ヒトの幹細胞から作成されるヒト生殖細胞を用いるヒト胚作成研究に係る合同会議(第2回)
※下記の専門委員会との合同開催
・こども家庭庁 こども家庭審議会 科学技術部会 ヒト受精胚を用いる生殖補助医療研究等に関する専門委員会(第9回)
・厚生労働省 厚生科学審議会 科学技術部会 ヒト受精胚を用いる遺伝性・先天性疾患研究に関する専門委員会(第21回)
令和8年1月21日(水曜日)14時00分~16時00分
WEB会議
・ヒト受精胚を用いる生殖補助医療研究等に関する専門委員会
石原座長、阿久津委員、苛原委員、内田委員、神里委員、髙山委員、長嶋委員、西山委員、藤岡委員
・ヒト受精胚等を用いる研究に関する専門委員会
久慈主査、秋元委員、井上委員、内田委員、大須賀委員、寺田委員、長嶋委員、山田委員
・ヒト受精胚を用いる遺伝性・先天性疾患研究に関する専門委員会
岡委員長、苛原委員、梅澤委員、大黒委員、金田委員、神里委員、小崎委員、佐原委員、髙山委員、松本委員
こども家庭庁成育局母子保健課 石丸生殖補助医療対策推進官
文部科学省研究振興局ライフサイエンス課生命倫理・安全対策室 木村安全対策官
厚生労働省健康・生活衛生局難病対策課 安藤課長補佐、磯島課長補佐、西垣課長補佐
東京農業大学生命科学部バイオサイエンス学科 尾畑教授
【西垣補佐】 お待たせしております。ただいまより、第2回「ヒトの幹細胞から作成されるヒト生殖細胞を用いるヒト胚作成研究に係る合同会議」を開催させていただきます。
委員の皆様におかれましては、お忙しい中お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
本合同会議は、こども家庭庁こども家庭審議会科学技術部会ヒト受精胚を用いる生殖補助医療研究等に関する専門委員会、文部科学省科学技術・学術審議会生命倫理・安全部会ヒト受精胚等を用いる研究に関する専門委員会及び厚生労働省厚生科学審議会科学技術部会ヒト受精胚を用いる遺伝性・先天性疾患研究に関する専門委員会を合同で開催するものです。
また、本日の合同会議は、会場とオンラインとの併用で開催をしております。会議の模様はYouTubeにて配信する形で公開させていただきたいと思いますので、御承知おきください。
オンライン参加の方は、「手を挙げる」ボタンを押していただき、座長に指名されましたらミュートを解除し、まずお名前をおっしゃっていただいた上で御発言をお願いいたします。また、御発言が終わりましたら、再びミュート状態にしていただくようお願いいたします。
本日の出席状況を御報告いたします。井田委員、片桐委員から御欠席の御連絡をいただいております。藤田委員からは遅れて参加されると伺っております。また、岡委員におかれましては、途中退席される旨を伺っております。
また、本日は、前回に引き続き、ヒト幹細胞関係指針の見直しについても議題に含まれることから、文部科学省科学技術・学術審議会生命倫理安全部会特定胚等研究専門委員会の尾畑主査代理にも御出席いただいております。
以降の議事進行につきましては、石原座長にお願いしたいと思います。
座長、よろしくお願いします。
【石原座長】 どうもありがとうございます。
委員の各先生方、御出席ありがとうございます。
まず、資料の確認をお願いしたいと存じます。
事務局からお願いいたします。
【西垣補佐】 お手元の資料を御覧ください。
配付資料として、議事次第、資料1から3、参考資料1から8がございます。オンラインで参加の方も含め、資料の過不足等がございましたら、挙手または御発言をいただければと思います。
【石原座長】 ありがとうございます。
それでは、議事を進めていきたいと存じます。本日の議事であります「総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)生命倫理専門調査会報告等を踏まえた関係指針の見直しについて」であります。
事務局から御説明をお願いいたします。
【木村安全対策官】 事務局でございます。
ただいまスライドで投影しております資料1、あと、資料2に沿って御説明を進めてまいりたいと思います。
まず1枚おめくりいただきまして、2ページ目を御覧ください。
初めに、前回会議、12月以来の開催となりますので、最初のペーパーは前回の会議の概要、振り返りのページでございます。
前回の会議におきましては、ここのマル1、マル2に示しております方針で指針改正を進めることとしております。
マル1といたしまして、総合科学技術・イノベーション会議生命倫理専門調査会において示された、幹細胞由来生殖細胞の受精を認める件の報告に沿った内容を既存の関係指針に反映させることでございます。報告書の内容は緑の枠の中に書いてあるような内容でございます。
また、2つ目といたしまして、既存の関連指針を再整理し、ヒト胚、ヒト生殖細胞を取り扱う研究の実施に際して遵守すべき事項を一つの指針にまとめることでございます。先生方も御案内のとおり、現状はヒト胚の関係、生殖細胞の関係指針が幾つかございます。そういった指針につきまして、今回の改正を機に一つにまとめてはどうかという御提案を前回の会議でいたしまして、御承認していただいております。
本日の会議では、その一つにまとめたものということで、このページの右下にあります生殖細胞及びヒト胚の作成・使用に係る指針について御審議をいただければと思います。
本日は、事務方のほうで検討いたしました新たな指針の条文案、そちらが資料2でございますが、その中でも主だったポイントにつきましてこちらのスライドに整理をいたしておりまして、そちらに沿って説明をさせていただきたく存じます。
また、指針を統合する内容につきましては、前回の会議後、12月にCSTI生命倫理専門調査会がございましたので、この方針について御報告していることにつきましても申し添えさせていただきます。
では、次のページを御覧ください。
先ほどお示しした図で新しく指針をつくると申しましたのが、この表でいきますと緑色のところでございます。生殖細胞及びヒト胚の作成・使用に係る指針の中で、提供を受けたヒト生殖細胞から作成するヒト胚、提供を受けたヒト胚、あるいは幹細胞由来生殖細胞に関連するもの、そういった研究を全てこちらの指針で見るという形になります。
こういった研究を実施する上では、左側に提供者の図がございますが、ヒト胚であったり、生殖細胞であったり、あるいはそれ以外の体細胞を入手して、その際にはインフォームド・コンセントを取得して、そして、研究を進めるといった流れになるかと思いますので、この緑色の矢印で表現しております同意の取得の部分につきましても適切に指針に反映させていく必要があるかなと思います。
その際、詳しくはこの後御説明をいたしますが、ヒト胚、ヒト生殖細胞を点線で囲んでいる部分とその下のそれ以外の体細胞で細胞の性質が異なりますので、インフォームド・コンセント取得に際しての手続というのが異なってくるかなと考えております。その辺はこの後御説明する指針の構成の中でうまく書き分ける形でやってまいりたいなと考えております。
また、ヒト胚からは矢印が3本伸びておりますが、ヒト胚から特定胚を作成する場合、これは既にクローン法という法律がございますので、今回このクローン法の部分までは飲み込まずに、赤の指針と緑の指針を分けるという建付けにしたいと考えております。
