令和8年3月6日(金曜日)13時00分~15時00分
WEB会議で実施
【秋田主査】皆さま、こんにちは。定刻となりましたので、第6回中央教育審議会初等中等教育分科会教員養成部会、教職課程・免許・大学院課程ワーキンググループを開催をいたします。
それでは、まず事務局から会議の開催方法についてご説明をお願いをいたします。
【森津専門官】事務局でございます。本日の会議の進め方等について確認をさせていただきます。
本日の会議は、完全オンライン形式で開催させていただきます。ご発言時は、画面下部のリアクションボタンにある挙手ボタンを押していただき、併せてマイクをオンにし、ご発言が終わったらマイクをオフにしていただきますようお願いします。
以上です。
【秋田主査】ご説明をありがとうございます。それでは、議事に入ります。
本日は、資料1にお示ししているとおり、強み専門性の在り方についての意見交換の時間を設けたいと思います。まずは、事務局より本日の資料や議論をすべき内容等についてご説明をお願いをいたします。
【大根田室長】事務局でございます。聞こえますでしょうか。それでは、資料に沿いまして説明させていただきたいというふうに思います。
資料1および2でございますけれども、まず資料2をご覧ください。
資料2、関係する部分をまとめた資料として作らせていただいておりますけれども、1枚おめくりいただきまして、このページとその次のページがいわゆる中間まとめから抜粋をしているものでございます。前のページ、戻っていただいた上ですけれども、中間まとめにおきましても、戻りますでしょうか、ありがとうございます。強み専門性のイメージということで概要をまとめているものでございます。
そもそも中間まとめ、向けてのこのワーキンググループでのご議論においては、養成段階から共通性のある部分と、各大学、そして、各学生が強みを伸ばしていくということの2つの柱で教職課程を考えていくということでご議論をいただいてきたかというふうに考えております。
また、この強みに関しては、養成段階だけでなく採用された後も勤務を通じてさらに伸ばしていく、場合によっては別のものを伸ばしていく場合もあるだろうというご意見もあったかと思います。そういった中でさらに研修の機会を通じて、例えば公立学校であれば中堅研のタイミング等でさらにそれを伸ばしていく、そういったことが設計として考えられるのではないかというふうなご議論であったというふうに考えております。
その中で、この強み専門性、特にまとめたのがこのページでございまして、確認的なところでございますけれども、青色の部分と黄色の部分はセットで教職課程であるということを想定しておりますので、学生はこれらを全て学んでくるということが前提となっているというものでございます。
また、基本的に、この強み専門性は各大学、学部学科における学位課程等に付するものでありまして、その上で青色の部分、共通項の部分がどの程度学位課程の中に入ってくるかどうかというのは、各学部学科でさまざまグラデーションがあるという設計になっていると認識しております。
また、強み専門性に関しては、どのような場合、パターンがあるかということについては、かなり幅広くパターンがあるであろうというご意見を頂戴しておりました。それが下の部分でございますけれども、1~4まで学位課程全体を通じて修得する、教育学をはじめとしてさまざまな学問分野、また、2のところで言えば、児童生徒理解をさらに伸ばす科目を修得するということで生徒指導でしたり、教育相談でしたり、学校・学級経営であったり、さまざまなことがあるであろうというものでございます。
また、他の免許、例えば特別支援学校等の他の免許の免許自体、もしくは、他の教科、他の講習、その免許の一部も含めてですけれども修得するということもあり得るであろうと。
さらに、他の資格ですね。親和性の高い資格を有するということもあり得るであろうということで、さまざまなパターンが想定されるのではないかというご議論をいただいておりました。
その次のページは、あくまでイメージとして、例えばそれぞれの分野で学ぶのであればこういったことがあり得るんではないかということをまとめたものでございましたけれども、こういった中間まとめをまとめていただいた後に、各作業部会、このワーキンググループの下に作業部会もございますし、中教審には例えばデジタル特別委員会でしたり、中教審にはぶら下がっているものではございませんけれど外国人児童生徒日本語指導等に係る専門家の会議等ございましたので、さまざまな機会にこの中間まとめについてご報告をさせていただきまして、それについてご意見を頂戴した部分もありますので、今日のご議論の参考としてご報告をさせていただけたらとも思っております。
次のページ、2ページ飛ばしていただきまして、現状、まず何点かでございますけれども、まず専修免許状の関係、前回もご議論をいただいておりまして、前回のご議論では、専修免許状と基礎的な免許状がかなり似たものに、専修免許状の要素が基礎的免許状に一定程度染み出していくような設計なのではないかというご議論があったと記憶しております。
現行でございますけれども、施行規則上でございますが、専修免許状における専攻の名称および分野の付記については、72条に規定をされておりまして、72条の2項の部分でございますけれども、専攻を記入すると。その場合において、次の各号に掲げる免許状の区分に応じて当該各号に掲げるいずれかの分野、これを単位として12単位以上修得した場合には、専攻に加えて当該分野を記入することができるという設計になっております。色を付けてあるところが基本的に分野を書いているものでございまして、各免許種ごとに1号~6号までございます。こういった形で現行、専修免許状については、専門性ということが付記されて、付記ができる形になっておりますので、こういったところも参考にいただく必要があるかと思っております。
次のページでございます。強み専門性に関しましては、これは、過去のワーキンググループでも少しご紹介をさせていただいたかとも思いますけれども、過去の答申でも繰り返し指摘をされている点でございまして、例えば平成18年、これは18年の答申でございますけれども、平成9年の答申等を抜粋する形でございますけれども、共通性が求められる部分とともに各人の得意分野、個性の伸長を図るということが必要であると、得意分野を持つ個性豊かな教員を育てていくということが必要であるということは平成9年ですので、もう四半世紀前になるんでしょうか、からも言われている、繰り返し言われてきたところでございまして、このテーマについては、平成18年でもそうですし、次のページをご覧いただければと思います。
27年の答申、そして、令和4年度の答申と、繰り返し教師としての必要な能力とともに多様な教職員、専門性を持つ教職員集団としてのチームということについての指摘が繰り返しあるというところでございまして、今回新しくというよりは、これまでご指摘のあった内容が今回制度としてどうやって入れていくかというご議論であるというふうに認識しております。
次のページでございます。次のページが先ほど申し上げました本ワーキングの中間まとめをご報告させていただいた際に、各作業部会、また、他の委員会等でご議論をいただいた時にいただいたご意見を抜粋したものでございます。
まず、幼児教育作業部会でございますけれども、1のところでございますが、ここで出ておりましたのは、短期大学で必ずしも時間的制約を考えた場合に、全ての大学で導入をしていくっていうことは難しいのではないかというご意見、一方で、3年コースを導入しているところもある等を踏まえた場合に、短期大学側が選択肢として強み専門性を設定するという余地を残してもいいのではないかというご意見が出ておりました。
また、外国ルーツの子どもへの対応という観点で外国語コミュニケーションを強みとして残すことはあり得るのではないかといったようなご意見も出ておりました。
その他にも、小学校との接続、保育、福祉、レジリエンス、STEAM等に対するご意見をいただいたところでございます。
この後またご紹介しますけれども、先月の作業部会においては、強み専門性のイメージが載っております。
また、小学校、中学校・高校の作業部会でございますけれども、小学校の作業部会と中高の作業部会においてでございますけれども、教科に関する学問的裏付けについては、強み専門性の中で学ぶという発想が考えられるというご意見や、中身を伴った科目となるような強み専門性の設置科目になっているかをきちんと認定をしていくということが必要であろうというご意見。また、開放制における強み専門性を考えるに当たっては、教員養成を主たる目的とする学部学科等において培える強み専門性の在り方も併せてしっかりと考えていく必要があるというご意見もいただいていると認識しております。
特別支援教育作業部会でございます。3のところでございますけれども、米印のところでございますが、基礎免許状の強み専門性として学修する特別支援教育の内容としては、このかぎかっこで書いてあるもろもろの内容等が、ことが想定されるということや、特別支援教諭の免許状取得に係る教職課程の科目の履修等を通じて強み専門性を身に付けることも想定されることについて議論をしていくということで以下の点、ご意見をいただいているところでございます。
