教員養成部会  特別支援教育作業部会(第3回)議事録

1.日時

令和8年3月13日(金曜日)10時00分~12時00分

2.場所

WEB会議

3.議題

  1. 特別支援教育を担う教師の養成等について
  2. その他

4.議事録

【國分主査】  おはようございます。御参集いただきまして、ありがとうございます。定刻となりましたので、ただいまから第3回中央教育審議会初等中等教育分科会教員養成部会教職課程・免許・大学院課程ワーキンググループ特別支援教育作業部会を開催いたします。どうぞよろしくお願いいたします。
 本日は、進行資料のとおりの流れに基づきまして、議事を進めさせていただきます。
 では、早速ですが、議題の1に参ります。まず初めに、特別支援学校教諭の免許制度や教職課程、幼・小・中・高の教職課程における特別支援教育の在り方に係る方向性について事務局より御説明いただいた後、意見交換の時間をとりたいと思います。
 それでは、事務局から御説明をお願いします。
【酒井特別支援教育企画官】  事務局、特別支援教育課特別支援教育企画官の酒井でございます。私から資料1に基づきまして、特別支援学校教諭の免許制度、教職課程、幼・小・中・高の教職課程における特別支援教育の在り方に係る方向性について御説明をさせていただきます。資料を共有させていただきます。
 資料1につきましては、前回の会議で、幼・小・中・高の教職課程の方向性、特別支援学校教諭の免許制度、教職課程の方向性について資料を事務局から御提示し、御議論をいただいたというところでございます。これにつきまして前回の会議で様々、各委員の先生方から出ました御意見等を踏まえまして、修正をさせていただいてございます。修正した点を中心に御説明をさせていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
 まず3ページをお願いしたいと思います。3ページでございますが、黄色にハイライトしているところが、特に前回から修正をした点でございますので、御覧いただければと思います。前回の会議で、幼・小・中・高の教職課程における特別支援教育に係る方向性ということで御議論をいただいたところでございます。この前回の内容につきまして、前回御議論いただきました前回会議の主な御意見については、資料2としておまとめしておりますので、適宜御参照いただければと思います。
 前回の中で、まず、幼・小・中・高、いわゆる基礎免部分に当たりますけれども、基礎免部分の特別支援教育に関わる充実の方向性ということで、共通に学ぶべき内容の方向性について、おおむね各委員の皆様方から御賛同、大きな方向性については一致をしているかなと思ってございます。その中で様々御意見いただいた点を中心に修正をしてございます。
 この3ページの上の共通に学ぶべき内容の右側でございますが、まず現行のコアカリキュラムで示している内容について、以下のような内容を共通で学ぶべき事項とすべきということで、前回の会議では、例えばICF(国際生活機能分類)の考え方であったりとか、それを踏まえて障害の社会モデル、合理的配慮の提供等を踏まえるべきではないかという御意見を賜っていたり、また、交流及び共同学習の理解に関しても、しっかりと学んでいただいたほうがいいのではないか、そういった御意見も賜ってございました。
 また、1単位を仮に2単位に増単できたとしても、全てを学ぶことが難しいということなので、特別支援学校のセンター的機能を適切に活用でしたり、医療・福祉など関係機関と連携をすべきという御意見も賜っておりましたので、その旨を追記しております。
 他方で、従来、この「特別の支援を必要とする幼児、児童及び生徒に対する理解」という科目の中で、「障害はないが特別な教育的ニーズのある幼児、児童及び生徒の把握や支援」という内容も取り扱ってきたところでございます。この内容について、今回、新たに「教育における多様性の包摂」という事項を設け、その中で適切に取り扱っていただいて、この「特別の支援を必要とする幼児、児童、生徒に対する理解」というのは、いわゆる障害という意味の特別支援教育に重点を置いた科目とすべきではないか、そういった御意見も賜っていたというところで追記をしてございます。
 また、上の段の左側でございますが、こちらはまた新しい御提案でございますが、この「特別の支援を必要とする幼児、児童及び生徒に対する理解」という事項名につきましては、教職課程を履修する全ての学生に対して合理的配慮の提供、基礎的環境整備に対する理解がこれまで以上に進むようにという趣旨が分かるように修正してはどうかというところを御提案させていただければと思ってございます。
 また、3ページの下段でございますが、基礎免許状の強み専門性として学ぶ内容についても、前回様々な御意見をいただいてございました。その中では、例えば視覚障害等、特別支援学校の対象となっているような障害種に対する専門性についてもしっかりと勉強するような機会があってもいいのではないか。
 また、幼・小・中・高のいわゆる障害のない子供の指導に当たっては、集団性による指導というのが前提になりますが、そのような特徴を踏まえた特別な支援を必要とする子供たちへの指導の考え方についても強み専門性として各大学の中で学んでいってはどうか。さらには関係機関と連携して、就園、就学前から卒業までの切れ目のない支援に関して理解していただくような内容も、強み専門性として取り扱うということも考えられるのではないかと御意見を賜ってございました。こういった点を追記したというところでございます。
 続きまして4ページを御覧いただければと思います。4ページ以降が特別支援学校の免許制度、教職課程に関する論点についての資料でございます。4ページは前回の会議で御提示をしている資料になりますけれども、前回の会議の中でも各委員の先生方から、資料の中ほど、黄色のハイライトにありますけれども、特定の障害領域に深く専門性を追求していくという教師や、複数の障害領域にわたる総合的な専門性を持つような教師、そういった教師が学校の中で、それぞれ強み専門性を持って教職員集団が構成されているのではないか、そういった御意見を多数いただきました。
 そういった趣旨を追加させていただくとともに、5ページを御覧いただければと思います。この5ページにつきましては、前回、各委員の皆様方から、今申し上げたような趣旨を様々いただいておりました。そういった中で、少し図示化をしてみました。これからの特別支援学校の教師というものは、複数の障害領域にわたる専門性を基盤に置きつつも、特別支援学校の教育に係る幅広い総合的な専門性を持つ教師や特定の障害種に関する深い専門性を持つ教師など様々な強み専門性を持つ教師がチームとして機能することが重要であって、そういった中で三角形の図にありますけれども、ブルーの部分である特定の障害領域に深い専門性を持つ教師もいれば、複数の障害領域にわたり総合的な専門性を持つ教師というのが、それぞれのいわゆる目指すべき教師像というか、キャリアプランに沿って追求していくということが考えられるのではないか。
 上に矢印がついていますが、その上で各委員の皆様方から御意見をいただきましたけれども、この専門性をより深化させていくためには、高度な専門性を身につけるために、例えば修士課程レベル、専修免許状の取得等、そういったものを目指しながら高度な専門性を追求していくということが考えられるのではないかということをイメージしました。
 一方で、この緑の部分がございますが、「学び続ける特別支援学校の教師としての基礎能力」については、まさに全ての特別支援学校の教師を目指す学生が養成課程の中で身につけていくということが必要である。その中では教科指導、学級経営に関する専門性、特別な支援を必要とする子供たちの理解、指導に関する専門性、さらには障害の種類等に応じた教育の専門性、その際には複数の領域の専門性を基盤とした重複障害の子供たちの教育にも対応できる専門性、こういったような専門性が必要であって、その際には特別支援学校の教師として求められる省察的な実践力、省察と実践を繰り返しながら、自ら課題を発見し、そのそれぞれの学校の課題解決に向けた取組を進めていく、そういったような省察的な実践力が求められるのではないかというようなところを記載してございます。
 さらには、そのベースには、幼・小・中・高、そして特別支援学校を通じて共通で身につけるべき期待される基礎能力が当然あって、そこは基礎免許部分でも充実をすることを記載してございます。いわゆる障害の社会モデルとか、合理的配慮の提供とか、基礎的環境整備に対する理解とか、これは校種をまたいで全ての教師に求められる能力である。そういったようなことをイメージできるようにということで、この5ページの資料を新たに追記をさせていただいたというところでございます。
