大学院部会(第90回) 議事録

1.日時

平成30年12月5日(水曜日)10時00分~12時00分

2.場所

文部科学省東館3階 3F1特別会議室

3.議題

  1. 第9期大学院部会における議論のまとめ
  2. その他

4.出席者

委員

(部会長)有信睦弘部会長
(副部会長)室伏きみ子副部会長
(臨時委員)大島まり、岡島礼奈、樫見由美子、加納敏行、川嶋太津夫、川端和重、小西範幸、佐久間淳一、高橋真木子、永里善彦、藤原章正、堀切川一男、宮浦千里の各臨時委員

文部科学省

(事務局)藤原事務次官、藤野サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官、平野大臣官房審議官(総合教育政策局担当)、千原大臣官房審議官(研究振興局及び高等教育政策連携担当)、岩本文部科学戦略官、石橋高等教育政策室長、平野大学改革推進室長、大月専門職大学院室長他

5.議事録

【有信部会長】

 おはようございます。それでは,定刻になりましたので,第90回になりますけれども,大学院部会を開催させていただきます。御多忙中のところを御参集いただきましてありがとうございます。
 本日は,五神委員,天野委員,池尾委員,井上委員,神成委員,車谷委員,迫田委員,田中委員,沼上委員,湊委員の各委員が御欠席と承っています。それでは,事務局から配付資料の確認をお願いします。


【平野大学改革推進室長】

 失礼いたします。本日お配りしている机上の議事次第のとおり配付資料と参考資料を御用意してございます。机上資料はタブレットの方に入ってございます。印刷が終了した後に届いたものですので,きょう机上のみの配付となってございますが,五神委員からまとめに対する意見がきておりまして,それについては机上のみの配付とさせていただいてございます。抜けがある場合には,事務局の方にお声掛けをお願いします。


【有信部会長】

 ありがとうございます。それでは,前回の大学院部会11月5日ですけれども,これまでの議論の内容を取りまとめた大学院部会審議まとめ(素案)ということで御意見を頂きました。本日は前回の会議で頂いた意見及び会議後に頂いた意見を踏まえて修正した資料1-1,資料1-2に沿って事務局より説明した後に,委員の皆様から引き続き御意見を伺いたいと思います。
 なお,本審議のまとめは次回の1月10日までこの部会で議論をして,その後大学分科会に付議するという予定になっております。次回は予算に関わる報告等も予定されていますので,まとまった時間を取って議論できるのは多分今回が最後と予想されますのでよろしくお願いします。それでは事務局から説明をお願いします。


