教員養成部会  特別支援教育作業部会(第1回)議事録

1.日時

令和7年1月7日(水曜日)16時00分~18時00分

2.場所

WEB会議

3.議題

  1. 主査等の選任について(非公開)
  2. 特別支援教育作業部会における主な検討事項について
  3. その他

4.議事録

【堀江課長補佐】  定刻となりましたので、ただいまから第1回中央教育審議会初等中等教育分科会教員養成部会教職課程・免許・大学院課程ワーキンググループ特別支援教育作業部会を開催いたします。
 委員の先生方におかれましては、本作業部会の委員をお引き受けいただきまして、また、本日は御多忙の中、御参加いただきまして誠にありがとうございます。
 本日の進行は、主査選任の議事までは事務局が行わせていただきます。特別支援教育課課長補佐の堀江と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 本作業部会の運営につきましては、Zoomによるウェブ会議方式で開催しております。本会議の模様は主査の選任が終わり次第、事前に登録のあった報道関係者や一般の方向けにユーチューブにてライブ配信させていただきます。議題2よりライブ配信を開始いたしますので、あらかじめ御承知おきください。
 本作業部会は、資料1及び資料2のとおり、教員養成部会教職課程・免許・大学院課程ワーキンググループの下に設置される作業部会であり、その主な検討事項としましては、丸1、特別支援学校教諭に係る教員免許状の在り方、丸2、特別支援学校教諭に係る養成・採用・研修の在り方、丸3、小・中・高等学校等において特別支援教育を担う教師の専門性向上に向けた方策が挙げられております。
 本作業部会の委員の皆様の御紹介につきましては、時間の都合上、恐れ入りますが資料3の委員名簿をもって代えさせていただきます。
 本日の配付資料、進行資料と資料1から9及び参考資料となっております。御確認くださるようお願いいたします。
【堀江課長補佐】  特別支援教育作業部会の立ち上げに必要な手続が終了しましたので、ここからは議事を公開いたします。本作業部会の主査を國分委員、主査代理を葉石委員にお務めいただくことになりましたことを改めてお知らせいたします。
 議題2に移る前に、開会に当たりまして、文部科学省大臣官房文部科学戦略官の今村より一言御挨拶申し上げます。
【今村文部科学戦略官】  失礼いたします。大臣官房文部科学戦略官の今村でございます。特別支援教育作業部会第1回の開会に当たりまして、一言御挨拶を申し上げます。
 このたび、委員の先生方におかれましては大変御多忙の中、本作業部会の委員をお引き受けいただきまして誠にありがとうございます。本作業部会におきましては教員養成部会、そして、その下の教職課程・免許・大学院課程ワーキンググループにおけるこれまでの議論、具体的には昨年の10月に取りまとめられた論点整理を中心とした議論、これらを踏まえていただきながら、特別支援学校教諭免許状の在り方を中心としまして特別支援教育に関わる教師の専門性向上について御審議をお願いいたしたく存じます。
 特別支援学校の在籍児童生徒数については増加の一途をたどっております。また、小中学校等における特別支援教育が必要な児童生徒の数というものも増加してきているところでございます。
 一方、例えば特別支援学校における在籍校の障害種の免許状保有率を見ますと、令和5年度時点では87.2%という状況でございまして、まだまだ改善の余地があると考えております。特に視覚障害教育、聴覚障害教育の免許状保有率は60%強という状況でございまして、他障害種と比較しても低い状況にあるなど、課題として認識しているところでございます。
 委員の皆様方におかれましては、障害のある子供一人一人の教育的ニーズに応じた適切な指導や必要な支援の充実に向けまして、ぜひそれぞれの御専門や御経験を踏まえた様々な観点から忌憚のない御意見を頂戴したいと考えております。
 それでは、どうぞよろしくお願いします。ありがとうございます。
【堀江課長補佐】  続きまして、國分主査より一言御挨拶をいただきたいと思います。國分主査、よろしくお願いいたします。
【國分主査】  國分でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 私は特別支援学校の免許の変更を今、検討する必要性について、大きくは2つあると思っております。一つは、特別支援学校の免許が改正されましたのは2006年で、総合化ということで改正されたわけですが、そこから約20年近くたっておりますのに手が加えられていないと、大きくですね。基礎免許についてはいろいろ変わってきているにもかかわらずということで、その間、今ほど今村戦略官のお話の中にもありましたように子供の障害実態、学校の実態も大分変わってきていると。そういうことで、それに合わせた免許の在り方を考えてもいいのではないかと、これが一つでございます。
 もう一つは、これは本体の教員養成部会での議論と関係することですが、昨今の教員不足の問題ですね。これは特別支援学校も同様で、それに対する対策を免許でも考える必要があるのではないかと。専門性は専門性で大事なことだと思いますが、もう少しアプローチしやすい免許の在り方を考えてもいいのではないかと、こうしたことが社会的要請としてあるのではないかと思っております。
 免許を変えるということは将来的に大きな影響を及ぼすことでございますので、十分に実りある審議といたしたい、そうした審議を進めていきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
【堀江課長補佐】  國分主査、ありがとうございました。それでは、本作業部会の進行は、これより國分主査にお願いいたします。よろしくお願いいたします。
【國分主査】  それでは、ここからの進行は私が行います。まず、本作業部会の留意事項について、事務局より説明をお願いいたします。
【堀江課長補佐】  本作業部会の審議等については、資料1の初等中等教育分科会教員養成部会運営規則第6条に基づきまして、原則公開により議事を進めさせていただくとともに、第9条に基づき、議事録を作成し、原則公開するものとして取扱います。
 事務局からの説明は以上になります。
【國分主査】  それでは、議題の2にまいります。本日は、進行資料のとおりの流れに基づきまして議事を進めていきたいと思います。
 まず、教員養成部会や教職課程・免許・大学院課程ワーキンググループにおけるこれまでの審議状況等について、事務局より御説明をお願いいたします。
 大根田室長、お願いします。
【大根田教員免許・研修企画室長】  教員免許・研修企画室長の大根田でございます。よろしくお願いいたします。それでは資料に基づきまして、これまでの議論に関して説明をさせていただければと思います。
 一昨年末に諮問がなされておりまして、資料ですと参考資料の1-1、1-2ということになりますけれども、教員養成部会で御議論をいただいてきたわけでございます。それが今、お示しいただいておりました資料の4-2ということになりますけれども、資料の4-2においてまとめられた論点整理というものになっているわけでございます。それが昨年の秋、10月でございました。
 大きな方向性として上の枠囲みの中でございますけれども、質の向上と入職経路の拡幅の両方を図っていくと、その中で多様な専門性を有する質の高い教職員集団をどう形成していくかというところが大きな論点となってございます。
 その中で3つの大きな柱がございまして、1つ目が学習指導要領の改訂等も見据えた教職課程の在り方、2点目が、質の維持・向上をさせるための採用・研修の在り方、そして3点目が多様な方々が教職へ参入しやすくなるような制度の在り方と、3つの柱がございます。
 その中で特に丸1でございますけれども、この論点整理におきましては主な論点と議論の方向性ということで幾つかポイントが示されているところです。1つ目のチェックのところでございますけれども、まず、質の向上と量的な確保の両方を目指していく、両立をさせることが必要である点。
 2点目は、大学全体の学びの中で教師の育成というのはなされていくべきであることと、そのために、その中で自らの強みや専門性を高められるカリキュラムとしていくべきである点。
 そして3点目でございますけれども、デジタル等も活用した学びとしていくべきである点、そして最後4点目でございますが、学習指導要領の改訂、これも一昨年末に諮問が行われ、同じように昨年秋に論点整理がまとめられておりますけれども、この議論との連携をした形にしていくべきであると、こういった御指摘をいただいているところでございます。
 これらを踏まえまして下のところでございますが、教職課程・免許・大学院課程ワーキンググループにおいて詳細の設計について議論をするということになっており、その議論が10月から行われてまいりました。昨年の12月18日にその第4回の会議がございまして、そこで中間まとめ(案)が示され、御議論いただき、今、主査一任という状況になってございますので、中間まとめ(案)について12月18日時点でございますけれども資料について説明をさせていただければと思います。
 資料の5を御覧いただければと思います。まず、おめくりいただいて次のページでございますけれども、大きな方向性として上の枠囲みでございますが、養成段階だけでなく採用・研修も通じて生涯を通じて質を向上させていく必要があるという大きな方向性が示されております。また併せて、2行目でございますけれども、強み専門性を伸ばしていく仕組みにしていくということ、それを図っていく上で、特に養成段階では共通で学ぶべき内容は再構造化・体系化した上で、専門的な学修に基づく強み専門性も含めた教師養成を行う必要があるということが示されているわけでございます。
