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アメリカ合衆国 |
イギリス |
フランス |
中国 |
背景 |
【社会経済】
- 国際競争力の低下
- 国際情勢の変化(共産主義の崩壊、グローバル経済の進展)に対する危機感
【教育】
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【社会経済】
- 社会経済の停滞(英国病)からの脱却
- 慢性的に厳しい雇用情勢(90年代半ば景気上昇)
【教育】
- 国民・産業のニーズに対応した教育への要望
- 生徒の学力低下
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【社会経済】
- 1970年代半ばから続く不安
- 失業問題の深刻化
- 欧州統合の進展
【教育】
- 初等中等教育段階における基礎学力不足
- 大学第1期課程での高い中退率
- 職業資格未取得での離学
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【社会経済】
- 1970年代末から階級闘争優先政策を放棄、経済建設を国家政策の最重要課題に
- 経済の立ち遅れ
- 有能な人材の不足、非識字者の多さ
【教育】
- 経済発展への貢献の要請
- 文化大革命による停滞と混乱
- 教育普及の遅れと教育条件の劣悪さ
- 行政の管理指導の硬直性
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改革の経緯と主な教育目標 |
- 1983年 連邦教育長官諮問委員会報告書『危機に立つ国家』発表
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1989年 全米州知事及びブッシュ大統領が第1回「教育サミット」開催、「全国共通教育目標」の合意形成 |
◆ |
1994年 連邦の教育改革法「2000年の目標:アメリカ教育法」制定 |
- 1997年 第2期クリントン政権誕生
- 2001年ブッシュ政権誕生
◆ |
2002年 教育改革法「落ちこぼれを作らないための初等中等教育法(No Child left Behind Act of 2001)」制定 |
◆ |
2006年 高等教育改革アクションプラン |
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- 1976年 キャラハン労働党首:社会経済の求めに応じた教育を提起(教育大討論)
- 1979年 サッチャー保守党政権誕生(社会経済の要請応じた教育政策の展開)
- 1988年 教育改革法成立
- 1997年 ブレア労働党政権の誕生(改革の継承と修正)
- 1998年2002年の全国教育・訓練目標を公表
◆ |
2001年 「教育と技能:成果の達成、2006年への戦略」 |
◆ |
2004年 「教育5ヵ年計画」 |
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- 1988年 第2次ミッテラン社会党政権、教育を最優先課題に
- 1995年 シラク保守政権誕生
- 1997年 ジョスパン左派連合内閣発足
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- 1985年 共産党「教育体制改革に関する決定」
- 1993年 共産党・国務院「中国の教育の改革及び発展についての要綱」
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1999年 教育部「21世紀に向けた教育振興行動計画」 |
◆ |
2004年 「2003-2007年教育振興行動計画」 |
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目標の方向 |
- 学力の底上げ(初等中等教育)
- 教育の質の維持・向上(初等中等教育)
- アカウンタビリティの改善(初等中等教育,高等教育)
- アクセス向上,学費負担軽減(高等教育)
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- 経済発展に役立つ人材の養成
- 教育水準の向上
- 機会の拡大(義務教育後教育及び高等教育)
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- 教育の質の維持・向上
- 機会の拡大(後期中等教育、高等教育)
- 失業問題対策の一環としての教育の質の向上
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- 国民全体の資質向上と優秀で大量の人材の効率的育成
- 資質教育(創造性の育成)
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主な教育目標の内容 |
◆ |
1994年 「2000年の目標:アメリカ教育法」
○ |
「全国共通教育目標」の設定 |
○ |
全国教育スタンダード及び学力の測定・評価システムの開発・設定 |
○ |
州、地方教育当局の教育改革計画の策定、連邦から州への補助金の交付 |
○ |
全国職業技能スタンダード委員会の設置及び全国職業技能スタンダードの開発・設定 |
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◆ |
2002年 「落ちこぼれを作らないための初等中等教育法(No Child left Behind Act of 2001)」
○ |
学力テストの実施と結果の公表(2013年度までに各州が定める学力水準にすべての児童・生徒が到達すること) |
○ |
州及び地方の裁量拡大 |
○ |
基礎学力向上政策への集中投資 |
○ |
教育機会の選択拡大 |
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◆ |
2006年 「高等教育改革アクションプラン」
○ |
ハイスクールにおける高等教育準備段階の強化 |
○ |
連邦奨学金事業の拡充・整備 |
○ |
