令和8年3月17日(火曜日)13時00分~15時30分
文部科学省 ※対面・Web会議の併用(傍聴はWeb上のみ) (東京都千代田区霞が関3-2-2)
(主査)森朋子 (主査代理)浅田尚紀 (委員)笠井正俊、葛城浩一、小林浩、斎藤有吾、嶌田敏行、中村真理子、林隆之、松浦良充、溝口侑
先崎大臣官房審議官(高等教育局担当)、小林高等教育局私学部長、安井高等教育企画課長、石橋大学振興課長、柴田国立大学法人支援課国立大学戦略室長、寺坂高等教育企画課高等教育政策室長、鈴木大学設置・評価室長
【森主査】 所定の時刻になりましたので,第9回教育・学習の質向上に向けた新たな評価の在り方ワーキンググループを開催いたします。
御多用の中御出席いただきまして誠にありがとうございます。
議事に入る前に,委員の出欠について御案内をいたします。本日は,委員11人全員が出席となっております。
また,本日もオブザーバーといたしまして,機関別認証評価機関の5機関に参加いただいております。ありがとうございます。
それでは,早速議事を進めたいと思います。
本日は,「新たな評価」制度の在り方について意見交換を行います。前回の議論等を踏まえまして,事務局より資料が刷新されてまいりましたので,まず御説明をお願いしたいと思います。
では,事務局,よろしくお願いいたします。
【鈴木大学設置・評価室長】 大学設置・評価室長の鈴木でございます。本日もよろしくお願いします。
まず,私のほうから資料の御説明をさせていただきたいと思いますけれども,今日説明する本体資料は資料1-1,1-2ですが,その前に別の検討会議で報告書が出されましたので,まずその御紹介からさせていただければと思います。
参考資料1-1,1-2を御覧いただければと思います。
「2040年を見据えて社会とともに歩む私立大学の在り方検討会議 審議のまとめ」が今年の2月にまとまりましたので,御紹介させていただきたいと思います。
本検討会議は,知の総和答申を踏まえまして,2040年を見据えて社会とともに歩む私立大学の在り方を検討するために,令和7年3月から,地域の人材育成に向けた私立大学の役割,急激な少子化を見据えた大学経営の在り方,国際競争力の強化に向けた私立大学の役割等について集中的に議論をいただいたところでございます。
この報告書,審議のまとめの中に,「新たな評価」の在り方について留意いただきたいことが記載されておりますので,その点を御紹介したいと思います。
参考資料1-2の41ページを御覧いただければと思います。
(5)の中で,「新たな評価の在り方」という形で1つ項を設けて記載いただいているところでございます。今このワーキングで議論を進めている新しい評価制度の基本的な考え方として,それぞれの分野のパフォーマンスを明らかにすることを通じて,国公私立の枠を超えたパフォーマンスを評価し,必ずしも「教育の質」と一致しない偏差値等から脱却した大学の評価を学生や企業等の社会全体に提供するとともに,資源配分にも活用すること。
その上で,大学の負担軽減に配慮すること(サイトビジットは厳選すること等)。質の保証等に課題のある大学を浮き彫りするとともに,教育研究の質の高い大学を明らかにするような評価制度を構築すること。評価の結果はシンプルなものとして,学生や企業等を活用しやすいものにすること。そういう点が御提言されたところでございます。
それに当たって,私立大学の特性を踏まえて,以下についても留意すべきという形で書かれております。
私立大学というものは,研究者等の人材育成,地域の生活基盤において不可欠な人材,地域経済を支える産業人材等,非常に幅広い人材を育成しているということ。
国公立大学に比べて,私立大学は,学生間の高等学校以前の学習定着度の差が大きく,学生の卒業時点での到達点だけではなく入学から卒業までの間の成長にも着目的要素が強いということ。
施設設備整備等への投資につきましては,公的投資額の積み上げ等についても大きな差があるということから,そういう前提を踏まえて検討いただきたいということ。
また,分野等が同一であっても,各大学の建学の精神とか,人材育成像,機能等に応じて重視すべき教育内容も異なる場合があること。以上の点に留意しながら検討いただきたいという提言がなされましたので,この場で御紹介させていただきます。
その上で,資料1-1,今日の本体の資料でございますけれども,「新たな評価」制度の在り方についてという資料を今回提示させていただきました。
これまでは,評価の基準,項目,プロセスを中心に議論いただいたところでございますが,「新たな評価」を効果的に実施していくために,評価の主体,公表など,その他の点についても提案させていただいて,現時点での評価の全体像を示させていただきたいところでございます。
これまで議論したところで,大きな変更とか,新たな資料を中心に私のほうから御説明させていただきたいと思います。
資料1-1,2ページ目でございますけれども,議論の背景ということで,3ページ目に議論の背景をまとめさせていただいているところでございます。
基本的には,これまで知の総和答申で示されておりますように,これから大学進学者数というものがどんどん減っていく中において,学生一人一人の能力を最大限高めていくことが必要であるということ。
今の認証評価制度についても,制度導入から20年経過して,各高等教育機関の努力,認証評価機関における様々な改善・工夫の結果,内部質保証システムの導入が進んでいるというプラスの面もある一方で,課題もこの場でも指摘されたところでございます。
その上で,これからまさに学生一人一人の能力を伸ばしていくということであれば,教育について特化した評価が必要であるということ。ただ,現状においては,各機関の「教育の質」とは必ずしも直接的関わりのない判断基準,社会的評価において学生が進路選択をしているという現状を鑑みまして,まさに「教育の質」を適切に評価する仕組みが必要であるということで,今回「新たな評価」制度への転換の必要性が言われたところでございます。
それを踏まえて,改革の方向性として(1)(2)(3)と出されたところでございます。
その上で,次のページ,4ページでございますけれども,「新たな評価」の基本的な考え方でございます。これまでも御説明しておりますので,簡単に御説明させていきますけれども,「新たな評価」制度は,質の保証と質の向上の観点から評価していくということと,大学全体の評価をした上で,学部ごとの「教育の質」に特化した評価を質保証,質向上の視点から段階別に評価をしていくということでございます。
6ページのフローについては,前回もお示ししましたので割愛させていただきます。
7ページ目が,大学全体の評価,ここについても前回提示させていただきましたので割愛させていただきまして,9ページ目の学部ごとの「教育の質」の評価でございます。ここにつきましては,これまで学部ごとの段階別評価の考え方ということで3段階としておりましたけれども,前回の御議論も踏まえまして,委員の先生の中から4段階のほうがいいのではないかという御意見がありました。
我々といたしましては,今回「新たな評価」を導入することに伴い,各大学がそれぞれいい取組をこの評価を通じて実施していくためのインセンティブになるような形を取っていきたいと考えてございまして,新たに赤色の部分を追加させていただいたところでございます。
前回は灰色の部分と緑色の部分と青色の部分でございましたけれども,青色の部分が「学生の成長につながる優れた取組を通じて高い教育成果を上げている学部」で,赤色の部分は,優れた取組をしている一方で,まだまだ教育成果が期待されているところまでは出ていないかもしれませんけれども一定の成果が上がっているところを2つ星という形で評価してはどうかと考えているところでございます。
評語については,案として星ということでどうかということで提案しておりますけれども,高校生や企業等の社会にとって分かりやすい評語にする方向で検討いただきたいと考えているところでございます。
続きまして,11ページでございます。先ほど言いましたように,質の保証の視点と質の向上の視点から評価していくということでございまして,質の保証の視点につきましては,これまでも4つの基本的な方針,7つの評価基準,15の評価項目を御議論いただいたところでございまして,これに基づいて1つずつ評価をいただくということを考えてございます。
併せて,質向上のほうは,大きく3点で評価していくということで整理させていただいたところでございます。学生の成長につながる優れた取組を根拠をもって示せているか,その取組を通じて教育成果を上げているか,その取組と教育成果の関連性が示されているかという3点から評価してはどうかと考えてございます。
教育成果というものについては,一例といたしましては,まずは在学中の学生一人一人が知識・能力をどの程度身につけたかという学修成果,いわゆるディプロマ・ポリシーに掲げる資質能力をきちんと身につけているかどうかというところをきちんと各大学で自己点検していただいて,それを大学に示していただくと。併せて,受けた教育・支援の満足度や,DPに掲げる資質能力を身につけた人材がちゃんと社会に出ていってきちんと貢献できているか,そういう度合いもいろんな根拠資料に基づいて示していただいて質向上の点を評価していくということを想定しているところでございます。
いずれにいたしましても,「新たな評価」を実施するに当たっては,各大学・学部において「卒業認定・学位授与の方針」,すなわちDPに掲げる資質能力がきちんと現在の社会や地域のニーズに沿ったものになっているかどうか,学修成果とか到達度が質向上の視点で見ていくに当たっても可視化できる形になっているかどうかという観点から改めて見直すことが求められるべきと考えているところでございます。
続きまして,質保証の基準・項目でございますけれども,ここについてはこれまでも御説明してまいりましたので割愛させていただきます。
15ページも,質向上の視点の例を示しているものでございますので,ここについても割愛させていただきます。
その上で,16ページの質保証・質向上の基準等の考え方でございますけれども,質保証につきましては,法令等で求められている水準を基準にしているものでございますので,基本的には全ての評価機関が同一の基準に基づいて評価していただきたいと考えてございます。
ただ,学位の分野によって水準が異なる,基準を追加する必要があるということについては追加を可能としたいと思ってございますけれども,基本的には,その際は全ての評価機関において同一の基準になるような調整がなされる必要があるだろうと考えてございます。
質向上につきましては,各大学は非常に多様性を持って様々な教育活動・研究活動をされているところでございますので,質向上の視点の評価は各高等教育機関が掲げた多様な養成すべき人材像やDPを踏まえて成果を上げているかということを評価していきたいと考えてございます。
併せて,教育プログラム単位で国際的な認証等が行われているような取組につきましては,質向上の視点から評価してはどうかと考えてございます。
いずれにしても,教育成果の例,段階の判定基準等につきましては,評価機関間で目線合わせを進めていく必要があると我々としては考えているとこでございます。
その上で,次の17ページでございます。段階別評価の対象でございますけれども,これにつきましては夏にまとめた議論の整理でも示したところでございますけれども,基本的には養成すべき人材像,ディプロマ・ポリシーで掲げている能力が身についているかどうかというところを考えるのであれば,本来であれば学位プログラムごとに評価を行うべきなんですが,現在の高等教育機関においては,学部が「教育研究上の基本的組織」として設置されていて,基本的には質保証の責任者は学部長とされている場合が多いということ。あとは,設置の際にも学部・学科単位で認可されているという現状を踏まえた上で,まずは学部,短期大学の場合は学科を原則として「教育の質」の評価を行うというふうに考えてございます。
学部の評価においては,以下に示している21の分野に基づいて評価してはどうかということを我々はとしては考えているところでございます。
その上で,18ページでございますけれども,ここまで質保証・質向上の視点から評価をしていくということで示したところでございますが,どういう資料を使って評価をしていくかというところについて,委員の皆様と共通認識を持たせていただきたいということで18ページの資料を作成させていただいたところでございます。
基本的には,各学部において,「新たな評価」の評価項目,根拠資料例に基づいてまずは自己点検を行っていただくと。ローマ数字1から5にあるような評価基準・評価項目に沿って自己点検をしていただいて,根拠資料を提示いただくということを考えております。
併せて,各項目において,質保証の観点から書いていただくだけではなくて,質保証があった上で質向上の取組があるということを我々としては考えてございますので,それぞれ評価項目の中で質向上の取組があるものについては併せて書いていただくと。その上で,一番下でございますけれども,教育成果の内容と取組の関連性をまとめて書いていただくと我々としては想定しているところでございます。
基本的には,これから評価機関の皆さんともまた調整をすることになると思いますけれども,我々としてはできる限り評価機関が評価するための追加の資料を大学が作成するということは基本的には求めない方向で,基本的な自己点検・自己評価,そこで使った根拠資料を使いながら評価をしていただきたいと考えているところでございます。
以上が,評価の基準・項目等についてでございます。
19ページからが,評価の主体でございます。ここは,前回お示ししておりませんので,新しい項目になるところでございますけれども,「新たな評価」制度においては,今まで大学全体の評価と,併せて学部の評価というものを見ていくことが必要になってまいります。ですので,それぞれの学位の分野の評価をしていくということになってございます。