また、黄色の矢印、ヒト胚からES細胞を作成する場合がございますが、ES細胞につきましても、その後生殖細胞系列の細胞にするとは限りませんので、今ありますES細胞樹立指針や使用指針、そういったものを残すと。ただ、ES細胞から生殖細胞を作る場合の手続がございますので、緑色の矢印で表現している部分でございますが、そういったところはうまく読める形で整理をしてまいりたいと考えております。
また、青枠の中にヒト胚モデルがございます。こちらも前回の会議で御説明いたしましたが、CSTIの報告書の中では、ヒト胚モデルとヒト胚につきましてはルールを切り分けた形で整理がなされておりますので、今回、指針はヒト胚モデルにつきましては別途独立させた形で残したいと考えております。
こちらの指針は文部科学省単独の所管になりますので、既にヒト胚モデルの関係の指針につきましては別途御審議をいただいておりまして、今年4月の施行に向けて準備している旨、申し添えさせていただきます。関連する分野でございますので、参考資料5、6としておつけいたしておりますので、気になる方は後ほど御参照賜ればと存じます。
では、次のページを御覧ください。
新たにつくります生殖細胞及びヒト胚の作成・使用に係る指針の構成案でございます。先ほど御説明いたしましたとおり、ヒト胚の関係指針、生殖細胞の関係指針、複数のものを一つにまとめていくという形になりますので、まず最初に構成につきまして御確認いただければと思います。
左側に示しておりますカラー刷りの表が今ある提供胚研究指針並びに新規胚研究指針の構成でございます。
初めに総則があり、その中で指針の目的や言葉の定義、研究の要件などを規定しております。
続きまして、第二章ではヒト受精胚やヒト生殖細胞の取扱いの規定がございまして、例えば取り扱う細胞の要件ですとかヒト胚を培養する期間、胎内移植禁止、そういった規定がございます。
続きまして、第三章ではインフォームド・コンセントの手続、細胞提供者の説明内容や提供時の配慮等の規定がございます。
さらに、第四章では研究機関や提供機関の基準、第五章では研究機関内での手続や国への届出等の規定がございます。
こういったものを新たな指針、右側のカラー刷りの表がございますが、こういった形に直そうと考えております。初めに総則があるところは同じでございますが、黄色で表現しております第二章、第三章のところが一番大きく変わるところでございます。いずれも提供者の同意取得、いわゆるインフォームド・コンセントの手続に係る規定でございますが、第二章はヒト胚またはヒト生殖細胞の提供者の同意、第三章は体細胞提供者の同意に係る章でございます。
先ほど1枚前のページで御説明いたしましたとおり、ヒト胚やヒト生殖細胞を入手する場合、現状の指針では、提供機関を通じまして、生殖補助医療を受けている方からヒト胚やヒト生殖細胞を提供していただく。そのために、そういった方々への配慮事項ですとか説明内容というのはかなり丁寧にやっているのかなと思います。
他方で、体細胞等提供者、主に念頭に置いておりますのは、iPS細胞から生殖細胞を作成したい、そういうときにまず体細胞を入手するかなと思いますが、場合によっては、例えば粘膜のようなものかもしれませんが、そもそも医療機関でなくてもそういった細胞を取れる形になってくるのかと思いますので、当然ながら同意は必要ではあるものの、医療機関での同意取得が必ずしも必要ではないということで、ヒト胚、ヒト生殖細胞と全く同じ手続にしてしまいますと、過度に研究を制約してしまうおそれがありますので、そういった実態に合わせまして、同意に係る規定を第二章と第三章で分けている形となります。第二章は既存のヒト胚に関係する指針、第三章は幹細胞由来生殖細胞研究に係る指針の中から今ある規定を引っ張ってくる形で整理をいたしております。
続きまして、第四章がヒト胚の使用の要件、こちらは自然なヒト生殖細胞由来であれ、あるいはiPS細胞から作成したものであれ、等しく適用される部分でございまして、取り扱うヒト胚につきまして、取扱い数の制限、胎内移植の禁止、培養期間の制限、そういった規定を盛り込んでおります。
第五章、研究機関の基準や、第六章の提供機関の基準は、既存の指針の内容を踏襲しております。
また、研究の手続、第七章につきましては、現状、ヒト胚の指針は大臣確認、生殖細胞関係の研究は届出制となっておりますので、そこをうまく書き分けた形で、現状と手続が変わらないような形で規定を設けてまいりたいと考えております。
次のページは今し方御説明した内容を書き下したものでございますので、説明は割愛させていただきたく存じます。
さらに次のページに参りまして、今御説明をした構成を取ることによりまして、研究の内容に応じて、ここを読めばいいのですよというところがかなり分かりやすく、表の形で表現をしておりますが、難しい書き分けをせずに読みやすい形で整理できるのかなと考えております。
こちらまでが新たにつくります指針の構成案でございます。
次のページに参りまして、こちらからは、主だった条文につきましてこういった方針でつくってまいりたいというところを御説明したいと思います。今回、複数の指針をくっつける形になりますので、全ての条文につきまして指針間で文言が異なっている部分を整理いたしております。その中でも特に重要なところにつきまして、こちらで御説明をさせていただきたいと考えております。
まず初めに、第一条は指針の目的を規定している箇所でございます。こちらにつきましては、事務方の準備の都合上、次回以降御審議を賜りたく存じますが、ヒト胚に対する配慮事項等を規定する考えでございます。
続きまして、第二条が言葉の定義でございます。言葉の定義につきましても、基本的にはこれまで複数あった指針の内容を踏襲する形となっておりますが、今回主に見直すところにつきましてこちらにピックアップしております。
まずヒト胚でございますが、現行、指針によって「ヒト受精胚」という表現を用いているものと「ヒト胚」という表現を用いているものがございます。定義されている中身は同じなのですが、言葉が違っていましたので、今回「ヒト胚」に統一したいと考えております。
続きましてヒト生殖細胞、こちらも指針によって「配偶子」としている場合と「生殖細胞」としている場合がございますが、こちらの指針では「ヒト生殖細胞」に統一いたしまして、ヒトの始原生殖細胞から精子、卵子に至る細胞を含めた形で定義をいたしたく存じます。
3番目の幹細胞由来生殖細胞が新たに定義するものでございます。ヒト生殖細胞のうち、ヒトES細胞、ヒトiPS細胞またはヒト組織幹細胞から作成するものをいいます。
続きまして提供者、こちらは今あります新規胚研究指針、提供胚研究指針と同様に定義をいたしたいと考えております。生殖補助医療に用いる目的で作成されたヒト胚を御提供くださる方、あるいは幹細胞由来生殖細胞以外の言わばナチュラルなヒト生殖細胞を採取され提供する方でございます。
