令和8年3月19日(木曜日) 16時03分~18時08分
Web会議
文部科学省17階会議室
森座長、有江委員、磯部委員、神里委員、佐々委員、佐原委員、田代委員、玉腰委員、土屋委員、徳永委員、長神委員、花井委員、日置委員、深見委員、別所委員、前田委員、三浦委員、三成委員、武藤委員、山内委員、山本委員、横野委員、吉田委員
木村安全対策官、橋本補佐、佐藤専門職、工藤専門職
荒木課長、江田推進官、舩冨補佐
長谷川課長、荒木室長、新井治験推進指導官、八百野技術参与
小野企画官、沼澤係長
個人情報保護委員会事務局
厚生労働省医政局参事官(医療情報担当)付医療情報基盤推進室
内閣府 健康・医療戦略推進事務局
【森座長】 では、定刻を少し過ぎましたが、ただいまから第7回生命科学・医学系研究等における個人情報の取扱い等に関する合同会議を開催させていただきます。本日は大変お忙しい中御出席賜りまして、誠にありがとうございます。
最初に、事務局から本日の委員の出席状況と配付資料につきまして、説明させていただきます。
【佐藤専門職】 文部科学省でございます。よろしくお願いいたします。
本日は、森座長はじめ、現時点で23名の委員が出席されています。戸田委員、石井委員は御欠席になります。
事務局につきましては、文部科学省、厚生労働省及び経済産業省より各課室が参加するとともに、オブザーバーとして、個人情報保護委員会事務局、内閣府健康・医療戦略推進事務局、厚生労働省医政局参事官(医療情報担当)付が参加しております。なお、事務局等のメンバーは、参考資料1-2を御覧ください。
続いて、配付資料の確認をいたします。委員の皆様は、事前にお送りした資料を御参照ください。議事次第のほかに、資料1、「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針の一部を改正する件(概要)」に対するパブリック・コメントの結果について、資料2、人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針の一部を改正する件(案)、資料3、今後の検討の進め方(案)と、参考資料1-1から参考資料5をお配りしております。
ここで、ウェブ会議を行うに当たって御留意いただきたい点について説明します。通常はマイクをミュート、カメラはオフに設定していただき、発言時にはカメラオンとミュートの解除をお願いいたします。発言を希望される方は、画面上の挙手ボタンで意思表示をお願いいたします。その他何か不都合等ございましたら、チャット欄にてお知らせください。
なお、資料は随時投影させていただきますが、通信環境が悪くなった場合は、通信負荷軽減の観点から、資料の投影を中断し、音声配信を優先する等の対応を取ることがありますので、御了承願います。
以上でございます。
【森座長】 御説明どうもありがとうございました。
それでは、議題1、「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針の一部を改正する件(概要)」に対するパブリック・コメントの結果についてに入らせていただきます。
まずは、資料1につきまして、事務局から説明をお願いいたします。
【木村安全対策官】 事務局から資料1に沿いまして、パブリック・コメントの結果につきまして、御説明をさせていただきます。
本件につきましては、昨年の年末から今年1月25日までの期間、意見の募集を行いましたところ、52名の個人・団体から延べ52件の御意見をいただいております。
詳細につきましては、参考資料におつけしておりますが、1枚で概要をまとめたものを次のページに記載してございます。ここでは主な意見を類型化いたしまして、それぞれについて主立った意見を記載させていただいております。
まず、1つ目といたしまして、患者・市民参画についての御意見がございました。患者・市民の視点の尊重が形骸化しないよう、AMEDの「PPIガイドブック」等と連携をし、ガイダンスにおいて実践方法の具体例を提示すべきといったような御意見がございました。
また、用語の定義につきましては、今回パブリック・コメントの中で「介入」あるいは「既存試料・情報の提供のみを行う者」の追加につきまして意見を求めていたわけでございますが、それぞれにつきまして十分な整理と議論を踏まえた上での検討とか定義の明確化が望まれると、そういった御意見がございました。
3つ目といたしまして、インフォームド・コンセント等を受ける手続についてでございます。リスクに応じた手続ということで、これまでの会議の中でいわゆるスライド資料の中でIC等手続の見直しイメージを示してきたかと思いますが、そういった資料も使いながらガイダンスでの説明に努めてほしいといったような御意見がございました。
また、最後、倫理審査委員会についてでございます。一括審査の実施体制の構築を含めまして、さらなるそういったところの推進についての御意見がございました。
今回、先ほど申しましたとおり、参考資料として全ての御意見を載せた形といたしておりますけれども、指針の本文に直結するような御意見は特になかったと認識をしておりますが、ガイダンスにおいて補足説明を要する、そういった趣旨の御意見が多かったのかなと認識しておりますので、今後のガイダンスの議論におきましては、こういったパブリック・コメントで寄せられた意見も踏まえまして検討を進められればと考えております。
御説明は以上でございます。
【森座長】 御説明どうもありがとうございました。それでは、御意見、御質問のある方につきましては、挙手で御発言お願いいたします。
田代委員、御発言でしょうか。お願いいたします。
【田代委員】 取りまとめありがとうございました。私のほうでもパブリック・コメントを読みました。本文に反映するべき点はないということだったのですが、やはり本文に反映すべき論点があるように思いますので、ここで発言したいのですが、よろしいでしょうか。
【森座長】 どうぞ。発言お願いします。
【田代委員】 多分まとめられたときにもそういう整理がされていると思うのですが、介入の定義に関して、より十分な整理と議論を踏まえた上で改めて検討されることを強く望むというふうに書かれています。整理表で見たところ13件、これに関するかなりまとまった意見が提出されていました。その中には確かに、今後さらに検討してほしいという意見もありましたけれども、今回の改正に明確に反対されている意見が複数あったと思います。私自身は今回の改正に関しては、それらの意見を読んだ上で、やはり改正すべきではないという意見を持ちましたので、そのことを伝えさせてください。
なぜかということについてですが、1点目は、私のほうで以前軽く見過ぎていたかもしれないと思うのは、今回この改正によって、介入という用語の定義の中に「侵襲」という用語が入るということの混乱について、何人もの方がこれを懸念されています。とりわけ、今回パブコメを書かれた方は、各施設で恐らくこの指針について説明をしたり実際に運用したりという立場の方が多いと思うのですが、これまで介入と侵襲を違うものとして研究者に説明し、その遵守を呼びかけていたという立場からすれば、これから介入の定義の中に侵襲という言葉がいかにただし書であったとしても入ることにより、もう本当に説明ができなくなってしまう。それによってやはりどういうふうに運用していったらいいのか分からなくなる、ということに対するかなり切実な指摘があったように思います。ですので、この定義の中にこの言葉が入ってしまうことについては、軽く考えてはいけないと改めて思い直したので、今回の修正は時期尚早ではないかというのが1点です。
もう1点は、これも多くの方が指摘されていた点だと思いますが、もともとの今回の修正の意図として説明されてきた臨床研究法との整合性ということについて納得がいかないという指摘です。私もその意見を読んで、確かにそうだと思いました。臨床研究法のほうではそもそも侵襲とか介入という概念を一切使っていないわけで、それとの整合性をこの2つの用語で取るということ自体がユーザーから見るとよく分からない。ここについては、今回、何か整合性を取ったという既成事実を残したことにより、おかしな形でこの2つがつながっていることを認めることになるのではないか、という懸念点がかなり強く示されていました。私はこれも説得力のある指摘だと思いました。
もともと事務局で説明されていたように、今回の話は、括弧内のある種ただし書的なところを、そこから1つを抜くというようなことで、小さい話だと私自身は当初捉えていたんですが、これらの意見を伺い、私自身は今回議論が十分足りていなかったのではないかと自分自身で反省しました。これはこのまま進めるというわけにはいかず、やはり次に十分検討すべき点かなと思いました。ですので、パブコメに関して本文に反映させる部分がないという判断については賛成しかねます。
以上です。
【森座長】 事務局からは今の御発言に特にコメントしなくてもよろしいですか。
【木村安全対策官】 取りあえず全部お聞きしてから。
【森座長】 では、意見をお聞きします。では、次が横野委員ですか。横野委員、どうぞお願いします。
【横野委員】 ありがとうございます。私も田代先生の御意見に賛同いたします。
その理由としては、田代先生からお話があった点に加えて、今回このパブコメを受けて「改めて検討されることを強く望む」ということが取りまとめの中で紹介されていますけれども、今後継続的にこの問題を検討することが必要だと考えた場合に、改正の繰り返しということになったら非常に混乱が生じるであろうということが一つと、それから、パブコメの中でやはり今回の改正によって混乱が生じるのではないかということを懸念する御意見が複数あったということが大きいと考えています。
そして、これまでこの改正については、昨年末の取りまとめの中では、このような改正を行う理由について、臨床研究法との整合性ということがほぼ唯一の理由として示されてきていたんですけれども、この整合性ということだけでは説明としては不十分なのではないかと思っています。それ以上の具体的な、この指針に対してどのような影響が及ぶのかという観点からの説明がこれまでに十分なされていない中で、今回改正をすることの意図が明確に伝わらないと思っています。
そもそも臨床研究法との整合性を図る必要がどの程度あるのか、そして今回はどのような点で臨床研究法との整合性を図ることを意図したものなのかということについて、指針そのものに即した説明が十分になされていないと考えています。臨床研究法との整合性を図る必要性が高いとして、今回の案そのものがその整合性を図るという目的を達成できるものなのかどうかということについても十分な説明・検討がなされていないように思います。
私自身は、今回提案されている軽微な侵襲のものについてより緩やかな規律の下に置くということ自体に反対するわけではないんですけれども、今回の臨床研究法の改正というのは、著しい負担を伴うものについてより慎重な規律の対象に置くというもので方向性としてはちょっと逆を向いているということと、著しい負担という「負担」という概念と「侵襲・介入」という概念との関係性等についても十分整理がされていない中でこの臨床研究法との整合性ということを理由として示すのでは、この実運用において参考となるような説明や意図が十分に提示できていないのではないかと考えます。
したがって、今回これを本文で修正をするということはやはり時期尚早ではないかということで、もう少しこの指針そのものに即した検討を行った上で、改正するのであれば改正するということが望ましいと考えております。
以上です。
【森座長】 御発言ありがとうございます。
続きまして、土屋委員からでしょうか。土屋委員、お願いします。
【土屋委員】 ありがとうございます。製薬協の土屋です。今、田代先生と横野先生がコメントされましたけれども、介入に関して、今後タスクフォースでの議論で指針とガイダンスへの記載内容が整理されるということから、今回は製薬協としても改正を見送るということも選択肢であると考えています。
今回の改正が、健康成人の採血等を除くためということであれば、定義は変更せずに、括弧外もしくはガイダンスに分かりやすく、「要因の有無、程度の定義を伴わない軽微な侵襲、例えば健康成人の採血等はこれに該当しない」と明記すれば、理解しやすく、現場への負担が少なくなると考えています。
