すべて必要な3つの期待
結果期待 |
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十分な努力をすれば望む結果が得られるか「がんばればうまくいく」 |
これが低いと,学習性無力感(Learning Helplessness)に陥る
結果期待の回復,学習性無力感の解消:
努力の有効性を体験させる(自身の努力と無関係な成功経験だけでは不十分)
※すでに最大限の努力をして失敗を繰り返している場合には困難:
その場合には,失敗の原因を方略のまずさに誘導し,適切な方略を指導する
効力期待 |
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十分な努力は自分にとって実行可能か「十分にやれそうだ」 |
※ |
いわゆる自信,有能感,効力感(efficacy) |
人 |
――→ |
行動 |
――→ |
結果 |
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↑ |
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↑ |
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効力期待 |
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結果期待 |
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結果期待「高」 |
結果期待「低」 |
効力期待「高」 |
自信に満ちた適切な行動をする
積極的に行動する |
社会的活動をする
挑戦して,抗議する・説得する
不平・不満を言う。生活環境を変える |
効力期待「低」 |
失望・落胆する
自己卑下する
劣等感に陥る |
無気力・無感動・無関心になる
あきらめる
抑鬱状態に陥る |
効力期待の回復(「大変そうでとてもできそうにない」感覚の払拭):
モデリング:自分と似たような人が楽々やれている場面を見る
参加モデリング:モデリングの後に,自分でもやってみる
近接目標の誘導:楽にできそうな細かい目標を段階的に提示する
※言語的説得によって高められた効力期待は,困難に直面すると簡単に消失する
これが低いと,意識としての意欲(がんばろうという気持ち)を行動に移せない
結果期待,効力期待以上に学業成績との相関が高い
手段保有感の影響を取り除くと,達成動機と成績との相関がゼロになる
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