一番下、提供者とは別に、体細胞等提供者との文言を新たに定義いたしたいと思います。先ほど申しましたとおり、体細胞をいただく場合と生殖系の細胞をいただく場合でその細胞の性質がかなり違っておりますので、入手に際しての手続も異なってまいります。そこを指針の中にうまく書き込めるようにということで、提供者とは別に体細胞等提供者との定義を一つ設けたいと考えております。
次のページを御覧ください。
第三条でございます。
第三条は2つに分かれておりまして、まず上の第一項を御覧ください。こちらには指針が適用される範囲を規定しております。これまで複数ございました指針は、研究エリアごとに指針を設けておりましたので、適用範囲がある意味自明でございましたが、今回複数の指針を束ねるに当たりまして、その新たな指針が適用される研究の範囲というのを分かりやすく明示する必要があるかなと思いますので、この第一項に規定しております。第1号から3号までございますが、今あります新規胚研究指針に該当する内容、提供胚研究指針に該当する内容、最後は幹細胞由来生殖細胞の作成や同細胞からヒト胚を作成する内容を書いております。
続きまして、第二項でございますが、こちらには今申しました研究のエリアの中で許容される研究を規定しております。現行の提供胚研究指針、新規胚研究指針におきましては、研究の要件と称しまして、研究の内容をいわゆる生殖補助医療研究あるいは遺伝性または先天性疾患研究に限っております。その内容をこちらに規定しております。
ただ、それだけですと幹細胞由来生殖細胞の研究が読めませんので、青枠の三、四のところでございますが、一つは幹細胞由来生殖細胞の受精の正常性またはヒト胚との類似性を確認する研究を研究の目的として追加いたしております。こちらはCSTI生命倫理専門調査会の報告の内容を受けて追加をしたものでございます。
また、四番はヒト胚にせずに、幹細胞由来生殖細胞のまま扱う研究の内容でございまして、こちらは広く基礎研究が読める内容としております。この四番の内容につきましては、現行の生殖細胞作成指針に規定されております研究の目的を持ってきたものでございます。
ここまでが第一章 総則の御説明でございます。
次のページを御覧ください。
こちらから第二章 ヒト胚またはヒト生殖細胞の提供者の同意に関する規定について御説明をいたします。
冒頭御説明いたしましたとおり、第二章では提供機関を通じてヒト胚、ヒト生殖細胞を入手する際に留意すべき事項を規定しておりまして、iPS細胞やES細胞の使用に際して細胞を入手する場合には別途第三章に従っていただくことになりますので、こちらの規定は適用されない形となります。
まず、第二章の第四条でございますが、取り扱うヒト胚またはヒト生殖細胞の要件を規定しております。今あります提供胚研究指針/新規胚研究指針の内容を踏襲しております。青枠の中でございますが、一番にありますとおり、インフォームド・コンセントを取得していること。二にありますとおり、いわゆる無償提供であること。三にありますとおり、提供者の意思確認、凍結保存されていること、受精後14日以内であることなどを盛り込んでおります。
次のページを御覧ください。
第五条にはヒト胚等インフォームド・コンセントに係る説明について記載をしております。いわゆるインフォームド・コンセント取得に際して提供者の方に御説明する内容でございます。こちらの規定ぶりも一部文言整理をしながらも、基本的には提供胚研究指針/新規胚研究指針にございます内容を踏襲する形としております。大きく表現を変えておりますところが3か所ございますので、そちらを御説明させていただきます。
まず、青枠の一番のところでございますが、研究の意義、目的及び方法並びに研究機関の名称とございます。現行の指針では研究体制といった表現をしておりますが、実態上御説明いただいているのは研究機関の名称でございますので、より実態に近い形に表現を改めております。
二でございます。ヒト胚についてで始まっております。現行の指針ではヒト胚の取扱いについてという規定でございますが、その取扱いについてのところをより明確化する観点から表現を改めております。具体的には、ヒト胚の取扱い数が研究実施のために必要かつ最小限の数であること。取扱期間が第十四条に規定する期限内であること、こちらは14日の培養期間のことでございます。また、人または動物の胎内に移植をしないこと、研究終了後に滅失することなどを規定しております。
また、六のところを御覧ください。いわゆる無償提供に係る記載でございます。そちらは無償提供ではなく、ヒト胚またはヒト生殖細胞を採取され、提供したことの対価を受けることがないことという記載に改めております。無償提供ではございますが、実際には例えば交通費ですとか通信費の支払いは認めているところでございますので、より現実に合わせた表現といたしております。
次のページを御覧ください。
第六条 ヒト胚またはヒト生殖細胞の提供者の同意でございますが、こちらにはインフォームド・コンセントの取得時期、電磁的方法によるインフォームド・コンセント取得が可能であることを規定いたしておりまして、こちらも現行の指針を踏襲した内容となっております。
インフォームド・コンセントの取得時期につきましては、青枠の一番上を御覧いただければと思いますが、第七章の規定に基づき、これは大臣確認のことでございますが、大臣確認を取って具体的な研究計画が確定した後にインフォームド・コンセントを取得するということを明記いたしております。
また、第二項は電磁的手法によるインフォームド・コンセント取得に係る規定でございます。
続きまして、第七条 提供者への配慮に係る規定でございます。提供者の心情に十分配慮することなど、現行の指針を踏襲した内容で記載をいたしております。
おめくりください。
第八条 説明書等の交付でございます。こちらは提供者に説明をし、インフォームド・コンセントを取得した後に説明内容等を文書で相手方に交付することを規定いたしておりまして、こちらも既存の指針に沿った内容でございます。
第九条は、提供者からインフォームド・コンセントの撤回があった場合におけます提供機関や研究機関の対応について規定、第十条はヒト胚の提供に係るインフォームド・コンセントの確認でございますが、提供機関から研究機関にヒト胚を送付する際の通知等について規定いたしております。これらの内容も現行の指針に合わせた内容といたしております。
おめくりください。
ここからが第三章ということで、体細胞等提供者の同意、幹細胞由来生殖細胞を作成するために、iPS細胞やES細胞を入手する。その際の対応について規定しているパートでございます。
まず十一条でございますが、幹細胞由来生殖細胞の作成の用に供することができる細胞の要件を規定いたしております。
第1号はiPS細胞、こちらは生殖細胞の作成等に用いることについてインフォームド・コンセントを取得していることを要件としております。
第2号はES細胞、ES細胞は別途ES細胞樹立指針がございまして、日本国内ではその樹立機関が樹立したES細胞を使っていただくことになっておりますので、まずそのことを記載した上で、生殖細胞の作成に用いることについてのインフォームド・コンセントも取得している。そういったことを盛り込んでおります。