 続きまして6ページを御覧いただければと思います。そういった中で、この養成、採用、研修を通じまして教師の育成イメージでございますが、特にこの養成課程においては、上のところの2つ目の丸でございますけれども、黄色でハイライトしました。大学や学生の自立的なカリキュラムデザインで、自らが目指す特別支援学校の教師像に沿った学修に取り組むというようなことが求められているのではないかというところでございます。その中で、養成段階も、教師本人が目指す教師像・キャリアプランに沿った学修を実現していくということも重要でしょうし、その際には、まさにその省察と実践を繰り返しながら考えていくというような力を身につけていくということが必要になろうというようなところでございます。
 さらには、養成段階で身につけた専門性をまさに入職後とか、適切に各採用段階、任命権者の中で、どういった強み、どの免許領域を取っているかとか、そういったことをしっかりと引き継いで、本人が目指す教師像とか、キャリアプランに沿ったキャリアが採用後にも実現できるような、まさに人事配置等も考慮していただくということが必要になろうということで、追加してございます。
 続きまして、7ページを御覧いただければと思います。そういったことを踏まえまして、今後の方向性に関する論点でございます。前回からの修正点を黄色ハイライトをしてございます。特に右側でございます。大きな方向性については、おおむね御賛同いただいていたかと思いますが、やはり前回の会議で出ましたとおり、特定の障害領域を深く学んでいくことにも対応していくことが必要であろうと。また、前回の会議の中でも、そのためにはカリキュラム全体に余白を持たせて、大学、学生の自律的な判断による学修を可能にできるような制度設計が必要ではないかというところで、そういった旨の修正をしているところでございます。
 そして、8ページを御覧いただければと思います。具体的な教職課程の見直しのイメージというところでございます。左側が現行、右側が見直しの方向性でございます。まず、右側、見直しの方向性でございますが、特別支援教育に関する科目でございますけれども、この科目面については前回からおおむね御提案をさせていただいたとおりの内容でございます。その中では、現行の第一欄に相当する「特別な支援を必要とする幼児、児童又は生徒の理解及び教育に関する科目(仮称)」でございますが、この中で、ここの黄色のハイライトは前回の会議の御意見等を踏まえて、例えば前回、この2段のそれぞれの障害領域別で学んでいただく心理、生理、病理等、あと全体の役割分担をしっかりするために、4つ目のポツは、障害の状態等に対する基本的な理解というところで、障害の基本的な理解を果たしてもらう教科であるということを分かりやすくするために修正等しているところでございます。
 また、資料の2段目でございますが、ハイライトするのを失念しているのですが、特別支援教育に関する科目の中で、「障害の種類及び状態等に応じた教育に関する科目(仮称)」ということで、状態も明記をさせていただいてございます。この中では、「障害のある幼児、児童又は生徒の心理、生理及び病理」と「障害のある幼児、児童又は生徒に対する指導法」、これを両方バランスよく構成する科目であるというところを明示するために、少し修正をさせていただいているところでございます。
 さらには、総合的な演習のところにつきましては、前回の会議でも御意見いただいておりました。例えば特別支援学校の教師がそれぞれ特別支援学校の中で、御自身がどういうような教師像を担っていくか、そういった教師としての役割、チームとして特別支援学校の指導を担っていくというような、学校運営への対応を含むという趣旨を明示させていただいているところでございます。その上で、前回会議では明示してございませんでしたが、最低修得単位数というところも少し御提案をさせていただいてございます。前回の会議でも、例えば第一欄科目については、従前から2単位を4単位にすべきではないかという御意見も賜っていまして、前回の会議でもそういった御意見をいただいてございます。そういったところを踏まえまして、このいわゆる新一欄科目については最低修得単位数は4単位とするというところでございます。
 全体としまして、今回、一種免、二種免を統合した基礎的な免許状としていくという趣旨でございますので、全体としては現行二種免相当の16単位にさせていただいてございますが、今回、第一欄を4単位、第二欄を6単位、第三欄の教育実習の現場の負担や、基礎免許状部分で特別支援学校等での実習を検討いただいているというところもありますので、そういった状況を加味しまして2単位。さらに、総合的な演習に関しては2単位にしてございますが、この中では余白が必要だという御意見もいただいておりましたので、各欄の最低単位数を積み上げた場合、実は余白として、今、2単位分が生じているという状況でございます。その中で合計としましては、最低16単位と言いつつも、大学や学生の自律的なカリキュラム判断、デザインの判断で必要な学びを構成していただくというような設定にしていってはどうかというところでございます。
 ただ、この余白ということでございますが、全く免許取得に関係ない科目では、当然、難しいところがございますので、特別支援教育に関する科目の修得に限ることとしてはどうか。もともと法律でそのように書いていますので、そこは少し分かりやすくするために、ここの資料にも記載をさせていただいているところでございます。その上で新二欄でございます。「障害の種類及び状態等に応じた教育に関する科目(仮称)」は、授与を受けようとするそれぞれの特別支援教育領域について、それぞれ以下の単位を修得するというところで、視覚障害、聴覚障害に関しましては、「心理、生理及び病理」に関する科目を1単位以上、これは現行と同様でございますが、「指導法」に関する科目2単位以上を含む、合わせて6単位以上を修得するものとするとしてはどうか。また、知的障害、肢体不自由、病弱に関しては、「心理、生理及び病理」に関する科目1単位以上、「指導法」に関する科目2単位以上を含む、合わせて3単位以上としてはどうか御提案させていただくというところでございます。
 こういったことを踏まえまして、全体、最低修得単位数16単位というところになっておりますが、資料の8ページの上の少しオレンジ囲みのところ、仮に複数領域を取得する、努めるものとするということを前回会議から御提案させていただいてございますが、4領域の免許を取得するとした場合、計算上は、どの領域を取るかによって組合せ、必要な単位数は変わってまいりますが、例えば視覚障害か聴覚障害を取って知的障害、肢体不自由、病弱を取るという4領域を取得する場合には、少なくとも23単位以上、5領域全て取ると29単位以上の単位数の取得が必要になるというところでございます。そういった中で、複数領域を取ることで必要な特別支援学校の教師として必要な基礎的な能力をしっかりと学んでいただいて、ただ、全体として16単位ということで、様々な取り方がありますので、裾野を広げていくという趣旨にも対応できるような制度設計としていくというところでの御提案でございます。
 続きまして9ページをお願いできればと思います。9ページは教育職員検定における取扱いの見直し案でございます。いわゆる現職教師が教育職員検定を通じて免許を取得する等を想定した場合でございます。上欄は教育職員検定で特別支援学校免許状を取得していない先生方が、特別支援学校免許状を取得したいという場合でございます。これについては、今回、一種免許状、二種免許状を基礎的な免許状として統合するというところでございますので、そういった統合をするという前提の中で、最低修得単位数については全体としての単位の再構造化等の方向性を踏まえまして、現在6単位とありますが、4単位としていってはどうかというところと、一度特別支援学校の教員免許状を取得している先生方が領域を追加したいという場合が下の欄でございますが、これについては免許法施行規則に基づいての対応となりますけれども、これについても今回、一種免許状、二種免許状を基礎的な免許状に統合するというところですので、基礎的な免許状を統合するということで、現行の二種免許状の考え方を踏襲したような必要勤務年数、単位数等の定めとしてはどうかというところの御提案でございます。
 さらには、この特別支援学校、そして小・中・高で特別支援教育を担う教師の実践力を向上していく。省察と実践を繰り返すという中においては、例えば、大学時代の教職課程の学びだけとか、いわゆる法定研修等だけということでは難しいということで、様々な人事上の仕組みというのも検討していただくことが必要なのではないかと考えています。現行、小・中・高の教師について、全ての教師に採用後10年以内に複数年、何らか特別支援教育の経験をしていただくということを要請しているところでございますが、一歩進んで特別支援学校の教師、小・中・高で特別支援教育の中核を担う教師へのお願い、人事上の配置のお願いということで、こういったことが考えられるのではないかという御提案でございます。
