資料8−3

各大学院における「大学院教育振興施策要綱」に関する取組の調査結果の概要について

平成19年7月

 文部科学省においては、平成17年9月5日に中央教育審議会答申「新時代の大学院教育」等を踏まえ、平成18年3月30日に「大学院教育振興施策要綱」を策定した。
 本調査結果については、既に本年1月に開催された中央教育審議会大学分科会大学院部会(第37回)において概要を公表しているが、今回は調査結果の全体について取りまとめたものである。

○ 調査方法等

【調査結果のポイント】

1.博士の学位授与の円滑化に関する取組状況

  •  博士の標準修業年限内での学位授与率(平成17年度)…平均42.6パーセント
    • 分野別内訳
      人文科学7.1パーセント、社会科学15.1パーセント、理学46.1パーセント、工学52.8パーセント、農学52.9パーセント、保健56.2パーセント、家政31.7パーセント、教育20.4パーセント、芸術32.3パーセント、その他38.7パーセント
  •  博士の学位授与の円滑化に関する取組を行っている研究科の割合…85.8パーセント

2.補完的な教育プログラムの策定状況

  •  他の大学等からの入学者の割合
    修士課程・博士課程(前期)30.3パーセント、5年一貫制の博士課程61.3パーセント、博士課程(後期)30.8パーセント、医歯獣医学の博士課程48.0パーセント、専門職学位課程75.7パーセント
  •  他の分野からの入学者の割合
    修士課程・博士課程(前期)12.8パーセント、5年一貫制の博士課程19.5パーセント、博士課程(後期)9.3パーセント、医歯獣医学の博士課程12.6パーセント、専門職学位課程35.8パーセント
  •  全学的又は一部の研究科等で策定している大学の割合…35.5パーセント

3.大学院学生に対する経済的支援に関する取組状況

  •  何らかの支援の実施又は検討を行っている大学の割合…95.3パーセント
    (取組状況)
    •  内部資金によるティーチングアシスタント(TA)やリサーチアシスタント(RA)の雇用を実施している大学の割合…60.8パーセント
    •  大学独自の奨学金制度の実施…52.5パーセント 等
    •  大学院全体のTA学生数73,809人(大学院在籍者の29.0パーセント)
      (うち、基盤的経費等による雇用は98.2パーセント)
    •  博士課程のRA学生数10,076人(博士課程在籍者の13.5パーセント)
      (RA全体に対する競争的資金による雇用は44.9パーセント、基盤的経費等による雇用は53.7パーセント)

4.リカレント教育の実施状況

  •  平成18年度の社会人入学者の割合…修士課程10.5パーセント、博士課程30.7パーセント、専門職学位課程39.8パーセント
  •  リカレント教育の取組を実施又は検討を行っている大学の割合…72.3パーセント
    (取組状況)
    • 主に社会人を対象とした専攻など学位取得を目的としたコースを設置…27.4パーセント
    • 学位以外の修了証を授与する教育プログラムを実施…10.9パーセント
    • 企業と連携して開発した社会人を対象とした教育プログラムを実施…6.1パーセント

5.専門分野ごとの自己点検・評価の実施

  •  「大学院教育振興施策要綱」策定後、全ての研究科又は専攻で実施した大学の割合…40.4パーセント
  •  自己点検・評価を実施した大学のうち、報告書や大学広報誌、ホームページ等で自己点検・評価の結果を公表した大学の割合…74.4パーセント

6.外国人学生、教員の受入状況

  •  外国人学生の割合…17.1パーセント
  •  外国人学生の受入に関する取組を実施している大学の割合…65.2パーセント
  •  外国人教員の割合…本務者の3.5パーセント、兼務者の6.8パーセント
  •  外国人教員の受入に関する取組を実施している大学の割合…32.1パーセント

7.その他

  •  研究指導委託による受入・派遣学生数…受入853人、派遣1,369人
  •  社会人に対する特別の入学者選抜を実施している大学数…412大学
  •  社会人に対する特別の入学者選抜による平成18年度社会人入学者の割合…修士課程6.5パーセント、博士課程15.3パーセント、専門職学位課程11.2パーセント
  •  長期・短期在学コース実施大学数…長期:85大学、短期:52大学
  •  連携大学院実施大学数…111大学