【平野大学改革推進室長】 

 ただいま部会長からお話しをいただきましたとおり,前回までの御意見というもの,また会議に頂いた御意見というものも踏まえまして,資料の方を修正させていただいてございます。資料のまとめにつきましては,前回お話がございました概要が必要なのではないか,要旨が必要なのではないかということでございました。
 前回までの議論を踏まえて資料2としてこのA3でございますが,カラフルなものがございますけれども,これが概要という1枚ものでございます。資料3が審議まとめの要旨というもので,これが今ページで申し上げますと7枚ものということになってございます。審議まとめ,取りまとめのスケジュール,参考資料2,参考資料3にデータということでございます。また前回,会議後に各委員から頂いた御意見を参考資料4として付けさせていただいてございます。
 本日は資料1-2とが前回からの内容の修正点,見え消しになってございます。こちらの方を中心に,どのようなところを変更にしたのかということについて御説明をさせていただきます。各委員におかれましては,本当にお忙しい中でこちらの方に御意見をたくさん頂きましてありがとうございました。部会長とも相談させていただいて,今どのような反映をしたかということを御説明させていただきます。大学院部会というところで議論するのにふさわしいテーマということを踏まえた上で修正ということをさせていただいておりますので,その点御了解の上お話をお聞きいただければと思います。
 まず資料1-2,表紙でございます。サブタイトルの話でございます。「審議まとめ」だけではタイトルがそっけないということ,サブタイトルをしっかり考えてほしいという御意見を頂きました。こちらにつきましては「2040年を見据えた大学院教育の体質改善~社会や学修者の需要に応える大学院教育の実現~」ということで付けさせていただいてございます。この内容というのは,実はページで申し上げますと9ページでございます。9ページの「2040年の社会の需要に応えていくために」という下の部分があるかと思いますけれども,こちらの部分というのが先だってのグランドデザイン答申に打ち込んだ部分の中核ということになってございまして,この辺りからサブタイトルを付けるのが適切なのではないかということを考えさせていただいたところでございます。
 それではページをめくっていただきまして目次でございます。こちらにつきましては基本的には前例に倣いまして「はじめに」という部分にはナンバーを付さないということで修正をしているものでございます。1ページ以降,内容について御説明いたします。言葉の少々の修正という部分については説明を省略させていただきますので,御了承いただきたいと思います。
 1ページでございます。もともと知識基盤社会という言葉でございましたが,五神委員からこちらについては知識基盤という言葉がもはや古い概念ではないかということで御指摘を頂いてございます。この部分,平成17年度答申以降使ってきた言葉ではありますが,ここは直接引用という部分ではありませんので,御意見のとおり修正をさせていただいてございます。
 2ページをごらんください。2ページの段落で言いますと,二つ目と申し上げるか一つ目と申し上げるかという部分でございますが,こちらにつきましてはSociety5.0や人生100年時代という部分を,しっかりと単にそれと向き合うことではなくて,それをどう良い方向に変化させていくのかということも含めてしっかり考えていけたらと。それをしっかり踏まえた上で考えるべきであり,また大学院についてはしっかり基盤的なインフラであるということもしっかり触れるべきであるという五神委員の意見を反映させていただいてございます。2ページの,ここは修正してございませんけれども,大学院の学生が個々の研究室の研究の実質的な担い手となっていた状況という部分については,文系にも妥当するのか理系のみの話なのかというところについて委員の方々から意見を頂いていたところでございますが,複数の委員にお伺いして,文系でも一部こういう話は妥当する部分はあるのではないかという御意見も頂いておりますので,この部分については今のところこのままに置いてございます。
 3ページでございます。3ページは前回,高橋委員からアカデミックなキャリアという部分とノンアカデミックなキャリアということの分かれ方というのがあったので,その見え方という部分がしっかりそういうフレームが見えるような形にしてはどうかという御議論がありました。ここについては大学教員や研究者はもとより,それ以外の進路,起業家という選択肢も含めということで,アカデミックに限らずノンアカデミックなキャリアも念頭に置いているということが分かるよう修正をしてございます。
 4ページ以降が2ポツ改めまして1ポツでございます。
 5ページの部分でございます。データの処理能力だけではなく,活用能力が必要ではないかという御意見がありました。修正をさせていただいてございます。またCSVという言葉についてはCreating Shared Valueという言葉ということで捉える人が多いのではないかということでありますが,ここは部会長とも相談した上でCreating Social Value,社会的価値の創造という文脈,中身につきましてはそのままとさせていただいた上で略称は取るという処理をしたところでございます。「「知」のプロフェッショナル」の部分については,まず頭書きの部分で新たな「知」の創出を可能とする,自らの「知」の限界を認識してコラボレーションする,こういった要素ということが必要であるという五神委員の意見を踏まえて修正をしていると共に,具体的に仮説を構築する訳ではなくて創出するということが必要なのではないか,また,市場的価値という部分は経済的価値ではいいのではないか,こういった価値も判断するだけではなくて,創出する必要があるのではないか,このような意見を前回以降,田中委員,小西委員,堀切川委員から頂いているところでございます。そのような趣旨で修正をさせていただいてございます。また,マネジメント能力というものも必要ではないかということを五神委員から頂いておりますので修正をしてございます。一番下の行については,実はこれは前々から御説明している内容ではあった訳でございますけれども,紙に書いた時に,知のプロフェッショナルの姿の一つ目の段落の学士課程を通じて身に付ける能力という部分と,大学院特有の能力という部分がはっきり分かりにくいという意見もありましたので,そこの部分も修正してございます。
 6ページでございます。6ページにつきましては,Society5.0の時代においてはというよりも,先導する人材という部分にフォーカスをしたということと,高い水準の教養という部分については当然,人・社も含んでいる訳でありますけれども,あえてそこを出すというよりはこれはそのようなもの,分野に捉われないものとして定義するということで良いのではないかといったような意見もございました。このようなことを踏まえて修正をさせていただいてございます。
 次に,内容に関わる部分として9ページでございます。9ページにつきましてはディプロマポリシー,カリキュラムポリシー等について学部課程と同様抽象的な記述に留まるというようなことが書いてあった訳でございますが,学部課程については一定具体化というものが進んできているのではないかという御意見を頂きました。こちらも踏まえて,学士課程と同様といったような,学士課程がこういう状況にあるということを決めつける表現については削除をいたしてございます。
 続きまして,内容に関わる修正というところでいきますと,12ページでございます。12ページの一番下の部分でございます。前回,川嶋委員から頂いた御意見でございますが,大学院のマネジメントという部分についてはしっかりと体制を作って行っていくということが不可欠であると。諸外国,アメリカにおいてはDeanのものでありますとか,そういうものがいたりする。またUCLAで大学院担当副学長がいる。こういったような事例を挙げて御紹介をいただいたところでございます。ここについてはしっかり学長,副学長,研究科長を中心としたマネジメント体制を確立するということが必要であるということを本文に盛り込みますと共に,その注といたしまして諸外国の事例で大学院教育の責任者を置いているということがあるのだということが分かるようにさせていただいたところでございます。
 13ページの下の部分でございます。こちらは五神委員からの御意見でございましたけれども,大学院の定員管理というのは学部の定員管理とは異なる部分があるということをしっかり踏まえて上で今後検討する必要があるという趣旨で反映をさせていただいてございます。
 15ページでございます。15ページにつきましては,また後ろの方で同じようなデータが出てきていて,共通のコア科目,また主専攻分野以外の授業の体系的履修という話は,後ろの方,人・社系の部分で出てくる訳でございますが,こちらの方は実は分野横断的に書いて,後ろの方は人・社系と理工系を分けて書くということで平仄が取れておりませんでした。こちらについては御意見を踏まえて修正をいたしておるところでございます。
 18ページを御覧ください。18ページにつきましては井上委員から前回御指摘,御意見があった訳でございますが,修士課程を修了した人が社会人になってすぐまた大学院に行く,こういったパターンをしっかり考えていく必要があるのではないかという趣旨の御意見を頂きました。ここについては,そういった多様な学生の姿という意味で申し上げますと,もともと書いてあった職業経験を活用しながら高度専門職業人が大学教員として帰ってくるといったようなパターン,職員として帰ってくるパターンだけではなくて,また博士課程,修士課程を修了した人が社会人として博士課程に入学してくるケースなど,いろいろな形でのセクター間の往還というのがあるのだろうということが分かるように修正をしたところでございます。
 19ページにつきましては,前回私の説明ぶりで若干修正されたという御意見もありましたけれども,リベラルアーツを展開している大学について,元の表現であるとあたかも全ての大学の学部においてリベラルアーツが展開されているのではないかというように誤解を招く記述であるという御指摘を頂いておりますので,その点,行っている場合には,ということで分かるように修正をさせていただいてございます。
 20ページは前の市場的価値と同じ修正でございますので省略させていただきまして,22ページでございます。
 22ページの頭の部分につきましては,前回宮浦委員からノーベル賞という話をした後に,いきなり高度な専門性が汎用されており,少し飛躍があるのではないかということで,その分の間を埋める記述をしっかり入れてほしいということ,また,従前の,という言い方などは少し考える必要があるのではないか,産業界との連携などが必要ではないか,といったような御意見を頂きました。ここは博士課程の性格を表す根本的に重要な部分でありまして,御意見を踏まえて修正をさせていただいたところでございます。また,下から三つ目の段落でございますが,川嶋委員の方から区分性博士課程というものをどのように考えていくのかという御意見を頂いているところでございます。こちらの段落の方ではもともとの表現はしっかり博士前期課程とは異なる課程として切り出すということと,あと区分制博士課程の中でコース分けを適切に行うといったことでフラットに書いてあった訳でございますが,区分制博士というものを維持するという選択を仮に取った場合であっても,しっかり内部でコース分けをしてくださいという形で,ここについては多少重み付けといいますか,どちらの方が本筋なのかということが明確になる表現というものを工夫させていただいております。
 23ページでございます。この赤色が付いている部分,大変見にくくて恐縮ですが,もともと黄色い部分を見え消しで消してしまうとこの赤になるということでございますので,全部消えているということで御理解いただきたいと思います。この部分につきましては,博士における差別化という議論でございます。後ろの方にほぼ同じ記述が出てきておりますので,そのような観点から重複ではないかという御指摘を複数の委員から頂いているところでございます。例示としての適切性というところについても前回より議論がある訳でございますが,ここについてはとりあえず前半の方は削除させていただいています。「社会の求める教育とのミスマッチの解消」につきましては,もともと博士課程又は博士課程修了者と社会や企業の期待との間にはミスマッチがあると言った時に,博士課程の何とミスマッチが生じているのかというところが少し分かりにくいのではないかという意見を佐久間委員から頂きました。ここについてはカリキュラムであるということが明確に分かるように,博士課程のカリキュラムということを明確にミスマッチの前には書かせていただくという修正をしてございます。
 24ページでございます。24ページにつきましては,頭の部分の,プロジェクト形式の講義という部分はプロジェクトで良いのではないかという御意見を堀切川委員から頂いております。こちらについては修正をしております。またその下でございます。こちらについては室伏委員から頂いた御意見でございますが,国や自治体という行政についてもしっかりインターンシップを受け入れていくという姿勢が求められるのではないかという御意見を頂きましたので,行政というものもしっかり例示に入れさせていただいてございます。次がプレFDの後の部分の修正でございます。プレFDについてはしっかり実践しなければ身に付かないということで,踏み込んだ記述ができないものかという御意見を佐久間委員から頂いてございます。ここについては単に補助するというだけではなくて,しっかり教育事業や教育内容の企画等を経験させることも重要な取組事例になるということを書かせていただいたところでございます。これに類する取組が既に行われた大学があるということについては以前,川嶋委員からも御発言を頂いたことがあったのではないかと思います。
 25ページでございます。博士課程において研究者,大学教員の養成に当たり重視すべき事項というところにつきまして,川嶋委員から我が国においては国際的な研究が弱い,英語での共同研究能力を身に付けていくことが重要であるという御指摘を頂きました。その趣旨を踏まえて25ページの一番上の段落を修正させていただいてございます。また25ページの注につきましては,前回配付させていただいた北陸センターの事例,つまり学生が修士を修了した段階で企業等に行ってマッチングを図り,企業の奨学金を受け入れて修了後そこに就職した場合には返還が免除になるという仕組みについて言及したところでございます。これは井上委員から,先ほど申し上げたとおり,修士を出てすぐに社会人博士になるようなケースも新しいパターンとして位置付けていくべきではないかという御意見を踏まえて例として追加させていただきました。また一番下の注の部分,ドイツの研究所,また理研,産総研,こういった部分については前回永里委員の方から経済支援,しっかり欧州でこういう形で行われていることがある,フラウンホーファーのような例などもあると。このようなところについては脚注も含めて記載ができないかということを頂きました。こちらについては,そのような例を加えさせていただいたところでございます。
 26ページにつきましては,最後のページとの平仄の問題ということで修正をさせていただいてございます。
 27ページでございます。ここについては御意見を頂いた部分,職能団体を単に職能団体ではなくて,関係するとか,また専門職課程における博士課程との連携の必要性とか,また28ページにかけてはこれは修正を写した部分でございますけれども,28ページの下の部分につきましては,国際的な評価機関の位置付けをもう少し前向きに書けないのかといった御意見を池尾委員から頂いたところでございます。そのようなことも踏まえて動きが広がっているということ,また,こういったことの認証をプレゼンスの向上のために活用していくということも望まれるというメッセージを盛り込ませていただいたところでございます。
 31ページからが学位授与の在り方でございます。もともと円滑な学位授与という話で,修業年限内の博士後期課程の修了者の割合についてフラットに全分野まるっとした数字を入れていた訳でございますけれども,ここについては神成委員から理系と文系の実態の違いが見えるような記述にした方がいいという趣旨の御意見を頂いておりますので修正してございます。また前回,こちらについて天野委員から脚注の方でございますが,学位授与機構の名前が出てこないけれども,そこについては触れてはどうかという御意見を頂きました。学位授与機構も一部,博士の学位を授与する主体でございます。こういったところも踏まえてしっかり考えていただきたいというメッセージを脚注に盛り込ませていただいたところでございます。
 続きまして,ページが大分進みますが,36ページでございます。36ページの上の方は言葉の修正ということでございますが,一番下の段落につきましては前回議論いただきました修士と博士の差別化という部分でございますが,修士課程でできない取組を博士課程でという趣旨でもともと書いていたのですが,修士でも行われていると。そこは程度の問題ではないかといったような趣旨の御意見を頂いたところでございます。ですので,修士課程,博士前期課程と比べてという形で比較の表現にした上で,それが博士で修士に代わって行われていることをアピールする事項になり得るということに書かせていただいた上で,一番下の脚注でございますが,神成委員だったと思いますが,リーディングで行われているような活動が魅力,吸引力があるのではないかといったような御意見を頂きました。リーディングで行われている活動については吸引力が非常にあるということについてはおっしゃるとおりだと思います。本文の方に入れてしまいますと全ての大学で行われている取組みではないということが現状としてはございますので,脚注という形で記述をさせていただいているところでございます。
 続きまして,39ページでございます。39ページの部分につきましては,樫見委員から企業派遣について減っているのではないかという御意見があった上で,しっかりこういうものも推進していくことが必要なのではないかということでございました。ここについては企業に期待することという段落で一番上の段落は書かれてございます。従業員の大学院での学位取得の奨励ということで,しっかりこういうことに取り組むことが不可欠な取組の一環であるということが分かるようにしたところでございます。また2段落目,就職,採用活動の在り方の部分につきましては,もともとは企業について考慮しようということを言っている部分だったのですが,この状況については非常にこれから大きく動いていくことが見込まれるものでありまして,社会全体としてしっかり在り方を考えていくということが必要だろうということで,ここについては主語を企業だけということではなくて,在り方についてしっかり検討していくということで書かせていただいたところでございます。
 続きまして,40ページでございます。40ページの一番上でございます。室伏委員から頂いた御意見でございます。国だけではなくて地方公共団体という部分についても視野に入れることはできないのかという御意見だったかと思います。そこについては地方公共団体という言葉を補わせていただいて,このようなところを部会の期待として述べることにさせていただきました。
 続きまして,42ページでございます。リカレント教育の部分でございます。リカレント教育の部分につきましては,五神委員からリカレント教育のそもそも論として,若手だけではなくて幅広い年齢層の人材が身に付ける必要があるのだということを表明すると共に,室伏委員から社会人というひとくくりではなくて,リカレント教育についてはライフイベントで職場を離れた人が戻る時に非常に重要であると。また女性という観点からも,このような記述をしっかり追加すべきであるという趣旨の御意見がございました。ライフイベント等で職場を離れてから復帰するケースということから,しっかりリカレント教育を進めることが重要だという趣旨の記述をさせていただきました。あと前回の御意見で池尾委員から御意見があったかと思いますノンディグリーについては,対象にするのかしないのかという話があって,私は対象にするということを述べた上で記述を前回探したら,すぐに見付からなったということがあって,はっきりとノンディグリーの部分も対象にするのだと分かるように記述を追加させていただいたところでございます。
 44ページを御覧ください。44ページにつきましては,リカレント教育を進めていくに当たって大学のミッションにしっかりと位置付けていくということが必要ではないか。また,実際社会人にとって夜間や土日の開講が便利であるという中で,土日が原則閉庁となっているというところも多いという中で,教員のサポート体制もしっかり大学は考えていく必要があるのではないか,このような御意見を川嶋委員から頂いたところでございます。リカレント教育を実施する場合にはしっかり大学のミッションとして明確に位置付ける,全学的な体制整備を行うべきであるということ,また教員の勤務形態の柔軟化に合わせて支援体制もしっかり考えていくべきこと,このようなことを記述に盛り込ませていただきました。
 46ページからが人・社系の部分でございます。こちらについては前回頂いた御意見の中でいろいろ頂いているところではありますが,まずしっかり今後も考えていかなければいけないのだということについては,改めて46ページのところで記述としては加えさせていただいたところでございます。これにつきましては,しっかりと振興策を今後も考えていく必要があるという御意見を川嶋委員からも頂いたところでございます。
 また49ページでございます。人・社系の大学院については専攻・専修当たりの規模が小さいということから,体系的な教育課程の編成がなかなか難しい。この解決策としてしっかり連携や連合大学院,共同教育課程等を進めていくということが必要ではないかという御意見を川嶋委員から頂いたところでございまして,この内容を追加させていただきました。次の辺りの修正からが,前回もかなり難しいキャリアパスの問題という部分について何か考えられないのかと。迫田委員の方からは人・社系のキャリアパスが見えにくいという指摘だけだと,その先になかなかつながっていかないのではないかという御意見を頂きました。また,人・社系がこの先の未来の創出をする役割を非常に持っているのだと。博士課程で身に付く能力が社会にどのように役に立つのか明らかにするということが大事なのだという樫見委員の御意見。また佐久間委員から,キャリアパスの話で少しでも議論が進むようなやり方というのは何か考えられないのかといった御意見を頂きました。
 こちらの方については,大変私共としても悩ましいところであった訳でございますけれども,注の56で『なぜデータ主義は失敗するのか 人文科学的思考のすすめ』といったような引用の文献の名称を記載させていただいてございます。この事例などを拝見いたしますと,まさに参照したものがここに書かれている訳でございますが,インテルやアディダス,レゴといったところでは人・社系の専門知識,研究手法を用いて経営で事業改善につなげているといったような事例があるとされているところでございます。こちらの49ページの文脈は人・社系の大学院でこそ身に付く能力をしっかり考えて,その上で人材養成目的を新しいもの,キャリアパスをしっかりと模索していく。その上で人・社系の大学院に所属する教員の先生方が,枠を超えて対話して考えていくことが必要だということを書かせていただいているページでございます。今後考えていく上での材料ということで,まず一つの可能性として提示させていただいているというところでございます。
 その上でこういうものが一つの将来の可能性としてあるけれども,ということに触れた上で当面はということで多少時系列に差はございますので,51ページの方につきましては今後は人・社系を活用する企業がキャリアパスの一つとなるけれども,当面はまずはしっかり研究者として応えられるような形でということで,近未来と更に先という形で見えるような工夫ができないかとさせていただいたところでございます。
 また残りの修正,細かいところは飛ばさせていただきまして,最後のページでございます。「大学院の課程の全体の在り方の検討」という部分でございます。今後,大学院が新分野や新領域を大学院で切り開いていくということが極めて重要であるといったような御意見。樫見委員からは,そのようなことに水が掛けられてしまうケースがあるのではないかといったような御意見も頂いたところでございますけれども,今後また大学設置基準も含めてしっかりその在り方を考えていくことが必要であるということをグランドデザイン答申で触れられている訳でございます。そのような大学院の在り方もそのようなものに連動して今後考えていく中では,しっかり新分野や新領域を切り開いていけるということをどう進めていくのかということは重要な観点でございますので,その観点として加えさせていただいたということと,最後,留学生の部分につきましては川端委員からそこの部分が少し議論がまだ行き渡らなかった部分というのがあって,今後しっかり検討していく必要があるということで御意見を頂いたので,今後のテーマとして特に提起をさせていただいたということでございます。
 資料1-2の修正については以上のとおりでございます。資料2と資料3,このポンチ絵の方と要旨につきましては,本文の内容を当然抜き書きしたものになっている訳でございます。資料2につきましては,上の部分で背景を述べた上で下の部分は1から8までのそれぞれの課題について主要な事項を抜き出させていただきました。1の部分では学位プログラムの大学院としての確立から三つの方針の話につなげていき,教育研究組織の見直しの話を挙げさせていただく。2の部分ではコースワーク,研究科の枠を超えた学位プログラム,ダブル・ディグリー,ジョイント・ディグリー。3の各課程ごとの部分につきましては,修士,博士,専門職大学院についてコアな部分を書かせていただきました。また教育内容という部分から少し別の部分ということで4,5,6,7,8ということで挙げさせていただいてございます。8はもちろん人・社系ということで全てに関わってくる訳でございますけれども,その中でも特に今後国としてしっかり何を行っていくのか,制度として何を変えていくのか。このようなところが分かる部分を中心に抜き書きをさせていただいたということでございます。「今後に向けて」というところで卓越大学院の話,また全体の課程の在り方を考えていく。また米印として,今後の研究環境の確保という問題も大学院部会に留まらず議論していく必要があるということを書かせていただきました。
 資料3は,このポンチ絵と本文の間ということの粒度で内容を書かせていただいているものでございます。
 長々と説明させていただきましたが,修正点は以上でございます。ありがとうございました。


