令和8年2月20日(金曜日)16時00分~18時00分
文部科学省内会議室及び Web 会議(ZOOM)
小泉委員、稲垣委員、網塚委員、江端委員、桑田委員、近藤委員、重田委員、杉原委員、高木委員、中村委員、野口委員、正城委員
西條科学技術・学術政策局長、福井大臣官房審議官、奥人材政策課長、中村人材政策推進室長、髙橋人材政策課長補佐、西川人材政策課長補佐、益田人材政策課長補佐、大場人材政策推進室長補佐
科学技術・学術審議会人材委員会
科学技術人材多様化ワーキング・グループ(第7回)
令和8年2月20日
【小泉主査】 では、定刻となりましたので、ただいまから科学技術・学術審議会人材委員会科学技術人材多様化ワーキング・グループの第7回を開催したいと思います。今回、最終回となりますけれども、ぜひ活発な御議論をお願いします。
本日の会議は、冒頭より傍聴者に公開しておりますので、よろしくお願いします。
本日は12名の委員に御出席いただいており、定足数を満たしていることを御報告いたします。
それでは、議事に入る前に、事務局より注意事項と本日の資料確認をお願いいたします。
【大場人材政策推進室室長補佐】 本日の会議は、対面とオンラインのハイブリッドでの開催となります。対面で御出席の委員は、御発言の際には挙手または名立てなどで合図してください。オンライン御出席の委員は、挙手機能により挙手ボタンを押していただき、主査から指名を受けましたら、お名前をおっしゃっていただいた上で御発言ください。
機材の不具合等がございましたら、対面で御出席の委員は会場の事務局にお声がけいただき、オンラインで御出席の委員はマニュアルに記載の事務局連絡先に御連絡ください。
資料につきましては、Zoom上でも共有を行いますが、会場でお配りしておりますので、皆様手元で資料を御覧ください。
それでは、資料を確認させていただきます。事前に送付させていただいた資料としまして、議事次第、資料1から資料2-4、参考資料1-1から参考資料4でございます。議事進行の過程で不備等がございましたら、事務局までお知らせください。
以上でございます。
【小泉主査】 よろしいでしょうか。適宜おっしゃっていただければと思います。
本日の議題は1つですけれども、議題1ということで、技術職員の人事制度等に関するガイドライン(案)について、ぜひ御議論いただければと思います。
まずそれでは、事務局より御説明をお願いいたします。
【大場人材政策推進室室長補佐】 資料は、資料1、資料2-1から資料2-4を基に説明させていただきます。
前回のワーキングの意見をまとめたものが資料1の1ページからとなります。こちらの内容を御紹介させていただきます。当ワーキングでの主な意見です。
総論です。グローバルな視点について俯瞰的に記載することが必要ではないか。技術職員の人数やポストについて定期的な調査が必要ではないかといった御意見。
経営層のリーダーシップとコミットメントにつきまして、設備マスタープランについても記載してはどうか。設備マスタープランは学内の財務担当者と技術職員との接点にもなる。
技術職員の組織的・戦略的マネジメントについて、ガイドライン本文の内容を図に落とし込むことの必要性。技術職員の業務内容について学内に周知する上でも、また、産業界から技術職員への職務転換や、共同研究費への技術職員の人件費の積上げに対する理解等が進むのではないかといった意見をいただきました。好事例についても図の意見をいただきました。次ですけれども、昔から存在している工作センターにおける技術支援といったものも内容として追加いただきたい。スキル標準及び評価基準についても、しっかり記載すべき。AI for Scienceの進展等によって、技術職員に求められる役割が相当変化することが想定される中で、新しいミッションを大学がどうつくり出し、新たな研究環境に技術職員をどう対応させていくかといった視点も加えるべき。
人事制度の構築です。技術職員に対して、人事制度改革等によって本ガイドラインが何を目指しているのかを記載する必要。10年20年先を見据えて技術職員が今後期待される仕事を示したほうが良いのではないか。全ての技術職員が自身のキャリアを日頃から考えて自発的にキャリア形成していくことが大切。クロスアポイントメント制度の活用はハードルが高いと感じており、活用への工夫など、踏み込んで記載できると良い。
次に、高度専門人材としての育成。技術職員が技術職員を評価するようにしていくためには、技術だけではなくマネジメントのスキルも育成していく必要。学内の職員全体を一体で組織として管理していく体制が重要。新しい制度設計をするのではなく、既存の制度を活用することを考えていくのが良い。まず、自大学で人材育成を行いつつ、学外の機会も活用していくというストーリーが良いのではないか。TCカレッジにおいて、各大学での取組を体系化し活用していくために、国からの後押しによって、窓口の見える化など、企業のコミットも促進できるような体制づくりを進めていけると良い。TCカレッジ以外の取組についても、全体として体系的に見える化していくことも重要。
安定的な雇用のための財源確保と人材交流の促進でございます。経営層のリーダーシップとコミットメントについては、第5章の安定的な雇用のための財源確保の部分にも記載してはどうかといった御意見。技術者の一番のステークホルダーは研究者であるので、研究者が何をすべきかという視点も必要。技術職員の支援の対価を支払うというマインド醸成や、優れた技術職員には相当の対価を支払うという考え方が重要といった御意見をいただきました。
15ページを御覧ください。こちらがその後開催された人材委員会(2月4日)での主な御意見です。
人事制度の構築というところで、3つ目のポツです。博士号取得者に対し、技術者、技術職員へのキャリアパスについてもメッセージをより明確にすべき。様々なキャリアパスがあり、かつそれを人事制度にどのような形で担保していくかという点は考えていく必要があるといった御意見をいただいております。
次に、資料2に移らせていただきたいと思います。まず、資料2-1は、概要の一枚紙となります。今日ガイドラインの案につきまして御議論をいただきますけれども、そちらの意見を踏まえて、またこちらも修正することになるのかなと思います。概要につきまして、何かこの中に絶対に入れないといけないというようなものがありましたら、また議論の際におっしゃっていただければありがたく思います。
では、資料2-2の説明をさせていただきたいと思います。まず、2ページに「はじめに」でございます。こちら、中ほどに「こうした」というところがございます。これは新しく加えた文言としまして、「技術職員一人一人が我が国の研究環境の向上に向けて果敢に取り組んでいくことが重要である。技術職員がその有する技能を十分に発揮し、我が国の研究力強化に貢献していくためには、技術職員の業務の組織化・一元化や、職階及び評価の確立及びそれに伴う処遇の充実・改善を含めた人事制度の確立、人材育成制度及びキャリアパスの構築が必要である。研究力強化を実現する上で核となるのは、研究者、技術職員、研究開発マネジメント人材、事務職員等といった多様なステークホルダーが、それぞれの専門性を発揮しながら連携できる組織をつくることであり、こうした組織づくりを主導することこそが、研究大学等の経営層に求められる役割である。経営層が多様な人材間の連携を促す環境の整備に責任を持つことで、はじめて制度が実効的に機能し、研究基盤の強化と大学経営の高度化が実現する」。技術職員部門の問題ということではなくて経営の話であるということと、それは組織全体として強くしていく、連携する必要があるというようなところを文言として「はじめに」に入れたところです。
次に、4ページを御覧ください。第1章の経営層のリーダーシップとコミットメントになります。この第1章に関しては、経営層にガイドラインをしっかり見ていただきたいという思いがありますけれども、ここをまずはしっかり押さえてもらいたいというところで、総論とそれぞれの章の各論を加えたものを入れたページとなります。こちらと概要というところが全体を理解する上で一番大切になるのかなと考えているところです。
総論の2行目です。「具体策として、技術職員の組織的・戦略的マネジメント、人事制度の構築、高度専門人材としての育成、組織体制の強化に向けた財源確保に取り組むことが求められる。」ということを書いています。「これらの取組は、研究大学等がそれぞれのミッション・ビジョンに沿って実行する研究戦略の内容として位置づけられるべきものであり、理事長、学長、理事、副学長等の経営層の主体的な関与なしには実現しえない」。
次に、第2章でございます。こちら、3行目、「研究大学等としてのミッション・ビジョンに基づく中長期的な計画のもとで、技術職員に関する組織体制の整備と人事制度改革を一体的に進めることが肝要である。」という文言を入れました。
次の次の段落です。マスタープランについてもこちらに書かせていただいております。「財務面についての責任も負う経営層のリーダーシップと技術職員の知見が有機的に結びつくことで、機関全体としての研究基盤を着実に整備することが可能となる。」という文言を入れさせていただきました。
このページの一番下にAI for Scienceの記述があります。こちらは、「急激な変容に応じて、技術職員に求められる業務・スキルの変化が予想されるとともに、AI関する知見を有する高度専門人材の確保等の要請が高まることが見込まれる。科学技術や社会情勢の進展が著しい状況下において、今後求められる技術支援のあり方を予測することは容易ではないが、経営層には、学内職員それぞれの知見をあますことなく活用し、科学技術の潮流に即した研究環境を実現していくという高度な大学経営が期待されている。」ということで結んでおります。
第3章、第4章、第5章につきましては、また後ほど各章のところで説明させていただければと思います。
次のページをお願いします。6章です。今回6章の事例については、もともと2章にあったものをこちらの章に移したことと、東京科学大学を加えました。2章に記載されていた内容について、ここはかなり充実したものとなりました。こちら、経営層の積極的な関与した組織体制だということだけではなく、実際どのように有効に機能しているのかということと、加えて、何が実現できたのかということを書きました。各大学、取組として参考になるのではないかなというような狙いです。
まず、北海道大学です。2つ目のポツ、技術連携統括本部に、司令塔組織となる事業統括室(PM室)を設置し、本学のビジョンを反映した統合的な施策管理と戦略的意思決定の推進体制を構築している。その2つ下ですけれども、PM室の下に置く専門部会に、技術職員が構成員として参加し、将来構想、技術連携広報、研修実施等の検討を行っている。専門部会が、現場からのフィードバックを丁寧に収集・整理。これをPM室が本部施策として具体的に反映させることで、組織全体の実効性と生産性の向上につなげている。
東京科学大学です。研究インフラ担当副学長を機構長とする、リサーチインフラ・マネジメント機構で全学の技術職員を一元管理。そちらに設置した研究基盤戦略会議、人材専門委員会等により、経営層のビジョンを技術職員と共有。各種委員会に技術職員が参画し、技術職員主導により、設備マスタープランの策定、技術職員のキャリアパスや人事制度、TCカレッジをはじめとした研修制度の企画立案を実施しているところでございます。
次に、信州大学です。こちらは統合技術院に技術職員を一元化している。この院に関しましては、院長に総務担当理事、副院長に研究担当理事を充てることで、技術職員の人事制度を大きく動かすことを実現。この運営会議を年間3回開催し、両理事、全ての理系学部長等のほか技術職員の上位職が構成員として参加している。また、同会議や月2回の実務担当者会議に研究開発マネジメント人材が同席することで、機関の設備・機器や技術支援人材等の課題を研究担当部門が把握。それを基に、執行部への共有や、研究戦略の提案を可能としている。具体的には人事戦略として、マネジメント力強化を目的に技術職員を内閣府に出向させるなど、これまでにないキャリアパスの形成に取り組んでいる。
山口大学でございます。山口大学は、総合技術部を設置し、研究担当理事を本部長に配置。技術職員から部課長を充て、全学的な研究等に関する技術支援体制を整備。3つ目のポツですけれども、マネジメントトラックとマイスタートラックから成るダブルトラック制を導入するなど、トップダウンによる制度改革を推進しているというところでございます。