まず基礎となる免許状の強み専門性として、特別支援教育関係を学習できるということは良いことではないかということであったり、小・中学校に多く在籍する障害種について学ぶということも大切であると。また、一方で、低発生の障害の児童生徒についても在籍をしているということから、これについても理解を深めるような手当ても要るのではないか。また、全ての子どもたちに対する多様性・包摂性を尊重した授業づくり、学級・集団づくりに関わる内容ということもあり得るんじゃないかと。また、幼児期における教育支援、高校を卒業した後の就労支援などノウハウがあまりない部分について扱うということもあり得るのではないのかとか、あと一番最後でございますけれども、校内支援体制の構築など特別支援教育コーディネーターが担う役割に関する専門性向上へのニーズが高いのではないかといったご意見をいただいております。
これらがワーキンググループの下にあります各作業部会でございますけれども、これらとはまた別に次のページでございますが、すいません、失礼いたしました、養護教諭・栄養教諭作業部会もございます。ここでは、2月20日の作業部会で示された事務局案として、要素としては、主に、まず養護教諭でございますけれども、看護、心理、福祉、指導法等が考えられるのではないかということや、養護教諭の教職課程に含まれる専門性や、もとより一種と二種の必要単位数の差が小さく、統合しても大きな必修単位数減ができないことに鑑みて、養護教諭については強み専門性に係る単位を10単位程度としてはどうかというご意見が出て、事務局案として示しているところでございます。
また、栄養教諭については、栄養教諭に求められる専門性、基礎資格としての管理栄養士、栄養士の養成課程の単位数等を鑑みた上で、強み専門性を栄養学とした上で、その内容を基礎資格の取得に必要とされる単位数と関連付けて設定するという扱いがいいのではないかという案を示しているところでございます。
ここまでが作業部会の関係でございまして、それ以外、5と6でございますけれども、外国人児童生徒等の教育の充実に関する有識者会議にご説明させていただいた時のご意見でございますが、まず、段階的に専門性を高めていけるように、まず全員が学ぶ内容と専門性を持つ方が学ぶ応用的な内容、そして、教員としての経験を踏まえて専門性をさらに高めた内容という3段階で考えていく必要があるんではないかというご意見や、多文化・多言語の子どもたちの言語発達の特性を踏まえた指導ができる人材の育成という観点が重要ではないかというご意見、また、教員養成大学が登録日本語教員のコースを併設しているケースもあるので、今後、登録日本語教員の資格と教員免許状、両方を持つ人材が養成できるといいのではないかというご意見も出ておりました。
最後でございますけれども、デジタル学習基盤特別委員会でのご議論でございますが、ここではプログラミング以下、さまざまこういった内容を身に付けた教員は強みになるのではないかであったり、情報倫理をはじめとしてこういった内容も学習する必要があるのではないかとか、あとは、中間まとめで先ほどお示ししてあったデータサイエンスで例えばこういうことを学んだらという内容は、例示が少し高度な印象があるので、情報活用能力概論だったり、そこで書いてあるような内容を学ぶという設定でもいいんじゃないか、今後検討が必要ではないかというご意見等があり、また、こういった教員については、大学間で連携し共有するということも必要じゃないかといったご意見も出ておりました。
次のページでございますけれども、先ほど申し上げました幼児教育部会においては、短大、4年制大学それぞれで強みのイメージということをお示し、事務局からしておりまして、短大においては、主に保育士の部分ということになりますけれども、4年制においては、それ以外にも免許の併有とともに、併せて特別支援等を学んでくるといったことも考えられるんではないかといった、こういった方向性がお示ししているところでございます。
少し長くなってまいりまして申し訳ありません。
次のページでございますが、これは参考でございますけれども、現行、特定の分野において強み専門性を伸ばす場合においての学科等に係る特例、既に中教審でお認めいただいて制度としてなっているものでございますけれども、真ん中のとこでございますが、認定基準が改正されて4年制の大学で二種免許状の教職課程をこういった他の資格等の単位取得をすることとセットでやる場合には認めるというもので、設置要件っていう右側のとこでございますけれども、専門性を身に付けさせる活動等が顕著であり、専門性と教員免許状の間で相乗効果が見込めることということ等を条件としているものでございまして、強み専門性の例としては、その下でございますけれども、心理、福祉、障害児発達支援、日本語指導、データ活用、グローバル感覚等が挙げられているところでございます。こういった既存の制度についても参考としてご検討の材料にしていただくということかと思っております。
次のページと、その次のページは、具体のイメージと例が次のページもだったかと思いますけれども、例が載っているというのが13ページまででございます。
こういった現状を踏まえまして、資料1に戻らせていただきたいというふうに思いますけれども、今日の論点、主査からもありましたとおり強み専門性ということでございます。教員養成部会やワーキンググループでのご意見は、要旨としてそこに抜粋をさせていただいておりますので適宜ご覧いただければと思いますけれども、論点としては下の部分からになります。
まず、1番目でございますけれども、制度見直し後、基礎的な免許状における強み専門性の範囲は、どういった範囲に考えていくのかということでございます。その時に、具体的に申し上げれば、先ほどの専修免許状の今の付記の範囲がありますけれども、それとの関係でどの程度同じものにしていくのか、していかないのか。例えば資格や免許も強み専門性ではないかというご議論ありましたけれども、それを免許状に免許状というのを強みとして書くのかどうかというところのお話でございます。
前回、専修免許状についてもご議論いただいていたわけでございますけれども、もし必要であれば専修免許状の側の強み専門性といいますか、付記の仕方についても併せてこちら側との兼ね合いでこう変える必要があるんじゃないのかというところあればまたご議論いただくということかなというふうに思っております。それが2番の専修免許状における付記内容について変更が必要かという点でございます。
そして、3、4でございますけれども、強み専門性として付記するに必要な最低取得単位数をどのように考えるかというところでございますけれども、例えば関連する免許においては、場合によっては20単位程度とならないものもございます。中間まとめでは、強み専門性は20単位程度というご議論であったかと思いますけれども、そうすると、例えば免許に必要な単位数を超えて学習をしないと20単位にならない場合も考えられる中でどの程度にするのか、免許の場合、資格の場合とそうでない場合を分けるのか、そこら辺のところのご議論があろうかというふうに思っております。
また、中間まとめでは、教職課程認定において強み専門性もセットで認定をしていくということが示されているわけでございますけれども、これを具体的にどういう設定にしていくのかというところについてもご議論をいただく必要があるというふうに思っております。
少し長くなってしまいました、申し訳ありません。事務局からは、以上でございます。あと、適宜参考資料もご参考にいただければというふうに思います。以上でございます。
【秋田主査】大根田室長、ご説明をどうもありがとうございました。それでは、強み専門性ということについての意見交換を行いたいと思います。論点が4点ございますが、どの順番でどこについてご発言いただいても、まとめて発言いただいても結構ですし、2巡目もあり得ると思いますのでぜひ奮ってご意見やご質問等ございましたらお願いをしたいというふうに思います。いかかでございますでしょうか。ぜひ今日は全面オンラインでございますので、手を挙げてご協力を賜われましたら大変ありがたく存じます。ありがとうございます。それでは、真島委員からお願いをいたします。
【真島委員】はい、お願いします。最初に確認なんですけれども、今のご説明の中で基礎免許状と強み専門性と専修免許状っていうのが出てきたと思うんですね。この間の中教審のほうの教員養成部会のほうの議論だと、基礎免許状は基礎免許状として免許で出せますよ、で、4年制大学は専門性と強みも含めて基礎免許状も含めた50数単位のところで認定していきましょう、専修免許は専修免許でまた別途専門性ともう少し教職とか教育臨床とか教育学的な要素も含めた形でもう少しその流れっていうんですかね、学部から修士というかそういった流れがきちんと基礎的な要素、教育学的な要素とかそういったものと専門性のところがセットの形でやっていきましょうみたいなことは確認されていると思うんですけど、免許の付記の仕方についてですけど、例えば基礎免許状だけを取って免許の申請をしますって子は、何も付記のない基礎免許状、30数単位のところでも今で言う二種的な免許を取れます。
