大学院部会(第120回) 議事録

1.日時

令和7年9月30日(火曜日)16時00分~18時00分

2.場所

WEB会議

3.議題

  1. 各分野における大学院教育の現状について
  2. 今後の大学院施策に係る検討事項について
  3. その他

4.出席者

委員

(部会長) 和田隆志部会長
(副部会長) 両角亜希子副部会長
(臨時委員) 飯田順子、大薗恵美、大竹尚登、小野悠、加藤映子、北弘志、佐久間淳一、杉村美紀、高橋真木子、塚本恵、永井由佳里、西村訓弘、横山広美、吉原拓也の各委員

文部科学省

(事務局)合田高等教育局長、先﨑審議官、石橋大学振興課長他

5.議事録

【和田部会長】  お集まりをいただきまして、誠にありがとうございます。定刻になりましたので、第120回の大学院部会を開催いたします。御多忙の中、多くの方に御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
 初めに、事務局から会議に当たりまして御連絡をいただければと思います。よろしくお願いいたします。
 
【永見大学院振興専門官】  失礼いたします。事務局でございます。
 まず、本日の出欠状況でございます。本日は伊藤委員、平松委員より欠席の連絡をいただいております。それから、加藤委員、佐久間委員、杉村委員は17時頃からの出席の予定でございます。高橋委員は17時20分頃に退出の予定と伺っております。なお、定足数でございます過半数には達していることを御報告申し上げます。
 続きまして、議事に入る前に連絡事項をお伝えいたします。本会議はZoomによるウェブ会議として開催いたします。ウェブ会議を円滑に行う観点から、発言の際には挙手ボタンを押していただき、部会長から指名されましたらお名前をおっしゃって発言をいただきますようお願いいたします。また、発言時以外はマイクをミュートにしていただきますよう、よろしくお願いいたします。
 資料につきましては、議事次第に記載のとおりでございます。事前にメールでお送りしております。なお、参考資料の1として、前回会議での主な意見をまとめてございます。前回会議終了後にいただいた意見も追記しておりますので、後ほど御確認をいただければと思います。
 事務局からは以上でございます。
 
【和田部会長】  ありがとうございます。永見専門官、ありがとうございました。
 それでは、議事に入りたいと思います。
 御案内のとおり、議題1は、各分野における大学院教育の現状についてでございます。これまでもいろいろとディスカッションをいただきました。大学院といいましても、分野によって状況が異なるということで、御意見がたくさんあったかと存じます。そこで、本日はまず、大学院の分野ごとに状況の把握、そしてそれを踏まえた今後の議論の方向性について御意見いただければと思っております。
 初めに、事務局より、大学院の現状に関して分野ごとに示していただきたいと思います。その上で、人社系、理工農系、医療系の各分野について、それぞれ両角副部会長、大竹委員、そして最後に私のほうから現状に関する所感を補足したいと思っております。よろしくお願いいたします。
 時間は大体5分ぐらいを目安にしていますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、初めに、石橋課長、よろしくお願いします。
 
【石橋大学振興課長】  よろしくお願いいたします。
 では、資料の1に基づいて、非常に簡単になってしまうかもしれませんが、説明をさせていただきたいと思います。
 まず、めくっていただきまして2ページ目でございますが、課程別・設置者別の大学院在学者数ということで、令和6年度のものを示しております。これも御案内のとおりでございますが、人文・社会科学における私立大学の占める割合(黄色の部分)が大きく、理学・工学・農学は特に修士・博士課程においては国立大学の占める割合が大きいということでございます。
 下のほうの、理学・工学・農学の専門職のところは、見慣れないかもしれません。これは情報システムや産業技術の関係の専門職大学院というものがあるという理解でございます。
 次のページを御覧いただきますと、分野ごとの修士課程入学者の推移で、3ページ目では大体横ばい、やや増加傾向と見ていただければと思いますが、その他の分野の伸びが大きいということになります。
 詳細は次のページで、実際の合計としては4%増となっており、2003年から2024年の約20年間の伸びとなります。見ていただくと、教育分野が非常に減っていることを含めて、人文科学・社会科学がやはり減少している例が出ております。
 次に博士課程についてですが、博士課程は、少し減少しておりましたが、2024年の数字では持ち直しております。
 次のページをご覧いただくと、2003年から2024年の間では合計14%減となります。これは主に人文科学・社会科学によるものですが、理学・工学・農学も減少している状況でございます。この点が特徴と言えるかと思います。
 次のページは修業年限の話で、超過年別修了者数となります。人文・社会科学に関しては、標準修業年限で修了している方(水色)が20%で、それ以外はおおむね40%を超える状況です。我々としては、学生にどれくらいで修了できるかをしっかり伝えることが重要である観点から、昨年9月に学校教育法施行規則を改正し、情報公表項目にこれを加えたところでございます。この点について先生方の御意見を賜れば幸いです。
 次のページからは進路と就職先の状況です。まず、人文・社会科学の8ページを御覧ください。上の進路では、水色が就職者、赤紫が進学者、黄色がその他です。その他の割合が多いということは、その後の進路が不明確であることを意味しますが、平成15年と比べるとやや減少していると言えます。一方で、就職先では、その他の就職先が増えており、研究者や大学教員ではない分野に就職されている方、事務職や管理的職業従事者が多い状況です。
 9ページは理・工・農です。同様に、その他の割合は減少傾向にあります。研究者や技術者等の割合が大きいことも特徴です。
 次は保健系です。保健のその他の割合は、大きく変化はありませんが、就職者では、医師・歯科医師・獣医師・その他の保健医療従事者が多い状況です。その他についても、大きな変化は見られません。
 次は大学院進学希望を決めた時期です。大学3年次修士課程進学を決めた方が多く、理工系や医歯薬系は、大学入学前から進学を決めているケースがあります。修士課程の進学は、興味を深めたい、専門知識を深めることだけでなく、就職に有利な場合もあるというような例も出ていることを御覧いただければと思います。
 13ページは経済的支援の状況です。令和3年の時点では、180万から240万、240万以上の支援を受けた方が限られていましたが、令和6年度のSPRINGの支援により、大きく改善されたことが分かります。
 最後に大学院における海外からの学生の受け入れ・送り出しについてですが、日本の位置づけということについては、留学生の受け入れ比率が低く、海外の送り出しも、イランや韓国に比べても少ない状況です。
 簡単ですが、私からの説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。
 
【和田部会長】  ありがとうございます。時間、短い中で大変恐縮です。また、全体を俯瞰していただきまして、大変分かりやすい御説明だったと思います。ありがとうございます。
 続いて、各委員から所感を御発表いただきたいと思います。そして、まとめて御意見あるいは意見交換をさせていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、両角副部会長から、人社系について御説明いただけますでしょうか。よろしくお願いします。
 
【両角副部会長】  ありがとうございます。
 人文社会系について自分の経験、あるいは研究などから分かっていることで少し補足させてもらえればと思います。
 まず、進路でその他が多いというのは、人文社会系ですと、アカデミックなポジション以外のところの職のチャンスが少ないということで、任期つきとか非常勤とか、非常に不安定な職業に最初就かざるを得ないというケースが多いということだというふうに周りを見ていても思います。キャリア展望を持ちにくいということが、文系、いわゆる人文社会系ですと、博士課程以前に、まず、修士課程に進学しないというところに大きくつながっています。
 少なくとも、卒業、修了直後の状況で見ると、人文社会系の場合は学歴が高くなればなるほど無業者リスクが高くなっていくというような、そういう構造が学校基本調査からも見えるのですが、そういった実感が大学院の進学を避けているということがあるように思います。
 あと、12ページのところでしたか、いつ進学を決めるのかといったところで、人文社会系で修了後というのが多いということはなぜなのかということを事前に少し聞かれたんですが、これは恐らく社会人が増えているからということと関連しているのかなと思います。私自身も、自分が教えているコースは実はほとんどが社会人の学生なんですけれど、教育学研究科の中でも、比較的割と学生がたくさん集まってくるところというのは、臨床心理とか一定の資格が取れるようなところか、あるいは社会人が多いところのような気がします。ほかのコースを見ていましても、以前と比べて社会人学生が増えてきているという印象もあります。そのことはおそらく、フルタイムで博士課程とかに行くということのリスクの大きさということの裏返しかもしれませんが、社会人が増えています。学校基本調査から算出して御覧いただければと思うんですけれど、修士だと全分野で大体社会人が1割ぐらい、博士だと全体で4割ぐらいになっていて、一番多いのが保健で、その次に、教育や社会科学の分野も同じようにかなり多くなっていますが、数字だけでなく、周りを見ていても、実感に合うと感じています。
 修士課程においても人文社会系で大学院に行かないということの理由として、経済負担の大きさも無視できないと思っています。特に、人文社会系は学士課程で私学セクターの割合が大きいので、学部の4年間だけでも授業料の負担というのがかなり大きいです。理系で国立に行って修士まで行くのと、学部4年間私立に行くのと比べていただいても、学部4年間の授業料の負担というのがかなり家計にとって大きいので、もうそれより先の大学院の進学というところまで考えられないという面もあるかなと思います。先ほど経済支援が充実してきたということを博士課程のところで御説明いただいて、その実感はもちろん現場でも感じているんですけれど、むしろ、支援の穴が修士課程でして、修士課程に対する経済支援というものがほとんどないので、そこでつまずいてしまって、興味を持ってもなかなか進学できないというようなこともあるのではないかなと。これは人文社会系に限らずあることだと思います。
 私は高度人材はどこに行っても通用すると思っているんですが、一般的にはなかなかそう思われていないようで、人文社会系は、特に修士までならともかく、博士とかまで行ってしまうと、キャリアの幅を狭めてしまうという危機感が大きいです。実際に学校基本調査や教員統計調査などを見ていますと、博士卒で大学教員として就職する割合なんていうのを見ると、この20年ぐらいで、人社系で54%ぐらいだったのが40%ぐらいに落ち込んでいます。つまり、アカデミックポジションしかなかなか見据えにくいのに、その道が閉ざされていくということも、そこを忌避するということにつながっていると思います。
 あと、ぽろぽろと言っていて恐縮ですけれど、比較的、私たちのところは規模大きめなんですけれど、人文社会系の大学院は小規模なところが多いと思います。もともとすごく小さいというか、あまり学生も、定員自体が小さい上に定員が埋まっていない。私たちは大学院教育のアンケートをとったところ、そもそも博士課程学生がいないとか、博士号を出した経験が1度もないというような研究室もかなりありました。そういう研究室による差も大きいのではないかなというようなことを感じています。
 取りあえず、私からは以上です。ありがとうございます。
 
