人材委員会(第112回)議事録

1.日時

令和7年11月5日(水曜日)16時00分~18時00分

2.場所

文部科学省 東館 15F 科学技術・学術政策局1会議室 及び Web 会議(Zoomウェビナー)

​3.議題

1.科学技術人材の育成・確保に関する令和8年度概算要求及び科学技術人材施策パッケージについて
2.今後の科学技術人材政策の方向性について
 ​(1) 科学技術人材多様化ワーキング・グループにおける検討状況について
 (2) 競争的研究費の申請書合理化等について
 (3) 産業・科学革新人材事業について
3.その他

4.出席者

委員

 狩野委員、天野委員、稲垣委員、江端委員、川越委員、杉山委員、武田委員、波多野委員、桝委員、水口委員、湊委員、宮崎委員、和田委員

文部科学省

 西條科学技術・学術政策局長、福井大臣官房審議官、井上科学技術・学術総括官兼政策課長、奥人材政策課長、中村人材政策推進室長

5.議事録

科学技術・学術審議会 人材委員会(第112回)
 

令和7年11月5日

 
 
【狩野主査】  では、4時になりましたので、開催いたします。第112回科学技術・学術審議会人材委員会でございます。本日は議題が2件でございます。今日は13名の委員の方々に御出席をいただいておりまして、定足数が満たされております。
 それでは次に、議事に入ります前に、本日の委員会の開催に当たりまして、事務局から注意事項と資料の確認をお願いできればと存じます。髙橋さん、お願いいたします。
【髙橋人材政策課長補佐】  本日の会議は、対面とオンラインのハイブリッドでの開催となり、100名以上の方に傍聴いただいております。
 御発言の際には、対面で御出席の委員は挙手または名立てなどで合図を、オンラインで御出席の委員は挙手ボタンを押していただくようお願いいたします。主査より指名を受けましたら、お名前をおっしゃっていただいた上で御発言をお願いいたします。
 機材の不具合などがございましたら、対面で御出席の委員は会場の事務局にお声がけいただき、オンラインで御出席の委員はZoomのチャット機能などでコメントあるいは御連絡をいただければと思います。
 それでは、資料の確認をさせていただきます。事前に送付させていただいた資料としまして、議事次第、資料1-1から1-2、資料2-1から2-4-2がございます。資料につきましてはZoom上での共有も行います。議事進行の過程で何か不備がございましたら、いつでも事務局までお知らせ願います。
【狩野主査】  御説明ありがとうございました。早速、議題の1番に入りたいと思います。議題の1番、科学技術人材の育成・確保に関する令和8年度概算要求及び科学技術人材施策パッケージについてということでございますけれども、最初に事務局から御説明いただくことになっております。では、西川さん、お願いいたします。
【西川人材政策課長補佐】  事務局から説明させていただきます。資料1-1と1-2に基づいて説明させていただきます。資料1-1が、この夏まとめました令和8年度概算要求のうち、科学技術人材の育成・確保に関するものというところで関係する資料をまとめたものでございます。また、資料1-2が、先般取りまとめいただいた中間まとめにおいても、科学技術人材施策のパッケージをまとめるということで書いておりますけれども、それに応じて作成したものでございます。この資料1-2の内容の中に資料1-1の内容は大体入っていますので、この後、資料1-2で基本的に御説明をさせていただければと思います。
 資料1-2の1ページをお開きいただければと思います。こちらがこのパッケージの全体像ということで、中間まとめの項目立てが、多様な科学技術人材の育成・活躍促進ということと、2番が各教育段階における科学技術人材の育成、3番で科学技術人材に関わる制度・システム改革の推進とございますので、それに合わせる形で関係する事業・制度を分類して取りまとめたものでございます。この1枚目が総括した一枚紙でございますけれども、具体的な内容は2枚目以降にございますので、簡単に御紹介させていただきます。
 2ページをお開きください。まず、大きな柱の1つ目、多様な科学技術人材の育成・活躍促進の関係でございます。その中でも特に優れた研究者の育成・活躍促進という中項目につきましては、何といっても主立った研究開発の支援ということで、戦略的創造研究推進事業や科研費・創発事業、特別研究員、こういったところを挙げてございます。
 次のページをお願いします。同じく優れた研究者の育成・活躍促進として、この3ページのほうは、主に国際関係、国際連携とか国際共同研究、こういった形の事業を幾つか挙げてございます。また、この3ページの下のところですけれども、関係する制度に係る取組としまして競争的研究費制度の改革ということで、ここは中間まとめでまさに触れていただいております、直接経費や間接経費に関して人件費に関する支出を促進すると、こういったところを書かせていただいております。
 次のページをお願いします。大きな柱1つ目の中項目の2つ目ですが、産学で活躍する技術者の育成・確保ということで、新規事業を幾つかここで挙げております。一つが産業・科学革新人材事業ということで、産業界と大学の間で連携しながら、人の交流、人材の交流とか人材の流動を生み出していくと、こういう新たな枠組みを創設できないかというものでございます。2つ目が先端研究基盤刷新事業ということで、こちらは主に研究基盤の刷新と、あとは機器開発を行うと、こういった事業でございます。
 次のページをお願いします。中項目のもう一つです。大学等で活躍する高度専門人材の育成・確保ということで、こちらの5ページでは、研究開発マネジメント人材に関する事業とか、あと、アントレプレナーシップ、こういったところを挙げてございます。
 次のページをお願いします。6ページでございます。大きな柱の2つ目でございますが、各教育段階における科学技術人材の育成ということです。先ほど特別研究員のPDとかは先のページでございましたけれども、こちらは博士課程の学生に対する支援ということで、特別研究員のDC、あとはSPRING等を挙げているところでございます。
 次のページをお願いします。もう一つ、こちらは大学組織に関する支援事業ということで幾つか、特に大学・高専機能強化支援事業や数理・データサイエンスの関係の新規事業をこの関係の事業として挙げているところでございます。
 次に、8ページをお願いします。2つ目の柱の中の中項目のもう一つですけれども、初等中等教育段階での科学技術人材の育成ということで、こちらは中間まとめでも触れていただいておりますスーパーサイエンスハイスクールとか、次世代科学技術チャレンジプログラム、あとは女子中高生の進路選択支援プログラム、こういったところを挙げてございます。
 次のページをお願いします。この大きな柱の最後ですけれども、科学技術コミュニケーションの関係ということで、未来共創推進事業、未来館に関する取組とか、サイエンスティーム、こういったところの取組の事業を挙げてございます。また、社会課題の解決、ELSIの関係ということで社会技術研究開発事業も挙げているところでございます。
 次のページをお願いします。こちら、最後のページになります。大きな柱の3つ目でございますが、制度・システム改革の推進の関係としては、ダイバーシティの関係の事業とか、あとは再掲になりますけれども、幾つかの事業、関係するものを挙げているところでございます。
 雑駁でございますが、こういう形でパッケージをまとめさせていただいて、一体的にこういった取組を推進していきたいと考えております。
 以上でございます。
【狩野主査】  大変簡潔にありがとうございました。この委員会及び事務局の皆様の御尽力での中間まとめに沿った形で御説明いただきました。ありがとうございます。
 それでは、御質問、御意見があればということなのですが、ただ、中で御説明がありました新規事業の一つの産業・科学革新人材事業は別立てにしておりますので、それ以外で何かございましたら、ぜひ御質問、御意見をいただければと思います。お願いいたします。
 特になければスキップして先に行ってしまってもよろしいのですが、いかがですか。よろしいですか。
【稲垣委員】  ちょっといいですか。
【狩野主査】  お願いします。
【稲垣委員】  3ページの優秀な海外研究者の受入強化が、これはJ-RISEと同じというふうに考えればいいですか。それとも別物でしょうか。
【西川人材政策課長補佐】  同じという理解でいていただければと思います。
【稲垣委員】  分かりました。優秀な人をそれなりの待遇で招き入れるというのは、それは進めるべきだと思うのですけれども、一方でやっぱり大学、日本国内のそもそもいらっしゃる先生方のベースアップとかそういうのも併せて検討していかないと、結局何か、言い方はよくないですけれども、妬みとかそういうものを招いてしまうような気もするので、そういう部分について今後どういうふうに検討されるのか、もし差し支えなければ。
【西條科学技術・学術政策局長】  国際に関係する観点ですので、発言させていただきます。科政局長の西條でございます。おっしゃるとおりで、J-RISEで令和7年度の受入れまではこの前発表させていただいて、それをさらに続けていかなければいけないということで概算要求はさせていただいております。ただ、概算要求だと令和8年度からになってしまうので、今、補正も含めて、もしくはJ-RISE自身は大学ファンドを使わせてもらったりして、財源は広く考えながら、いずれにしても機会損失にならないようにやっております。
 やっぱりJ-RISEをやるに当たっても御指摘のような議論というのはあって、恐らくいい人を高い給料で連れてきましょうという話は、じゃあ、実際に国内にいるいい人はどうなの? という議論につながってくると思います。でも、そういった議論を起こしていただきたいというのも実はあります。やはり適正な、いわゆる能力のある方に対して、やっぱりその人に残ってもらうために、給与も含めて、今はある意味それは出そうと思えば出せる状況でもあるので、そういう意味ではそういった人給マネジメントをしっかり変えていっていただきたいとは考えています。
 ただ、そのために例えば必要な支援もあるというところもあるかと思いますので、正直、研究大学群という見方にすると、国際卓越はそうですけれども、それからJ-PEAKS、こういった形でも研究大学としてそういうマネジメントをしてくれという形でのお金の渡し方もしていますので、そういった意味ではやはりこれを一つの契機として変えていきたいと我々も考えているところです。逆に言うと、現場で困るようなところがあれば、またお話を聞かせていただきながら、そういうのをプッシュしていきたいとは考えております。
【稲垣委員】  ありがとうございます。
【狩野主査】  ありがとうございます。世の中でもいろいろなトレンドが国内外でございますので、それにうまく乗った形でぜひ活動が豊かになるようにということでお願いしたいと思います。
 続きまして、天野先生から御質問があるようです。お願いいたします。
【天野委員】  ありがとうございます。よく分かりました。
 11ページの科学技術人材に関わる制度・システム改革の推進のスライドの一番下のところ、制度に係る取組で、競争的研究費制度の改革のところで、国の公募研究ではELSI検討を行うことを奨励するなど、そういう検討体制を強化するということが書かれています。これは例えばかなり大型のプロジェクトの場合に行うということなのか、個々人の科研費みたいなものでもELSI検討をすることを推奨していくのかで、研究者の負担というか、これはどうやったらいいのか分からないという研究者の人も少なくない気がするので、そこで研究開発マネジメント人材を投入するとか、何かうまい座組みで進めていくことを考えていらっしゃるのでしょうか。具体的にどういう感じになるのかなというのがイメージしづらくて質問させていただきました。
【狩野主査】  よく分かりました。
 一問一答でされますか。お願いします。
【奥人材政策課長】  ありがとうございます。中間まとめのところでも、いわゆるELSIについては、全ての研究者が身につけるべき共通的な規範だということを申し上げてきたと思います。なので、いろいろな公募制度の中でできるだけ多くの研究者がきちんとしたELSIの取組ができるような形で促していきたいと思っています。ただ、それの具体的方策として、競争的資金制度の応募要領で明記するだけでいいのか、あるいは一部の研究費を一定程度割り当てるほうがいいのか、あるいは拠点制度みたいなものを別途設けて人材育成的な機能を持たせるべきなのか、そこら辺の検討はまだ十分ではないと思っていますので、ここは最終まとめに向けて議論を深めた上で具体策を講じてまいりたいと思っているところです。
【天野委員】  分かりました。ありがとうございます。
【狩野主査】  逆に言うと、我々にも関わっているということでございました。よろしくお願いいたします。
 では次は、杉山先生、お願いいたします。
【杉山委員】  学術振興会のDCの特別研究員なのですけれども、予算があまり増えていない中、給与を上げていこうという話が出ていますよね、大分。SPRING事業等との差別化のためにですね。SPRING事業のおかげで大学院後期課程に進学する学生は増えてきているのですけれども、その増えてきている中で、ここの予算が変わらないまま給料が上がると、採択数が減って、大学後期課程の学生が増えると採択率がダブルで減るみたいな、率が非常に下がるというところを懸念しています。ですので、やはりここをぜひ、なかなか難しいところですけれども、やっぱり予算を増やすことと給与を増やすことは、物価上昇もありますのでセットで要求していただけたらなと思います。もう既に金額が書いてあるのでなかなか難しいかもしれませんけれども、そこはぜひ御検討いただきたいと思います。