その際に,今,学位の分野の評価に御尽力いただいている機関が様々ございます。今御出席の中村先生のJACMEなど,まさにそういうところかと思いますけれども,我々といたしましては,機関プラス学部・学科を評価していくに当たって,今の評価に携わる様々な機関の総力を結集する形で新しい評価を進めていきたいと考えているところでございます。
ですので,我々といたしましては,これまで大学全体の評価,学部別の段階別評価を総合的に担う総合評価機関を想定しておりましたけれども,併せて特定の学位の分野を専門的に評価する特定分野評価機関を新たに創設してはどうかということを考えているところでございます。
基本的には,特定分野評価機関につきましては,特定の学位の分野にひもづく学部の段階別評価を実施していただくということを想定しております。総合評価機関は,大学全体の評価及び学部ごとの段階別評価を実施するということを想定してございます。
これをどういうふうにワークするのかという点が21ページでございまして,大学の中で様々な学部がございます。基本的には総合評価機関のほうに先ほど言いましたような大学全体の評価を受けていただき,学部ごとの「教育の質」の評価をしていくということでございますが,例えば医学,歯学,薬学,看護など,特定の学位の分野を評価する主体として特定分野評価機関があるということであれば,医学部であれば医学関係の特定分野評価機関,歯学であれば歯学関係の特定部位評価機関に受けていただき、そこの学位の分野について段階別評価をしていただくということを考えてございます。
それに伴い,例えば特定分野評価機関,医学や歯学を受けるのであれば,総合評価機関においては医学と歯学の評価はしていただかなくて構わない,特定分野評価機関の評価に置き換えるという形にしたいと思います。
それに伴って,総合評価機関においては,例えば医学・歯学については特定分野評価機関の評価に置き換えるということであれば,医学・歯学の評価の体制については軽減,もしくは場合によってはなくてもいいというように評価体制の軽減を図っていきたいと考えているところでございます。
こういうような形で,今の評価機関,いわゆる分野別認証評価機関,併せて,認証評価機関ではないですけれども,様々な形で「教育の質」の評価に携わっていただいている団体の方々の力を借りながらこの新しい評価を動かしていってはどうかということを我々としては考えているところでございますので,御提案をさせていただいたところでございます。
その上で,次の22ページでございますけれども,こちらのイメージは総合評価機関の評価を想定しておりますが,評価機関につきましては,基本的には21の学位の分野を踏まえた評価員を集めてピア・レビューを実施いただきたいと考えてございます。
当然,先ほども言いましたように,特定分野評価機関の評価に置き換えるのであれば,その分野については軽減するとか,場合によっては評価員を不要とするというような手段も検討しようかなというふうに思ってございます。
併せて,評価員の確保につきましては,現在の評価機関の皆様も非常に御心配されるところでございますので,我々文部科学省としても,大学関係者に幅広く評価の協力を促していくことも検討していきたいと考えているとこでございます。
評価機関におかれましては,それぞれの学位の分野を踏まえた評価員を集めて,例えばここにあるA大学を評価する際には,A大学は理工学部がございますので,学位の分野としては理学関係と工学関係があるということで,理学関係,工学関係の専門家の方に評価いただくと。文学部は文学関係の分野がございますので,文学関係の専門家に評価いただくと。
併せて,学際領域のような,分野横断的な,例えば国際学部のようなものにつきましては,この学部をつくるに当たっては学位の分野が付与されているところでございます。例えば,国際学部については,グローバルコミュニケーション学科,グローバルビジネス学科においては,それぞれ文学関係,教育学関係,社会学関係,経済学関係というように分野が付されているものでございます。ですので,分野に沿った評価員の方々を合わせる形で学部の評価をしていただきたいと考えているところでございます。
今回お示しした図につきましては,特定のA大学の学部ごとに評価員を張りつけるようなイメージで作っておりますけれども,場合によっては評価機関がそれぞれ文学関係の委員会をつくる,法学関係の委員会をつくる,経済学関係の委員会をつくって,それぞれの大学の学部をその委員会で評価するなど、評価のやり方については,各評価機関の裁量に委ねたいと考えているところでございます。
20ページにお戻りいただいて,今回「新たな評価」をするに当たって,1つ目の丸の2段落目になりますけれども,これだけ大きく制度を変えてまいります。評価の基準・項目,評価の対象も含めて変わっていくということでございますので,ここにつきましては,当然今の評価機関も含めて,再度文部科学大臣から評価機関の認証を行いたいと考えているところでございます。
併せて,23ページに行っていただきまして,現在の認証評価機関につきましては,認証された後は自己点検・評価を定期的に行って,結果の公表をしていただいております。我々といたしましては,質の保証を評価していただくためにも,評価機関のPDCAサイクルをさらに確立・機能させるためにも,定期的に評価機関が適格であるか否かというところを,今の定期的な自己点検・評価の延長として文部科学大臣が自己点検・評価の確認をしていくということを明確化していきたいと考えているところでございます。
次の評価機関間での調整でございますけれども,評価機関が複数存在する場合においては,先ほどの質向上もそうですが,質保証については評価基準をある程度統一していきたいと思ってございますけれども,質向上と併せていろんなところの目線合わせを,評価機関間で調整を図ることが必要になってくると考えてございます。これにつきましては,文部科学省も調整についてできる限りの支援をしていきたいと考えているところでございます。
続きまして,25ページでございます。評価結果の公表でございます。
これにつきましては,前回もお示しさせていただきましたけれども,データプラットフォームにおいて一元的に公表していくと。かつ,学生が必要な情報に到達しやすくするためにソート・検索できるようにしていくというものでございます。
併せて,公表の内容も,例えば評価の具体的なポイントを示す形で分かりやすく示していきたいと考えているところでございます。
26ページ目以降でございます。先ほどもちょっとお話ししましたけれども,これから「新たな評価」を行っていくに当たって,我々としては効果的・効率的な評価になるようにデータプラットフォームを整備・活用いただきたいと考えているところでございます。大学にデータプラットフォームに様々なデータを入力いただいて,評価機関が入れていただいたデータ,いろんな資料・書類等を閲覧して,それに対して評価をしていただいて,そこに対する情報公表をデータプラットフォームで一元化していくというふうに考えているところでございます。
これをすることに伴って,全国学生調査の結果データなど,文部科学省がデータプラットフォームに必要なデータを一元的に入力することによって,入力負担の軽減を図り,またシラバスチェックや,教員数などの定量的な確認などを自動計算機能で行うことで評価において負担がかかっているところの軽減を図っていくことで,本来見ていただきたい定性的なところを評価機関にしっかり見ていただくためにデータプラットフォームを構築して,そこに注力いただきたいと考えているとこでございます。
具体的な流れを示したものが28ページでございますので,後ほど御参照いただければと思います。
最後でございます。29ページでございますけれども,先ほど評価主体のところでお話ししましたが,今回の「新たな評価」は,今の機関別認証評価をベースにしながら,学部ごとに評価をしていくということを我々としては想定してございます。なので,より学位の分野に近づいた形での評価も併せてしていただくということを想定してございますので,ここにつきまして,2つ目の丸でございますけれども,現行の機関別認証評価と分野別認証評価をより近い形,つまりその機能を両方持った形の「新たな評価」制度となってございますので,現行の両評価制度については統合を図る形で検討していきたいと考えてございます。
併せて,その他認証評価以外の評価につきまして,例えば国立大学法人評価における教育に関する現況分析などのような重複があるところについては,その解消も併せて検討していき,大学界全体として評価への負担軽減を図っていきたいと考えているところでございます。
以上,我々のほうでは,現時点で「新たな評価」制度の全体像をお示させていただきました。
補足いたしますと,現時点での基準等は,基本的には学部を想定しております。大学院につきましては,今大学院部会のほうで検討しているところですので,その点も御留意いただき後ほど大学院部会の議論をこちらのほうにフィードバックしていただきながら,最後まとめていきたいと考えているとこでございます。
私からの説明は以上でございます。
【森主査】 ありがとうございました。
これまで議論してきた全体像がようやく見える資料になりました。まだまだ詰めなければいけないことはたくさんあると思いますけれども,この後,まずは意見交換の時間とさせていただきたいと思っております。
まずは資料を前半と後半に分けさせていただきまして,18ページまでのところはこれまで議論してきたことになりますので,こちらに関しましては,まずは各委員から,御意見や御質問等をくるっとまとめていただいて3分程度でお話をいただくということをお願いしたいと思います。
その後,評価主体のところは新しく出てまいりました資料でございますので,こちらは残りの時間でまたフリーディスカッションという形にしたいと思います。
皆様,そのような形で進めさせていただいてよろしいでしょうか。
では,委員名簿順にこちらから指名をさせていただければと思います。笠井委員,葛城委員,小林委員,斎藤委員,嶌田委員,中村委員,林委員,松浦委員,溝口委員,そして浅田委員,私という順番でお願いをいたします。
では,まず笠井委員からよろしくお願いいたします。
【笠井委員】 ありがとうございます。私は, 4段階か3段階かという話のときに,3段階がいいのではないかと言ってまいりましたので,それとの関係で,今回の10ページの4段階についてどう考えるのかということについて恐らく問われるだろうと思います。
私,前回申し上げましたように,前回の資料ですと,成果が上がっているとは言えないけれども取組は優れているという評価をすること自体が,それを受ける大学にとってマイナスになるところもあるのではないかという懸念を申し上げました。
それを前提にしますと,今回2つ星のところは,「高い教育成果が期待される」という表現になっていまして,成果に着目されているということは,これであれば私の言ったような懸念というのはある程度拭われているという気はします。
あと,10ページの右下のほうにグラフみたいなものが載っていまして,「教育成果(アウトカム)の程度」と書いてあって,青と赤は程度の違いであるということが分かります。そうすると,それはそれで一つの考え方だと思いますので,これについて,4段階は駄目だと反対するつもりはございません。
ただ,「高い教育成果が期待される」という表現で程度の違いということがうまく表現できているのかという辺りであるとか,期待されることというのをどういうエビデンスに基づいて大学は示して,また,大学はもっと高いところを目指して示すのだろうと思いますけれども,評価機関が,期待されるけれども高い成果が上がっているとは言えないという評価をどういう根拠でするのかという辺りの度合いというのは,実際上なかなか難しいかなという感じもしております。私自身は,どういうふうにするのかについてよい知恵がなくて大変恐縮なのですけれども,その辺り,この後の先生方のお話も伺ってさらに考えたいと思っております。
それと関係するのですけれども,細かい話ですが,3つ星のところの「高い教育成果を上げている学部」の「上げ」の字が,「上」なのか,挙手をするの「挙」なのかというところが気にはなります。辞書によってはどちらも同じだと,結果が出ていることだというふうに書いてあるものもあります。けれども,ネットで検索したりすると,ニュアンスの違いかなと思うのですが,「上」だと今までより上がっているという,まさに上下関係みたいなものを意味すると。「挙」のほうだと,結果が出ているというふうに端的に意味するというようなことが書いてあるものもあって,これらのうちだと,私のイメージとしては,今まで議論してきたのは「挙」のほうではないか,資料の「上」ではないのではないかという気もしていますので,先生方がどう思われるかも含めて伺ってみたいと思いました。
資料については以上でございますが,最後に,3月4日に法科大学院等特別委員会がございまして,そちらでもこのワーキンググループの動きについて文科省の方から御説明をいただきまして,現在の認証評価との関係も含めて議論がされました。そちらのほうの委員も大変関心を持って取り組んでいることを御紹介して,私の話を終わらせていだきたいと思います。どうもありがとうございました。
【森主査】 笠井委員,ありがとうございました。
続きまして,葛城委員,よろしくお願いいたします。
【葛城委員】 私から,大きく2点お話ししたいと思います。
まず,今,笠井委員からもお話のあった10ページのところの4段階の話ですが,この図でいくと,インセンティブを検討していますということで,これはずっと言ってこられたことだと思うんですけど,具体的に何を考えるかということをそろそろ具体的にイメージしてもいいかなと思っているところです。