【和田部会長】  ありがとうございます。人文社会系についての御説明いただきました。ありがとうございます。
 それでは、続きまして、大竹委員から理工農系についての御説明いただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。
 
【大竹委員】  東京科学大学の大竹でございます。説明の時間を取っていただいてありがとうございます。
 私の立場から、理工農というところで、なかなか農は入れにくかったため、理工系ということで整理させていただきました。所感をお届けしたいと思います。
 まず、両角委員からもお話もありました、このグラフです。石橋課長から希望について、特に理工系は大学入学前も結構多いというお話があって、それは実感としてもそのとおりかなと思っています。既に、本学の場合には9割が修士に進学という状態であることは入学者も分かっているので、ほかの大学も理工系に関しては、かなり修士に行って、それから就職するということが多いという観点から、恐らく入学前に決めている人は多いだろうと。そうでなくても、3年生で就職活動をするかどうかというところで、やはり修士に行こうというふうに思うのかと思います。
 その背景としては、大企業においては修士を前提としている感が強いというところは誰も感じているところであるということが1点。それから、実際に日本の修士課程、理工系の修士課程、私の知る限りですけれども、国際会議で発表するというのは普通のことでもありますし、第1著者として国際雑誌に論文を書くということも別に珍しいことではないという状態の中で、これは恐らく世界においては高水準であるということは間違いなくて、そういった、実際に優秀な修士を総じて育てているというところも、このグラフの背景にはあるのかなと前向きに考えています。
 次に、これは実際内情を知っていただくにはこういったグラフがあるといいかなと思って、本学の例を示させていただいています。この棒グラフ自身は、2009年から2024年の理工系の、私は統合したので、今は医歯系もあるんですけれども、理工系に整理して、理工系の博士の在籍者数ということです。先ほど石橋課長からもお話ありましたように、ちょっとU字型になっていたのは、これも結果的に似ているかなと思っています。ぜひ御覧いただきたいのは、下の矢印で示している部分でございまして、まず、学士には1、100人ぐらい毎年入ってきていて、先ほど申し上げたように、その9割が修士課程に進みます。学外からも修士課程に入学してくるので、修士課程は約2、000名/年ということになります。そのうち、10%しか実は博士後期課程には進学していません。博士には450人が進学すると。さらに、それがどこに行ったのかと。先ほど不明であるというのが問題だという話で、それはそのとおりであります。310人のうちアカデミアが約90人、企業が80人、その他100名ということで、スタートアップだったりコンサルティングだったりということもありますが、実際には帰国して不明という場合が結構あるんです。留学生の場合に追いきれないというところも確かにあるかなと思っており、そこが課題かなと思います。
 これも石橋課長がお話しになっていた超過年限についてですけれども、確かに伸びている人が多いなというのは実感としても感じていて、1つは研究集中からスクーリングとか、あるいはインターンも含めて、かなり学外の経験を積むというのが増えてきているのかなと思います。制度上吸収できる部分というのは多いのですけれども、吸収し切れない部分というのも実際あるかなというのが実感として感じています。留学についても同様なことが言えます。
 さらに、社会人が博士課程から入学してくるということになると、3年間でやると結構難しくて、博士前期課程としての修士というのがあって、初めて後期課程3年ということはやりやすくなるんですけれども、そこはちょっと伸びる原因になっているかなというのが実感です。
 博士進学、これはよく出てくるグラフで、よく御存じだと思います。なぜ博士課程行かないのかということについては、経済的に自立したい、社会に出て仕事がしたいというのがトップ2の理由になります。したがいまして、進学に必要な要件としては、経済的支援ということで、ここは課長のおっしゃるとおり、SPRING等で随分改善されたと思うんです。一方で、賃金あるいは昇進が優遇されると。社会に出てからの観点というのはなかなか改善しきれていないのかなと思います。実際、経団連がまとめた賃金体系は博士に対していかがですかという問いに対しては、学士、修士、博士共通ということで、博士のメリットがない場合が85.1%ということで、ここがなかなかしんどいところなのかなと思います。この辺りは、企業の方々、経済団体の方々と一緒に考えるべきところかなと思います。ただし、それを提案するときには、博士が特性として十分なものを持っているというところは必要で、実際、研究遂行能力とか、あるいは課題設定能力、データ分析力というのを要求されているんですよね。そこで実感なのですけれども、特に卓越大学院等を見ていますと、今の博士というのは、十分にこういった力というのは培われているのではないかというふうに私は思っていて、あるいは持っていらっしゃる方が多くて、ぜひ博士の方と一緒に仕事をしていただくという、そういう機会を増やすと、今の博士だといけるんじゃないのかなと、一緒にできるんじゃないのかなというふうに思っていただけるんじゃないかなと、私自身は楽天的に考えています。
 以上でございます。ありがとうございます。
 
【和田部会長】  ありがとうございます。
 それでは、最後に、私から医療系について話をさせていただきたいと思います。スライドを共有させていただきます。スライドを御覧になっていただけていますでしょうか。ありがとうございます。
 それでは、医療系分野における大学院教育の現状につきまして、お話をさせていただきます。
 こちらは、下記資料の抜粋になっていることを、最初にお断りしたいと思います。スライド上に書いてあります、令和6年度文部科学省の大学における医療人養成の在り方に関する調査研究委託事業の成果でございます。先ほど石橋課長から全体像をお話をしていただきました。これは、それを少し補完させていただきます。全国医学部長病院長会議から、大学・大学病院の魅力向上・人材確保のための調査・研究の報告書というのが今年の3月に出ております。時間の都合もありますし、今回は医学系のデータのみであること、また、本報告書の抜粋であることをあらかじめお断りをしておきたいと思います。よろしくお願いをいたします。
 御覧をいただいているのが、大学院博士課程の入学者の内訳と推移になります。棒グラフで示しましたように、入学者は大体4、000人少しのところで横ばいということになっています。内訳を御覧いただきますと、一番上に書いてあります赤で示す外国人留学生が増加傾向にあります。また、茶色で示します社会人大学院生がおよそ6割を占めているということが特徴ではないかと思います。折れ線グラフは、医師免許保有者を示しています。低下傾向であるということも御覧いただけるんじゃないかと思います。
 こちらは、分野別の入学者の内訳と推移を示しています。左上が基礎医学系大学院です。御覧いただきますと、この基礎医学系大学院への進学者はやや増加傾向にあります。それは、赤で示します外国人留学生の増加が1つの要因ではないかと考えます。右上に臨床医学系を示します。こちらは、残念ながら少し減少傾向にございます。内訳としましては、茶色で示します社会人大学院生は増加をしているという状況になります。左下の社会学系大学院の進学者は、御覧いただきますように、増加傾向にあります。これは、社会人が増えてきているということと関連をしているかと思います。右下の外国人留学生は、折れ線で示しますように、全体として増加をしているというのが現状でございます。
 標準修業年限内、4年内での学位取得の状況を示しています。左側に正規の年限での学位取得者の割合、右に入学者に対する正規の年限での学位取得者の割合を示しています。御覧いただきますように、標準修業年限での学位取得者は約半分ぐらいになります。そして、低下傾向がございます。内訳を見ますと、いずれも茶色で示します臨床医学系がより低い傾向にあるということが御覧いただけるかと思います。こちらは、学位審査の基準、大学院教育の充実に向けたカリキュラムなどの点を示します。左の円グラフで青で示しますように、ジャーナルアクセプト後に学位審査を行う大学が81%と最も多くなっております。学位請求論文、いわゆるシーシスが4大学、そして、ジャーナルアクセプト後の学位審査との併用を合わせますと、15大学がこのシーシスを用いているということになります。
 また、右に示しますように、7割以上の大学で学内外、国内外での専門分野以外の学習の機会の提供を行っているというのが特徴かと思います。その内容としましては、他の研究室や他の専攻の講義を履修する、あるいは学際分野融合の連携プログラムに加わる、セミナー特別講演を充実する、国内外の研究機関と連携する、また、副専攻や複数指導体制の導入をするなど、それぞれ大変工夫が凝らされているということがお分かりかと思います。
 こちらが、医学生に対する個人調査の結果を示したものになります。大学院進学について、左上に書いてございますように、希望者が半数弱というところが現状になります。その多くは、中央上段に示しますように、専門医研修修了後を希望しているということが分かります。また、進学の希望分野は、右上に示しますように、7割が臨床医学系と最も多くなっているというものです。この大学院進学を希望しない理由というのを下段に挙げております。最も多い理由が、大学院に魅力を感じないということになります。大学あるいは大学院の魅力を上げていく必要を私ども大変痛切に感じている次第でございます。
 大学院生への研究時間に関する個人調査の結果を示します。左に示しますように、青色と茶色で示している週10時間未満の研究時間の大学院生が38%およそいるというのが見てとれます。さらに、右に示す分野別においては、一番上の基礎医学系でも研究時間を週10時間確保できない大学院生は20%ぐらいいるという状況になります。この傾向は、その次の臨床医学系、社会医学系では顕著になっていると思います。研究時間が短いというのが今の現状かと思います。特に、臨床医学系では、診療のエフォートというのが増加しているということが1つの要因ではないかと考えられます。
 以上、まとめて示したのが最後のスライドになります。これは、御報告させていただきましたスライド内容をまとめた文でございます。御覧いただければと思います。
 冒頭申し上げましたように、大学・大学病院の魅力向上・人材確保のための調査・研究報告書から一部抜粋をしております。そのため、下に書いてございますように、詳細は、この報告書をぜひ御覧いただければと思っております。
 以上です。ありがとうございます。
 今ほど石橋課長、そして両角副部会長、そして大竹委員から御説明をいただき、最後、私からも追加をさせていただきました。
 ここからは、今までの御説明につきまして、質疑応答に入りたいと思います。意見交換をぜひしていきたいと思います。よろしくお願いいたします。御発言などございましたら、Zoomでの挙手機能を用いていただけますでしょうか。よろしくお願いします。大薗委員でしょうか、ありがとうございます。
 
