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資料３
 
社会人の学習の「場」としての短期「大学」の可能性
−その機能と役割−
 
於中央教育審議会
大学分科会制度部会
2001年9月6日
関根
   
1. 「場」を構成する視点
     
    Lifelong Study for General Purpose SGP
    Lifelong Study for Academic Purpose SAP
    Lifelong Study for Specific Purpose SSP
     
  1) SGP市民形成、地域社会形成に資する「場」として
       
    a. 自治体・地域団体との協力関係の構築
    b. 地域（社会）研究所の設置
    c. 学科の設置形態「地域科学総合学科」
    d. 学科目展開
       
      地域社会史、地域行政史、地域行政へのインターンシップ、
      地域経済、地域産業、地域起業、地域文化、文化保存、
      地域教育資源、地域教育組織、地域教育へのインターンシップ、
      地域ボランティア形成、
      地域健康活動、地域身体活動、地域社会心理、地域心理臨床、
      地域環境（食物・生活）、地域の精神形成の伝統、
      地域宗教及び宗教対話等
       
  2) SAP自己形成のためのリフレッシュメントとキャリア アップに資する「場」として
       
    a. リフレッシュメント 自己形成としての学問の体系的学習
    b. キャリア アップ（プレスクール） 特定の専門的学問領域への進学準備
     
  3) SSPキャリア アップあるいはキャリア チェンジに資する「場」として
    生涯職業能力開発を目標とする教育課程を次の視点による一貫性を考慮しつつ設定する
       
      職業が成立する基礎
      職務遂行に必要な基礎
      職務遂行に必要な能力
      他の領域との関係で必要な能力
       
    付表1参照
       
2. 制度・技術的視点からの検討
  1) 社会人入学者の受入形態
   
学生の区分 履修形態 在学年数 卒業（称号） 収容定員
フルタイム学生 教育課程に沿って履修し、62単位以上履修する 弾力化の必要 準学士 学則定員
パートタイム学生 同上 5〜6年 同上 要検討
科目等履修生 任意に必要な科目を履修、修得単位は認定される 受講在籍期間の制限なし 取得不可 制限なし
公開講座等の履修生 自由に聴講。単位の認定なし 同上 同上 同上
       
  2) 上記受入形態間の並行関係の調整・検討を要する事項
       
    a. 1単位当り学習量の設定
    b. 受講に必要とする学力の設定
    c. 遠隔授業による修得単位制限
    d. 教室外の対面授業（サテライト）による単位の修得
    e. 学習評価の方法
    f. 1単位当り納付金の設定
    g. その他の学費の設定
    h. 形態間の移動
       
3. 経営的視点からの検討
       
  1) ファシリティ新設の資金
  2) 夜間開講にともなう経費の発生
  3) クラス数の増加にともなう教員人件費の発生
  4) 学生数の増加にともなう事務局人件費の発生
  5) 学生数の増加にともなう事務局経費の発生
  6) 機関補助制度の必置
       
   

付表2参照
       
  表−１   専門職業教育が成立する背景
   
 
背景
専門職業
職務が成立する基礎 職業遂行に必要な基礎 職務遂行に必要な能力 他の領域との関係で必要な能力
学理型 高度な体系的科学的知識に基づく 深い教養基礎高度に専門的知識・技術 論理的思考力課題創造力と高度な課題解決能力高度な技術的卓越性 包括的理解力
一定の領域に関する体系的科学的知識に基づく
学理基礎型 体系的科学的知識に基づく 深い教養基礎実務経験の積上げによる知識と技術 すぐれた状況理解力高度な応用力・適用力 一定の関連範囲にわたる知識情報の収集力
一定の領域に関する科学的知識に基づく
部分学理型 一定の基本的技能に関する知識と情報 技能ごとのスキルに関する実務経験の積上げによる知識と技術 技能的卓越性 部分的理解力
       