何でこんなことを言うのかと申しますと,結局これを何年から始めるかということがあって,しかもそれを早く受けて3つ星を受けたところに,インセンティブが生じるというときに,その時点でほかのところとの明確な差がつくことがどうなんだろうということとか,インセンティブが具体的じゃないと議論できないなというふうなことをちょっと思いました。
あとは,これまでも少し気になってはいたんですが,第4期が走っている中で第5期のこの新しい評価を動かそうとすることをどういうふうに捉えておられるのかなということ。つまり,第4期の中で,試行的に第5期に行ってもいいですよというふうに考えておられるかどうかという,その辺りも,さっきのインセンティブの辺りと相まって気になるところです。
もう一つが,11ページの質向上の視点のところで,この前これに似たような資料を見て気になって質問しようかなとも思っていたんですが,何が気になっていたかというと,質向上の視点として上に挙げているものと,下の四角で囲んでいる教育成果というものの関係性がどういうものなんだろうなということをちょっと思っていました。
というのが,教育成果の中に「受けた教育・支援の満足度」というものも入っていて,満足度が高ければ高い評価を受けることになるのかな,一方で学修成果が上がっていることを前提としてさらに満足度があることが駄目押しの根拠になるのか,その辺の関係性みたいなことがよく見えないなというふうなことを思っていました。
結局何が言いたいかというと,質向上の視点,ここに書いてあることで,4段階で評価するということが果たして本当にできるのかなということを,こういう文言を見ると改めて思うところで,そういうこともあって,前回は, 1周目は少なくとも3段階のほうがいいんじゃないかということを申し上げていたところです。
以上です。
【森主査】 ありがとうございます。
続きまして,小林委員,お願いいたします。
【小林委員】 まず,ここまでおまとめいただきまして,ありがとうございました。大変だったと思います。
その中で,先ほど最初に御紹介いただいた参考資料1-2の私立大学の在り方検討会議のところの41ページが,まさに今回の評価の理念のところを表しているというふうに思います。現状をもとに考えるのではなくて,将来,10年後とか15年後を見据えてバックキャストで見たたときに何が必要かという視点で考えるのが重要かなと思っています。
これから18歳人口が特に2033年以降大きく減ってくるとなると,地方,小規模,中小といったところがかなり影響を受けてきます。しかも,そういう地域は,これまで一元的に,いわゆる偏差値みたいな入り口の尺度で見られたものが,なかなかそういったものが当てはまらなくなってくる地域もたくさんあると認識しております。
そうした中で,知名度や規模,そうしたものにとらわれずに学生を受け入れて、学生自身が成長している教育力のある大学をどのように評価していくかというところが今回のポイントになると思っています。
その中で,今回は大学と学部というところの2階建てで見るということと,質保証と質向上というものの2つで見ていくというところがポイントかなと思っています。特に大学と学部のところでいうと,現在認証評価機関が幾つもあるのは,設置者が分かれていて,リソースの投入とか,中期計画の評価期間などが違っているというところで評価機関がこれだけ必要になっていると思います。そこら辺,次の19ページ以降のところでいろいろ出てくると思うんですが,そうしたところの認証評価期間の間での基準の目線合わせみたいなものをどうしていくのかというのが,いろいろ大学を回っていると現場レベルでの不安というところがあるので,どのように調整していただくというのが一つ重要かなと思います。
2つ目が,10ページ目の学部別の評価のところで,グレーから赤色まで4段階でありますが,グレーのところに「要改善」と書いてあります。これまでは不適合という言葉があったと思うんですが,不適合という言葉が今どこにもなくて,不適合というのはなくなって「要改善」にするのか,それとも大学の評価のところで不適合があって,学部のところでは「要改善」とするのかどうなのでしょうか。これまでは大学は文科省が見て、学部については認証評価機関が見るというようになっていたと思うのですが、18ページ以降には評価機関が大学も学部も見るとなっていますので,そこら辺のプロセスがよく理解できなかったように思いました。
将来を考えていくときに,もう1個だけあるのが,先ほど,学位プログラムじゃなくて学部別というのは,組織がそうなっているからというお話だったと思おもいます。ただ、将来を見据えて考えると柔軟な組織改編を目指して、教員の所属と学生の所属を分ける教教分離みたいなことも検討されている大学が多数あるとお伺いしています。そういったところに対して評価をどのように考えていくのか,当てはめていくのかというのも一つ課題になるのかなと思いました。
以上でございます。
【森主査】 ありがとうございました。
では,続きまして,斎藤委員,お願いいたします。
【斎藤委員】 おまとめいただきましてありがとうございました。
少し疑問に思ったところをまず端的に幾つかコメントさせていただければと思うんですけど,10ページ目のところなんですが,私は4段階にすることにどちらかいうと賛成側でございます。2つ星と3つ星,ここをいかに区分けしていくのかというところは結構丁寧な説明が必要かなと思うんですけれども,今のところ,書いてある文言ですと,「優れた取組を通じて高い」までは2つ星と3つ星で共通して,その後が「教育成果が期待される」というのと,「教育成果を上げている」という区別になっております。
それに対して,下のほう見ると,教育成果の程度というふうに読める形になっています。こちらの図を読むと,教育成果の度合いが高いところほど3になりやすいというふうにも読めるんですが,「期待される」と「上げている」というような形でいうと,エビデンスをしっかり示せるのかどうかというような違いというのも出てくるかなと思います。教育成果として期待されるようなすごい取組はしているんだけれどもまだエビデンスとしては示すことができないですとか,そういった学部もあるかもしれません。そうしますと,下の図で,「根拠を伴う教育実践」というところでも,全くデータを示せなかったらどうなるのかみたいなところ,この辺りの区分けというのが今後議論の対象になってくる必要があるかなというふうに思いました。
次なんですが,スライド11なんですが,先ほど笠井委員からもありましたように,教育成果と学修成果の違いというのは私もすごく気になっているところでございます。両者が一緒だという論者もいると思うんですけれども,私は明確に区別したいなと考えておりまして,特に学修成果といっても,到達度を示す場合と,Value Added,成長を示す場合の2つに分けられるかなと思います。大別すればいいんですけれども。そういったときに,学修成果というものが何を指すかというところによって,それを教育成果にどのように議論として結びつけていくのかというところが,実際これから議論していかなければいけないところかなというふうに思います。
あと,スライドの15枚目なんですけれども,まさに今のところに関連して,教育成果(アウトカム)を示す根拠のデータ例ということなんですが,ここに書いてあるデータというのはすごく難しいなと私は思いました。
実際これをどうやって分析して示すのかというところまで想定した場合なんですけれども,例えば大学内・学部内のデータで済む場合と,どこかの機関,あるいはベンチマークとなるようなところと比較しなければ論じられない部分というのも出てくると思います。
例えば,「学生の就職状況,進学率,専門分野の進路と高い関係性があるか」なんですけれども,例えば医療系の学部になってきますと,卒業したらほとんど医療専門職に就くという形で,ほぼほぼ大学内では分散がない状態,ほとんどの学生たちが就職するみたいな形になった場合に,高いのか低いのかというところは,もともと成績が高かった人が就職しやすいとかではなくて,基本的に皆さん就職しているという形になる。となると,学部内だけの検討では高いか低いかというのは論じることができないはずで,そうしますとベンチマークとなるような別の大学・学部との比較みたいな形になってくる可能性もあるかなと。そうしますと,大学内で完結することのできるデータの示し方というのと,比較しなければいけないものというのがあった場合に,それは比較可能性があるのかみたいなところまで必要になってくるかと思いますので,こういった細かい議論というものが今後必要になってくるかもしれないなというふうに思いました。
ここまでの中では以上です。
【森主査】 ありがとうございました。
続けて,嶌田委員,お願いいたします。
【嶌田委員】 嶌田でございます。この前の宿題を絡めてお話しさせていただきます。
この前,TEFの金については、どのような場合に金なのですか、というご質問があったのですがうまく説明できませんでしたので補足させていただきます。要するに、中心的にやられている誰それ先生がいるから高い質の教育が回っていますみたいな話ではなくて,属人的ではなく安定して一定程度の質の教育をきちんと組織的に提供できているかどうかということが金の一つの決め手のようです。だから,学生データが年によってすごく変動していますよとか,学部によって全然違うみたいな状態ではなくて,明確に卓越だし,一貫して強いという,そういうときに金がもらえるというような感じでした。
そう考えると,安定して質の高い教育を提供できる能力を有しているのかどうかという,ここのところが教育の質の高さのポイントなんだろうなと思います。さらにそういう状況を測って,モニタリングして,手直しできるような能力がちゃんとあるのか,それできちんと質を向上させるということのようですね。
去年の11月に,日本学術会議から研究評価について、インパクトファクターや被引用数など,そういう数量的なものから研究成果をきちんと継続的に生み出せる能力,つまりケーパビリティ,要するに質を継続的に生み出せる能力を組織として持っているかどうかというところが重要なんだみたいな話が提言として出たのですね。それを読んでいて,確かに教育もそうだよなと思いました。研究もそうですけど,質保証とはケーパビリティだと思うので、それをどのように確保して発展させるのか。そこのところが,教育だろうと研究だろうと大学のマネジメントという中では本当に重要なんだろうなと。
もちろん質を高める環境だけがあればいいわけじゃなくて,当然今がどうなのかということも必要だと思います。要するにアウトプットも必要ですし,プロセスもアウトカムも必要ですし,当然社会に対して高等教育がどう影響を与えたのかという,そういうインパクトも当然重要ですけれども,やっぱりケーパビリティがキーワードなのかなと最近ちょっと思いましたという感じです。
恐らく,個からチームへというシフトなのかなと。要するにディプロマ・ポリシーといいますか,そういう目標があるわけですよね。例えば、サッカーチームに例えば,チームがあって,みんなが勝ちたいと思って,勝ちたい気持ちはあるんですけど,でもいろいろ試合運びって考えなきゃいけないわけですよね。だから,俺たちのサッカーをやりたいとかいう話がありますけど,じゃ,俺たちのサッカーってみんなどういうものなのか共有して、理解してサッカーをやっているの?、みたいなところがあるのかな、と。それぞれの大学でいろんな役割がある,カラーがある,そういうことを先生方が理解して,うちのチームはこういうことをやって,こういうふうにやってこう,こうやって勝っていこうみたいな感じの,1人が頑張ればいいんじゃなくてみんながちゃんとコンスタントに頑張っていくみたいな,そういうところがあれば質も保証できるし,質も向上していくのかなというのが,宿題を考えながら思ったことでございます。
以上でございます。
【森主査】 ありがとうございました。
続きまして,中村委員,お願いいたします。
【中村委員】 ありがとうございます。まず,これまでの議論を精緻におまとめくださって,事務局の方々に感謝申し上げます。
10ページのところにありますDPで定めた学修成果に整合した学習者評価を実施している,「教育の質」を段階的に評価するというこのプロセスなんですけれども,医学教育の分野別評価を私はこれまで実施してきまして,その経験から申し上げますと,これをどこまで評価するかって,実は意外にとても難しいというふうに感じております。
直接評価と間接評価を適切に組み合わせて評価するということですけれども,間接評価だけで学修成果の達成は評価できませんし,かといって評価の正確性・厳密性をあまりにも求めますと負担感と徒労感だけが強くなってしまうと思います。
評価基準が法令かどうかという議論もございましたし,これまでどう正確に測ろうという議論をしているところで,もしかしたらちょっとずれてしまうかもしれないんですけれども,基準によっては,程よい評価といいますか,あまりにも正確性だけを求めるのではなくて,無理のない評価ということも,どこかそういう落としどころを見つけていくようなことも必要なのではないかなと,自分自身で今評価をやっていて感じるところがございます。そのためには,エキスパートジャッジみたいな,ある程度責任を持って評価できる評価員が必要になるでしょうし,そこを議論する場も必要になるんじゃないかなと思います。
あと,もう一つ,前回の議論にもございましたけれども,評価基準自体が大学にとってこういうことをしてほしいと強く求めるメッセージになりますので,基本的には御提示いただいた評価基準にのっとるということで分野別の評価も理解しておりますが,やはり各分野,例えば医学教育ならではの特徴であるとか,各大学のグッドプラクティスを評価できるようなある程度の基準の柔軟性ということをぜひお考えいただきたいと思います。そうでないと,基準を満たすことだけに一生懸命になってしまって,実際の質向上というのはなかなか図れないのではないかなと思います。