これは逆に言えば、4年制の大学であっても自分で基礎免許状の単位を取って自分で教育委員会とかそういうところに申請しに行けば出る、免許として認定されるものなのかどうかっていう点と、もう1つは、基礎免許状としてある30数単位取りましたっていう子に例えば強み専門性のところが付記されたものっていうのは、今で言えば一種のような免許状になるかと思うんですけど、それは付記されているものっていうのはアドバンテージとして、つまり、より専門性をきちっと身に付けた免許としての位置付けで基礎免許とは差がきちんとありますよっていう形で認定されていき、それはお給料に反映されるとか、キャリア形成に反映されるとか、あるいは、免許を少し段階をグレードアップしていくような上進っていうんですかね、そういったものになる時には、ちゃんとその段階を踏まなければいけないというふうになっていくものなのか、何かそのあたりはどういうふうに制度設計されていくのかっていうのと、短期大学の場合は、幼稚園と保育士の両方の免許を取って今いるのが86%ぐらいありますよっていうことなので、基礎免許的な要素でも強み専門性の部分を保育士の免許を取ることがある種の強み専門性的な要素もあるので、だからそれはある種のさらにプラスアルファする強み専門性みたいなものを課さなくても、それは短期大学とか幼稚園の免許の場合はいいですよ、なのか、一般のうちのような4年制大学とか一般の教育学部ではない一般の大学でもどういうふうに基礎免許を、それはじゃあ出してもいいものなのか、出してはいけないものなのか、そのあたりを少し教えていただけるとありがたいなって思います。
【秋田主査】ありがとうございます。この点、ご質問だと思いますので、最初にある程度はっきりしたほうがよろしいかと思うので事務局のほうでお答えいただいてもよろしいでしょうか。
【大根田室長】ありがとうございます。事務局でございます。最終的には、もちろんこのワーキングとしてご議論をいただいてご結論をいただくということだとは思っておりますけれども、少なくとも4年制の大学においては、例えば中学校で言えば中間まとめベースで言いますと、31単位プラス20というものが教職課程として学んでくるものということが当然想定され、その20単位については、学位課程の中に位置付けられているものでございますので、卒業に向けては当然学んでくるものとして位置付けられているというふうには認識しております。
従って、4年制大学においては、当然ながら51単位を学習して免許を申請していくということが想定されるというのがまず事務局としての理解ではありますけれども、ここの点、繰り返しになりますけれど、ワーキングとしてどういうご結論にされるかというところはあるかと思いますが、中間まとめの理解としてはそういったところでございます。
2点目のところ、きちんとお答えできるかちょっと定かではないのですが、短期大学の場合には、例えば幼児教育部会でご議論が出ておりましたのは、全ての短期大学で基礎的な免許状に強みの20単位分まで学習をしてくるということを必ず課すということになると、それは難しいのではないかというご意見があった一方、各大学の判断で、もちろんこれは強み専門性の設計にもよるんだとは思いますけれども、強み専門性を立てるということは許容されてもいいのではないかと、判断の上で、選択的にというご意見も出ておりました。
事務局側から他の資格との組み合わせについてもお示しをしておりますので、事務局の認識としては、例えば仮に他の資格、例えば幼児教育の免許に関して保育士の免許が強みであると、他の資格も強みになるというご判断であれば短期大学においても強みというものを立てていくということはできるということになるという結論ではないかというふうに思いますけれども。
いずれにしても、これは強み専門性をどこまでの範囲にして、そもそも付記するかどうかも含めてでございますが、ワーキングとしてご議論を、ご結論をいただくところかとは思っておりますけど、事務局としてそういう認識を持っております。以上でございます。
【秋田主査:】ご説明ありがとうございます。そこの部分がまさに本日の論点としてなっているところかと思いますが、真島委員、よろしゅうございますでしょうか。
【真島委員】例えば、何か今これから専門性強みをどうするかの議論があると思うんですけど、専門性強みだけで学士課程が全部128単位ぐらいのものを設計するわけじゃないじゃないですか。教職課程は50数単位があって、プラスそれぞれの専門、また別のものがある時に、例えば今のお話だと、51単位を学習して免許を申請するからそれはセットですよっていうことなんですけど、仮に何か4年制大学で例えば51単位をセットで免許を申請するけども、例えば幾つか強み専門性に関わる部分が落ちてますと、単位が取れてません、でも基礎免許としての単位は取ってるから、これはこれで別途申請したらそれは免許として認定されるものなのか、とか、あるいは、でも、その子は卒業要件として他の単位をいっぱい別に取ってるから卒業はできますみたいなっていうふうな場合だと、51単位としての免許は完璧に取れてなくても、30数単位の免許のコアの部分と、他の何か落とした分を別の教科の何か他の科目とかで取ってて、卒業もちゃんとできますみたいな場合は、どういうふうにそれを認定するのか、それは絶対認定はできないっていうふうにするのかっていうことをちょっとお聞きしたいです。
【秋田主査】恐らくそれをするのかどうかを決めるのは事務局ではなく、今日ここで例えば真島先生はどうお考えかっていうことの議論をまずはいただけるとありがたいと存じます。今日は、そういう議論の日だと思いますので、真島先生のご意見をまず伺ってもよろしいでしょうか。
【真島委員】はい、ありがとうございます。私としては、それは認めないほうがいいと考えています。強み専門性をこれまで議論してきているっていうことなので、何をもって強み専門とするのかっていう議論の中で、きちんとそれは各大学が、うちの大学はこういうものを強み専門性として打ち出しますっていうことをきちんと大学の課程認定のそういう趣旨とか目的とかそういったものにきちんと整合性を合わせて、で、そのためにこういうスタッフを用意してこういう実習の場所を用意して、こういうフォローアップ体制や教科書とかそういった図書の設備とかそういったICT関係設備を整えてますというのでパッケージで認定されるものなので、それを取りこぼしていて、でも他の授業の単位で取れますとか、教職のコアだけ取れてるから取れますって言ったら、何か課程認定そのもののやっぱり認定する意味がなくなってしまうので、そこはやっぱりきちんと制度設計されたものとして通すっていうほうがいいっていうのが1つと、そうなった時に、じゃあ、4年制大学はそうでも別の4年制じゃない大学では基礎免許として取れていて、免許として出していきますって言ったら、じゃあ4年制大学で、不公平感っていうのか、出てしまうので、それを防ぐためにはちゃんと強み専門性と何かっていうことを明確に付記した形で出していけば、基礎免許で出すこともできるし、もちろん基礎と専門性をパッケージできちんとした形でうちは出しますって、保証しますっていう形で出してもらったほうが学生側にとっても自分たちが頑張ったことも、そして、強みとして自分が自覚しながら選び取って自分でカリキュラムをつくっていくっていう力も含めた上でちゃんと認定していただけたほうが今までの議論の中で言われていたこともちゃんと盛り込まれていいのかなっていうふうに思います。
以上です。
【秋田主査】どうもありがとうございます。恐らく今、先ほどの事務局のご説明と齟齬(そご)はないんではないかとも思われますが、ありがとうございます。この論点でも、それから、項、上がっている他の論点でも結構でございますので、委員の先生方、続けてよろしくお願いをいたします。
いかかでございますでしょうか。ありがとうございます。森田委員、お願いをいたします。ごめんなさい、先に勝野委員ですね。順番が逆になってすみません。勝野委員、森田委員とお願いいたします。
【勝野委員】すいません、私、1つ質問をさせていただいてもいいでしょうか。
【秋田主査】はい、いいです。
【勝野委員】専修免許状の強み専門性の付記ですが、これは授与権者のほうでできる規定になっていると思うんですけれども、具体的にこれはどの程度、これ付記されているのかとか、あと、授与権者が適当と認めた分野というプラスアルファの部分があるんですけども、これもどの程度の範囲で適当と認めた分野っていうのがあって、現実に付記されてるのかというあたりをちょっと知りたいなっていうふうに思いました。まずこれが質問です。
それから、ついでにもう少しお話をさせていただくと、今の専修免許状の付記に関しては、小・中・高といったところは基本的に教職専門科目と、それから、教科専門科目、で、あと特別支援学校の教諭ですとか養護教諭や栄養教諭に関しては、それぞれのまさに専門性に近いところというのが今想定されている強み専門性だっていうふうに思います。
今度それを新しい基礎免許状のほうで考えた時に、多分これまで想定してきたものは、今、72条の2項に記載をされているものよりもかなり幅広いものが想定されていた気がするので、ちょっとやはりこれは、これに絞るってことになるとなかなか難しいかなというところがあります。逆に言うと、基礎免許状のほうにも強みということをもし付記するのであれば、こちらの専修免許状のほうもそれに併せて当然拡張しなきゃいけないということになるのかなっていうのが1点です。
ただ、もう1つは、これ、やはり先ほどの真島委員の議論にも重なってくるところがあるかというふうに思うんですけれども、やっぱり基本的にはこれは強み専門性まで含めて教職課程の認定をしていくということは、その前提として大学の側といいますか、具体的には学科等というふうに言われるところで、ある種、強み専門性に関わる明確な教職課程ポリシーみたいなものですよね、そこでどういう強み専門性を持った教師を育てるのかっていうふうなところのある種のポリシーをやっぱり持って、そして、カリキュラムを編成していくっていうことが大前提になるような気がします。そういうことを考えて、で、課程認定っていうふうなことも併せて考えた場合に、もちろん個人が、個々の学生が自分で自律的にカリキュラムをデザインするとか、それぞれの強み専門性をというのは大事な話ではあるんですけれども、ただやっぱりそれは制限されざるを得ないような気が個人的にはしていて、第一義的にはやはり大学で、あるいは、学科等でというところで、うちの学科等ではこういう強みを、専門性を持った教師を育てますっていうところがまず第一義になると思います。
