質向上・質保証システム部会(第8回)議事録

1.日時

令和8年4月22日(水曜日)15時00分~17時00分

2.場所

WEB会議

3.議題

  1. 「新たな評価」に関する検討状況について
  2. その他

4.出席者

委員

(部会長)伊藤公平部会長
(副部会長)森朋子副部会長
(臨時委員)浅田 尚紀、太田 寛行、大野 博之、小林 浩、田中 正弘、濱中 淳子、日吉 亨、平子 裕志、松居 辰則、松浦 良充、松尾 太加志、松下 佳代の各委員

文部科学省

(事務局)森友私学部長、安井高等教育企画課長、石橋大学振興課長、佐藤高等教育局参事官(国際担当)、寺坂高等教育政策室長、鈴木大学設置・評価室長、若林専門職大学院室長、平尾高等教育企画課課長補佐、山上高等教育政策室室長補佐ほか

5.議事録

【伊藤部会長】  所定の定刻になりましたので、第8回質向上・質保証システム部会を開催いたします。
 本日も対面とウェブのハイブリッド会議として開催し、その様子をユーチューブライブ配信にて公開します。会議資料、音声など、準備はよろしいでしょうか。
 では、事務局から連絡事項をお願いします。
【平尾高等教育企画課課長補佐】  会議を円滑に行う観点から、御発言の際は挙手のボタンを押していただき、指名されたら、お名前をおっしゃってから御発言ください。また、御発言後は、再度挙手のボタンを押して表示を消していただくようお願いいたします。
 本日の会議資料は、事前にメールでお送りしているとおりですが、会場のiPadには本日の会議資料をチャットにてURLをお送りしておりますので、紙の資料と併せて御活用ください。
 事務局からは以上でございます。
【伊藤部会長】  では、議事に入ります。本日、主な議題は1つとなります。議題1、「新たな評価」に関する検討状況について、最初に事務局より説明をしていただき、その後、質疑応答及び意見交換に移りたいと思います。
 では、事務局より説明をお願いいたします。
【鈴木大学設置・評価室長】  大学設置・評価室長の鈴木でございます。私のほうから資料1―1と1―2を御説明させていただきます。基本的には、説明資料は資料1-1をベースに説明させていただきます。
 新たな評価制度の在り方につきましては、8月21日の第4回のこの部会において議論の整理を御報告させていただいたところでございます。その上で8月以降、ワーキンググループで具体的にさらに制度設計について詰めていきまして、出された方向性の中で具体化が大分進んできましたので、現状の議論の状況について御説明させていただければと思います。資料1-1でございますけども、これは3月17日に行われましたワーキンググループの資料となりますので、まだワーキンググループは議論継続中でございますので、当然変わり得るものということは御承知おきいただければ幸いでございます。
 それでは、資料1-1に沿って御説明させていただきます。
 議論の背景ということで、3ページを御覧いただければと思います。ここにつきましては、これまで知の総和答申で示されておりますように、これから大学進学者数というものがどんどん減っていくと。その中で、学生一人一人の能力を最大限高めていくことが必要だという中におきまして、今の認証評価制度は、制度導入から20年が経過したところでございますけども、各高等教育機関の努力、認証評価機関の様々な改善・工夫の結果、内部質保証システムの導入ということはかなり進んでプラスの面もあるのではないかという一方で、20年たった後の課題であったりとか、社会の変化やニーズに対応した制度改善も指摘されてきたところでございます。
 学生一人一人の能力を伸ばしていくということであるのであれば、高等教育機関は教育の質の保証と向上をしっかり取り組んでいただく必要があると考えますけども、ただ現状においては、各機関の教育の質とは必ずしも直接関わりのない判断基準、いわゆる偏差値だったり、立地だったり、ブランドであったりとか、そういう社会的評価において学生が進路選択しているという現状を鑑みまして、まさに教育の質を適切に評価する仕組みが必要であるということで、今回、新たな評価制度への転換の必要性が言われたところでございます。
 改革の方向性につきましては、前回の議論、8月にお示ししたような、この(1)から(3)の方向性でこれまで議論をしてきたところでございます。その上で、4ページ以降でございますけども、「新たな評価」の基本的な考え方について5ページを御覧いただければと思います。
 この新たな評価制度を通じて、我々といたしましては、教育の質を見える化いたしまして、いわゆる高等教育機関として当然求められる教育の質、これは法令とか基準等で求められる水準を想定しておりますけども、そこを確実に保証していくという質保証の徹底と、学生一人一人の能力を最大限高めるための教育の質の向上を後押しするという質向上の視点から評価していってはどうかということを考えたところでございます。その上で、ただ教育の質の責任を最後に取るのは大学でございますので、大学全体の評価をまずした上で、学部ごとの教育の質に特化した評価をしていこうという制度設計にしてはどうかという御提案でございます。
 大学全体の評価につきましては、5ページの下でございますけども、従来の自己点検・評価すべき事項から精選、簡素化して、学部ごとの教育の質に特化した評価に注力し、質保証の徹底と質向上の促進から評価をし、学部の段階別評価を付していってはどうかということでございます。
 次の6ページについて、まず全体的なフローを説明させていただきたいと思いますけども、大学から「新たな評価」データプラットフォームのほうにデータを入力いただくということを考えてございます。このデータプラットフォームについては後ほど御説明いたしますが、そこに情報を一元化した上で、各評価機関がそのデータを活用して評価していくということを考えております。評価に当たっては、先ほど言いましたように、大学全体の評価と、さらに学部ごとの教育の質に特化した評価という形で評価をいただくということを考えてございます。その上で、学部ごとに段階別の評価結果を付して、文部科学省と大学宛てに通知していくということを考えてございます。
 この学部ごとの段階別評価において、先ほど言いましたように、質保証の水準を満たしていない学部を持つというところに対しては改善状況の報告を求めて、場合によっては厳しい対応を文部科学省からも求めていく、厳格な措置を求めていくということを考えているところでございます。この評価結果につきましては、評価結果の入力とありますように、このデータプラットフォームのほうで一元的に評価をしていくということを考えていきたいと思ってございます。
 その上で、では大学全体の評価についてどういう基準でということで具体的に御説明しているのが8ページになります。先ほど言いましたように、大学全体の評価は教育の質保証という観点から、きちんと最低限できているかどうかというところを見ていくということで、この3つの評価基準にしてはどうかということを御提案しております。1つ目は、法令とか社会的倫理にのっとって大学運営がなされているか、いわゆる大学設置基準を上回るきちんとした水準に達しているかどうかということ。その上で全学的な内部質保証システムが構築されていて、3番にありますように、そのシステムをきちんと回して、学部等の組織に対して全学的な調整、支援が適切に行われ、質保証がちゃんと担保できているかどうかというところを見ていきたいと考えてございます。
 これが大学全体の評価でございますけども、その後、学部ごとの評価をどういうふうにしていくかというところが10ページ以降の資料にございます。先ほども言いましたように、学部ごとの教育の質を評価するに当たっては、質保証の視点と質向上の視点から評価をして、評価結果は段階別に示すということを考えてございます。したがいまして、まず質保証の視点で、実施している教育が求められている水準に達しているかどうかというところを、後ほどこの基準を御説明しますけども、その基準にのっとって判断をいただくということを考えてございます。仮にその基準にのっとった水準に達していないということであれば、評語としては要改善という形で、灰色のほうに移っていくと。その上で、きちんと基準に達しているのであれば、この緑色以降ということになってまいります。その上で今であれば適合、不適合という形で終わっておりますけども、まさに我々は水準に達しているところのうちに、優れた取組を通じて教育成果が期待されている学部であったりとか、優れた取組を通じて高い教育成果を上げている学部をより高く評価していきたいと考えてございます。その高く評価するところに対してはインセンティブを検討して、要改善のところにつきましては、先ほど御説明しましたように、文部科学省においてペナルティ、もしくは必要に応じて厳格な対応を措置していくということを今現在考えているところでございます。
 質保証の視点と質向上の視点、どのように評価していくのかというところが11ページ目以降でございますけども、質保証につきましては4つの評価の基本的な方針の下に、7つの評価基準、15の評価項目で整理していきたいと考えてございます。これにつきましては、それぞれの項目にのっとって、きちんとその視点、水準に達しているかどうかというものを確認していくものでございます。質向上のほうにつきましては、学生の成長につながる優れた取組について根拠を持って示しているかどうか、その上で教育成果を上げていることを根拠を持って示しているかどうか、その関連性があるかということを各大学の学部ごとに記載いただいて、それを総合的に勘案していくということを考えているところでございます。
 いずれにしても、質向上の視点というものにつきましては、学生の成長につながる教育成果というものでございますけども、これはディプロマポリシーに掲げる資質能力を確実に身につけているかということでございますので、これから新しい評価をするに当たっては、各大学におかれては、現在の社会や地域のニーズに沿ったものになっているかどうかであったりとか、学修成果や到達度を可視化できる形になっているかということでディプロマポリシーの見直しが求められると考えているところでございます。
 12ページ目以降は、それぞれの質保証の視点でございます。ここについては一つ一つ御説明することはいたしませんが、大きく4つの方針でございまして、1つ目は、明確な養成すべき人材像とディプロマポリシーの策定・公表がなされているかどうかということ。13ページ目以降が、それを達成するためにカリキュラムと教育体制がきちんとなされているかどうかということ。次の14ページ目以降が、そのカリキュラムとか体制を踏まえた上で学修成果の適切な把握と評価ができているかどうかということ。4つめが、その結果を把握、評価をした上で、学生の学びとか成長の結果に不断の自己改善ができているかどうかという観点から質保証の観点を評価していくということを考えているところでございます。
 15ページ目以降でございますけども、質向上につきましては、先ほど言いましたように、いわゆる取組と成果を評価していくということでございますので、各学部でそれぞれ取組と挙げられた成果を出していただいて、それを総合的に評価していくということを考えております。