ですから,学習者中心の評価であるとともに,学生あるいは大学を支援するような評価制度になるようにこれからも議論を展開できればと思います。
以上でございます。
【森主査】 ありがとうございました。
続きまして,林委員,お願いいたします。
【林委員】 ありがとうございます。2点申し上げたいんですが,2点申し上げる前提として,今回の新しい評価というのは,特に評価をする機関の側からすると大分変わっているように見えるんですが,大学側から見ると,私はある程度の継続性がこれまでの認証評価との関係であるんじゃないかなと思っています。
基本的に文科省ではなくて評価機関が評価をする形ですし,大学の中では自己評価として,3ポリシーに基づいて自己評価をして,それが評価をされるという形ですし,実際これまでも内部質保証を求めていく中で,各大学の中では学部ごとの自己点検をやって,それを内部質保証としていたので,そこも変わっていないと思います。4段階の判定というのはありますが,ただ,これまでも外から優れた点は何かというのは指摘されていたので,その数を数えれば段階判定にすることもできるので,大学としては実は言うほど変わっていないんじゃないかなとは思っています。
だからこそ,懸念しているのが,これまでの認証評価がもしあんまり機能していなかったところがあるとすれば,ある種ルーティンワークに大学のほうにはなってしまっていて,基準に対して問題なくできていますということを書いておけばパスできるという,そういう形になっていた可能性がるとすれば,今回評価を大きく変えたとしても,大学の受け止めがそうであったら実質的にうまく機能しないようなことになってしまうんじゃないかなということを懸念しているところです。
具体的に言いますと,18ページ等に自己評価の様式があるわけですが,これをどう書いていくかというところだと思っています。具体的には,2つあると申し上げましたが,まず1つが単位の問題で,先ほどから多くの委員のところで学部単位という議論がありましたが,実際に3ポリシーを見ていこうと思うと,カリキュラムを見るので,学部は大き過ぎて,理学部の中には物理もあれば化学もあれば生物もあり,それぞれ全然違います。そうすると,学部というのはどうしても中途半端な単位であって,今回だと学部の中で内部質保証としてそれぞれのプログラムの質保証をしっかりとやっていっていただかなければいけないと。ただ,それが,これまでのように問題ありませんというふうにただ主張するのではなくて,学術会議が出した参照基準であったり,あるいはほかのものであったり,しっかりとそういうものに照らして,場合によっては学部の中で外部評価員を頼んで外部評価を実施して,それを根拠として示していくとか,学部であってもその中でしっかりとプログラム単位の質保証をして教育を高めていくんだという,そういうものが求められているんですよという,そこまでのものが18ページで見えるかというと見えないなというのが1個の懸念点です。
それから,もう一つは,先ほど嶌田先生がケーパビリティの話をされて,あのときも,恐らく学術会議で研究力という話をしたときに,いろいろと研究動向が変わる中で,ダイナミックに研究を行えるような,そしてサステナブルに研究が行えるような力が必要だという,そういう話をしたんですが,それと同じで,教育力ということを考えるときに,これほど社会が変わっていく中で目指すべき人材像というのは大きく変わっていく。その中で,しっかりと教育を変えて,そして望まれる人材を育成していくという,そういうことが求められるんだと思うんですが,ただそこもちょっと弱くて,ともすると今やっていることで問題ありませんよねということで変えませんよという話につながっていく形に18ページの様式だとなってしまう可能性もあるなと思っています。その辺り,この評価でちゃんと今の時代に即した人材育成が求められているんだというメッセージを大学と評価機関の間で共有して実施していくという形にできればいいなと思っております。
以上です。
【森主査】 ありがとうございます。
続けて,松浦委員,お願いいたします。
【松浦委員】 皆さんおっしゃっていることですが,この複雑な議論をここまできちんと整理をしていただいて,心から敬服しています。その上で,今後きちっと議論したほうがいいということ,特に質の向上に関わることについて大きく2つのことを申し上げようと思います。
今までの委員の御発言にも何度もあったことですが,学修成果・教育成果というのをどう捉えていくのか。アウトカムズというのは,教育学的に見ても,21世紀第1四半世紀のキーワードではあったと思うのですが,特に生成AIが学習や教育の場面に入ってきたときに,同じ学修成果・教育成果の概念ではもう通用しない。今後,この新しい評価制度が5年後に始まるのか,あるいは完成するのに10年かかるのか分からないんですが,今の教育学の国際的な動向を見ていると,スタティックな静的な成果や内容,コンテンツよりも,もっと学習のプロセスを見ていこうという傾向が非常に強くなってきている。
ですので,そうした新しいアウトカムズ,アウトカムズと呼べるのかどうかも含めて,学習をどう評価するか,教育をどう評価するのかというときに,プロセスをどう見るかについてのエビデンスをどう考えていくのかということを見通さないと,これまでと同じ考え方で学修成果・教育成果ということをここでやっても,結局スタートするときには通用しなくなっていくのじゃないのか。全く生成AIを使わないで,自頭で自力で考えている学生もいれば,非常に安易に使う学生もいるし,一方で使いこなして学習をしている学生,それぞれ結果が大きく違う場合もあれば,ほぼ結果的には同じという場合もあるときに,大学とか教育の現場が育てなきゃいけない人間の知性とか知力というものをここでどうやって評価していくのかということをもう少し議論しなければいけないのかなと思います。
だから,成果というものについて,我々は新しい時代に,どういう考え方を持つのかというのを,ぜひ次回以降の議論の中で考えてみたいと思っています。
それとの関連で言いますと,個人的には事務局に意見を申し上げたんですが,18ページの質向上に関わる成果というのを,点検評価の各評価基準や評価項目と並列的に項目をつくってしまうと,どうしても限定的というか,既成の評価基準の中での学修成果・教育成果というものからあまり脱出できない。今、林委員がおっしゃったように,人材像がどんどん変わっていくときに,これまでの評価基準自体を超えていくような試みをしているところも評価できるような形にしていくことが必要で,評価は評価なのでここへ書き入れていくということも大切ですけれども,既存の評価の枠組みを超えたようなグッドプラクティスにもちゃんと目を向けることができるような工夫というか,仕組みをつくっていくことが必要かなというふうに考えました。
以上です。
【森主査】 ありがとうございました。
続きまして,溝口委員,お願いいたします。
【溝口委員】 溝口です。もう大分いろいろな先生から御発言があったかなと思うんですけれども,私もちょっと気になったところで1つと,あとはほかの先生の御発言を聞きながら思ったところで1つ。
まずは,ほかの先生からも多く出ていましたけど,10ページの質向上のところの右下にありますグラフで,今までもグラフはあったんですけれども,2つ星,3つ星が一体どこに位置するのかというのが今回の資料で初めて出てきたと思うんですが,こう見ていると,教育実践の状況と教育成果で判定するというふうに上には説明されながらも,実践というのは当然できているよねということで,基本的には教育成果の程度のみで評価をするようなグラフになっているのかなと見まして,それが実際そういう意図なのか,そうではないのかというのは少し確認をしたいなというところになります。
そうなってくると,当然教育成果というものが優れたもの,あとほかの委員の発言にもありましたとおり,それを資料として準備できるのかといった,そういった議論になってくるのかなとは思うんですけれども,まずは図が示したものと上の説明というのがどのような関係にあるのかなというのは確認をしたいなというのが1点です。
あとは,質向上と自己点検のところの関わりになるんですけれども,先ほど嶌田委員の御発言を聞いていて思ったのは,質保証という観点では,恐らく認証評価を受ける段階できちっと全ての水準を何とか満たせたよねでオーケーだとは思います。ですが,質向上の観点からくると,ぎりぎり成果を出せた,もちろんそれ自体が優れたものであったとしても,それが毎年の自己点検の中できちっと改善されながらさらによくなってきているというレベルできちっと成果を出し続けるような取組なのか,この年度はすごくいいのが出ているけれども,そうじゃない,でも最高到達地点としてはすごくいい取組なのかみたいなところは少し意味が変わってくるのかなというのを聞いていて思いました。
何が言いたいかといいますと,自己点検をするというのが単年度の積み重ねということではなくて,恐らく昨年度の自己点検等を踏まえた上で,さらにそれが全体としてどうなっているのかと。今ほかの委員からもありましたけれども,その上でうちの学部というのはどういう教育成果をこの評価を受ける機関の中で出してきたのかみたいな形で,ここは少し負担が増えるのかなとは思うんですが,自分たちの中でそこを改めて考え直さないといけないところなのかなと。やっぱりそのぐらい今回踏み込もうとしている質向上というところは,しっかりと設計をしていって,それが必要なんだということは評価基準からのメッセージとして出していく必要があるのかなというのは,いろんな先生の御発言を聞いていて思ったところであります。
以上です。
【森主査】 ありがとうございました。
では,浅田委員,お待たせいたしました。
【浅田主査代理】 ありがとうございます。皆さん,いろんな観点でおっしゃられたので,私自身は,この約1年を振り返りながらお話を聞いていたんですけれど,よく皆さんの発散しがちな意見をこのようにうまく収束されたなということで,私は事務局に敬意を払いたいと思います。
もともとは知の総和の答申を受けて,そこで語られた理念を具現化するための「新たな評価」の議論をこのワーキングでずっと続けてきたんだと思います。今回の資料で,ほぼ全体像が示されたと思っています。
細かいところについては,皆さんおっしゃるように,気になるところとか,これはどうなのというところはあるとはいえ,今の時点でそこを突っ込んでもほとんど議論的には煮詰まっているかなと思っているんですね。だから,私の関心は実はもう次の段階に行っていて,基本設計はできたけれど,いわゆる実装の設計がまだでしょうと。そこが一番大事で,理想像は描いたけれど,本当に実現できるのかという,そこの話に行きたいなと思っているんです。多分それは後半の議論になってくるかなと思うので,また後ほどということで。
前半の資料で私が一番気になっているのは,以前も言っていてまた言っているねということなんですけれど,17ページなんですが,最初に「養成すべき人材像及びディプロマ・ポリシーが掲げられている単位としての学位プログラムごとに評価を行うべきである」とはっきり言っているのに,その次に,「現在の高等教育機関においては」ということで,一気に腰が引けちゃうんですね。これは何とかしてほしいなと思っていて,今回いわゆる令和の大改革ですよね。高等教育がここで大きく転換するということで,多分学校教育法の改正なんかもされるんだったら,ここでやっぱり変えな駄目でしょうと思うんです。
それはなぜかというと,はっきりしているのは,ずっと中教審の答申なんかで言われているのは,学習者中心の教育というのをずっと言われてきて,学習者中心の教育ならば学位プログラムしかあり得ないんですよ。学習者は,何の学位を獲得するかということでそのプログラムに入っていく。大学はそれを提供して,その質保証をする,あるいは質向上をするという議論をずっとしてきて,なぜまたここで学部に戻るのと。
先ほど教教分離の話も出ましたけど,要するに教員組織と教育組織をはっきり分けないと学位プログラムの概念は学生に示せないんですね。学生から見たとき,教員組織ははっきり言ってどうでもいいわけですよ。これは,要するに大学の都合で人事上にそういう組織を設けているだけであって,それはそれで設けなかったら設けておいたらいいんですけれど,教育組織としての学位プログラムというものをきちんと文科省が定義して,その考え方で運用するということをやらないと,いつまでたっても国際基準から遅れると私は思っています。
だから,この際,大改革をされるなら,学位プログラムというものをきちんと法令でも定義して,その下で「教育の質」ということを大学にも求める。大学が運用上学部とか学部長を置きたかったら,それは別にどうでもいいわけですよ。それは人事上の話だから。けれど,教育の学位プログラムに責任を持つ主体としての責任者は当然どこかにいるはずで,その人が責任を持って教育の質保証であり質向上をするというふうに大学自身が意識転換をしていくようなシフトをこの期間にぜひしてほしいなと私は思っています。
以上です。
【森主査】 ありがとうございました。
最後に,私のほうも3分だけお話をさせていただければと思います。
多くの委員からも出ておりましたが,この短期間でこの議論がまとまるのかということに関しては,私も不安を抱きながらも進めてまいりましたけれども,本当に活発な御意見をいただきまして,それを事務局が最後このようなことにまとめられたということに関しましては,本当に心からの感謝を申し上げたいと思います。本当に大変な作業だったと思います。
私は,皆様がおっしゃったようなことはこれからまた議論していくべきだと思っておりますので,違う観点からもお話をさせていただきたいと思いますけれども,特に3ページの議論の背景のところでございます。
