令和8年8月25日(火曜日)15時00分~17時00分
WEB会議
(部会長)伊藤公平部会長
(副部会長)森朋子副部会長
(臨時委員)浅田 尚紀、太田 寛行、大野 博之、小林 浩、田中 正弘、林 隆之、日吉 亨、平子 裕志、松浦 良充、松尾 太加志、松下 佳代の各委員
(事務局)合田高等教育局長、伊藤大臣官房審議官、大土井大臣官房審議官、春山高等教育企画課長、石橋大学振興課長、佐藤高等教育局参事官(国際担当)、寺坂高等教育政策室長、中村大学設置・評価室長、平尾高等教育企画課課長補佐、山上高等教育政策室室長補佐ほか
【伊藤部会長】 所定の時刻になりましたので、第11回質向上・質保証システム部会を開催いたします。
本日も、対面とウェブのハイブリッド会議として開催し、YouTubeライブ配信をいたします。準備はよろしいでしょうか。
よいということで、ではスタートということで事務局から事務連絡、連絡事項をお願いいたします。
【平尾高等教育企画課課長補佐】 事務局でございます。
会議を円滑に行う観点から、御発言の際は挙手のボタンを押していただき、指名されましたらお名前をおっしゃってから御発言ください。また、御発言後は再度挙手のボタンを押して、表示を消していただくようお願いいたします。
本日の会議資料は、事前にメールでお送りしているとおりですが、念のため、本日の会議資料をチャットにてURLをお送りしておりますので御活用ください。
また、事務局に人事異動がございましたので、御紹介させていただきます。
8月6日付で、伊藤大臣官房審議官が着任しております。
【伊藤大臣官房審議官】 よろしくお願いします。
【平尾高等教育企画課課長補佐】 同日付で、大土井大臣官房審議官が着任しております。
【大土井大臣官房審議官】 どうぞよろしくお願いいたします。大土井でございます。
【平尾高等教育企画課課長補佐】 また、7月31日付で、春山高等企画課長が着任しております。
事務局からは以上でございます。
【伊藤部会長】 では、議事に入ります。
議題の第1、新たな評価を踏まえた質保証の在り方について、まず、事務局から説明していただき、その後、質疑応答及び意見交換をしたいと思います。
では事務局の皆さん、よろしくお願いします。
【中村大学設置・評価室長】 大学設置・評価室長の中村と申します。資料1に基づいて御説明させていただきます。
資料1につきまして、前回の部会でも同じテーマで御議論いただきましたけれども、そこの御意見を踏まえましてバージョンアップしたものを御説明したいと思っています。
資料2ページ、前回の御意見ですけれども、おさらいとして資料3ページ以降を簡単に触れさせていただきたいと思うんですが、資料3ページは、これは高等教育の質保証システムの全体図を図示したものとして、これはおさらいとして御覧いただいた上で4ページ、5ページ、これも前回と同じ資料を載せていますが、4ページは令和2年における学校教育法改正における認証評価制度の改善の内容を示したもの、それから5ページは現在の機関別認証評価の受審状況のデータを示しているものです。
6ページから少し具体的に御説明させていただきたいと思います。こちらについては、文書で書かれていますのは、教育・学習の質向上に向けた新たな評価の在り方ワーキンググループにおける議論のまとめをそのまま抜粋したものになっております。今回御説明するテーマは主にその評価を受けて、要是正という評価結果になった場合の後の取扱いということについて御議論いただければと思っているものです。
具体的に参考にするのが下から4パラ目のところ、真ん中ぐらいに現在の認証評価においてというところから始まるパラグラフを御覧いただければと思うんですけれども、そこで現在の認証評価において、不適合の判定を受けた高等教育機関は適合認定を受けるべく、再度評価を受審することができる、これ、できる規定ですけれども、新たな評価においても要是正機関は可及的速やかに自律的な改善を図った上で、再度評価を受審することが求められるという提言、これはできる規定だったのが求められる、義務的な規定にできるのかどうかというところの提言をいただいていると受け止めています。こういったことが評価ワーキングのまとめに書かれていると。
それから一つ下のパラグラフに行っていただいて「さらに」で始まるところですけれども、文部科学省は要是正機関から改善状況を聴取し、当該機関が実効性ある改善を行うよう担保するためにも改善の取組がなされていない、不十分である、または改善の見通しがない場合は法令違反に係る学校教育法第15条の規定の措置も含め、厳しい措置を講じていくと取りまとめられているところです。特にここにかかる部分について、前回も1回御議論いただいたんですけれども今回リバイスしたものを準備していますので、そちらで改めて御審議いただきたいと思っています。
順番、前後して申し訳ありません。2ページ目に1回戻っていただいて前回の御議論の主な内容を振り返っていただきたいと思うんですけれども、2ページのところに前回の主な御意見を抜粋させていただいています。
例えば1ポツ目に書いていますけれども再評価を何回まで受けられるのかということとか、あとは要是正という評価が出た場合には、文部科学省からその大学に対して資料の提出とか報告とかを求めるんだけれども、どういうプロセスかということをシンプルかつはっきりさせてほしいこととか、あとは2つ目に書いているので言うと新たな評価の仕組み、それから設置認可審査、この2つの役割分担というのがどういう関係性になっているのかというところについて、そのほかの方々も含めて多く御意見いただいたと受け止めています。
それから3つ目のところでは、法令違反があったときには学校教育法第15条の対応も含めということで厳しい対応をするということですが、法令違反の有無というのを具体的に定性的なことも含めて、どういうふうに判断するのかということが見えないこととか、あとは4つ目と一番の最後のやつは共通的な話ですけれども第三者評価、認証評価で要是正となった場合に、それが一種のアラートみたいな形で警告されたような状態になった上で、さらにその要是正になった機関に対して設置認可審査と同等の審査、つまり深い審査をやっていくような、こういう関係性ということがあるのではないかという御意見、こういったことを前回の御議論の中でいただいたところでございました。
それを踏まえまして、今回準備しましたのが資料一番最後の7ページに図示した資料でございます。要是正機関への文部科学省における対応について(案)というものですけれども、これ、上から少し具体的に説明しますけれども、まず、認証評価機関から要是正という評価になったことの評価結果の通知が文部科学省に対して来ますと。
その後に、現在も行っていることでもありますけど文部科学省から大学に対して報告聴取、文部科学省でモニタリングしていくフェーズになるんですけれども、この中でチェックボックス1つ目にありますように、まずは要是正機関に対して資料の提出、または報告といったことを求めて状況や改善計画を確認すること。それから必要に応じてということもありますけれども、そういった提出された資料、データを基に書面もしくは面接もしくは実地の調査といったことを行うと。
それから、ここで前回から追加的に入れた情報としては点線の枠囲いの中に書いていますけれども、このときに法令違反があるかどうかも含めた状況を文部科学省で確認するわけですけれども、ここで具体的には設置審(大学設置・学校法人審議会)に意見伺いを立てて、法令違反等の法令適合性についての意見を伺うことをした上で、具体的にこのABCで振り分け書いていますけれども、Aが法令違反ではないものの改善が必要なもので、Bは法令違反であると、Cはその法令違反のうち特に重大ないし放置されているようなものという、こういう3つの振り分けというのを設置審の意見伺いを経て、ふるい分けをした上で、それでCに該当するような場合には、これも前回の御議論と同じですけど学校教育法第15条発動の場面にフェーズが移行していくということを想定しています。
それで重大や即時是正が必要なというものではないものの、是正すべき、改善すべき意見があるようなAやBのようなときには、左下に書いていますけど改善指導・モニタリングの継続ということで、1つ目のチェックボックスは、これは認証評価の枠組みの中において再評価の受審が求められることが提言されていますので、文部科学省から改善の指導するような形で再評価を受審するような指導を行うことが1つ目。
それから2つ目のチェックボックスは、こういったモニタリングの継続というのをいつまでやるかということについては、要是正状態から脱却するまで再評価を受けて、要是正ではなくてクリアになるまで文部科学省のモニタリングを毎年度継続していくということとして想定しています。
この結果、さらに矢印が上に向かっていますけれども、継続するということで毎年度毎年度、これ、確認していきますので、毎年度毎年度確認をする中で、さらに次の年度も、上の箱に戻っていただいて、報告や資料の提出を求めるなどして状況の改善の計画を確認して、必要に応じて調査を行い、また、設置審の意見伺いを経てという形でABCの再度振り分けをするようなサイクル、循環のようなことも意識して継続的にモニタリングをしていくということをしてはどうかという案であらわしてみています。
左下のところですけど、これで再評価を受審するように指導していくことの関係で、なかなかこの受審をしていただけないような、そういった機関があるときには、正当な理由がないような場合にはそういった大学名を社会に公表することも検討と、これも議論のまとめに書かれていることでもありますけど、そういったことも検討するということを書かせていただいています。
こういうところを設置審のところ、特に前回からアップデートした部分として追加しておりますけれども、こういった形で要是正機関の対応を文部科学省においてやってはどうかということで今回提案させていただきたいと思っています。よろしく御審議いただければと思います。
【伊藤部会長】 では議論、質疑応答に移りたいと思いますけれども、いかがでしょうか。私から先にいきますけど7ページ、大学からの報告聴取、文部科学省におけるモニタリングの必要に応じて面接調査や実地調査というのを文部科学省だけで行う予定ですか。
【中村大学設置・評価室長】 基本、そう考えておりますが、この部分に関しては現時点での提案としては、文部科学省においてデータ等に基づいて必要があるときに調査を行うということで考えています。あと、その設置審の活用をどうするかってところはまた御議論いただければと思っていますけど、現状そうです。
【伊藤部会長】 そうすると、そこには他大学の教員とか、あまり動員することは考えていらっしゃらない。
【中村大学設置・評価室長】 現時点のものとしては、そうです。
【伊藤部会長】 ありがとうございます。ほかいかがでしょうか。これ前回、相当議論された議題ですので。
林委員、お願いします。
【林委員】 林です。前回の議論を踏まえていろいろ御検討いただいて、大きな方向性として私は異論ありません。しっかりと大学設置・学校法人審議会のところで御議論いただく形は結構だと思います。