【狩野主査】  ありがとうございます。御意見だと……、どうぞ、お願いいたします。
【中村人材政策推進室長】  ありがとうございます。今回の要求は、まさに昨今の賃上げとかそういったものに見合う形でDCの給与に相当する部分の単価を上げていこうというところで、我々もしっかりと努力していきたいと思っております。杉山先生がおっしゃるように、採択率も今下がっているような状況で、我々としてはできる限り数に影響しない範囲でこうした単価の増加をしっかり獲得できるように努力していきたいなと思っているところでございます。よろしくお願いいたします。
【杉山委員】  よろしくお願いします。
【狩野主査】  中村室長の御発言でございました。
 この内容でいかがでしょう。ほかにございますか。よろしければ、次に行って、後でまた御発言いただいても結構ですので、では、続いての議題に参りたいと思います。ありがとうございました。
 議題2つと申し上げましたけれども、2の中が幾つかに分かれております。議題の2のほうは、今後の科学技術人材政策の方向性についてという大きな話題になっておりますが、そのうちの1つ目は、科学技術人材多様化ワーキング・グループにおける検討状況について、そして中の2番目が競争的研究費の申請書合理化について、そして3番目が、先ほどちょっと申し上げた産業・科学革新人材事業についてというような分類で致します。最後の産業・科学革新人材について一番長く時間を取ってございますけれども、その手前についても、いろいろもし御意見等ございましたらいただければと考えております。
 では、2番の1番であります科学技術人材多様化ワーキング・グループにおける検討状況についてという内容でありますが、先に事務局から御説明をお願いすることになっております。髙橋さん、お願いいたします。
【髙橋人材政策課長補佐】  まず、資料2-1を御覧ください。まず、今後の審議の全体像としまして、スケジュールを簡単にお示ししております。来年の春、年度内及び夏頃に最終まとめを予定しておりまして、それに向けて人材委員会及び多様化ワーキング・グループや次世代人材育成ワーキング・グループを適宜開催していきたいと思っておりますので、これからよろしくお願いいたします。
【狩野主査】  まず、スケジュールですよね。ありがとうございました。それでは、まずは10月16日に開催いたしましたこのワーキング・グループにおける検討状況を引き続き事務局から御説明をいただくということになっております。すみません、これも一緒かと思っていました。失礼いたしました。では、次は中村さんから御説明お願いいたします。
【中村人材政策推進室長】  中村から御説明させていただきます。資料2-2を御覧いただければと思います。こちらは10月16日の多様化ワーキングのほうに提出させていただいた資料でございます。多様化ワーキングは10月16日から再開をいたしまして、現状、検討事項としては、このタイトルにございますように技術職員の人事制度に関するガイドラインを今、年度内に策定することを目指して検討していただいているところでございます。
 1枚目は、この資料の目次という立てつけでございます。ガイドライン作成の経緯と、また、2番目として位置づけ、そして3番目、課題意識、4番目がガイドラインの構成とポイント、そして5番目が今後のワーキングの進め方となってございます。
 2ページ目に行っていただきまして、ガイドライン作成の経緯というところです。御承知の先生方もいらっしゃると思いますけれども、おさらい的に少し触れさせていただきます。令和5年12月から、多様化ワーキングの前身のワーキング・グループのほうで御審議をいただいて、令和6年6月に報告書を取りまとめていただいたというところでございます。
 この中には研究マネジメント人材に関する部分と技術職員に関する部分がそれぞれ両方入ってございます。特に、ここに書いております技術職員については様々な課題があるということと、さらに、研究マネジメント人材とともに、優良事例を盛り込んだ人事制度のガイドラインの作成をするということが求められているということでございます。研究マネジメント人材のほうに関しては、令和7年6月に既に作成をいたしまして、現在それの浸透に向けた取組を進めているというところでございます。こういったところも踏まえまして、今期の多様化ワーキングにおいては、令和7年度中に技術職員のガイドラインをつくるということを目標に今議論いただいているということでございます。
 3ページ目に行っていただきまして、ガイドラインの位置づけでございます。大きく丸1、丸2と書いてございますけれども、大きいところは1つ目のところでございます。ガイドラインの目的といたしましては、研究大学の機能強化を目的とするということで、特に各大学をはじめとする機関の中において教育研究活動において不可欠な役割を果たす技術職員に関しまして、配置の在り方とかスキルなど、こうしたものを適切に把握して、人材の安定的な確保と計画的な育成を行っていただく。そういうためにこうしたガイドラインをお示しすることで活用していただこうというところでございます。
 特に3段落目ぐらいから書いてございますけれども、技術系の組織にとどまらず、この趣旨からすると、研究担当部門と一体となって機能していくような仕組みの構築や、その次の段落の「また」以降で書いてございますけれども、財源の問題とか人事制度の問題、こうしたところも併せて検討していかなければいけない問題だと思いますので、人事部門、財務部門、こうしたところが研究部門と共に有機的に連携をしていくような形で人事制度をつくっていただけるような、そうしたガイドラインにしていければと考えてございます。
 丸2に関しては、技術職員の対象について書いているのですけれども、技術職員と一言で言ってもいろいろと含まれるところ、教育研究系の技術職員ということでこのガイドラインでは念頭に置いていきたいと思っております。
 4ページ目以降は、報告書で指摘いただきました課題につきまして、その課題と、プラス、ワーキングのほうでこれまでヒアリングなどを行っていただきましたところのグッドプラクティスを併せて書いているというところでございます。時間の関係もあるので細かいところは省略いたしますけれども、4ページ目の中では、課題1ということで、機関の中の状況把握が不十分というところで、しっかりまずは状況を的確に把握していくことが大事だと、黄色の枠の中には具体的な好事例を挙げさせていただいているところでございます。
 次の5ページ目にかけても、同じ課題に対するグッドプラクティスということで書いております。
 6ページ目に行っていただきまして、課題の2つ目といたしまして、機関の中での適切な評価・処遇とか、キャリアパスの確立の困難さということが報告書でも指摘をされておりまして、これに関する取組事例ということで、この6ページからさらに7ページ目にかけてですかね、挙げていただいているというところでございます。
 そして、8ページ目に行きまして、課題の3つ目といたしまして、人材育成の困難という問題がまたこれも指摘されていたところでございます。これに関しても各大学の好事例ということで、この8ページの中に黄色のところで挙げているというような状況です。
 9ページに行っていただきまして、課題の4つ目として、他機関と情報共有する仕組みの構築の必要性ということで、これに関しても同じく好事例を挙げているというようなところでございます。
 最後、10ページです。こうしたことを踏まえまして、ガイドラインの構成とポイントをまとめているところでございます。構成に関しては恐らく前回のこの委員会でもお示ししたというか少し御覧いただいたというぐらいのところであるかなと思っていますけれども、今、案として示しているのは基本的には研究マネジメント人材のガイドラインと同じような形の構成をまず一つはつくっているところでございます。ただ、ここにとらわれるということではなくて、今回、今後の御議論なども踏まえて適宜構成も含めて更新していくものかなと思っております。
 まず、「はじめに」ということで今回対象になる話を明記した上で、第1章で研究大学への期待とか職員に期待される業務に関して項目立てて書く。第2章で人事制度、これがかなり重要な問題になると思いますけれども、この制度の構築に向けた幾つかの論点を書く。さらに、第3章ということで安定的な組織運営、雇用の在り方。財源なんかの話もこういったところに含まれてくると思いますけれども、こうしたことを書いていくということで考えてございます。
 右側の黄色の枠組みの中は、こうしたそれぞれの項目を考えていく上で論点になるだろう、重要なポイントじゃないかということを、ヒアリングした内容も踏まえて事務局のほうで書き出したものでございます。ここに書いているようなことをベースに前回も御議論いただいたというような状況でございます。特に会議の中でも御指摘がありましたのは、1つ目のところに書いてあります組織改革と人事制度改革を一体的に同時的に推進していくことが大事だということが委員の先生からも御指摘があったというところでございます。
 おおむねこういったところで御議論いただいておりまして、最後、11ページ目ですけれども、今後のワーキングの進め方ということで、先ほど申し上げたとおりでございますけれども、あと2回ほどの審議を経て、今年度中に策定、公表まで持っていければということで考えてございます。
 以上でございます。
【狩野主査】  御説明ありがとうございました。私が思いますに、公金を使わないとできないような活動がたくさんありますが、それをどうやってよりよくアウトプットを出していくかという中で、個々の才能をより生かしていただきたいという思いがあるわけです。その中で特に技術職員という枠組みに特に才能が適した方々がおられるとすると、その方々の先がちゃんと見えること、それからちゃんとリスペクトされる気持ちになっていただけるというようなことが重要かなと思っているところでございます。
 ということで、私見でしたけれども、ほかに御質問、御意見をぜひできればと存じます。いかがでしょうか。
 どうぞお願いします、水口先生。
【水口委員】  質問なのですが、技術職員の階級やキャリアパスというのは、これは誰が評価者なのでしょうか。大学の内部についてあまり把握してなかったので、御教示いただけますと幸いです。
【狩野主査】  ありがとうございます。本当は大学にいる人が答えてもいいのですが、いろいろなヒアリングをされた結果広く見ておられる事務局の方にお願いするのが公平かなと思ったりしますが、どうですか。
【中村人材政策推進室長】  私から、まずはオーソドックスなところかなと思いましてお話しします。恐らく多分すごく多様な形での評価の仕組みがあるのだろうなとヒアリングをしていて感じているところでございます。その中でも基本的には、やはり職員とラインの上司といいますか、という人が評価をして、ただ、そこの評価の最終の決定者が例えば課長級なのか部長級なのかみたいなのは多分それぞれの機関の中で決めているようなことかなとは思っています。
 一方、この中で課題が少し、前回の報告書の中でも課題がちょっと出たのですけれども、すみません、6ページを御覧いただければと思います。上の枠囲みです。それで、実際の評価をするに当たってということで実態調査をしたところ、全ての人材について業績評価をめぐって、例えば面談とかをして、どういう業務を期待して、実際にそれがどうだったのかみたいなことを評価していくような機会が本来は全員について行われるのが理想的だと思うのですけれども、実際は77%であったり、評価の方法というのがまだ十分じゃないというような御指摘もあるというようなところで、こうしたところも併せてガイドラインのほうに反映していければいいのかなと今考えているところでございます。
【水口委員】  承知しました。ありがとうございます。
【狩野主査】  以前は比較的各部局の中で何か支援をしてくださる方という感覚で回していたのを、より大きな組織単位でそれができるといいねという方向に最近変わってきつつあるという、そういう印象でございます。
 波多野先生、すみません、どうぞお願いします。
【波多野委員】  このガイドラインの人事制度に加えて、技術職員の方も、TCカレッジなどを通じて優秀な方が育成されていらっしゃいますので、国際頭脳循環という重要なカテゴリーの中での御活躍を期待します。特にドイツやオランダで技術職員の方がスタートアップで活躍されていたりしています。将来はいろいろなキャリアパスにつながっているようです。技術職員を目指す若い方が増えることを期待します。このように人材の流動性を促進し、企業との人材異動、スタートアップのキャリアパス、さらには国際的な活躍などが進むとよいのですが。TCカレッジの研修の一つとして、例えば海外の技術職員とのコラボやインターンシップなどの機会がありますと、技術職員の人事制度が向上するでしょう。将来の構想として最後に少し加えていただければと思います。
 以上です。
