第3章 高等教育の役割 |
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第1節 高等教育の役割 高等教育の役割については,以下のように考える。 |
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(1)学部段階の教育 |
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学部段階においては,初等中等教育における「自ら学び,自ら考える力」の育成を基礎に「課題探求能力の育成」を重視するとともに,専門的素養のある人材として活躍できる基礎的能力等を培うことを基本として,次のように教育内容を再構築する必要がある。
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(2)大学院の教育 |
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今後,専門性の向上は大学院で行うことを基本として考えていく必要があり,大学院においては,その教育研究水準の向上とあいまって,全体として研究者養成に加え,高度専門職業人の養成をも重視した,多様で活力あるシステムを目指すことが重要である。このような観点から,次のようにそれぞれの課程の目的・役割を明確化していく必要がある。
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(3)今後の課題 |
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大学教育については,以上のような在り方を踏まえて対応を行っていくとともに,今後,次のような課題について検討していく必要がある。
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第2節 大学入学における能力・適性等の判定 大学は,知的活動によって社会に貢献し,社会の発展を支えていくという役割を担っている。社会・経済の変化や国際化に伴い,人材養成に対する要請が高度化・多様化していく状況を踏まえ,多様かつ充実した教育機会を提供し,各人の能力を十分に伸ばし,高度化・複雑化する社会で活躍できる人材を養成することが必要である。 卒業時において,社会の要請にこたえる人材としての質を確保し,国際的にも通用する人材を養成するためには,その教育について一定の質と水準を保つことが求められる。今後,18歳人口の減少等により,平成21年度には全志願者に対する入学者の割合である収容率が100%になることも考えられるが,そのような状態になった場合でも,上記のような教育に対応するために必要な能力・適性を入学者に対して要求することが必要であるという考え方を維持すべきである。 このような考え方を前提とすれば,場合によっては,各大学では,学部・学科の教育に必要な能力・適性等を有すると判断される者が入学定員に満たないこともあり得るものと考えられる。大学は国民に高等教育を受ける機会を幅広く提供することが求められることから,追加募集を行ったり,受験時の学力のみならず入学後の伸長の可能性も視野に入れて入学者の判定を行うことなどにより入学定員を充足させることが望ましい。しかし,定員充足の観点からのみ入学させることは必要ではなく,上記の取組を行ってもなお定員に満たない場合も生じ得ると考えられる。そのような場合には,各大学においてまずは現在の学生定員が適正かどうかについて検討する必要がある。なお,大学入学に当たって,学部・学科の教育に必要な能力・適性を入学者に要求すべきとの考え方を維持する観点から,一定期間相当程度の欠員が生じた場合当該大学が新たに申請する学部・学科等の設置認可を原則として認めないという取扱いを弾力化することや,私学助成における定員充足率に基づく経常費補助金の傾斜配分(減額措置)について弾力的な取扱いをすることも検討する必要がある。 |