大学院部会(第123回) 議事録

1.日時

令和8年2月19日(木曜日)10時00分~12時00分

2.場所

WEB会議

3.議題

  1. 学習成果の可視化に関する国際的な動向について
  2. 学部における新たな評価について
  3. 学部・研究科連続課程に関するパブリックコメントの結果について
  4. 令和8年度予算案における大学院関連予算について
  5. その他

4.出席者

委員

(部会長) 和田隆志部会長
(副部会長) 両角亜希子副部会長
(臨時委員) 飯田順子、大薗恵美、大竹尚登、小野悠、加藤映子、北弘志、佐久間淳一、杉村美紀、高橋真木子、塚本恵、永井由佳里、西村訓弘、平松浩樹、横山広美、吉原拓也の各委員

文部科学省

(事務局)石橋大学振興課長、鈴木大学設置・評価室長、若林専門職大学院室長、中村人材政策推進室長、永見大学振興課大学院振興専門官他

5.議事録

【和田部会長】  おはようございます。それでは、所定の時間になりましたので、第123回大学院部会を開催したいと思います。大変御多用の中、御出席いただきまして誠にありがとうございます。
 御案内のとおり、本日の議題、大きく3つございます。初めに2つの議題について御報告をいただき、それから(3)大学院の評価について御議論をいただきたいと思っております。
 また、本日は、杉村委員より学修成果の可視化に関する国際的な状況について御説明をいただくことになっております。どうぞよろしくお願いいたします。また杉村先生、資料、御準備いただきましてありがとうございました。
 それでは、初めに事務局から会議に当たっての御連絡をお願いいたします。

【永見大学院振興専門官】  失礼いたします。大学振興課の永見でございます。
 まず,本日の出欠状況でございます。本日は伊藤委員より御欠席の御連絡を頂戴してございます。それから飯田委員は10時半ぐらいから,大竹委員も11時半ぐらいから御出席をされると伺ってございます。高橋委員は11時15分頃退席をされるという御連絡をいただいてございます。
 また,定足数でございます過半数には達してございますことを御報告いたします。
 続きまして,議事に入ります前の連絡事項をお伝えいたします。本会議はZoomによりますウェブ会議として開催をいたします。ウェブ会議を円滑に行います観点から,御発言の際には挙手ボタンを押していただきまして,部会長から御指名ございましたらば,お名前をおっしゃっていただいてから御発言をいただきますようにお願いをいたします。それから御発言時以外にはマイクをミュートにしていただきますよう,よろしくお願いいたします。
 資料につきましては,議事次第に記載のとおりでございます。事前にメールでお送りをしてございます。
 事務局からは以上でございます。

【和田部会長】  ありがとうございます。それでは,早速議事に入りたいと思います。
 議題(1)は,学部・研究科の連続性に配慮した教育課程編成の促進に係る制度改正についてでございます。
 それでは,事務局のほうからお願いをしたいと思います。

【石橋大学振興課長】  御説明申し上げます。資料の1-1を御覧いただければと思います。
 学部・研究科の連続性に配慮した教育課程編成の促進については,大学院部会でも相当に御指導いただきまして,それから質向上システム部会,そして大学分科会という議論を経まして成案を得たところでございますので,御報告させていただきます。
 資料をめくっていただきまして2ページ目が考え方の整理で,おさらいにはなりますけれども,やはり学士課程から博士課程まで連続して考えていくときに,学士課程と修士課程の連続性というものが一つ重要にはなってくるのではないかということで,今回,学部と研究科を一つの単位として考えていくことができるという整理をさせていただいております。
 3ページ目で,これまでの資料から少し変更を加えたところを御説明いたしますけれども,特に3つのポリシーをどう考えるのかということが,この中教審の中でいろいろと御意見ございましたので,今回,学部段階,大学院段階でそれぞれでつくっていただくことは前提としつつ,連続課程において各大学の事情に応じた策定単位の選択肢を広げるものとということで整理をさせていただいておりまして,資料の中でも赤では囲んだところでございますけれども,実施もさせていただいたところでございます。
 また,4ページ目で参考で,その具体的なイメージを入れさせていただいております。
 5ページ目ですけれども,特例ということで,学士,修士一貫で5年という修業年限の短縮を考える場合には,中教審のほうで御審議いただくということで整理をさせていただいております。
 この公布の日のところ,令和8年3月中予定としておりますけれども,2月24日以降ぐらいのタイミングでできればと思っておりまして,具体的な提案が各大学からありましたら審査のほうも進めていきたいと考えております。
 パブリック・コメントとして資料の1-2のとおり意見をいただいております。おおむね大学分科会等でいただいてきた内容に近いものでございますので,14件ございましたけれども,特段内容を変更するものには至っていないということで御報告でございます。
 以上でございます。部会長,よろしくお願いいたします。

【和田部会長】  ありがとうございます。石橋課長のほうから御報告をいただきました。特に少し変わった点あるいはパブリック・コメントについても御説明,御紹介をいただいたと思います。
 いかがでしょうか。ただいまの御報告に関しまして御質問などございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 ありがとうございます。それでは,石橋課長,どうも御説明ありがとうございました。

【石橋大学振興課長】  ありがとうございます。

【和田部会長】  それでは,続きまして議題の2に移ります。令和8年度予算(案)における大学院関連予算について,こちらも事務局のほうから御説明いただけますでしょうか。

【石橋大学振興課長】  ありがとうございます。資料の2のほうを御覧いただければと思います。
 最初の事業が私の担当でございますが,その後,中村室長のほうからも説明いただきたいと思っております。
 まず1つ目でございますけれども,未来を先導する世界トップレベル大学院教育拠点創出事業ですが,これは今年度から開始をさせていただいております。
 令和7年度の選定年度のところ,下の方を見ていただきますと,4か所,2か所ということで選定させていただいておりましたが,令和8年度は小規模にはなってしまうんですけれども,1件程度採択できるよう予算を確保できておりますので,その形で進めていきたいなと思っております。
 私からは以上でございます。

【中村人材政策推進室長】  続きまして、科学技術・学術政策局人材政策課の中村から御説明をさせていただきます。よろしくお願いします。
 資料の2ページ目を御覧ください。こちらの当課の全体の予算でございまして、科学技術人材の育成・活躍促進ということで、主に博士の支援ということで直接関わります部分は、真ん中のオレンジもしくは茶色の各教育段階における科学技術人材の育成というところでございます。
 1つ目に大学院における教育研究活動の充実・強化ということで、先生方も御承知のとおり、特別研究員、DCというものであったり、またその下、博士後期課程学生の処遇向上と研究環境確保と書いておりますけれども、こちらはいわゆるSPRINGというものであったりで、博士学生に対する経済的な支援を行っているというところでございます。
 個別の内容は、この後、別紙で御説明させていただきますけれども、これ以外にも、その右側、初中段階の次世代の人材育成でありますとか、その上のほうに青枠で囲っておりますが、多様な科学技術人材の育成ということで、研究者だけでなくて、研究開発マネジメント人材のような高度な専門職というところも含めて、博士人材の活躍というものを意識した形で、全体的な施策を進めさせていただきたいと思っております。
 個別の事業でございますけれども、ちょっと時間がございませんので、かいつまんでのご説明となりますが、5ページ目を御覧いただけますでしょうか。
 先ほど申し上げた特別研究員制度ということで、真ん中少し上ぐらいにピンクの文字で書いてございますけれども、来年度から新規採用者の研究奨励金の単価の増額ということができることとなりました。これまで累次チャレンジしてきたんですけれども、なかなかなし得なかったもので、約20年ぶりの増額ということになります。月20万円から月22万7千円というような形になりまして、十分かと言われると、なかなか十分ではないとは思うんですけれども、こうしたところを一つの足がかりとして、引き続き博士への支援の充実に努めていきたいと思っております。
 続きまして、6ページ目でございます。こちらがSPRINGでございまして、特別に来年度予算という意味で、何か当初予算が積まれているわけではないのですけれども、大学ファンドや、過去に補正予算で措置された基金を通じて支援をしているものでございます。
 その下の段に支援の在り方の見直しということで、昨年、少し制度の見直しをしまして、支援区分に応じた支援内容の変更でありますとか、研究費の部分でありますとか、もろもろ見直しました。
 これに関しまして、そのスケジュールのところに書いておりますけれども、令和9年度から、この新しい見直しの形に則った運用を始めたいということで、ちょうど昨日、令和9年度分の公募を開始したというところでございますので、併せてこの点も御紹介をさせていただきたいと思います。
 こうした施策につきましてしっかりと取り組みながら、引き続き博士人材の育成、確保に努めていきたいと思っております。
 私から以上でございます。ありがとうございます。

【和田部会長】  ありがとうございます。石橋課長、中村人材政策推進室長から、御説明をいただきました。
 ただいまの御報告に関しまして御質問などございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 ありがとうございます。それでは、議題の3のほうに移りたいと思います。石橋課長、中村室長、ありがとうございました。
 それでは、次が大学院の評価について、少しお時間を取って議論をさせていただければと思っております。これも前回に引き続いての御議論になります。
 大きく3つあります。1つは、まず学部段階の評価につきまして、鈴木大学設置・評価室長のほうから教育・学習の質向上に向けた新たな評価の在り方ワーキンググループでの議論の状況について御説明をいただきます。
 2つ目が、杉村委員から学修成果の可視化に関する国際的な動向について御説明をいただきます。
 3つ目に、若林室長のほうから前回同様に、先行している専門職大学院における国際通用性確保について説明をしていただきます。
 最後にまとめる形で、石橋課長のほうからも御説明をいただくということになります。
 間に議論、質問の時間を挟んでまいりますので、よろしくお願いをいたします。
 それでは、初めに、教育・学習の質向上に向けた新たな評価の在り方ワーキンググループでの議論の状況について御説明いただければと思います。よろしくお願いいたします。