【中村人材政策推進室長】  ありがとうございます。キャリアパスの多様化というのはすごく前回のワーキングでも御指摘いただいていて、やはり実際いろいろこういった進み先があるということが見えてこないと、やっぱりそれぞれの職員において想像できない部分もありますので、そうしたところをやっぱりいろいろな機会を設けることによって高めていければいいのかなと思っております。ありがとうございます。
【波多野委員】  また、国研には優秀な技術職員の方がいらっしゃいますが、国研の方も含めてキャリアの流動性が促進されればよいと思います。
【中村人材政策推進室長】  そうですね。特にその中でもお話があったのが、すみません、私も今思い出したのですけれども、いろいろな機関間の共有というか、機関の間における横のつながりとか、そうしたものもなかなか難しいような状況にあるというのも御指摘があったようなところですので、まさに先生がおっしゃったような趣旨もそういうところにも盛り込んでいければなと思っています。ありがとうございます。
【波多野委員】  よろしくお願いします。
【狩野主査】  前半の話に加えると、マネジメントの方々もやっぱり産学官などセクター間での循環というのが要るんじゃないかという話もありましたので、そういうことを最終まとめのときに入れていければいいなと思って伺っておりました。
 杉山先生、お待たせしました。どうぞ。
【杉山委員】  評価のところでいうと、名古屋大学も10年ぐらい前かな、全学技術センターという形で統合してあります。その中でキャリアも、様々なレベルの職階をつくって、上げていくようにしていると。ただ、基本的に以前は研究室付きとか、装置に付いているとかということがあって、それは必ずしも全部が払拭されているわけではないというのが技術職員の難しいところだと思います。
 やっぱり専門性というのが非常にとがっているというか、ガラス細工をやる人とか、電子部品をやる人とか、旋盤を使う人とか、何かそれぞれ違うんですね。それで一応部署ごとに分かれているのですけれども、だから、その部署の中でかなり狭いところで上がっていくというところがなかなか難しくて、一つの課題は、やはり人事交流というかそういうものが全然ないんですね、なかなか。1つの大学の中の1つの部署のところで上がっていく、うまくいかなかったら辞めてしまうみたいなことが起きているので、技術職員のある意味ウェルビーイングみたいなもの、そういうところも少し考えていただくといいのかなと思います。狭いところなので、個人のところ、人間関係みたいな、いろいろトラブルを起こすようなこともないわけではないので、その辺実態がどうなのかというのも少し見ていただいたらいいのかもしれません。
【狩野主査】  ありがとうございます。大変踏み込んだ内容をいただきまして、ありがとうございました。いろいろな職種の中で実は同じような技術を使っておられる職人的な分野の方もおられるかもしれなくて、そういう方々とのつなぎをどこかができるとよいかなと思いながら伺いました。
 何かありますか。よろしいですか。
【中村人材政策推進室長】  ありがとうございます。
【狩野主査】  ほかは今は手が挙がっていないでしょうか。よろしいでしょうか。
 ほかは……、さっき国研の話がございましたけれども、宮崎先生、何か加えられますか。振ってごめんなさい。
【宮崎委員】  国研として、我々のところは技術者というのはまだきちっと確立できていないのですけれども、今のところ、いわゆるテクニカルスタッフという方たちは、一定の期間をこえて就業した場合には、いわゆる任期がなくなってパーマネント採用しているという形の、正規ではないですけれども、無期雇用の形で採用されています。その方たちの力、キャリアパスの自分の行く先が見えないということは、エンゲージメント調査なんかをかけると結構明確に出てくるんですね。
 その中で他方でテクニカルスタッフの中で多いのは、ワーク・ライフ・バランスも結構あって、研究者のタイムスケジュールと違ったところで働きたいというような要望もあるので、なかなか同じような尺度で評価をしていくというのは非常に難しいかなというのはおっしゃるとおりだなと思います。
 もう一方で、研究者の中で高度技術者というものをきちんと設定していくという形も今、産総研では取り組んでいます。なかなか研究者がキャリアパスを変えて高度技術者になっていくというところが達成できにくいんですね。やっぱり研究者としてのマインドを捨てるよう見られるのが嫌だという方が多いのですけれども、一方で非常にハイスキルなものを提供できるというところをやっぱりリスペクトしていく文化醸成というのが実は一番重要なところで、技師の場合もそうですけれども、やはりその人たちを研究者が使うという格好よりは、きちっとリスペクトした文化がないと、なかなかこの辺り、人がうまく育っていかないんじゃないかなというのは個人的には感じています。
 以上です。
【狩野主査】  急にお願いしたいのに、すてきな御発言ありがとうございました。
 また急にお願いしてよければ、武田先生、大きな製造業の中ではきっと同じような観点があったり、あるいはうまくほかのやり方をされていたりするかなと思ったのですが、いかがでしょうか。
【武田委員】  どうも御指名をありがとうございます。私の所属する企業の中では、技師という職名、研究員という職名は、技術職、研究職という職務区別とは少し乖離がある場合があります。技師という立場は、事業部門で専門性を有する業務に従事する者は技師と呼び、開発系というよりは研究系業務に従事していることもあります。また、企業内研究所に所属していても、かなり技術開発系業務に従事する者も研究員と呼ぶこともあり、技術職と研究職という職務区分はあいまいな面があります。結果的に技術専門スタッフになることもありますが、それは本人の志向性や資質などに依存することもあります。
 職務区分が明確に線引きされていないので、評価軸も技術系か研究系かで決まるというよりも、組織としての目標達成にむけて、どの程度貢献できたかという結果や成果ベースで決まる面があります。
 成果ベースで評価や処遇が決まることのメリットとしては、その人なりの達成感が肯定されるような形になっているという点だと思っています。ただ、技術志向の人材が、研究志向の人材の下請け的存在に、結果的になってしまうようなこともあり得るため、そこには課題が残るかもしれません。
 すみません、あまりいいお答えにはなっていないのですが。
【狩野主査】  いえいえ、ありがとうございました。なるべく産学の行き来が豊かになるようにという趣旨がありましたので、特に大企業におられますので、しかも技師長というお名前の職種もされていたように思いましたので、伺ってみました。ありがとうございます。
 あと、では、江端先生、お願いできますでしょうか。武田先生、ありがとうございました。
【江端委員】  ありがとうございます。江端です。先ほど杉山先生からもガラス工作などの特殊な技術についてのお話がありましたが、大学にはそうした特殊な技術を密かに抱えているケースは少なくありません。研究者が個別に依頼し、それによって成り立っているという生活の流れがあります。私が知っている限りでは、ガラス工作はもちろん、例えば電子顕微鏡や光学顕微鏡などに活用される薄片を作る技術などもそうです。こうした技術は、分析機器の性質を最大限に生かすために、いかにサンプルを適切に作るかが非常に重要なポイントです。それをある大学の技術職員が国研と連携し、技術の伝承を行っているという事例もあります。
 技術の伝承を考える上で、現在の大学において技術職員の方々が置かれている立場は、依然として一人職場が多いと思います。だからこそ、組織化をしっかり進めること、そして共通の技術を持った方々で全国的にネットワークを築いていくことは非常に重要で、研究基盤の共用化やEPOCHなどの話もありましたが、一般的には共用化と聞くと、物の共用化、つまり分析機器の共用化が浮かびます。しかし技術の共用化という概念を、もっと多くの方に共通認識として持っていただきたいと、強く思います。
 そういった意味で、大学だけでなく企業にも非常に特殊な技術が存在していると思いますので、そうした技術を共用化していくような取組につなげていくことが重要であり、その一環としてガイドラインを作成し、企業の方々にも参考にしていただけるような内容にできればと考えております。
【狩野主査】  ありがとうございます。
【西條科学技術・学術政策局長】  よろしいですか。
【狩野主査】  どうぞお願いします。
【西條科学技術・学術政策局長】  すみません、科政局長の西條ですけれども。今、我々のほうでも、第7期に向けての科学の再興ということでも議論させていただいていますけれども、やはりその中で、今先生からお話あったEPOCHの話も入れて議論させていただいています。
 おっしゃるとおりで、我々の大きな方向として、まず研究大学ということであれば、基本的にはコアファシリティーの部分をつくっていきたいのですが、それはあくまで機器についてのコアファシリティーだけではなくて、そこにいるいわゆるテクニカルな技術職員の方、それからURAの方、もしくはある意味職員も含めてですけれども、そういったものを組織としてしっかりとマネージしてやれる体制をつくっていただく。それは一つ固まりとしてやっていくということで、今回のガイドラインでもやっぱりそういう大きな方向性は前提として出して、ここのガイドラインの構成のポイントとかを見ていただければ、そこにも書いてあって、そういう方向には確実に持っていきたいと思っています。
 その中で、先ほどもちょっと支援員、いわゆる支援する人というよりはもうパートナーという位置づけ、もしくは下手をすると、この前も議論があったのですけれども、マネジメント人材のほうにまで入っていく人たちも必要で、つまり、大学としてどういう方向に持っていくのか経営問題にもなるので、そこまで広い視野で最終的には、もちろんガイドラインはかなり細かいところをということにはなるとは思いますけれども、そういう考えの下で一応こういうものをつくっていきたいとは思っていますし、そういった形に我々のほうも促していきたいというのは考えております。
【狩野主査】  ありがとうございます。力強い発言をありがとうございました。
 では、波多野先生、お願いします。
【波多野委員】  ありがとうございます。おっしゃるとおりだと思います。科学の再興、いつも参考にさせていただいていまして、ありがとうございます。
 今後は技術職員の方々のデータ、AI for Scienceがさらに進めば良いと思います。データは蓄積されてきてはいますか?
【江端委員】  まだ、一部になります。
【波多野委員】  一部ですね。もちろん匠の技は重要ですが、データベースにAI for Scienceを活用していくととても貴重な知財基盤が強化されますので、加速すればと思っております。
【西條科学技術・学術政策局長】  科政局長の西條です。おっしゃるとおりで、今回のコアファシリティーの話やなんかの議論は、もちろんデータをやっぱり一元的に扱える。これは逆に言うと研究者の方々にとっても、これまでコアファシリティーの話をあんまりすると、効率がいいからというだけの話だったのですが、そうじゃなくて、逆に一元的にデータが集められて、それは1つの大学だけじゃなくて、できればシェアできる。もちろん個々の情報をどう扱うかというところはありますけれども、AIを使うことによって傾向を見るとかそういうことは研究者それぞれができるようになるというのは、研究者にとっても非常にありがたい話だと我々は思っているので、そこは当然入れた形にはしています。
 ただ、あとは、技術者の方々の伝承というところをどうしていくかというのは、これはまた手に職的なところもあって、その辺はネットワークを組むのがいいのか、その辺はちょっと考えていかなければいけないところもあろうかと思います。そこは少なくともデータの一元化というところは我々もしっかりと入れるときに考えてはいきたいというのは、課題として認識した上で議論はしていく。どこまでできるかというのは、いきなりどこまでできるかというとちょっと難しいところはあるかもしれませんけれども、常に意識をしてやっていきたいと思っています。
【波多野委員】  ありがとうございます。
【狩野主査】  最近、自然言語処理がかなり高性能になってきましたので、何か手書きでも何でもいいから言葉にしておいていただけるとそれでもデータベースになるという時代になってきているかなというのは一つ思います。
 あと、前回中間まとめの最後に、人社系のことがもっと念頭にあるような表現にしたほうがいいんじゃないかという話がありました。この件でもし人社系を念頭にすると何かなと思い、委員でどなたがおられるかと思ったら、全員今日は欠席の方々でした。ということで私が勝手に思いつくと、例えば、図書館とかそれから博物館の物を保存する方々、あるいは古い書類を保存する方々も多分もしかしてこの中におられるかもしれないし、本当はもっとほかにもおられるかもしれませんけれども、そういうようなことも含まれた表現になっていくと、きっとみんなが関係するなと思っていただけるかなということを思いました。
 よろしければ、次の議題にそろそろ行ってみようかと思いますが、よろしいでしょうか。
 では、どうぞ、水口先生。
【水口委員】  ありがとうございます。キャリアパス関連の事例の紹介になりますが、我々、鶴岡のサイエンスパークに拠点があり、慶應義塾大学と密接な関わり合いがあります。慶應義塾は任期制となっており、任期が切れるタイミングでベンチャーから技術職員の方に声がかかったりします。そこで流動性が生まれ、技術職員がスタートアップで活躍する事例が多く生まれております。