 続きまして16ページでございますけども、今御説明したような質保証、質向上の評価の基準・項目の考え方でございますけども、質保証につきましては、基本的には法令等で求められている水準を基準として、基本的には全ての評価機関が同一の基準に基づいて評価すべきであるというふうに考えてございます。質向上の視点につきましては、高等教育機関、様々な役割、機能、多様な目的を有していると思います。その上で、各大学が定めているディプロマポリシーを踏まえて、そこが掲げている資質能力がきちんと身についているかどうかというところを評価してはどうかと考えております。ですので、ここについては、今後評価するに当たっては、教育成果の例であったりとか、段階の評価基準等については評価機関間で目線合わせをしていくことが必要であろうということ。あと、教育プログラム単位の国際的な認証が行われている場合につきましては、当然認証が行われているということであれば、教育プログラムに対して非常に質の高い教育がなされているということから、質向上の視点から評価してはどうかということを考えているところでございます。
 続きまして17ページでございますけども、先ほども全体像でお話ししてしまいましたけども、段階別の評価につきましては学部を原則として――短期大学の場合は学科でございますけども、教育の質の評価を行って、それを公表していくということを考えてございます。「新たな評価」の学部を評価するに当たっては、それぞれの学位の分野を踏まえて評価をしていくということを我々としては考えているところでございます。
 続きまして18ページ目でございますけども、質保証と質向上の視点で評価していくということでございますけども、それをどのような資料に基づいて評価していくかでございます。基本的にはこれまでと同様かと思いますが、いわゆる自己点検評価を実施して、その自己点検評価書を根拠に評価機関で評価をいただくということを考えてございます。我々といたしましては、評価機関が評価するための、評価のための追加的な資料というものを大学に作っていただくことは、想定せず、各自己点検評価書の中で、評価の基準に沿った様々な取組や、一番最後にあるように教育成果について記載いただいた上で、これを質保証と質向上の視点から評価いただくということを考えてございます。
 1点、資料にございませんが補足いたしますと、あくまで学部の評価をしていくとなると、いわゆる学部連携であったりとか教養教育とか、大学全体の取組とか学部横断の取組というものについてなかなか評価しづらいのではないかという御指摘があります。我々といたしましては、各学部のディプロマポリシーに掲げる資質能力を学生に身につけさせるためにそのような教育をしているというふうに認識してございますので、その点も加味できるような形の様式を今後お示ししていきたいと考えてございますし、それを示すに当たっては、新たに各大学に作っていただくことではなくて、今の大学の既存の資料を提出することで対応できるような形のことを我々としては今後の新しい評価制度のイメージの中に盛り込んでいきたいと考えているところでございます。
 続きまして、評価の主体でございます。20ページでございますけども、新たな評価制度においては大学全体の評価と併せて学部の評価を見ていくということが必要になってきますので、それぞれ学位の分野において評価をしていただく、学部については学位の分野に基づいて評価をいただくということを考えてございます。
 今、もちろん認証評価機関、機関別認証機関がありますし、それとは別に学位の分野の評価に御尽力していただいている機関も様々ございます。例えて言えば、医学教育であればJACME(日本医学教育評価機構)であったりとか、そういうところがまさに学位の分野の評価に御尽力いただいていると。我々といたしましては、新しい評価は大学全体プラス学部学科の評価をしていくということでございますので、今評価に携わっている様々な機関の総力を結集する形で新しい評価を進めていきたいと考えてございます。ですので我々といたしましては、これまで大学全体の評価、学部別の段階別評価を総合的に行う総合評価機関と、例えば特定の学位の分野だけを評価しているところに対しては、特定の学位の分野を持つ専門的な評価を行う機関として特定分野評価機関を新たに創設してはどうかと考えているところでございます。特定分野評価機関については、特定の学位の分野にひもづく学部の段階別評価を実施していただくことを想定してございます。総合評価機関は、大学全体の評価及び学部ごとの段階別評価を実施することを想定しています。
 これがどういうふうな役割分担をするかについては21ページでございますけども、大学の中で様々な学部がありますが、基本的には総合評価機関のほうで大学全体の評価を受けていただくということになるかと思います。その上で学部ごとの教育の質を評価していただくということになるかと思います。ただ、例えば、医学とか歯学、薬学、看護など、特定の学位の分野に評価する主体があって、それの特定分野評価機関が存在するということであれば、医学部であれば医学関係の特定分野評価機関、歯学であれば歯学関係の特定分野評価機関に受けていただいて、そこの学位の分野について段階別評価を受けていただくことも可とするということを考えているところでございます。
 それに伴って、特定分野評価機関、医学や歯学を受けるのであれば、総合評価機関においては医学と歯学の評価はしていただかなくても構わないと、要は特定分野評価機関の評価に置き換える形にしたいと考えているところでございます。それによって、例えば総合評価機関は、医学、歯学については特定分野評価機関の評価に置き換えるということであれば、それは医学、歯学の評価の体制については軽減する、もしくはなくてもよいという形で評価体制の軽減を図っていきたいと考えでございます。このような形で、総合評価機関、特定分野評価機関両方の力を結集する形で評価をしていくということを考えているところでございます。
 次の22ページでございますけども、新たな評価における評価の方法でございます。学部ごとに評価するに当たっては、それぞれ学部にいわゆる学位の分野というものがございますので、その学位の分野に基づいて評価者を充てていただくということを我々としては考えているところでございます。例えばA大学であれば、理工学部が理学科、工学科があるということであれば、理学関係、工学関係の分野の評価者を評価機関が用意していただいて評価いただくと。文学部であれば文学関係の方が評価すると。国際学部のように分野横断、例えばグローバルコミュニケーション学科であれば、文学関係、教育学関係、社会学関係、経済学関係と、そういう学位の分野が認められておりますので、その方々に評価をいただくということを我々としては考えてございます。
 今ここでお示ししておりますのは、それぞれ大学の学部ごとに評価者を張りつけていくという形を考えているところでございますけども、もちろんどういうやり方をするか、どういうふうに評価したほうがより効率的・効果的かというところは各評価機関それぞれかと思いますので、必ずしもこういうやり方ではなくて、それぞれ各分野の委員会を設けたりとか、そのようなやり方で評価していただくことも構わない、どのように分野を評価していくかは各評価機関に委ねたいというふうに考えているところでございます。
 続きまして、23ページでございます。評価機関に対しては、今自己点検・評価を定期的に行って結果を公表いただいているところでございます。今後これからまさに教育の質の保証・向上ということを評価いただくに当たっては、各評価機関もPDCAサイクルの確立と、これまで以上に評価の質の担保ということが求められると考えてございますので、今やっている自己点検・評価に併せて、定期的に評価機関が適格であるか否かを文部科学大臣が確認する仕組みを明確化していきたいと考えているところでございます。あわせて、質保証・質向上の視点の評価につきましては、我々といたしましては、現在の認証評価機関の方々に担っていただくことを想定しておりますけども、評価機関が複数存在する場合については、学部ごとの段階別評価を付すということであれば、評価基準の統一はもとより、それぞれ複数存在する評価機関の目線合わせの調整を図っていただくことを我々としては想定しているところでございます。
 続きまして、評価結果の公表でございます。25ページでございますけども、評価結果の公表につきましては、まず公表の仕方につきましては、この後御説明しますけども、データプラットフォームに評価結果を全て掲載して、一元的に公表するということを考えてございます。その際には、学生が必要な情報に到達しやすくするために、様々な要素で検索できるようにしていきたいと考えてございます。あわせて、評価の結果の公表につきましては、まず結果と、そのように判断した評価の具体的内容を記載、ポイントを分かりやすく示すようにしていただきたいというふうに考えてございます。あわせて、学生の進路選択等にも活用しやすくするために、学部等に関する情報についても付記してはどうかということを考えているところでございます。
 続きまして、26ページ目以降がデータプラットフォームでございます。新たな評価を実施するに当たっては、我々としては、より効果的・効率的な評価になるように、データプラットフォームをNIAD(大学改革支援・学位授与機構)に設置することを考えてございます。このデータプラットフォームにどういう機能を持たせるかでございますけども、1つ目としては、いわゆる評価の受審管理機能、評価の必要なデータを入力する機能、3としてデータ閲覧・評価支援機能、先ほどちょっと御説明しましたけども情報公表機能というものを登載したデータプラットフォームを構築していきたいと考えているところでございます。
 こうすることによってどういうプラス面があるかといいますと、データ入力機能であれば、これまで評価のために必要なデータというものは各大学等が入力をしていたところでございますけども、例えば全国学生調査の結果データについては文部科学省が一元的に入力するということで、被評価者の入力の負担が軽減するということ。また、データ閲覧機能・評価支援機能というものにつきましては、学生の数と教員の数といったときに、設置基準を満たしているかどうかというところについて、それぞれ各評価機関の皆様が自分で計算していただいて確認いただいてございますけども、そういう定量的な確認については、このデータプラットフォームに入力いただければ、自動計算の中で、入力したものが不足するのであれば、そこについてもアラートを出してということで、評価者、評価する側からして、これまでの数量的に計算しなければいけないとか、データを全部逐一見なければいけないとか、そういうところを軽減して、本来人の目で見なければいけないところについて注力いただくような評価支援機能を我々としては登載していきたいと考えているところでございます。まさにそれを御説明したのが28ページの図でございます。
 最後、29ページでございますけども、我々といたしましては、この新しい評価を実施するに当たって、様々今各大学に対して評価と類するものがありますので、そこについて、我々としても重複するものについては整理していきたいというふうに考えているところでございます。あわせて、2つ目の丸でございますけども、現行は機関別認証評価と分野別認証評価、2つの評価が走っておりますけども、この新たな評価は、大学全体の評価と学部ごとの評価をするということになりますので、より機関別認証評価に分野別認証評価の機能が加わるということでございますので、この新たな評価制度を実施するに当たっては、機関別評価と分野別評価の認証評価の統合を図ってはどうかということを考えてございます。あわせて、認証評価以外の評価については、例えば、国立大学法人評価における現況分析につきましては、まさに教育についての状況を確認しておりますので、これはまさに今の「新しい評価」の中で学部のほうで見ていくことに近づいて、ほぼイコールでございますので、重複の解消を検討していくということを我々としては考えているところでございます。