【大薗委員】  ありがとうございます。大薗です。
 これ、度々話題に出ていることかと思うんですけれども、標準修業年限、それから皆さんがどれぐらいの年数で修了しているかということ、情報を公表することの意義というのは大変分かるんです。特に新卒の方が現実的な期待を持つというためにも大変重要だと思うんですけども、このデータを公表するときに、新卒フルタイムの学生、院生と、それから社会人パートタイムの院生のデータを分けてぜひ公表していただけないかと思います。
 といいますのは、先ほど申し上げた理由で、新卒の方にとっては何年で修了できるかということを知ることは人生設計上重要なことだと思います。しかしながら、社会人の学生にとりましては、既に職を確保していたりしますので、それが標準年限であるかどうかということは重要性が下がるわけです。そういう意味で、この2つの組成が、学生の院生の割合が動くことによって標準年限の修了具合もまた動くということで、データとして非常に混在していますので、ぜひここを分けて御公表いただければというふうに思います。
 以上です。
 
【和田部会長】  ありがとうございます。これはおっしゃるとおりかと思っております。
 ここは石橋課長でよろしいですか。それとも、後ほどにしましょうか。
 
【石橋大学振興課長】  ありがとうございます。今、ここの部分は、我々のほうで分けたデータというのが学校基本調査上出てこないものですから、取り方を、各大学が公表いただく際には分けてくださっている例もあると思いますので、どういうことが可能か整理させていただきたいと思います。
 ただ、大薗先生のおっしゃるとおりだと思っておりまして、やはりミスリーディングになってしまい、それだけで進学をためらってしまうようなことがないようにしたいと考えておりますので、工夫をさせていただければと思います。ありがとうございます。
 
【和田部会長】  大薗先生、ありがとうございます。確かに、希望があるような形の見せ方というのはとても大事だと思っておりますので、重要な観点かと思います。ありがとうございます。
 それでは、永井先生、よろしくお願いします。
 
【永井委員】  今日、いろいろな資料を見せていただき、また、御説明いただきまして、非常に重要なことが再認識できました。特に大竹委員から提示された大学院への進学しなかった方の理由が魅力を感じないというようなことで、大学院あるいは研究の魅力というものをよく考えなきゃいけないなと思ったわけです。
 それと関連したような印象を受けたんですけども、和田部会長が見せてくださった資料での研究時間の短さです。臨床の場合には、しようがないところもあるのかなと思うんですけれども、大学院に進学するということの魅力として、将来社会で活躍したいとか、アカデミアで自己達成していきたいということはあるにしても、研究そのものに対する魅力、研究をしたいんだという意欲がすごく中心になっているんじゃないかなと思っていたんですが、実際には研究時間が十分確保できなかったりするのであれば、これはすごく重要な問題じゃないかなと思ったんです。
 そこで、確認したかったのは、その研究時間というものが何を指しているのかということです。いわゆる研究室の仲間や先輩たちとディスカッションする時間も含んでいるのか、個人として論文を書き上げてデータを取ってという活動の時間そのもの、本体そのものを指しているのか、そこら辺の識別がちょっと難しいなと思ったんです。当然、大学の研究活動に参加するというときには、いろんなディスカッションをしたり、あるいは自分の研究と関連する社会とのコラボレーションを体験したりするようなところも研究時間として考えておられるのか、そうじゃないのかというところを確認したかったということです。 それからもう一つ、社会人博士の話を文系のほうでは特に増えているとお話いただいたのですが、私の勤める大学で博士課程の人材育成に関する学年ミーティングを行ったときに、社会人学生から集めたアンケートから分析したんですけども、幾つか大学に対しての魅力や自己肯定のところで類似した傾向がみられました。不満があるという回答の場合は、自分がせっかく学位ホルダーであるにもかかわらず、企業等でふさわしい待遇を得ていないという個人次元の問題と、それと混同しがちなんですが、別の次元で、自分がそれだけの自己肯定感を持っていながらふさわしい活躍の場が少ない。要するに、企業内で自分の能力をフルに発揮する機会が少ないと感じていること、これら2つの話は、個人次元と社会次元の話なんだけれども、かなり混同されて取り扱われている傾向があって、これは学部から上がっていく方たちにとっても、明確に2つの対応を考えてあげなきゃいけないんじゃないかなと思ったんです。もちろん給与であるとか経済的な問題に関する十分な対応というのが必要だ、これは個人次元の話です。一方で、社会次元というのは、十分な活躍の場、十分な挑戦の機会が欲しいとか、そういうものなので、前回お話ししていただいたジョブ型の企業が提供してくれるような挑戦的な課題が自分の目の前にあるかないかという問題です。これは社会次元の話だと思うんです。そうした整理をしていくと、研究時間ともそれが対応してくるのかなと思いました。
 大学に在籍している間でも、きちんとした研究時間を確保するための個人的な経済状況も満たされ、かつ社会次元に対する期待感で持てる、つまり自分が社会参加していく意欲とか自己肯定感を高めていくような研究の手ごたえが実感として得られるということはすごく重要なんじゃないかなと思いました。お三人方のデータを見た印象としてそういうことを受けました。ここら辺の整理をしていく必要があるんじゃないかと思いました。
 以上です。
 
【和田部会長】  ありがとうございます。3人のそれぞれの発表についてのコメントも含まれていたかと思います。もし差し支えなければ、私含めて3人のほうから少し追加をできればと思います。
 初めに、私のほうから先にしておきましょう。
 この研究時間というのは、確かに先生おっしゃるとおり、少しばらつきがあるのかもしれません。これは、会員の79大学の大学院生博士課程1、098名に対するアンケート調査の成果になります。研究時間というのは少し捉え方によってばらつきがあるのかもしれないと思いました。そこも少し、今後深掘りが必要なのかもしれません。ありがとうございます。
 それでは、大竹委員、よろしいでしょうか。
 
【大竹委員】  ありがとうございます。いろいろ御示唆をいただいた中で、やはり大学院の魅力という観点では、特に博士に関しては魅力を高めるというのは必要なのかなと思っていて、社会の協力も必要なんです。先ほど申し上げたように、給与体系とか、そこはこれから相談していく必要があるかなというふうに思いますけど、やっぱり博士を取ったときにいろんな経験ができるといいかなという。経験を経て博士を取ったらいいかなと思っていて、宇宙物理学一本でやる人もそれはそれでいいけれども、幾つかの器を持っているというような博士をこれから育てていくといいのかなというふうにお話を伺って思った次第です。
 部会長、1つだけいいですか。
 
【和田部会長】  もちろん、どうぞ。
 
【大竹委員】  それに関連してですけれども、知の総和というのが言われている中で、私自身、今、両角副部会長が御説明になって永井委員が御質問なっているのを伺っている中で、文系の重要性は増してきていると思うんです、今また。そこでいかに文系の人たちに大学院に行ってもらうか、それは今の問いの大学院の魅力というのと直結するんですけど、そこが今勝負というか非常に重要なところなのかなと思うんです。やっぱり科学技術だけで本当に幸せな世の中つくれますかという問いがある中で、文系のドクターとか修士の人が活躍してもらわないと、なかなか次にいけないんじゃないかなと思うんです。そこは、今日のお話のとおり、ぜひ魅力ある大学院政策というか、大学院をよりつくっていただければいいかなというふうに強く思います。
 以上です。
 
【和田部会長】  ありがとうございます。今おっしゃったことはもっともなことだと思いました。
 両角副部会長、いかがですか。
 
【両角副部会長】  ありがとうございます。本当に人文社会系の社会人の学生が増えているということはすごくいいことだなと思うんですけれど、今、永井委員がおっしゃったような活躍の場というのが与えられていないなというところにもどかしさをすごく感じるところがあります。私たちのところですと、大学業界で働いている職員の方とか文科省の方とかが学びに来るわけなんですけれど、ちゃんとそういう学位を、修士とか博士を取っても、それを評価して処遇につなげない職場が多いです。勤務時間外に自ら学びに来た方が元気に生き生きと活躍して、良い環境やチャンスが与えられていくということが、次に私も進学しようということにつながっていくのかなという気がしていまして、そういう職場が増えていくというのが大事だと思います。
 そのためにも、上司に当たる人というか、若い方ばかりではなく、いわゆる社長さんとか、そういう層でも、高い学位を持った方が増えていくということも大事なんじゃないかなということをお話聞きながら感じました。
 以上です。
 
【和田部会長】  ありがとうございます。永井委員、よろしいでしょうか。ありがとうございます。
 多分いろいろな御意見たくさんおありかと思います。順番にお受けしたいと思います。いかがでしょうか。吉原先生。
 