 また、事務職員の方もベンチャーはバックオフィス人材として必要としていますので、同様な形で流動が生まれております、という事例の御紹介になります。
【狩野主査】  ありがとうございます。ぜひ、中村室長はじめ皆様、インタビューしていただければと思いました。ありがとうございます。
 では、この技術職員という名前の皆様に関するところはこれぐらいに今日はさせていただきまして、次のサブテーマに参りたいと思います。ありがとうございます。
 次のサブテーマが競争的研究費の申請書合理化等についてということでありますが、これについては、まず西川さんから説明いただいた後に、JSTから今日お二方に来ていただいておりまして、JSTの櫻間さんと、それから志田さんから御説明いただくということになっております。
 では、西川さん、お願いします。
【西川人材政策課長補佐】  ありがとうございます。
 まず、資料2-3-1を御覧いただければと思います。本当に触りだけですけれども、1ページでございます。まず、第6期の科学技術・イノベーション基本計画におきまして、研究時間の確保が、当たり前の話なのですが、これは非常に重要な課題だということで指摘をされてございます。その後いろいろな政府の検討の中でも、例えば内閣府がまとめました研究力強化・若手研究者支援総合パッケージという、これはもう令和2年の頃になるのですけれども、こういったところでも研究時間の確保とか申請の手続の簡素化みたいなものがうたわれてございますし、先般まとめていただいたこの人材委員会の中間まとめでも、まさに資源配分機関における申請手続等の簡素化ということが言われているところでございます。
 その後、JSTのほうでシンポジウムを開いたり、あとは特設サイトを開いたり、様々検討を進めた上で、ちょうど先月になりますけれども、10月8日にJSTが特設ページに公開をいたしましたところが、こういうふうに申請書・報告書の合理化・簡素化・共通化を図っていきますという取組の概要と、あとはそれを説明する動画でございます。
 この内容についてはこの後JSTのほうから説明いただきますけれども、今回、JSTの取組というところでもあるのですが、この資料の一番下に書いていますとおり、文科省としても、文科省内はもちろん、関係法人とか関係府省と連携しましてぜひこういう取組の周知と拡大を図ってまいりたいと考えてございます。
 では、具体的な取組内容をJSTのほうから説明いただきます。よろしくお願いします。
【JST(櫻間)】  JST戦略研究推進部の櫻間から続けて御報告させていただきます。資料番号は資料2-3-2になります。
 スライド番号1番、先ほど補佐からもお話がありましたとおり、昨年、日本の研究力復活に向けたシンポジウムをJSTのほうで開催しまして、その場での議論として、科学技術政策に関係するいろいろな方々がそれぞれの立場でできることから始めていきましょうというような議論があったところです。それを受けまして、橋本理事長の指揮の下、JSTのできることとして、提案者・評価者の負担軽減につながるような取組ということで、提案書と報告書の合理化・簡素化に着手を始めたところでございます。
 次のスライドをお願いいたします。提案書も報告書もどちらも、事前あるいは中間あるいは事後評価に使われるわけですけれども、そもそも文科省様とか内閣府様のほうで研究及び開発に関する評価指針がありまして、この指針に従ってこれまで、JSTは様々な事業で、事業それぞれで、事業に沿った様式を作ってきたところでございます。昨年のシンポジウムを受けて、単に事業とか制度の趣旨に沿っているだけじゃなくて、事業間を通じて提案者あるいは評価者の負担を軽減するのにつながるような合理化・簡素化あるいは統一化を検討しましょうということになったところでございます。
 次のスライドをお願いします。シンポジウムからおよそ1年半かかっておりますけれども、JSTで取り組みます基礎研究とか産学連携など、約50の事業ないしはサブプログラムを対象に横断的に見直しを行いました。その中で、評価項目の整理や統一とかあとは、それら報告書とか提案書の構成の簡素化に取り組んできたところでございます。特に提案者の方々が、あるいは研究を実施された方々が評価基準とか評価項目を意識しながら提案書とか報告書を作成しやすく、また、評価者のほうも、評価の観点・項目に沿って提案書や報告書のどの部分に評価すべきことが書かれているかということを明確化することで、被評価者と評価者のコミュニケーションの質的な向上にもつながるということを期待しているところでございます。
 次のスライドをお願いいたします。こちらのスライドのほうは、提案書の具体について書かせていただいているものです。今回の見直しで、評価項目については、こちらの欄の左側に掲げてあります5項目としました。また、逆に提案書の様式のほうも、それに対応するように、この表の欄の右側のほうに書かれております5項目と定めました。
 次のスライドをお願いします。このスライドは時間の関係で割愛させていただきます。
 次のスライドをお願いします。続けて、報告書のほうの議題についてです。報告書のほうでは、こちらの表の左端に書かれています評価項目の3点を定めまして、それと対応するように報告書様式のほうも大きく3つの項目に集約したところです。また、報告書のほうは、結構事業によってもかなり差があるのですけれども、どうしても研究を努力された先生方がたくさん書かれるものですから、その点も御負担になるかなというところで、今回の見直しで全体10ページ以内というふうにページ数の制限を設けるとともに、冒頭のサマリー部分、1ページ部分だけを公開版を兼ねるという形で集約することで、報告者及び評価者の負担軽減を実現しているところでございます。JST全体として、海外の機関の都合があるような交流事業とか、あるいは法人から提案を募るような事業とか、そういった一部の例外はございますけれども、研究者個人の提案を募る事業では、提案書・報告書の合理化について順次適用しているところでございます。
 次のスライドをお願いします。JST全体としては、今後も研究者の方々が本来の研究活動に集中できる環境とかファンディングの質の向上に向けて努めていきたいと思います。
 最後になりますけれども、今回様式の合理化・簡素化に当たって、研究者の皆様と御相談を重ねながら進めてまいりました。お忙しい中で御協力くださった研究者の皆様にこの場を借りて御礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。
【狩野主査】  御説明ありがとうございました。これは多分いろいろな方が御意見、御質問があるかと思いますが、いかがでしょうか。どうぞ、皆様、お願いいたします。
 案外すぐには手が挙がりませんね。
 では、稲垣先生、お願いいたします。
【稲垣委員】  大変すばらしい取組で、いいことだと思います。他方、研究者の負担軽減は、結局、事務の負担をいかに軽減するかということもポイントになりますので、これは研究の中身に関する部分はこういう方向で検討いただいて大いにいいことだと思うのですけれども、事務、特にお金の部分、事務の方が専ら対応されるような部分についても統一化をして、事業によって何か扱いが変わるとかそういうことがないようにしていただくと、事務の方の負担も減り、それがひいては研究者の負担軽減につながるのかなと思いますので、提案書・報告書を一体的に検討いただくとさらにいいのかなと思いました。
 以上です。
【狩野主査】  ありがとうございます。ほかはいかがでしょうか。
 では、どうぞ。
【川越委員】  ありがとうございます。この簡素化というのは非常にすばらしい取組かなと思います。このように内容面で簡素化していくというところもそうですが、書いていくときにいろいろと制限があって、例えばシステムに入れるとき改行は何回までとか、そういった細かいところが、内容は短くても、何がエラーになっているのか分からないということもあります。そういったシステムも含めて、内容面のほうに注力できるような形にして、提案できるようになっているとありがたいなと思いました。
 また、評価する方につきましても、評価の項目に応じて実際の申請書も同様の流れになっているかと思いますが、行ったり来たりしなくても、うまく頭から見ながら評価できると、評価者としてもすごくありがたいなと思いました。
 短いですが、以上です。
【狩野主査】  ありがとうございます。確かに評価者の仕事量も結構なものがございますので。多分、事業ごとに評価の視点が違いますよね。そのときにこれらの柱でうまくそれが包含されているといいなと思いますけれども、そうじゃないときは、どれは要らないですとかやっていただけるのもいいかなということは思いました。
 ほかはいかがでしょうか。
 もう一つございますとしますと、他国のこういう申請書で、いろいろな、基礎研究にとどまらないような公募も一緒に入っているようなものがありますよね。そういうものを御覧になったときに、これの柱に入ってないものがもしあれば、ぜひ取り入れたらいかがかなと思います。例えば、インパクトという呼び方になっていますけれども、どんな成果を求めているのかという項目とか、それからインプリメンテーションですか、社会実装にもし持っていくようなものであるとすると、どんな実装を求めていますかとかいうようなものが、例えば自分が知っている範囲だと、EUとかスウェーデンのほうにはあったなと思います。そういう項目がここにはそこまでは書いてないかもしれない、目標・計画だけかもしれないので、その辺がもしあると、そういう社会寄りのものについてもうまくいったりしないかというのは拝見しながら思っておりました。
 では、先に、はい。
【湊委員】  今、結構、世の中では生成AIがいろいろこういうものに使われていますけれども、今、たしかJSTは生成AIを申請書に使うのは禁止ということになっていると思います。確かにそれを使い出すと、どれが本人の言っていることか分からなくなるとか、あと、知財の問題とか著作権とかいろいろ問題があるので今できないというのはそのとおりだと思うのですけれども、でも、結局、例えば体裁を整えるとか翻訳するとかそういうところでAIの助けを受けられると大分楽になることは確かなんですけれども、例えば何か、JSTが提供するこのAIは使ってもいいですよとか、そういうものがあると助かるかもしれないなとは思いました。
【狩野主査】  そうですね。昨今、突然性能が上がっていますからね。
 お返事はよろしいですか。後でよろしければ、和田先生が挙手されていますので、次、和田先生から伺おうかと思います。すみません、波多野先生、その次にお願いします。
 和田先生、どうぞ。
【和田委員】  ありがとうございます。大学の用務で少し遅れました。大変失礼いたしました。また、前半お聞きしておりませんので、少し勘違いしたコメントになることもあるかもしれません。御容赦いただければと思います。
 この申請書あるいは報告書の簡素化・合理化というのは大変重要な課題だと思います。時間の確保という観点からも大変求められていると思います。その中に共通化という言葉もあって、ここも非常に重要だと思っています。恐らくステップ・バイ・ステップになると思いますが、JSTでのこの非常にいい取組を、ほかのファンディングエージェンシーでも横展開して共通化できると、非常に研究者としてはありがたいのではないかなと思って伺っていました。よろしくお願いします。ありがとうございます。
【狩野主査】  ありがとうございました。先ほど申し上げた観点は、その意味でもなるべくいろいろな種類のものが包含できるような柱立てにしていただけますと、物によっては、そこの柱は使わないとか、そこの柱の中でこの内容だけ書けばよろしいというようなことで共通化していただけるといいなと思って申し上げました。
 波多野先生、お待たせしました。どうぞ。
【波多野委員】  すみません、同じような意見ですけれども、文科省さんのファンディングに限らず、共通して広めていただければとてもうれしいです。研究者の立場から。
【狩野主査】  ありがとうございます。ここにおいても、そういう意味では人文社会学系の方々が入っている場でもうちょっと共通化の議論をしてみたい気はするところでございました。今日はおられない気がするので。
 ほかはよろしいでしょうか。案外、皆様、賛成でいいですね。大丈夫ですね。より細かい何か御所望がございましたら。よろしいですか。
 お返事がございましたら、お願いします。
【JST(櫻間)】  ありがとうございました。事務的な負担にもというお話から、評価の項目ですね。確かにNSFとかだと、サイエンスメリットとブローダーインパクトの2つだけというような定義だったりもしますので、国の指針のほうもございますけれども、その指針に沿った形で努めていきたいと思います。
 また、先ほどありました生成AIの話については、JSTのほうでも、来年度に向けて提案者側で生成AIを使われる場合と評価者側で生成AIを使われる場合をどういうふうに決めていくかというところを今検討中でございますので、26年度の公募には間に合う形でJSTの方針を示せると考えているところです。
 また、ほかのFAとかほかの省庁でもというお話につきましては、文科省様とか内閣府様の御指導を仰ぎながら努めていきたいと思います。ありがとうございました。
【狩野主査】  櫻間調査役、ありがとうございました。
 あと、杉山先生、どうぞ。