 以上、3月17日の新しい評価制度の検討状況でございます。来週もワーキンググループがございますので、それ以降、今日先生から意見いただいた上で、それをワーキンググループにフィードバックして、さらに最後のまとめにつなげていきたいと考えているところでございます。
 すみません、長くなりましたが、以上でございます。
【伊藤部会長】  ありがとうございました。本日の議題はこれに対する議論のみでございますので、そういう意味では、皆様からの活発な御意見、御質問、コメントをお寄せいただければというふうに思います。どなたからでも結構です。いかがでしょうか。
 森委員は、何か補足は、今の時点では大丈夫ですか。
【森副部会長】  本日はオンラインでの参加で申し訳ございません。補足はございません。まずは短期間に本当に集中的に議論いただきましたワーキンググループの先生方、そしておまとめいただきました事務局の皆様に、まずは厚く御礼を申し上げたいと思います。形はできましたけれども、ここに魂を入れるのはこれからかなと思っておりますので、ぜひ活発な御議論のほどよろしくお願いいたします。
【伊藤部会長】  ありがとうございます。では、どなたからでも結構です。いかがでしょうか。質問でも結構ですけども。
 では、平子委員、お願いいたします。
【平子委員】  ワーキンググループの皆様の本当に御苦労がしのばれる力作に仕上がって、本当にありがとうございます。私はこの分野での専門ではないので、少し的外れなのかもしれませんが、27ページにデータプラットフォームの活用で、なるべく負担を減らすとの議論があったということで、非常に望ましい方向だと思うわけですが、同じページに、生成AI等を活用した評価支援等も検討と書いてある通り、これからの時代、もっとAIを活用してもよいのではないかと思います。ただ、このような負担軽減とか効率化だけではなく、16ページにありますように、質保証の視点で、例えば、法令等で求められる水準を基準として、全ての評価機関が同一の基準に基づいて評価すべきであるというポイントとか、あるいは質向上において、教育成果の例及び段階の判定基準等について評価機関間で目線合わせ、調整を進めていく必要があるといったことについても生成AIを活用できるのではないかなと思います。
 このようなことは、人間同士でやるということも大事なプロセスはあるとは思いつつも、生成AIを使うことによって、できるだけ公平・公正性を担保しつつ効率性も求めていくとかいうことがあってもいいと思います。この辺はワーキンググループのほうでどのような議論がされたのか教えていただきたいと思います。
【鈴木大学設置・評価室長】  平子委員、ありがとうございます。まさに評価を効果的・効率的に行っていくことは非常に重要だということは、各委員の先生方も同じ共通認識かなと思っているところでございます。その上で、もちろんその中でAIを使っていってはどうかというところのお話も意見としてはあったところでございます。その一方で、最後、評価をしていくということになったときに、それをAIに委ねるべきではなくて、そこは人間というか、ピュアな目から、よりきちんと見ていただくことが必要なのではないかと。本来、まさに教育がきちんと行われているかどうかというところは、ピュアな視点、専門家の先生方のしっかりした視点から評価いただくことが必要ということ、そこは揺るがないのかなと。その上で、それを補足するために必要なデータの処理とか、そういうところについてはより効率化していくことが必要なのではないかと、ワーキンググループの中ではそういうスタンスで議論しているのかなというふうに思っているところでございます。
【平子委員】  よく分かりました。ただ、そうは言いながらも、やはりAIの持っているデータ量や知識量は人間がかなうものではないということはもう我々の中では共通認識になっており、その意味では、ある程度AIにも評価をさせた上で、最後に人間が判断をするというか、こういった使い方がこれからの標準になってくると一般的には言われていますので、今後検討していただきたいと思います。評価者の負担軽減については、これまでも「評価疲れ」という言葉がありましたけど、そうならないような仕組みをつくっていただきたいと思います。
【伊藤部会長】  よろしいですか。
 では、濱中委員、お願いします。
【濱中委員】  ありがとうございます。濱中でございます。まずは、ワーキンググループの委員の先生方に感謝申し上げます。ありがとうございました。今回の案についてですが、大学全体の評価に加えて、学部ごとの段階別評価まで行うという、かなり大きな制度設計になっています。率直に申し上げまして、まず気になるのは、これまで申し上げてきたかと思いますが、これを誰が担うのかという点です。先ほどAIの話も出てまいりましたが、それにも関連する点かと思います。
 今回の資料では、総合評価機関や特定分野評価機関の下で学位分野ごとの評価員を確保し、ピアレビューを行う想定になっています。文部科学省が大学関係者に幅広く協力を促すことも検討するとされています。さらに、データプラットフォームやAI活用による負担軽減についても既に示されています。ただ、先ほどのやり取りにもありましたように、教育の質の実質的な判断は、最終的には人が担うしかないと考えます。大学教員が既に多忙を極めている中で、この制度を、現場の善意に過度に依拠せず、どこまで持続的に回すことができると考えていらっしゃるのか。評価者の確保・養成、そして処遇まで含めて、今後の検討課題なのかもしれませんが、既に設計があるのであれば教えていただきたいと思いました。
 もう一点ございます。今回、海外の事例をどこまで参照されているのかについても教えていただきたいです。海外を見ますと、私が申し上げるまでもありませんが、イギリスなどでは、教育の質を段階的に公表する仕組みがあるわけであって、ただそのイギリスでも、過度な負担を避ける方向で動いています。また、ほかの国でも、外部評価の仕組みはあっても、それを支える大きな専門体制があるという事例もあります。そうした海外の事例を踏まえたときに、なぜ日本では、この規模と精密さをもつ制度の実装が可能だと判断されたのかという、その見通しについて、既に何かお考えがあれば教えていただきたいと思いました。よろしくお願いします。
【伊藤部会長】  では、事務局でいいですか。
【鈴木大学設置・評価室長】  御意見ありがとうございます。まず、誰がこの評価を担うのかというところでございますけども、まさに我々といたしましては今の認証評価機関の皆様に担っていただくことを想定しています。その認証機関の皆様で評価者を集めていただいて評価をいただくということでございますけども、そこについては、まさに今、評価機関の皆様と、どういうふうにすればより実効的にできるのかどうかというところを意見交換しながら詰めているところでございます。我々といたしましては、できるだけ評価項目の精選とか、先ほど言いましたデータプラットフォームの整備・活用とかを通じて軽減をしながら、より実質的な、より教育の質というものを評価する制度を設計していきたいと。今の評価のように大学全体では、それぞれの学部での教育というものがなかなか可視化できていないのではないかというところもございますので、そこは我々としては、国としても評価員のところの確保の支援であったりとか、データプラットフォーム整備・活用を通じて体制を構築していきたいと考えてございます。
 あわせて海外の事例につきましては、我々としては、御指摘いただいたように、TEFを参考にさせていただいたところでございます。TEFにつきましては学部ごとの評価の結果というものは出さないというふうになっておりますけども、ただ、学部の評価自体は実際今、TEFでもしているところではございます。学部まできちんと見て評価結果を出しているということを認識してございます。我々といたしましては、先ほど冒頭でも言いましたように、まさに日本の置かれている状況というのは海外の状況とも違うのかなと思ってございます。これだけ人口が減っていく中において、やはり今、ちゃんと本来、大学、高等教育機関で学ぶべき教育の質というものが学生に届いているかどうかというところは、なかなかそこはないのではないかと。やはり今、先ほど冒頭で御説明しましたように、偏差値であったりとかブランドだったり立地とか、そういうところで選ばれてしまっているのではないかと。逆にそういうふうにしますと、本来であれば、地方で一生懸命頑張っている、規模が小さくても丁寧に教育を行っているところが注目されない中で学生がどんどん減っていってしまい、これから影響を一番受けることになります。そういう点を打破するためにも、教育の質というものをより丁寧に可視化していく、学部ごとに可視化していくということが我が国は求められているのではないかというふうに思いまして、こういう制度設計を構築しているところでございます。ありがとうございます。
【伊藤部会長】  濱中委員、よろしいでしょうか。
【濱中委員】  分かりました。ありがとうございます。
【伊藤部会長】  では、田中委員、お願いします。
【田中委員】  今回お示しいただいた新しい評価制度案の特徴は、ディプロマポリシーが実質的に機能しているかを重視する点にあると思います。この点について、私は大いに賛同するところです。
 現在、全ての学位プログラムを対象に分野別評価を実施できている国は、管見の限り、ないと思われます。日本がこのような制度を実施するのであれば、世界最大の評価制度になると思います。デンマークやノルウェー、ドイツやイギリスなどでは、分野別評価から機関別評価への揺り戻しが起きています。日本の制度は、これらの失敗を分析した上で、ヨーロッパ型とアメリカ型の折衷案のような形で負担軽減を図ろうとしているように見えます。しかし、揺り戻しが起きた原因として、過度の負担だけではなくて、教育の画一化、これも多々指摘されていました。特に教育の質が社会的な生産性や経済的な価値だけで測定される傾向が強まったという懸念が学術界を中心に、幾つかの論文で盛んに議論されていました。この点についてどのような議論や対策がなされたのかについて、御質問させていただきたいと思います。
【鈴木大学設置・評価室長】  田中先生、ありがとうございます。我々といたしましては、今回、評価を2つの視点、質保証の視点と質向上の視点に分けたというものが大きいところかなと思ってございまして、質保証の視点は、先ほど言いましたように、いわゆる法令で求められている水準ということでございますので、そこについては画一的というか、高等教育機関として、そこはやっぱり最低限必要な水準であろうというところで、そこは厳しく丁寧に見ていこうというものでございます。あわせて質向上につきましては、すみません、説明の中で少し省略してしまったところがあるかもしれませんけども、我々としては、先生おっしゃったように、ディプロマポリシーの実質化を図っていくというところでございまして、まさにそのディプロマポリシーというものは、各大学それぞれにおいて、養成すべき人材像、地域の状況に応じてディプロマポリシーが定められているというものでございます。
