進捗状況は、先ほど御説明しました予算に関連するものが大半になりますので、この説明では今後の主な課題のところをお話しさせていただきます。
まず、研究者になります。黄色いハイライトされておりますけれども、産業・科学革新人材事業、こちらについてしっかりと着実な推進をするということ。あるいはさらに、それをどう展開していけるかということの検討を課題として書いております。こちら、後ほど御議論いただければと思います。
2つ目として、先ほど予算の話でも出てきましたけれども、今回予算が増えた科研費であるとか、あるいは、戦略的創造研究推進事業、これらによる若手を中心とした新興・融合研究支援の改革というのをどう進めていくのかという話。
あるいは予算ではないですけれども、直接経費からPIへの人件費支出をいかに促進していけるかと。その際に研究分担者にも直接経費から人件費を支出可能にする改善・見直しについて、ほかの競争的研究費制度へ適用していくこと。
あるいは、前回の人材委員会でもJSTから御説明しましたけれども、申請書といった取組などで、研究時間の確保・研究者の負担軽減の取組を一層に強化していく、こういったところが課題として挙げさせていただいております。
次の11ページをお願いいたします。産学で活躍する技術者の育成・確保になります。先ほどの研究者と重なるところありますけれども、今後の主な課題としましては、産業・科学革新人材事業の推進。特に技術者としては、産学協働での技術者育成の強化、工学系教育の充実などということを書いております。
また、今、科学技術人材多様化ワーキンググループのほうで御議論いただいています「技術職員の人事制度等に関するガイドライン」については、年度内の策定ということと、あと、策定して終わりではなくて、それをいかに周知して、さらにその取組を実際展開できるか、こういったところが課題と思っております。
3つ目として、技術士制度、こちらの広報・普及による認知度向上、あるいは資格取得を促進するインセンティブ、こうしたところが課題と書いております。
ガイドラインに関しては参考資料で入れておりますので、もしよろしければ御参照ください。
次のページお願いいたします。こちら、高度専門人材の育成・確保になります。今後の主な課題としまして、これは去年まとめていただきました「研究開発マネジメント人材の人事制度等に関するガイドライン」、こちらについては、先ほど予算の事業として説明いたしました体制整備事業を通じて、取組を展開しておりますけども、さらにこれをどう進めていけるかというところが検討課題かと思っています。
また、高度専門人材としてこれまでも御議論いただいたところありますけれども、起業、スタートアップであるとか事業化をする者の育成・確保、あるいはそれに関わるような技術経営などに関わる専門人材の育成・確保の方策の検討、こういったところも新たな課題かと思って記載しております。
続きまして、13ページ目以降が各教育段階の人材育成ということで、14ページが大学・大学院における教育研究活動の充実・強化として、主に博士の話になります。こちらも今、次世代人材育成ワーキング・グループでも御議論いただいたところを参考資料で入れておりますので、よろしければ御参照ください。
今後の主な課題の1つ目としましては、今、内閣府のほうで策定中の第7期科学技術・イノベーション基本計画、こちらにおいても博士の目標というのが掲げられる見込みとなっております。そちらの目標の達成に向けた取組方策の検討というのが一番大きな課題と認識しております。
また、それに関連しまして、産学官によるキャリアパスをいかにつくれるかということも大きな課題かと思っています。
次のページをお願いいたします。次が初等中等教育段階における人材育成の推進として、今後の主な課題としましては、SSH事業、この見直しについては去年、中間まとめでも議論いただきまして、参考資料でも入れておりますけども、こちらの改革の実装を通じて、指定校の取組の高度化・深化の促進、あるいは国際科学技術コンテストの国内招致であるとか、あるいはSTELLAの拠点拡大や実施機関、教育委員会との連携などを通じて、理数系に意欲・能力を有する児童生徒の発掘・育成・切磋琢磨の機会の一層の充実、また最後のポツとしましては、初等中等教育機関と高等教育機関との組織対組織での連携、意欲ある研究者、教員個人のものではなくて、組織対組織との連携というところも1つ課題かと思って書いております。
16ページをお願いいたします。こちら、科学技術コミュニケーションの展開になります。
2つ目としまして、今後の主な課題に書いていますけども、戦略的な広報、科学技術コミュニケーション活動の体制の構築であるとか、今、「一家に1枚」であるとか、様々な取組を行っておりますけれども、効率的かつ効果的に教育関係者に周知される情報発信の機会をいかに設けるか、あるいは、科学技術コミュニケーションに関する状況調査について、それも踏まえて、国、大学、研究機関、科学館などの取組を具体化、あるいは、社会課題を意識した研究開発を推進する事業として、JSTの社会技術研究開発事業がございますけども、こういった事業を通じて、いかにELSI分野などの研究者、若手などを育成・確保できるか、そういったことも踏まえた在り方や今後の方向性も課題かと思って書いております。
最後、科学技術人材に関わる制度・システム改革の推進として、こちら、18ページ目に1枚にまとめております。まず上半分は、多様な科学技術人材として、ダイバーシティの観点から女性や外国人等を対象としております。
今後の主な課題としましては、第7期科学技術・イノベーション基本計画で、こちらも掲げられる見込みである女性研究者の活躍といったところの達成に向けた取組方策の検討と。
下半分として、制度・規範ということは、こちら先ほどの科学技術コミュニケーションのところともちょっと重なりますけども、JSTの社会技術研究開発事業、こういった事業の在り方や今後の方向性などを通じて、ELSIへの対応をどうしていくか、こういったところが課題と書いております。
説明としては以上になります。
【狩野主査】 分かりやすくありがとうございました。それでは、御意見、御質問のある方は御発言をお願いしたいと思いますが、特に最終まとめを見据えて、今御紹介いただいた今後の主な課題、下の枠について、検討すべき事項、あるいは具体的な方向を御意見いただければありがたく存じます。どこからでも構わないということですので、思いついたところからお知らせいただければ幸いです。
杉山先生、どうぞ。
【杉山委員】 幾つかあるんですけれども、SPRING事業の話を少ししたいんですけど、SPRINGで外国人の生活費支援はできなくなったので、結構やっぱり各大学困っている節はもちろんあって、うちも困っているんですけれども、そこの部分をどこかで何かできないのか。支援ではなくて、給与を出せるような仕組みが何かつくれないのかというのと、もう一つ、実際にSPRING事業の運営をしている委員会のほうに昨日出ていたんですけれども、ある大学が、外国人の生活費支援ができなくなった分、使うお金が3分の1ぐらいになるんですね、外国人1人に対して、研究費だけ出せるので。ということは、それで外国人の採用数を3倍にするという絵を描いてきたところがあって、これはちょっと違うのかなと思うんです。もう一つは、SPRING事業って、博士課程に行かせるということが大きな目的なんですけれども、今、だんだんいろんな大学で増えてきて希望が出ているのが、博士一貫5年みたいな課程。その一貫5年というところで、最初の一、二年がもちろんSPRING事業では全然支援できないんですけれども、そこが支援できるとものすごく博士に誘導できる、博士を取ることに誘導できると思うんですね。この辺り、何か工夫はないのかというところです。課題というか、工夫というか。
もう一つは、せっかくつくったEXPERT-Jみたいなものが、大体これ以上増えないみたいな話が出ているのはどうなっているのかなってちょっと知りたいなと思ったんですけど。
【狩野主査】 もろもろありがとうございました。この時点で反応されますか。
【髙橋人材政策課長補佐】 ありがとうございます。まず、外国人博士学生の支援につきましては、こちら、これまでも御説明しているところにはなってしまいますけれども、御理解いただいたとおり、SPRINGという枠組みではない形を模索していくということになるかなと思っています。
外国人博士だけに限らず、やっぱり他国との違いで見れば、日本人も含めて、多くの学生が何らかの給与も含めた支援というか、経済的収入があるというところは我々としても目指していきたいと思っておりまして、そういった文脈で考え得る方策としては、RAの拡大というところが、これは国籍関係なく支援するという方向性かなと思っております。その点については、どういった形でよりそれを促進できるのかというのは考えさせていただきたいと思います。
また、SPRINGの趣旨というところは、今回明確化したところではありますけども、それを我々だけではなくて、いかに大学、現場も含めて御理解いただいた上で、この事業で支援すべき者、あるいは大学としてのポートフォリオをどうつくっていくかというところは、今後、公募、あるいは公募説明会などを通じてしっかりと御説明させていただいて、御理解の下でこの事業を進められればと思っております。
また、5年一貫制博士については、杉山委員に限らず、ほかの大学からも御意見いただいているところでして、博士と捉えるか、あるいは修士と捉えるかというところはあるんですけれども、こちらは引き続きどういった支援ができ得るか、あるいはすべきなのかというところは、大学からもヒアリングさせていただきながら進めさせていただければと思っております。
ひとまず以上になります。
【狩野主査】 ありがとうございます。ほかの観点でもぜひお願いします。
どうぞ、玉田先生。
【玉田委員】 最後のほう、18ページにも書いていることですけれども、女性のところなんですが、「第7期科学技術・イノベーション基本計画で掲げる見込みの目標(女性等)」となっている一方で、ダイバー事業は新規に1件採択予定ということで、むしろお金が中学生高校生などこれからの人材育成に配分されていますが、そのペースだと子供たちが育ってくるまでのこの十年二十年は据置きということになりますがそれでいいのでしょうか。ここは増額して、環境整備を進めつつも次世代育成もするというふうにすべきかと思いましたので、これはちょっと驚いているんですが。女性リーダー育成についてはある種充足したとしても、新たなチャレンジ的なところ、例えば研究の社会実装に女性をより組み込むための特出しのプログラムとか、そういう提案が出てくるのかなと思っていたんですが、その辺りはどうお考えでしょうか。
【狩野主査】 何でしたら関連のことでもうちょっと加えると、ここの人材委員会で今いろんな科学技術に関係する役割のありようというものを話していますけども、そこのそれぞれに女性が増えていただくのもよいなと思っております。その点に関してお考えもあったらぜひ加えて教えていただければと思ったりいたしました。
【奥人材政策課長】 ありがとうございます。女性に対する支援事業、その前にこれから第7期の科学技術・イノベーション基本計画は今まさに議論されているところですので、その中で女性に関する目標というのは新しく設定をされることになります。それに向けて実現をどう図っていくかということは我々として今検討する必要があると思っております。
その前提として、今、女性を主にターゲットとしている我々の事業としてダイバーシティ研究環境実現イニシアティブと女子中高生の理系進路選択支援プログラムという、主に2つがありますが、このダイバーシティの事業は、来年度で一定の区切りを迎えます。機関としての支援期間が一定程度区切りを迎えるので、その次をどうするか。今リーダー育成が主になっておりますが、その先どうするかという制度設計をこれから検討しようとしているところなので、基本計画等も念頭に置きながら、次のリーダー育成ではないやり方かもしれませんが、その在り方を検討していきたいと思っております。