次の8ページをお願いいたします。第2章は技術職員の組織的・戦略的マネジメントで、(1)が技術職員に求められる役割です。こちらは下から2段落目ですけれども、技術職員が期待される役割を十分に担い、活躍していくためには、多様なステークホルダーの理解が不可欠。研究大学等の経営層だけではなくて、研究者や研究開発マネジメント人材、事務職員も、技術職員が高度専門人材として活躍できるよう、必要な体制整備等に積極的に関与していくことが期待されると書きました。そのようなことが実現すれば、例えばでございますけれども、「研究に必要な技術支援への対価は、適切に評価された上で、技術系部門の体制整備等のために経費として扱われることが必要」だというように書かせていただいております。
次に、丸1から丸3までが技術職員に期待される役割です。丸1、研究基盤の確保でございます。こちら、新しく入れた文言としましては、このページの一番下です。「研究に用いる設備・機器は高度化・複雑化が進み、その導入や活用能力の有無が研究成果の質や創出スピードに決定的な差をもたらすようになることが見込まれる。研究ニーズに基づいた新たな機器・技術を開発・製品化し、それらを用いた研究成果を創出することや、機器・技術の汎用化を実現できるエコシステムを構築することは急務であり、開発段階にある機器・技術のアーリーユーザー等として、技術職員がこうした取組に参画することは、研究基盤の強化において重要である」というところです。
丸2、研究者等との協働に関しまして、こちらはワーキングで意見が出ました。1段落目の最後のほうです。「このほか」のところで、「教育支援、精密加工、試作、装置の設計・改良といった従来から技術職員が担ってきた業務もまた、研究を支える上で不可欠な要素であり、今後もその重要性は変わらない」と、このガイドラインに記載させていただいたところです。
丸3が、技術力を生かした社会との連携というところでございます。
10ページをお願いいたします。(2)技術職員の組織化、丸1、技術系部門の組織化と実効性ある体制の構築です。こちらはクロスアポイントメント制度についての事例をということで、筑波大学の事例を今回新たに紹介させていただいております。10ページの一番下です。特別共同研究事業の下、高度な計測装置を扱える企業の技術者を高度専門人材として、クロスアポイントメント制度を活用し教員職で雇用。研究担当副学長が機構長を担うオープンファシリティー推進機構と連携し、研究者に高度な技術支援を行うとともに、学内の学生及び企業の技術者への技術指導等を通じて、大学全体だけではなく関係する分野の技術力向上に貢献。クロスアポイントメント制度を含め、技術系高度専門職の待遇向上に向けた更なる検討を進めていると。今日、重田先生がこちらは詳細を説明していただけると伺っております。
次に、丸2で組織改革と人事制度改革の一体的な推進がございます。
11ページの下です。(3)研究支援体制や職務内容の可視化としまして、丸1、研究基盤や技術支援サービスの可視化。こちらは加えた文言としましては、最後の1行目から始まります。「民間企業が機関の技術職員の役割を理解し、共同研究費に技術職員の人件費等を適切に計上することへの理解促進にも寄与する。さらに、民間企業との人事交流や、民間企業から機関への人材確保の可能性を広げる契機にもなり得る」ということです。ポンチ絵の4枚目にその役割という表を作っておりますけれども、こことセットになるのかなというふうに理解しています。
次に、丸2で職務内容の可視化がございます。
次、13ページ、人事制度の構築でございます。(1)優秀な人材の確保、丸1、業務内容に応じた柔軟性ある処遇の実現でございます。ここは3行目にありますが、技術職員の採用時の給与は、画一的な給与体系に基づく一律的な設定ではなく、実務経験や人材市場の状況などを総合的に勘案した柔軟な決定が求められるというところで様々説明をずっと続けているところです。ここで新しく加えたものとしましては、真ん中辺り、「国立大学法人における」というところから入れております、いわゆる承継職員についての説明でございますが、ここでの内容としましては、「承継職員であることをもって、各法人における独自の処遇設計を制限するものではない」というような事実を記載しております。
「したがって、国立大学法人においても、研究大学等が求めるスキルと、採用する人材の専門性や経験を踏まえて、柔軟な給与設定による雇用をすることが可能である。国家公務員の俸給表を参考とする場合でも、採用段階から上位級を適用することや、法人独自の手当を設けることができる。また、承継職員ポストを用いず、年俸制による雇用形態を導入することも可能である。これは、民間企業等でスキルを磨いて比較的高い年齢層で雇用する場合など、退職手当が処遇面で大きな魅力とならないケースにおいて有効な制度だと考えられる。なお、年俸制は必ずしも任期付き雇用とする必要はなく、期限の定めのない雇用とすることで、人材の定着を図ることが可能となると考えられる」。
事例として、新たに大阪大学を加えました。大阪大学は、技術職員にポイント制度というものをつくっています。保有するポイントの範囲において大学が求める業務内容に応じた職階で柔軟に職員の採用や昇進を可能としており、また、教員と技術職員のポイントの合算使用も可能とし、より柔軟な人員配置や組織運営を可能としています。さらに、新たな職階として技術教員を創設しており、技術職員から技術教員へのジョブチェンジや、民間企業等の高度専門人材を技術教員として採用することも可能となっています。研究大学等が所属するポストドクター等の新たなキャリアパスとしても期待されるものでございます。
次、丸2の多様な採用ルートの確保で、ここはタイトルを変えさせていただきました。採用ルートにも多様性があるということの記載からということで、文章を少し整理させていただいたものです。この中で、事例紹介として大阪大学を加えております。大阪大学は、高度技術支援人材に対して、補助人材である技術補佐員を雇用する経費支援制度を整備しています。この制度により、2ポツ目になりますけれども、技術補佐員等に定型業務を任せることで、技術職員等が本人しかできない高度な分析・解析支援により集中できるほか、研究者の研究課題に踏み込んだ高度な技術支援や技術研鑽のための時間の確保などを可能にしているというものです。
次に、北陸先端科学技術大学院大学の取組も事例として紹介させていただきました。
15ページの一番下のところ、(2)評価に基づく処遇と業績評価の在り方がここから開始しております。次のページお願いいたします。ここで新たに加えたものとしましては、下から2段落目の終わりのほう、「加えて」のところです。技術職員の評価をどのようにするのかという点については、これまでヒアリングやワーキング等でも課題として言われていたかと思います。「専門領域や分野が多岐にわたる技術職員の業務を適切に評価するためには、個々の業務を可視化した上でその専門性や難易度に応じて類型化し、それぞれの業務類型にかかるエフォートと業績を把握することも有効と考えられる」ということです。
こちらは参考のところに、同ページ~16ページにありますけれども、書かせていただいております。機器・分析センター協議会でエフォートテーブルという枠組み、概念を示しています。技術職員は多岐にわたる業務を担っており、その内容は個々の職員によって大きく異なります。エフォートテーブルは、こうした業務を整理し、実際の職務に応じたエフォート配分を設定するためのものであり、評価者と本人が職務内容を共有し、相互理解の下で評価を行う基盤として提案されています。各大学の実情に応じてカスタマイズして活用することで、業務管理や評価の適正化、さらにはキャリアパス設計の前提整備に資する可能性があると加えさせていただきました。
次が(3)キャリアパスの構築でございます。こちらは新しい情報というところはないのかなと思います。
次が18ページで、(4)学内表彰制度でございます。
その次が19ページになります。第4章、高度専門人材としての育成です。ここで(3)研修にかかる情報の共有と体系化というところで、丸1、TCカレッジ、丸2に大学共同利用機関を入れております。19ページの一番下側で、「TCカレッジには、国と連携し、技術現場からの課題の収集・分析や重要となる技術分野の把握、各機関の研修情報の共有基盤の構築など、研修体系全体を支える中核的な役割を担うことが期待される」と入れています。
丸2の大学共同利用機関における取組でございます。大学共同利用機関では、これまでの研究活動の中で蓄積されてきた高度な技術やノウハウを基盤として、技術職員を対象とした研修や技術交流の枠組みを整備してこられました。各機関が保有する専門設備や先端的な技術を活用し、実践的な研修や技術相談、共同研究を通じて、専門性の高い技能の継承と高度化を図ってきているということで、ここは自然科学研究機構とKEKの取組を詳細に書かせていただいております。
次に、23ページとなります。第5章で組織体制の強化に向けた財源確保です。こちらは、ワーキングでの意見を踏まえて書いた内容が、最後から2つ目の段落になります。まず、具体的にどういったことを実現させるのかというところを先に書かせていただきました。「技術系部門の活動により獲得した外部資金について、一定程度を技術職員の処遇改善等を含む技術系部門の体制強化に活用することなどが必要である。こうした財源確保は、大学経営改革の一環であり、構成員、特に研究者が技術職員の役割を適切に評価し、研究プロジェクト等の直接経費に技術職員の人件費を計画的に組み込むという発想への転換が求められる。そのためには、経営層は明確なリーダーシップとコミットメントを示し、技術職員の職務が研究大学等の研究力向上に直結するという認識を組織全体に浸透させ、技術系部門の体制強化の必要性への理解を組織文化として定着させていくことが不可欠である。」そして、財源を確保するために、以下の制度の活用が考えられると書かせていただいております。
丸1のところです。先ほどと少し重複しますが、「研究プロジェクトにおいて、技術職員が研究遂行に不可欠な役割を担う場合には、研究大学等の戦略に基づいて、そのエフォートに応じた人件費を直接経費として計上することが考えられる」。こちらの説明で、関係府省申合せ、各大学の皆様御存じのものだと思いますが、そちらの読み方についての説明もしております。そこで、別添で府省共通経費取扱区分表というものがございます。その中で、具体的な使途の例示として「技術補佐員」と記載されておりますが、「技術補佐員という職名に限らず、期間の定めのない労働契約を締結している技術職員にも適用することが可能である」ということをこのガイドラインに書かせていただきました。
次に、丸2で人件費に対する目的積立金の効果的活用です。こちらもブラッシュアップしています。目的積立金はまず、人件費として使えるものとして認められているということを書かせていただいております。「教育研究の質の向上及び業務運営の改善など各法人における中期計画に基づき、物件費・人件費に使用することができる。また、目的積立金は、文部科学大臣の承認を受けることで、中期目標期間だけではなく、期をまたいで使用することも可能である」というような記載をさせていただきました。
丸3、民間企業との共同研究等におけるインセンティブの活用というところで、このガイドラインの内容としては終了となります。
今回新たに御提示する資料としましては、資料2-3もございます。こちらは技術職員の業務のキャリアパスのイメージとして、どういった仕事、業務があるのかということと、どのようなキャリアパスがあるのかということを一枚紙でまとめたものでございます。
一番下を見ていただければと思いますが、業務例としまして、左側の一番下に教育研究、そして右側に研究開発とあります。このように幅広い仕事があるということを簡単に説明した内容です。
そして、その少し上でございますけれども、多様な採用ルートの確保、地区別採用やキャリア採用ということをここに書かせていただきました。また、キャリアに応じて上位職階での登用も想定されます。
左側と右側に矢印が分かれておりますが、左側がマネジメント系統です。係員、主任、課長、技術部門長、副理事等と経営層における活躍につながっていくキャリアパスの中で何を学んでいくのかということがその左側にありますが、ジョブローテーション、出向、TCカレッジ、マネジメント研修といったところがあるかと思います。
一方で、スペシャリスト系統も右側に載せさせていただきました。幾つかの大学で取り組んでいるものであり、ここでの役職名はイメージだと御理解いただければと思います。上席(課長級)、主幹(部長級)、上席主幹というところで、それぞれTCカレッジ、博士号・専門資格等の取得を記載しています。一番右側には、アカデミア・企業というところがございます。こちらは、企業からスペシャリストとして採用するということも十分考えられると思いますが、そういったときに例えば主幹(部長級)での採用や、上席主幹としてインセンティブを設計して採用するということも、十分キャリアパスとしてはあり得るものだと思われます。そういったところも図として示したものでございます。
