人材委員会ポストドクター等の雇用に関する小委員会(第6回) 議事録

1.日時

令和2年10月27日(火曜日)10時30分~12時00分

2.場所

Web会議
<傍聴室>文部科学省 13F3会議室(東館13階)

3.議題

  1. 「ポストドクター等の雇用・育成に関するガイドライン(案)」について
  2. その他

4.出席者

委員

小林主査、早坂主査代理、長我部委員、加藤委員、川端委員、小鍛冶委員、竹山委員、堀委員

文部科学省

板倉科学技術・学術政策局長、梶原大臣官房審議官、楠目人材政策推進室長

5.議事録

科学技術・学術審議会人材委員会
ポストドクター等の雇用に関する小委員会(第6回)

令和2年10月27日

 

【小林主査】 それでは、皆さんそろったようですので、定刻となりましたので、ただいまから科学技術・学術審議会人材委員会ポストドクター等の雇用に関する小委員会の第6回を開催いたします。
本日はウェブ会議ではありますが、冒頭より公開となっておりまして、傍聴者室というのが見えると思いますけども、公開されている形になっておりますので、よろしくお願いします。
長我部先生がちょっと遅れるかもしれませんが、それ以外の皆さんには全員参加していただいております。現時点で8名中7名の委員が出席されていますので、定足数を満たしておりますので、正式に開催ということにさせていただきます。
それでは、議事に入りたいと思いますが、その前に、事務局からオンライン開催の注意事項と、また資料の確認をお願いしたいと思います。
【根津人材政策課長補佐】 事務局でございます。本日の会議はオンラインでの開催となりますので、事前にマニュアルをお送りしておりますけれども、御発言の際には、まず挙手機能を活用して手を挙げていただいた上で、指名を受けましたら、マイクをオンにして、必ず名前をおっしゃっていただいた上で、はっきり、ゆっくり御発言をいただければと思います。
また、主査以外の委員の皆様におかれましては、御発言されるとき以外はマイクをミュートにしておいていただきますよう、よろしくお願いいたします。
また、機材の不具合等ございましたら、マニュアルに記載の事務局連絡先までお電話をいただければと思います。
本日、Webexでの開催ではございますけれども、資料については、共有いたしませんので、大変お手数ですけれども、事前にお送りしております資料をお手元に御準備いただいた上で御覧いただければと思います。
それでは、資料の確認をさせていただきます。事前に送付させていただきました資料としましては、議事次第にございますとおり、まず資料1としては、人材委員会・ポスドク小委員会合同会議における主な御意見をまとめた資料がございます。
また、資料2としまして、ポストドクターの雇用・育成に関するガイドラインの案についてという資料がございます。
また、参考資料としまして、ポストドクター等の雇用に関わる主な法律についての資料をお送りしております。
なお、これらの資料以外に、見え消し版の机上配布用という名前を付けた上で、ガイドラインの前回の人材委員会・ポスドク小委員会からの変更点を赤字見え消しで修正した資料も併せてお送りしております。こちらは机上配布資料ということで、公表されるものではございませんけれども、前回の変更点を説明するために用意した資料でございます。
以上の資料をお送りしておりますので、もし過不足等ございましたら、事務局の連絡先まで御連絡いただければと思います。
そのほか議事進行の過程で不備等ございましたら、事務局までお申し出ください。
以上でございます。
【小林主査】 それでは、早速ですが、議題の1に進みたいと思います。
本日は、最終的な目標としましては、ガイドラインの案を策定していきたいと思っています。9月25日に開催されました合同の委員会がありますが、そこで委員の皆さんからいただいた主な意見について、まず先に事務局から御説明をいただきたいと思います。よろしくお願いします。
【根津人材政策課長補佐】 事務局でございます。それでは、先ほど主査から御指示がありましたとおり、まず資料1に基づきまして、第89回人材委員会・第5回ポスドク小委員会合同会議、9月25日に開催されましたけれども、そちらでいただいた主な御意見について御紹介をしたいと思います。
まず、第1章に関する御意見でございますが、雇い止め、無期転換等に関する労働契約法等の規定との関係について記載を充実すべきであるという御意見をいただいております。
また、2つ目、本人の実力も財源もある場合に、無期転換に関する運用が各大学で適切に行われるようにする上でも、ガイドラインに盛り込むことが重要であるいう御指摘。
また、3つ目の丸として、若手研究者の雇用を安定化させる前提として、競争的資金等の柔軟な運用が期待されることを記載できないかという御指摘をいただいております。
また、第2章に関する御意見でございますが、1つ目として、ポスドクへの支援として、カウンセリングやメンターの配置など、研究室を超えてポスドク同士で集まれる機会などの取組も提案できるのではないかという御意見をいただいております。
また、2つ目としまして、ポストドクターが申請できる研究助成の情報を一覧化することはできないかという御指摘。
また、3つ目として、機器利用について、やはり初期投資をするような大きい予算がないときにうまく活用できる仕組みを作っていくことが必要であるという御指摘をいただいております。
また、4つ目として、特にURA等の文脈で、チームサイエンスの観点からも記載をしてほしいという御指摘がございました。
第3章に関する御意見として、ポスドク期間終了後のキャリアパスの多様化につきまして、項目を別途設けるなどして、きちんと記載を充実すべきであるという御指摘がございます。
また、2つ目、博士号を持った優秀なURAを全国的に増やしていくことは重要な課題であるので、多様なキャリアパスの1つとして明記すべきというふうな御意見。
また、3つ目として、キャリアパスの多様化に向けては、アカデミア志向の強いポスドクの意識を変えるためにも、PIの役割が重要であるという旨を記載できないかという御意見。
また、4つ目、トランスファラブルスキルの認定プログラムを作って、産学官で通用性を持たせるような取組も考えられるのではないかという御意見をいただいております。
2ページ目でございます。その他全般にわたる御意見などとしまして、まず1つ目、コロナ禍の影響について、「はじめに」にさらに記載できないかという御意見。
また、2つ目に、前回の会議でポスドクの調査結果を御説明させていただいたのですけれども、それとの関連もありまして、女性や外国人に占める割合が増えているということから、ダイバーシティが重要であるという御指摘をいただいております。
また、3つ目、年齢を示している部分につきまして、一律に年齢で切るのではなくて、博士号取得後の期間やライフイベントの期間に配慮した記載にすべきだという御意見をいただいております。
4つ目でございます。ポスドクというのは自由で研究に専念できる立場であるということを前向きに捉えるような記載を充実できないかという御意見がございました。
また、最後5つ目でございますが、研究者を目指すポスドク以外にも、将来的にURAを目指す方々も読まれるかもしれないということで、そういった両者のコラボの重要性を「はじめに」に記載してほしいという御意見もございました。
以上が前回いただいた主な御意見ということで、事前に委員の皆様にも御確認をいただいておりましたが、このようにまとめております。
【小林主査】 それでは、続けて、これを反映したガイドライン(案)についても御説明をお願いします。
【根津人材政策課長補佐】 承知いたしました。それでは、本来は資料2のガイドラインの内容になるのですけれども、先ほど申し上げましたとおり、前回の会議からの修正点が分かったほうが御説明が分かりやすいと思いまして、御説明につきましては「見え消し版・机上配布用」という名前を付けております見え消し版のほうのガイドラインを御覧いただきながら、御説明をさせていただければと思います。
