基礎的な研究開発におけるビッグサイエンスとスモールサイエンスについて(説明)

平成15年6月

1. 基礎的な研究開発におけるビッグサイエンスは、加速器研究や宇宙研究など、大規模で特殊な先端的研究インフラを整備し、それを用いて行われる研究開発分野の総称であり、一般に研究資金が一極集中的で、しかも多額であることから、主として研究室規模で分散的に行われる研究開発分野(スモールサイエンス)と対を成す概念として捉えられている。

2. ビッグサイエンスは、国際的な研究環境の下、人類未踏の最先端の研究に挑むものであり、スモールサイエンス同様、我が国の知的資産を拡充する上で重要なものであるが、その投資額が多大であることに鑑み、厳格な評価に基づき、プライオリティーを考慮しつつ、着実に推進する必要がある。

3. 科学技術関係経費の範囲において、基礎的な研究開発についてビッグサイエンスとスモールサイエンスの予算を比較すると、

 (1)ビッグサイエンスの予算は過去5年間、ほぼ同額の水準で推移しているのに対して、

 (2)スモールサイエンスの予算は、平成13年以降、急速に増加している。

4. その結果、平成15年度の水準で、基礎的な研究開発においてスモールサイエンスはビッグサイエンスのおよそ8倍程度の予算措置がなされている。

5. この傾向は、平成13年に策定された第2期科学技術基本計画を踏まえ、競争的資金の拡充や重点4分野への予算の重点化等が図られてきたことが要因として考えられる。

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