資料2-3の説明は以上です。
参考資料としまして、これまでヒアリング等を行っております各大学の取組を全て載せております。こういったところも機関の参考になるかと思いますが、ヒアリング等を行ってからかなり時間がたっているというところもあるので、これから機関等への内容の確認を通して最新の情報を載せるということにしたいと思っております。
資料の説明は以上となりますが、もう一つだけ、スケジュールについてです。本日のワーキングが終わりましたら、その意見を踏まえて事務局で修正します。その内容につきまして、3月中の開催を予定している人材委員会に提出することとなります。人材委員会に提出し審議をしていただきまして、最終的には、3月中でございますけれども、人材委員会のクレジットで公表する予定となっております。
私からの説明は、長くなりましたが、以上でございます。
【小泉主査】 大場さん、どうもありがとうございました。
そういった意味では、このワーキング・グループとしては、今日いろいろまた御意見をいただいてブラッシュアップしていき、案としては固めていきたいと思っているところです。これまで、第6回になりましたけれども、本当にワーキング・グループの委員の先生方、いろいろと御意見いただいて、ワーキング・グループの場だけでもなくて様々にメール等でも御意見いただいて、内容としてはかなり充実したのかなと思っています。今御説明もありましたけれども、前回いろいろ御指摘いただいた点も大分取り込んで、内容としてもかなり充実したものになったと思います。まずは、委員の先生方、本当にこれまでの御議論ありがとうございました。今日もよろしくお願いいたします。
また、人材政策課の奥課長、中村室長はじめ、本当に人材政策課の皆さんに丁寧に聞き取っていただいて、また、丁寧に調べていただいたり、各大学の事例等も調べていただいたりして、本当に良い形でまとめていただいて、どうもありがとうございました。
今日もそういった意味では様々に御議論いただければと思っております。特に、今後どうやってこれを研究現場、大学の現場のほうに実践と実装していくかというところですね。我々委員、そしてここにお集まりの文部科学省のメンバーの中の意識はかなり高まっていると思いますが、我々の意識と現場の意識にまだまだ乖離があるのではないかと思っています。ここのガイドラインに書いた真髄といったものをどうやって現場に届けるかというところです。
今回、資料2-1や資料2-3、ポンチ絵のようなものも用意しております。特にポンチ絵について、こういったものがもっとあったほうが良いということや、資料2-1、資料2-3のところで、こういった形でもっと書いたほうが良いのではないかというところも含めて、現場へどう伝えていくかという観点でも、今日は、中身の話もそうですが、現場にどう伝えていくかというところでも御意見をいただければと思います。
もともとこのガイドラインは、一番初めにこのワーキング・グループを始めたときに、これは単に技術職員の人事制度云々だけではなく、日本の国の科学技術イノベーションをどうやって進めていくかという大きな議論からしましょうというところからスタートしたところです。そして、大学の研究力強化という観点も議論しました。
その一方で、今回ずっと議論していく中で、彼らが本当に自分たちに誇りを持って技術といったものを発揮し、そして大学の研究力、国の科学技術イノベーションにどう関わっていけるかという、技術人材、技術職員の皆さんをいかにエンカレッジするかというところも大変重要なのかなと思います。そういった観点でもぜひ、技術人材、技術職員の皆さんに自分事として思ってもらうこと、そしてやはり大学の経営層にメッセージを届けることが重要なのかなと思っています。
そういった意味で、「はじめに」や第1章のところが充実した記述になってきたのかなと思っています。いずれにしても、このガイドラインの内容をいかに大学の研究現場、技術職員の皆様、経営層の皆様に届けるかという観点でも、ぜひ、今日は御議論いただければと思っています。
それから、もう一つ。本ガイドライン案について、今日の日本経済新聞の朝刊に御紹介いただいております。江端先生のコメントも出ておりましたが、そういった形でも注目を浴びていると思いますので、ぜひ今日も忌憚なく御意見いただければと思います。
細かく個々また見ていきたいのですが、全体を通じて何かありますか。稲垣先生、お願いします。
【稲垣主査代理】 「はじめに」に対応する形で「おわりに」もあったほうが良いのではないかなと全体を見て思いました。ぶちっと切れているので、最後に改めて、小泉先生がおっしゃったようなメッセージも含めて入ると良いのかなと思って聞いていました。
【小泉主査】 分かりました。ありがとうございます。前回もそういった議論があったところですけれども、そのあたり、野口先生も何かございますか。
【野口委員】 私も前回そのように発言させていただきましたが、包括的な「はじめに」のところで全体を押さえており、「おわりに」という形よりも、最後のところは5章という形で締めるのが良いのではないのかなというような御助言も事務局からいただきましたので、それに対してはそうではないかというように合意をした次第です。
【小泉主査】 ありがとうございます。
そのあたり、最後は座長一任でよろしいですか。
【稲垣主査代理】 はい。
【小泉主査】 ありがとうございました。中村先生、何かございますか。
【中村委員】 大丈夫です。
【野口委員】 では、私のほうから意見させていただきます。
【小泉主査】 よろしくお願いします。
【野口委員】 読ませていただいて、非常に精選されてよく理解できる内容と思いました。大概、読まれる大半は、長文よりも、まず、概要を読むんです。
【小泉主査】 資料2-1。
【野口委員】 はい、資料2-1です。資料2-1もそうですが、タイトルが「人事制度等に関するガイドライン」と書いてあるので、本文に行くと多分目移りするのが、やはり人事制度の構築という第3章になろうかと思います。特に第3章の13ページ以降も非常に特化して書いています。
その上で、最後の学内表彰制度のところはまだまだこれからで、学内表彰制度も重要ですが、国や関連機関の表彰制度をもっと厚くした上で、学内でもそのような文化を醸成させていくという流れになると思うので、「学内」は逆に取ったほうが良いのかなと思いました。本文中の表記もそのような感じがいたします。
そして、できれば事例紹介も、(4)の表彰制度や第5章のところももし入れることができれば、さらにこの詳細版の厚みが増すのではないのかなということを感じました。
加えて、2点です。これもちょっとディテールのところになりますが、ガイドラインの概要の資料2-1のところで、やはり文字というのは非常に重要だと思っていて、第3章の先ほどの学内表彰制度の下のところにも文字を入れるとか、あと、その下の第4章の(2)もその間に1行入れるとか、少しそういうふうに文字量の工夫を凝らしたほうが、内容の軽重のところでも、客観的に見たときにバランスが取れて重要だなと思われるので、入れたほうが良いのかなと思いました。
最後に、キャリアパスのイメージ図のところですけれども、私も非常によく出来ていると思いました。その上で2点なのですが、左のマネジメント系統のところで研究開発マネジメント人材としての業務というのがあります。ここは多分シンクロするところもあるとは思うのですが、この箇所は技術職員としてのマネジメント人材の業務のところではないのかなと思われます。ですので、左のところは「研究開発」を外して「マネジメント系人材としての業務」と記載し、できれば右のスペシャリスト系統のところも、同じように右上のところに「スペシャリスト系人材としての業務」としての表記を入れたほうが、いわゆる左右の違いというコントラストで分かりやすいのではないかと思いました。
最後に、下のこの図も非常によく出来ていますけれども、係員、主任というのがマネジメント系人材のところにあって、スペシャリスト系人材のところにはないです。ここのところももし何か付随して入れるような職種があれば入れ、もし入れないのであれば、例えば係員、主任は共通で、そこから分かれていく等、少し分かりやすい表記をしたほうが、この箇所と資料2-1の概要図というのは非常に重要だと思うので、良いのではないのかなと客観的に思いました。
以上です。
【小泉主査】 多岐にわたり御意見いただき、ありがとうございます。確かに、例えばガイドラインの第3章の終わりの学内表彰制度の中を見ると文部科学大臣表彰等も書いてあるので、そういった意味では、「学内」を外して表彰制度としても良いかもしれないですね。どうですか。
【大場人材政策推進室室長補佐】 意図としましては、やはり文科省の表彰制度等を得た人を、さらにそこでもう1回学内でしっかりと評価して、みんなに知ってもらうというような意味合いですので、ここは学内表彰制度にしたいなと考えています。文科省の表彰制度に頼らなくても大丈夫です。学内で独自につくってもらったものでもすばらしいことだと思います。
【小泉主査】 分かりました。ありがとうございます。
それから、ポンチ絵のところ、資料2-1、資料2-3のところですかね、御意見ありがとうございます。そういったことも踏まえて、例えば資料2-3は、技術職員、人事制度双方のメッセージになっていると思います。資料2-1に関しては本当に概要ということなので、どこを強調していくかというのは、例えば今の学内表彰制度のところに言葉を足す等、そういったところがあっても良いかなというところでしょうかね。ありがとうございます。
あと、学内表彰制度のところ、または第5章のところは、もし事例があればというところなのですが、このあたり、大場補佐、どうですか。
【大場人材政策推進室室長補佐】 そうですね、実感はありますので、事例は探してみたいと思います。
【小泉主査】 ありがとうございます。もし事例があれば、さらに具体的になるかもしれないなと思ったところです。ありがとうございます。
何か全体を通じて……、もう細かく見ていきましょうか。
では、細かく見ていきながらいろいろ飛んでも良いので、例えば経営層へのメッセージという観点で、「はじめに」や第1章のところ、またはポンチ絵のあたりで御意見等、またはこうしたほうが良いといったアイデア等ありましたら、いただけますでしょうか。
桑田先生。
【桑田委員】 全体観なのですが、3つぐらいあったのですけれども、まず、このポンチ絵は、とにかく文章も全てよく分かりやすくなって、おまとめありがとうございました。
その上で、結局このポンチ絵とセットになっていろいろな方に見ていただくということになると、実はこのポンチ絵にはやっぱり教育研究のほうに貢献していることがはっきり書いてありますが、2-2はベースになっていますという言い方、それから今までやっていましたという言い方にとどまっていて、そのウエートが何となく見えないようになってしまっています。
【小泉主査】 資料2-3ですね。
【桑田委員】 資料2-2です。すみません。資料2-2と資料2-3を比べています。これの一致性はやはり取ったほうが良いと思うので、できれば資料2-2のガイドライン(案)のほうなのですが、教育を今までやっていた、ベースであるというような言い方になっているところを、きちんとこの役割を担っていますということをどこかにしっかり書いておくということは必要かなというふうに思いました。この対比はぜひつけてほしいということです。
それからもう一つ、大学への実装の話が今出てきていましたけれども、この資料の使い方の中で、文科省としては、情報発信をしていく、それから大学の執行部や経営層に向かってよく理解をしてもらうというだけの使い方でよかったのでしょうか。まず、一義的にはそれで良いのですが、多分この職の労働市場をもっと活性化していかなければならないというときに、こういう職業でこういう業務をやっていて、これだけ非常に大切なことで将来性があるということをお伝えするためにもぜひ使っていくべきだと思います。ガイドラインの完成をもって、情報発信していくチャンスをもっと増やしていくアクティビティーを、していかなければならないように思いました。
そうすると、もう一つだけ疑問が最後に出てくるのですけれども、これは今後になると思うのですが、研究開発マネジメント人材のガイドラインを昨年出して、今回、技術職員のガイドラインというところで、参考資料2でガイドライン作成の経緯とガイドラインの位置づけを読むと、もう少し中身をしっかりと見て、2つつくっていきましょうということだけは分かるのですけれども、大学に実装しようとしたときに、人事制度がどういうふうな関係になってくるのかというのが、これだけを読むだけでは実装しきれない気がしています。