【杉山委員】  すみません。このページがすごく気になったのですけれども、これ、すばらしいなと思って見ているのですけれども、報告書とか、評価項目を統一、構成を簡素化すると内容が報告書は10分の1に圧縮できる、それは研究者評価者の双方にとって観点が明確になると書いてあってすばらしいのですけれども、そうすると、今まで10倍無駄な書き物をして、評価する側も10倍無駄なものを読まされていたということなのでしょうかね。逆に言うと、AIで要約すればもっとずっと短くなっていたものを、要約文だけでいいというふうにするみたいな感じにも見えるのですけれども、だから、これ、ちょっとだけ気になるのは、評価する側が簡素化したときに評価に迷うことがなければ全然問題ないと。だから、今までどれだけ無駄だったのかという話だったら、それで大変納得いたします。
【狩野主査】  ありがとうございました。
【JST(櫻間)】  大変お答えしにくい部分があるのですけれども。確かに、不必要に過剰に情報をいただいていたという面は多分否定し切れない部分があるかなというふうには思っております。ただ、10倍というのもインパクトを求めてかなり過剰な表現になっている部分と、実際にそのような報告書もあったということもあります、というのが一つ。
 それと、どうしても従来、報告書という形で先生方からもらうレポートにあれもこれもという形で全部ひっくるめてもらっていたので、今回、本当に評価に必要な部分だけということで、成果のアピールはアピールで別にするという整理の中で簡素化してきたところがあるので、特に報告書について、確かに10分の1ぐらいまで圧縮できているところがあるかなと思っております。
【狩野主査】  しないといけない項目をどれだけ満たしているかという発想と、あと、それらの実態として具体は何をやったのかという発想の両方があるんじゃないかと思うのですけれども、うまくそれがバランスするといいなと思って伺っていました。
【JST(櫻間)】  ありがとうございます。
【狩野主査】  ほかはいかがでしょうか。よろしければ次の話題に行ってもよいかなという時間ではございますが、よろしいでしょうか。お顔を拝見していると、桝先生、一言も発せられるチャンスを見つけておられない気がしますけれども、何か今の時点でございますか。
【桝委員】  ここまでだと若干発言できるタイミングがないなと思いながら、次の産業・科学革新人材事業の話がはまるかなと思っていますので、それまで黙っておりました。
【狩野主査】  分かりました。じゃあ、次に参りたいと思います。
 では、続いての議題に参ります。2の3番目でございますが、産業・科学革新人材事業についてということで、これについては予算折衝中ですね。予算折衝中だと思いますけれども、事業の検討に当たりまして、皆様からの御意見をいただければということでございます。
 最初に、事務局からの御説明をいただきたいと思います。これは奥課長ですね。お願いいたします。
【奥人材政策課長】  ありがとうございます。
 まず、7月30日におまとめいただいた「今後の科学技術人材政策の方向性」の中間まとめの中で、研究費の充実・確保の一環として、重要な科学技術・産業分野において研究開発と人材育成を一体的に進めるような新しい資金的な枠組みをつくってはどうかということを提案させていただいていたと思います。それを来年度の概算要求の中で具現化したものというのが、この資料2-4-1の産業・科学革新人材事業になります。今の概算要求の名前と若干違うのですけれども、今後はこの名前で推していければなというふうに思っています。
 概要を御説明させていただきます。1ページ目、現状と背景のところは御説明するまでもないと思いますが、特にAIとか量子とか半導体といった先端技術分野での国際競争が激化している中で、日本の産業分野、産業界というのは、なかなか国際競争力というのも低迷している状況にある。今後のことを考えると、労働人口がどんどん減少していく中で、より質であるとか能力の高い労働力をいかにして確保していくのか、高付加価値の産業化をいかにして進めていくのかということが肝だというふうに思っています。
 こうした中で、一方で、官民双方ともですけれども、研究開発であるとか人材に対する投資、さらに、官民の間の人材交流、人材流動というのがなかなか進まないというのが非常に大きな問題だと思っています。こうした観点から、重要な産業分野あるいは重要な科学技術分野において、研究活動と人材育成に対する投資を促進するための新しい枠組みとしてこれを設計したいというふうに思っています。
 2ページ目、幾つかデータを示させていただいていますが、特に右上、人的な資本投資に関して日本が諸外国と比べて著しく低いであるとか、次のページです。これも右上になりますけれども、3ページ目ですね、企業と大学との間の人材の流動性というのは非常に少ない。最近は、企業から大学に行く人というのはそれなりに増えてきているところはありますが、一方で、大学から企業に行く人というのが非常に細い。企業から大学に行く人に比べて10分の1の規模になっているというところで、ここの間の流動性というのをいかにして高めていくのかということが大きい課題かなと思っています。
 4ページ目です。産学の共同研究については、比較的最近進んでいるところがありますが、一方で、よく言われているように、右上の図、比較的少額の共同研究というのが主であって、大規模な企業からの大学に対する投資というのはまだまだ十分進んでいないかなと。
 一方で、4ページ目の右下にあるように、企業のほうでも海外に対する投資というのは非常に大きくて、日本の企業が日本の大学に対する投資というのをより促進するような素地というのはまだまだあるのではないかなというふうに思っています。
 こうした観点から、5ページ目になります。今後の取組の方向性として幾つか論点を挙げさせていただいています。
 1つ目として、日本の大学の中でも、研究力低下とよく言われていますが、分野によっては世界トップ水準の研究力であるとか人材というのはまだまだ保持しているところが大きいだろうと。企業のほうでなかなか先端分野に関する人材というのが少なくなっている状況、獲得するのが難しい状況にありますが、M&Aだけではなくて、大学・研究機関における人的な資本、人的な投資というのをより拡大することによって、大学から人を採ってくるという考え方を進めていく必要があるのではないかと思っています。
 こうした観点から、企業と大学との間の人材の交流であるとか人材の流動を拡大していく、それに伴って優れた人材を育成する機能というのを強化していくということが必要なんじゃないか。それに当たって、大学の中でも必要なガバナンスであるとか体制の整備をすることによって、国内外の企業から投資を促進するような、まさに大学の経営力、ガバナンスというのを強化していくということが必要なんじゃないかということで、こうしたことを一体として進めるような新しい資金的な枠組みを整備したいということで、今回の事業設計をさせていただいているところです。
 6ページ目、この事業に当たっての基本的な方針を3つ挙げています。
 1つ目として、先端的な科学技術分野に関して支援をするという仕組みということで、産学官で取り組むような分野をまずは設定しようと。ここに対してアカデミアあるいは産業界が結集して投資を促進するような仕組みというのを整備したいということが1つ目です。今回の高市政権になって、17の戦略分野ということが昨日、日本の成長戦略本部のほうで決定をされましたが、こうした分野であるとか、CSTIのほうで今、重要領域に関する議論が進んでいます。そうした領域。さらに、経産省のほうで2040年の産業構造ビジョンというのをつくっていまして、こうした分野というのも、こうした先端分野を設定する際の一つの材料になるかなと思っています。
 2つ目として、アカデミアと国との間でマッチングファンドと書いていますが、双方からお金を出し合うような仕組みというのを併せて整備するということ。
 それと、3つ目として、大学における人事給与のマネジメント改革というのを一体的に進める。こうした3つの基本方針の下で具体的な制度設計をしていきたいというふうに思っています。
 7ページ目です。基本方針は今申し上げたとおりですけれども、これに従って事業内容として、特に先端分野について研究開発と人材計画というのを企業・大学が双方で作成して出していただいて、双方からお金を出し合って進めるような支援の枠組みというのをつくれないか。併せて人事給与のマネジメント改革を一体的に進めるということで、左下、メニューがありますが、研究者の育成、それと技術者の育成、それと関連するような人材育成プログラムというのを一体的に進めるような仕組みとして設計をしたいと思っています。
 事業期間として令和8年から令和13年とありますが、6年間の計画でして、それぞれの分野ごとに1.2億円と書いていますが、3か月予算として概算要求上は計上されているので、実際上は1分野当たり5億円程度の金額、年間5億円ぐらいの金額を想定しています。研究者・技術者と書いていますが、厳密には双方の入れ子があると思っていますので、グラデーションで考えていっていただいてもいいかなと思っています。
 右下のところに幾つかこの要件を書いていますが、分野の設定に加えて、②にあるように、クロスアポイントメント制度を活用することなどを通じて、大学と企業との間で双方で雇用・任用することによる人材流動の促進を図っていくということ。
 それと、あと、先端分野の人がそもそも足りないということで、人材の量的な拡大を、規模の拡大を追求するということ。③ですね。あと、大学自体を稼げる組織にして展開をしていくという辺りを目標として設定したいというふうに思っています。
 8ページ目は、こうした領域設定の考え方を書かせていただいているもので、その次9ページ目、この事業の取組の極めてラフなイメージというのを書かせていただいています。例えばですけれども、①だと、企業の研究者の方々に大学にクロスアポイントメントで入ってきていただいて、大学と企業双方が雇用関係を結ぶ。それぞれのエフォートに応じて給与を支払う。企業側が支払う部分と、あと大学が支払う部分がある。この大学に支払う部分というのをこの事業で支援するということに加えて、博士の後期課程学生を雇用したりであるとか、あるいは、体制整備の一環として研究開発マネジメント人材であるとか技術職員を雇用して、大学における稼げる組織としての経営体としての組織体制を整備するということが①。
 ②は、逆に大学の研究者が企業のほうに出ていって、これも同じようにエフォート管理で双方から給与が出るような仕組みであるとか、大学に所属するような博士後期課程学生が企業に出ていって、研究活動に加えて教育活動の一環として企業の研究開発に携わるといったパターンもあるでしょうし。
 ③のほうは、企業の方に大学に来ていただいて、教育プログラムを一緒に使っていただく、つくっていただく、あるいは教壇に立っていただくということが考え得るかなと思っています。
 というのが極めてラフなパターンなのですけれども、実際上は、この次の10ページにあるように、かなり入れ子になったような仕組みになるかなと思っていまして。大学の中で一つ共創研究所みたいな形で整備をした上で、企業と大学の人たち、技術者・研究者双方が行き来できる、双方で活躍できるような環境をつくっていくということがあり得るかなと思っていますし、その一環として、左下にあるように、自律的にこうした企業からの投資を呼び込むような形で大学のほうの体制整備をしていただくであるとか、人材育成プログラムを整備するということを一体的に進めるような枠組みとして支援をさせていただきたいなというふうに思っています。
 これの全体像なのですけれども、中間まとめの中で幾つか論点として挙げていたものがあると思います。人的な資本投資を拡充していこうであるとか、研究費の中で人的な投資の割合を高めていくであるとか、もちろん研究者・技術者の育成で安定したポストを確保するであるとか、ドクターについてRAの雇用をして給与を払えるような仕組みにするであるとか、それこそ研究マネジメント人材とか技術職員の体制整備を進めていくということ、全て盛り込んでいたと思うのですけれども、そうしたことを全て事業として一体的に進めるような、フラッグシップのような取組としてこの制度を設計できないかなというふうに思っているところです。
 資料の次の2-4-2は、今回のこの事業を進めるに当たっての事前評価的な形で、必要性、有効性、それとあと効率性という観点で、いわゆる研究開発評価の一環なのですけれども、評価の考え方というのを書かせていただいているものです。説明は大部分重複することになりますので省略をさせていただきますが、基本的には中間まとめを受けての事業となりますので、ぜひこの事業について積極的に進めていくという方向性を打ち出していただきたいなというふうに思っているところです。
 すいません。雑駁な説明ですが。
【狩野主査】  ありがとうございました。特にこの2-4-2というのを出していただいたおかげで、皆様にきっと政策をつくるには何を気にしなければならないかがよく伝わったのではないかと思いました。
 それでは、こちらについてが、今日、主な全部の議題に、あと残りになります。また、これはさっき奥さんから教えていただいたように、中間まとめを踏まえた内容なので、我々に共同責任があるということで、皆様一人一人に発言をいただきたいという趣旨でございます。どうぞお願いできたらと思います。