以上です。
【森座長】 御発言ありがとうございました。
今御発言をお待ちしています。いかがでしょうか。神里委員、どうぞお願いします。
【神里委員】 ありがとうございます。私も同じところでございます。介入の見直しにつきましては、先ほど来から各委員がおっしゃっているように、ここで今回改正をすることによって引き起こす混乱を考えると、今回急いで改正する必要はなく、こちらについては、後ほど御議論があると思いますけれども、資料3で今後タスクフォースを設置して、その中で介入についても取り扱うということを御提案いただいておりますので、その際に定義も含めてもう一度見直すということが必要かと思います。
やはり臨床研究の円滑な実施ということで指針を見直すというのが今回のコンセプトだったと思う中、また殊さらに複雑、理解が難しいというものを今ここで導入するということには反対いたします。
以上です。
【森座長】 ありがとうございます。
今御発言をお待ちしています。いかがでしょうか。有江委員、どうぞ御発言ください。
【有江委員】 よろしくお願いします。私も、介入の定義の見直しの見送りには賛成しております。むしろこれまでの指針の適用範囲内であったものについて、観察研究について臨床研究法に適用されるものが出てきたことについて、こちらを指針の中で、注意喚起ではないんですけれども、こういうものについては臨床研究法が適用されますよというようなことを、適用範囲かどこかに書いていただく必要があるんだろうと思います。この指針だけを読んでいる研究者にとっては、自分が知らない間に臨床研究法の適用を受ける研究をやっているということに気がつかないということはあると思いますので、むしろ定義の整合性を合わせるというよりは、そういうような適用範囲を意識して何かしらガイダンスに書くなりしていただければと思いました。
以上でございます。
【森座長】 先生、具体的にはどういった場合があり得るのでしょうか。
【有江委員】 今回臨床研究で、いわゆる観察研究でこれまでの指針で取り扱っていたものでも、研究目的で追加の検査等で著しい負担が生じるものについては臨床研究法で見るというようになったかと思います。あとは、もしかしたらこれまで指針の中で行われてきたものでも研究目的で追加する検査が、例えば未承認とか、あとは適応外使用とかそういうものに該当するとなると、努力義務の範囲ではなくて、特定臨床研究になる可能性もあることも踏まえて、これについては指針の研究をやっている研究者はなかなか気がつきにくいというか、そこの理解がなかなか追いついていかないままにもしかしたら臨床研究法に抵触するような研究を行ってしまうということも、そのようなリスクもあるんじゃないかなと思いました。今回の介入の定義を、臨床研究法との整合性を図るということであれば、むしろその適用範囲も気をつけて見ていただきたいと思った次第でございます。
以上です。
【森座長】 先生、ありがとうございました。
では続いて、吉田委員から御発言ください。
【吉田委員】 今、委員の先生方が言われるように、介入の部分については、今回の改定は見送ってもよいと思いました。
【森座長】 先生、今の御発言は、介入に関する部分のことでしょうか。
【吉田委員】 はい、そうです。介入の定義の見直しは、タスクフォースマターだと思っております。
【森座長】 そのほか委員の先生方から御発言はいかがでしょうか。
特にないようでございますが、どうしましょう。
【木村安全対策官】 指針本体に直結する話ですので。
【森座長】 本体のほうに、指針に進ませていただきますか。
【木村安全対策官】 はい。
【森座長】 では、先生方、御発言どうもありがとうございました。
では続きまして、議題2に移らせていただきます。「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」の一部改正(案)につきましてに入らせていただきます。では、資料2につきまして、事務局から御説明をお願いしたいと思います。
【八百野技術参与】 それでは、資料2の御説明に入らせていただきます。資料2が今の段階での指針の本文案という形になります。こちらにつきましては、引き続き、まだ法令と調整中でございますので、こちらが完成版というわけではございませんので、御注意いただければと思っております。
今回の本文へ反映しているものにつきましては、パブリック・コメントで年末から年明けにかけて実施しましたものに合わせて調整したものになっております。
まず、1つ目、基本方針のほうで患者・市民の参画についてというところで、基本方針のところに患者・市民の視点を尊重するということを規定しましょうということが言われておりました。それを受けて指針本文におきましては、第1の目的及び基本方針のマル1になりますが、「患者・市民の視点を尊重し」というところで追記させていただいております。なお、この本文案の見方ですが、右側が改正前ということで、現行の指針となります。左側が改正案となりますので、そのように見ていっていただければと思っております。
次に、2ポツです。パブリック・コメントを実施した上での2ポツという形になります。用語の定義になりますが、指針の第2関係で用語の定義になります。1つ目が、「既存試料・情報の提供のみを行う者」の定義を明確化する。あと、2つ目が、「介入」についてということで見直しをする。3つ目が、「適切な同意」の規定を削除しましょうということを言っていましたというものになります。
1つ目、「既存試料・情報の提供のみを行う者」の定義をしましょうというところになりますが、今までの現行のほうにおいては特にありませんでしたので、新設という形になります。新設(17)という形で既存試料・情報の提供のみを行う者として定義を置かせていただきました。これまで、新(18)による「研究者等」の中に、マル1からマル3については、研究者ではないということで除いていたものの一つとして既存試料・情報の提供のみを行う者を置いていましたが、IC手続のところで手続き等を求める規定を置いていたりするので定義を置きましょうということで今回置いたという背景になっております。
2つ目が、介入の定義になりますが、今の御意見を受けまして、介入の定義は一部、ここのやりたかったこととしては軽微侵襲ですね。現行の規定でいくと、通常の診療を超える医療行為であって、研究目的で実施するものについては、規定上すべからく介入の中に含まれる定義になってしまっているので、文言上、ちょっとした医療行為であったとしても、研究目的で通常診療を超えるものについては、全て介入の中に入るというところになってくるので、一部、侵襲性がない、あるいは軽微な侵襲の検査行為については介入からは除きたいということを明確化したかったというところが背景にはなっております。こちらについて改めてということであれば、今回は削除になる可能性も今後ちょっと検討するべきなのかなとは思います。
次に、「適切な同意」を削除するというところになります。適切な同意につきましては、現行(23)適切な同意のところになりますが、こちらについては新しいほうの指針案においては削除という形になります。
続きまして、パブコメを行ったときの3ポツ、研究計画書の記載の事項についてということで、指針第7関係になります。指針第7関係の(2)のところですけれども、(1)が研究者が研究計画書を作成する事項になっておりまして、(2)がいわゆるバイオバンクなどが作成する研究計画書の記載すべき事項という形で定めているところになります。もともとここの14番につきましては、研究対象者等から試料・情報を収集して、将来利活用のための包括的な同意を取得するというところの文言になりますが、他の研究機関に提供する可能性がある場合にはというようなところで「可能性」がついていたものになるんですけれども、いわゆるバイオバンクのようなところに関しましては、そういった機能はそもそも収集をして提供するということを目的にしているというところがあるので、「可能性」は抜きましょうということで今回抜いているという形になっております。
次、4ポツになります。インフォームド・コンセント関係になります。まず1つ目が、今までの指針に関しましては、新規取得、既存試料・情報の自機関利用、既存試料・情報の他機関提供という形の3分類だったところを、今回スライドでお示ししておりましたとおり、侵襲や介入を伴うような研究、試料を用いる研究、あるいは情報のみを用いる研究の3つに分類しましょうということで、まず分類をさせていただいております。
もう一つが、同意の種類でも、文書同意、口頭同意、適切な同意というところで同意の取り方にも3分類あったわけですが、ここがやっぱり違いが分からないとか、口頭同意はあまり使われていないのではないかということもありまして、今後、「インフォームド・コンセント」という表現一つにするというような形で統一させていただいております。
また、3つ目として、匿名加工情報、仮名加工情報、個人関連情報の取扱いについては、個人情報保護法の規定に則って行うものとするということで、今後指針におきましては、こういった情報を扱う場合にはこうするべきというような場合分けを置くものではなくなったというような形に変えております。
そこが、インフォームド・コンセントが第8になりますが、1の(1)が、匿名加工情報、仮名加工情報、個人関連情報である場合については、それらの情報の取扱いについては、個人情報保護法の各関係規定に則って行ってくださいということでまとめさせていただいております。
次に、2以降になりますが、これまでの指針では、(1)においては新規取得というような形で書かれていたものを、1つ目が侵襲を伴う研究なのか、介入を行う研究なのかで、そういったものについてはきちんとインフォームド・コンセントを取りましょうということで、同意の種類についてもインフォームド・コンセントという表現に統一しております。
2つ目、2番目、(2)がこれまでは既存試料・情報の自機関利用ということで置いていましたが、試料・情報を用いる研究を実施しようとする場合という形にさせていただいております。こちらについてもスライドどおり、1つ目が新規取得をする場合で、2つ目が、イになりますが、既存試料・情報を用いる研究という形で、新規なのか既存なのかで記載が変わるという形になろうかと思います。
次に、(3)になりますが、これまでは他機関提供というような規定でしたが、今回は情報のみを用いる研究という形になります。情報におきましては、スライドのほうでも説明しておりましたように、新規取得の場合は、要配慮個人情報を取得する場合と要配慮個人情報以外の情報を取得する場合で個人情報保護法上の規定も異なってきますので、ここは書き分けが必要となります。
次に、ウとして既存情報を用いる場合ということで規定を置かせていただいているというような形でまとめさせていただきました。
次に、パブリック・コメントの4ポツ(4)という関係になります。今回、既存試料・情報や既存の情報のみを用いる場合についての利用や提供を行う場合については、適切な手続を経て取得されたものなのであれば原則オプトアウトにしましょうという形にさせていただいております。
現行の第8の1のところに関しては、(1)の前に、原則としてインフォームド・コンセントをあらかじめ受けるということをもともと規定していて、それ以降に(1)以降となるので、こういった場合についてはインフォームド・コンセントに限るものではないという形で場合分けをしていたという形になりますが、今回はそういった第1選択としてのインフォームド・コンセントをあらかじめ受けるということは規定しておりません。
(1)以降、新規はインフォームド・コンセント、既存のものについてはオプトアウトというような形になりますが、その場合の、特に既存試料・情報を用いる場合、自機関利用のところでもそうですが、「適切な手続を経て取得された試料・情報である場合であって」というような形で要件を置かせていただいて、こういった場合においてはオプトアウトでもよいという形になっております。
一方で、こういった例外要件などを満たさなかった場合についてはインフォームド・コンセントを取りましょうというような形に書き方を変えさせていただいているという状況になっております。
