大学等間交流協定締結状況等調査(平成16年10月1日現在)
(文部科学省大臣官房国際課調査より)
我が国の大学等からの回答に基づき、平成16年10月1日現在、我が国の大学等が海外に設 置している教育施設、研究・研修施設、事務所、国際交流施設等を本調査上「海外拠点」とし、その設置状況を取りまとめたもの。
海外拠点の役割としては、現地における教育の提供、現地の大学・企業等との共同研究活動のサポート、自大学等の海外広報等。
平成16年10月1日現在、海外拠点を持つ大学の数は、国立大学18大学、公立大学2大学、私立大学39大学である。
国立大学 | 公立大学 | 私立大学 | その他 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|
海外拠点を持つ機関数 | 18 | 2 | 39 | 5 | 64 |
海外拠点数 | 79 | 7 | 62 | 22 | 170 |
海外拠点における教育・研究・事務所等施設の設置状況をみると、170拠点のうち事務所を設 置しているのが94拠点(55.3パーセント)で最も多く、次いで研究施設を設置しているのが74拠点(43.5パーセント)、 教育施設を設置しているのが44拠点(25.9パーセント)である。
なお、設置形態別でみると、国立大学は研究施設を設置している割合が最も多く(69.6パーセント)、一 方、私立大学は研究施設を設置している割合が少なく(19.4パーセント)、むしろ事務所(66.1パーセント)、教育施設 (43.5パーセント)を設置している割合が多い。
国立大学 | 公立大学 | 私立大学 | その他 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|
教育施設(学生の語学研修施設を含む) | 17 (21.5) |
0 (‐) |
27 (43.5) |
0 (‐) |
44 (25.9) |
研究施設 | 55 (69.6) |
6 (85.7) |
12 (19.4) |
1 (4.5) |
74 (43.5) |
事務所 | 32 (40.5) |
0 (‐) |
41 (66.1) |
21 (95.5) |
94 (55.3) |
その他 | 9 (11.4) |
1 (14.3) |
5 (8.1) |
0 (‐) |
15 (8.8) |
注:上段は拠点数、下段は設置形態別の海外拠点総数に占める割合。
海外拠点の主な役割としては、現地の教育・研究事情に関する情報収集(109拠点,64.1パーセント)、 現地の大学等との共同研究等の活動のサポート(102拠点,60パーセント)、大学・機関の海外広報(90拠 点,52.9パーセント)等が挙げられる。
設置形態別にみると、国公立大学の場合、現地の大学等との共同研究等の活動のサポート (63拠点,79.7パーセント(国立),6拠点,85.7パーセント(公立))や、当該海外拠点での共同研究の実施(58拠点, 73.4パーセント(国立),6拠点,85.7パーセント(公立))が多い一方、私立大学の場合、現地における教育・研究事 情に関する情報収集(38拠点,61.3パーセント)、大学の海外広報(37拠点,59.7パーセント)を海外拠点の役割とし て担っている場合が多い。
国立大学 | 公立大学 | 私立大学 | その他 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|
現地における教育の提供(日本の学校教育制度に基づき、単位もしくは学位を授与する場合) | 0 (‐) |
0 (‐) |
12 (19.4) |
0 (‐) |
12 (7.1) |
現地における教育の提供(所在国・地域における単位もしくは学位授与する場合のみ) | 5 (6.3) |
0 (‐) |
11 (17.7) |
0 (‐) |
16 (9.4) |
現地の大学等との共同研究等サポートの活動のサポート | 63 (79.7) |
6 (85.7) |
22 (35.5) |
11 (50.0) |
102 (60.0) |
現地の大学等との当該海外拠点での共同研究の実施 | 58 (73.4) |
6 (85.7) |
11 (17.7) |
1 (4.5) |
76 (44.7) |
現地の企業との連携のサポート | 13 (16.5) |
0 (‐) |
10 (16.1) |
0 (‐) |
23 (13.5) |
現地の企業との当該海外拠点での共同研究の実施 | 4 (5.1) |
0 (‐) |
3 (4.8) |
0 (‐) |
7 (4.1) |
職員の海外研修 | 5 (6.3) |
0 (‐) |
15 (24.2) |
9 (40.9) |
29 (17.1) |
留学生受入に向けたリクルート活動(入試含む) | 13 (16.5) |
1 (14.3) |
29 (46.8) |
0 (‐) |
43 (25.3) |
現地(外国人)研究者のリクルート活動 | 8 (10.1) |
0 (‐) |
6 (9.7) |
0 (‐) |
14 (8.2) |
学生の留学・インターンシップに係る現地支援 | 25 (31.6) |
1 (14.3) |
23 (37.1) |
4 (18.2) |
53 (31.2) |
帰国した留学生、外国人研究者とのネットワーク構築(同窓会活動の管理など) | 19 (24.1) |
1 (14.3) |
25 (40.3) |
9 (40.9) |
54 (31.8) |
現地の教育・研究事情に関する情報収集 | 49 (62.0) |
7 (100.0) |