 また、この質の担保、向上という観点で幾つか示されている点がございます。枠囲みの下でございますけれども、例えば養成段階でありますと、まず3つ目のチェックでございますが、デジタル・CBTも活用した事前事後学習の充実等による単位の実質化をしていく必要性であるとか、また、コアカリキュラムも見直していく必要があるであろうといったこと等が指摘をされているところでございます。
 またこれらと併せて、採用段階においても、これらコアカリキュラムやこのCBTと連動する形で一次試験の共同実施等、採用試験が行われていく必要があるだろうということで、養成段階と採用段階がリンクしてくる必要があるだろうという御指摘もいただいているところでございます。
 また、下の図の部分にもつながってまいりますけれども、この共通で学ぶべき基礎能力に加えて、先ほど申し上げました強み専門性を伸ばしていくということは養成段階だけでなく採用後も行われていくべきということで、研修段階というところでございますけれども、特に公立学校において中堅研においては、個人の強み専門性を伸ばしつつ、修士レベルの学修にも位置づけていくということで教師の資質、能力を上げていくことが指摘をされているところでございます。
 これらを個人の能力の向上という観点だけでなく、チームとして見たのが次の図でございます。これまでの現行制度として、全ての教員が一定程度、同じ内容を学んでくるといったものから、各教員が当然ながら共通として学んでいく基礎能力を身につけつつも、それに加えて強み専門性を身につけていくことによって、それらの教員がチームとして仕事をしていく中で学校教育全体の質を上げていくことが必要ではないかということが、ここでは図として示されているものでございます。それを実施するに当たっては、下のところでございますけれども、大学と教育委員会、学校現場との連携をさらに強化していく必要性もあるという御指摘もいただいているところでございます。これらが養成段階から研修まで、全体を通じての質の向上担保にかかる大きな方向性ということでございます。
 特に、その中でも養成段階はどうしていくかというところが次のページからでございまして、養成段階の教職課程の見直しのイメージということで示されているものでございます。採用後も含めて、資質能力を向上させていく前提での養成段階でどうしていくかというところでございますが、ワーキンググループでの主な意見という上の2つ目の枠囲みの部分でございますけれども、主な意見として、まず、自律的にカリキュラムを学生がデザインしていく発想が必要であり、学び続ける教員として担っていくということで、自律的にまずカリキュラムをデザインしていけることが必要ではないかという点。
 また、2つ目のチェックですが、理論と実践を結合させていくようなカリキュラムの全体の再構造化が必要であること。
 3つ目、次期学習指導要領に対応していくことを考えれば、次期学習指導要領の基本的な方向性が3つございますけれども、その中でも深い学びの実装ということが求められている中で、教職課程においても学生が深い学びが実装されていく、そういったカリキュラムになっていく必要、学習になっていく必要があるのではないかという御指摘をいただいております。
 また併せて、個別の要素だけ、どの単位を何単位ということを積み上げることだけではなくて、要素間の関係を考えて大くくりにして、ここが再構造化や体系化につながるところと認識しておりますが、資質、能力を展望していくことが必要であるという御指摘をいただいております。
 具体的な身につけていくべき力として、その下2つほどでございますけれども、学び続ける力、他の教員と協働する力、理論と実践の往還を通じて省察のトレーニングなどが必要であるという御指摘、また、最後でございますが教師自身の強みや弱み、自らのメンタルや健康状態に向き合う、こういった能力を教員自身が身につけていく必要性ということも御指摘をいただいているところでございます。
 これらを踏まえて見直しの方向性として下のところでございますが、まず、下の青色の部分でございますけども大きな方向性として、全ての教職課程で学ぶべき共通性の部分と、各大学で独自に多様性として身につけていく部分と、この組合せで設計をすべきであるという御指摘がございます。
 また、この共通性の部分については(1)の部分ですけれども、大きくは2つのくくり、「教科等の指導法」と「教育及び幼児、児童生徒等の理解」という大きな2つの構成にしていく必要があるだろうということ、また、加えていく内容としては先ほどのワーキングでの御指摘の内容であったり、また教員養成のフラッグシップ指定大学で先導的に行われている取組であったり、また、次期学習指導要領での基盤となる考え方、先ほど申し上げました深い学びの実装とともに、多様性の包摂等についても基本的な方向性で示されているわけでございます。これも踏まえて加えていく必要があるのではないかという御指摘をいただいているところでございます。
 また、各大学での独自性というところですけれども、大学も、また学生も自律的なカリキュラムデザインによって様々な強み専門性を身につけていくということが必要だということが(3)で示され、さらに、これらを支えるものとして質担保向上の観点から、緑の部分ですが、デジタル・CBTも活用した事前事後学習の充実による単位の実質化が必要である点が改めて示されている構成になってございます。
 また、関連して4ページでございますけれども、この教育課程の見直しのイメージとしては、カリキュラムのまずデザイン原理として3つの方向性が示されているところでございます。先ほど申し上げました主な意見等をリンクするものでございますけれども、まず、学び続ける教師としての基礎能力という大きな方向性の中で理論と実践の統合、そして深い学修に取り組んでいく点。また、量ではなく質をしっかりと重視していくという点、こういった方向性が示されているわけでございます。
 その中で幼稚園から特別支援まで全ての免許種に共通する方向性として示されているのが以下の1から7の部分でございまして、まず、教職課程については66条の6科目と介護等体験も含めて再整理、再構造化をしていく必要があるだろうということ、そして2点目として、見直しの方向性としては「教科等の指導法」と「教育及び幼児、児童生徒の理解」という2つの大きな2種類の再編をしていく必要があるだろうという御指摘をいただいております。
 また、丸3については追加していく新しい内容について、こちらに赤字で示しているものでございます。
 4と5の関係、先ほどの丸1との関係もございますけれども、66条の6科目に関して、また介護等体験については、教職課程の中で必要なものは教職課程の中に位置づけていく必要があるだろうという御指摘をいただいているところでございます。具体的には介護等体験に関しては、介護等という中で今、既に特別支援学校(学級)での実習等が、体験等が行われていることを踏まえれば、教育実習の中において、それを位置づけていくことがより充実した学びになるのではないかという御指摘をいただいており、それを踏まえてこの丸4のところ、特別支援学校(学級)での実習の促進ということがここで書かれているわけでございます。
 66条の6科目に関しては、例えば教育データの活用等に関しては教職課程の中で位置づけていく必要があるのではないかという御指摘、また、外国語等、コミュニケーションに関しては既に大学で実施を多くの大学でされている実態を踏まえて、教職課程の中に位置づけなくてもよいのではないかという御意見。また、例えば体育に関しては各学校種、免許種ごとの異なる実態を踏まえて、作業部会等で御議論をいただく必要があるだろうといった御意見をいただいているところでございます。そういったところを踏まえての丸4、丸5の書きぶりとなっているわけでございます。
 また、併せて繰り返しになりますが、質担保向上の観点からCBTも活用した事前事後学習の充実による単位の実質化について改めてここで触れているという状況でございます。これらを踏まえて各学校種で、作業部会でさらに検討を進めていただきたいというのが大きな方向性になっております。
 また、次のページからは各免許種、学校種ごとにこれらの共通の方向性を当てはめたものになっておりますけれども、ワーキンググループの中でフラッグシップ大学の取組を踏まえて、単位数の目安としてフラッグシップの単位数を当てはめてはどうかという御意見をいただいたことを踏まえて、次のページ以降、幼稚園から小・中・高等々、それぞれの学校種の免許に関して当てはめた資料となっているわけでございます。
 それぞれ共通のものとして、まず、強み専門性ということで大きく立てた上で教科及び教職に関する科目は2つの大きなくくりで整理をし、各それぞれ御指摘のあった新しく加えるべきものというのは必要な事項のところに加えさせていただいている設計になっているものでございます。また、単位数に関してもフラッグシップをベースにという御意見を踏まえた単位数が今、割り振られており、併せて第4回の12月18日の御議論では、これらの単位数を踏まえた場合の一種、二種の在り方についても考えていく必要があるのではないかという御指摘もいただいているのが全体の状況でございます。
 そういった中で特別支援に関しましては、11ページになろうかと思いますけれども、見直しということで、ここは基礎となる幼稚園、小・中・高等学校の免許状の見直しの方向性について、特別支援教育作業部会において議論いただくことになっているわけでございます。これらの方向性が示された中で、この本作業部会、また並行で今後、小学校、そして中・高、それぞれの作業部会において御議論をいただいていく流れになっているわけでございます。
