日本、米国、英国における審査体制の比較

  米国
(NSF)
米国
(NIH)
英国
(MRC 医学研究会議)
日本
(科学研究費補助金)
資金総額 約3,000億円(1999年) 約1兆5,600億円(1999年)
うちボトムアップ分 8,300億円
約560億円(1999年)
うちボトムアップ分 335億円
約1,580億円(平成13年度)
年間審査件数 約3万件 約3万件 約300件 約11万件
審査の流れ ※どのような審査体制を採用するかは、プ
ログラムディレクターの裁量に任されて
いる

○メールレビュー
・データベースに登録されているレビュアー候補者数 約30,000名
・1課題あたり3名以上のレビュアーが評価
・無償でレビューを行う

○パネルレビュー
・約8,000名
・13~14名の専門家で構成
・議論によりプログラムディレクター
の頭を整理し、研究の方向性を決定

○プログラムディレクターが採否を決定
(上位のディレクターが承認)
1.スタディ・セクション
・セクションの数 120
・審査員総数 約1,600名
・1セクション14~20名の審査員
・審査員の任期は4年
・チェアマン(概ね4年目の審査員)が議事運営を担当
・審査員のほか、科学評価官、研究所のプログラム・ディレクター等が参画
→グラント採択候補者リストの作成
※スタディーセクションによってはメールレビューが行われる場合もある

2.各研究所における顧問会議(advisory council)(二次審査)
・顧問会議の数 21(=研究所数)
・評価者の数 約480名
→グラント採択候補者リストの改訂

3.各研究所長が採否を決定
1.レフェリー審査
・1課題あたり2~3名のレフェリー
・うち1名はリード・レフェリー
となり、コメントをまとめる

2.委員会(ボード)における合議審査
・ボードの数 4
・専門家の数 約300名
→レフェリーの審査に基づき審議
→ランキング(A~D)

3.MRCにおいて、ボードの審査結果をもとに採否を決定
1.書面審査
・審査員の数 約4,300名
・細目の数 242
・1つの細目に3~6名の審査員
→評点(5~1)及びコメント

2.委員会等における合議審査
・委員会の数 約100
・委員会は8~20名で構成
・主査が議事運営を担当
・審査員のほか、科学官、学術調
査官、学術参与が参画
→書面審査の結果に基づき、広い立場から総合的に審議

3.審議会(科学研究費補助金審査部会)において議決
プログラムディレクター、
科学評価官、
プログラムマネージャー、
科学官、
学術調査官の役割
●プログラムディレクター
約400名
・6割が常勤
・4割が1~4年の期限付
・単なる事務官とは異なる
・研究の方向性を導く権限と責任を持つ

→グラントのハンドリング
→データベースの候補者から適切なメールレビュアーを選定
→研究の方向性を決めるためのワークショップの開催と議論の舵取り
→メールレビュアーの評価に基づき採否を決定
→申請者の納得を得る責任を負う
※ 申請者は、プログラムディレクターに
相談するのが一般的
●科学評価官
 約100名
・博士号を持つ生命科学研究者上がりの事務官

→スタディーセクションの運営、統括
→研究者データベースからスタディーセクション審査員を選考
→スタディー・セクションの議論、決定に関する要旨(審議経過)の作成
→不採択者からの不服申立への対応

●プログラムディレクター
約1,000名
→一次審査、二次審査への参画
●プログラムマネージャ

→計画調書(Full Application)のレフェリーを決定

※ 申請は全てプログラムマネージャーに相談
●科学官 4名
●学術調査官 8名
●学術参与 15名

→計画調書のレフェリーの決定
→専門分野に関する文書の作成

※ 総合科学技術会議科学技術システム改革専門調査会の資料、「海外グラントに関する基礎調査報告書(平成10年度科学技術振興事業団委託調査)」等をもとに作成。

お問合せ先

科学技術・学術政策局政策課

(科学技術・学術政策局政策課)

-- 登録:平成21年以前 --