2点、質問あるいはコメントを申し上げたいと思うんですけれども、今、部会長から御質問もあった文部科学省が調査をする活動と評価というものの、何というのかな、重複があっても無駄作業になってしまうので、厳しくはやるんだけれどもプロセスとしての効率性というのは必要だと思っていて。
例えばABCというのは、ここで表示されているものは文部科学省の審議会においてABCに振り分けるということだと思いますけれども、ただ、恐らくプロセス的には評価機関でABC、どれに当たるかをある種、提案というか、考えられるものを提示する形はあるとは思うんですね。
Aに関して、本当にここの上に書いてあるような大学設置・学校法人審議会にすぐに付議するのか。Aは法令違反ではないものと評価の評価機関が判断するのであれば、そこはもう再評価、追評価で任せてしまうこともあり得るんじゃないかと。つまり少し大学評価をして学校法人審議会が検討してという、そのプロセスがやや過剰とは言いませんけど、ちょっと重複感があるんじゃないかなと思っていて、そこの辺りを厳しくはやるんだけれども、しっかりと作業が効率的に動くようにしていただければいいなというのが一つのコメントでございます。
それから、もう一つ質問、コメントですが図の左下、再評価の受審を求めているにもかかわらず、正当な理由なく受審しない場合には、その旨を社会に公表することも検討というんですけれども、ここも社会に公表することがどれほどの意味があるのかというのがよく分からなくて。例えば再評価の受審を法律の中に組み込んで、そうすると再評価を受けなければ法律違反ということになりますので、そうすると大学設置・学校法人審議会に回していただくとか、その辺をもう少し、ここもしっかりと厳しくやっていただいたほうがいいんじゃないかなというのがコメント、あるいは、もしそういうことをお考えになっているんであれば御意見をいただきたいと思っているのが質問になります。
以上です。
【伊藤部会長】 ほかにもう手は挙がっていませんので、まず、事務局からお答えいただけますか。
【中村大学設置・評価室長】 2点いただきました。一つ、上の特にABCのAの部分が、というか、全体としては認証評価のシステムと、この設置審の確認の重複感、効率的なことがもっとできるんじゃないかということだと思うんですけれども、御意見、ごもっともだと受け止めています。
今これ、イメージ図的な形で現時点では示していますけど、おっしゃるように特にAですよね。Aは法令違反ではない区分ですので、この辺の扱いを本当に全てが全て設置審の意見伺い、立てていくのかという、ここに論点があると私どもも思っていますので、今ちょっと原則、設置審にかけると書いていますけど、要は例外的に軽いものについて評価機関側のシステムに任せていくことも議論によってあり得ると思っています。
この資料でまだ表現できていませんし、今後の議論の中でも当然そういった取扱い、変更していくこともあると思います。ですので、特にAのところについては、どういうやり方があるかというところは、もう少し効率的な部分があるのかなというのを感じているところでございます。
他方で、難しいと思っていますのは、これ、要是正の評価結果はイコール法令違反ではないと受け止めています。つまり法令違反も含むし、法令違反には至らないけれども是正されるべき事項というものがあるという両方を含んでいると理解しています。これは、そういう立てつけで認証評価をしてきていると。認証評価というのは第三者機関である認証評価機関が大学評価基準に基づいて評価をするんだということですので、必ずしも要是正イコール法令違反ではないという受け止めでいます。
ということで、要是正の中にもABCといった重さの違いがあるのではないかというところを、より明確にというか、客観的にやるために設置審の力を借りてというところの今回提案になっているんですけれども、その結果、やっぱりAだと、法令違反には至らないんだということであれば、常にずっと設置審が監視し続けることと、また、そこまで重くしてしまうのかというところはバランスが必要かと思いますので、そこは御意見のとおり、効率的なやり方ができないかということはまた考えていきたいと思っています。これが1点目です。
2点目ですけれども、2点目は、これはまさしく、これから法律の改正を伴っていきます。この再受審を促す、再受審を指導していくところについて、どういうふうに法的な立てつけができるのかというとこにかかっています。なので、おっしゃるように厳しく対応するという意味で再受審義務、これを法律の義務として設定することができれば、まさしく強力な構成になりますので、そういったことを前提に、つまり再受審しなければ法令違反なりますので、それをもってまた法令違反としてとらまえていくことができることも考えられますが、現時点においてまだ法的な検討が熟していないところもございまして、今日の御意見も踏まえまして法制的な検討を進めていきたいと思っています。
【伊藤部会長】 では森副部会長、お願いします。
【森副部会長】 森でございます。まずは、前回の意見をしっかり反映する形で御提案いただきましたことに感謝を申し上げます。今、中村室長がおっしゃったように、私も要是正イコール法令違反ではないところが非常に肝になっているかなと思っておりますので、林委員の意見もよく分かるところではございますけれども、私は、ABCは設置審で判断すべきだと考えています。
認証評価機関にそこまでの責任を負わせない形のほうがいいかなと思っておりまして、あくまでも法令違反かどうかも含めまして、設置審で判断することのほうが良いと思います。
そして、もう一つ。左下のところでございますけれども、私もこれは煩雑だと思っておりまして、再受審しないイコール法令違反であるということで、Cに該当する扱いのほうがすっきりするのかなと思いまして意見を述べさせていただきました。
以上でございます。
【伊藤部会長】 では松浦委員、お願いします。
【松浦委員】 私も同じで、きちんと整理していただいて感謝しています。今の一連の林委員、森委員の議論のところです。確かに認証評価機関がこの法令違反、あるいはそうでないかというのを判定する責任を負うのは大変かもしれないのですが、認証評価の結果として要是正を判定するときには当然、その理由が説明されなければならないとなると、実はこの要是正の判定のときにAなのか、Bなのか、Cなのかというのは一度出ちゃうのかなと思うんですね。
それと今度、設置審との間で一致すればいいんですが、そごが起きるようなときに、それこそ認証評価機関の役割というのをどう考えればいいのかということは、課題になるのかなと感じました。
以上です。
【伊藤部会長】 2つ目について何かコメントありますか。感じましたということに対して。
【中村大学設置・評価室長】 基本的に私も問題意識としては同じ受け止めでございまして、確かに認証評価機関は国の機関ではございませんので、国が法令違反を認定することと一認証機関が法令違反を指摘するということは重みが違うと思っています。ですので、あくまでも要是正というのは評価結果の一つの種類であって、それは評価機関というのは認証された文部科学大臣の認証機関ですので、それは一定の重みはあるものの、国ないしは国の審議会の結論というものでもないところもまたありますから、あまり背負わせ過ぎないといったこととか、その認証機関に対する配慮も含めて何が適当なバランスかというのは考えていくべきだと思っています。
【伊藤部会長】 ほかはいかがでしょうか。
では、大野委員、お願いします。
【大野委員】 ありがとうございます。大変分かりやすく整理をしていただいたと思います。私の質問は大学設置・学校法人審議会の諮問が必要になってくる、そのプロセスで、勧告、変更命令、廃止命令、大変重い行政監督措置になると思うんですが、私学にとって例えば私学助成との関係はどのようになっているのか、分かる範囲で教えていただければありがたいと思います。よろしくお願いいたします。
【石橋大学振興課長】 大学振興課長の石橋です。大野委員、すみません、一旦、1点クリアにさせていただきたいのは、今回の評価結果を踏まえてということでしょうか、それとも、この学校法人分科会等、大学設置・学校法人審議会のこの勧告変更命令、廃止命令と私学助成との関係とお受け止めしてよかったでしょうか。一つ教えていただければと思います。
【大野委員】 あまりそこ細かく私も突っ込んで伺おうと思っているわけではないんですけど、私学の立場で言わせていただくと、こういった重い行政の措置もさることながら、私学助成との結びつきというのは大変関心の高いところだと思いますので、この段階でつまびらかにしていくのか、していかないのか、その立ち位置も含めて教えていただければということでございます。
以上です。
【石橋大学振興課長】 大野委員、ありがとうございました。十分なお答えになるかどうか分からないですけれども、今回新たな評価を実施していく中で、これを資源配分であったりとか、もちろんそれはメリットになる場合と、それがデメリットになる場合と両方あり得るかなと思っておりますが、それは引き続き検討していきたいと思っておりますので、現時点でどういう傾斜をつけてどうするというようなところまで決めているということよりも、これからの評価をまさに実施していく流れの中でしっかりと文部科学省の中で検討を進めたいと思っているところでございます。
一方で、この勧告変更命令や廃止命令等々に至るようなときになっていますと、恐らく私学助成における措置が既に行われた後ということになるのかなと思っておりますので、そういう時系列かなと思っております。
以上でございます。
【大野委員】 ありがとうございました。
【伊藤部会長】 浅田委員、お願いします。
【浅田委員】 ありがとうございます。今回の新たな評価というのは大改革なので、今までの認証評価と大きく変わるのだと思っています。実際にそれが動き出したときの状況というのは、まだきちんと想像できてないですけれど、そもそも要是正が出るのは質の保証が不十分なところで、質の向上は関係ないですよね。質の保証で引っかかるというのが、この要是正ですけれど、そもそも要是正がどれだけ出るかというと、基本的に質の保証ができていない大学がそんなに多くあるわけではなかろうと思いますし、皆さん、努力されると思うので、要是正で指摘される大学というのは限られてくるのだろうと思います。
それともう一つ、先ほどの議論の中で少し気になったのが評価機関の大学評価基準のお話をされた点です。新たな制度では評価の基準とか評価の視点というのは全部統一されていますので、そこのぶれはないわけですよね。だから、複数の評価機関があったとしても、こちらでは厳しく要是正だけれど、こちらは緩く要是正にならないといったことは、今後は起こらない、もう完全に統一された判断が出てくるということだと理解しています。
