令和8年4月30日(木曜日)10時00分~12時00分
省議室(WEB会議)
【秋田主査】 おはようございます。定刻となりましたので、ただいまから第7回中央教育審議会初等中等教育分科会教員養成部会教職課程・免許・大学院課程ワーキンググループを開催いたします。
それでは、まず、事務局から会議の開催方法について御説明をお願いいたします。
【事務局】 会議の進め方等について確認させていただきます。
本日の会議は、ウェブ会議と対面を組み合わせたハイブリッド形式にて開催させていただきます。
発言時は、画面下部のリアクションボタンにある挙手ボタンを押していただき、併せてマイクをオンにし、御発言が終わったらマイクをオフにしていただきますようお願いいたします。
【秋田主査】 ありがとうございます。
それでは、議事に入ります。議事は教員養成等における生成AIの活用でございます。まず、事務局から御説明の上で、OECD教育スキル局の大久保智哉分析官から、まず御説明いただき、その後、白石市教育委員会の半沢芳典教育長様、そして松阪市教育委員会の中田雅喜教育長様、続いて、兵庫教育大学の永田智子副学長からお話を伺います。
それでは初めに、まず、事務局より御説明をお願いいたします。
【浅原参事官】 失礼いたします。初等中等教育局参事官、デジタル学習基盤担当の浅原と申します。私からは冒頭、学校教育におけるAI活用に関する、これまでの取組ということについて御説明をさせていただきます。資料の今、投影をさせていただいております。御覧いただけますでしょうか。大丈夫でしょうか。ありがとうございます。
それでは1ページ目、お開きいただけますでしょうか。ありがとうございます。生成AIの利活用に関しまして、文部科学省のこれまでの取組でございますけれども、生成AI、この数年で急速に進化した先端技術でございます。様々なリスクも存在するということで、生成AIの適切な利活用に向けて文部科学省といたしましては右側にある大きく4つ、ガイドラインの策定、また、研修の実施、教材作成、また、パイロット校の指定を通じた事例の創出、その他実証事業などを行っているところでございます。
ガイドラインにつきましては令和5年7月に暫定的なガイドラインを策定いたしまして、現在、令和6年12月にガイドラインVer2として、2.0として改定しております。現在はこの令和6年12月のガイドラインに基づきまして、様々な施策を実施しているところでございます。
次のページ、よろしいでしょうか。こちらがガイドラインの概要、全体の構成ということになります。教職員や教育委員会などの学校教育関係者を主な対象といたしまして、学校現場における生成AIの適切な利活用を実現するための参考資料となるように定めたものでございます。
さらに具体的な内容につきましては次のページになります。こちらが概要になります。1ポツ、左上で生成AIの概要について、まず、お示しをした上で2ポツ、この生成AI利活用に関する基本的な考え方というところで大きく2点でございます。
1点目は、人間中心の利活用ということです。生成AIのリスクなどを踏まえた上で、最後は人間が判断して責任を持つことが重要であること、また、教育活動の目的を達成する観点から効果的であるか、吟味した上で利活用すること、また、そうした中で学びの専門職としての教師の役割というものが一層重要であること、このことをお示ししております。また、そのほか、情報活用能力の育成強化ということについても指摘をしております。
右側にいきまして3ポツ、学校現場において押さえておくべきポイントといたしまして、教職員が校務で利活用する場合、児童生徒が学習活動で利活用する場合、また、教育委員会等が押さえておくべきポイントなどについてまとめております。
右上の教職員が校務で利活用する場合につきましては、校務での利活用につきまして校務の効率化あるいは質の向上、そして働き方改革につなげていくことが期待されます。また、教職員自身が新たな技術に慣れ親しみまして利便性や懸念点等も知っておくことは、児童生徒の学びをより高度化する観点からも重要であるとしております。
一方、児童生徒が学習活動で利活用する場合につきましては発達段階、また、情報活用能力の育成状況に留意をしつつ、リスクや懸念に対策を講じた上で利活用を検討すべきとしております。その際、教育活動の目的を達成する観点から、効果的であるかを吟味することが必要であるとしております。
また、教育委員会等が押さえておくべきポイントといたしまして、各学校の実態を十分に踏まえた柔軟な対応を講じることが必要であり、一律に禁止あるいは義務づけるなどの硬直的な運用は望ましくないことを規定しております。いずれにしても共通して押さえておくべきポイントといたしまして、安全性を考慮した適正利用でありますとか、情報セキュリティ、個人情報の保護といったことについては、全ての利活用の場面におきまして共通して押さえておくべきポイントとして規定をしております。
次のページをお願いします。現在、文部科学省におきまして、生成AIパイロット校を指定しまして取組を進めております。教職員が校務において活用する実践例、また、児童生徒が学習場面で利活用する実践例、そういったものを行っておりますけれども、全国から様々な例が生まれてきておりまして、令和8年度の取組を一層深めていくこととしております。また、この事業の実施に当たりましては、先ほど御紹介いたしましたガイドラインを遵守した上で行っていただくことをお願いしているところでございます。
取組内容につきましては具体的に後ほど御説明させていただきますが、いずれにいたしましてもパイロット校での実施と併せまして、文部科学省でも伴走をしながら、例えば一緒に学習会を実施したり、また、パイロット校の横のつながりができるような座談会の開催、また、成果報告会なども行いまして、その実践例が共有されるように取り組んでいるところでございます。
次のページお願いいたします。こちらが令和8年度のパイロット校の一覧ということでございます。教育利用10自治体、校務利用100自治体、教材実証51自治体ということで実施をしているところでございます。
次のページお願いします。まず、生成AIのパイロット校における校務での利活用の事例ということで、主なものを載せております。児童生徒の指導に関わる業務の支援、また、学校の運営に関わる業務の支援、外部対応への支援など、全国の生成AIパイロット校から生まれているところでございます。例えば左側の上から2つ目、奈良市の鼓阪小学校ですと外国にルーツを持った子供たちが多く在籍している中で、生成AIと翻訳ルールを使い分けながら学級通信、学校だよりを翻訳して、全ての子供のお子さん、親御さんにも情報が届くような形で活用いただいております。また、右上のかすみがうら市霞ケ浦南小学校ですと、学校ホームページの記事の作成といったところを負担軽減にもつながっているような成果が出ている。
また、校務における生成AIの利活用を通じた業務時間の削減といったところでございますけれども、ガイドラインの例示に沿って様々な、これも事例が生まれております。例えば学習指導案の作成といったようなところでも活用いただいております。あくまで作成に当たっての生成AIの活用ということで、出力結果を基に先生方に作成をいただくということで、その作業効率が一定、効率化しているようなところでございます。
それから学校運営に当たりましても奨学金や補助金制度の情報収集などに活用しているですとか、また、アンケート、学校でも様々取り組んでいただいておりますけれども、そういったアンケート結果の分析ですとか、考察といったところにも生成AIが非常に効率的に行うことに役に立っている事例があるところでございます。
次のページお願いいたします。全体としての活用状況ということでございますけれども、令和7年度、徐々に活用が増えてきておりまして20%弱の先生方、学校で半分以上の教職員が活用しているような結果になってございます。また、そうした学校のうち、98%が働き方の改善に効果があったと実感しているような結果が表れております。
次のページお願いいたします。先ほどは校務について御説明いたしましたけど、学習場面での事例についても幾つか御紹介できればと思います。例えば小学校でありますと、AIの正しい知識を身につけるということで、基本知識を確認した上でインターネット上の情報をすぐに信じるのではなくて、様々な資料と照らし合わせたりすることを学んでみたり、また、中学校では話合いで問題を検討するような場面で、グループごとに話合いの活動を行った上で、新たな視点や自分たちの意見について別の視点を生成AIから得て、検討を深めるような、そういった場面でも活用をされているところでございます。
また右上、中学校になりますと、特に英語でございますけれども作成した英作文、これを生成AIに入力をして、より自然な英語表現を提案してもらうような活動にも活用されている事例がございます。
次のページをお願いします。こちら、OECDのTALISの調査の結果になりますけれども、このAIの活用につきましては先生方、専門的な学習を行えば行うほど、生成AIを実際に使用してみたような割合、ここの相関が見られているようなことでございますので、今後、効果的に、あるいは適切な利活用を進めていく際に、先生方の学習機会の提供といったものが大事になってくると考えております。
次のページをお願いいたします。また、OECDのDigital Education Outlook 2026ということで、最新の生成AIの活用に関するエビデンスをまとめた報告書が出されております。AIが学習の質あるいは学校の運営効率を高める可能性とともに、過度な依存によって学習者の認知的な負荷の低下、あるいは教員の専門性、自律性への影響といったことのリスクが併せて示されておりまして、適切な政策・ガバナンスの重要性を指摘しているということでございます。
一人一人に応じた支援の拡張につながるといった効果、メリットがある一方で、生徒や教員の主体性、エージェンシーや学習過程を省略することによる学習効果を低下させるリスクというものもOECDの報告書の中で指摘されているところでございます。
また、生成AIサービスというものが、教師による教育的な意図のもとに学習場面の中で活用されることが重要であること、また、教師のタスクの自動化をいかに効率化するかではなく、教師が専門的な判断を行使し、能力を拡大する力をいかに効果的に強化するかといったような指摘もございます。文部科学省で定めておりますガイドライン、先ほど御紹介した中でも学びの専門職としての教師の役割が一層重要であることを指摘しておりますけれども、それと方向性を一にしているのではないかと考えているところでございます。
最後のページになりますけれども、こうした様々な今までの取組、また、国際的な知見も踏まえつつ、引き続き文部科学省といたしましては、生成AIの活用を通じた教育課題の解決、教育DXの加速ということで実証研究でありますとか、また、教育課題の解決、テーマ、課題に特化した生成AIの実証研究の事業、そういったものを進めてまいりたいと考えております。
私からの説明は以上でございます。
【秋田主査】 浅原参事官、御説明をどうもありがとうございました。
それでは続きまして、次にOECD教育スキル局の大久保分析官から御発表をお願いいたします。大久保分析官、お願いいたします。
【OECD教育スキル局(大久保)】 秋田先生、ありがとうございます。今、皆様、画面は見られていますでしょうか。
【秋田主査】 大丈夫です。
【OECD教育スキル局(大久保)】 それでは発表させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。教育分野深化型AIによる教育評価の支援と教師の指導力向上と題しまして、大久保が説明させていただきます。