 我々といたしましては、そのディプロマポリシーの考え方、それがちゃんと地域のニーズとかに合って、各大学のいわゆる建学の精神にのっとってつくられたものがきちんと、掲げられた資質能力がちゃんと達成できているのかどうかというものをはかっていくというものでございます。今、学位を授与しているということであれば、それは当然その資質能力が身についているということでありますけど、それをより精緻に見ていくということが今回の評価の趣旨だと思ってございます。であるならば、それはやはり、各大学それぞれディプロマポリシーが異なってくると思いますので、必ずしも我々としては、必ずこういうディプロマポリシーを掲げなければいけないということを画一的に求めるわけではなくて、各大学の定めているディプロマポリシーにのっとって、それがどこまで到達できているかというところをしっかり見ていくので、我々としてはそこまで画一的になるというよりも、むしろ大学の独自性を考慮した上で、この新しい評価を構築していくということで、こういう制度設計にしているところでございます。
【伊藤部会長】  田中委員、よろしいでしょうか。
【田中委員】  評価のパラドックスと言われていますが、出口を特に重視した形になると、社会の要請に合わせた学生を育成しようとするために、どの大学も皆同じような人材育成目標になってしまうという不思議な現象が起きています。これは特にデンマークなどで盛んに指摘されていたことです。こういう点に注意された上で制度設計をされるとよいと思います。
 私からは以上となります。
【伊藤部会長】  まだ質問がおありでしたようなので、また後ほど、多分時間がありますので、よろしくお願いします。
 では、松下委員、お願いします。
【松下委員】  ここまでおまとめいただきましてありがとうございます。私からは大きく2点あります。
 まず簡単なほうからですが、スライド22のところで、評価方法、具体例が示されています。ここで理工学部は理学科と工学科、また国際学部も2つの学科に分かれています。この場合、学位プログラムは別々のものである可能性が高いと思うのですが、こういう場合も学部単位で評価をするのかということをまず確認させてください。これは簡単な質問だと思いますので、まずお答えいただければと思います。
【鈴木大学設置・評価室長】  ありがとうございます。結論といたしましては、学部単位で評価していきたいというふうに考えてございます。確かにおっしゃるとおり、本来であれば学位プログラムごとという形で評価することもあり得るのかなと思いますが、今の状況においては、大学の設置認可に当たって、すみません、ページでいうと、それは17ページでございますけども、現在の高等教育においては学部が教育研究上の基本的組織として位置づけられているということで、設置する際も学部学科で認可しているということで、おっしゃるとおり、本来学位プログラムごとに評価を行うという趣旨ではあるんですけども、今の高等教育機関の状況から考えますと、質保証とか質向上を行っていくための責任者というのは、やっぱり学部が最低の単位として考えられるのではないかということで、今は学部単位で評価してはどうかということを考えているところでございます。
【松下委員】  分かりました。ただ、例えば同じ学部でも別の学科では、かなり教育の質に違いがある場合もあると思います。それをまとめて学部単位で評価するということになると、難しい場合が出てくるかもしれないなというふうに思いました。
 もう一つの質問は、スライド10についてです。これが今回新しく取り入れられる段階別評価ということになりますが、これまでは適合と不適合ということで、カッティングポイント、境界が1つだったわけですけれども、今回こういうふうに4段階になると、境界が3つできるわけですよね。これは先ほど来、なぜこういうふうな評価システムにするのかということについてはで、これから大学入学者数が減っていって、その中で大学が淘汰されていく中で、教育の質によって選ばれるようにするということが意図としてあるというお話がありました。その場合に、この評価結果というのが非常にハイステークスになってくると思うんですね。この段階別でどこの評価になるのかというのが、各大学、学部にとって非常に重要な意味を持ってくるわけです。
 その場合に、これは最初に濱中委員が質問されたこととも関わってきますが、誰が評価するのか。これまでの認証評価機関であるというご説明だったんですけれども、認証評価機関も複数ありますし、適合と不適合ということであれば、まだ合意を取りやすかったと思うのですが、今回こういうふうに4段階になったときに、まず評価基準合わせという、評価用語で言うとキャリブレーション、それからピアレビューの評価者間で評価結果が異なった場合のモデレーション、調整ですね、それが非常に難しくなると思います。また、評価者が本当に適切な評価をできるのか。今でも認証評価機関は評価者のトレーニングなどを行っておられますが、適合、不適合という場合と比べて、さらに一層困難になると思います。これまで以上に評価結果が重要な意味を持つようになる、そのときにどういう形でこのキャリブレーションとかモデレーションが行われるのか、そのための評価者のトレーニングがこれまでよりももっときちんとした形でなされないといけないというふうに思うのですが、そこが果たして可能なのかどうかというようなところ、お考えをお聞かせください。
【鈴木大学設置・評価室長】  ありがとうございます。まさにこの段階別評価のところで、今の10ページでいうと青い部分と赤い部分をどういうふうなメルクマールで評価をしていくかというところは、まさにこの後のというか、次のワーキンググループでもそこはちょっと議論する必要があるのかなと思っております。なので、もちろんこれからはある程度、評価をするに当たっては、やはり評価のいわゆるメルクマールであったりとか、どういうところを3に、青にして、どういう場合を赤にするかというところ、そこはまさに評価機関と我々としても一緒に議論していって、より、どういう場合であればこういうふうにして、こういう場合はこうであるということを、我々としてはそのメルクマールを一緒につくっていきたいというふうに今考えているところでございます。
【松下委員】  言語化するだけでは不十分で、これはずっと評価基準の研究の中でも言われてきたことですが、言葉で評価基準をきちんと書いたとしても、それだけではなかなか合意に至りにくいということもありますので、そこのところは議論される必要があるかなと思います。
 もともと用意していた質問は以上2点なのですが、先ほどの田中委員への回答を伺いまして、もう一つ質問させてください。それは、先ほどのお答えでは、画一化というのは、DPが各大学あるいは学部ごとに決められているので、そこで多様性が担保されているというような御回答でした。ところが実際に各大学・学部のDPを並べてみたときに、かなり似通っているわけですね。それは人材養成ということで、社会に出てどういう人材として活躍していってほしいかというような観点がもともとDPを設定するときに含まれていますので、結果的に各大学・学部のDPが相当似通っています。ですので、DPだけで多様性が担保されているかというと、なかなかそうは言えないかなというところがあります。また、DPには、どのような水準を求めるのかが明確には記述されていません。ですので実際のところ、各大学のDPの達成水準を見るからといって、それほど多様性が担保されているわけではないというのが現状ではないかなと思います。その辺りのことはどういうふうにお考えでしょうか。
【伊藤部会長】  田中委員に聞いたほうがいいのかな。まず、石橋さん。
【石橋大学振興課長】  松下委員、ありがとうございます。ディプロマポリシーに関しましては、今まさに委員がおっしゃっていただいたような形で現時点では制定されていることが多いのではないかなというふうに思っております。今回、評価のこのワーキンググループの中で委員の先生方が御議論いただいていた中では、やはりディプロマポリシーがどうはかれるのかということが非常に重要になってくるのではないかということで、この評価の準備に当たっては、ディプロマポリシーの見直しということを各大学に必要に応じてやっていただく必要があるのではないかという議論がございました。
 ですのでその中で、やはり今おっしゃっていただいたように、恐らく法学部のディプロマポリシーが、じゃあ全然違うものが1から100までありますということではないんだろうというのは、我々としてもおっしゃるとおりだというふうに思っておりますけれども、それぞれの大学のミッションに応じて、どういう法律の学問を身につけた学生を世に輩出していくのかという観点から、まず身につけてほしい資質能力をやっぱり整理していただいて、それを学位授与方針であるDPに落とし込んでいただくということをしていただく必要はあるかなというふうに思っております。
 その中で、やはりおっしゃるとおり、法学という学びにおいては恐らく大きな差がないのかもしれませんけれども、大学全体で法学部を含めてどういう教育をやっていくかということも、この学位授与の中のいろんな学士力を見ていくときに、こういうことを大事にしたいということも併せて書かれていく部分もあるのかなというふうに思っておりますので、おっしゃるとおり、完全に共通項がないということはないと思いますけれども、それぞれの大学の特色を生かしたディプロマポリシー、そしてその中で決められている資質能力が達成できているかというのをはかっていくと、こういう形で整理できればというふうに思っているところでございます。
【伊藤部会長】  今、田中委員の名前が出ていましたが……、ごめんなさい。松下委員、どうぞ。
【松下委員】  いえ、結構です。どうぞ。
【伊藤部会長】  よろしいですか、田中委員、特にこの時点でコメントは。DPに関してよろしいですか。
 では、松下委員、これでよろしいでしょうか。ほかに、また後ほどもし何かあれば。
【松下委員】  はい、結構です。
【伊藤部会長】  では、太田委員、お願いします。
【太田委員】  まず、ワーキンググループの方々、あと関係者の方々に本当に敬意を表します。私はもうちょっと総論的なお話で申し訳ないんですけど、この制度をどういうふうに定着、浸透させていくのか、まずこの制度の意義をどういうふうに社会に語るのかという、その辺はどういう議論されたのか。その中で、3ページにある議論の背景で、ここから議論がスタートしているわけですけれど、学生一人一人の能力を最大限高める、人口減少の中では一人一人の能力を高めなければいけないということは皆さん理解して、その中で一つの到達点は学修者本位、すなわち前回のサクセスのような、学生一人一人が、自分がどう学びを深め、高めていくかという環境にどのように持っていくか、そういう教育システムにできるかどうかということがまず必要だと思います。どういうふうにそれを行うか、それはアドバイジングとか、そういういろんな仕組みが必要でしょうけれども、やっぱり自分でPDCAを回して学びを深めていくような、どういうふうになっていくか、それが自分の学びの質保証であり、さらに新しい気づきがあれば、それは質向上になるはずです。だからそういうふうな仕組みをどう持っていくかという、それが一つ、この制度がそういうところに導き出すだろうというふうに想像しています。