おめくりをいただきまして、「はじめに」の部分でございます。最初の2つの丸を赤字で追記をしておりますが、こちらは、先ほど御紹介した御意見の中で、コロナ禍の影響について「はじめに」にきちんと記載をすべきではないかといった御意見、あるいはポスドクをより前向きにとらえるべきであるというふうな御意見がございましたので、まず、最初の丸の中で、我が国の国際的な地位は相対的に低下している中で、ポスドクのような非常に優れた博士人材が社会の多様な場で活躍して、イノベーションを創出していくことは、我が国の国力の維持・向上を図っていく上で強く求められるというふうに記載した上で、2つ目の丸で、新型コロナウイルスの影響が社会の在り方に大きな変容・変革を迫っているというところ、また、コロナ禍で顕在化した様々な課題の分析・克服を通じて、よりよい未来社会につなげていくことが必要であるけれども、そうした中でも博士人材の育成と活躍の促進が重要であるという趣旨を記載したものでございます。
おめくりいただきまして、4ページ目でございます。4ページ目の上のところに赤字で修正をした部分がございますけれども、こちらは、先ほどの御意見の中に、URAになる方々に対して、コラボの重要性であるとか、そういったメッセージを「はじめに」に記載していただけないかという御意見を踏まえて修正した箇所でございます。「アカデミアのみならず、民間企業の研究者やURA等の研究マネジメント人材など、多様な場や職種で活躍し、協働する中で」という趣旨を追記しております。
また、4ページ目の一番下の丸でございます。こちらも御意見の中で、ポスドクという自由で研究に専念できる立場であるという前向きな面を強調していただけないかという御意見を踏まえまして、一番下の丸で、ボスドクの時期は自ら選んだ研究課題に最も没頭できることに加えて、自由な発想の下に、自らの判断で比較的自由に活動ができるという魅力があることも忘れてはならないというところを記載した上で、本ガイドラインの(案)の趣旨を踏まえた各大学・研究機関の取組が推進されることで、ポスドクによるそういった自由な発想の下での研究活動が推進されていくという趣旨を記載したものでございます。
続いて5ページ目でございます。不合理な待遇差の禁止という項目でございますけれども、こちらは前回の会議の後に、法律を所管している厚労省に確認を依頼いたしまして、法所管をしている立場からコメントをいただいておりますので、そういった点を中心に修正をしたものでございます。
6ページ目の一番上の丸も同様の趣旨で修正をしております。
2つ目、RAとしての博士課程学生の雇用というところにつきましては、競争的資金制度を所管しておる省内の部局と相談をしまして、特に後半、下の段でございますけれども、奨学金やフェローシップ制度、RA制度など、様々な仕組みを組み合わせた上で、適切に支援制度を設計、学内の規定の整備を行うとともに、そういった実績も含めてホームページ等で分かりやすく公表していくということを今後各機関に求めていきたいという話がございましたので、そちらを追記したものでございます。
続きまして、7ページ目でございます。適切な労務管理の欄につきましても、先ほどと同様、厚生労働省のほうから指摘があった部分について修正をしているところでございます。
同様に、7ページ目のフェローシップでの受入れの箇所につきましても、厚生労働省からコメントがあった部分について修正をしております。
8ページ目でございます。上から2つ目の丸、こちら新規で追加した項目でございますけれども、こちらは御意見の中で、雇い止め、無期転換等に関する労働契約法との規定の関係について記載を充実すべきであるといった御意見と、無期転換に関する運用が各大学で適切に行われるようにする上でも、ガイドラインを守ることが必要であるという御意見をいただいてございましたので、労働契約法の中にある労働契約の更新であるとか、無期転換の考え方について改めて記載をしたものでございます。
「ポスドクが若手研究者の成長の一段階であることや、多様な場での博士人材の活躍を求められていることに鑑みれば、ポスドクを長期間繰り返すことは、若手研究者の育成支援の観点から望ましいものではないと考えられるが、各大学・研究機関においては、こうした労働者保護の観点からの規定についても、その趣旨を十分に理解した上で、組織としての適切な方針の策定や運用を行うことが求められる」というふうに記載をしたものでございます。
(4)遵守すべき主な関係法令でございますけれども、こちらは、記載をしておりました指針について削除をした上で、ハラスメントへの対応についての根拠法令となっているというふうに厚労省からコメントがございました労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律につきまして、一番下に加えたものでございます。
以上が第1章の修正点でございます。
続きまして、第2章の修正点について御説明させていただきます。
10ページ目でございます。自律的な研究機会の拡大の中で、参考として、プロジェクト雇用における専従義務の緩和について、関係府省の申合せを引用しておりましたが、「PI等がプロジェクトの推進に支障がなく、かつ推進に資すると判断し」という要素について、競争的資金制度を所管する部局から追記の依頼がございましたので、そのように追記をしたものでございます。
また、(2)の機器利用等における配慮でございますが、特に11ページ目にございますとおり、先ほど御紹介した意見の中でも、機器利用、初期投資がなかなか難しい場合でもきちんと活用できることは非常に有効であるという御意見をいただいておりますので、その趣旨を踏まえまして、初期投資をするような予算がないときなどに、これらの設備・機器を適切に使用し研究に専念できるようにというふうに修正をしております。
また、11ページ目、チーム型研究体制の整備・活用という箇所でございますけれども、こちらも先ほどの御意見の中で、チームサイエンスの観点から、URAとのコラボが重要であるという観点をきちんと記載してほしいという御意見がございましたので、チーム型研究体制の整備・活用という項目にした上で、「研究活動を効果的に推進し、研究の成果をイノベーションの創出につなげていくためにも、研究者とURA等のマネジメント人材、技術支援員等が連携したチーム型の研究体制の整備・活用を進めることが重要である」というふうな表現に修正をしております。
また、研究組織の一員として、ポスドクもほかの若手研究者と同様に、こうした多様な人材との連携の下で研究活動が進められるような環境の整備に努めることが必要であるというふうにも記載をしております。
続きまして12ページ目でございます。中段のところに、「ポストドクターへの支援については」で始まる3つ目の丸でございます。こちらも新しく追加をした丸でございますけれども、御意見の中で、ポスドクへの支援として、カウンセリングやメンターの配置、研究室を超えたポスドク同士で集まるような、そういった機会の取組も提案できるのではないかという御意見がございましたので、それを踏まえまして、ポスドクの支援については、精神的なケアの観点、あとは有用情報の提供の観点から、ポスドクが研究室を超えて交流する機会の充実、あるいは申請可能な研究費等の情報の一覧化、あるいはメンター制度の幅広い活用やカウンセリング機会の充実などの取組を挙げられるというところを記載した上で、各大学や研究機関にこうした取組の充実が図られることが望まれるというふうな項目を記載しております。
同じく12ページ目、ダイバーシティへの配慮等でございます。先ほどの御意見の中にも、外国人や女性が増えてきていることからダイバーシティの観点が重要であるという御意見がございましたので、もともとあった項目ではございますが、近年ポストドクターの総数に占める女性や外国人の割合は増加傾向にあるというところを改めて記載をさせていただきました。
以上が第2章の修正点でございます。
続きまして、第3章、キャリア開発の支援に関する事項の修正点でございますけれども、まず、14ページ目の一番下の箇所でございますが、当初、ポストドクターについての雇用は「2回程度までとし」というふうな表現で記載をしておりましたが、前回の人材委員会とポスドク小委員会の合同会議において、これだと任期が2回かのように読めるというふうなコメントもございましたので、表現を改めまして、「ポストドクターとしてのポストは2か所程度までとし」というふうな表現にしております。
また、3年から7年程度で、産学官を通じた次のステップに進んでいくというふうな、「産学官を通じた」という表現も追記をしたものでございます。