併せて女子中高生についても、女子中高生だけに限定せずに、男子生徒も含めて、広く科学技術の分野に入ってくる裾野を拡大するという意味で中身を強化していかなければならないと思っておりますので、これも来年度、再来年度の要求に向けて具体化を図っていいこうと思っております。
【玉田委員】 多様な人材確保というのはもちろんお考えだと思うんですけれども、そうであるならば、文書の端々にそれが分かるような形で、例えば先端技術の分野、イノベーションの分野においても、女性の活躍、その他多様な人材活用というところが明記されていると安心なんですけれども。ぱっと見るとそういう記載があまりないというところが気になったので、お尋ねしました。ありがとうございます。
【狩野主査】 先日、幼稚園でロボット教育を学生にしてもらったところ、女子の工学系の若い院生の人がとても元気そうにやっておりまして、多分研究だけするよりか、そういう設定のほうが人が来るときもあるのかなあと思いながら見ておりました。いろんな型が用意できるといいなと、それを見たりして思ったりもいたしました。
すいません。何かもし御発言の趣旨と違うことを私が言ったら失礼しました。
では、続いて波多野先生、お願いします。
【波多野委員】 ありがとうございます。 おかげさまで、本委員会で議論してまいりました若手研究者への支援や科研費の増額が実現の運びとなり、大変嬉しく感じております。
まず、今ほどご意見がございました女性研究者についてですが、小中高生で理系を志向する女子生徒が増えていると実感しています。一方で、特に私立高校などでは、理系選択に必要な実験設備等の導入コストが非常に高く、整備が追いつかないという課題があるようです。私自身も詳細な実態を把握しておりませんので、情報共有をぜひお願いしたく存じます。
産業・科学革新人材事業本事業に関しては、以前「ネーミング」について言及いたしましたが、「産業・科学」と中黒(・)が入ることで、両者の連携が明確になり、分かりやすくなったと感じております。高度研究・技術人材が不足する中で、先端研究・技術を支える策として、産業界とタッグを組んで育成し、人材流動性を高めていくことは極めて重要です。この点に充実した予算が充てられたことは、心強く感じます。
今後、実装・実現にあたっては、企業側のクロスアポイントメントなどの人事制度、情報アクセス権のルールなど、多くの課題も予想されます。本事業がそれらの課題を解決するモデルケースとなり、科学技術人材の政策の拡充につながることを期待しています。
一点確認ですが、本事業の「マッチングファンド」について、これは国だけでなく産業界側も同様に予算を拠出するという理解でよろしいでしょうか。
【奥人材政策課長】 波多野先生、ありがとうございます。この議題自体、次に詳細を議論いたしますので、その場でまた御説明させていただきたいと思います。
【波多野委員】 すいません。
【奥人材政策課長】 いえいえ、今、マッチングファンドという言葉は基本的に使っておらず、企業から大学に対する投資の拡大という形で、少し言い方を変更しております。いずれにしても、国、大学のお金に加えて、企業から大学にもきちんと一定の資源を入れていただくということを念頭に置いた事業になります。
【波多野委員】 すいません、次の議題だったのに。先走りました。
【狩野主査】 波多野先生、少し早めにお出になるということだったので、お止めしないで伺っておりました。ありがとうございました。
【波多野委員】 すいません。
【狩野主査】 ほかの最後までおられる方におかれては今の話題は次の議題ということになっております。よろしくお願いいたします。
波多野先生、ほかの点はございますか、何か。よろしいですか。
【波多野委員】 さっきの小中高生の女子の拡大はどこで止まっているのかというのが疑問でした。よろしくお願いします。
【狩野主査】 これは局も超えますので、ぜひ何かもし御発言があれば。白川さん、されますか。お願いします。
【白川人材政策課長補佐】 ありがとうございます。理系を選択する女性の割合につきましては、先生がおっしゃるとおり、確かに足元で増加傾向にあるようには感じております。これを流れとしてもっと後押しをしていけるように、環境整備に加え、アンコンシャス・バイアスの払拭を含めて後押しをしていけるように、局を連携、局をまたぐとお話しいただきましたけど、連携をしながらやっていきたいと思います。
【波多野委員】 ぜひ局をまたいでよろしくお願いします。
【狩野主査】 こういう機会に外側から申し上げるのは重要だと思います。ありがとうございました。波多野先生、ありがとうございます。続いて唐沢先生、お願いいたします。
【唐沢委員】 2点ありまして、文言を書き換えていただく必要があるかはともかくとして気がついたこと、問題認識を共有させてください。
1つは、初等中等教育段階の人材育成のところですが、理数系で優れた意欲・能力を持つ人を発掘していくのは非常に重要なことだと思うのですけども、できればこの段階から科学技術が何のためにあるのか、ELSI的な視点というか、社会と科学との関係についての議論、考えることなどが、早い段階から入るほうがいいのではないかと思います。
ELSIについては、関心持ってくださる先生方もおられる反面、自分たちは科学技術研究開発は頑張るけど、ELSIは他の人が考えてくれればよいという考え方も強いという問題意識もあります。早いうちから科学技術の位置づけを社会との関係の中で考えるというベクトルが組み込めると良いのではというのが1点目です。
それから2つ目が、それと関連するんですけれども、次のページの次世代人材育成に向けたということで、社会技術の開発のところです。JSTの在り方と書いてありますが、具体的にどうするのかは、重要な問題を含むと思います。文言をどうするかは難しいんですが、社会技術の話がJST全体の中でなされることが大事かなと思っていまして、JSTがかかわる事業において、有機的にELSIや社会技術の知見が連携していけるか、その仕組みというのが難しいようにも見えます。
もし、今後の議論、または少し詳細に書き込まれるときに、サジェスチョンとして、例えば、ELSIや社会技術に関連の深いRISTEX、CRDSの活動とうまく連携させる工夫があるといいというのが2つ目の意見です。よろしくお願いします。
【狩野主査】 ありがとうございます。今のようなことで、今現場で関わっておられる方々の元気がなくならないような書き方をぜひ工夫をいただきたいと思いまして、そのときに唐沢先生に助けていただくのも重要かなということを思ったりいたしました。
ELSIに関するところで、将来出てくる可能性のある内容に対するELSIの開発ということもきっとこれから重要なんだと思います。そこをさらに進めるにはどうしたらいいかというのもあります。またRISTEXでは社会課題についての意識調査を比較的大規模にされているわけですけども、その内容をどう生かすのかということについても考えていただくのもいいのかなということは思ったりいたした次第です。加えて何かありますでしょうか。
あともう一つ、SSHの関連で見ていますと、高校の現場では社会課題と連結させようという気持ちが非常に強いということは感じているところです。それを制度としても後押しをするのか。あるいは今のところ制度としてはどっちかというと理系的な要素をしっかりやってくださいねという言い方のほうを強めにやっているような印象もありますけれども、そこを社会課題と連結させることについて、改めて記載していくのかというようなことも検討できるかもしれないと思いました。
何か文科省から。
【奥人材政策課長】 いずれもおっしゃるとおりなので、最終報告に向けてきちんと中身を議論して書き込んでいきたいと思っております。ありがとうございます。
【狩野主査】 では、御示唆をさらにお願いできればと思います。
では、次、和田先生、お願いいたします。
【和田委員】 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。最終まとめについてのことと、それからもう一つ、各論的な話をしたいと思います。
初めに、今回は最終まとめに向けてというのが最初にあったと思います。その中で3つほどあります。1つは、最終的なまとめ、どこがゴールなのか、どこを目指しているのか、ここが分かりやすく伝えられるといいかなと思いました。途中、科学技術コミュニケーションという言葉も出てきました。それをうまく伝えていくということもやはり科学技術コミュニケーションを具現化していくことだと思いますので、分かりやすい図などがあるといいんじゃないかと思いました。2つ目は、そこからバックキャストする、そこで、今、何をすべきかということを意識する。3つ目は、そこを踏まえて、ゴールに向けたタイムラインを示し、そこまでのプロセスを考える。何かそういう全体の最終まとめの方法というのもあるんじゃないかなと思って伺っていました。これが1点目です。
2点目に関しては、先ほど杉山先生がおっしゃった修士の件だと思います。やはり修士のいろんな意味での支援というのは1つ大事なことなんじゃないかと思っております。5年一貫制の問題があると思います。確かに修士への支援があれば、安心してMに行く方が増え、Dに行く方も増えるかもしれない。また、人文社会系のことを考えますと、Mに行った方はDに比較的多く行くとなると、Mに行きやすくしてあげるという支援をすることで全体として高度専門人材の育成というところにつながっていく。ですので、今すぽっと抜けているMのところの支援というのも今後少し意識しておくのは必要かなと思いました。
以上です。
【狩野主査】 大変ありがとうございます。ここは何か御反応されますか。
【髙橋人材政策課長補佐】 髙橋ですけども、まず、全体の最終まとめに向けてというところ、総論は先生がおっしゃるとおりかと思いますので、今後、つくっていくにあたって意識させていただければと思います。ありがとうございます。
【狩野主査】 ありがとうございます。ちょっと最近20代の人としゃべって気になるというか、その世代の特徴として教えてもらったのは、自己決定的な言い方が世の中で強くなった結果、あともう一つ、その結果に対して常に評価をされている気持ちがするらしく、その結果として失敗をしたくないから人に決めてほしい的になっている人が結構いるということは聞きました。そう言われるとそうかなと思うときもよくあると思っております。そういうような世相の中で、そちらに合わせて制度をつくって、その人たちが安心できる制度にしていくという考え方が1つあり得るでしょう。ですが一方、やっぱり科学技術を支えていく、自ら進めていくということを考えると、今のメンタリティーとそこまで合致しないようなものが求められるときもあり、それができる人をうまく拾い上げていくということを考えるのか。あるいは、そういうメンタリティーになるようなきっかけになっている初中局段階のものについてもう少し何か関与を考えるのか。こうした、幾つかしないといけないことがあるのではないかという気持ちになったことを少しここで共有してみたいと思います。
失礼しました。では、続いて、宮崎先生、お願いいたします。
