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平成5年度以降の高等教育の計画的整備について(答申)(平成3年5月17日 大学審) |
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高等教育機関が,本来期待されている教育機能を十分に発揮するためには,まず,一人一人の教員が教育指導能力の向上に努めることが基本であることはいうまでもない。
このため,欧米の大学で広く普及している教員の教授内容・方法の改善・向上への取組み(ファカルティ・ディベロップメント)を,我が国でも本格的に導入していく必要がある。大学院に教授方法に関する授業科目を開設するなどの工夫も考えられる。
また,教員の教育活動に対する意欲を向上させるためには,教員の業績評価に当たって,研究上の業績に加えて教育上の優れた業績についても,これを積極的に評価することが重要であり,各大学等で実情に応じた適切な評価方法を具体的に検討することが求められる。
さらに,社会人を教員として積極的に採用することにより,大学等と社会の交流を拡大し,大学等の教育に刺激を与えることが期待される。
教員の教育活動を補助し,学生に対するきめ細かな指導を行うためには,ティーチング・アシスタントの積極的な活用も期待されることから,その導入のための具体的な支援措置を検討する必要がある。 |
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21世紀の大学像と今後の改革方策について(答申)(平成10年10月26日 大学審) |
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(別紙1)…多岐にわたる教育の改善方策についての本審議会の提言を受け,各大学においては様々な取組が進められてきた。平成10年7月に公表された「大学におけるカリキュラム等の改革状況について」の文部省調査によれば,平成9年度までに全体の9割以上の大学が科目区分や必修・選択科目の見直し等を実施しているほか,全体の9割以上の大学が授業計画(シラバス)の作成を行っている。その他,少人数教育の実施,ティーチング・アシスタントの活用,学生による授業評価の導入,セメスター制の採用等,教育の質的向上のための様々な具体的取組が進展してきている。 |
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新時代の大学院教育−国際的に魅力ある大学院教育の構築に向けて−(答申)(平成17年9月5日 中教審) |
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研究者等の養成の場合と同様の要素に加え,これまで脆弱であった教育を担う者としての自覚や意識の涵養と学生に対する教育方法等の在り方を学ぶ教育を提供することが求められる。このため,例えば,ティーチングアシスタント(TA)等の活動を通じて,授業の実施方法や教材等の作成に関する教育などを実施することが考えられる。 |
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博士課程(後期)レベルにおける優れた人材の育成を行うため,博士課程(後期)在学者等を対象とした修学上の支援の充実を図ることが重要である。これまで,日本学術振興会の特別研究員事業,及びTA(ティーチングアシスタント)・RA(リサーチアシスタント)等としても活用できる競争的研究資金の拡充等を行ってきており,これを引き続き推進することが必要である。今後は,これらに加え,進学意欲を持つ優秀な学生が経済的な事情から進学を断念することがないよう,大学院受験前など可能な限り早期に,奨学金や授業料免除などの経済的支援制度が受けられるか否かを判断することができる措置について検討する必要がある。 |
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