個人の事情に応じて、できる限り柔軟な履修を可能とする観点から、弾力的な仕組みとすることが必要ではないか。
職業や家事等との兼ね合いにより、通常の修業年限在学する学生よりも1年間または1学期間に履修する単位数が少なく、修業年限を超えて在学することが予定され、それを各大学にあらかじめ認められた上で在学する正規の学生であり、各大学の定める要件を満たして卒業・修了することにより、学位等を取得することができる者、ということでよいか。
大学は、本来、学生が計画的に履修を行い学位等の取得を目指す場であることにかんがみ、各学生の希望を考慮しつつ、各大学において、あらかじめ学生が在学できる最長年限を学則等で定めることとしてよいか。
その際、期限を定めないで在学し履修することを希望する学生については、学位等の取得よりも学ぶこと自体を重視していると考えられることから、科目等履修生として受け入れることが適切であると考えてよいか。
(注)現行制度上、大学院修士課程には「長期在学コース」を設置することが可能であるが、これは、大学が2年以上の修業年限の教育課程を編成し、学生は当該修業年限に応じて在学することが前提となっているものであり、現在検討している仕組みとは異なるものである。
より柔軟に履修できるようにする観点から、年間修得単位数は、各大学が必要に応じて定める範囲内において、学生が毎年自由に登録できることとし、年によって修得単位数に大きな相違が出てもよいこととしてよいか。
米国においては「Part-time Student」や「Special Student」の名称が使用されている。「パートタイム学生」、「社会人学生」、「長期在学生」、「特別学生」などの名称が考えられるが、どのような名称がふさわしいか。
大学院、大学(学部)、短期大学に導入することが考えられるのではないか。ただし、導入の判断は、各学校が、各々の教育課程の目的や教育方法・内容を考慮して行うべきではないか。
高等専門学校は学年制であることから、単位制を取らない限り、現状のままでは導入は困難と考えられるのではないか。
設置基準の適用や私学助成の算定上の取扱い方として、学生を定員外の扱いとする、または、定員内の扱いとすることが考えられるが、正規の学生として受け入れる以上、定員内の扱いとすることが適切と考えられるのではないか。
定員内の扱いとする場合には、1.在学年限をふまえて、一定係数を掛けて控除する、2.通常の修業年限にあたる初期の在学年限分を計上する方法などが考えられるが、どのような方法が適切か。また、学生募集の際に、通常の修業年限在学する学生とは別の枠を設けることについて、どのように考えるか。
7を踏まえ、設置基準を満たした上で、各大学が各々の実状に応じて判断し、適切な配慮を行うことでよいか。
修業年限を超えて在学することにかんがみ、各設置者は、学生の負担軽減への配慮をした上で、各々の判断により適切な方法で徴収することとしてよいか。
その際、徴収総額については、通常の修業年限在学する学生との均衡の観点を考慮する必要があると思われるがどうか。
高等教育局高等教育企画課
-- 登録:平成21年以前 --