【宮崎委員】 宮崎です。おはようございます。産業・科学革新人材事業については後で議論があるというのは、そちらはちょっと置いておいて、全体的に制度の話がある程度固まってきていて、とてもいろんな部分でパーツパーツはできてきているのかなと思ったんですけれども、他方で、弊所でイノベーションスクールといって外部の大学院生や大学生を受け入れて、研究基礎力育成コースって、研究者になるための基礎コースみたいなものを外部の大学院生を集めてやっているんですね。年間100人ぐらい我々の弊所のところの講義を受けていただいているんですけども、そういう人たちと対話していくところですごく感じているのは、こういう大学院生からそして研究者になっていって、さらに企業なりアカデミアで活躍するという人のこういう制度をつくっていくときって、先ほどのお話にもすごく通ずるんですけど、ベースにあるのは一貫した人の成長なんですよね。実は大学院生たちと対話をしていると、非常に皆さん悩まれているんですよね、自分のキャリアパスというものに。なかなか大学の中で、すいません、私、大学の中にいないので分からないですけど、学生に対してそういういろんなキャリアパスがどういうふうに見えているのかとか、それを実は相談する先があまりおらず、ついている先生だけなのかもしれないですし、いわゆる弊所の中でも研究者を育成していくキャリアパスを組むときに、やっぱりキャリアカウンセリングのような仕組みってすごく重要で、相談をしながら解決を見つけるんですけども、そういうソフト的な部分の仕組みというのも、実はこのカタイ制度の中に横軸で通したものがないと、例えば大学からどこに行くのかとか、それから、若手研究者がどういうパスを通っていくのかって、やはり皆さん、先ほどの自己決定の能力が低いというのもあるんですけど、やっぱりそこを見つけるためのガイドみたいなものが、ちょっとソフト的な部分のものを、決して各大学に置く必要はないと思うんですけども、そういう仕組みを世の中で提供してあげて、きちっと、その一部を弊所のイノベーションスクールというところで担っているのかもしれないんですけど、やっぱりそういう声を聞くので、そういうことをしっかり丁寧にやっていく部分も、実は将来的に科学分野で活躍する者が増えてくるということにつながるのかなと。結構早くからやめてしまう人も多いので、やっぱりそこの部分はしっかりサポートしていくといいかなと思いました。
以上です。
【狩野主査】 ありがとうございます。文科省の別の事業の関連で聞いた調査結果によると、その標本がどれくらい母集団を代表できているかという問題があるにせよ、研究者の今置かれているいわゆる任期つき的なものに対する不安がすごく強いというような感覚を受けるような調査結果があります。それも含めたときに、どういうふうにしていくのがいいのかは、なかなか悩ましいなと思っておりました。もちろん産総研では今、それの次に行くような、そういう雇用制度にされているわけですけども。
もう一つ、キャリアセンター的なもののありようを聞いていると、今度はお客様かもしれない学生の保護者各位がぴんとくるような名立たる企業に入ってもらうことを最終目標にしているような節があるときもあるような気もします。それと今回のこちらの科学技術人材とあんまり整合性がよくないようなところもあるような気はいたします。このようにいろいろとありまして、文科省でルールをつくってお金がつくと全てうまくいくのかというと、それだけではないなと思うときはたくさんあります。今の範囲で何かソフトウエア的なところでお考えがありますか。すぐになければ、先に、稲垣先生、手挙げていますので、その後に迫田先生お願いします。
【稲垣委員】 ありがとうございます。文科省だからなのかもしれないんですけど、やっぱり科学技術と社会が密接になってきている今は、より普通の社会人の人に対してもアプローチが大事かなと思いましたので、社会とのコミュニケーションの部分をもう少し含めて見せられるといいかなと思いました。社会人ドクターとかもあると思うので、そういうのがあるといいかなと思いました。
あともう一つ、細かいことで恐縮なんですが、申請書の簡略化の部分で、文科省も結構改善をしたほうがいいんじゃないかなと思う部分があるので、JSTとかJSPSだけじゃなくて、文科省の他の局も含めてその辺を御検討いただくのがいいかなと思いました。
特に言いたいのは、エクセルで申請書を書かせる事業があるんですけれども、これが物すごく書く側にとってはストレスなので、細かいことで恐縮ですけども、その辺も含めて御検討いただきたいなということで、以上です。
【狩野主査】 少し関係を近くさせていただいて働いてみて思うのは、ふだん官僚をされている皆様方がさらされている環境に似たものが我々に来ているようなときもあるような気がいたします。ぜひ省内でもいろいろと簡略化するきっかけにしていただければと思うところがございます。
では、続いて迫田先生、お願いします。
【迫田委員】 10ページの1の(2)のところに「研究者等の安定したポストの確保」とありますが、ポストだけじゃなくて、処遇自体の引き上げも検討すべきではないかと思います。この点については、大学の先生方は言いにくいのかもしれないですけど、今の処遇で大丈夫なのか非常に懸念しております。やはり修士から社会に出てくる方々は処遇について気にしているんじゃないかなと思います。また海外から優秀な人材を引きつけるためにも、ある程度処遇がしっかりしてないとまずいのではないかなと感じるので、そういう課題意識を持っておられるかどうかということをお伺いしたいなと思います。
【狩野主査】 大学関係者として言える範囲を申し上げますと、例えば人事院勧告等、物価上昇等に関わる対応をしようと思ったときに、原資が主に今やっぱり国から来ておりまして、そこが今回補正予算で少し増額いただいたわけではございますが、その先にわたってどうなるかということについて、さっきのお話じゃないんですけど、安定感はそうはないわけですね。そうなったときにどういうふうに持っていくかというところで、いろいろ御努力がいただける範囲でお願いできればという感じでございました。
【迫田委員】 ここ数年、民間の人件費のアップは顕著で特に高い能力を持っておられる方の処遇は急激上がっているので、非常に気になっています。
【狩野主査】 誠に。そういう意味でも、次の議題における産業・科学革新人材的なものを通じて何かが起きるといいなとか、いろんな期待はあるわけですけれども、大学の人としても頑張ってまいりたいと思っております。
杉山先生、どうぞお願いいたします。
【杉山委員】 すいません。ちょっと言い忘れていたので。全体的に、2つ。いろんな政策とか見ていて、1つは、AI人材をどう育成するか。そこの支援というか、そこがもうちょっとしっかりとしたものがあるといいのかなと。今の時代、AIを開発するというよりは、AIをどう使いこなしていくか、どこのそれぞれのサイエンスの分野とか科学技術の分野でイノベーションを起こすためにどうAIを活用していくかって物すごく重要だと思うんですよね。
AI for Scienceという形で予算ついているんですけども、こちらの人材育成という観点でも十分そこは考え、これから、これからというか、すごく急いで考えていかなきゃいけないかなというのが1点。
2点目は、これまでの話、全部聞いていてもほとんど全く出てこないのが、人文社会系人材がどう科学技術のイノベーションに関わって、そこをどう育てるかという観点が全く出てきてないように思います。これは下手をすると我々が人文社会系は日本の発展に役に立たないから理系にどんどんしていけというようなメッセージを出していると受け取られかねないんですね。私はやっぱり、ELSIというか、ウェルビーイングみたいなところでは、人間がどう幸せになっていくのか、AIがどんどんと発展する中で、科学技術が人間のためにはどうあるべきかみたいなところは人文社会系が絶対に必要だと思っているので、この辺の観点がちょっと抜けているかなと思いました。
【狩野主査】 大変重要な2点ありがとうございます。AIについては、AIに使い倒されるんじゃなくて我々が使い倒す側になるようにするための教育は何であるかというのを考える必要があると私も思います。
また、人社系も、すいません、本当はどなたかにもっと発言していただこうと思って振りかけてはいたんですけど、なかなかそこまで行きませんでした。理工系的な、全員に対して再現可能な内容を追い求めるようなところは既にかなり社会のインフラに組み込まれてしまっている感じがいたしております。そのなかで、その先で人間が必要としているもの、より小集団の中でしか再現は可能じゃないんだけど、でも再現性があるようなものを見つけていくというようなところが今後の課題のような気がしています。そういうものをもし人社系と呼ぶのであれば、人社系、大事ですし、理工系の中でもそういうものが今後大事になるんじゃないかという感じはいたします。例えば医学の治療技術でいうところの、何の病気の中の特にこういう症状の人には再現性良く使える、というような感覚と似たものが、いろいろなところで必要になると私も思っております。
といって主査が同意しているだけじゃしようがないかもしれませんので、何か文科省の方から反応されますか。
【奥人材政策課長】 全体的な思想として、自然科学系に限らず人文社会系の方々も含めて人材育成をするというのが基本的なコンセプトとしてございます。理系分野への転換がしばしば指摘されますが、AIがこれだけ普及した状況では、これまではどちらかというとAIの開発、システム開発、プログラマーというのが必要だと言われていたのが、実は違って、それはAIが代替をして、そうではない社会との関わりをより深めるような人材のほうが今後需要が出てくるのではないかという意見もあり、実際アメリカではそうなっていると思います。したがって、人文社会系の人材の重要性はますます高まっていくのではないかと思いますので、そういうもの全体、念頭に置いた上で人材育成政策を議論する必要があるかなと思っております。
【狩野主査】 誠にありがとうございます。また、人文社会系であっても数量的な指標を活用できる能力というのはまたこれはこれで必要だと思いますので、今まで分類していたのをそうやって融合していくというようなことではないかなと私は思っているところであります。ありがとうございました。
人文社会系を標榜しておられる方からプラスアルファ何かございますか。唐沢先生とかもう少しおっしゃいますか。
【唐沢委員】 もともとの議論が、人社系と理系を分断させない方向で進んでいて、その前提で資料を読んでいますが、人社系ではむつかしいと思えるところは幾つかあります。ただ、そこを細かく挙げるよりも、全体の思想として、この議論は全ての学問に関わりますというような大きなアンブレラをかけた上で読んでいただくような文書にすることは大事だと思っています。
その意味では、前書きみたいなものとか、これが何のためにあるのかということの論説みたいなものがむしろ重要なのではと思うことがありますし、恐らく理系でも分野によって違いがあると思いますので、それぞれの状況に応じて対応可能な柔軟性とか、状況の変化に応じたアジャイル性みたいなものが文言の中にどう組み込めるのかも課題というのが1点です。
それから、杉山先生の目から見て人社系が弱いって見えたのは、ああ、そうなのかというか、なるほどなというか、人社系にいるからこそそう思うところもあるのですけれども、そういうことではなく、大学を統括する立場の方から見て人社系がやっぱりこれだと弱いと。これがあると、大学として人社系を推進するということが非常にやりにくいを思える、そういうふうな文章になっているとするならば、それは問題で、ただ、どういうところがポイントでそうなっているのかというのは、個別には今のところ、ここがまずいという指摘がむつかしい。というのは人社系にも当てはめようと思えば当てはめられるからです。ただ、人社系現場で実行可能性があるかという点は問題で、実行可能性の議論は、今見せていただいているパワポには入ってない。具体的にどうするのという話ではなく、こういうことをやっていきましょうというスピリットの話なので、実行の際、人社系ではどんなハードルがあって、具体的に大学がそれを推進すると何が問題になってしまうのかとか、連携を組もうとするとどこがボトルネックになるのかというようなところをどこまで細かく考えて組み込むかというのがもう1つのポイントになるかなと思いました。
【狩野主査】 ありがとうございました。本当は予定されている時間がそろそろ過ぎてしまっているのではございますが、波多野先生そろそろお出になるということだったので、もし万が一加えられることがあったら。気を遣い過ぎかもしれませんが。