 資料10ページ左側、特別支援学校については、特別支援学校の教師には特別支援教育のスペシャリストとしての専門性の向上に加えて、やはり教科指導力、学級経営力、これをさらに向上していくということが期待されるということ。さらには、特別支援学校の教師には地域の小・中・高の特別支援教育を支えるという役割も期待をされるところでございます。そういったことを踏まえまして、左側の1つ目の矢羽根ですけれども、公立の特別支援学校の全ての教師が、原則として採用後10年以内を目途として小・中・高の教師を経験する。いわゆる人事ローテーションの一環として小・中・高との人事交流を経験してはどうか。特別支援学校の教師を小・中・高に派遣することで、小・中・高の特別支援教育の専門性向上を図るともに、特別支援学校の教師の教科指導力、学級経営力の向上を併せて実現してはどうか。
 他方で、小・中・高の特別支援教育を中核で担うことが期待される教師を人事交流として、特別支援学校で受け入れることになると考えます。その中では様々な専門性を持つ教師が特別支援学校の中にも配置をされるということです。人事交流を通じまして、特別支援学校の教師が、小・中・高における状況の理解を深めることでセンター的機能の効果的な支援の強化ということも期待されるのではないか。そして、特別支援学校の管理職の登用に当たっては、小・中・高との人事交流の経験を考慮するなど幅広い職務経験を持つ者を登用するというようなことも考えていってはどうかというところを考えています。
 右側でございます。小・中・高側にとっては、特に特別支援学級や通級の指導を担当する教師については、長期にわたり特別支援教育を中核として活躍する教師が多数いらっしゃる。一方で、当然、人事の中で通常の学級を経験しながら、特別支援教育に携わって、その専門性を向上していくということも考えられるところです。特別支援教育、通級による指導を担当している教師のうち、今、特別支援学校免許状を保有している者は約3割程度というところでございます。さらに、特別支援学級の臨時的任用教員の割合が高い。長期的な視野に立って計画的に育成・配置されているとは言いがたい現状もあるというところでございます。そういった中で、公立の小・中・高の全ての新規採用教員がおおむね10年以内に特別支援教育を複数年経験するよう人事上の措置を講じることを求めているところですが、その上で特別支援学級、通級による指導を長期にわたり中核として担うことを期待する教師については、採用後10年以内に特別支援学校の教師を経験するような人事ローテーションを組んでいただくということも考えられるのではないか。
 他方で、この人事交流は当然、特別支援学校と小・中・高の先生方が、まさに1対1で交流するということになりますので、特別支援学校の教師を小・中・高で受け入れることで、小・中・高等学校においても特別支援教育の指導体制、専門性の向上というものを期待されていくのではないかというところでございます。従来から小・中・高の管理職の登用に当たっては、特別支援教育の経験を含めて総合的に考慮することを要請しておりますが、この点を改めて任命権者等にお願いしていってはどうかというところでございます。
 下のほう、小さくアスタリスクで何点か留意事項みたいなものも記載してございます。採用10年以内を目途と記載してございますが、当然、これは各地域、学校の実情を踏まえて実施するという前提になると思っています。また、例えば採用後10年を経験した人は、もうやらないというわけではなくて、10年経験した人が人事交流の対象になるということも十分考えられて、ただ、なるべくいわゆる主任とか、中核的な位置づけを担われる前に人事交流を経験するほうが、より効果的ではないかというところを考えているところでございます。その際には、人事交流する際には、やはり本人の適性、将来のキャリア形成、これを踏まえた適切な交流先というのも当然必要になると思います。そして、そのためには、従前以上に都道府県の教育委員会の中で特別支援教育の担当部署と教職員の人事担当部署と連携を進めるとともに、都道府県教委と市区町村教育委員会の中においても、適切に連携をしていくということが重要になってくるのではないかというところを留意事項として記載をさせていただいてございます。
 資料11ページ以降は、参考資料でございますので、前回と同様でございますが、1点、新たに調査結果が出ておりますので、簡単にまとめた資料を追記させていただいてございます。17ページ目にありますけれども、先般、文部科学省のほうで令和7年、最新の教師不足に関する実態調査結果というものが出てございます。これは既に公表して文部科学省のホームページ等でも公表させていただいているところでございますが、教師不足は学校種を問わず、全体として非常に高い教員定数に対する教師不足の状況が生じているというところでございますが、特別支援学校においてはその割合が少し高い状況が、残念ながら生じてしまっているという状況があります。
 また、先ほど述べた小・中・高の特別支援学級の臨時的任用教員の割合が高いという状況でございますが、これも教師不足に関する実態調査の中で行っているところでございますが、これについても同様の結果が出ているというところでございます。また、特別支援学校の教師は、正規教員の割合が比較的低く、臨時的任用教員の割合が高くなっている傾向もあるというところでございます。他の校種に比べますと少しその割合、臨時的任用教員の割合が高くなっているというところがございます。そういった中でも特別支援学校の教師の確保をどういうふうにしていくかというのが喫緊の課題になっているというところが最新の調査結果でも出ているというところです。
 事務局からの説明は以上となります。御審議のほどよろしくお願いいたします。
【國分主査】  ありがとうございました。
 では、事務局より御説明のあった内容につきまして、11時55分頃までをめどに意見交換したいと思います。御意見のある方がいらっしゃいましたら、Zoomの挙手ボタンを押していただくようにお願いいたします。私から順に御指名をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。いかがでしょうか。
 それでは、小林秀之先生、お願いします。
【小林(秀)委員】  国立特別支援教育総合研究所の小林です。御説明をありがとうございました。4点ほどお願いできればと考えております。
 まずスライド3枚目の幼・小・中・高等学校の教育課程における特別支援教育に係る方向性について、御提案いただいた内容について、これまで議論を重ねておりますので異存はございません。ただ、3ページの下段にございます基礎免許状の強み専門性として学ぶ内容にある最後のところですが、特別支援学校教諭免許状取得に係る教職課程科目の履修等をもって強み専門性とすること、このことについて少し気になっていることがございます。大学に籍を置いているときは、いわゆる教務委員を務めることが多かった経験から、課程認定が少し気になっております。特別支援学校の教員免許状用の科目が教職科目にもカウントできると認識しているところですが、教職科目と特別支援学校の教諭免許状用科目の課程認定は、これまで別々に行われてきました。ただ、どちらも免許科目ですので、1回の課程認定で終了することが大学の先生方の労力低減にもつながるのではないのかなと期待しているところです。
 2点目をお願いします。スライド6枚目、特別支援学校の教師の資質能力の育成イメージについては、2の採用段階において養成段階で身につけた専門性を入職後に活用できるよう、学びの履歴の引き継ぎも検討、と示していただいております。ここにありますように、養成段階と採用段階の計画的な体系化、一体化の方向性を強く主張していただければと願っているところです。これまでも学びの履歴の1つとして、障害領域別の免許状があったかと考えておりますけれども、同じ自治体の同年度の採用において、視覚障害教育領域の免許状を有している卒業生が知的障害特別支援学校に配置され、視覚障害教育領域の免許状を有していない新規採用者が視覚障害特別支援学校に配属されるというような、ちぐはぐな人事配置をこれまでも見聞きしてきました。養成段階と採用段階の一体化への理解をより深めていただけると大変うれしいと考えているところです。よろしくお願いいたします。