具体的には、本学でも今やっていますが、マネジメント人材と技術職員とどういうふうな並びで人事制度を置いていけば良いのかというのは、やはり相変わらず答えが出ていないです。この課題が残っていながらも、もしこういう図柄と前の図柄との対比性、関係性、ブリッジングみたいなものがどこかで示唆できるのであれば、あるいはこれからこういう議論がされるということが言えるのであれば、そういうことも宣伝していくということが一つ大切かなと思います。皆さん困っていると思うので、ガイドラインとして、ぜひそういう役割を果たすとうれしいかなと思った次第です。
私から以上です。
【小泉主査】 桑田先生、ありがとうございます。特に資料2-3、それから資料2-2、今ガイドラインとして内容を詰めたところ、そして資料2-3がポンチ絵として出ていく場合に、資料2-3を見て資料2-2に振り返っていく、または資料2-2を見て資料2-3を見ていくという、資料2-2と資料2-3のポンチ絵のところが、これはどこに書いてあるのか分かったり、内容がお互いに、こちらがこちらを参照してというようなことが分かる形にしておくのは重要かもしれないですね。それぞれ独立しているわけではないので、特に資料2-3はあくまでも資料2-2のポンチ絵であるということが分かるようにということは思いました。
それから、最後のところが、僕の理解だと、我々このメンバーでつくったガイドラインとしては、研究開発マネジメント人材の人事制度等に関するガイドラインがあります。そして、今回の技術職員の人事制度等に関するガイドライン、それから以前、江端先生のところでつくられた設備共用のガイドラインと、ガイドラインがこれで3つそろうわけです。それぞれのガイドラインを実装していくときに、お互いに関連性があって、大学としてはそのガイドラインをどう実装すれば良いのかというのをもう少し広い視点で、このガイドラインだけではなく、いろいろなガイドラインを、関係性等を見ながら考えなければならないという点をもう少し考える必要があるというところですかね。
【桑田委員】 そうですね。答えが出るかどうか分からないのですが、3個ガイドラインが出ているのであれば、やはり関係がどうかというあたりがどこかで補足されるとうれしいかなという気がしました。
【小泉主査】 分かりました。ありがとうございます。
近藤先生、お願いします。
【近藤委員】 野口委員や桑田委員から出たとおり、私も、3つガイドラインがあって、やはり研究基盤機器の共用推進ガイドラインは、チーム共用ということで教員や技術職員や事務職員、URA、また、研究開発マネジメント人材のガイドラインにおいては、やはり職階を上がっていくキャリアパスのほかに、教員、事務職員、技術職員から転換するというようなことが書かれていますので、この資料2-3にも、「研究開発マネジメント人材としての業務」のところで技術職員がURA、研究開発マネジメント人材にキャリアパスをしていくというルートが一体的に分かるような絵があると良いかなと思った次第です。
【小泉主査】 ありがとうございます。ほかのガイドラインに書かれた内容も含めて、技術職員は技術職員としてのキャリアパスのみではないというところも分かるように、そして設備共用のガイドラインに書かれたチーム共用という考え方とも…、ポンチ絵は幾つもあっても良いのかもしれないです。技術職員としての目線で描くポンチ絵もあれば、経営層が見たときに必要な情報が書いてあるポンチ絵もあり、もしかしたら全部を一つにまとめなくても、いろいろな視点でまとめていくということもあるかなと思います。ありがとうございます。
高木先生、お願いします。
【高木委員】 御説明ありがとうございました。大変よくまとまっていると思います。
1点気になりましたのは、技術職員の位置づけが、研究支援人材で良いのかということです。「支援」と言ってしまうと、研究者と技術職員で上下関係があるという気がします。以前より大分少なくなったと思いますが、依然「研究支援」という表現がこのガイドラインに出てきます。例えば、研究推進人材とか研究強化人材とか、あくまでも対等だという位置づけの表現にすべきではないかと思いました。今まで各大学の事例をいろいろお伺いしますと、その点をかなり意識された取組を進めておられますので、ガイドラインにも反映できればと思いました。
以上です。
【小泉主査】 ありがとうございます。そのあたりの書きぶりというところは、例えば資料2-2の2ページ、「はじめに」のところの真ん中下あたりで、「本ガイドラインは、技術職員を個別の研究室や研究プロジェクトにおける補助的存在ではなく、研究者や研究開発マネジメント人材、事務職員等と二人三脚で研究大学等の研究開発を推進する高度専門人材と位置づけ」云々という、この辺りをいかに全体を通じて強調していくかということですね。
【高木委員】 そのとおりです。表現としても「研究支援」という言葉は見直すべきだと思いました。
【小泉主査】 ありがとうございます。この辺、ほかの委員から御意見等ございますか。
野口先生、お願いします。
【野口委員】 私どもでは、組織的に使う、「支援」というのはどうしても支えていくというイメージ感がおっしゃるとおり非常に強いので、ともに歩む「推進」ということに言葉は全部置き換えています。
【小泉主査】 そうなのですね。ありがとうございます。
【野口委員】 ですから、今いろいろな大学でも研究支援部という名称表記はないです。多くが、研究推進部で、研究推進部長が例えば事務方で、産学連携推進部長が教員系というような体制です。ですから、「支援」が「推進」に置き換わっているケースが、高木先生おっしゃるとおり非常に多いと思います。
【小泉主査】 なるほど。分かりました。
大場さん、何かありますか。
【大場人材政策推進室室長補佐】 いえ。そこは適宜修正いたします。
【小泉主査】 ありがとうございます。
中村先生、お願いします。
【中村委員】 ちょっと違った観点でよろしいでしょうか。このガイドライン、一生懸命つくっていただいて、特に13ページのところにいろいろ処遇のところを書いていただいて非常にうれしく思います。
それと別の話ですが、これ、大学の経営層に読んでもらおうと思って書き上げたわけですけれども、来月に技術職員の研究会があるので、ちょっとその話をしていたときに、分子研は私が話しているのであれですけれども、ほかの機関の技術職員がこのガイドラインが進められているということを知らないよという人が結構いて、これを進めるのは経営部だから良いのですが、技術職員の方にもこれを知っていただいて頑張ってもらいたいと思う必要があると思うんです。
小泉主査から紹介のあったこの日経新聞を見ると、大学技術職員処遇改善と書いてあるので、これだけ見ると、給料がよくなるのかなで終わってしまうのですが、その左に文科省研究力向上への指針と書いてあるので、技術職員の方が働きやすくなることで、我々のトータルの目標は研究を向上したいということがミッションなので、そのために、働きたい、働きやすい環境をつくるということが資料2-3のポンチ絵だと思うので、これの矢印で目指すものはやはり日本の研究力を進めるためであるということを念頭に置いたら、もう少し書き方が変わるかなという気も少ししています。
技術職員の方において少し認知が足らないのは、我々の周知が足らないので、これからもそのような会に行って広めていこうと思うのですが、どこか中に書いてあったはずですけれども、技術職員の方がいることで研究力が上がるというところを、ガイドラインではなくてこのポンチ絵にもあっても良いかなと思いました。
以上になります。
【小泉主査】 ありがとうございます。そういった意味では、経営層が自分事としてこれを考えてもらうということも重要ですし、今働いている技術職員または今、博士として大学院生にいる人たちが、自分たちが技術職員になったらこういうふうな未来があるのだということを、技術職員、または今後の未来の技術職員のキャンディデートたちに自分事として捉えてもらえるような形でメッセージを伝えられると良いかもしれないですね。
そういった意味では、確かに資料2-3のポンチ絵に全部を取り込んでしまうと結構複雑かもしれないので、そういう経営層向けのポンチ絵だったり、技術職員に自分事として考えてもらうようなポンチ絵だったり、そういったメッセージを誰にどう届けるかということ、そして中村先生がおっしゃるように、最終的な目標が日本全体としての、科学技術イノベーションの向上というか促進であるいうことを常にフラッグとして掲げておくということですね。
【中村委員】 まさにポスドクというか博士課程のキャリアパスを見せるのであれば、魅力的なポジションであることを伝えなければならず、技術系の方も、自身が持っているスキルをどんどん使っていきたいという方もいると思うので、魅力あるポジションであるような書きぶりになっていると良いかなと思います。
【小泉主査】 ありがとうございます。ポンチ絵のところでどう伝えるかというところ、また、今、中村先生がおっしゃったような、このような機会があって説明に行ったほうが良いというものがあれば、今日また御意見または情報提供いただければと思います。
その前に一旦、今回新たに、これも文科省の人材政策課でいろいろ調べていただいて事例を加えております。こういった事例、例えば第1章のところだと、東京科学大学の事例が新たに加わっていますかね。北大の事例も新しく加わりましたかね。
【大場人材政策推進室室長補佐】 いえ北大はアップデートですね。
【小泉主査】 東京科学大学の事例が加わっており、あとは10ページの第2章の(2)のところで、クロアポの事例として筑波大学の事例も新たに加えていただいています。
それから、第3章、(1)の13ページ下の大阪大学のポイント制の事例等、幾つか事例を加えておりますので、もしよろしければまず10ページのクロアポのところ、筑波大学の事例に関しまして、重田先生、御説明いただいて良いでしょうか。
【重田委員】 ありがとうございます。幾つかテクニカルタームがあるので少し説明を加えながら、この事例を紹介させていただければと思います。
まず、この特別共同研究事業というのは、本学の事業の一つで、外部の企業から資金を提供いただいて、それだけだと普通の共同研究なのですけれども、それだけではなく、企業の研究者を受け入れて、例えば本学の教員と企業から成るラボを形成しています。そのラボの中に、企業からの研究者を教員職、例えば准教授とか教授とかそういった形で雇用するという、そういうラボの在り方になります。
そういった事業を活用しまして、さらに、企業の技術者をクロスアポイントで、企業と本学の資金を合わせて雇用するという形式になります。こういったもののメリットとしては、やはり技術職員の方々はもともと持っている技術を磨き上げるということにかなり卓越していると思うのですが、新しい装置が出てきた場合に誰がその新しい装置をハンドルしていくかというと、やはりそういったものを作っている企業が技術としては一番卓越しているということで、先端機器を開発しているメーカーの技術を担当している方を本学に招き入れまして、この装置を使った共同研究をするだけではなく、学生であったり、あるいは地域の技術系の職員であったり、あるいはほかの企業の方にその装置をいかに使うかという講習会を開いております。
それだけではなく、さらに科研費や、あるいはこの機械は生命系でも使われるのですが、AMEDの事業等でそういった方々が活躍することで、これまでの大学だけで閉じたようなものではなく、企業も含んだような形で大きく技術を伸ばしたり普及させたりできるという、そういったメリットを持っている制度となっております。
今回こういった形で説明させていただきましたけれども、それだけでもやはり不十分ですので、今後はやはり本学としても、従来いらっしゃる技術職員の待遇向上も含めて、こういったものも活用しながらキャリアパスを広げていきたいというように考えている次第であります。
以上となります。
【小泉主査】 重田先生、御丁寧な説明をどうもありがとうございました。企業の技術者を教員職としてクロアポしているという感じなのですね。
【重田委員】 そうですね。
【小泉主査】 実務教員というような形でしょうか。
【重田委員】 そのような形です。やはり若干今、技術系の職員の給料の体系というのはそこまで高くないということで、やはり待遇としては教員職であるということが望ましいということと、そうすると、給与体系としてもかなり企業とマッチして給料をお支払いできるということになっています。もちろん技術職員の方でも年俸制の方で給与が高い方もいらっしゃいますので、どういう職を充てるかというのはケース・バイ・ケースかと思いますけれども、このケースに関しては准教授職を充てているということになります。