設置審が関わるのは私も大賛成で、要是正の大学をまさに厳しく是正していただきたいなと思うのですが、このことは設置審に新たな役割が加わると理解しています。というのは、3ページにありますように設置審が関わっているのは設置認可審査と設置計画履行状況等調査、ACと呼ばれるものですね。その後、認証評価に移るのですが、設置認可審査っていわゆる計画審査です。つまり、これからこういうふうにしますということを計画していて、実態がない段階で審査をするわけです。もちろん法令違反とかは全部チェックした上で、見通しも含めて審査して認可を出します。
ACは完成年度までの期間限定ですけど実態を見て審査といいますか、評価をしているわけです。認証評価は完成年度を過ぎた後、全ての実績を見ていく。設置審が要是正を見るというのは実績評価もするということを言っているわけです。そのときに認証機関が行った要是正に至った様々な資料と判断、それらは全て文部科学省に行って、ここに書いてある書面調査、それから面接、実地、この辺りも多分、要是正の場合は認証機関といいますか、評価機関がすでにやっていると思うのですが、そういうものは全部文部科学省が受け取って、それらを確認して、もう一度そういうことをやるということなのですか。
そのときに評価機関は全く切り離されていて、文部科学省が要是正に至った資料を受け取って、それで新たにまた書面調査、面接調査、実態実施調査をするという、そういうことになるのでしょうかという質問です。
【中村大学設置・評価室長】 今の点はそう考えてございまして、つまり評価機関から要是正評価の結果が出た後は通知が文部科学省に来ます。その後は文部科学省と大学との関係性において資料の提出を求めたりとか、そういった一次調査をしたりとかっていったことをやっていく考えでございまして、ですので、要是正の評価が出た後に、文部科学省から認証評価機関に対して何かということを直接的に求めることは、現時点では考えてございません。
【浅田委員】 分かりました。
【伊藤部会長】 ほかいかがでしょうか。これはもう2度目の相当突っ込んだ議論である程度、修正されたことが改善された、アップデートされたものが出てきているわけでございますから。よろしいでしょうか。
では、この件に関しましては、引き続きこのような形で、文部科学省で議論を進めていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
続きまして、議題の2、新たなデータプラットフォームにおける情報公表についてです。
これもまず、事務局から説明いただき、その後、質疑応答、意見交換の時間を設けます。
では、よろしくお願いします。
【寺坂高等教育対策室長】 高等教育政策室長、寺坂でございます。資料2を使って御説明させていただきます。
1ページおめくりいただきまして、右下に2ページと書いてあるところでございますけれども、こちらの議題は前回6月の部会で一度御議論いただいたところでございます。その主な御意見ということで2ページにおまとめをしてございますけれども、大きく3つのカテゴリーで御意見いただいたと考えてございまして、1つ目が情報公表の位置づけの考え方、2つ目が公表の項目について、また3つ目として情報公表の形式や活用についてということで御意見いただいたところでございます。
情報公表の位置づけに関しまして、高等教育の質向上・質保証を促進する仕組みとして位置づける必要があるという御意見、また、大学ポートレートの課題を検証した上で、新しい評価とともにやっていくということで調整していく必要性、また、教育統計全体の中での位置づけというところの御意見をいただいたところでございます。
情報公表の項目に関しましては、学生調査等の学生視点の情報の有益性でございますとか、採択をされている事業の状況についての有用性といったところの御意見をいただいたところでございます。
また、情報公表の形式や活用につきまして、実際の利用場面を想定した設計でございますとかAIの活用、また、公開データを利用できる環境の整備、また、チャットボットの内製化でありましたり各大学のホームページからのアクセス、高校生や保護者が比較をしやすい機能といったようなところの御意見をいただいたということでございまして、これらも踏まえまして、改めて整理をしたところが3ページ以降の資料ございます。
まず、3ページのところでございますけれども、全体、情報公表の位置づけということで整理をいたしました。左側にございますように、今回新たな評価を契機といたしまして各高等教育機関、それぞれの機関の中でも特色ある教育活動、どういった活動をしているのか、それによってどのような成果が出ているのか、そうした情報公表が進んでまいります。
それに加えまして今回、データプラットフォームにおける情報公表、丸2番ということでございますけれども、評価結果、また、学部等に関する基本的な情報を共通の仕組みで公表を予定していくという、この二本立てでステークホルダーの皆様に対して情報発信をしていくということでございます。その中で主要なステークホルダーによる情報の活用をしていただき、また、活用されることを通じて、各機関の取組改善を促進していきたいという形の位置づけをさせていただきました。
これを踏まえて公表のイメージということで、4ページ目のところでございますけれども御用意をしてございます。こちらも前回の部会でお示しをしたものと構造は同じような形にしてございますが、イメージといたしましては比較が可能な左側にあるような部分というところと、あと、その個別の詳細のデータが載ってある右側のような部分をつくっていくイメージで考えてございまして、前回から赤字の部分を修正しているところでございます。
右側の上から2つ目のところ、緑色の部分にございますけれども、学修成果等に関するデータというところにつきまして全国学生調査に関する記載をしてございます。こちら、前回の部会の中でも、学生に対する調査の回答の性質ということに関しましても御意見いただいたところでございまして、各大学がそれぞれ特色ある教育を進めた結果、どういったところに特にその成果があらわれているのかといったところを示していく観点で、全国学生調査からの項目の中で、全国学生調査につきましても今後また新たな評価の中で改善を図っていくということになりますけれども、その中からデータを選択して公表していくことを想定しているということで、その修正をしてございます。
また、一番下の部分でございますけれども、こちらも前回の部会での御意見を受けまして、採択されている機関対象の事業というのはどういったものに採択されているかという状況が分かるような形の記載を出させていただいているところでございます。
加えまして、左下に赤色の吹き出しで記載をしてございますけれども、データをステークホルダーの皆様にまさに活用していただくための取組ということで、APIを提供していくこととともに、教育に関するデータの集約化を推進していく趣旨の取組の一つといたしまして、国立教育政策研究所の中にある公教育データ・プラットフォーム、こちらで文部科学省が実施をしている各種の調査等々、カタログを掲載してございますけれども、そうした中にUniv-mapのリンクも掲載することでデータ集約化を推進していく取組を進めていくことを考えていきたいということで入れてございます。
5ページ以降のところで、それぞれまた説明を入れさせていただいてございますけれども、5ページが公表項目のところについてでございます。5ページ上側の四角のところにございますように、情報公表につきましては信頼性のある情報の提供を行う観点、また多様なステークホルダーがその関心に応じて情報を取得できるようにする観点、さらに分かりやすく情報を提供する観点というところも踏まえまして、評価に関する情報、また、ポートレートにおける公表項目からも一定程度、精査をした上で提供していくことを想定してございまして、情報提供項目につきまして、まず1つ目で学修成果や教育成果に関する情報といたしまして新たな評価に関する評価結果、また、ポイント等の記載をするとともに、学修成果に関するデータということで学生調査のところを記載してございます。
右側に書いてございますのは、学生調査から選択をしてというところの趣旨を書かせていただいてございますけれども、各大学において養成する人材像、また特色ある教育活動を踏まえた学修成果に関するデータを各大学の特に力を入れているところについて公表していく観点で、データを選択して公表という形で入れてございます。こうした項目を入れることで、下側にございますけれども大学ポートレートの検証結果でこれまで指摘をされてございます大学教育の成果を示す情報が十分に可視化をされていないといったところにも対応していくということで考えてございます。
6ページでございますけれども、その学修成果に合わせまして基本データということで学部等の基本データ、また、ディプロマポリシーでございますとか、入学者選抜に関する情報、進路状況等の卒業後の状況、資格取得可能な資格でありましたり、経済的な支援、また採択されている事業といった情報につきましても、併せて公表していくということで、ステークホルダーによる情報の活用を進めていただき、取組や改善につなげていくことを進めていきたいということで記載をしてございます。
また、6ページの下側の四角の中でございますような、入力に当たっての考え方ということで、当該情報の取扱元による入力を基本とすると書いてございますが、大学が入力をする項目についてはなるべく減らしていきたいということで考えてございまして、評価結果であれば各評価機関でございましたり、全国学生調査に関するデータは文部科学省がデータベースに、これもAIの機能等を活用して振り分け等はしていくということを想定してございますけれども、そういった形で入力ができるようにもしていこうということを考えてございます。
また、入力頻度でございますけれども、評価結果については評価の受審のタイミングでということになりますけれども、それ以外のデータにつきましては、評価の受審に限らず毎年度更新をすることということを想定してございまして、不足をしている情報などにつきましては、アラートを表示する機能など入力の御支援のための機能というところも併せて整理をしていきたいと考えてございます。
続きまして7ページでございますけれども、公表・活用方法というところでございます。上側の四角につきましては先ほどの公表項目のところの考え方と同じでございまして、信頼性のある情報を多様なステークホルダーが関心に応じて取得ができるようにしていく、また、分かりやすく情報を提供する観点も踏まえまして、下側にあるような方法で進めていくことを想定してございます。
1つ目は、新たなデータプラットフォームを大学改革支援・学位授与機構に設置をすることを予定してございますけれども、プラットフォームの中のデータ公表機能としてUniv-mapを実装していくということで考えてございます。
公表の単位につきましては、評価結果との整合性を取る形で学部等を基本として単位をそろえていくということとしていきたいと考えてございまして、また、その次にございますようにステークホルダーが活用することを促進するために、先ほど4ページのところでも少し申し上げましたけれども、外部システムとの連携、また、データの利活用を可能とするためにAPIの提供にも対応していきたいということでございます。