第3号、第4号は外国から提供されるiPS細胞、ES細胞についてでございます。外国から入手される場合におきましても、生殖細胞の作成の用に用いることなどのインフォームド・コンセントを取っていることを要件といたしております。
おめくりください。
第十二条が幹細胞由来生殖細胞を作成する際に用いるヒトの細胞、iPS細胞の場合であれば体細胞ということになりますが、その入手に際して提供者に説明すべき内容を規定しております。
まず、青枠の一、二、三を御覧いただければと思います。こちらはiPS細胞、ES細胞共通して提供者に説明すべき内容でございます。
まず一が研究の意義目的、また、幹細胞由来生殖細胞を作成することを含む研究の方法でございます。
また、二は作成した幹細胞由来生殖細胞からヒト胚を作成する場合の説明内容でございまして、説明内容につきましてはナチュラルな生殖細胞を用いる場合と同じ説明内容となっております。
三は、幹細胞由来生殖細胞を他の機関に譲渡する場合には、その旨を相手方にちゃんと説明してくださいということを記載しております。これまでのヒト胚の研究と異なりまして、研究機関がiPS細胞等から幹細胞由来生殖細胞を作成する、それを他の機関が扱うということは大いにあり得ることかと思いますので、複数機関でやる場合にはその旨を相手にちゃんと説明をしてくださいということをこちらに書いております。
ここまで一、二、三がiPS細胞、ES細胞に共通して説明が必要となる内容でございます。
青枠の下半分、四で始まっているところでございますが、こちらはiPS細胞のみに適用される、要はiPS細胞を作成する際にのみ説明が必要となる内容でございます。
茶色の文字で記載をしてございますが、ES細胞の場合は別途ES細胞樹立指針という趣旨がございまして、そちらの指針の中で説明内容が盛り込まれておりますので、重複規定とならないようにしているものでございまして、実態上、ES細胞の場合はこちらにある内容が説明されないということではなくて、条文上不要であるために書いていないという形になります。
iPS細胞の場合に説明すべき内容といたしましては、イ、ロ、ハ、ニ、ホ、ヘ、トと続いておりますが、個人情報保護の方法、無償提供であることなどでございます。
次のページを御覧ください。
引き続き第十二条でございますが、提供者の説明内容でございますが、一番上のチェックマークを御覧いただければと思います。CSTI生命倫理専門調査会の報告書におきましては、iPS細胞から生殖細胞を作成する場合に限ってでございますが、未成年からの細胞取得を可能としております。未成年からの細胞取得につきましては、研究目的を達成するために当該細胞が必要であることを機関内倫理審査委員会で確認すること、代諾者からのインフォームド・コンセントを取得すること、未成年者等が自らの意思を表することができると判断されるときには、その方の意向も確認することといったことが報告書の中に記載されております。
背景といたしまして、特定の一部の難病につきましては若い未成年の方から細胞をいただいて研究することに研究上一定の意味があるであろうということで、道を開いている形となっております。
青枠の中、具体的な規定ぶりでございます。
まず第四項でございますが、研究機関は未成年者その他の同意の能力を欠く者に細胞の提供を依頼してはならないとしつつ、ただし書きで前条第一号に掲げる細胞を取り扱う場合、これはiPS細胞のことでございますが、その場合には当該未成年者等から細胞を取得し、提供を受けて研究を実施することについて、研究の実施目的に照らして科学的合理性及び社会的妥当性が認められるときには、代諾者となるべき方のインフォームド・コンセントを取得することと規定しております。
第五項、未成年者のうち、15歳に達する日以後の最初の3月31日を経過した者、法律用語で書かれておりますが、一般的にはいわゆる高校生に相当する年齢の方のことでございます。そういった方に提供を依頼する場合であって、未成年者が十分な判断能力を要すると判断される場合には、代諾者だけではなくて、その未成年の方のインフォームド・コンセントも併せて取得するという内容でございます。
第六項、こちらはインフォームド・アセントでございます。年齢に関係なく、意思を表することができると判断される場合には、その方の意向も確認をするとなっております。
そして、最後第七項でございますが、未成年者等の細胞を扱う場合には、研究計画書に当該細胞を取り扱うことが研究の実施目的に照らして科学的合理性、社会的妥当性が認めることの説明を記載しなければならないと書いております。そういった未成年の方の細胞を使うことについて、その必要性をしっかり御説明いただくというのを研究計画書に書いていただく。そうしますと、倫理審査委員会で審議がなされ、また、国への届出にもその内容が記載されるという形となります。
ここまでが同意に際しての説明内容でございます。
次のページを御覧ください。
こちらからが実際に研究に際して守っていただく要件を規定しております。
まず、第四章がヒト胚の使用の要件でございます。
第十三条はヒト胚の取扱い数の制限、研究機関が取り扱うヒト胚の数は研究実施のために必要かつ最小限の数に限るものとしております。
第十四条 ヒト胚の取扱期間、いわゆる培養期間につきましては原始線条が現れるまで、または14日間のいずれか短い期間といたしております。
第十五条、人、動物の胎内の移植の禁止とございます。
この第十三条から第十五条につきましては、今ある指針の内容を踏襲した形といたしております。
次のページです。
続きまして、第五章でございますが、こちらは従来の指針の内容を基本としまして、研究機関の基準について規定をしております。
まず第十六条が研究機関の基準でございまして、研究機関が適合すべき要件を規定しております。十分な実績、技術的能力を要すること、管理体制がしっかりしていること、個人情報保護のための措置が講じられていることなどでございます。
青枠の一番上、アンダーラインを引いているところ、ヒト胚またはヒト生殖細胞を取り扱うために必要な施設及び設備を有することにつきましては、チェックポイントのところにも書いてございますが、次回の会議でこちらの具体的に必要とされる施設設備の具体化が可能かどうか引き続き検討してまいりたいと思っております。今回は既存の指針の文言をそのまま持ってきておりますが、必要な施設、設備の内容が今は具体的ではございませんので、その内容について次回以降御議論を賜りたく存じます。
次のページでございます。
続きまして、第十七条 研究機関の長の責務、また、第十八条 研究責任者、研究者等の規定、こちらは今ある指針の内容を踏襲しておりますので、説明を割愛させていただきます。
次のページを御覧ください。
第十九条 研究機関の倫理審査委員会の要件でございます。こちらは今あります複数の指針で一部表現が異なっておりますので、一つにまとめるに当たりまして一部表現を変えております。
例えば、青枠第三項のところを御覧いただければと思いますが、研究機関の倫理審査委員会のメンバーについて、一、二、三、四、五と書いております。現行のヒト胚の指針ではこの一から五の兼職が不可能でございますので、まさに5人それぞれ別の専門性を有する方に入っていただくという形になっておりますが、生殖細胞の関係の指針では一と二の方、あと、三と四の方が兼ねることができる内容となっております。どちらかに合わせるということではなくて、今の運用に合わせた形で、その研究の内容に応じて使い分けができるような形で今回記載を改めております。