 次に3点目、スライド8枚目になります。特別支援学校教諭の教職課程の見直しイメージにおいて、現行の二種免許状を受けて最低履修単位が16単位ということの御説明がございました。このことについて例えば視覚障害教育領域と知的障害教育領域を合わせて取得しようとすると、17単位が必要になるかと思います。また、現在でも一番多い履修パターンの知肢病の3領域の取得でも17単位が必要になるかと思います。今回の改正においては、特別支援学校教諭免許状を取得しようとする者は、複数の特別支援教育領域の免許状を取得するように努めるものとするとありますので、複数領域が取得できる立てつけとするためにも、最低履修単位数は17単位以上とすべきではないのかと、個人的には考えているところです。
 4点目、スライド10枚目の公立特別支援学校と小・中・高等学校の人事交流を通じた教師の専門性の向上についてです。特別支援学校の教員の教科指導力や学級経営力の向上、あるいは地域の小・中・高等学校の特別支援教育を支える役割がメリットとして示されております。この人事交流に関する設計については強く賛同しているところです。視覚障害特別支援学校は、47都道府県中37府県で1校のみの設置となっていること、それから、視覚障害は低発生障害と称されることも考え合わせますと、特別支援学校と小・中・高等学校の人事異動は、なくてはならない制度ではないだろうかと考えているところです。また、これまでも特に視覚障害教育関係者が望んでいたシステムですので、このことを強く推し進めていただければと切に願っているところです。
 以上です。お時間、ありがとうございました。
【國分主査】  小林先生、ありがとうございました。
 では、次に池田先生、お願いします。
【池田委員】  よろしくお願いいたします。山形大学の池田です。御説明いただき、ありがとうございました。議論を踏まえて改正いただいて、おおむね賛成というところで、ありがとうございました。
 私から3点ほど意見させていただければと思います。最初はスライド3のところなのですけれども、共通に学ぶべき内容といったところで、コアカリキュラムの中にも実際入っているところではあるのですけれども、この共通に学ぶべき内容のところに自立活動の要素といったところは非常に重要になってくるかなと考えています。用語として自立活動という文言を入れる入れないは、また考えていくところ、必要かなとは思うのですけれども、まず、子供たちの困り感に対して、困難に対してどのように考えていくかといったようなところの基礎的な考え方というのは、この辺りで学んでいくことが必要なのではないかなと考えているところです。
 通常の学級に多く在籍すると考えられている発達障害ですとか、情緒障害、言語障害に関しては、具体的障害名、出されて基礎的に学ぶということを書かれていて、そちらは賛同なのですけれども、ただ、前回議論にも出たように数は少なくても確実に通常の学級の中にいる障害種といったところに対する理解もやはり重要で、そのためにはまず障害といったところの前に、まず子供たちそれぞれの学習上とか生活上の困難を教師がまずしっかりと見つけること、その行動の背景を、どのようなところにあるのかというところを考えるといったような子供たちの捉え方、考え方というのがまず大事なのではないかなと考えています。この考え自体は、自立活動の指導といったところに通ずるものなのですけれども、自立活動の指導という具体的に名称を入れるかどうかは別としても、このような考え方というところは、ここでしっかりと押さえておきたいなと考えているところです。
 もう1点は同じスライドなのですけれども、基礎免許状の強み専門性として学ぶ内容といったところの最後のところに、就学前から卒業後までの切れ目のない支援というところ、書かれているのですが、この辺りに関係機関との連携ということが書かれているのですが、ぜひそこに家庭といったところも入れていただきたいなと思っています。こちらもコアカリキュラムで家庭との連携の重要性といったところは書かれているところではあるのですが、ただ、障害があることを前提として就学してくる特別支援学校と異なり、通常の学校では、そもそも障害かどうかとか、そういったところからやはり家庭と共通理解を持って子供たちを中心としながら一緒に指導、支援を考えていくということがとても大切になってくるかと思いますので、特に家庭といったところとの連携といったことを強調してもいいのではないかなと思っているところです。
 3点目はスライドの5になります。今回、免許取得のいわゆるハードルを下げて、間口を広げているといったところなのですけれども、そうなりますと、より一層、やはり養成だけではなかなか専門性の担保ということは、もちろん難しくなってきますので、養成、採用、研修の一体化というのがより一層求められてくるかなと考えています。大学の養成課程と現職研修の接続といったところ、先ほど小林委員からは採用のところの接続のお話もありましたが、あそこも含めまして養成と採用と研修のこの接続というところを今後より一層、しっかりと考えていかないといけないなと考えています。例えば大学と現職研修を一体的に運用するなど、そういったところの様々な工夫ということは、今後検討されていくべきかなと思っております。
 以上です。
【國分主査】  ありがとうございました。
 そのほか、いかがでしょうか。武居先生、お願いします。
【武居委員】  武居です。では、お先に私から幾つか御質問というか、意見をさせていただきたいと思います。
 まず1点目ですけれども、おおむね全体の方向性というのは賛同するところではありますけれども、細かいところで、例えば特別支援学校の免許に関して、従来は一欄、二欄、三欄、四欄という名前がついていて、それぞれの指導法とか、教育課程とか、どの科目がどのカテゴリーに入るのかというのが非常に分かりやすくなっていたかと思うのですけれども、今回は大きく4つは4つですけれども、2つに分かれていて、その科目がそれぞれどういう科目なのかというのを分かりやすくするために、その授業構成の例えばモデル、こういう授業はここに入る、こういう授業はここに入るというような全体のモデルを示していただけると、養成段階の大学では今のカリキュラムを少し変えながら、この新免許法に対応できるものが作られるのかなと思いますし、課程認定の際にもいろいろなやりとりを比較的軽微に済ませることもできるかなという気もしますので、その辺りを出していただけると大変ありがたいなと思います。それが1点目です。
 それから、2点目は、先ほど話もありましたが、5ページ目のあの三角形の図のところなのですけれども、この免許法の改正によって特別支援学校の教壇に立つ、そこの間口を広げる、あるいはスタートラインに立てる先生をなるべく多くする。そこは非常に賛同できるところですし、ぜひ進めてほしいところではありますけれども、その上に乗っている青の部分、特定の障害領域に深い専門性を持つ教師というこの青の部分、この部分は恐らく養成段階ではプラスアルファの授業や講義を取って積み重ねることもありますし、それから、実際に採用された後の研修等で積み上げていくところもあると思います。ここの部分を積み上げても、その積み上げたことを示す免許だったりとか、サーティフィケーションといったらいいでしょうか、そういうものがないので、形にならないというところがあって、その上の専修免許がどういうふうに位置づくのかというのが見えにくいかなと思いました。複数障害領域にわたるというところは、領域が増えていくことが目に見えて分かりますし、どの領域、いろいろな障害種についての専門性を持っているのだということが分かるのですけれども、その青の部分の専門性を担保するものがないので、その辺りのモデルも示していただきたいなと思いました。これが2点目です。
 3点目は人事交流の件です。これも県と市町村との人事交流については、非常に推し進めるべきだと思いますので賛同するところです。ただ、特別支援学校の多くは県立で、小中学校の多くは市町村立ですので、そことのやりとりというのがなかなか難しい自治体や県もありますので、例えばこういうふうにやったらうまくいっている。もう既にやっていてうまくいっているという好事例のようなものも出していただけると、なかなか進んでいない自治体、県などは積極的に進めることができるのかなと思います。
 あともう1点は、小・中・高校で採用された者が10年以内に特別支援学校を経験するということですけれども、そうなると免許を持っていない状態で特別支援学校に行くということは、特別支援学校の免許保有率が下がってしまうという懸念もあるかなと思いますので、その辺りの工夫とか、あるいは免許を持っていないのに特別支援学校に行くことでの特別支援学校の教育の質の低下みたいなことにつながってしまうと、何のための人事交流かということになりますので、その辺りの制度設計も少し丁寧にしていただくと、人事交流も進むかなと思いました。