ここに書いておられることは本当にそのとおりなんですが,私としましては,日本型の大学の質保証システムというマクロの観点も必要ではないかと思います。設置審からAC,そして認証評価といったような,こういうことで日本の大学は質の保証をしてきているんだよということは書いていただいてもいいのではないかなと思いました。認証評価と文科大臣が許可をした大学設置といったようなものは切っても切れないですし,設置をした後を評価をするという,こういうものの関係性というのは明らかにしたほうがいいのではないかなと思った次第でございます。
また,私立大学の在り方検討会議でも出ておりますが,私の若干の心残りとすれば,機能分化で話をしたかったなというふうには思っています。大学の質保証ということで,どの大学もみんなこれは守らなきゃいけないよねというものがあることは,私も十分理解はしております。ただ,その上で「新しい評価」は,大学が多様であり様々なミッションがあるということを踏まえ,今回DPまたは人材像というところでそれらをしっかりと押さえてねということがメッセージとなっています。将来的には、機能分化ごとの指標があってもいいのかなと思っています。
なぜかというと,機能分化した中で切磋琢磨していくことが重要ですし,機能が違う研究大学とボリュームゾーン大学を比べてもそこは何か生まれるわけではありませんので,研究大学ごと,またはボリュームゾーン大学ごとで切磋琢磨していく環境を作るということもあっていいのではないかと感じています。
そして,今回,いろいろとまだまだ混乱はございますけれども,機関別認証評価から,いわゆるもう少し小さな単位になるということであれば,学生を受け入れて,学習プロセスをずっと応援して,そして卒業時の質保証を行うという主体が,自分たちが行っている様々な活動を明らかにしていくということに私はすごく大きな意味があると思っています。これは,くしくも,嶌田委員がおっしゃいましたけれども,これまではある組織の数人が一生懸命頑張るといったような評価の在り方から,チーム戦でやっていくと。これは大変重要かつ実質的なFDだと思うんですね。ですので,ぜひぜひチーム戦を戦うためには,まず教育目標のしっかりとした見直しが必要ですし,それに対応するような組織の在り方も必要です。
そういう意味では,現状で新しい評価を受けてくださいということではなくて,始まるまでに巻き直しが必要で,それができる大学とできない大学で大きな差が出てくるのではないかなというふうに思っている次第です。
そして,今後も支援は,もしかしたら学術分野,今まで研究と教育が分離しているところもありましたが,学術がその分野を人材育成という観点からしっかりと支えるということも必要なのかなと思っておりますので,学術会議を筆頭としまして,様々な研究分野の組織,学会とか研究会とかになりますでしょうか,こういうところが,大学を超えて分野を支援する観点も必要になるのかなと思っております。
最後になりますが,評価は大学にバッテンをつけるシステムではなくて,大学を育てるためのメタ認知を促すシステムとして機能することが非常に重要ということでございますので,その理念をしっかりと引き継ぐような形で新しい評価をこれからも進めてまいりたいと思った次第でございます。
私からは以上になります。
ということで,今3分ずつ,大変短い時間でございましたけれども,いろいろと委員の思いを吐露していただいたということになります。まだまだこの議論,新年度に入りましても続くということを今予定されていると伺っておりますので,またお気づきの点がございましたらぜひ事務局までお寄せいただければと思います。
では,この後,19ページからですか,新たに今度は評価する側の話が出てくるということで,もしよろしければ事務局のほうから。
【鈴木大学設置・評価室長】 先ほど,それぞれの委員の皆様から非常に貴重な意見をいただいたと思ってございます。その中でも,何点か御質問がございましたので,そこについて答えられる範囲で答えた上で,この会議の時間もございますが,時間の許す限りで,場合によっては会議の後でも結構でございますので,御指摘,御意見をいただければと思っているとこでございます。
1つ目につきましては,葛城先生から,インセンティブはどういうものを想定しているのかというお話でありますけれども,基本的には文部科学省のほうで考えるべきところかと思ってございますが,1点,8月にまとめた議論の整理の中では資源配分も含めたというふうに書いてございますので,そのような観点からのインセンティブは我々として検討していきたいと考えているところでございます。
併せて,第4期とスケジュールとの関係でございますけれども,我々といたしましては,今回のこのワーキングにおいて,新しい年度でも引き続きより議論を深めていただきたいと思ってございますが,まとめた後に当然様々な制度改正等を行っていく必要がございますので,その上で評価機関もしくは大学のほうの準備も含めて新しい制度をスタートしていきたいと考えてございます。また、第4期のスケジュールとの関係につきましては,今まさに第4期の認証評価を進めておりますけれども,新しい評価がどういい形でスタートできるかというところについては引き続き我々のほうでも検討していきたいと思っていますし,評価機関の皆様とも意見交換をしながら考えていきたいと考えてございます。
小林先生から,「要改善」というふうになっているけれども,これについてはどう考えるんだとの御質問がございましたが,あくまで評語の例として考えたところでございまして,我々としましては要改善の学部があるということであれば,それは改善のために文部科学省のほうからいろんなやり取りをする中で是正を求めていくと。場合によっては,改善がなされたのであれば,それを再度評価していただくというサイクルになってくるかと思います。それを不適合と呼ぶのかについては,評語の名称の付け方と考えております。ただ,我々としては,あくまで灰色のところがあるのであれば,それは今の高等教育機関としては改善すべきところがあるということなので,今でいえば必ずしも適合というわけではないという認識でいるところでございます。
あとは,かなり多くの先生から,教育成果と学修成果の違いをきちんと整理すべきではないかと。ここについてはしっかり整理していきたいと思ってございますし,あとは溝口先生のほうからいただいた10ページのところの3スターと2スターの違いは何かといいますと,そこに示しているように,意図としては教育成果の一定の程度で3か2かというふうに分けるのかなと思ってございます。
我々としては,全く成果が上がっていなくてもいい取組をしていれば赤になるというわけではなくて,ちゃんといい取組をした上で一定の成果が上がっていれば赤になるし,より高い成果が上がっていれば青になるというイメージで今想定しているところでございます。ここについては,ぜひいろんな御意見をいただければと思いますし,我々としては,先ほどの11ページの教育成果というところで,どういうところを成果として見ていくかというところでございますけれども,在学中にDPの資質・能力をどこまで身につけたかというところと,それを受けたことによる満足度というものを併せて成果として見ていってはどうかと考えております。
また,DPを身につけた人材を社会に輩出して,それが貢献できている度合いとして例を出しているとこでございます。そこについては,我々としてはこれが全てとは思っておりませんし,こういうふうにしたらいいんじゃないかという御提案があれば,そこはぜひ見直していきたいと思っているところでございます。
以上が今御指摘等いただいたところについての私からのコメントでございますので,それについてもしまた御意見等があればいただければ幸いでございます。
【森主査】 ありがとうございました。
私が先を急いでしまったんですが,ここまでのところで何か簡単に事実確認とかがございましたら挙手をお願いいたします。
11ページの質向上の青のところに,「質向上の視点」と「教育成果」と入っている,これはこれで合っていますか。青いところに「教育成果」が入っているので,これで大丈夫ですか。
【鈴木大学設置・評価室長】 まさに教育の成果が上がっているかどうかというところなので,青に入れているところでございます。
【森主査】 質保証のところとの関係が分かりづらいかな。分かりました。ちょっと私も考えてみます。
ほかにいかがでしょうか。18ページまではよろしいですか。
ありがとうございます。
では,今回新たに出されました19ページ以降の評価の主体というところでございます。多分いろいろとお考えがあるのではないかと思われますけれども,今日はフリーディスカッションという形になりますので,どうぞ自由に御発言いただければと思います。どなたからでも結構でございます。挙手のほうをお願いいたします。
では,浅田委員,お願いいたします。
【浅田主査代理】 先ほど後半で話しますと言ったので,お話しさせてください。
先ほど言いましたように,実施設計が要るなと思っています。それにすぐに取りかからないと多分間に合わないぐらいのスケジュール感だと思っているんですね。
基本的に3つの準備が要るなと思っていまして,1つは,ここに資料がありますけど,データプラットフォームの試作ですね。NIADが既に取りかかられているのかどうか知りませんけれど,実働するプロトタイプを早期に提供されたほうがいいと思います。そうしないと,ここには理想的なことを書いてあるんだけど,本当に動くのという,本当に機能するのというのがまだ確認できていないと思います。
2つ目は,「新たな評価」をする機関,今5つの認証機関がありますが,その方々が「新たな評価」を行われるんだったら,評価体制を整える準備期間というのが多分要ると思いますので,もう取りかかられているかもしれませんが,それが必要だと思います。
3つ目というのが,多分これは試行的評価をしないといけないと思うんですけれど,それのモデルとして参加する大学さんに準備してもらわなくちゃいけないなと思っています。部会のほうでも,たしか先進的な資質向上の取組をされている大学を幾つか紹介されていたので,そういうところにぜひ協力していただいて,とにかくデータプラットフォームに入力して,「新たな評価」を行う機関がそれを読み取って,先ほどの段階評価が本当に機能するのか。3段階,4段階と言っているのは,実例がないと多分分からないと思うので,それを本当にやらないといけないと思うんですけど,それに多分3,4年はかかると思っているんですよ。
例えば,データプラットフォーム自体も,最初つくってすぐ完成では多分なくて,いろいろ修正とか改善を繰り返して,本当に機能する段階に行くのは多分時間がかかるなと思っていますので,そこのところが,まずぜひすぐに取りかかって,実際にこういうものだというものを大学のほうにも提示してほしいんですね。でないと,まだお話段階なので,理想は追っかけているんだけれど本当に実現するのみたいなところを,みんな不安に思いながらやっているので,ぜひそれが,なるほど,こういうふうなもので,こういうふうに最終的な評価も出てきて公表されていくんだなというものが見えてこないと,どこまでの書き込みをすればいいのとか,そういうのが分からないですよね。評価機関側も,どこまで書いてくれているのみたいなところがあって,それで差をつけられるのみたいなところもあると思う。だから,実際にもう実施設計に入ってもらって,実働するようなものをとにかくプロトタイプで動かしてもらうのがまず重要だと私は思っています。
もう一つ併せてお聞きしたいのが,データプラットフォームなんですけれど,これに全部一元的に集約して全て問題が解決するふうに描かれているんですが,例えば,内容は毎年更新されるんですかね。
というのは,例えば大学ポートレートってありますよね。あれは,一応毎年各大学に要請が来て,アップデートしていって,あんまり使われていないので残念なんですけれど,でもデータプラットフォームは評価のために使うとしたら,評価した次の年に評価結果は多分公表されて,それは例えば受験生とかが利用できると思うんですが,その内容は6年間変わらないんですかね。
そうしたら,新しくできた学部とか,そんなものがどこに出てくるんですかということで,つまり受験生が大学選択するときに選べなくなりますよね。だから,データプラットフォームというものが一体どういうふうに使われるのかというのがよく分からなくて,新しい評価結果がそのまま受けた年の次に載っていくとすると,新しい結果もあれば古い結果もあって,それが一覧で見られると言われても,それは役に立つんですかということなんですね。
だから,例えば,設置認可されて,新しい学部というのはどんどん今出てきていますよね。そういう最新情報で受験生が大学を選ぼうとしたときに,新しい評価結果が何年か前のものしかないから,この大学の新しい学部の結果はどうしたらいいのみたいなことになったときに,これは本当に役に立つのかなという。
だから,アップデートのサイクルの話と内容の話が一体どうなっているのかなというのは,その辺の設計が今後必要だし,だからデータプラットフォームをきちんとやっぱりつくって,本当に機能するのか確かめていくのが要るのかなと思っています。
【森主査】 ありがとうございます。
今のところで,何か事務局のほうから分かる範囲でお答えいただけることはございますか。
【鈴木大学設置・評価室長】 ありがとうございます。どう実装していくかというところがまさに重要だと思ってございまして,我々といたしましては,もちろんこのワーキングの結果を踏まえながら実装していきたいと思ってございますけれども,報告書を踏まえ,評価機関と対話をしながら,どのようにやっていくかというところを議論していく必要があると思ってございます。
その上で,試行のやり方等も,我々としては評価機関とも意見交換しながらやっていきたいと思ってございます。
データプラットフォームにつきましては,まさに今,まずNIADのほうにデータプラットフォームの設計図を書いていただいて,その上で構築をしていくと。設計図も,評価の基準とか,ある程度大きい方向性が見えてこないとなかなか作れないところがありますので,ここでの議論を踏まえてデータプラットフォームは構築していきたいと思ってございます。