続きまして、15ページ目でございます。まず一番上のところでございますけれども、まず、安定的なポストの例として「テニュアトラック等」という表現を使っておりましたが、こちらは事前に主査のほうから、安定的なポストの例としてテニュアトラックを使うのは違和感があるというコメントがございましたので、「テニュア」というふうな表現に改めております。
また、その下の丸でございますけれども、御意見の中で、ライフイベントへの配慮について記載をしてほしいという御意見がございましたので、そちらの御意見を踏まえまして、「一定の年齢を基準として用いる場合には、個々人の事情に応じた適切な対応が可能となるよう、年齢と併せて、博士号取得後の期間を用いることや、出産・育児等のライフイベントに配慮した運用を可能とすることなども重要である」という項目を記載しております。
続きまして、キャリアパスの多様化の項目でございます。こちらは先ほど御紹介した御意見のとおり、キャリアパスをきちんと項目を設けて記載をすべきであるという御意見を踏まえまして、項目を新規で追加した上で記載を充実化させております。
まず1つ目の丸でございますが、こちらは博士人材が社会の多様な場で活躍することは非常に重要であって、そのためにはポスドク期間終了後のキャリアパスの多様化に向けた取組が重要であるということを記載しております。
その上で、2つ目の丸でございますけれども、こちらは先ほどの御意見の中で、トランスファラブルスキルについて認定プログラムのようなものを検討できないかという御意見もございましたので、そういった点を踏まえまして、まず、トランスファラブルスキルに相当するような汎用的で幅広いスキルや能力を身に付けることが重要であると記載した上で、こうした取組について、複数の大学等でコンソーシアムが認定するなどの仕組みを設けて、産学官を通じて通用性を持たせるような取組も有効ではないかというふうなことを記載しております。
また、3つ目でございます。キャリアパスの多様化に向けては、ポスドクと産学官を通じたポストとのマッチングの促進が図られる必要がありますが、そういったところにつきまして、複数の大学・研究機関がコンソーシアムを形成して取り組むこと、あるいは文科省の卓越研究員事業や、JSTがやっているJREC-IN Portal等を活用することも望まれるということを記載しております。
また、4つ目の丸でございます。こちらは先ほどの御意見の中で、ポスドクはやはりアカデミア志向が強いので、そういった意識を変えるためにもPIの役割が重要であると記載すべきではないかという御意見がございましたので、そちらを踏まえまして、ポスドクから民間企業の研究者等へのキャリアパスについては、さらに拡大を図ることが重要であることや、一般的に、ポスドクにはアカデミア志向の強い者が多いと考えられるが、より広い視野で自らのキャリアを考えられるような機会を持つことも重要であり、こうした観点からの助言や支援を行うこともPIやメンター等の重要な役割と考えられるということを追記しております。
また、16ページ目の一番上の丸でございますけれども、こちらはURAをきちんと明記してほしいというふうな御意見もございましたので、そちらを踏まえながら、高度なURAの存在が重要であって、URA等の研究マネジメント人材については、博士人材の知識や経験を生かせるキャリアパスの1つとして定着するよう、引き続き取組を進めることが必要であるという点を記載しております。
以上が第3章の修正点でございます。
最後の20ページ目を御覧いただければと思います。最後の20ページにも最後に丸を追加しておりまして、本ガイドラインにつきましては、各大学・研究機関においてこういった具体的な取組が推進されるところでございますけれども、国としても、例えば、各競争的研究費の公募要領への反映や柔軟な運用の検討、あるいは、組織的な人材育成のモデルとなる取組への支援や好事例の普及・展開、また、一定期間後のこのガイドラインの取組状況についてのフォローアップ等に継続的に取り組み、必要に応じて、さらなる支援方策の検討等に取り組むことを期待するというふうな、国に対するメッセージというところも盛り込ませさせていただいてはどうかと考えて、記載しております。
特に、先ほど御紹介した中の御意見の中でも、競争的資金等の柔軟な運用を期待するというふうな御意見もございましたので、この丸にその旨を記載したものでございます。
前回からの変更点については以上でございます。
【小林主査】 どうもありがとうございました。
この間に各方面といろいろ調整していただいて、食い違いがないようにいろいろ調整していただいた結果、ここまで来ましたので、本当に事務局の方たちにお礼を申し上げたいと思います。これから約1時間ほど時間がありますので、その間にいろいろ質疑応答あるいは御意見等を伺いたいというふうに思います。
それで、進め方なのですが、全部まとめてやると、あっち行ったりこっち行ったりするので、まず最初に全体的な構成なり、あるいは印象なりについて簡単に御意見を伺った上で、あとは順番に、はじめに、1章、2章という順番でやっていって、最後にもう1回、全体についての議論をしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
それでは、どなたでも構いませんので挙手をしていただいて、まず全体的な書きぶり、あるいは印象について御意見等を伺えればと思いますが、いかがでしょう。
特に意見がないようですので、順番に進めたいと思います。皆さん、気になるところはどんどん言ってください。多分、今日が最後になると思いますので、できるだけ多くの点を詰めていきたいと思います。
まず最初に「はじめに」ですが、いかがでしょうか。いろいろ書いて付け加えていただきましたが、こんなところでよろしいでしょうか。いかがでしょう。何も言われないと、かえって心配になるんですが。
【小林主査】 前回の合同の会合のときのいろんな意見は大体反映できたのかなというふうに思いますが、いかがでしょうかね。特にいいでしょうか。
もし何かありましたら、また戻ることにしまして、1章はちょっと長いのですが、1章について御意見を伺いたいと思います。小鍛冶先生、お願いします。
【小鍛冶委員】 小鍛冶でございます。事務局の方にぜひ厚生労働省のほうと確認をしていただきたいところなのですけど、今回、30代半ばで3年から7年程度の次のステップに進むというのが望ましい、ということを書いている関係で、雇用対策法で募集・採用に関する年齢制限の禁止があるので、そこのところの注意喚起をちょっと書いておかなくて大丈夫かな、と思います。大学のほうで採用する段階で年齢制限していいわけではないので、そこを注意喚起しなくていいのかというのは厚労省と確認していただきたいなというのが1点目です。
もう1点、ついでに申し上げます。見え消し版の8ページのところで新たに追加していただいた2つ目の丸の部分なのですが、多様な場での博士人材の活躍が求められていることに鑑みれば、「ポストドクターを長期間繰り返すことは」って書いてあるのですけど、ポストドクターを長期間繰り返すって、単純に日本語として修正したほうがいいのではないかと思うので、「ポストドクターとしての契約」ですかね、ポストドクターとしてのマルマルを長期間繰り返す、長期間だと、続けるになるのですかね。ちょっと分からないですが、日本語を単純に直したほうがいいと思いますので、そこはよろしくお願いいたします。
私からは取りあえず2点になります。
【小林主査】 確かに、年齢とか何かはなかなか募集等には書けないので、それについての注釈のようなものが必要かもしれないですね。今の点は文科省と調整してみてください。
早坂先生、お願いします。