 じゃあ、私が口火を一つ切ってみますと、これをしっかり回していこうと思ったときに、大学の中の人でどの人がこれに関われるかと思うと、今までのエクセレンスの定義では乗りにくい方々もきっと入っていただかないと回らないかなということを思っております。
 とりわけ、現場で使える技術にしていくという研究開発が本当はあるのだと思うのですけれども、それはなかなか論文になりにくいと昔から言われておりまして、その意味で、そういうことにも興味を持つ人でないと多分乗っていきづらいかなということがあります。その意味で、このエクセレンスの定義をちょっと多様化しないと回らないかなということを思っておりました。
 と言っているうちにたくさん手を挙げていただきました。私が拝見している順番が挙げた順番でおられるかよく分からないですが、私から見る順番で、まず、杉山先生、お願いいたします。
【杉山委員】  ありがとうございます。なかなか、政策に落とし込んで見事にお金を取ってくるというすばらしさを感じているのですけれども、大変よい試みだと思います。我々もこういうことはずっと考えてきたところではあったので、企業と大学の間がもっと垣根が低くなるような形でうまくできないかということは考えてきたところだったので、それに非常によくマッチするなという意味で、大変喜んでいます。
 幾つか、細かい点でもないですけれども、7ページのところに、今回の補助金というか出し方が、産学のかけ橋になる優れた研究者の育成と技術者の戦略的育成・確保、これ別に一応書かれているのですけれども、ここはやっぱり、企業側と大学側が組んだときに、両方一緒にやっていくという形にどうしてもなっていくのかなというふうに思うのです。技術者だけを育成・確保するというところで、学生とか研究者が関わらないということもないと思うので、これはある程度一緒にしてしまったほうがいいような、そういうふうに思います。それが1つ目と。
 もう一つは、あと2ページ先ですね。実際にどんなふうにやっていくかといった中に、これは非常に分かりやすくて、これだけではもちろんないと思うのですけれども、例えば、大学の中に共創研究所をつくるというのはここに書いてあったのでしたっけ。これはその次のページかな。そこのところは、例えば、企業側にも大学の共創研究所をつくっていくみたいなストーリーも当然あると我々は思っています。その辺は実は今、企業と検討しているところです。
 大学の中に既に共同研究で研究所という形、小さな研究所みたいなものは、実は名古屋大学、既に幾つか立ち上がっているのですけれども、逆に企業の側に持っていくというのは結構重要かなと。
 なぜそれが重要かというと、それは先ほどの1つ前のページに戻っていただくと、これですね。これの2番目で、研究者が企業に行ったときに、しっかりとしたチームをつくって、学生も受け入れてやっていくためには、一対一だとやり切れないのではないかというふうには思います。
 この絵の中で、そういう意味で、この上から2番目の②のところで、企業側に共創研究所みたいなものができるというようなストーリーかなというのが一つと、あと、ここにある博士後期課程学生ですけれども、大学から連れていく例も当然あると思うのですが、一方で、企業の社会人学生をここで受け入れて、ここで教員が企業にクロスアポイントメントをして、企業の人がここで博士号を取っていくというようなストーリーも十分あるのではないかなというふうに思っています。
 以上です。
【狩野主査】  ありがとうございました。良い御意見をありがとうございました。次々伺ってまいりたいと思います。
 続いて、天野先生でしょうか。お願いします。
【天野委員】  ありがとうございます。
 私も今お話があったようなところをちょっと思っていましたのと、共創研究所をもし大学なり企業側につくっていくという場合に、大学と丸抱えで研究所をつくるとなると、どうしても大企業を前提に考えていらっしゃるのだと思うのですけれども、今、大企業と中小企業であるとか大企業とスタートアップ企業の共創というのも色々と進められていると思うので、部局単位でもできるようにしてもらえると、スタートアップで巻き込まれやすいところも出てくるのかなと、各論で恐縮ですけれども、思いました。
 実際にうちの会社は、クロスアポイントメントで複数の大学から大学の研究者の方に研究員として働いていただいているのですけれども、現場の感じとして、エフォート管理等が非常に大変です。大学によっては、大学だけで勤務している場合とお給料の総額を変えないでくれということを言われることもあって、そうすると、その大学ではクロスアポイントメントした研究者は損をしているというか、面倒くさいだけみたいになっているのですよね。
 恐らくそうなっている背景は、事務のいろいろ負担が大変だから、そういうふうにもうお給料変えないでくださいみたいな話になっているのかなというふうに推察するのですけれども、現状のそういった規制のとおりだと、結局、現場でクロスアポイントメントをするよりも、有償の兼業をやるほうが研究者にとっては楽だし面倒くさくないし、いいよみたいな話になってしまうと思うので、大学の中でのクロスアポイントメントに関する規制緩和のようなことを一緒に進めていかないと、多分、せっかく、これとってもいい仕組みだと思うのですけれども、回らなくなったり活用されなくなることがあるのではないかなとちょっと危惧しました。
 以上です。
【狩野主査】  大変ありがとうございました。いずれもそうだなと思いながらお伺いしました。
 続いて、桝先生、お待たせしました。どうぞ。
【桝委員】  ありがとうございます。本当に皆さんおっしゃるとおりで、すごく面白い取組ですし、非常にこれからどういうふうに回っていくのかなというのが楽しみな取組だと思うのですけれども、個人的には、ページで言うと11ページ目とか9ページ目ですかね、3番の教育プログラムのほうのところが、この9ページ目で言うと3番のところですけれども、この人材育成プログラムというところが、11ページ目に見ると、博士課程学生が対象と、一応これは仮だと思いますが、前提で書いてあると思うのです。これはもし博士課程学生が対象とすると、実質、人文系の学生にはリーチしないプロジェクトになるのだなというふうに思っていて。
 ちょっとこれは質問も含めてなんですけれども、この産業・科学革新人材事業で求めているものが、あくまで研究を前提にした理工系のサイエンティスト同士に限った産学連携の人材育成の話なのか、それとも、実は9ページ目にこっそりビジネス職というのが右下にちらっと書いてあったので、そこも巻き込むつもりの産学連携のプロジェクトなのかなというところはちょっと気になったというところでした。
 個人的には、先日ノーベル賞の北川先生のMOFについても、研究者出身で、でも、最終的に企業側というか、ビジネスに打って出たお弟子さんがいらっしゃったのですけれども、研究者同士が互いに共同研究をするというクロスアポイントメントで共同研究するというだけにとどまらないような事業に広げていくのかどうかというのは、今後、考えていってもいいのかなというふうに思った次第です。
【狩野主査】  大変ありがとうございました。確かに、マーケティングとかそれからソーシャルコミュニケーションとかそういう分野の学問もあるわけなので、あるいは心理学とかですね、そういうのもビジネスには関係するわけですから、その辺の方々などなども、今に限ったわけじゃないんですけれども、入り込めるようにするとよりよいなと思いながら伺いました。ありがとうございます。
 続いてが、湊先生ですね。お願いします。
【湊委員】  先ほど杉山先生が最後にちょっとおっしゃった社会人課程の件について、私もぜひこの際お願いしたいなと思っているのですけれども。
 この間のSPRINGの件でも、日本人の人口当たりの博士人材が少ないということで、いろいろ施策をやっていると思うのですけれども、結局、うちでも情報系とかのトップの学生だと、この人はドクターに行ってほしいなという人が、教授よりも高い給料で修士で出ていってしまうというのがすごく多いのですが。なので、お金で釣ってもなかなか残ってくれないという、なので、企業に出ていってしまうのは防ぎようがないなと思っていて、むしろ、社会人課程の人で本当に優秀な人がちゃんと社会人ドクターで来てくれるようにするような施策が欲しいなと思っていまして。
 例えば、スーパー社会人博士みたいなそういう競争的なものをつくっていただくと、そういう人が所属している企業の評判が上がって、更にいい人が取れるようになるというような形で応募しやすくなるかなと。特に企業の中にいる人で、ドクターを取れそうな人なのだけれども、自分からドクター取りに行きたいですとなかなか言いにくくて、上司が出してみないかと言われると割と出しやすいというところはあると思うので、そういう制度的なものをつくっていただけるとすごくうまくいくのではないかなと思っています。
【狩野主査】  多分、問いが出るのですよね。社会人になると、きっと。その問いを会社内というか企業内だけでは解決できないときは、ぜひ大学と一緒にやってくださいという文化にできると、より回るのかなという気はしているところです。その背中が押せるような制度にできると非常にいいなと思って伺いました。ありがとうございます。
 次に、私が拝見したのは武田先生です。どうぞお願いいたします。
【武田委員】  ありがとうございます。
 人材の流動性を高めることで何を目指すかによって、やり方や仕組みを少し調整したらいいのではないかと思っています。
 まず、例えば湊先生からお話があったように、企業が社会人の博士課程に社会人大学院生として社員を送り込みたいと思ったときに、企業のその目的は何かというと、多くの場合は教育的要素が強いかと思います。つまり人材育成が目的です。基礎研究や応用研究がしっかりできる人材に育てるためと思って送り込むことが多いです。その場合は、企業がその人材の人件費をもちろん負担することになるので、勉強させるための費用をかけるという企業の投資になるようなケースが多かと思います。
 一方、大学側は教育機関として機能するだけでよいのかどうか。社会人博士人材を育てながらも、大学側の意図ともしっかりとマッチングさせたほうがいいのかなと思います。
 企業側の別のパターンの目的としては、アカデミアの基礎研究や応用研究を自社事業として社会実装するためということもあると思います。大学-企業間の人材の流動性を高めることにより、社会実装を活性化するというのも目的の一つとして挙げられるかと思います。そこで課題となり得るのは、大学または企業のどちらかの方針に偏りがちになる傾向があるということです。例えば、大学側は論文発表を求めるけれども、企業としては特許出願を優先し事業化の基盤を固めたいため論文は当面の間投稿しないというように、方針上の摩擦が生じる可能性があります。
 この課題の一つの解は、私案ですが、中立的な組織として大学と企業で合弁の研究所をつくるなどすることです。バーチャルな組織でも良いかもしれないですが、そこでは、アカデミアの研究者が論文を書かなくても評価され、企業の事業化を導いたことが成果となりキャリアになる仕組みがある。また、企業側から見たときには、企業の将来の事業にむけて、そこから製品なり需要を創出できたという成果でる。そこでは、アカデミアの研究者と企業の技術者が一つの目標を持ち協業して社会実装を達成できたら、どちらの立場でも評価されるという仕組みがあるのが理想です。アカデミアの優れたシーズが社会実装されるための加速手段になるのではないかと思いますので、そういう組織ができれば良いのではないかと思います。
【狩野主査】  大変ありがとうございました。伺っていて、まさにそうだと思いながらこれも伺っておりました。どういう人をよりリスペクトするかという定義付けの問題がかなりここに入るのだなということを思っておりました。ありがとうございます。
 続いて、どうしましょうか。あと、こちらにお二人おられるのが先でいいですか。すいません。じゃあ、先に和田先生、お願いいたします。
【和田委員】  ありがとうございます。大変すばらしい取組だと思います。取りまとめから迅速に、また、このように分かりやすく的確にまとめられたことが、本当にすばらしいなと思って伺っていました。
 先ほども少し出ました。2つございます。1つは、この産業・科学革新人材という定義を少し明確にされるともっと分かりやすくなるのではないかと思いました。手段と目的ということを考えてみます。そうしますと、目的は人材育成、人材事業だと思います。それに沿って、どういった人材が必要なのか、あるいは求めていくのかというところ、少し分かりやすく記載されると、皆さんそこに向かっていくという感じになるのではないかと思います。
 今書かれているのは主として手段で、どのような形で行っていくのかということを、非常にうまくまとめられていると思います。先ほどから出ていますように、例えば、社会人、大学院。社会も理解した上で、更に流動性を高めていける人材、あるいは、人文社会系も包括的に理解できる技術者といった、どういう人材かというところも少し分かりやすく落とし込めるといいのではないかと思いました。
 2つ目は国際性です。これは比較的国内で閉じている印象を持つ絵ではないかと思われます。どのような形でこの国際競争力を高めていけるのかという視点もこの中に少し入ると、より発展していけるのではないかと思って伺っていました。
 以上です。
【狩野主査】  簡潔にありがとうございました。これもおっしゃる通りだと思いました。