【波多野委員】 結構です。ありがとうございます。
【狩野主査】 ありがとうございました。丸1といいますか、今後の方向性についてほかに御意見よろしいですか。今されますか。まだされてない方、どうぞ、水口先生。
【水口委員】 ありがとうございます。3番の「大学等で活躍する高度専門人材の育成・確保」における今後の主な課題の主に「技術経営・事業化支援(起業)等に関わる高度専門人材の育成・確保に向けた方策の検討」に関連するところですが、若手人材、例えば博士号取得者のキャリアパスの1つとして、URAのポストを整備することが長期的な目線では必要かなと思っております。恐らく現状、URAの人材採用の場合、これまでの経歴や経験が求められるかなと思いますが、例えば、サイエンス、あるいはビジネスのいずれかに専門を持っている若手人材をURAのポストとして雇用し、実践を積みながら学び、育成していく仕組みが必要だと思っております。いわゆるアドバイザーと言われるような方は起業家の周りにもいっぱいおりますが、特に初期のベンチャーが求めているのは、汗水流しながら一緒に伴走してくれるような人だと感じております。なので、若手の人材が、分からないことが多くても、実践しながら学んでいくことのできる環境を用意しておけるとよく、また大学発のスタートアップと言いますが、大学がそういった若手URA人材を派遣し、その代わりにストックオプションを付与するなどの形もあってもいいのではと思っております。
大学発ベンチャーを立ち上げるといっても、教員、あるいは学生が1人ではなかなか回せないので、大学でそういった人材のプールを用意しておきながら一緒に伴走して、グロースさせていくというような形ができると、長期的な目線で見るとよいのかなと考えております。
【狩野主査】 ありがとうございます。多分それに関わるような大学内の方針決定をするときに、教員組織で方針決定しても、あまりそこまで分かってない方々ももしかして含めての意思決定になってしまうゆえに、逆にそういうことにたけた人で意思決定をするべきであるようなルールがもし決められたら、それはそれでいいのかなと思ったような経験もございますね。それもあるでしょうか。
江端先生、どうぞお願いします。
【江端委員】 ありがとうございます、お時間のない中恐縮ですが、先ほどの水口先生のお話に触発されまして、URAを含む研究開発マネジメント人材の方々が博士からのキャリアパスとして、しっかり位置づけられることは非常に重要だと思います。技術者についても同様だと考えておりまして、例えば技術職員や博士号を持つ技術者の方々に向けたメッセージも必要ではないかと思いました。ここまでの議論でも、恐らく委員の先生方からお話が出ていたかと思いますが、博士からの技術者・技術職員へのキャリアパスをより明確にしていただくようなメッセージを発信していただければと思います。
そこは人事制度に関するガイドラインでも言及される部分かと思いますが、先日開催した研究基盤EXPOでは、西條局長、奥課長はじめ、文部科学省の皆さんに多数のイベントに御参加いただき、大変ありがたく思っております。その中の議論でも、技術者や研究開発マネジメント人材の重要性について多くの議論が交わされましたので、この場でも共有させていただき、博士とのつながりをより明確にメッセージとして発信していただきたいと思ったところです。
以上です。
【狩野主査】 ありがとうございます。お名前出ていましたけど、こちらに対して問題意識の共有がおありでしたりしますか。
【西條科学技術・学術政策局長】 おっしゃるとおりだと思います。最終的なまとめに向けて、今、まさにガイドラインをつくっているところでございますので、そういった意識は持ちながら、多様なキャリアパスがあり、かつそれを人事制度上どのようにして担保していくかというところは併せてに考えていく必要があるかと思っております。ありがとうございます。
【狩野主査】 急にお応えをお願いしてしまいましたのに、ありがとうございました。
まだ御発言がないけれども、ぜひ、桝先生。簡潔にお願いします。
【桝委員】 すいません。桝です。全般的に特にコメントないんですけど、1つ、唐沢委員と杉山委員がおっしゃったとおり、人文系の部分というのが欠けているのは確かにあるかなと思いました。科学と社会、ELSIも含めてですけど、そういう視点って、学習指導要領にも含まれていると思うんですけど、この前、よくも悪くも最後に置いてあるから、学級閉鎖とかあると一番はしょられる場所だというふうなうわさをちらっと聞きまして、でも実は多分本当は今後一番全員に知っておいてほしい部分だと思うんですね。AIの話も出ましたけど、もしかすると元素記号を覚えることよりも科学と社会という視点のほうが学校の授業として本当は優先しなきゃいけないことなのかなというところも思いますので、そこの部分、文言に反映するのは難しいと思いますけども、意識しておく必要があるなと思いました。
なので、SSHに関して、人文系の切り口から、科学を捉えるというプロジェクトとか、学校を具体的に後押しするというのは絶対進めるべきだなと思いましたし、あと、ちょっと、もう含まれていると思うんですけど、学校現場の理科教員の育成支援というのはもっと強調したほうがいいんじゃないかなと思っています。科学技術コミュニケーターが、これ増やすとありますけど、今、もうメディア構造変わってしまったので、興味のないところと興味あるところとはっきり分かれてしまっていて、どんなにコミュニケーターが増えても、そもそもその人のところに人が来ないという状況があるんですね。恐らく科学技術コミュニケーションを面的にできる最後の切り札って初等中等教育になると思うんですね。全員が強制的に聞かされるという部分でいうと。極論、スマホを持った時点でもう二度と科学と触れ合わなくなる人々が出てくる時代なので、なので、初等中等教育の現場の理科教員さん、すごい大変だというのは聞いているので、そこの部分というのはちょっと一言加えてみてもいいかもなというところは思いました。
以上です。
【狩野主査】 ありがとうございます。それも非常に痛感するところで、探求の背中の押し方が難しいと思っておられる教員の方々がまだまだたくさんおられて、そこも多分正解があることが前提の人生を歩んでこられたので、正解がないことへの背中の押し方が難しいと思っている人が結構たくさんいるような印象はございますね。そこも何か制度的にできることがあったらいいなと思ったりいたしました。
玉田先生、もし短くあったらどうぞ。
【玉田委員】 すみません。ちょうど枡先生がおっしゃったのと同じことなんですけれども、唐沢先生の文系の話について私も同感だということをお伝えしたかったんです。小中高で理系の子供たちを増やすというときに、数学が得意な子供を取りこぼしているから集めようという発想ではなくて、むしろ社会とのつながりにおいて、科学技術・イノベーションの重要性を理解してもらうことで自然に(理工系が)増えるというところが重要ではないでしょうか。ある種、子供たちに限らず我々の中で欠けているのが、科学技術と哲学的なものを社会とつなげる意識かもしれなくて、それが日本の理系の弱さにつながっている可能性もあるので、意識してそうした教育を入れていくべきだなと。
海外の記事なんかをよく読んでいると、特にAI・情報というところで心理学の重要性が再認識され、かなりの人材が投入されてきているようです。日本の場合、現状を狭く捉えて、理系が弱い、理系を増やせという方向にかじを切ると、10年後、20年後はさらに弱くなっているのではないかという懸念があります。女性の問題と同じで、いろいろなところに入れ込んでいただくということが、文系の社会と理系とのつながりを強める上で重要だということを思いました。
【狩野主査】 ありがとうございます。SSHコミュニティーと最近ちょっと触れ合う機会が増えて思うことは、学校という箱の中も何かやっぱりそこでの社会が成立しておりまして、そこの社会で当然と思われていそうなことと、こちらのコミュニティーで当然と思っていることはまたすり合わせが要るような気もするときもたくさんございまして、そういうのを今のこの文部科学省の構造の中でどれぐらい何ができるかというのは結構考えないといけないんだなと思いながら見ております。局幹部の皆様に御尽力いただきたいと思っております。
【西條科学技術・学術政策局長】 確かに科学と社会の関係については非常に重要だと考えてございます。今、とかく科学とビジネスは近接化していると言われておりますが、逆に社会と科学の距離が広がっているのではないかというところがあり、これが結局のところ、アメリカでも例えば基礎研究費が減らされても社会があまり反応しないというところは、もともとベースに科学技術と社会の距離が少し広がってしまっていることがあるのかなと考えております。特にCOVID-19の後にそういった傾向もあるのかなというところもあります。
これは科学へのトラストというところにもつながっていくと思いますが、そういったところも含めてリテラシーというところ、そこをつなぐために必要な人文・社会というそういう視点でというのは確かに重要だと思っております。どちらかというと本当にベースになるものという考え方として少し考えていかなければなりませんし、避けては通れませんので、しっかりやらないといけないと思っています。ありがとうございます。
【狩野主査】 意思表明ありがとうございました。
では、天野先生、どうぞ。
【天野委員】 すみません。ごく短くコメントさせていただきます。人社系との関わりのところでとてもそういうふうに思いますというところと、もうこれはある程度プロフェッサーレベルになってから、例えば人社系の先生と組んで社会実装をどういうふうにしていくかとかを考えなさいというような次元の話ではなくて、今もお話に上がっていましたけれども、もしかしたら中学生とか高校生レベルで科学史とか、理系に進むような子も、今まで科学技術が社会にどういう影響を与えてきたかとか、あるいは科学哲学的なもの、何が真実なのかというようなところとか、そういったものに触れていく機会を、もしかしたら中学・高校レベルから授業のような形で触れていく機会があるといいのかなとちょっと思ったので、コメントさせていただきました。
【狩野主査】 ありがとうございます。続いて、では、和田先生、お願いできますか。お待たせしました。
【和田委員】 すみません、短く行きたいと思います。今の話は全くそのとおりだと思います。科学と社会のつながりというのはすごく大事だと思います。その間をつなぐのはやはり人ということになると思います。これだけAIあるいは今後の量子のことを考えますと、人でしかできないこととか、人ならではの価値みたいなのがよりクローズアップされる。そのときにはやはりトータルの人間、人としての人文・社会科学の知恵、総合知みたいなものがやはり求められる。やはりそこには哲学とかそういうところが入ってくると私も思います。
そのときに、やはりこれは初等中等教育からのリテラシーということを考えたトータルの方向性というのが要るんじゃないかと思います。桝先生がおっしゃるとおりだと思います。さらに、これだけ少子化が進むと、社会に出た方々をリカレント教育などで全体で連携するという、社会全体の、人でしかできない価値みたいなのを改めて見直す、AIが進んでいる時代だから見直すというところに来ているんじゃないかなと個人的にも思っていました。ですので、大変賛同いたします。ありがとうございます。
【狩野主査】 誠にありがとうございます。先ほど申し上げた、20代の人としゃべってもう一つ私が勝手に気になったこととしては、その人たちが変化をしなければいけない可能性を含めて不安を感じている時期は大学の卒業までで、1回企業に就職すると、そこで、就職できた、あとは安定だという何か安心感を持ってしまうという話も聞き、それもどうかなと。