 ここまで共通の部分について申し上げてまいりましたが、最後に強み専門性に関して説明させていただきたいと思います。12ページでございます。
 強み専門性に関しましては、教員養成を主たる目的とする学部学科と一般の学部学科等で状況が異なるのではないかという御指摘を踏まえて、2つ図を示させていただいているところでございます。その間にも書かせていただいていますとおり、大学の運用によってその在り方は多様でございまして、この2つの間には様々なグラデーションがあり得ることを前提として、まず2つ大きく書かせていただいているところでございます。
 教員養成を主たる目的とする学部学科等におきましては、共通の部分と強み専門性も含めて学位課程の124単位の中に組み込まれて含まれていくものであると認識をしておりますが、一般の学部学科等と開放制におきましては一定程度、共通の部分、青色の部分でございますが、そこが学位課程の外の部分に出てくるということになるわけでございますけれども、今回、強み専門性を立てていくという御指摘をいただいているところで、この強み専門性も含めて教職課程として併せて見ていく必要があるのではないかという御指摘をいただいているところでございます。
 強み専門性というのがどのようなものであるかというところについても御議論、ワーキンググループではいただいておりまして、下のところでございますが、まず、前提として非常に多様であろうというところは繰り返し委員からも御指摘をいただいているところでございます。
 ここに書いてあるものが全てではないわけでございますけれども、例として委員からいただいた御意見等をまとめたものでございますけれども、例えば学校教育や教科指導等の裏付けとなる各教科の専門的事項に関する学習を学位課程全体を通じて修得していくといったことはあるわけでございまして、教育学を筆頭に様々な学問分野について学位課程全体の中で学んでいく、そういった強い専門性もあるだろうという御指摘。
 また、丸2でございますけれども生徒指導や教育相談などなど、指導法や児童生徒理解等をさらに伸ばす科目を修得して、それを強みとしていくということもあるだろう点。
 3点目でございますけれども、他の免許、それが特別支援学校、大体、他校種、他教科など、そういった他の免許の一部を強み専門性として学部段階で学んでくることも考えられのではないかという御指摘。またさらに現状でも特例として認められている部分ございますけれども、教員養成と親和性の高い他の資格科目の一部、もしくは資格科目自体を修得してくることが考えられるのではないかということで、その資格、これもあくまで例でございますけれども様々な資格について、ここでお示しをさせていただいているものでございます。
 次のページでございますけども、これもあくまで要素の例でございまして、これに限るものでも、これでそれぞれの分野が確定するものでもないわけでございますが、仮に強み専門性ということを一定の単位数等で学んでくることを前提とした場合の例として、それぞれの分野であり得る例として書かせていただいているイメージとして載せているものでございます。
 この20単位程度というのは、委員の中から一種、二種の差分である20単位程度というのが一つのメルクマールになるのではないかという御指摘を踏まえて書かせていただいているものでございます。
 こういった強み専門性を学部段階で学んだことを踏まえて、採用され、勤務をする中でその強み専門性をさらに研修の機会において大学院等で学び直し、さらにその強み専門性を伸ばしていく、それが新たな免許種の取得であったり免許の上進であったり、新しい分野の強みを伸ばす機会になっていくことが必要ではないかというのが、最初に冒頭申し上げました1ページ目の絵図につながっていくお話ということで、御議論をまとめていただいた状況でございました。
 長くなりましたけれどもワーキンググループ、また、その前提としての養成部会での議論の状況について報告をさせていただきました。事務局からは以上でございます。
【國分主査】  ありがとうございました。
 それでは今し方、事務局より御説明いただいた中身につきまして、16時40分程度を目途として質疑応答の時間を設けたいと思います。
 いかがでしょうか。御質問などあればお願いいたします。よろしいですか。
 それでは、次の資料の説明に入りたいと思います。それでは大根田室長、どうもありがとうございました。
 それでは続きまして、本作業部会で扱う検討事項等について事務局より説明をお願いいたします。
【酒井特別支援教育企画官】  失礼いたします。特別支援教育課特別支援教育企画官の酒井でございます。よろしくお願いいたします。私からは資料6に基づきまして、本作業部会に関係します特別支援教育を担う教師の養成・採用・研修に関する現状・課題と検討事項について、御説明をさせていただければと考えております。
 まず、1ページを御覧ください。特別支援学校教諭免許状の概要についてでございます。特別支援学校の教員は、幼稚園、小学校、中学校または高等学校の教諭免許状に加えて特別支援学校教諭免許状を有していなければならないとされています。そして特別支援学校教諭の免許状は視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、肢体不自由者または病弱者の特別支援教育領域を定めて授与されることとされております。
 免許状の授与を受けた後に新たに特別支援教育領域を追加することも可能とされております。また、教育職員検定により、教員としての実務経験を生かして少ない単位数で免許状を取得したり、他の特別支援教育領域を追加することも可能とされているところでございます。その要件等につきましては、1ページの下段の表のとおりとなってございます。
 2ページを御覧ください。より具体的に、この免許法に定めます特別支援学校教諭の普通免許状の授与を受ける場合の特別支援教員に関する科目の単位の修得方法についてでございます。これらにつきましては教育職員免許法の施行規則の中で定められておりまして、最低修得単位数と特別支援教育に関する必要な科目については、この施行規則の表のとおりと、表の備考の中で黒ポチのところで定めております必要な内容を含むというものが定められているところでございます。
 3ページを御覧ください。現状、在籍校種別の特別支援学校教諭等免許状の保有率についてでございます。障害別に表にしてございますが、全体としましては最新の状況といたしましては約87%となっておりますが、障害種別に見ますと知的障害教育の免許状につきましては約90%、肢体不自由教育に関しては88%、病弱教育については81%となっております。一方で、聴覚障害教育については60%、視覚障害教育については65%といったようになっておって、この2障害種につきましては、さらなる改善の必要があるところになっているところでございます。
 4ページを御覧いただければと思います。特別支援学校教諭免許状の教職課程を有する大学数についてですが、視覚障害と聴覚障害の領域を取得する場合の教職課程を有する大学数については表のとおりでございまして、数に限りがあるところでございます。
 さらに次のページ、5ページを御覧いただければと思いますが、都道府県別に見ますと特に視覚障害者、聴覚障害者に関します免許領域につきましては、ブロックに1大学というような状況もあり、全ての大学で開設されているわけではないところです。知的障害者、肢体不自由者、病弱者に対する領域については全ての都道府県において開設する大学があることを踏まえると、免許の取得に非常に課題があるところでございます。
 こういったことを踏まえまして6ページを御覧いただければと思いますが、現在、国立特別支援教育総合研究所と放送大学との連携によりまして免許法認定通信教育の開設を行い、視覚障害者、聴覚障害者の領域の免許状取得について施策を講じているところでございます。
 7ページを御覧いただければと思います。特別支援学校教諭免許状の取得方法別授与件数についてでございます。この左側の表にありますとおり、特別支援学校教諭の免許状につきましては大学等の教職課程において直接養成し、免許を取得する割合と、現職教員が勤務経験年数を生かして取得する場合につきましては、おおよそ1対1の割合となっているところでございます。
 右側を御覧いただければと思いますが、特に現職教員が勤務経験年数を生かして取得する場合には二種免許を取得する場合がその大宗を占めている状況でございます。
 さらに8ページを御覧いただければと思います。特別支援学校の公立学校教員採用試験の実施状況についてでございます。近年、公立学校の特別支援学校の教員採用試験については、採用者数については右肩上がりになっておりますが、それに比しまして受験者数につきましてはこの10年余りでかなりの減少が見られる状況がございます。その結果、令和7年度においては採用競争率が2.0倍という状況でございまして、他の校種と同様、競争率について非常な低下が見られる状況でございます。また、都道府県によっては2倍を下回り、1.数倍といったような競争率になっている都道府県が多数見られる状況がございます。
 一方で、小・中・高等学校においても特別な支援を要する児童生徒が急増している状況がございます。こういったことを踏まえまして平成27年の中央教育審議会の答申においては、特別支援教育に関する記述として、「新たな教育課題に対応した教員研修・育成」という箇所に、「発達障害を含む特別な支援を必要とする幼児、児童、生徒に関する理論及びその指導法は学校種によらず広く重要となってきていることから、教職課程において独立した科目として位置付け、より充実した内容で取り扱われるようにすべき」といったような方向性をいただきました。これらを踏まえまして、関係法令等を整備し、令和元年度から「特別の支援を必要とする幼児、児童及び生徒に関する理解」が1単位以上必修とされているところでございます。