次に、(6)研究目的による既存試料・情報の外国提供について、事前に外国提供に関する包括的な同意を取得している場合は、オプトアウトを行うことで提供可能とするということです。これまでの現行の倫理指針においては、外国提供については包括的な同意は特に規定を置いていなかったというところになりますが、(6)の(エ)になりますが、ここが新設という形になります。当該既存の試料・情報または情報のみの取得時にここの将来利活用に関する同意を得ている場合、その内容の範囲内における研究の内容が特定されたときにおいては、倫理審査委員会の意見を聞いた上で、機関の長が許可すればオプトアウトでもよいという形で置かせていただいております。
次に、5ポツになりますが、倫理審査委員会についてということで規定を置いています。ここが指針の中ではパブリック・コメントのときには第17関係ということで置かせていただいておりますが、第17ではなくて審査申請の項目になりますので、実質、本文においては第6関係ということになります。
指針の第6、研究計画書に関する手続、ここの2、倫理審査委員会への付議になりまして、研究責任者は研究の実施または変更の適否について、倫理審査委員会に意見を聞かなければならないということをまず置いております。次に、研究代表者は、多機関共同研究に係る研究計画書について、侵襲を伴うもの、介入を行う研究の実施もしくは変更を行う場合には一括審査をしてくださいと。また、その他の研究の実施または変更を行う場合においても、原則として、一括した審査を求めてくださいということで、侵襲や介入があるような研究については一括審査、それ以外については「原則」をつけたままで一括審査を求めるような規定とさせていただいております。
変更申請についても、今のところで実施または変更という形でと置かせていただいておりますので、そういったところも読めると思っております。
以上が指針の本文案に関する変更点という形になります。
【森座長】 御説明どうもありがとうございました。それでは、この改定案につきまして、御意見のある先生につきましては、挙手をお願いいたします。
田代委員、どうぞお願いします。
【田代委員】 説明ありがとうございました。進め方がよく分からないのですが、先ほど介入の件はしっかり話したと思うのですが、その結論は一体どこで出すのかが分からなかったので、それをまずここで確認していただければと思います。
その点以外のところで質問と意見があるので、それをお伝えします。インフォームド・コンセントのところの記載を簡略化するというか、分かりやすくするというのが今回の改正の趣旨だと思いまして、その中でいろいろと工夫して分かりやすくしていただいていると思うのですが、それでも読んでいくと、特に既存試料・情報のあたりからすごく複雑になっていて、これはやはり普通に頭から読んで分かるものにはなっていないのかなという気がしています。
具体的なところで質問というかコメントしたいのですが、まず、10ページで、「試料・情報を用いる研究を実施しようとする場合」のところで、概要のときには「試料を用いる研究」と言われていて、これからは試料を使った、サンプルを使った研究と、情報を使った研究とを明確に分けていきますよ、というコンセプトがはっきりしていたはずです。ここはもちろん指針の意味としては、サンプルには情報がついてくる場合があるので、そういう意味でもともと指針の定義でも、「試料・情報」というのは、「試料及び情報」という意味だから試料とそれについてくる情報という意味で使われているのだと思うのですが、ただその一方で、12ページ以降の「既存試料・情報」のほうになると、この中黒は「かつ」ではなくて「and/or」になっていると思うのです。つまり、既存試料を使う場合もあれば、既存情報だけを使う場合もあって、それがここではまとめて中黒で書かれていて、そこがすごく分かりにくくしている一つ原因かなという気がします。ですので、やはり「試料・情報を用いる研究」に関しては、やはり「試料を用いる研究」と書いていただいて、そこに情報がついてくる場合は当然一緒に扱っていただくというような、明確に今回の概要で出ていた3つの分類とうまく指針の中で言葉が合うようにしていただいたほうが良いと思います。
それに関連する点で1つ質問があります。それがこの既存試料・情報のところでいくと13ページの上のほうにも出てくるのですが、ここはやはり既存試料と情報を使う場合もあれば、既存情報だけの場合もあると思うのですが、これの(ア)にあるような「個人を識別することができない」というものです。サンプルで誰のものか分からないというのは分かるのですが、個人を識別することができない情報というのがよく分からない。今回、非個人情報はもちろん関係ないですし、統計情報も関係なく、かつ匿名加工情報とか仮名加工情報も外に出ていったときに、この個人を識別することができない情報というのが一体具体的にどういう研究を指しているのかというのが私のほうでイメージが湧きませんでした。それで、指針案を読んでいても、これが出てくるたびに、どういう情報のことを念頭に置けばいいのかというのが分からなかったので、ここは質問として聞きたいと思います。
最後にもう一つ意見で、今回複雑になっていることの一つの要因として、例えば13ページの(イ)の一番下のところにも出てくるのですが、事前の当該研究の目的と相当の関連性がある場合というときに、これは情報公開だけやって、拒否機会を担保しなくていいという、そういう枠になっており、これが他でも付加されていて、条文をややこしくしています。ここは明確にパブコメのときに論点に入っていなかったので、多分こういう形で入れられたと思うのですが、この項目は私自身ほぼ使ったことがありません。前の目的に含まれるのであれば同意が得られているという判断になりますし、そうではないという判断になったら、オプトアウトで情報公開して、もし仮に拒否、つまり、対応表があって個別に識別できるのであれば、仮に申出があればさすがに新しい研究には使わないという方向に大体行くはずです。ここで情報公開だけやるという選択肢を残しているので、条文が複雑になっているのですが、「ただし」以降の相当の関連性の項目を外していくと多少すっきりします。もし今回の委員会で合意できるのであれば、ここを外すだけでも分かりやすくなると思いますので、これは提案という形で意見を伝えたいと思いました。
取りあえず以上です。長くなりました。
【森座長】 ありがとうございます。
【八百野技術参与】 今いただいた1つ目の御質問で、既存試料・情報のうち個人を識別することができないものって何ですかという話だったかと思うんですけれども、一応イメージしているものとしては、試料そのものもそうですけれども、情報のほうでは、試料に貼ってあるラベルとかがもう貼っていないとか、なので、試料のほうから抽出される情報と、ぱっと見で分かるような情報の2種類あるとは思うんですけれども、今ここで想定しているものは、もうラベルとかも貼っていないような、誰のものかは分からないというような試料情報を考えてはおります。
【田代委員】 繰り返しになるのですが、ラベルが貼っていない情報とは何ですか。サンプルは分かりますよ。意味が分からない。ラベルが貼っていない情報とは何ですか。
【八百野技術参与】 個人を識別するような照合性、対応表もそうですし、ラベルとかも貼っていないので、誰のものかは分かりませんというものにはなってくると思うんですけれども。
【田代委員】 それを使った医学研究というのはどういうものなのか、というのが私はよく分からないのです。繰り返しになるのですが、非個人情報でもなく、匿名加工とか仮名加工でもない情報で、どういうものをイメージすればいいのか。何か具体例があれば教えていただきたいのですが。
【八百野技術参与】 先生のイメージでは、ここでは「・情報」は不要なのではないかということでしょうか。
【田代委員】 そうですね。そうなると思います。サンプルのほうは何となくイメージがつくのですが。
何か今回、基本的にはそういう中間的な、中間的というわけではないですが、個人情報保護法に委ねていいものは委ねることになっているので、これは空の箱ではないのか、何を想像すればいいのか、と思います。ここ以外にも何か所か個人を識別することができない状態の情報というのが出てきて、出てくるたびに立ち止まって考えてしまうわけです。
【八百野技術参与】 でも、その情報の中には、個人を識別することができない情報であれば、情報のみでいくと、アンケート調査とかはそういう情報にはなってくると思うんですけれども。誰のものかは分からないけれども、個人が回答する情報とかは含まれるような気がしますね。
【田代委員】 無記名アンケート調査の結果みたいなことを想定しているということですか。
【八百野技術参与】 はい。収集した情報ですね。
【田代委員】 かつ個人情報保護法というか、非個人情報に該当しないものということですよね、指針の適用範囲でいうと。
【八百野技術参与】 はい。
【田代委員】 分かりました。もしイメージがはっきりしているのであれば、その具体的な例を幾つか挙げていただいて、こういう研究は該当しますということ分かればよいとは思いますが。少なくとも念頭に置いているものは理解しました。
【森座長】 これは情報と試料がひもづいている場合を指しているわけですよね。
【八百野技術参与】 紐付いているとは限りません。
【森座長】 個情法だけでは多分扱えない部分がありますよね。
【八百野技術参与】 恐らく試料からは情報が抽出されるので、一応それを想定して「試料・情報」には。
【森座長】 それと、元の情報と併せてですよね。それは個人の識別はできない形で置かれている場合の取扱いのことを書いているということですかね。
【八百野技術参与】 はい。
【森座長】 それはあり得ると思うんですけど。
すみません、では、長神委員から御発言をお願いします。
【長神委員】 長神でございます。大分分かりやすくしていただいてありがとうございます。
僕は、24ページ、25ページのあたりの外国提供のあたりのところについて発言させていただきます。現行のほうの24ページだと、(ア)のマル2の(iii)とかのあたり、当該個人関連情報を提供する特段の理由がある場合云々と、その辺の規定が削除されて25ページの(エ)になったときにどの辺に行ったのかなと考えました。
25ページの(エ)の規定だと、取得時に外国への提供が書いていないといけない。内容と提供先が特定された、その後で倫理委員会にかけなくてはいけない、つまり提供側での倫理審査が必須で機関の長の許諾を得ないといけないと見えます。取得時点で外国ということが一言も書いていないと、どこにも行けないということになりかねないです。
また、バイオバンクにおいて提供側で改めて倫理審査という形になって、国内のものと大きく違う仕組みの規定になるので、行き過ぎなのではなかろうかなと考えていました。研究実施側で、外国の規定はいろいろあると思いますが、先方で例えば審査が不要であっても一定の手続を経ることでも代えられる仕組みにできないのかを考えていました。また、取得時に外国と書いていなくても、最低でも倫理審査を経て提供できるようにするべきなのではなかろうかなといったところを考えたので、少しここの規定をお考えいただきたいなと思いました。
以上でございます。
【森座長】 御発言ありがとうございます。
【八百野技術参与】 すみません、正確に聞き取れていないかもしれないんですけれども、まず1つ目、取得時に外国に提供するということも書いていないと、ここでは読めないのかという御質問がありましたでしょうか。
【長神委員】 はい。
【八百野技術参与】 そこに関しては、個情法上、第27条の第三者提供のほかに、第28条で外国に提供するときには原則同意を取るというところの規定がありますので、基本的には同意は必要だと思っております。ですので、他機関に提供するということだけではなくて、外国にも提供するということがないと、そもそも同意を取っていることにはならないのではないかということは言えるかと思います。
【長神委員】 それはあらかじめの同意でなくてはいけないということの論拠になりますか。
【八百野技術参与】 ここで言っている将来利活用の同意を別に用いなければ、提供するときに同意を取ることでも良いとは思いますが、ここで言いたいところは、過去取得したときにどこまで説明されて同意を取っているかというところになってくるので、そこの違いかと思います。