【早坂主査代理】 早坂でございます。今のページ、8ページで新たに加筆したところなのですけれども、よく読みますと、少し理解しにくい、考えさせる文章になっています。どういうことかといいますと、その上の段では「一定期間研究に集中できるよう、3年から5年程度の任期が確保されることが望ましい」、3年から5年というのが出てきますよね。それで、新たに加筆していただいたところは、労働契約法、5年を超えると無期転換だけど、下に注書きがちゃんとありまして、特例対象者については10年までという記述があって、ここを読んでいきますと、真ん中ぐらいから見ると、「多様な場での博士人材の活躍が求められることに鑑みれば、ポストドクターを長期間繰り返すことは、若手研究者の育成支援の観点からは望ましいものではないと考えられるが、各大学・研究機関においては、こうした労働者保護の観点からの規定についても、その趣旨を十分に理解した上で、組織としても適切な方針の策定を行うことが求められる」。ですから、3年から5年を推奨するのだけど、雇い止めとかそういう問題になるより、もう少し長くということも、それはちゃんと考えてやってくださいということが書いてあるのかなと思うのですけども、ちょっとこの辺りが、よく読まないと分かりにくい。
この文章を例えば大学なんかで受け取ったときに、3年から5年ぐらいというのが望ましいのですねと言われているのですけども、一方で、こういう有期労働契約の場合の雇い止めの問題なんかがあるから、もう少し長い期間についても考えてくださいというと、3年から5年というのと、だけど、例外もよく考えて、もっと長くするのもよく考えてくださいねって、そういうメッセージにも受け取れるのですけど、小林先生とか委員のほかの方とか、ここはすっと分かりやすいでしょうか。
私は最初にぱっと1回読んだときには、どういうことなのかなと一瞬思ったりしたのですけども、いかがでしょうか。すいません、ちょっと分かりにくい質問で。よろしくお願いします。
【小林主査】 これは、確かにさっき小鍛冶先生から御指摘もあったのですが、説明をもう少し丁寧にしたほうがいいかもしれないですね。事務局から答えなくちゃいけないかもしれませんけれども、私の理解では、1年ごとの更新のような形ではなくて、3年ないし5年程度の任期で比較的長い、一定期間の任期で雇うようにすべきだということは重要であると。
しかしながら、一方、それを同一機関で繰り返して雇用することも可能は可能なので、それは長期間繰り返すという話になるわけです。つまり、ポストドクターの身分を同じ機関の中で長期間にわたって繰り返すということだと思うのですけども、それは法律上は10年を超えると無期転換するというルールがあるので、法律の趣旨からいえば、あるいは労働者保護の趣旨からいえば、その趣旨を十分に理解した上で適切な方針の策定というのは、要するに、ちゃんと10年たったら無期転換させてあげなさいというような、こういうことが本来の趣旨なのだろうと思います。
ただし、これを読んで、大学としては、やはり10年超えてはいけないのかなとかというような、そういう感じで受け取る方もいるかもしれませんが、本来の趣旨でいえば、そこまで考えてちゃんと組織としてやっていきなさいということなのだろうと思いますが、ちょっと分かりにくいかもしれないですね。
ただ、あまり露骨に言うと、いろんなところから反発があるので、なかなか難しいと思いますが、事務局としてはそういうことで趣旨としてはいいのですよね。
【楠目人材政策推進室長】 小林先生、ありがとうございます。人材政策推進室の楠目でございますけれども、今まさに小林先生に仰っていただいたとおり、早坂先生から御指摘があった上のほうの3から5年程度の任期というのは、1か所のポストドクターのところが1年とかで任期が切れてということよりは、3年ぐらいまとまった形、あるいは3年から5年程度の期間、次のステップを見越して準備もできるように、少し長めの期間を確保してほしいということが言いたいことでございます。
下のほうの今回追加した部分は、労基法の雇い止めの禁止の規定ですとか、10年間で無期転換の規定との関係を明記するようにということがありましたので、それを反映したつもりなのですけれども、すごく乱暴な言い方になってしまうかもしれませんけれども、ポスドクは若手研究者のステップアップのための1つの段階ということがありますので、そこを2か所ぐらい経験した後は次のステップに行けるようにしていくことが育成の観点から望ましいというのが、この全体を貫く考え方なのですけれども、ただ、結果として、長く10年間を超えてしまう場合には、法律の規定もありますので、そうした労働者保護の規定というのは念頭に置いて、10年超えた人から無期転換の申出があれば、当然転換しなければいけませんし、雇い止めというのも、相手に期待を持たすような場合には雇い止めとかはできないということになっていますので、そうしたことを守ってほしいということを書くと、こういうふうになってしまったのですが、もう少し工夫ができないかということはまた御相談をさせていただきたいと思います。
ポストドクターを長期間繰り返すというのは、そういう意味でありまして、3年から5年程度の1回の任期というのを何回も、20年とか繰り返すのがあまり望ましいとは思わないのですが、実際そういう人とかもいますので、そういうことを少し念頭に置いて記載したものでございます。
併せて小鍛冶先生からの最初に御質問がありました雇用の年齢制限の関係です。そこはこれまでも各事業でも十分留意をしております。ここは個別の契約とか募集の段階での年齢制限のこととは別に、機関としての大きな方針としての考え方というのを示しているつもりなのですが、大学等に誤解がないように、周知する際には十分留意して、また厚労省にもよく相談をして進めていきたいと思います。以上でございます。
【小林主査】 それでは、ちょうど小鍛冶先生が挙手していただいているので、お願いします。
【小鍛冶委員】 今御説明いただきましたが、今回、遵守すべき主な関係法令というところで労働保護法規を網羅的に書くことにしている関係で、雇用対策法は労働保護法でなくて労働市場法なのかもしれないですけど、とにかく労働関係法規を網羅的に書くのに、何か雇用対策法を書かないのも変かなと思いますので、そこは検討していただければと思います。
あと、今の話を総合すると、このガイドラインでは、ポスドクというのは、1ポスト当たりを大体3から5年で、それを1ポストか2ポスト経験して、次のステージに進んでいただくというのを考えましょうと。その際には、10年という無期転換との関係で出てくる上限もあるから、そういうことも意識して大学も方針を策定して運用してくださいと、ざっくり言うと、こういう話を書きたいという理解でよろしいですかね。
【楠目人材政策推進室長】 はい。事務局としてはそのように認識をしていますが、小林先生、よろしいでしょうか。
【小林主査】 はい。世の中には、例の10年で無期転換とかというルールそのものをやめてしまえというような意見もあることはあるのですね。ホワイトカラー・エグゼンプションのような話もあったりとか、いろんな話が混乱して、交錯していて大変なのですけれども、現段階の法律の下では、10年の無期転換という話は、それ自体を否定して書けるわけではないので、このようなことになるのだろうと思います。
それと、あと、小鍛冶先生にちょっとお聞きしたいのですが、私の個人的な理解では、無期転換を申し込まなければ、そういう雇用の仕方を続けることは不可能ではないわけですよね。ただ、それが労働者保護になるかどうかは別として、一応そういうことも可能は可能なのですよね。
【小鍛冶委員】 無期転換制度というのは労働者の権利なので、無期転換しなければ、ずっと無期転換権を持ったままというのももちろん今世の中で起こっていることではあります。
【小林主査】 そうですよね。
【小鍛冶委員】 ただ、大学としても、無期転換後の労働契約の中身というのが従前と同じ契約になってしまうので、だから、ポスドクだったらポスドクのまま、同じ契約で無期の人が出来上がってしまうというのは、やっぱり大学の組織上ちょっと難しいですね。運営を考えたときに難しいので、実際は10年で無期転換しないような運用をしなければならないというふうに各大学は当然考えているのだろうとは思いますけれども。
【小林主査】 ですから、多くの場合には、10年になる前に雇用契約を終わりにするということだと思いますけれども、実際には無期転換の権利を行使しないという形で継続している人も多分いるのじゃないかというふうに思います。それは各大学の、あるいは本人の決定、意思なので、それは尊重されるべきだろうというふうに思いますが。ほかにいかがでしょうか。
【加藤委員】 産総研の加藤です。どうもありがとうございます。非常によくまとまって、私、数回しか出ておりませんけれども、すばらしくなったなと思いました。