【有信部会長】 

 どうもありがとうございました。皆様方の議論をまとめてかなりの力作にまとめていただいたと思っています。翻ってみると,もともと学部に研究科を置くことができるという規定がそもそも大学院のスタートラインでして,その学部に置いた研究科の連携体,連合体を大学院と称していた訳ですね。これがその後,昭和48年だったかに大学院設置基準ができて明確に大学院そのものが位置付けられ,その後,大学院重点化ということで大学院がむしろ主となって日本を引っ張っていく人材を育てるということが明確に位置付けされた。にも関わらず,様々過去の学部に研究科を置くことができるというしがらみというのですかね,もともと大学院は学部の付属物みたいな意識が完全に払拭しきれないままきた中で,平成17年答申以降様々な大学教育改革の施策が打たれて,徐々に様々な改革が進んできたと思っています。今回は将来を見据えてということで,2040年に向けて大学院が果たすべき役割,その中でそれぞれ目標とすべきことを詳細に議論していただいて,まとめていただいたと思っています。本日はこの内容についての議論だけなので,自由にどんな観点からでも結構ですので,御意見を頂ければと思います。よろしくお願いします。
 どうぞ。


【川嶋委員】 

 ありがとうございます。幾つか意見を取り入れていただきまして,ありがとうございます。それに加えてあと2点だけコメントさせていただきます。1点は表現についてですが,5ページの一番冒頭のところに,「知のプロフェッショナルを我が国の社会全体で活用していくことが必要である」と我が国に限定して書かれているのですが,その同じページのやや中段から下のところの最後のところに,「グローバルに活躍する知のプロフェッショナルであることが求められる」という,前の答申でグローバルというのがメインのタイトルになっていたのですが,1行目のところは我が国で博士人材の活用が進んでいないということを特に表現したいのであれば,「知のプロフェッショナルを我が国の社会全体でもより一層活用していくことが強く求められる」というような表現にされた方が趣旨が伝わるのではないかというのが1点目です。
 2点目は内容というか提案ですが,リカレント教育は大学院に限らずグランドデザインでも今後社会人の参加をより一層高めていくという,そのためにどうしたらいいのかということが議論されているのですが,提案は社会人の大学,大学院,学士課程,大学院課程に参加を促すためには,先ほど御紹介があった土曜とか夜間開講の促進も重要ですが、社会人がより柔軟な履修ができるようにパートタイム制度というのを今後導入すべきではないかと思います。長期履修制度というのは導入されて,それなりに活用されているとは思うのですが,この制度は基本的に年単位といいますか,修士ですと2年を4年間で終えるということで授業料は毎年2年分を4分の1おさめるということになりますが,履修パターンをもっと柔軟にするためにはパートタイム制度,要するに授業料を単位従量制にして年数ではなく、履修単位数に応じて納めることにして,修了までの年数ではなく累積単位数とすることで、より社会人の学生のニーズに合わせたような形にしていくということも今後検討する余地があるのではないかということです。
 以上です。


【有信部会長】 

 今の後半の方は,例えば単位の積み上げ方式みたいなことで,一定期間というかその期間をもっと柔軟にして、単位を積み上げれば学位を出すみたいな,そういうやり方ですか。


【川嶋委員】 

 そうですね。ですから,例えば修士課程で最低30単位ですけれども,年ある年は10単位取り,ある学期は6単位取れるしという形で最終的に30単位になるという考えかたです。現在の長期履修制度は、事実上学年制ですが、それを純粋な単位制度に変更してはどうかということです。