 こういった背景を踏まえまして、まず、特別支援教育を担う教師の養成・採用・研修に関する現状・課題ということで10ページにまとめさせていただきました。少し重複する部分もありますが、御説明をさせていただきたいと思います。
 まず、1ポツ目でございます。これまでの特別支援教育を担う教師の専門性に係る検討の経緯につきましては、令和4年3月に特別支援教育を担う教師の養成の在り方等に関する検討会議という検討会議を設け、報告をまとめさせていただいたところでございます。これを踏まえ、養成・採用・研修等における各段階における方策について、御提言を踏まえた取組が進められているところでございます。
 2ポツでございます。特別支援学校教諭免許状・教職課程に関する現状と課題でございます。まず、義務教育段階の特別支援学校の在籍者数は過去20年間で1.6倍に増加しており、中でも知的障害の子供たちが増加しています。また、重複障害のある子供たちが引き続き一定数在籍している状況があるところでございます。特別支援学校教諭免許状の教職課程につきましては、上述の検討会議の報告を踏まえましてコアカリキュラムが作成され、教員養成を行う大学等において活用されている状況でございます。
 3ポツ目であります。先ほど申し上げましたとおり、特別支援学校における在籍校の障害種の免許状保有率は、令和5年度時点では約87%ということで全体として上昇傾向にありますが、いまだ保有率100%という状況には至っていないところでございます。
 特に4ポツ目でありますが、障害種別で免許状保有率を見ますと視覚障害教育、聴覚障害教育に関しましては他の障害種より比較的低い状況にあります。当該障害領域の教職課程を有する大学が少ないことがその背景にあるところでございます。
 さらに5ポツ目で、特別支援学校教諭免許状の取得方法としては、大学の教職課程の履修による取得と、教職経験年数と免許法認定講習・認定公開講座等の単位修得による取得が約半数ずつである状況になっているところでございます。
 右側3ポツでございますが、特別支援学校教諭の採用・研修に関する現状と課題でございます。1ポツ目、先ほど申し上げましたとおり、特別支援学校(公立学校)の教員採用選考試験においては、採用者数の増加傾向が続いてきたことに対して、受験者数は減少傾向にあり、採用倍率が低下してきており、小・中・高校と同様の傾向にあるところでございます。
 2つ目、教育委員会・教育センターが主催する教育研修においては、特別支援学校の教師が小・中・高校等の教員と共通の研修を受ける機会はあるものの、学校数・児童生徒数が少ない障害種があることからも、地域によっては特別支援教育の専門性に特化した研修の機会は多くなく、各学校における校内研修に頼っている状況もあるところでございます。
 さらに3ポツ目です。特別支援学校と小・中・高校等の人事交流を促進し、多様な人材を確保していく中で現職の特別支援学校教員の免許状取得、あるいは他の障害種の領域の追加の機会の充実も引き続き重要となっています。
 さらに4ポツ、幼・小・中・高等学校等において特別支援教育を担う教師の専門性向上に関する現状と課題ですが、通常の学級に在籍する学習面、行動面で著しい困難がある子供の割合が小・中学校で推定値8.8%になっており、全ての学級に特別な支援を必要とする子供が在籍していることが想定されるところです。さらに、通級による指導を受ける児童生徒数、特別支援学級に在籍する児童生徒数がいずれも増加しております。
 そういったことを踏まえまして、幼・小・中・高の教職課程において、令和元年度から「特別の支援を必要とする幼児、児童及び生徒に対する理解」が1単位以上必修となっております。また、令和4年3月の検討会議報告を踏まえて、特別支援教育に携わる教師を増やしていくために採用後10年以内に特別支援教育を複数年経験する、また、管理職の任用に当たり特別支援教育の経験を考慮するといった方針を示させていただいたところで、各都道府県教育委員会に対して取組を促しているところでございます。
 こういった現状を踏まえまして、本作業部会においての検討事項ということで御検討いただきたい事項について御提案をさせていただきます。
 まず、1ポツ目、特別支援学校教諭免許状・教職課程に関する検討事項についてでございます。1つ目のポツでございます。教員養成部会論点整理及び教職課程・免許・大学院課程ワーキンググループの中間まとめ(案)において示された免許制度全体における見直しの方向を踏まえまして、特別支援学校教諭の免許制度や、その教職課程の在り方についてどのように考えるか、御検討いただきたいと思ってございます。
 先ほど大根田室長からも御説明ありましたように、ワーキンググループの中間まとめ(案)の中では全体の方向性として多様な専門性を有する質の高い教職員集団の形成には、養成・採用・研修の各段階において教職課程の学生、教師が生涯を通じてそれぞれの強み専門性を伸ばせるような仕組みしていくことが必要であるといったこと、養成段階では共通で学ぶべき内容を再構造化・体系化した上で、専門的な学習に基づく強み専門性を踏まえた教師養成を行うといったこと。そして免許状取得に必要な事項・区分を再構成する、新たな教育課題に対応する事項を追加するといったこと、大学と学生の自立的なカリキュラムデザインによる様々な強み専門性を持った柔軟な教職課程の実現を見直しの考え方とすること。
 さらにはカリキュラムを単なる「量」でなく「質」を重視する、「理論」と「実践」を子供の学ぶ姿を念頭に統合する、「主体的・対話的で深い学び」を指導できるように学生が自ら密度の濃い深い学習に取り組むという方向性をカリキュラムのデザイン原理とするといったような方向性をお示しいただいてございます。この方向性につきましては、特別支援学校教諭免許状の免許制度についても同様かと存じますので、こういった方向性を踏まえた特別支援学校教諭免許状の在り方、そしてその教職課程の在り方について御検討賜れればと考えております。
 また、11ページ右の上でございます。その上で、特別支援学校教諭を取り巻く状況を踏まえました特別支援学校教諭の免許制度の在り方について、さらに考慮いただきたい点というところで4点ほどお示しをしてございます。
 1点目のポツでございますが、特別支援学校における免許状保有率の向上に向けた方策、これもまた重要でございますので、引き続きこれを念頭に置いて御検討を賜れればと考えております。
 また、2つ目のポツですが、現職教員による特別支援学校教諭免許状の取得と大学卒業時に取得していなかった障害種、障害領域の追加取得、この重要性もあるところでございまして、こういったことも念頭に置いた制度設計について御検討いただきたいと思ってございます。
 さらに特別支援学校免許状の教職課程は、従来から共通に学ぶべき内容と障害種別の内容によって構成をされております。こういった内容につきまして、この内容の構成の妥当性や、その状況につきましても改めて御検討いただきたいと思っております。
 さらに4ポツ目でございますが、見直し後につきましては大学と学生の自立的なカリキュラムデザインによって、幼・小・中・高の教職課程において教師としての強み専門性として特別支援学校教諭免許状取得のための科目を修得する場合も考えられると思いますので、こういったことも念頭に置きながら、制度設計について御議論、御検討賜れればと考えております。
 さらに次の丸でございますが、以下のような観点も踏まえて特別支援学校教諭免許状の教職課程において身につけるべき資質能力、学ぶべき内容についても御検討いただきたいと思います。
 特に1つ目のポツでございますが、次期学習指導要領の改訂に向けた議論も行われているところでございます。この中で教育課程部会の御議論の中では自立活動のさらなる充実に向けた方策や、情報活用能力の抜本的強化といったような方向性についても御議論いただいているところでございます。それを踏まえた特別支援学校教諭免許状の教職課程において学ぶべき内容についても御検討いただければと思っております。
 さらに2つ目のポツですが、小・中・高における特別支援教育も含む、特別支援教育をめぐる現状を踏まえて、重視すべき内容や加えるべき内容について御検討賜れればと思います。
 そして3つ目のポツでございますが、学校における合理的配慮の提供、基礎的環境整備、GIGAスクール構想による一人一台端末、クラウド環境等のデジタル学習基盤の活用といった課題についても、これも教育課程部会の中でも御議論いただいておりますけれども、特別支援学校においても同様の課題があるところでございます。これを踏まえた教職課程の在り方についても御議論、御検討賜れればと思ってございます。
 最後12ページをお願いできればと思います。2ポツ目でございます。特別支援学校教諭の採用・研修に関する検討事項についてでございます。養成段階のみならず採用・研修での取組も通じて質を担保していく方向性を踏まえて、特別支援学校教諭の採用・研修に関しての方向性についても御議論、御検討賜れればと思っております。
 最後3ポツ目でございます。小・中・高等学校等において特別支援教育を担う教師の専門性に関する検討事項ということで、幼・小・中・高において全ての教師が特別支援教育に関する専門性を向上していくために、採用・研修の段階において必要な方策についてどのようなことが考えられるか、この点についても併せて御議論、御検討賜れればと考えております。