それで、今の議論の中で、ポスドクの期間については3年あるいは5年、10年というふうに縛りを付ければいいと思うのですけれども、その箇所とか回数については、あえて数字で示す必要はないように私は感じています。
場所について、「1、2か所」という表現がありますが、例えば「複数の箇所で」というような形に直されたほうが、あまり数値をここで書くと、何となく下世話な感じがしてしまうので、そこはちょっと検討されたほうがいいのかなというふうな印象を受けました。以上です。
【小林主査】 それは14ページのことですね。
【加藤委員】 はい、そうです。
【小林主査】 確かにそうかもしれないですね。確かに、転々として一生過ごすということもあり得る選択肢ですね。そういう方がいても当然いいわけだし、ある種、助っ人的に過ごしていくような人もいてもいいのですが、ここではどちらかというと標準的なところで、あまり転々として時間を過ぎていくのは望ましくないということで、2回ということになっています。確かに複数の箇所と表現するか、具体的な数字ではなくて、あまりたくさんのところを転々としないことが望ましいというようなニュアンスにするのがいいのかもしれません。
【加藤委員】 4ページにも同じような箇所があると思います。すいません、5ページです。5ページの2つ目の丸のところに「1、2か所で」、これ違和感をすごく感じるので、あまりここに数値を載せないほうがいいと思います。
【小林主査】 確かに、ここは「1、2か所」はなくてもいいかもしれないですね。
【加藤委員】 そうですね。
【小林主査】 ここはそれでも十分趣旨が通るので。
【小鍛冶委員】 よろしいですか。この文章を作られた方は、これ、要するに同じ法人の中で雇用形態でポスドクを続ける以上、箇所が変わったりしても、10年の無期転換の期間との関係では通算になっちゃうよねということを多分意識して書いているのだと思うのですね。なので、そこを残すかどうかというのはちょっと御判断かなと、そういうことも踏まえての御判断になるのかなというふうに思います。
【小林主査】 確かにそうかもしれないですね。実は私は、個人的には、「1、2か所」というのは、別法人というか、事業所が異なるという意味で、2か所というニュアンスで受け取ったのですが、確かに、同じ組織の中でというふうに取られる可能性もありますね。
この点は事務局のほうで調整していただけませんか。
【楠目人材政策推進室長】 はい。これまでの先生方の議論ですと、ずっと続けるよりも、若手のステップアップの意味でも、最近ポスドクはいろんなパターンがございますけれども、若手研究者のポスドクとしての期間というのは、やっぱりずっとやるものではなくて、1、2か所とか、そういう御意見もいただいていますので、そういうことを記載しております。場所が変わるということの趣旨で書いているわけでもないところもありますので、これまでの御意見等も含めた上で、少し書きぶりのほうで工夫できないかを、検討はしてみたいと思います。ありがとうございます。
【小林主査】 ほかにいかがでしょうか。
それでは、必要がありましたら戻ることにしまして、第2章についてはいかがでしょう。
10ページ目の参考で、プロジェクト雇用における専従義務の緩和についてのところで、赤字で追加されたことというのは、実は申合せの中に書いてあることですよね、本当は。
【楠目人材政策推進室長】 そうでございます。
【小林主査】 それをまた改めてここに書き出すというのも何か妙な感じがしないでもないのですけども、確かに誤解をされないという意味では書いておいたほうがいいのかもしれませんね。
ただ、一方では、これを書くと、逆にPIが嫌だと言うと、ここの趣旨に合わなくなるというか、専従義務の緩和ができなくなるので、これをあえて書くと、どうしてもそっちのほうに寄っていく危険性もあるかもしれません。だからといって、もともと書いてあることなので、全く根拠のないことが書いてあるわけではないですし、微妙だと思います。
【楠目人材政策推進室長】 制度の趣旨をより正確に御理解いただいた上で御活用いただきたいと思いますので、PIの方々の認識とそこはまた、ポスドクの自律的な時間の重要性とか、そういうことを御理解いただく重要性というのはほかの箇所でも記載しておりますので、ここでは、より正確にこの制度の趣旨のほうを書かせていただければと考えているところでございます。
【小林主査】 はい。早坂先生、どうぞ。
【早坂主査代理】 すみません、早坂です。12ページのところでちょっと説明していただいたところなのですが、先日の会議でいただいた御意見で、たしかポストドクター同士の交流というのが、もっとそれを考えたらいいのではないかというのがあったと思うのですけれども、それが反映されて、こういうことが記述、加筆されたと思うのですが、ポストドクターの同じレベルの人たちだけの集まりとかそこの交流というよりは、やっぱりもう少し、例えば大学にいるのだったら、ポスドクの人同士も必要でしょうけれども、もっと広く大学の中で、ほかの研究室の研究者とか、あまり身分に関係なく同じ若い人同士とか、場合によっては年齢関係なくシニアの人なんかとも交流するとか、ポスドクの人がプロジェクトだけに閉じているのではなくて、もう少し広くいろんな人と交流する機会があってもいいとか、そういう趣旨のほうがいいのではないかと思うのですけれども、いかがでしょうか。
【小林主査】 いかがですか。川端先生もそれに関係する話ですか。お願いします。
【川端委員】 まさにそういう話がしたくて、大きい流れとして、ポスドクがどういうライフ、その人の人生の中でどういうステージにあるかという話が、先ほどからずっとやられている話で、もう1点は、じゃあ受け入れたときにどういう機関でというのと同時に、最初の頃にちょっと話題に出ていたのは、結局、ポスドクが孤立しているのではないかという。要するに、フェローシップ型であったり、雇用の仕方がそれぞれで、やっているところはやっているのだけど、やっていないところは全然やっていないという今の状況をとにかく伝える必要があるだろうという、そういう気がさっきからずっとしていて。それがどこの文章に入れたら一番いいのだろうと思って、いろいろなところに、どうしようと思いながら今に至って。早坂先生から言っていただいたので、ちょうどそのタイミングなのだと思って。
少なくともこうしなさいという文章で整理されている部分と、やっぱりそれを気づかせるという部分があっていいだろうという。特に一番初めの頃、学振だとか、雇用関係がないのだという大学だってあるし、だとするとそこには全く普通の教員とは関係ない、全くそこには情報が流れていない。PIからしか情報が流れていないとか、そんな話があったりして、孤立化しているよねと。
それの極端な例が、7ページにある、ここも1つの整理が不思議なのですが、ライフイベントへの配慮等と書いていて、ここにハラスメントの話が載っているんですよね。別にライフイベント以外にもハラスメントを受けているときに、それが対象でないことすら起こっているのではないという話の流れだと思うのですよね。だから、普通の教員と同じように扱ってよというのが大きいメッセージだと思っていて、情報の流れもそうだし、ハラスメントに対する対策にしても、ケアにしてもそうでしょうという、そのメッセージが細かく散りばめられているからよく分からなくてというのが、そこが強く出ればいいのにねというのが、ちょっと1点今につながっているところです。
ついでにもう1点だけ言うと、さっきのエフォート、研究専念義務の話なのですけれども、これって最後のほうのインターンシップの話にも関係していて、インターンシップやるのだったら2割ぐらい専念義務が外れていない限り、こんなもの切れるわけがなくという。だから、推奨しても専念義務がある限りできないというのが、かなり初期の頃。それがだんだん緩和されて今にはなっているのだけれども、そこの部分についても、さっきPIがよければねみたいな、それはそれでいいのだけど。多分それはそれでそうなのだろうけれども。だから、どこかにもうちょっと、PIに対して専念義務をがちがちにやれば、彼らの次のステージだとか大きいライフにとって、言わば弊害が起こるのですよというようなメッセージだとか、それぐらいの何かがどうにか伝えられたら。要するに、PIは権利かもしれないけど、それぐらい考えてねということが何かメッセージで伝えられたらいいのになと。すみません、この2点がちょっと気になって。早坂先生の話で、ようやく窓口が。どこからしゃべっていいか、ようやく分かったのでしゃべりました。
