ア |
子どもの読書活動の推進における学校の役割
学校においては、従来から国語などの各教科等における学習活動を通じて、読書活動が行われてきており、子どもの読書習慣を形成していく上で大きな役割を担っている。
例えば、学習指導要領においては、小・中学校の国語科で、児童生徒の発達段階に応じて、「楽しんで読書しようとする態度を育てる」ことや「読書に親しみものの見方や考え方を広げようとする態度を育てる」ことなどを目標としている。
また、各教科、特別活動、総合的な学習の時間を通じて、児童生徒の調べ学習など多様な学習活動を展開していくために、「学校図書館を計画的に利用しその機能の活用を図り、児童・生徒の主体的、意欲的な学習活動や読書活動を充実する」こととしている。
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イ |
児童生徒の読書習慣の確立・読書指導の充実
児童生徒の読書に親しむ態度を育成し、読書習慣を身に付けさせるため、既に8,000校を超える学校で実践されている「朝の読書」や読み聞かせなどの取組を一層普及させる。また、学校において推薦図書コーナーを設けたり、卒業までに一定量の読書を推奨するなど各学校が目標を設定することにより、学校や家庭における読書習慣を確立するよう促していく。
また、児童生徒の自主的な読書活動の一層の推進を図るため、学校図書館を活用した指導の充実、教職員の指導力の向上など必要な措置を講じていく。
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ウ |
家庭・地域との連携による読書活動の推進
子どもの読書活動を支援していくため、学校が家庭・地域と連携して子どもの「生きる力」をはぐくむ読書活動を推進するモデル事業を行う。また、各地域で参考となるような事例の紹介・普及を図り、地域が一体となった子どもの読書活動の一層の推進を図っていく。
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エ |
学校関係者の意識高揚
子どもの読書活動に資する取組を推進していくため、学校図書館の活用や読書活動の促進方策について、先進的な取組に関する情報交換や研究協議などを行うことにより、司書教諭をはじめとする学校関係者の意識の高揚を図っていく。
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オ |
障害のある子どもの読書活動の推進
障害のある子どもが豊かな読書活動を体験できるよう、盲学校、聾学校及び養護学校における障害のある子どもの読書活動支援について、検討を進める。
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カ |
幼稚園や保育所における子どもの読書活動の推進
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幼児期に読書の楽しさと出会うため、幼稚園や保育所において、幼稚園教育要領及び保育所保育指針に示されているように、幼児が絵本や物語などに親しむ活動を積極的に行うよう、教員及び保育士の理解を促進する。あわせて、幼稚園・保育所で行っている未就園児を対象とした子育て支援活動の中でも、読み聞かせ等を推進する。
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幼児期において子どもが絵本等の楽しさと出会う上で、読み聞かせ等を行うことも重要であることから、幼稚園、保育所等において、保護者等に対し、読み聞かせ等の大切さや意義を広く普及する。
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異年齢交流において、小学生・中学生が幼稚園・保育所の幼児に読み聞かせを行うなど、子どもが絵本等に触れる機会が多様になるよう工夫する。 |
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