現在、OECDでは、教育分野深化型AIのモデル構築を行い、概念実証を実施しております。汎用型生成AIを深化させたAIは、教育評価データの詳細分析を基にし、教務支援のための様々な材料の提供を通じて先生方の指導力向上に資することを目的としております。また、この教育分野深化型AIは、各国の文脈に合わせて構築することが可能なものとなっております。
少し従来の生成AIと教育分野深化型AIの違いについて説明をさせていただきます。従来の生成AIを基にし、評価のフレームワーク、カリキュラムといった日本が定めた情報、それに加えて、そこから生成されたテスト項目、また、子供たちが回答した回答などを統計学的手法、もしくは科学的なプロセスによって繰り返し生成AIに学習をさせます。
重要なのはここで、先ほどの浅原参事官から御説明がありましたように常に人間が中心となって、その情報を判断させるような専門家の判断を繰り返し入れていきます。これが入力となります。アウトプットとしては、評価、あとは評価からアクションへつなげるための教員支援目的のマテリアル、こういったものを出力していきます。これが教育分野生成型AIの概要になります。
従来の生成型AIというものは、2つのものを持つことができません。これはAI自体がどんだけ進化しても同じなのですが、一つは価値判断、もう一つは基準、どのくらいできていたら、それは何という表現をするか、できていた、できない、この基準の設定というものがAIにはできません。なので、生成AIというものは何か入力すると、それらしいものを返してくるんですけれども、安全に使いこなすためには評価の目的や対象に即すように人間が価値判断等の基準を与え続けなければいけません。
現在、概念実証でやっていることについて説明をさせていただきます。三重県松阪市、宮城県の白石市様と、最近では山口の上山市様にも御参加いただいて実施をしております。ここでは、日本の深化型AI構築のために既に使われているテスト項目などを利用させていただいて、生徒に宿題とか授業中に課題を解いていただき、それを入力します。その際に日本のカリキュラムや教科の方針や先生方の知見など、いろんなものを入れ、そこで人間が常に繰り返しの判断をさせることで従来の生成型AIを深化させ、モデルを構築します。
これによって3つのアウトプットを期待して出しています。一つは、形成的な評価結果を提供すること、2つ目は、その入念に検討されたAIから出力された結果を基に類似問題や宿題などの案を生成すること。ここで重要なのは、AIの出力は、子供たちは見ません。全てのAIの出力は先生方のサポートのためのものであって、先生方しか目に触れません。それらは参考情報として扱われ、その結果を基に先生方が出力について議論をし、AIの出力が間違えている場合、もしくは改善できる場合には、その改善すべき情報というものをさらに入力情報としてAIに戻していきます。そうすることで、人間中心の人間の価値判断と基準の入った深化型モデルの改善をしてまいる、これが行っていることです。
まとめになりますが、従来のアセスメント教育評価からアクションへつなげる部分というものを、生成AIを深化させたモデルによって距離を短くするような効果があるかと思います。3つ、主に効果を列挙させていただきました。学習ニーズの診断、形成的評価への利用、2つ目、教材の先生へのサポート、3つ目、指導力向上に資する場の設定、出力に対する先生方同士の議論による先生方自身のスキルの向上、こういったものになります。
以上で発表を終わります。この場をお借りしまして三重県松阪市の皆様、宮城県白石市の皆様、また、山形県上山市の教育委員会の皆様に、先進的なこの取組にお礼を申し上げたいと思います。どうもありがとうございます。
以上となります。
【秋田主査】 大久保分析官、御報告をどうも御報告ありがとうございます。ただいまOECDからの御発表を受けまして、松阪市教育委員会、白石市教育委員会の順番で現場における受け止めについてお話をいただきたいと思います。
それでは、まず、松阪市の教育委員会からお願いをいたします。
【松阪市教育委員会(中田)】 松坂市教育委員会の中田と申します。よろしくお願いいたします。
本市においては形成的評価を行う、特に指導と評価の一体化、これについては以前から様々な観点で研究を進めて実践も進めてまいりました。特に今回、OECDの皆さんと一緒に研究させていただいたこと、これは大きな成果があったのではないかなと思います。
とりわけ、子供たちの評価を様々な観点から見ていく。今回いただいたのはOECDさんから学校全体の評価をいただきました。それを本市において個別に分析をして個別の対応をする、28項目の評価の観点からすることによって、今まで教師が、この子のこんないいところや、こういう課題や、また、こういう改善をしていったらええや、ということがしっかりと身に付いていって理解もされていった。いわゆる指導すること、評価をすること、そして子供に基づいた支援ができること、個別最適な学びが充実してきているようなこともあります。今後は、それぞれの授業の中で子供たちの活動の評価を、例えばいろいろノートを使うとか、そういう分析方法を用いて研究をさらに進めていきたいなと考えております。
最後になりますが、大根田さん、大久保さん、本当にお世話になりました。ありがとうございます。
【秋田主査】 中田教育長様、どうもありがとうございます。
それでは続きまして、白石市教育委員会、お願いをいたします。
【白石市教育委員会(半沢)】 皆さん、こんにちは。白石市教育委員会の半沢芳典でございます。よろしくお願いいたします。
今、松阪の中田教育長さんからもお話あったように、我々もこのプロジェクトに取り組んで3年目を迎えております。大きな成果があったと私も認識をしているところです。まず、当然のことではありますけれども、授業をする上でより質の高い授業を構築するためには、子供一人一人の学びの状況を把握しておくことは常に重要であって、それをなるべく指導する教員が具体的に把握することがとても大切だと思っています。
この事業に参加した本市の教員も研修会等を行っているわけですけれども、これまでOECDのこのプロジェクトから返却された生徒の回答状況に関するレポートを見て、自分が実際に指導している生徒の特徴、例えば図表を用いた自分の考えを表現することに習熟していると、これはプラス面であります。それから、以前に学習した理科に関する法則を活用することに関して、まだまだ不十分であるような具体的な子供の姿でアウトプットしてもらうことによって、その上で教員が自ら、どういう授業を構想するかという意味において非常に有効だと、そういう姿が本市の教員から見られております。
また、これ、本来であれば教員一人一人が自分が受け持って授業を担当する子供たちの状況を把握することが理想ではありますけれども、なかなか今の学校現場の状況を考えると、それを一人一人の教員に委ねると、それから教員も当然、力量が異なったり経験が異なる状況が現場にありますので、特に本市は非常に若い教員が、経験の少ない教員が多い状況があって、そういう意味でより質の高い事業を提供する意味では、プロジェクトに参加して非常に効果的であったと思っています。
先ほどもあったように形成的評価を、それをどういうふうに授業の中に、より質の高い授業のために反映するかということは極めて重要であって、こういう取組が国で財政措置も含めて御検討いただければ、大変、我が国の子供たちにより質の高い授業提供する意味では非常に有効なのではないかと考えております。
私からもOECDの大久保さん、そして文科省の大根田さんにこういう機会を与えてもらったことを感謝しております。
以上でございます。
【秋田主査】 半沢教育長様、ありがとうございました。
それでは次に、今度は兵庫教育大学の永田副学長様より、AI活用に関する指導事例の御発表をお願いいたしたいと思います。
永田様、よろしくお願いいたします。
【兵庫教育大学(永田)】 よろしくお願いいたします。画面共有させていただきます。声、聞こえていますでしょうか。
【秋田主査】 はい、聞こえております。
【兵庫教育大学(永田)】 画面も見えておりますでしょうか。
【秋田主査】 大丈夫でございます。
【兵庫教育大学(永田)】 ありがとうございます。それでは、よろしくお願いいたします。
まず、兵庫教育大学副学長の永田智子と申します。どうぞよろしくお願いいたします。兵庫教育大学は教員養成フラッグシップ大学事業に指定されておりまして、新しい教職科目の開発や既存科目の改善に取り組んでおります。これらの中、科目におけるAI活用に関する指導事例について報告をさせていただきます。
まず、こちらの画面なんですけれども、本学、兵庫教育大学の教科教育系におけるデータサイエンス、EdTech、STEAM教育系の科目の体系表を示したものです。一番下の1年生から3年生まで段階的に示しているんですけれども、一番下の段、青色がデータサイエンス科目となっております。その上の黄色の科目がEdTech、情報とかICT活用に関する科目になっております。緑色がSTEAM教育系の科目になっております。白地のものは、そのほか関連する教職科目を示しております。
1年次前期に枠のない科目が2つあります。AI・データサイエンス基礎と情報処理基礎演習です。こちらは施行規則66条の6の科目になっておりまして、それ以外は教職科目となっております。また教職科目のうち、太枠が、ちょっと太い黒ぶちの枠が太いものがありますけれども、こちらは教員養成フラッグシップ大学事業において特例の教職科目として開発した科目となっております。
ここに示している科目の中で、AIを明示的に扱っているのが3科目で、赤字で示しております。この赤字で示しておりますAI・データサイエンス基礎、教育情報化概論、情報モラル・セキュリティ教育論について御紹介をしていきたいと思います。
まず、AI・データサイエンス基礎について御説明をいたします。この科目は、施行規則66条の6の数理・データ活用及び人工知能に関する科目に該当いたします。また、文部科学省の数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度のリテラシーレベル2の認定を受けた科目でもあります。
この科目は1年次の前期に設定する2単位の科目で、1回当たり90分、全15回の科目となっております。1年生全員が必修の科目で、本学は1学年160人の定員なんですけれども、2クラスに分けて1クラス80人で実施をしております。第2回から第10回がオンデマンド、それ以外は対面での授業となっております。
到達目標は、画面に示しておりますようにデータ・AIの利活用及び統計的なデータ処理のための基礎的な知識・技能獲得となっておりまして、教育内容は大きく3つで構成されております。それぞれについて説明をしていきます。
まず、1つ目の教育内容です。こちらは、データサイエンスとAIに関する多角的視点からの概説です。ここでは、さらに3つの視点を取り扱うことにしております。1つ目が社会の視点で、社会におけるデータ・AIの利活用の動向、過去と比較した今回のAIブームの意義について。2つ目が技術の視点です。技術の原理と仕組みの概要。3つ目が倫理の視点でELSI、倫理的・法的・社会的課題、情報セキュリティに関する課題について取扱います。第1回から第10回と第15回の後半でこの内容を取扱います。限られた時間の中で幅広く学べるように、第2回から第10回にかけては放送大学の数理・データサイエンス・AIリテラシー講座を活用して、オンデマンドで授業を行っております。