また、第六項のところ、上のチェックマークのところを御覧いただければと思います。これまでの指針の中では、研究に関して利害関係のある方は倫理審査委員会には入れないでくださいといった規定がございました。ただ、これまでの指針の運用上、研究計画に直接的な利害関係がなくても、研究機関の外で上司部下の関係にあったと。なので、その倫理審査委員会の運用が本当に適正なのかといった議論がかつてございました。そういった内容も踏まえますと、利害関係といいますと直接的な関係性のみがイメージされがちなのかなと思いますので、より分かりやすい表現に改めますということで、事務方の案といたしましては、中立かつ公正な立場において審査できる方を入れてくださいという書き方に改めてはどうかと考えております。
1枚おめくりください。
続いて、第六章 提供機関の規定でございます。提供者からヒト胚またヒト生殖細胞の提供を受ける提供機関に関する規定を設けております。
第二十条は提供機関の基準でございます。
第二十一条には提供機関の長の責務、そのほか、資料2のほうにおつけしておりますが、提供機関の倫理審査委員会や研究機関と提供機関が同一である場合の要件なども盛り込んでおります。これらの内容につきましては、今あります指針を踏襲した内容でございます。
続きまして、次のページを御覧ください。
第七章でございます。ここからは研究に際しての手続について規定をしております。
まず第二十四条でございますが、研究機関の長の了承のパートでございます。下線を引いておりますが、まず、研究責任者は研究の実施に際して研究計画を作成していただく。研究機関の長は、研究機関の倫理審査委員会の意見を求めるとともに、研究計画の指針に対する適合性を確認する。また、提供機関からヒト胚、生殖細胞の提供を受ける際には、提供機関の長の了承も得る。また、提供機関の長は提供機関の倫理審査委員会の意見を聴くといった内容を盛り込んでおります。
続きまして、次のページを御覧ください。
第二十五条の研究計画書への記載事項でございます。今お示ししています条文案につきましては、今ある複数の指針を一つにまとめるに際しまして言葉の整理が必要でしたので、一旦事務方のほうで整理をさせていただきつつ、一つにまとめたものでございます。
ただ、赤字で書いてございますが、この研究計画書の記載内容につきましては、別途御議論いただきたい、いわゆる基礎的研究における審査体制の在り方が検討課題となっていることを踏まえますと、もう一回場を設けて、より深掘りした形で御審議いただく必要があるのかなと考えております。
といいますのも、研究計画書の記載内容のより明確化を図ることで、研究機関における倫理審査あるいは国における審査のポイントがより明確になるのではないかと考えておりまして、そういった観点で、これまでの運用も踏まえまして、ここの条文がより一層明確化できないかということを2月の会議に向けて事務方のほうで詰めてまいりたいと考えております。このため、こちらの表示されている内容につきまして今回仮置きとさせていただきまして、次回以降の会議においてより御議論を賜りたく考えております。
次のページを御覧ください。
第二十六条は国への手続関係でございます。ヒト胚を取り扱う研究計画については大臣確認、幹細胞由来生殖細胞を取り扱う場合には主務大臣への届出といたしております。
第二十六条の第二項、こちらは国に届出等をする際に研究計画書に添付する資料の内容を盛り込んでおります。こちらも先ほど御紹介いたしました第二十五条研究計画書の記載内容と併せまして、次回以降の会議でより深掘りをして議論を賜りたく存じます。
おめくりください。こちらが最後のページとなります。
最後、第八章、第九章でございます。
第八章にはヒト胚、ヒト生殖細胞の譲渡、滅失等の手続に関して盛り込んでおります。基本的なところは今ある指針の内容を踏襲しておりますが、1点変えていきたいと思っておりますのが、他の機関へ譲渡する際の手続でございます。現状、ヒト胚に関しましては、共同研究機関には移送可能となっております。また、幹細胞由来生殖細胞につきましては、2つ目のチェックマークのところでございますが、譲渡先における受精の禁止あるいは再譲渡の禁止を要件として譲渡を認めております。ただ、今回、幹細胞由来生殖細胞の受精を認める形となりますので、この受精の禁止あるいは再譲渡の禁止というのは、特に幹細胞由来生殖細胞の研究の性質を考えますと、こういった要件はかけないのかなと。複数機関の間で円滑にやり取りをして研究を進められるような形に改める必要があるのかなと考えております。
このため、ヒト胚、幹細胞由来生殖細胞の譲渡に際しましては、譲渡先が国へ届出を行っているかを御確認いただく。相手先が国への届出をして大臣確認を受けていれば、譲渡していいですよ。そういった形に手続を改めてまいりたいと思います。
青枠の中、法律用語でたくさん書いておりますが、第二十九条はヒト胚を移送する場合の条件、第三十一条は幹細胞由来生殖細胞を譲渡する場合の条件について記載いたしております。
このほか、第八章の中にはヒト胚を滅失すること、記録の保持、研究終了時の手続、研究成果の公開、個人情報保護の内容を盛り込んでおります。これらの条文につきましては、今ある指針の内容を踏襲しております。
また、第九章には指針不適合の公表、指針の見直し、主務大臣について規定をしております。特に今回、複数の指針を束ねますので、主務大臣の数が増えてまいりますが、基本的には今ある指針の主務大臣を踏襲する形となっております。幹細胞由来生殖細胞の場合は文部科学大臣単独、ヒト胚の研究をする場合にはその内容に応じて主務大臣を書き分けております。
御説明は以上でございます。
【石原座長】 どうも御説明ありがとうございました。
まず、既にお持ちになっております資料1から資料2の全般につきまして、御意見とか御質問をお伺いしたいと思います。いかがでしょうか。
高山先生が手を挙げていらっしゃるのでしょうか。
【高山委員】 挙手機能がうまく機能しませんで、すみません。よろしいですか。
内容に全く関係ないのですけれども、文言の統一をお願いしたいと存じます。取り扱うという動詞が何か所か出てまいりまして、この取り扱うの「り」が入っているものと入っていないものとが混在していると思うのですけれども、従来の文言の使い方だと、取り扱うという動詞のときには「り」を入れていたのが通常ではないかと思いますので、もし従来の例に従うのであれば、取り扱うのときは「り」を入れていただくほうで統一をお願いできればと存じます。これに対し、名詞の取扱いとなっているときは「り」は要らないというのが従来多い例かなと思うので、チェックしていただけると幸いでございます。
以上です。
【石原座長】 どうもありがとうございます。
そのように御修正いただけますでしょうか。
【木村安全対策官】 御指摘はごもっともかと思いますので、次回に向けて精査してまいりたいと思います。ありがとうございます。
【石原座長】 いかがでしょうか。