【有信部会長】 

 もっとフレキシブルにする。ということをやった時に,ではここの中で議論しても仕方ないのだけれども,例えば修士課程で修士論文を課しているような場合については,それも含めて柔軟に設計をしないといけないということですよね。


【川嶋委員】 

 そうですね。ただ修士論文を書く時はかなり集中して大学に来なければいけないと思います。でも,最後のところでも修士論文を単位にしているかしていないかにもよりますけれども,その辺は現在でも修士論文の作成については,社会人についてはかなり柔軟に対応できているのです。ですけれども,今の場合は本当に長期履修制度という仕組みしかないのです。結局日本の場合はフルタイム学生という考え方が,逆に言うとない。フルタイムの学生というのはどういう学生なのかという概念がない。授業料を納めていれば、年間5単位履修していても、40単位履修していても正規学生として扱われている。だから単位累積制にすれば,パートタイムの考え方も十分考えられる。


【有信部会長】 

 どういうふうに言いますかね。例えば長期履修制度とどう違うのかというのが,もう少しどこのポイントを柔軟にすべきだと言うかですよね。長期履修制度というのは今のところ,例えば修士課程であれば4年間を掛けてそれを終えるということを,途中その分薄まる部分は授業料を多少勘案しつつ4年で修士課程を終えるということを認めようという方向の話で,そうするとそこの内容で長期履修とだけ言っておけばいいのですかね。


【川嶋委員】 

 多分今の長期履修制度は結構制約が多いと思います。例えば私はもう働いているからとか,あるいは家庭があるので1セメスター2単位しか,1科目しか取れませんという場合でも、長期履修制度ですと、1セメスター分の授業料をフルに払わなければならない。そういう人は救えないのです。でもパートタイム制ならば、このセメスターは受講する2単位分の授業料を納めれば良い。次のセメスターは子供の世話もなくなったので6単位受講が可能になり、その分の授業料を払い、という形で、最終的に修了に必要な30単位を修得するというふうにすれば,それぞれの生活状況に応じて学期ごとに柔軟に履修できるのではないかなと考えます。


【有信部会長】 

 では事務局。


【平野大学改革推進室長】 

 失礼します。43ページの「今後求められる取組」という段落の部分で,以前,高橋委員に御発表いただいた内容も踏まえて,標準修業年限,短期・長期の履修,科目等履修の積極的な活用,不足した単位について学位取得を目指す際には適切に評価すること,履修単位数に応じた授業料の設定,4学期制などの柔軟な学事暦の設定などが必要だと。多分今川嶋委員のおっしゃられたことは,私の今捉えたイメージでございますと,長期履修でそれを全く同じペースでやっていくというよりは,すごく忙しくたくさん取る時期と全く取らない時期と,繁・閑がしっかり明確にできるような形で対応していくべきだと。それが長期履修という言い方だけだと少しニュアンスが伝わりにくいという趣旨と受け止めました。ここについては,もう少しそういう趣旨がはっきり出るように部会長とも相談して対応させていただきたいと思います。


【有信部会長】 

 多分ここの趣旨は,もともとそういうことを含むというつもりで書いてあったと思いますので,分かりやすくすればいいということですかね。ほかに御意見があればどうぞ。佐久間委員,どうぞ。


【佐久間委員】 

 49ページの人・社系の川嶋委員の御提案に基づく部分で,細かいところで大変申し訳ないのですけれども,そこの真ん中から少し上のところで,全体としてはこれでいいと思うのですが,学内リソースの選択と集中の部分が,理科系が強い大学の人・社系の立場からするとかなり刺激的な表現になっていると思います。これだといろいろな解釈が可能なので,そこだけ少し気になったということですけれども,いかがなものでございましょうか。


【有信部会長】 

 ここのもともとの趣旨はどういう趣旨でしたか。学内リソースの集中と選択というのは。確かに今指摘されると解釈のしようによっては刺激的かもしれないという気はします。


【平野大学改革推進室長】 

 こちらについては,もともと川嶋委員から頂いた御意見の部分でございます。川嶋委員から後ほど補足があればということでございますけれども,もともとは小規模な部分をしっかりどうやって生かして活用していくのかという趣旨なので,そういう部分を生かしていく上での一つの手法として挙げられたものと思っております。補足があれば,委員の方からお願いいたします。


【川嶋委員】 

 一つは小規模で同様の専攻が国・公・私含めて散在しているということなので、この場合は大学間の連携や統合が必要だろうということから,学内リソースの再配分が必要になる。後段の部分はその意味しているところは,要するに教教分離の考え方です。同じような専門分野を持つ先生が,総合大学であればいろいろな研究科に所属されていて,そのために研究科内での指導が深みがないといいますか,幅と深みがなくなっているので,学内で同じような分野を専攻している先生をお互い使い,学位プログラムの考え方だと思いますけれども,そういう意味で選択と集中という言葉を使いましたが、その表現が刺激的なのかどうか分かりませんが,趣旨としてはそういうことです。


【佐久間委員】 

 そういう趣旨であれば私も方向性は賛成ですけれども,そこら辺がもう少し分かりやすくなると誤解は減ると思いますので,よろしくお願いします。


【有信部会長】 

 特にここは,小規模な専攻に対して十分な教育研究の手段が与えられるように学内資源を有効に活用すると,そういう言い方ですよね。ではそういう方向で考えましょう。ほかにどうぞ。では高橋委員からどうぞ。


【高橋委員】 

 ありがとうございます。小さいのと大きいのと全部で3点申し上げます。小さいものですけれども,43ページ,先ほどの川嶋委員の御指摘のところに関連してですが,一番下の部分「今後求められる取組」ですけれども,文意明確のために,一番下の黄色いボックスですね。「標準修業年限より長期又は短期の履修を可能とすること~」という部分ですが,これは「標準年限に捉われることなく」なのだと思います。その上で,先ほどの御指摘の長期履修制度とこの「今後求められる取組」の本質的な違いというのは,多分結構経済的にも使いこなして自分の行きたい時に行きたい分だけ大学に行って,そこに対してチャージされるということの柔軟性なのではないかと思っています。もうすでに書いていただいているのですけれども,私は長期履修制度が各大学でどのように実施されているかきちんと存じ上げないのですが,そこら辺が明確になればいいのではないかと思いました。
 2点目,42ページですけれども,冒頭のところです。赤字の部分の3行目,1行目から読みますと,「Society5.0を世界に先駆けて実施し,先導する上で,若者に限らず,幅広い層の人材が高度な「知」を身に付ける必要がある」というところですけれども,不確実性がどんどん増していくという中で,高度な「知」というのが多分定義されていない中で,身に付ける必要があるというよりむしろここで言いたいのは,いろいろな層の人達が必要だと思った時にその「知」にアクセスできることを可能にする,そういう制度というもう少し上位概念なのではないかと,私は今までの議論を拝見していて思った次第です。なので,高度な「知」の獲得に耐え得るようなリカレント教育システムが必要ではないかと,少し文言を変えていただければいいのではないか。余り議論していませんけれども,多分今までの総意はそうなのではないかと思っています。というのが2点目。
 3点目ですが,これは皆様の御意見が必要かとは思うのですが,文章全体をざっと読みますと,2ページ目というか1ページ目の裏というか目次を見ていただきますと,3ポツで本丸の教育の改善方策が書いてあって,1,2,3,4,5とコンテンツの本丸が書いてあると思います。そこの多くは自然科学の理工系大学の人達が科学者になっていくということをいかに改善していくかというものだと思うのですが,ポイントは7,8辺りで,並びですが,6までがあって,7にリカレントがあって,8に人文社会というのが,若干違和感を覚えるところです。6までがシステムの話だとすると先に人文社会の特異性が出てきて,それを踏まえて今までの大学院教育でアカデミックキャリアを中核とし,かつそれ以外も多様な「知」という形がまず論じられた上で,最終的にそれを補完する意味で最後に7と8が入れ替わってリカレントが来るというのでも文章の流れとしてはいいのではないか。そうすると,先ほどの2点目で申し上げた丸7のリカレント教育というのが義務ではなくて,いろいろな多様な「知」に応え得る柔軟性を大学院として担保する。その補完になると位置付けられるのではないかと思いました。
 以上です。


【有信部会長】 

 いろいろ錯綜しているので,一つは最初の文章のところで,リカレント教育の個々の文章のところでこうした方がいいのではないかというところ,これは高度な「知」を身に付けるというのはSociety5.0に向けて様々な新しい知識が必要とされる。こういうものを身に付けるということの観点の違いだと思うのですよね。これはダイレクトに「知」を身に付けると書いてあるので,本来は高度な「知」を身に付ける素養を涵養するというのですかね,身に付けられるように教育訓練をしましょうという話だという指摘と受け取っていい訳ですか。高橋委員の指摘は。


【高橋委員】 

 1点目はそうです。


【有信部会長】 

 その辺はダイレクトに書くか,もう少し。


【高橋委員】 

 立ち位置の違い,若干の違いです。


【有信部会長】 

 ということですね。それからもう一つは,確かにおっしゃるように人文社会系の分だけ飛んで最後のところにポンと来てしまっていて,これはこれで確かに据わりが悪いというか,違和感があるかもしれませんので,これで逆に8と7を入れ替えるということで,据わりは良くなるかという話。


【高橋委員】 

 私はそう思いましたけれども,他の文章の流れで,もし今まで御検討なさって,大きな問題があればこれでも全然いいのですけれども,余りにも人・社系だけを特出しし,特異点とするのがどうなのかというのも一方であります。かつリカレント教育に関して言うと,全ての分野について当然という前提ですよね。その点のバランスだと思います。