続きまして教育内容の2つ目ですけれども、人工ニューラルネットワークの原理の説明と、生成AIの最新動向の紹介となっております。第11回は人工ニューラルネットワークの仕組み、第12回の前半はテキスト生成AI、LLM、Transformerの概説、第15回は検索拡張生成とAIエージェント、画像生成AI、動画生成AIについて取扱います。
最後、第12回後半から第14回につきましては、教育内容の3つ目です。エクセルを用いたデータ分析の基礎的手法の習得です。こちらではAIについては取り扱ってはおりません。
以上がAI・データサイエンスの概要となります。
AI・データサイエンスの基礎を受講した学生にアンケート調査を行いましたところ、授業の満足度、難易度に関しては比較的ポジティブな評価を得ております。その理由としては、非同期型のオンデマンド形式のおかげで自分のペースで学習できること、また、ChatGPTなどの活用など、学生の役に立つような話も多く盛り込まれていたことが好評の要因だったと思われます。
続きまして、2つ目の科目の御紹介をします。教育情報化概論です。この科目は、情報通信技術を活用した教育の理論及び方法に該当する教職科目です。この科目は1年次の後期に1単位で開設しております。90分が全8回となっております。こちらも全員必修の科目で、1学年160人を1クラスとして対面で実施をしております。
この授業の目標は御覧のとおりの3点で、AIについては直接的な文言は入っておりません。全8回の内容は画面に示すとおりで、第5回と第7回で、赤字で示しておるような取扱いがございます。
第5回につきましては、後半部分で教育DXと生成AIの概要としまして生成AIの使用上の留意点、生成AIが教育に与える影響、教員として生成AIと向き合う心構えについて扱っております。第7回は、学校教育における生成AIリテラシーの育成というタイトルで、具体的には生成AIを取り巻く状況や生成AIリテラシーの具体的な中身の概説、生成AIの倫理、法、文脈、適応力などの側面に関わる具体的な事例について、個人やグループで検討する内容になっております。
この授業を受けた学生のアンケートの自由記述からは、教員としての生成AIリテラシーに関して、具体的な生成AI指導場面における生成AIの適切な利活用の判断基準等について、グループワークを通して指導者であったり学習者であったり、両方の立場から考えることができたところがよかったといった評価をもらっています。
続きまして、3つ目の科目の御紹介です。情報モラル・セキュリティ教育論です。こちらの科目は教員養成フラッグシップ大学における特例制度で、指定大学が加える科目として新たに開発した科目です。こちらは、2年次の前期に1単位90分、全8回で開設する全員必修の科目です。1学年160人を1クラスとして、オンラインで実施をしている授業となります。
目標は画面に示しているとおりなんですけれども、AIといった文言は入っておりません。
内容につきましては第1回から8回の内容、画面に示しておりますが、その中で第4回のところ、生成AIを活かす未来の市民というタイトルで、生成AIについて取扱いをしております。具体的には、NotebookLMの活用体験を取り入れて生成AIの特性、もっともらしさ、誤り、偏り等、学習場面におけるリスクを整理する。検索や引用との違いを踏まえ、出典を確認することや検証の責任を明確にする。また、教育における対応を使用の可否の2項対立に還元するのではなく、目的に応じた活用の判断を育成する観点から検討する。加えて年齢制限や利用規約等を踏まえ、学校での取扱いを条件整理として取り上げるなどといったことを行っております。
こちらの授業は学生へのアンケート、自由記述からは、NotebookLMを用いた教材化の活用を含む生成AIの活用体験に関して、情報の信頼性や責任に関する認識の深化が見られるなどの学習効果が見られたということでございます。
以上、兵庫教育大学でAIを明示的に取り扱っている科目3科目について説明をさせていただきました。このように兵庫教育大学では、これからの学校教員に求められるAIそのものについての学びとAIを活用した学びについて、カリキュラムの実装を図っているところでございます。
私からは以上となります。ありがとうございました。
【秋田主査】 永田副学長、御説明をどうもありがとうございました。
それでは教員養成等における生成AI等の活用について、これから意見交換を行いたいと思います。ただいまの御発表に対する御質問でも結構でございますので、御意見や御質問がございましたらお願いをしたいと思います。時間の関係で8分ぐらいしか取れませんので、お手挙げなどをいただきましたらありがたく思います。時間で区切らせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは、まず、高橋純先生、資料も出してくださっております。よろしくお願いいたします。
【高橋委員】 高橋でございます。よろしくお願いいたします。本日はたくさんの御発表ありがとうございました。大変参考になりました。私からは意見書を提出させていただきましたが、せっかく今日御発表を伺いましたので、その上で改めて検討したことを述べさせていただきたいと思います。少し資料どおりではないかと思います。
私自身も教員の制度は言うまでもなく、養成、採用、初任研修、現職研修、例えば管理職育成であるとか、連続したキャリアステージで構成されていると考えておりますが、それらの中でAI活用をどういうふうに考えていくかと考えたときに、国際的な動向などを考えると大きく観点は2つあるかなと思っております。
一つは、代替、補完、拡張といった、これ、OECDの報告書や世界経済フォーラムなどでも、どういう活用の方向だということで代替、AIで代わりをしてしまうとか、補完、AIで主体性は人間にあって補完的にAIを使っていく、拡張、AIだけ、人間だけよりも両者が合わさった形でより発展していく方向といったような代替、補完、拡張といった考え方や、あるいは認知的オフロード問題、考えることを放棄してしまうみたいな、そういった観点から考えていくのかなと思っています。
そういうふうにして考えたときに教員養成段階、初任者研修段階、現職研修に分けて3点意見を述べさせていただきたいと思います。まず一つ、教員養成段階では知るというレベルでは少し難しくて、判断できるというレベルを目指していくのかなと思います。
例えばAIが代替することは一体どういうことが起こることなのか。補完や拡張とどう違うのか。自分自身の学習や授業実践と引きつけて考えることとか、認知的オフロードに自覚していく、そのことを自覚する。AIに思考を委ねることで自分の専門的判断力が鈍化していくようなリスクを学生自身が体験しながら理解していくとか、あるいは、これは兵庫教育大学の情報モラルの授業のところでも述べられたことだと思いますが、利用の可否というよりかは、もう使うことを前提とせざるを得ないと思いますので、目的に応じた判断をしていくと。特に養成段階では、補完のレベルでの批判的活用リテラシーを埋め込んでいくんじゃないかと考えております。
2つ目は、初任者研修の段階でのAI活用です。私、これが一番AI活用においてリスクが高いと考えております。OECDの報告書で引用されている文献によりますと、初任者がAIを活用することで中堅程度の力量が速やかに得られるみたいな研究結果があります。適切に活用すれば、教育水準の維持向上に資する可能性があるとは思います。
ただ、その一方で授業づくり等、AIに委ねるだけの代替の利用にとどまれば、自ら判断し、試行錯誤する経験が奪われて、初任期に本来、形成されるべき実践的力量が育たないという構造的リスクを抱えているように思います。そこで例えばですが、AIがつくった授業と自分が設計した授業の違いを語れるかというような場面を意図的に設けるなど、その選択をどうしてしたのかみたいな、教師としての判断を言語化するような研修設計をしていく必要があるかなと思います。
3つ目ですが、現職研修での習得研修の限界というのが今、訪れているかなと思います。先ほど冒頭の資料1-1で、全国での生成AIの好事例の多くは指導案の作成とか、所見作成とか、今ある業務をAIで代替した結果だと思います。これはこれで重要で、働き方改革にも十分資するんですが、それだけでは教師の専門的成長につながらないかなと思います。AI出力を批判的に読む力、認知的オフロードの自己点検、AI活用の教育的意図の言語化などに取り組む必要があるかなと思います。
そういった観点では、大久保分析官が述べられたAI出力の検討会とか、教員知見の蓄積といった手法は、その有効な方向性を示しているかなと思います。AIが出す評価フィードバックを教員が集団で検討して、自分たちの知見と突き合わせることでAIを拡張ツールへとして使っていくような専門性を育てていくと、現状、我が国では先進校でさえ代替にとどまる現状でございますので、これを放置すれば現場の専門的力量が確実に劣化する可能性がございます。拡張を目指す協働的な実践設計が求められるかなと思っております。
最後に、AIとともに教師が働く時代を前提に、教師の専門的力量をどう育て守るかということが問われているかなと今日、先生方の御発表を伺って感じたところでございます。
以上です。
【秋田主査】 高橋委員、専門的な視点から御発言をいただきまして誠にありがとうございます。養成の段階、初任の段階、そして現職での研修の在り方について御提言をいただきました。
ほかには委員の先生方、いかがでございますでしょうか。特によろしゅうございますでしょうか。いかがでございますでしょうか。
それでは時間も限られているものですから、本日の議論は、ここの議題に関しましては、ここまでとさせていただきたいと思います。もし何か御発言ができなかったということがあれば、後で事務局までお知らせをいただければと思います。こちら、浅原参事官、それから大久保分析官、そして両教育長、フジタ学長、ありがとうございました。永田学長、大変失礼いたしました。副学長、ありがとうございました。皆様は、発表者の方はここまでで御退席ということでございます。ありがとうございます。
それでは続きまして、議事2といたしまして、今後の教職課程や教員免許制度の在り方についての二次まとめ、たたき台に移りたいと思います。各作業部会における議論の状況を踏まえて、本日は二次まとめに向けて議論を深めていけたらと思いますので、事務局より御説明をお願いいたします。
【大根田教員免許・研修企画室長】 ありがとうございます。大根田でございます。よろしくお願いいたします。
今、御説明いただきましたとおり、中間まとめを1月にまとめていただいた後、各作業部会で御議論をいただいてまいりました。その内容、それぞれまとまってまいりましたので、それを含めた形で、また、当ワーキンググループ自体においても議論を重ねていただいた内容もございます。両方合わせた形で、この二次まとめということで、たたき台をつくらせていただいたものでございます。その内容に関しまして、各作業部会の内容の御報告も兼ねてさせていただければと思います。
今、画面、資料の2でございますけれども、それを適宜御覧いただきながらと思いますが、まず、1ページおめくりいただきまして1ページ目でございます。今、申し上げましたとおり、中間まとめの内容が13ページから16ページに引用させていただきながら、それをベースとして本資料をつくらせていただいております。
まず、1ページ目でございますけれども、教師養成の質向上方策ということで(1)の部分、丸1でございます。大きな方向性として、この各教科の指導法と教科に関する専門的事項、これに関しては各学校種の学習指導要領等に即して指導法と専門事項を一体的に学ぶことを目指すとともに、指導要領改訂等を念頭に置いて学ぶべき事項を追加していくと、こういった内容を示しているものでございます。