 4点目は、毎回、話をしていることですけれども、免許に必要な単位数が減っているので、そうなると課程認定の必要な大学教員数、あるいはその教員に何が求められているのか、授業を担当する教員にどのような内容を求められているのか、あるいは授業をする教員の専門性というか、専門とその教員が担当する授業との関係性を示すもの、いわゆる業績ですか、そういうような関係性というのが、これによってどのように変わるのかというのは、恐らく大学の養成段階では非常に気にしているところですので、ここでのワーキングの議論ではありませんけれども、課程認定についても決まったことについては教えていただけると大学としては早く準備ができるかなと思いました。
 以上4点です。ありがとうございました。
【國分主査】  ありがとうございました。
 では、谷口先生、お願いします。
【谷口委員】  ありがとうございます。丁寧な御説明をいただきまして、ありがとうございます。また、これまでの議論を踏まえた形での案の御提案もいただきましたことにもお礼を申し上げたく存じます。私からは4点、感想のようなことも含めましてお話しをさせていただければと思います。
 まずは、通常の免許も今回変わりますけれども、より特支は大きな枠の変更等もあって、大変大きな変革だなと感じておりますが、総じて賛同している次第でございます。まずは3ページ目になりますけれども、通常の学級に8.8%も特別な支援を必要とする子供たちがいるという現状におきまして、小・中・高の教職課程の特別支援に関する科目が強化をされたということは、現実に即した対応として非常に賛同するところでございます。内容的にも社会モデルの考え方ですとか、センター的な機能という通常の学級の先生たちが知っておくべき事項が、学ぶべき内容として入っているというところも適切と感じている次第でございます。
 2点目でございますが、特別支援学校の免許について、深刻な教員不足への対策として必要単位数が減らされたということに関しましては、より多くの学生が特別支援学校教員免許取得の入り口に立つことに貢献できるのではないかと感じております。ただ、同時に学び続けないと立ち行かない領域であるということは、間違いのないところでございます。養成する段階や入職の初年次教育において、キャリアプロセスの間、絶えず学び続ける姿勢の基盤を育むということがとても重要になってくると感じております。
 また、専修免許状の考え方とも重なるところかと思いますけれども、大学における学び直しの機会を充実していくということも、この研修と言えるかどうかは分かりませんけれども、キャリアの中で重要な位置を占めてくるのではないかということも感じております。
 3点目でございます。障害の種類と重度も多様化している中で、特別支援教育というのが1つの正解がない教育領域であるということをこれまでの議論の中で痛感しております。全てを十全にカバーするということは、基本的に不可能である中で、余白がある制度設計という、私の感覚ではとても斬新に思われる制度設計になっており、とてもよいのではないかと感じております。教師本人の志向性ですとか、あるいは強みというもの、また、養成する大学の独自性や強みというものが生かされるのではないかなと思っている次第です。結果として大きなレベルで特別支援教育の教員集団として、多様性に対応していく体制づくりにつながることが期待されると思っております。
 最後は人事ローテーションのところになります。この人事の交流に関しましては、今後、準ずる課程の子供たちが、さらに特別支援教育に入ってくるということが予想される中で、特別支援学校の先生方が教科の指導力の向上をしていくということは、本当に喫緊の課題ではないかと感じているところでございます。私の専門領域の病弱においても、基本はやはり準ずる課程でございますけれども、教科の指導力の課題を時々耳にすることがございます。そうした意味でも、この人事交流が特別支援学校の先生方の教科指導力向上につながることを期待しているところでございます。
 また、一方で、小・中・高の先生方が特別支援学校に異動することについては、個人的な直感として、少し不満の声も上がるかもしれないということを少し感じているところがございます。ただ、結果としては、交流によって、この特別支援教育に関する実践的な知識だけではなくて、特別支援の先生方が子供に向き合う姿勢ですとか、発達を保証していこうという思いから、深いレベルで何かを学ばれる先生方もたくさん出るのではないかなということも感じているところでございます。そうしたことを考えますと、特別支援学級や通級の担当以外の先生にとっても、特別支援学校での経験というのがとても有意義になりそうにも思います。希望制ということも1つ考えられるかと思うのですが、こうした特別支援を担当していない方にとっても、何か機会が保障されるということが組み込まれてもいいのかなと感じている次第でございます。
 以上でございます。
【國分主査】  どうもありがとうございました。
 それでは、安田先生、お願いします。
【安田委員】  よろしくお願いします。まずは人事交流のところからお話ししたいと思います。インクルーシブ教育システムが大変進展してくる中で、現場でもやはり小・中・高校と特別支援学校の垣根を外していく方向性が求められているなと思っています。例えば盲学校、ろう学校から高校に入っていく生徒たちもいますし、逆に小・中・高校から特別支援学校にいらっしゃる生徒もいます。そういう意味では、都道府県と区市町村の垣根といいますか、バリアをできるだけ下げていくということは、とてもこれから必要なのではないかなと思っています。障害のある子、またはグレーゾーンの子、困り感のある子は、どこの教育の場を選ぶかというのは非常に多様になってきているので、その辺りがとても大事だと思っています。
 ただ、人事交流に関して、採用10年間ぐらいをめどにということがありますが、現場として、果たして10年目までに特別支援学校で採用された人を小・中学校に輩出できるかという現実問題的には、本当に大丈夫だろうかという懸念もあるところです。東京都では異校種期限付異動という3年間の異動と、今、1年間のモデル事業が始まっていますが、3年間の異動の中で、3年間の期限付の中で受入れが、先生方が非常に力を発揮してくださったり、また、力をつけて小・中学校に戻っていく姿も幾つか拝見したところです。バリアを低くすること、小・中学校と都道府県のシステム的にもてこ入れが必要なのではないかなと思っております。これが1点目です。
 2点目です。単位数の削減について検討され、こちらが間口を広くするということで、できるだけそのスタートラインに立つことを重視しているということは、とても賛同しております。ただ、免許を持っていることで専門性があるというふうに、分かりやすいですけれども、内容についてはやはりきちんとしたものが必要だと思うので、教職課程の中で重なりの部分をいかにうまくスムーズに、全てがきちんと網羅されるように教育課程を組んでいただけるかというところが、これからの課題かと思っています。
 質問にも、または提言というか、提案にもなりますが、3点目として特別支援学級の免許、いわゆる特殊免許の保有率が3割程度というお話を伺いました。この辺りの保有率の向上は何か手だてがないものだろうか、または現職の教員の免許取得に向けて有効な手だてがないだろうかというところが課題に思っています。せっかく特別支援学級を希望して入級したお子さん方が、初任の先生や臨時的任用の先生に対応してもらっているという事案もよく聞きますので、この辺り、やはり地域で育つ特別支援が必要な子供が不利益を生じないようにできたらいいなと思います。
 4番目は、最終的に教師不足への質問で、もしお分かりになることがあったら教えていただきたいのですが、いわゆる特別支援学校には臨時的教員、臨時的任用教員の割合が高いこと、または不足率が高いことについて何か原因となるものがあったら、御存じでしたら教えていただきたいと思います。
 以上です。
【國分主査】  ありがとうございます。
 今の最後の点は何かありますか。
【酒井特別支援教育企画官】  特別支援教育課でございます。最後の点は、実は子細に分析をできているわけではないので、我々としても特別支援学校独自の分析をしていく必要はあるのではないかと考えています。
 また、後ほどまたコメントさせていただきたいと思うのですが、人事制度自体は、都道府県によっても考え方がかなり異なっている。特別支援学校では、臨時的任用教員が、今増加をしていっている。人事上、いわゆる在籍者数が増加をしていっているのに対して、正規で採用しようとすると、今後恒常的にずっと増加を見込んだ上で採用しないといけない。