【有信部会長】 

 確かにどうしても,議論がある意味で様々な改革が進んでいる中で議論が集中してきて,人文社会系という言い方をするぐらい人文社会系の方は全体として余り進んでいないという認識ですよね。そういうことがあるので最後にまとめてここに出してしまったということなのだけれども,置き換えられるかな。


【平野大学改革推進室長】 

 そこはまさに委員の先生方での御議論の結果を踏まえてということになるかと思いますが,人・社系大学院の在り方は,丸1から丸7というところを含んで人・社系,つまりリカレントの内容も人・社系の部分に触れているということがございます。ですので丸1から丸7は全体の話としてございますが,それについて人・社系という観点から全て光を当て直したものが丸8まで来ているという構造。ですので,入れ替えるとこのリカレントの分と,人・社系の中で扱っているリカレントの部分の関係が少しどうなのかというところはありますので,そこはいろいろと御意見を頂ければ,また部会長と御相談をさせていただきたいと思います。


【高橋委員】 

 恐れ入ります。今のを伺って,このペーパーにおいて何が明確に今後改善すべき点かという重点ポイントというのが,改めて私は理解できました。というのは,おっしゃったように人・社系というのが今まで遅れていたので,より重要事項として一からなのを包括して人・社系の特異点をということであれば,私の提案はそれを構造的に変えてしまうものなので,取り下げたいと思います。


【有信部会長】 

 特に,すごくこれから重要だと言われているところ,これが従来は理工系が科学技術イノベーションという観点で集中的に様々な手が入れられたというか,光が当てられたというところはあります。そこの部分で,今人文系だとか社会科学系の知識が極めて重要だと言われている中で,今の大学院教育がこのままの在り方でいいのかという問題意識だと理解をしています。


【高橋委員】 

 それであれば,今の初めのところに,そのことはきちんと踏まえた方がいいかと思います。「はじめに」のところで人・社系をきちんと考えるということが一つのポイントであるというのは入れた方がいいと思います。ありがとうございました。


【有信部会長】 

 それは入れてもまた,ますます人・社系をいじめることになるかもしれません。それでは,小西委員。


【小西委員】 

 2点程お聞きしたいということがございます。まず,42ページのリカレント教育のところです。先程の御説明でもあったように,リカレント教育をライフイベント等という広義の説明の中で位置づけたわけですが,専門職の場合は,例えば,会計では,国際教育基準(IES)というのがあるのですけれども,その中に継続的専門能力開発ということで義務化されています。つまり,リカレントでも,ライフサイクルの中でやるリカレントと,専門職として必ずやらなければなりませんよ,というものがあります。それが,この書き方では,継続的なリカレントを,専門職である限り,やり続けなければなりませんよ,というところが表れていないのでは,というのが1点目です。
 それともう1点ですが,専門職大学院における課程,27ページの所に「教育課程等について」という括弧がありますが,その2段落目のところの最後のところで,「能力を見直し,教育課程を改善していくことが求められる」とあります。そのとおりですが,これも会計の話になるのですが,米国の場合は,大学ないしは大学院で,相当な会計に関連する科目を取得していないと受験資格が得られません。日本の場合は,現在,高卒でも会計士を受けられるようになっていて,どちらかというと会計士になるための勉強は,大学ないし大学院よりも,皆さん一生懸命専門学校に通って,合格しているという現状があります。公認会計士協会の会計教育研修機構などにおいて働き掛け始めたところですが,それは,大学及び大学院をベースとした試験制度に改善すべきなのではないですか,ということです。その意味で,教育課程の改善というだけではなくて,適切な文言かどうかは分かりませんが,教育課程と専門職試験の受験資格要件とか,随時,世界的な基準に合わせて考え直していくという意味で,教育課程だけではなくて,そういう要件も加えてほしいと思うのですが,いかがでしょうか。


【有信部会長】 

 後ろの方の話と前の方の話もつながっている話ですけれども,余り自由にすると国際的な教育に対する基準に合わなくなってしまう。ですから,ここは専門職大学院の在り方みたいなものを前段の方できちんと書いておいて,専門職大学院をリカレントと言うのが……。


【小西委員】 

 そうですよね。


【有信部会長】 

 それは問題ですけれども,おっしゃるようにプロフェッショナルクオリフィケーションに対して基本的に教育要件が要求されるというのは国際的には常識で,極めて特殊な状況が日本だけということは他の分野でもあって,これをどうするかというのが本当に国際的な問題になるということは確かだと思いますね。だから,これからどんどんグローバル化をしていく中で,専門的な職業資格,会計士もそうです。現に専門職大学院の中でも公衆衛生だとかその他幾つかの分野で,そういう要求に合わせた教育プログラムを作って実施をしているところもあります。今だと会計士の場合は受験要件にそういうものがないと。だけど,例えば海外の会計士の資格を取ろうとすると少なくとも今の教育課程では取れないという状況になっている訳ですよね。だからそこのところは国際的な状況を勘案するというようなことを,どこか一行入れるということだと思います。
 確か専門職大学院のワーキンググループでもそこの部分の議論はあって,まだ完全に解決はしていない。日本の制度がみんな平等性の原則に基づいているものだから,そうすると教育プロセスが意味がないことになってしまって,全く矛盾していることをやっている訳ですよね。だからそれはきちんと入れておいた方がいいかもしれないです。そこで入れておけば,専門職課程については多分,リカレント教育ということではなくて,はっきりとした職業資格を取るということのためにやるということが明確になると思います。
 それから後は誰が手が挙がっていたのでしたか。室伏委員,どうぞ。


【室伏副部会長】 

 先ほど高橋委員がおっしゃったことと似たようなことを私も感じました。全体の文章で読んでいた時には気付かなかったのですけれども,この資料を出されて眺めてみた時に,この8番「人文・社会科学系大学院の在り方について」という項目がここにありますと,他の部分は理工系についての記述であって,人文・社会系はこれだけですというように思われてしまう可能性があるなと心配になりました。流れがありますので,別に順序を変えるとかいうことは,このままでよいと思うのですけれども,突然,「人文・社会科学系大学院の在り方について」と言う項目が出てくると、他から切り離されているという印象が強いので,ここで例えば,「特に人文・社会科学系大学院の課題とその在り方について」とか,少し言葉を変えるだけでも、切り離されているのではなくて,全体の議論をしているのだけれども,でも人文・社会科学系の課題を特別に取り上げましたよという感じになるのではないかなと思います。小さなことかもしれないのですけれども,少し気になりました。


【有信部会長】 

 それは,では考えましょう。永里委員,どうぞ。


【永里委員】 

 まず,人・社系についての特出しというのに関して,私は賛成です。それぐらい問題があるという意味でです。私は今回のこの答申はいろいろなことを,いろいろな方々の意見を入れて,よくできていると思います。
 それを踏まえて,これは別の観点からいくと,大学院生の意識改革を促すような教育というのが必要なのではないかと思うのです。この書き方は,大学院改革という言い方をしていますけれども,要するに大学院生の意識改革をどうやってしていくかということだと思うのです。一つの例として,アメリカの大学,例えばスタンフォードとMITとかいうような大学においては,大学院生の修了生が望むのは大企業に就職することではなくて,起業することがまず一番先に来る訳です。そういうことについては,この答申の中で例えば3ページに赤字できちんと書いてあります。あるいは「起業家としての選択肢も含め」と読み込んでありますし,それから38ページの黄色い部分にはきちんと「起業という選択肢も含め,大学以外の場や研究者以外の進路も拡大していくことが必要である」というのを書いてあるのですけれども,私は今まで大企業に関して博士課程を積極的に採用すべきだということをずっと言ってきた訳です。しかし,日本においてはアメリカの先ほどの例で言ったとおり,Society5.0の社会において大学院を修了した者が高度な専門知識をもって起業する学生を育成する必要があると思います。ということで,アントレプレナーシップの育成の教育というようなことについて,大学院生に意識改革をもたらすような教育を加速してほしいというのが,私の意見です。
 以上です。


【有信部会長】 

 確かに最近は大学院生の意識も大分変ってきていて,たまたま昨日,博士課程教育リーディングプログラムのフォーラムがあったのですけれども,年に一度の大会で各大学から様々な新しい事業提案というのですかね,それこそ永里委員が言われたアントレプレナーシップというか,アントレプレナーとしての様々な提案があって,それのコンテストをやって順位付けをやったりとかいうようなこともやられています。しかも留学生が日本人の学生と一緒になって,プレゼンテーションも英語でやってというのがかなりあって,相当状況は変わってきているような印象は受けています。
 だから,そういう意味ではリーディングプログラムそのものの効果も,これが横にもっと広がってくれればそれでいいと思う。それともう一つは,永里委員が言われたアントレプレナーシップの教育というところでは,リーディングプログラムの中で各企業の人達がサポータというのですか,ある程度様々なガイドをやっているのだけれども,これはまだ足らないですよね。もう少し事業という視点でのスコープを入れてやらないと,学生だけに任せておくとどうしても非常に狭い範囲のことで終わってしまうというようなこともあるので。本当はああいう活動がもう少しきちんと広がっていけば,今度卓越大学院のプログラムが走りますけれども……。


【永里委員】 

 おっしゃるとおりでして,それは文科省にはEDGE-NEXT事業というのがあります。そういうことできちんとやろうとしているのですが,私が言いたいのは大学院生というか,学生の意識改革こそが重要だということを強調したいので,その辺はこの答申の中で裏側からの見方ですけれども,そういう表現が何かあったらいいなという感じを申し上げた次第です。
 以上です。