一方で、このUniv-map以外でも一定程度、利便性に配慮した形で、比較、分析等ができるような形で各機関の情報を表示していくことをしつつ、AI等も活用しながら情報整理、分類等も行っていって、省力化と分かりやすさ、発信、そういったところを両立させていきたいということで考えてございます。
加えまして、その次でございますけれども、多様な特徴や強みに関する情報へのアクセスを確保する観点から、各大学の情報公表サイトに対してもリンクを確保していくことを取組として追加をしてございます。加えまして、前回の部会で御指摘ございましたチャットボットの導入につきましては、まずはデータプラットフォームをしっかり立ち上げていくということをやらせていただいた上で、そのプラットフォームの運用状況でございますとか、あとは利用者からの具体的なニーズを踏まえて段階的に開発をしていくということを検討していきたいと考えているところでございます。
最後でございますけれども、データの集約を推進していく取組の観点で、国立教育政策研究所の公教育データ・プラットフォームの中にUniv-mapへのリンクを掲載していくというところにつきましても、追加で対応していくことを記載させていただいてございまして、おおむね、大きくはこういった方針の下、今後さらに詳細の設計というところを進めていきたいということで考えているところでございます。
説明は以上でございます。
【伊藤部会長】 ありがとうございました。もう一度少し経緯をおさらいすると、4ページを見ていただくと、この新たなデータプラットフォームというものをつくり、多くの高校生やその他、保護者も含めたステークホルダーたちが様々大学を正しいデータに基づいて選ぶなり、理解を深めていくページをつくりたいということでありました。
また、新たな評価が始まると、これ、2030年でしたっけ、始まるのは、ですから2030年から6年間かけて順を追っていろいろな大学が評価されて、その評価結果がこれに出ていくということですけども、それ以外にどういう情報を載せるかということにおいて、例えば基本的なデータに加えて全国学生調査から様々なデータを載せるのは一考ではないかという話が、議論がここでされました。
ただ、全国学生調査に加えて様々な大学が独自の学生調査というのを長いことやってきているところもありますので、そこと、そういう場合には自分たちの大学の学生調査はもう何年間もしっかりやってきているところもあり、それとは別にまた学生調査も学生たちが答えるということになるような形で二重で行うこともありますし。
これ、私が所属している私大連(日本私立大学連盟)のある議論の中で石橋大学振興課長にある大学長が言ったことですけども、卒業式の日にこの学生調査をすると、みんな、何でもいいやと全部いいこと書いてくれるというような意見も1人ありましたので、結局、どのタイミングでどういうふうに調査するかとかいったようなところも、様々な意味で学生調査というのがどう活用されるかによって、それを大学はどういうふうによくしようとするようなこともいろいろ、意図的でないとしても、そういう傾向が出ることもあるので。
じゃ、一体どういうデータを実際に出していくことが本当の意味でステークホルダーのためになるのかということが議論されている中において、例えば今回の場合は全国学生調査から各大学がデータを選択して公表するとか、また、場合によっては自分たちの調査の中から公表したいものを出すような可能性も将来あるかもしれませんけども、そんなようなことも含めて、毎年これがしっかりと見られるものだとすれば、そこに情報を各大学がアップデートしていく形をつくっていきたいのが今回の提言ということでよろしいでしょうか。
【寺坂高等教育対策室長】 はい、ありがとうございます。
【伊藤部会長】 ということで、その形をどうしますかということで今回、今、このような案が出てきたところであります。
そのまま全国学生調査を載せるということはせずに項目を選択するとか、そういったようなことも含めて今回の案が出ているわけですけれども、これに対して様々な御意見があるんではないかと思いますので、皆様からどうぞよろしくお願いいたします。
まずは小林委員。
【小林委員】 御説明ありがとうございました。今、この部会と並行して大学の新たな評価に対するデータプラットフォームをどうするかというところの議論を進めておりまして、その中に浅田委員と大野委員と私が入らせていただいております。今まだ途中の段階ですが、議論されているのは、今のデータを基につくっていくのではなくて、先ほど部会長がおっしゃったように2030年から始まるので、そこからバックキャストして作っていこうという議論が進められています。特にAI等の進展が非常に大きいものもありまして、各、他の国の状況も見ながら、そういったものをうまく活用しながらデータプラットフォームをつくっていこうという話をしております。
その中で公表の問題と絡めますと2つありまして、一つはデータの持ち方の問題、そしてもう一つがデータの公表の在り方ということになると思います。その最初のデータの持ち方については今、大学でいろんなものをアップロードしていくとか、入力していくという言葉がありましたが、そうではなくて、もう大学に負担がかかり、ミス等の温床になる手入力は全部やめてしまおうということです。令和の大改革になっていきますので、これを評価のための単なる業務システムではなくて、データプラットフォームとして、文部科学省や日本私立学校振興・共済事業団等に提出しているものについてはここに全部データとして入れていきましょう。それをクローリングして、こういったUniv-mapなり、評価のところに持っていきましょうということができるのではないかという議論が進められています。専門家の方々も含めながら今、議論を進めているところです。
そのときに一番大事なのはデータの標準化だということです。先ほどありましたが学生調査の内容がいつかによって違ってくるとか、あるいは私たちも入試の調査やっていると3月末と4月1日と5月1日と全部違っていたりしますので、そういったものをきちんと基準日を決めて、この日程でこのデータ形式でということを決めてデータプラットフォームをつくって、そこから持ってくるようにしたら良いのではないかという議論が進められています。
できるかどうかは今後のフィージビリティによってくると思うのですが、それをきちんと毎年つくりながら、評価のためだけではなくて、大学の自己点検評価にも活用できるようにして、質向上に資するものにしていったら良いのではという議論が進められています。この点について何かありましたら、浅田委員とか大野委員、後で補足いただければと思います。
そう考えていくと、このUniv-mapもデータの公表はプラットフォームにあるデータを自動的にアップロードしていくのがいいのではないかと考えております。大学の個別の情報については、大学がHPで公表しているのでそこにリンクを貼っていくことで良いのではないかと個人的には思っています。
なぜかというと、このUniv-mapは国が公的な立場として情報を提供・公表していくことになりますので、このデータの信頼性というところが非常に重要になってきます。本日提示された項目もデータプラットフォームができれば、これは後でピックアップしていきましょうということができると思います。例えば時々私も申している、ナンバーワン表記ですね。うちの大学がナンバーワンですとか、このエリアで一番古い、最も古い大学ですとか、唯一の学部ですとか、こういったものを誰が公的なものとして検証して、責任を持って公表していくのかという問題があります。これから18歳人口が急速に減少してくると背に腹はかえられない募集状況も出てくると思いますので、公表データの信頼性や責任体制といったことも含めて検討していく必要があるだろうと思います。
あるいは卒業生の進路の情報も何年度、過去5年間のものなのか、単年度のものなのか、資格についても資格取得できるものか、受験資格ができるものなのか、社会経験が必要なものなのか、それぞれ要件も異なっています。これを一緒くたに表示することは利用者に誤った情報を提供することにもなりかねないと思いますので、データプラットフォームでそろえた基準で整理された情報をきちんと表出できるような仕組みを今からつくっておくことが重要だと思います。そのためには、評価が始まる2030年、2029年までにこのプラットフォームをつくり上げるのだとすれば、そこまでに文部科学省がすることと言えば、大学側にそういったある基準日のデータをきちんとそろえておいてください、情報を標準化してくださいというような依頼をしておくことではないかなと思います。
現在の大学ポートレートもそういった思想の下にできていると思うのですが、いろんな忖度がありまして国公立版と私学版が別々にできてしまっていると。これ、最初の戦略のミスは戦術で補えないというのが一般的な考え方です。これを最初のときにきちんと、今からまだ3年、2年半ぐらいありますので、こういった標準化を進めていくというのが今から考えられる一番重要なポイントかなと思っております。
以上でございます。
【伊藤部会長】 平子委員、お願いします。
【平子委員】 ありがとうございます。小林委員がおっしゃったことに賛同いたします。国が公表するデータは信頼性が一番重要ですので、各大学の恣意性をいかに排除するかというところに尽きると思います。
ですから、全国学生調査から各大学がデータを選択して公表するということは、恣意性が働くところではないかなと感じますので、大学間の比較可能性を担保する意味においても、ある程度の基準を決めたほうがいいと思いますし、データのアップデートについても、毎年と書いていますが毎年でいいのかどうか。
つまりデータはアップデートされたら自動的にアップロードされて、常に最新の情報が入っていることが望ましい。ただ、比較可能性を担保するために、いつこのデータがアップロードされたのか、あるいはアップデートされたのかというところが分かるようにしておけばよいと思いますので、データの標準化、あるいはその信頼性を担保するための最初の作り込みが大事だと考えます。
以上です。
【伊藤部会長】 では、森副会長。
【森副部会長】 ありがとうございます。私からは質問になります。
新たな評価制度を契機としたと書いてございますけれども、この公表イメージだけ見ると新たな評価に関するものに関しては、この評価結果の星だけで、あとは直接的にはあまり関係がないということであれば、2030年にスタートということですけれども、受審してない大学の場合には、ここが空になって、ほかのデータは全部ある状況でよかったのかどうかだけ確認させてください。
【伊藤部会長】 では。
【寺坂高等教育対策室長】 2030年から新たな評価制度がスタートいたしますので、その評価を受けていない時点においては、この評価に関する部分を空欄とするのか、何らかの別の表記をそういう形にするのかというところがございますけれども、評価結果として出しているものはない形になろうかと考えております。
