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資料3-1 「我が国の高等教育に関する将来構想について(諮問)」に関する意見

「我が国の高等教育に関する将来構想について(諮問)」に関する意見

 主な検討事項1 各高等教育機関の強化に向け早急に取り組むべき方策

   各高等教育機関の強化に向け、以下の事項を中心に検討
    ・学修に関する評価の厳格化
    ・社会人学生の受入れ
    ・他機関と連携した教育の高度化


  ・専門学校まで含めた各学校種において特徴をどう出していくか。地域によっても事情が異なることを踏まえ、各機関が特徴を明確にすることが必要。
  ・大学での評価の共通化が必要。例えば学術会議の「参照基準」を参考に卒業認定基準の共通化の議論をしたらどうか。
  ・現役の大学生は、「大学で何かが身に付くとは思っていないので、これ以上多くの人が大学に行く必要はない」と考えている。今の大学は危機的状況で、質の向上は喫緊の課題。

 主な検討事項2 学修の質の向上に向けた制度等の在り方

    ・「学位プログラム」の位置付け、学生と教員の比率の改善、ICTの効果的な利活用について、設置基準、設置審査、認証評価、情報公開の在り方を含め総合的・抜本的に検討
    ・学位等の国際的通用性の確保、外国人留学生の受入れ・日本人学生の海外留学の促進、社会に出た者が何度でも学び直せる環境の整備、高等教育機関間あるいは企業等との間での教員・学生の流動性の向上


<学位等の国際的通用性・学位プログラム>
 ・大学の国際通用性の問題は、学位プログラムをしっかりと押さえることが必要。組織に着目した基準から学位に着目した基準に変えていかないと、世界に通用しなくなる。
 ・現在700以上の学位が出されていてその整理が出来ていなかった。学位の国際的通用性についてもきちんと議論する必要がある。
 ・学位プログラムを構築するためには、設置認可制度、設置審査、認証評価制度の関係を改めて議論する必要がある。
 ・学士課程教育を社会のニーズの変化等にも迅速かつ効果的に対応可能とするためには、学部・学科という教員の所属組織と一対一に対応した教育課程ではなく、教教分離を前提とした学位プログラムベースの教育に変えることが有効。

<設置認可・認証評価>
 ・設置認可は形式的な要件を満たしていれば認める仕組みであるにも関わらず、現実には設置審査で未だに学問上のディシプリンの議論が行われている。
 ・グローバル化という視点で認証評価をどう考えるかという観点があまり意識されなくなってきている。例えば、ヨーロッパではボローニャプロセスという形で学位の共通化が行われている。国際化が進んでいるということを踏まえ、日本でも共通化の議論が必要。
 ・現在の認証評価は評価を受けさえすれば義務を果たしたことになる。評価機関が色々指導してもその指導の中身が反映されない状況について考えることが必要。
 ・設置認可と認証評価の関係について、「事前規制から事後チェックへ」から「両輪」という位置づけに変わっている。今後どういう形にするか検討しなければならない。

<外国人留学生の受入れ・日本人学生の海外留学の促進>
 ・日本の大学に欠けているのは質の高い流動性。交換留学ができないというのも英語での授業が少ないことや、大学の教育カリキュラムの中にチームワークのプログラムがないなど、具体的な原因がある。

 主な検討事項3 高等教育機関全体の規模も視野に入れた、地域における質の高い高等教育機会の確保の在り方
   今後の高等教育全体の規模も視野にいれつつ、地域おける質の高い高等教育機会を確保するための抜本的な構造改革について検討
    ・既存の学部・学科等の構成や教育課程の見直しを促進するための方策
    ・高等教育機関間、高等教育機関と地方自治体・産業界との連携の強化に関する方策
    ・分野別・産業別の人材育成の需要の状況
    ・国公私の設置者別の役割分担の在り方
    ・国公私の設置者の枠を超えた連携・統合等の可能性
      ※大学の機能別分化の在り方


<進学率>
 ・AIやITの進展状況を見ると、高等教育を受けないと就職もできないという状況になることが想定され、100%の進学率を目指すべきではないか。
 ・高等教育に100%進学する必要はない。地域の伝統技術を若い時期からコツコツと身に付ける仕事もある。早くから働くことは悪いことではない。
 ・戦後すぐのアメリカの調査で大学に行くべき割合は42.5%という結果があった。当時は過大だったが、現在は専門学校を入れると8割。あと2割はどうするかということだが、学力の問題があり、進学が難しい。