 ただ、少子化との兼ね合いもありますので、そういう辺りで、もしかしたら都道府県の教育委員会が二の足を踏んでいるという可能性もあるかもしれませんし、そういったところは、子細に我々も今後、各都道府県教育委員会ともコミュニケーションをとりながら、現状を把握し、改善策みたいなものも一緒に考えていければと考えてございます。
【國分主査】  ありがとうございます。
 よろしいですか。ありがとうございます。では、葉石先生、お願いします。
【葉石委員】  葉石です。よろしくお願いいたします。
 これまでの議論を踏まえまして、丁寧にそれらを酌み取って御提案いただきまして、感謝申し上げます。それぞれの内容について基本的には賛同いたします。これまで何名かの委員の方もいろいろなことをおっしゃっていただいておりますので、私から少し細かい点になりますが、何点か申し上げます。
 まず3枚目の幼・小・中・高教職課程における特別支援教育についてです。この中でICFの考え方を踏まえたというところ、今回、新たに加えていただいたというところです。このICFというものについてなのですけれども、この後に社会モデルという言葉が続いております。インクルーシブ教育システムの構築に向けたICFの考え方というのは、障害の社会モデルや合理的配慮に関わる非常に重要な内容なのでということで、私、前回、指摘をしたのですけれども、その障害の考え方には疾患を起点として考える医学モデルというものと、人を取り巻く社会のバリアに着目する社会モデルというのが、まず基本的にある。ICFは、それらの統合モデルというふうに説明されます。
 特別支援教育には、その障害に対する周囲の理解を求めていくという内容も当然必要なのですけれども、疾患等との向き合い方を身につけるという内容の両者が大事な中身となってきます。特に障害にいかに向き合っていくかという部分に関しては、今回、その重要性を改めて強調しています自立活動の内容と重なってくるものです。また、特別支援教育は、そういったような観点から、医療、福祉等と関連する専門機関との連携というものの上に成り立つというところがあります。そう考えますと、障害の社会モデルという言葉を使うことで、特別支援教育の理解に偏りを生じさせることがないように配慮するということも必要なのかなと思います。そのため、この部分を表現する際に、障害の医学的側面と社会的側面の統合モデルとしてのICFの考え方云々といったような表現をするといったことも考慮してよいかと思います。
 次に、特別支援学校教諭の教職課程についてです。まず新しいその第一欄と第二欄の関係ですけれども、一欄が特定の障害種に限定されない内容を扱うという点で基礎、二欄が障害種に応じた内容という点で応用というふうな関係で捉えるということができるかと思います。この一欄の必要な事項の3点目の含む内容に、自立活動の意義及び理論というふうにありますが、この理論という表現が少し重いかなと思ったというところがあります。含めることの具体については、コアカリキュラムで明確にするものとは思いますけれども、ここは自立活動の具体的な指導法の基礎として学ぶものという位置づけが分かるように、自立活動の意義と内容といった程度にとどめておくということも考えたほうがいいかなと思いました。なお、現在の学習指導要領解説、自立活動編においても、自立活動の理論という言葉までは使っておりませんので、その重みを感じたというところです。
 教職課程を担当する教員の専門性についてです。必要な事項の4点目、特別支援学校の4点目に視覚障害、聴覚障害、知的障害、肢体不自由者及び病弱者並びに医療的ケア児が挙げられています。二種免相当の単位数への圧縮の一方で、その教職課程の質の保証を考えていかなければなりません。これは先ほど武居委員からも関連する指摘がありましたが、具体的には課程認定の条件をどのように考えるかということに、特に養成大学としては気になるところではあります。
 現在の幼・小・中・高免の特別支援に関する科目では、コアカリキュラムによって5障害プラス発達障害を網羅して取り扱うことというふうになっていますが、課程認定においては、そういった網羅的な専門性をその担当者には求めていません。特別支援学校の教職課程、一方で特別支援学校のこの教職課程に関しては、幼・小・中・高免の特別支援の科目とは違う専門科目としての重みがありますので、この部分の担当教員には十分な専門性を求める必要があると考えます。ただ、そのような教員、1人でそういったものを網羅できる教員というのはおりませんので、オムニバスを組むといった工夫が大学としては必要になってくると思いますので、このような条件については、教職課程の質の保証の点から早めに開示していただく必要があるかと思います。
 また、自律的なカリキュラムデザインということに関してです。その大学、学生による自律的なカリキュラムデザインの余地をどのように創り出すかというのは、これは非常に大事な視点、観点だと思います。ただ、この免許課程の単位数のこの構造というものを見てみますと、新しい教職課程の4つの欄が最低必要、最低修得単位数というのは合計14単位であって、16というところからすると余白2単位分がある。これは大学が独自に、あるいは学生が独自に考える余白になり得るのだということだと思うのですけれども、ただ、先ほども小林委員も指摘しておりましたように、例えば知肢病の3領域ですと17単位となって、この余白というのは簡単に埋まってしまうというところがあって、大学によっては最低限のところでいいと考えると、余白は生じないというようなことが事実上起こってしまうというところがあります。
 ここの部分をきちんとこの大学、学生に学びのデザインを任せるのを保証したいということであれば、4つ目の欄の特別支援教育の実践に関する総合的な演習というところの自由度を高めておくという必要があるのかなと思います。そうしますと、現在、その提案の中身に、特別支援学校の教師の役割、チーム学校運営の対応を含むというただし書きがついておりますけれども、そこを外すということもあっていいかなと思います。ちなみに、その第一欄に必要な事項の2つ目の内容というのは、少なくとも現在の特別支援学校教諭免許状のコアカリキュラムでは、第一欄の2枚目に経営的事項として含められている内容になりますので、そちらでも十分扱い得る内容ということになるので、ここの部分は省いてもいいかなということです。
 最後にスライドの5枚目と10枚目に関することです。10枚の公立の特別支援学校と小・中・高等学校の人事交流を通じた教師の専門性向上という中身があります。上の囲みの3点目に関することで、ここの内容と直接関係するわけではないのですが、1点申し上げます。小・中学校では、特別支援学級の臨時的任用教員の割合が高く、長期的な視野に立って計画的に育成、配置されているとは言いがたい現状があるというふうなこと、先ほども御指摘がありましたが、というところですね。この点について、確かにそのとおりだと考えます。そういった中で、例えば私の所属する大学の特別支援教育を専攻する学生の最近の動向というのを見ますと、特別支援のコースにいながら、通常の学校での特別支援教育に携わりたいとして、教員採用の試験を小学校で受験するという者が一定数おります。
 また、その中で近年、大学院で受ける奨学金について、修了後、教員になる場合、その返還の必要がなくなる制度ができましたので、大学院進学を視野に入れる者が以前と比べますと増えてきております。これは教員の専門性を高める機会としては非常に重視していくべき動向だと思います。しかし、採用試験合格者に対する大学院在学期間中の名簿登載猶予の制度というのは、自治体によっては採用試験で合格した校種の免許の上申を条件としているというところがあります。そのため、本学の卒業生の中には、小学校での特別支援教育に携わるために大学院で特別支援教育の専門性を高めたいと希望しているにもかかわらず、小学校免許の上申ができるコースのほうへ進学せざるを得ないという事態が生じています。名簿登載猶予の条件の意味というのは確かに理解はできるのですけれども、通常の学校の特別支援教育に関わる教員の専門性を高めていく、そういった教員養成というものを考えていかなければいけないという現状から、考え方を柔軟にしていただけるとありがたいかなと思う次第です。
 以上です。
【國分主査】  ありがとうございました。
 では、小林繁先生、お願いします。
【小林(繁)委員】  ありがとうございます。これまでの議論を丁寧に踏まえていただいた今回の提案につきまして、おおむね賛同いたします。その上で2点、感想も踏まえて御意見申し上げます。