 
表2−1パートタイム学生経費検討
 
   フルタイム学生からの授業料収入に替えて、パートタイム学生からの授業料収入による収入の均衡を得るために必要な経費の試算を行った。
   そのために、次の各項目は固定値としている。
        ・ 削減するフルタイム学生入学定員を10人とする。
  ・ 年間修得単位数は、フルタイム学生31単位、パートタイム学生10単位とする。
  ・ クラス定員を25名とする。
  ・ 担当教員を専任とする。
  ・ 専任教員の担当時間数を20時間とする。
  ・ 専任教員の人件費を700万円とする。
  ・ 学生50人あたりの職員の配置を１人とする。
  ・ 職員を専任とする。
  ・ 専任職員の人件費を500万円とする。
  ・ 諸経費の増加を学生1人あたり10万円とする。
本科生 パート学生 教員人件費 職員人件費 諸経費 パート学生による
経費負担増加額
D=A+B+C
１年間
授業料		 １０名分
授業料ａ
a		 １単位当り
授業料
ｂ		 １人当り
授業料収入
ｃ＝b×10		 相当する
学生数
d=ａ/c		 総単位数
e＝d×10		 増加する
担当時間数
ｆ＝（ｅ−３１０）/２５		 増加する
人件費
Ａ＝ｆ×３５万円		 増加する
人数
ｇ=(d-10)/50		 増加する
人件費
B=ｇ×５００万円		 Ｃ＝（ｄ−10）×10万円
1,200,000 12,000,000 10,000 100,000 120 1,200 35.6 12,460,000 2.2 11,000,000 11,000,000 34,460,000
15,000 150,000 80 800 19.6 6,860,000 1.4 7,000,000 7,000,000 20,860,000
20,000 200,000 60 600 11.6 4,060,000 1.0 5,000,000 5,000,000 14,060,000
25,000 250,000 48 480 6.8 2,380,000 0.8 3,800,000 3,800,000 9,980,000
30,000 300,000 40 400 3.6 1,260,000 0.6 3,000,000 3,000,000 7,260,000
1,100,000 11,000,000 10,000 100,000 110 1,100 31.6 11,060,000 2.0 10,000,000 10,000,000 31,060,000
15,000 150,000 73 733 16.9 5,926,667 1.3 6,333,333 6,333,333 18,593,333
20,000 200,000 55 550 9.6 3,360,000 0.9 4,500,000 4,500,000 12,360,000
25,000 250,000 44 440 5.2 1,820,000 0.7 3,400,000 3,400,000 8,620,000
30,000 300,000 37 367 2.3 793,333 0.5 2,666,667 2,666,667 6,126,667
1,000,000 10,000,000 10,000 100,000 100 1,000 27.6 9,660,000 1.8 9,000,000 9,000,000 27,660,000
15,000 150,000 67 667 14.3 4,993,333 1.1 5,666,667 5,666,667 16,326,667
20,000 200,000 50 500 7.6 2,660,000 0.8 4,000,000 4,000,000 10,660,000
25,000 250,000 40 400 3.6 1,260,000 0.6 3,000,000 3,000,000 7,260,000
30,000 300,000 33 333 0.9 326,667 0.5 2,333,333 2,333,333 4,993,333
900,000 9,000,000 10,000 100,000 90 900 23.6 8,260,000 1.6 8,000,000 8,000,000 24,260,000
15,000 150,000 60 600 11.6 4,060,000 1.0 5,000,000 5,000,000 14,060,000
20,000 200,000 45 450 5.6 1,960,000 0.7 3,500,000 3,500,000 8,960,000
25,000 250,000 36 360 2.0 700,000 0.5 2,600,000 2,600,000 5,900,000
30,000 300,000 30 300 -0.4 -140,000 0.4 2,000,000 2,000,000 3,860,000
表2−2パートタイム学生経費検討
     
   フルタイム学生からの授業料収入に替えて、パートタイム学生からの授業料収入による収入の均衡を得るために必要な経費の試算を行った。
   そのために、次の各項目は固定値としている。
       ・ 削減するフルタイム学生入学定員を10人とする。
  ・ 年間修得単位数は、フルタイム学生31単位、パートタイム学生10単位とする。
  ・ クラス定員を25名とする。
  ・ 担当教員を兼任とする。
  ・ 兼任教員の人件費を週１時間あたり年8万円とする。
  ・ 学生50人あたりの職員の配置を１人とする。
  ・ 職員を嘱託とする。
  ・ 嘱託職員の人件費を250万円とする。
  ・ 諸経費の増加を学生1人あたり10万円とする。
本科生 パート学生 教員人件費 職員人件費 諸経費 パート学生による
経費負担増加額
D=A+B+C
１年間
授業料		 １０名分
授業料ａ
a		 １単位当り
授業料
ｂ		 １人当り
授業料収入
ｃ＝b×10		 相当する
学生数
d=ａ/c		 総単位数
e＝d×10		 増加する
担当時間数
ｆ＝（ｅ−３１０）/２５		 増加する
人件費
Ａ＝ｆ×３５万円		 増加する
人数
ｇ=(d-10)/50		 増加する
人件費
B=ｇ×５００万円		 Ｃ＝（ｄ−10）×10万円
1,200,000 12,000,000 10,000 100,000 120 1,200 35.6 2,848,000 2.2 5,500,000 11,000,000 19,348,000
15,000 150,000 80 800 19.6 1,568,000 1.4 3,500,000 7,000,000 12,068,000
20,000 200,000 60 600 11.6 928,000 1.0 2,500,000 5,000,000 8,428,000
25,000 250,000 48 480 6.8 544,000 0.8 1,900,000 3,800,000 6,244,000
30,000 300,000 40 400 3.6 288,000 0.6 1,500,000 3,000,000 4,788,000
1,100,000 11,000,000 10,000 100,000 110 1,100 31.6 2,528,000 2.0 5,000,000 10,000,000 17,528,000
15,000 150,000 73 733 16.9 1,354,667 1.3 3,166,667 6,333,333 10,854,667
20,000 200,000 55 550 9.6 768,000 0.9 2,250,000 4,500,000 7,518,000
25,000 250,000 44 440 5.2 416,000 0.7 1,700,000 3,400,000 5,516,000
30,000 300,000 37 367 2.3 181,333 0.5 1,333,333 2,666,667 4,181,333
1,000,000 10,000,000 10,000 100,000 100 1,000 27.6 2,208,000 1.8 4,500,000 9,000,000 15,708,000
15,000 150,000 67 667 14.3 1,141,333 1.1 2,833,333 5,666,667 9,641,333
20,000 200,000 50 500 7.6 608,000 0.8 2,000,000 4,000,000 6,608,000
25,000 250,000 40 400 3.6 288,000 0.6 1,500,000 3,000,000 4,788,000
30,000 300,000 33 333 0.9 74,667 0.5 1,166,667 2,333,333 3,574,667
900,000 9,000,000 10,000 100,000 90 900 23.6 1,888,000 1.6 4,000,000 8,000,000 13,888,000
15,000 150,000 60 600 11.6 928,000 1.0 2,500,000 5,000,000 8,428,000
20,000 200,000 45 450 5.6 448,000 0.7 1,750,000 3,500,000 5,698,000
25,000 250,000 36 360 2.0 160,000 0.5 1,300,000 2,600,000 4,060,000
30,000 300,000 30 300 -0.4 -32,000 0.4 1,000,000 2,000,000 2,968,000

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