とはいえ、個々の学生にとっても全く自律的なってというところがないわけではなくて、学外で課外活動もあるでしょうし、それから、大学の外でいろんな経験をしていく、ボランティアなども含めてっていうところがあるかと思うんですが、ただ、そうなってくると論点としては、どこまでまさに強み専門性というところで認定をするかっていうふうなことになって、この授与権者にかなり大きな裁量を認めるのであれば、それぞれ個別に授与権者が認めていくっていうこともあるのかなっていうふうには思うんですが、ただ、やっぱり第一義的にはそれぞれの学科等がきちっと教員養成のポリシーを持ってカリキュラムを編成して、それで課程認定を受けてというところで基本的には強み専門性っていうのは、そこが一番第一に書くっていうふうな形にせざるを得ないのではないかというのが個人的な今のところの見解ということになります。
まずは、以上です。
【秋田主査】ご意見をありがとうございます。また、勝野委員からのご質問でございましたが、現状で今どうなっているのかというところにつきまして事務局のほうからどなたかご回答をお願いできますでしょうか。
【森津専門官】事務局でございます。先ほど勝野委員からご指摘いただきました資料の4ページですね、教育職員免許法施行規則の第72条のところについては、先ほどご指摘いただきましたとおり、授与権者の判断に基づいてこちらに書かれている分野のいずれかを記載することができるところになっているんですけども、大変申し訳ございません、こちらですけども、ちょっと文部科学省のほうで実態については把握していないというところでございます。
以上です。
【秋田主査】ありがとうございます。勝野委員、そういうことでございますので、やむを得ませんけれども、現状では分かっていないというところになります。ありがとうございます。
それでは、続きまして、森田委員、その後、高橋委員と進みたいと思います。それでは、森田委員、お願いをいたします。
【森田委員】よろしくお願いします。森田でございます。最初に真島委員がお話しになったこととの関わりで言いますと、やはり強み専門性も含めた課程認定をするという前提で考えますと、やはりその学修が抜けてる学生がどんどん免許を取っていくっていう構造も少しおかしな感じはしますので、やはりそこは学修することが前提だろうという理解をしています。
ただしということになりますが、現状でも一種免の認定を受けている4年制大学で学生が二種免相当の単位を取って個人で申請してしまった場合に、それを制度として妨げられるかというと、妨げられないのだと思うのですね。だから、今回も同様に、基本的には大学が、例えば教育委員会に一括申請などをしていく際には、強み専門性の部分を学修していることを担保した上で大学として申請するというような大前提で考えていけばよいのではないかというのが1点目です。
それから、先ほど室長のほうから養護教諭、栄養教諭の作業部会のことで少しご紹介いただきましたが、私も関わっておりますので、若干補足させていただきますと、養護教諭につきましては、もともとの一種免許状、二種免許状の設定の単位数が他と違っていまして、二種免許状相当でもかなり単位数が多いのですね。例えば今回の他の作業部会と歩調を合わせる形で共通に学ぶ部分を現行の二種免許相当に近い単位数に圧縮といいますか、再構造化していくという前提に立った場合に、そこに強み専門性として20単位を積んでしまうと、もともとの一種免許状の単位数より増えてしまうという構造になっております。さすがにそれは今回の全体の議論の趣旨とは異なるのではないかというとで、そうであれば養護教諭の強み専門性のところだけ10単位ぐらい設定してはどうかということになっています。これもあくまでも仮の数字ですけれども、少し他の免許種とは異なることになりますが、養護教諭の専門性に鑑みてそういうこともあり得るのではないかという議論がされているということです。
それから、栄養教諭の場合も、他の免許種と異なる部分ありまして、基礎資格が学士などの学位以外に、栄養士か管理栄養士かという別の資格ともセットになっています。栄養士、管理栄養士という資格取得が免許取得の基礎資格にもなっていますから、あえてそれ以上に別の強み専門性を積み増すっていうことが難しいのではないかという議論がありまして、先ほど室長にご紹介いただいたような議論に現時点ではなっているということを少し紹介させていただきます。
それから、少し長くなって恐縮ですが、あと、強み専門性のところで専修免許状に付記が可能とされている先ほどの資料の赤字の部分ございましたけれども、ざっと見る限りかなり限定されていて、狭い感じがします。教科の専門的内容であったり、一般の大学院のところでも今後強み専門性を伸ばしていくというケースを考えた時に、少し教科の専門のような領域なども含めてもう少し広く設定していったほうがよいのではないかと思います。さらに、それを学部レベルで考えた時に、やはりもう少し大くくり化をして、例えば教育哲学とか、教育史とか、そういう具体的な分野を並べるイメージではなくて、もう少し教育学なり、教科指導なり、少し大くくり化にしたもので認定していくほうが現実に合っているのではないかと思います。
それから、最後になりますけれど、その際に何単位にするのが妥当なのかというのはなかなか難しいのですが、やはり20単位ぐらいは必要なのではないかという気はしています。ただ、現行では、いわゆる独自科目、以前は又は科目といっていた、大学が独自に設定する科目がありますけれども、その科目群において、例えばそれぞれの大学の建学の理念に関する科目でありますとか、教職の学びを省察するような演習的な科目を設定している大学もあります。現在の独自科目は、もともと得意分野をもった教員の養成という観点から設定されていますから、その趣旨を継続できる形にするためにも、強み専門性部分の20単位に関しては、例えば教科の専門的な内容だけで20単位ということだけではなくて、例えば2単位なり4単位ぐらいは、各大学の独自の建学の理念に基づく科目でありますとか、演習的な科目なども入れることができるようにして、合わせて20単位でパックができるような形にすると、それぞれの大学が特色をいかしながら、もう少し柔軟にいろんなことができるようになってくるのではないかと思いますので、この点についてもぜひ検討いただければと思います。
少し長くなりましたけれども、以上でございます。
【秋田主査】ありがとうございます。栄養教諭、養護教諭の補足とともにご意見としてもう少し大くくり化していくことでありましたり、その2単位の考え方も、そこに学校独自の設定科目をどう入れるについてのご意見もいただきました。ありがとうございます。
それでは、続きまして、高橋委員、お願いをいたします。
【高橋委員】ありがとうございます。私は、あまり特別強い意見を持っているわけじゃないんですけども、自分自身考えてみたことを申し上げますと、先ほどから単位数っていうのが話題かと思います。1単位当たりよく言われるのは、よく言われるというか決まってるんでしょうけど、1単位45時間だというよく言うんですが、例えば124単位とかだと大体5,500時間ぐらいの学習量なんだと思います。これまでの二種免許状で35とか37単位とかそのぐらいだと1,600時間ぐらいで、一種免許状の60単位弱だと2,600時間ぐらいで、専修免許状ぐらいまでいくと3,700時間みたいな、こういうような時間数でまず考えていくと、先ほどから話題の20単位っていうのは900時間ぐらいで、桁違いに少ないので、これで強み専門性とまず言えるのかっていう課題を少し感じるところです。
全体で見ていくと、まず学位プログラムがあってって考えると、学位は、繰り返しになりますけど、5,500時間ぐらいの勉強が必要で、その後、免許を取るっていうことを考えると、このまま二種相当だとしても1,600時間なんですね。今20単位どうするかっていうのは、900時間ぐらいの話をしてるんだというふうに思うんです。やっぱり強み専門性って言って、大体、例えば英語が少し分かるようになるには2,000時間勉強が要りますとか、その分野のエキスパートになるには1万時間要るんだとかいろんな数え方はありますけど、2,000~3,000時間は要るんじゃないのかっていう意見が結構多いっていうことを考えると、やはりどうやっても2,000~3,000時間には達しないことについて、強み専門性と言わざるを得ないような状況にまずあるんだっていうことだと思います。
やはりほんとに強み専門性として付けるなら、学位に関係したことを言う以外になかなか道がないと思いますし、今、事務局のほうから用意していただいた図のほうを見ても、教職課程のほうは教職に強み専門性があり、普通の一般の教職課程以外のところは、それぞれの学部のことについて強みがあるっていうような図に見えますので、そもそもそのあたり