【有信部会長】 

 それについては少し検討させてください。では,堀切川委員。


【堀切川委員】 

 極めて小さな修正の提案の意見です。2ページ目の一番下の黄色いかたまりの下から2,3行目ですが,「諮問に対応した平成30年グランドデザイン答申とは別に,ここに大学院部会として「審議まとめ」を示すものである」という,「とは別に」が何となくしっくりこなくて,後ろの方の文章を読んでいくと,グランドデザインと連動してとか,グランドデザイン答申と連動しつつという表現があるので,何かグランドデザインは本当は気に入らないぞという勘違いがない方が安全かなというのが一つでございます。
 似たようなところで,少し国語に力がない理工系の人間なので恐縮ですが,表紙のタイトルですけれども,サブタイトルのところで「~社会や学修者の需要に応える大学院教育の実現~」という体言止め的になってすっきりと見えるのですが,個人的にはサブタイトルだと「実現のために」という柔らかい表現の方が好ましいと思います。
 三つ目は,ほぼ自分の意見は良くないと思いつつ,自分の感覚だけですが,正式なタイトル「2040年を見据えた大学院教育の体質改善」という非常に強い体言止めになっているのですけれども,「体質改善の方策」という実際は方策,八つの事項がメインかなと思うので,私だったら「の方策」を上にも入れて,下には「のために」で優しさを出したい。
 以上でございます。


【有信部会長】 

 最後の表題についてはまた後でいろいろ御意見もあるかと思うので,少しまとめて意見を伺いたいと思っていますので,今の意見もその中の一つということで。それから事務局として何かありますか。


【平野大学改革推進室長】 

 2ページの部分につきましては,別の冊子であるということが強調されているところがありましたけれども,まさに車の両輪として進んでいくという部分があります。もちろんお互い取り入れ合っているところもある訳でございますので,そういったものがしっかり見えるような形で修正を部会長と相談したいと思います。
 あとお断りですが,ここに大学院部会として審議まとめを示すとなっておりますが,最後,クレジットとしては大学分科会ということになりますので,ここは大学院部会という言葉は最後,大学分科会に置き換わる可能性があるということについては御承知おきいただきたいと思います。


【有信部会長】 

 では,向こうから。どちらからでも。譲り合わなくても結構です。どうぞ。


【宮浦委員】 

 博士学生のキャリアパスの先ほどの話題ですけれども,39ページで細かい修正のお願いですが,「国は,」のところで二つあるのですけれども,上の方ですが,「産業界に対して積極的に情報発信すること」ですが,情報発信だけではなかなか進まないなという感触もありますので,情報発信すると共に,議論の場を増やすことということを入れていただけるとありがたいなと思っています。かなり変わってきているとは思うのですけれども,グローバル企業さんの役員クラスと積極的に意見交換してみているのですけれども,なかなか給与体系を変えるのが難しいというか,PHDを取っているからといって給与体系を逸脱して大きな付加価値を付けた採用が,各企業さんはまだベンチャーさんなどは別として,難しいという人事マターの話も出て来がちな様子です。それを全体で変えていかないと博士,PHDを取ると処遇自体がかなり違うということが広がりを持たせるためには重要ではないかと思っております。
 学生の進学についても,PHDを取るとすごく付加価値が付いて処遇も違うと。入口から修士プラス3年経った方とは処遇の面でも根本的に違うということを確立していくことが結構重要かなと思っていますので,それに向けて議論することが,すぐには変わらないような気がするのですね。研究所の方が考えていることと人事が考えていることが違ったりしますので,議論を重ねることが重要ではないかと。是非,議論をするということを入れていただけるとありがたいと思います。
 以上です。


【有信部会長】 

 議論をするということを入れるというのは別に構わないと思うのですけれども,今の問題はむしろ企業と大学で議論しても,今の問題だけに関して言うとおっしゃるとおりで,少なくとも付加価値に応じて給与に差を付けるということは,市場原理的にその分の付加価値をそれぞれが認めるという形にならないとだめということと,もう一つは先ほどの平等の原則ということで,日本の場合は労働組合が全て組合員の賃金管理をやっていて,それこそ同一職種・同一賃金ということで,学位を持っていることの特殊性をきちんと組合が認めない限り,アプリオリに給与差を付けるというのは実際不可能ですね。だからそういう議論になっているのだと思うのです。ですからそれは逆に言うと,ただ,今だと現実的に議論をやるということが必要だということは,現実に博士課程の修了生の方が生涯賃金的には多分高くなっているということがある。これをもう少し顕在的にしていくということの方が良いとか,もう少し議論を進めるというのは十分に有効だと思います。


【宮浦委員】 

 特に今の全国的な統計を見ると,5年以内ぐらいに転職している若手が非常に多いのですね。それを考えますと,生涯同じ企業に勤めない人の方が圧倒的に多い状況の中で,いろいろな賃金体系を企業と議論する。例えば5年なり8年なりの有限任期で年俸制で最初からかなり賃金体系を,外国人のような賃金体系というのは別にお持ちだと思いますので,そういうことも議論していくという段階に来ているのではないかと思います。


【有信部会長】 

 具体的にはいろいろ議論するということはあると思いますね。どうぞ。


【樫見委員】 

 全体のこの文章といいますか方策案のところは,各大学が主語で自分のところの研究科あるいは専攻等のありようについて書いてありますし,連携先はどちらかというと産業界,あるいは海外の大学との連携ということが書いてあるのですが,追加的にそれぞれの大学は文系が強い大学,あるいは総合的に全部文系,理系を持っている大学,あるいは理系だけ,いろいろな大学のありようがあって,それぞれの大学に強み,あるいは弱みがあると思いますので,大学同士の連携ということについても少し入れていただいた方がいいのではないかなと。一大学だけではなくて,どこかに書いてあったかもしれないのですが,例えば15ページ,各課程に共通して求められる教育等の在り方というところでは,各大学における内部での連携であるとか融合的な考え方が出ているのですが,その16ページの方は海外との大学との連携,産業界との連携,それに追加して日本の他大学との連携も少し入れておいていただいた方が,今全体として大学間の連携とか法人化の歩みもありますので,そういう意味では追加的にこの視点も入れていただいたらいかがでしょうかという意見でございます。


【有信部会長】 

 それはそれで重要だと思いますけれども,どこに入れますかね。少なくとも一つの問題は,大学院の中の設置認可制度との絡みで今様々ある制約を大学の中で横方向に崩していくということを各大学が取り組むことということで書いてある訳ですね。それと,具体的に大学間連携をやるというところで有効なのは,先ほどの小規模専攻みたいなところのリソースをうまく取り込むとか,そういうところで大学間で連携をしましょうということは有効だと思います。もちろん研究だとか教育だとかで連携をするのは有効なのだけれども,これを全部のところに全部入れていく訳にもいかないので,どこか適当なところでそれを分かるような形に少し考えてみます。


【樫見委員】 

 お願いいたします。


【有信部会長】 

 では,川端委員からどうぞ。


【川端委員】 

 ありがとうございます。先ほどからずっと資料2を見ていると,これは全体像がどこが最終的なポイントになるのかなというものの整理になっているかなと思ってこれを見ています。コピー的な,文言的な話で言えばいろいろ細かな話は一杯あるのだろうなと思いながら,要するに最初の需要という単語みたいな,何か受け身的な,2040年というのは物すごく社会的にもドラスティックにいろいろなことが起こっているのに,その場面における需要と供給の需要の部分を言っているような気がして,もっと強い話があったり,体質改善とか言ったらメタボの体質改善みたいに何か全部パッシブな感じに見えていて,打って出るような大学院改革という,もう少し強い単語の方がいいような気がしています。
 あとSociety5.0の到来という,先ほどから5.0というのは到来するものなのだとか,文系的要素がないのでこういうものかなと思いながら見ているのですが,結局何が言いたいかというと,幾つかあって,大きい点で言いますと文言的な話になるのですけれども,資料1-2の1ページ目になって知識集約型というのは,五神さんが言われてこういう話になった部分もあるのかもしれませんけれども,今地方創生とかあの辺の話をしていると,どう見ても知識集約の時代ではない時代が来る気がしています。研究開発をすれば何もかも片付くかというと,それは新しい物だとかが生まれるのにはそうなのだけれども,社会を変えるとなるとどうもそれだけでは済まない時代になっているような,労働集約とか知識集約と言っている時代ではない時代。それを牽引するような人達が必要になってくるのがSociety5.0の時代なのかなと思っています。そういう意味では,知識集約型という単語が何かもう古い単語になりつつあるのかなという意味では,高度な知識,代案があって言えばもっとかっこいいのでしょうけれども,余り代案がないのですけれども,知識によって牽引されるような社会みたいな,そののような話なのかなというのが1ページ目。
 資料2に戻ると,「「知」のプロフェッショナル」というこの3つのカテゴリーが書かれているのですが,丸1は,これは学部で持っているよねという部分ですよね。だからわざわざここには書く必要がない気がします。学部段階で身に付けることが求められる論理的などうのこうのという,知識のプロフェッショナルの枠の中に丸1,丸2,丸3があって,丸1は学部で身に付けられる何とか何とかの能力の普遍的なスキル,リテラシーいずれも高度な水準で身に付けていることというのは,これは学部で身に付けていることを指しているのですか。違う? レベルが違うと言っているのですか。


