「教員が授業内容・方法を改善し向上させるための組織的な取組の総称。その意味するところは極めて広範にわたるが、具体的な例としては、教員相互の授業参観の実施、授業方法についての研究会の開催、新任教員のための研修会の開催などを挙げることができる。」
注)中央教育審議会「我が国の高等教育の将来像」答申(平成17年1月)
「FD…は知識イコール専門分野を素材に成り立つ学問の府としての大学制度の理念・目的・役割を実現するために必要な「教授団の資質改善」または「教授団の資質開発」を意味する。」
「FDは一般には広義と狭義の解釈が成り立つ。広義には、広く研究、教育、社会的サービス、管理運営の各側面の機能の開発であり、それらを包括する組織体と教授職の両方の自己点検・評価を含む。
狭義のFDは主に諸機能の中の教育に焦点を合わせる。…教育に関するFDは総論的には教育の規範構造、内容(専門教育と教養教育)、カリキュラム、技術などに関する教授団の資質の改善を意味する。」
注)有本章著『大学教授職とFD』(平成17年 東信堂)
「…FDの焦点を定める必要がある。FDを当面、…大学の機能不全を克服するための大学教員の資質開発に焦点を置くならば、専門知識の細分化によって機能不全になりつつある大学教育に焦点を結ばざるを得ない。…すなわち、FDの焦点の一つは、「学識論」の展開であり、学問の統合の探求である。」
「FDには、次のような活動がある…
上述を見ればわかるように、FDは大学教員個人の資質開発を基礎とするが、必然的に各教員個人を超えて、教授団としての取組みを必要とする。その意味で、FDを「教授団資質開発」といわなければならない。」
注)絹川正吉、舘昭編著『学士課程教育の改革』(平成16年 東信堂)
高等教育局高等教育企画課高等教育政策室
-- 登録:平成21年以前 --