 まず1点目はスライド3ページ目の幼・小・中・高等学校の教育課程のところですけれども、共通に学ぶべき内容について充実していくことが必要だということ、大いに賛同するところです。先ほど池田委員からもありましたように、自立活動についての理解の内容が含まれていることは大変に重要なことだと考えています。小学校、中学校の特別支援学級や通級による指導を担当する教員ももちろんのことですけれども、通常の学級の担任の中でも、特別支援教育コーディネーターを担当する教員もおります。やはりそういった中で、発達障害、あるいはそのほかの障害についての障害の理解をするということもそうですけれども、自立活動の理解をしていくということは大変重要なことだと考えています。
 それから、2点目はスライド10ページの人事交流のことについてです。学校現場の状況を見ますと、特別支援学級や通級による指導を担当する教員の専門性を高めることは喫緊の課題だと考えています。その課題を解決するために特別支援学校と小・中・高等学校の人事交流を活性化させることは本当に意義のあることだと思っています。小・中学校の立場からすると、センター的機能を活用して特別支援学校の教員から指導、助言を仰ぐときに、小・中学校の特別支援学級や通級による指導のその現場の状況を分かってもらった上でお話をいただけると、指導、助言が浸透しやすいのかなと思います。ですので、特別支援学校の教員が人事交流で特別支援学級や通級による指導を経験することは、センター的機能を有効に機能させるためにも価値の高いものだと思います。
 また、幼・小・中・高等学校の教員が人事交流で、特別支援学校を経験することについては、専門性を高めることにもなりますし、小・中学校の教員にとっては、進路指導を行っていく上で特別支援学校での経験が強みになろうかと思います。一方、人事交流したくても、志望したくても手を挙げられない状況もあるのかなと思います。人事交流の期間、その人材が補充されるかどうかという不安が大きいのかなと思っています。人事交流を志す教員は、本当に向上心があって力量の高い教員だとすれば、送り出す学校の立場としては、その教員が抜けた穴を埋める教員がしっかり補充されるかどうかといったところが大きいのかな。それを考えますと、公募に手を挙げたくても、教員自身が申し出しにくい状況もあるのかなとも感じています。
 また、人事交流を志す教員は、それぞれの所属では高い専門性を有したとしても、人事交流先ではまだ経験が浅いわけですから、迎え入れた学校での立場とすれば、育成できる人的体制を整えておくことも必要になってくるかと思います。そう考えますと、提案にもありましたように、やはりこういう人事の連携といったところが非常に大事になってくるのかなと感じているところです。
 私からは以上でございます。
【國分主査】  ありがとうございました。
 では、青山先生、お願いします。
【青山委員】  ノートルダム清心女子大学の青山です。どうぞよろしくお願いします。事務局から丁寧な提案、説明をいただきました。ありがとうございました。総論としての大枠、賛成をしています。それを踏まえて少し考えたことを大きく3つの切り口からお話をさせてください。
  まず1点目です。スライドで言うと3枚目、幼・小・中・高等学校の教職課程における特別支援教育に係る方向性についてです。上段左側のところに事項名についてのその趣旨を踏まえて進んでいけるような名称を検討してはどうかというふうに御提案がありました。大変重要なことだと思います。例えば上段右側を見ますと、新たに共通に学ぶべき事項として、今回提案をされているものを少し整理すると、障害の種類に応じる理解といったような内容であるとか、インクルーシブ教育システムに関する基本的な考え方であるとか、あと、幼・小・中・高等学校における集団との関係性の中で必要な要素であるとか、地域等、専門機関等との連携であるとかといったような要素が含まれて整理をされているようにお見受けしました。
 と考えますと、例えば科目の名称も今までは理解ということで、特別な支援を必要とする幼児、児童及び生徒に対する理解となっておりましたが、これは理解のレベルをさらに踏み越えて、特別な支援を必要とする幼児、児童及び生徒に対する理解と指導の考え方とか、指導、支援の考え方といったような、科目の内容が明確になるような方向性のものを明確に言語化することが重要ではないのだろうかと考えたということが1つあります。
 それから、この中に自立活動の指導について、それが自立活動という概念を用いるかどうかはさておきといったような御意見、議論があったと思います。これに関しましては、自立活動そのものの理解をすることと、実際に幼・小・中・高等学校においては、上段右側の真ん中辺りにありますけれども、例えば各教科の授業づくりであったり、学級集団づくりであったり、つまり、集団との関係性の中で自立活動の考え方であったり、自立活動の視点をどのように含めていくことができるかといったようなことが、実際的に求められるところかと思います。ですので、仮にもし入れていくとすれば、自立活動の理解とその考え方を踏まえた授業づくり、学級集団づくりへのといったような、文脈をはっきりさせた示し方が重要ではないのかと思った次第です。
 2つ目です。スライドは5枚目になります。教員免許制度の見直しを通じた特別支援学校の教師の養成イメージです。私は新しい時代の特別支援学校教師養成イメージということが見えてきているような構想ではないかというふうに見ました。と申しますのは、障害領域に関しての専門性をどのように向上させていくかというのは、各委員の先生方からいろいろな意見が出ているところでございますが、そのもう一つ下のところで、先ほど私、意見を申し上げた1点目のところも踏まえた上で、特別支援学校の教師として求められる、いわゆる内省の継続を踏まえて省察的実践力を育成していくのだという御提案だと思うのです。これは恐らく様々に生じる課題を発見し、その解決を進めていけるというふうに最初、酒井さんから御説明があったことを意味していると思います。
 その基礎的な能力の重要性を非常に強く感じますので、大変賛同するということが1つと、もう一つは、そのときにインクルーシブな感覚と申しましょうか、つまり、特別支援学校の中だけで考えるのではなくて、外とつながっていく、つながるとか、つなげる、平たく言うと、そういった視点でしょうか。そういった視点を大切にしていけるような特別支援学校教師の養成イメージということにつながっていくことでもあると思います。だとすれば、今回御提案があったところのスライドで言うと8枚目のところにございますが、特別支援教育の実践に関する総合的な演習という、この重要な科目が一体何を扱っていくのかということに対してぶれがないように、丁寧に示していく必要性があるのだろうなと思いました。
 ぶれというのは、ここが私、先ほど申し上げたような特別支援学校のこれからの新しい時代の特別支援学校の教員として必要な、基礎的な資質能力を丁寧に反復して身につけていけるような科目として、きちっと位置づいていることということでございます。非常に重要な提案かと私は賛成しているということが2つ目です。
 そして最後、3点目です。スライドで言うと10枚目になります。人事交流を通じた教師の専門性向上というところです。総論として、私、賛成です。こういったような制度上、分かりやすい人事交流を通じて教員を養成していくのだということが明確にされることが必要だと思います。このときに少し平たく申せば、広い視野を身につけられることということと、しかしながら、個々の教師の個の強み、その人らしさ、教師としてのその人らしさが尊重されていくことといった、この2つのことが丁寧に扱われるのが大前提かと思います。そう考えますと、下段のほう、アスタリスクにございますけれども、やはり人事交流の実施に関して、教師本人の適性、将来のキャリア形成を踏まえた適切さが必要であるということは強く賛同します。
 また、そのためには各現場だけの判断ではなくて、県教委、地教委レベルにおいて、その考え方を丁寧に共有されるということも、間違いなく重要だというふうに思いますので、事務局の提案に対して大変賛成をしました。と同時に、ひょっとするとですが、例えば小・中学校を中心として、教員は通常の学級の担任ができることがまず絶対に必要であるといったような、何かこれまでに培われた教員イメージにこだわり過ぎて、特別支援学校から来ている、人事交流で来られた先生方が、その適切性とは少しずれのあるところで、小学校、中学校の今までのイメージに取り込まれてしまうことのないように、何のためにこの人事交流を行うのかを明確にすること。それは広い視野を持てること、個の教師の専門性を大切にし、伸ばしていくことなのだと日本全国で共有され、進められることが大切だと思いました。
 少し長くなって申し訳ございません。以上でございます。
【國分主査】  ありがとうございました。
 先生方、一通り一巡御発言いただいたのですが、そうしたところで何かつけ加えることなどありましたらお願いいたします。よろしいですか。
 では、酒井企画官、お願いします。