【長神委員】 取得の時点で別に外国と書かれなくても、利用時点で何らかの形でオプトアウト等で問題ないということでよろしいという意味ですかね。
【八百野技術参与】 それは学術例外など、ここの(エ)ではなくて、(ウ)で言っている例外規定に当てはまるのであれば。
【長神委員】 学術例外ではない場合だとそれが不可能だという意味になりますか。
【八百野技術参与】 公衆衛生例外とかもそうですし、他機関提供の際の例外規定に該当する場合であれば。
【長神委員】 あらかじめの取得がない限り例外でない場合にそれが不可能だということになりますか。今までそういう規定ではなかったのではないかなと思いました。
【八百野技術参与】 いえ、外国提供のときには同意を取ってくださいということは現行指針でも規定しております。こちらですね。外国提供するときは、基本的に同意を受けてくださいということはもともと言っていたものになっておりまして、それ以降に例外を置いているというものになります。
【長神委員】 ただし書の例えばアの(iii)の部分など、ある程度部分的であれ担保できていたものが全部なくなるのかなという感じのことを思いました。
【八百野技術参与】 英数字(iii)個人関連情報の話とかですかね。個人関連情報に関しては、今後はもうこの指針の中では個情法に則るように統一しているので、登場はしてこない整理はしております。
【森座長】 では、すみません、続きまして、玉腰先生から御発言いただきます。お願いします。
【玉腰委員】 ありがとうございます。一つは、先ほども話のあった介入のところにつきまして、今回、介入の定義の話がここまで出ている中で、改定を予定どおり進めなきゃいけないのかというところを確認させていただきたいと思いました。
それからもう一つは別件ですけれども、8ページから始まるインフォームド・コンセントのところで、(1)番で侵襲を伴う研究または介入を行う研究を実施しようとする場合ということで1つの場合を規定しているんですけれども、次を読んでいくと、(2)番に試料・情報を用いる研究を実施しようとする場合ということで、これはどちらも成り立ってしまうものが並んでいるという形になっています。順番に抜けていってくれないと、読んでいくほうは非常に混乱するので、ここは、侵襲・介入がいいかどうかというのは置いておいて、侵襲・介入を伴う研究を入れたなら、次は伴わない研究について説明するという形できちんと始めていただけないかなと思いましたので、確認をさせていただきたいと思います。
以上です。
【森座長】 これは多分(1)、(2)で両方該当する場合は(1)ということですよね。
【八百野技術参与】 はい。
【玉腰委員】 そうであれば、ガイダンスできちんと示していただくということだと思うんですけれども、普通に人が読んでいったときにはやはり、(1)を読んだからといって、(2)にも出てくれば、これもだなとなると思いますので、その辺はやはり注意が必要なんじゃないかなと思います。
以上です。
【森座長】 御指摘ごもっともですね。もともと想定されるリスクとして侵襲もしくは介入を伴う研究が最も被検者へのリスクが高いということで(1)にしていて、次には、試料、それから情報を使う研究で、3番目に情報のみを使う研究という形にして分けていますのは、参加する方の特に身体的な御負担やリスクが高い順番に今載せているという形だと思いましたので。という位置づけでよろしいですかね。
【八百野技術参与】 はい。
【玉腰委員】 すみません、なので、それは研究デザインの話と使うものとの話がごっちゃになった説明ですよね。言われることは分かるんですけれども、研究デザイン的なところの話をしながら使うものの話が混ざって出てくるというのは分かりにくいという指摘です。
【森座長】 その御指摘もごもっともな御指摘だと思います。ただし、デザインと被検者へのリスク・負担などをクロスでつくるのもなかなか難しくて、今回はこういった形の指針をつくってみたので、先生が御指摘になるように、デザイン上の相違について十分配慮されていないという点は御指摘のとおりと思います。
よろしいでしょうか。すみません。では、次、日置委員から御発言いただきます。
【日置委員】 ありがとうございます。これまでの検討においてもろもろ意見を言ってきたところを大分取り入れていただいたなと思っておりまして、事務局の皆様におかれましてはかなり御尽力いただきまして、ありがとうございました。
その上で、基本的には個人情報保護法上のプライバシーとか、情報を取り扱うことによって生じ得る個人の権利・利益侵害、そのおそれというものについては個人情報保護法に委ねると。他方で、例えば、なので、書いていただいているような形で、匿名加工情報、仮名加工情報、個人関連情報については個人情報保護法の規定に従って、それ以外の倫理的なものについては倫理審査委員会で検討するという立てつけになったものと理解しております。同じことが海外へのデータ提供等のところも入れられているんだと理解していて、情報に由来する危険については個人情報保護法、それ以外については倫理審査委員会で検討という、すごく分かりやすいすみ分けになったと思っております。
その上で、あとは文言の調整は今後されるという話だったので差し支えはないんだと思うのですが、13ページですかね、個人を識別することができない既存試料・情報を用いる場合というところで、既に特定の個人を識別することができない状態という、その「既に」のところが、匿名加工情報、仮名加工情報、個人関連情報、その前者についてはデータを加工して作成するというところで、「既に」と言われていることによって想定以上に幅広に対象が限定されていないかというところは文言調整をしていただいたほうがよいのかなと思いましたというのが1点。これは形式的な問題です。意図している以上に狭くなっているかもしれないので、御留意いただきたいと。文言上はこれしか書けないのですというお話で文書審査等で通るのだとしたら、あとはガイダンスでフォローすべきことかなと考えております。
もう1点、ガイダンスのほうでフォローしていただきたいなと思っておりますのが、適切な手続のところです。これまでの原則のところに替わるものとして置いておられて、かつほかの要件をある程度緩和するというところでこの要件になっているものと理解しているのですが、手続的には必ずしも研究を企図して情報収集をされるばかりではありませんので、適切な手続といったときに、ICを受けているみたいな書き方をされてしまうと、想定外のことが起こるのではないかと思っておりますので、柔軟な対応が想定できるような書きぶりあるいはガイダンスでの説明になるようにしていただきたいなと考えております。
以上でございます。
【森座長】 後者の御指摘は、インフォームド・コンセントを意図したものじゃないということですね。
【八百野技術参与】 そうです。適切な手続については、厳しくなり過ぎず、過去にどのような手続を経て得たものなのかというところの例示は、改めてガイダンスのほうでお示しできればと思っております。
なお、1点目の個人を識別することができない表現ですが、こちらについては、現行も同じような記載はしているところでございます。既に特定の個人を識別することができない状態にあるときで、マル1とマル2の書き分けというところもありまして、マル1のほうが自機関利用のことを想定しています。ですので、今、手元にあるものが誰のものかもう分からない状態で研究をスタートするというとき、かつそれを解析することによって個人情報を取得しないというのであれば、それは手続がそもそも不要であることを言いたいものです。今手元にあるものが誰のものか分かっていて、これから何か加工することによって誰のものか分からなくするというのであれば、加工する前に、アクセスすることは可能な状態にはなってしまうので、同意可能となる状況になります。
他方でマル2は他機関提供のことを想定しておりまして、自分のところでは、今は誰のものか分かるものにはなるけれども、これから渡そうとするときに、誰のものか分からないような形で、対応表も作らず、他機関に提供するということを想定しておりますので、マル1は、自機関用なので「既に」がついておりますが、他機関提供のときには特に「既に」はつけていないという形にはなっているというものになっています。
【日置委員】 ありがとうございます。そうすると、個人情報保護法は、特段、本人に対して同意を取り直したりすることなく匿名加工情報の作成や仮名加工情報の作成は可能というところとは齟齬があるように思うのですが。要は、これは多分、研究計画を基準にして、今から匿名加工情報にして自機関で使おうと思うと、それはここの(ア)のマル1からは外れてしまうということなのかなと理解したんですけれども、そうすると……。
【八百野技術参与】 匿名加工情報をこれからつくろうとする場合には、ここの(1)のほうに戻ってしまいまして、個情法に則るという話になるという形になる。
【日置委員】 なるほど。失礼しました。私の読み方の問題ですね。そうであれば、大丈夫かな。なるほど、新規取得と考えるということですかね。
【八百野技術参与】 新規取得? どちらがですか。
【日置委員】 今ここからつくろうとするときには、既存のものではなく、新規になると。
【八百野技術参与】 はい。既存のものであったとしても、これから加工するというときには。
【日置委員】 なるほど。そこで、個人情報保護法上は新規取得という考え方をしているのか、取得の概念の問題がやや生じているので、そこの誤解が生じないようにしておいたほうがいいかなとは思います。多分同じことを考えていて、文言上どこに整理されるかの話だと思うので。
【八百野技術参与】 分かりました。ありがとうございます。
【日置委員】 すみません。よろしくお願いします。
【森座長】 ありがとうございます。今、日置委員から御指摘があったような、最初の被験者の権利侵害がないような配慮というところですが、研究計画書の作成のときに、個人情報などの取扱いに関する記載項目がありますので、そこでも少し丁寧に記載していただくということが今後恐らく必要になってくる。その重要性について、指針本文や指針のガイダンスに加えていくという方向でいかがでしょうか。
先ほどまた、臨床研究法に関する御指摘もございましたけれども、臨床研究法とこの指針の対する研究についても、研究計画のメソッドのところで詳しくそこを仕分け書いていただくという形で倫理審査委員会に分かるように記載していただく配慮も今後必要かと考えました。以上2点、追加で申し訳ございません。
続きまして、吉田委員、御発言ください。
【吉田委員】 ありがとうございます。ICについてと試料・情報の提供を行う機関、いわゆるバイオバンクについてコメントがあります。まず、ICについてですが、今回のICの分け方、侵襲・介入、試料・情報等で整理するというのは簡略化の方向でよいと思います。
一方、先ほど玉腰先生も御発言があったように、それで分け切れないものがあるときに、より厳しくICを取得することが必ずしも難しい研究もあると考えます。例えば、介入研究で介入群はあるが、対照群はヒストリカルコントロールや、バイオバンクやレジストリーのような既存試料・情報をコントロールにして介入研究を実施する場合には、コントロール群から同意を取ることは困難な場合があると思います。そういうようなときには、第8の2の(1)、(2)を合わせて読むことも必要なのではないかと思います。その辺り多様な研究についてどのように対応するのか、それについての現状での御意見を聞きたいと思います。
2つ目は、いわゆるバイオバンク等を念頭に置いた試料・情報の収集・提供を行う機関の場合に、現状、日本の中は、倫理審査をバンクでも行い、研究機関でも行うという、二重の審査が行われているという状況があり、これについては、一本化したほうがいいという議論は進んでいくと思うんですが、あとは個別研究のオプトアウトについても提供先、提供元の両方で実施している点について、その有効性が疑問です。それに加えて3点目として、先ほど長神委員も指摘された海外提供についてですが、入り口としての同意取得の必要性だけでなく、海外では、既存試料・情報を用いる研究について倫理審査の対象から外しているところもあって、そういう海外の地域から、日本のバイオバンクの試料・情報を使いたいと言われた場合には、多分現状では国内の提供元バイオバンクが個別に対応されていると思いますが、今後のバイオバンク試料・情報の利活用を考えるうえで国際的規制環境との整合についてもぜひ御検討いただきたいです。