38 (61.3) |
15 (68.2) |
109 (64.1) |
大学・機関の海外広報 | 31 (39.2) |
7 (100.0) |
37 (59.7) |
15 (68.2) |
90 (52.9) |
注:上段は拠点数、下段は設置形態別の海外拠点総数に占める割合。
我が国の大学等が最も多く海外拠点を設置している地域は、アジア地域で87拠点(全体の 51.2パーセント)、次いで北米地域37拠点(21.8パーセント)、ヨーロッパ地域の32拠点(18.8パーセント)の順であり、この三地域 で我が国の大学等の海外拠点全体の90パーセント以上を占める。
アフリカ、オセアニア、中南米地域に設置されている割合は、それぞれ全体の5.9パーセント、1.8パーセント、0.6パーセントと 低く、なお、中近東地域には海外拠点は設置されていない。
アジア | アフリカ | オセアニア | 北米 | 中南米 | ヨーロッパ | 全体 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
国立大学 | 45 | 8 | 1 | 10 | 1 | 14 | 79 |
公立大学 | 4 | 0 | 0 | 1 | 0 | 2 | 7 |
私立大学 | 32 | 0 | 2 | 17 | 0 | 11 | 62 |
その他 | 6 | 2 | 0 | 9 | 0 | 5 | 22 |
合計 | 87 | 10 | 3 | 37 | 1 | 32 | 170 |
構成割合 | 51.2パーセント | 5.9パーセント | 1.8パーセント | 21.8パーセント | 0.6パーセント | 18.8パーセント | 100パーセント |
注:単位:拠点数
アジア | アフリカ | オセアニア | 北米 | 中南米 | ヨーロッパ | 全体 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
教育施設(学生の語学研修施設を含む | 18 (40.9) |
5 (11.4) |
1 (2.3) |
7 (15.9) |
0 (‐) |
13 (29.5) |
44 (100.0) |
研究施設 | 39 (52.7) |
8 (10.8) |
1 (1.4) |
11 (14.9) |
1 (1.4) |
14 (18.9) |
74 (100.0) |
事務所 | 51 (54.3) |
2 (2.1) |
3 (3.2) |
25 (26.6) |
0 (‐) |
13 (13.8) |
94 (100.0) |
その他 | 4 (26.7) |
2 (13.3) |
1 (6.7) |
4 (26.7) |
0 (‐) |
4 (26.7) |
15 (100.0) |
注:上段は拠点数、下段は施設別の海外拠点総数に占める割合。
我が国の大学等が最も多く拠点を設置している国・地域は、アメリカで34拠点(全体の20パーセント)、以下、中国の23拠点、タイ17拠点、韓国15拠点、インドネシア11拠点と続く。
国立大学 | 私立大学 | 全体 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
1位 | 中国 | 13 | アメリカ | 14 | アメリカ | 34 |
(16.5) | (22.6) | (20) | ||||
2位 | タイ | 12 | 韓国 | 11 | 中国 | 23 |
(15.2) | (17.7) | (13.5) | ||||
3位 | アメリカ | 10 | 中国 | 8 | タイ | 17 |
(12.7) | (12.9) | (10) | ||||
4位 | インドネシア | 8 | 台湾 | 5 | 韓国 | 15 |
(10.1) | (8.1) | (8.8) | ||||
5位 | イギリス 韓国 タンザニア マレーシア |
3 | オーストリア | 4 | インドネシア | 11 |
(3.8) | (6.5) | (6.5) |
注:上段は拠点数、下段は設置形態別の海外拠点総数に占める割合。
海外拠点に、教員や職員等、スタッフが常駐している割合は、国立大学では44.3パーセントであるが、私 立大学では88.7パーセントと、約2倍の差がみられる。
スタッフが常駐している | スタッフが常駐していない | |
---|---|---|
国立大学 | 35(44.3) | 44(55.7) |
公立大学 | 2(28.6) | 5(71.4) |
私立大学 | 55(88.7) | 7(11.3) |
その他 | 22(100) | 0(‐) |
合計 | 114(67.1) | 56(32.9) |
注:単位:拠点数
我が国の大学等の海外拠点を設置年別にみると、約6割の海外拠点が過去5年(2000~2004年)の間に設置されたものである。
-1984 | 1985-1989 | 1990-1994 | 1995-1999 | 2000-2004 | |
---|---|---|---|---|---|
国立大学 | 4 | 1 | 1 | 10 | 63 |
公立大学 | 0 | 0 | 0 | 0 | 7 |
私立大学 | 3 | 10 | 6 | 13 | 30 |
その他 | 5 | 2 | 4 | 6 | 5 |
合計 | 12 (7.1) |
13 (7.6) |
11 (6.5) |
29 (17.1) |
105 (61.8) |
注:単位:拠点数。「合計」の下段は、設置形態別の海外拠点総数に占める割合。
高等教育局高等教育企画課高等教育政策室
-- 登録:平成21年以前 --