 駆け足でございますが、事務局から本養成部会、本作業部会を取り巻く現状・課題と検討事項についての説明は以上となります。御審議のほどよろしくお願いいたします。
【國分主査】  酒井企画官、どうもありがとうございました。
 それでは残り時間、17時55分頃まで委員の皆様方の意見交換、今、説明のありました検討事項に関わって意見交換をさせていただきたいと思います。
 大きく2つに分けまして、まず、この作業部会の中心課題であります免許状の教職課程のことについて御意見、お考えなどを聞かせていただければと思います。中心課題でありますので委員の皆様方、自己紹介を兼ねて、こちら、基本的に名簿順で指名いたしますので御意見をお願いしたいと思います。
 そしてその後、今、酒井企画官の説明のありましたペーパーで言いますと、11、12ページのところの、12ページで言いますと3ポツのことになりますが、少し間口を広げて幼・小・中・高、一般校を含めて特別支援教育を担う教師の採用・研修の在り方について御意見を伺いたい。これにつきましては御意見のある方、挙手をいただいて指名するというようなことで進めさせていただきたいと思います。
 それでは先ほど申し上げましたように、中心課題であります特別支援学校教員免許状の教職課程のことについて、お一人ずつ3分程度でお願いしたいと思います。名簿順ということで申し上げましたが谷口先生が途中で退室されることを伺っておりますので、すいません、谷口先生から御発言をお願いしたいと、谷口先生、2点目のことについても御意見があれば併せてお願いいたします。
 では、谷口先生、お願いいたします。
【谷口委員】  國分先生、ありがとうございます。では、私の自己紹介を簡単に申し上げたく存じます。東洋大学に勤務しております谷口と申します。専門は病弱教育でございます。その立場を踏まえてということと、全体的なところから少し幾つか御意見を申し上げたく存じます。
 まず、教員の質を担保しながら量的にも確保することが課題となっている中で、一人一人の多様な強みを生かした教員集団を構成していく考え方には賛同しているところでございます。また、ストレスマネジメントやレジリエンス等の教職に関わる精神的負担と対処について学ぶ機会が新設されていることについても強く賛同する次第でございます。それらを踏まえまして、丸1について2点、御提案申し上げたいと思います。
 先ほど受験者数の減少について酒井様より御説明をいただきましたけれども、私が勤務しております大学及び非常勤先の勤務先はともに開放制でございますけれども、特別支援学校の教諭の免許状取得の希望者がじりじりと減少傾向にある現状がございます。背景には、いろいろあるようには思っておりますが、免許状の取得の負担の重さが大きいように考えております。中には免許を取得して特支の教員を志望しながらも、学費捻出のためのアルバイトや、あるいは部活動との両立ができないことから免許取得を断念する学生もおりました。教員の量的な確保のためには、免許取得の負担の軽減ということについて御検討いただきたく思っております。
 具体的には、実習の負担を軽減できないだろうかということで、2つ思いつきではございますけれども御提案申し上げます。
 1つ目が、基礎免の実習として特別支援学校において実習を行えるということが中間まとめ(案)にございますので、この特支の免許の実習と重ねてのカウントとすることはできないだろうかということでございます。
 そして2点目は、私の所属している学科でも行っておりますが、日常的、定期的な特別支援学校や特別支援学級をフィールドとする学校体験活動を特支の教育実習の単位に含めることもできるのではないだろうかとも考えております。この免許状を取りやすくするということが質の低下につながらないかは懸念されるところでもございますけれども、御提案しながらも少々ジレンマを感じておりますということは申し添えさせてくださいませ。
 2点目でございます。自立活動に関する力量形成についてでございます。教育課程のワーキンググループでも強調されておりますけれども、自立活動は特別支援教育の要と存じます。ただ、養成課程の大学生たちは自立活動って何ですかというところから始まるということがほとんどでございます。基礎免の特別の支援を必要とする子供たちに対する理解で概要を学んで、そして再度、特支の免許状の第1欄で基本概念や個別の指導計画の流れ図を学び、そしてさらに各領域に関する科目、第2弾のところで領域独自について協調されるような区分や実践例を学ぶという、複数回の学びの機会を設けることが大事になっているのではないかと思っております。
 また、私の専門領域でございます病弱に関しましては、彼らが情報をいかに活用するかということが、その後の社会的自立にも大きな影響力を持つと考えております。その点からも自立活動ということの中で、この情報活用能力の育成ということも併せて行えればよいのではないかとも考えております。
 以上が、丸1に関してでございます。
 中座いたしますので、丸2についても短くお伝えさせてくださいませ。1点目でございますが、病弱教育の立場からは、病院内の院内学級の教員は1人だけで担当していることが大変多くなっております。そうなりますと学校を開けることが非常に難しく、専門性向上のための研修の参加が難しく、また、そもそも病弱教育関連の研修は開催が少ない現状がございます。そういったところから、病弱教育関連の豊かなデジタル研修コンテンツの充実というものが望まれていると考えております。
 また、こんなとき、どうしたらいいんだろうかというような、ちょっとした実践上の困難ということも離職につながる可能性があるとも考えております。もしかすると教師のための教育実践のオンライン相談窓口、あるいはメール相談窓口のようなものがあって、そちらで実践上のちょっとしたテックスのようなものを教えていただけるような、そんなシステムもあるとよいのではないかと考えております。
 そして2点目は、潜在教員の復職の促進ということについてでございます。たくさんの方が免許を持ちながら教員の仕事をしていない中で、既に行われているところではございますが、潜在教員の掘り起こしというものを目的といたします研修の体制のさらなる強化ということが望まれるのではないかと思っております。
 長くなりましたが、以上でございます。御審議のほどよろしくお願いいたします。
【國分主査】  谷口先生、どうもありがとうございました。また、よろしくお願いいたし。
 では、名簿に戻りまして、名簿順で御発言をまずお願いいたします。免許状の教育課程のことについてですね。
 では、青山先生、お願いします。
【青山委員】  青山でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 私、今、岡山県にございますノートルダム清心女子大学で教鞭をとっております。もともと小学校の現場で教員をやっておりました。その後、岡山県教育庁特別支援教育課の指導主事の経験がございます。それを踏まえて今、大学で15年目が終わろうとしているという、そういう立場でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 今回の御提案に関して、私、教育課程部会での議論と重ねる形での特別支援学校教諭免許状について重要な資質能力、学ぶべき内容をどう考えるかということについて3点申し上げたいと思います。
 まず、1点目でございます。情報活用能力ということとも絡むのですが、特に生成AIと、これをどのように特別支援学校の教員免許状の中で扱い、活用していくのか。そして、それが児童生徒の将来にどのように影響していくのかといったような内容は今の時代、これからの時代に、非常に重要な要素、内容ではないかと考えるということが、まず1点ございます。
 それから、2点目でございます。先ほど谷口委員さんからも出ている話と重なるところございますけれども、障害種によらず横断的に扱っていくことが必要な内容というのがあるのではないかと。たくさんあると思いますけど、その中で特に一つ挙げるとすれば自立活動の内容というのを、障害種別で扱うということはもちろんですが、例えば現在のコアカリキュラムに関して言うと第1欄のところに自立活動の内容ということが位置づいていないということが少し気になるところでございます。
 障害種別に扱う以前に自立活動という概念をまず第1欄のところで丁寧に指導し、それがそれぞれの障害種別の中でどのように扱われていくのかを、階層的に考えていくといったようなコアカリキュラムの見直しが必要ではないのかと考えることが2点目でございます。
 それから3点目です。これも教育課程部会の中では大きく議論になっていることだと思いますが、小中高等学校や、もしくは地域社会との結びつきについて、特別支援学校の教員免許状の中でも丁寧に扱っていく必要があろうかと思います。もちろん現在もコアカリキュラムの中で直接示されていなくても、実際には関係がある内容として扱われているのだとは思います。
 ただ、文部科学省さんが今、やっていらっしゃるインクルーシブな学校運営モデル事業など、随分と先進性的な実践に取り組まれ、研究的なことも蓄積されていると思います。小中高等学校との関係性、結びつきや地域社会との結びつきというのを、もっともっと具体的に特別支援学校の教員免許状の中で扱っていく必要性がある。これは教育課程部会での議論とも重ねる形で重要なことではないかと考えるということが3点目でございます。
 以上、3点でございました。ありがとうございました。
【國分主査】  青山先生、どうもありがとうございました。よろしくお願いいたします。
 では、続きまして池田先生、お願いします。