【平野大学改革推進室長】 

 そこに力点がある。


【川端委員】 

 であればそういった高いリテラシーとか,倫理的な話も含めたそういうものを持っている。で,二つ目が,これはだから個人に向かっていて,先ほどの青色で書いたような社会を先導する力,こういうものがもっとおもてに出ていていいような気がしています。三つ目は,卓越でも言っていたのですが,各セクターを先導できる複数の領域に亘るという,この単語の掛かり方で,結局のところは何かと言うと,ある学術というものを切り開くような高度な専門的な知識を持っているような表現なのかな。要するに複数である必要はない。複数でもいいけれども,一つでも良い。そういう意味では,このプロフェッショナルというのはそういうものなのかなという気がしています。
 あと最後に,これは全体をまとめたところですかね,40年グランドデザイン答申にも載っているのですけれども,結局こういうものを進めていくに当たって,大学の経営に露骨に関係している。先ほど言われた国際的な連携の話をしても何にしても,みんなコストが一杯掛かってきて,やることはいいけれども,本当にやれるのかという。やり方はどうあるのということまで言うと,極端な例に言えば授業料を上げるという話までいいく。だからもっと弾力的に考えるようなものがこれからの時代,授業料を上げることが僕はいいとは思っていないのですけれども,いろいろな意味で「今後に向けて」のところ辺りから,もっと弾力的にこういうものを,いろいろな資金だとかそういうものを活用した,もっと国際的な連携だとか大学連携だとかいろいろなものによって大学院教育が発展することを考えるだとか,そんなようなものがあっていいような気がしました。
 意見でした。


【有信部会長】 

 知識基盤とか知識集約という議論は,もっと別のところできちんといろいろやられているので,そこをほじくり返すのはやめましょう。


【川端委員】 

 単語は余り使わない方がいいと思いますよね。知識集約とか。


【有信部会長】 

 いや,知識基盤と知識集約というのは,ある意味で概念的に違う。むしろ将来に向けてSociety5.0の到来というのは確かにおかしくて,これはむしろ実現という形になるのだろうと思います。
 最後のところは,これは別に逃げ道を用意はしませんということで,今川端委員が御指摘になったように様々な手段,施策を用いてこういうことをやるべきだということが裏にあるという理解ですね。だから授業料を上げても構わないし,それをやると自分で沈没するかもしれないし,だけど様々な資金の循環は多分だんだん変わってきていて,アメリカでこの前ジョンホプキンス大学にブルームバーグさんがとんでもない寄附をして,学生全て,授業料を払えないような優秀な学生は全てそれでサポートするということになったようですけれども,そういう形でお金の回り方はだんだん変わってくると思うのですよね。あれも1,000億単位の,何千億か単位の寄附だったと思います。だから,そういうことで国内は多分状況は違いますけれども,違う形で回るような循環を作っていかないといけないと。これは大学も努力しなければいけないし,産業界も努力しなければいけないという話だと思います。
 分かりました,今の点についてはそれぞれポイントについては検討したいと思います。では大島委員,どうぞ。


【大島委員】 

 取りまとめいただきまして,ありがとうございます。少し細かいことで申し訳ないのですが,3点程あります。まず4ページの「「知」のプロフェッショナルを定義する必要性」ということで,例えばということで「社会変化の方向の一端として」と挙げられているのですけれども,その中でSociety5.0であったりグローバリゼーションについては、文章中で強調して挙げられています。しかし,例えば一番目に挙げられているSDGsについては,余り言及されていないのかなというイメージを持ちました。私も国語能力がないので恐縮ですが,6番で併せて今後のSociety5.0を先導する人材という箇所などで,SDGsを念頭になどで少しSDGsのことも触れていただけるとありがたいかなと思いました。これが1点目ですね。
 あと2点目は,5ページの「普遍的なスキル,リテラシーのいずれも高い水準で備えていることに加えて」ということで,これも言葉の問題ですが、「高度な英語力を含むグローバル化に対応したコミュニケーション能力」,この高度な英語能力というのは何かというのが分かりにくいということと,ここで言っているコミュニケーション能力というのはもちろん英語ということもありますが,多様な分野・立場の人と協働しながら、例えば合理形成していくような,そのような高いコミュニケーション能力ということだと思います。したがって,英語の能力ではなく、どちらかというと高いコミュニケーション能力の意味だと思います。最後に付け加えられたマネジメント能力とも関わってくるかもしれないです。この文章ですと、単に英語を話せればいいというようなイメージになるので,少しお考えいただけるとありがたいです。
 最後に1点。これも細かいことで非常に恐縮ですけれども,44ページです。ここに「子育て中の教員へのサポート体制」と書いてありますが,ワークライフバランスの中で出産・育児ということも非常に大事です。しかし,これからは介護のことも大事になってきます。ワークライフバランスの中では,どちらかというと出産・育児を一般にさすと考えられるがちですが,子育て中だけではなくて、例えば介護であったりとか,最近は癌などで働きながら通院していくという体制にもなりつつまります。そういう観点も入れていただけるとありがたいかなと思います。
 以上です。


【有信部会長】 

 最後のワークライフバランスのところは単純に出産だけの話だけではないと,そういうことですね。それは当然。それから2番目の,確かにこれは書き方の順番が「高度な英語力を含む」と書いてあるのでそう取られるのかもしれませんが,ここの主眼は高いコミュニケーション能力ということで,つまり高度な語学力というのは高いコミュニケーション能力がないと高度な語学力は身に付かないということですね,構造的に。だからそれで「含む」とやってしまったのですけれども,そもそもコミュニケーション能力とは何かと,流暢な英語が喋れればコミュニケーション能力があるかというとそういうことではないというぐらいの常識は持ってこれは書いているのだと思うのですけれども,ここのところは,ではもう少し分かりやすくする。おっしゃるようにコミュニケーション能力ということがポイントではある訳です。
 それからSDGsというキーワードはどこかでまた入れるという話は,それは少し考えます。他に御意見ありますか。
 どうぞ。


【加納委員】 

 非常によくまとめられていて,今後の課題,やるべきことというのが見えてくる資料になっているかと思います。せっかく中身がかなり充実しているというところから,3ページのところにどちらかというとこの成果をうまく利用してくれという大学や産業界へのメッセージがここに書かれていると思うのですけれども,少し弱い印象を受けました。最後の3行,4行の部分ですけれども,「本審議まとめの内容を踏まえ」というところから「大学院が直面する課題の解決に力を尽くすことを強く期待したい」というと少し弱い感じがしていて,この内容を踏まえて積極的にこの改革に取り組まれることを期待する,ぐらいの表現にした方が委員を含めたメッセージが込められるかなという印象を受けました。皆さんの御意見も伺えたらと思います。
 それから,これは後の議論になると有信委員長からお話しがありましたけれども,体質改善ということと需要というところに少し違和感を感じていて,今は悪いから改善しなければいけないのだという表現に聞こえてしまうので,今も決して悪くはなくて,2040年に見合った教育に改革をしていかないといけないということだと取ると,少し体質改善的な表現は余りよろしくないかなという印象を受けました。
 以上です。


【有信部会長】 

 この3ページの最後のところは,具体的にはどんな表現にすればという案がありますかね。


【加納委員】 

 どこかにここで述べた大学院改革の在り方に対する答申を踏まえて各大学,産業界が積極的に大学院教育改革に取り組まれることを期待するという表現の方がいいかなと思いました。取組ということがここで出てこなければいけないと思っています。


【有信部会長】 

 分かりました。他に御意見はありますか。それでは最後のメインイベントではないけれども,この表題,これは先ほど川端委員からも指摘があったり,何人かの方々からも体質改善という言葉に御指摘がありましたけれども,ただシステム改革と言う程にはシステムという観点でいろいろ議論が十分尽くされていなかったところもあるので,本当は改善は少し弱いかという気もしますけれどもね。御意見があればどうぞ。どなたからでも。
 それから堀切川委員からは,サブタイトルも体言止めでない方がいいという話でしたね。
 どうぞ。


【室伏副部会長】 

 「体質改善」という言葉ですけれども,これは簡単に「改革」ではいけないでしょうか。


【有信部会長】 

 ここがなかなか改革,大学院教育改革というと今までさんざん言葉として出てきているのと,それからこれは大学院教育の体質改善という言い方をすると,本当は大学院のシステムの中で教育研究というのがあって,研究を支えるためのシステムのところにも一応ここは切り込んではいる訳ですよね。だから単純に教育の体質改善というと少し不足かなという気はしますよね。だから,そういう意味で改革という言葉の方がいいかもしれないのだけれども,何の改革と書くか。そこが問題ですよね。どうぞ。


【宮浦委員】 

 体質改善ですけれども,イメージとしてすごく体質が悪いという感じが……。今いかに体質が悪いかみたいなニュアンスが出てしまいますので,体質改善はどうかなという。タイトルですので,改革あるいはシステム改革とか,少し平凡でも体質改善は,悪しき体質の改善みたいな感じになるとどうかと思います。


【有信部会長】 

 どうぞ。


【平野大学改革推進室長】 

 事務局として原案を考えた立場から,どういうプロセスでこうなったのかということを少々申し上げたいと思います。先ほど,部会長の方からお話しがございました。大学院教育改革という言葉につきましては,平成17年以来数度使われております。今回これまで御議論していただく中で,非常に私共としても,また委員の皆様としても,私として共有していただいたのは,大学院教育というものについては各国から累次言われているにも関わらず,非常に取り組むべき点が多いという点において,それは極めて楽観視できない状況にあるのだと。であるので,この9ページのあたりのグランドデザイン答申を打ち込んだ部分にあっても,単に改革ということでは弱いのであって,体質改善とも言えるような取組という形で強く出していこうという経緯があったと承知してございます。
 その意味においては,悪しき体質なのかということについてはいろいろな物の見方というのはあるかと思うのですけれども,そういう悪しきか悪しくないかはともかくして,大きく大学院教育が変わっていかなければいけないと。その強いメッセージをどのように出したいのかというところについて,私共としても悩んでいるところでございまして,そこについてはそのようなこともお含みおきの上で御議論いただければ幸いでございます。