その中で、大学にいるという選択肢はそれに比べて不安定であるので、魅力が少なく見えるというようなことも聞いたものですから、何か内発的な動機づけとして、そういう正解がないものに関わっていくということは面白いことで、しかも正解がないんだから、それによって失敗したとしても次がまだちゃんとあって、またチャレンジしていけばいいじゃないという、何かそういうメンタリティーをどこかでより多くの人に持っていってもらわないと危ないんじゃないかな、ということをすごい心配しているところではございます。失礼いたしました。
それでは、私の判断がもしよくなかったら申し訳なかったんですが、次の議題に入るべき時間を随分超えて、皆様にたくさん、でも、すてきな御意見を頂戴いたしまして、ありがとうございました。今のセッションで発言しておられなかった方が二方ぐらいおられるかもしれませんが、次に参りたいと思います。
続いての、あと12時までの議題が、産業・科学革新人材事業についてということでございます。こちらについて、令和7年度補正予算として措置されておりますけれども、しかも多額が措置されておりますけれども、この内容について事務局より御説明をお願いしたいと思います。では、奥課長、お願いいたします。
【奥人材政策課長】 では、産業・科学革新人材事業について御説明をさせていただきます。今回の中間まとめを踏まえて、先ほど個々説明させていただきましたが、いわゆる研究者育成、技術者育成、高度専門人材あるいはドクターの支援、初等中等教育あるいは社会との関係も含めて、一応全て包括した形で一つの事業体として構成するということを考えたいと思っております。今年度の補正予算にて3年間で270億円の基金として計上させていただいております。
現在、制度設計に向けた議論をさせていただいておりますが、今後文科省として基本方針を定めるに当たり、まず考え方を整理させていただいたというのが今回の資料です。資料2-2-1と2-2-2と2つありますが、基本的に内容は同じですので、パワーポイントの2-2-1を中心に御説明させていただきます。昨年簡単に概要を説明させていただいたところと重複があるかもしれませんが、御容赦ください。
1ページ目をおめくりください。取り巻く背景等については、もう先生方御承知のとおりだと思いますが、先端分野の国際競争が激化しているとか、国際的な産業競争力が低下していると、よく言われていることですが、今後特に中長期的な問題になるというのが、3つ目の丸のところ、労働人口の減少だと思っております。したがって、今後労働生産性を飛躍的に高めて人材不足を克服するために、産業界・アカデミア双方で質・能力の高い労働力をいかにして確保していくかということが喫緊の課題だと思っております。そうした中で、研究開発や人材に対する投資が我が国では伸び悩んでいるという現状がありますので、そこへてこ入れするための一つの策としてこの事業を位置づけたいと思っております。
次ページからデータ等を示させていただいております。2ページ目上の図、特に人的な資本投資の割合が諸外国と比べて低いという状況や、3ページ目右上の図、企業と大学間の人材の流動性が非常に少ない。最近、企業から大学に行く方は増えている傾向にありますが、一方で、大学から企業はほとんどないというところで、ここをいかにして活性化させるかというのも一つの課題だと思っております。
一方で、4ページ目左上の図、産学の共同研究の数は実態上増えておりますが、右上の図のとおり、1件当たりの規模は300万円未満であり、依然として少規模にとどまっております。この要因の一つとしては、共同研究費の中に人件費が含まれていない点が大きな要素としてあるかと思っております。また、右下の図、一方で我が国の企業は、諸外国の大学には大きな投資をしているので、これをいかにして日本の大学に対しても投資をする環境を整えていくかということが大事だと思っております。
そうした観点から、5ページ目に今後の方向性として幾つか掲げております。よく研究力が低下していると言われますが、まだまだ日本の大学は分野によって、あるいは領域によっては世界トップ水準の研究力や人材の厚みがあると思っております。一方で、企業が中央研究所を廃止したことも一因だと思いますが、先端技術分野においてなかなか人材あるいは研究力が大幅には伸びていないという状況があります。こうした中で企業にとっても、大学とか研究機関というのは有力な人的・物的資産として活用ができるのではないかと思っております。
そうした中で、大学と企業間の人材の流動性や人材交流がまだまだ少ないということがありまして、ここにてこ入れをしていきたいと思っております。そうした中で、大学としても、企業からの投資を呼び込むための体制やガバナンスの強化が必要だと思っておりますので、こうしたことを一体的に進めるような仕組みとして今回の事業を設計したいと思っております。
6ページ目について、今回の事業において、基本方針を3つ定めたいと思います。1つ目が、先端的な技術分野を設定するということで、高市政権になって戦略17分野や、CSTIでも国家戦略技術領域を今検討されておりますが、ここら辺も念頭に分野の設定を考えたいというのが一つ。2つ目として、先ほど波多野委員からマッチングファンドという話がありましたが、国・大学による投資に加え、企業からの投資をいかに拡大していくのかということが2つ目の柱です。3つ目として、大学における経営力・財政力を強化するために、人事・処遇も含めたマネジメント改革を一体的に進めるということで、この3つを基本方針として掲げたいと思っております。
7ページ目、真ん中の黄色のところ、この3つの基本方針の下で産学共同での研究開発・人材育成、これは研究者・技術者を含めてですが、これらを一体的に進めるために、左下にある丸1から丸5までの5つの取組全てを実施する大学を対象として、約20大学に対する支援を行う方針とします。支援期間については、左下の6年間を想定しています。
要件については、この丸1から丸5にありますように、まず1つ目は、大学と企業間の共同研究はもとより、大学の研究者あるいは企業の研究者を双方が雇用することによって、その必要な対価として人件費を支払う。これにより人材の交流と人的な流動性を高めていくというのが1つ目です。2つ目は、これは人材育成事業ですので、新しい研究者・技術者を当該分野において量的に拡大していくという点です。併せて、将来を見据えて、大学院生。先ほど修士という話もありましたが、修士・博士あるいは学部学生を対象に、この分野における教育プログラムの開発をするということ。併せて、大学の中で研究開発マネジメント人材あるいは技術職員等の専門的な高度専門人材に関する組織・体制を整えていくこと。併せて、民間投資を拡大するために、例えば共創研究所、高等研究院、あるいは寄附講座、あるいは契約学科等、大学において企業等の投資を拡大するための新しい機能・仕組みを整備していただく。この辺を一体的に取り組む大学に対して支援をしたいと思っております。
この5つの項目について、8ページ目、9ページ目にて更に詳細に取組内容例・イメージを示さしておりますが、ここは説明を省略させていただきます。後ほど御参照いただければと思います。
併せて、10ページ目、先ほど先端分野と申し上げましたが、我々として、アカデミアに対する支援のため、あまり分野を詳細に決めるというよりかは、もう少し広めに領域として設定をしてはどうかと考えております。ここにあるように、物理科学・工学領域、資源・エネルギー領域、機械・電子、生命科学・化学、このように5つ程度の領域を設けて、そのうちの1つもしくは複数の領域を各大学に選んでいただき、それに対する支援を行うということを想定しています。
11ページ目は、先ほど冒頭でも申し上げた、文科省として基本方針を示した上で、大学・企業が組み、研究開発と人材育成の計画をつくっていただくということのイメージを書かせていただいているものです。
12ページ目が、人材交流の一つの簡易なイメージを書いたものです。丸1が、大学に共創研究所のようなものを設けていただいて、企業からそこに来ていただき、これはクロスアポイントメント制度、兼業、いろいろなやり方があると思いますが、企業・大学双方で雇用関係を締結して、エフォートに応じて必要な対価・給与を支払うということ。併せて、大学で新しい研究者を雇用する、ドクターに対してRAで給与のようなものを支給する。先ほど留学生をどうするかという話がありましたが、こういった制度を利用しRA雇用を増やしていくということも一つの方法かと思っております。併せて、研究開発マネジメント人材や技術職員といった体制整備を進めていただき、大学へ人に来ていただくというパターンを丸1にて示しております。
丸2は、反対に大学の教員・研究者が企業へ行き、こちらもクロアポ等の制度を利用し、エフォートに応じて企業・大学双方から給与が支払われる。併せて、ドクターが企業に行き、企業で共同研究の活動をするということもあるかと思います。
丸3は、企業の研究者に、大学に来ていただき、講師として教壇に立っていただいて人材育成プログラムを形成するということを想定したものです。
実際は、13ページ目にあるとおり、複数の研究室が入り乱れる形になると思っております。真ん中右側ですが、先端分野において共創研究所のようなものをバーチャルでも問題ないですが大学に設けていただき、その中に複数の領域の研究室を配置する。大学・企業双方からの研究者が入り、エフォートに応じて必要な対価が支払われるという仕組みです。併せて、将来も念頭に置いた人材育成のプログラムとともに、左下にあるとおり、大学としても、高度専門人材を雇用するための組織体制を整備をしていただくという辺りを一体的に支援することを想定しています。
14ページ目が今後の運営体制です。文科省ではガバニングボードを設けて基本方針を設定し、JSTにて270億の基金が計上されています。JSTにて必要な体制を組んでいただき支援を行うということを想定しています。
今後のスケジュール感について、今春をめどに公募を開始し、来年度年中には支援を開始する想定をしております。
雑駁な説明は以上ですが、ぜひ先生方から一言ずつでもコメントをいただいて、事業設計に反映をさせていただきたいと思っております。御質問は後後ほどまとめて受けたいと思いますので、よろしくお願いします。
私からの説明は以上です。
【狩野主査】 簡潔に分かりやすく、ありがとうございました。それでは、御質問、御意見のある方は発言をお願いできればと思います。全ての委員から一言ずつ発言をお願いしたいということでございます。そのためには本当は時間が必要だったんですが、申し訳ございません。
丸1から丸5の取組を挙げていただいておりますけれども、これについて、特に実施すべき取組、あるいは取り組むに当たって目指すべきところ、あるいは留意すべき点などについて御意見をいただきたいということでございます。また、領域・分野の設定についても過不足があれば御意見をいただければということでございます。お願いいたします。
それでは、せっかくですから、さっき御発言いただいていない先生方からいかがでしょうか。梶原先生と武田先生がまだかなと思いますけれども、お二方とも企業経験というか、今も企業におられますので、よろしければ、その観点からこの内容をどう御覧になるか教えていただけないでしょうか。
【梶原委員】 ありがとうございます。新しく事業を起こすということでこれから制度設計ということですけれども、この申請に当たっては、大学1・企業1というのが基本なのか、複数・複数ということなのか、その辺の考え方も教えていただければと思いました。
一方で企業側は、先ほどマッチングファンド、企業からの投資もという話がありましたが、全体の270億、20大学、6年間というような形で単純に割ると、1年間数億ですけれども、企業側の負担はどのような考え方をすればいいのか、教えていただきたいです。
それと、この事業をすることによって、多分申請時に出されると思いますが、では、6年後どんなアウトカムを期待しているかという、この制度を利用した結果について、一律にするのか、大学あるいは機関ごとにするのか、どのようなアウトカムにしようとしているのかの目標、KPIを持つべきと思うので、その辺の考え方を教えていただきたいと思いました。
