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この部会では、教職員定数や財政負担の問題は措いて食の教育の重要性や栄養教諭にした場合の教育効果の問題に絞って議論するという理解でよろしいか。
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義務教育国庫負担制度の在り方の問題や、その中における事務職員、学校栄養職員の配置の問題などは別に中教審のご意見を賜ることになっている。本部会においては、栄養教諭制度の在り方を中心に議論していただきたい。
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学校栄養職員の配置数の増減について教えていただきたい。
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学校栄養職員の定数については逐次改善を図ってきているところである。平成13年度からの定数改善計画においては、児童生徒数の減少を考慮すると5年間で500人ほどの純増となる。
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子どもたちの現在の食生活が悪化しているということだけを強調するのではなく、食文化の素晴らしさを伝えるためという視点なども加えるべきである。また、家庭と地域と学校の連携は重要だが、指導という視点ではなく、家庭を支援していくという視点を打ち出して欲しい。
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食物アレルギーに関する記述や食に関する正しい知識の伝達という視点が必要。また、栄養教諭制度の創設によって、校長や担任教諭の食に関する指導に対する理解が改善されるということを盛り込むべきである。
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食生活の指導には継続的な指導が欠かせないが、担任の先生はなかなか応じてくれない。栄養教諭になれば、学校における位置づけも明確になり、食の指導を学校内に位置づけていくことが出来る。
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食生活と子どもの脳の発達の関連は医学的にも明確であり、断定的な表現をすべきである。
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食は栄養や食習慣だけに限られず、広く生きる力に関わるものだという視点を入れて欲しい。また、食に関する指導を行うに当たっては、給食の時間だけを活用するのではなく他の教科と同じように食教育の時間を設けるべきである。
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食に関する指導において栄養教諭が専門性を発揮するには、単発的な教科の時間ではなく、「総合的な学習の時間」が最も適しているということを強調して欲しい。
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現在、学校給食の時間における食の教育は担任が担っているのだから、担任による食の指導を改善する方策も盛り込むべきではないか。また、食の教育が重要であるにも関わらず栄養教諭の配置を任意配置とするのは、矛盾していないか。
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任意配置という案は、学校給食の実施自体が努力義務にとどまっていることを踏まえたものである。任意配置としても、たとえば栄養教諭が配置されていない学校に別の学校の栄養教諭が出かけていってカバーすることは可能であると考える。
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学校は基本的に職階制のない組織であるが、栄養教諭の専門性を活かしていくためは、組織のあり方も含めた見直しが必要ではないか。また、養護教諭の保健室のようなスペースを栄養教諭にも確保するよう配慮するということも検討するべきである。
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食に関する指導の重要性は承知しているが、学校は教科教育が中心であり、学校の教育目標達成を重視するならば栄養教諭に対して給食の時間以外にも食の指導の時間を保証することは非常に難しい。また、栄養教諭になっても、厳しい資格要件、給食管理に加えて複数校の食の指導の掛け持ちということになれば、かなり厳しいのではないか。
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学校の中での立場の明確化というものを考えると、栄養教諭制度創設には賛成である。現在の学校栄養職員数の中での栄養士と管理栄養士の内訳を教えて欲しい。栄養教諭の資格要件は養護教諭の資格を参考にということだが、養成カリキュラムの中身について議論する必要がある。また、食に関する指導を考える場合、共同調理場方式の学校給食の在り方も改善していく必要がある。
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配置については、必置とは言わないまでも栄養教諭の数を増やしていく方向性は打ち出せるのではないか。
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現在でも、自校調理方式の学校の学校栄養職員が、学校栄養職員が配置されていない学校の食の指導を担ったり、また、共同調理場に配置されている学校栄養職員が受配校の食の指導に当たっている例もある。栄養教諭になっても同じ形で解決できるのではないか。
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学校栄養職員に占める栄養士、管理栄養士の内訳であるが、前者が53%、後者が48%である。
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養護教諭のように必置とまでは言えないまでも、それに準じた状態になるよう配慮していくということを書いておいたほうが良いのではないか。
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現実には経過措置の問題として養護教諭が配置されていない学校もある。また、食に関する指導は給食指導や学級指導などいろいろな場面で行われるものであり、その一部を担っていくというのが栄養教諭制度の仕組みである。配置については、学校給食と食に関する指導を一体としてとらえる場合、学校給食の実施それ自体が努力義務にとどまるため、任意配置という方向で議論が進められてきた。
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学校給食の管理という学校栄養職員に期待される職務を全うしたうえで、さらに食に関する指導を行う時間的余裕を栄養教諭が確保できるのか。
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現在でも学校栄養職員は食に関する指導を行っている。現在の学校栄養職員には教員としての専門性が欠けているからそれを補おうというのが栄養教諭制度の趣旨である。食に関する指導の時間の確保は工夫次第で可能であると考える。
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栄養教諭になっても期待される職務内容は大きく変わらないのであって、むしろ立場が変わることが重要だと考えればよいのではないか。
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資格要件として管理栄養士相当の専門性を求めると、大学での取得単位数が増えてハードルが高すぎるのではないか。また、任意配置の根拠として学校給食の実施が努力義務にとどまることを挙げるだけでは不十分である。たとえば、栄養教諭を1ヶ所にプールしておいて、そこを拠点に複数校の食に関する指導を受け持つといった方策もひとつの案として考えられないか。
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食に関する指導の重要性は承知しているが、栄養教諭を配置することになれば学校現場に与える影響は大きい。だれが栄養教諭を求めているのかはっきりさせる必要がある。
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栄養教諭はキーパーソンであるという表現は正しいと思う。担任の先生は給食指導について学んできていないので、自分の食歴や考え方によって差がでる。給食が今まではあまりきちっと活用されていなかった。これからは栄養職員が給食指導の専門的な部分を指導していき先生との連携で学んでいくのが望ましい。
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栄養教諭という存在について目指す理想像と現実の間のところをうまく描いていく必要がある。将来展望をもっと描いていかないと、説得力が乏しい。必置というふうに考えていくのか、考えていかないのかというのはもう少し議論をしていいところではないかと思う。
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こういう議論は理想と現実のはざまでうごめくというところがあるので、両方をにらみながら着地点を決めるということが一番妥当ではないか。
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言葉の問題だが、キーパーソンというのはあまりふさわしくないと思う。むしろコーディネーターという言葉の方が中身がよくわかるのではないか。
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あまり横文字は使わず、日本語で書いた方がいいと思う。調整者とかいろいろな言葉がある。 |