【吉原委員】  いろいろな分析をしていただき、ありがとうございます。日本の技術力であるとか経済力を増やすときに、このようにきちんと分けて考えるというのは非常に大事だと思っています。私は今年から入ったため、出口のところがよく見えていないので、そこの辺りを教えていただきたいと思っています。今回、このように分析することで、例えば工学系と人文系、それから社会人博士であるとか留学生である等の違いによって、こういう特徴があって、この数字はこういうことだということは分かると思うのですが、それを実際に施策に落とし込むときにどのようなイメージを持っていらっしゃるかというのを教えていただきたいと思います。
 どういうことかというと、例えば標準修業年限は、先ほどのように分類して分析していくと、確かに分野ごとに違うのですけれども、それ以上に、もっと細かく分析していくと、その分野の中でも教員によって全く違うということがわかります。ある分野は全体で平均化すると長いのだけれども、ちゃんと3年で出している研究室があったりするという、つまりその分野では短くすることができないというわけではないという、そういう細かさをどこまでやっていくのかなというのがちょっと気になったりしました。
 本当に日本で活躍する博士を増すためには、個々の問題は例えば大学の問題であるけれども、分野の問題に関しては、これは国がやらなければならないというような分類をしていくのかなと思っていて、そういうことが議論されているのかということを存じ上げないので教えていただきたいというのが1つと、もう一つがトレードオフのところをどうしていくのかというのが気になりまして、例えば海外に留学する送り出しが少ないという話がありましたが、それを推奨しようという施策と、それから標準年限修了率を上げましょうと言う施策、さらには、これから多分後のほうで議論される5年一貫とかという話になると、それらは有限な時間の中でやっていくので、どこの部分はこっちの施策をして、どこの部分はこっちの施策をしようとか、そういうふうに区分して考えないとトレードオフの関係が整理できないと思います。そして、実際に大学等にKPIを示した時に混乱するのではないか。もしくは、KPIを拡大解釈してしまって、優秀な人が伸びなかったり無理をさせてしまったりと、そういうようなことが起こるのではないかと思いました。今説明したような細かいもの等に関して、どこがどういうふうにやるというような分担がある程度考えられているのかということと、施策によってはトレードオフになってしまうところというのは、これから議論されることなのか、もう議論済みなのか、そういうところをちょっと教えていただきたいと思います。
 
【和田部会長】  吉原委員、ありがとうございます。2つの点をお伺いしました。1つは、この分析からどのように着地点、出口につなげていくのか。特にその粒度をどういうふうにしていくのかという点だと思います。2つ目に関しては、トレードオフになる可能性についてです。今後、これは議論が進むんだろうと思います。
 石橋課長、事務局のほうから何かございますか。
 
【石橋大学振興課長】  ありがとうございます。大学院部会のこれまでの歴史を振り返る形になるかとは思いますが、これまで大学院部会ならびに文部科学省が行ってきた、様々な大学院教育を支えるプログラムや予算事業では、大学院教育をいかに組織的に進めていただくかという点を重視されてきました。また、特に人文社会系については、前回の部会でもかなり細かく御議論いただいたという経緯がございます。
 その中で、大学院教育も多様な形で組織的に進めてきていただけているというのが第1の前提だと考えております。その上で、各分野が現時点でどこまで進んでいるのかを、改めて振り返る趣旨で本日の会を設けさせていただいたところです。
 また、この件につきましては、和田部会長からも、医療系の大学院に関する様々な危機感を共有いただいておりましたので、それの観点も踏まえつつ、大まかではございますが、この3分野について議論を行ったところでございます。
 さらに、先ほども御議論いただきましたように、人文社会系であれば、まず、修士課程へどのように進んでもうらうかという点が重要であり、5年一貫のような取組に関する議論もございます。また、後ほど御紹介いたしますが、現在、評価制度の改善も検討しておりまして、その中で、大学院教育の質をどのように考えていくか、分野別の視点も含めて議論していく必要があると考えております。いずれにしても、大学院教育については、修士・博士へ進む学生が18歳から22歳のいわゆるストレート世代に限られるということではなく、社会人も含め、大学院で学べるような学位歴をどのように高めていくかという観点も重要です。結果として制度改正や修業年限の考え方にも関わってまいりますが、制度改正や予算事業に向けたいろいろなヒントを、ぜひ頂戴できればありがたいと考えているところでございます。
 部会長、このような形でよろしゅうございますでしょうか。
 
【和田部会長】  とてもうまくまとめていただきまして、ありがとうございます。やはり全体を俯瞰する、全体像をきちんと理解すると同時に、各分野でさらに粒度を上げた形での理解をし、その両方を進めた上で、次の接点が見えてきている、決まり始めていると理解をしております。吉原先生におっしゃっていただいたことはまさにおっしゃるとおりだと思います。ありがとうございます。
 それでは、西村委員、よろしくお願いいたします。
 
【西村委員】  ありがとうございます。ちょっと話がずれてしまうかも分からないんですけども、永井先生がおっしゃっていた、大竹先生が書いたやつかな、大学院に魅力を感じないという言葉はかなり重要かもしれないなと思っていて、私、大学院へ行っていなくて、社会人のときに論博で取って、ずっと民間企業で経験しながら大学に来た人間なので、いわゆる産業界と大学の認識のギャップというのは相当大きいということを、大学は見ておかなきゃいけないかなと思っていて、僕は大学院で学生たちに言うのは、修士課程とか博士課程に来る怖さと言っているんです。大学院に来ることによって、大学院を行かないで社会人として経験している人たちが、確かに研究はしていないかもしれないけども、社会で生きるということを先に1年、2年経験しちゃうんですよ。博士までいくと、それが3年、4年、5年と経験しちゃうんです。このときのロスです。大学院に行ったことによって、社会人経験のロスがあるということも、どこかに意識しておかなきゃいけないと思います。それを凌駕するぐらいの専門知識とか能力というのが、大学で本当につけているのかというと、それは別に大学じゃなくても、社会人でもつけるよねとなると、大学院に行ったことが、結果的に自分の質を下げるということにならないのかというのも、どこかに考えておいたほうがいいかなと思っていて、私はほかの大学はよく分からないですし、三重大学とかほかの幾つかの大学の教育はしているんですけど、複数校ですけども、決定的に思うのは、密度が薄いです。研究は確かにすごく時間かけてやっているとは思うんですけども、大学院で経験することの密度、単位時間当たりの集中する時間であるとか、単位時間当たりにこなさなきゃいけない多様な仕事というか、そういう経験値が、大学の中にいるとなかなか得られにくい。ただ、今は国際競争、協力研究だとか、いろんなタイプの研究があるので、本当に任せれば学生たちにマネジメント能力を付けたりとかすることができるんですけども、相当意識して、そういう場面に学生を追い込まないと、大学院に行かないで経験していて5年間過ごした社会人と、5年間大学にいて博士を取った人物で、本当に給与に差をつけるだけの違いがあるのかということも、大学側も考えるべきだと僕は思います。
 だからこそ、学生たちは、それをもしかしたら肌感覚で、同級生たちと会話しながら感じ取っているんじゃないでしょうか。決して世の中に面白くない仕事というか、面白い仕事というのはたくさんあるということです。それは、私もいっぱいいろんな地方を回っていて、本当に学部で出た子たちがベンチャー企業とかスタートアップをつくりながら、世界を股にかけてすごい勢いで仕事しているのをいっぱい見ています。だから、彼らが感じる魅力というのは、彼らが探し出して、別にそれは大企業じゃなくてもどんな地方でもやろうと思ったらできる。ただ、そこにつながるようなことが大学院に行くことで感じられないんだということがどこかにないかということを意識しながら、僕は少しこのデータを読み取っていったほうがいいかなと思いました。
 じゃ、どうすればいいかというのは、すみません、あんまり前向きな発言じゃないんですけども、そこをちょっと見ていただいたらどうかなということで発言させていただきました。
 以上になります。
 
【和田部会長】  ありがとうございます。恐らくこれは、どの分野にも共通して投げかけられた問いなのではないかと思っております。ありがとうございます。
 大竹先生の名前が出ましたけど、何か、大竹先生、追加コメントありますか。
 
【大竹委員】  西村先生のおっしゃること、理解する中で、ただ、理工系の修士に関しては、先ほどの密度が薄いという言及もあったけれども、恐らくそこはクリアされていると企業の方も思っていると思います。企業の方に、そうですと言っていただけるとありがたいですけど。私の実感としては、そう思っています。
 
【和田部会長】  恐らく医学系も、そこはかなり密度は高いのではないかと思っております。ありがとうございます。
 それでは、北委員でしょうか。よろしくお願いします。
 
【北委員】  北です。今日は、統計的に各分野ごとの進学率とか、その中の意思決定とか、非常に分かりやすくて大変ためになりました。お三方の先生方から、それぞれの分野における特徴もよく分かりまして、先ほど大竹先生のほうからも話があったので、一応企業の研究者として申し上げますと、昨今、マスターで就職してくる、入社してくる社員は、昔と比べてという言い方がよろしくないかもしれませんけれども、M1の頃からの就活がかなり重くなっていて、あんまり研究していないなという感じはします。ただ、博士課程後期を修めた、それでPhD取って入ってくる社員は、さすがにそこは充実した研究を送ってきたんだなというのがよく分かりますので、そういった意味では、大竹先生がおっしゃること、まさにそのとおりだと思いました。
 1つ、同じ企業目線なんですけども、大竹先生のところからお話があったインセンティブの話ですよね。賃金上の処遇のところですけれども、私どもの企業でも、特に博士取った社員だからといって年収が高いというわけではないんです。もちろん少し年齢を重ねてから入ってきますので、初任給は少し高いんですけれども、それほど大きな差ではないです。ただ、逆に、我々もこれまでの、以前のような逐次昇進とかではなくて、むしろ若手の抜てき人事というのを推奨したりするので、そういう中で博士の社員が抜てきされるということは非常に多くて、能力主義だからこそ、そういったところは、博士を修めた社員には有効になっているのではないかと思いますけれども、ただ、それが学生さんたちにちゃんと伝わっているかどうかは、我々企業の問題があるなと思いました。年俸はこれだけ違いますよというと非常に分かりやすいんですけれども、いわゆる会社に入ってからの昇進が早いですよと言っても、あんまり統計的データがないんです。私どもは独自で全ての人事考課を全部データ分析して機械学習かけて優位性を見たことがあるんですが、やはり一番優位差だったのが、博士の社員が、博士じゃない社員かというところに、いわゆる人事ポイント、昇給とか昇進の差が一番大きな差として、優位差として出てきましたので、ほかの企業のことはちょっと分かりませんが、十分優位に博士の社員は社会で活躍しているんだと思います。
 ただ、先ほども同じことを言ってしまったんですが、会社としては、博士を持っているから年俸がこれだけ違いますという言い方はなかなかしづらいんですよね。というのは、能力主義なので、博士であっても能力が低いとか、会社の方針に十分応えられないという場合は、どうしても処遇は低くなってしまうので、博士を持っているからといって一律年俸が高いですよという言い方はできないので、それをどうやって学生さんたちとか先生方に伝えていくかは課題だと思いました。
 ということで、コメントになってしまいましたが、以上でございます。
 