そして、実は企業から見てと一番違和感を覚えるのが、中央研究所を廃止したから基礎研究が弱ったことを主な動機としている点です。むしろ今は、科学と社会の近接とか技術の近接という、その状況にあるので、どんどん流動性が必要だし、相手を理解して両方のことが分かる人、あるいはあるプロジェクトに対しては両方を横断的につなげていける人が要るという、そういうことが重要だと思います。私的には、「廃止した結果として」という表現には実を言うと共感していないです、という個人的なコメントです。
そこは、ここに企業の方、迫田さんと、日立の方がいらっしゃる……。
【狩野主査】 武田さんがおられます。
【梶原委員】 私は何回かこの委員会を欠席しているので、そこを皆さんが腹落ちしているのかどうかですけれども、ちょっと共感しませんということだけ言っておきます。
以上です。
【狩野主査】 ありがとうございます。たくさんの質問と、それから今のコメントは大事な点というか、これを見て企業側が魅力を感じていただかないと乗ってくださらないと思うので、ぜひそのための意見をいただければうれしいなと思います。
どうしましょうか。では、武田先生、次にお願いします。質問のお答えは後でまとめてお願いできればと思います。武田先生、お願いします。
【武田委員】 日立の武田でございます。私自身思うのは、世界中で非常にハイスピードでいろいろなことが進んでいるため、早く実用化して早く事業として成功しないと、競争に負けてしまい、企業の存続自体が困難になるというようなリスクを抱えながら企業は事業を行ってきているわけです。その流れで中央研究所や基礎研究所などがなくなっていく傾向というのは、結果として出てきたのではないかと思っています。
そこで、比較的投資力のある企業がやっていることはどうしても、海外のベンチャーや、すぐに実用化につながるようなもの、などに投資する傾向が出ていると思います。そういう実用化が見えているようなリスクが低いところには投資する傾向です。やはり大学の基礎研究や応用研究に対しては、実用化できる可能性もあるけれども、そうならない可能性も十分高いということで、そういったところには投資を控える傾向がやはりあると思います。
これは世界的な環境下においてこうなってきたことだと思います。このような中で少子化になっていく日本が世界と競争力のある産業をどのように興していくかというのは本当に重要な課題です。アカデミアには実力があるにも関わらず、そこが十分に生かし切れてないということがやはりあると思います。
このように様々な仕組みを御検討いただいて非常に良いことだと思うのですが、産学共同のプロジェクトなどにおいて、大学研究シーズオリエンテッドで設計されているのが比較的多いような印象を持っています。もし、間違っていたら御指摘いただきたく思います。
それもいいとは思うのですが、逆パターンで、産業界では今こういうトレンドがあって、ここに力を入れると将来優れた事業ができるという、企業のニーズオリエンテッドな産学共同研究テーマ設定がもっとあって良いのではなかろうかと思います。このニーズを満たしてくれるシーズを持っている大学に集まってくださいというような形で、逆オリエンテーションでつくるような共同研究の設定も非常に重要ではないかと思っています。
一方、残念ながら企業の技術の目利き力もやや落ちているのではないかと懸念しています。目先の実用化ばかり見てしまうという状況下で、企業の人材育成力も低下傾向にあるかと思います。ですので、企業がニーズオリエンテッドで、共同研究テーマの募集をすると、そのニーズにマッチするのは私の研究だとアカデミア側から優れた提案が出てくる可動性があるかと思うので、そういう形での共同研究体の設定というのも良いのではないかと思います。すでに描いておられると思うのですが、それをどう設計し運営するかという、より具体案が出せれば良いかと思います。
【狩野主査】 ありがとうございました。重要な点がたくさん含まれていると思います。
時間の関係で先に皆様の御発言をお伺いして、それから反応いただければなと思っております。
続いていかがでしょうか。多分、企業経験のある方からがいいかなと思って、迫田先生か水口先生からまずいかがですか。
【迫田委員】 ありがとうございます。私も梶原さんと一緒で、5ページのところの、あ、こういうふうに見るんだというのは意外な感じがしました。まさに新事業創出能力を高めるために研究所の改革は進んできたし、より社会課題をしっかり捉えながら、その課題をどう解決するかというところに、会社全体のエネルギーが向かっているので、やや意外な感じがしました。
それと、やはり……。
【狩野主査】 どう書き換えたらよろしいですか。
【迫田委員】 どう書き換えたらいいかな。全体として余裕がなくなっているという面も確かにあって、投資に対してどれだけのリターンがあるかということに関する説明責任が強く求められるようになってきているので、必ずしも将来の事業につながる可能性が低いものについては、投資が正当化されない、株主にも説明できないということ、純粋な基礎研究がやや弱くなってきている面はあるかなという気はします。研究部にいないので、直接の関係はよく分かっていませんが。
ただ、同じ文脈でいうと、大学と研究を共同でやっていく場合にも、説明責任をどう果たしていくかというところが課題になると思います企業にとってのメリットは何かと考えていたのですが、なかなか浮かばなかったというのが正直なところで、それをどう示していくのかが引きつける鍵ではないかなと思いました。
【狩野主査】 ありがとうございます。続いていかがでしょう。大企業から伺いましたけれども、スタートアップでは、水口先生と、その後、天野先生、いかがでしょう。水口先生、どうぞ。
【水口委員】 ありがとうございます。まず、大学の共同研究費の話がありましたが、企業が大学に支払う共同研究費の単価は安すぎると感じますので、よりよい大学環境の整備のためにももっと上げるべきだと思っております。
また、大学の先生に対する講演料の単価も低いと感じますので、もっと教員がインセンティブを得られるようにできるといいなと思っております。
産業・科学革新人材事業についてですが、人材の育成という面においては非常にいいなと思っております。若手の研究者や博士学生に対する教育にもなると思います。大学の研究と企業の研究はそれぞれイメージすることが異なってきますので。企業側が共同研究というと、事業化を見据えた形での研究になってきますので、大学の研究者や学生たちが、こういうことを意識した研究が求められているんだというような感覚を身につけるのに繋がると感じますので、今後の研究における意識づけという面で非常に重要な形になってくるかなと思っております。
【狩野主査】 ありがとうございます。例えば御社として、これに一緒にやるかどうかということを決めるに当たって、もっとここがこうなっていればもっと一緒にやりやすいというところはありますか。
【水口委員】 その後の学生のキャリアパスにおける一つの就職先としてベンチャーが選択肢に入る等、人材採用に繋がるのであれば、我々としても教育に貢献するという説明は分かりやすいなと思っております。
【狩野主査】 ありがとうございました。人材育成と、それから、その方がもしかしてその後に働いてくれるかですね。ありがとうございます。
天野先生、同じような立場でいかがでしょうか。違う立場でも結構ですけれども。
【天野委員】 ありがとうございます。枠組みだけ拝見していると、やっぱり大企業向きの仕組みなのかなというふうにも感じたんですけれども、今、水口先生がおっしゃっていたみたいに、我々も利用しやすいような仕組みにもやりようによってはなっていけるのかなと感じました。
これはすごく細かい話で恐縮なんですけれども、寄附講座の教員とかプロジェクトの教員、特任教員といった方が今もいらっしゃいますけれども、そういった方々に対しても、クロスアポイントメントの形でプロジェクトの特任というのが使えるとなおよいのかなと感じました。正規教員でクロアポということもよく考えられてはいるんですけれども、やっぱりポストに限りがあるというところと、やはりアカデミアに自分は本当の籍があるんだという自負心があって、どこまで企業に協力していただけるのかというのが我々サイドからはちょっと不安な点もあったりします。
一方であと、博士研究員のクロアポということも考えられるかもしれないんですけれども、これは博士研究員は独立の人は少ないと思いますので、やはり所属ラボのPIの意識によって結構左右されてしまって、なかなか文科省さんの意向どおりに運用されるかというのはちょっと分からないなというのが肌感覚としてあります。
あと、さっきのセクションのときに水口先生がおっしゃっていましたけれども、研究開発マネジメント人材のところですね。研究開発マネジメント人材のクロアポもできるようになるといいなと感じています。出向という形ではなくて両方の立場で、例えば大学発スタートアップの支援をしながら実際に中も見るというような形とか、そういったところで結構スピード感を持って事業というところを体感していただけるようになるでしょうし、我々もとても助かります。
あとは、新卒の学生さんを採用するとか博士研究員を採用するというようなところで、参画しているとメリットがあるようなつくりになっていると、比較的我々も入りやすいかなという印象はあります。
以上です。
【狩野主査】 ありがとうございます。会社として入りやすいかどうか、今おっしゃった観点ぐらいでよろしいですか。ほかにも何か思いつかれることはありますか。
【天野委員】 そうですね、以上ですね。
【狩野主査】 分かりました。ありがとうございます。続いて、もし私が指定的に枠組みを申し上げるとすると、企業におられたけれども今大学で働いておられる方というところで、玉田先生、枡先生、いかがでしょうか。どうぞ。
【玉田委員】 私の経験からすると、以前所属していた企業が半官半民で始まったということもあり、12ページに書かれていることは、まさに自分自身の経験がそうなんですね。会社での最初のプレゼンは、大学の先生の前でやりました。その後、大学に研究員として派遣され、海外のアドバイザーの先生のところに留学し、そして、結局、会社を辞めて大学教員となり今日に至ると。その逆のパターンもあって、非常に産学が近い形で人材育成がやられている会社でした。
ただし、当時はマテリアル系の基礎研究で、シーズ寄りだったのでやりやすかったというのもあるんですが、その後、半導体、バイオにぐっと切り出した途端に、そんな余裕はないよと、今はそういうことはなかなかできないよと。ビジネス的な関係はありますけれども。大学に寄附講座を作ったりとかそういう形に変わってきているという話は聞きました。
それで思ったのが、10ページですね。非常にいいんですけれども、科学技術・イノベーションの先端テーマを設定していて、ここで人材育成をやろうとしたときに、先ほど企業の方が心配されてたような、競争的分野ではそれどころじゃないというところになってしまわないかと。機密保持も含め大学教員がどう関わってくるかというところで、心配でしょうがないのは、ここの10ページのイメージで考えられているからではないかと。私の分野でいうと、12ページのイメージというのは十分にあり得るなというふうに思いました。
以上です。
【狩野主査】 何か可能性のある改善点はございますか。
【玉田委員】 人材育成を中心とするプログラムなのか、あるいは研究競争力を高めていくのかというところが中途半端になるとよろしくないんですが、人材育成として興味がある企業が大学とモデル事業としてやってみて、その成果を「人を育てる」という観点で評価していくということであれば、非常にやる価値があるし、応募もあるではないかなとは思いました。