とはいえ、私自身は、強み専門性っていうこと自体をしっかり教員自身が持って成長していくっていうことは非常に重要だというふうに考えますので、何となくですけど、発想を変えて、今まで学位のように授与するものだと、天から与えるものだみたいなやっぱり意識が強かったわけなんですけども、自分で切り開いていくとか、エージェンシー的というんですか、自分が今後学んでいくことの宣言みたいなイメージで20単位ぐらい学んで宣言すると、それをカルテのようなものに何か記録しといて、そこで自分で深めてっていろんな研修を積んだりいろんな資格を積んだものをそういうふうに記録して確かな強み専門性としてアピールしていくみたいな、免許状とか学位記みたいな与えるものにはなかなか書きにくい状況もあるし、今後やっぱり時代がどんどん変化する中でボトムアップにいろんな分野のことについて強みを持っていただきたいって考えると、ここのほうは、むしろ自分から切り開いていくようなイメージで何か設定できないかなというふうに感じたところでございます。
以上です。
【秋田主査】高橋委員、ありがとうございます。実質的な時間として、この単位のことをお話しいただくこと同時に、授与するものではなくて学生の宣言し、これから伸ばしていきたいものとして明確にしていくというような機能についても、それがどうなのかということでのご立場、ご意見をいただきました。他にはいかがでございますでしょうか。
【白水委員】よろしいですか。
【秋田主査】お願いをいたします。
【白水委員】白水です。恐れ入ります。
【白水委員】これまでの議論がどちらかというと学生のほうから見てどういうことを学んでおくか、それと強み専門性という言葉が与えるある種のイメージとの関係の観点での議論が大きかったかなと思います。
その一方で、大学側が何を提供できるか・すべきか、特に開放制との関係で今回の改革がどう受け止められていくかという観点からも考えてみたいと思います。それが最初に真島委員が提起された質問にも関わると思いますので、その点に関しての私の考えも述べさせていただきます。
まず、今回の議論の経緯ですが、教員のなり手不足を解消するということで、教員養成部会では、一時期、単位の話をしている時に、かなりコアを絞って30数単位で仕上げていくというような議論になったかなと思っております。ただ、最後の段階で強み専門性の20単位というのが少し急いだ感じで入ってきたかなと感じておりまして、それを受けて現在のワーキングが展開されているのかなと思います。
ただ、このワーキングで議論を深める中で、底抜けを支えつつ、「チーム学校」の中で働き、なおかつ学び続ける先生方をつくるにはどうしたらいいかという観点で理解を深めたかと考えております。簡単に言うと、一番底抜けがしないようにしたい教科に関する知識技能的なところについては、CBTも含めて採用試験の時にチェックする方向で底上げをしていくと。なおかつ、一番大事な「授業をどうつくるか」とか、「生徒指導の基本的なところをどうやって支えていくか」とか、「学級経営をどうしていくか」というあたりの、実習とも絡めながらしっかり学んでいくところは30数単位のコアで固める。ただ、これが今、私大ですとか開放制のところだけではなくて地方の国立大学も含めて、なかなか全ての教職課程に先生をマル合と言われるような人をそろえて、この30数単位しっかりカバーしていくのが難しくなってくるかもしれないと考えた時に、そこで大学間のネットワークですとか、産官学民連携で支えていくと。
そうなってくると、私が理解していたのは、20数単位というのは、それぞれの教職課程の先生方が30数単位を全部カバーできないような陣容であったとしても、それぞれ「こういうところに強い」というようなものは教えられるのではないか。医学部の先生が皆さん医師であるのとは違って、教育学部の教職課程に携わる方々は必ずしも小・中・高生相手に教えられるような先生ばかりとは限らない。しかし、基本的に皆さん、「研究」はしてきたと思うのですよね。そう考えた時に、研究を自分のドメインでどう行うのか、その探究的な活動を大学生の時に味わってもらうようなものにしていけるとよいのではないか。かつて「総合演習」とあったような、学びを専門的なところで教育と結び付けながら、それぞれの大学の先生が一番教えやすいところを教えていただくことにする。それに対して、実務家教員や、本当にファシリテーションがうまい先生方は30単位のほうの大学間ネットワークの授業でやるものを支えていくという構図です。そう考えた時に20単位部分は、大学の先生方が何を提供できるかということによるのかと考えます。
そうなってくると、かなり、専門性のほうから定義しようとするとすごく大変になります。ですので、強み専門性を持った人たちが学校の中でどういう機能を果たし得るかという─先ほど特別支援ということも出てたんですけれども、こういう先生は生徒指導に強いとか、学級経営に強いとか─学校の中での機能で決めるのが分かりやすいと思いました。
もう1つは、それを学問分野で適当に付けないようにしておくと、開放制の20単位がやはり教育と何らかの形で関わるような専門性だということも明記しておきたい気がします。強み専門性に関する教職課程認定の時には、それを使うと学校の中でこういう機能を果たし得るということを明記して、それを審査するようなことは必須にしていくべきではないかと感じております。そういうような全体的な構図の中で真島委員のお伺いに対する長い回答でありつつ、私の考えとして、そういうような全体的な構造で何とか教職課程の質を上げつつ、裾野も広げてというようなことを狙っているのかなと思っています。
以上です。
【秋田主査】白水委員、ありがとうございます。教職課程について、特に開放制の場合などの例を考えてみた時に、それをどういうふうに捉えていくのかというところでの強み専門性の在り方についてご意見いただきました。ありがとうございます。それでは、森山委員、お願いをいたします。
【森山委員】この点につきましては、やはりなかなか難しい課題であると思います。強み専門性を、大学、教職課程を開設する側の強み専門性としてどのように捉えるのかという視点があり、もう一方では、教員免許を取得し、将来教員になることを希望する学生サイドから見た強み専門性という考え方があると思います。この二つの視点は、いずれにもそれぞれの考えがあり、整理が容易ではないと感じます。
例えば、大学としての強み専門性を教職課程として位置付ける場合、仮に一つの分野で20単位程度を確保して強み専門性を学科として求めていくことが、現実的に可能なのかどうかという点に、一つの課題があるのではないかと思います。一方で、それを細分化し、ばらばらにして強み専門性という形で組み立てることができるかというと、それもまた難しいのではないかと思います。
また、学生の側に立てば、自律的な学びとして教職課程を進めていくこと、あるいは、探究的な学びの中で教職課程の一員として学び、その後教員になっていくという流れの中で強み専門性を位置付けるという考え方も、非常に重要であると思います。
ただ、そのような個々の学生の学びに対応していくことは、課程認定の在り方も含めて、なかなか難しい側面があるのではないかと感じたところです。
ある程度、コンテンツに細分化され過ぎないよう、大くくりで科目の強み専門性を認めていかないと、現実的には強み専門性を運用していくこと自体が難しいのではないかとも思います。
一方で、学生の立場に立てば、自主的に組み立てたカリキュラムが、本当に強み専門性と呼べるものになっているのかどうかをどのように確認するのかという課題もあります。
また、本人としては強み専門性であると考えていても、一般的にはそう認められない場合に、その内容を強み専門性として認めるのか、認めないのかといった点も、今後、課題になってくるのではないかと感じております。
以上です。
【秋田主査】森山委員、ありがとうございます。開講する側から見た時に、納得のいく形で、やっぱり単位とか説明ができるような形にしていくということと、それから、学生の側から見た場合ではどうなのかという、ただ、学生の側から見た場合にも、先ほど高橋委員が言われたように、やっぱ一定の実質的な時間を考えないとならないとなると、どういうふうに考えていくのかって、それを強み専門性として認められるのかっていうようなところでの問題があろうかと思います。
それでは、ありがとうございます。杉谷委員、お願いいたします。
【杉谷委員】よろしくお願いします。今、皆さまのご意見を伺いながらいろいろ考えていたんですが、すごく難しいなと思っておりました。私のイメージとしては、どちらかというと少数派の意見かと思いますが、学生側が履修した科目の証明的なものとして強み専門性を付記するのかなと思っておりまして、どこが認定するのかっていうのが課題になるかなと思っておりました。
ただ、委員の皆さまの多くは、基本的には大学側、それも学部学科側が教員養成のポリシーを示しつつ、それに基づいたプログラムを編成して、それを課程認定するというふうな、そういうシステムが妥当ではないかというふうなご意見だったかと思います。
確かに、制度上はそちらのほうが妥当だとは思うんですが、そうすると、先ほどの付記する分野名にも関わるところですけれども、今までいろいろなアイデアが挙がっていたのをどこまで付記する例として挙げるか、それから、そこから漏れてくるものをどうするのかっていった時に、実際の課程認定が非常に難しくなるんではないかなというふうに思います。
もし20単位ぐらいというのをベースにするならば、これ、恐らく、大学では副専攻のプログラムの時間ぐらいかなと思うんですね。ですので、副専攻の履修証明的なものを出すような大学などもありますので、直接それを課程認定するかどうかっていうのは、やはりかなり煩雑な作業になってきますし、大学側もそんなにたくさんのメニューを用意できるのかなと思うので、かえって制約を付けるような気もしないでもないので、やっぱり課程認定と結び付けるかどうかをちょっと慎重に考えたほうがいいような気がしました。