【和田部会長】  ありがとうございます。企業の御出身の方の御質問が今から続きますので、全体のご質問を聞いて御意見いただければと思います。
 それでは、塚本委員、お願いいたします。
 
【塚本委員】  御説明どうもありがとうございます。先ほどの北委員のお話と似ておりますが、先生方や文科省さんのおかげで、1990年頃にしていた博士の人と、今お会いする博士の方は全く違った人材になっていると思っております。1990年代に会っていた社内にいた人たちは、多少コミュ二ケーションが苦手なところがあり、お客様のところに訪問する際に営業などが同行して通訳をしないと円滑に会話が進まなかったのですが、最近お会いする博士の学生さんというのは、プレゼンテーションも上手ですし、御説明も分かりやすく、堂々としておられ、これらは今までのお取組の成果なのではないかというふうに実感をしております。産学連携等々も含めいろいろなお取り組みをなさってきた成果なのではないかと思います。
 先ほどから出ております給料の件についてコメントをさせていただきます。優秀な人材を採用してリテンションしたいというのは、企業にとっては死活問題です。学歴であまり差をつけていないという会社もあれば差をつけている会社もありまして、例えば外資系のIT会社とかですと、学部のITエンジニアだと月額40万円、研究所に勤めるマスターだと初任給で月額54万円、ドクターだと68万円ぐらいなどがネットでも出てまいります。
 入社の段階において、それぞれの学歴に応じて優秀な人を惹きつけたいということから差をつけていると思います。他方、その後の入社後の差については、パフォーマンス、成果主義になってきているので、いい成果を出した人に関しては、いい昇給になるということで結果として多分博士の方がご活躍なさるのではないかと想像します。企業としても、優れた人材をリテンションするために、挑戦を促す制度を人事の仕組みとして入れ、どんどんどんどん若手の人に挑戦してもらっていって、それで企業も成長していくようにしていかないといけないと考えております。
 以上です。
 
【和田部会長】  ありがとうございます。皆様、大きくうなずいていたところが印象的でした。ありがとうございます。
 それでは、飯田委員、お願いいたします。
 
【飯田委員】  ありがとうございます。私も、企業ということで、あと、まだ大学のほうにもポストがありますので、多少大学のほうのこともさせいただきながら、企業の立場でお話しさせていただきます。
 やはり、今、先ほど北委員と塚本委員が言われることと重なるんですけれども、今、ドクター卒の、特に現時点では、弊社は、ドクター卒で採用している人は、皆さん理系で、1人だけ社会人になってから文系でドクターを取った方がいらっしゃるんですけれども、基本的には理系なんですが、そうしますと、マスター卒ではやっぱり物足りないなということが多くなっているというのは事実としてあると思います。やはり最先端技術の変化のスピードも速いですし、また多様化、言葉を変えれば細分化しているところもありますので、その中で、博士の方の専門性を高く評価すると共に、やはり最近、大学院でも非常に注力されていると承知しておりますけど、トランスファラブルスキル、これを高めるということを大学、大学院でしていただいていますので、それが非常にあるのかなというふうに感じます。
 会社のほうも、以前は、言葉が悪いですが、博士の人は専門性もあるけれども、やっぱりちょっと社交性がねみたいな感じがあったんですけれども、そこは非常に期待されているかなと思います。もともと人事制度的には、さっきのお二方と同じで、会社も成果主義ということで、ドクター卒の人には、待遇面の差はつけないけれども、学卒で出て5年後と差はなく、ただし、チャレンジングな難しい挑戦の機会を、入社してすぐにどんどん与えていって、それで成果を出してもらうことで引き上げていくと、スピードアップするという形で受けたんですけども、昨今のいろんな動きを反映するといいますか、やはりそういう学生さんを重視しているという姿勢を示すことがあると思うんですけれども、最近、年俸も、大学院を出られて5年とか、マスター出られて3年の方とは明らかに足す形の処遇を始めたところです。この辺りも、まだこれからの議論があると思うんですけれども、どういう形がいいかというのは、人事のほうでも、また、経営トップがいろいろと考えている形になっています。それだけドクターの方のトランスファラブルスキルに対しての期待が大きくなってきているというのは、私自身も非常にうれしく感じているところになります。以前は専門に偏りすぎとか言われていましたので、それは大分変わってきたかなと。まだまだもうちょっとかなと思いますが。
 非常に重要な点だと思っていますのが、人文社会系、やはり技術があってもそれが本当に社会に受け入れられなければ、企業として製品として社会貢献できませんしというふうなところで、いろんなところで人文社会系の方々に期待するところが大きくて、同じようにマスター、それからドクターを出られた方への期待が大きいと思うんですけれども、なかなか人文社会系のマスター、ドクターの方、特にドクターの方の活躍の場がという話がある中で、これをどうやって企業、産業界とうまく連携することができるかというのを、ぜひいろいろと思考していただければ非常にありがたいなと思って聞いているところであります。
 以上になります。ありがとうございます。

【和田部会長】  ありがとうございます。3人の企業の委員から、人物像の変わり方、いい意味での変わり方というところも指摘をいただいたと思っております。また、飯田委員からは、人文社会系への博士への期待ということもお話をいただいたように思っています。
 両角委員、何かその辺り、追加コメントございますか。よろしいですか。
 
【両角副部会長】  全ての研究室がその方向に変わる必要は必ずしもないと思うのですけれど、大学教員自体の研究においても、産業界や地域社会など様々なところとの関わりを持ってやっていくということが大事なんじゃないかなと思います。そういう研究室からは、そういう博士人材が間違いなく出てくるように感じます。
 つまり、純粋にアカデミックな人文社会系の研究もとても大事ですけれど、そうではない研究室も大事にするというか、そういう多様な教育研究のあり方がが認められるようになっていくというのが大事だなと、お話聞きながら改めて思いました。ありがとうございます。
 
【和田部会長】  コメントありがとうございます。
 お待たせしました、小野委員、よろしくお願いいたします。
 
【小野委員】  ありがとうございます。たくさんの調査結果をご紹介いただき、大変勉強になりました。その上で、またデータの話になって恐縮ですが、学術会議の若手アカデミーでは、今年2月に全国の研究者を対象としたアンケート調査を行い、約7、000名の方からご回答をいただきました。そのうち、大学院生は約10%で、750名ほどになります。自由記述が多いアンケートだったため、その内容を見ながら、本日何をお話しようかと考えていました。
 まず1点目として、これまでにも多く議論されてきたことではありますが、やはり人生設計の困難さがあらためて浮き彫りになっていました。ポストがそもそも少ないうえに、任期が1年~5年と短く、40代になっても不安定な立場が続くという状況があります。そうした中では、結婚や出産といったライフイベントを手放す覚悟がないと、大学院進学すら難しいと感じる学生も少なくありません。また、パートナーも研究者の場合、家族で一緒に暮らすことも難しく、周囲には1人で子育てしている女性研究者が多くいます。私自身は都市計画が専門ですが、社会全体として多様な働き方を支える仕組みが必要です。とはいえ、現状そうした制度が整っていない中では、大学として生活面でのきめ細やかな支援が不可欠であり、それがなければ大学院進学を決断できない現実があると思います。
 次に2点目として、「研究時間が確保できない」という課題について触れたいと思います。アンケートでも、特に改善してほしい点として、「研究時間」「予算」「人材」「評価」の4点について複数回答可でどれが重要か選んでもらいました。すると、研究時間と予算が圧倒的に多く挙げられていました。興味深かったのは、助手以上、助教や准教授、教授などのポストでは「研究時間の確保」が最大の課題となっている一方で、ポスドク以下、つまり大学生、大学院生、ポスドク層においては、「時間あるが予算が足りない」と回答していた点です。学振やSPRINGなどの支援が充実してきているとはいえ、たとえば博士課程でやりたい研究があっても器具が買えない、人文社会系では出張費を自腹で賄っているといった声が多くせられました。そうした姿を見て、後輩が博士課程に進む意欲を持てなくなるという悪循環もあります。研究予算のあり方についても、さらに改善の余地があると感じています。
 最後にもう1点、自由記述で気になったのが、評価の問題です。研究費の申請においては、これまでの実績が重視されがちですが、これは特に若手にとっては大きな壁です。分野をまたいで挑戦しようとする越境人材や、分野を変えて新しい領域に挑戦しようとする若手研究者にとって、実績がないこと自体が研究費獲得の障害となっています。その結果、研究が進まず、実績が作れず、さらに資金が得られないという悪循環が生じてしまう。したがって、若手には若手なりの、挑戦を支える評価の仕組みが必要ではないかという意見が、多く寄せられました。私自身も、今後あらためてそのような評価のあり方を考えていくべきだと強く感じました。
 以上です。
 
【和田部会長】  ありがとうございます。貴重なアンケート調査の結果を御紹介いただきまして、ありがとうございます。大きく3つあったと思います。人生設計、特に生活面のサポート、それから研究時間と予算の問題、そして最後に評価の課題です。やはりこれも粒度を対象によって少し変えていく、あるいは意識を変えていくということが少し必要ということを示唆していると理解いたしました。ありがとうございます。
 全体を通じていかがでしょうか。まだ御発言をいただいていない方もいらっしゃると思いますが、いかがでしょうか。杉村委員、お願いします。
 