 2つ目が、改革の方向性にある2番目の社会に開かれた高等教育の質保証・質向上の実現ということですけども、これは今の世界情勢を考えて、アメリカの動きとかそういうことを考えたときに、一つのそのような社会情勢をつくる原因というのは教育の格差じゃないかと思っています。やはり我々はどういう教育をしているんだということをしっかりと互いに公表し合うという、そのような基盤がないと、国全体の動きというのもいろんなように揺れ動くことになりかねない。そういう意味でも、だから大学、高等教育機関というのは、やっぱりそういう意味では学生たちをどう育てていますかということをお互いに確認し合う、そういう場が必要なんだろうと。それが、この制度をちゃんと定着させようとする、私の考えた一つのイントロダクションなので、その辺、ワーキンググループでは何か議論されていますか。
【鈴木大学設置・評価室長】  ありがとうございます。おっしゃるとおり、これだけ人口が減っていく中において、やはり各高等教育機関でどういう教育をしているのか、どういう人材を育てようとしているのかというところをしっかり可視化していくことが必要だというふうに考えています。であるならば、やはり教育の質というものを学部ごとにおいて丁寧に見ていくという中で、各大学の教育の取組の状況であったりとか、どういう人材を育てていっているかということを明らかにしていくことが、まさに今回新たな評価の目指すべきところなのかなと思ってございますし、まさに中教審の知の総和答申もそういう趣旨で、まさにいわゆる学部ごとで段階別の評価ということをおっしゃっているのかなというふうに考えているところでございます。それにのっとった形で、ワーキンググループのほうも議論しているというふうに理解しております。ありがとうございました。
【伊藤部会長】  田中議員、再びお願いします。
【田中委員】  ありがとうございます。私からは大きく3つございます。まず1つ目が、特定分野評価機関の例としてJACMEの事例が示されましたが、JACMEの評価基準は国際基準にのっとっており、今回お示しになった評価基準に合わせるのは難しく、かつ勝手に変えることはできないと思われます。
 国際基準は段階別評価を前提として設計されているわけではありませんが、国際基準のままで段階別評価を行ってもよいということでしょうか。この点についてお考えをお聞かせ願います。
【伊藤部会長】  3つまとめてお願いします。
【田中委員】  2つ目は同じく段階別評価についてです。こちらは絶対評価を主としつつ、相対評価で調整するような、ハイブリッド型にすべきだと思われます。というのも、星1つから3つまで、それぞれ例えば30%強とするなど、緩やかに割合を定めておかないと、ほとんど星3つの評価になるような分野、特に評価が難しい人文系や体育・芸術系は、そういう極端な評価結果になってしまう恐れがあります。この点に関して何かお考えがあれば、お聞かせ願いたいと思います。
 3つ目は、松下先生が御懸念されていた件です。評価の単位を学部にすることについて、私も学位プログラム単位に改めるべきだと思います。というのも、例えば1大学1学部で、文系から理系にまたがる10を超えるような学科専攻を用意しているところもありますが、そういう機関の分野別評価は機関別評価と完全に重複してしまいますし、先ほどの、学科ごとに考え方がまるで違うということもありますので、そういう場合はどうするのだろうという懸念がございます。また、学部学部長は学部の教育質保証の責任者という御説明がありましたが、それを少し書き換えて、学部長は学部内の全てのプログラムの質保証の責任者と考えれば、学位プログラムを単位とすることは可能だと思われます。この件についてもお考えをお聞かせ願います。
 私からは以上となります。
【鈴木大学設置・評価室長】  田中先生、ありがとうございます。まず、いわゆる特定分野評価機関の基準でございますけれども、まさに今回お示ししたのは、質保証の基準は一つのものでございますけども、当然、各分野によって、追加とかそういうことはあり得るのかなというふうに思ってございます。それぞれの分野において、我々としては基準の追加というものはあり得る、それは当然、国際的な要請の中であり得るかなというふうに思っております。
 その上で、もし仮にそのように評価の基準を追加していくということであるのであれば、そこについては各分野の共通の基準という形で構成していくのかなというふうに考えているところでございます。
 併せてもう一つ、相対評価と絶対評価でございますけれども、基本的には我々としては絶対評価を原則として考えているところでございます。そこの相対評価をどう位置づけるかということでございますけれども、まずは各大学で掲げている、いわゆるディプロマポリシーの到達度ということを見るのであれば、そこはそれぞれ、相対ではなくて絶対的に見ていったほうがいいのではないかというのが、今のワーキンググループの中での議論ではございます。
 3つ目でございますけれども、いわゆる学部ごとでというところでございますけれども、学位プログラムごとのほうがいいのではないかという御指摘でございますけれども、今お示しいただいた、例えば22ページを御覧いただければと思いますけれども、評価をそれぞれ、例えば理工学部であれば、理学部、工学部というところを理学関係、工学関係の先生に見ていただくということを想定しています。ということであれば、基本的にはそれぞれの分野に応じて評価を見ていくんですけれど、評価の結果として公表するのは学部ごとという形を、我々としては考えているところでございます。
 それでお答えになっているかどうか分かりませんけれども、こちらからは以上でございます。
【伊藤部会長】  田中委員、いかがでしょうか。
【田中委員】  確認ですが、例えばJACMEの評価は国際基準にのっとって既に評価基準がつくられている中で、それとはまた別枠で、今回示された評価基準でも評価してほしいということでしょうか。
【鈴木大学設置・評価室長】  すみません、そこについては、まさに今お示しした評価基準と、新しい、今、JACMEで掲げている評価基準、そこをどう折り合いをつけていくかというところを、これから調整していくのかなというふうに思っているところでございます。
【田中委員】  分かりました。ありがとうございます。
【伊藤部会長】  大野委員、お願いします。
【大野委員】  ありがとうございます。まずもって、ワーキンググループの先生方、本当に心から敬意を表します。ちょっと前に鈴木室長から進捗状況を伺う機会があったんですけれども、それよりさらに進化しているということで、大変明快になりました。
 私、2つあるんですけれども、まず申し上げたいのは、なかなか、これだけ大きな変化ですので、完璧を期すといってもやはり限界があるかなと。ですから、関係者が、この制度を育てていくという気持ちでこれを見ていかなきゃいけないんじゃないかなというふうに思っております。
 その上で2つですが、1つは10ページのペナルティに関係したところです。高等教育機関として必要な水準に達していないということが認められた場合について、それを放置しておくというのはもってのほかなんですけれども、私、アメリカの認証評価を研究させていただいたときも、やはりペナルティというのがあって、スチューデントエイドと直結していますから、ある種、機関にとっては死活問題と。
 あと、やはりインテグリティというのはテーマで、真摯にちゃんとその課題解決に向かっているのか、それとも大変よくない考え方の下に、分からなければいいかという、インテグリティの真逆ですけれども、そういったところは大変厳しく見られているというのは、私、感銘を受けた覚えがありますので、ぜひ、個別具体の事例といっても切りがありませんから、大きく、真摯に課題解決に向かっているかどうかというのを中心に、このペナルティのところは検討していただけるとありがたいなというふうに思いました。
 それからもう1つ、評価の負担軽減に関してですが、AI活用だとかデータベース活用だとかは大賛成ですが、これはピアレビューが大事ということで、これは私も大賛成です。負担軽減もしないといけないんですけれども、これまでの私の経験でも、対面というのはある意味での価値創造を生むことがありますし、それから評価者と評価校のお互いの中で、関係分野の人たちが、成長するというか、新しい気づきがそこで生まれるということで、ある種、分野の人材育成も可能だということで、私は対面はぜひ残していただきたいなというふうに思っている一人です。
 実は、大学・短期大学基準協会で以前もこういう話題が出て、とはいえ、大学・短大教員というのは、研究活動とか教育業績とか、そういったところが主なる指標基準ですから、このような評価活動に関わった貢献度というのも、何かしらその教員のプロモーションの一助にしたらどうかということで、お疲れさまでしたという紙一枚だったんですけれども、これを文部科学省が大きく、この評価活動に関わることは、日本の高等教育をいい方向に向かわせていく、とても大事なエネルギーなんだ、エンジンなんだということを表明するためにも、ぜひ、この活動についての貢献についての評価というのも、インセンティブとして御検討いただければと思います。
 以上です。
【伊藤部会長】  よろしいでしょうか。コメントということで。
【鈴木大学設置・評価室長】  すみません、先生、ありがとうございました。今いただいた御意見は承りましたし、対面の調査については、我々も対面調査の重要性は十分認識しておりますので、基本的には対面を一律になくそうというつもりは毛頭なくて、対面は対面としてあった上で、場合によってはオンラインの面談とかそういうもので代えることもできるのであるということをお示しできるのかなというふうに思ってございます。
 なので、我々としては、ワーキンググループの中でも、対面というものはやっぱり重要だということは、委員の中でも共有されているというふうに認識しております。ありがとうございました。
【大野委員】  ありがとうございました。
【伊藤部会長】  日吉委員、お願いします。
【日吉委員】  ありがとうございます。本当に緻密にいろいろ制度設計されていて、敬意を表したいと思います。
 私は高校のほうの出身ということで、高等学校のほうの立場から見てみると、今回このように、ある意味高校生に対しての分かりやすさみたいなものがはっきり表れている評価につながっているかなと思います。ある意味、インパクトもそれによってあるでしょうし、非常にチャレンジングな取組なのかなというふうには思っています。
 そんな中で、やはり言わずもがな、こういった評価というのは、公平性であるとか、あとは信頼性、納得性、そういったものが担保される必要があると思っていまして、そんな中で、先ほどの対面での面接ですかね、それでの評価みたいなものも取り組まれるというふうにお話がありましたけれども、その中で、2点ありまして、実際には、なかなか評価の裁量、幅があるようなことも想定されますけれども、そんな中で、多少評価される側が弁明する機会というか、そういったようなもの、例えば苦情処理というところまで考えるのかはあれなのですが、評価に納得がなかなかいかないような場合の制度担保というか、そういったものまで何かお考えになっているのかどうかというところが1点目。
 2点目は、さらにその先の話になりますが、2巡目になったときに、例えば星の3つのところ、基本的に成長、新しい、取組を通じて高い教育成果を上げているという定義になっていますけども、それがどこが基本となるのか、どの時点が基本になるのか。本来であればこのPDCAを回していくわけですから、1巡目で星が3つになった場合には、そこの3つの時点のところがベースになるというふうに考えますけれども、なかなか、2巡目に対して、またそこで星を3つ取るというのはかなり至難の業になってくるのかなというような考え方が一般的にはあるんですけれども、その辺りのところをどうお考えになっていらっしゃるのかなというところ、この2点をお伺いしたいと思います。ありがとうございます。