【鈴木大学設置・評価室長】  大学設置・評価室長の鈴木でございます。よろしくお願います。資料3-1にのっとって御説明させていただければと思います。
 この「新たな評価」につきましては、「知の総和」答申の中で認証評価の見直しが打ち出されまして、5月から、大学分科会の下に質向上・質保証システム部会を設置し、さらにその下にワーキングをつくりまして、この議論を進めているところでございます。
 本件はオンゴーイングのものでございますので、この資料も2月16日の月曜日のワーキングにかけたものであることを御承知おきいただきながらお聞きいただければと思ってございます。
 資料につきまして、4ページから御覧いただければと思います。
 昨年、「知の総和」答申の中で、いわゆる人口減少、18歳人口の減少の中で、高等教育の質というものを維持していくためには、教育の質というものを、しっかり軸足を置いて高めていかなければいけないということが言われたところでございます。
 そのためにも、この認証評価を今の機関のいわゆる大学の運営だけではなくて、教育に特化した評価にドライブをかけて変えていくことが必要であると考えています。
 また、現在、学生が大学を選ぶに当たっては、いわゆる偏差値であったりとか、ブランドであったりとか、地域性であったりとか、そういう点で選ばれておりますけれども、人口減少下では大学は教育の質で選べるべきであるという理念の下で、この「新たな評価」制度というものを構築してきているところでございます。
 そういう意味で、この目的のところでございますけれども、この「新たな評価」制度を通じて「教育の質」を見える化し、高等教育機関として当然求められる教育の質を確実に保証する質保証の徹底と、学生一人一人の能力を最大限高めるための教育の質向上を後押しする質向上の促進を両立をさせて、大学の教育の取組や成果を社会に分かりやすく示すことを目的としていきたいと考えてございます。
 そうは言いましても、質保証の責任につきましては一義的には大学にありますので、大学全体として、まず質保証がされているかということを確認した上で、教育については学部ごとの教育活動を確認し、評価していくということを想定してございます。
 これを図にしましたのが、この4ページ下のところでございまして、いわゆる大学全体の中の大学の教育研究、組織運営及び施設整備の総合的な状況については質保証ができているかということを確認し、教育の質を見るのであれば、学部ごとに評価することを想定した制度設計にしてございます。
 それを踏まえた上で学部ごとに段階別の評価をしていくということを今、大枠として考えているところでございます。
 続きまして5ページでございますけれども、新たな評価のフローでございますが、いわゆる新たなデータプラットフォームを、大学改革支援・学位授与機構につくることを想定していますけれども、そこに大学のほうからデータを入力してもらうということを考えてございます。
 この新たなデータプラットフォームをつくることで、今まで認証評価のために、いろいろな資料を作ってきたところかと思いますけれども、そうではなくて、データを入力し、今ある資料を、このデータプラットフォームの中に入れていただく。その資料を、いわゆる評価機関が活用して評価をしていくという形にしていきたいと思ってございます。
 そういう意味では大学は、この新たな評価の負担軽減をできる限り、データプラットフォームを通じて図っていきたいと考えてございます。
 あわせて、この評価作業支援ということで、今このデータプラットフォームの中で、教員数などいわゆる定量的なものにつきましては、一つ一つ評価機関が数字を確認してございますけれども、このデータプラットフォームをつくれば、設置基準に照らして教員数が足りないと、そういうものは一目瞭然に分かるようにいたしまして、評価の負担も減らしていくということを考えているところでございます。
 その大学から入力いただいたデータや資料を、この評価機関が受け取って、評価をしていくことになります。
 大学全体の評価は簡略的に評価をしていくということで3つの基準、1つ目は大学全体の社会的信頼に関すること、2つ目は全学的な教育の内部質保証に関する方針と体制に関すること、3つ目は内部質保証がちゃんと大学全体として回っているかどうかというところを見ていくということでございます。
 その上で、教育については、後ほど御説明しますけれども、学部ごとに特化した評価をしていくということをしていきたいと思います。
 学部ごとに段階別に評価を通じて大学の中で、仮に質保証の水準を満たしていない学部を持つ大学については、文部科学省が厳しく指導をしていくと、改善状況を確認していくということを想定しているところでございます。
 大学全体の評価をするときに当たって、どういう基準、項目で評価するかについては次のページでございます。
 6ページでございますけれども、1つ目は、大学組織の社会的信頼に関することというのは、いわゆる法令や社会倫理に則ってちゃんと大学ができているかということ。2つ目につきましては、いわゆる全学的な内部質保証に対する手続、体制があるかどうかということ。その手続、体制に則って、3番目でございますけれども、ちゃんと自己点検して評価できているかということを見ていきたいと思ってございます。
 基本的には大学全体を非常に簡素に評価、確認をすることで、学部の教育の評価により注力する形にしていきたいと考えてございます。
 続きまして、7ページを御覧いただければと思います。では、学部等の単位で、いわゆる段階別の評価をするに当たって、どういう考え方等をしていくかということでございますけれども、学部等の教育の質の評価に当たっては、質保証の視点と質向上の視点から評価をしていくということでございます。
 この質保証というのは、いわゆる法令等に基づいて高等教育機関として当然求められる水準を備えていること。これは学教法であったりとか大学設置基準にのっとって、それがきちんとできているかどうかを、これ厳しく見ていくということでございます。
 仮にこれができていないということになりますと、この灰色の、いわゆる高等教育機関としてふさわしい水準に達していない学部ということとして、文部科学省のほうで、その後の対応を実施し、併せて評価を受けた場合のペナルティを課していくということを考えてございます。
 この質保証のところで、これはクリアできているということであれば、この緑と青と進みますけれども、これまでのいわゆる認証評価でいうところでいえば、灰色のところは不適合と理解いただければと思いますが、この緑色以降は適合というところでございますけれども、その適合の中でも、さらに質向上の視点で、より学生の一人一人の能力を最大限高めるために教育の質を向上させるためのすばらしい取組をやっている、教育成果が出ている学部については高く評価をしていくと、この青い部分のところでございます。
 この青い部分につきましては、エビデンスに伴う質向上のための傑出した取組とアウトカムがきちんと出ているかどうかというところで高く評価をしていくということを考えているところでございます。
 その際にはインセンティブを検討していきたいと考えてございます。
 現在、大きく3段階で評価をしてはどうかという議論で整理をしているところでございますけれども、3段階でなくて4段階にしてはどうかという意見も、ワーキングの中では出ているところでございます。ここはまだワーキングの中でも決めかねているところでございます。
 では、このいわゆる質保証と質向上をどういう基準で見ていくかというところが8ページ以降でございます。
 いわゆる質保証の視点につきましては、4つの評価の基本的な方針の下、7つの評価基準、15の評価項目で整理していきたいと考えてございます。
 8ページ以下でございますけれども、大きく4つの評価の基本的な方針でございますけれども、いわゆる明確な養成すべき人材像と卒業認定・学位授与の方針の策定・公表がなされているかどうかが1つ目。
 2つ目が、いわゆる養成すべき人材像と卒業認定・学位授与方針に達成するために、ちゃんとカリキュラム、教育体制が整っているかどうか。
 3番目が、そのカリキュラムにのっとって、ちゃんと学修成果が出ているか、いることをちゃんと把握して評価できているかどうかということが3番目。
 4番目が、いわゆるその把握と評価を踏まえて、不断の自己改善に取り組んでいるかと。大きくこの4つの方針で評価をしていってはどうかということを考えているところでございます。
 あわせて、質向上につきましては、それぞれの評価の基準に照らして評価というわけではなくて、これは各学部での取組を通じて、アウトカムがちゃんと出ていることを根拠を示して説明してもらうということを、どちらかというと自由記載のような形のものを想定して評価をしていくということを考えてございます。
 9ページ以降は、先ほどお示ししました、いわゆる質保証の視点の評価の基準項目を、4つの方針ごとに評価基準、評価項目を書いているものでございます。ここは後ほど御覧いただければと思いますので、説明は割愛させていただければと思います。
 続きまして、12ページでございますけれども、これは質向上の評価に係るところでございまして、先ほども言いましたように、エビデンスを伴う質向上の傑出した取組を通じた教育成果を総合的に勘案して評価するということとなります。資料に書いてあるのは、こういう取組をやれば傑出した取組として認められて、その傑出した取組を通じて、下のほうでございますけれども、こういうアウトカムを根拠を示して説明すれば高く評価をするということを示した一例となっております。こういうような形で質向上の取組を評価していくというイメージを持っていただければと思ってございます。
 続きまして、14ページでございます。このいわゆる学部ごとの評価ということについて、段階別評価の対象の考え方でございます。
 段階別評価の対象は、いわゆる学部を原則にしたいと考えてございます。
 評価機関は、学部で授与する学位の分野の下に、この21の学位の分野を踏まえた評価員を集めて、ピア・レビューをしていただくということを考えてございます。
 なので、例えばですけれども、学部で政治経済学部という学部があった場合につきましては、学位の分野としては、いわゆるその下のマル3の法学関係とマル4の経済関係になりますので、この2人の評価員で評価をして見ていただくと。ただ、評価の結果自体は、学部単位で出していくということを考えているところでございます。
 続きまして、15ページ以降が、先ほど言いました段階別評価、大きく3段階で今考えているとお話ししましたけれども、今ワーキングの中では4段階にするか3段階にするかというところで議論が進めているところでございまして、16日に議論した論点のペーパーでございます。
 最後、17ページでございますけれども、その評価した結果でございますけれども、これにつきましては、評価結果の公表については、先ほどお示ししたデータプラットフォームにおいて一元的に公表すると。その際、学生等が必要な情報に到達しやすくするために、様々な要素でソート・検索をできるようにしていくと。この左側のイメージを作ってございますけれども、このように設置者であったりとか、分野であったりとか、評価結果であったりとか、そういうところで検索ができるようにするということを考えてございます。
 その上で、公表の内容につきましては、評価結果については、その判断した評価の具体的内容を記載すると。
 ただ、今も評価結果については評価機関ごとに公表しておりますけれども、非常に丁寧な評価結果を載せていただいているところでありますけれども、見る側からすれば、具体的な内容についてポイントを示していったほうが分かりやすいということですので、この評価の具体的な内容については分かりやすく示すような形で公表していってはどうかということを考えているところでございます。
 以上、新たなこの評価制度について今ワーキングで議論している状況を御説明させていただきました。
 あわせて、資料の3-2でございます。資料3-2につきましては、これ具体的な評価基準・項目・評価の視点・判断例ということでございまして、先ほど御説明いたしました質保証の基準・評価項目に対する、それぞれの根拠資料であったりとか、どういう視点で評価していくかというものをまとめたものでございます。
 一例として御覧いただければと思いますけれども、7ページを御覧いただければと思いますが、例えば評価の基本的な方針2の中で、「養成する人材像」とか、「卒業認定・学位授与方針」を達成するためのカリキュラムとか教育環境体制を評価するに当たっての基準の一つとして、いわゆるCPに則って、学生が体系的、主体的に学びを深められる適切なカリキュラムを整備されているかという中で、さらに、そのCPに則って、ふさわしい授業科目が開設されているかというところを評価していくということでございます。
 それに当たってのいわゆる根拠資料例としてはこういうものが考えられるのではないかというものと、次のページ8ページでございますが、それを評価するに当たっての視点はこういうものが考えられるのではないかという点、その判断例として、こういう視点から判断してはどうかというものを一つ一つ評価の基準項目ごとにまとめたものが、この資料3-2でございます。
 これも、あくまでこれは学部を想定して今作ってございますので、これからの大学院の評価に当たって、一つの参考として御覧いただければと考えているところでございます。
 私から以上でございます。

【和田部会長】  鈴木室長,ありがとうございます。
 冒頭申しましたように,意見交換の時間というのは最後に大きくまとめて取ります。間に,この時点でお聞きになりたいことを,まず一つ二つ伺った上で進みたいと思っております。
 ただいまの鈴木室長からの御説明につきまして,この時点でお聞きになりたいこと,ございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 ありがとうございます。
 それでは,続きまして,杉村委員から資料御準備をいただきました。「学修成果の可視化に関する国際的な状況について」と題して,御説明をいただければと思います。杉村先生,どうぞよろしくお願いいたします。