【杉村委員】  今日は遅れて入りまして、大変申し訳ございません。
 私からは、大学院教育を考えるにあたり、今、議論になっている進学か就職かという点に対し、資料1にありますとおり、海外からの学生の受入れや送り出しについて述べたいと思います。今の大学院の現状を、大学にいる立場から見ると、世界の若手研究者の中で日本の大学院がどのような位置づけにあるかということも大事な点ではないかと思います。
 と申しますのも、ポスドクのレベルですと、世界の大学院生はよりよい研究環境、あるいはその後の就職進路を見据えて、世界中をターゲットにいろいろと申請しています。その中にあって、日本の大学院がどのくらい興味関心を持って選ばれているかという点は、日本の大学院の活性化という点でも、今後重要になると考えます。
 先般、SPRINGという奨学金に関して、留学生に関しては制約をかけるということになりましたが、日本の社会が留学生、特に大学生留学生をどのように処遇していくかが問われています。あるいは逆に日本人のポスドクや若手研究者が世界の大学院市場にどのくらい出ていっているかというのを見ると、今日の資料の中にもありますとおり、まだまだ少ないということがわかります。大学院のあり方を考えるうえでは、研究者の育成という観点も必要だと思います。
 
【和田部会長】  ありがとうございます。特にグローバルの視点というところから御発言いただいたと思います。ありがとうございます。
 ほかはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。大体議論させていただいたようにも思います。よろしいでしょうか。ありがとうございます。
 それでは、御発表をいただきました石橋課長、大竹委員、また両角委員に感謝申し上げたいと思います。ありがとうございます。
 それでは、本日の御議論、御意見を踏まえまして、今後の議論は進めていきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。
 それでは、議題の2に移りたいと思います。
 事務局より、まず、今後の大学院施策に係る検討事項について、2件の御報告があります。よろしくお願いいたします。
 
【石橋大学振興課長】  ありがとうございます。大学院部会では、ここまではどちらかというと全体を俯瞰しながらお話を進めていただいてきたところですが、他の部会との兼ね合いも含めて整理する際に、部会の先生方と議論をさせていただく必要があるテーマが2つございます。本日はまず、その頭出しとしてお話をさせていただき、今後、きちんと議論する場は別途取らせていただきますので、こうした論点があるのだという形でお聞きいただければと思っております。
 まず1つ目が、学士・修士5年一貫制に向けた検討についてでございます。「知の総和」答申においても、特に先ほど申し上げましたとおり、人文社会系の学生が修士課程に進むことよりエンカレッジしていくという観点から、例えば優秀な学生が学士・修士課程を5年間で履修できる大学・大学院を拡充してはどうか、という提案がなされております。最近の例としては、東京大学のカレッジ・オブ・デザインも、そのような方向性を示す取り組みだと認識しております。
その際、これを制度的にどのように位置づけるべきかについて御議論をお願いしたいと考えており、検討のポイントを以下に示しております。まず、学位の質を担保するという観点で、先ほど杉村先生からご指摘いただいた国際通用性も含め、学位の質を担保することが非常に重要でございますが、そうした観点を踏まえつつ、この5年一貫の仕組みをどのように考えていくべきかという点がまず論点になります。
また、3つのポリシーは、学士・修士それぞれにおいて定めていただいておりますが、これらを連続性・体系性をもって5年間の課程として捉えた場合、どのように設定するべきかという点も検討が必要です。
さらに、5年一貫制における教育課程の編成につきましては、従来の4+2の枠組みの中で、どこをどのように短縮・再編するのか、学士課程の学修内容と大学院での学修内容をどのように組み合わせるべきかといった点が挙げられます。加えて、学士から修士へ移行する際の大学院入試をどのように位置づけるかという点も、検討のポイントになると考えております。
 実際は、次に質向上・質保証システム部会という別の部会において、東京大学からカレッジ・オブ・デザインの目指す方向についてご説明いただく予定であり、そうした議論も踏まえながら、事務局として制度のイメージを、今後御提案してまいりたいと考えております。こうした観点から、大学院部会においても御議論いただければ幸いです。
 取り急ぎ、事務局からの説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。
 
【和田部会長】  ありがとうございます。初めにお話しされたように、頭出しということで、今日は議論が進むところだと思います。先ほどの学士・修士5年一貫制の話も少し話題になったと思います。また、そのときに、例えば留学であったり長期インターンシップをしたときにどうするのか、トレードオフになるのかという議論も一部いただいているところです。この辺り、まず、ここの2つの報告のうち学士・修士5年一貫制について、先生方の御意見をいただきたいと思います。検討のポイントの4つも今、スライドで示されています。いかがでしょうか。吉原委員、お願いいたします。
 
【吉原委員】  この件に関して、事前に博士人材育成コンソーシアムで、教員の方々に意見を聞きました。その中で出たことに、このポイントに1つ加えていただきたいなということがあります。
 というのは、もっと先に進めるのに制度のせいで進めない優秀な学生というものもいると思っておりまして、そういう意味ではこういう制度があると非常にいい。それから、先ほどおっしゃっていただいたような制度のための目的についても理解できるのですが、現状でも、例えば修士を早期修了する学生というのがいます。そして、そういう学生が、例えば早期修了できるとなった瞬間に、そっちに縛られてしまう場合もあります。というのは、早期修了できるとなった瞬間に、早期修了しなければいけないというように考えが変わり、そっち側に全ての集中力を持っていかれてしまうことがあるのです。そのため、例えば学部や大学院のときに、その年代に応じて人間性というものも上げていかなければいけないと思うのですけれども、そっちがちょっと手薄になってしまうという学生が一部いるように感じています。それが、我々、例えばキャリアの支援をする際に、研究のことは非常によく分かっていて、業績も出ているのだけれども、自分は何をしたいのか、何が得意なのかがよく分かっていなかったり、社会のことが分かっていなかったりということが起きたりしています。
 ですので、余裕を持ってできる人にはとてもいい制度だと思いますが、ここに囚われてしまう学生がいたときには、ちょっと人間性の成長というところで問題になるかもしれないと考えます。それを防ぐためには、例えば研究だけではなくて人間性に関してもメンターをつけるとか、途中からでも抜けやすいような制度にするとか、何らかの手段があるといいかなと思います。それに囚われてしまう学生が出ないようにということも、ポイントの1つに入れていただけると非常にありがたいと思っています。
 以上です。
 
【和田部会長】  ありがとうございます。全てこれだけではないというところが原則なんだろうと思っております。確かに先生おっしゃるとおり、いろんな複合的な視点がここに入ってくると、より一層よくなると思いました。ありがとうございます。
 大竹委員、よろしくお願いします。
 
【大竹委員】  ありがとうございます。大竹でございます。
 先ほどの議論で、北委員と塚本委員と飯田委員から、非常にすばらしいというか、今後につながる御指摘を受ける中で、やはり高度人材としての博士をどう育てていくかというのは、これからますます重要なんだろうなと再認識したところもございます。
 その中で、今回学修一貫というのが出てきていて、これはこれで確かに価値のあることだと思っていて、もちろん今ポイントに挙げられていることを検討していくのだろうというふうに思う中で、修博一貫と、いわゆる修博一貫というのはむしろ国際標準ですよね。そちらのほうとの整合性というのは十分とれるのかというところについて、あるいは修博一貫も検討していくのかということについては、全体としてどういう考えなのかなというところは、今日の時点で伺っておきたいなと思いました。
 
【和田部会長】  ありがとうございます。今日は頭出しということではありましたけども、今日の時点でというリクエストもございましたので、事務局のほうから御発言ございますか。
 
【石橋大学振興課長】  ありがとうございます。大竹先生の御指摘のとおり、修博一貫をどう捉えるかという点も、「知の総和」答申の中で触れられておりますので、今後、大学院部会のほうで取り上げていきたいと考えております。一方で学士・修士を5年で構成する際に、その先の博士課程への進学をどのように位置づけるかという点もポイントになるというご指摘と理解をしました。東大のCOD(College of Design)についてのみ申し上げますと、東大のCODの構想は、むしろ修士から博士までつなげる形で構想を示されていると認識はしております。そうなると、学士・修士・博士へとつなぐ東大の提案と、今回の制度、そして修士・博士一貫という3つの観点から議論していく必要があると考えております。
 大竹先生、本来私から質問すべきことではないかもしれませんが、修博一貫を現在の前期・後期で5年という枠組みを短縮するイメージで考えるべきなのか、それとも、先ほどのお話にもありましたように、さまざまな経験を積ませるために修業年限が延びている側面もあると承知しておりますので、その辺も含めて議論をしていく必要があるのではないかと考えているところでございます。
 以上でございます。
 
【和田部会長】  ありがとうございます。大竹委員、よろしいでしょうか。ありがとうございます。
 恐らく、さらにもう一つ議論があるとすると、例えば医学、薬学、歯学のような6年制の場合に、どのように4年制の後期課程、博士課程につなげていくのかというところは、それは次の議論にも加わってくるんだろうと理解をしています。ありがとうございます。
 それでは、お待たせしました、永井委員、よろしくお願いいたします。
 
【永井委員】  ありがとうございます。大竹委員とほぼ同じような観点から私も質問があったんですけれども、今御回答いただいたので、それに加えまして、修博の5年一貫、それの短縮の際は、学生目線で考えた場合だけでなく、教員の能力というんですか、教員のコンピテンシーを考える必要がある、博士教育ができる方のレベルというのは、やはり国際性がかなり高いであるとか、その方自身がある分野の最前線、最先端を行く実力のある方とか、そうした研究大学での考え方というのがやっぱりベースに必要だと思うんです。また、学士・修士課程の一貫については、同じ大学組織内でも幾つかのタイプを持ちうるのか、あるいは大学ごとに、もっと研究寄りになる大学と、そうではない教育中心の大学のしつらえになるとか、または専門性に特化するとか、いろいろな構想があるんだと思うので、その辺を確認しながら進めていく必要があるかなと思いました。同時に、修博の場合には、例えばそのディグリーが、単一じゃなくて幾つか複数のディグリーが出せるような国際連携なども今いろいろ検討されていると思っているんです。
 だから、一番日本にとって課題となるところが何で、何をまず、解決といいますか、対応することで、どのようなインパクトが生まれるのかというところの見込み、今ある大学の課題解決じゃなくて、大学院政策としてこれをやったらどのくらい、どんな見込みがあるのかというところまで議論していく必要があるんじゃないかなと思いました。
 以上です。
 