 どうでしょう。どうしてこの事業が必要かという私の理解を一応ちょっとだけ差し挟ませていただくと、国費を投入するからには、国費に戻ってきてほしいという点がどうしてもあるとは思っております。それのスパンがどのぐらいの期間かということはいろいろ議論があるにせよ、そのサイクルが回せる方というのはより増えてくれないと、どうしても全体が回らなくなるということは思っております。そういう意味で、貢献してくださる方が増えるといいなという思いは共有しているつもりでございます。
 あとお一人、ネットから宮崎先生に先に御発言いただいて、後、お願いいたします。宮崎先生、どうぞ。
【宮崎委員】  宮崎です。ありがとうございます。
 皆さんがおっしゃっている内容で、同じような観点からいくと、給与格差というのが実はこの制度を動かすときにとても大きくて、先ほど民間のほうの給料にそろえられないとおっしゃっているように、逆に私は、民間に行ったのだったら、そのとき給与が上がってもいいんじゃないかなと思うのですけれども、そこがうまくフィットしないというか、そういうことにもなるなと。
 今の民間と大学の給与格差というのがすごく大きくて、それは産総研の場合のクロスアポイントメントでも同じようなことが議論されていますというところで、そういった中で我々産総研なんかですと、実は民間とのクロスアポイントメントで出られる方がたくさんいて、民間に何年か行ってしまって、休職して行ってしまって戻ってこられる方とか、それから、逆に大学から完全に産総研に何年か来られるというケースもあって、半々というようなクロスアポイントメントの場合は、先ほどもやったようにクロスアポイントメントの手続が非常に複雑なので、皆さん嫌がってやらないという現状があるということは、そこを踏まえた制度改革は必要なのかなというふうに思います。
 産総研で一つ、冠ラボと、企業が大きく出資をしてラボを構えるケースというのがこのケースに非常に似ているのかなと思ってお伺いしながら考えていましたけれども、我々のところだと、完全に産総研の職員に企業の方になっていただくという形にします。なので、その給与までもが共同研究予算の中に丸抱えで入っていて、その方たちは、いわゆる寄附講座に近いような感じですけれども、寄附講座よりも、完全に企業のプロジェクトをやるための研究機関の中に持つのですが、そこの研究予算の中に企業の方が何人もそこの冠ラボに入ってこられて仕事をされます。
 ある大きな民間企業だと、1つのラボに50名ぐらいの企業の方が参画しているようなラボもあって、産総研の職員よりも圧倒的に多い企業の方が加わっているラボもあります。そうすると、かなり大きな額の給与を持ってくるので、民間もお金を出しやすいとか、非常に大きな大学側にも同じようなメリットがあるかなというふうに思いました。
 さらには、もう少し企業目線でいくと、企業からそこにお金を出資して何かをやるということを考えたときに、公的、こういう補助事業だけではなくて考えていくときに、企業にとってもメリットのある技術開発というのがやられないといけないだろうなというところもあります。そこがアカデミアと企業との非常に大きな溝になっているわけですけれども。
 これは手前みそで言えば、産総研みたいな応用研究の橋渡しをがっつりやりますよみたいなところをプラットフォームとして活用していただければいいのかなというふうに思います。我々は大学からの人も受け入れますし、それから企業の方も入ってこられますし、逆に大学がやりにくいいわゆるエンジニアリング的なところもカバーしようと志向している研究所なので、そういった意味では、大学と企業だけでなく、その間に立つプラットフォームとして、産総研みたいな組織をぜひ皆さんが活用していただければ、しっかり我々は手を握り合うための間のハブにもなるかなというふうにお伺いしながら、この制度がうまくいくといいなと思いましたので、今後も議論をいろいろさせていただければと思います。
 以上です。
【狩野主査】  ありがとうございました。もし定義が1つの機関で1つしか持てないのだったら、別の機関を使って違う定義を立ててはどうかという話に聞こえた次第でございました。もちろん、あと給料の話がありました。
 杉山先生が手を挙げておられますが、先に会場の方から伺ってからということでお許しください。どっちが先に挙げられましたか。川越先生でいいですか。
【川越委員】  ありがとうございます。既にほかの先生方からいろいろな観点が出ていているところですけれど、私から2点お話しできればと思います。
 既に和田先生からも御指摘がありましたが、産業・科学革新人材というのがどういった定義なのかというところと、ここの中だと研究者・学生、企業研究者・技術者とあり、それぞれの観点において、どういった人材が革新人材なのかというのは異なるかと思います。その辺の定義と人材育成というところが、もう少しつながる形になっていると分かりやすいかなと感じました。
 そういった中で、ここにある特にアカデミアの研究者と学生というところで考えると、産学連携の研究だと、知財の問題であったりとか、先ほど論文が書けるかどうかというのもありましたが、どのタイミングで論文とか成果とかを出していいか分からないとなると、若手研究者の育成には企業と一緒にやることが不利に働く可能性もあります。その辺りの交通整理であったり、どういった捉え方で互いにやっていったらいいのかという、軸になる立場が分かりやすい形の共創研究所になると、こういった制度を使っていこうという感じになるかなと思いました。
 あともう一点、これも既に出ていますが、クロスアポイントメントのインセンティブデザインはすごく大事だなと思っています。私の知っている方々も、クロスアポイントメントになると給与がそれぞれの機関から半分半分で出て、機関としてはお金はかからない、でも仕事は倍になるみたいなことを嘆いている研究者の方もいらっしゃいます。それこそ給与が倍になるぐらいの何かインセンティブとか、あとは、逆に給与が倍になって仕事が倍になったら時間も取れなくなりますので、先ほどエフォート管理というところで出てきたかと思いますが、どういうふうにこの制度の中で研究者としてもしくは企業の立場として仕事ができるのか、研究できるのかというところも整理できると、こういった制度もすごく活用しやすくなるのかなと感じました。
 以上です。
【狩野主査】  ありがとうございます。実用に資する研究を発表できる場の設定も要るかもしれませんね。そのための専門誌のような。ありがとうございます。
 波多野先生、どうぞ。お待たせしました。
【波多野委員】  ありがとうございます。
 17分野が発表されましたが重要な領域が網羅されており、これを踏まえると、今後は産学連携の在り方そのものを大きく変えていく必要があると感じています。大学の在り方も同様に変革しなければ、十分に対応することは難しいでしょう。その意味で、奥課長からご説明いただいた取り組みは、非常に良いタイミングでの施策と思います。先ほどご指摘があったように、研究者の評価についても、論文数だけでなく、評価の軸そのものを見直す必要があります。加えて、大学側の努力だけでは動きにくい面もありますので、ぜひ経済産業省にも働きかけていただき、企業から大学への研究投資を一層拡大していただきたいと思います。
 しかしもはや一つの大学や一社の企業だけで対応できるものではありません。複数の大学・複数の企業が参画できる枠組みへと発展させていくことが重要であると考えます。さらに、グローバル企業との連携がなければ人材育成も進まず、結果として国の競争力強化にもつながらないため、そこをどのように制度としてつなげていくかが次の大きな課題だと思います。
 その点も含めて明確なメッセージを出していただければ、多くの関係者がクロスアポイントメント制度に強い関心を持つはずです。ただ、大学の研究担当理事の立場から申し上げると、制度を導入すると教育・授業面の調整が非常に大きな負担になります。これを大学側に一方的に押しつけるのではなく、運用方法の統一など、制度設計の段階で整理していただけると、活用は大きく進むと考えます。特に、給与体系が個別に異なり、年金などの社会保障にも影響が及ぶとなると、大学の事務負担は極めて大きくなります。ここは明確な課題として認識しており、何らかの形で制度を統一・簡素化する仕組みをぜひ検討していただきたいと思います。
以上です。
【狩野主査】  ありがとうございました。
 どうしましょう。いいですか、稲垣先生。
【稲垣委員】  私も今波多野先生がおっしゃった点、1つの大学と1つの企業では当然収まらない。最終的に日本の国力を上げるという観点では、この事業では大学と企業が一対一とか複数でもいいですけれども、将来的にコンソーシアムとかそういうもっと大きいくくりで人材を育成できるような仕組みに持っていくプロセスの一つという位置付けにして、次につながるような形になるといいのかなというふうに思いました。
 これも波多野先生と同じなのですが、本当事務が大変になるので、そこは事務の強化も含めた事業として位置付けていただいたほうがいいのではないかなと感じました。
 以上です。
【狩野主査】  年末調整とかそれから手当の類いとか、ああいうものがもう少し手順が楽になるように少し並行して進まないと難しいかもしれませんね。
 どうしましょうか。続けて行きますか。先生。
【江端委員】  江端です。
 この事業自体が、大学にとっても、また大学の体制整備という観点からも、さまざまな検討を経て作り込まれているということ、そして事例も含めて非常に具体的に記載されていて、我々が何をすべきかが明確になったと理解しています。
 ぜひこの取組は進めていただきたいと思いますので、それを踏まえて確認させていただきたいことがあります。私自身、多様化ワーキングなどさまざまな場で議論を重ねる中で感じているのは、民間企業には研究者と技術者がそれぞれ存在しているものの、その役割分担がどのようにされているのか、あるいはどのような人たちが技術者とされ、どのような人たちが研究者とされているのかが、意外とはっきりしていないのではないかという気がしています。
 一方で、大学においては、研究者と技術者と言われる人たちが非常に明確に分かれているという側面もあります。そうした点を踏まえ、今回、2つに分けた意図について確認させていただきたいと思っています。「研究者の育成・活躍促進」と「技術者の戦略的育成・確保」と記載されていますが、この事業は民間企業側における2種類の人材を生かしていくという趣旨である一方で、大学側の視点から見ると、9ページの内容からもわかるように、例えばクロスアポイントメントする人材や研究者は限られているという状況もあります。
 現在、民間企業の方とさまざま議論をしている中で、研究者の先生方が必ずしもそれが最適なのか、という意見もあります。例えば、技術に特化した高度な技術を持っている方々であれば、企業側にクロスアポイントメントで派遣してもらい、そこで技術者として育成をしていくという形も考えられます。長期的な視点で見れば、一度企業に所属した後、再び大学に戻るといったような循環もあり得るのではないかと考えています。
 逆に言えば、現時点でまだ十分な技術レベルに達していない方々が、このプログラムを通じて、技術職員として更に高度化していくことが期待されます。また、人給マネジメント改革という観点もありますが、研究者の人給マネジメント改革を進めていく上では、大学全体の構成員の給与を底上げしていくことが必要です。研究者だけが優遇されていくという状況では、組織としてはなかなか難しい面もあります。先ほど稲垣先生からもお話しがありましたが、事務職員も含めた全職員の給与の引き上げも、制度改革の中で検討すべきではないかと考えています。
 そういった意味で、まずは技術者や研究開発マネジメント人材についても記載されていますので、そうした人材を企業の方々とクロスアポイントメントしていくといった考え方もあるではないかと考えています。その点について、ぜひコメントいただければと思います。
【狩野主査】  ありがとうございました。重要なことがたくさんありました。ありがとうございます。
 水口先生が最後になってしまったのですけれども、多分、天野先生がおっしゃったスタートアップの方々の活用の仕方というのは一つ論点としてありそうなのですが、前に実は話をしたときに、1社が関わるような仕組みだと、お金がなかなか会社からは出にくいかもしれなくてどうしましょうという話があったような気がしておりますが。うまくやれればということで。いかがでしょう。
【水口委員】  ありがとうございます。
 今、映されておりますスライドの9ページ目、この③番のパターンというところで、企業側として、技術者・研究者、ビジネス職を講師として派遣すると示されておりますが、ここについては幾つかのベンチャーから講師として派遣する枠組みをつくれるといいなとは思っております。
 また、このスライドにおける左側の図に学生のレベルアップと書いてありますが、学生だけではなく、ぜひPIの先生方にも、ビジネス面を学んでいただく機会があってもよいのではと思いました。
 こちらを拝見したところ、ベンチャーの創出にもつながってくるかなと思っておりまして、PIの先生がCTOになり、学生が起業しCEOになっていくという形がより促進することができるのではないかと、この図を見ていて感じたところでございます。