【池田委員】  山形大学地域教育文化学部の池田と申します。私は肢体不自由教育を専門としておりまして、自身も肢体不自由の特別支援学校で小学部の教員として働いた後、こちら、大学で勤務させていただいております。よろしくお願いいたします。
 谷口委員、今、おっしゃっていたところと重なるんですけれども、特に開放制の大学、単位取得の負担によって取得を諦める学生は私の大学でも一定数おりますので、その単位数を含めて見直すということに賛成いたします。ただ、この教員不足といったような課題に関しては先生方、御存じのとおりですけれども、養成だけの議論では決して解決し得ないことを前提に議論していきたいなと考えております。その上で免許状や教職課程について3点、私もお伝えさせていただければと思います。
 1点目は青山委員と同様なんですけれども、特別支援教育の専門性の根幹といったところには自立活動があると私は考えております。そして自立活動については多くの教員を目指す学生にとっては、大学で初めて知る特別な指導領域ということになって、これまで多くの学生が経験してきていない指導でありますし、自立活動はそもそも何だといったところもイメージできない状態で学びを始めるなと思います。
 そうなったときに、まず学部の段階でしっかりこの自立活動についての基礎的、基本的な事項を押さえる必要があるだろうというところで、私も青山委員と同様なんですけれども、1欄の在り方というところに少し見直しをしていくべきところかなと思います。この辺りで障害種に限らず、特別支援教育の根幹として自立活動といったものをしっかりと押さえていきたいなと考えています。
 2点目ですけれども、ほかの学校種と異なって特別支援の分野は養成・採用・研修が必ずしもつながっていないところがありますので、現職研修の在り方が一層重要になってくるかなと思います。例えば今、免許を持っている初任者の方とない初任者が同じ現職研修の在り方でよいのかといったところ、個々の背景に合わせた新しい、そういった研修も検討していく必要があるかなと思います。
 同様に免許状で言いますと一種と専修といったものがある中で、どう差別化していくのか。例えば障害者の専門性をより高めるのは専修でという考え方もあるのかなと思っています。その場合、例えば専修で所有した障害種の学校に優先的に人事配置されるなど、取得した専門性を発揮できるような人事の在り方、そういった場の提供ということも併せて考える必要があるかなと思います。
 3点目ですけれども、2欄と3欄のところで単位数などもそうなんですけれども、今、発達障害や重複障害などについて3欄で取り扱われているところかなと思いますけれども、その辺りが今の特別支援教育の対象ですとかニーズなどを見たときに、果たしてこのままでよいのかといったところはいま一度考え直す必要があるかなと考えております。
 以上です。
【國分主査】  池田先生、どうもありがとうございました。よろしくお願いいたします。
 
 では、小林繁先生、お願いいたします。
【小林(繁)委員】  町田市立鶴川第一小学校校長の小林でございます。現在、全国特別支援学級・通級指導教室設置学校長協会で副会長をしております。少し私からも御意見をさせていただきます。ほかの委員の皆様と重なるところがあるのですけれども、3点お伝えさせていただきます。
 まず1点目は、自立活動については、第1欄の特別支援教育の基礎理論に関する科目に入れていくことはとても大事なことと考えております。今、通常の学級の担任や特別支援学級の担任の教員が自立活動を改めて見直していこうと研修をする先生方が増えているのかなと思っております。現場でも自立活動を学ぶ必要性を感じているのではないかと思います。
 2点目は、特別支援学校教諭免許状の取得率を増やしていくかという上では、単位数を見直していく、軽減していく視点は必要なのかなと思っております。
 3点目ですけれども、現職教員がいかに特別支援学校教諭免許状を取得しやすくするかという視点が必要なのかなと思っています。例えば特別支援学級を経験した教員、通級指導教室を経験した教員、または通常の学級においても特別支援教育コーディネーターを経験した教員など、現場での経験により軽減されるとよいのではないかと考えたところです。
 私からは以上でございます。
【國分主査】  小林先生、ありがとうございました。また、よろしくお願いいたします。
 では続きまして、小林秀之先生、お願いします。
【小林(秀)委員】  国立特別支援教育総合研究所の小林秀之です。どうぞよろしくお願いいたします。私の専門領域は視覚障害教育です。これまで広島大学で目的養成、筑波大学で開放制の教員養成、現在、特総研にて免許法認定通信教育の運営と、さらに専門研修による現職教員の専門性向上にも携わらせていただいております。また、特支免許状のコアカリの作成であったり、日本特殊教育学会の特支免許状の在り方検討ワーキングにも参加させていただいてきました。養成等に関して4点ほど考えていること、意見を申し上げさせていただければと思います。
 先ほど大根田室長に御説明をいただいた中間まとめの中で、基礎免に関して強み専門性に関わる内容を新たに構想する旨の御説明がございました。非常に面白い取組かと感じている一方で、強み専門性として特別支援教育科目を20単位ほど取得するよう頑張る学生が、十分想定されると思います。
 その一方で、別の強み専門性を持つ学生がいる中で、そういう学生たちが特別支援学校の教員免許状を取得しようと考えたときの、この特支免許状のカリキュラムをどのように考えるのか。20単位持っている学生とそのような積み上げがない学生、どちらにも対応する特支免許状のカリキュラムの制度設計というのはかなり難しいだろうなということを感じているところです。
 2点目です。先ほどから青山委員、池田委員、それぞれから自立活動の話がありましたけれども、私もそのとおりだと考えております。現在の第1欄、基礎理論に関する科目は特別支援学校教諭免許状が設置された際、従来4単位だったものが2単位に減じられました。日本特殊教育学会のワーキングにおいても4単位が必要であろうというような議論がなされておりますので、自立活動を第1欄で取り扱うことも含めて各欄の単位の見直しというものが必要であり、基礎理論に関しては4単位が最低必要かなと感じているところです。
 それから3点目、専修免許状について一言述べさせてください。現在、専修免許状を取得する際には、所定の単位を取得することによって有している一種免許状全てが専修免許状になるようなつくりになっております。具体的に言うと、例えば視覚障害と知、肢、病の4領域を有している学生が、大学院において主として知的障害に関する科目だけを履修して、視覚障害に関する科目を全く履修していなくても、視覚障害領域も専修免許状になるようなつくりになっております。専修免許状というのが一種免許状の上位免許状であることを考えると、より専門性に特化した免許となるような制度の見直しも必要かなと感じているところです。
 それから4点目、視覚障害、それから聴覚障害の免許保有率が低い旨の説明がございました。これは養成大学の数の少なさというのも大きな要因だと認識しているところです。免許保有率を高めるための一つの方策として、現在、群馬大学と宇都宮大学の共同学部で免許を出しているような形態を現在、視覚障害、聴覚障害の教員養成を行っている大学を中心として、開設を進めていく必要があるのではないのかなというようなことを感じているところです。
 以上4点の意見を、どうぞよろしくお願いいたします。
【國分主査】  小林先生、どうもありがとうございました。引き続きよろしくお願いいたします。
 では、武居先生、お願いします。
【武居委員】  武居と申します。よろしくお願いします。私の専門は聴覚障害でして、今、金沢大学で主に聴覚障害関係の授業を担当しています。私からは聴覚障害に関わることで大きく4点、お話ししたいと思います。
 これは恐らく視覚障害とも同じような傾向があるのではないかなと思うんですが、小学校と聴覚とか視覚の特別支援学校免許を持っている学生は、それでも比較的まだいるんですけれども、中学校、高校の免許と特別支援学校の免許を持っている人の数というのが非常に少ないように思います。盲学校もろう学校も準ずる教育でやっていますし、大学進学を考えている生徒もかなりいる中で、そこが弱いところかなと思っています。
 なので、中・高の免許と特別支援学校、特に視覚、聴覚の免許を持った人をどういうふうに、どこがどんなふうに養成していくのかというところがないと、特に視覚、聴覚の準ずる教育をしているところはなかなか採用側でも苦しいかなと思っています。
 今のことと関わって、先ほど特別支援の受験率が下がってきているという話がありましたけれども、特別支援学校の枠で教員採用試験を行う場合には特別支援学校の免許を持っていることが前提になると思うんですけれども、そうなったときに多くの学生は小学校と特別支援、あるいは知的障害、知、肢、病と小学校という、あるいは、そういうような組合せの学生が多いため、その枠で採った学生に偏りがあると言ったらいいんでしょうか。そういうようなことが実際あるのではないかなと思います。
 なので、もちろん養成のところでバランス良く、いろいろな学部の担当ができる、いろんな障害種の担当のできる教員を養成することも重要ですけれども、採用した後でそれぞれの専門性を身につけてもらうような機会というのが必要ではないかなと思っています。これが1点目です。