【鈴木大学設置・評価室長】  日吉委員、ありがとうございます。1つ目の弁明の機会でございますけれども、今の認証評価におかれても、いわゆる弁明の機会というものは制度的に担保されております。評価機関に対して、評価結果に対して異議申立てというものが一応担保としてはございますので、そこは我々としても、この新しい評価制度においても残すことは想定しているところでございます。
 2つ目、2巡目にどこをスタート地点にするかというところでございますけれども、ここについては、まだ2巡目をどうするかというところまでは議論が至っておりませんけれども、ただ、今、日吉委員がおっしゃったように、PDCAを回して、より教育の質を高めていくということを、今回この評価制度をてこにして行っていただきたいという趣旨でございますので、やはりそれぞれ1巡目で行った時点から、どれだけさらに教育の質を高めていくための努力をしているかというところを、2巡目は評価していくのかなというふうに思っているところでございます。
【伊藤部会長】  よろしいですか。
 ほかにはいかがでしょうか。ワーキンググループの方々もいらっしゃいますけれども、この時点で、皆様いかがでしょうか。その方々も含めて、何か御意見があれば。いかがでしょうか。
 松尾委員、お願いします。
【松尾委員】  すみません、遅れて入ってきたので、これまでの議論、質疑を聞いていないので重複する内容かもしれませんので、その際はお答えいただく必要はないかと思いますけれども、資料を見せていただいただけで事務方の御説明は聞いていないんですけれども、一番懸念するのが、学部の評価のところがかなり負担が大きいんじゃないかと思うんです。
 やっぱり専門的なところをどこまで深く入っていくかによって、これ、やり方がかなり変わってくるだろうと思うんです。資料の中に学位分野というのを示されて、20ぐらいあって、そして、こういう学部学科があると。資料の中で、例えば「工学部工学科」と書いてあったのですが、実は工学部の中に工学科なんていうのはなくて、やっぱりいろいろ、もっと専門的に分かれています。文学部も「文学科」と書いてありますけれど、いろんなものがあるわけです。
 今、私は設置のほうにちょっと関わっておりますけれども、実際に設置の場合には各専門委員会があって、専門委員会は20じゃなくて30ぐらいたしかあったと思います。それぞれの細かい専門に合わせて先生方が配置されていて、それで内容を精査しているわけですけれども、それくらいのレベルでやろうとすると、恐らく今の認証評価機関でそれだけの評価委員の先生方を集めるのは無理だと思います。今は文部科学省が一括していろんなところで集めているから可能なのでしょうけれども、複数の評価機関があって、それぞれが独自に専門委員の先生を集める、評価委員の先生を集めるといっても、はっきり申して難しいなというふうに思っているんです。
 だから、どこまで内容を精査していくのか。資料1-2のほうにいろいろ、まだ素案の段階なんでしょうけれども、教育課程の中のどこまで深く入っていくのかというところをしっかり決めておかないと、それこそ、それぞれの評価が分野によってレベルが違ったりとか、あるいは認証評価機関によってどこまで深く入っていくのかといったことが変わってくるんじゃないかと思うんですけれど、その辺りのところ、ワーキンググループの中でも御議論もあったんじゃないかと思いますけれども、もし、既にお答えがあったらもう省略していただいて構いませんけれども、よろしくお願いいたします。
【鈴木大学設置・評価室長】  松尾先生、ありがとうございます。いわゆる評価員の確保とか、学部の段階の評価をするに当たっての評価の負担というところの御指摘かと思います。
 我々といたしましては、まさに学部の教育を見ていくということであるのであれば、それはやはりその学位の分野の先生が見ていくことが望ましいのではないかというところから、まず始まっております。
 その上で、これまでのいわゆる機関別認証評価というものについては、大学全体を見ておりますので、どちらかというと学部を仮に細かく見ていくに当たっては、分野が全然違うとなりますと、やはり専門性というところからなかなか難しいのかなと。それをより解消するために学部で見ていくのであれば、その学位の分野ごとに見ていく必要があるだろうということを考えています。
 それを、今、松尾先生がおっしゃったように、設置審レベルということを求めるのかというところでございますけれども、設置審につきましては、まさに新しく立ち上げるものでございますので、それはちゃんとしっかり見ていかなければいけないと。今回認証評価を受けるものにつきましては、その設置審の審査を通った上で、いわゆる認可された組織ですので、我々としては、設置審レベルというものまでは求める必要はないのかなと思ってございますけれども、ただ、やはり学部の教育を見るということであれば、その学位の分野に近しい先生にしっかり見てもらったほうがいいのではないかということを考えてございます。
 なので、お答えとしては、いわゆる設置審レベルまで、そこまで我々しては求めるということは現時点では考えていませんが、この評価をやるに当たっては、やはりその学位の分野にのっとった形の先生に見ていただくのが原則なのではないかという形で、今、制度設計しているところでございます。
【伊藤部会長】  いかがでしょうか。松尾委員、よろしいでしょうか、今のお答えで。
【松尾委員】  はい。今の段階では恐らくそういう形でしか御判断できないかなと思いますけれども、なるだけ負担がないようにということをお願いしたいと思っております。
【伊藤部会長】  では、安井企画課長からコメントをお願いします。
【安井高等教育企画課長】  すみません、高等教育企画課長でございます。先ほど室長のほうから御説明させていただいたとおりなのでございますけれども、一点補足でございますけれども、今、御議論いただいております今後の新たな評価の制度というのが、結局、学部等の開設後の事後評価という形でございます。
 ですので、設置前の設置審査の事前評価ということと、設置後の、大学が実際に設置計画の中で計画されていたことが、具体的にしっかりとした効果を持って回せているのかどうかという、そういうことを確認をいただくのが事後評価たるこの新しい評価の主な眼目になってくるのかなと思っておりまして、そこで、評価の観点というのも一定の役割分担というのが、設置前の設置認可審査の部分と、こちらの評価の中であるのかなと思っておりまして、設置審査になりますと、設置計画のかなり書面におけるいろんな教育課程の体系性とかを科目レベルで議論する部分が多うございますので、御指摘頂戴したような、非常に大きな委員会で、それぞれの分野の先生、専門の先生方にお集まりいただいているわけでございますが、そこがちょっと、観点が役割分担の中で違うというところもありながらの制度設計かなと思ってございます。
 以上です。
【伊藤部会長】  太田委員、お願いします。
【太田委員】  また、続きなんですけれど、どうやったらこの制度を。今、日吉委員がおっしゃった、高校現場からこの制度はどう見えるかということで、多分大学としては、高校生とのコミュニケーションの一つのツールにならないだろうかと思うんです。
 大学がどういうふうな人材養成を目指しているか、大学でどんな学びができて、どういう人になれるんだろうということをはっきりと伝えていく、今まで以上に、広報になるかもしれませんけれど、その中での大学が整理していく一つの手段になるんじゃないかと思っています。そういう意味では、より高大連携的な。だから、学びというのは大学でいきなりやるのではなくて、やはり中学・高校とずっと連続した中で、大学での学びがあるんだよと伝えていくことが大事なんだなと。
 余談なのですけれど、附属中学校の探究の発表会に学長賞を出すというので、一応聞きに行ったんですけれども、その中で、優秀な人が集まっていましたが、中学1年生で、障害者同士のコミュニケーションを図るツールをつくりたいと。視覚障害と聴覚障害がそれぞれAIを使いながら、音声を言語に、言語を画像にするというものを開発し始めているんです。中学1年生で、もうそういうことを目指している子たちがいて、その先、我々はどうやって彼らをちゃんと大学なりで伸ばしていけるかどうかというところまで、やっぱり考えなきゃいけない。そういう意味では、今まで以上に、中高生に対して私たちはメッセージをしっかりと出していく必要があるんじゃないかなというふうに、私的な意見なのですが、そう思った次第です。
【伊藤部会長】  今のはコメントということで、ありがとうございました。
 ほかにはいかがでしょうか。意見は出尽くしましたかね。
 ちょっと時間稼ぎのために、私から。何かお考えいただいている間に。
 今から35年ほど前に、慶應義塾では湘南藤沢キャンパスというものをつくりました。環境情報学部と総合政策学部で、アドミッションポリシーは「未来からの留学生」、ディプロマポリシーは「これからの新しい世界を切り開いていく人」みたいな形で、特にスタートアップみたいなことに力を入れていて、ちょうどインターネットが出てきたばかりでインターネット学部をつくったみたいなところもあるわけですけれども、我々、既にあった、古典的かつ非常によい意味で頑張っている、文学部、法学部、商学部、経済学部、または私みたいな理工学部の人から見ても、評価不能でした。
 実際に研究成果発表を見に行っても、何かコンピューターを使ってチャットをつくるとかいうのを、90年にやっているわけです。電話で話せばいいじゃないですか、といっているのが、もう今、チャットというのは当たり前になっていますし、スタートアップも、今、大体一番上の年齢が53歳ぐらいになっているわけですけど、スタートアップも圧倒的な数で湘南藤沢から出てきています。
 ただ、その1ラウンド目、2ラウンド目、3ラウンド目の卒業生があったときには、結構週刊誌でたたかれましたね。基本的なトレーニングを受けていないとか、ちゃんとした礼儀ができないとか、いろんなことを言われて。何か未来志向のことばかり話しているとか。
 でも、これはもう評価不能だったわけですけれど、でも、私が何を言いたいかというと、その時に大学としては、やはり様々な軸を用意するということが大切だと考えていて、既存のとてもしっかりとして、本当に我々が誇る文系の学部と、それに対して文理融合の、未来を創る、評価不能の学部をつくったというようなことになるわけです。
 ですから、25年後に評価される人たちをつくろうとすると、恐らく、先ほど田中委員が指摘されたように、その時の評価というのは一体どうなるんだろうかというのは、私も、これからの評価のところでは非常に、難しいですけれども、それを何とかしてほしいというのが強い希望にあるわけです。
 それを何とかするために何が必要かといったときに、学部だけの個別評価ではそれはできないということで、先ほど鈴木室長が、大学のパンフレットとかというふうにおっしゃいましたけど、もともと学部を評価するためには、その前に大学全体の取組というものがやはり重要であって、例えば何か問題が起こったときに、「あれはあの学部の問題だ」と言うだけにするのはそれこそガバナンスの問題ですから、そういったときには、どういう教育体制を大学全体で整えているのか。入学体制とか教養体制とか、それは恐らくこれからの時代は、事業報告書で毎年、大学それぞれが工夫をして、分かりやすく書いていくことになるんじゃないかと思います。