以上3点コメントいたしました。
【八百野技術参与】 まず1点目ですが、例えば、侵襲を伴う群と明らかに情報しか取得していない群で分かれて研究をデザインされている場合は、侵襲を伴うような方に対してはインフォームド・コンセントが必要かと思っております。他方で情報のみを取得する群がもしあるのであれば、そちらの情報を取得するというところの規定に則っていただくことでよいかと思います。
もう一つ、提供先と提供元と両方でオプトアウトが必要なのかどうなのかという点に関しましては、こちらについては、前回の個人情報保護法改正のときに指針を改正した際に、現行指針の(5)関係になりますが、こちらの提供を受けて研究を実施しようとする場合の規定においては、当時こちらについても議論はしておりまして、研究倫理の観点で、研究機関の主体に関係なく、いつでも同意の撤回をする機会を与えることが望ましいため、引き続き、提供先においても同意の撤回ができるような規定を置いておきましょうということを議論している背景があります。
そういったところも踏まえて、オプトアウトの機会はもう今後は不要なのだという御意見がもしあるようでしたら、また検討する必要があるかもしれませんが、やはりそこは被験者保護という観点でもいつでも拒否機会はあっても良いかもしれません。そもそもオプトアウトに気づく時期が研究対象者の方々も分からない点もありますので、自分の情報がどこに行っているのかが分かって、いつどのときでも拒否する機会はあるのだというところは引き続き置いておいたほうがよいのではないかとは思いますが、そちらについては過去そういったような現状がありましたというところです。
あと、倫理審査委員会の二重審査は不要なのではないかという点は、おっしゃるとおりで、指針事務局側でも、提供先が研究機関になると思いますが、研究機関側で提供元が、単なる提供のみの機関である場合、そこから提供を受ける場合には、その提供のみを行う機関の分のオプトアウト文書も、研究機関側が研究のプロトコルと一緒に倫理審査をすることが望ましいということまではガイダンスでは書けるかなとは思いますので、そういったところは少し今回のガイダンスのときには言及できればと思っております。
【森座長】 吉田委員、ぜひ、先生は多様な研究のことも大変お詳しいので、今回の指針の文面も、どういった形に手直しするとよりよいのかということについては、ぜひ前向きな御提案もいただければと思っているところでございます。
【吉田委員】 はい。
【森座長】 それから、先ほどの既存試料と情報に関することですけれども、これは提供元、提供先とありますが、保管する期間がどうかということが一つはあるかと思います。提供元がどの程度の情報や試料を保管するのか、また、提供先でどのくらいの期間保管するのかといったこともあり、やはり長期的にオプトアウトの機会を提供するという観点から今こういう背景になっているというふうに御理解いただきたいと思っておりました。
二重審査を不要にする手続については、ガイダンス等でも対応していければと思っているところでございます。ありがとうございます。
では続きまして、横野委員から御発言いただきます。
【横野委員】 ありがとうございます。まず一つは、先ほど玉腰委員、それから吉田委員からも関連する御指摘があったんですけれども、第8のところの規定ぶりに関してです。これまでの指針ですと、上から読んでいった場合に場合分けによって選択肢が絞られていくというふうな形だったんですけれども、今回かなり整理をしていただいて、ただ、結果的に並列的に幾つかの選択肢が提示されるような状態になっており、ガイダンスでフォローするということもある程度は可能かと思いますけれども、やはりもう少し選択肢が分かりやすいような規定の仕方を本文で工夫したほうがいいのではないかなと考えております。
あともう一つは確認ですけれども、従来の規定の中にありましたIC手続が困難な場合という要件については、今回の見直しによってかからなくなってくるというふうな理解でよろしいでしょうかというのが一つです。
もう一つは、倫理審査のところなんですけれども、この資料の5ページに倫理審査委員会への付議というところがありますけれども、従来、「研究の実施の適否について」といった文言が「研究実施又は変更の適否について」と変更されています。これに関しては、一括審査の場合にも「変更を行う場合には」というふうな形になっていて、軽微な変更を除くというふうになっているんですけれども、現状、研究計画の変更に関して、一部の機関のみに影響があるようなもの等についてどのように扱うのかということについて現場で苦慮しているような状況があると思いますので、この点については変更申請について柔軟な対応ができるようなガイダンス等でのフォローをしていただくとよいのではないかと考えておりますという意見です。
あともう一つなんですけれども、8ページなどにあるんですが、インフォームド・コンセントとは何かということについて、従来とは異なる表現になっているように思います。例えば8ページのところですと、侵襲を伴う研究または介入を行う研究を実施しようとする場合ということで、6の規定による説明事項についてインフォームド・コンセントを受けるというふうな表現になっています。
インフォームド・コンセントについては、定義規定のところで、研究の実施または継続に対する研究対象者等の同意というふうに定義をされておりまして、従来の指針の規定であればそれに沿って理解をすることができたと思うんですけれども、今回、インフォームド・コンセントを説明事項に対するものというふうに捉えるのは、そもそも例えばヘルシンキ宣言などにおいても研究参加に対するインフォームド・コンセントというような形になっていますので、そもそもインフォームド・コンセントとは何かという概念とは少しずれてしまうような表現になっているのではないかなと考えています。
また、従来、適切な同意とインフォームド・コンセントという2つのものが同意として形式上ありましたけれども、これが一本化されたことによってインフォームド・コンセントの定義自体は変更されることはないのかということについても確認できればと思いますし、今回のこの表現の変更というのは、インフォームド・コンセントへの一本化を踏まえてこのような形になっているのかということについてその背景を伺えればと思います。
以上です。
【八百野技術参与】 まず1点目は、IC手続が困難な場合というものが今回なくなったというところに関しましては、先ほども御説明しましたように、もともとは、それぞれ(1)以降の手続きにいく前に、あらかじめインフォームド・コンセントを受けるということを原則として置いていたので、それが困難な場合にはこうしていきましょうというような規定を置いていましたが、今回からそれがなくなりましたので、困難要件はついていないというような形にはなっています。
次に、変更申請に柔軟な対応につきましては、これは会議資料にもお示ししたと思いますが、例えばCOIのない分担研究者の追加等については報告事項にしましょうとか、そういったところについては一定程度例示も含めてガイダンスで記載できればとは思っております。ただ、分担研究者について何も触れないということになってしまうと、その方々がいつからIC手続を行っていいのかというところが分からなくなってしまいますので、何かしら分かるような形では残していただく必要があるかなとは思っております。
すみません、インフォームド・コンセントのところをもう一度すみません。
【横野委員】 インフォームド・コンセントというのは、研究参加、あるいはこの現在の指針の定義でいえば、研究の実施または継続に対する研究対象者等の同意というふうな理解が一般的だと思いますが、今回の改定に伴って、説明事項についてのインフォームド・コンセントというふうな表現になっているので、インフォームド・コンセントそのものの意味合いが変わってきてしまっているのではないかということと、そもそもインフォームド・コンセントというのは説明事項に対する同意というふうな捉え方でよろしいのかということと、なぜこの変更が今回生じたのかということについての背景を伺えればと思います。
【八百野技術参与】 今までも説明事項を記載した、一応、「文書により」というところを落としたかったというところはありますが、それだけで、基本的には意味合いとしては、変えているつもりはないです。
【横野委員】 分かりました。ただ、この文章上、変わったように私としては読めてしまいましたので、事項を説明した上でインフォームド・コンセントを受けるとかというようなことなのかなとは基本的には考えられるので、ちょっとここの表現の見直しを御検討いただければと希望いたします。
【八百野技術参与】 インフォームド・コンセントの中に同意を受けることも含まれてしまうので、記載については一度検討させていただきます。
【森座長】 今のは、インフォームするという部分も入っているということですよね。当然ながら。ですよね。
【八百野技術参与】 はい、そうです。
【横野委員】 それはもちろんそうなんですけれども、説明事項に対する同意というのではなく、研究の実施ないしは参加に対する同意ということかなと考えます。
【森座長】 説明事項に基づいて研究の参加に関するというふうな表現のほうがいいかなということですかね。
【八百野技術参与】 そうですね。
【横野委員】 現在の記載ですと、説明事項のみが同意の対象であるように思われますので。
【八百野技術参与】 説明事項の中に、インフォームド・コンセントの定義の中に、研究の実施または継続についてが含まれます。
【横野委員】 それはもちろん理解しております。ただ、ここでインフォームド・コンセントというものがちょっと限定されているように感じましたので、そのような趣旨の発言でした。
【森座長】 研究の実施または継続に対するコンセントだということをおっしゃっていると思うんですけれども。説明の文書の内容でなくてということですね。説明の文書の内容が研究の実施と継続に関する内容だということなので、事務局はそうおっしゃっていて、横野先生はそのことをおっしゃっているんだと思います。
佐々委員からも今書き込みをいただいています。研究の趣旨に賛同して、御自身が参加する、継続するということに関する意思表示を確認するということの趣旨が、今の指針の書きぶりではちょっと分かりにくいという、そういう御発言かもしれません。何かいい工夫があるかどうかまた御意見を伺ってみるでいいですかね。そこは法的なこともありますけれども、でも……。
【八百野技術参与】 そうですね。趣旨は理解しました。
【森座長】 趣旨はよく分かりました。ありがとうございます。
それでは、すみません、次、土屋委員からの御発言でしょうか。どうぞお願いします。
【土屋委員】 ありがとうございます。まず、今回の改正案の取りまとめに当たりまして、事務局も非常に御苦労されたものと思います。感謝いたします。
この合同会議の場で、「生命医学系の指針は、個人情報保護法改正のたびに部分的改正を重ねた結果、複雑な内容となっており、研究や審査を停滞させる一因となっているといった指摘があり、当該指針の課題を抽出し、必要な検討を行う」といったことが示されていたと思います。今回の改正でより分かりやすくシンプルな設計を目指しているものと理解しています。
例えば、適切な同意の手順が削除されたことは、シンプルな運用が可能になると考えて感謝しています。これまで幾つかの会議体で米村先生に御説明していただいたとおり、今回の改正とか、また、今後のタスクフォースでの検討等を通じて、この難解な指針及びガイダンスがシンプル化され、今後より分かりやすくなってほしいと願っています。
