資料3-3 最近の大学改革を巡る動向から検討が求められる視点等

現在、少子高齢化やグローバル化等の社会経済構造の急激な変化の中で、我が国の競争力や国際展開をはじめとする国力の基盤として、人材養成の充実等の大学改革への期待が高まっている。
このため、産業競争力会議における人材力強化の検討、教育再生実行会議における大学教育等の在り方の検討など、大学改革に関係する検討が進められ、一定の提言等もとりまとめられているところである。
これらの最近の大学改革を巡る動向を踏まえると、大学分科会及び各部会等における大学改革の具体的方策の検討にあたって踏まえることが必要な視点等は下記のとおりと考えられる。

(基本的視点)

1.大学教育の質・量両面にわたる充実

○ 知識基盤社会における大学の人材養成等の役割の充実
○ 社会人の学び直しの機会の充実、大学院教育の充実、留学生の受入拡大
○ 機能別分化の促進(大学の多様性や地域の特性等を踏まえた各大学の持つ強みや個性・特色の発揮) 

(個別の視点)

2.大学教育の質的転換

○ 全学的な教学マネジメントの改善等、大学教育の質的転換の促進
○ 大学の質保証に係る全体的なシステムの改善・充実
○ 抽象的基準の明確化や基準の一覧性の向上の観点からの大学設置基準等の明確化
○ 学修成果を重視した評価、大学が重点を置いている機能等に着目した評価等、大学教育の質的転換等を促進するための認証評価制度の改善充実

3.我が国の大学のグローバル化の促進

○ 各大学の状況・課題や重視する役割・機能が異なる中で、我が国全体のグローバル化を促進するため、それぞれの特色や方針等を踏まえた多様な取組の推進
○ 外国人教員の積極的採用、英語による教育の充実等、教育環境及び教育内容の国際化の推進
○ 海外大学とのジョイント・ディグリーや教育組織の共同設置等、国際的な教育連携を充実するための環境整備
○ 双方向の留学生交流の戦略的推進
  ・ 留学費用の支援のための新たな仕組みづくりも含めた、意欲のある学生の海外留学を促進するための環境整備
  ・ 海外拠点を活用した優秀な外国人留学生の戦略的な受入の推進
○ 秋入学やクォーター制等、国際化に対応した学事暦の柔軟化

4.社会人の学び直し機能の強化

○ 産業界や地方公共団体のニーズに対応した高度人材等の養成の充実
○ 産業界等との協働による実践的な教育内容の確保
○ 社会人が学びやすい環境の整備

5.大学のガバナンスの在り方

○ 学長を補佐する専門的スタッフの育成や全学的な体制の整備、間接経費の拡大や学長裁量経費の充実、学長選考の在り方を含めた、学長のリーダーシップの確立
○ 教授会の役割の明確化や副学長・学部長等の職務の見直しなど、学内組織の運営・連携体制の整備
○ 各大学の状況・課題に応じた自主的・自律的な改革サイクルの確立、各大学のガバナンス改革に対する支援

6.大学院教育の在り方

○ 高い専門性と幅広い視野等を備えた人材を養成するための体系的な大学院教育の展開
○ 産学官の参画を得た世界を牽引するリーダーの養成
○ 高度な技術や知識の習得を目指す社会人の学び直しを含めた、高度専門職業人の養成・確保

お問合せ先

高等教育局大学振興課大学改革推進室

大学院係
電話番号:03-5253-4111(内線3312)

-- 登録:平成25年07月 --