 ですから、そのパンフレットって、私は事業報告書というものを、実は私のほうでは相当事業報告書を意識していて、その事業報告書というもので、大学全体の考え方、こういう学部がある中で新しくこういう学部をつくりました、これは20年間様子を見ますとか、こういう方向で成長を見てくださいとか、そういうことも含めて全体の大学のリソース、それから設計、そして考え方、それに基づいて初めて各学部が、これも利用している、この大学のこれも利用しているという中において、自分たちのカリキュラム内容とか特徴が主張できるのだと思うので、学部だけで評価するというのは、私としては難しいと思っています。
 そういう意味で、事業報告書みたいな、毎年どうせ私たちが用意するものをしっかりとつくるような形をつくっていって、それにプラスアルファのところの学部のところは、ある意味、そっちのほうが軽くなってほしいと思っているぐらいなわけです、極端な話は。だって、全体の中で自分の学部をどう位置づけるかということになるわけですから。
 ですから、評価委員の方々にも、実は大学全体の事業というものが分かりやすい資料を用意するのは我々の公開資料で義務ですし、それに対する個別の学部の考え方というのを基に評価していただけると、ある意味、しゃくし定規にならなくて、その大学全体の狙いとか考え方とか、どういうタイムラインで考えているかとか。
 これからいきなりAI学部というのが出てくるかもしれません。キングスカレッジロンドンにはデパートメント・ウォー、戦争学部もあります。だから、もうこれからの時代、どういう形で何ができてくるか分からないわけですけれど、それが評価不能とならない。それはやはり大学全体の事業というものを、我々が執行部として見せていく必要もありますし、それに基づいた各学部の簡単な評価というのは、私のもともとの、学部評価をするのであればそういう形でするべきだろうというのは、私も望んでいるところであります。
 一応、コメントをさせていただきました。
 では、浅田委員、よろしくお願いします。
【浅田委員】  ありがとうございます。私はワーキンググループのメンバーなので、質問ではなくコメントというかお願いです。3点ございます。
 1点目は学位プログラムの話で、先ほどから出ていますように、学部単位で申請して学部単位で評価が出るとしても、実際の評価そのものは学位プログラムをきちんと扱ってほしいと思っています。というのは、学位プログラム単位で3つのポリシーを定めているからです。養成する人材像から、その人材が必要とする能力をDPで定めて、DPの能力を保証するCPを定めて、CPが定めたカリキュラムを学ぶ資質をAPで定めるという、この一貫したものがもう浸透していると思いますので、やはり学位プログラムというものをきちんと大学が意識していけるような形で進めていただきたいということです。
 2点目は、準備期間をちゃんとつくってほしいと思っています。新たな評価制度というのは、手続とか評価プロセスとか結果の公表とか、今の制度と大きく変わっています。大学側も評価機関側も、評価制度をちゃんと理解して趣旨を生かせるように、評価の試行段階も含めた十分な準備期間を設けてほしいと思っています。
 3点目は、質向上についてです。今回の評価制度は、基本的には設置基準を満たすという意味での、高等教育機関としての最低限の質保証はちゃんと押さえるという話と、分野別の段階評価による質向上という2つの観点で構成されているのですけれど、質向上のところに関しては、先ほどから説明がありましたように、各大学が学位プログラムごとに定めた独自のDPを基準として、そこに到達している学生を輩出しているということを説明することを求めています。
 言ってみれば、DPによる学生の質保証を求めていることだと思うのですけれど、「質向上」という言葉と「質保証」という言葉でいったときに、見方によれば各大学が定めたそれぞれのDPを保証するという意味での、質保証的な面もここに含まれていると思うのです。
 質向上ということが今回かなりうたわれているので、やはり大学が質向上を進めていくという、「内部質向上」というものを常に進めていけるようなメカニズムがきちんと意識されて、それが実施されていくようなことが、この制度で実現したらいいと思っています。
 先ほど2巡目の話があったのですけれど、2巡目には、大学自身が、教育の質を向上する努力をしているかが、恐らく問われていくと思うのですけれど、その辺りのところはまだあまり議論としてできていなかったように思うので、その辺の議論を今後も進められたらいいと思っています。
 私からは以上です。
【伊藤部会長】  濱中委員、お願いします。
【濱中委員】  ちょっとまだ時間があるようですので、追加でお願いいたします。
 スライドでいうと10ページの、2つ星と3つ星のところについて教えていただきたいのですが、2つ星と3つ星の違いは、資料を見る限り、結局のところ、高い成果が期待される段階なのか、実際に成果を上げている段階なのかという整理だと理解をいたしました。もし違っていたらちょっと教えていただきたいのですが。
 ただ、その設計ですおりもと、大学が高い理念を掲げたり、高い目標を含むDPを掲げたりすることよりも、達成しやすいDPを掲げる報告に調整していく力学が生まれるのではないかと思います。その点について、ワーキンググループの中ではどのように議論が出たのでしょうか。
 例えば、どの大学もそうだと思うのですが、国際関係のDPというのは達成が難しいというか、数字として表れやすい分、エビデンスとして厳しい結果が出てくることが多いように思います。そうすると、1つ星、2つ星、3つ星という評価が機能するようになればなるほど、その辺りの目標を引き下げてしまうようなことも起こりうるのではないかと思います。そのような点について、どのように議論されたのかということを教えていただきたいと思いました。
【伊藤部会長】  鈴木さん。
【鈴木大学設置・評価室長】  ありがとうございます。まさに、ここについては次回議論するところなのかなというふうに思ってございますけれども、この3月17日の段階でお示しした資料としては、まずは、「高い成果」といったときに、いわゆる取組と成果ですね、成果というものは、DPに掲げた資質・能力が身についているかどうかとか、あとは満足度であったりとか、いわゆる社会でどう活躍できているかという社会からの成果を見ていきましょうというもので、その取組と成果が非常に本当に高いところに対しては3つ星をつけましょうというところで、逆に言うと2つ星のところは、そうはいってもなかなか高い成果というものは難しいところもありますので、取組を一生懸命頑張っているところもやはり評価する必要があるのではないかということで2つ星というものが出てきました。この3つ星と2つ星の差があるということでございますので、今この時点の資料の中では、この成果の到達度がちょっと違うというところが、この3つと2つの違いなのかなというふうに思っているところでございます。
 併せて、いわゆるDPを一つの達成目標としたときに、達成しやすいDPを掲げるのではないかというところについては、そういう御指摘も確かにございました。その中で、いわゆるDPをどう構築していくかというところは、まさにこれから大学のほうで考えていただく必要があると思いますけれど、その一方で質保証のところでも、DPのところについて、きちんとそれが養成すべき人材像に照らして、必要かつ学位にふさわしい資質能力がDPで示されているかどうかというところを見るというところでございますので、質保証のほうでDPの妥当性というものや、その水準というものを見ていくということを、我々としては今、考えているところでございます。
【伊藤部会長】  よろしいでしょうか。
【濱中委員】  ありがとうございました。
【伊藤部会長】  では、森委員、お願いします。
【森副部会長】  ありがとうございます。今の濱中先生の御質問に関しまして、私のほうから補足をさせていただければと思います。
 まず、濱中先生が御懸念されているディプロマポリシー自体の質に関しては、ワーキンググループでも議論になっているところでございます。結局、結果ありきで、3つ星を達成するためにはディプロマポリシーの引下げを行う行為が生じるのではないかということに関しては大いに懸念点ということですので、先ほど鈴木室長からも御説明がありましたように、質保証のところの評価基準の2になりますけれども、こういったところで見極めていくことが重要であると考えます。
 実際には、今回は大学の機能分化ということには触れておりませんので、オープンな形で、それぞれの大学が個別のDPを掲げることをどう評価していくのかということは、非常に難しい問題だというふうに私も考えているところでございます。ワーキンググループでも引き続き議論を行ってまいます。
 また今回、段階別評価になりますが、ともすれば結果のみが中止され、2つ星だ3つ星だという話になると思いますが、ワーキンググループの中で出ていたのが、やはりよりよく教育を改革していきたい、よりよく学生を伸ばしていきたいと思っている大学が、既に先んじて取り組んでいる大学の事例を参考にしながら、そのエッセンスを自学部にも取り入れていく、といった、それらの事例を普及するようなシステムになったらいいなというふうに思っています。
 ですので、バツをつけたいわけではなくて、全ての大学がよりよい教育を目指して、いろんな大学をピアレビューできる、システムをつくりたいという意図が裏にあるということをお伝えできればというふうに思います。
 以上でございます。
【伊藤部会長】  松尾委員、お願いします。
【松尾委員】  ありがとうございます。すみません、また学部評価のことについて、手続的な流れについて、ある程度シミュレーション等を行っていただいているのかということをお伺いしたいんですけれども、今、機関別認証評価をやる場合、大体受審大学は1年ぐらい前から打診をして、そして認証評価機関も、こういう大学があるからどういう方に評価をしていただくかということを選ぶという。その場合に、あまり専門性を考えずに、これまでやっていただいた委員の方から選んでいくという形のプロセスができるんですけれども、学部評価という形になると、例えば1つの大学が5学部持っていて、同時に5つの学部の評価をある認証評価機関にお願いしたいとなると、それだけ専門委員の先生を集めなきゃいけない。それが1年前からできるのかどうか。
 しかも、実際に認証評価機関は1つの大学を受けるわけではなくて、複数の大学を受けるわけです。そうすると、物すごい数の学部の評価を1つの認証評価機関がやらなきゃいけないようになるんです。そうすると、1年前からの打診では多分難しくて、もっと2年とか3年ぐらい前からその辺りを詰めていかないと、評価の先生方も集められないんじゃないかという、ちょっと懸念を持ってしまうんですけれども、その辺りの手続的な流れのシミュレーション等を何か御検討いただいたことがあるのかどうかということをお伺いしたいんですけれども、いかがでしょうか。
【鈴木大学設置・評価室長】  松尾先生、ありがとうございます。まさにそこは、今、認証評価機関といろいろ意見交換する中で、この理念の中で、具体的にこれを進めていくに当たって、どういう手順、手続をしていけばいいのかというところを、まさに意見交換をしているところでございますので、我々としては評価機関の皆様といろいろ意見交換を通じて、どういうふうなやり方をすればいいのかというところは議論していきたいと思っています。