 それから2点目ですが、2点目は先ほどから話が出ている自立活動についてです。私、違う角度から自立活動の、もちろん障害種に共通する自立活動とは一体何なのかというところを養成段階で学ぶことは非常に重要だと思うんで、そこには全く異論はないんですけれども、例えば聴覚の自立活動っていったら補聴器とか発音指導とか、あるいは手話とか、あるいは就労支援とか、そういうような専門性を自立活動の中で身に付けてもらうことになるので、それは多分、障害種ごとにかなり違うと思います。
 それを養成段階から学ぶというのは、かなり難しいような気がするんですね。むしろ、そこは実際に学校に入ってからプラスアルファ、特殊学校の免許に加えて、自立活動免許というのは今、出していないようですけど、自立活動免許というのがあったように、特別支援学校の免許に上乗せするような形で聴覚障害の自立活動の専門性がありますよということを担保する、そういうような枠組みというのがあってもいいのではないかなと思いました。
 それから3点目ですが、これも先ほどから出ていますが3欄の在り方です。特に、ろう学校なんかでも発達障害とかASDを併せ持っている児童生徒ってすごく増えているので、そこを学ばせることはとっても大切なことだと思います。
 一方で、取得する免許以外の障害種を3欄で扱うといったときに、何を取得するかによって3欄の取らなきゃいけない科目が変わってしまうということが、なかなか複雑にしているのかなと思うんですね。
 また一方で、基礎免の中でも特別支援教育に関わる必修の授業ができましたので、それと3欄に入る取得する免許以外のところとの整合というか、同じことを2回学生が聞いているような状況になっているので、その位置づけというのを少し考えたらいいのかなということを思いました。
 最後4点目ですけども、これも認定講習についてです。認定講習については、聴覚は結構あちこちでやっているんですが県で学校の生徒数が少ないからということで、県によっては聴覚の認定講習は2年に1回とか3年に1回という、それで1単位という、そういうような県も少なくなくて。そうなると6単位、単位を集めるのにすごく時間がかかる、あるいは隣県に行って取得することが起こってくるので、認定講習をもう少し、何というか、今いる県以外の県にいる先生方にも開放するような何か仕組み、特にコロナ以降、オンライン、オンデマンド等による授業開講というのが以前よりもしやすくなったこともありますので、そういうようなことを工夫することで認定講習、もう少し、特に視覚・聴覚に関しては幅広く開放していくことが免許取得率を高めることにつながるのかなと思いました。
 私からは以上4点、以上になります。
【國分主査】  武居先生、どうもありがとうございました。今後もよろしくお願いいたします。
 では、葉石先生、お願いします。
【葉石主査代理】  埼玉大学の葉石でございます。よろしくお願いいたします。先ほど主査代理の御指名をいただきました。しっかりと微力ながら役割を果たしてまいりたいと思います。何とぞよろしくお願いいたします。
 私は、専門は知的障害になるんですけれども、教歴もそれなりに長くなってきたんですが、最初は私立の開放制の免許課程、その次に国立の教員養成の単科大学、今現在、国立の総合大学の免許課程の担当をするというようなことでやってまいりました。また、その間、教員教職課程のカリキュラム、特別支援免許状のコアカリキュラムの作成にも携わらせていただいてきました。よろしくお願いいたします。
 それでは、私から2点主にお話をさせていただきたいと思います。まず、一つは強み専門性を高める柔軟なカリキュラムとするということについてです。この自律的なカリキュラムデザインを可能とするということは、教職課程を履修する上でもそれなりに自分でいろいろとデザインするようなところが履修の動機づけにもつながるだろうと考えられると、そういった意味で興味深いアイデアだと思います。
 一方で、カリキュラムデザインの内容の自由度をどの程度のものにするのかということも、よく考えていかなければいけないのかなと思います。つまり、教職課程の共通の内容に加える部分に一定のまとまりがなければ、その教職の学びの質が低下することもあり得るだろうというところです。特に学部学生であれば自分の教職の適性がどこにあるのか、現在の教育課題との関わりで、どこに強み専門性をつけていけばよいのかということの考えをまとめるのに、それなりの時間が必要なんだろうなと思います。
 学生は教育実習に出る前の一、二年次の段階で教職課程の多くの単位取得を求められます。その上で教育実習に出るわけですけれども、そこでようやく、いろいろな苦労を重ねていく中で、その強み専門性みたいなものについての考えがまとまるようなところなのかなと思います。
 ですので、その強み専門性を高めるカリキュラムデザインをより効果的なものにするということを考える上では、教職科目の履修カルテなどを用いた履修指導やキャリアサポートというものの充実も併せて考えていく必要があるのかなと考えた次第です。
 続きまして、ほかの委員からもいろいろとお話出ておりました自立活動の充実についてです。この自立活動の充実については、現在、学習指導要領の改訂においても検討されているということですが、この自立活動の組織、それから方向づけというものを考える上では人の心理発達のメカニズムであるとか、あるいは学びに向かう態度の形成であるとか、あるいは学びの深まりといったようなことが一体何を指すのかとかいったような発達心理学、あるいは教育心理学の専門性というのが大事な鍵となってくるかと思います。
 また、自立についての捉えとして他者の手を借りないというのではなくて、意思決定とそれに基づく行動に必要な手だてをいかに自律的にコントロールする力を身につけていくかというところにポイントがあるのかと思います。これは生活機能や、その障害が単に個に帰されるものではなくて、状況や環境との関係で相対的に決まるものであるということ、発達や障害というのが社会的なものであるということ、そういった理解に関わるところかと思います。
 これは障害種に関わらないという点で基礎理論に属する内容かと思いますが、現在、基礎理論に関することは、1欄のコアカリの2枚目に自立活動というのが制度的事項のところに触れられているだけで、また、これは「または」でつながれているものですから、取り扱わなくてもいいような扱いにすら受け止められるような状態になっており、主には2欄に委ねられているということになっております。
 ただ、人の発達や学習、生活機能等、障害に関する総合的な理解を深めることを目的として、自立活動をこの基礎理論の内容、要は第1欄の科目として設定するようなことを考えてもよいのではないかなと思います。
 以上です。
【國分主査】  葉石先生、どうもありがとうございました。副主査、どうぞよろしくお願いいたします。
 では、安田先生、お願いします。
【安田委員】  よろしくお願いいたします。全国特別支援学校長会副会長を務めております安田と申します。現在は盲学校の校長しておりますが、ずっと特別支援学校、盲学校、ろう学校、病弱、知的と様々な校種の、現場の経験をさせていただきました。その現場の肌感覚という観点からお話をしたいと思います。
 今までの御説明や先生方の御意見を聞きながら、養成・採用・研修が一連の流れで教師が学び続け専門性を高めていくことが大切であることが理解できました。その上で、まず裾野を広げる、土台を広げるところについて2つお話をしたいと思います。
 教員の免許を取得したい、取得しようと考える学生さんを増やし、採用倍率をある程度の水準に維持していくことは現場での質の確保の意味からも大切であると考えます。質と量の確保は両輪で動くのではないかという意見です。なぜならば採用倍率が下がってきた昨今、現場の初任者、または若手の育成を考えると大変厳しい状態が現状としてあります。研修の意欲であったり、その実態であったりというところを考えますと、ある程度の量を教員になりたい人を増やしていくことは課題かと思います。そのためには教職課程の工夫、または背景にあるのは職の魅力、イメージアップというところが大切かと思っています。
 裾野を広げるところの2点目に、特別支援教育に対する裾野の広がりを述べます。現状、通常学級も含め、特別な支援を必要としている幼児、児童、生徒は相当な割合で在籍していると考えます。教職を目指す人にとって特別支援教育のベースを持っていることは、教員として最低限必要なことだと思います。その中で教職課程において共通で学ぶべき内容に継続して1単位が含められたことは大事なことかと思いますが、果たしてそれで十分であるのか。先ほどの自立活動の重要性を考えると、ワーキンググループ中間まとめで出された多様性の包摂という内容について今後期待したいと考えます。
 免許取得に関連して3点、雑駁なところを述べさせていただきます。先ほど来、知、肢、病のところは比較的取得できる大学が多く、また視覚、聴覚のところは取得しにくいということ、お話がありました。現場にいても確かにそれは感じていて、視覚、聴覚の免許を持った教員に出会うことはなかなか難しい現状です。特に若手の入ったばかりの方には、なかなか難しいです。また、少数の障害者であるため、取得できるチャンス、システム的にも、少ないかと思っています。
 ただし、知、肢、病にも視覚聴覚の障害を併せ持った幼児、児童、生徒が多く存在していますので、視覚分野、聴覚分野に専門性を持つことは教育的にはとても有意義だと考えます。
 2番目です。現職で特殊免許の取得や、また、領域追加を進めていく必要が強くあると思います。これについては、利用しやすい講習の方式やオンラインも含む機会が提供されるとよいと考えます。特別支援教育をはじめから目指してなかった教員に対しても、免許取得を通して学びが深まることはとても実践と理論の往還、まさに深い学びにつながっています。今まで知らなかったことが実際の目の前の子供を通して分かったりということで、そういうふうに専門性を高めていく教員を多く見ました。