<高等教育の対象者>
 ・大学のクオリティを維持すること、マスで見ると高等学校の質は変化しないことを大前提とすると、18歳を対象としている限り、120万人が90万人になるのだから、大学も3/4の600校に減ることになる。そうしないなら、18歳以外を対象にすることを本気で考えるべき。
 ・18歳人口が減少するとしても気にすることはない。大学の質を向上させ、キャリアアップのためや60歳を過ぎて興味・理解を深めるために大学に行きたいと思ってもらうようにすれば良い。
 ・18歳人口に対する教育の目的と社会人に対する教育の目的は同じではないが、高等教育機関としては両方の役割を持たなければいけないという観点を持った上で、全体の量や配置の議論を行うべき。
 ・従来のとおり18歳から大学ということではなく、人生の中で学びと働き、加えてそれ以外の様々なことがポートフォリオのように整理されることを想定して将来構想を検討すべき。
 ・2040年には、職業に就いてまた学び直すという「学修・職業往還型社会」に対応した、学び直しが円滑にできる高等教育にしなければならない。
 ・高等教育の価値の最大化を図るためには、18歳だけではなく、日本人全体や留学生などこれまで高等教育にアクセスしたことのない人にどんな高等教育を、どうやったら提供できるか考えることが必要。
 ・地方大学の苦境を挽回するためには大胆な改革が必要。その一つとして将来的には30%くらいは留学生で占める構造にしていくべき。

<国公私立の役割分担>
 ・年々投入される国費が減少する中、文科省としてどういった国公私の役割分担をさせようとしているのか。
 ・各高等教育機関の在籍者数の推移について国公私立が同じように推移するとは考え難いので、その点を踏まえた議論をすべき。

<連携・統合>
 ・今までの議論に欠けているのは、個々の大学のスケールメリットという視点。
 ・様々な地域にいる学生がどこでも質の高い教育を受けられるようにするためには、個々の大学が頑張っているだけではだめで、大学間連携や地域・企業との連携が必要。
 ・現在のルールでは廃止と設置は別なものとして取り扱われているが、今後統合する場合には別に何か良い方法を考えるべき。
 ・定員割れしてまでなぜ大学を続けるのか。続けるとしてもそのための工夫をすべき。

<機能別分化>
 ・80万人時代を迎え、規模や国公私立という観点で議論するのではなく、全体としてどうするのかという議論をすべき。アメリカには約3,200の大学があるが、高度なリサーチセンターとしての役割を果たしているのは62大学ほどであり、その数は変わっていない。3,200の大学がそれぞれのミッションを持って役割を果たしている。
 ・機能強化も必要だが、機能分化も現実のものにしていかないといけない。社会人が学びやすい大学、留学生が学びやすい大学、地方創生のために役に立つ大学など、専門職大学という新しい機能の大学の誕生も踏まえ、機能分化を進めていく必要がある。

 主な検討事項4 高等教育の改革を支える支援方策の在り方 
    ・教育研究を支える基盤的経費、競争的資金の充実、その配分の在り方
    ・学生への経済的支援の充実など教育負担軽減の在り方


<財政支援の在り方>
 ・ST比も考慮してきめ細やかな授業を行うためには、国の財政支援の在り方について検討する必要がある。
 ・毎年の私学助成が減っていく中で、どうしても地方の私立大学の維持が難しくなる。教育の質の保証を担保しながらであるが、国がいかに教育に投資すべきかという原点も含めて議論すべき。
 ・悪平等ではなく、能力があり努力を続ける教員に資金が傾斜配分されるという視点で競争的資金は重要。安易に基盤経費を増やすのは疑問。

<学生への経済的支援>
 ・今の大学生は勉強せず、アルバイトに明け暮れている。奨学金についても本当に必要な人に支給されるべきで、学生に対してはもっと厳しい態度で指導すべき。

<高等教育の無償化>
 ・高等教育の無償化を提言するのであれば、設置認可制度等の質の保証、国公私の役割、定員割れなど、土台になる考え方を示すことも必要。
 ・学生の教育負担は基本的には無償であるべきだが、英国のように卒業後の年収が一定規模以上になったら猶予した授業料を返還するような検討が必要。

 全体に関わる意見


 ・高等教育の将来構想を考える際に一番大切なのは学生の視点を忘れないこと。日本中どこにいても一定の高等教育にアクセスできる環境は整えておく必要がある。
 ・大学の普遍的なところと変わりうるところ、大学とは何か。社会をどう変えていくのか、そのために大学はどうなるべきか検討すべき。
 ・答申を通して大学の危機意識を国民に伝えることが必要。そのために非常に大きな大学の未来に向けてのビジョンを示すこと、大学の再定義の作業を行い、高等教育の視点からみて日本全体はこう変わっていくという視点を示すことが大切。
 ・大学の改革という視点では大学関係者にしか届かないが、学び方からのメッセージとした方が国民に伝わるのではないか。
 ・将来像答申から10年以上経過し、全体の施策として今までやってきたことが、何ができていて、何ができていないのか、検証する必要がある。
 ・大学は情報公開が進んでおらず、社会一般の理解が得にくい状態にある。地域連携などを進めるためにも、社会にわかりやすく説明できる会計基準等の見直しや、情報公開の在り方など検討する必要がある。
 ・AIが発達すると今後残るのは企画など頭を使った仕事。将来的に学生一人一人が夢を持ってどういう学びをして社会に貢献していくのか、見える化した情報を大学が積極的に発信すべき。
 ・今後は、大学・企業・行政官で人事交流が進む。これにより、相互交流・相互理解が進み、大学は劇的に変化するのではないか。
 ・今後は、学生の一つの大学で囲い込むのではなく、複数大学に在籍する「渡り鳥」を制度化すべき。


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