ほかにも別の件で半導体関係の計測とか、あるいは医療関係の方がいらっしゃるのですが、公表できるものがあったらまた追加で御報告させていただきます。
【小泉主査】 ありがとうございます。最先端のクロアポ制度を活用した取組なのかなと思います。何か今の筑波大学の事例に関して御質問等があれば、またはほかにもこういうクロアポ制度があるという何か御紹介等がもしあればいかがでしょうか。
よろしいですか。こういった取組がまさにどんどん進めば良いな、産業界とアカデミアがクロアポ等を通じて一体的な研究開発イノベーションを起こしていくという取組というのは非常に重要なのかなと思っております。ありがとうございます。
ほかに事例のところ等で何かこういった事例もある等何かございますでしょうか。では、事例も含めて自由に、またポンチ絵のところと普及展開のところでもし何かあればぜひ。重田先生、お願いします。
【重田委員】 ありがとうございます。非常に分かりやすくまとまっている資料を拝見させていただいております。最初のポンチ絵で一言だけ少し気になったのが、目的の2番目の「技術職員が研究者とは独立した高度専門人材として」という、この「独立」というところに少し違和感を覚えています。やはり独立というと、研究者とは少し距離があるようなニュアンスを含んでしまいますので、例えば対等な、あるいは対等な専門知識を有しているというような形、あるいは協働するといったような文言に変えていただくほうが、これを技術職員の方々が読んだときに齟齬がないかなというように思いました。
以上です。
【小泉主査】 ありがとうございます。「二人三脚と」いう言葉が初めにも出てきましたが、そういうイメージということですよね。
中村先生、何か言いたげですが。
【中村委員】 「協働」が良いかなと。力3つの協働。
【小泉主査】 協力して働くという語ですね。
【重田委員】 あとはもう一つ、協働に加えて、やはり対等であるということが非常に重要かと思いますので、その2つをやはり織り交ぜた表現にしていただくとなおよろしいかなと思います。
【小泉主査】 ありがとうございます。まさに「はじめに」に書いたところでいうと、やはり二人三脚、同じラインに立っている二人三脚ということですかね。ありがとうございます。
ほかに、ポンチ絵のところも含めて、あとは事例や、これをどう伝えていくかというところで御意見等いただけますでしょうか。
今のところの話では、資料2-1のガイドライン概要について、もう少しどれを伝えたいかというメッセージをそれぞれ組み込むというところと、今の言葉の整理というところ、それから資料2-3のイメージに関しては、これを技術人材が見たときに、自分たちのキャリアパスを想像できるような形にすること、そして、経営層がこれを見たときにどう見えるかというところも重要なメッセージかもしれないですね。それを一つにまとめるのか、また別のものとして書くのか、そのあたりを考えたほうが良いかもしれないですね。
ほかに。正城先生。
【正城委員】 ありがとうございます。これまで、大学や執行部の役割について記載を強化する、現状の業務を把握して反映するというようなところをきっちり反映いただいていると思いますので、ありがとうございます。
先ほどから出ている資料2-3のポンチ絵については、まず、どこに置くかということによると思います。主査から、分けたほうが良いかもしれないという話もありましたけれども、それぞれ2章や3章のところに分けて置くのであれば、業務を詳細に書いたり、キャリアパスを書いたりということだと思います。現行のポンチ絵を生かした形でブラッシュアップするということであれば、1章で各章を引用しているようなところがあるので、原稿を活かした絵で見せるという形であれば、1章に置くという手もあるかなと思います。
ガイドラインの中に入れるとする前提で私はお話ししていますけれども、置くところによって、粒度や記載内容が変わってくるのかなと思って聞いておりました。ではどうしたほうが良いというところまでは考えが至っていなのですが、まず、どういうふうにこれを使うのかというところが重要かなと思いました。
【小泉主査】 ありがとうございます。このポンチ絵について、中村室長や大場さんのほうから何かありますか。
【中村人材政策推進室長】 ありがとうございます。ポンチ絵も、いろいろと御意見もありますように、どういうところに見せていくのかによって見せ方が変わってくるだろうと思っています。今の資料2-1と資料2-3は、オーソドックスな形で平均的なものとして作っています。ただ、同時に例えばどういう形で周知や広報等、届けていけば良いのかという具体的なやり方の御提案をいただきながら、それだとこのような見せ方が良いというような話にすると良いかなと思います。そこがない中で、様々パターンがあるというように言ってもなかなかいろいろと無限に考えられるので、そういうところをまた先生方から御知見をいただけるとありがたいかなと今聞きながら思っておりました。
【小泉主査】 ありがとうございます。確かに、どういったところでどのように使うかによって、ポンチ絵の作り方も変わってくるかもしれないですね。
稲垣先生、何かありそうですね。
【稲垣主査代理】 研究開発マネジメント人材のガイドラインは、今年度の事業と連動した形で結構周知にもつながったと思うのですが、この技術職員に関しては、来年度のEPOCH等の事業とセットで何か設計されるのかどうなのか、それによっても多分読み込みの度合いが変わってくるかなと思うのですけれども、差し支えない範囲でそのあたりのプランがあれば教えていただきたいと思います。
【中村人材政策推進室長】 事業としては連携をしながらやっていこうというような形で今進めてはいます。
【稲垣主査代理】 もしそこで人事設計とかも求められるのであれば、この資料2-3で出されているようなキャリアパスのイメージは有用な資料になるのかなと思いました。
【小泉主査】 ありがとうございます。まさにそのあたり、もともとこの議論というのは人材政策課だけの議論ではないという話をずっといただいていると思いますので、それこそ研究環境担当参事官のところや、EPOCHといったところでも、このガイドラインをうまく活用していただけると良いのかなと思っています。そういったときに、各大学はこれを見ていろいろ考えることができれば良いかもしれないですね。そういった意味ではガイドラインが3つこれでそろうので、もう文科省事業は全部そのガイドラインに沿ってしっかり取り組むようにと言えば良いんですよね。
あとは、技術人材、経営層にどう届けるかという、我々としてはチャンスをつくって届けていかなければならないと思うのですが、どうすれば良いですかね。
近藤先生。
【近藤委員】 ここの資料の22ページとかに書かれています、いろいろな研究会、技術職員を対象とした研究会について、それこそKEK技術職員シンポジウムや技術研究会、機器分析センター協議会には技術職員がたくさん携わっておりますので、そういうところの技術職員は結構今回傍聴されている方も多いと思うのですが、そういうところに発信していけばより広まるかと思います。一方、そこに参加していない方も多いのは現状で、まずはそういった技術職員が参加するところからどんどん発信できれば。
【小泉主査】 そういったところにぜひ届けていきたいですよね。ありがとうございます。そういった機会をまた教えていただければ。ぜひよろしくお願いします。
江端先生、何か手を挙げられていたと思いますが、いかがでしょうか。
【江端委員】 ありがとうございます。以前から申し上げている通り、本ガイドラインの発信方法は最重要課題だと考えております。私は技術職員が活躍する場をどのように作っていけば良いか、そのために必要なことは何か等、科学技術基本計画の第4期あたりから悩み続けて来ました。そして、第7期の科学技術・イノベーション基本計画が策定されようとしている今、有識者の皆さんがこれだけ「技術職員」と連呼するような会議が開催されていること自体、当時は想像もできなかったので本当に感無量です。これまでの議論で非常に大きな課題の一つと感じていたのは、技術職員関連のイベント等が、各技術領域等の“限定された場”として互いに干渉することなく、それぞれ独立して多数存在しているという状況です。そういった状況を打破するため、設備共用化と技術人財の課題解決の場として研究基盤協議会を立ち上げました。本協議会では、技術職員の皆さんがさまざまな情報交換を行える場として「TAMARIBA」を設けておりますが、こうした横のつながりを強化することにより、コミュニケーションの相乗効果を促すことが非常に重要だと考えているからです。
当然、研究基盤EXPO等を活用して情報周知を進めていきたいと思っていますが、根本的には、ここに書いてあるイベント等に積極的に参加している方々というのは、そもそも大体の情報をご存じのはずです。
【小泉主査】 もう既に知っているのですね。
【江端委員】 ほとんどの方は既に知っていると思います。知らないと言われる方々がいらっしゃる組織では、各機関の中で十分な情報網が作られておらず、末端まで情報が届いていない状況なのだろうと思います。本ガイドラインに記載されておりますとおり、技術職員組織をしっかりとつくり、その組織に情報を確実に流すルートを確立していただいたほうが、間違いなく情報が行き渡るのではないかと思っています。
先ほど近藤委員からもお話があったように、こうした各種イベントに、例えば文科省の担当の方が赴き「ガイドラインが出来ました」と直接説明していただくことは大変効果的だと思います。しかし、文科省の皆さまにもさまざまな業務があり、全ての場に時間を割いて参加することは難しいと思いますので、できる限り学内でしっかりと周知できる体制を整えることを、より強調してお伝えいただきたいと思います。そのうえで、その内容を適切に伝え広めていくためにも、経営陣の皆さまに特に意識を高めていただき、積極的に情報発信していただくことが大事ではないかと考えています。
これは事務職員の方々にも同様に言えることです。事務組織はどの組織よりも構造がしっかりと出来ているため、情報そのものは流れていくのですが、問題は情報の重要性、つまり強弱があまり見えないまま、あらゆる情報が流れてくる点です。そうなると「これは見なくて良いかな」とスルーされてしまうことも出てくるのではないかと思います。したがって、この人事制度のガイドラインが最も効果を発揮するのは、先ほど稲垣先生がおっしゃっていたように、文科省等国の各種公募案件に紐付けてしっかりとアピールしていただくことであり、それが最も効果的な手段ではないかと考えています。
研究基盤協議会をはじめとした各コミュニティで情報を共有するとともに、公募要領をうまく活用し、「必ずこれを参照して進めてください」と確実に伝えていただますと幸いです。
【小泉主査】 ありがとうございます。まだありそうですね。どうぞ。
【江端委員】 続けてよろしいでしょうか。
【小泉主査】 もちろん。
【江端委員】 先ほど大場さんのご説明を伺いながら、「研究時間の確保」と検索してみたのですが、研究時間に関する記述がほとんど見当たらない状況でした。
そもそも技術職員の皆さまに活躍していただくことは、研究力向上のために必要だというロジック自体はそのとおりなのですが、それでは一足飛びの印象もありました。チーム共用の話にも通じますが、研究者の研究時間の確保という点は非常に重要な視点であり、そうした点があるからこそ、「研究者と共に取り組んでいく」という意識が芽生えていくのではないかと感じました。
このあたりの議論は、内閣府CSTIの資料等でもまとめられていましたが、研究者の研究時間の確保というキーワードは非常に重要ですので、少なくとも「はじめに」のところで、こうした意図がしっかりとあって、その意識を持って活動しましょうということを宣言していただいたほうが良いと感じました。「研究基盤の確保」という言葉はあったのですが、その言葉の使い方には新しい印象を受けました。むしろ、研究基盤を確実に確保していくというメッセージを、研究者の研究時間の確保と合わせてより明確に発信していだければと思います。
本ガイドラインは他のガイドラインとセットになるかと思いますので、「研究基盤」という言葉の定義は補足的に書いておいていただいたほうが良いと思っています。有識者の皆さんが「研究基盤とは何ですか」と聞かれたときに、答える内容や想定している範囲は人によって変わってくると思います。専門家の中でもなかなか定着しない定義でありますので、本ガイドラインにも明記し、研究設備・機器と技術人材はセットであるという認識を広く広めていただくことが良いのではないかと思います。