【杉村委員】  和田先生、ありがとうございます。上智大学、杉村でございます。今日はこのような機会を頂戴いたしまして、お礼申し上げます。
 日頃、学修成果の可視化、特に国際通用性ということを時々発言させていただき、こちらの部会でも大変勉強させていただいておりますが、今日は私が専門としております比較教育、国際教育の観点から、幾つかの動向についてお話しさせていただければと思います。
 次の画面に今日のお話しさせていただく内容を簡単にまとめております。
 初めに、学修成果の可視化といったときに何を対象としているのかということについて論点を整理させていただいた上で、その後に国際的な議論の動向についてお話しさせていただきます。そこでは、まず日本の特徴と、そして国際的な連携との関わり、特に今幾つかの国際規約があることや、今日は特にアジアのマレーシアの例を御紹介しますけれども、ASEANやマレーシアでどのような国際通用性と国内の質保証との関連が見いだせるのかといったことを御紹介したいと思います。そして、最後に、この部会、大学院部会でもありますので、特に大学院における教育研究の国際通用性のある質保証に向けてということで私見をまとめたいと思います。
 次の画面にお願いいたします。最初に学修成果の可視化をめぐる論点について、既存の資料を基に挙げさせていただきました。
 次の資料は、すでに先生方あるいは委員の皆様、何度もご覧いただいている「2040年に向けた高等教育のグランドデザイン」をまとめたものですけれども、中教審で平成30年にもすでに議論されていた資料になります。
 思料の左下のところ、赤枠の中にありますとおり、教育の質の保証と情報公表という形で、「学び」の質保証の再構築ということが言われておりました。今日の動きは、このときからの動きと連動していると思いますし、次の画面にある2019年に出された「2040年に向けた高等教育のグランドデザイン」でも、学修成果の可視化について、それがいかに重要か、そしてそこでどんなことをしたらいいかということがまとめられています。
 ポイントは、学生の学修成果に関する情報や大学全体の教育成果に関する情報をまず的確に把握すること、そしてそれが大学の説明責任や、あるいは可視化をすることが、大学にとっての教学に係る取組状況にも大きな貢献になるということにあったわけですが、実はこのときにいくつかの観点があったかと思います。
 一つは参考1のところ、真ん中の段ですけれども、単位の取得状況、あるいは学位の取得状況、その他、学生の成長実感であるとか、卒業後の進路であるとか、そういった細かないろいろな指標が出ておりますが、これらいずれも、教育を行った結果が可視化されるという事項になりますし、併せて学修成果の把握や活用、公表といったことについても、既にこの2019年の時点で、アセスメントテストの活用例として、語学の試験のスコアや資格取得や受賞等々、挙げられているわけです。GPAの活用状況やIRの整備状況についても、当時既に様々な議論が行われておりました。
 こうした中で、直近では、例えば次の画面にあるとおり、日本経団連が「2040年を見据えた教育改革」という資料を2025年に発表しておられます。2025年の2月に、「個の主体性を活かし持続可能な未来を築く」ということで、ここでは学歴社会から学修歴社会へのマインドチェンジが必要だということ、官民一体でリスキリングのギアを引き上げ、付加価値労働生産性を向上させるといったことや、そのほか、やはりここでも学修成果の可視化ということが言われていて、今日、大学関係者の間ではよく出てくる言葉になりましたけれども、マイクロクレデンシャルといった、いろいろな科目を取っていく、そのときに少しずつ単位を積み上げてスキルを磨き、それを学修歴として積み上げていく、そこにまた経験も加えて、個々の能力開発、労働生産性向上させるといった議論が経団連でも行われています。このように学修履歴あるいは学修成果の可視化というのは、産業界でも大きく議論されているところです。
 さらに次の資料、「知の総和」答申ですけれども、この中には今度は大学院における「新たな評価」に向けて検討すべき評価の視点というものも既に明示されています。そこでは、何を評価するかといったときに、大きく3つの事項が挙げられています。すなわち、一つは、最低限の質保証に関するもの。これは設置基準であるとか、あるいはいろいろな法令適合性を検証するものです。その後に、2つ目として修了者の成長に関するもの、それから3つ目として研究指導を含む教育環境に関するものということが挙げられております。
 大学院においては特にこの修了者の成長であるとか、あるいは研究指導といったところが学部以上に大きく関係してくるところです。特に学位の問題、あるいは論文の問題、研究の問題等と、教育だけではなくて大学院ならではの課題というのも、ここできれいに整理されているように思います。この点は去年の11月の大学院部会でも御紹介があったとおりです。
 以上、これまでの議論の流れを次のスライドに簡単にまとめてみました。私どもが学修成果の可視化を議論するときに、そこには幾つかの論点があるように思います。
 一つは、基本的なこととして、制度としての質保証ということで、いわゆる設置基準への適合性や教育・研究指導をめぐる環境整備という点です。これは今までの機関別評価でも行われてきたことですし、今後も引き続き大学は遵守していかなくてはいけない点だと思います。
 一方、今日では、学修歴証明の可視化という観点が注目されています。先ほども経団連の御提案に出てきましたとおり、マイクロクレデンシャルだとか、あるいはデジタルバッジといったように、履修した科目の証明になるようなものも、電子バッジにして発行して、それを履修者がそれぞれに蓄積していく、そうした意味での証明の可視化という点があると思います。 
そして3つ目として挙げられるのが、教育内容や目標、あるいはその結果、学びの伸長度の可視化といった点も非常に重視されてきているかと思います。
 この伸長度という言葉は、昨年末に、こちらの部会で御発表いただきました名古屋大学の佐久間淳一先生の御発表に出てきていて、大変勉強させていただいた言葉です。まさに学生たちが、入学時から卒業時まで、ディプロマ・ポリシーに即した形で伸びていっているのか。大学院においては特に、この伸びをどうやって見るかといったところが非常に議論になりますし、それは卒業生の活躍であるかもしれないし、あるいは出来上がった学位論文の質かもしれませんけれども、学部とは少しまた異なり、修了者の学びや教育研究活動の評価に関するもの、どういうふうに見ていくかということが、ポリシーとあわせて非常に重要になってくるということを、そのときの発表を伺いながら強く認識しました。
 それから、本日の発表の中心ですが、いわゆる国際通用性の問題です。これがなぜ大事になってくるかというと、既にこれまで議論されてきましたとおり、大学、そして特に大学院は、国際化やグローバル化が進む一方で、日本においては少子高齢化のなか、いかに優秀な人材を獲得するか、あるいは日本人を海外に通用する人材として育てるかということになっており、この国際通用性を抜きには語れないと考えます。
 もう少し極端な言い方をしてしまいますと、国内の質保証をきっちりと定め、各大学が内部質保証を進めても、それが国際的に通用しなかったとき、特に大学院では大きな齟齬が生じるような気がいたします。
 以上のことをふまえ、ここからは今日の本題である学修成果の可視化に関する国際的な議論についてお話しさせていただきます。
 まず初めに、既に国際社会で議論されている点として、それを整理した論点を一つ御紹介したいと思います。
 次の画面に移っていただきますと、こちらに質保証と国際的な議論の観点というのを挙げさせていただいています。実はこれは東北大学の米澤彰純先生の論文から学ばせていただいた観点ですが、先ほども申し上げたとおり、質保証の在り方、可視化については幾つかの論点があります。これまで日本を含め、各国の高等教育における評価や質保証の在り方としては、国際的な水準を満たしているかどうかという点についていつも議論が多くされてきた傾向があることを米澤先生は指摘しておられます。
 それはどういうことかというと、この後、御紹介しますが、国際的に取り決められた質保証の規約であるとか、あるいはいろいろな質保証の枠組みがありますけれども、それにいかに自分たちの評価や質保証が適合しているかといったことを議論してきました。それはそれですごく大事なのですけれども、もう一つ大事な観点は、その評価や質保証の在り方が、学習者の国際移動とか、あるいは国境を越えた高等教育の展開に実際どう結びついているのかといったところは、これまであまり議論されてこなかったのではないかということです。
 もう少し言うと、日本もそうですが、日本も外に設けられた基準とか国際基準に、それに合わせて自分たちの高等教育をどのようにしようかということについては、いろいろな議論がありますけれども、実は、そうやってつくられた質保証の枠組みが、実際、日本に来る留学生、あるいは日本から送り出す留学生の国際移動や、あるいは国境を越えて今たくさんのプログラムが大学、日本でもつくられていますけれども、そうした国際プログラムにどのように反映されていっているかというところは、まだまだ議論が弱いと米澤先生は指摘されています。
 日本についての議論の特徴ということで、スライドの真ん中のところについて申し上げましたけれども、まとめますと、スライドの一番下のところにあるとおり、要するに国際通用性を考慮するということは、それが人材育成や確保を含めた人材の流動性にどう影響するかということを抜きには語れませんし、特に大学院においては、今日、研究においても、教育においても、実際に国際的な連携が進み始めています。
こうした動向は国際高等教育と呼ばれますけれども、いわゆる高等教育の国際化とは少し違って、例えばA国とB国で共同の学位プログラムをつくるとか、あるいは、この後、御紹介するアジアの国にみられるように、留学をしなくても自分の国で海外のプログラムが学べるといったような国際プログラムがあります。問題はそれらのプログラムの質保証をどうやって担保するかということです。
 以上のことをふまえ、次のスライドでは、質保証の国際的連携の話を少しまとめさせていただきました。
 まず初めに、次のスライドに出させていただいているのは、学修成果や評価に対する取組例です。これは先ほどの分類でいきますと、いわゆる教育の成果をどう評価するか。つまり、教育の成果をどう国際的に可視化していくかという分野で、例えば直近では経済協力開発機構(OECD)が、高等教育の批判的思考力と創造性に関するプロジェクトというのを直近4年間ほど展開していました。日本からは国際基督教大学と、大変僣越ですが、本学、上智大学の2つの大学でこのプロジェクトに参加しておりました。ここで議論されていたことはこうした2つのスキルがいかに学修成果として獲得されているか、それをルーブリックをつくって評価し、可視化するということでした。参加していた国々は十数か国ありましたけれども、それぞれの国が自分の国の質保証と併せて、どういう枠組みがいいかということを熱心に議論していたのが印象的でした。特に私どもは、アジアから参加していましたので、アジアにおける批判的思考力と創造性ということを考えたときに、それが欧米で議論されている概念とは少し語られている文脈が異なるといったことも見えてきて、今後、質保証の枠組みをつくるときに社会的文化背景の違いや、あるいは制度の違い、政策の違いを考慮する必要があることが分かりました。
 その他、例えばアメリカなどは、アメリカ大学協会というところがバリュー・ルーブリックというのをつくっていたり、リベラルアーツの教育のための学修評価研究には非常に大きな枠組みづくりを積極的に推進してきています。
 一方、日本の国内においても、最近はIRの進化や、あるいはプログラム・授業における評価ということを各大学が熱心に取り組んでおられます。
 例えば東北大学が今取り組んでおられる国際共修ルーブリックというのがございますけれども、先日もシンポジウムをされていて、大変多くの方が参加しておられましたが、留学生が日本に来て、留学生と日本人を共に学んだ場合の学修成果について議論されています。繰り返しになりますが、大事なことは、こうしたことを全て考えるときに、国際通用性との関係でこれらの評価枠組みをどう考えるかという点です。
 そこで、次のスライドで御紹介させていただくのが、ユネスコが既に70年代から取り組んできた高等教育の資格承認に関する規約の制定です。これはユネスコがつくっているものであり、規約でもあるのですが、締約しなければ、もちろんこれに従う必要もないわけですし、全ての国が締約しているというわけでもありません。画面の文字が細かくて申し訳ございません。後でまた配付させていただいている資料を御確認いただければと思いますけれども、70年代から地域ごとに、欧州、北米、地中海、中東、アフリカ、中南米、そしてアジア太平洋と地「域規約」が既に採択されていて、いずれも発効済みです。
 それから、「高等教育の資格の承認に関する世界規約」というのがあります。日本も2022年9月に締結しており、現在24か国が締結していますが、国際協力や国際共同研究を推進するときに資格承認を相互にどのように枠組みとしてつくっていくのかといったことが議論されていて、ここでもまた、一番下の「主な内容」のところにまとめられていますが、入学資格とか学位等の資格、ここにはオンラインの学習も含まれますが、その評価の仕方や学修の承認等々を相互に議論していこうという動きがみられます。
 さらに、国内情報センターを各国がつくって、それらが意見交換することの必要性も挙げられております。そのメリットとしては、スライドの右下にあるとおり、留学生のモビリティ、あるいは高等教育の国際化の促進に重要な指標をつくっていくことがあげられます。
 また次のスライドには、今お話しした世界規約のことに続き、今度は「東京規約」とよばれるアジア太平洋地域に特化した規約を紹介させていただいております。東京規約は、その前身からあった規約を受け継いで、2011年の11月に、パリにあるユネスコの下で、東京で規約が採択されましたので、東京契約と通称呼ばれており、アジア太平洋の地域規約として現在は締約国が11か国プラス1か国となっています。
 この東京規約の対象範囲には当然、大学院も含まれますし、一方で、スライドの真ん中のところにありますとおり、短大であるとか、あるいは高等専門学校、専門学校等々も含まれますが、大事なことは、先ほどの地域規約、世界規約と一緒で、やはりこうしたモビリティ、そして国際通用性を強めるときに、各国が国内情報センターをつくりながら、相互に承認し合って、お互いの学位の質を担保していくことが決められているという点です。
続いて、次の資料では、直近でまとめられた「共通質保証基準」を御紹介しております。これは「キャンパス・アジア共通質保証プロジェクト」の一環として、日本、中国、韓国の3か国で質保証機関が協働して策定したもので、日本からは大学改革支援・学位授与機構がリーダーシップをとられました。これは学部も含めて対象としていますが、2011年から日本、中国、韓国の間で実施されてきたキャンパス・アジアというモビリティプログラムがあり、このプログラムが開始されたときから、できればこの多国間での質保証基準をつくれるといいのではないかという議論が少しずつ続いてきたのを受け、3か国の質保証機関が、お互いの意見を交換し合いながら作成したものです。
 たまたま私も、この会議に関わらせていただき、3か国の質保証機関が真摯に自分たちの状況も報告し合いながら、特にキャンパス・アジアに参加しておられる日中韓の大学が、お互いの実践の様子を報告し合いながら、アンケートも取って丁寧に話し合いを進めていった様子を拝見しておりました。このプロセスはとても印象深く、まさにお互いの国際通用性を意識した取組であるということで、実は大学改革支援・学位授与機構におかれましては、この「共通質保証基準」プロジェクトのすばらしさが評価されて、中国と韓国の質保証機関とともに、2025年アジア太平洋質保証ネットワーク(APQN)クオリティ・アワードを受賞されています。今後こうした質保証基準が、あくまでもガイドラインではありますが、私どもの質保証を進めるときにも参考になるのではないかと思います。資料の右側に、本基準で取り上げられている目的やカリキュラムや学習成果、あと単位互換等々といった指標が出ておりますので、また後で見ていただければと思います。
 こうしたことをふまえて、実際に国際基準や枠組みを、どのように自国の質保証と連動させるのかといった事例として、私自身がアジアの研究をしていることもあり、東南アジア諸国連合(ASEAN)とマレーシアの事例を御紹介したいと思います。ここでなぜASEANやマレーシアを取り上げるのかと思われると思います。通常、質保証を語るときは当然、欧米の国々がよく対象に挙がってきますし、実際ヨーロッパではエラスムスプログラムをはじめとする欧州の間の大きな質保証の動きがありますので、本来はそちらを御紹介すべきかと思ったのですけれども、実はアジアにおいても、特にASEANが早くから関連の取組を始めており、国際通用性をいかに自国の内部質保証と結びつけてということを考えるときに参考になるのではないかと思い、ご紹介する次第です。
 今、スライドにあるとおり、それぞれの国では、各国別の資格枠組みというのが決められています。ご覧いただくと分かりますとおり、ASEANの国々ではかなり早い時期から資格枠組みを決めています。これはなぜかというと、ASEANの間に学生や労働者のモビリティをめぐる議論やそれを促そうとする動きが早くからあり、学位や単位の互換性を話し合ってこざるを得なかった事情あると思います。
 またASEANでは、地域に共通の資格枠組みも構想され、そして次の画面見ていただきますと分かりますとおり、ASEANには地域を超えたフレームワークというのも出ています。今こちらにあるのがASEAN資格参照枠組みというもので、実はここには職業訓練教育を含むモビリティの促進や資格制度の枠組みもつくられています。これはヨーロッパの欧州資格枠組みを基につくられたもので、ASEANが地道に自分たちでつくってきた枠組みということになります。
 右のほうに、英語で書かれていて恐縮ですが、こうした枠組みに対するシンガポールやマレーシアの肯定的な反応も出ています。学修成果を8段階に分け、各段階で求められる知識や技能、そしてそこから求められる応用・責任をみんなが共有し合いながら、ASEANの質保証フレームワークが設けられています。
 次の画面には、ASEAN資格参照枠組みに基づいてつくられたマレーシアの資格枠組みを挙げさせていただきました。マレーシアという国は多分なじみがない方も多いかと思います。小国ではありますが、高等教育の国際化をかなり戦略的に進めており、こうした資格枠組みを国の中につくっている他、表の一番右に出ているとおり、既習歴・実習歴の認定についても、Accreditation of Prior Experiential Learning: APELという枠組みを作り、生涯教育にもつながるものとして、資格枠組みを国際連動性を持ったものとして定めることで、自分たちの高等教育の流動性と国際通用性をより高めようとする取組が見られます。
 次の画面には、その枠組みでつくられている、これが資格や学位に求められる8領域が挙げられています。もちろんこれはマレーシアが決めているものなので、これが全てではないのですが、知識だけではなく、実務能力だとか責任能力、それから専門職性や、日本でもよく言われるコミュニケーション力や問題解決能力、その他、情報学習におけるスキルや、経営や企業家的スキルにまでわたり、資格認証枠組みの下に幅広くつくられているのが特徴です。さらに次の画面のほうには、マレーシア国内でつくられている、Code of Practiceと呼ばれる質保証の実施規範をあげています。これはマレーシアの資格エージェンシーが国際的な優秀事例を踏まえつくっているもので、各大学、こういった項目について国際基準に合ったものをつくっていきなさいということになっています。本日は時間の関係で、各大学の具体例は省略させていただきますが、各大学の内部質保証が地域あるいは国際的な資格枠組みと連動してつくられており、それらを基に外部機関による評価が行われている状況になっております。
 以上、大変拙速に、質保証をめぐる国際的議論について早口でお話ししてしまいましたが、では日本はどうなっているのかということで、最後に2つだけ例を御紹介したいと思います。
 実は日本には長いこと、この教育資格枠組みがありませんでした。昨年、資格参照枠組み(National Qualifications Framework)が定められ、この審議が中教審の部会でも行われ、特別部会でも行われたのは皆様御承知のとおりです。
 問題はここからで、この枠組みをいかに国際通用性を持つものとして、しかも内部質保証と連動させるかということが課題として挙げられると思います。
 そのことは、今日冒頭に御紹介のあった、いわゆる学部・研究科の連続性に配慮した教育課程編成を考えるときにも当然影響してくる問題かと思います。日本はぜひこの資格参照枠組みをどのように取り扱うかということを考えるべきであり、大学院においては、特に学位部分の資格認証との連動性ということを考得る必要があると思い御紹介させていただきました。
 それから、最後のところになります。大学院における教育研究の国際通用性のある質保証ということで、次のページですが、そこにもう一つ、日本学術会議の提言も紹介させていただいております。こちらは経営学大学院における教育研究の国際通用性を例に、質保証に向けてのポイントを学術会議が挙げられたものですが、ここにある4つの点について、私はいずれも、経営学大学院に限らず大事な点を指摘されていると思っております。つまり、これは、分野別の、しかも経営大学院に特化したものではありますが、大学院制度の見直しとともに認証評価制度の見直し、そして高度の経営人材が活躍できる企業社会への移行、さらに経営学大学院教育の強化ということで、つまり大学院本体だけではなくて認証評価と、そして企業との連携や社会との連携を果たすということがあげられています。この提言は2020年に示されていますけれども、こういった観点が今後、大学院全体の質保証を議論する際にも求められるのではないかと思いました。
 先般12月の本分科会においても、豊橋技術科学大学の小野先生が、JABEEの技術者養成コースとの連動を御発表くださっており、そのこととも通じると思いますけれども、今日もこのあと議論になると思いますが、機関別だけではなくて分野別、そして特に専門職大学院を含めて、質保証の可視化という論点が、もう少し広く大学院全体でも議論されるべきではないかと思います。
 最後のスライドになります。本日の発表のまとめとして、大学院レベルで学修成果の可視化考えることの今日的課題を3つ挙げさせていただいております。
 1つ目が学修成果の可視化にいろいろな層があるということと、2つめとして、特に今、大学院では国際化、グローバル化との流れは抜きに語れませんので、国際通用性との連動が重要であること、そして最後に3つめとして、ではどうやって、その国際的に信頼性・通用性のある制度を確立していくかということが今後大事になってくるかと考えます。
 すみません。ちょっと時間オーバーいたしました。以上でございます。御清聴ありがとうございました。