【森副部会長】 ありがとうございます。承知しました。ここに星がないことが駄目な大学と見えない工夫はすごく必要だなと思っておりますので、6年間、全ての大学が受審するまでは御配慮をいただきたいと思います。
以上でございます。
【伊藤部会長】 では太田委員、お願いします。
【太田委員】 いろいろ考えていたことですが、この新たなデータプラットフォームの哲学って何だろうか?おそらく基本情報のこととか、そういったことは今まで考えられてきたことだけれども、今回議論になるような学修成果等に関するデータを入れることの意義、何をもって入れるかというは、私は学生の声をどうやってこの中に反映させるかという一つの道筋をつくろうとしていることだと思っています。
そこに大学としては恣意性とか、当然、そういうことが入る可能性があるわけですけれども、純粋に学生が自分の学びをどう思っているかという行為をいかにうまく引き出せるような仕組みにするかが大事だと思います。それは大学としてよく見せたいということで、なるべくいいデータだけ示せばいいという、外にいたらそうかもしれませんが、純粋にこの部会の問題である教育の質保証を考えたとき、それは駄目なわけで、学生の声をちゃんと純粋に聞いたときにこういったことを改善してほしいと、こういうところが伸びなかった、それは、真摯に我々は聞いて、それをどういうふうに質保証、質向上に結びつけるかという材料にしなきゃいけない。
だから、そういう意味で、こういうようなプラットフォームをつくることが、本当に我々としては学生たちの、彼らは学ぶ、社会に出るために身につけるということには真剣であるはずです。だからある程度、彼らは純粋性を持っているので、こちらも、大学側も純粋にどういうふうに質保証をやっていくかという、そういうような材料になることが期待されるのではないかなと思っています。コメントです。
【伊藤部会長】 日吉委員、お願いいたします。
【日吉委員】 ありがとうございます。1点質問をさせていただきたいのですが、今、先ほどから2030年スタートというようなタイムスケジュールの話が出ておりますが、この星印の意味ですが、星3つというのが、今の案ですと、実績が実際出ているというような星の意味だったと思うんです。私は個人的にデータの標準化というのはすごく大事だなと思っている中で、仮にその2030年に何らかの評価をして評価結果を出していく。そのときに星3つの学校が出てくるわけですけれども、そこでは現時点、実際に結果がもう既に出ているわけですよね。
ということは、逆算をしていかなければいけないわけなので、そこのデータの標準化というのをいち早くアナウンスしていかないと、2030年に実際には実績として上がっているということの標準化というのはなかなか難しいのかなと。つまり、学部生であれば4年間でございますから、逆に言うと、今年入学した学生あたりが実績を積んでもらわないと、2030年のところで実際に上がっていますというような評価にはならないんじゃないかなと思うんですが、その辺りの考え方はどうしたらいいのか、教えていただきたいんですが。
【石橋大学振興課長】 ありがとうございます。評価をどのタイミングの間のものとして評価するのかというのが一つ今の議論のポイントかなと思っておりまして。これまでであれば、7年に1回の中で、そういうことも含めて教育成果も見させていただいたわけですけれども、今回の評価を受けるときの視点をどこからどこまでの成果として見るかというのを我々としてもきちんと整理をさせていただいて、今までやってきたことも評価の中に取組の成果として入れていかないと、さすがに今までやってきたことが見られずに、いきなりある時点から取りますと言っても、大学のほうも、それはなかなか対応が難しいということになってしまうと思いますので。
今、我々として、今新たな評価のほうが審議まとめまでおまとめいただいておりますので、大学のほうには、例えばディプロマポリシーの見直しなども含めて、そういう、どういう形で新たな評価を進んでいくのかということを今お話しさせて、始めさせていただいているところではございますけども、実際、多くの大学にとってみると、今までやってきたことが評価の結果につながるようになっていくものだと我々としても思っておりますので。そういう意味では、今の取組を続けていただいて、それが新たな評価になったときにきちんと取組の成果として可視化していただくということで、評価の星が幾つというのがついていくという、そういう流れになるかなと思っております。
【伊藤部会長】 松下委員、お願いします。
【松下委員】 学修成果等に関するデータのところで、全国学生調査から各大学がデータを選択して公表ということになっています。全国学生調査のデータを公表すること自体はよいかもしれないですけれども、学修成果等に関するデータがこれだけしかないというのが少し気になるところです。
先ほどから、国が行っていて信頼できるデータであるというような御意見もありましたが、全国学生調査の結果というのが現状そうなっているのかということについて、私は少し疑問を持っています。伊藤部会長もおっしゃったように、まず実施時期が2年生と4年生で、どちらもですが10月から3月までということで、特に4年生のほうは時期によって大分大きな影響を受けるのではないかということがあります。
それから、そもそも回答する学生が、サンプリングが行われていなくて任意参加ですよね。ですので、回答率も大学によって本当にばらばらで、一応回答数については有効回答数というのが決められていますが、学生数の多いところですと、回答率がかなり低くても有効回答数を満たしてしまうということになっています。
一番気になるところは、学生の能力の評価というのが、質問項目の文言そのままで言いますと、「身に付いたと思いますか」と尋ねているわけで、これは能力の自己評価であり、間接評価の結果なわけです。実際に身に付いているかどうかは分からないけれども、身に付いたと思いますかという、その結果がここに示されています。
先ほど学生の声を聴くということが言われていました。確かに、学生がその大学でどういうふうに能力が身に付いたと思っているか、あるいはどういうふうに成長したと思っているかというのを一つのデータとして示すということは、それなりに意義があることではあると思います。ただ、その限りでしかないということも言えます。
何が申し上げたいかというと、あくまでも学修成果についてのある一面をかなり限定的な形で示しているのが全国学生調査の結果であるということです。ですので、そのことが分かるようにここには書いていただきたい。つまり、それがある程度、相対化ができるような形で書いていただきたいなと思います。
ですので、例えば何とか能力ということ、それだけで出すのはなくて、これは学生に、そういう能力が身に付いたと思いますかと尋ねた結果であるということ、また、以前の試行調査の結果公表でも、回答率・回答数などは明示されていましたが、そういったものもデータとして必ず載せていただきたいということです。現状、なかなか回答数を増やすのが難しいということで、非常に苦労されていることは、私も承知はしておりますが、ただ、データがそういう性格のものであるということは示していただきたいなと思います。
学生の任意参加ですと、非常に肯定的な意見を持っていたり、あるいは否定的な意見を持っている、その両方の学生が答えがちであるということがありまして、そういうバイアスがかかっているわけです。このように、いろいろな制約のあるデータであるということ、そこを示していただきたいと思っています。
現状、日本で全国調査といったらこの全国学生調査になるということは分かりますし、だからUniv-mapにこれが掲載されるのだということも理解はしておりますが、ほかの国の全国調査、例えばイギリスのNSS(National Student Survey)や、アメリカのNSSE(National Survey of Student Engagement)と比べると、能力が身に付いたと思いますかというその質問項目が、ほぼ質問項目全体の3分の1を占めていて、大きな割合になっています。そういう性格を持った調査であるということ、そしてまた、そういう回答の仕方をしているということを明確に示していただきたいと思います。
そうしないと、この数値が独り歩きしてしまうのではないかと思います。とりわけ、これが新たな評価制度と結びついて、こういう形でUniv-mapということで公開されますと、これまでの試行実施のポジティブリスト以上にハイステークスなデータとなります。そこのところは、本当にこの結果だけが学修成果を表すものではないということ、ある一面であるということを、何度も繰返し申し上げて申し訳ないのですが、明記していただくようにお願いします。
以上です。
【伊藤部会長】 ありがとうございました。では浅田委員、お願いします。
【浅田委員】 ありがとうございます。先ほど小林委員がおっしゃったように、私もデータプラットフォームの仕様策定の有識者会議に入っている者です。要点は先ほど小林委員がおっしゃってくださったので、少し違う観点ですけれど、データプラットフォームは、基本的に大学評価のためのデータがメインで、それを使って情報を公表し、社会への周知であったり、関心を高める、そういう効果も狙ったものだと思っています。
先ほど小林委員がおっしゃったように、大学は様々な調査でデータを出していて、例えば学校基本調査であるとか、いろいろなものを出しているのですけれど、そういうものは、二度手間にならないように自動的にここに収めてもらったら、大学としては非常に楽ですし、そうならないと、多分新しいデータプラットフォームにならないと思います。しかもそれは国が調査しているものだから、信頼性のあるものとしてここに登録されて基本データとして集まると思うのです。
一方で、評価を受けるために、大学は質保証に関するデータと質向上に関するデータをここに登録していくわけです。そういうものも含めてここにデータベースとしてたまっていくわけで、それらが公表のデータとしてきちんと使われるかどうかがポイントだと思っています。
先ほどの説明の中にも、ユーザビリティーを高めるために、他のシステムとの連携とか比較、検索機能を高めるということが書かれているので、それが非常に重要だと思っているのですが、先ほど平子委員もおっしゃいましたけど、大学がデータを選択するという言葉が入っているのが非常に気になっています。
例えば4ページに公表イメージがありますけれど、これを見ているとすごく既視感があるのです。何かというと、大学ポートレートです。大学ポートレートで失敗、こういう言い方は失礼ですけど、大失敗しているなと思っているのは何かというと、大学が載せたいデータだけが、フォーマットは統一されて出てくる。国公立と私学では違うとはいえ、フォーマットが統一されたのは成果です。一方で、大学はホームページでいろいろな自慢をしたいし、いいところを出してアップデートしていくわけです。ちょっと口が悪いですけれど、それの劣化版として大学ポートレートが存在したから誰も見ないわけです。ホームページにリンクが張ってあるから、そっちを見に行くわけです。でも、大学ホームページというのは、みんなフォーマットもばらばらだから、欲しい情報はどこにあるか探しに行って、ようやくたどり着いたみたいなことになって、比較もできない。