具体的なところを御覧いただければと思いますので19ページ、例えば中学校でございますけれども、御覧いただきながらと思います。この表に関しましては、中間まとめのときにもそれぞれ当てはめたものをお示ししておりました。それが現行との違いということで赤字でございましたけれども、各作業部会で御議論いただいて、そこで修正となった内容が黄色でマーカーをつけている部分でございます。さらに作業部会と並行して先般、学習指導要領に関する総則部会にも御報告をさせていただきました。そこでいただいた御意見については緑でマーカーをつけていると、そういった関係でございます。
先ほど申し上げた1ページのところの丸1にある内容に関して、具体的なところを御覧いただきながらと思いますけれども、まず、先ほどの指導法と教科の専門的事項の一体的なというところは、この19ページで言いますと黄色のところの教科及び教科の指導法という形でまとめられている部分ということになるわけでございます。
併せて、このページでと思いますけれども、総則部会におきましては上のところ、教科の指導等に関する科目のところ、教育課程の意義及び編成の方法に加えて、やはり指導と評価、特に評価に関して教職課程の中でしっかりと学んでいく必要があるだろうという御意見を複数いただいております。指導と評価を一体的に学んでいくことが併せて必要であろうということの御意見を踏まえて、この緑のところを付け加えさせていただいております。
また、併せて学級経営についても学んでいく必要性についての御言及が複数ございました。この点、この指導と評価の関連性の中でという御意見もあれば、特別活動の文脈の中でという御意見もございましたので、ここでは、ちょっとスラッシュで書かせていただいております。どこに学級経営を置くことがいいかという点は御議論かと考えておりますけれども、いずれにしても、この指導と評価、また、学級経営について追加をしたほうがいいのではないかという御意見をいただいているところでございます。
関連で、この19ページでございますけれども特別支援の関係でございます。下のところでございますが、もともとの文脈に加えて特別支援の作業部会におきまして、「及び」の後でございます。基礎的環境の整備・合理的配慮の提供という形にしてはどうかという形で御提案をいただいておりまして、かつ、この内容については充実を図っていく必要があるという御提案をいただいた中、2単位ということについて方向性について御提案をいただいておりました。
この点、小学校部会におきましては2単位ということでよいのではないかと、前のページにございますけれども、というところになっている一方、中高の部会においては、重要性は共通認識であった一方、2単位であるかどうかというところについての御意見も出ていたという認識でございます。この点、全体の並びの中で、ここを2単位ということで共通項にしていいかどうかというところも御議論いただければと思っております。
関連で、でございますけれども上のところ、道徳の理論及び指導法のところでございますが、ここについても現行の単位数が、一種免許状が2単位、二種免許状が1単位というところ、フラッグシップベースでここを1単位とするのか、それとも2単位ということでやっていくべきかというところについては、小学校部会と中高部会で若干御意見が異なっていたところもございます。この点も並びを見て御検討いただければと考えているところでございます。
また、教育の方法・情報通信技術に関しましては、まず、技術、この情報通信技術の必要性については御賛同いただく中で、一方で、この技術自体についての重要性ということについての御指摘を総則部会ではいただいております。また現在、デジタル学習基盤という文脈で御議論をいただいていることを踏まえればということで、19ページのところの上でございますけれども、教育の方法・技術及びデジタル学習基盤としたほうがよいのではないかという御意見をいただくとともに、上のところ、教科及び教科の指導法のところも、デジタル学習基盤の活用を含むという形にしてはどうかという御提案をいただいているものでございます。
また、多様性の包摂でございますが、多様性の包摂の趣旨については御賛同いただきつつ、より書き下した書き方にしたほうがよいのではないかという意味で、この幼児、児童及び生徒の個々の多様な特性の理解と包摂という書き方ではどうかという御提案をいただいているところでございます。これも総則部会での御提案でございました。
また、校種間の連携でございますけれども、幼稚園の作業部会におきまして小学校との校種間の接続という観点で、小学校にかかる学習ということで「及び校種間の接続を含む」ということを含めてはどうかという御提案、17ページでございますけれども、いただいており、この点、小学校作業部会においても御審議をいただいたところです。
ここにおいては、また、その重要性、幼稚園等との接続というところの重要性の観点から、「及び校種間の接続を含む」という内容が必要であるということで18ページに加えているところでございますけれども、現状、19ページ、20ページにおける中高においては、特段こういった校種間の連携に係る記述はない状態でございますので、この点、中高においても校種間の連携ということを規定するかどうかというところがあろうかと思っております。
また、20ページでございますけれども、教育実習の関係は高校について、小中と並びを取って5単位とすることについての御議論をいただいたところでございましたけれども、現場の負担に関する御意見も出ておりまして、そういった中で3単位に維持することになっております。この点、現場の負担感の大きさ、働き方改革と教育実習の充実ということをどう両立させていくかという論点も御提案をいただいているところかと認識をしているところでございます。
そういった内容が各作業部会から出てきた内容、及び総則部会でいただいている内容、また、中間まとめでも御提案をいただいている内容も含めて書かせていただいているものとなっております。
1ページに戻らせていただきますと、そういった中で1ページの(1)丸1のところの内容ということになってございます。
次でございますけれども、強み専門性に関してでございます。この点に関しましては、本ワーキンググループで御審議をいただいてまいりました。詳細は24ページに載っておりますけれどもポイントを要約させていただくと、この丸2の部分でございまして、強み専門性に係る学習も含めて教育課程として認定をしていくということで、共通で学ぶべき内容は再構造化をしていくということでございました。
加えて、2点ほど示させていただいております。資格・免許の場合については、20単位以上であれば一つの強み専門性として考えていくこと、また、資格・免許以外については、一つのまとまりとして免許状への付記を可能とすることを書かせていただいております。今後、教職課程の認定基準の見直し等の中で、より設計については考えていくものという前提ではございますけれども、行ったり来たりでございますけれども、24ページのところには今の内容とともに大きな方向性として、学位課程及び共通で学ぶ教職課程の双方との密接な関係性と一貫性を持つ必要があること、また、この強み専門性自体の学習の一貫性と体系性が必要であることという方向性をお示ししているものとなっております。
次でございますけれども、教職課程の質担保の関係でございます。特に大学内、大学間の連携に関しては26ページに詳細を書いてあります。ここでは割愛させていただきますけれども、大学設置基準と認定基準の関係について御審議をいただいた内容をまとめているものでございます。
また、併せてコアカリキュラムの改定や作成等、また、CBT問題をPLANTに搭載する中で単位の実質化等をどう図っていくかという論点についても、併せて掲載をさせていただいているものでございます。
次でございますけれども、2ページでございます。2ページは、専修免許状の関連の御議論でございます。これもワーキングで御議論いただいた内容でございますけれども、目指していく内容として、これは中間まとめでも示されているものでございますが、最終的にこの専修免許状ということを目指していく大きな方向性、そして、この専修免許状に係る基礎資格の要件でしたり単位の修得方法については現行をベースとすることが示されております。
その上で丸3から丸5でございますけれども、まず、丸3と丸4については中堅研等の教育研修において、大学院や教職大学における学びと位置づけていく、それを講習等として認定することの中で、入職後における大学院レベルの学びと専修免許状の取得のための単位取得ということを促進していく必要があること、関連して学校現場や教育委員会における研修や教育実践において、大学側が指導者として関与する中で、これらの研修や教育実践を上進に必要な単位として幅広く認定をしていくと、そういった枠組みが考えられるのではないかということについて示させていただいております。
また、前回御議論いただいたときには昭和63年にあって平成12年になくなった制度として、勤務経験を基に単位数を低減する措置があったこと、それがなくなった経緯について御議論をいただいておりました。そのときの御議論を踏まえて御提案をさせていただいているのが丸5でございまして、まず、必要な最低の在職年数を超えた年数に関して、まず、特定の何らかの実績を有する者ということに限定をかけた上で、さらにこれを、1年を超えるごとに1単位ずつということで7単位までということで、15単位が上限に必要な単位数でございますので、その過半数未満の単位数に限った形で低減する措置ということを設けることが可能かどうかというものでございます。過去にあったものよりも限定的な方法をかけた上で、それを導入することの可否というところについて、併せて御議論を賜れればと考えております。
3ページ目でございます。3ページ目に関しましては、先ほど申し上げた内容、丸1、丸2、そして丸3でございました。そして丸4でございますけれども、これは参考資料の3ということで、小学校及び中高の部会ではいただいていた要望書、さらにそこに追加した資料等に併せて御提出をいただいておりますので、体育の関係でございましたけれども併せて御覧いただきながらと思います。
その上でございますけれども丸4のところ、体育については66条の6という形で維持するということではない形で対応していくことの方針で御議論いただいております。特に一方でというか、併せてということでございますけれども、以下の学校種についてはということで、小学校については各教科の専門的事項、指導法を一体的に学習する10教科の中の体育としての学習とともに、併せて教師としての適応力、回復力、自己管理能力、中学校の文脈では教師の健康という文言も出ておりましたけれども、そういった関係について併せて組合せについて引き続き検討していく方向性が小学校、また、中高の作業部会でお示しをいただいているものでございます。
また、過去のワーキングでも御議論で出ておりましたけれども、高等専門学校の卒業者等にかける準学士の保有者に関しても、現状の免許資格の基礎資格の中に含めることの可能性についての御言及もございました。そこの点についても改めて示させていただいているものでございます。
時間も限られておりますけれども、4ページから先、各作業部会における内容でございます。詳細は資料の3-1以降にございますけれども、この中でまとめて報告をさせていただきたいと思います。
まず、幼稚園でございます。4ページでございますが、丸1のところ、1でございますけれども、実践に当たり基本となる事項を最構造化して必要となる内容を追加していくこと、精選を図るものの、強み専門性の枠組みを別途設けることが1のところ。