【和田部会長】  杉村委員、どうもありがとうございました。大変重要な課題、とても分かりやすく御説明いただいたと思います。

【杉村委員】  ありがとうございました。

【和田部会長】  今後の議論に本当に資する内容を御説明をいただきました。本当にありがとうございました。

【杉村委員】  ありがとうございました。

【和田部会長】  後ほど議論はございますけれども、ここの時点でお聞きになりたいことございましたら承りたいと思います。いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 そうしましたら、後ほどまとめて御議論をいただくこととします。杉村先生、また引き続き質疑応答をよろしくお願いいたします。

【杉村委員】  ありがとうございます。すみません。お時間を取りました。失礼いたしました。

【和田部会長】  それでは,続けて若林専門職大学院室長に御説明をいただきたいと思います。よろしくお願いします。
【若林専門職大学院室長】  よろしくお願いします。専門教育課の専門職大学院室長の若林と申します。
 本日、国際的な認証機関による評価と国内の専門職大学院の分野別認証評価機関による評価の現状ということで、国際通用性という観点から御説明させていただければと思います。
 2ページ目お願いします。まず国際通用性という中で、いろいろな分野ありますが、まずは、このMBAの分野の国際認証機関を中心に前半説明させていただければと思います。
 この分野は、主にこの3大認証機関と呼ばれておりまして、左側からAACSB、真ん中のEFMD、そして右側のAMBA、アンバと呼んでおりますが、この3つの機関が中心になろうかと思います。
 一番左側、AACSBにつきましては、米国に本部を置く機関でして、世界で最も歴史が古く、権威のある認証として知られております。教育の質を特に厳格に審査をしておるというところに特徴がありまして、我が国でも一番下にあるような大学が認証を受けておるというところです。
 真ん中のEFMDに関しましては、ベルギー、ヨーロッパに本部を置きまして、ビジネススクール全体の国際性であったり、企業との連携を重視しておると。審査項目については、非常に多岐にわたるんですが、厳格な審査が行われておると伺っております。
 一番右側のAMBAにつきましては、こちら英国に本部が置かれておりまして、MBAのプログラムそのものの質を審査しており、一定の実務経験のある社会人を対象とすることが条件に含まれるというような特徴があると伺っております。
 次のスライドお願いします。今の3つの評価機関のそれぞれ評価項目であったり評価基準というものを少し整理したものになります。
 こちら少し古くて、平成29年に文部科学省で実施した調査報告からの抜粋になりますので、最新のデータ等はもしかしたら少し異なっている部分があります。そして順番を、横並びを分かりやすくするために少し入れ替えておりますので、数字が少し前後するというところも御容赦いただければと思います。
 一番上の肌色の部分になりますが、こちら3つの評価機関それぞれ、一番最初に持ってこられていると、恐らくすごく重視されている項目としまして、この使命、ミッションであったり戦略というような部分を非常に重視されておるとうかがえます。
 評価基準の中で、この一番上の使命やミッション、戦略等々に関わる部分がやはり非常に多くなっておるというところが特徴かと思います。
 このミッションや戦略をそれぞれどのように全体の取組と整合しているのかということが、まず評価をされると。
 次に2段目の緑色っぽいところ、ここが学修の成果に関係するような項目かなと思います。こちら順番は2番目のところがあったり6番目のところがあったりということで評価機関によって多少前後はするのかなと思いますが、学修の成果として、このアウトカムであったりアセスメントを通じた学びの質保証が必須とされておるというようなところも、3つの機関の共通的な事項として見られるのかなと思います。
 この中にはスキルの修得の状況であったり、どのような学修成果が身につくのか、そうしたものをしっかりと成績評価をされているのかというような点が見られておるというところです。
 3段目の水色っぽいところなんですが、こちらが教員の組織であったり教員の資格に関わるような項目になります。
 我が国の専門職大学院であれば、むしろ通常の大学院と比較をして実務家教員を配置するということが必須となっておりますが、ここにあるような国際認証の基準を見ると、どちらかというと研究活動が重視されているのかなと。
 博士号を持つ教員の割合を具体的に規定をしていて、例えば一番右側、AMBAについては、教員の75%は大学院の学位を取得しており、その大半が博士号であるというようなことが基準として求められておるというところになります。
 その他にも、ST比であったり、教員組織の国際性等々といった基準が設けられておるというような例があります。
 次のスライドお願いします。今のところ、先ほどの色分けに従って全体的に共通するような項目を整理したというのがこちらになります。
 では、次のスライドお願いします。ここ以降はMBAというよりは我が国の分野別の認証機関の例ということで、国際通用性というものが重視されているような例を御説明させていただきたいと思います。
 こちら会計の分野になります。会計の分野に関しましては、国際的な国際会計士連盟という機関がありまして、そちらにおいて国際教育基準と、真ん中のIESが1号から8号まであると思いますが、それぞれの職能の段階というものが国際的に規定されておると。こちらの中の大学院レベルとしては、この第2号が該当するということで、こういった基準を踏まえながら、日本の分野別評価機関である国際会計教育協会というところ、日本の大学院の専門職大学院の評価においては、こちらの国際的な評価基準、教育基準の第2号というものを参照しながら、我が国の専門職大学院の分野別認証評価を実施しておるというような状況があります。
 国際教育基準では、この資料にあるとおり、どちらかというと、インプットというよりはアウトプットに焦点が置かれておりまして、ビジネススクールの国際認証機関と同様に、学修の成果を重視するというような点が強調されておると。例えば学習成果のアプローチの考え方などが重視されておると。
 一番下がメリットと課題というようなところになるかと思いますが、資格の国際的な相互承認を容易にするというようなところが大きなメリットであり、2つ目に国際、世界的に通用するようなレベルの質保証ができる、国際的な信任を得られるというようなところが、国際水準と我が国の分野別評価を整合させるメリットとして挙げられると。
 ただ、右側に課題とありますとおり、我が国において、例えば各種資格、公認会計士だとか、税理士だとか、国家資格と専門職大学院の科目免除がひもづいていたりというようなことがありまして、法令ですとか国家資格の要件というものが各国様々ということで、なかなかそれらと整合させ続けるということが難しい部分もあると伺っております。
 次に最後のスライドになりますが、6ページ目になります。こちら経営の分野になりまして、こちらが、この一般社団法人ABEST、エイベストというところが、経営の分野の分野別の認証評価機関ということで、我が国の専門職大学院の評価を行っております。
 このABESTにおいては、国際的な観点から評価を実施しておるというところで、マルの1番については、例えばということなんですが、国際言語による授業であったり、外国人教員を招聘しているか、あるいは留学生への指導体制、スタッフデベロップメントとして事務職員にも国際コミュニケーション力を求めたり、教員組織のダイバーシティといったようなことも評価の基準としております。
 下のほうのマルの2番なんですが、そもそもが英語による評価の実施であったり、報告書の公表というようなことも記載しておりますが、受審校が提出する審査書類というのが基本的には英語ということになっておりまして、委員についても、日本だけではなくて海外の評価員も加えて実施しておるというような特徴があります。
 3番目なんですが、ABEST自体が、そもそも日本の国内だけではなくて、アジアを中心に海外のビジネススクールの質の保証も行っており、現時点で82件、このインドネシアだとか、マレーシアだとか、様々な国の大学にも評価しておると伺っております。
 先ほど全体御説明ありました教育・学習の質向上に向けた新たな評価の在り方ワーキンググループが公表しているこれまでの議論の整理において、先行して独自に評価をしてきた分野や基準、項目についても、新たな評価において、しっかりとこれまでの取組が損なわれないように検討するとされておると伺っております。
 その先行した取組の例として今回御紹介させていただきました各種専門職大学院の分野があるのかなと思っておりますが、日本において、学位の分野としては経済学というような大きな分野にはなりますが、専門職大学院、どちらかというと、もう少し狭いというか、焦点化した、本日でいうと会計であったり、経営であったり、そういった専門分野に特化した評価を行っておるというところが少し学部段階と違うところもあるのかなと思っております。
 今、国際的な通用性を担保する上で、そのように狭い分野に特化しているというところを今後どう考えるのかということも一つの論点になろうかと考えております。
 駆け足になりましたが、以上です。ありがとうございました。