今だとAIで、「そういうのを探して」と言って集めてきて、「比較表をつくって」と言ったらさっとつくってくれる時代になったので、大分便利になったと思うのですが、ポイントは先ほどから出ている信頼性だと思っています。ここに載っているデータは、保証つきのデータですが、各大学のホームページのデータ、あるいはAIが引っ張ってきてくれたデータというのは信頼性がないかもしれない。そういうものを見るのじゃなくて、このデータベースにあるものは完全に信頼できる、知りたいものを検索できる機能がきちんと載っているというのが、これからの時代のものだと私は思っています。
先ほど言いましたように、質保証・質向上の評価に使われるデータというのは、基本的に公表できないものはないと私は思っています。というのは、今までの認証評価で不適合が出た例というのは、その主な原因というのは基本的に財務かガバナンスだったと思っています。今回扱うのは教育の質なので、教育の質に関して、評価に使って隠さなければいけないものというのはないと思っているのです。少なくとも国公私立とも税金が投入されて、高等教育機関としての認可を受けているわけだから、教育の質に関して、どちらかというと胸張って出したい情報のはずです。
評価結果もここに出るのですけど、評価結果の根拠としてのデータもきちんと見られるようにしないと、評価結果は何を見て出てきたのみたいなことになる。だから、ここに入っているデータというのは、外部からアクセス可能なものにしてもらうと、この中で検索、比較ができなかったとしても、外部できちんとそのデータを活用することが可能になるだろうと思っています。
例えばですけれど、こういう資格を取りたい、あるいはこういう学位分野、類似した学位分野のものを探したい、例えば私の自宅から通学可能な大学に絞りたいとか、そんないろんな使い方をしたいわけです。そういう中で、4年間の学費を順番に並べてほしいとか、そういうのも含めて、いろいろな探し方をしたときに、教育の質が高い評価の大学を知りたいよねというのもあると思うのです。
今の時代、データさえアクセス可能にしてくれたら、様々な比較は、AIを使えばできるので、そういうものになってくれたら、少なくとも大学ポートレートの失敗はないのかなと期待しているのです。私はそういうイメージを持って、有識者会議に入っていますが、そこは仕様設計をするところなので、実際にそれがそのまま実現できるか分かりません。未来志向で考えたときに、基本的にはデータにアクセスできるかが重要なので、そのデータアクセスをきちんとこの部会で保障してくれたら、項目を載せる・載せないという議論はほとんど意味ないかなと私は思っているところがあります。
以上です。
【伊藤部会長】 大野委員、お願いします。
【大野委員】 ありがとうございます。私もさっき小林委員からお話があった会議に属していますので、浅田委員からもお話がございましたけども、簡単に情報公表の方向性についてお話しさせていただきたいと思います。
そもそも、この認証評価制度見直しの目的の一つに、分かりやすい評価結果の公表により認証評価の社会的認知度を上げるというのがたしかあったと思いますが、各評価機関、個性重視で評価結果公表に独自色を出していく、これまでのとおり進めていくと、分かりやすい評価結果に逆行するというか、それが難しくなってくるということについては申し上げました。
実際その公表するフォーマットを今これから詰めるというところもあるようですけれども、さきに紹介された有識者会議のほかに、文部科学省主催で実務者検討会議、これは認証評価の関係の方々が入っていると伺っています。それからもう一つ、NIAD(大学改革支援・学位授与機構)主催の臨時会合というのもあるようで、そちらでも鋭意議論されているということですので、そこでしっかりと詰めていただいて、分かりやすい評価結果にするためには基準を統一していくということが必要じゃないかということで申し上げました。
ただ、一私学の短期大学の関係から申し上げますと、独自色を見せたいという気持ちはいずれの学校の関係者もおありと思いますので、こういうところをどう両立していくのか、ただ今回の目的は、分かりやすいということで統一しないと、これは実現しないと思っているところでございます。
以上です。
【伊藤部会長】 ほかに挙手されている方はいらっしゃいませんが、よろしいでしょうか。事務局のほうはこの議論を受けていかがでしょうか。
【石橋大学振興課長】 ありがとうございます。学生調査に関するコメントを多くいただきましたので、その点だけコメントさせていただきたいと思います。
学生調査に関しては、試行を重ね、本格実施が始まりましたけれども、その過程でも、いろんな課題も含めて御指摘をいただいてきておりますし、現在、有識者会議で、再度新たな評価が始まるときにどういう学生調査をするべきかということ、それからポジティブリストの考え方などについても見直しを始めさせていただいているところでございます。
松下先生からもいただきましたけれども、ここに出るデータがその信頼性も含めて、またどういう経緯で出てきたデータかということも説明するという観点は非常に重要かと思っておりますので、それは学生調査のほうで、それに堪え得る調査になるように整理をしていきたいと思っております。
以上でございます。
【伊藤部会長】 ありがとうございました。教育学的には、日本を発展させるという意味での日本の教育、また世界の教育を比較するとかいった意味でも、できるだけ多くの信頼できるデータが、文部科学省が中心に集めて、それを教育学者たちにしっかりと使えるような形で整備するというのは非常に大切なことだと思います。
その上で、このデータプラットフォームというものがまた出てくるわけですけども、このデータプラットフォームが本当にみんなが見るものになるのか。結局星のところしかみんな見ないで、それ以外のところはもう興味なくなって、でも、大学側は、先ほどおっしゃったみたいに、AIなどを活用しながら、しっかりとした信頼できるデータが常にアップデートされているという形になれば、教育学者も含めて、しっかりとそこは活用できるとは思うんですけども。
一般のステークホルダーたちから見ると、それとはまた違う様々な民間の情報を基にする様子もある程度予測されます。例えばTimes Higher Educationランキングとか、QSランキングといった世界の大学ランキングというのは、もう民間がやっていて、そこのランキングでみんな上を目指したいので、一生懸命自分たちからデータを提供して、向こうに審査をしてもらうというような形を取っているわけですけど、それはもう皆が率先して出すという全く違う世界がそこに生じているということであって。
それに対して国が評価するということになると、審査される側という形で要求されたデータを出す。そのときの、今までは質保証だけだったんですけど、質向上という部分がどういうふうになっていくのか。それから、また民間による評価というのは別に存在して、そういったものの中で教育学者たちがしっかりと使えて、しかもそれが日本の教育の発展に使えるものになる。そういう枠組みの中でこのプラットフォームがどういう意味合いを持つのか、どれだけのお金をかけてその結果が本当に税金を使った意味あるものになるのかということが多分問われると思いますので、引き続きの議論をどうぞよろしくお願いいたします。
よろしいでしょうか。ありがとうございました。
では、3番目の議題に入りたいと思います。教学マネジメント指針についてです。これも事務局のほうから説明いただき、その後議論したいと思います。では、よろしくお願いします。
【石橋大学振興課長】 ありがとうございます。資料3を御覧いただければと思います。教学マネジメント指針というものについて一度御説明をさせていただき、御意見をいただければと思っております。
教学マネジメント指針は策定が令和2年1月22日でございまして、具体的には4ページ目、後ろを見ていただければと思いますけれども、教学マネジメント指針として、実はこの2ポツのところに書いてありますような取組を整理して公表しているというものになります。これが大学全体、そして学位プログラム別、そして授業科目レベルでどういうことをやっていくのがよいのかという、ある意味、指針、ガイドライン的に示したものというものでございます。
戻っていただきまして、この策定の背景が1ページ目のところでございますけれども、教育課程内の位置づけや水準などを含めて、体系的なカリキュラムをしっかりと意識していただく必要があるということと、学修者が「何を学び、身に付けることできるのか」を明確にすると。このようなところがグランドデザイン答申の中で言われまして、それに基づいてつくられたものとなっております。
2ページ目を見ていただきますと、教学マネジメントという言葉がここで初めて出ているわけですが、大学がその教育目的を達成するために行う管理運営ということで、このタイミングでは定義をされたということでございます。
このような指針がつくられた経緯が4ポツ目でございますけども、実は教学マネジメントという観点から一元的に整理されたものがございませんでしたので、この形で整理をさせていただき、具体的な対象範囲は5番目に書いておりますが、学士課程及び短期大学の正課の教育課程を念頭に作成したものとなっております。
次のページを見ていただきますと、その後縷々(るる)答申なりも出ておりまして、また、この新たな評価というところが出てまいりましたので、これに対して、この教学マネジメント指針というものをどういう観点から見直していくべきかというところを、今日コメントを委員の先生方にいただきまして、実際の改定に着手していきたいというところで、まずはキックオフの回と考えております。
4ページ目を見ていただきますと、まさにそこに書いてあることが、先ほどお示ししたとおりでございますけれども、新たな評価で確認すべき、まずディプロマポリシーがどういうふうになっているのか、それからカリキュラムなり授業科目がどう編成されているのか、また、それを実際実現していくために、どういう方々を入学者として受け入れていくのか、また、学修成果・教育成果の把握・可視化が非常に重要になってまいりますけれども、その観点も触れられておりまして。
特にこれをやっていくために必要な基盤としてのFD・SD、教学IR、そして今御議論いただいた情報公表までが含まれておりますけれども、これが、このようなことを整理していくことは必要であり、かつ、新たな評価と併せて、どういう観点を見直していくべきかということで、ぜひ先生方が、これまでの教学マネジメントに関わってくださった委員の先生も、この中にもいらっしゃっていただいておりますので、今大学側がこの教学マネジメントをどう受け止めていて、さらにどういう観点を見直していくとよりよいものになるかということで、今日はコメントいただければと思っております。
御説明は以上でございます。