 加えて言うと、大学が持続的に稼げる組織にしていくというところは、URA等の研究開発マネジメント人材の層をより一層厚くしていくことが重要であると思っておりますので、研究開発マネジメント人材も含めた育成系の仕組みができると、より高度な研究開発マネジメント人材となり、自活しながら大学の知財をよりビジネスに変換していく人材がより一層増え、深めていくことができると、大学の収益面もよりうまく回っていくことができるのではないかなと思っております。そういうことも含めて制度設計ができるといいかなと感じています。
【狩野主査】  ありがとうございます。伺っておりますと、国際卓越とかJ-PEAKSみたいなものと指標の軸が異なってくる結果として、並ぶぐらい大事な仕事じゃないかなという気がするところです。
 杉山先生、どうぞ。
【杉山委員】  もともとこの事業、奥課長がなぜこういうことを考えたかというところをずっとこの間考えてみると、大学の人件費がなかなか足りなくなってしまって、そのままだと人を雇う予算が足りないというところで、こういうことで予算をつくり出そうというところが一つの工夫なのだろうなということを踏まえると、クロスアポイントメントのところは、何人かの方が指摘されていましたけれども、これが非常に重要になってくる。
 クロスアポイントメントをすることによって、教員の人件費を企業が肩代わりすることで大学の中に人件費が残るという形で、新たな雇用を生んでいかないと、このストーリーというのはうまく回らない。
 そのときに、川越さんが言ったのだと思うのですけれども、同じ給料で2か所で働かされたら、大体8・2で働いていても10・2で働くということになるのがオチなので、0.8にはならないわけですよね。だから、このクロスアポイントメントのやり方というのが、デューティーという例えば授業の負担とかを減らすとかということを、ちゃんと大学にお金が入ってくる形で大学のほうがしっかりとクロスアポイントメントのシステムをつくらないと、これはうまく回らない。
 それから、教員の側は、先ほどまさにこれも天野さんがおっしゃっていたと思うのですけれども、給与を変えないでくれというのはそもそも全然駄目で、うちの大学では、企業側のほうの給料が高ければ、その分は別に研究者が受け取っていいという形になっています。ですので、そこの差額の分は少なくとも、企業のほうが普通は給与がいいので、研究者にとっては一つのインセンティブになるのではないかなというふうに思うところです。
 以上です。
【狩野主査】  ありがとうございます。
 私、あと2点だけ加えさせていただきます。
 1つ目が、スタートアップの方に伺っていると、ベンチャーキャピタルの皆さんの新しいことへの理解の程度がもう少しあったらもっといいのにという話は結構聞くところがあります。この事業がもしうまく回ると、そういう新規事業が創出できそうなときにどれだけの人が手伝ってくれるかというところについても、少し考えがあるとより資金循環につながっていくんじゃないかなということを思いました。
 もう一つは、今まで、サイエンスの世界の高度人材というのは、その専門における高度知識人材というような使い方が多かったような気がするのですけれども、この話というのは、科学の考え方を共通にして持ったときにどんな方向に花が咲きますかということを聞いているような気がしております。それと、例えば、白川さんと御一緒しているSSHなど探究的なものというのは非常に相性がいい気もするわけで、そこでそういう人材をたくさん初等中等教育では育てているのに、それをうまく活用できるような場を今まで十分には設定できていなかったんじゃないかという気持ちがある中で、こういうものがうまく回ると非常にいいんじゃないかなということも思いました。
 以上2つを加えさせていただきました。
 いい時間になってまいりましたが、更に追加のコメントがおありの方はおられますか。よろしいですか。よろしければ……。
【奥人材政策課長】  最後、まとめて。
【狩野主査】  お願いいたします。たくさんございました。
【奥人材政策課長】  どうもありがとうございました。
 最後、杉山先生に事業の目的と代弁していただいたような気がしますけれども。おっしゃるとおりで、大学において人に対する投資を進めていくに当たって、財源の多様化を図っていくという、大学の、国の投資だけじゃなくて、企業の投資も使って人件費を確保していく仕組みとしてうまく設計できないかなというふうに思っているところです。
 幾つか御質問があったので。順不同で恐縮ですけれども。まず、研究者・技術者というふうに分けた形で要求をさせていただいていますが、これは大学で研究活動をやっている人が主に研究者で、企業で製品開発・サービス開発に当たっている人が技術者で、みたいなラフな分け方で、あくまで予算要求上の整理ですので、実際上の事業の中身としては、研究者・技術者というのは実態上、一体的に進めることになるだろうと思っています。
 今回の中間報告の中で、研究者だけじゃなくて技術者のパートを新しくつくったというところもあるので、要は、技術者に着目するという意味で、技術者もこの要求の中に一つ入れさせていただいたというのがこの趣旨です。
 何人か、天野先生、宮崎先生、杉山先生からも御指摘があったように、クロスアポイントメントをすることでエフォート管理をして、給与をそれぞれが総額で同じになるような形で整理しても何にも意味がない、インセンティブは何も働かないことになるので、どちらかというと、こういうところに、企業に行く人あるいは企業から大学に来る人というのは通常の給与よりも更に上乗せされるような仕組みというのを併せて入れていく必要があるのだろうなと思っています。
 それがまさに大学の人給マネジメント改革の一環としてやるということになっているので、ぜひこういう産学共同研究に携わる研究者のインセンティブが働くような仕組みというのを大学なんかで整備していただきたいなというふうに思っています。
 桝先生のほうから人材育成プログラムに関しての御質問がありましたが、これはどちらかというと、今いる研究者の方々を人材交流することによってレベルアップするという側面と、学生ですね、次に入ってくる学生であるとか修士・博士課程の学生、次の世代を担うような人たちを対象とする人材育成プログラムという形で、2つフェーズを分けて考えています。
 この人材育成プログラムの中はどちらかというと、別に専門分野の人たちだけじゃなくて、広く人社系も含めて、ビジネスを学ぶ人も含めて、広くこういう分野に入ってくる人たちの数を増やしていく、全体のマスを増やしていくという意味でこのプログラムをつくらせていただいているので、狭く捉えないで、広く捉えさせていただきたいなというふうに思っています。
 武田先生からすごく重要な御指摘があったのですけれども、アカデミアの中での評価というのはどちらかというと論文だけで評価をされるということが一つ問題になってくると思っていまして、企業での共同研究、あるいは企業からお金を取ってくるということ自体が大学の中で評価される仕組みというのを入れていく必要があるなと思っていまして、人給マネジメント改革の一環として、こうした評価システムについても改革をしていくということもぜひ求めさせていただきたいなと思っています。
 和田先生、川越先生から、産業・科学革新人材、名前がおかしいという指摘もあったのですけれども、この人材像というお話もあったので、ここはぜひ、制度設計の中でどういう人材像を目的とするかというところはぜひ明確にしていきたいなと思っています。
 あわせて、和田先生から国際性に関して御指摘がありました。これはどちらかというと日本の大学に対して投資を促すというところがあるので、支援対象は日本の大学ですけれども、その大学が海外の企業と組んだりとか海外の大学と組んだりというのは全然構わない。むしろそうしていただきたいと思いますし、海外からの留学生を支援する、RAで雇用するみたいなこともぜひ積極的にやっていただきたいと思いますので、そうした国際性もぜひこの中では担保させていただきたいなと思っています。
 宮崎先生からあったように、企業のインセンティブをいかにして働かせるか、これは我々が非常に悩んでいるところでして。学生の獲得というのもあると思うのですけれども、企業側が投資を大学に促すための仕組みというのをもう一工夫できないかなと思っていまして、ここはぜひ制度設計の中で具体化を考えていきたいなというふうに思っています。
 もちろんこれは我々の文科省の事業ではあるのですけれども、経産省であるとか、あと内閣府のほうとも連携・協力しながら進めさせていただきたいと思っていまして、まさに産業人材のプランというのは、前政権のところで新資本の実行計画とかに入ったときには複数の省庁の共同で検討、推進する事項になっていますので、引き続き連携をさせていただきたいなと思っています。
 最後、事務体制ですね。クロスアポイントメントで事務処理体制が複雑になるというのはおっしゃるとおりなので、ここは、この事業の中でも体制整備に関する支援というのを一体的に進めるということを何度も申し上げていると思いますが、研発マネジメント人材あるいは事務職員、技術職員も含めて、大学の中でこうしたクロスアポイントメントが普通に進められるような事務処理体制というのをぜひつくっていくということも考えさせていただきたいと思いますし、それを促進するに当たってクロスアポイントメントの制度が使いにくいということであれば、幾つかのガイドラインとかで示させていただいていますけれども、あそこの改訂みたいなことも併せて考えさせていただきたいなと思っているところです。
 すいません。抜けがあるかもしれませんが、以上です。
【狩野主査】  いえいえ。すごい把握能力だと思って聞いておりました。ありがとうございました。
 一つだけ思い出してしまったのは、医療系において、実際というか、実用に関わるところというのは、要は医者みたいな存在で、他方で、研究に関わる人というのは研究者みたいな存在なわけですけれども、その中で実際に関わってお金が回るところを、立ち位置を強くすると、基礎系に行く人が減るのですよね。だから、そこの逆に基礎系というのは一体どういう魅力があって、そちらに行くとどんなことができて、お金がもしかしたら少ないかもしれないけれども、どんな喜びがあるのかということについてしっかり語れるということも、これを進めるのと並行して強めていくべきことになっていくだろうなと聞きながら思っておりました。
【奥人材政策課長】  あと一点。すいません。稲垣先生のほうから、これは一対一なのかみたいなことを伺ったと思うのですけれども。コンソーシアムにしたほうがいいのかみたいな話があったと思うのですが、これはラフな絵なので、1大学・1企業みたいな形で書かせていただいていますけれども、実際上は1大学・複数企業のほうが多分普通だと思いますし、逆に複数大学が組んでこういうものを出してくるというのもあると思うので、いろいろなバリエーションがあり得るかなと。それも全然排除する必要なく、広く公募ができるような形で設計したいなと。
 今の高市政権の下で、官民の投資拡大であるとか人材育成と研究開発を一体的にみたいなことは広く所信表明とかでもうたわれているので、そうした経済対策とかにもこれはぜひ載せていければと思います。
【狩野主査】  力強い内容でありがとうございました。ということで、このような御意見も踏まえて、事業を更に御検討いただければと思っております。
 それでは、閉会の前に事務局側の課長よりも偉い方に御発言いただくという流れがございまして、今お残りなのが福井さんだけなので、すいません、福井審議官お願いいたします。
【福井大臣官房審議官】  審議官の福井です。局長は所用により中座させていただいていますので、私のほうから。
 本日の御議論、ありがとうございました。最後の産業・科学革新人材事業のほうは新規事業ということで、新規に要求するに当たっては、こういった人材委員会の場でぜひ審議していただければということだったと思います。
 いただいた御意見は、今後、概算要求が佳境を迎えてきますので、その財務との議論にも大変大きな力になっていくと思いますし、予算を取ってくるだけじゃなくて、執行が本当に重要だと思いますので、そういった制度設計、まだまだいただいた意見を踏まえてやっていかなきゃいけないところが多々あると思いますので、それの参考というか、そこで実になるように実現させて、人材課のほうでやっていただけると思いますので、本当にありがとうございました。
 前のほうの議論でも、多様化ワーキング・グループでの取組とか、あとは、今後、技術職員のガイドラインの作成、まだ積み残したものもあると思いますので、スケジュールのほうございましたけれども、来年の最終取りまとめ予定まで引き続き、今年はこの人材委員会自体はこれでということかと思いますが、今日の議論を踏まえて、概算要求、そこで政府予算がどうなるかというのを見守っていただくとともに、また来年に向けての議論、引き続きよろしくお願いしたいというふうに思います。
 以上でございます。
【狩野主査】  大変ありがとうございました。いろいろ御期待もいただきました。よろしくお願いいたします。
 では、最後に、事務局から事務連絡をお願いできればと存じます。
【髙橋人材政策課長補佐】  本日の議事録につきましては、委員の皆様にお目通しいただき、文部科学省のホームページを通じて公表させていただきます。
【狩野主査】  ありがとうございました。
 ちょっと私の不手際で5分延びてしまいました。これにて本日は閉会といたしたいと存じます。傍聴の皆さまもありがとうございました。ありがとうございました。
 
―― 了 ――

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科学技術・学術政策局人材政策課