 先ほど言いましたように、評価の体制のところについては、ページで言えば22ページでイメージを示させていただいたところではございますけれども、ここについても、まさに今、こういうふうに一人一人を張りつけていくというよりも、逆に言えばまさに設置のような分野ごとに委員会をつくって、それぞれその委員会に委員を集めて、大学の学部をそれぞれの委員会で見ていただくということもあり得るのかなと思っていますし、いわゆる評価員も何人必要なのかというところについては、現時点では、我々としては必ずこの人数を求めなさいというわけではなくて、要はきちんとその分野の先生を設けて、評価できる体制であるのであればいいのかなというふうに思ってございますので、場合によっては、今、評価員が複数の大学を持つことで、より新しい評価がうまく回るように、今、評価機関とも調整をしているところでございます。
【伊藤部会長】  よろしいでしょうか。
 では、松浦委員、お願いします。
【松浦委員】  ありがとうございます。ワーキンググループのメンバーとしては発言しにくいところはあるのですが、今まで本当に貴重な意見をいただいて、それは私も同感でワーキンググループの中で指摘したりしたこともあります。3月17日の時点の報告があったわけですけれども、私は違う意見を申し上げたけれどもそのままになっているというところもあるので、これは言わずもがなで、完全にこのプランが正しいとは思わないにしても、しかし一方で、今までいただいた貴重な意見、全部受け止めてしまうと結局、じゃあもう20年続いた認証評価、変えなくていいんじゃないの、もう今のままで分野別もなし、学部の段階評価もなしで大学の評価ということで、それでいいのかというふうに考えると、やはり今回、新たな評価方法を何とか構築して実施しようとしたときの方向性というのが、3枚目のスライドの下のところに3つ挙げられていて、やはりワーキンググループとしては、この3つがあるから新しいものを構築したいというふうに考えて議論をしてきたということがあると思うんです。
 それが、やっぱり一番は教育の質保証であるし、質向上を図ろうということで、そこから学部別ということも出てきたと思いますし、それから社会に開かれた評価ということや、可視化、特に受験生というか高校生に向けて分かりやすい評価の制度をというときに、やはり段階別ということも出てきているかと思います。
 また、3番目の徒労感や負担感というのも、何かやろうと思えば当然疲れてしまうし負担もあるわけですけれども、ここで重要なのは、評価する側もされる側も達成感があるかどうか。達成感があれば、それは疲れるかもしれないけれども、負担よりももっと負担を超えるリワードがあるというふうに考えたときに、現状の大学別の認証評価ですと、これはいつもワーキンググループでも言っていることですが、学部が自己点検評価を、基本的には部局がやってきて、それを大学が集約をして、サマライズして自己点検評価を出して評価してもらうんです。
 そういうときには、学部がせっかくやった自己評価、自己点検というものが、認証評価の中に完全に生きてこない。それで、何か問題があるところだけ最後に指摘をされて、改善のための課題とか是正勧告を受けるというような、非常に評価がネガティブに、少なくとも学部の教育を預かる者にとっては働いている。
 とすれば、いろんな負担や不可能性とかはあるにしても、ここの3つの方向性というものが、やはりこれ自体がおかしいというふうになれば、もう一回最初から設計し直さないといけないですが、この3つの方向性を実現するための評価制度ということであれば、あとは方法の問題、あるいは装置の問題であって、私も浅田委員と同じく学位プログラム中心がいいとは思っているのですが、しかし、それを学位プログラムごと、1つの学部の中に6つも7つも学位プログラムがあるところがあったときに、ばらばらの評価のやり方でいいのかということもあるので、ただ、その辺りは大きなこの3つの方向性の中で、できる範囲の方法や装置というものを構築できるのかなと思いますので、やはりこの教育の質保証をきちんとやって、それを今までの偏差値であるとか、単なる風評というか評判以外の情報として、社会そして受験生に届けるという評価方法の趣旨で、我々ワーキンググループとしては議論してきているということは御理解いただきたいなというふうに思った次第です。
 以上です。
【伊藤部会長】  田中委員、お願いします。
【田中委員】  私からはコメントになります。15ページに、学生が内部質保証システムに参画し、学生の意見を教育改善に直接的に活かすべきだという文言がございますが、これは大変すばらしい案だと思います。ぜひとも、学生が声を上げれば大学が変わるという評価システムに変えていっていただきたいなと思います。
 また、全国学生調査について少し触れられていますが、せっかく全国で実施されている統一の学生調査ですので、ぜひ、その重要性と、この評価に積極的に活用していくことを強調されてもよいと思います。特に学生の自己評価が低ければ、星3つは難しいと私は思いますので、そういう点も強調してほしいと思います。
 私からは以上です。
【伊藤部会長】  日吉委員、お願いします。
【日吉委員】  ありがとうございます。私も田中委員と近い意見を一つ言わせていただきますと、先ほどの高校生に分かりやすいというような評価を目指すということであると、やはり評価を誰がするのかというのはすごく重要になってくるのかなと思います。
 これは御検討いただければいいのかなと思いますが、その評価者の中に、例えば高校生とか、あとは保護者とか、そういった方が入ることができるかどうか。例えば高校側から見ると、大学の講座・講義の名前とかが、すごく似たようなものが結構あって、どういった勉強をするのかというのがちょっと分かりづらい面もあるような気がします。
 それから、先ほどパンフレットを評価するというようなお話もありましたけれども、そういったパンフレットのつくりのようなものが、高校生側からどういうふうに見えているのか。入ってわくわくするような、そういう大学に見えるのかどうなのか、そういった観点からも評価してはどうかなというふうに思います。
 以上です。
【伊藤部会長】  大体よろしいでしょうか。
 小林委員、どうぞ。
【小林委員】  すみません、私もワーキンググループのメンバーなものですから、ずっと皆さんの御意見を伺っていたところでございます。
 特に松浦委員おっしゃったとおり、この改革の方向性1、2、3を、細かいところは抜きにして、まずはどう実現するかというところで、もう十数回になりますか、意見を重ねてきて、ここまでおまとめいただいたのだというふうに思っております。
 大きな方向性はあるんだけれど、これをどう実現するかというのが、今日の委員の皆さんからの御意見なのだろうと思っております。これをいつから導入するのかとか、一気に導入するのか、それともフィジビリを実施して、その後に導入していくのか、こういったことが、これから非常に大きな課題になっていくのだろうと認識しております。
 もう一つ、この段階別評価につきましても、例えば前年度から大学基準協会が、これまでの「長所」に加えて、「特に優れた取組」をよりポジティブな事例として評価しています。伺ったところ22件の大学のうち5件が、「特に優れた取組」として評価されているということでした。となると大体全体の23%ぐらいがこの星3つに、例えばなってくるとも言えるのではないかと思います。例えばワーキンググループでも英国のTEFにおける評価の割合というのが示されました。そうした国内外の先進的な取り組みをしっかりと検証しつつ、上手く生かしてどのような評価制度にしていくかというのも重要なポイントだと思います。外から見たときに分かりやすい形でどう表現していくのかも大事なポイントです。
 先ほど高校生がという話がありましたけど、DPについては、多分社会に出てからの学び直しということも十分考えられます。産業界とよくおっしゃいましたけれど、私も企業にいますけれども、産業界なんて一枚岩でも全然ありません。重厚長大産業とベンチャー企業では全く求める人材像も異なりますので、大学側がきちんと育成の旗印を明確にしていくことというのが非常に重要だと思っています。その中に、学部のDPと、大学の理念とか方針みたいなものをどのように接合していくのかというところが、多分これからの評価のポイントになってくるのではないかと思います。また、ワーキンググループに持ち帰らなければいけないなという思いでコメントさせていただきます。
【伊藤部会長】  私も、最近でも、ちょっと前ですね、『IDE-現代の高等教育』などに記しているところではありますけれども、国際卓越とか、J-PEAKS、地域中核・特色ある研究大学、それも大切なんですけれども、やはり教育を支える、また日本をこれから支えるというのは、ボリュームゾーンの人が一番人数が多くて、その人たちが輝いて張り切って日本で生き生きと生活をしていかないと、日本は絶対に駄目になる。
 ということはどういうことかというと、もし今の試験制度がこのまま続くとしたら、偏差値50ぐらいの前後の大学が輝いていって、その人たちがさらにこれからいろんな意味で、人生で今後も自分の活躍の場を見つけていくということが、実は一番大切なことだと私は主張しているところがあります。
 ですから、特にボリュームゾーンの大学が、特に自分たちの質向上の取組というのが主張できて評価できるようでないと、結局、国際卓越大学がまた全部星3つだったとしたら、全くこれをつくった意味がないので、地域に根差しているとか、エッセンシャルワーカーを育てているとか、様々な大学の目標に沿って、それに合わせて各学部が取組をしていると思うので、その結果として、どの大学も評価されるチャンスがあるんだと。評価されるんじゃなくて、評価されるチャンスがあるんだということを目指して、今、ワーキンググループの方々は考えてくださっているのだと思います。
 評価されるんじゃなくて、評価されるチャンスがあるって、これ、全然違いますよね。自分たちが評価されるのだと。高い点数、みんなから存在意義が認められるのだというのが評価されるチャンスですから、そういうようなチャンスがもらえるというのが、多分先ほどの「魂を入れる」ということだと思いますので、そういうようなことをぜひ考えていただきたいと思います。
 最後、森さん、何かありますかね。
 いらっしゃらない。公用でもう退室された。
 では、本日の議論、コメントもたくさんありましたので、ぜひ、引き続きワーキンググループで議論いただければというふうに思います。
 以上をもちまして議題1は終わりまして、今後の部会で議論すべき事項等、もし今の時点で、この部会で議論すべき事項等がありましたら、コメントをここでいただいても結構ですし、直接事務局のほうに、こういうことを議論するべきだということを提案していただいても結構ですけれども、特に今の時点でありますでしょうか。
 特にありませんようでしたら、本日の議題は以上となります。
 最後に、次回の開催日程等について、事務局からお願いします。
【平尾高等教育企画課課長補佐】  本日は活発な御議論をいただき、誠にありがとうございました。
 次回の部会の日程については、また改めてお知らせいたします。本日御発言できなかった内容がございましたら、事務局まで御連絡くださいませ。
 以上でございます。
【伊藤部会長】  以上をもって本日の部会は終了いたします。皆様、ありがとうございました。
 
―― 了 ――
 

お問合せ先

高等教育局高等教育企画課高等教育政策室