(1) |
入学者選抜方法の改善について |
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○ |
大学から高等学校等への適切な情報提供の在り方なども含め、入学者選抜方法の改善について検討する必要がある。 |
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(2) |
共用試験の位置付けの明確化 |
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○ |
モデル・コア・カリキュラムの改訂を行う際には、共用試験の問題作成や出題を円滑に行う観点からも検討が行われることが必要であり、明らかな記載上の誤りの修正を行うとともに、法制度や名称の変更による修正などを行う必要がある。また、法制度、名称等の変更にすみやかに対応してモデル・コア・カリキュラムに反映するための恒常的な体制の構築について検討する必要がある。さらに、本格的なモデル・コア・カリキュラムの改訂の際に、社団法人医療系大学間共用試験実施評価機構の果たす役割についても検討する必要がある。 |
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(3) |
新医師臨床研修との整合性・接続性・役割分担を踏まえた臨床実習の在り方 |
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○ |
診療参加型臨床実習の実施にあたっては、各診療科の連携協力体制、さらにはコメディカルを含めた診療チームの連携協力体制を構築するなど、組織的な教育体制を確立することが必要である。 |
○ |
医療安全に対する国民の要望が高まる中で、診療参加型臨床実習における侵襲的医行為等の実施にあたっては、学生の態度、技能、知識の適切な評価や指導医による指導・監督等に加え、患者に対する医学生である旨の明確な紹介と患者の同意を徹底することが必要である。 |
○ |
医療安全の観点も踏まえて、新医師臨床研修制度における研修内容との整合性・接続性・役割分担に配慮した診療参加型臨床実習の在り方について明らかにするとともに、臨床実習に係るモデル・コア・カリキュラムの改訂について検討する必要がある。 |
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(4) |
大学病院における新医師臨床研修の充実 |
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○ |
各大学病院においては、診療科ごとだけではなく、大学全体の統一的な理念に基づく研修目標やプログラムを策定するとともに、基本研修科目や必修科目ごとに到達目標を明示し、その下でローテート方式の新医師臨床研修を実施する体制を構築することが必要である。 |
○ |
総合診療部などを活用した総合診療方式の積極的な導入、卒後臨床研修センター等を中心とした全体的なコーディネート体制の充実、学外の多様な医療機関との連携や研修希望者の要望の反映、研修希望者への情報提供の在り方など具体的な改善方策について検討する必要がある。 |
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(5) |
専門医養成の在り方 |
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○ |
新医師臨床研修修了後は、都道府県や地域の医療機関と連携し、大学病院や地域の多様な医療機関をローテートしながら修練や経験を積むことにより、医師としてのキャリア形成が可能となるような医師養成システムを構築することが必要である。大学病院は、自ら積極的に専門医養成の場の提供や養成プログラムの充実を図った上で、地域の医療機関等と連携し、このような医師養成システムの構築に中核的な役割を果たすことが求められる。 |
○ |
さらに、大学院における人材養成に係る目的の明確化やコースワークのカリキュラムの工夫・改善を図った上で、専門医養成における、大学院の取組の充実や、大学院と大学病院との連携の充実を図ることが必要である。具体的には、大学院のコースワークの中に専門医資格取得のための教育内容を盛り込むとともに大学病院における実施修練を充実させる取組や、大学病院の専門医研修者が大学院にも在籍し博士号を取得する取組の推進とそのための体制の整備が求められる。 |
○ |
大学院教育との関連も踏まえながら、専門医養成の在り方について検討する必要がある。 |
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(6) |
医学系分野で求められる教育者・研究者の養成 |
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○ |
優れた教育者や研究者を養成するためには、学部教育の段階から、継続的に病態解明・診断・治療について検証し、改善しようとする意欲や積極的に研究に参加する姿勢などを育んでいく必要がある。 |
○ |
医学系分野で求められる教育者・研究者の養成方策について、新医師臨床研修制度による状況の変化も考慮に入れながら検討する必要がある。 |
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(7) |
臨床研究の推進 |
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○ |
臨床研究の推進の基盤として、大学は、臨床研究の情報やEvidence Based Medicineのデータを集積した上で、臨床研究のデータセンターとしての機能・役割を充実させることが必要である。 |
○ |
我が国における臨床研究の推進のために求められる人材や、その養成方策について検討する必要がある。 |
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(8) |
教育研究病院としての大学病院の役割を適切に果たすための組織体制の在り方 |
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○ |
新医師臨床研修制度の導入に伴う研修医の減少に見られるように、大学病院が教育機関としての役割を果たすための体制の整備が十分ではないのではないかと考えられるような状況が見られる。 |
○ |
教育研究病院としての大学病院の役割を適切に果たすための組織体制の在り方について検討する必要がある。 |
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(9) |
女性医師の増加に伴う環境整備 |
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○ |
大学病院における、女性医師の働きやすい環境の整備や、退・休職した女性医師の復帰に対する支援の充実について検討する必要がある。 |
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