 これについては初任者または経験の浅い教員は年次研修等で大変忙しい状態がありますので、例えば年次研修の単位を読み替えることができるとか、または、そんなようなことがあるといいなと思っています。
 3点目です。現場感覚としては、一種免許、二種免許というところの明確な境界を教員たち同士では意識せず、現場で教えるときも一種免許だから二種免許だからということが、境界が明確ではありません。ただし、一種免許の領域追加はシステム的に非常にハードルが高い。一種免許に例えばほかの視覚、聴覚を増やそうとすると、二種免を取るよりも大変な現状があることに時々矛盾を感じます。この辺の制度が整理されると良いなと思います。
 以上です。ありがとうございました。
【國分主査】  安田先生、どうもありがとうございました。また、よろしくお願いいたします。
 では一通り、免許状の教育課程のことについて御発言いただいたということで、先ほど申し上げました2つ目の少し間口を広げたところでの幼・小・中・高を含む特別支援教育を担う教師の採用・研修ということで、何か御意見がある方いらっしゃったら挙手をお願いいたします。
 それでは青山先生、お願いします。
【青山委員】  青山でございます。こちらの小・中・高等学校におけるということでございます。小中高等学校における教職課程において、特別支援教育に関する内容の充実を図っていく必要性は、先ほど安田委員さんもおっしゃったと思うのですけれども喫緊の重要な課題だと認識します。
 現在、先ほどから話題になっております特別な支援を必要とする幼児、児童及び生徒に対する理解という、基礎免許で必修科目となっている1単位以上を必修科目とするものがございます。本学は独自に2単位の科目として設定をし、全ての学生が受講する形にしてございますが、実際のところは2単位設定であっても扱っていきたい内容や、学生たちと一緒に考えていきたい内容をなかなか扱い切れるものではないという現状があると思います。
 そう考えますと、まず1点目、小・中・高等学校の教員養成課程において特別支援教育の充実を図るためには、まず従前から今もございます特別支援を必要とする幼児、児童及び生徒に対する理解という科目の単位を1単位ではなくて、例えば2単位以上にするなど、ここは充実をさせる必要性があるのではないのかと考えることが、まず1点でございます。
 なおかつ、そこでどのような内容を扱っていくことが考えられるのかということについて、現在進行中の教育課程部会の中での議論も踏まえながら、幾つか考えていることを申します。例えば現在、児童生徒の理解においてという内容がございますが、例えば教育課程部会の中で非常に議論になっている社会モデルの考え方を踏まえた子供の理解についてといったような内容は今、話題に私がしております基礎免の必修科目においても扱っていく必要性があるのではないだろうかということを加味して明記していく必要があるのではないかと考えます。
 また、児童生徒の支援や支援の方法について、教育課程や支援の方法についてという内容についても現在、教育課程部会で議論になっているところから考えますと、例えば重層的な指導・支援というのが第1層のところで重要であると。さらに重層的な指導・支援の中の第1層の部分で例えば学習者主体の授業づくり、もしくは学級集団づくりということが特別支援教育を進めていく上で非常に重要な基盤となるのであるといったような議論を教育課程部会では展開していると思います。そういった内容が基礎科目の中で具体的に明示され、扱われていくことも必要ではないのだろうかと考えます。
 また、自立活動等においても、教育課程部会の中では本人主体の取組というような、本人の取組を、本人主体の取組を進めていこうといったような議論が今、進められていると私は認識しております。
 そういったような内容も多くの基礎科目の中に加味する形で扱われていくことが実は重要なことなのではないだろうか。例えば当事者の方のお話を聞くといったような、そういった内容も踏まえて、含めて考えられるのではないだろうかと思います。ですので、小中高等学校の特別支援教育の充実に資するための必修科目の単位の扱い方の見直しと、あと現在の状況から加味すべき内容が幾つか考えられるのではないかと考えましたので、意見申し上げました。
 以上でございます。
【國分主査】  ありがとうございました。そのほか、いかがでしょうか。
 武居先生、お願いします。
【武居委員】  武居です。先ほど話そうかなと思ったのですが、今回議論になっている免許状は特別支援学校の免許状なので、それを考える上ではこれまでの議論でいいと思うんですけれども、一方で統計的なデータも出ていましたけれども、特別支援学級に在籍する児童生徒が非常に増えてきている。そうすると、そこを担当する先生もどんどん増えてきているはずなんですけれども、その先生の専門性を担保するものが何もなくて、特別支援学校の免許状をそれに代えているような現実があるかと思います。
 もちろん重なるところはある。科目でいえば2欄のあたりは結構重なるのかなとは思うんですけれども、他方で通級なんかだと親学級の先生といろいろ協働したりする、あるいは助言をしたりするとか、そういうようなことも必要になってきますが、そこは特別支援学校免許の中では全く担保されていない内容になりますし、特別支援学級の先生の専門性を担保する何かというのが、それが免許状なのか、そうではないものなのか、あるいは特別支援学校の免許に何か上乗せをするものなのか、分かりませんけれども、そのようなものが必要なのではないかなと思いました。
 なので、特別支援学校の免許という今回のところは少しずれるかもしれませんけれども、特別支援学級の先生の専門性を担保するものが必要だということと、もう1点は、特別支援学級の先生は特別支援学級、特に聴覚障害でいえば難聴学級を異動で回っている先生って非常に少ないです。
 人口の多いところはそれ、あり得るんですけれども、私がいる石川県とか北陸なんかだと難聴学級、そんなにないので、小学校にまず配属されて、その小学校の中で誰が難聴学級を持つかという議論なので、そこを研修しようとするともう毎回、聴覚障害とは何かというところから研修しなければいけない。それは子供にとっても、そこを担当する先生にとってもあまり幸せなことではないと思うので、自分がこういう専門性を持っていますという、担保できる何かを持っていれば、この先生はこの学校の難聴学級を持ってもらおうという話になるので、そこが必要なのではないかなと思いました。
 以上2点、お話を申し上げました。
【國分主査】  武居先生、どうもありがとうございました。そのほか、いかがでしょうか。よろしいですか。小林繁先生。はい。お願いします。
【小林(繁)委員】  私は今、小学校で勤務していますが、特別支援学級や通級指導教室の先生方の専門性は、本当に個人差が大きいなと感じています。先ほども武居委員からありましたように、改めて特別支援学校の教諭免許状を取得しようとしている現職の先生方もいるわけですが、仕事をしながら、免許状を取得しようとするのはハードルが高いものがあります。
 いかに大学での養成段階で、特別支援教育についての基礎を身につけてくるかということはとても大事なことだと思っております。それは特別支援学級や通級指導教室の教員に限らず、通常の学級担任においても必要なものだと考えています。通常の学級の中に本当に様々な児童生徒がおります。それは特別支援が必要な子供たちだけではなくて、不登校や日本語指導、それから特異な才能を持つ児童生徒、または家庭環境から来る低学力の課題など本当に様々な児童生徒がいます。そういった中で、教育における多様性の包摂という視点が加わってきたことは大変いいことだと思っております。
 ただ、ということは、それだけ多くの学びが必要なんだろうと思っています。先ほど青山委員からもありましたように、果たして1単位で本当に必要なことが学んでいけるのか不安に感じるところです。
 通常の学級、あるいは通級指導教室でどのように指導、支援していくのかがもちろん大事なところではありますけれども、例えば通常の学級と特別支援学級との交流、あるいは特別支援学校との交流をどのようにしていくのか、それを保護者にどう理解を広げていくのかということも大事なことです。
 また、不登校や日本語指導と併せて考えると、どう関係機関とつながっていくか。そういったことも通常の学級担任や通級指導教室の担任、あるいは特別支援学級の担任に求められることで、本当に課題は広がっているなと感じているところです。
 そういったところを考えると全ての大学において、特別支援教育、あるいは教育における多様性の包摂について学ぶ単位は一定程度、必要なのかなと感じているところです。
 私からは以上です。
【國分主査】  小林先生、どうもありがとうございました。そのほかいかがでしょうか。よろしいですか。貴重な御意見、様々いただきまして誠にありがとうございます。今後の議論に、ぜひとも生かしていきたいと思っております。
 以上で、意見交換の時間は終了させていただきます。少し早いのですが、本日の議事は以上とさせていただきます。
 最後に、次回以降の予定について事務局よりお願いします。
【堀江課長補佐】  失礼いたしました。次回の開催日程につきましては、2月19日木曜日、10時からを予定しております。どうぞよろしくお願いいたします。
【國分主査】  それでは、以上をもちまして、本日の特別支援教育作業部会を閉会といたします。どうもありがとうございました。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
 
―― 了 ――