データプラットフォームの構築から評価スタートのところまでは,試行の時間を取ることも今想定しているところでございまして,今こういう段取りでと明確にお答えするところがないんですけれども,我々としても新しい制度をどうスタートさせていくかというのをきちんと外に示していけるように整理していきたいと思っているところでございます。ありがとうございました。
【森主査】 ありがとうございます。
実装のところ,これから山積みな課題があると思いますので,そこの御指摘だったと思います。
続けて,斎藤委員,お願いいたします。
【斎藤委員】 ありがとうございます。今の浅田委員のところで出てきた内容と少しかぶるんですけれども,前回も御質問させていただきました今回の新しい認証評価を受けるのが遅くなれば遅くなるほどこういった情報が更新されないというのは,クリティカルな影響を受ける大学もあるかもしれない。ということで,先ほどのお話を聞いていると,大学が自分自身の判断でこういう教育をやっているというものを入力した上で,そのお墨つきが与えられるのが認証評価のタイミングということで,大学の魅力とかというのを出していく分にはいつ入れてもいいと考えてよろしいでしょうか。それとも,やはり認証評価の結果が出ないとそれが更新されないというふうに考えるべきなのか。
【森主査】 いかがでしょうか。
【鈴木大学設置・評価室長】 データプラットフォームについて,どのタイミングで更新していくかというところでございますけれども,もちろん我々といたしましては,新しい評価を活用するためにデータプラットフォームを構築していきたいと考えているところでございますので,基本的には評価のタイミングで,各大学での取組を入力してもらうのかなと考えているところでございます。
更新のタイミングについては,大学に対して,構築したときに,負担感などもあるかと思いますので,そのバランスを見ながらどうしていくかを考えていきたいと思ってございます。
【森主査】 いかがですか。意見としてお伝えいただくのがいいのかなと思いますけど。
【斎藤委員】 そうですね。少なくとも,大学ポートレートみたいな,そういった情報とかというのが全くなかったことにされるのもあれだと思いますので,しばらく認証評価を受けるまではそういった情報が表示されるなど,何かしら表示されないと,その大学が検索結果に出てこなくなってしまって,不公平感というのが出てくるのかなと思いますので,その辺りの何かしらの対応が必要なのかとは考えました。
以上です。
【森主査】 特に走り出しのところは,浅田委員も斎藤委員も御心配だったと思います。ありがとうございます。
では,葛城委員,お願いいたします。
【葛城委員】 葛城です。私のほうから,2点お尋ねします。
今のプラットフォームの話なんですけど,大体話を聞いていてイメージはつかめたんですが,せっかく既に大学ポートレートがあるので,そっちとうまくリンクできるといいなと思いました。こっちはこっちであるんだけれども,ぽちっと押すとぽんと飛んでいくというふうなことをすると,こっちのシステムはこっちのシステムで評価結果のことはアピールするんだけれども,ある大学について具体的に知りたいときにワンタッチでそこに行けるみたいな,そういうシステムの考え方があってもいいのかなということを思ったのが1点です。
もう1点が,22ページの評価機関の割り振りの話で,前回,私,よくイメージがつかめなくてお尋ねしたところではあるんですが,大体イメージはつかめました。ちょっと確認したいところがあって,例えば国際学部なんかだと,今,教育,文学,経済学,社会学から引っ張られてきていますけど,評価機関側の誰かがこれをマッチングする作業が一旦かむのか,あるいは評価を受ける側がこういう分野があるんだったらこことここが受けてほしいとか,そういうことをイメージされているのか,ということをお尋ねしたいなと思います。
ただ,先ほどの話だと,評価機関の裁量が云々ということだったので,そこら辺も全部評価機関に委ねられることなのかもしれませんけど,文科側のイメージをお聞かせいただきたいなと思いました。
以上です。
【森主査】 イメージということで,いかがでしょうか。
【鈴木大学設置・評価室長】 葛城先生,ありがとうございます。我々といたしましては,例えば学部の学位の分野,持っている学位の分野のピアの先生に見ていただくことを想定しています。ですので,ここについては,大学のほうから選ぶというよりも,評価機関のほうで,今回でいえば教育学,文学,経済学,社会学の先生を評価員として用意いただいて,それを今回の大学を評価するときに評価員として示して評価いただくということを想定しています。
【葛城委員】 それは,学際領域でも問題なくいけるという判断ということですね。
【鈴木大学設置・評価室長】 学際領域であったとしても,今回例を示しましたように,学部を設置するに当たって学位の分野というものが指定されているところでございます。横断的な分野であったとしても,学位の分野としてこういうものが含まれているということは指定されているものでございますので,そこについては評価機関,大学も判断に迷うものではないと認識しております。
【葛城委員】 分かりました。
【森主査】 では,続きまして,林委員,お願いいたします。
【林委員】 2,3点あるんですが,まず今の話と絡めてですけれども,21の学位分野なんですが,設置審の委員会だと,これに情報学委員会だとか,それから学際のところの委員会も立てていたりとか,もちろん人は複数の委員会に入っていますけれども,そういう形を取っているように思っていて,ここで示された学位分野がやや伝統的な区分だなと思って見ているんですが,この辺,まだ変える余地があるのかというのが1点。
それから,もうちょっと大きな話で,22ページの図,私,前回は半分ぐらい欠席していたのでまだ理解が十分じゃないんですが,例えばA大学の理工学部について,評価機関が理学及び工学の先生方を配置するというのは分かるんですけれども,まず基本的に,今分野別の評価をやっている評価機関さんも,1学部見るときに恐らく四,五人の委員会とか,規模によってだと思いますが,ちゃんと委員会をつくってやっていると思います。けれども,ともすると1学部を2人でしか見ないとか,そういう状態が起きてしまうと,今回4段階判定をするということになるので,評価結果の揺らぎというか,それが気になっています。
なので,さっきも評価機関の中に分野別の委員会をつくるかもしれないし,それはその評価機関の判断だという話ではありましたが,しっかりとそれぞれの学部の評価をする体制と,評価結果を調整するというか,相互に確認する仕組みは持っているべきだと思っています。それは,評価機関の中でまずそういうことが必要であるとともに,今回難しいのは,例えば医学の学部のときに,医学教育評価機構を受けるのがメジャーかもしれませんけど,一部総合評価機関というところの医学のものを受けたとすると,その評価結果が本当に横並びで見られるものになるのかとやや懸念を持っています。それだったら,例えば学会等が調整の組織みたいなものを持って,その下でいろんな評価機関の医学の評価を,あるいは評価結果とまでいかなくても,判断基準などを調整する。あるいは,さっきも出てきた設置審の委員会があるんだから,そういうところを少し拡大して調整機能を持たせたりとか,複数の評価機関があるときの分野単位の評価結果であったり,評価の詳細な基準の調整の仕組みというのを考える必要はないのかというのが大きな問いです。
最後,1点だけ。さっきからデータの話があったので,そこに関して,教育情報の公表が法的な義務じゃないですか。それで,各大学,みんなそれぞれホームページに好きなように載せていたりするんですけど,法科大学院は法科大学院の法律で,それとは違って教育情報を公表しなきゃいけないという形になっていて,私も見たときに,いろんな法科大学院のページを見てもどこにあるのかよく分からない状態だったんですが,こういうプラットフォームと教育情報の公表とか,そういう環境を全部一回整理し直してみてはどうかなと思いますので,ぜひよろしくお願いいたします。
以上です。
【森主査】 ありがとうございます。
何か事務局のほうからお答えできるものはございますか。
【鈴木大学設置・評価室長】 まず,設置に当たっては,基本的には21の分野で一応審査をしているところでございます。分野横断というところは,いわゆる国際学部のように,それぞれの分野の委員を集めて,新しい分野横断の委員会をつくって評価をしているところでございますので,やり方としては,基本的には設置のやり方に近いという,それを踏まえた上で今回こういうような御提案をさせていただいたところでございます。
また,評価員の体制については,もちろん設置のように数多くやれば精緻な評価というものができるかと思いますけれども,一方でフィージビリティということを踏まえますと,どこまで評価員の人数をかけるかというところは一つ課題かなと思ってございます。我々としては,これまでは大学全体で見ていたものを,今回学部というレイヤーの中で下げて見ていて,そこをピアの先生で見ていただくというところを新しく取り入れているところでございますので,どこまでそこを精緻に設計していくかというところは,最後はフィージビリティの中での問題かなと思ってございます。ですので,できる限り複数の目で見ていただくということは必要かと思いますけれども,我々としては今ここまでは絶対何人必要だということまでは求めていくものではないかなというふうに思っています。
併せて,それぞれの分野像,例えば特定分野評価機関と総合評価機関が仮に同一の分野を評価するに当たってのそこの調整というものは,まさにおっしゃるとおり必要でありまして,先ほど言いましたように,調整をするに当たって,もちろん調整の場というものを,中でしっかり目線合わせとか,基準の設定の仕方とかも含めて議論をしていただければなと思っているところでございます。
【森主査】 ありがとうございました。まだまだ議論が必要なところかもしれません。
1点だけ先に質問させていただきますと,21ページのところで,特定分野評価機関,今例示に挙がっているところが目的養成学部のところかなと思うんですが,ここも新たに手挙げで組織をつくってもいいということになるんですか。
【鈴木大学設置・評価室長】 手挙げでというと,手を挙げたら認証するかどうかということですか。
【森主査】 評価機関として,例えばゼロ免の教育学部の分野で頑張っていこうということで評価機関に手を挙げるということはあるということですか。
【鈴木大学設置・評価室長】 それはあり得ると思います。ただ,もちろんそれに対して評価をする体制とか基準とかは,まさに質保証のところは我々の基準にのっとってやれるかどうかとか,認証するときにしっかり見ていくというふうに考えているところでございます。
【森主査】 なるほど。そうしますと,総合評価機関と特定分野評価機関が,分野があって,どっちで受けるかは大学が選択できるんですか。
【鈴木大学設置・評価室長】 はい。基本的には,そこは大学が選択をするということを考えています。
【森主査】 ありがとうございます。確認でした。
では,続きまして,嶌田委員,お願いいたします。
【嶌田委員】 嶌田でございます。このワーキングでは結構何回も議論になっている話ですけど,22ページの国際学部で,複合的な融合分野をどうするか問題ですよね。教育,文学,経済,社会と,そうすると,よくみんなから聞かれるのは,こういうときに教育学の観点では星2つ,経済学で星3つ,文学では星ゼロみたいな,そういうこともあり得るのかなと思うと,これは評価を実施する段になったら大変だなと思ったのですけど,そういうことを早く考えなきゃいけないということなのかなと理解しております。
もう1つ,データベースなんですけれども,あえて人ごとのようにしゃべるんですが,アメリカとか,イギリスとか,全国規模の総合的なデータベースを持っている国を見ていますと,やはりものすごくコストをかけてやっている感じで,それを長年かけて構築しているというところを考えると,新しい評価制度をいつからやるかというところはあるんですけど,いきなりどーんとすごいものを作ってナショナル総合データベースです、とやるよりは,まずこの新たな評価をきちんと回すために,また、大学さんの負担が一番少なくなる,評価機関も一番いい評価ができるようにするために必要不可欠なものをまず準備することが重要なのかなと思いました。その後の進展を踏まえながら、どのようにデータベースを発展させる必要があるのかという議論を高めていきながら拡張していくとよいのではと思います。要するにどういうステップでいくのかという青写真とともにやっていくような作戦でいかないと,いきなりフルスペック,フルデータベースは多分無理じゃないか,ほかの国のものを見ているとつらいかなという気がいたしておりますという感想です。
すという感想です。
以上でございます。
【森主査】 ありがとうございました。
続いて,笠井委員,お願いいたします。
【笠井委員】 ありがとうございます。私は,先ほど森主査がお尋ねになった21ページの特定分野評価機関に関する感想とか質問を申し上げようと思っておりました。
私は,ほかの先生方みたいに大きなことを言えなくて,法科大学院にいる人間としてこの辺りが一番気になるという,そういう話なのですけれども,現在法科大学院は,認証評価を,専門職大学院ですから法律上受けなければいけないということで対応しております。現在3つの機関がありまして,1つは大学改革支援・学位授与機構,NIADですね,それと大学基準協会,そして日本弁護士連合会の関連機関である日弁連法務研究財団という,その3つの機関がやっております。恐らくそういうところをいずれも生かすというか,特に日弁連法務研究財団は法科大学院しかやっていないものですから,そういうところの経験の蓄積を生かす枠組みとして,こういう特定分野評価機関というのがあるというのは非常に大事なことだと思っております。それが感想です。ですから,新たに手挙げをするところがあるかというのは,法科大学院の場合は分かりません。ほかの学部とかだとあるのかもしれません。