そして2のところでございますけれども、幼児教育の基本と指導等に関する科目というものを設け、その中で幼児教育の基本を新たに位置づけていくこと。また、幼児の理解の理論及び方法等はゼロ歳からを対象として全体で重視していくこと。また、多様性の包摂を重視していくことの方向性でございます。
4でございますけれども、課題を共有し、支え合うチームとしての学校の機能を高めていく観点から、強み専門性の学習、そして小学校教諭や保育士等の免許資格の併有を促進していくこと。
5でございますけれども、幼児教育の基本を学習する際に小学校との接続に関して位置づけていくこと、この校種間の連携についてでございます。先ほど申し上げた点です。
6でございます。保育士養成課程における修得内容との整合性の向上を推進していくこと、また、7のところでは家庭・地域との連携支援について、事項を新たに位置づけていくことが示されております。
おめくりいただいて5ページ目でございますけど、すいません、8でございます。保育士養成課程も履修する学生の実態も踏まえつつ、養成段階の前半からの「学校体験活動」の充当や小学校での体験活動などさらなる具体的な検討を行うことや、理論と実践の往還型の学習を重視する点が示されております。
また、11、様々な今日的な課題に対応するとともに、学生が自らの関心等に応じて様々な強み専門性を持つことができる枠組みについては、四年制では原則として取り入れることとしつつ、短期大学は任意とすることが適当であるという点。
また、12でございますけれども、幼稚園教諭として、日々幼児理解に基づき環境を通して行う教育を実践する力を高めていくという観点で、この事項として深めていく学修を強み専門性として位置づけていくべきという方向性が示されております。
また、15についても御確認いただければと思っております。
次、小学校でございますけれども、6ページでございます。2でございますけれども、1の点については先ほど申し上げた点でございますが、特に小学校の全教科の指導法をそれぞれ1単位として必修としていくというものでございます。
2については先ほど申し上げた点、また、3についても先ほど申し上げた点でございます。
4について、1単位とするかどうか、2単位の修得を基本としながらという方向性が示されている点、中・高との並びで御検討いただければと思います。
また、5、6の点については、引き続き検討事項として示されているものとして御確認いただけたらと思います。
7ページ、中・高に関してでございます。1のところは先ほど申し上げた点でございます。2についても申し上げたとおりで、3についてもそのとおりでございます。
4、高等学校の免許状の基礎資格については、維持するという方向で御議論をいただいております。
5については先ほど申し上げたとおりでございます。
8ページ、特別支援学校の関係でございます。まず、一番上の部分、これからの特別支援学校の教師にはというところ、幼から特別支援学校を通じて共通で身につけることが期待される基礎能力や複数の障害領域にわたる専門性を基盤としつつということで、特別支援学校の教育に係る幅広い総合的な専門性を持つ教師や、特定の障害種に関する深い専門性を持つ教師など、様々な強み専門性を持つ教師がチームとして機能することが必要であるという方向性が示されております。
そしてその下でございます。特別支援学校教諭の免許状等についてということで、1と2のところでございますけれども、まず、この教職課程の内容を再構造化・体系化していくということで、特別支援学校教諭の専門性の土台となる共通的な内容と、障害の種類等に応じた専門的な内容の観点から教職課程を再整理するとともに、科目間での重なりを精選し、第一欄、第二欄、第三欄の科目構成の在り方を含めて再構造化し、教職課程全体を有機的に統合すること。
また、2のところでございますけれども、大学と学生の自律的なカリキュラムデザインという方向性を踏まえた見直しを図り、単位数に余白を持たせ、大学や学生の自律的な判断による学修を可能とするという方向性が示されております。
9ページでございます。また、幼・小・中・高の特別支援教育に係る教職課程ということでございまして、1つ目の丸のところでございますけれども、全ての通常学級に特別な教育的支援を必要とする子供が在籍している可能性があり、通級による指導を受ける子供、特別支援学級に在籍している子供の人数も増加していることを踏まえ、各学校種を通じて共通して基礎能力を身につけることが期待されるということで、以下の見直しということで1から3がございます。
特に1と2でございますけれども、1のところ、現行において1単位以上を必修としている特別な支援を必要とする幼児、児童及び生徒に関する理解について、質的・量的に内容を充実させるとともに、合理的配慮の提供や基礎的環境整備などに対する理解がこれまで以上に進むような名称としていく必要があるだろうということと、その中でコアカリキュラムとして共通で学ぶべき事項として、1つ目のポツ、2つ目のポツを中心に指摘をいただいているところでございます。
次、養護教諭・栄養教諭の関係で、10ページでございます。まず、一種免許状・二種免許状との関連でございまして、右側の部分、基礎資格としてはということで、栄養士免許を受けていることでも許容されるとし、栄養教諭が専門性をより高く発揮できるよう、管理栄養士の免許を持っていることが標準的なものとして考えていくことが望ましいのではないかという方針を維持するということが示されております。
先ほど、すみません、少しはしょってしまいましたけれども、小・中学校、また高校のところでございます。ちょっとだけ戻らせていただきますが、18ページのところに少し飛ばせていただいて、これは小学校部会においても中・高部会においても共通でございましたけれども、例えば小学校で言いますと、18ページでございますが、四年制の大学では、この共通で学ぶべき内容37単位と共に強み専門性である20単位として、合計57単位を学んでくるのが通常であると。教職課程としてもそれで認定をし、それを学んでくるということが通常であるということで制度設計をするべきであるという御議論がございました。
この点は中・高においても同様でございまして、共通の単位数と共にこの20単位を足した56単位を学修してくるということを前提としてということの御議論をいただいていたところでございまして、こういったときのこの基礎的な免許状ということを中間まとめでも御議論いただいておりましたが、その在り方等、どういった形が位置づけ、意義等についても改めて御議論を賜れればと考えているところでございます。
戻らせていただきます。10ページでございますけれども、下の各科目に含めることが必要な事項のところについては、養護教諭においては、心理・福祉等のさらなる資質、能力向上が求められるという認識の下で、左側の上から2つ目の箱のところでございますけれども、「精神保健」を「精神保健(臨床心理学を含む)・社会福祉」に改めるということであったり、中学校教諭等と同様に、下から3つ目でございますけれども、道徳等に関してのところでございますが、指導法を3つに分けるとともに指導法も習得するという形の変更がなされているところでございます。
また、11ページでございますが、単位数、そして強み専門性の立て方等については、それぞれ養護教諭・栄養教諭共にそこに指し示しているものということになっております。
また、12ページでございますけれども、その他教員免許状・養成の在り方や採用について、そして研修、その他についても、それぞれポイントをおまとめいただいているというところでございます。
それぞれの作業部会の状況については以上でございます。
改めてになりますけれども、18ページを御覧いただきますと、先ほど申し上げました四年制大学においては、小学校で言えば57単位を1まとめにして教職課程を認定していく、学生も57単位を1まとめとして取得していくことが前提となるという場合における基礎的な免許状について、どういった機能、効果、目的が考え得るかというところについて、改めて御議論を賜れればと考えているところでございます。
事務局としては、御報告は以上でございます。よろしくお願いいたします。
【秋田主査】 大根田室長、各作業部会からの膨大な内容を限られた時間の中でうまくおまとめいただきまして、御説明いただきまして、誠にありがとうございます。
それでは、今後の教職課程や教員免許制度の在り方について(二次まとめ)(たたき台)について意見交換を行いたいと思います。御意見や御質問も結構でございますので、よろしくお願いをいたしたいと存じます。時間的には少し30分強取れると思いますので、どうぞそれぞれの委員から御意見を賜れればと思います。よろしくお願いをいたします。
ありがとうございます。それでは高橋委員、お願いをいたします。
【高橋委員】 ありがとうございます。2つぐらいありまして、まず1つは、上進のことについて、2ページ目になりますでしょうか。何かの以前の部会で、上進については、あまり活用されていないという御説明があったと思います。そのときに、マル2には「現行制度と同様、最低在職年数3年かつ15単位」と書かれていて、マル5で多分この上進の制度をより活性化するというか、多くの先生に選択していただくための取組なのかなと思うのですが、この特定の実績というものの設定次第で、かなりこの上進の制度があまり使われなくなってしまうような気がしますので、この特定の実績というのが、この教員を特に指導する立場というのがどういうことなのかというのは、1つ伺いたいなと思っています。多くの人に上進していただきたいという方向性だとしたら、何かその辺りが気になったということです。
2つ目なのですが、あまり御説明がなかったように思いますけれども、一番最後の26ページ目のスライドで教職課程認定、これは今日の話題ではないんですかね、説明がなかったということは、話題。
【大根田教員免許・研修企画室長】 私のほうからお答えしてもよろしいですか。
【秋田主査】 大丈夫でございます。
【高橋委員】 よろしいですか。
【秋田主査】 はい、併せていただければと思います。
【高橋委員】 私、大根田室長が御説明いただいたことは、もうおおむねというか大部分本当に賛成なのですが、具体的に魂を入れていくというか、運用になると、この教職課程認定基準の設定次第でかなり実現の度合いが変わるなと思っております。もともとの理念は、行ったり来たりで申し訳ないのですが、本当に二次まとめ概要の1枚目にある強み専門性の創設のところの括弧書きで、「大学における養成に立ち返り、大学の学位課程と教職課程をより結びつける」という、ここが多分非常に重要な考え方だと理解すると、この一番最後の教職課程認定ということが、今まで課程で教職課程と専門の単位で認定していたものを大学全体で共通化することができるとか、教員のほうも3科目以上で専従の教員として認められるというと掛け持ちできる教員も増えてきて、あまりそういう学科に対して思い入れがなく指導ができるのではないのかとか、あと、この大学間連携の部分も、3割を上限に互換できるということを考えていったり、あるいは、法律は詳しくないのですが、自ら開設の原則の、設置での自ら開設の解釈と、課程認定上の自ら開設の解釈が、これでは変わってしまうというか、異なるように少し感じてしまうので、この辺を少し、それでもいいのかというのが素人ながら心配をしたところです。
何となく具体的にイメージすると、あるA大学に学生が入学したとして、教員免許状を取ろうと考えたら、3割ぐらいはほかの大学の遠隔の講義だったということがあって、多分そういうのは入学前ではあまりよく分からなくて、その科目に対して課題があったとき、その教職課程、入学した大学に問題があるのか、それを提供した大学、仮にB大学だとするとB大学に課題があるのか。教職課程認定上は多分A大学、教職課程を開いているのでA大学だけれども、設置基準上は多分B大学の責任になってしまうのではないのかとか、これも自ら開設の解釈がひょっとして異なるのではないのかというような、これだけでは私はよく分からないので、もし、大丈夫か大丈夫じゃないかだけでもいいのですが、少し伺いたいなと思うところです。