【小林主査】 今回のガイドラインは、最後のほうの「終わりに」を見ていただければ分かるのですが、基本的には組織というか大学・研究機関等に対する要請という側面が強く出ている、そういう書きぶりになっています。最後に国の責任ということもありますけれども。
なので、確かに最後にそれが出てくるのですけれども、場合によっては最初のほうに、「はじめに」の中に、話にあるような、特に4ページの「一方で」という最初の丸がありますけれども、この辺りにPIの責任とか、大学の責任とかというようなところも書き込むという手はあるかもしれないですね。あるいは、この「はじめに」の最後でもいいのかもしれませんけれども、特にPI、それと大学・研究機関に対してポスドクを適切に育成していく責任、適切な処遇をしていく必要があるということを述べるというか、そういう趣旨を述べておくという手はあるかもしれませんね。
【川端委員】 1点、これは大学ごとに違うかもしれないですけど、ポスドクというのは人事委員会をつくらなくても、PIが直接雇用できるのですよ、大学の組織でいうと。大学によるかもしれませんけれども。規定を持っているところはあるかもしれないけど。助教を採ろうとすると、人事委員会にとってそれなりにいろいろな人の目をさらしながらやっていくのですけれども、ポスドクに関しては直接お金を取った人が、さあ、採るぞみたいな感じで知り合いに声かけたりしてやったりするので、言わば組織的には通らない。雇用の報告か何かがあるぐらいなものなので、よりPIの責任が重大な意味を持っているというようなことがちょっと入ると、さらにいいと。
【小林主査】 私も途中で言ったかどうか記憶が定かでないのですが、昔から言われているのは、ポスドクと通常の教員の採用方法が違っている。今、川端先生が言ったとおりのことで、多くの場合、ポスドクは公募されていない。いわゆる普通の審査をされていないというケースが多くて、そのために大学の中では、ある種二級市民的な扱いになってしまうとか、あるいはその後のキャリアを形成していく、次につなげるときにも、ちゃんとした審査を経ていないからと言って、ポスドクのキャリアがあまり評価されないということにつながっていくことがある。これは実は国際的に、世界的にも似たようなことが言われておりますけれども、確かにその点は大きい問題です。
ただ、そこまで書き込むかどうかは別にしても、そういった事実があるのは確かなので、雇用に対して責任持ちなさいということを、通常の要するに普通の教員と同じように大学のメンバーであるし、スタッフであるし、構成員であるので、そのキャリアや処遇には責任持ちなさいということを、またそれだけの責任があるのだということを冒頭で書くというのはいいかもしれませんね。そうすると最後のところで、機関に対する要望という形で、期待することが明確に出てくると思いますので、事務局のほうでうまく一文考えていただけませんか。
【楠目人材政策推進室長】 ありがとうございます。今、小林先生、川端先生が御議論いただいたような雇用管理や育成はPIの裁量で組織的な取組になっていないというところが、まさに4ページの中での一番上の丸のちょうど2行目ぐらいからそのことが書いてありまして、それがあるので4ページの一番下のところにありますように、各大学・研究機関における組織的な取組の推進が重要ということを書いていますけれども、そこにもう少しPIとかの責任が強いということや、大学の構成員やメンバーとしての一員としてということとかを少し追加するようなイメージかと思いましたけれども、そういった形で少し工夫をさせていただければと思います。
【小林主査】 そうですね。多分明確にそういう責任があるのだということが分かれば、分かりやすくなってくる感じがしますね。先ほどの御指摘の、何ページでしたっけ。ポストドクターが交流するというのは、確かに必ずしもポスドクだけで交流するとは書いてはいないのですけれども、明確にするために、ポストドクターが研究室を超えて大学の学内の多様な人々と交流するというような感じの表現に直したほうがいいかもしれないですね。
【楠目人材政策推進室長】 はい。12ページのほうもそのような形で工夫させていただきたいと思います。
【小林主査】 はい。
ほかにいかがでしょう。
そうしたら、次に、これも長いのですが、3章にいきたいと思います。ここはいろいろ書き加えたところですが、いかがでしょう。手が挙がっている方、いますか。長我部先生、どうぞ。
【長我部委員】 どうもありがとうございます。前回欠席してしまったので、見当外れかもしれませんが、15ページのキャリアパスの多様化に関してコメントです。かなり各方面と調整して書かれているので、どちらかというと感想めいたところではあるのですけど、まさに多様化の最初に書いてあるように、ポスドク問題は文科省の資料であって、文科省、アカデミア中心にどうすべきかということが書いてあるのですが、もう少し社会の側が必要な人材であるという認識を持って、もっと有効に働いてもらうという意識を持つことが重要だと思っております。個々の施策レベルでは、例えば共同研究をやって、企業に人を見てもらいましょうとか、個々の政策レベルでは書いてあるのですが、やはり社会に対してポストドクトラルフェローという知的な作業に従事できる人材がいて、活用できるのだということを、もっとトータルとして働きかけるような、そういう意味合いのことがあってもいいのかなと。
ただ、これを読む対象者が文科省であったりアカデミアであったりすると思いますので、誰に向かっている言葉かという意味ではちょっと違うのかもしれませんが、外側に向かってもっと発信すべきだというのは、個々の打ち手のほかに、もっと強調してもいいのかなという感想を抱きました。
それから、キャリアパスの多様化を考えるときに、民間の研究職に就くということが想定されているのですけれども、今はスタートアップとか、いろんな形で技術系の人材、ポスドクレベルの能力を身につけた人が活躍するという場は、世界的に見れば増えるはずなので、もうちょっとそういう意識があってもいいのかなと。これは感想レベルで、どこをどう直してほしいという話ではございません。
アカデミアの外側にある社会も、皆さん御案内のように、メンバーシップ型の組織からジョブ型の組織への転換というのが進んできます。日本でこれがうまくいくのかどうか分からないですけれども、随分トライアルはされていて、ミッションを定義して、それに合った人材を見つけるということで、例えば技術系であればこういうことができる人というのを書いてみて、それが必要であれば社内の人をトレーニングするのではなくて、社外からちゃんと持ってきて活躍してもらうということもジョブ型の人材活用というところには含まれるはずで、そういう意味では恐らくアカデミアの外側の社会も、日本の社会でさえ変わってきているので、したがってその変わってきている社会に対して、もっとポスドクという人材層がいて、そこが有効に働ける部分があるのだよというのを、何らかの形でアピールしてもいいのかなと思った次第です。
感想程度でございますが、以上です。
【小林主査】 感想というにはもったいない意見なので、できればどこかに反映したほうがいいと思うのですが、どこに反映させるか。確かに前向きな話として、あちこちに産官学を通じた活躍というような言い方が出てはくるのですが、新しい状況の中で、例えばアメリカなんかでよくありますけれども、ベンチャー企業のアントレプレナーになるとか、あるいはベンチャー企業に就職するというようなこととか、あるいは企業も別に研究者だけではなくて、いろんな形で雇用されていくということがあるので、何かそういう前向きなところを少しでも書きたいですよね。書くとすると、多分15ページから16ページのどこかだと思うのですけれども。事務局と後で考えさせてください。せっかくなので、ぜひ今の前向きな話は何とか反映したいと思います。長我部先生も、もし具体的にここというのがあったら、後で教えてください。
【長我部委員】 ありがとうございます。ちょうどキャリアパスの多様化というところの最初のセンテンスがかなり大きく、日本は人口が減ってきて、生産年齢人口が限られるから、ポスドク人材って貴重だよと書いてあるので、この流れで何か少し書き足すとかいうのはあるかなとちょっと思いました。