個別大学の情報に関するデータベース構築と情報提供拡充 |
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◆ |
2001年 「教育と技能:成果の達成、2006年への戦略」
競争力のある経済と社会参加を実現するために、以下を実現。
○ |
すべての者が学べるための機会を作る |
○ |
人々の自己実現のための可能性を引き出す |
○ |
教育水準と技能レベルの向上を果たす |
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◆ |
2004年 「教育5ヵ年計画」
【5ヵ年計画5つの原則】
○ |
より個性に応じた教育と選択の拡大 |
○ |
多様な教育の提供 |
○ |
学校の裁量・自立性の拡大 |
○ |
スタッフの専門性向上 |
○ |
すべての教育関係者の連携協力 |
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◆ |
1989年 教育基本法(ジョスパン法)制定
○ |
2000年までに「同一年齢層の100パーセントを職業資格水準に,80パーセントをバカロレア水準(高校最終学年進級)に至らせる」という目標(第3条) |
○ |
児童生徒の多様性に応じた教育課程の弾力化(個々の児童生徒の学習リズムへの配慮) |
○ |
初等教育教員の学歴要件を引き上げ,中等教育教員と同等に(大学2年修了から大学3年修了へ) |
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◆ |
2005年 教育基本法(フィヨン法)制定
○ |
ジョスパン法の数値目標未達成を踏まえ,「同一年齢層の100パーセントを職業資格水準に,80パーセントをバカロレア水準(高校最終学年進級)に,50パーセントを高等教育修了に至らせる」という目標(ただし,国会可決後,手続上の理由で法文から削除されたが、政府の方針となった) |
○ |
義務教育段階における基礎基本の重視(「知識・技能の共通基礎」の制定,「共通基礎」の保障に向けた個別指導実施,「前期中等教育修了証」取得試験の義務化) |
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◆ |
1999年 教育部「21世紀に向けた教育振興行動計画」
<2000年までの目標>
○ |
9年制義務教育の基本的普及 |
○ |
職業教育、継続教育制度の完成 |
○ |
高水準で創造能力を持つ人材育成 |
○ |
高等教育機関ハイテク産業の新たな経済成長拠点化 |
<2010年までの目標>
○ |
都市部及び経済発展地域における高等学校段階の教育普及 |
○ |
高等教育在学率15パーセント |
○ |
一部大学・専攻領域の世界的水準への向上 |
○ |
生涯学習体系の基本的確立 |
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◆ |
2004年 「2003-2007年教育振興行動計画」
<2007年までの主な目標>
<2020年までの主な目標>
○ |
9年制義務教育の完全実施 |
○ |
高等学校段階の教育の基本的普及 |
○ |
高等教育、職業教育、成人教育の発展 |
○ |
国民教育体系及び生涯学習体系の完備と均衡の取れた発展 |
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ドイツ |
フィンランド |
韓国 |
背景 |
【社会経済】
- 東西ドイツの統一
- 欧州統合の進展と労働市場の拡大
- 経済不調と失業問題の深刻化
【教育】
- 基礎学力の低下
- 経済発展を維持できる人材要請への展望
- 高等教育の学生増と研究・教育条件の悪化
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【社会経済】
- 90年代の深刻な経済不況
- 移民流入による社会構造の変化
- 少子高齢化による労働人口の変化
- 地域格差、グローバル化
【教育】
- 社会経済の変化に対応した教育環境への要請
- 科学技術の振興と競争力強化
- 成人の学習機会改善による社会経済の発展支援
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【社会経済】
【教育】
- 人材需給の不均衡解消
- 大学教育の質的水準の向上
- 教育と研究の現場適合性に合った産学連携の強化
- 勤労者の職業能力開発と生涯学習への参加拡大
- 若者・女性・中高年の雇用
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改革の経緯と主な教育目標 |
- 2001年 「各州文部大臣会議」の学校教育改善に向けた7つの優先課題
- 2004年 高等教育のためのエクセレンス構想
- 2006年 大学協定2020
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◆ |
1999年 教育・研究振興計画(1999年〜2004年) |
◆ |
2003年 教育・研究振興計画(2003年〜2008年) |
◆ |
2007年 12月予定 教育・研究振興計画(2007年〜2012年) |
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- 2001年 各省の人的資源政策部門を統括する「教育人的資源部」を改編
◆ |
2001年 第1次国家人的資源開発基本計画(2001年〜2005年) |
◆ |
第2次国家人的資源開発基本計画(2006年〜2010年) |
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目標の柱 |
- 基礎学力の向上
- 人材の養成(職業・高等教育)
- 国際化・情報化への対応
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- 基礎教育の機会の保障
- 教育機関と職業生活の相互関係を一層強化
- 高等教育の国際競争力と地域のニーズへの対応
- 高等教育の拡充、成人教育の充実