【和田部会長】  若林室長,ありがとうございました。
 続いて,石橋課長のほうからおまとめをいただくということにしたいと思います。その上で意見交換をしたいと思います。よろしくお願いいたします。

【石橋大学振興課長】  ありがとうございます。資料の6を御覧いただければと思います。
 今日は学部に関してワーキングのほうでおまとめいただいた,まだ現在進行形ではございますけれども,議論を御紹介させていただきました。
 この上で,では研究科の新しい評価を考えたときに,どういう整理ができるのかということで,これは本当に事務局のたたき台として,今日お示しをさせていただいたものでございます。資料の6でございます。
 まず,研究科等の新たな評価に関する論点整理ということで整理させていただきまして,質保証の観点と質向上の観点ということで2つに分けさせていただきました。これは学部においても同様な分け方がされていると思っていただければと思います。
 質保証のほうですけれども,大学院段階,研究科におきましては,博士課程,修士課程それぞれ,やはり学位というものが,学士もそうなんですけれども,授与されていると。そこにやはり大きな重きがあると考えますと,ここでは,その学位による質保証がきちんとされている,そのプロセスがちゃんとあるということをチェックするので,質保証の観点はとどめてもいいのではないかという御提案でございます。
 基本的な観点の例は,ここに5つほど書いております。これよりもほかにあるということももしありましたらぜひ御指摘いただければと思いますが,学位審査の基準とか,どういう体制で論文審査が行われているのか,それから公表事項がきちんとされているかと,このような観点のところを書かせていただいております。
 質向上のほうでございますけれども,やはりこの評価は,決して今のよしあしというよりも向上に向かっていっていただくために必要な評価というふうにしていければと思っております。
 先ほど杉村委員からも御発表いただきましたけれども,この国際的通用性を考えていったときにも,単純な論文の審査ということよりも,どうその修士課程,博士課程の中でいろいろな仕掛けがされているかというのは大事な質向上のポイントかなと思っておりまして,ここに備えるべき能力ということを整理させていただいた上で,例えばでございますけれども,その下に書かれている重要な取組の例というのを書かせていただきましたが,やはりここに書いてあるような取組を課程の中でしっかりと仕掛けていただいて,かつ学生の満足度が高い,そして社会において活躍している人材が輩出できている,また内部質保証が確実に機能していると,こういうところを質向上ができている研究科として高く評価すると,このようなシンプルな形の評価の仕組みはどうかというのが,まずの御提案でございます。
 ここに書かせていただいた重要な取組の例も一例でございますので,もっとこんな観点が足りていないねというようなこともぜひ今日御指摘いただきながら御議論をいただければ大変ありがたいなと思っております。
 簡単ですが,以上でございます。

【和田部会長】  石橋課長,ありがとうございました。今,質保証の観点と質向上の観点から,大変クリアに分かりやすくお話をいただきました。こういったことも頭に入れながら今後のディスカッションを進めていきたいと思っております。ありがとうございます。
 それでは,ここからが質疑応答,意見交換の時間としたいと思っております。約45分ぐらいございます。ディスカッションを深めていきたいと思います。どの観点からでも結構でございますので,よろしくお願いをしたいと思います。いかがでしょうか。
 先ほど御紹介いただいた杉村先生への御質問も承るということでよろしいですか。よろしくお願いいたします。ありがとうございます。いかがでしょうか。
 高橋先生,どうぞよろしくお願いします。

【高橋委員】  いろいろな資料での大変密度の濃い勉強させていただきました。ありがとうございました。
 全体まとめての半分コメントのようなことになるんですけれども,とりわけ今後の議論に際して,こういう視点が入っているかどうかということの確認的なところは質問としてさせていただきます。
 中身についてなんですけれども,例えば資料3-1ですと,ページの7に大変分かりやすく,色の違いで保証の対象を説明していただいたと思います。緑の部分が,言葉としては例えば基準適合性なのに対して,青の部分は卓越性というような,そういう概念の違いがあったのかなと思います。見せていただいてありがとうございます。
 というのは,前回,佐久間先生のお話でも達成度と伸長度という言葉ですとか,杉村先生のお話でも似たような概念があったかと思います。
 やはりどういう対象を評価対象にしていくかということも大切だと思うんですが,最後の石橋課長の論点整理の中でも,要は均質性と多様性を両方どう組み合わせて把握していくのかというところが大きな論点かと思い,質問になりますけれども,今後,別のワーキングのほうで御議論されるに当たって,そういう概念整理のところが入っているかどうかというところを教えていただければと思います。よろしくお願いいたします。

【和田部会長】  ありがとうございます。これは事務局のほうでよろしいでしょうか。

【石橋大学振興課長】  石橋のほうからお答えさせていただきます。高橋委員,私が質問の趣旨がきちんと理解できていなかったらまたおっしゃっていただければと思うんですけれども,おっしゃっていただいた資料の3-1の7のところで,まず緑のところというのは,おっしゃったとおり設置基準等の基準の適合性,加えて,やはり今回幾つか項目を整理させていただいておりますけれども,学修成果が可視化されているか,また把握されているかというところも含めたものがきちんと満たされているものを緑のところで評価するということでございます。
 ブルーのところは,まさに傑出したと書いてありますけれども,やはり取組が,ほかの大学の学部と比べて非常に工夫されていて,また,それが学生の伸長,学びを伸ばしていくために非常に大きく寄与している,かつ学生のほうもそれをしっかりと修得できている,また満足していると,こういうことがはっきりとエビデンスとして示されているものを傑出した取組,そして成果があるということで評価したいと考えておりまして,そのような整理で学部のほうは議論が進んでおりますけれども,今ので一つ答えになっておりますでしょうか。

【高橋委員】  ありがとうございました。研究評価に関しても、いわゆる均質なものを対象としたコンペティティブな部分と多様性をどう評価するかという2つの軸があり、構造的には似ている大きな論点だと思います。今の御説明、理解いたしました。ちょっとチャレンジングであるんですけれども、均質性と多様性はやはり両方とも大切な整理かと思いました。
 以上です。ありがとうございました。

【石橋大学振興課長】  ありがとうございます。

【和田部会長】  ありがとうございます。ごめんなさい。どうぞ。

【石橋大学振興課長】  すみません。加えて申し上げますと,おっしゃるとおり多様性のところが今回,学部は大学院よりも多様な状況かなと思っておりまして,そこはそれぞれのディプロマ・ポリシーに基づいて,どういうふうな成果が出ているかを確認させていただくという,そういう大前提の下で動かせていただきたいなと思っております。

【和田部会長】  高橋先生,よろしいでしょうか。ありがとうございます。
 それでは,永井委員,お願いします。

【永井委員】  ありがとうございます。すごく整理されたお話、いろいろな観点から拝聴させていただきまして、新たな課題などに対する気づきもございました。
 大学院の現場で教育指導に携わる立場からしますと、リーダーシップなどの能力というものを成果が見えるような形で表していくことの重要性というのは、すごく共感するものがあります。質問させていただきたいのは、リーダーシップなどの育成のしかたについてです。従来の育成の方法というのが、やはり学生一人一人あるいはチームとしての研究課題を遂行するという、研究そのものを実践するラボラトリー活動の中に内包されていた部分がかなりあると思うんですね。研究では、やはり新規性と有用性という軸で審査される仕組みなので、ある基準を達成していく必要がある。それは学生にとっては大変な努力を伴うもので、学生の時間というのはかなりそこに注がれてきたと思うんですが、今日の資料の中では、例えばそのリーダーシップなどの育成というのは、研究活動そのものとはまた別の取組としてリーダーシップに特化したような取組のプログラムが入っていました。ラボラトリー活動の中で育成してきたことと別立てで、明確なシステムの中で育てましょうという、これまでどちらかというと研究活動の中で培ってきたものをより把握しやすいような形に組み替えていかなきゃいけない、あるいは両方が必要になっていくのか。ラボラトリー活動とその指導が、特に理工系の場合はかなり重いんですけれども、研究指導をどういうふうに理解すればいいのかなと思いまして。
 先ほどの御質問にあったように、ラボラトリーも今、国際多様化していますから、そうした中で、個々の活動というよりもチームの活動の中で、1年次、2年、大学院後期になっても修士合わせて5年間いる中で役割も変わってくる。そうした時間的な成長というのを大学の現場では見ているんですが、そこの可視化というものをどういうふうにすればいいのか、もし教えていただければと思いまして御質問させていただきました。よろしくお願いいたします。