【小林主査】 そうですね、分かりました。そこにうまく入れ込みましょう。事務局の皆さんも、大体趣旨は理解できたと思うので、前向きに今後の社会においては、ポスドクの活躍の場はいろいろあるはずだということを具体的に例示しながら書いていくといいのではないかと思います。
ほかにいかがでしょうか。早坂先生。
【早坂主査代理】 度々すみません、早坂です。既に申し上げようと思ったことが半分ぐらい出たのですけれども、やっぱり今のお話で、キャリアパスの多様化と書いてあるところのすぐ下のところに、例えば、「国際」という言葉とか、アカデミアだけじゃなくて欧米なんかですと、やっぱりドクターを持っている人がいろいろなところで活躍しているので、この中でやっぱりいろいろやっていくためにはいろいろな活躍する場があるという、何か「国際」とかそういうキーワードをうまく入れていくといいかなと思ったりしたものですから、よろしくお願いします。
【小林主査】 今のことも含めて、作文し直しましょう。
ほかにいかがでしょうか。堀先生。
【堀委員】 堀です。きれいにまとめていただきまして誠にありがとうございます。今の部分、私も他の先生方に賛成するところなのですけれども、15ページの新しく追加された部分なのですが、「特に、ポストドクターから民間企業の研究者等へのキャリアパスについては」という辺りなのですけれども、PIやメンター等が相談や助言や支援を行うというふうに書いております。PIやメンターはもちろんアカデミックの世界で育っているので、アカデミアでない世界というのはむしろ御存じないことが多いかと思いますので、アカデミアの中でどの程度可能性があるのかということについてアドバイスするということを示しているのか、それとももう少し広い観点からアドバイスするということなのか、ちょっとこの辺り疑問に思った部分です。
それから、現在ほかの世界に転換しようとしても、なかなかポスドクのほうではどんな方法があるのか分からないということなので、先生方がおっしゃられたように、情報収集を文科省なり大学なりの組織が行っていくということが、恐らくこれまで以上に重要なのではないかと思いますので、さらなる拡大と情報収集、発信などがされていくことが重要であるという形にしていただけると助かります。
ちょっと戻ってしまうのですが、「はじめに」のところの4ページなのですけれども、一番下なのですが、「ポストドクターの時期は」と新しく付け加えられた部分なのですけれども、この「ポストドクターの時期は、自ら選んだ研究課題に最も没頭できることに加え」というふうに書いてありまして、もちろんこうした恵まれたポスドクもたくさんいらっしゃると思うのですけれども、そうではない状況に置かれている方もいらっしゃると思うので、「最も」という部分はちょっと誤解を招きやすいので取っていただいて、「自ら選んだ研究課題に没頭しやすい」ぐらいの表現にしていただけると、一般的に誤解がないのではないかと感じた次第です。
先ほど申し上げた部分、ちょっと分かりづらかったかと思うのですけれども、御検討いただければと思います。よろしくお願いいたします。
【小林主査】 前半の問題は先ほどからの議論の続きなので、何らかの形で入れていかないと確かにつながっていかないので、工夫をしなくてはいけないですね。PIが助言ができるかどうかは別にして、支援しなくちゃいけないことは確かですね。組織的な対応ができるような形を、どこかに記述が必要だと思います。
今の4ページ目のほうですが、皆さんいかがですか。現実を見ると、必ずしも自ら進んで研究テーマを選んでいるとは限らないというのは確かなのですが。どうでしょう。
【竹山委員】 ありがとうございます。ここの文章に私も違和感を感じます。ポスドクのときに今までやっていた研究を続ける方もいますが、違う研究に携わるなど新しいことに挑戦することによって、自分の研究能力等をアップさせることができる期間ととらえることもできます。
ここで言われている「自由な発想の下…」といろいろなことを言う必要はないと思います。ミッションが決まっている研究で雇用されているポスドクが多いと思いますので、科研費の趣旨のようなことはここでは不必要ですね。それよりも非常に人生の中で新しい経験や発想が生まれる時期だというようなポジティブな書き方のほうが、もっと実際に即しているかなという気がいたしました。
以上です。
【小林主査】 今の御意見、いかがでしょう。個人的には全くそのとおりだと思います。ポスドクというのは、若干前のほうに書いてあるのですが、今おっしゃられたとおり、ある種新しい技を得るとか、そういう趣旨が非常に強いわけですね。これから一生やっていく上で、新しい技を身につけるとか、技術を身につけるとか、あるいは新しい領域に挑戦していくということが非常に重要なので、自由であること以上に自分の能力を伸ばすチャンスだというような趣旨を強くしたほうがいいのかもしれないですね。
いかがですか、ほかの皆さん。川端先生、どうぞ。
【川端委員】 おっしゃるとおりで、この段落は、やっぱりポストドクターというのは助教とは違うよさがあるのだということをともかく表現するというところで。竹山先生が言われるように、ほんとそうだと。そんな自由とはあまり思わなくて。自由なのは、選ぶところが自由なのですよね。誰かにおまえ、行けと言われて行くわけじゃなくて、嫌だということは言えるのだから。行った限りは自由かと言われると、それはよく分からないという。そういう意味では、表現は先生方言われるように、そのとおりだと思います。
その上で、これは助教の場合は教育であったり、ラボであったり、運営であったり、いろんなものが全部乗っかってくる。そういうものがない自由を、自由というか、専念できるという環境なのだということがうまく表現できればと、そんなふうに思います。
【小林主査】 そうしたら、今のような趣旨を、事務局と後で調整させてください。できるだけ今の趣旨を活かすような形に作文してみたいと思います。その上で、もう1回皆さんにお回しすることになると思います。
ほかの観点はいかがでしょう。3の部分が非常に長いのでたくさんありますが。よろしいですかね。
そうしたら次にいきたいと思いますが、次はまとめて、4章と最後の「終わりに」の2つ、2ページ分について検討したいと思います。いかがでしょう。ここでは、大学の責任が結構明確に打ち出されているという感じですが、どなたか御意見ありますか。
先ほどあった、民間というか社会に理解を求めるというのを、社会に対する要望というよりも、大学なり文科省なりか分かりませんが、ポスドクの意義を社会に知ってもらうための努力をするというようなことを、どこかに入れなくてはいけないのだろうと思うのですけれども、それをこの辺りで書くのか、あるいは先ほどのキャリアパスの多様化のところで書くのかというところだと思うのですが。ガイドライン案は、今のところ、内向きな感じがするので、どこかで社会に対しても理解を求める、あるいはそのための努力をしていくというようなことを、書いたほうがいいかなという気がします。どこがいいですかね。場合によっては、その他の中でそういうことを書いてしまうという手もあると思いますが。
【楠目人材政策推進室長】 小林先生、事務局ですけれども、よろしいでしょうか。今の点なのですけれども、全体的にガイドラインはポスドクを雇用している機関向けのものになっておりますので、社会に対するメッセージ的なことであれば、そういうメッセージを最後のところに追加するというのが一番、宛て名が社会であれば落ちつきがいいのではないかと思われます。
【小林主査】 それも当然あり得る話なのですが、ただこのガイドラインは、多分読んでくれるのが主として大学・研究機関ですよね。なので、そこに民間に対する要望を、民間に対して期待すると書いても、あまり効果がないような気がするのですね。むしろそういったことにも大学は取り組んでいくとか、あるいは大学もいろいろな機会を通じて、そういう理解を得るような努力をするというようなことを大学に対して求めるか、あるいは文科省もそういった観点での活動をするというような取組をするというようなことを書くか、どちらかではないかなと思います。