そもそもの学位プログラムを生かすというのであれば、要するに学位のほうに種類がもう明示されますので、例えば文学とか教育学とかっていうことで十分分かるかなと思うんですね。
もう1つは、結局、成績証明書とかを提出した場合は、履修科目名でどういうものを履修してきたのかという経歴はある程度分かるので、パッケージ化するにしてもさっき言っていたような20単位程度で大学側が独自に履修証明的に出せるような、それを推奨するようなやり方でもできないかなと、ちょっと思った次第です。
そもそもの中間まとめの趣旨から少しずれるかもしれませんけれども、でもやっぱり課程認定の実務等を考えて実現可能な取り組みなのかっていうフィージビリティですね、実行可能かっていうところも併せてもう少し検討してもいいんではないかなというふうに考えました。
ひとまずここまでにしておきます。ありがとうございました。
【秋田主査】ありがとうございます。どうしてもこのプログラムの話と課程認定の話を切り離すことはできず、どういうふうなそこで分野名を書いていくのか、どうするのかっていうところの議論だと思いますが、それぞれの委員の皆さまが1巡はしてくださったんですけれど、相互に聞いてどう考えるかというところでもう1巡もし可能であればさせていただいたり、補足や変わらないっていうことも当然のご意見でいいと思うんですけれど、いただけたらと思います。差し支えなければ、最初に問題提起をしていただいた真島委員からいかがでしょうか。
【真島委員】ありがとうございます。いろいろとご意見をいただけて大変勉強になりました。
一番伺っていてイメージをする時に学校の先生の側からすると、採用して、どんな方を採用しようかなとか、どんな方が新しく先生になってきてくれたかなって思った時とかを、どんなふうにチームを編成するのかな、これ難しい部分があると思うんですけど。つまり、自分が思い描いてきた人が、強み専門性を持った人が来てくれるとも限らないっていうところもあったりして、なんですけど。ただ、今まで例えば中学校社会の免許取りましたっていうだけだったところを、中学校社会のどういうふうにそれを付記するのかって難しいと思うんですけど、その中でも教科で特化するなら歴史学が強いですというような付記の仕方なのか、中学校社会の免許だけども心理学にも強いんですっていう人なのか、中学校社会なんだけども、そういったカウンセリングとかそういった技能とかを持っていますなのか、あるいは、幼稚園とか保育園のそういう資格も実は持ってますなのか、何かどういうものをイメージした時に、学校現場のほうとしても、こういうふうに免許を新しくしてくれるとありがたいなって言ってもらえるというんですかね、何かそういうふうにいろんな人たちの専門性がある種可視化されるっていうんですかね、もちろん成績証明書を見れば分かるけど、そういうのをいちいち見ないかもしれないんですけど、それの入ってきた段階でこの人ってこういうふうな強みを持ってきてるんだねっていうところから。
でもそれって必ずしも学校現場で培っていくまた別の専門性も出てきたりなんかすると、初めに生徒指導の別な強みを持ってなかったとしても、いろんな経験を積んだり、いろんな気付きがあったり、その人の研修があったり、何かさらに自分で自ら学んでいく姿があったりすると、そこにまた別の専門性が付与されたりしたら、あなた生徒指導主事お願いしますねとか、進路指導主事お願いしますねっていうふうに今なってると思うんですけど、ただ、今回の改正をせっかく強み専門性っていう形でまとめていただいているのであれば、やっぱりそれを何か上手に生かしてチームを編成するとか、そういうマネジメントする側の先生たちの意識もちょっと変わっていくような、そういう子たちが来たのねってまず一つ受け止めをしていただいた上で、さらにあなたはこういう特性を持っているから今ある専門性にプラスこういったところも高めていけるといいよねっていう研修の指導の在り方ができるとか、あなただったら海外に目を向けたらもっとそういうグローバルな視点で外国のお子さんたちの支援もできるし、自分の英語の特性も生かせるし、かつ、何か別の心理的カウンセラーの資格持ってるならそういったところも生かせるよねみたいな、何か研修利益をつくっていったり、研修指導をしていく時のアドバイス的な要素にもなるねみたいな。
ちょっと理想を語ってしまっている部分もあるんですけど、何かそういうちょっと魅力を、免許取得する側にもちょっと何か自分の強みっていう意味で採用試験の時にアピールができるとか、自分が意識してそれを持って子どもたちの前や保護者の前でお話ができる、先生たちの前でもそれを一つ自分の強みとしてお話ができる、そして、それをまた受け入れてもらった上でさらに別の専門性も高めていけるみたいな、何かそういう制度設計として今回は新しくつくりましたよって言われると、確かに今回新しく入った先生方、どんどん入ってくる先生方って多様な専門性を有してる方々が、本来は実際人間なので、皆さん今でも既に有していらっしゃると思うんですけど、それがちょっと免許っていう形で可視化された形で見えるっていうところから、じゃあいろんなチームの編成の在り方ができるねとか、新しい分野にもチャレンジしてみて本校の強み、本校で例えば研究主題を立てる時にこんな強みを持ってる先生たちがいるんだったら児童の人権についてもっと研究テーマに掲げて学校の独自色を上げていこうとか、あるいは、何かICTとかそういったAIのことに強みがある先生たちがいたら、そういったところで新しいことをやっていこうとか、何かそういったことを打ち出してもいけるよねみたいな、何かそういうちょっとポジティブな要素もあると何か私個人的にはうれしいなって思います。
以上です。
【秋田主査】ありがとうございます。どうしてこういうことを変えるのかという時に、やっぱポジティブな説明が大変必要であろうと思いますので、そこの部分を、その本人にとって、それから、学校にとってとか、採用する側にとってチーム学校をどう生かしていけるのかとか、研修をさらにどうできるのを考えていく一つにもこれがなっていくんだというような説明も可能なのかなとお話を伺っていて、ご意見いただいて思ったところです。
それでは、白水委員、お願いいたします。
【白水委員】今の真島委員の発言が非常に大事なところを含んでいる気がしたので、賛同しつつコメントしたいと思います。
1つは、今回の制度改正というのがティーチャーエデュケーターと言われるような先生方が育っていくために周りは何をするのかというところの意識も一緒に変わっていくことが非常に重要かと思っております。先生が初任で学校に行ったら3年ぐらいはその学校でしっかり育っていく―そういう環境として先生を迎えてくれるとよいと思っております。
学び続ける先生が育つためには、育ててくれる環境があるとよいと考えた時に、そこからなぜティーチャーエデュケーターの意識が大事かという話にいくんですけれども、先ほどの「例えば強み専門性って付記された先生が来てみたら違ったじゃないか」という時に、私のイメージする今回の改定は、その先生個人を責めるのではなくて、その強み専門性を免許に付記した大学側のカリキュラムがどうなっていたかという、そのプログラムのほうの評価に戻っていく形を狙うべきだと考えます。それぞれの環境のデザインっていうのがどれだけしっかりしているかを考える。だからこそ開放制でもせめて31単位のところは大学間のネットワークとかで質保証をしたりとか、教科の内容みたいなところは統一試験で保証した時に、強み専門性20単位を試験対策に使うのではなくて、その20単位で本当に真島委員が出したような強み専門性をつくっていく。そういう場にするチャンスなのですよということが意識合わせができればいいかなと思っております。
ここから少し、先ほど杉谷委員と高橋委員から出ていたコメントに対する考えを少しだけお話します。
実は私の専門とする認知科学、学習科学は、「個人を学習の主体にする」という最もラディカルな立場を取るほうです。ですので、「学生が一人一人学び取っていけばいいんじゃないか」という取組も昔から何遍もトライしてきた学問だと思っています。
その取組の中で3つほど大きな課題があり、そこをどう解消していくかが学生主体のプログラムを考えていく時の大きなテーマになると思いましたので、長くなるんですけれども3点だけコメントしたいと思います。
1つは、特に大学生だと大丈夫かもしれませんが、本人が主体的に学びたいと望むものが社会的に見た時に望ましいかどうかが分からないという問題です。desiredなものがdesirableなのかという専門的判断を学生本人がするのでよいのか、誰かがする必要があるんではないかという問題です。そこのギャップをどうやって埋めるべく、自己判断の基準を上げていくかという問題です。
もう1つが、先ほど申し上げた、「ここの環境で学び損なった学生がいた」という時に、その改善をどこに持っていくかです。それをその個人だけに帰せずに、環境に持っていく時には誰か、その環境をデザインしている主体がないと、なかなかそれを改善していくことにつながらないという問題です。
