1.審議の進め方とこれまでの審議の流れ

1.審議の進め方

  • 平成15年12月(第17回)から、中央教育審議会大学分科会大学院部会の審議を再開し、当部会において審議するべき事項を「大学院部会において審議するべき事項の整理」(以下、「審議事項の整理」という。)としてまとめ、この審議事項の整理に沿って、関係者からのヒアリングや関連審議会の審議状況などを踏まえつつ、各事項ごとに審議を実施した。
  • 審議検討を進めるに当たっては、大学院に共通する事項と学問分野によっては状況が異なる事項が混在することから、局面に応じて総合的な視点からの審議及び学問分野別の審議を分けて行う必要があることを確認し、概ね、
    1. 第一として、審議事項の整理に沿って、大学院に共通する課題に関する事項についての審議を実施し、それを「審議の概要」としてまとめ
    2. 第二として、「審議の概要」を踏まえつつ、学問分野別の審議を行い、さらに検討を深化
    3. 第三として、学問分野別の審議状況を踏まえながら、再度総合的な議論を並行して実施し、大学院全体としての整合性を確保した上で、最終的にまとめ
       という審議の進め方を行うこととした。

2.これまでの審議の流れ

  • 未だ大学院に係る課題として十分な解決方策が展開されていない事項、専門職大学院制度の創設など大学改革が進行する中で新たな課題として検討するべき事項などに関する討議を行い、当部会において審議するべき事項を「審議事項の整理」としてまとめ、同時に、これまでの大学院政策の分析・評価に関する討議を行い、「これまでの大学院政策の分析・評価の視点」としてまとめた。
  • この討議の中でのポイントは、
    • 世界における社会・経済・文化のグローバル化、我が国における少子高齢化などが進む中で、大学院は、「深い知的学識を涵養する高度な教育の課程を提供する場」として、その使命を再認識し、より積極的に果たすことが必要。
    • このため、大学院における教育の課程の組織的展開の強化(大学院教育の実質化)を図ることが、大学改革の重要課題。
    • 審議は、この点に集中した議論を行うこととし、我が国の課程制大学院制度の趣旨を踏まえ、それぞれの課程の役割・目的等を基本とし、大学院教育の実質化を図るためには、どのような方策を展開するべきかについて、各審議事項ごとに検討。
  • 次に、審議事項の整理に沿って、大学院に共通する課題に関する事項について、以下の視点のとおり、審議を行った。

1.今後の大学院の基本的方向

視点1

 今後の大学院の果たすべき役割について

 今、社会から大学院に何が問われ、今後の大学院は、何を果たすべきかについて審議した。

視点2

 課程制大学院制度と各課程の位置づけについて

 教育の課程を提供する場としての我が国の大学院制度の趣旨を再認識し、それぞれの課程の役割・目的等を基本とし、大学院教育の実質化を図るためには、まず、各課程は、どのような役割・位置づけを果たすべきかについて審議した。

視点3

 今後の大学院規模の全体の方向性について

 大学院の規模の面において、全体として現状はどのような傾向にあるのか、その方向性をどのように捉えるかについて審議した。

2.大学院の教育・研究機能の充実/強化

 次に、これまでの大学院教育の課題を再整理し、今後の学問分野別の審議等で、集中的に審議すべき重要課題を事項ごとにまとめた。
 更には、大学院教育の実質化を図るための改革支援方策の基本認識など、基本的な方向性を整理した。

視点4

 大学院教育の質を抜本的に向上するための課題について

 大学院教育の質の向上についてのこれまでの主な課題と改革に関するレビューを行い、現状を踏まえた大学院教育の実質化のための重要課題を整理した。更に、学問分野毎に置かれている状況が異なることも考慮し、今後の学問分野別の審議において重点的に審議するべき事項も併せて具体化した。

視点5

 人材養成の観点からの大学院の機能について

 視点4の重要課題の整理に沿って、大学院に求められる機能の本質である人材養成の観点から、求められる人材の具体化と、必要な教育機能について審議した。

視点6

 大学院教育と学部教育、大学以外の専門教育との関係について

視点7

 大学院教育の実質化のための大学院組織について

 その他、大学院教育の実質化を図るに当たっての基本的な整理として、大学院教育と学部教育等との関係、大学院組織のあり方に関して、その基本的な方向性について審議した。

視点8

 大学院教育改革のための支援方策の基本的方向について

 大学政策の重要課題である大学院教育の実質化のためには、今後どのような改革支援方策を展開するべきか、その基本的な方向性について審議した。

3.学位授与

 大学院固有の事項として、その課程を修了した者に授与するものとされる学位制度について、その基本的な認識の再整理を行いつつ、大学院教育の実質化を図る観点から、必要な審議を行った。

視点9、10

 学位の相互関係等の明確化、学位授与の促進、及び論文博士制度の在り方について
 学位授与(大学院)へのユニバーサルアクセスの拡大について

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高等教育局高等教育企画課高等教育政策室

(高等教育局高等教育企画課高等教育政策室)

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