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国民から信頼される学校教育の確立
(一人一人の個性・能力の涵(かん)養)
自己実現を目指す自立した人間の育成を図るためには,基礎・基本となる学力と学ぶ意欲をしっかりと身に付けた上で,一人一人の個性に応じたきめ細やかな教育を行い,その能力を最大限に伸ばしていくという視点を明確にする。
(豊かな心と健やかな体の育成)
豊かな心と健やかな体を備えた人間の育成を図るためには,道徳や芸術など情操を豊かにする教育や,体育をはじめとする健やかな体を養うための教育を重視するという視点を明確にする。
(時代や社会の変化への対応)
グローバル化や情報化,地球環境問題への対応や男女共同参画社会の実現など,時代や社会の変化によって新たな課題が生じてくる中で,教育はこれらに的確に対応していくことが必要であるという視点を明確にする。
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知の世紀をリードする大学改革の推進
これからの知識社会における国境を越えた大競争の時代に,我が国が世界に伍(ご)して競争力を発揮するためには,知の世紀をリードする創造性に富んだ多様な人材の育成が不可欠である。そのために重要な役割を担うことが期待されている大学の視点を明確にする。
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家庭の教育力の回復,学校・家庭・地域社会の連携・協力の推進
家庭は教育の原点であり,すべての教育の出発点である。家庭教育の重要性を踏まえてその役割を明確にするとともに,学校・家庭・地域社会の三者が,十分に連携・協力して子どもの教育に当たるという視点を明確にする。
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「公共」に主体的に参画する意識や態度の涵(かん)養
人は,一人だけで独立して存在できるものではなく,個人が集まり「公共」を形作ることによって生きていくことができるものである。このことを踏まえて,21世紀の国家・社会の形成に主体的に参画する日本人の育成を図るため,政治や社会に関する豊かな知識や判断力,批判的精神をもって,「公共」に主体的に参画し,公正なルールの形成や遵守を尊重する意識や態度を涵(かん)養するという視点を明確にする。
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日本の伝統,文化の尊重,郷土や国を愛する心と国際社会の一員としての意識の涵(かん)養
自らの伝統,文化を深く理解して尊重し,郷土や国を愛する心をはぐくむことは,国際社会を生きる教養ある日本人にとって,必然的なものである。このことを通じて,他国の伝統,文化を尊重し,国際社会の一員としての意識が涵(かん)養されることが重要であり,これらの視点を明確にする。
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生涯学習社会の実現
時代や社会が大きく変化していく中で,国民が,その生涯のいつでも自由に学習機会を選択して学ぶことができ,その成果が適切に評価されるような社会を実現することが重要であり,このことを踏まえて生涯学習の理念を明確にする。
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教育振興基本計画の策定
教育基本法に示された理念を具体化していくためには,これからの教育に必要な施策を総合的,体系的に取りまとめる教育振興基本計画を策定し,政府全体で着実に実行することが重要であり,そのための法的根拠を明確にする。 |