3番目は、勝手に学ぶという世界を創ると、多様なリソースが日本中あるいは世界中にあって、そこから一人一人が学び取ったものを認定しろと形になる。そうなると、実は地方や条件面で苦しい人たちでも例えば都会や世界のリソースにアクセスできるので、ものすごく平等的になると思われがちなんですが、実は逆にrich get richer、格差が広がってしまう。情報環境から少し隔離されている人が案外もっと大変な状況になっていく。
そう考えると、今の暫定的な解決と政策の方向性として、ある種、地方で大学が生き残るための教職課程の在り方というのが、自分たちの開発する教職課程、カリキュラム、プログラムへの自己省察を通しながら良くしていくために、その教職課程で育った学生さんが現場の教育委員会とタイアップして学校に行った時に、ほんとにいいチーム学校の一員になれたかなっていうのをモニタリングしながら次の教職課程を良くしていく─こういうようなサイクルを回していくことが、今回、実現しなければいけないところで、そこら辺が今回の改正の一番の試金石となり、結果がそういった点で見えてくるのかなと思っています。これを条件として、この方向性に今賛同しているところでございます。
以上です。
【秋田主査】ありがとうございます。やっぱり教師が育っていく時に、その育っていくために強み専門性というものがどういうふうに生かしていくかの、それをどうデザインを誰がするのかっていうところで大学側が見直しをしながらやっていくスタイルの在り方っていうことをご発言を今いただいたと私は受け止めました。ありがとうございます。それでは、杉谷委員、お願いいたします。
杉谷委員:ありがとうございます。先ほどの補足ではあるんですけども、もし課程認定と結び付けるのであれば、やっぱりそれなりのボリュームのあるプログラムであることが前提かなと思います。20単位程度のものを一つ一つ複数の学部学科で全部見ていくっていうのは、それこそ難しいんではないかなと思います。
本日の資料にもありました特定分野に強みや専門性を持つ学科等に係る特例、あれなどを見ますと、例えば何かの資格と結び付けた形で教員免許も出してという福祉とかそういう例が挙がっていたかと思いますけれども、あれぐらいのボリュームであれば内容を確認して認定して免許に付記するっていうのは考えられるかなと思います。
20単位程度では強み専門性ってどこまで言えるか分かりませんけれども、小さなプログラムに関しては、やはり大学側の判断で履修証明書を出すなどしてそこで質保証をしてもらって、それを実際に採用の段階でどう評価するかっていうのは、採用者側の問題かなと思います。
なおかつ、これは大学側もそういうふうな指導をしていただきたいと思いますし、学生側も意識してほしいと思うんですけれども、自分がどういう学びをしてきたのかっていうことを自己省察を含めながら、自分の学びの体系性とか何が自分の強みになっているのかっていうことをやっぱり本人がアピールできるようにする教育をぜひ進めていただきたいと思います。
ですので、履修証明という形であれ、あるいは、そういったものの枠をはみ出たけれども、自分はこういうふうな科目を学んできたっていうところをアピールしてもらう、それを採用側がどう評価するかは別ですけれども、何か単位数のボリュームに応じて複数の制度設計を想定できないかなというふうに思いました。うまくお伝えできてるか分かりませんがよろしくお願いいたします。
秋田主査:ありがとうございます。やっぱり学生の側から見てどういうふうに考えていくことができるのかというところで、履修証明というような形が可能なのか、このあたり、あと複数の設計ということもお話をいただきました。それでは、高橋委員、お願いをいたします。
高橋委員:ありがとうございます。先ほどの意見の私の補足なんですが、私自身は強み専門性っていうものに対して、動的か静的かっていうと、結構、動的に変化していくイメージを持ってます。それは何かっていうと、例えば学位とか免許っていうのは、授与したり卒業したりしてある意味、以上、おしまいみたいな部分があって、それ以上何もやらなくてもその資格はずっと有効なものなので非常に静的なものだと。それとおんなじ構造で強み専門性も考えるのかって思うと、私はこのことはどんどん生涯をかけて伸びていく動的な存在であるべきじゃないかというふうに思ってます。
なので、そういったものを書類に、卒業した時点にその子の強み専門性はこうですって書くことは別に、そういうもので悪くはないと思うんですけども、その後もずっと先生たちが学び続ける、そういうのはちょっとビジネス的教師の人から見たら何言ってんだって話になるかもしれませんが、非常に熱心に学び続けている多くの先生方の励みになるようなそういった仕組みになって、学部とか大学の時の学びがきっかけとなってずっとつながっていくようなところまで考えられるっていうのが非常にいいのかなと思います。
先ほど、繰り返しになりますけど、ほんとに変化が激しいので、学び続けることは欠かせないって皆さん合意だと思いますので、そのスタートラインとしての免許制度の話と、そこから接続した研修とか教師の生きがいとか人生みたいなことで教師としてのそういう成長みたいなことを考えていくこととセットじゃないかなというふうに感じているところです。
私からは、以上です。
【秋田主査】ありがとうございます。やっぱり学生の側から見てどういうふうに考えていくことができるのかというところで、履修証明というような形が可能なのか、このあたり、あと複数の設計ということもお話をいただきました。それでは、高橋委員、お願いをいたします。
【高橋委員】ありがとうございます。先ほどの意見の私の補足なんですが、私自身は強み専門性っていうものに対して、動的か静的かっていうと、結構、動的に変化していくイメージを持ってます。それは何かっていうと、例えば学位とか免許っていうのは、授与したり卒業したりしてある意味、以上、おしまいみたいな部分があって、それ以上何もやらなくてもその資格はずっと有効なものなので非常に静的なものだと。それとおんなじ構造で強み専門性も考えるのかって思うと、私はこのことはどんどん生涯をかけて伸びていく動的な存在であるべきじゃないかというふうに思ってます。
なので、そういったものを書類に、卒業した時点にその学生の強み専門性はこうですって書くことは別に、そういうもので悪くはないと思うんですけども、その後もずっと先生たちが学び続ける、そういうのはちょっと功利的な観点を持つ教師の人から見たら何言ってんだって話になるかもしれませんが、非常に熱心に学び続けている多くの先生方の励みになるようなそういった仕組みになって、学部とか大学の時の学びがきっかけとなってずっとつながっていくようなところまで考えられるっていうのが非常にいいのかなと思います。
先ほど、繰り返しになりますけど、ほんとに変化が激しいので、学び続けることは欠かせないって皆さん合意だと思いますので、そのスタートラインとしての免許制度の話と、そこから接続した研修とか教師の生きがいとか人生みたいなことで教師としてのそういう成長みたいなことを考えていくこととセットじゃないかなというふうに感じているところです。
私からは、以上です。
【秋田主査】ありがとうございます。免許というものを静的なものではなく、先ほどからのご意見に出ているように学び続け、育っていく、その出発点としてのある種のここだよっていうところから、それのためにこの強み専門性を書くのだというところになるのかなというふうにも思います。いかかでございますでしょうか。それとも課程認定との関係ということも議論しなければなりませんが、いかかでございますでしょうか。ありがとうございます。勝野委員、お願いをいたします。
【勝野委員】多分、今度は森田委員がお先に手を挙げられて。
【秋田主査】森田委員が、ごめんなさい、そうですね。森田委員、お願いいたします。
【森田委員】すみません、勝野委員、先に失礼いたします。委員の先生方のお話聞きながら、特に白水先生のお話聞きながら、やはり教員養成部会等で今回の議論の一番最初のところでは、今の教職課程がカリキュラムオーバーロード的になっていないか、われわれの発想自体がとにかくいろいろなものを教職課程に詰め込んでおけば何とかなるというそういう発想に立っていないか、だからそこを乗り越えていくことが必要で、さらに教師は生涯かけて成長するので、養成課程で学修しておくべきことと、研修のところで学ぶべきことを整理しながら考えないといけないのではないかという、そのような議論から始まったことを改めて思い出しまして、そこは常に確認をしておかないと、やはりこういう具体的な議論をし始めますと、やはりあれも要る、これも要るという議論になってしまえば、元に戻ってしまうような感じもしますので、この点について改めて感じたというのが1点目です。
それから、強み専門性については、いろいろ考えて難しいなと思いつつ、課程認定等の関係もありますけども、これは時代とともにやはり変わっていく側面もあると思うのです。そうすると、かなり硬い形で強み専門性はこれだというふうに指定してしまうことによる弊害のようなことも、私たちは少し考えておかないといけないのではないかなと思います。また、これは専門性だけど、これは専門性じゃないという明確な線引きを果たして何かの根拠を持ってできるのかといえば、そてもなかなか難しいような気がしますので、今後、課程認定基準等の議論をしていただく際には、例えば、先ほど申しましたように、ある程度大くくり化したような領域にしておいて、その中は各大学の判断でいろんなパターンが可能で、ある程度バッファがある形で申請を可能にして、課程認定委員会のところで、ほんとにそれが大学の教員養成の理念などに合ったものなのかどうかというところを審査していくという方法を検討してもよいのではないでしょうか。もちろん、その審査も難しいのですけれども、少しそういうような形で柔軟に考えておかないと、あまりここを特定の分野の20単位だけしか認めないということになると、大学にとって自律的なカリキュラムが編成しにくくなるし、逆に、現行のしくみよりも縛りが強くなってしまうというのは避けたほうがよいのではないかと思っています。