最後にもう1点、資料3枚目のキャリアパスのイメージについてですが、これは先ほどどなたかもコメントされていたように、マネジメント側の話だと研究開発マネジメント人材のほうへ向かっていくようなイメージを持ったのですが、参考資料1-1にあるように、このワーキングの前身での議論では、研究開発マネジメント人材と技術職員を一緒にするのか別にするのかという議論があり、結果的に「別にしましょう」という話になっていたかと思います。
そうした整理でガイドラインをそれぞれつくっていることから考えても、研究開発マネジメント人材という職種は技術職員とは別に考える必要はあるかご確認いただければと思います。また、資料2-3には、教員やアカデミア、企業といった別の職種から技術職員に入ってくるイメージの図があったと思います。こうした異なる職種から技術職員へキャリアが移動するようなイメージを、もう少し分かりやすく表現していただけると良いかと思っています。
今は左右非対称の図になっていますが、左右対称にすることも可能だと思います。例えば研究開発マネジメント人材の側も同じ書き方にすると、右側にはアカデミア・企業等と書かれていて、両矢印で示されているため、企業の技術者や研究者がスペシャリスト系のキャリアパスに出入りしている様子が書かれています。左側には研究開発マネジメント人材という職種があり、これはURAだけでなく事務職員も含むという話になっていたと思います。そのため、両矢印を付けて、例えば個々の特性を生かしながらキャリアを柔軟に変えていけることがわかるように整理すると、とても見やすい図になるのではないかと思いました。また、「多様な採用ルート」と下に書いてありますが、これは下から入ってくるイメージだけに見えます。しかし、実際には中途採用もありますので、そうした点も表現できるのではないかと思いました。
私としては、インセンティブ設計という言葉を入れるかどうかは悩ましいところではありますが、左右対象に見える図として整理するのであれば、右側だけでなく左側にも対応する記述があると、より理解が進む図になるのではないかと思いました。
私からは以上です。
【小泉主査】 江端先生、多岐にわたってありがとうございます。この資料2-3のポンチ絵に関しては、研究開発マネジメント人材としての行ったり来たりという形での整理、それから先ほどどなたかからも、マネジメント系統としてはこういうふうに育っていき、スペシャリスト系統としてもこういうふうに育っていくというものがあっても良いのではないかという話があったと思います。また、インセンティブ設計は右側だけではなく左側にもあっても良いというのはそうかもしれないですね。
そういった意味では、室長がさっきおっしゃっていたように、誰にどの場でどういうようなメッセージを届けるのかというところが重要なのかなと思いながら聞いていました。
杉原先生、お願いします。
【杉原委員】 前回の研究開発マネジメント人材については、母体の一つであるリサーチアドミニストレーション協議会等が、協議会事務局の稲垣先生等の尽力もあって、大学の執行部を集めたエグゼクティブフォーラムを開催しまして、まさに理事クラスや副学長クラスを集めて、URA等がどういった活動しているのか等を広く御案内するようなイベントをしていました。今回も、どこが母体になるかともかくとして、やはり直接、理事や副学長に対して、しっかりと技術職員の新たな人材像をアピールすることが大事だと思っています。
やはりそのアピールする人材は、当事者が行うのが一番分かりやすいと思うのですね。今、技術職員のスペシャリスト系統は何となく研究者視点からだとイメージがつくのですが、技術職からマネジメント職が強くなった人材が、まだ、人によってかなり人材像がぶれているようなところもあります。幾つもパターンはあると思うのですが、モデルケースとなる人材が何人かいらっしゃるようであれば、ぜひそういった方にお話をしていただくのが一番分かりやすいですし、大学としての効果もしっかり理解しやすいと思います。ぜひそういったイベントを文科省等で組んでいただくのが、一番分かりやすく執行部にアピールする方法ではないかなと思ったところです。
【小泉主査】 ありがとうございます。それぞれやはり具体的なロールモデルのようなものがあればより分かりやすくなるというところですかね。技術人材に向けてのイベントという意味では、スペシャリストのロールモデル、マネジメント人材として育っていったときのロールモデルが具体的に分かれば、特にということですね。ありがとうございます。
何か近藤先生、自分がロールモデルになっても良いよとか。
【近藤委員】 いえいえ。
【小泉主査】 中村先生、何か言いたげですね。大丈夫ですか。
【中村委員】 いや。長岡でしたっけ、内閣府に行かれた例とかありましたよね。
【近藤委員】 信州大学です。
【中村委員】 信州大学ですか。そういう好事例は、探せばあるとは思います。そんなに数はないかもしれないですが。
あと、やっぱり説明会はあったほうが良いかなと思います。
あと、この2種類の系統も、おっしゃるとおり、特に左のほうは多分人によって考え方が違うと思いますので。この中には、マスタープランの構築に関わっているという人は、URAもですが、どちらかといえば専門職を生かすようにマネジメントするというパスが想定されています。山口大学の例も、マイスターとマネジメントコースがあったので、多分そちらは割とソフトな考え方の分類なのだろうと思っています。そこは決めなければならないというよりは、やはりある程度機関によってのファジーというか任意性があるのかなという気はしていますので、あんまりこだわらなくても良いのかなという気も少ししています。
【小泉主査】 ありがとうございます。ロールモデル、あとはペルソナを示すみたいなそんな感じですかね。何か具体的な名前を挙げるまででもなく、こういう技術人材がこういうように育って、こういうようなペルソナを持って育っていくのだという幾つかペルソナを示していくようなことがあっても良いのかもしれないなと今少し思いました。
野口先生、お願いします。
【野口委員】 周知の観点等も含めて、先ほど重田先生がおっしゃったクロスアポイントメント制度なのですけれども、先日、経団連が2月17日に大学等との産学連携に関するアンケート調査の結果を出したときに、自身も様々な観点でクロアポの動向は結構注視していまして、また本学でも積極実施もしているのですが、まだまだ企業から大学へ来るクロアポは非常に少ないです。
そのアンケートを見ていると、経団連の企業の3分の2はクロアポを知っているけれども、実際実施しているのは3割かそれ以下ぐらいで進んでいないのです。それはなぜかというと、やはり社内での理解不足とか契約などの煩雑さとかがあるとは思うのですが、私は、研究開発マネジメント人材よりも、技術職員人材が企業から大学に来るクロアポは実施しやすいのではないかと思っています。先ほどの重田先生の話を聞いてもそうです。
例えばこれを訴求していくときに、クロアポの場合は、客員教授等と違ってトップとトップ、いわゆる大学と企業が包括的な協定を結びます。その後、ディテールのところを個別に結ぶので、いずれにしても大学の人事部や大学の執行部もクロアポの場合は間違いなく間接的・直接的にも関与していくため、クロアポを技術職員の人事制度の中で私は一つのメルクマーク的に置くのも良いのではないのかなと思います。
そして、経団連の今後の取組です。クロスアポイントメント制度は、2014年に経産省と文科省が一緒になって推進していこうとなった省庁横断的な核となる制度ですので、経団連にもこの技術職員の人事制度のガイドラインを打ち込んで、企業側にもクロアポで技術職員として大学へ来ていただいて、そして研究プロジェクトも組成していくというイメージを打ち込むことを逆にしたほうが良いのではないのかなと思います。ちょうど今、当該アンケート結果は、新聞にも出ましたし、アンケート結果の中ではページも割いてクロアポのことを紹介しているので、私は経団連に打ち込むのも一つの大きな手ではないかなと思いました。
【小泉主査】 ありがとうございます。そういった意味では、先ほど来このガイドラインの届け先として、大学・研究機関等の技術職員の人に見てもらいたいというところもありますし、また、大学・研究機関等の経営層にも見てもらいたいというところもあるのですが、今、野口先生おっしゃったように、企業の人たち、企業で技術を磨かれている人たちに対しても、こういう大学の魅力あるポジション、魅力あるかどうかは各大学が頑張るしかないのですけれども、そういったポジションがあるよということも知ってもらう必要があるため、このガイドラインはアカデミアに閉じるだけではもったいないという、そういった感じですかね。
【野口委員】 そうですね。余談ですけれども、実を言いますと、とある企業の機器のリストで使えるものがあるかということを、学内で提示したケースがあったのですが、つまり本学の研究者に使わないかということで見せたところ、なかなか研究者向きではなく、使いづらいのです。逆に企業側が大学の設備機器の活用の観点で言うと、固有カスタマイズしている部分はあるものの、民間企業にはない設備機器も豊富にありますので、そういった観点から、企業の方でも大学保有の整備機器をもっと知りたい、そして活用したいと手を挙げる人は、結構いるのではないかと思うのです。そういう意味では、大学の研究の高度化を図るためにも、先ほど江端先生もおっしゃった、研究基盤醸成の一つは、大学保有の設備機器を共有で積極的に企業側に活用してもらうために、企業側へのアタックや橋渡しができるような、そういうトリガーにこのガイドラインを提示・提言していくということは、繰り返しますが、一つのやり方ではないのかなと思います。
【小泉主査】 ありがとうございます。そういった意味では、ガイドラインの第2章、9ページの下のところ、技術力を生かした社会との連携、この辺りで社会とアカデミアの間をどう結ぶか、Societal Impactも含めて書いてあるところですね。そういったところで技術人材が窓口になったり、最前線に立ったりということが双方向であるということも具体的に書き、そして実際にはそういったアカデミアだけではないというところは、何かうまくメッセージとして伝えられると良いかもしれないですね。ありがとうございます。
全員から話を聞くというわけではないですけれども、網塚先生、何かコメントありますか。
【中村委員】 ちょっとだけ。
【小泉主査】 では、中村先生。
【中村委員】 ごめんなさい。すぐ終わります。確かにクロアポをすることによって産学連携が進むという要素はあると思うので、そういう観点からも周知いただければ良いかなと思います。
簡単に、以上となります。
【小泉主査】 ありがとうございます。まさにそうですよね、技術人材のクロアポ、まさに重田先生が筑波大学でやっているようなことが自然とできてきて、産学共同的なラボ、共同研究が進むというのは、人材の交流も含めてできれば良いなと思いました。
【西條科学技術・学術政策局長】 いいですか。すみません。
【小泉主査】 はい、西條局長。
【西條科学技術・学術政策局長】 野口先生、中村先生も、御指摘いただいて、ありがとうございます。やはり企業との連携というところは非常にあると思っており、特に機器メーカーの関係については、今EPOCHのほうの話も動いていますけれども、いろいろとヒアリングをする中で、やはり技術職員を育てていく、ドクターを取ってそういうルートもあるということも非常に大事なのですが、目先の話として見るとやはり人がどれだけいるかという問題もあって、そこはうまく企業と連携をしていくというのは念頭に置いています。
一つ、クロアポというのは、奥課長がやっているこの産業人材のところでも一つ大きなポイントにはしていますけれども、EPOCH等の中でも少しクロアポもありますし、もう一つはOB人材の活用もあり、企業等で勤務されていて卒業されるような方々もまた逆にそういうところに入ってきていただくということもきっとあるのかなと思います。正直そういった方は非常に精通しているということと、それから強いプロフェッショナル意識を持っている方をやはりそのまま放っておくのはもったいないというところもあるので、そこは非常に我々としても今考えているところもあります。
おっしゃるように、そういう意味では団体としての経団連や、個別の企業メーカーとはまたお話をしたりはしているのですが、やはりそういうところをどんどんうまく活用できるというときにこのガイドラインのようなものが見えると、何となくただ来てくださいというよりも、こういう役割を持って来るということを認識してもらうということで非常に大事かなと思っているので、それはありがたいですし、我々としてもぜひ考えていきたいと思っています。