【和田部会長】  ありがとうございます。まさに今、先生が言われたような内容も、今後踏まえた議論が生まれてくるだろうと思っております。ありがとうございます。
 それでは、大薗委員でしょうか、よろしくお願いいたします。
 
【大薗委員】  ありがとうございます。質問なんですが、制度設計も念頭にということなので、この5年間の中の3+2なのか4+1なのか、この辺りのことというのは統一しなければいけないのか、各大学に任されうるようなことなのかという辺りを、制度的にまた、3と2と、4と1の切れ目みたいなところ、院入試という言葉も出ていましたので、一応切れ目はあるんだろうと思うんですけど、そこをどこに置くのかというのを標準で決める必要がありますかというのが質問でして、その背景には、私のいるところは学部がないので、半ばからの又聞きではあるんですけども、経営と経済とで感触がすごく違っていまして、経営の人たちはすごくすんなりイメージができているようでした。ところが、経済の人たちは、大学入学時の数学の力がかなり以前より落ちているので、相当学部に入ってからのてこ入れが必要で、5年で本当に修士でやりたいことができるかというと相当心配だというようなリアクションもありました。そういった分野別にそれぞれ悩みが違うというか、どこに時間を割きたいかが違うのであれば、3と2なのか4と1なのか、その辺を分野で選ぶことは可能なのでしょうかということで、これは制度的な面での質問でございます。
 
【和田部会長】  ありがとうございます。これは、現時点でのお答えを伺っておいたほうがよろしいでしょうか。石橋課長でよろしいですか。
 
【石橋大学振興課長】  ありがとうございます。制度設計の中でさまざまな御議論いただく部分があるかと思いますが、まず現在の仕組みについて申し上げます。大学の学部の修業年限は、学校教育法上4年と定められており、その上で早期卒業が可能となっているのが現状です。
 一方、大学院につきましては、大学院設置基準によって修業年限が定められており、それが2年となっております。今後の議論にはなるとは思いますが、当面、大学院設置基準に焦点を当てる場合、制度改正は比較的早く行うことができるメリットがございます。そういう意味で、まずは4+1というイメージを持っているところです。
 ただし、修業年限を短縮する際には、何らかのチェック機能が必要になると考えておりますので、その点も制度設計の中に盛り込んでいただきたいと思っております。
 いずれにしても、これは全ての大学や全ての分野で実施していただくことを前提とするものではなく、各大学が取り組みたい場合に実施できる仕組みを整えるイメージでございます。分野ごとにさまざまなお考えがあると思いますし、制度も少しずつ改善していく必要があると考えておりますが、まずは可能な部分から制度設計を行い、御議論いただければと考えているところでございます。
 以上でございます。
 
【大薗委員】  よく分かりました。ありがとうございます。
 
【和田部会長】  今後の方針という大枠を説明いただきました。大変よく分かりました。ありがとうございます。
 それでは、杉村委員、お願いします。
 
【杉村委員】  ありがとうございます。国際通用性については、海外では例えばイギリスの大学院は1年といったように、海外の状況を把握し、相互性を重視する必要があると思います。
 その際に、単位の互換システムや、認証システムを慎重に検討し、日本だけで制度をつくるのではなく、国際通用性を考える必要があると考えます。現在、大学の質保証に関しては、各国をまたぐ形で様々な質保証のネットワーク                                                                                                                                                                                                                    ができていますが、そうしたネットワークと日本の大学の認証システムとの整合性をとりながら進めることが重要であると考えます。ありがとうございます。
 
【和田部会長】  ありがとうございます。海外通用性、特に質の向上や質の保証という点について御指摘をいただいたと思います。ありがとうございます。
 それでは、佐久間委員、お願いいたします。
 
【佐久間委員】  よろしくお願いします。実を言うと、さっき入ったばっかりなので、その前の説明を聞いていないので、とんちんかんなこと申し上げるかもしれませんが、どうぞよろしくお願いします。
 学部修士の一貫、これは前から申し上げているように、ぜひやっていただきたいということなんですけど、その一方で、確かにいろいろな課題はあるわけですよね。さっきもありましたが、一方で大学院の修士・博士で5年一貫というのも考えているところがあるわけなので、そことどうつなげていくのか。大学院になかなか進学してくれないので、取りあえずこの学部・修士で一貫でやって、カット的なものとしてやるのか、あるいはもう全然違う目的で、この学部修士一貫でやるのか、そこら辺、何を目的にやるのかということもあるでしょうし、いろいろ考えるべきことはたくさんあると思いますが、とにかくできるようにしないことには何も始まらないので、ぜひ進めていただければと思います。
 ちょっと1つだけあれなんですけど、ヨーロッパの大学なんかでは、むしろ大学に入るともう修士まで行くのが基本で、早く終わりたい人は途中で学士で出ることもできるみたいな、そういう制度、実際あるわけですけど、今回そこまでは考えていないということでよろしいでしょうか。
 
【和田部会長】  よろしいでしょうか。では、石橋課長、お願いいたします。
 
【石橋大学振興課長】  現時点では、まず、全ての大学において修士までを一貫して実施していただくことではなく、そのような新たなプログラムを作りたい大学を後押しができるようにする、というのが第1弾だと考えております。 
 ただし、国際通用性の観点から、日本の大学院の魅力を高めることも重要ですので、今後どのような可能性があり得るのかという視点も引き続き持っていきたいと考えております。そのため、検討課題が残る部分もあるかもしれませんが、、ステップ・バイ・ステップで進めていければと思っております。
 
【佐久間委員】  分かりました。どうぞよろしくお願いします。
 
【和田部会長】  ありがとうございます。それでは、両角委員、お願いいたします。
 
【両角副部会長】  ありがとうございます。私も何人かの先生方から出ている国際通用性は気になりました。そもそも日本の修士課程というのが国際的に見て特殊で、極めて複雑な大学院の制度が出来上がっているところに、また複雑になる懸念を少し感じました。もちろんやりたいところがやれるという仕組みをつくるのは分かるんですけれど、どっちかというとアカデミックなルートを想定しているのか、もう少し職業人養成みたいなところを検討されているのか、その辺もどうなのかなという気がしました。例えば、先ほどの杉村先生がおっしゃったイギリスの1年というのは、大体職業人養成系のところではないかと思うんですけれど、諸外国だと、職業人養成かアカデミックなのかというところが割と分かれていますし、かなり国際通用性というところからすると、どう考えたらいいのかなと複雑な仕組みではないかなという印象を持ちました。
 あとは別の感想で、日本の場合、学部も修士も博士も定員をがちがちに決めて、それがよさもあったかと思いますが、いろんな弊害を産んでいる面もあり、この制度の設計でどう定員を考えるのかが重要だと感じました。やりたいところがやれる仕組みが増えるということは良いことですが、今の仕組みで、実質、先ほどの早期卒業を含めていろんな形で5年制をやっているところもあるかなと思うんですが、そこでどんな問題があって、なぜ制度をつくらなければいけないのかといったところを、もう一歩説明いただくと、より理解できるようになるかなと思いました。
 以上です。
 
【和田部会長】  ありがとうございます。冒頭、石橋課長がお話しされたように、今、頭出しということです。先生方から今いただいている議論を踏まえて、今後、議論を深めていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。また、こういった意見は大変参考になりますので、ありがとうございます。
 ほかはよろしいでしょうか。西村委員、お願いします。
 
【西村委員】  すみません、これはいい制度だと思って、学生から見たら修士号を持って5年で社会に出られるというのはいいと思うんですけども、ただ、日本の場合、就職の活動を考えると、企業から見たらどう見えるかということで、今学部4年で出る子たちの、最後のある期間は就職活動に結構取られちゃいますよねとなると、何となく学部生の能力を上げて、企業側から見たら、学部生としては優秀な子が採れるというふうに捉えられないかなということがちょっと気になって、修士1年で出るというのは、物すごく優秀な修士号を持っている学生ですよということがどう伝えられるかということは、産業界側から見た就職活動の相対ですよね。場合によっては、5年出た後に半年ぐらいもし企業で働くことがあるんだったら、その後に少し奨学金を出して就職活動ができるとか。何か5年間を本当に学業に集中できるということの仕組みも、多分考えないと難しいのかなと思って、そういうことが危惧されるかなと発言させていただきました。
 
【和田部会長】  ありがとうございます。これも重要な視点かと思います。学生の立場、あるいはそれを将来的には受け入れる可能性のある企業の皆様方の視点、いろんな視点がここに入ってくる必要があると感じます。
 企業の方で、もしここで御発言あれば少し承りますが、よろしいですか。ありがとうございます。
 それでは、ほかに御質問、御意見ございますでしょうか。よろしいでしょうか。北委員、お願いいたします。
 
【北委員】  西村先生からの御意見に、コメントをさせていただきますと、私、企業全部がというわけではないでしょうけれども、やはりこれからいろんなものを修得しながら技術開発、研究開発をやっていってほしいという願いもあるもので、いろいろなものを修得力に秀でた人材は採用したいんです。それが、5年でマスターまで出たという認定が、修得力の高さとパラレルであれば、我々としては、しっかり優先して採用したいなという気持ちはあります。なので、これからなんだと思いますが、どういう制度で設計されるかが重要かなと思いました。
 ちょっと関連して、大学院入試については御意見なかったので、自分の本当に個人的な見解ですけれども、私自身、大学出てから三十数年、企業で技術開発やっておりますが、結構そのときに役立っているのは、大学院試験のときに、学部でやったことを復習して、1回基礎を頭に定着させたことがすごいよかったなと思っています。ですので、数年前に聞いた中では、学部での成績優秀者は推薦で大学院に行けるという大学を聞いたことあるんですけれども、その弊害も伺っておりますし、やはり1回、ちゃんとしたと言うんですか、ある意味、基礎力を確認するという意味で、大学院の試験はきっちりやられたほうがいいんじゃないかなというふうに個人的には思っております。
 以上です。
 