【伊藤部会長】 まさに先ほど議題2で日吉委員が指摘してくださったことですけども、結果的に2030年から評価が始まるとすると、どういったような教学マネジメントがそれぞれの大学が行い、それをどういうふうに評価していくかということに関係してくるところでございます。そういうことで今あるこの教学マネジメント指針を、そのような将来の評価ということも踏まえて見たときに改訂すべきところはあるかということが今の問いということで、この議論を始めるので、そのために、そういう目でこの現在の教学マネジメント指針をみんなで見てください。今問題と感じていること、または質問があれば、ここで、まずはスタートでの時点で、ですけれども、何かあればコメントいただければということでございます。いかがでしょうか。
松浦委員、お願いします。
【松浦委員】 ありがとうございます。一番大きなことは、学士課程・短期大学だけでなく、大学院の学位プログラムも視野に入れたものでこそ大学全体の一体的な管理運営ということになると思いますので、今回この改訂というか見直しを行うのであれば、そこをぜひ、連続課程も制度化されたところでありますので、考えていっていただきたいし、考えたいと思います。
それから、もう一つは、微妙で非常に分かりにくいのですが、これから議論していけばいいことかもしれませんが、認証評価基準が今度新たに設定されるというときに、そことの連動性、すなわちこの新しい評価制度の発足と、この教学マネジメント指針の改訂というか、のタイミングをどういうふうに考えればいいのか。もし文部科学省、現時点でお考えがあればお聞かせいただければと思います。
【石橋大学振興課長】 ありがとうございます。今、改訂のこの見直しに関して申し上げると、我々としては早いほうがいいのかなと思っておりまして。今年度中に一旦の成案を得る、成案というか一旦の考え方を整理して、来年の夏ぐらいまでに準備していこうかと思っておりましたけれども、今おっしゃっていただいた認証評価のほうの基準との兼ね合いは、そのスケジュール感が今きれいに合っていないかもしれませんので、一旦ここは整理させていただければと思います。ありがとうございます。
【伊藤部会長】 ほかいかがでしょうか。森副部会長、お願いします。
【森副部会長】 ありがとうございます。先ほどの石橋課長の御説明に少し補足をさせていただきたいと思っております。
教学マネジメント指針でございますけれども、皆さん御存じのとおり、質転換答申以降の学修者本位の教育といったようなものが散見されているものを、ここの中にぎゅっと取りまとめたものでございまして。当時、松下佳代先生と私と、あとどなたがおられましたか、小林さんおられましたよね、そうですよね、が関わって、初めて通して学生を中心として皆さんにお伝えできる指針をつくろうということで活動いたしました。
今回私が非常に感慨深いのは、これは指針ですので、皆様このような形で頑張ってくださいというメッセージにはなるんですけれども、これが実際に実装されるかどうかということに関しては、なかなかそこまでは義務化できなかったところではございますけれども、今回新たな評価におきまして、この教学マネジメント指針に書かれている内容を認証評価という形で実装すると、こういう形の、私はある意味、教育政策の到達点と考えているところでございまして。
新たな評価の、この項目に関しては、当然ながら教学マネジメント指針の流れを組んでいると。ただちょっと時代が違うこともございまして、特に学修成果の可視化等に関しましては、第3期の認証評価のところでも、どうやったらいいのかという声が非常に多く大学から挙がっているところがございましたので、そういったようなところを例えば具体的に書き込んでいるとか、様々な変化があるということですので、今回それをまた受けて、指針のほうも変えていただくということがいいのかなと個人的には思っているということでございます。
今回新たな評価に関しましては、段階別評価とか、学部別評価とか、そういうところが非常にショッキングな内容になっているので、まだまだ内容まで皆様、確認していただけないこともあるかと思うんですけれども、この教学マネジメント指針に沿っている内容ということで集めてまいりましたので、なぜこうなっているのか、なぜこういうものが必要なのかということは、指針に返っていただいて読み解いていただくと。こういうような目標と評価が一体化されているような政策として分かりやすくもう一度見直すというのがいいのかなと思っているというところでございます。
補足でございました。以上でございます。
【伊藤部会長】 小林委員。
【小林委員】 私も今お話があったように委員をさせていただいておりました。そのときの一丁目一番地は何かというと、学修者本位の教育の実現ということだったと思います。この実現に向けて、私が今この指針を見たときに3つあると思っていまして。1つは、この学修者本位の教育の実現というものを、きちんと、今、実装という言い方をされましたけど、実質化していくというところなのかなと思います。
私も全国の大学にお邪魔することがあって、こういった教学マネジメントの話をすると、学修者本位の教育なんて昔からやっているよという先生方の声を多くいただくことがあります。学修者本位の教育の実現というのは何ですかというと、3つのポリシーに基づくマネジメントです。大学によって教育の目的がそれぞれ違うので、それをDP(ディプロマポリシー)に定めて、その実現のために教育プログラム、CP(カリキュラムポリシー)があって、その準備をしていくためにAP(アドミッションポリシー)という形で受験生に対するメッセージを出していくというのが本質的なストーリーだと思うのですが、そこに対してまだばらつきがあるのかなという気がしております。
なので、大学としてこの教学をどうマネジメントしていくかという、従来はあまりない考え方だったと思いますので、これをどのようにこの指針から一歩進めていくかというところが一つのポイントかと思います。
2つ目は、これはワーキングのほうでもよく出ていたのですが、この新たな評価と学位プログラムと学部の関係性というところが一つ課題になってくるのかなと思います。教学マネジメント指針では、学位プログラムごとが望ましいという形で表記があって、それを推進していこうという形だったのですが、今回の評価は学部ごとの評価になります。これをどのように考えていったらいいのかというのが2つ目だと思います。
3つ目はアドミッションポリシーになります。ここに追補という形で加えられていますが、最初の指針をつくったときには、アドミッションポリシーまでなかなか行けないよねというところだったと記憶しています。大分時代が変わって随分推進されてきたということで、きちんとAPからDPまで一貫して接続していくということと、AP自体が大学に入るカレッジ・レディネスということで、この大学に入る準備をこのくらいしてきてくださいねというメッセージにつながるものだと思いますので、これがうまく接続できるか、そして位置づけをどうするかというところかなと、この3点だと考えております。
以上でございます。
【伊藤部会長】 林委員、お願いします。
【林委員】 教学マネジメント指針、大学、学位プログラム、授業科目という階層を設定して、その中で3ポリシーに基づいて教育をマネジメントしていく。特に当然ながら学位プログラムはそこで肝になると。その考え方自体は、今我々が議論しているところとも違いはないわけで。教育マネジメント指針で、令和2年ですか、つくったものについて、何か変えなければいけないという、そういうことがあるというわけではないとは思っているんですけれども、改訂するのであれば、よりよいものにしていっていただければいいと思っています。
その上で、4点申し上げたいと思うんですけども。まず1点目ですけれども、この教学マネジメント指針をつくられていた頃、文部科学省の資料によく書いてあったのが、教育の質保証等をちゃんと考えている大学と考えていない大学と二極化している状況があるという、そういうことをいろんな答申に書かれていて、それが現状どうなったかというと、恐らく変わっていない、あるいは二極化がもしかしたら拡大しているかもしれないと思っています。
恐らくこの教学マネジメント指針も、ちゃんと読んでやっているところ、今回私は初めて知ったんですが、事例集を文部科学省がつくられていて、そういうのを見ると、本当にマネジメント指針に基づいてしっかりと教学のマネジメントをやっている大学もあるんですが、恐らくこのマネジメント指針の存在すら知らない大学がある。あるいは知っていても、話としては分かるけれども、どうしたらいいか分からないという、そういう大学があるんじゃないかと思います。
ですので、中身を、考え方を変える必要がないというのはさっき申し上げたとおりですけども、いかに、これまでしっかりやってこなかった大学に届くようなものとしてつくり上げるかというところは、もしかしたら大きなポイントなのかなというのが1点目でございます。
それから2点目、内部質保証との関係ですけれども、教学マネジメント指針にも内部質保証について少し書いてあるんですけれども、全面的に書いてあるわけではないと。ただ、今回新たな評価が入ってきて、1個前の第3サイクルの認証評価は内部質保証重視でやっていたんですけれども、今回、評価のほうは内部質保証のウエートが少し下がったというところもあります。
一方で、第3サイクルで内部質重視でやってきたからうまくいっていたかというと、皆さん、内部質保証って何だかよく分からないという中で、やや外形的に規則をつくったりとかもしていて。そこの内部質保証というものの考え方は、もしかしたらちゃんと大学に伝わっていないことが現状あるかもしれないと思っています。
ですので、教学マネジメント指針の中で、今よりももっと内部質保証とは何かということを、恐らく教育マネジメントと裏腹の関係だと思いますので、しっかりと追記をしていただくのがいいかなというのが2点目でございます。
それから3点目は、先ほども御議論がありましたが、大学院のところでございまして。学部の話はしっかり書いてあるんですけども、大学院のところについての記載がほとんどないということはぜひ御検討いただきたいと思っています。博士、例えばトランスファラブルスキル重視だと言っていても、やっている大学とやっていない大学があるというものを、博士の教育においてはそれをどう考えるかであるとか、研究指導のやり方はどういうふうに考えるかであるとか、あるいは修士は、なかなか博士と学士の中間なので、考え方が難しいと思いますが、高度専門職業人材を育成するためにどういう教育をしていくべきかというところも、ぜひ御検討いただければと思います。
4点目でございますが、これをつくられていたときは、恐らく分野横断的なジェネリックスキルの話が学修成果のところでもメインだったと思うんですけども、ただ、今回新たな評価でも、学部単位、分野ごとという形になりますので、そういうレベルでの学修成果というものをどういうふうに考えていくのかと。当然マネジメント指針に全分野のことを書くというふうになるとは思いませんので、このマネジメント指針の中で、分野ごとの学修成果というのをどういうふうに考えて、どうやって動かしていくのかという、そういうレベルでの御検討をいただけるとありがたいかなと思っています。