【小泉主査】 ありがとうございます。ぜひ経団連で、特にキヤノンの田中さんがやっているイノベーション部会でしたかね、そういったところ等でも話させていただくことも良いかもしれないですね。
奥課長、何かありますか、産業・科学革新人材の話が局長からありましたけど。
【奥人材政策課長】 まさに産業・科学革新人材事業の本質は、企業と大学との共同研究を通じてクロアポや兼業等を使って人材流動を促進していこうというところにあります。それによって、アカデミアと企業とが一緒に優秀な質の高い人材を育成・確保していこうということを目的としているもので、ぜひそういうものも使いながら大学と企業との間の連携をぜひ深めていただければなと思っています。
せっかくなので幾つか申し上げると、資料2-3でいろいろ御意見をいただいて、ごもっともだなというように思いました。これは一つには、ここで目的としているところは、人事制度のガイドラインの全体像を別に落とし込むというものではなくて、技術職員のコアとなるような業務構造がどういうものなのかというところと、特に研マネ人材と違うところは、単線のキャリアパスというよりは、どちらかというと、複数のキャリアパスがあるだろう、キャリアパスの複線化があるだろうというところの主にその2つを明示的に書くということに焦点を置いたものとなっています。
いわゆる研マネ人材のときにもコア業務構造という4つのくくりをつくったと思うのですが、それと対比するような形のイメージにキャリアパスを1つ追加したという形になっていますので、全ての要素を入れるというよりは、ある程度単純化したもののイメージにしたほうが良いのかなとは思っています。ただし、両方対称になっていないところ等は御指摘のとおりだと思うので、その辺りは少し改善の余地があるかなと思っています。
それに加えて、何人かの先生に御指摘いただきましたが、いわゆる研マネのガイドライン、技術職員の今回のガイドライン、それともう一つの別の共用のガイドラインという3つ新しいものが出来ているので、ここの関連性を明示的に示すようなものがあっても良いのかなと思っています。参考資料1-1で配っている前の報告書、ここをベースに今回ガイドラインが2つ出来ているところがあるので、その意味で参考資料1-1のある種アップデートのような形で両方の関係性を示すような図を作ると、いろいろなガイドラインのアピールという意味も兼ねて、形としては良いものになるのかなと思っています。
このガイドラインをどのように使っていくのかというところで、もちろん周知活動というのはあると思うのですが、稲垣先生からもあったように、いわゆる機関対象の競争的資金のようなものでこのガイドラインによる体制整備を大学側に求めていくということはある種必須の要件だと思っていますので、今後の機関対象の競争的資金の募集要項等をつくる際には、こういう要件をきちんと盛り込むような形で考えていきたいなとは思っているところです。
以上です。
【小泉主査】 奥課長、ありがとうございます。ぜひそういった形で、やはり募集要項等でも周知していくというか実装していくことも重要ですし、また、今おっしゃっていただいた3つのガイドラインがいかにどういう関係にあるかというところもぜひお願いできればと思いました。
では、今までオンラインで参加している網塚先生、もし何かございましたらぜひお願いします。
【網塚委員】 ありがとうございます。完成度が非常に高く、内容も充実しているなと思って拝見しておりました。皆さんからたくさん意見が出ており、勉強になりました。
先ほどの図なのですが、私はあまり違和感を持って眺めてはおりませんでした。これはあくまで技術職員の枠の中でどういう系統があるかを指し示した図だと思いますので、職種を変えるところまではカバーしていないと思うと、適切なように思います。「研究開発マネジメント人材」という文字のインパクトが強いので、そういう人材に実際になるのかという誤解を招く可能性はあるかもしれませんが、マネジメント人材として業務を担うキャリアの一つとして捉えれば、違和感がないように思いました。
若干違和感があるとすると、右側の上席、主幹、上席主幹は教員でいうと助教、講師、准教授、教授といった「職階」に該当する一方で、左側の課長、部門長、副理事は、職階と位置づけることもできますが、北大では「役職」に該当します。例えば、主幹の方が部門長を務めたり、教員であれば教授が専攻長とか学院長を務めたりするので、その点が並列に示されると、違和感を覚える方もいるかもしれません。ただ、それは細かい話で、右上に役職名はイメージと表記されていますので、このままでも良いのではないかと思いました。
全体については、現時点で技術職員の人事制度改革を進めるために必要な情報が網羅されており、各大学にとって頼りになる、力強い指針になっているのではないかと思いました。やはり経営層のリーダーシップをしっかり発揮することが重要と書かれておりますので、経営層に届けなければ大きく動かないのではないかと思います。このガイドラインをベースとして、理想的には各大学が自発的に改革を進めていくことが望ましいのですが、人事制度改革には全学的な合意形成も要りますし、実務的にも相当な事務負担が生じますので、どうしても腰が引けてしまう、あるいは腰が重くなる側面があるのではないかと思います。
先ほど稲垣委員もおっしゃっていましたが、今走っている補正予算のような事業にこういった要素を組み込んでいくことは有効だと思いますし、次期中期計画・中期目標期間の評価の中に反映させるといった仕掛けを設けることで、改革を進める際の重い腰を上げるドライビングフォースになるのではないかと思いました。ただ、やはり時間がかかる取組ですので、このガイドラインの露出度を継続的に高めて維持していく必要があるのではないかと思います。少なくとも中期目標・中期計画期間や次の科学技術・イノベーション基本計画の間は、様々な場面でこのガイドラインを活用して継続的に発信、周知していくことが重要ではないかと思いました。
以上です。現場の声を拾い、取りまとめていただきありがとうございました。
【小泉主査】 網塚先生、ありがとうございます。先ほど奥課長もおっしゃっていたことと重なる部分も多々あったと思います。ぜひ今後実装に向けていろいろな方向で、文科省事業の中でもいろいろと組み込んでいけると良いなと思っているところです。ありがとうございます。
ほかに。正城先生、お願いします。
【正城委員】 ありがとうございます。奥課長がおっしゃった参考資料1-1の更新はぜひお願いしたいなと思っております。各ガイドラインの中で、政府あるいは文部科学省の役割というのを入れたほうが良いのかどうかというのは悩んでいたのですが、文部科学省の役割はまさに参考資料1-1の一番下に書いていただいておりました。技術職員の人材のガイドラインをまとめた現時点で、改めて文部科学省の役割というのですかね、先ほどから何度も文科省からも委員からも出ているような役割をぜひ書き込んでいただければと思いますので、よろしくお願いします。
【小泉主査】 ありがとうございます。いずれにしろ、この参考資料1-1を議論したときは、まだまだ研究開発マネジメント人材をどうするかという議論だけだったと思うので、今は技術職員の議論も大分成熟してきましたので、それを受けて参考資料1-1のこの今見えているページのアップデートは必要なのかもしれないですね。お願いします。
重田先生、お願いします。
【重田委員】 先ほどの議論で。技術職員のほうであると、この図の中に経済とか産業とか何かそういったところが入るのですが、左側の研究開発マネジメント人材(URAほか)になると、そこが若干ぼやけてしまうような気がするのですけれども、アップデートするときに、左下に相当するようなところ、一番下に経団連とかが来たとして、こことは違うのですが、URA等に対応する経団連に対してのメッセージとか役割を担っていただきたいところ等が補えると、今日の話の全体を総括できるのかなというように感じました。
【小泉主査】 経団連はじめ、ここに書いてある以外のステークホルダーへのメッセージとしても出していくということですね。この中で閉じていないですからね。ありがとうございます。
ほかに。重田先生まだほかにございますか。大丈夫ですか。
【重田委員】 はい。
【小泉主査】 ほかに、修正ポイントとか、この辺り修正してくれとか、加筆をしてくれとかいうところがあれば、ぜひ御発言いただければと思うのですけれども、いかがでしょうか。
【中村委員】 細かいところでもいいですか。
【小泉主査】 中村先生、お願いします。
【中村委員】 11ページの一番下のところ、「民間企業が機関の技術職員の役割を理解し、共同研究費に技術職員の人件費等を適切に計上すること」というのは、多分産学連携等のときのコストというか契約のときの費用の話のところだと思うのですが、少し文章が唐突かなと思うので、産学連携等のときには技術職員の人件費等というのをもう少しだけ明確にしたほうが良いかなと少し思いました。
【小泉主査】 ありがとうございます。これはイメージとしては、間接経費、それとも、戦略的産学連携経費や、あとは今、知的貢献費等でしょうか。
【中村委員】 普通に契約するときの費用の積算だと思うのですが、それに入っていないことが多いという話だったと思います。
【小泉主査】 なるほど。ありがとうございます。
大場さん、何かありますか。
【大場人材政策推進室室長補佐】 おっしゃるとおりで、やはりその辺りもしっかりと直接経費のほうで積算してもらってというところです。
【小泉主査】 直接経費としてしっかりと計上するようにというところの意味合いで書かれているということですね。ありがとうございます。
ほかに、細かいところでも……。
【小泉主査】 中村先生、お願いします。
【中村委員】 奥課長もおっしゃいましたけれども、共用のガイドラインが出たときは、教員も全然知らない人が多くて、ようやく最近周知されてきたと思いますので、やはり時間がかかるものだというものは理解していただいた上で、何回も何回もしつこく周知する機会を設けていただければと思いますし、この機会に、3点セットと言うとあれなのですが、共用のガイドラインの復習というのもあっても良いのではないかなと思います。今ようやく教員も理解し始めたところだと思いますので、そういうことで整理される機会をぜひお願いしたいなと思っています。
【小泉主査】 ありがとうございます。まさに当時江端先生が座長でまとめられた設備共用ガイドラインと、それから研究開発マネジメント人材のガイドライン、そして今回の技術、3点セットをいかに、参考資料1-1のアップデートも含めて、何か機会があるたびに打ち込んでいくということですね。まさに重要だと思います。
修正等どうですか。よろしいですか。では、一旦、修正ポイントについてはここまでとして、今日いただいた御意見を踏まえた修正等に関しましては、今後、主査である私に御一任いただいてよろしいでしょうか。もちろん文科省と御相談の上、意見の修正等進めていきたいと思いますので、御一任いただければと思います。御異議なしということでよろしいでしょうか。
江端先生、網塚先生もよろしいでしょうか。
では、修正に関しましては、御一任いただくということでよろしくお願いいたします。修正結果については、事務局より委員の皆様に御報告を最終的にはさせていただきますので、ぜひよろしくお願いいたします。
では、今回この第7回でワーキング・グループ全体としても最後のディスカッションになると思います。今回このガイドライン作成も含めて、今もずっと議論していましたけれども、現場にいかに届けるか、今後の普及展開の仕方、といった議論もございます。また、技術職員に係る具体的な取組等といったところも含めて、このワーキング・グループ全体を通じての御意見や、今後の展開について引き続き議論できればと思います。ガイドラインの修正ポイントというのは一旦これで閉じたということにしますので、今後のことやこれまでの振り返り等でもし御意見等あればぜひいただければと思うのですが、いかがでしょうか。
何かこの全体を通じて、またこの7回の議論を通じて、もしございましたらぜひお願いいたします。
中村先生。
【中村委員】 URAのほうは、職種自身が分かってないけれどもしっかりと整理しましょうというか、大ざっぱに言うとそういう感じかなと思ったのですが、技術職員のほうは、一応大学の人は技術職員をみんな知っているものの、どう評価されているか、何をやっているか、どういう状態かということは、実は私たちですら個々の大学は分かっていなかったりするというところを、ヒアリング等を通じて実態が分かってきた部分があったので、まずそれが第0近似として分かったことはよかったなと思います。
