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資料6
パートタイム学生等に関するこれまでの意見概要
   
パートタイム学生は必要性が指摘されてきているが、受け入れ体制や社会的評価は充分ではなく、キャリア形成に資する観点から真剣に考えていくことが重要であると思う。
   
アメリカでは学部段階にパートタイム学生が多いが、日本でも学部できちんと学び単位を取得した者が大学院へ進学するという体制ができるのであれば、パートタイム学生の受入れは有意義ではないか。
   
パートタイム学生はアメリカでは学部段階に圧倒的に多く、働いて学びその後大学院で学位を取得しより良い職へと就いていく。日本もこのようなキャリアアップ社会になっていくのであれば、パートタイム学生の受入れの問題は非常に重要になると思う。
   
アメリカでは、生涯所得と学位とが高い相関関係にあるためパートタイム学生が増えているが、日本でもこうした動きが拡大するなら、パートタイム学生の議論も必要である。
   
パートタイム学生の受入れについては、アメリカやイギリスとは社会状況が違い、社会人学生の再就職の口がない中で、その必要性には疑問がある。
   
アメリカのパートタイムの現状については2年制と4年制を分けて把握するべき。アメリカではコミュニティーカレッジがパートタイム学生の大部分を引き受け、4年制大学が専門基礎教育や教養教育を行い、フルタイム学生が中心となっている。一方、日本の大学には教養教育や専門教育、職業教育、パートタイムの受入れまで何もかも期待する傾向にあるが、4年制大学の在り方を抜本的に考えないと、社会人を受け入れても役に立つ教育ができないとの批判を受け、自己崩壊しかねない。アメリカでは職業教育に関する資格はエクステンションで、ライセンスは大学院が出すというように分業体制が出来ている。日本の短期大学や大学の役割・使命をはっきりさせる必要がある。
   
アメリカとの違いを理解した上で制度改革をしないと混乱してしまう。キャリアパスとしてのパートタイム、カルチャーセンターとしてのコミュニティーカレッジの違いをはっきりさせ、トータルとしてどういう大学がどのくらい必要かを見極めて議論する必要がある。
   
パートタイム学生については、社会的な認知の在り方として考えてはどうか。また、大学は学位だけではなく、他の資格を出す機関として考えても良いのではないか。職場と学校が同時に仕組みを変え、社会人がパートタイムとして学べるよう、中央教育審議会が提言し社会を誘導することが大切ではないか。
   
短期大学の2部(夜間学部)では、リストラへの不安からもう一度勉強しようという社会人が増えているが、いろいろなニーズを突きつけられており、短期大学がどのような役割を担っていくべきか考えさせられている。また、学生が学び続けるために学部を選ぶとき、特色の違いがわかりにくいということがある。社会人の受入れという観点から、大学等の役割分担を考えていくことができるのではないか。

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