それから、最後になりますけれども、これは先ほどの発言の補足ですけども、先回のワーキングで修士課程の専修免許状に関して勝野委員からも教育臨床的な科目を全専修免許状の課程に入れたほうがよいのではないかというご提案があったと思うのですけれども、例えば、それの学部版のようなことをやろうとする大学があってもそれはよいことなのだろうと思うのです。そういった時に、先ほどの発言に関わるのですけれども、それでは、今回、新しくご提案いただいている単位構造の中でそういう科目をどこに入れられるかと考えると、やはり強み専門性のところに絡めていかざるを得ないだろうと思います。繰り返しになりますけれども、そういう大学がある程度独自に設定する科目などを組み合わせる形での強み専門性をつくり上げていくという、そのようなイメージのほうのが大学の自律的なカリキュラム開発を促せるのではないかと感じたということでございます。
以上でございます。
【秋田主査】ありがとうございます。大学の、まず皆さんがおっしゃってくださっているのが、やっぱり時代とともにいろいろ変化していく、そういう中でこれをどう考えるかという時に、ある種、大くくり化をしていくとか、それから、大学の独自の自律的な部分をぜひ認めていく形の中で考えていくということの必要性をお話をいただきました。ありがとうございます。それでは、続きまして、勝野委員、お願いします。
勝野委員:ありがとうございます。私も委員の他の先生方のお話伺っていて、特にやっぱり先ほどお話あったように、杉谷委員からお話あったかと思うんですけれども、もしかしたら2つの制度っていいますか、要するに、免許に付記をする強み専門性というものを一つ考え、他方で個々の教員志望者、免許取る人個人に関して、その人の強み専門性というのをまた免許とはちょっと別の形で担保していくというか、証明していくといいますか、そういう形でもいいのかなというふうに今思っているところです。
どうしてもやはり免許が今の制度ですと、課程認定が前提になっており、課程認定は基本的にはやはり各学科等でのあらかじめ定められたプログラムを対象にしているわけですので、残念ながらそういう意味では、それほど各自のそれぞれの学生の学びっていうのの多様性をどこまで保障できるのかっていうか、許容できるのかって言われると、やっぱり難しい気もするんですね。
ただ、一方で、これからの教師には、強み専門性っていうことを生涯続けて、もちろん途中で変更もあるとは思うんですけども伸ばしていくっていうふうなことを考えると、やっぱり免許に付記する強み専門性っていうところに関しては、それぞれの学科等の教職課程、うちの学部学科等ではこういう強み専門性を持った教師を育てるんだっていうふうなことを明確に、そこは最初からしていただいて、それを課程認定の対象にしていき、それを免許の強み専門性っていうところである意味正式に認めていくっていうふうなことが、どうしてもそうならざるを得ないんじゃないかなっていうふうに思っておりまして。
他方、繰り返しになってしまうんですが、個々の学生が自分の強み専門性っていうふうなことで、それこそ学外で留学をしたりだとか、ボランティアだとかもしたりみたいなことも含めてさまざまな学びをしているのだというところは、履修証明ですとか、それぞれ学びの履歴というところで、またちょっと別な形で強み専門性っていうふうなことを、かっこつけかもしれませんけど認証していく、認めていくっていうふうな形というのがいいのではないかなっていうふうに今思っているところです。
私の考えとしては、そんな感じです。ありがとうございます。
【秋田主査】ありがとうございます。明確に2つの内容というか、次元というか、免許の付記というところと、例えば教員になっていく時の採用とか研修のご本人がどういうふうにそれを履修証明だったりで認めてもらった上で、どう道を今後歩んでいくのかというところで記入するものというものについて考えていくという道筋を今お示しはいただきました。恐らく、大学のほうの免許に書くものについては、やはり先ほど森田委員が言われたような大くくり化がやっぱり望ましい方向なのかなとは考えるところでございますが、いかかでございますでしょうか。ご意見等は、特に、今の方向でよろしゅうございますでしょうか。
それ以外にも、例えば今回20単位ということについて、先ほど栄養教諭や養護教諭のことについては、森田委員のほうが現状もお話しいただいたので、そういうところについては、特に20単位というところではなく、その単位数はそれぞれの必要に応じて最低の修得単位数ということについては、他のものとの関係で考えていく方向が妥当なのかなと思ったりするところでございます。強み専門性ということについて、基礎免許状への付記といようなところに関してのご意見、専修免許の付記についてでもですけれども、今のご意見で方向としてよろしゅうございますでしょうか。
今1つにまとめるということではございますけれども、いかがでしょう、何か補足、ありがとうございます、森山委員、お願いします。
【森山委員】今、先生方のお話をお伺いして、先に私が述べた点とも重なるところもあります。やはり、学生側から見た強み専門性の捉え方と、大学の教職課程における強み専門性をどのように捉えるかという点については、2つのパターンがあるのではないかと思います。先ほど勝野委員からもまとめていただきましたが、そのような複数の考え方が存在するものと受け止めております。
特に、大学の教職課程における強み専門性という点では、現代の教育を取り巻く新たな課題を踏まえた上で、新しい専門性を開拓していくようなカリキュラムになっていくのではないかと思います。
例えば、現在、参考として示されている淑徳大学の福祉コースについても、従来の考え方とは異なる、新たな専門性を強みとして打ち出していく教職課程であると理解しております。
そういう意味では、単なる付記的な扱いではなく、ある意味ではトレンド的、あるいは流行的な教育課題を踏まえながら、強み専門性が発展していくものと考えられます。そのため、あまり細かな点にこだわるのではなく、比較的広い枠組みで弾力的に認定をすることが必要ではないかと感じております。
また、柔軟な認定を行うことにより、大学の教職課程のカリキュラム自体についても、学生が個別に履修する場合において、ある程度柔軟に履修しやすい形を認めていくことが可能になるのではないかと思います。
その意味では、新たな専門性を考えていく際に、認定の在り方とカリキュラム運用の両面で、二重に柔軟性を持たせるような運用が必要ではないかと感じました。
養護教諭に関しましては、森田委員のご意見のとおりに進めていくのが、最も望ましいのではないかと感じております。
以上です。
【秋田主査】どうもありがとうございます。他には補足はございませんでしょうか。よろしゅうございますでしょうか。全体の方向としては、いろいろご意見をいただいたように思いますが、事務局のほうでこれに対するコメント等があればいただければと思いますけれども、いかがでしょうか。
【森津専門官】事務局でございます。失礼しました、どうぞ。
【大根田室長】ありがとうございます。事務局でございます。今日いただきましたご意見を踏まえて、事務局のほうでこれが確定版というよりは、少し方向性をまとめさせていただいたものをまた、他のさまざまな論点もございますし、今後、各作業部会からまたご報告等もあろうかと思いますので、それも踏まえた回以降でまたご議論をいただくという、パッケージの中でということもあるのかなと思っておりますので、今日いただいた意見を踏まえて、ちょっと方向性を少しまとめさせていただくのかなというふうには事務局としては感じております。
事務局からは、以上でございます。
【秋田主査】ありがとうございます。森津さんのほうでも何か補足ございますか。
【森津専門官】問題ございません。今、発言のとおりでございます。
【秋田主査】ありがとうございます。そういたしましたら、今日は若干早いわけではございますけれども、大体皆さまの全体としての共通の向かう方向はお示しいただいたと思います。いろいろなさまざまな視点から意見をいただきましてありがとうございます。今お話がありましたように、事務局のほうで本日お寄せいただいた意見を踏まえることと同時に、まだ作業部会は動いておりますので、そことの関連などでさらに踏み込んで考えていきながら資料をおまとめいただきたいというふうに思います。
それでは、本日の議事はこの1点でございますので以上となりますが、最後に事務局よりご報告のほうをお願いしたいと思います。
【森津専門官】事務局でございます。次回のワーキンググループでございますが、資料3のとおり4月に開催予定ではございますが、詳細については追って事務局よりご連絡をさせていただきます。
以上です。
【秋田主査】ありがとうございます。今日のお話を含めて、いよいよまとめていくという段階に、全体をまとめていく段階になります。今日も少し予定した時間よりは早いですけれども、長時間にわたりましてありがとうございました。
それでは、本日はこれで以上とさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
―― 了 ――