1点、具体的なポイントを挙げさせて頂きたいのですが、先ほど吉田委員のコメントを踏まえ事務局とのやり取りがありましたオプトアウトについてになります。他機関から拒否の機会を保障することにより、試料・情報の提供を受けた場合、自らの研究機関においてもオプトアウトを必要とするということになっています。しかし、試料・情報の提供を受ける場合は、ほとんどの場合、個人が特定できない状況にあり、情報公開を行っても、拒否の機会に対応できず、連絡を受けることにより、かえって試料・情報の提供者が特定されてしまうリスクも生まれると思います。現在の規則に「原則として」を加えて、手続に選択肢を設けることで研究対象者等が拒否できる機会を保障することとすることを希望いたします。
以上です。
【森座長】 事務局からいかがでしょうか。
【八百野技術参与】 今の御趣旨は、誰のものかが分からないときにはオプトアウトもできないのではないかということでしょうか。それはそうだと思いますが。
【土屋委員】 ほとんどの場合に個人が特定できない状況にあるので、そこで情報公開を行っても、拒否の機会に対応できないというケースが非常に多いんじゃないかなと思っています。その際に、個人が連絡を受けることによって、かえってその提供者が特定されてしまうリスクが生まれてくるんじゃないかという点になります。
【八百野技術参与】 すみません、今の段階でも個人を識別することはできない場合においては除いているので、誰のものか分かる場合には原則として拒否できる機会を保障してくださいというものになっておりますので、そこの懸念はないかと思われます。
【土屋委員】 IDは受け取っている場合に、このオプトアウトでやろうとするとリスクがあるんじゃないかと思うので、そこで、「原則として」を加えることで、そのリスクを回避できるんじゃないかなと考えていたんですけれども。
【八百野技術参与】 今でも「原則として」はついておりますので、基本的にはやってほしいものではありますが、何かリスクが伴うのであれば不要かもしれませんので、そういったところは研究のデザインによって、何を取得するのか、何を利用するのかにもよってくると思いますので、そこは倫理審査委員会にも諮っていただくべきかとは思います。
【土屋委員】 分かりました。ありがとうございます。
【森座長】 ここは倫理審査委員会が個別研究での裁量範囲と考えていいんですかね。原則としてということですからね。
【八百野技術参与】 はい。
【森座長】 ありがとうございます。では、佐々委員、お願いします。
【佐々委員】 ありがとうございます。今のオプトアウトについては、先ほど例えばバイオバンクでは、出す側も受ける側もとかいろいろありました。本当に提供した人に届くという意味では、出す側とか、または一番初めに採った場所というような提供した人に届く場所が適切に選ばれてそこで情報公開が行われれば、二重三重にお手間をかける必要はないのではないかと思います。
また、全体に係ることですけれども、今回大きな改革を考えていただいて、事務局や先生方に大変感謝しております。患者や市民の視点を入れていただいたことが一番感謝しているところなんですけれども、ただ、今回は、研究を進めるために関わる人という視点が多かったのではないのかと思うのです。病気でない人にもふだんから理解していただくことが研究を支えることになると思うので、だんだんにそういう書きぶりも考えていただけたらと思っております。
それと、現在、個人情報保護法の改正のたびにこのような議論が行われて、事務局や先生方に大変御苦労いただいているんですけれども、この生命倫理指針の考え方と個人情報保護法の考え方はちょっと視点が違うところもあるので、何かそのたびに、こちら側の本当の大事な議論よりも形式を合わせるみたいなことにエネルギーを使うのはもったいないなという感じがしています。これはここで申し上げても仕方ないかもしれないんですけれども、そのことも含めて今回の改訂に感謝しております。ありがとうございます。
【森座長】 御意見ありがとうございました。
委員の先生方から御発言ございますでしょうか。武藤委員、どうぞお願いします。
【武藤委員】 武藤です。3つほどあります。先ほど横野委員がおっしゃっていたインフォームド・コンセントの考え方のところは、確かに今回、適切な同意がなくなって小踊りしている場合じゃなかったなと思いまして、インフォームド・コンセントの中に適切な同意的なものもいろいろ入ったことで、少しやっぱり概念の変化が起きているなというのは私も気づかされました。
それで、インフォームド・コンセントという言葉を使い続けたほうがいい部分と、もう少し明確に研究の参加継続に対する何とかみたいにそうやって言ったほうが明確に伝わる部分とある気がして、それは全部を読んでみないと少し分からない点でもあるんですけれども、本当に定義としてそのままでいいのかというところは、今回それはないんですが、ちょっと気になりました。後々の影響として気になるところです。
それと、今、土屋委員と佐々委員で少し議論されていた、例えばIDしか持っていなくて個人情報を持っていない解析機関に対して、拒否の機会に関する連絡が御本人から申出があったときとかってすごいよくあることなんです。それはいくら情報公開文書にお問合せ先は提供元機関にしてくれと書いてあったとしても、バイオバンク側に連絡来るということあり、そこで個人情報をいただいちゃうということは当然ありますが、それは個人情報をいただいちゃうことのデメリットだけれども、御本人としては名前を名のりたいということもある状況もあり、一方で、解析機関に連絡が来ちゃうと、たらい回しにしちゃうんですよね。うちではできないとか、いろいろなことがあったりすることもあるので、参加者にとってのデメリットにもなると思います。
その点は、オプトアウトだけを、オプトアウトの実際と、オプトアウトの現場で何をやっているのかということとかをしっかり研究しないとちょっと言えないところでもあるので、今すぐに判断できる話でもないのかなとは思います。もう少し集中して議論ができる機会があるべきかなと思いました。
最後に、冒頭、複数の委員から改正について反対の御意見がありましたけれども、私もすごく今日の御議論を聞きながら、この指針が現場に出ていったときにどういう影響をもたらすのかなというところが、自分独りで読んでいたときよりもいろいろありそうだなということについて大分ぞくぞくしたところがあります。
少し折衷的な案としては、この指針改正の趣旨は、パブコメで出したときよりも大分縮小して改正するか、どうしても改正しないといけないというのであればそうするしかないのかなと思いますけれども、延期というのは本当にできないのかというのは改めて事務局にお伺いしたいと思います。つまり、延期はどうしてできないのかということと、それから指針もどうしても改正しなくちゃいけないんだったら、改正の趣旨、改正できる部分を大分縮小してお示しするということは可能なのかというところです。なので、事務局から御返事をいただきたいのは、すみません、最後の点だけです。
以上です。
【八百野技術参与】 今、本日の御意見を複数いただきまして、介入の定義の見直しについては今回の改正からは落とさせていただいて、ICの手続関係について、あと一括審査のところについては、引き続きこのまま改定ということでこのまま進めさせていただこうと思いますが、それだといかがでしょうか。
【武藤委員】 ほかの委員の御意見もいただきたいと思いますけれども、もうちょっとじわじわ、これはどういうふうに解釈され、どういう混乱が広がるかなぁというところについてはもうちょっと議論をしたいなと思いました。
ほかの委員の先生方、いかがでしょう。
【森座長】 どうぞ御発言ください。お願いします。田代委員、どうぞお願いします。
【田代委員】 今の武藤先生の御意見ですけれども、私自身は、インフォームド・コンセントのところでいうと、少し繰り返しになりますが、やはり試料・情報を用いる研究とか既存試料とか情報のみのところに関して、少し議論が足りなかったという反省をしています。これは情報公開だけするときとか、情報公開の項目が違う場合とか、あと、拒否権を担保する場合とか、いろいろな場合が実はこれは含まれてしまっており、それを事務局としてもしっかり書き分けようとした結果、この後半のところがすごく複雑になっている。
これは本当にいいことなのか、というのが私も悩ましいところです。というのも、今日森先生もおっしゃいましたけれども、今回趣旨として、一番頭にそれなりにしっかりリスクのある研究ということで介入研究だとか侵襲のある研究のことを書いていて、後ろに行くに従って、特に既存試料・情報の二次利用に関していえば、ほとんどリスクや負担はないわけですが、そこのルールが一番よく分からなくなっているというのが、これがやりたかったことなのかというのが引っかかります。
これは再度事務局に、先ほど私、分かりにくい形で言ってしまいましたが、「試料・情報」と書いたときと「既存試料・情報」と書いたときでやはり中黒の意味が違っていると思います。その辺りも含めて少し丁寧に。特に後半部分ですね。ここはこれまではICかオプトアウトかの二分法にするということを言っていて、ICのほうはうまくいっていると思うのですが、オプトアウトのほうが概念規定もできていませんし、実態としていろいろな要素が入っているので、この書き分けが必要になってきており、ここについて時間をかけて議論することは私はあっていいのかなと思いました。
以上です。
【森座長】 花井委員から御発言いただきます。お願いします。
【花井委員】 花井です。先ほどの事務局のお話なんですけれども、いわゆる介入と侵襲については、確かに私もお話を聞いていて、そもそも概念として異なるものなので、ちょっと分かりにくくなっているという部分について今回落とすということについてはそれでも妥当なのかなと思いました。
それから一つ、インフォームド・コンセントなんですけれども、先ほど意味が変わっちゃっているんじゃないかという指摘があったと思うんですけれども、私もちょっとよく今回その指摘をして新旧を見てみると、確かにインフォームド・コンセントという概念が、やはり適切な同意というところから全部くるんだところで微妙に異なっているというのは確かに思いました。なので、インフォームド・コンセントについては、これは結構重要で、インフォームド・コンセントを受けるというときに研究に……、だから、さっきの文言上の問題で全体をチェックしたら、整合した今回の指針改訂におけるインフォームド・コンセントのコンセプトが明確になるようになっているかどうかというのをもう1回チェックしたほうがいいとは思いました。
それから、オプトアウトについては、これはもうずっと議論されているんですけれども、オプトアウトについてどういう場合がオプトアウトかみたいな議論とか、提供先と研究のほうで両方要るのかみたいな議論がありますけれども、そもそも今行われているオプトアウト自体が、本当にいわゆる研究参加者が拒否の機会をちゃんと担保されているようなオプトアウトになっているかというところが現状甚だ怪しいところがあります。
今回の改訂においてその辺はきっちりとできるように、正しいオプトアウトというかそういうことが分かりやすいようにしましょうということになっていると思うので、そこがきっちりとガイダンスで示されれば大分改善するということであればいいんですけれども、やはりインフォームド・コンセントとオプトアウトというところは、皆さん先生方もう1回ちょっと1回さらっていただいてですね。私もちょっとうかつにも、確かにちょっと意味が変わっちゃっているなというのは先ほど指摘されるまであまり気づかなかったんですけれども、やっぱり精読すると極めて重要な概念の部分なので、もう1回ちょっと確認したいなとは思いました。
以上です。
【森座長】 花井委員、どうもありがとうございました。
では、次、吉田委員からまたいただきます。
【吉田委員】 ありがとうございます。今いろいろなご意見が出ましたが、私としては、ICの部分の簡略化については評価していいと思います。もちろんそれによってもともとの意味が変わりつつあるということもありますし、実際の場合分けは完全ではないですが、今回はそこは進めてもいいのではないかなと思っています。
ただ一方で、介入とかオプトアウトとかについてはまだ議論が必要だと思うので、タスクフォース等で継続的に議論を行う必要はあると思います。
以上でございます。
【森座長】 ありがとうございます。続きまして、玉腰委員から御発言いただきます。