【和田部会長】  ありがとうございます。企業のお立場、また、御自身の貴重な御体験もお話しいただきまして、ありがとうございます。また参考にさせていただきたいと思います。ありがとうございます。
 それでは、加藤委員、お願いいたします。
 
【加藤委員】  すみません、私も5時から入らせていただいたんですけれども、今、学部と修士、それから修士と博論の制度のことなんですけれど、私はアメリカの大学学部、それから修士博士とアメリカなんですけれども、4年生のときに、大学院の科目は受講できました。アメリカは、教育系なんですけれども、教育系の大学院は修士1年で出すところが物すごく多いです。これはどうなっているかというと、例えば小学校の先生、中学校の先生、高校の先生で1年間休みが取れる。その1年で修士を取ってしまおうというので、多分1年の修士を出しているんだと思うんです。今度博士に行ったときに、ほかの大学で修士を取って博士に来たという人に対して、例えばマスターオブアーツを持っているけれども、今度は教育学博士を取りに来ようとしている中で、コースワーク2年ありますけれども、1年が終わったところで、教育学修士の学位は出しているんです。ですから、修士2つ取れるということになっていたりして、すごくフレキシブルに作っていて、私は同じ大学院の修士・博士行ったので、2個目の修士はもらいませんでしたけれども、ほかの大学の修士から来た人は2つ修士号をもらえる。全員が博士修了できるわけではありませんので、自分の行った博士課程を取りに行った大学院の修士はもらえるって、なかなかよく考えられているかなと思います。
 ですから、そういう制度もやっているということはお伝えしたいなと思って発言いたしました。
 
【和田部会長】  ありがとうございます。海外の貴重な情報をいただきました。大変参考になりました。ありがとうございます。
 それでは、横山委員、お願いします。
 
【横山委員】  恐れ入ります。私も10分前に入りましたもので、ちょっとこれまでの議論をフォローできていなくて恐縮なんですが、今、北委員と加藤委員の発言に続きまして、大学院入試について少しコメントさせていただきます。
 北委員がおっしゃられたように、大学院に入るときにきっちりと基礎をというのは、私も全くそのとおりだなと思う一方で、最近アメリカの話を聞いて、ダイバーシティーに配慮したスコアを重視するわけではない入試方法というのが進んでいるということを聞き及んでいます。物理の大学院で入試をするときには学部での成績表は提出させますが、審査をするときには、まず、パーソナルヒストリーのレポートから読むようにというような指導があるようです。学ぶ意欲がどれくらいかというのを文章から読み取ることから入試を始めるやり方は、倍率の高いトップ大学だからできるのかもしれませんが、随分と我々の想像と違ったタイプの入試をやっているというようなことも聞き及び、よく調べた方が良いと思っています。
 以上です。
 
【和田部会長】  ありがとうございます。大学院の入試の在り方についての御意見だったと思います。貴重な御発言ありがとうございます。
 加藤委員、今、手が挙がりましたでしょうか。
 
【加藤委員】  すみません、今入試の話を聞いていて、これもちょっと共有しておきたいなと思ったんですが、博士課程の3年生以上になると、新しく博士に入りたいという願書を、教授と博士の学生でアプリケーションエッセイを読んでいきます。それも非常にユニークだなと思ったんです。どういう人物がアプリケーションを出してきているかというのを学生と一緒に見て、この人を欲しいかどうかで分けていく。ぜひ欲しい、まあ欲しい、これはうちには合わないというふうに分けて、最終的に合否を出すのは大学側になるんですけれども、大学院生の博士の学生をそこまで入れているというのは非常にユニークだと思います。
 以上です。
 
【和田部会長】  貴重なまた追加発言、ありがとうございました。
 ほかはよろしいでしょうか。ありがとうございます。
 それでは、もう一つの大学院の評価について御発言、御説明いただけますでしょうか。
 
【石橋大学振興課長】  ありがとうございます。これも頭出しということでございますので、申し訳ございません。大分時間が迫っておりまして、恐縮でございます。
 大学院の評価に関してでございますが、現在、認証評価そのものの見直しについて、別の質保証・質向上部会のワーキングで議論がされております。その中で、基本的には機関別で行ってきた認証評価を教育の質に特化して見ていくべきではないかという議論から、学部、学科、研究科、専攻という単位で、それぞれの教育の質を評価する仕組みに変えていく議論がなされております。
その際、大学院に関しましては、大学院部会で、どのような形の評価があり得るのかということを御議論いただきたいと考えております。学部については別の部会のワーキングで取り扱っておりますので、その内容について次回、改めて御説明をさせていただくことになります。ポイントといたしましては、学部と同様に、学部で言われている学部・学科ごとの評価を考えた場合、大学院においても、大学院の分野に基づく研究科等ごとで評価を行うことが、教育の質を確認する上で最適な単位となるのかどうか、という点でございます。また、評価の視点に関しては、学位を授与するという観点から、学部ももちろんですが、修士・博士のレベルにおいては、教育の質がしっかりと保証されているかどうかを確認できる評価方法が必要であるという考え方がございます。どのような評価を行うと、この質保証の質が明らかになるのかという点も議論の対象となります。さらに、段階別の評価についても、学部では金・銀・銅や要改善といった段階を設けて評価することが議論されておりますが、大学院ではこのような扱いをどのようにするかも検討課題です。また、学修成果と学位の関係も考慮する必要があります。
 加えて、学部では全国の大学・学生調査を実施しており、満足度や成長実感などの情報を得ていますが、大学院では全国的にこうした学生の声を集めるシステムが文部科学省としては整っておりません。この点についてもどのように考えるかが課題となります。
 申し訳ございません、質問が多く出ることが予想されますが、一旦この内容を次回以降御議論いただければということで、頭出しとしてご説明申し上げました。よろしくお願いいたします。
 
【和田部会長】  ありがとうございます。こちらも、先ほど来、頭出しという話になったと思います。学部の評価に加えて、今後は大学院の評価も議論の1つの中心になっていくと思います。次回以降に深掘りをしながらいきたいと思います。
 ここでどうしても確認しておきたいというようなことございましたら伺いますけど、いかがでしょうか。そう申し上げるとなかなか手を挙げにくいかもしれませんが、よろしいですか。恐らく今後資料も出てまいりますし、また、質向上・質保証システムの部会も10月に出てまいります。そういったところも併せて、今後議論をしていただくことになるかと思います。よろしいでしょうか。ありがとうございます。
 それでは、議題の3、その他のほうに移ってもよろしいでしょうか。
 ここでは、令和8年度の概算要求等について事務局からの御説明をいただくことになっております。よろしくお願いいたします。
 
【石橋大学振興課長】  ありがとうございます。
 まず、概算要求のところでございますが、2枚の資料になっておりまして、1枚目は当課で担当しております未来を先導する世界トップレベル大学院教育拠点創出事業でございます。今年度から開始しておりますが、来年度に向けて新規を取るということで、要求をしたところでございます。
 今年度に関しましては、先日、どのようなところが審査対象となり採択されたかが明らかになりまして、今回は新潟、金沢、名古屋、広島が総合型の4か所、それから電通大、一橋大が特色型の2か所ということで、一旦採択が決まったところでございます。これについて、また新規を1件ずつではございますけれども、増やしたいという思いで、概算要求をさせていただいております。
 次でございますけども、2ページ目が科学技術人材のほうでございまして、ここも関係するところということでございます。科研費の増額要求が1の最初の四角の中の2つ目に記載されておりますけれども、特別研究員の予算要求も行われております。
 また、2のところでは、特別研究員のDCの部分、それからSPRINGについて、金額は変わっておりませんが、運用益も充当するということで、この辺りもしっかりと取り組んでいくということになっております。
 簡単ではございますが、次に科学技術・イノベーション基本計画の論点でございます。
 ページで申しますと、博士人材の育成・確保・活躍促進については5ページ目に記載されておりますが、全体として大学の研究力に関わる事項が書かれているところでございます。
 今回は、未来の礎となる科学の再興という観点が方向性の1つとして挙げられておりまして、これにつきましては、文科省の中でも議論を進めているということで、関係してくださっている先生方もいらっしゃるのではないかと思っております。
 いずれにしても、博士人材の観点を含めて、科学技術・イノベーション基本計画の中でも大学院の部分の充実が盛り込まれるよう、我々としても努力を重ねていきたいと考えております。
 簡単でございますが、以上でございます。よろしくお願いいたします。
 
【和田部会長】  ありがとうございます。令和8年度の概算要求、あるいは資料3-2で御説明いただいたことにつきまして、何かコメント、御意見ございますでしょうか。よろしいですか。ありがとうございます。それでは、また、経過は事務局のほうから御説明いただきたいと思います。
 そうしますと、たくさん議論をいただきまして、誠にありがとうございました。本日の議題は以上でございます。
 それでは、最後に事務局のほうから御連絡等いただければと思います。よろしくお願いいたします。
 
【永見大学院振興専門官】  失礼いたします。本日も活発な御議論をいただきまして、誠にありがとうございます。
 本日の議事内容を含めまして、何かお気づきの点等ございましたら、事務局まで御連絡をいただければと思っております。次回の開催日程等につきましては、改めて御連絡をさせていただきます。本日の議事録でございますけれども、事務局で案を作成いたします。委員の先生方にお諮りをした上で、文部科学省のホームページにて公表したいと思ってございます。
 以上でございます。
 
【和田部会長】  永見専門官、どうもありがとうございます。
 それでは、これで会議を終了したいと思います。本当に活発な御議論をいただきまして、改めて感謝申し上げたいと思います。次回は、先ほど少しお話が出ました学士・修士5年一貫制、そして大学院の評価について、本格的に議論が始まっていくものと承知しております。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
 改めまして、本日はどうもありがとうございました。
 
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