西山先生が手を挙げていらっしゃいますので、どうぞお願いします。
【西山委員】 ありがとうございます。
事前にも少しコメントさせてもらったのですけれども、倫理審査委員会というところで、研究機関は研究機関の倫理審査委員会、提供機関は提供機関の倫理審査委員会という表現になっています。ということは、研究機関に所属する倫理審査委員会、提供機関に所属する倫理審査委員会の2つに諮らないといけないという趣旨なのか、何か機関外でもいいので統一の倫理審査委員会1つに諮るということを指しているのか、「研究機関の」の「の」の意味を教えていただいてよろしいでしょうか。
【石原座長】 事務局から御回答をお願いしてよろしいでしょうか。
【木村安全対策官】 事務局でございます。
現状は研究機関、提供機関それぞれに倫理審査委員会を設ける形となっておりますが、いずれにつきましても他の機関にも依頼することが可能な形となっております。
また、仮にではございますが、提供機関と研究機関が同一の機関である場合には1つの倫理審査委員会でやっていただくという形にはなっておりますが、手続上、研究計画を立案する段階で、研究機関側での立場と提供機関側での立場、あくまでその立場でございますので、他の方に委ねることも可能でございますが、一応そういう2つの立場で審査をお願いするという立てつけとなっております。
【西山委員】 分かりました。
研究計画書自体はどこの倫理審査委員会もそれぞれの立場で審査するのではないかと思うのと、もし、研究機関、提供機関の以外のほかの倫理審査委員会にかけることを認めるのであれば、あえてそこは「の」という言葉で定義しないほうが日本語として読み取りやすいかなと思いました。ただ、皆さんが提供機関に所属する倫理審査委員会に諮りなさいという意味を言っているのであれば別ですけれども、というのは、倫理審査委員会が複数あると、それぞれの倫理の基準が違うときに研究プロトコルのフィックスが非常に煩雑になって難しくなるかなと思いました。コメントまでです。
【石原座長】 現実問題として、恐らく提供機関と使用機関が一致していない場合は、提供機関は適切な倫理審査委員会を持たないクリニックなどのことが多いと思いますので、やはり依頼せざるを得なくなるのではないかなという気はいたしますが、その辺りは書きぶりを工夫していただくようにお願いしたいと思います。
【西山委員】 ありがとうございます。
阿久津先生が先ほど手を挙げていらっしゃいました。
【阿久津委員】 御説明ありがとうございます。
資料1の第三章第十二条の三項についてお聞きしたい点がございます。同意の取得についてです。例えば直接的に樹立機関から使用する機関へ手続をしてやり取りをするというのはこの指針中よく分かるのですけれども、現状、理化学研究所のバイオリソースセンターがES細胞の場合、分配機関の位置づけで指針の下に成り立っております。この場合、ES細胞にしろ、iPS細胞にしろ、本指針の下で同意を取られた場合というのは、分配機関、理化学研究所のBRCが絡むといったときに、何かそこでの対応が必要になるとか、何かシミュレーション的に想定されることはありますでしょうか。
【石原座長】 いかがでしょうか。
【木村安全対策官】 ありがとうございます。
今ほど御質問のございましたES細胞の分配機関に関する規定でございますが、今回のこの指針の改正を受けまして、別途ES細胞の樹立指針、分配指針、あと、ES細胞の使用指針、そういった指針の改正も必要になってくると考えております。そちらの改正につきましては、別途有識者の会議を設けまして議論する予定でございますが、今、先生がおっしゃったような分配機関を介して他の機関にES細胞を分配する。そこで幹細胞由来生殖細胞を作成するといったケースもあるのかなと考えておりますので、そういった役割についてどこまでES細胞の分配機関に設けるかにつきましては、事務方のほうで検討を進めてまいりたいと思っております。
ただ、間に分配機関を介しましても、例えば何か特別な対応が必要になるということではないのかなと思いますので、今、日本国内にES細胞の分配機関は1つしかございませんので、そことよく御相談して、分配指針の規定ぶりにつきましてはよく検討してまいりたいと考えております。
【阿久津委員】 ありがとうございます。
これはiPS細胞も指針がないのですけれども、恐らくBRC、バンクですので、そういうのも関係してくるかなと思い、質問いたしました。ありがとうございます。
【石原座長】 ありがとうございます。
ほかの先生方でいかがでしょうか。
苛原先生が手を挙げていらっしゃいます。
【苛原委員】 2つあったのですけれども、一つは先ほど西山先生がお話になった点で、今までの経験から、クリニックが提供機関になった場合に、適切な倫理委員会を持つというのはなかなか難しいところがありますので、その辺りは十分配慮をしていただければありがたいかなと思います。
2つ目なのですけれども、私、全体を見て、失念して申し訳ないのですけれども、これは卵巣というのは入っていたのでしょうか。卵子を採取する中で、あるいは卵巣由来のものも将来は出てくる可能性があるかなとぱっと思って、そのことは全く配慮しなくてもいいかなと思うのですが、どうでしょうか。
【石原座長】 いかがでしょうか。
【木村安全対策官】 ありがとうございます。事務局でございます。
現行の指針でも認めている内容でございますが、本日の資料でいきますと、資料1の9ページを御覧いただけますでしょうか。
今、画面に出しております第二章で、いわゆるヒト胚またはヒト生殖細胞の入手に係る規定がございますが、一番下を御覧いただければと思います。疾患の治療等のため摘出された卵巣等から採取した未受精卵、これは研究実施上使える形としております。例えばですが、若くしてがんになられて抗がん剤治療を受けますといった場合に、一部摘出して保管するといった事例があるかと思いますので、それはまた後日提供者の同意があれば使える形としております。
お答えになっておりますでしょうか。
【苛原委員】 これはあくまでも疾患治療のために摘出されたというのがつくわけですよね。
【木村安全対策官】 さようでございます。現状の指針では、生殖細胞にしましても、ヒト胚にしましても、例えば生殖補助医療研究ですとか、あるいは何らかの疾患の治療の過程でボランタリーに御提供いただくという形になっておりまして、完全に健康体な方で治療を受けていない方から何らかの細胞を提供していただくという形は現行の指針では取っておりませんので、特にそういったところを可能としていくということになりますと、そういった行為の是非も含めて御審議いただく形になるのかなと考えております。
【苛原委員】 分かりました。そういうことは一応想定外の話だということで理解してよろしいですね。ありがとうございました。
【石原座長】 神里先生が手を挙げていらっしゃいます。お願いします。
【神里委員】 ありがとうございます。
1点コメントと1点質問になります。