現在そうやって法律上やらなきゃいけないという話になっていることとの関係で気になったのが,学部ごとの評価というのは,大学が適合要件を満たしていないとなるとそもそも学部ごとの評価には進まないという話になります。そういう仕組みで今回つくられていると思うのですけれども,そうすると専門職大学院のようなところも,大学が駄目だからというので自動的に不適合となってしまう仕組みなのか,実際そういうことはないだろうとは思うのですが,制度をつくる上では考えておかなければいけないと思います。それとも,何か別の従来からの経緯を踏まえたような,専門職大学院だけは別に適合・不適合を見てもらえる機会があるのかどうかという辺りは,今お答えいただくというよりも,これから考えなければいけないことだと思いますが,気にはなっております。
あと,21ページで,法科大学院と教職大学院だけが括弧に入っているのは何でなのかなと。単に大学院だからかなとも思ったのですけれど,その理由も教えていただければと思います。
以上です。
【森主査】 括弧に入っている理由は,いかがでしょうか。
【鈴木大学設置・評価室長】 そこは,専門職大学院の修士という課程でございますので,学部を中心に今考えていますのでここは今括弧という形にしてございます。
【笠井委員】 まだあんまりはっきりしていないという感じなんですかね。
【鈴木大学設置・評価室長】 そこは,法科大学院特委とか大学院部会で,今まさに大学院の評価の在り方について御議論いただいていますので,それを待ってここについては考えていきたいと思いますけれども,仮に入れるとすれば同じような並びで設けるというイメージで制度設計を今考えているところでございます。
【笠井委員】 ありがとうございます。分かりました。
【森主査】 続きまして,松浦委員,お願いいたします。
【松浦委員】 はい。私も2つのことがありまして,1つはもう皆さんが触れておられる22ページの分野の話で,これはこれまでも何度か発言してきていますけれども,設置審との関係というのもよく分かるんですが,ただこの分野も未来永劫変わってこなかったわけじゃなくて何度か変更されているんだと思います。大昔はここに神学とかが入っていた時代もあったわけで,その時々に応じて変化してきているし,10年ぐらい前だと思いますけど,学術会議も巻き込んだ形で分野とか学位の括弧内の概念とかを議論した覚えがあるので,設置審と連動させるということであれば大ごとになるかもしれないけれども,新しい評価制度を出発させるという観点から何らかの見直しとか,場合によっては,評価に関わっては大くくり化をもっとしていく。既存の21というのは維持しながらも,まとめるところはまとめていく。そうじゃないと,審査体制をつくるのは非常に大変なのかなというふうに思っています。
それと,もう一つは,データプラットフォームのところなのですけれども,27ページのスライドのところで,こういうDX系のことは何でも一元化していくというのがとっても重要で,我々も大学で構築していくときにそれが非常にポイントになってくるんですけれども,ただ,丸1の審管理機能から丸4の情報公表機能のところで,丸1丸2丸3と丸4というのはちょっと違っている。これは質問にもなるんですけど,情報公表というときに,丸3のデータ閲覧という,言わば大学が記入したデータを全て公表するというニュアンスで考えておられるのか,それともいわゆる今のポートレートとか,あるいは各大学が情報を公表しているような、認証評価には使うのだけれども一般に公表するものとは区別されるんだということなのかによって,場合によっては丸4のところと丸1丸2丸3のところは別の設計を考えていくということをしてもいいのかなと。
そうすると,丸4のところに関しては,さっき新しい認証評価を受ける順番についての議論があって,それは当然そうだと思うのですが,ここの丸4のところを切り離せば,例えば旧制度の認証評価の結果をここに公表していくということをすれば,一応全ての大学の公表結果というのはそろっていって,それが6年たって更新されていくということ。なので,丸1から丸3までのところ,もちろんデータプラットフォームとしては同じでよいと思うんですが,丸4のところの在り方というのは少し改めて議論したほうがいいのかなと思いました。
以上です。
【森主査】 ありがとうございました。
確認ですけど,ここからはユニマップという言葉は消えていて,それでいいんですかね。大丈夫ですか。
石橋課長,お願いいたします。
【石橋大学振興課長】 ありがとうございます。どういう名前で呼ぶかということについては,知の総和答申の中で一つの大学の情報公表の仕組みとして,データベースについてユニマップという名前を仮称として提案いただいたというふうに思っております。今まさに御議論いただいているように,どういう形で情報公表していくかという整理がされた後に一つの名前としてそれをユニマップと称することもあり得るかなと思っておりますので,そこは今そのような御認識で議論していただければと思います。
【森主査】 分かりました。ありがとうございます。
続きまして,中村委員,お願いいたします。
【中村委員】 21ページの図で,大学全体の評価と学部ごとの評価,おのおのの役割分担というコンセプトが明確にはなったと思うのですが,実際に評価を始めるに当たって,両方の評価が本当にスリム化して,評価する側もされる側も評価負担が軽減できるのかというところはちょっと不安がございます。
分野別のほうは,今回評価基準というものを示していただきましたけれども,今後総合評価機関というところの評価基準ですか,そこの基準と分野別の評価基準,お互いにすり合わせを丁寧にできる場みたいなものをつくっていただけると,重複とかがなくて,本当の評価負担の軽減になるかなと思うので,その辺,御検討いただけると幸いです。
以上です。
【森主査】 ありがとうございます。
続きまして,順番とすれば斎藤委員なんですけど,一周回させていただいてよろしいですかね。先に,小林委員,溝口委員で,その後で斎藤委員でお願いしたいと思います。
【小林委員】 先ほどの松浦委員と同じ質問ではあるんですが,27ページのデータプラットフォーム,私も丸1から丸3の機能と丸4の機能は若干違うかなと考えています。丸1から丸3はどちらかというと受審する大学の負担軽減というところが主な機能であってそのためのデータベース機能、丸4は情報公表の機能になると思います。これまでの大学ポートレートとは違って,私の受けた認識では,国が実施するような公的な調査や評価結果を文科省が公表するというような情報公表機能になるのではと思いました。
何を言っているかというと,大学ポートレートは,大学が主語になって,割と自由に情報を入れて,認証評価の情報は下のほうに少しだけ入っているのが現状です。大学ポートレートのステークホルダー・ボードという会議体で,高校の先生に来ていただいて,どのように高校で使っているかというヒアリングしたことがあります。そのときに驚いたのは,高校生に大学ポートレートで検索させているのですが,大学の情報を見て,認証評価を受審しているかどうかだけを見させていたんですね。結果まで見に行ってないのです。なぜ結果を見ないんですかとお聞きしたら,認証評価のところをクリックしても認証評価機関のホームページに行ってしまってその大学の評価結果までたどり着けないとか,不適合なのに適合時の昔の情報しか出てこないとか,そういったことがあって評価結果や内容までは高校生に見せていないということでした。なので,認証評価を受信しているかどうかだけ見ていたということしたので、驚いたわけです。
つまり,これまでの大学ポートレートは大学が主語の情報発信になっていました。新たな丸4のデータプラットフォームの情報公表機能としては,公的な調査,全国学生調査のポジティブリストとか,あるいは今回の評価結果等が一覧で一元的に見られるようなもので,あくまでも国が主語になって情報公表を行う。そして、大学の情報はポートレートの該当ページにリンクを貼るなり,大学のホームページリンクを貼っていくのが良いと思います。そこには,松浦委員がおっしゃったように,過去の情報も入っているようにすれば整合性が取れるんじゃないかなと思った次第でございます。
以上です。
【森主査】 ありがとうございました。
事務局,よろしいですかね。
続きまして,溝口委員,お願いいたします。
【溝口委員】 ありがとうございます。ちょうど今小林委員の御発言にもあったところの続きみたいなところなんですけれども,前回情報公開のところを誰が責任を持ってやるのかというところで,今御発言があったように,国がというか,認証評価結果というものが大学の手が入ることなく公表されるというお話があったと思うんですが,今回もその意図を継続しつつ,28ページには評価結果等の分かりやすい公表という形になっている。けれども,認証評価機関等がつくる分かりやすいものというのが高校生や企業が読みたいものなのかというと,そこはもっともっと考えていく必要があるのかなと思っています。
そういう意味で,今日の話ですと,大学ポートレートとの共存みたいなお話も出てきましたので,認証評価機関が出していく公表結果,評価結果というものが実際具体的に大学の中でどのように実現されているのかというのは,大学のほうが責任を持ってというか,社会のほうに見せていく。それは,やっぱり大学ポートレートであったりとか,あるいは大学側のホームページのほうでしっかり説明されていく必要があるのかなと思って,情報公開のところが,要は何を最低限伝えるべきで,それに対して大学側が評価してもらったものをここで見せているよというものをうまい形で連動していくことが評価結果を社会に公表していくことにもつながり,さらに評価してもらったものを受験生であったり,あるいは企業という社会のところに見せていくことにつながっていくのかなと思います。ですので,少しその辺りの情報をつくる主体と,それがどこで公表されて,それらがどう連携するのかというのはもう少し制度設計というか,議論が必要なのかなというのを今一連のお話を聞いていて思いました。
以上です。
【森主査】 ありがとうございます。
皆さん,アウトプットのところで結構御意見があったかなと思います。
では,斎藤委員,お待たせいたしました。よろしくお願いします。
【斎藤委員】 ありがとうございます。先ほど学位プログラムに注力をするべきかもしれないというところを浅田委員がおっしゃってくださったところが,私もすごく気になるところでございまして,学部単位でというところにはなっているんですが,今のユニマップの公表のイメージを見ても,あとスライド22の評価員の選定というところに関しても,結局は学位プログラムレベルで見ていかなければいけない立てつけになっているのかなというふうに思いました。
ディプロマ・ポリシーも,こちらのやつを見る限りにおいては学位プログラムのところで御説明していかなければいけないところが出てくると思いますし,評価員も結局理学と工学でなぜ2人いるかといえば,理学系の学位プログラムと工学系の学位プログラムがあって,それぞれ見なければいけないとなったときに,ちゃんと役割分担ができるという側面があるのかなと思いますので,学位プログラムのところになってくると。
ただ,学部でまとめるのは,私は有用だと思っております。学位プログラムにしますと,非常に膨大な数になってしまって,それこそPDPがなくなると思いますので,学部単位でということになりますと,結局行き着くところ,大学としての内部質保証をどうすればよいかといえば,内部質保証はちゃんと学位プログラム単位で行っていて,それを学部で取りまとめるという作業が必要なってくるのかなというふうに拝察したんですが,そういった理解でよろしいでしょうか。
【鈴木大学設置・評価室長】 学部単位でというのは,評価結果を学部単位で公表していくということでございます。理工学部ということであれば,当然理学の分野と工学の分野というものがありますので,分けられるのであれば学科でやるべきだと思いますし,学科ではなくて学部の中で理学・工学という分野があるのであれば,その分野できちんと評価されるべきかなと思っております。
あくまで学部単位というのは,今斎藤先生がおっしゃったように,最後評価結果としてまとめて学部で公表する,そして学部できちんと内部質保証というものを担保していくと。そういうことが我々としては必要ではないかと思って,学部単位ではどうかということで御提案させていただきました。
【斎藤委員】 ありがとうございます。非常に同意です。学位プログラムも,どこかが開設しているわけで,新潟大学の場合は学部が開設しているんですけれども,そういった開設しているところが質保証のところで責任を持つような立てつけは非常に分かりやすいんじゃないかと思います。
以上です。
【森主査】 ありがとうございました。
私も2点ございます。
1点目は,今斎藤委員と浅田委員がおっしゃったように,学位プログラムという考え方を,これはずっと浅田先生がおっしゃっておられますけれども,そろそろしっかりと立ち戻ったほうがいいのではないかなと思っております。今の大学生も,○○大学を卒業したとか,○○学部を卒業したという,どの学位を持っているかということはほとんど話に上がらないですが,国際通用性になりますと一気に学位の種類というものが問われるということであれば,大学も学生も一体卒業時にどの学位を授与されるのか,授与するのかというところに意識を集めていくというのは非常に一つの大きなくくりになっていいのではないかなというふうに私も思っています。