【酒井特別支援教育企画官】  先生方、御意見、ありがとうございました。何点か御質問というか、御指摘に関する御意見もいただいたと思いますので、そういった点について少し補足的に御説明をさせていただければと思ってございます。
 まず、小林委員と葉石委員から、養成段階と採用段階の接続というような観点の御指摘をいただいたかと思います。当然、採用に関しては任命権者が実施する採用の考え方というのもありますし、人事配置というのもありますので、どこまで言えるかというところはありますけれども、そういったまさに養成段階で学んでいる内容をしっかりと採用段階、採用試験の段階、あとは採用後、その後の人事配置に適切に引き継いでいただくということは重要なのだろうと思います。
 その辺りは今回のこういった全体見直しを通じて、そして、その特別支援学校教師とか、あとは特別支援学級を含めて、特別支援教育を担う教師の養成、採用、研修という段階の中で、円滑な接続をお願いしていくということは、本作業部会としての御意見として今後、全体をまとめる中で、それぞれの任命権者等に対してお願いをしていくということになるのかなと考えたところでございます。
 そうした中で、武居委員、ほかの委員からも、今回、8ページでお示しをいたしました教職課程の見直しの内容、各事項の内容についてということについて御意見も賜りました。今後の進め方といたしまして、まず必要に応じてコアカリキュラムそのものも見直していかないといけない、もしくは作っていかないといけないということも考えているところでございます。どういうスケジュール感でやっていくか、当然、制度の見直しがありますので、その全体の法制度、法改正のスケジュール、それを施行していくスケジュールというのがありますが、それに併せてそれぞれ科目等に設けていくのであれば、どういうふうに内容を具体化をしていくのかということも、コアカリキュラムの中で示していくということも重要だろうと考えています。
 その際はまた先生方、御協力いただく部分があるかと思いますが、この作業部会の御意見を踏まえながら検討をしていきたいと思います。また、大学でどういったカリキュラムを考えていくかという点については、まさに各大学の御意見等も伺いながら、どういった示し方、どういったようなやり方があるのかということを考えていきたいと思ってございます。
 また、5ページです。新たに5ページでお示しをさせていただきました三角形の図です。これについても御意見をいただきました。武居委員から、特にこの青の部分のところ、ここについて積み上げをどういうふうにしていくか、このサーティフィケーション的なものとかが十分追いついていないのではないかという御指摘もいただいているところでございます。
 今回、この教員養成部会全体の見直しの議論ということで、学び続ける教師としての基礎能力があり、その教師が今後様々な強み専門性を持って、それぞれ教師として今後のキャリアプランを形成し、キャリアを伸ばしていくということになっています。その中で、専門性の修士レベル化というようなところも、全体として教員養成部会の中で御議論いただいて、方向性を打ち出していただいており、恐らく特別支援学校の教師についても、やはりその専門性を広げていくという中の、まさにいわゆる全体として修士レベル化で、それを学位という形で見せていくのか、そういったところが今後の御議論になっていくのかなと思います。
 今後、専修免許状取得等についても、また今後全体の方向性を踏まえて特別支援教育に関しては考えていく必要があるかと思いますが、その中で、この学位として示していくのか、もしかしたらサーティフィケーション的に何らか考えていかなければいけないのか、この辺りは引き続きの宿題ということで検討させていただければと考えているところでございます。
 また、先ほど安田委員から特別支援学級の先生方の免許保有率、3割向上の方策というような点についても御指摘いただいてございました。これにつきましては、いろいろな方策があると思っておりまして、まず今後、教職課程全体、教員養成制度全体を見直していくということです。小・中学校の先生方、基礎免の部分が出まして、強み専門性をとっていくというところ、先ほど全体、御議論をいただきました。この中で特別支援学校の免許状を必ずしも取得するわけではないけれども、強み専門性として有する、それを深めていくという先生も出てくるかと思いますし、一方で、強み専門性の学修の中で教職課程の、特別支援学校教諭免許状の教職課程の学修を強み専門性として身につけることもできるというところを少しおまとめいただいて、そういった方向性になっていくかと思います。そういった中で、小・中・高の先生も、特別支援学校教諭免許状を取得し、小・中学校の特別支援教育を担っていただくということが、より促進できるのではないかと思っています。
 あわせて、10ページの人事交流でございますが、小・中・高の先生が特別支援学校で人事交流するということで、入職時点では当該障害領域に関しての専門性を必ずしも持っていない先生が、特別支援学校に配属される。そういった点もありますが、一方で、特別支援学級、通級の先生が教育職員検定を通じて免許状を取得するというようなところに資するものにもなってくるのではないかなと思ってございます。そういった中で、全体としての特別支援教育、特別支援学級や通級、そして特別支援学校全体の免許状取得や、専門性向上を長期的に考えていく中で、人事交流も活用できるのではないかという、そういった観点での御提案でございます。
 人事交流に関しては、各先生方から、まさに人事上の配置の工夫、各任命権者のそういったようなところに関する課題というところも御指摘をいただいてございました。この人事交流でございますが、小・中学校についても、御案内のとおり、基本的には県費負担教職員ということで、政令指定都市はちょっと別ですけれども、任命権者は都道府県教委が持っている。当然、その前提としては、市区町村教育委員会の内申が必要で、都道府県教育委員会が何でもかんでも自由に人事ができるわけではないということではありますけれども、ある程度、その都道府県教育委員会が任命権者として、その人事異動方針の中でやっていただけるということになっていくかと思います。
 そういった中で、今、現状としても、例えば何年で異動させるかとかの異動サイクルは、かなり県によっても異なっていて、それはまさに都道府県教育委員会の人事異動方針という、これまで定めていて、積み重ねられてきたものがあるのかなと思います。それはまさに市区町村教育委員会との関係で、私ども国の法律ではないシステム、それぞれの自治体ごとの制度、慣習化というか、そういった中であるのかなと思います。当然、こういった人事交流をしていただく際には、都道府県教育委員会のほうも少し従来の人事異動方針が前提の中でやっていただくのか、もしくはそこも含めて考えていただくのか、そこは現状、都道府県教育委員会や学校の実情、それぞれの地域の実情もあるかと思いますが、やはり人事、特別支援教育を担う先生の専門性向上に一番いい人事異動のやり方はどうなのか、そういった視点を持って御検討をお願いしたいなと考えているところでございます。
 御指摘にいただいた点について、一旦、お答えをさせていただきました。もし足りない点がありましたら、御指摘いただければと思います。よろしくお願いいたします。
【國分主査】  酒井企画官、ありがとうございました。
 先生方、いかがでしょうか。先生方からこの原案、見直しの方向性の案については、大筋御了解いただいたのではないかと理解いたしました。よろしいですか。では、今後の進め方といたしましては、本日いただいた御意見等を事務局と相談させていただいて、適宜適時反映させていただく形で、私に御一任いただければと思いますが、それでよろしいでしょうか。ありがとうございます。では、御了解いただいたということにさせていただきます。
 それでは、今日の議事は以上とさせていただきます。最後に今後の予定についてアナウンスがございます。では、お願いします。
【堀江課長補佐】  ただいま主査からお話がありましたとおり、本部会において御議論いただいた見直しの方向性につきましては、主査と御相談の上で取りまとめとさせていただきまして、今後、教職課程・免許・大学院課程ワーキンググループにおいて御報告をさせていただく予定にしております。
 また、今後の本作業部会の開催につきましては、教職課程・免許・大学院課程ワーキンググループの動向も見据えながら、主査と御相談の上で事務局より委員の皆様に改めて御連絡をさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
【國分主査】  それでは、以上をもちまして本日の特別支援教育作業部会を閉会といたします。本日は、どうもありがとうございました。
 
―― 了 ――