【玉腰委員】 ありがとうございます。改めて参考資料2-1の最初にある改正の趣旨を読むと、今回この時期に絶対しなければいけない、今ここで改正しないと何かすごく困ることがあるというわけではないように思います。どういうことかというと、いろいろな指針の内容が複雑かつ難解となって、研究を停滞させる一因になっている可能性についての指摘があった、あるいは倫理審査委員会の質のばらつきの問題とか、それを踏まえて見直しの方向性について検討したということで、これは例えば今、幾つか出ている懸念事項について、もう少しペースを上げなければいけないかもしれませんけれども、そこまできちんと見てから改正するということでいけないという理由は、これだけを読むと分からないので、今ここまで意見が出ている中で無理に振り切っていく必要はないんじゃないかなというのが私の感想です。
以上です。
【森座長】 指針の第21に見直しに関する規定があるんですが、これは目安ですかね。現行規定の第21についての見直しに関して。これは必要なときには随時、それから、5年後には見直しをするかしないかどうか検討するということでいいですよね。
【八百野技術参与】 はい。必要に応じてですね。
【森座長】 御意見ありがとうございます。何か事務局からございますか。
【荒木室長】 厚生労働省治験推進室長、荒木でございます。各先生方の御懸念等はいろいろと拝聴させていただきまして、一々一つ一つごもっともなところがあろうかとは思いますが、先ほどのインフォームド・コンセントの部分はかなり検討の議論も進めてきたところもありますので、そこによってより研究が活性化するところというのはやはりきちんと我々の果実として提示したいところだとは個人的には考えております。
また、タスクフォースの中で運用に関するところで注意書きをすることとかで適切に対応できる部分もあろうかと思いますので、可能であれば、インフォームド・コンセント、倫理審査委員会に関すること、一括審査ですね、あとは、患者・市民参画に関することなど、それぞれそういったところにつきましては、今回の指針の本文改正につきましてはお認めいただきたいと考えております。
【森座長】 こちらから指名で申し訳ございません。徳永委員、もし全体を通して御発言がございましたら、御意見を伺ってよろしいでしょうか。
【徳永委員】 徳永です。本当にいろいろなポイントを委員の先生方が御指摘されて、うなずけるところも多かったと思いますが、最も重要な点として、私自身がゲノム医学研究の研究者ということもありますが、近年の何回かの改訂指針で研究者が萎縮している部分は明らかにあると思いますので、現時点で改善できるところは改善して、残された課題は引き続き検討して次の改訂時によりよいものにするというスタンスで、あまり先に延ばす、今回の改訂が先に延びるのは避けていただきたいと考えます。ただ、委員の先生方から御指摘があった点についてはうなずけるところが多かったです。
以上、全体的な方針に関する意見に加えまして、今後の進め方のパートに入ったときに少し発言させていただこうかと思っていたんですけれども、今ここで言ってしまってもいいんですか。
【森座長】 では、先生、そのお時間をちゃんとお取りしますので、議事どおり進めて、そこで御発言でよろしいでしょうか。今、御発言いただくか、もしくは議事どおり進めていって、今後の方向性のところでもう1回御意見伺ってもよろしいでしょうか。
【徳永委員】 はい。
【森座長】 先生、どうもありがとうございました。
それでは、そのほか、委員の先生方から、今回の指針の見直し、一部改正案に関する御議論についてはよろしいでしょうか。
それでは、議題3その他に入らせていただきます。資料3につきまして、事務局の説明をお願いいたします。
【木村安全対策官】 事務局より今後の進め方につきまして、御説明をさせていただきたいと思います。
今後の検討事項でございますが、こちらの会議の取りまとめ、昨年取りまとめたものでございますが、また、これまでの合同会議等の意見も踏まえまして、ここにあります4点に整理いたしまして、さらなる検討を進めてはどうかと考えております。
1つ目といたしまして、タスクフォースにおいて優先的に検討を進める事項でございます。本日お話のありました介入、オプトアウト、また、新規・既存といったところの考え方につきまして、タスクフォースにおいて優先的に検討を進めてはどうかと考えております。
2つ目といたしまして、今回の指針改正を進めるという場合に、ガイダンスのほうで考え方を明確化するというお話がこれまでたくさんございました。ここにあります5つの内容につきまして、今後ガイダンス等で明確化するための検討を進めてはどうかと考えております。
また、具体な議論が可能になった時点でということになりますが、個人情報保護法のいわゆる3年ごと見直し、私ども報道で見ておりますと検討は進んでいるようですが、具体にこう変わりますというところが100%示されている状態ではございませんので、議論ができる状態になったときに、個情委さんからも情報をインプットしていただきながら検討を進められればと考えております。
最後に、中長期的な課題として順次検討を進める事項といたしまして、一番下にお示しをしております4つの事項を掲げさせていただいております。
次のページに進めまして、スケジュール等でございます。タスクフォースで検討する内容につきましては、前ページでお示しをしましたが、医学、疫学、倫理学、法律学等の各分野の委員で構成するタスクフォースにおいて今後検討を進めてはどうかと考えております。前回の会議でもこういったことを進めてはどうかということで御提案はいたしましたけれども、議論する内容については、先ほど掲げたとおりということで、今後準備が整い次第進めてまいりたいと考えております。
また、直近の今後のスケジュールでございますが、今後3月から6月にかけまして、本日介入等の御意見がございましたので、そういった御指摘を踏まえた改正案の整理、また、ガイダンスの内容の整理、こういったものを進めていきたいと考えております。
また、6月以降におきましては、改正された指針の告示、また、周知期間後に適用、また、ガイダンスについても公表していくと、こういったスケジュールを考えてございます。
御説明は以上のとおりでございます。
【森座長】 説明どうもありがとうございました。
それでは、徳永委員、御発言いただいてよろしいでしょうか。
【徳永委員】 ありがとうございます。これは過去にも何人かの委員から御指摘、要請があったと思うんですけれども、ガイダンスを公表する前に、内容を委員の先生方にやはり知らせていただいて、意見を検討していただきたいということがあります。特に改定されてくる部分に関しては事前にお知らせいただいて、その意見を聞いていただきたいということが第1のお願いです。
それから、ガイダンスにおいてだと思いますが、以前から指摘されているようにバイオバンクとかデータベースという言葉が出てこない代わりに分かりにくい表現になっている問題を補っていただきたい。この表現の意味が一般の研究者には分かりにくいということで、以前のこの会議でも、括弧書で「(いわゆるバイオバンク等)」という言葉を入れてくれていたんですね。だから、それを少なくともガイダンスにはちゃんと入れて、この表現は何を意味しているんだというのがはっきり分かるようにしていただきたいのがもう一つ。
それから、やはりガイダンスは百何十ページにもわたる非常に大部のものになりますから、今回の改正指針のポイントはどこなのかということが分かるような、改正指針の要点とかポイントをまとめた資料を公表いただきたい、すなわち今回パブコメをやったときに「見直しの方向性について」という書類を作っていただきましたけれども、それと中身はほぼ似たようなものになるかと思いますけれども、改正指針の要点を簡単にまとめた書類もまた用意していただきたいという、その3点ですかね、私の意見です。ありがとうございました。
【森座長】 ありがとうございました。いかがでしょうか、事務局のほうから。
【八百野技術参与】 いただいた御意見については検討しておりまして、ガイダンスのほうにおきましても、今回お示ししておりますように、今回新しく文言が追加されたりする部分もありますので、そういったところは先生方とも調整しながら文章は調整させていただければと思っています。
あと、改正のポイントについても、毎回スライドのような形で改正のポイントについてはまとめている資料を作成しておりますので、告示のタイミングでできるかは分かりませんが、いずれにしてもそういった資料については御用意しようとは思っております。
【森座長】 では続きまして、三成委員から御発言いただきます。
【三成委員】 ありがとうございます。私は、4つぐらい発言したいことがあるんですけれども。できるだけ端的にお伝えさせていただきたいと思います。
まず、ガイダンスの取扱いなんですけれども、案が6月以降に出るとのことですが、そこでは何かパブリック・コメントみたいなものを求めるのでしょうか。「案」と書かれていますから、コメントのようなものを委員に求めるのか、タスクフォースに求めるのか、ちょっと分からないので、ガイダンスの取扱い方について教えていただきたいと思いました。これが1つ目です。
2つ目は、ガイダンスに、患者・市民の視点の尊重のことも書き込まれるとのことなんですが、AMEDでもいろいろな活動があることはパブコメでも書かれていますけれども、どのようにガイダンスに書き込まれる予定なのか、ビジョンないしイメージを簡単にでもいいので教えていただきたい。これが2点目です。
3点目が、今回の一連の委員会を通じて、インフォームド・コンセントの書きぶりやオプトアウトの定義などについて、いろいろと議論があったと思うんですけれども、今後、タスクフォースで議論するときには、意見の違いや多様性だけではなくて、さきほど話題になっていましたけれども、どのような背景があって意見が分かれるのかといった背景やその理由も、想定される範囲で少し書いていただくのがよいのではないかと思いました。なぜ意見がスプリットしているのかをより見える化できるように思います。どういうふうに議論が広がっているかだけではなくて、その背景を少し示していただけたら、今後の議論が適切に進むのでは、つまり、今回の議論が無駄にはならないのではないかというようなことを思いました。
最後は、タスクフォースの期間をどれぐらい想定されているのかということです。1年ぐらいをめどにされているのか、半年をめどにされているのか、私には全く分からないので、そういう時間軸について教えていただきたい。これが4点目です。
以上になります。
【森座長】 ありがとうございます。事務局、いかがでしょうか。
【八百野技術参与】 まず、ガイダンスにつきましては、これは告示とかではないので、パブコメ自体は実施する予定はございません。引き続き、こちらの資料3にもお示ししておりますように、全体を会議にかけますと、膨大な量ですので時間がかかってしまいますので、ポイントを絞って書きぶりについては御意見を伺えればと思っております。
あと、患者・市民参画につきましては、AMEDのほうで活動されているのは承知しておりまして、PPIのガイドブックなどもあることは承知しております。そもそも患者・市民参画とは何だというところもあるかと思いますので、そういったところについては、AMEDのほうで示されているようなガイドブックを引用するか、URLを貼るかというような形で、書き方も工夫はさせていただければとは思っております。
あと、ICの位置づけやオプトアウトについて、今後議論を重ねるに当たっての背景につきましても、可能な限り会議の中で御意見を伺うにしても、どんなどのような視点で御意見をいただきたいかに関しては、可能な限り示させていただければと思っております。
そして、タスクフォースの期間に関しましては、今のところまだ設置開始もしていないので、まだどれぐらいかかるかまでは何とも言えないところではありますが、いずれにしても丁寧な議論は進めていければと思っております。
【森座長】 丁寧に御議論いただく点と、アウトプットを具体的にお願いする点など少し論点も分けてお願いするという形でよろしいですかね。
【八百野技術参与】 はい。
【森座長】 そう考えております。ありがとうございます。