【有信部会長】 

 どうぞ。


【岡島委員】 

 お作法がよく分かっていないので,もしかすると片仮名がだめかもしれないのですけれども,アップグレードみたいな,アップデートみたいな,そういう何かポジティブなワードがあるといいのかなと思いました。


【有信部会長】 

 どうぞ。


【永里委員】 

 悪しき体質の改善ということを含ませた表現なのではないですか,これは。要するにそれぐらいだめですよと。だからきちんとやってくださいという意味のタイトルなのではないのですかね,これ。いや,改革といったらずっといつも改革,改革なものですから。アップグレードも非常にいいとは思うのですけれども,問題は今の大学院が問題を抱えているよということを浮き彫りにするために,事務局は体質改善という言葉を使ったのではないかと,そう思いました。私は皆さんの御意見に賛成しますので,これでいいという訳でもないのですけれども,それを際立たせるのが目的ではなかったのかなと解釈しています。


【有信部会長】 

 多分,他の方々の心配は,もちろん体質改善が悪いと言っている訳ではないのだけれども,一般的に体質改善という言葉がある訳ですね。様々なところで使われている。で,それとの類比で体質改善ということだけが頭に入って来るので,体質改善,しかも改善というと要するに一歩一歩というか,もちろん一歩一歩やらなければいけないのだけれども,一歩一歩では弱いかという印象も多分受けているのだろうと思うのですよね。どうぞ。


【高橋委員】 

 たたき台に。大学院教育は単語としてもう変えられないのですよね。


【平野大学改革推進室長】 

 一応,大学院教育についての。


【高橋委員】 

 そうすると,大学院教育の機能変革とか体質改善だとすると多分,永里委員がおっしゃっていた意味だとすると,ダブルクォーテーションか何か付けた方が良くて,もう少し私としてはきょう最後の議論でもいま一つ分からなかったのですが,今までもきちんとやってきたけれども,もっとやるのだよねという順行的なお話なのか,ここまでのものが結構まずいところもあるのでがんと変えていくという話なのか,そのトーンがタイトルに出るべきだと思っております。それで言うと私は後者で,いろいろ課題があるのだろうと。そこは踏みしめた上で変えるところは変えていきましょうということをきちんと出した方がいいのではないかと思っています。機能という意味では,そういう言葉は役割を変えていくというのは便利な言葉だなと思うので,機能変革とかどうですかというたたき台です。


【有信部会長】 

 何ていう言葉。


【高橋委員】 

 機能ですね。大学院教育の機能変革。


【有信部会長】 

 機能か。認識は後半の高橋委員の認識で結構だと思います。様々な改革の手を打ったけれども,まだまだ手を打たなければいけないということなのだけれども,機能改革。どうぞ。


【川端委員】 

 意見だけ。日本語が達者じゃないから意見だけです。高橋委員が言われるみたいに,資料2で見たら,ど真ん中の博士離れどうするのという話になっていますよ。だからいいものを一杯くっつけても,博士が入ってこないようなこのシステムをどうするのというので,根本的な話に立ち戻りましょうみたいな立ち位置になっているのかなと思って最初の体質改善,機能もそうですけれども,抜本的なとか,何かそこまで言ってしまってもいいような。だめ? 本格的とか,いろいろな人が大好きだけれども,何か改革という単語につながっているのだろうなという気はしますけれどもね。その前の表現は,ちょっと。
 それと同時に,次のサブのサブに,資料2の下に書いている2行もずっと気になって,同時に考えていただければいいのですけれども,Society5.0の到来と2040年頃の社会変化に対応するための「知」のプロフェッショナルが,この後の諸外国と遜色のない水準といわれても,これまた遜色ないのかと思いながら,ここも少し考えていただければと思います。


【有信部会長】 

 遜色ない水準という心は,先進国の中でPHDの比率が人口当たりの比率で見ても遜色があるので,せめてそこまではという思いが入っている訳ですよね。
 どうぞ。


【川嶋委員】 

 アイデア出しだけなので,採用するしないは更に検討していただければ。余り抵抗感がないのは革新とかという言葉を使うのですけれども,先ほどの片仮名はどうですかという御質問がありましたけれども,片仮名を使うと例えばリ・インベンションとか,そういう言葉もいいのかなと思ったりしました。


【有信部会長】 

 とりあえずいろいろある意見は全部。どうぞ。


【小西委員】 

 目次を見ますと,「本審議まとめ」では,第3章が中心で,その3項では「大学院教育の改善方策」とあるのですが,ここでは,ほとんどが「在り方」となっています。非常に簡単に言えば,大学院教育の2040年を見据えた在り方というのが,「本審議まとめ」の内容に沿った表題なのかなと思いました。これに沿って,リカレント教育についても,リカレント教育の在り方,としていただいた方が良いと思います。


【加納委員】 

 いいですか。


【有信部会長】 

 在り方か……。


【加納委員】 

 今,私も小西委員の意見に賛成です。在り方という,ほとんどがあるべき姿がこの中に書かれているのでそういう表現がいいのかなというのと,先ほどから英語,横文字にするとという話がありますけれども,2040年にフィットするような教育に変えていくというところで,この資料はどちらかというと2040年の教育としての在り方を書いていると思われますので,そういう表現の方がいいかなと。横文字で言うとフィットネスみたいな形で,40年にフィットした教育に変えていくというイメージでいいかと思いました。


【有信部会長】 

 在り方と書くと,今度は何かムーブメントの感じが出ないので,その方向に持っていくという,この矢印が出てこないことになってしまうというところも少し考えないといけないかなという気はします。確かに在り方ということではあるのだけれども。どうぞ。


【室伏副部会長】 

 今,加納委員のお話の中に出てきた,「在るべき姿」の方がいいかなと思います。小さな部分で議論をしているようで済みません。


【有信部会長】 

 皆さん,それぞれごもっともですけれども,ここは少しダイナミックな形になっていないと引っ張れないですよね。あるべき姿を示しますと言って,それが固定的に示される訳ではなくて,ここに書いてあることだけで完璧な訳でもなくてというのがあるので,そこをこれが完璧であるというような示し方にはなかなかできないから,ある動きの中の途中でどの方向に動いていくかと,こういう感じにしたいなというのは私の個人的な感覚ですけどね。どうぞ。


【藤原委員】 

 皆様に感化されて,では私も何か言っておこうかなと思います。僕は正直言って,体質改善でいいように思っています。これぐらい言った方がいいと思っています。タブルクォーテーションを付けた方がいいのであれば付けてもいいと思いますけれども,いいのではないかなと。むしろ副題の方が弱くて,需要に応えてはいかんでしょうと。需要というか社会を作っていくという,何かにアジャストするというのではなくて更に作っていくという方向を出せば,副題と合わせれば,体質改善もそれほどおかしくないのではないかなと思います。


【有信部会長】 

 なかなか最後にいい意見が出たような気がしますけれども,要するに将来,未来を牽引するという,将来を作っていくとか,そういう欲求に応える教育改革という形でサブタイトルを考えるということで,大体の線は今頂いた意見を参考にしながら最終的には決めましょう。ということで,今の最後のところでサブタイトルはもう少し見直した方がいいと思いますので,それは見直すということでやっていきたいと思います。
 他に何か御意見はありますか。どうぞ。
 どうぞ。


【加納委員】 

 今さっとネットで調べたら,大辞林の体質改善の意味は,時代に即応した体質に組織の変革をするという意味もあるということですので,体質改善でいいかなと改めて思いました。


【有信部会長】 

 それでは,一応いろいろ意見を頂きまして,ありがとうございました。それを踏まえて最終的にまた調整をさせていただいて,今後の議論に反映できるようにしておいていただければと思います。
 ここでもういいんだよね。あと事務局から報告事項があればよろしくお願いします。


【平野大学改革推進室長】 

 本日の議題は以上ということでございます。本当に活発な御議論を頂きまして,まことにありがとうございました。冒頭にもお話がございましたとおり,大学院部会といたしましては,次回1月10日午前10時から12時で今期においては最終回という予定でございます。また詳細は追って御連絡をさせていただきます。
 審議まとめにつきましては,まさに取りまとめのフェーズということでございます。きょうの中でかなり御意見が出てきているところでございます。もし特段のということで御意見があればということでございますけれども,12日,来週の水曜日ということで事務局にお送りをいただければ,部会長と共に御検討をさせていただきたいと思います。御意見については,公表されることが前提ということでお送りいただきますようにお願いを申し上げます。
 またいつものお願いでございます。郵送を希望される委員の方につきましては,付箋に「郵送希望」ということを書いて置いておいていただければと思います。また勤務先の方にお送りをさせていただきたいと思います。次回,議論を部会としてまとめさせていただきまして,大学分科会の方に提案をするという流れでございますので,よろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。


【有信部会長】 

 どうぞ。


【高橋委員】 

 資料3は次回やるのですか。資料3の要旨の部分は。


【平野大学改革推進室長】 

 基本的にはきょう資料2,資料3,御意見を頂きました。基本的には本文をどうピックアップするかという部分でございますので,部会長とよく相談して対応させていただきたいとは思っていますが,次回これについて特有の時間が取れるかということについて,また改めてそこで議論して次回がない訳でございますので,御意見があれば今のうちにお送りいただいた方が大変助かります。


【有信部会長】  ということで,本日も活発な御議論をいろいろありがとうございました。これで閉会とさせていただきます。


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