【和田部会長】  これは,最初は事務局でよろしいですか,先生。

【石橋大学振興課長】  私が十分にお答えできないような気もしながらお答えしますので,もしほかの委員の先生方,フォローいただければ大変ありがたいんですけれども,今いただいた御質問は,やはり学位という中にどういう要素が組み込まれて学位を授与してくださっているかというところに結びつくのかなと思ってお話を聞いておりました。
 我々,ややもすると論文というところにちょっと注目し過ぎて書いておりましたので,その論文が審査されて,すばらしい学術論文だといって学位が授与されているというの,基礎的な話だと思うんですけれども,そのまさに論文を執筆していく過程の中で,ラボでの活動というものが,やはりお一人で何かをするというより,チーム制であったり,国際的なコラボレーションの産学連携のコラボレーションだったり,いろいろなものが入ってきているんだろうと認識をしてお話を伺いました。
 そういう意味で,それを質保証という観点のこの学位の中の一つの要素として見るべきなのか,いや,それはなかなかいろいろな研究科ではチャレンジングなので,それはむしろ質向上ということで見るべきなのか。この辺が多分,いわゆる昔の論文というところの中よりも,この要素がもっとやっぱり発展してきているのかなと思っておりますので,ここは永井先生,もし,またこれアドバイスいただければと思うんですが,どっち側で見るべきなのかというような整理が必要なのかなと思って伺いました。
 すみません。答えになっていないような気もしますけれども,ディスカッションさせていただければありがたいです。

【和田部会長】  ありがとうございます。恐らくリーダーシップ論、国際リーダーシップ論とも関わりますので、先ほどの杉村委員の国際通用性と国内の質保証との関係にもあるのではないかと思って伺っていました。恐らく質保証、質向上、両方の部分があるのかなと思っていました。
 何か杉村先生、その辺りでコメント、もし。すみません、小野先生、お待ちいただいて恐縮ですが、杉村先生、今の件、何かコメントはございますか。

【杉村委員】  ありがとうございます。今まさに和田先生に補足していただいたとおり、国際的な議論に関し、質保証や質向上が国際的な通用性とどう対応していくかという点について考える必要があると思います。例えば、先ほど御紹介しましたとおり、OECDでは批判的思考とか、創造性、リーダーシップなどのコンピテンシーに焦点をあてていますが、それらを国際レベルで議論する際、先ほど高橋先生が大変大事なポイントをおっしゃってくださったと思いますが、均質性と多様性をどう考えるかということが質保証を考える際の大事な点になると思います。日本の独自性とか、アジアの独自性とかといったことも含め、独自性と均質性ということに対してバランス取りながら質保証、質向上の在り方を考えるべきなのではないかと、皆様の御意見を伺いながら思っていたところです。ありがとうございます。

【和田部会長】  ありがとうございます。杉村先生,突然振って恐縮でございます。

【杉村委員】  いいえ。とんでもありません。ありがとうございます

【和田部会長】  お待たせいたしました。小野先生,どうぞよろしくお願いします。

【小野委員】  発表ありがとうございました。これまでも質保証の議論を伺っていて、教育研究に携わる者として、その重要性は毎回強く感じています。
 一方で、教育や学内業務、学会活動、アウトリーチなどで、研究者の研究時間が年々減少していることは各種調査でも指摘されており、現場では大きな課題として認識されています。
 質保証のために研究時間が削られることは、研究者自身が最先端の知識や技術から一層離れてしまうことを意味し、結果として大学における最先端で深い研究教育が行えなくなる、すなわち教育の質を低下させる本末転倒な状況を生みかねないのではないかという危惧もあります。
 したがって、質保証の取組を実効的に進めるためには、教員の時間的余裕をいかに確保するか、そのための時間的資源や措置をどのように講じるかを、ぜひセットで検討していただきたいと思います。
 もう1点、個人的な経験に基づく所感です。本学では、前回御紹介しましたが、学部4年生の必修カリキュラムとして、学生が2か月間、企業や行政で実務訓練を行います。その際、指導教員は必ず研修先を訪問し、学生の実施状況を確認しますが、このとき受入先の企業や行政から、大学に求める能力や教育への期待を直接伺う機会があります。こうした機会を通じて、大学教員が社会の求める能力と学生の達成状況とのギャップを体感的に把握できるという点は、教育内容を見直す上で非常に重要だと感じています。
 もちろん、企業へのアンケート実施といった取組もありますが、教員一人一人が社会との直接的な接点を持てる機会を組み込んでいく大学の在り方を考えていくというのも重要ではないかと思います。
 以上になります。

【和田部会長】  ありがとうございます。1点目に関しましては、石橋課長が最後におまとめになった、この質保証の観点は基本的なチェックのみにとどめ、質向上の観点というところに少し力点を置いた、あの説明と多分関係するのではないかと思って伺いました。
 また2点目に関しては、やはり教員の意識変容というのが重要だという御指摘だったと思います。
 事務局のほうで何か追加のコメントございますでしょうか。

【石橋大学振興課長】  ありがとうございます。今,部会長おっしゃっていただいたように,やはりこの評価を成立させるためにはフィージビリティ,それから実際ピアで見ていただくことになりますので,ピアというのは本当に今まさに大学院の現場で研究の指導をしてくださっている先生方ということにもなりますので,やはりそこの簡素にできるものは簡素にしつつ,どういう研究科が非常に頑張っていらっしゃるかということをPRできるような評価にできればなと思っております。

【和田部会長】  ありがとうございます。小野委員,よろしいでしょうか。
 ありがとうございます。それでは,加藤委員,お待たせしました。

【加藤委員】  丁寧な御説明と発表ありがとうございました。
 まず大学院って一体何なのかというところから考えると,大学院とは学部教育とは違い,問いを立てて,それをどう研究し,どう発表していくか,説明していくかということ,そこのところがやっぱり重要なのではないかと思います。
 それから2点目として,やっぱり指導体制,指導教員。例えば,本学ではありませんけれども,今,他大学で博士課程に取り組んでいる人の話を聞くと,教員がばらばらなことを言うから,それで非常に困っていると。言われることが違うので。それに,こっちの先生はこう言うし,こっちの先生はこう言うしということを言われると,やっぱりその指導体制の質というところもあるかと思います。
 私,自分自身の経験から申し上げると,私のアドバイザーはすごく賢かったと思います。リーダーが2人つくんですけれども,書き始める論文のテーマの実施をする前に, 3人で集まって協議をしようと言ってくれたんですよ。私,「えっ,私が教授にメールして私がミーティングを招集するんですか」と言ったら構わないって。3人で話をしたいんですけれどもというところで,そこでコンセンサスをまず取ってくれた。
 私のアドバイザーもメインの弟子なわけですから,やっぱりそこでコンセンサスを取っておくと,私のアドバイザーのまた上に教授がいるわけですから,そこのところでうまく取ってくれたなというふうに全く問題なかったです。
 ですから,そういう指導体制のところもあるのかなというのと,それから今日皆さんの質問を聞いていて,分野によって,やっぱりその見る観点が違うのかな。共通する部分と,それから見る観点の違うところというのは,それぞれの分野によって違うのかなと思いました。
 以上です。

【和田部会長】  ありがとうございます。先生の貴重な経験も踏まえて御意見をいただきました。
 よろしいでしょうか。追加の御発言,追加のコメント,よろしいでしょうか。
 先生,ありがとうございます。
 それでは,両角先生,御質問、よろしくお願いします。

【両角副部会長】  両角です。ありがとうございます。3点ほどあります。
 一つ目は学部のところの御説明のところです。資料の3-1の7ページの最初にも出ていたところですけれど、質保証のところは基本的に簡単にやって、質向上をできるだけやるようにしましょうといった考えは理解できるのですが、こういう質をはかっている基準というのも、学生調査などの間接評価にせよ、直接評価にせよ、本当に完璧に測定できるものではありませんので、ペナルティーとかインセンティブとかを強く働かせすぎないほうがいいのではないかなと私は考えています。
 むしろここでやるのは、レピュテーションをきちんと示してあげるというようなことに近いのかなという気がして、ここで悪い評価だったからペナルティーで補助金減らすとか、インセンティブで何とかというのはちょっと違うのかなというような気がしています。
 なぜそういうことをこの部会でも言うのかというと、その発想が大学院のほうにまで来たらまずいと思うからです。もちろん学部もそういうことしないほうがいいと私は思っているということもあって、この部会で議論すべき対象ではないのかもしれませんが、一言申し上げたいと思いました。学部段階の段階別評価については、例えばイギリスとかを参考にしたかもしれないのですが、それよりもかなり重いものに変わってきているように感じて、少し懸念を持ちました。
 2つ目以降は大学院の話です。資料の6のところ御説明いただいて、こちらについては大学院という、学部とは違う教育というところの特殊性をかなり配慮していただいた論点整理になっているかなと思いました。特に基本的なチェックのみにとどめていくというところは良いのではないかなと思います。
 研究科の評価といっても、大学院の教育というのは、研究室の指導体制とかがとても大事だったり、一方で横断型のプログラムもあったりとか、かなり重層的で基礎的な単位もいろいろなものがあるので、厳密にやるというよりも、審査体制がきちんとしているのかとか、基準がどうなのかとか、あるいは主担当と副担当があって、学生が相談できるような場所があるのかとか、そういう基本的なところがきちんとできているのかといったところをまず示していくという、そのこと自体がとても今、大事なステージにあるのかなと、思いました。
 3つ目のこの質向上といったところについて若干気になるところが、各大学院が修了者に備えるべき能力ということというのは、質向上というよりも、これは質保証に近い話のようにも感じました。どこの大学院で、どの分野であっても、ここで書かれている能力は専門性に併せて備えるべき能力として、学位の能力として求めるものとして、考えられているのではないかなと思います。なので、そういった目指す能力が適切に示されて、それをどういうふうに教育しようとしているのかというようなナラティブがその中で整合しているかどうかというのは、むしろ質保証の観点なのではないかなと思いました。
 質向上については、いろいろそれぞれがやっている向上というか、努力というか、成果が出ているところを見ていけばよいのかなというような気がして聞いていました。
 あと、コースワークの充実については、結構、分野による違いもあるのかなという気が個人的にはしています。国立だけですが、大学院生に対するアンケート調査をして分析をしてみたんですけれど、大学院教育であまりうまくいっていないなという院生の特徴を見ると、個人の要因というよりも、教育体制のところが要因が大きく、様々な研究のネットワークをつくってあげてられなかったり、支援体制が十分でないといったときに、大学院教育の評価を学生が感じていないというような傾向は明確に見られました。ただ、コースワークを通じていろいろな、ここで挙げたような専門性とか、いわゆるコンピテンシーに近いような、そういうものを身につけたかというのについて、分野差がありました。コースワークの評価は、人文社会系では割と見られたんですけれど、それ以外の分野だと、そんなに明確に見られなくて、というのは多分、その研究室教育のところの違いみたいなのも大きくて、それとコースワークとの重なり具合というのは、かなり分野によるので、単にコースワークを入れればいいとかという話ではなく、それぞれの分野の特質みたいなものがあるのかなという気がしました。なのでコースワークが質向上に必須と打ち出すよりも、それぞれの分野に応じて、こういうよい取組が効果を上げているといったところで見る程度でいいのかなという気はしましたが、そんなようなことを感じました。
 すみません。ちょっと長くなりましたが、以上です。ありがとうございます。

【和田部会長】  ありがとうございます。3つ、大きく分けて学部と、それから大学院、2つだったと思います。学部に関しては、少し懸念という言葉も使われました。それから最後のこの質向上は、これではまだ保証だと。さらに質向上に向けてもう一歩プラスが必要だという御指摘ではなかったかと思って伺っていました。
 最初の質保証に関して鈴木室長、何かコメントはございますでしょうか。もしあればお願いいたします。