以上です。
【秋田主査】 高橋委員、ありがとうございます。今、2点のことを言っていただいて、まず、1つは上進のところについて、今回より多くの人に活性化していただくというようなことで、従来よりもより限定的な形でマル5番のところを入れているわけですけれども、そこに関連する御質問。それから2番目のところは、いわゆる自ら開設においての設置の問題と課程認定上の問題ということに関しての御質問でございます。事務局のほうからお願いして回答を頂いてもよろしいですか。お願いいたします。
【大根田教員免許・研修企画室長】 ありがとうございます。
まず1点目の点につきましては、まさにバランスをどう取っていくかというところのお話であると考えております。すなわち、過去、大学院での学修というものの重要性に鑑みて、こういった逓減措置がなくなった経緯も踏まえたときに、大学院での学修をしていただくことを前提としつつ、どういった方であればこの逓減ということを許容していいかというところの範囲ということを、当時は限定をせずに全ての勤務経験を有する教員の方に認めていたわけでございますけれども、どこまでであれば許容するかというところの観点と、一方で、この大きな方向性として、マル5とも場合によっては絡む、マル3、マル4とも関連するかもしれませんが、どうやって大学院の視点もいただきつつ、より広い各大学院で専修免許状につなげていくかという観点もございまして、このバランスをどう取っていくかというときに、どの程度までこれを認めていくかというところだと思っております。
したがって、今回はこういうふうに書かせていただいておりますが、それをまさに広く、より広く認めていくのか、かなり限定的に、そうは言ってもここは見ていくのかというところは、今の2つのバランスをどう考えるかというところからかと思っておりますので、ぜひ御意見を頂けたらと思っております。
2点目に関しましては、先般、ワーキンググループで御議論をいただいた内容と少し重複いたしますけれども、まさに新しく今回もろもろ中間まとめにおいて、また作業部会においても追加されていく内容、総則部会でも御提案を頂いてございます。こういったことの内容を充実していこうとしたときに、大学内、大学間の連携がより一層図れる形で、それが維持できる環境をどう整えていくかというところが論点であると認識しております。
現行において、ざっくりと申し上げれば、26ページにありますのは、設置基準で求められているところよりもさらに上乗せになっていた認定基準上の要件に関して、これを設置基準に合わせていくということでよいのではないかという御提案でございまして、当然ながら設置基準で求められている内容ということは、引き続き維持はいただくと、お守りいただく必要はあるという前提で、さらにその上に認定基準として要件を課していくかどうかという論点であったかと思っております。
ここに至るまでの御議論の中では、設置基準を守っていくのは当然として、上乗せということにする必要はないのではないかという御意見であったかと思っておりましたので、それを踏まえて今設置基準に合わせた書き方にさせていただいているというところでございます。
いずれにしても、認定基準の書き方によって質の担保、極めてそこに影響が出るというのはおっしゃるとおりかと思いますので、その設計については、丁寧に準備をさせていただき、また御審議を賜りたいと考えております。
以上でございます。
【秋田主査】 ありがとうございました。
それでは、続きまして白水委員からお願いいたします。
【白水委員】 ありがとうございます。基本的には、今回の二次まとめ概要について賛成いたします。
今回、議論のそもそものところに戻りますと、教職課程をどうやって再構造化していくかというのが大きなポイントだったかなと思います。それが今回1ページに主に書いてありますけれども、3点ほど、先ほどの高橋委員の質問に出たようなことも含めてポイントがあるかなと考えました。
1つは、単位数を全体として圧縮するわけではない、再構造化するといったときに、ただその配分というのでしょうか、バランスを変えていく。そのために、18ページの事項で言いますと、以前の、簡単に言うと教える内容と教え方というのを融合していくことによって質を高めつつ、そこの単位数を若干以前よりは少し圧縮していくような形になってくるなと思います。
その一方で2点目が、左下に大学が独自に設定する科目、特に高校なんかでは多めにあったと思うんですけれども、これが以前にもあったものというのを強み専門性ということで位置づけ直して、それをかなり多めにしたというのが、先ほどの1ページにありましたけれども、学位課程と教職課程を連携しながらやっていくということを大学で責任を持って果たしていく必要があるのではないかと。
そうなってきますと、3点目が、教える内容と教える方法を一体化していくというところの質がすごく大事になってきますので、そこは1つの大学だけではなくて大学間連携で何とか実現していくというのが、今後の日本の状況というのを現実的に考えたときに、非常に切実なものになってくるのではないかと、そういうような改変かなと考えました。
そう考えたときに、細々としたことは今回は避けますけれども、少し工夫を要するかなと思ったのが、例えばこの18ページの教科指導等に関する科目というところの表現と、デジタル学習基盤も含めて表現は異論ないんですけれども、ちょっと並べ方等を少し工夫しておくといいかなと思いました。
具体的には、この場合この教科から始まって道徳、総学、それから特活と並んでいるんですけれども、その下に教育の方法という、1人の先生の視点から見たときに非常に取り組みやすいものから教育課程の編成のカリ・マネのほうに飛んで、もう一回指導及び評価の計画と戻る形になっているので、教職課程でこれから先生になっていく初任の先生をイメージすると、並びとしては、例えば教育の方法から指導及び評価の計画・実施につなげて、その後教育課程の編成のほうに行くか、あるいは、学校の教育を考えると、普通その教育課程の編成というのがトップにあって、そこから授業が決まっていきますので、これを3つのうちの最初に持ってきたほうが座りがよいと、こういうふうに考えますと、この並びが一体何を意味しているかというのがしっかり捉えられるようになっているといいかなと思いました。
そう考えると、2点目の教育及び幼児、児童のところも、少し項目の似ているものが飛び飛びにあったりしますので、ここも少し再整理が必要かなと思いました。
「幼児、児童及び生徒の心身の発達及び学習の課程」の「課程」の漢字が間違っている気がしますので、これは早めに直しておくとよいかと思います。
最後、1ページのマル3というところに戻っていただくと、それだけ少し大きなコメントをさせていただきます。1ページでございます。
続けていきますと、そう考えたときに、(1)のマル1、マル2というのは、論ずべき点と方向性がかなり明確に書かれている気がするのですが、マル3のところがちょっと、簡単に言うとあっさりしているかなという気がしておりまして、この内容も含めて、先ほどの高橋委員の発言で言うと、ほかのページに全く書かれてないのですが、教職課程の認定をどうしていくかというのが、実はこのマル3の教職課程の質担保に結構ダイレクトに関わってくることなのかなと思いますと、そこへの言及が、ちょっと構造的にどうか分かりませんけれども、あるといいのではないかなとか、あるいは、「単位の実質化のための、CBT問題の作成、PLANTへの搭載」というのも、何となくイメージはできるんですけれども、単位って、ここは恐らく教育実習の単位の実質化をするために、その教職実習の前後でCBT問題というのも解決できるといいのではないかという、そういう話かなと思いますと、教員採用試験のほうの試験対策としてのCBT問題があって、それが教職課程の36単位でやることなのだというような誤解をゆめゆめ生まないような形の書き方にしっかりここはしておけるといいかなと思いました。
そう考えたときに、ここに「大学内・大学間連携を促進」というのも書いてあって、非常にいいとは思ったんですけれども、これも含めてこの(1)のマル3が案外もう一回審議が要るような、非常に大事なポイントが含まれているかなと思いましたので、ここが社会的にしっかり理解された形で、先ほどの大学の学位課程と教職課程の絡み等も含めて、安易な教職課程をつくるわけではなくて、質をきちんと担保していくためにこういうことを考えているということが伝わっていくといいかなと思いました。
以上でございます。
【秋田主査】 白水委員、どうもありがとうございます。3点の大事な点を御指摘いただきました。
それでは、続きまして勝野委員、その後、森山委員にお願いをしたいと思います。勝野委員、お願いいたします。
【勝野委員】 ありがとうございます。本当に詳細な情報、多岐にわたる情報をおまとめいただいてありがとうございます。
私も3点発言をさせていただこうと思っていたんですけれども、1点目は、もう高橋委員、それから白水委員からも御指摘があった、特に、具体的には課程認定に関わる、あるいは教職課程の質担保に関わるところで、確かに大学間の連携ということ、共同でやっていくということも大事ですけれども、やはり今回、学位課程と教職課程を大学としてしっかり教員養成をやっていくという姿勢の中で、あんまり大学の責任というところが軽くなってしまうような方向性というのは、やや心配だなということで、これは先ほど室長からお話があったように、これからの議論をしていくということで承っておりますので、以上ということにさせていただければと思います。
2点目は、これも先ほど来少しお話があったような気がするんですけれども、免許の修士レベル化、専修免許状化というところに関わって、具体的には、資料だと2ページ目になりますけれども、2ページの(2)の免許の修士レベル化、マル3、マル4というところでまとめていただいているように、これは非常にこれまでのこのワーキンググループでの議論なども踏まえていただいて、とてもよいおまとめになっているかと思います。
ただ一方で、マル3にありますように免許法認定講習として認定するですとか、そういったことも含めて、学校現場や教育委員会における研修とか教育実践に大学側がより積極的に関わっていくということの方向性、とてもありがたいなと思いますし、歓迎すべきことだと思っているんですけれども、一方で、大学院で具体的に単位を取りやすくするという方向性、大学が教育委員会とか学校に出ていく、免許法認定講習のところに参加していくということではなく、いわゆる通常の大学院における課程とか単位認定ということ、単位を取りやすくするという方向性も大事だという議論もあったかと思います。その方向についてもう少しあるといいのかなと思いましたが、ただ、これは一方で、もう一つのワーキンググループでも多分議論されていることだと思いますので、もしかしたらそちらのほうで中心的には書いていただくような内容なのかなと思ったということが2点目です。
3点目は、これは今回特に幼児教育作業部会の検討結果を拝見して思ったことなのですけれども、とりわけ新しい科目として「幼児教育の基本と指導等に関する科目」というのを設けられて、その中で「幼児教育の基本」ということを各科目に含めることが必要な事項として置かれた。これは改めて拝見して、すごく重要なことだなと思ったのです。他の部会のところは、基本的には、この科目の構成自体は、案といいますか、たたき台みたいなところを踏まえて、それに即して内容等の検討をいただいているという受け止め方をしたんですけれども、幼児教育作業部会に限っては、この教科及び教職に関する科目の1つに「幼児教育の基本」というところをしっかり位置づけたというところがとても大事ではないかなと思いました。