2つ目は,21ページにありますように,先ほどの鈴木室長のお話ですと,選択肢があるような話になってしまうと,どっちで受けようかなみたいなものというのは,今私たちが抱えている課題のまた同じような路線をたどってしまう可能性があるのかなということで,少し懸念をしています。
今,中教審の大学分科会では,いまだに新しい認証評価機関が立ち上がりますので,そういう意味では,いっぱいレパートリーがあって,どこで受けるかなと。やっぱりある程度自由等があるということよりも,複数ある中の質の保証が非常に煩雑になってきますので,私は多少選択肢があるとしても,少なくとも2つとか3つとか,それぐらいでとどめるべきではないかなと。そうでないと,雨後のタケノコのようにいろんな分野が自分たちの分野のためにということで出ますと,下手したら21分野とかが特定分野評価機関とかになりますととても煩雑になってまいりますので,その辺は工夫が必要なのかなと思いました。
21ページの図なんですが,機関単位で受審するけれども,グレーの矢印と赤い矢印と双方に出るので,先ほど多分笠井委員がおっしゃったのかもしれませんが,特定分野評価機関にも行っているのに大学のほうが駄目みたいなことの順序性とかはどうなるんですかというのは確かにそのとおりで,総合評価機関が請け負って特定分野評価機関に矢印が出るみたいなことではなく,直接大学から特定分野評価機関に矢印が下りる,このイメージでよろしかったですか。
【鈴木大学設置・評価室長】 ありがとうございます。そこにつきましては,一つはタイミングの問題なのかなと思っていまして,総合評価機関に大学が受審する際に,同じ年に特定分野評価機関に受けるものだと,それが我々としては望ましい姿であるというふうに思っています。その上で,総合評価機関で,大学全体の評価の中がもし仮に駄目ということであるのであれば,そこについては特定分野評価機関の評価の結果の公表の仕方をどう考えていくかというところも問題になってくるのかなと思ってございます。
併せて,特定分野評価機関の中でも評価のキャパシティというのがあるかと思います。同時に受けるといったときに,特定評価機関のキャパシティが,仮に全部一遍に来たものがさばき切れないというのであれば,例えばですけれども,特定分野評価機関を先に受けておいて,1年ずらす形で総合評価機関に評価結果を渡すということもあり得るのかなと思っています。ただ,逆に総合評価機関を受けた後に特定分野評価機関を受けるということはあまり想定しておらず,それは大学全体の評価をした上で学部の評価というものがありますので,順序や受けるタイミングについては別途また検討が必要かなと思ってございます。
【森主査】 ありがとうございます。特定も含めて,認証評価機関の適正数みたいなこと,数ですね,この辺についてはいかがお考えですか。
【鈴木大学設置・評価室長】 評価機関ということですね。適正数というところを今お答えするのはなかなか難しいですけれども,我々としては,分野においては1つとか,できる限り少ないほうが望ましいと思ってはおりますが,もちろん最後は,それぞれの分野の中で,新たな評価に参画したいに対して拒否するということが果たしてできるのかというところはあります。
ただ,一方で,特定分野評価機関を認証する際には,評価の体制や基準とかをしっかり見る中で,しかるべきところが特定分野評価機関として認証される形にはしたいと思っております。
【森主査】 ありがとうございました。学術分野によって動きが違ってきそうな感じもあるなと思いました。ありがとうございます。
斎藤委員,挙手されていますかね。
【斎藤委員】 よろしいですか。
【森主査】 もちろんです。どうぞ。
【斎藤委員】 たくさんお伺いしたいことがございまして,まず費用面のところで御質問させていただきたいんですけれども,先ほどの学位プログラムごとで何名評価員が関わるのかというところにも関連するかもしれませんが,例えば学部によって抱えている学位プログラム数が全然違うという場合もあるかなと思います。例えば工学部ですと,新潟大学は9プログラムあって,別の学部だと1プログラムしかないみたいなところで,そうしますと評価者のところでの人的リソースをどれだけ割くのかというところでも差異が出てくるかなと思うんですけれども,いわゆる大きな学部であれば大人数ついてみたいな形になってくるのか,それともそういったところは変わらないのかというところで,費用面を併せて教えていただければと思います。現状は,学部数とかで基本料金とかは決まっているんでしたっけ。それが学位プログラムの数とかによって変わったりするのかどうかみたいなところです。
【森主査】 そうですね。ありがとうございます。重要な観点だと思います。
【斎藤委員】 もう一つよろしいでしょうか。
【森主査】 どうぞ。
【斎藤委員】 時期の話なんですけれども,まずは大学全体で評価を受けて,その後に学部ごとという形の立てつけを考えると,全ての学部とかが同じ時期にこれを受審するという理解でよろしいでしょうか。
【鈴木大学設置・評価室長】 おっしゃるとおりで,そこは大学全体として受審いただいて,全ての学部を同時に実施すると。先ほど言いましたように,仮に特定の学部が特定分野評価機関を受けるということであれば,基本的には同年が望ましいとは思いますけれども,そこは最後,特定分野評価機関のキャパシティの問題の中で時期がずれるということも,そこも含めてあるべしかなというふうには思っています。
【斎藤委員】 ありがとうございます。完成年度を迎えているかどうかみたいなところはどう扱うのでしょうか。
【鈴木大学設置・評価室長】 学部ごとの評価でということでしょうか。
【斎藤委員】 はい。
【鈴木大学設置・評価室長】 それは,完成するまではACの期間を我々の設置審のほうで見ておりますが,一部評価機関においては,AC期間中であっても評価の対象にしているところもございます。そこは,評価機関の考え方にのっとってやっているのかなと思います。
【斎藤委員】 ありがとうございます。
【森主査】 ACでは金,銀,銅はつかないですよね,もちろん。
【鈴木大学設置・評価室長】 ACの取扱いについては今後検討が必要かと思いますけれども,基本的にまだ完成されていないものでございますので,それを認証評価の対象にするのかどうかというところも含めて検討が必要かなと思っています。
【森主査】 ありがとうございます。
浅田委員,挙手されていますので,どうぞ。お願いします。
【浅田主査代理】 先ほどコストの話が出てきたので,ここでコストの話をしても仕方ないなと思うんですけれども,現実には結構気になる部分だし,多分評価機関が人的リソースをどうするかで変わってくると思うんですが,27ページのところで,データプラットフォームを活用して効果的・効率的な評価の実現を目指すということで,かなり負荷の軽減というのが今回これで実現できることが見通されているんですね。その下の機能として,受審管理機能というのは,多分大学側が手を挙げて受審をお願いしますとエントリーをするんだろうと思うんですね。データ入力も大学がして,データ閲覧・評価支援機能というのは,評価機関側に対してのサービスなんだろうと思うんですね。ここも評価支援機能があるように,評価する側もかなり軽減されることがここは想定されているのかなと思うんですね。人は用意しなくちゃいけないけれど,従来よりかはかなり効率的にということが想定されているような気がします。
大学側も評価機関側も労力的にはかなり負荷が下がって,非常にうまく回るということが描けるとするならば,大学にかなり時代に合った柔軟性を求めて発想の転換をと言っているという意味で,私なりに試行実験しているんですけど,今大学と評価機関って一対一でやっていますよね。ここにお願いしますと。でも,ここまで軽減されて本当に理想的に回るんだったら,大学がエントリーした内容を複数の評価機関が同時並行で見たっていいわけですよね。軽減されているなら。評価結果も,それぞれの評価機関が評価結果を出すということをやったら,実は23ページの評価機関の評価みたいな話が出ているじゃないですか。
だから,要するに多元的な評価みたいな話をずっとしている中で,結局評価機関が一対一で大学に結びついているからこの評価機関はどうだこうだという話になっているんですけど,大学の内容を複数の視点で見るんだったら,複数評価機関が結果を出せばいいじゃないかとか,ま,現実には無理かなとは思いますけれど,でも本当は多面的に見るというのはそういうことだと思うんですよ。先ほど分野別の話もありましたけど,複数の分野別の評価機関が並んで,それぞれの特徴を出しながらいいところを見つけて評価していくというのが,本来,先ほどのコストとか労力を問わなければ,本当はあったほうがいいなと。大学も,実はここを見てくれるのはうれしいなというところが出てくればいいし。
これはすぐにできるとは思わないんですけど,最終的にそういう形で,大学自身が登録した内容,そこには自慢したいこともいっぱい書いていると思うんですけど,そういうものを評価する側も複数多面的に見て,それらが世間にも公表されていく中で,ある種大学も評価されるけれど評価機関も評価されて,見る側が幅広い結果を比べられるというのもあっていいのかなと。かなり将来像の話ですよ。今すぐこんなことができるとは思っていないですけど。
今,消費者は,いろんな評価を並べて見るというのはもう慣れているので,そういう意味で,大学を比べるということも,評価結果を比べるということもできたらいいな。だから,データプラットフォームが本当にうまく機能して,いろんなものが軽減されて,さっきのコストの話はちょっと難しいかなと思うんですけど,そういう将来の理想的なものができたらいいなとちょっと想像していましたという,単なる私の夢想ですので。それだけです。
【森主査】 ありがとうございます。とても斬新な御提案だったと思いますし,利にかなっているかなと思います。
評価主体,ちょっと確認させていただきますと,まずは再度文科大臣によって認証を行うと。それは,定期的に確認をすると。それも文科大臣が確認をするという仕組みを取ると。これはまずよろしいですかね。
【鈴木大学設置・評価室長】 そのとおりです。
【森主査】 複数評価機関がある場合には,それらの評価基準の統一や目線を合わせるために何か新しい組織ができると,こんなイメージでよかったですか。
【鈴木大学設置・評価室長】 新しい組織等,今協議会というものがございますので,実質化を図るか,そこは,どういうやり方があるかはこれからまた検討していきたいと思いますけれども,いずれにせよ,評価する機関が複数あるのであれば,そこは目線を合わせる機会,きちんと評価員の研修を一緒にする機会,そういうことも含めて検討していくことが必要なのかなというふうに思っています。
【森主査】 ありがとうございます。
今浅田委員がおっしゃったように,評価機関も評価される対象になるということが非常に厳密な評価に結びついたり,支援する評価に結びついたりする一歩なのかなと思いましたので確認させていただきました。
現行の機関別認証評価機関に関しましては,非常に大きな展開になるということですので,移行に関しましてはスケジュール等でまたお示しいただく必要があるのかなと思っております。ありがとうございます。
時間前ではございますけれども,ほかに御意見いかがでしょうか。
斎藤委員が御発言されたいと。どうぞ。
【斎藤委員】 今の議論とこちらのデータプラットフォームの話を見ますと,例えばディプロマ・ポリシーとかカリキュラム・ポリシーとか,この辺りって先に入れておいて特に差し支えないのかなというふうに思うんですけれども,やっぱり認証評価のタイミングでないと入力できないという形が望ましいのでしょうか。
【鈴木大学設置・評価室長】 もちろん事前に情報を入力していただくことはよろしいかと思います。その上で,評価するに当たっては,一番最新の情報を入力していただく必要があるというふうに思っています。
先ほどいろいろ御議論があった中で,評価のところと情報公表のところを切り分けてやるべきではないかという御意見もありましたので,評価で使う情報と公表していく情報というのをどう整理していくかは,こちらのほうでもまだ検討していきたいと思ってございます。
【森主査】 少なくとも,最後のほうのページにございました今までいろんな評価が存在していたものが統合化されていくというイメージは,これで図られたのではないかなというふうに思っております。
ほかに御意見はいかがでしょうか。皆様,そろそろ脳みそが痛くなってきた時間かもしれません。オンラインの先生方もよろしいでしょうか。
じゃ,事務局,これで本日はよろしいでしょうか。
ありがとうございます。
では,本日の議題は以上となります。
最後に今後のスケジュールにつきまして,事務局からの御説明をお願いいたします。
【中島大学設置・評価室室長補佐】 本日も長時間にわたり御議論いただきまして誠にありがとうございます。
次回ワーキングにつきましては,現在日程調整中でございますので,今後のスケジュールについてはまた事務局から御連絡差し上げたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
【鈴木大学設置・評価室長】 併せて,今日我々のほうから資料をざっと説明させていただきましたので,またお気づきの点等がございましたら,先生のほうからも随時意見をいただいても構いませんし,質問し切れなかったものがあるのであれば事務局に言っていただければ,それはまた説明させていただきたいと思ってございます。ありがとうございます。
【森主査】 資料の1-1というものがどんどんバージョンアップされていくようなイメージでよろしいですかね。
【鈴木大学設置・評価室長】 おっしゃるとおりです。
【森主査】 それでは,先生方,少し細かくワーディング等も含めて見ていただきますようにお願いをいたします。
それでは,本日はこれにて閉会とさせていただきます。ありがとうございました。
―― 了 ――
高等教育局高等教育企画課大学設置・評価室