【鈴木大学設置・評価室長】  両角先生、ありがとうございました。この学部について、いわゆる段階別をつけて、仮にふさわしい水準に達していない学部となった場合、ペナルティーを課してはどうかということであったりとか、いわゆる傑出した取組を通じて教育成果を上げているところに対してインセンティブを検討してはどうかというふうに、今の議論としては、そのような方向で進めているところでございます。
 まず、そのペナルティーといったときになんですけれども、いわゆる質保証が水準に達していないというところにつきましては、これについては、この灰色の部分に入るということは、どういうことを意味するかといいますと、学校教育法であったりとか大学設置基準に照らして、求められている水準に達していないということでございます。いわゆる法令等に基づいて求められているものができていないというものに対しては、やはりそこに対しては、我々としては厳しく対処していく必要があるのではないかと考えているところで、そういう意味でペナルティーと書かせていただいたところでございます。
 説明としては大分はしょってしまったところあるんですけれども、例えば11ページを御覧いただければと思いますけれども、この質保証というところで、いわゆるどういう評価をしているかどうか。評価の結果がどうかというよりも、きちんとその評価をできているかどうかというところを見るということを考えていまして、いわゆる直接評価と間接評価、このローマ数字3の評価基準マル1のcのところになるかと思いますけれども、まずはその直接評価と間接評価をやっているかどうかというところを質保証として見るというものでございまして、その直接評価と間接評価が、どう機能して、どううまくいっているかというところについてまでは見ずに、この評価というものをちゃんとやっているかどうかというところを見ていくというのが、この質保証の視点かなと思ってございます。
 その上で、質向上でございますけれども、質向上は各大学のほうで、それぞれ独自の取組として、いわゆる各大学、学部等で掲げているDPを、掲げている資質・能力を身につけさせるために、こういう取組をして、きちんと学修成果をはかって、それをちゃんと生かしていますと。それによって、こういう教育成果というものが出ていますというものでございます。
 成果の例としては、いわゆる成長実感のデータであったりとか、いわゆる資質・能力を身につけていることを明確に示すデータであったりとか、いわゆる就職状況とか、そういういわゆるDPに沿った人材輩出ができているということを各大学のほうで御説明いただいて、それをピアの視点から評価いただきます。
 もちろんそれは、ピアの視点から見ていただくことの重要性というのは、我々のほうでいわゆる教育成果といったときに、やっぱりそれはピアの先生の目から見て、そのアウトカムとしてちゃんと成り立っているかどうかというところを見るのかなと思ってございますので、そういう視点から質向上を見ていただくということを考えております。
 そこに対して我々といたしましては、先ほどちょっと冒頭でもお話ししましたように、いわゆる「知の総和」答申というのは、質を保証することも重要ですが、人口減少の中、18歳人口が減っていく中で、高等教育の質の向上も図っていく必要があるだろうと。そこに対して、やはり我々としては、保証から向上のほうに、より視点を移していきたいと思ってございますので、そこに対して何かしらのインセンティブをつけてはどうかと、そういう中での議論を今、整理しているところでございます。
 ちょっと十分に御回答になっているかどうか分かりませんけれども、今の議論の状況や考え方として整理しているところでございます。
 以上でございます。

【和田部会長】  鈴木室長,ありがとうございます。両角先生,よろしいでしょうか。
 質の向上に関しては今後さらに議論をここでも重ねていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 それでは,平松委員,お願いします。お待たせしました。

【平松委員】  御説明ありがとうございました。質保証と質の向上ということで大変分かりやすく整理がされていると思います。産業界の視点での大変期待するところでもありまして、今、様々な技術の革新があって社会構造が変わるという、こういう大きい変化の時代で、日本の国際競争力の向上に向けて、やはり高度専門人材というのは大変重要だと認識しています。このプロセスの中で申しますと、それぞれの大学院が養成する人材像というものを、このような変化をある程度参考にしながら、かつ、それぞれの大学院の特徴でありユニークなところも加味をして、その養成する人材像の解像度を上げていく、そこに向けて、いかに質を向上させていくのかという、そこがつながってくると、この取組というのは非常に有益なものになるだろうと感じています。
 この評価の仕組みを運用する上で、産業界での経験も含めて、2点コメントですけれども、一つは質向上の「傑出した取組を通じて高い成果を」というところで、この高い成果というところにこだわりというか、重視し過ぎると、やはり短期的に、かつ測り易いものに集中しがちで、すぐに成果は出ないけれども未来に向けてとても重要な取組というものが埋もれがちになってしまうことが懸念されます。
 ですので、3段階がいいのか、4段階がいいのかというテクニカルなところはもちろん考慮する必要はあるかと思いますが、やはり先進的かつ未来を見据えたような傑出した取組というものにしっかりスポットライトを当てて評価をする、プラスそれを積極的に発信して、各大学院が参考にしながら、全体で学び合って質を上げていくんだという、そこをぜひバランスよく成果と加えてやっていくのが重要ということが1点。
もう一つは、この仕組みを運営する上で、教員の方々の意識変容、意識改革は、大変重要だと思いますが、もう一方で、学生の意識変容、意識改革もセットで重要だと思います。 我々も様々なリスキルだとか、いろいろなことやっているけれども、やはりキャリアオーナーシップというような、自分は社会の中でどのような専門で、どういう貢献をしていくんだ、それがいかに自分のやりがいにつながるんだということを常に考え続ける。それがないと、なかなか響かないですよね。
 ですので、それは質保証なのか、質向上なのか、どこかにキャリア教育であったり、キャリアを考える機会を適切に提供していくであるとか、そういったところを大学院の中で実施していく、そういうことの教育を担える人材が不足しているということであれば、まさに産業界の人材も活用していただいて、もしくは産学連携をして、そういう場をつくっていくというようなことも、この仕組みをよりよいものにするために有益ではないかなと考えます。
 以上です。ありがとうございました。

【和田部会長】  ありがとうございます。個の質の向上と全体の質の向上をつなげていくという発想だったと伺いました。ありがとうございます。
 それでは,北委員,お願いいたします。

【北委員】  北でございます。私も産業界からの視点でお話しさせていただきます。
 今日は教育の質の保証と向上というところで、特に向上というところは我々もよく考えるのですけれども、教育の質保証というのは全然考えてみたこともなかったので、大変御苦労されているというところ、それと、それがやはりベースになるというところ、すごく勉強になりました。どうもありがとうございました。
 とはいえ、やはり一番気になるのは質向上のところでございまして、最後、石橋課長のまとめのところで、大学院の修了者に備えさせるべき能力というのが列記されていたかと。その中で私自身、自分の経験を含めましても数少ないですが、3回ほど海外と共同開発とか共同事業やったことありますけれども、外国人、海外の高度学歴者と日本の社員との違いを考える中で、この課題を発見して設定する力、これがすごく違うなと感じておりました。
 ですので、これだけ特化するというのも何なんですが、これは備えさせるべきだと思うのです。では、これどうやって取り組むのか、そしてその成果の可視化に関してはどのようなことをやろうとしているのか、アイデアがあるのか、その辺り、お聞きできればと思いました。よろしくお願いします。

【和田部会長】  ありがとうございます。これは事務局,石橋課長,よろしいでしょうか。

【石橋大学振興課長】  ありがとうございます。これもまた私では不十分な回答になるかもしれないので,補足があれば先生方,よろしくお願いいたします。
 非常に重要な観点が,この自ら課題を発見し設定する力だと思っておりまして,恐らくそれぞれのラボで,まさに研究をしていくときに,まずその何が課題なのかということを設定していくということになろうかなと思っておりますので,その学位の質保証の中にも,この力というのは組み込まれているのかなと思います。
 一方で,今,北委員おっしゃってくださったように,やはり海外との差が何でできてきているのかということはもう少しその分析が必要なのかなと思って伺っておりましたけれども,その差が出てくるとすれば,何かの大学院の教育の中で,こういう観点をもう少し入れていくと,そこをさらに磨けるというようなことがあり得るのかもしれないなと思っておりまして,そういうことも実際,大学院の教育の中で取り組んでくださっているところを,まさにグッドプラクティスとして成果を認め,さらにそれを横展開できるようにしていく必要があるのかなと思っております。

【和田部会長】  ありがとうございます。北委員,現時点ではこれでよろしいですか。

【北委員】  そうですね。一つ加えると、いわゆるそのビジネスモデルというのですか、ビジネスの本当に基礎中の基礎ですが、いわゆる社会課題があって、その社会課題に対して達成手段があると。研究開発の多くの部分が達成手段なんですが、達成手段のところ、つまりは、どのように、というところは結構、研究者もやるんですけれども、本当の社会課題が何かというのをちゃんと捉えてやっているかというのは疑問なところもあります。それは産業界だから、大学だからということでもなくて、全体的に、これまでの産業界も、どのように、のところがかなり重要視されていて、本当に重要な社会課題は何かというところを考えるというか、トレーニングがなされていないような気がしております。何かそういったものを、この学部の頃から教育プログラムとして入れていかれたらいいのではないかなとは思っております。
 以上です。

【和田部会長】  ありがとうございます。非常にこれ重要な議論あるいは視点だったと思います。ありがとうございます。その辺も踏まえて今後考えていきたいと思いますので,ありがとうございました。
 それでは,塚本委員,お待たせいたしました。

【塚本委員】  貴重な情報をコンパクトにまとめていただきまして、どうもありがとうございました。2つ質問させていただければと思います。
 一つは、鈴木室長からお話のあった大学のほうの評価の件ですが、プラットフォームを使ってインプットする側も負担が減るようにするというご説明で大変いい流れだと思います。その上で、インプットするべき項目としてあげていただいたものを拝見すると、五、六割は各大学のサイトなどに上がっている報告書等の公開情報から分かるのではないかという気もいたしました。プラットフォームを今後ご検討なさる際に、生成AI、AIエージェントなどまで使うことを視野に入れるとわざわざ評価のためのインプットをしなくても、きっちりした情報公開を各大学がしておられればそれだけで情報を集めることができて、より簡単になる可能性もあるのではないかと、資料だけを拝見して思いました。そのあたりどのようにお考えかなど教えていただければと存じます。
 2点目は、杉村先生からのお話です。全く知らないところばかりで、大変勉強になりました。改めましてどうもありがとうございました。
 ユネスコの高等教育の資格証に関するところにアメリカが入っていないというのもアメリカらしくて興味深いと思いましたし、他方、中国、韓国ですとかASEAN等と今いろいろ日本が関係を深めているところが多々メンバーとなっているということも緩やかなソフトパワー的なすばらしいスキームであると思いました。
 人材育成、さらに高度な労働力の確保という意味でも、大変重要な基盤となりうると感じました。今日本に入っている高度人材をみると、中国、インド、韓国、ベトナム、台湾などの順になっています。これらの状況も踏まえて、人材育成・高度な労働力の確保を、日本の経済安全保障として位置付けて、さらに一段ギアを上げて、進めていく必要があるのではないかと思いました。杉村先生、また石橋課長、どのようにお考えかというのを教えていただければと思います。よろしくお願いいたします。

【和田部会長】  ありがとうございます。それでは,鈴木室長,よろしいでしょうか。

【鈴木大学設置・評価室長】  塚本先生,ありがとうございます。データプラットフォームについては,まさに今,設計中でございまして,まさにそのデータ入力,受審のところも,先ほどもおっしゃられたように公表情報については本当に,大学から出してもらうというよりもリンクから,リンクをもらえれば,そのまま評価に入れると考えますので,我々としては評価をより効率的にやっていくためにどうしたらいいかというところは今後,引き続き考えていきたいと思います。貴重な御意見ありがとうございました。

【和田部会長】  ありがとうございます。
 杉村先生,コメントございますか。

【杉村委員】  御質問ありがとうございました。「ギアを上げて」とおっしゃってくださったこと、とても心強く思います。私も全く同感で、国際通用性はそんなに簡単に実現できるものではありませんが、一方で特に大学院をめぐる課題は、これから高度人材の獲得をいかに行うかという問題と併せて重要だと考えます。今後は、日本の学位や認証制度がどのくらい評価されるかというところにも関わっていると思います。
 その際、国内での質保証の体制はもちろん整える必要がありますが、今後、そうした日本の質保証制度が海外からどのように見られるかという観点が非常に重要です。そうなってきますと、国内の中の多様性と、先ほどから出ている均質性のバランスをとりながら、海外の枠組みとの兼ね合いについても考えることが求められます。今後、私も研究者としてもぜひ注力していきたいと思います。大事な御指摘と激励をありがとうございます。

【和田部会長】  ありがとうございます。塚本委員,よろしいでしょうか。
 ちょっと時間もありますので,もしまとめて何かコメントありましたら石橋課長,またコメントを後ほどいただければと思います。
 それでは,佐久間委員,お願いいたします。