教科、それから指導等に関する科目というのが、ほかの学校種等では一番最初に科目として来ていますけれども、やっぱりその教科指導等に関する科目ということを教え、学び、考えるときに、そもそも教育の基本ということと重ねて、そこを議論するということが、考えるということが大事ではないかな。つまり、指導はとても大事ですけれども、教科の知識ですとか指導法に関することは大事なんですけれども、その前提にあるのは、それぞれの学校種ですとか、より広く教育とは一体どういうことなのかというところの、まさにここで言う基本というところがないと、ある種指導法というところだけが、あるいは教える内容だけが浮いてしまうということになりかねない。そういうところを多分検討されて、考えられて、幼児教育作業部会では、「幼児教育の基本」というところをしっかり、ある意味では筆頭のところに置いたというところがとても印象に残ったということがあります。
そのことを踏まえると、これは幼児教育だけでよいのかなという気が実は今になって私はしていまして、小学校教育、中学校教育、高校教育というふうに、学校種ごとに置いていいのかということもよく分からないところではあるんですけれども、教科指導等に関する科目と他の校種ではなっているところに、やはりもう少し教育に関する基本的な内容というのを含めて、それと指導法と、それから教科内容に関する知識というところを一緒に学べるという構成が、もしかしたら幼児教育部会から今回御提案をされた内容を踏まえるとよいのではないかなということを、今になってということなんですけれども、思ったということがあります。
以上、3点になります。ありがとうございます。
【秋田主査】 3点の御意見を、ありがとうございます。各小中高も基本を入れるのかという問題提起も出されましたので、また各委員からも御意見等あれば、頂けたらよろしいかと思います。
それでは、続きまして森山委員、お願いをいたします。
【森山委員】 ありがとうございます。それぞれの作業部会の取りまとめを踏まえた今回のたたき台については、全体として整理が進み、分かりやすくなっていると思っています。
その上で、何点か申し上げます。まず大きな点として、事項の並びや科目名称等については、先ほど白水委員からご指摘がありましたように、今後さらに検討が必要ではないかと考えます。一方で、内容と方法を一体的に捉えつつ、体系的・構造的な科目構成の方向性は示されていると認識しておりますので、これを基に、より詳細に検討を進めればよろしいのではないかと思いました。
次に、基礎免許状の位置付けについてです。これは高橋委員、白水委員、勝野委員の御意見にも私は賛同するところでございますが、本議論の大前提となる重要な点であると考えます。現状では、小・中学校において二種免許状は存在するものの、実際の採用数は非常に少ないと思います。一方で、幼稚園では二種免許状が教員採用の中心となっている現況にあります。今回、強み専門性として20単位が加わるか加わらないかということで、36単位で免許取得が可能となる構成と、中学校での56単位を前提とする学修との間に大きな差が生じており、これらの関係性、とりわけ20単位分の強み専門性も含めた課程認定の在り方については、36単位との整合性が十分に整理されていないのではないかと感じているところです。
ましてや、今回の議論では大学院修士レベルの免許状を前提とする大きな方向性が示されたわけです。この点を踏まえると、基礎免許状の位置づけを明確にしなければ、最終的な制度設計において整合的な整理が難しくなるのではないかと懸念しております。この点については、大前提として明確にする必要があると感じました。
最後に、「教育課程の意義及び編成の方法(カリキュラム・マネジメント及び校種間の接続を含む)」についてです。括弧内の記述に校種間で若干の違いが見られますが、児童生徒の発達の観点や、幼稚園と小学校におけるいわゆる小1プロブレム、小学校と中学校の接続における中1ギャップ、さらには義務教育学校や中高接続・中高一貫教育中等教育学校等の観点を踏まえると、「教育課程の意義及び編成の方法(カリキュラム・マネジメント及び校種間の接続を含む)」は校種横断的な課題として全免許の共通に位置づけたほうがよろしいのではないかと考えます。
扱う内容については、先ほど述べたように校種ごとに重点の強弱があってもよろしいかと思いますが、科目名称としては統一した形で整理することが望ましいと考えます。
以上でございます。
【秋田主査】 森山委員、どうもありがとうございました。3点の指導事項の並び、それから基礎免許状というものと、今回、二種、一種の場合の単位で問題を明確にしていく必要があるということ、そして教職の課程意義のところの校種間連携を統一してはどうかという御意見をいただきました。ありがとうございます。
それでは、続きまして杉谷委員、お願いをいたします。その後、田中委員にと思います。よろしくお願いいたします。
【杉谷委員】 ありがとうございます。私からは質問1つと関連して意見1つ申し上げたいと思います。このたびまとめ案をおまとめいただきありがとうございました。大変詳細に、かつ、整理されているものかと思います。
一つ気になったのは、まとめ案の15ページになるかと思います。このワーキングでずっと議論していたところかと思うんですが、こちらの図の右下の3点目のところでございます。強み専門性に関わる部分ですけれども、ここには「大学と学生の自律的なカリキュラムデザインによる様々な強み専門性を持った柔軟な教育課程の実現」となっております。今回、20単位相当、強み専門性というふうに単位を含めていくということになりますと、課程認定の必要というのは当然のことかとは思うんですが、その一方で、大学による自律的なカリキュラムデザインは促されるかとは思うんですけど、学生の自律的なカリキュラムデザインという部分に関しては、どこで実現するのかというところが見えないかなと思いました。それがどこで実現されるのかというのが、ある意味一つの質問になっております。
もし課程認定でこの強み専門性を質保証していくとするのであれば、体系性を見ていくということが書かれていたかと思うんですけど、体系的なカリキュラムというのは大変聞こえがいいんですが、具体的にどういう状態が体系的なのかとすると、必修科目だけで科目をもう全て規定してしまって、そこで体系性を確認していくというふうになっていくと、学生の自由度とか自律性という部分が反面損なわれる可能性もあるのかなというのを若干危惧しております。
ですので、これは先ほど来から御意見が出ておりますように、課程認定でどういうふうに運用していくかという話になってくるかと思います。この強み専門性の分野ですとか、あるいは免許状に対して強み専門性を一対一対応の形にしていくのかとか、そういった細部に関して運用をどういうふうにしていくのか。あまりリジッドにしていかないように、非常に難しいと思うんですけれども、できるだけ弾力的に、柔軟にという側面も併せ持つようにと、その辺りも検討していただく必要があるのではないかなと思っております。
以上でございます。
【秋田主査】 ありがとうございます。今、1点御質問であったと思いますので、事務局のほう、いかがでございますでしょうか。
【大根田教員免許・研修企画室長】 ありがとうございます。非常に難しい御質問というか、実現を今後考えていかなければいけない論点だと思います。おっしゃるとおり、今、15ページには大学側にも、そして学生側にも自律的なという書き方をしておりますけれども、御指摘いただきましたとおり、一方で、もちろん認定の仕方にもよるんだと思いますけれども、教職課程と学位課程をどう一貫連携していくか、でしたり、強み専門性自体の体系性等も考えていくんだということと、学生側がどう自らデザインしていくかというところの自律性をどう両立させるかというところは非常に難しい論点だと思っております。
教職課程の認定基準のつくり方の中で考えることだと思うんですが、いただいた点、まだまだ詰めなければいけない論点が多数あるということを事務局としても認識したというのがお答えになってしまうかもしれませんが、今のところが、ともすれば両立するのが非常に難しいところであるというところを改めて認識して設計を考えていきたいと思います。ありがとうございます。
【杉谷委員】 よろしくお願いいたします。
【秋田主査】 ありがとうございます。それでは、続きまして田中委員、お願いをいたします。時間の関係もありますので、発言が必要な方は早めにお手を挙げてください。お願いいたします。
【田中委員】 お世話になります。おまとめいただきましてありがとうございます。資料の17、18になるところですが、感想めいたところになりますが。接続というところで、校種間の接続等々というところが入ったところは非常によかったのかなと思うところがございます。保幼小連携と言いながらも、架け橋期のカリキュラムとか、あるいは接続プログラム、カリキュラムというのが実際にはまだまだ普及できていない現実がございますので、幼稚園、小学校等においてこの文言が入るというのは重要と思いました。
先ほど白水委員もおっしゃったように思うんですけども、例えば17の新しいところの、幼児教育の基本と指導に関する科目というところで5つポチがついているんですけども、並べてみますと、幼児教育の基本、そして教育内容の方法、そして各種専門、また教育課程の意義とかとなると、教育の構造、並びというんですか、その流れが少し凸凹しているように思うので、幼児教育の基本のところならば、次には内容が来ても、次、教育課程なのかな、あるいは教育課程が来て、教育の内容、そして専門なのかなとか、というところが若干気になり始めたところがございます。もう一度この並びを見直したほうがいいのかなというのが意見でございます。
もう一つ最後に、26ページになるかと思いますけれども、大学間連携の関係のところでございますが、全国的に大学間の連携が進み、そして有効的なカリキュラム、意義あるカリキュラムをつくっていこうとするときに、ここでも上乗せをしない方向というのが大事なような気がいたします。教職課程の質を保ちつつ、なおかつ教職というか、先生方を多く輩出する構造というところを安定的に確保するというのが今回の目玉でもあるかと思うので、この大学間の連携を意識しつつ、質は落とさず、なおかつ上乗せしない、大学においては教職課程が運営できなくなるという、先生方がいらっしゃらないがゆえにできなくなるという現実もございますので、上乗せしない方向で、質を担保しながら先生方を輩出できる構造というのを維持できるというのがメリットになるかなと思いますので、上乗せしない方向というのはいいのかなと考えた次第でございます。
以上でございます。
【秋田主査】 ありがとうございます。それでは、続きまして真島委員、お願いをいたします。お声が小さいようですけれども、上げて、お願いします。
【真島委員】 先ほど森山委員がおっしゃっていただいた点で私は賛同ですけど、一つは免許、基礎免許と強み専門性のところは、きちんと明確に、大学院の接続も考えると、基礎免許だけで免許が取れますよという扱いの仕方ではもちろんないですけど、そういったことを少し明文化して整理していただきたいなというのが1点目と。