思った以上に良いガイドラインをつくってくださったと思うので、後はいかに実際にこれを運用していくかに尽きるかなと思うので、私自身としては、この2年はすごく自分自身にも勉強になりましたし、これからやはりいかに伝えていくかということを私たちもやっていかなければならないなと思いました。抱負というか、これから頑張るぞという思いなったので非常に私自身にとってはありがたいかなと思います。
何か感想文になってしまいましたけれども、以上となります。
【小泉主査】 ありがとうございます。これだけ議論をした我々の、今この場に集まっている皆さんの意識と、現場の間にギャップがまだまだあるとすると、ここで議論した内容も含めてそれをしっかりとシェアしていく、ことが、我々の責務になっていくかもしれないですね。ありがとうございます。
全員に指すことはしないつもりなので、どなたか発言があれば。野口先生、お願いします。
【野口委員】 研究開発マネジメント人材と技術職員の人材育成のガイドラインを通じて、やはりそれをうまくマネジメントして、大学や機関の中で様々なキャリアパス等を進めていくためには、やはりガバナンスリーダーがとても重要です。
私もJSTの産学連携ガバナンスリーダーの講座の講師という観点でも見ていましたけれども、育成の観点でいくと、やはりトップ層の産学連携の様々な課題を鳥瞰的に見れるガバナンスリーダーをいかに育成していくかということ、ひいてはそれが研究開発マネジメント人材、技術職員のキャリア形成や処遇の改善等にもつながっていくと思うので、ぜひこの両方のガイドラインを経営層のガバナンスリーダーを育成していくようなツールにも使えたら非常に良いのではないかなと思います。自分自身もそういう立ち位置にいるので、よりそのようなことを強く感じた次第です。結果として、とても良いガイドラインが出来たのではないかなと思いました。
以上です。
【小泉主査】 ありがとうございます。やはり経営層、ガバナンスリーダーという今おっしゃっていただいたところにしっかり認識していただくということが必要ですよね。
【野口委員】 これがガバナンスリーダーの1つのタクトになってほしいです。
【小泉主査】 そうですね。そこが非常に重要ですね。
あと、えてして人事制度等に関するガイドラインというと、どうしても大学の中だと多分、「人事課、見といて」で終わってしまうかもしれないのですが、研究推進の部署等様々なところがしっかりこれを認識していき、必ずしも人事課だけが見ればいいというガイドラインではないというところも、研究推進の部課長会議等でもしっかり認識していただくといったことも必要なのかもしれないですね。ありがとうございます。
江端先生、お願いします。
【江端委員】 ありがとうございます。本ワーキング・グループで非常に長きにわたり議論させていただいたおかげで、技術職員という方々の存在や役割の再定義、必要性について、多くの方に御理解いただけたのではないかと思っています。
議論の当初では研究開発マネジメント人材と一緒にしたほうが良いのではないかという議論もあり、先ほども申し上げましたが、それらを分けてそれぞれのガイドラインをしっかりつくったことは、今になって思えば非常に良かったと思います。それぞれの職種の役割を明確に定義し、各大学の中で職種ごとにプロフェッショナルとして自らの役割をしっかりと果たせるよう可視化できたことは、今後の大学が前を向いて発展していくために、必要な人材が活躍できる環境づくりにつながったと改めて感じたところです。
これは小泉先生が再三お話をされていますが、研究開発マネジメント人材と技術職員のガイドライン、そして以前私が主査として策定させていただきました設備共用のガイドラインという3点セットを、多くの方に連携して見ていただけるようにすることが非常に重要だと改めて感じました。これらのガイドラインを三位一体のものとして、今後の政策に積極的に取り入れていただき、第7期の科学技術・イノベーション基本計画期間に多くの方々へ浸透するよう、私としても今回御参加いただいている委員の先生方とともに積極的に発信していきたいと思っております。本当にどうもありがとうございました。
【小泉主査】 ありがとうございました。まさにそこが重要なポイントだと思います。
ほかに。重田先生、お願いします。
【重田委員】 私も前から引き続いてこの委員会に参加させていただいて、ようやく大学として将来どのようにこういった人材を生かして研究力を上げていくかの先鞭をつけられたのかなと思っております。
いろいろな方々御存じかもしれませんけれども、スイスのETHは大体、教授・准教授が600人ぐらいしかおらず、学生、大学院生含めて数千人の研究を支えるスタッフがいて、それであのぐらいの高い質の研究、そしてそれを様々な方が支えていくというそういう大学になっているかと思います。アメリカの大学でもやはりテクニカルスタッフは非常に重要な地位を占めていて、リスペクトも受けています。
昔からの日本の大学では、技術職員が研究室の中のお世話をしたりとか、あるいはそういったところからスタートしたりしたせいで、やはり対称な立場になっていなかったところ、これを進めることによっていわゆる欧米型の研究大学に追いつけるのではないかと思っておりますので、これをどんどん進めていって日本の大学をよくしていければ良いかな、私もそれに今後尽力できれば良いかなと思いました。
以上です。
【小泉主査】 ありがとうございます。まさにおっしゃるとおり、やはり技術職員が生き生きと能力を発揮することによって、研究大学としての質も高まり、研究者の研究も、技術職員と二人三脚になりながら進んでいくわけで、発想の転換も必要であり、技術職員がしっかりと自分の役割やスキルといったものを発揮できるような環境をしっかりと欧米並みにつくっていくということが非常に重要です。
個人的にはやはり、研究者よりもそれこそ良い待遇で雇われている技術職員がいても全然びっくりしないと思うのですね。そういった方がどんどん出てくるような未来になれば良いなと思います。研究大学群はまさにそういうことをしろということを、国際卓越大学ではぜひというふうな気もしております。
桑田先生、何かありますか。
【桑田委員】 私も少し話させていただければ。ありがとうございます。委員会に参加させていただきまして、本当にありがとうございました。そういう意味では、研究大学というか、研究を向上させていく、日本の研究をもっともっととがらせていくために必要な人材が、研究者のみならず、こういうテクニカルスタッフと今呼びましたけれども、技術者、技術職員であったり、URAであったりということをもっと多くの方たちに御認識いただくということが多分必要なのだと思っています。
そういう意味では、「支援」というような言葉ではないということが先ほどから出ていたとおりで、私もぜひその考え方を推していきたいというように思っている次第です。これだけきれいにまとめていただいたガイドラインがあれば、もっといろいろなガバナンス側の御理解が進むのではないかなというように思ったのが一つ。
また、文科省の方たちが本当にきれいにつくっていただいた成果だと思っているのですが、もう一つ忘れてはいけないのは、そこの中に働く人たち自身がきちんとさらにバージョンアップしていかなければならないということです。URAも技術職員も、もっと教育を受けるというか、マネジメント人材であろうと、技術人材であろうと、とにかく高いレベルの教育を受けて、研修が受けられて、あるいは何か特別な研究ができてスキルアップが図れて、さらにそれで研究がもっと底上げされていくというような環境をつくっていかなければならないのではないかというように実は思っている次第です。
そういう意味では、これで終わりではなく、もっと中で働く人たちの人材育成、これにもぜひ文科省のほうではお力添えを賜りたいなというように思っている次第です。URAはもっといろいろなことができる、マネジメントができる人材になっていかなければならないですし、今日白抜きでAI for Scienceが出てきており、技術職員のほうは新たにこの領域に入っていかなければならないとなると、スペシャルな教育、スペシャルな研修がまた必要になると思いますので、その辺りもぜひ文科省含めて一緒に考えていけると良いかなというように思った次第です。
以上です。
【小泉主査】 最後もうまとめていただいて、ありがとうございます。
では、よろしいでしょうか。ありがとうございました。本当に様々に御意見をいただいて、非常に密なディスカッションをこのメンバーでさせていただいて、私自身もすごく勉強になりましたし、本当に皆様と一緒にいろいろなことができてよかったな、ディスカッションできてよかったなと思っております。ありがとうございました。
では、閉会の前に、本日の議論を踏まえまして、文科省のほうからも一言御発言いただきたいと思います。西條局長、お願いしてよろしいでしょうか。
【西條科学技術・学術政策局長】 本日はどうもありがとうございました。最後ということですし、今回取りまとめいただいたということなので、ある意味、それを取りまとめていただいて、この先どうしていくのかという文科省としての決意表明を求められているというように認識しております。
今回非常に濃い議論をしていただきまして、本当にありがとうございました。私も今回、前のガイドラインのときは局長ではなかったのであれですけれども、今回このガイドラインの取りまとめに当たって、やはりかなり「はじめに」とか第1章を非常に強く書いていただいたのは本当によかったと思っております。というのは、やはりまずは全体としてどういう位置づけでどうやっていくのかというところをかなり議論いただいたというところが非常に大きかったと思います。人事のところもかなり踏み込んで、特にうちの人材政策課のほうでかなり頑張ってやってくれたところもあったかなというようには思っています。
それでやはり、そういう意味では今日もお話ありました、経営層に見てもらい、そちらのほうでしっかりと経営の中心に添えてやっていただくということで、これ自身は、第7期、それからその中の科学の再興のところでもやはり我々訴えておりますし、まさに研究大学群をつくっていく上では、これはもう不可欠だというところはもう要素として入れさせていただいております。
そういった意味で、経営者に対してもですけれども、今日もお話がありましたように、何が目的なのかというところをしっかり捉えていただいて、つまり、文科省がこう言っているからやるという世界では絶対ないと思うのですね。それはやはり研究力強化という大きな目標のためにどうしていくのが良いのか、そのために必要な要素としてというところを大分、今回もそういう論点でやっていただいたというところは非常にありがたいと思いますし、これは逆に言うと、経営者に対して我々もそのためにということも求めていきますけれども、また、技術職員の方々も、今日もお話がありましたように、自分たちもまさに研究力を高めていくチームの一員なのだというところで、とにかく皆が自分事としてやっていただけるようにというところをやはり訴えていきたいとは思っております。
ただ、当然のことながら、それを広げていくためには伝わっていかなければならないですし、ある程度そこを伝えるという手法で、今日奥課長も言っていましたけれども、産業人材のみならず、EPOCHといった制度、我々いろいろな制度は持っておりますので、そういったところはしっかりと、文科省としてもこのガイドラインを頂いた以上、そういうものを浸透させるための手法というのはしっかり取っていきたいと思っております。
いずれにしましても、本当にこの取りまとめに御尽力いただきまして、ありがとうございました。ここで終わるのではなく、ここからスタートということだと思っています。我々もしっかりと取り組んでいきたいと思っていますので、引き続きの御指導よろしくお願いいたします。
【小泉主査】 ありがとうございます。まさに今おっしゃっていただいたように、これからスタート、ガイドラインをつくって終わりではないということですね。ぜひ引き続きよろしくお願いいたします。ありがとうございます。
よろしいでしょうか。
では、最後になりますが、事務局より事務連絡をお願いいたします。
【大場人材政策推進室室長補佐】 本日の会議の議事録については、作成次第、委員の皆様にお目通しいただき、主査に御確認の上、文部科学省のホームページを通じて公表させていただきます。
以上でございます。
【小泉主査】 では、これでちょうど2時間たちました。名残惜しいですけれども、本日はこれにて閉会といたします。ありがとうございました。
―― 了 ――
科学技術・学術政策局 人材政策課