コメントといたしましては、第十七条の研究機関の長の業務、責務のところなのですけれども、以前のヒト胚作成指針だとかゲノム編集指針においては、研究者の教育研修というのが入っておりました。今回それが抜けているようなのですけれども、この指針を理解するということ一つとっても難しいので、この指針を周知徹底しというのは入っているのですが、やはり実施する機関においては、教育についても責任を持って研究者にしていただいたほうがいいかなと思います。
もう一つは質問でして、第十二条のところでして、これは第三章なので、体細胞等提供者の同意に関係するところになります。この第十二条においても、研究機関はということで、研究機関の定義自体は生殖細胞とヒト胚を扱う機関ということになると思うのですけれども、iPS細胞を体細胞提供者から提供いただくに際しては、そこがインフォームド・コンセントを取るということでよろしいですか。
【石原座長】 お願いいたします。
【木村安全対策官】 事務局でございます。
いただいたコメントのまず後半の部分でございますが、14ページを御覧いただけますでしょうか。
先生の御指摘のとおり、主語が「研究機関は」となっておりますが、3行目を見ていただきますと、「説明書が提示されることを確保する」という書き方にいたしております。幹細胞由来生殖細胞の場合は、実際に細胞を提供してくださる方に接触する方というのはかなり多方面にわたるのかなと考えております。例えばiPS細胞であれば研究機関が直接接触する場合もございますが、ES細胞の場合は、ES細胞の樹立機関でもなく、ES細胞樹立指針の中における提供医療機関という形になると思いますので、そこを場合分けして書いていってしまうとかなり複雑化してしまうということがございますので、研究機関は実際に提供者に接触する方がちゃんと説明するような場を確保してくださいと。もうちょっと平たい表現をしますと、ちゃんと説明されたものを使ってくださいねということをここに書いているということで、ここは誰が説明するかということについては特段書いていないという形です。
【神里委員】 そうしましたら、第十二条の研究機関はインフォームド・コンセントの取得というのもその前に入っているのですけれども、この取得は誰がやりますかと言ったら、場合によっては体細胞の採取機関、あるいはそこでiPSを樹立するという機関を想定していますよね。
【木村安全対策官】 さようでございます。確保するとありますのは、取得に際して提示されることを確保するという形で書いておりますので、今、先生がおっしゃったとおり、提供者に接触する方が取得に際して説明をちゃんとするという形になります。
【神里委員】 それで、今のiPS細胞、生殖細胞作成指針でもこうなっているのですけれども、現実的には研究を実施する機関と細胞を提供する機関というのが別々だったりして、そうすると、説明をするのはiPSを樹立したりiPSを提供する機関ということになって、患者さんに御説明する責務はかなり大きいものをそちらが負うことになると思うのです。なので、先ほどお話ししたことにも通ずるのですけれども、教育研修というのがやはりそちらの御説明いただくクリニック等においてもすごく重要になってきて、患者さんの質問に答えられるようにする必要があると思うので、その辺の現実的にはかなり大きい責務を負うということも考慮に入れて御検討いただければなと思います。
以上です。
【石原座長】 どうぞ。
【木村安全対策官】 ありがとうございます。
先ほど最初にいただいたコメントのうち、教育研修に関する規定でございますが、今回お示ししている条文案の中では、研究機関の基準、第十六条の中に研究の機会が設けられていることといった規定がございます。そこと重複する形になりますので、研究機関の長からは今回教育研修に係る規定というのはあえて抜いている形になっておりますけれども、他方で、今日お示しした条文案の中ですと、研究機関の中では教育、研修が実施されることにはなりますが、研究機関外での実施というのは当然できませんので、例えばでございますが、研究機関の長の義務として、研究機関だけではなくて関係者に対してそういった大事なことをお伝えする機会を設けていくのだという規定を戻してくるという考え方もあるのかなと思いますが、そういった御趣旨の御発言と理解してよろしいでしょうか。
【神里委員】 そうです。ありがとうございます。
【木村安全対策官】 ありがとうございます。
【石原座長】 確かに研究機関そのもの以外に、いわゆる研究協力機関とか、そうしたところのことについての規定があったほうがいいのかもしれないと私も今思いました。どうもありがとうございます。
久慈先生が手を挙げていらっしゃいます。
【久慈委員】 8ページの第一章第三条なのですけれども、2つ質問させていただきたいと思います。
まず1つ目は、上の青枠の中で二番のところです。提供者から提供を受けたヒト胚を取り扱うものの後に、取扱いに際して遺伝情報改変技術等を用いない場合を除くとあります。それから、下の青枠の中の同じく二番のところに、遺伝性または先天性疾患の病態の解明及び受容の方法の開発に資するもののうち、次に掲げるものと書いてあって、イにヒト胚またはヒト生殖細胞に遺伝情報改変技術を用いるものと書いてあるのです。
再三この会議でも申し上げているのですけれども、これというのは上も下も遺伝情報改変技術を用いるものは指針の範囲に入れたり、それから、研究の許容される範囲として認める。だけれども、遺伝情報改変技術を用いない研究に関しては範囲に入っていなかったり、それから、下では研究を許容するというところに入っていないということで、簡単に言うと、より侵襲が少ない研究のほうが認められていなかったり、範囲に入っていなかったりというちょっとおかしな状況になっているので、せっかく今回きちんと整理していただいて分かりやすくなっているので、いつかこれは修正したほうがいいと思うのですけれども、それの手続というのがどういうふうにしたらいいのか、この委員会の中だけでいいのか、それとも生倫調とかに上申しなくてはいけないのかというのを教えていただきたいというのが一つです。
それと、もう一つは、いろいろな指針をまとめていただいて分かりやすくなっているのですけれども、1つ文言として、上の青枠の中で、先ほど指摘しましたけれども、二のところに遺伝情報改変技術等と書いてあるのですけれども、この文言というのは、胚の取扱指針とかの中で遺伝情報改変技術等と書いてある場合とゲノム編集技術等と書いてある場合とあったのですけれども、これは遺伝情報改変技術等にまとめたほうがいいものなのかどうかということについて教えていただければと思います。
以上です。
【石原座長】 いかがでしょうか。
【木村安全対策官】 ありがとうございます。
先に後者について御説明をさせていただきたいと思います。遺伝情報改変技術等につきましては、本日の資料2の定義のところに書かれているかなと思いますけれども、定義といたしましてはゲノム編集技術その他の核酸を操作する技術をいうという書かれ方をしております。現行の指針の中では、「ゲノム編集技術」という説明をする部分を除きまして、基本的には遺伝情報改変技術等という書かれ方をしております。ですので、今回の指針の中でもそこの文言は変えずに、基本的に遺伝情報改変技術等という文言を用いる形といたしております。