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- 学習社会と人材強国の建設
- 「人」と「知」主導型の成長
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主な教育目標の内容 |
連邦レベルでの教育政策全般の計画はなく、「各州文部大臣会議」が各州の教育政策・制度を調整し、連邦としての共通の方向を維持しようとしているが、法的拘束力はない。
- 2001年「各州文部大臣会議」における学校教育改善の優先課題の項目を設定
○ |
就学前教育におけるドイツ語教育の強化 |
○ |
就学猶予者を減らし、就学前教育と基礎学校の接続改善 |
○ |
読解力と数学の基礎的理解を高める、基礎学校の教育改善 |
○ |
教育上不利な家庭の子ども、特に移民の子どもに対する効果的な支援 |
○ |
拘束性のあるスタンダードと成果主義に基づく評価、教員の継続教育の充実を通じた教育の質の向上 |
○ |
教員の職業意識の向上 |
○ |
特別支援教育や特別な才能を持つ生徒に対する教育の拡大と充実 |
◆ |
高等教育のためのエクセレンス構想
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若手研究者育成を助成する「大学院支援」 |
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他大学・他研究機関との共同研究やネットワーク作りを助成する「エクセレンス・クラスター支援」 |
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大学の先端研究を助成する「エリート大学支援」 |
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◆ |
大学協定2020
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高等教育機関の人的・物的、空間的な収容力の拡大 |
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高等教育のスタンダードとしてのボローニャ・プロセスの質的保証 |
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科目選択、学業、就職に際しての在学者等へのアドバイス・ケアの提供 |
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パートタイム修学 |
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◆ |
教育・研究振興計画(2003〜2008)
「国民がすべての段階の教育を安心して受けられること」を目標に、各教育段階・分野ごとに5〜6つの施策を柱とする
○ |
教育の機会均等の方針
- 就学前教育から成人教育まで全ての市民に対する教育の機会均等を保障
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○ |
就学前教育
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○ |
初等中等教育
- 2006年新カリキュラムの円滑導入
- 上級中等学校(普通教育)と職業教育学校との連携
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○ |
高等教育
- 大学の研究成果還元や地域における活用等、大学と社会の連携向上の観点からの大学法を改正
- 新たな学位体系の導入
- 大学、ポリテクニクの研究機能の向上
- 学生の国際交流
- 教員の計画的な養成、教員の研修拡充
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○ |
生涯学習
- 訓練水準の低い成人に対する学習機会の拡大
- 勤労者を中心に成人の学位取得機会を拡大、放送大学拡充
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○ |
教育基盤整備
- 教員養成:将来の教員減(2002年から2020年で5,000人減)。教員研修の強化
- 移民への対応
- 運営・財政対応:教育及び研究に対する公財政は、国際的に高い水準を保障
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◆ |
2006年 第2次人的資源開発基本計画(2006〜)
○ |
国際競争力のある人材育成
- 次世代の成長分野で活躍する先端革新人材の育成
- 国際化時代に合わせた外国語教育や英才教育
- 産業のニーズに応じた大学教育の適合性の向上
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○ |
全国民の生涯学習能力の向上
- 幼児教育の公教育拡大(5歳以上無償化)
- 高等教育の特性化及び教育機会の拡大
- 国民の基礎学力の保証
- 私教育負担軽減のため2007年中に放課後学校を全面実施
- 教員養成・研修体制の改善
- 生涯学習の支援体制整備や職業教育の質的向上
- 初・中・高等学校・大学の全般にわたる進路指導と就職支援の強化
- 地域の人的資源開発の推進体制‘地域人的資源開発協議会’の法定化、全国展開
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○ |
格差社会の是正及び教育・文化・福祉の増進
- 女子学生に対する進路指導や職業教育の強化
- 青少年・中高年層に対する雇用拡大等
- 社会的信頼・協力ネットワークの構築(ボランティア認証管理事業を通じたボランティア育成、退職教員を活用した親への教育強化等)
- 大学生の奨学金貸与制度の拡大
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○ |
人的資源開発のためのインフラ拡張 |
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