以上です。
【伊藤部会長】 平子委員、お願いします。
【平子委員】 ありがとうございます。的外れな発言かもしれませんが、大学と、大学に所属する教職員と、そして学生というこの3つの関係性を民間企業に当てはめて考えてみました。大学あるいは大学の幹部は民間会社では、取締役や執行役員に該当するわけですが、経営は往々にして、現場で何が起きているかということが重要です。実際、お客様と従業員のやりとりは現場でおこなわれますが、それを大学に置き換えると、学生と教員との関係になると思います。一回一回の授業の質によって、学生の学修成果に対する評価も変わるのではないでしょうか。
この現場の教職員の授業の在り方に対してどうエンゲージメントを高めていくのかというのが、教学マネジメントの最大のポイントじゃないかなと私は思います。4ページに、教学マネジメントを支える基盤としてFD・SD、教学IRとありますが、ここを充実させていくことが最終的には学修者本位の教育につながるのではないかなと思っています。
教員と職員が連携し、学生にとっていい授業をするというモチベーションをいかに上げていくのか、これを突き詰めていかなければならないのではないかと。全くの素人発言ですが、感想を述べさせていただきました。
以上です。
【伊藤部会長】 では太田委員、お願いします。
【太田委員】 林委員が内部質保証ということを指摘されて、もう全く同感です。その観点がだんだん薄まってしまっているのではないかと危惧があったということで、各大学がどういうふうに内部質保証をしっかりと仕組みをつくって機能させるかということが、それが一番の基本、重要な点だと思います。そういう意味でも、この指針の中にどう関係づけていくかということは一つのやり方だと思います。
2つ目は、これも最初に、このマネジメント指針が出た年代、令和2年ですか、と今の時代は大きく変わっていると思います。一つは世界情勢にしてみても、我々の日本の中で人口減少がより顕著になっている中で、その中で学修者本位の教育をしっかりやっていくということのしっかりとしたメッセージが必要じゃないかなと思っています。
特にこれだけ戦争が終わらない、いろんな経済的、気候変動も激しくなる中で、これからを生きる学生たち、学修者たちがどうやってこれからの世界に、こういう厳しい中で生きていくかというところで、より大学は一生懸命、かなり真剣に学修者本位の教育を進めていかなければいけないと思うので、そのための指針ですよということをしっかりと訴えることが大事だと思います。
具体的には、今まで議論していることをどう体系的に組んでいくかということだと思いますが、私が思うのは一つ、時代がどんどん変わっていく中で、この指針はそれなりの意義があるということをしっかり謳うことだと思います。
【伊藤部会長】 松尾委員、お願いいたします。
【松尾委員】 私も認証評価で評価の委員に携わっていて、各大学を評価する中で感じるとこですけども、教育マネジメント指針をしっかり捉えて、そのとおりやっているところと、全然そんなことは気にしていない大学があるんですよね。教学マネジメント指針があまり知られていないのか、そこはどうなのかよく分からないんですけども、この重要性というのをしっかりと各大学に周知をするということが必要なのかなということ。
それと、先ほど質保証との関係がありましたけども、これは3つのレベルで考えていくわけです。かつて私は認証評価の中のいろんなデータを見る機会があって、それぞれのレベルでどういう学修成果を出しているのか、そしてそれがどういうふうに3つのレベルで質保証につながっているのか、見たことがあるんですけども、なかなかそこがリンクしていないですよね。
ですから、質保証自身も、大学全体レベル、学位レベル、それから授業科目レベルというのが本来あるはずなので、そことのリンクがもう少し分かりやすく、このマネジメント指針の中で伝えられること、それから3つのポリシーについても、いろんな大学を見ると、全然つながりがないというか、中教審のガイドラインに全然沿っていないところがあるんです。そういったことも、包括的なところも含めた形で、ガイドラインをうまく使いやすいものとして発信いただければなと思っております。
以上でございます。
【伊藤部会長】 ほかはいかがでしょうか。特によろしいでしょうか。
あれこれ議論が開始ということで。質保証、それぞれの大学が最低限、卒業する学生の最低レベルを保証するという意味で、各大学がそれぞれの卒業しているレベルをしっかりと保証するためには、教学マネジメント指針というものがあり、それをどのような形で指針を活用して、それを達成しているかということは、私も非常に大切だと思いますので、そういう意味で、この指針がどういうふうにあるべきかというのは、これから私たちも議論しながら、これを評価で質保証の部分に当てていくというのはとても大切だと思います。
その一方で、指針イコール評価ということになってしまうと、今度はこれをやっているか、やらないかということで全ての大学が評価されてしまって、そうすると、中身より、もうこれをやっているか、やっていないかという枠組みだけで評価されてしまうので、それは絶対に避けなければいけないことなので、これに関しては、やっているからこの大学はSとかということではなく、その内容としてどういう学修者本位の教育をしているかということによって、結果的にその大学が評価されるという姿が正しいんだと思います。
さらに言うと、先ほどカスタマーと、例えば提供する側の関係というのはありましたけど、大学のような場合には、20年後の成功に向けての教育、学びの場、研究の場をつくるということなので、結果的に40歳とか50歳になった、例えば18歳では入学した人が振り返ってみて、あの大学ですごくあれが大変で、あのときは嫌だったけど、実はそれによって今こういうふうに自分があるんだなと思うことも、実は振り返るとそういうこともあります。ですから、そのときの、その場の評価というか、もう将来に向けた、その人たちの発展に関して取り組んでいるというところもあるので、その辺のところが大学の評価では大切になっていくんじゃないかなと思うところであります。
今、日経のデジタル版で、もう終わっちゃったかな、遠藤周作の「私の履歴書」が、89年のが読めるんですけど、もう全く勉強しないで大嫌いで、大学でも、もうつまらないなと思っていたのが、ある佐藤朔というフランス文学の教師に会って、その家に押しかけていって、そこからもうずっとフランス文学で、フランスに留学に行けと言われて、それが人生の転機となって、結果的には作家になっていくというような話が出ていますけど、ですから、彼の場合は、「私の履歴書」で珍しいのは、半分までずっと大学時代を書いているんです。いかにその頃の自分の経験が将来の自分の在り方に影響を与えたということが書いてあって。
その内容を見ると、この教学マネジメント指針ではバツだらけですが、その大学のやっていることというのは、比較的。ですけども、バツだらけというか、すごいもうみんな彼のことを仲間としては迎え入れながらも、非常にとんがったところをみんなが伸ばすということで、それは学修者本位という意味ならいいと思うんですけども、総合的に全部やっているかというのは、またある意味、全てのことを満たしているかと言ったらそうでもないのに、伸ばすところは徹底伸ばすこともしているので。
その辺のところをどうやって、教学マネジメント指針と、それから実際の大学の目指していることと、それから、その結果として学生たちが感じて、将来でそれをどう感じるかということをやっていかないと、全てが統一化されてしまって、全くもって多様性が失われていくということになると思うので、そこら辺のバランスを考えていくのが大切じゃないかと私は感じるところでございます。
以上でございますけども、この議論はここまででよろしいでしょうか。松下委員、お願いします。
【松下委員】 まだ少し時間があるようなので、教学マネジメント指針の策定に関わった人間として発言させていただきます。教学マネジメント指針では、もちろん正課教育は最も重要ですけれども、準正課活動とか課外活動についても少し言及がありました。特に準正課活動については、主たる対象ではもちろんないわけですが、正課の教育活動に匹敵する重要性を有するというようなことが書かれています。
今、伊藤部会長がおっしゃったこととも関わってくるんですけれども、教学マネジメント指針というのが、大学がその教育目的を達成するために行う管理運営ということになりますと、本来の教育目的、つまり大学の何が学生を成長させているのかというのを考えたときには、準正課活動とか課外活動というのは非常に重要だと思うんです。これは皆様も、御自身が体験されていたり、学生の姿を見てそう思われているのではないかと思います。実際にいろんな調査等で、リーダーシップとか協働性などは、正課よりも準正課とか課外活動のほうで伸びているというような、そういう調査結果もあります。
今回の新たな評価で、学部単位で評価をするとなったときに、全学でやっているような準正課活動とか課外活動といったものが、抜け落ちがちにならないかなというのを危惧しているところです。学修者本位の教育と言ったときに、これらは正課教育と並ぶぐらいの価値がありますし、身体を持って人と人とが関わる、そして何か自分たちで目標、目的を設定してやる活動というのが、大学時代はとても重要だと思いますので、そういったものをこの教学マネジメント指針でどういう扱いにするのかというのを今回考えていただければなと思います。
ただ、管理運営というのが、現在のマネジメント指針では、大学側のPDCAということで語られています。この大学側のPDCAと準正課活動や課外活動は、あまりそぐわないような感じもしますので、その辺りの扱いというのはかなり注意を要するかなと思います。一方、先ほど引き合いに出した、アメリカのNSSEなんかは、課外活動や準正課活動なども、大学が学生を成長させる機会として重視されています。そういうわけで、その辺りの取扱いについて、今度の指針の策定のときには議論されればなと思っております。
以上です。
【伊藤部会長】 ありがとうございました。私も全くもって大賛成でございます。
では、ほかよろしいでしょうか、では、この第3の議題も以上にて終わります。
以上の議論を通じて、次回以降の部会で議論すべき事項がある、御意見があれば何か、この場で、ありますでしょうか。もし特にありませんようでしたら、本日の議題は以上となり、次回開催日程については事務局からよろしくお願いします。
【平尾高等教育企画課課長補佐】 本日は活発な御議論をいただきまして、誠にありがとうございました。次回の部会の日程につきましては、またお知らせいたします。本日御発言ができなかった内容がございましたら、事務局まで御連絡ください。
以上でございます。
【伊藤部会長】 では、本日の議事は以上にて終了いたします。どうもありがとうございました。
―― 了 ――