【狩野主査】 さっき武田先生がおっしゃった、企業側のニーズに基づいた立てつけにした場合に、テーマ設定が次々経営方針等に従ってアジャイルに変わっていくと、文科省事業とうまく合うのかなということも思ったんですけれども、今おっしゃったような人材育成をもし観点にすれば、そこまでではないですかね。
【玉田委員】 そうですね。うちというか、卒業して何十年もたつのにうちと言っていますけれども、うちの会社は、1大学とか1分野じゃなくて、ほぼこれから行こうという萌芽的なところには全部大学がついていて、それもハイクラスの人が来て、博士もそういうところから採用していて、同期の2割ぐらいが博士だったんですが、高度人材育成を外からも採り、中でもやりというふうにはしていたので、この13ページのイメージが実際どうだったかというお話はできると思います。
【狩野主査】 なるほど。ありがとうございました。
桝先生いかがでしょう。
【桝委員】 私は企業から大学といっても、メディア企業から社会学系ということであまり科学に関わってないところがあるので、ちょっと周りを見渡してになりますけれども、多分12ページの丸3の部分があり得るのかなというところは考えております。ただ、これ、丸1と丸2はすごく技術的な交流の話なので、すごく分かりやすいなと思って、イメージできるなと思ったんですけれども、結構丸3は意外とぼんやり抽象的に見えてしまうかもなと思っております。
これを見て、実際あったなと思った例としては、たしかメルカリさんと大阪大学さんがELSIでやっていて、メルカリR4Dラボさんかな、新しく企業が研究、技術を開発するときに、これってELSI的な部分でどんな問題があるんだろうと先に転ばぬ先のつえを立てておくために大学に協力を得たという例があったんですね。確かにそれは今後、企業さんが新しい科学技術とかを社会実装するときに、これ事前にリスクをちょっと知っておきたいなというときに、そこで大学の力を借りるという、ELSI的なほうの専門家の力を借りるというのは一つあるなと思ったので、この丸3に関しては、1個ちょっと具体例で例えばこういうことがありますよというようなことがあっても、紹介すると、あ、そのパターンがあったかというふうにより分かるのかなと思いました。
以上です。
【狩野主査】 ありがとうございます。今の話題はRISTEXの仕事にも関係しているお話だったんじゃないかと思いますね。ありがとうございます。
いつもとはどちらかというと逆順で、大学の中央を支えているよりかは、もしかするとマネジメントをしておられる側から伺っていますが、という意味で、マネジメントに関わっている意味では、今度は稲垣先生、江端先生、いかがでしょうか。
【稲垣委員】 壮大な事業で、ちょっとこれ、本当できるのかなと思って聞いているんですけれども、お金の使い方としてやっぱり何にメインにお金をつけるのかという。先ほどの研究の話なのか人材育成なのかというのにも関わってくると思うんですけれども、いずれにしても研究者とか学生以外の周辺領域の人のエフォートが多分相当かかる事業になると思うので、その辺を含めて検討が必要なのかなというのが一つです。
あとは、大学にとってはこういうものはニンジンなので取りに行こうとすると思うんですが、企業側から見たときにどうなのかというのが、先ほどのお話を聞いていてちょっと思ったので、企業から見てこれが実効性のある事業なのかというのは、何か幾つかお話を聞いたり、よりもう少し情報を集めたほうがいいのかなとちょっと思ったという、そんな感じです。
【狩野主査】 ありがとうございます。もうちょっとだけあったのは、こういう関係の事業というのは、そういう人材をつくりたいからやるんだけれども、いきなりお金が来てしまうので、いきなり走り始められる人を探さないといけなくなる。しかし、そもそもはそういう人がいないから事業をやっている。こういう何か困った循環があるなということが一つあります。あと、6年という話でしたけれども、いきなりそこで資金が切れてしまうと、新しく育った人が次にどこで働くかというようなことも考えていかないといけないんだろうと思うんですけれども、それもそんなに簡単じゃないときがある、ということもあるかと思います。
江端先生、いかがですか。
【江端委員】 ありがとうございます。これまでの委員の先生方の御指摘はごもっともだと感じており、私も同様のコメントを申し上げたいところでした。重複を避ける意味でも、私としても同意しますという形で発言させていただきたいと思います。
本来、企業の方々の人材育成を大学が実施主体として担う事業ということで理解はしています。ただ、これまで皆さんからコメントがなかった点として、最後の14ページの実施体制の箇所について気になる点があります。実施体制そのものは良いと思うのですが、2つ目の丸に記載されている『大学による「研究開発・人材育成計画(仮称)」への指導・助言』という表現が、今回の事業の申請書に関わる話なのだろうと思いつつも、『大学による』という部分がやや強く出過ぎている印象を受けました。企業側のニーズが十分に反映される仕組みになっているのか、あるいは大学が企業と継続的にコミュニケーションを取りながら進めていくという前提であれば、そうした仕組みを実施体制の中に明示していただけると、大学としても取り組みやすくなるのではないかと感じた次第です。
今回、こちらの資料自体は初めて拝見させていただきましたが、こうしたフォロー体制をいただける点は大変ありがたいと思っています。この体制をより充実させるための具体的な内容を検討していく上で、先ほどコメントさせていただいた点についても、ぜひ併せて御検討いただければと思っています。
以上です。
【狩野主査】 貴重な御指摘ありがとうございました。多分ガバニングボードにどういう属性の人に入ってもらうかということも考えていく必要があるかなと思って、これを拝見しておりました。
続いて、人事関係ということでは、宮崎先生、何かぜひ御意見加えてくださいますでしょうか。
【宮崎委員】 宮崎です。今企業の方がおっしゃっていたところとほぼ同じ感覚を持っています。弊所は結構民間の方たちと近いところにいる研究所なので同じようなことを考えますけれども、個別の企業にとってのメリットのリターンがやっぱり見えないので投資ができないというのは、本当にそうだろうなと思っています。人が必ず帰ってくるのかとか、それから、一緒につくった研究機関での成果はどこに帰属するのかとか、それから先ほど複数の先生がおっしゃっていましたけれども、1つの拠点に民間企業が複数関わるとすると、知財の問題もありますし、大きな母体での運営ができなくなるだろうというような感じの気もします。
例えば20拠点といったときに、20社なのかとかそういうことも具体イメージとして持ったときに、選ぶ共創領域が例えば何か所かあれば分散もするんでしょうけれども、やはりここは、先ほどどなたかお名前をきちんと覚えていませんけれども、シーズアップでいくと、もう絶対に企業のニーズにマッチしないんですね。弊所、産総研でやっている場合も、企業のニーズからのバックキャストに研究者を充てていくぐらいの気持ちで大型のプロジェクトはやっています。それが大学で実際に実施できるのか。
そして、それが3年というスピード感の中できちっと伴走していけるのかというところもすごく大きな課題があって、冠ラボって我々がやっているものは年間数億入れていただいていますけれども、その中で企業の方の人材育成もしますし、そこに特定のRAで入れた学生が育成されたりもしますけれども、そういう個別の小ぢんまりとしたものだと可能なんですが、フィールドをきちっと決めて、大きな複数社で入ってというオープンイノベーションは、弊所の例えば量子コンピューターという大きなプラットフォームがある場合に、そこにオープンイノベーションやりますよといって企業が集まってきて、かつ大学も集まってきてというところの、それも人材育成をやるという形で、オープンイノベーションがあるファシリティーのところに集まるというのはあり得るんですけれども、何もファシリティーがないところにぱっと大学で人と物と金を集めてくるというのがスピード感を持ってやれるかどうかというところが企業にとっては一番のネックになるのではないかなというふうにお話を伺いながら感じましたというところです。我々の研究所も抱える同じ問題をクリアにしていくときにはそう思っていますので、そういうところがポイントかなと思いました。
【狩野主査】 大変ありがとうございます。多分こういういろいろなことがあるので、なかなか壁が低くならないんだなということも思いながら聞いておりますが、ありがとうございました。
続いて、またちょっと違う視点をいただければと思うのは、唐沢先生、もしこれに関わるということになった場合に、御自身あるいは近くの方々がこれに自発的に、内発的動機づけを持って関わってもらうようにするためには、どういう設定をあとすれば、関わってもらえそうでしょうか。
【唐沢委員】 これに、人社系がどう具体的に関われるかということでいうと、なかなかイメージが難しいなとは思います。例えば、さきほど研究か人材育成かという話があったと思いますが、研究だと、人の取り合いになるかもしれない。これに関わることができる、また関心がある人は一定いると思いますが、とはいえ限られているので、特定の人に集中する、広がりが出ないということが問題になると思います。
それから、人材育成という観点でいうと、ここに若手で入った後、どこ行くのだ問題がある。科学技術社会論的な領域であったら、この中に入ることで、専門が深まるので良いのですけど、ただ、その人を専任教員として雇用する大学の講座が多くあるわけではないですよね。また、例えば若手の哲学者が入ったとします。その場合、哲学そのものの教育の現場に必要な資質を養えるのか、古典文献が読めなかったら駄目でしょうという話にならないか。もちろん、哲学とここでの経験を生かしてコンサルをやるとか、そういうものも含むいろいろなチョイスがあるビジョンが持てると若い人も関心を持つかもしれません。ただ、それがない状態だと大変だと思うので、そこをどうつくるのかというのは課題と思います。
また、我々ぐらいの年齢、大学で常勤のポスト持っている人間が関わるというときに、クロアポとかサバティカルと記載してあるんですけれども、それを自由に使える余裕があるところはあんまりないんじゃないかと。学生指導などの教育義務を負っていたりするので、一定の期間、予算がついて授業だけ行う非常勤講師を雇うことでは補えない、研究室が機能しなくなるので、実質的に参加できる体制をつくるというのが、今の人社系の研究室の在り方を考えると非常に難しい。小規模の研究室が多いので、例えば2人しか教員がいない場合、1人いなくなると、大変ですよね。結局、参加しない、というようなブレーキがかかるところをどうクリアするかというのが、制度的な課題とは思います。
ただ、あんまりネガティブなことを言っていてもと思いますし、先端技術を開発していくにしろ人材育成にしろ、こういう場に人社系が科学技術と社会との関係の議論、ELSI的な視点で入るということを必須とするプロジェクトがあることは、ELSI、RRIの推進には非常に重要だと思っていて、それをきちんとやる体制をつくる、またその効果については、長期的に評価いただきたい。
というのは、ヨーロッパでは、こういうことがなされていますが、すぐにうまくいかないので、現状ではうまく機能していないという評価が出てくるわけですが、でも、継続することが大事で、6年で終わった後、やはりうまくいかないところがあったからこういう試みをやめるのは、もったいないといいますか、カルチャーとして根づくことつながらない。この点を踏まえて長期的な視野の中でどう位置づけるかという議論もしていただけるとありがたいと思います。
【狩野主査】 貴重な御意見ありがとうございました。せっかくのお金ですから、何とかうまく最大限成果を高めないといけないわけなので、また思いつかれたことがあったらぜひ教えていただきたいと思います。ありがとうございます。