【楠目人材政策推進室長】 失礼しました。大学に対してということであれば、キャリアパスのところで産業界との観点のところを書き込んでおりますので、そこを今回、長我部先生の意見ですが、早坂先生の意見を入れて膨らませる際に、少し追加をするということが考えられるかと思います。
【小林主査】 はい。じゃあそのような形で、文章を作っていただければと思います。
ほかにいかがでしょうか。竹山先生。
【竹山委員】 ちょっとコメントです。大学では、博士課程を卒業した後に、どこに就職したかという情報を公開しますが、どうも学生の親が感じるポスドクは、いわゆるアカデミック版非正規就職みたいな、何か世の中のニートみたいなイメージをお持ちの方がいます。助教などの肩書がつく場合は、大学に就職し研究者の道を歩み始めたのだと思うようです。ポスドクという名前は、一般社会の中では認知度が低いのも現状かと思います。
この資料の読み手は大学となれば不必要かもしれませんが、少し社会の理解度を高める努力の意味合いがあってもよいかと感じます。
【小林主査】 そのとおりだと思いますが、どこに入れますかね。どこにどういう形で入れますかね。主として読むのが大学の方たちだということを考えると、大学自身がそういうふうにポスドクを扱っているのかということもあるわけですよね。中には本当に親が心配するような形でポスドクを雇っている例もないことはないので。
【竹山委員】 イントロのところに、例えば3ページの「スキル向上を図る上で彼らが安心して研究に専念できる環境と処遇を確保していくことが重要である」というところがありますが、そこの中に、社会におけるポスドクの認知度とか、社会における彼らの位置づけに関して、もう少し努力をするべきというような文章を入れてもよいかもしれません。
【小林主査】 分かりました。じゃあその辺りを中心に検討、作文を考えたいと思います。
ほかにいかがでしょう。全て全体を通して。川端先生、どうぞ。
【川端委員】 雇用という話になって、僕、途中で分からなくなったのは、ポスドクだとかというのは、結局外部資金であるとか競争的資金で雇われているから、最近の競争的資金というのは、さらにゲートウェイみたいなものが入ってしまって、どこかでばさっと切られたり、何かいろいろなことが起こる。だからこそセーフティーネットみたいな話が一時はやって、みんなそれを大学としてどこから財源取ってきて、どうしようかみたいな話までやったのですが、この中にはどこにもそういう話はなくて、単年度雇用が結局繰り返される。そこは正規に雇用契約があるからこうなっているのだけど、そういうようなセーフティーネットみたいな話を組織として、いわゆる競争的資金が本当に不安定化しているからこそ、それをどういうふうに考えてポスドクを考えるかというところはどこかにあっていい気はしているのですけれども、これは包含されていると。
【楠目人材政策推進室長】 よろしいですか。その点については、5ページのところで、今まさに川端先生がおっしゃっていただいたような、もちろんそういう課題があることを背景にした上で、2つ目の丸のところの最後の1行で、競争的資金だけではなくて、ほかのより自由度の高い経費も活用して、一定期間の任期の確保に取り組んでほしいということを入れているところであります。現実には今、ポスドクは競争的資金で雇用されている者と、基盤的経費とで雇用されている者が大体同数ぐらいになっているところだと思います。
【川端委員】 ごめんなさい、ばーっと読んでいると、何となく任期が基本的に短いから、だからある期間までできるだけ長くしましょうねという、こういう流れが読めていて。一方では、そうか、だからどういう問題が起こることに対するコメントなのかが分かればいいのかな。お金がないから短く雇用するのはやめて、できるだけ長くしましょうねといっている話と、世の中が不安定化しているために、どこかでばさっと切られたときに、首にせざるを得ないのですみたいな話に対するセーフティーネットと、それは同じように一文になっているところなんでしょうけれども。
【楠目人材政策推進室長】 そうですね、いずれにしても一定の任期は確保できるようにという形では書かせていただいています。
【川端委員】 多分その課題、ごめんなさい、それはそれで、そういう問題点というのがどこかに書けるといいのになというのが、ごめんなさい、コメントです。
【小林主査】 ちょうど時間なので、この辺りで終わりにしたいと思います。すみません、不手際があったと思いますが、いろいろ出していただいたので、それに従って事務局のほうでもう1回整理していただいて、皆さんにもその結果をもう1回フィードバックすることになると思います。
恐らくメールベースでの議論は今後も多分あると思いますけれども、基本的には今日の議論に基づいてガイドライン案を策定して、この小委員会の活動も終わりということになります。よろしいでしょうか。もう1回また皆さんにメール等でお回ししますけれども、今までの議論を踏まえて、改定したものをガイドライン案として人材委員会のほうに出すということにしたいと思います。
それでは、異議がないようでしたら、そのようにさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
いずれはこれを人材委員会のほうで正式にガイドラインとして決定し、公表されていくということになります。今日は最終回でもありますので、先ほどから板倉局長がずっと待っていただいていますので、一言御挨拶いただければと思います。
【板倉科学技術・学術政策局長】 ありがとうございます。科学技術・学術政策局長の板倉です。本日は、この小委員会、最後の会議ということで、御礼の挨拶をさせていただければと思います。
小林主査をはじめといたしまして、委員の皆様におかれましては、ポスドクの雇用・育成に関しまして、様々な観点、労働法規を踏まえた雇用、受け入れの確保、あるいは研究環境の整備、キャリア支援など、本当に幅広い観点から御議論をいただきまして、6回という限られた期間ではございましたが、ガイドラインの案を取りまとめていただいたことにつきまして、まずは深く感謝申し上げます。
このガイドラインは、今後文部科学省といたしましては、競争的資金制度の公募要領に盛り込んでいくとともに、各大学・研究機関にしっかりと周知をしていきたいと思っております。また、このガイドラインの内容につきましては、フォローアップも一定期間後、どのようになったかということも継続的に実施をしていきたいと考えております。委員の皆様におかれましては、引き続き研究人材の活躍、促進に向けて、今後とも御協力を賜れればと思いますので、よろしくお願いいたします。本日は、どうもありがとうございました。
【小林主査】 どうもありがとうございました。
最後に、事務局から連絡事項等をお願いいたします。
【根津人材政策課長補佐】 事務局でございます。先ほど主査からもお話がございましたとおり、本日御議論いただいた内容を踏まえまして、改めてガイドラインにつきまして内容を主査と御相談した上で、最終的には人材委員会で案を取って公表という運びを考えております。
また、本日の会議の議事録につきましては、作成次第、委員の皆様にお目通しをいただき、主査に御確認の上、文科省のホームページを通じて公表させていただく予定でおります。
事務局からは以上でございます。
【小林主査】 今ちょうど内閣府のほうで、科学技術イノベーション基本計画の策定に向けた議論もされていると思います。恐らくそれとの内容の調整等も実質的に進め、ガイドラインの最終案の策定までの間にはその調整も多分入ってくるのだろうと思います。できるだけそういうところも使いながら、我々の提案するガイドラインが生かされていくことを期待しております。
今日がこの小委員会の最後になります。ちょうど1年ぐらいですけれども、途中コロナがあって、今もそうですが、なかなか対面で議論できなかったということもありまして、十分に意見交換ができたかどうか不安なところもあります。委員会そのものは今日で終わりですけれども、最後のガイドライン策定まで、また御意見等伺うことがあるかもしれませんので、よろしくお願いいたします。
本当に御協力いただきましてありがとうございました。これで委員会を終わりにしたいと思います。どうもありがとうございました。
 

―― 了 ――
 

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