【佐久間委員】  よろしくお願いします。大学院の評価の方向性についてまとめていただきましたが、そもそも評価があまり大変になっては元も子もないので、基本的に方向性としてはよいのではないかと思っております。
 ただ、その一方で、先ほどもコースワークの話がありましたが、分野による違いも当然あります。例えば専門職大学院の場合、コースワークと最終的な学修成果の間にそれほどギャップはないかもしれませんが、分野によっては、やっぱりコースワークと最終的な論文なり、その成果との間にはギャップがあるわけで、そこにあるのは結局、研究指導ですよね。
 先ほど、ラボの話もありました。ラボは主に理系の話だと思いますが、文系は文系で、ラボではないけれども、やっぱり研究指導があることは確かなわけです。
 では、その研究指導の部分がどうなっているのかということ、そこはやはり、評価ということだけでなく、大学院教育の改善にもつなげていくということを考えると、この研究指導の部分をどうするのかが非常に重要なことだと思います。どうそこら辺をくみ上げていくか非常に難しい問題ではありますが。
 もちろん研究指導の良し悪しを判断する材料の一つとして学生の満足度というのもあると思いますが、ただ、これも、満足しているか満足していないかだけでは全然分からない話なので、ある程度、ちょっと手間をかけて、何か酌み取るための方法を考えないといけないのではないかと思いました。ということで、よろしくお願いいたします。

【和田部会長】  ありがとうございます。先生,以前いただいた伸長度というところも皆さんの頭にインプットされています。本当にありがとうございます。
 それでは,飯田委員,お願いいたします。

【飯田委員】  飯田でございます。教育の質の保証と質の向上に関しまして様々な論点を勉強させていただき、ありがとうございます。
 大学院の評価と少し離れるかもしれませんが、質の向上にも関連いたしまして、企業の立場で修士について最近少し感じています問題意識を共有させていただきたいと思い発言させていただきます。
 石橋課長にまたおまとめいただきました資料6の「各大学院が修了者に備えさせるべき能力」というところ、そのとおりだと思うところですが、特に自然科学系の新しい分野で考えますと、修士の位置づけと申しますか、あるべき姿を考えるタイミングではないかと感じているところです。
 と申しますのは、学部の場合、ボトムラインといいますか土台づくりで、またドクターに関しましては、自分で問いを立てて解決策を見つける、世界で戦うために必要という重要性が昨今クローズアップされる中で、修士をどう位置付けるかです。
修士は修士で重要ですし、私が所属する企業を含め企業において、修士卒で入社される人が非常に多いわけですが。
 大学院制度に関して議論されている中で、もう一度、修士の位置づけについても考えるような流れがあれば良いと思っているところになります。
 具体的にこうというものがあるわけではないのですが、修士の方々が大半であるがゆえに日本の競争力、研究力を上げるという視点で、どういう形になるのが良いか、また議論いただければありがたいと思います。
 以上です。

【和田部会長】  ありがとうございます。よろしいですか。おっしゃるとおりですね。このM,修士に関して,その内容,質の向上と,それから流動性を含めて,いろいろな御意見,ここにあると思います。これ確かに重要な御指摘だったと思います。ありがとうございます。
 それでは,大薗委員,お待たせいたしました。

【大薗委員】  ありがとうございます。すばらしい御報告をいただきまして,私も考えが整理されました。
 1点,国際通用性ということと逆に,日本の大学,高等教育機関における特徴を踏まえた評価も必要だなと思いまして,何が一番違うかと思ったときに,教員がかなり様々な仕事をしているということがあると思うんですね。
 先ほど小野委員からも,この評価のために研究時間が一層なくなるのはちょっと困るというような御指摘もありましたが,例えば我々もすごく教員が国際化していまして,こういう仕事をやってくださいということがなかなか受け入れられないような仕事を我々はふだん,そうやってきたので,負担してやっているというところがあります。
 さらに教員も,学生も,どんどん国際化していくと,それによって仕事も増えていくわけです。そういう意味で,今まで以上に教育研究以外の負担が増えていくと。
 そうすると,例えばここで評価をいただくときに,どれぐらい教員に対するスタッフの支援体制があるのかというところも,ぜひ評価をしていただきたいと思うんですね。それでないと,もう研究者になりたくないという,せっかく院で育った若者たちがそういうふうに言い始めていますので,ぜひそこのところも,評価の側からも御支援をいただければと思っています。
 そういう意味ではABEST21,アジア中心の評価をされていますけれども,そのスタッフの育成というようなところを明示的に項目立てておられるのは,ある種そういった問題意識を反映されているのかなと思います。
 1点リクエストです。よろしくお願いいたします。

【和田部会長】  ありがとうございます。重要な御指摘ですので,そういった観点踏まえながら議論したいと思います。また御発言いただければと思います。ありがとうございます。
 それでは,西村委員,お待たせいたしました。

【西村委員】  ありがとうございます。私,1時間ぐらい抜けていたので,ちょっととんちんかんなこと言うかもしれないんですけれども,質の保証という中の質というのは何だろうというの,ずっと分からなくて,最近のこの大きな,例えばAIの導入とかいろいろ入ってくると,もうほとんどファクトは剥ぎ落とされて,ほとんど平準化されて,誰でも同じファクトのものに到達できると。となると定量的な評価の中で経験とか,例えばさっきのコースワークしたとか,知識とか,技術というのは,多分ある一定のところを超えれば数字になるとしても,最も重要なのは多分,定性的な評価のほうじゃないのかなと思っていて,例えば理解力とか,考える力とか,そういう哲学に近いようなところですね,ここをどうやって保証していくのかとなると,私,社会人とかいろいろな人たちをごちゃ混ぜでいろいろ教えていると,物すごく縦列に並んでくるんですよね。マラソンで長距離走っていって,先頭走る人と最後で相当差がついている。それぐらい考える力というのとか理解する力は変わってくるような気がする。
 ここをどう保証するかというのは,恐らくこれ教員の質にかかってくるんじゃないでしょうか。教員がそのことをしっかり見抜けて,そのレベルまで上げれるかということになれば,そういう教員の質のレベルを合わせていって,定性的なところ,考える力の評価志向,教員が保証するという感じのところが恐らく今後なっていくのかなという気がしていたので,少しずれていたら申し訳ないんですけれども,そういったところも含めて,どうやって評価していくのかというのが書けるのかなというのはちょっと思ったので発言させていただきました。
 以上になります。

【和田部会長】  ありがとうございます。教育自体の質、それから教員自体の質ということと質の向上ということだったと思います。確かにこういうときだからこそ哲学みたいなものが必要になってくるというのは私も賛同いたします。ありがとうございます。
 それでは、大竹委員、お願いいたします。

【大竹委員】  1時間ほど参加させていただいております。勉強させていただいてありがとうございます。
 お話がありましたように、大学院はやはり研究活動も含めてかなり分野によって違う、あるいは大学によって違うという多様性が大事だと私も思っています。同時にやはり暗黙知的なものが受け継がれている部分もあるので、ここは評価の場合にも気をつけるべきかなと、お話を伺って思いました。
 サクセス、達成という観点でも恐らく3つぐらいに分かれるのかなと思います。ミニマムサクセスというのがあったとすると、フルサクセスというのがあって、大学院の場合には特にアドバンストサクセスという、ここが今回で言う向上という部分に関わるのかなと理解したところもございます。
 国際通用性も非常に大事な中で、そこは恐らくフルサクセスのところに入ってくるのかなと思うと、アドバンストというのは、これは簡単に言えるものではないので、石橋課長が環境とか、あるいは体制といったワードでこのパワーポイントをまとめたのは的確かなと思いました。アドバンストサクセスを実現できるような環境を、各大学がどう整えていくのか、選択していくのかという整理の仕方が大事だと考えると、前向きになると感じた次第であります。
 以上です。

【和田部会長】  ありがとうございます。3段階のサクセスという、そういう概念があるということだと思いました。ありがとうございます。質の向上との関係を考えると非常に重要な御指摘だったような気がします。ありがとうございます。
 そのほかはいかがでしょうか。
 先ほど来、石橋課長へのコメントございましたが、石橋課長、何か事務局としてございますか。
 横山先生、ちょっとお待ちください。

【石橋大学振興課長】  よければ横山委員,もし御発言等あれば。

【和田部会長】  分かりました。では,先に横山委員。すみません。お待たせいたしました。

【横山委員】  いえ,最後に失礼いたします。簡単に。先ほど西村委員がおっしゃったことにちょっと追加してなんですが,やはり生成AIの動きとともに,保証の観点も整理していただくことを希望したいと思います。
 我々大学院のほうは,例えば入試においても,もう出してくる小論などは相当に入っていて,ある意味似通ったものになってきてしまっているというような現状がありまして,口頭試問を非常に強化しています。口頭試問で聞くと,非常に理解している学生と全く理解していない学生も鮮明に分かれてきますので,やはりそうした時代の動きを取り入れた評価というのをしていただきたいなと思った次第です。
 以上です。

【和田部会長】  これも重要な御指摘だと思います。教育現場では皆さん感じているところなんだろうと思っております。
 石橋課長,併せていかがでしょうか。

【石橋大学振興課長】  先生方,本当にありがとうございました。ちょっと資料の6がまだ不十分なところもあったと思いますので,そこはブラッシュアップさせていただきたいなと思っておりまして,ここ,また今後御相談かなと思っていますけれども,やはり指導体制,先生方がどういう状況におられるかということは非常に大事だと思いつつ,そこをどうチェックするかというところが,評価の負担感との兼ね合いもあるかなと思った次第です。
 ただ,一方で学部のほうは,まさに教員が,授業を担当するふさわしい教員がいらっしゃるかどうかって,資料の3-1の10ページで,確認をするという仕組みを今ビルトインしようとしておりますので,そことの兼ね合いで,では大学院のほうの研究指導体制というものを質保証のほうでどこまで見させていただくかということは,また一案を私たちのほうで作成させていただいて,それも御議論いただければ大変ありがたいかなと思った次第でございます。
 あと,本当に今日いただいた様々な観点が,さらにこのブラッシュアップに必要かなと思っておりますので,また事務局で整理させていただければと思います。よろしくお願いいたします。

【和田部会長】  ありがとうございます。時間がない中で恐縮ですが、私もちょっとだけ意見を言わせていただいてよろしいでしょうか。3つほど、簡単にございます。
 一つは、やはり主体は学生ということを忘れてはいけないなということだと思います。学生目線ということを一つ意識しておきたいなと思います。
 2つ目は、質とともに量、両方あると感じます。将来どうなっていくか分からない、予測できないところにどう対応できるのか。ここに質の向上が関連すると思います。先ほどの北委員からの課題をどうやって見つけていくのかというのは、とても重要な御指摘だったと私も思っています。そういった意味での質というのがあるかと思います。
 もう一つの量、数でしょうか。こちらも博士3倍と言っている中で、どのような形で数を増やしていくのかというところも併せてセットで考えればいいかなと思いました。
 3つ目は、初等中等、先ほどのMとの連携だと思います。要は出口のほうは、我々もすごく意識をしていると思います。一方で、全体の知の総和を考えますと、やはり入口としての初等中等教育からのつながり、そこも大学院の質の向上につながっていく、その連携をどうやっていくのかということも、私自身は課題として持っているとお伝えしたいと思います。
 すみません。時間のない中で、お話を申し上げて恐縮でございます。
 全体を通じて何か御発言ございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、最後に事務局のほうから御連絡いただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。

【永見大学院振興専門官】  失礼いたします。本日も活発な御議論いただきましてありがとうございました。また杉村委員におかれましては,お忙しい中,資料の御準備、御発表いただきまして大変ありがとうございました。
 本日の議事内容含めまして何かお気づきの点等ございましたらば,メール等で結構でございますので,事務局まで御連絡をいただけますれば幸いでございます。
 次回,第124回でございますけれども,日程等につきましては改めて御連絡をさせていただきます。
 以上でございます。ありがとうございました。

【和田部会長】  ありがとうございます。
 それでは,先生方,どうもありがとうございました。これにて会議を終了したいと思います。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございます。
 
―― 了 ――
 

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