あと、私の把握で間違いなければ、大学の責任を持っておられる2先生なのかなと思っておりますが、和田先生、杉山先生、いかがでございましょうか。
【和田委員】 ありがとうございます。私自身、これは非常にチャレンジングで前向きに捉えています。その中で、WhatとHowということを考えますと、どのように育てていくのかという仕組みの絵が具体的に描いてあるんです。その中で、どういう人材を革新と呼ぶのか、少し革新というこの人材のイメージが湧きやすいものがあって、どういう人かWhatの部分が少し分かりやすくなると、多分皆さんのベクトルが合っていくのかなと思って伺っていました。その方が育った後にどのように社会で活躍していくのか、社会と関わりを持っていくのかという、その流れもポンチ絵にあると、多分皆さんとしても御議論がしやすくなるのかなと思って伺っています。
2つ目は、国際性だと思います。この背景・課題のところで国際競争力とか国際という言葉が結構出てくるんです。後々のポンチ絵の中では恐らく割と国内で閉じたイメージのポンチ絵があります。最初、国際競争力を高めるためにこれをするという前提であれば、この図の中にもやはり国際性につながっていく、国際競争力につながっていくという最初のオープニングの課題がクロージングできちんと方向性が示されるイメージがあると、より分かりやすくなるんじゃないかと思って伺っていました。
以上です。
【狩野主査】 ありがとうございました。多分、企業の要件として外資もあるのかとか、そういうことも含まれますね、今のお話はね。ありがとうございました。
では続いて、杉山先生、多分、私が間違えていなければ、しんがりをお願いいたします。
【杉山委員】 このプログラムはやっぱり、大学側からすると、社会から大学が求められている役割、これがやっぱり近年大きく変わってきたと。人材育成、象牙の塔というところから、やはりイノベーションとかそういう方向の起爆剤が期待されるようになってきたという文脈とやっぱりつながっている。それからあと、大学が自己資金をしっかり獲得していくというようなところも関連しているんだと理解しています。
企業と大学の壁をなくす試みとして、私としては非常に高く評価している。ただ、今、企業側の方とかが特に心配されたことは確かにあるということで、このプログラムによってどのようなアウトカムが取れるのか、大学にとってのベネフィット、企業にとってのベネフィットがどういうものかというのを、これはざっくりとしたプログラムなので、大学と企業の間でよく、どういうふうなことをやるのかという中身を練っておく必要があると思います。
これ、この基金がついたというのは少し前に分かったので、大学として、うちの大学は少し企業側にアプローチしてみると、やっぱり大きく興味を持ってきている企業体があるというのは確かで、先ほどの研究所がなくなったみたいな話とちょっと裏腹なんですけれども、中央研究所を今でも持っている企業は、逆に言うとそういう中央研究所がまさに受皿になると。大学と企業との受皿になってこういうものを受けられるというような感じのことを言っているところもあるというのは、情報としてお伝えしたいと思います。
以上です。
【狩野主査】 大変ありがとうございました。一巡させていただきました。初めのほうに発言されたので、もしかして何か加えておっしゃりたくなった方はおられますか。梶原先生とか武田先生とか、よろしいでしょうか。
もしよろしければ、文科省の方からもし反応があるところがあれば、おできになるところがあれば、お願いしたいと思います。よろしいですかね。では、お願いできますでしょうか。
【奥人材政策課長】 ありがとうございます。いただいた御意見については、今後の事業設計に反映させていただきたいと思います。この事業自体は、やはり企業と大学との関係を新しいフェーズに持っていくという点が一番大きく、企業における基礎研究の機能、中央研究所等ありますが、基礎研究の機能が相対的にはやはり弱っているのだろうと思います。これらを大学側が中長期的なスパンで補っていくのではないのですが、双方が相乗効果を上げることで、研究力も高め、あるいはこの分野に入ってくる人材の層を拡張していくということが非常に大事なのではないかなと思っております。
ひいては、最初にアウトプット、アウトカムという話がありましたが、企業側による大学に対する人的な資本投資の拡張というのを大きな方向性としては求めていきたいなと思います。要は、人件費も含めて企業側は大学に対して一定程度のお金を入れていくこと。大学にとってみれば、財源の多様化と、あと企業からの人件費負担を拡大していくということを将来的な方向性としては求めたいなと思っております。
幾つか御質問いただいたところですが、この公募については、基本的に大学単位での募集を想定しています。大学が共同で提案をしていただき、複数大学で提案していただいても問題ないですが、基本的には大学単位であるのに対し、企業は、1つの企業ではなくて複数の企業で参加いただくということを想定しております。企業側の負担について、一対一というのは非常に難しいと思いますので、できるだけ中長期的に企業側の負担を拡大していくという方向性を出していただくということかなと思っております。
併せて、アウトカム、アウトプットについては、先ほど申し上げたように、企業から大学に対する投資をより拡大していくということがKPIのような形で何らか設定できればいいかなと思っております。
共同研究費については、非常に大学の単価が少ないという現状があるので、ここはぜひ人件費も含めた形で大きい投資がつながるような形にできればなと思っています。これは大企業向けのものでも必ずしもないので、いわゆるスタートアップとか中小企業についても、大学によりますが、組んで出していただけると非常にありがたいかと思います。
ELSIのようなものというような御指摘、あるいは人文・社会系の協力という話もありましたが、どちらかというと企業にヒアリングすると、大学に対してELSI的な視点を非常に求めたい、期待したいというような声も様々聞くため、こういった事業の研究を設定して、研究開発計画を策定するに当たっては、ぜひ人社系の方も入れて、ELSIのような視点をこの計画へ盛り込んでいただけると非常にありがたいと思っております。
企業側の先生方から幾つか御意見をいただきましたが、やはり企業にとってメリットがどこにあるのかというところは、非常に重要な視点だと思っております。これは経産省と連携協力しながら進めていく事業で、いわゆる研究開発税制のような税額控除や、経産省の事業を通じた資金支援ももちろんあると思いますが、やはり基礎研究に対して、あるいは人材育成に対して企業側に一定のメリットを感じていただいて、投資をするという環境をつくっていく。それをある種一般化していくということが非常にこの事業の本質だと思っておりますので、そこはインセンティブ設計も含めて具体的な内容を今後詰めていきたいと思っております。
最後、国際性の話がありましたが、例えばこの中で留学生を取り扱うとか、連携主体として海外の企業と組んでいただくということも排除するものではありません。国際性も念頭に置いた形での連携・協力の形がつくれればと思っております。
以上です。
【狩野主査】 これもまた簡潔に短い時間でありがとうございました。
それでは、本日いただいた御意見も踏まえて事業をさらに検討いただければと存じております。
閉会に向かいたいと思います。閉会の前に、せっかくまた来ていただいていますので、一言ずついただく時間をいただければと思いますが、今日は福井さんからお願いしてよろしいでしょうか。
【福井大臣官房審議官】 本日はありがとうございました。特に議題2については、先生方の意見を踏まえて、産業・科学革新人材事業の制度設計に生かしていただければと思います。
議題1について、人文科学系の重要性に対する意見が幾つかございます。最近では、AIが進んでくることによって企業でも哲学の方を採用することが増えているという話も放報道されており、AI時代を迎え、さらにそういった分野が重要視されているというのを今日皆さんの意見を通してさらに思うところでありました。
あともう一つは、若い人がキャリアパスに悩んでいるのでやはり相談窓口を整えるべきだというような話も、示唆を得ました。狩野主査からは、就職したら安定をという例もございましたが、私が聞いた中では、常に成長したいので、起業とか転職していくという方も多数いるということです。
若い人の話を聞く仕事の経験があります、一つ思ったことは、皆さん持っている意見は多様で、驚くほど人は違うものだなと思いました。そういう考えが異なる人が集まるというのが非常に組織として重要だと思いました。もう一つとして、相談の重要性というのは、「いや、そんなことを言われても分からない」というようなことを言われることも多々ありましたが、実は話を聞いていると、私は何も言っていないのに、何か自分で今後の進み方を見つけて、「ありがとうございました」と言われるような経験もあり、そういう意味でも窓口は重要だと思いました。
ただ、窓口といってもそういう話をしてもらうまでには、個人的に何度も関係を構築しないといけない。あともう一つは、組織としてそういった窓口を設けた途端に話してくれなくなったりとかがあるので、そういったところが難しいところかなと思っております。そういう意味では、目の前の人に真摯に向き合うということしかないのかなと思いますが、それだと対応可能な範囲が限定されるという悩みがございます。
そういうことを感じましたということで、本当に今日はありがとうございました。
【狩野主査】 どうも、福井審議官、愛情の籠もったコメントをありがとうございました。
では、西條局長、お願いいたします。
【西條科学技術・学術政策局長】 本日もありがとうございました。前半のほうでは一部コメントさせていただきましたが、後半の産業・科学革新人材事業につきましては、今日は非常に現場から、これは大学・企業含めて、具体的・率直な御意見をいただきまして、ありがとうございます。
方向性としては力を入れて進めていかなければならないというものではあるんですが、ただ一方でどうやっていくのかというのは、今日も様々な御指摘をいただいたように、チャレンジなものになるのかなと思っています。杉山先生からもありました、いわゆる具体的なものがどう動いていくのかというのをまた示していくのもすごく大事だなと思っていますので、ここについてはしっかりと我々のほうも今日いただいた意見も踏まえて詰めていきます。
この事業だけでやっていこうというのではなくて、我々今回、先端研究基盤刷新事業(EPOCH)といって先端機器というか、いわゆるコアファシリティー化を図るという事業も展開しようとしております。経産省でも、契約学科制度や、今回の税制に合わせた大学の拠点づくり、こういうことを実施しており、これらを全部連携して推進したいと思っております。どうしても事業というと一個一個で、もちろん審査は一個一個やらざるを得ないところはあるのですが、全体計画をしっかりと、どういうことを目指すのかという、我々もメッセージを送りますので、それを受けて、これとこれとこういうのを組み合わせて、やたらと予算だとすぐでデマケとなるんですけれども、デマケ、イコール一緒にやらないではなくて、うまく使ってどういうような形をつくっていただけるか、そういうものをしっかり出していただけるような形で設計していきたいとは思っておりますので、またいろいろと忌憚のない御意見いただければと思っております。
本日はどうもいろいろありがとうございました。
【狩野主査】 力強いコメントをありがとうございました。
それでは最後に、事務局より事務連絡をお願いしたいと思います。髙橋さん、お願いします。
【髙橋人材政策課長補佐】 本日の議事録につきましては、委員の皆様にお目通しいただき、文部科学省のホームページを通じて公表させていただきます。
以上です。
【狩野主査】 それでは、本日はこれにて閉会といたします。皆様、活発な御意見ありがとうございました。以上です。
―― 了 ――
科学技術・学術政策局人材政策課