また、前半にいただいたコメントでございます。上の青枠にあるとおり、こちらの記載内容は今の指針の内容を踏襲したものでございますが、提供胚のうち、遺伝情報を改変しないもの、より平たい言い方をしますと、御提供いただいたヒト胚について、遺伝子組換え等はせずにそのまま観察研究をするものにつきましては、現状の提供胚研究指針の適用対象になっておりませんので、今回、指針の統合に当たりましてもこちらの指針の対象とはしない形で一旦整理をさせていただいております。
これまで指針の対象としてきていない研究でありますが、決して世の中で研究できないということではございませんで、学会のガイドラインですとか、あるいは国際的な幹細胞学会等が示しておりますISSCRガイドライン、あるいは人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針、そういったものを参照しながら研究していただいているものと認識しております。
こういった形で提供胚の中で取扱いを分けている理由といたしましては、生殖補助医療の現場等への影響も加味して取扱いを分けていると認識しておりますが、今後ここの見直しが仮に必要だということでございますと、先ほど久慈先生から御指摘のありましたとおり、どの政府の有識者会議で議論していくのかということに加えまして、実際に指針を直した場合の影響というのが見切れないところもございますので、よく実態調査などもしながら検討を進めていく必要があるのかなと認識しております。
今回はあくまで幹細胞由来生殖細胞の受精解禁を機に指針を統合しているものでございますので、これまでの指針の適用範囲を踏襲した形で一旦は整理をさせていただいているところでございます。
【石原座長】 久慈先生、よろしいでしょうか。
【久慈委員】 そうしたら、最後に確認ですけれども、そうすると、上の青枠の中でもそういう観察研究みたいなものはしてもいいし、この指針の中には含まれない。それから、下のほうでもヒト胚またはヒト生殖細胞に遺伝情報改変技術を用いるものについては許容されているけれども、技術等を用いないものについても許容されていないわけではないという解釈でよろしいのでしょうか。
【木村安全対策官】 御指摘のとおりでございまして、こちらの指針の直接的な適用対象にはなりませんが、例えばインフォームド・コンセントを取ることにつきましては、広く医学系の研究に適用されます人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針がございますし、また、政府の考え方として、ヒト胚の培養期間14日間までとしてくださいというのはCSTI生命倫理専門調査会でお示ししているかと思いますので、そういった状況も見ていただきながら研究をしていただくということになるのかなと考えております。
【石原座長】 よろしいでしょうか。
【久慈委員】 分かりました。
【石原座長】 生殖細胞などについても全く同じだと思いますので、よろしくお願いいたします。精子、卵子を用いる研究というのは同じだと思います。
金田先生が手を挙げていらっしゃいます。
【金田委員】 ちょっと細かいところですけれども、第五章の第十九条、19枚目のスライドかと思いますが、それの第六号でしたか。審査委員会の委員は中立かつ公正な立場において審査しなければならないと書かれているところですけれども、当然これはそうなのですね。だから、皆さんそういう立場で審査をされているけれども、やはり第三者が見て利害関係が発生していないのかという指摘はできるだけ押さえる必要がある。だから、やはり利益相反に配慮するとともに、中性かつ公正な立場において審査しなければならないというような文言にしたほうがいいのではないかなと。つまり、利益相反という言葉を残すほうが客観的な目から見たときにいいのではないかというのが私の意見でございます。
【石原座長】 ありがとうございます。
いかがでしょうか。
【木村安全対策官】 御指摘ありがとうございます。
どういった表現が可能なのか、他の事例も調べながら、次回お示しできればと考えております。利益相反と申した場合は、何に対する利益相反みたいなところをより明確に表現する必要があるのかなと思いますので、また先生方と次回の会議までにいろいろ御相談しながら、適正な表現を考えてまいりたいと思います。
【金田委員】 よろしくお願いします。
【石原座長】 ありがとうございます。
ほかにいかがでしょうか。
もしほかに御意見等がございませんでしたら、資料1、資料2にございます指針案については大筋で了承してよろしいですか、御議論をいただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。御意見等をお願いいたします。
特になければ、最も重要なのはもしかすると最初の部分で、これから次回に向けて議論すると言われているところではないかと私自身は思っておりますが、今日お示しいただきました指針案につきましては、大筋で御了承いただいたものとしたいと思います。
事務局において、次回以降の倫理審査体制の在り方に係る議論を見据えまして、指針案における研究計画書の記載事項等の関連規定について特に整理を進めていただきたいと思います。
よろしいですか。
では、どうもありがとうございます。御意見を踏まえた対応をさせていただきまして、併せて、事務局におきまして、次回以降の倫理審査体制等の在り方に係る議論を見据えて、指針案における研究計画書の記載事項等の関連規定につきまして整理を進めていただくようにお願いしたいと思います。
続きまして、資料3について事務局から御説明をお願いしたいと思います。
【木村安全対策官】 御説明させていただきます。
次回の会議は2月に予定をいたしております。
御議論いただきたいポイントは2つございまして、一つは本日の会議を通じて御指摘いただいた内容、あるいは第一条といった未検討の課題、そういったものを含めまして、改めて指針改正案を修正したものを御審議賜りたく存じます。
また、一番上のポツにございますが、ヒト受精胚を用いる基礎的研究における倫理審査体制等の在り方についても御審議を賜りたく存じます。今日仮置きしておりました研究計画書の記載事項、あるいは前回の会議で御説明いたしましたが、関係学会と協力しての倫理審査の質の向上、そういった対応は具体的に何ができるのかといったところの御審議を賜りたく存じます。
その後でございますが、3月以降、さらに指針改正案の取りまとめ、関係省庁の上位部会の報告、パブリックコメントの実施といったことを行ってまいりたいと思います。
説明は以上でございます。
【石原座長】 どうもありがとうございました。
それでは、これで本日の議事は終了でございますが、それ以外に事務局から何かございますでしょうか。
【西垣補佐】 委員の皆様、ありがとうございます。
次回の委員会に関しては、今御説明があったとおり、2月25日ということですけれどもその後に関しては決定し次第御案内申し上げます。
事務局からは以上です。
【石原座長】 長時間にわたりまして、ありがとうございました。
本日は以上で終了とさせていただきます。どうもありがとうございました。
―― 了 ――
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