【三成委員】 よく分かりました。例えば、インフォームド・コンセントの論点に関して、さきほど横野委員からご指摘があったかと思うんですね。またここに入られている方はこれまでの議論の経緯についてご存じの方が多いと思うんですけれども、なぜその論点が議論になり、文章の修正が必要になったのかというのは、修正された文章だけを見ても分からないことがあると思いますので、ガイダンスとは別な形になるかもしれませんが、なぜそこで議論が起きているのかということが分かるような資料も作っていただく必要があるのではないかと思いました。オプトアウトの定義もなぜ議論になっているのかということが、ガイダンスを見る多くの方々にも分からないと、言葉の幅や深みが伝わらないんじゃないかなと思いましたので、先のように発言させていただきました。
以上です。
【森座長】 そうですね。タスクフォースの方が作っていただく成果物の中に、そういった歴史的な議論の経緯なども含めていただくとよいかと思いますので、ぜひその御意見を参考にしたいと思います。ありがとうございました。
【三成委員】 ありがとうございました。
【森座長】 続いて、田代委員から御発言いただきます。
【田代委員】 御説明ありがとうございました。さきほどの武藤先生の問題提起が最終的にどういう結論になったのかが分かりにくく進んでいると思います。荒木室長のお話だと、進めさせていただきたいということでしたので、大きな変更ではなく、もう1回私たちとしては見る機会はあると思いますけれども、そこで今回の議論を踏まえて修正したもので進めていくということなのかな、と理解をしています。もしそう進めるのであれば、2点お願いしたいことがあります。
1つ目は、今回の会議の後に事後意見を出させほしいということです。我々委員全員、恐らくこの1週間以内に初めてこの指針本文を見せられ、これが一体どういう影響があるのかということを十分に詰めて考える時間は与えられていないと思います。今回非常に大きな改正ですので、それぞれ研究の現場とのつながりもあると思いますので、自分たちのところの研究がこれに当てはまるとどうなるのか、ということをしっかり考え、十分ワークするということを確認した上でやっていく必要があると思います。ですので、一定期間置いて丁寧に事後意見をしっかり取っていただきたいというのが1つ目です。
もう一つは、先ほど私のほうで発言しましたけれども、オプトアウトに関連するいろいろな規定がやっぱりまだまだ未整理だというところがあり、タスクフォースにおいて優先的に検討を進める事項のところが、「オプトアウトに関する用語の定義の必要性」という非常に狭いところに限局されていると思うのです。ただ、今日様々な先生方の意見を伺っていて、例えば情報公開が提供先でも本当に必要なのだろうかとか、さまざまな記載をこの後どうやって簡素化・合理化することができるのか、ということが重要な論点になっていたと思います。それも併せてタスクフォースで優先的に検討を進める事項の中に入れていただきたいと思います。
つまり、単にオプトアウトの用語定義をするかどうかということではなくて、オプトアウトに関連する規定をどういうふうに分かりやすく合理化し、どうすれば研究者にとって使いやすく、研究対象者の方にとっては自分の権利や安全がしっかり守られていると感じられる形になるのか、ということを併せて考えるということをやはり含めるべきかなと思いました。
以上です。
【森座長】 田代委員、ありがとうございます。先ほどのアウトプットを求めたいタスクフォースの業務というものの筆頭がオプトアウトの運用に関することでしたので、御意見はまさにそのとおりで、ありがとうございました。ぜひそのように進めていきたいと思います。時間も区切って目標も決めて取り組んでいこうと思っています。ありがとうございました。
事務局、何かありますか。よろしいですか。ありがとうございました。
御意見はぜひ伺ってまいります。今日YouTubeでも発信されていますし、様々な方々との意見交換もあるかと思いますので。
それでは、山本委員から御発言いただきます。
【山本委員】 ありがとうございます。私もさっきのお話の進め方について、結局この指針本文がどうなるかというところがちょっと分からなかったんですけれども、そこではなくて、今この出ている画面の、タスクフォースにおいて優先的に検討を進める事項というところについて意見を言いたいと思います。
まず、1点目の新規・既存のところなんですけれども、これは前も言ったかと思うんですけれども、新規・既存という言葉だけで検討しますと、やっぱり情報の場合はいろいろなことが漏れてしまうと思います。例えば情報ですと、やはり一次利用、二次利用、二次利用または目的外利用というふうなことで問題を議論することが多いんですが、今の改正案でも新規・既存で、その新規・既存の既存の中で自機関利用・他機関利用というような形で規定が置かれているんですが、例えば二次利用・目的外利用の問題というのは、自機関利用なのか他機関利用かというところにそこまで関わりがない部分もあります。
今回の改正が始まるときに最初におっしゃったのは、指針を分かりやすくするとともに、その分かりやすくするという内容の中に恐らく、リスクに応じた規律にするというようなことがあったかと思います。ですので、リスクに応じたということになると、既存情報だけを利用するような場合、自機関、他機関というような今の分け方では非常に分かりにくいものになっていると思います。
ですので、このタスクフォースでこの言葉を検討するときに、この言葉に関わる、そのほかの自機関・他機関とかそういったものも全て併せて検討して、そして指針の組換えといいますか、構造をがらっと変えるようなことも考えつつやっていったらいいのではないかと思います。つまり、このタスクフォースの話が指針の改正の話と別々になるのではなくて、一緒に話していったほうがいいと思います。
それから、オプトアウトも、今までいろいろな委員の方がおっしゃっていましたが、私もオプトアウトが最近多用され過ぎているように思います。例えば非常に高齢の方ばかりが参加するような研究とか、病気が重い方ばかりが参加するような研究があったとして、それが終わって数年たってまたその情報を利用したいというふうになったときに、例えばその方々はもしかしたらもうオプトアウトを表明することができない状態になっているかもしれないというような場合に、例えば倫理審査委員会はその研究を認めないかもしれないと思います。
そうすると、例外が認められるのは恐らく自機関ということになろうかと思うんですが、自機関じゃない場合に研究がストップするようなこともあるのではないかと思います。ですので、オプトアウトだからいいとか、オプトアウトだから悪いみたいなことではなくて、もう少し実際の研究の中の、どういうやり方をすれば倫理的に適切な研究が進められるかという、そういうことを考えてこのオプトアウトの規定をもう少し考え直していっていただきたいと思います。
そのほかの患者・市民の視点の尊重とか一括審査については、今の改定の方向性でも私は進めていいのかなと思っているんですけれども、やはりリスクに応じた改正をすると最初に言っていたところは今回あまりできていないのかなと思うので、もし今回そこのところは改正しないとかということであれば、私はそれでもいいのかなと思っています。
以上です。
【森座長】 ありがとうございました。では、土屋委員からお願いいたします。
【土屋委員】 ありがとうございます。2点追加でコメントをさせてください。
1点目がまず、ガイダンスです。先ほどやり取りされていましたように、ガイダンスは非常にボリュームが大きくなると思いますので、合同会議の中で個々に検討するのは非常に難しいということは認識しておりますが、やはり委員の中では、内容について確認する時間と、あと、そのレビュー結果を踏まえた意見交換等を行えるようなスタイルで内容を検討するようなやり方を考慮いただけますと非常にありがたいと思います。
あともう1点、先ほど田代委員がコメントされていましたけれども、改正案について改正点を我々が改めて確認できるような機会をいただけますと非常にありがたいと考えております。よろしくお願いします。
以上です。
【森座長】 この点はいかがですか、タイムスケジュール的には。
【荒木室長】 周知期間を置くということで、周知というか、実際の委員会開催前に、タスクフォース開催前にきちんと回覧する、共有するもするということで。
【森座長】 共有はいたしますよね。
では、神里委員、お願いいたします。
【神里委員】 ありがとうございます。先ほど田代委員から出ました事後意見なんですけれども、ぜひともそういう機会をつくっていただければと思います。そうしたときに、今のスケジュールだと、3から6月末で整理をするということで、現実的には6月までにあと1回合同会議ができるかというぐらいのスケジュールではないかと思います。そうなったときに、事後意見がいろいろ出てくると思いますので、やはり6月ということでお尻を決めるのではなくて、そこでまだ議論が必要だと思われるのであれば、その後もう1回2回と会議を組めるような、そういうスケジュール感、柔軟なスケジュールにしていただければと思います。
もう一つがガイダンスのことです。先ほど三成委員からも御指摘があって、ガイダンスの改正案の公表について、こちらはパブコメはしませんけれども、御意見を伺えればと思っていますというお答えをいただきました。こちらは、誰に意見を伺っていただけるのかという範囲を教えていただきたいと思います。その範囲がもし私たち合同委員会の委員のみであるならば、ぜひともガイダンスの改正案の整理のときに、現場のほうにやっぱり耳を傾けていただければと思います。とりわけ一括審査に係る各研究機関の手続については、本当に現場の事務局じゃないと運用が分からない面が多々あるかと思いますので、そちらの意見も拾う機会を持っていただき、現実的な内容のガイダンスをつくっていただければと思います。
以上です。
【森座長】 ありがとうございました。確かに臨床研究の審査委員会の声が聞けたほうがいいかもしれませんけれども、どうやってやりましょうか、具体的には。
【荒木室長】 なかなか難しいところではあり、また、規制改革会議等で一括審査でやることを求められているので、やらないという選択肢が選べないので、その辺りをどう折り合いをつけるかというところはあるんですが。
【森座長】 審査フローはかなり変わるので、少し現場の混乱がある可能性がありますし、意見交換して、少し円滑に導入できるようにするという配慮は必要かもしれませんね。
【荒木室長】 いずれにせよ、ある日突然それ以外の方法を認めないというような流れではないと考えてはいるので、原則というような話でもありますので、やり方は考えてさせていただければ。
【森座長】 そうですね。今日このような形でYouTubeでも放映されていらっしゃるので、現場のほうからかなりいろいろ意見が出てくる可能性もあります。ぜひ委員の先生方がそれを集約していただいた形でこの議論ができればということもございますね。
【荒木室長】 そうですね。
【森座長】 ありがとうございました。そのほか先生方から御発言ございますでしょうか。それでは、この後、事後の御意見をいただく機会もつくるということでございますので、そのときに御意見をお願いしたいと思っています。
それでは、本日の議事としては以上となります。事務局のほうからございましょうか。
【木村安全対策官】 本日は貴重な御意見を賜りまして、ありがとうございました。今後の進め方などにつきましては、座長に御相談をしながら事務局で対応を検討してまいりたいと思います。ありがとうございます。
事務的な御連絡になりますが、次回の開催につきましては、改めて開催方法を含めて御連絡を差し上げます。
本日はYouTubeによるライブ配信にて公開させていただきましたが、後日公開する議事録が公式な記録となります。本日の議事録につきましては、委員の皆様にお諮りし、座長の確認を得た後にホームページにて公開させていただきます。
以上でございます。
【森座長】 これで本日は閉会させていただきたいと思います。どうもありがとうございました。失礼します。
―― 了 ――
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