2つ目が、校種間連携も今、様々な校種間連携があって、小中一貫校もあれば、義務教育学校があったり、中高一貫校があったり、いろんな様々なところで、それは地域の課題がそこにあったり、あるいは統廃合の結果があったり、あるいは私立大学なんかはそういう経営的な判断からとか、いろんなところがある中で、教職課程の間に様々な隣接している学校種との校種間連携というのが、何を目的に、どのような意図を持ってそれを達成しようとしているのかということを理解した上で学校現場に行かないと、今までのように、自分の校種をやればいいだけじゃなくて、本来的に理解した上で、行ったり来たりする可能性もありますよね。中高一貫校だったら中学校へ行ったり高校へ行ったりとか、あるいは小中一貫校だったら小学校へ行ったり中学校へ行ったりとかということがこれから今後ますます増えていくことを考えると、全てのところで、そういったことも念頭に置いた授業がされるといいのではないかなというのが2つ目です。
3つ目は、今日、AIについて、AIの活用についての御議論が最初にあって、高橋委員からもお話があって、非常に重要な論点を提示していただいたなと思ったのが、その判断という、最初にAIでできないことは価値判断と基準をつくることですよという話があって、その後、高橋委員からも、判断というところをきちんとできないと、最初の浅原分析官の話の最後のところにも、教師の専門的な判断というのを行使して能力を拡大する力をいかに合理的に強化するかというところがあったかと思うんですけど、その判断ができる教員というのをこの基礎免許の中できちんと担保できるのかという問題はすごく重要だと思っています。
なぜなら、最初に高橋委員のほうでも懸念されていた、経験が浅いとか、あるいは、そういう判断力がまだ乏しい段階の人ほどAIに依存して、そこに教師として、校務を改善していきますよとか、少し負担を軽減しますよという使い方だけではなくて、より学習が深まっていくような使い方とか、あるいは高まっていくような使い方をするときには、専門的な判断力がすごく重要になってくるわけですよね。
それをどのようにしてこの36単位なり、強み専門性を含めた59単位なりでつけていくのかということを明確に私は打ち出してほしいと思っています。なぜなら、それがちゃんと担保されないと、生成AIの活用等が一層もうベースとして行っている社会があるわけで、そこの中にちゃんと判断力を持って教員として輩出できますよというところも必要になってくるとなったときに、判断力というのはどういう教科や科目や、あるいはそういう専門性の学習の中で身についていくのかというところを、教える側のほうも意識して教えていかないと、今までのような、覚えたらいいですよとか、知識理解がつけばいいですよというだけではなくて、どうやって判断力というものをそれぞれの教員養成で高めていくのかということを意識した新しいカリキュラムですよと言ってもらえると、質の高い教員養成をより加速化させていく今回の諮問に対する答申という形に打ち出せるのかなと思いましたので、ぜひその点、よろしくお願いいたします。
以上です。
【秋田主査】 真島委員、ありがとうございました。森田委員、お願いをいたします。
【森田委員】 森田でございます。ありがとうございます。時間の関係もありますので、端的に2点だけ述べさせていただきます。まず、非常に多岐にわたるの作業部会の内容についてまとめていただきまして、ありがとうございました。
1点目ですが、こうやって全体を見てみますと、それぞれ作業部会で、基礎的な部分があり、そこに4年制大学では強み専門性が乗っていくという、この構造については御理解いただいて、それから、この強み専門性の部分については、一定のものをパックで履修した際には免許状に付記できることを検討していくという点については、多分それぞれ作業部会で合意が取れたのではないかと思います。
改めてそれを踏まえて考えますと、そうすると同じ免許状でも付記されているものと付記されていないものができてしまうということがあったり、それから、今日お話があったように専修免許状は既存のしくみを維持して、24単位ブラスでいくということもあわせて検討しなければならないと思うのです。そうした場合、通常の養成の場合では、例えば付記されていない標準的な免許状から専修免許状にしていくときに、一旦、何か付記される強み専門性部分を学んでから専修免許になるということになるのかどうか。全体を通して見たときに、ここままでは、何か仕組みとして複雑になるような気がしますので、専修免許状取得までの全体を見越したときに、単位の構造がどうなっていくのかということを考えた上で、最終的にそこでの標準的な免許状の在り方はどうあるべきなのか、それから事実上、同じ免許状なのに付記されているものと付記されていないものという2種類ができてしまうことをどう考えていくのかということを、このワーキングの中で最終的に判断していくというのが大事ではないかと感じたというのが1点目です。
それから、もう一点は、課程認定の基準はどうしていくのかという、ここが大変重要なポイントになるというのは私もほかの委員の先生方と共通するところです。ただその際に、現在は大学の設置基準の改正で、大学の設置の仕方、それから学科のつくり方、置き方というものが以前よりかなり変わってきていると思うのです。だからそこを意識して、まずは設置基準に合わせるような形にしていかないと、これは教員養成部会でも御議論があったように、大学が改革をしようとすればするほど教職課程が置きにくくなるということが生じてもいけませんので、高等教育政策の改革の方向性に合わせる形で課程認定基準の在り方を考えていく必要があるのではないかと個人的には思っています。
以上2点でございます。
【秋田主査】 ありがとうございます。皆様、本当にいろいろな観点から、まだ検討すべき重要な点を挙げていただきました。特に、先ほどからございました森山委員、真島委員、森田委員が言ってくださいましたように、これまでですと、中間まとめの段階では、一種免許状と二種免許状を基礎免許状として統合するというような形でそれぞれの作業部会にも提案され、以後それを念頭にして議論がなされてきてはいるわけですけれども、今後の専修免許状への上申の問題等も考えていきますと、今御意見いただきましたように、別の免許状であることを前提とした制度の設計のほうが妥当なのではないかというようなところも浮かんでくるわけでございます。
そこで、つきましては、基礎免許状として統合しない場合の制度設計ということについて、改めて事務局のほうからもう一度、御提案を整理していただいて、次回に御提案いただくというような方向にぜひさせていただきたいと思うところでございますので、ぜひ事務局のほうでお願いをできたらと考えております。
少し時間が押してまいりましたので、それでは次の議題、議事3に移らせていただいて、その他として教員採用選考に係る第一次選考の共同実施についてを取り上げます。事務局より御説明をお願いいたします。
【大根田教員免許・研修企画室長】 ありがとうございます。簡単にではございますけれども、参考資料5を基にと考えております、なお、あわせて、既に公表させていただいている内容でございますけれども、参考資料4という形で、令和7年度の教師不足に関する実態調査も併せてつけさせていただいておりますので、適宜御参照いただければと考えております。
それでは、その上で参考資料5でございますけれども、教員採用試験選考に係る第一次選考の共同実施の関係でございます。2ページ目でございますけれども、この共同実施に関しては、51自治体で構成される自治体協議会において、令和9年度から共通問題配付方式による実施に向けて引き続き協議をいただいているところでございます。令和8年4月時点で、以下の点ということで、3つの日程で実施する、また別途予備日を設定するということ、また、教養試験と教科専門試験の問題を作成していくということ等について示されているところでございます。
また、その下でございますけれども、協議に参加している51自治体、令和8年4月時点の参加自治体については一覧としてお示しをしているものでございます。
あわせて、3ページでございますけれども、二次試験も含めた試験の質の向上に関しては、この共同実施の重要な目的の一つという位置づけになっておりまして、令和7年度文部科学省事業として、共同実施に向けたモデル問題を作成しているところでございます。具体的なものは下につけさせていただいておりますけれども、従来の教員採用試験選考をベースに、例えば他の教科との連関や、日常生活、授業での指導の中で生じるような場面設定などにより、単純な知識再生型ではなく、教師に求める資質能力をより効果的に評価する、そういった観点での問題の例というものを示しているところでございます。
事務局からは以上でございます。
【秋田主査】 大根田室長、御説明どうもありがとうございます。こちらにつきまして、私のほうの設定が悪かったんですが、御意見があれば、ぜひお手を挙げていただきまして、御発言をいただけたらと思いますが、いかがでしょうか。
森田委員、ありがとうございます。お願いいたします。
【森田委員】 森田でございます。時間のないところ恐縮でございます。資料を拝見しておりまして、特に教師不足のところも含めて考えますと、非常に深刻な状況が改善されることなくというのは改めて理解したところでございます。私たちこのワーキンググループでは、免許の在り方をある程度議論しながら、学生たちが無理なく履修できるような、質を落とさないけども無理なく履修できるような仕組みはどうあるべきかというのを議論していると思うので、非常に大事なポイントだと思うんですけれども。同時に、もう少しできるだけ教職員の履修者と言いますか、教師の成り手を確保していくというのは非常に大事なポイントだと改めて感じますので、もう少し教職員に呼び水と言いますか、よく誘引をできるような、何かそういう策をここで打ち出していく必要もあるんじゃないかなと改めて感じたところであります。
このワーキングの課題を超えるのかもしれませんけれども、以前、教員養成部会のところでは、現時点では教職大学院を中心にした大学院等での奨学金の免除の仕組みというものを始めたときに、学部生に対する奨学金の免除の仕組みを拡大していくことについては、今後継続的に議論を進めるということになっていたんじゃないかと記憶していますので、そういった意味で、これは免除だけじゃなくて、今現時点でもいろんな自治体がそういう独自の免除の仕組みなんかやっているというようなことも聞いておりますので、その辺りの実態等も調べていただきながら、この機会に、こういう免許の履修の仕方ということ以外にも、もう少し教師の成り手を確保できるような仕組みについて、奨学金免除等を含めて検討していく必要があるんじゃないかなと感じたということでございます。
以上、感想的な意見でございます。ありがとうございました。
【秋田主査】 森田委員、ありがとうございます。教職員の成り手を増やしていくための、履修の在り方だけではなくて、誘因として、ここの部会を超える部分もあるかもしれませんが、大学院だけではなくて、学部段階での奨学金の各自治体の実態というものも踏まえながら、今後さらに検討していく必要があるのではないかという御意見をいただきました。ぜひ事務局のほうでも御検討いただければと思います。
本日は様々な御意見を頂戴しまして、ありがとうございます。本日の議事は以上でございます。
最後に事務局より御報告をお願いいたします。
【事務局】 次回のワーキンググループにつきましては、資料4にお示ししておりますとおり、5月に開催予定でございますが、詳細については追って事務局より御連絡させていただきます。
【秋田主査】 本日は以上でございます。本日も長時間にわたりまして熱心な御議論をいただきまして、ありがとうございます。若干時間が延長になりましたことをおわび申し上げます。
それでは、本日は以上で終わりとさせていただきます。お疲れさまでございました。ありがとうございました。
―― 了 ――