令和7年12月3日(水曜日)13時00分~15時00分
WEB会議と対面による会議を組み合わせた方式
【伊藤主査】 では、定刻となりましたので、ただいまから中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会の不登校児童生徒に係る特別の教育課程ワーキンググループの第3回を開催いたします。
本日は、特別の教育課程の教育活動等について、審議を行います。
では初めに、事務局から説明の後、学びの多様化学校である白石きぼう学園の校長である我妻委員より御発表いただきまして、その後、意見交換の時間としたいと思います。
それでは、まず事務局より御説明をお願いいたします。
【総崎生徒指導室長】 事務局、児童生徒課生徒指導室長の総崎でございます。
本日の御議論いただくテーマでございますが、「不登校児童生徒に係る特別の教育課程の教育活動等について」ということで、事務局から説明をさせていただきます。
まず1ページ目でございますが、本ワーキンググループにおける検討事項・論点について、見取図として示させていただいております。こちらのワーキンググループにおきましては、個々の不登校児童生徒の実態に配慮した特別の教育課程を必要に応じて編成・実施可能とする仕組みについて、企画特別部会の論点整理を踏まえながら、具体的に検討していただくことになってございます。
まず、第1回のワーキンググループにおきまして、各回共通して押さえておくべき論点、丸1、制度構築の基本となる考え方や留意点について御議論いただきました。その上で、前回、第2回ワーキンググループにおいて、丸2、対象となる児童生徒について御議論いただいたところでございます。本日、第3回につきましては、丸3、特別の教育課程の内容・授業時数・指導計画等について、御議論をいただきます。
こちらのテーマにつきましては、議論していただく内容が大変多くなってございますので、特に、本日第3回につきましては、具体的論点として、特別の教育課程で実施される具体的な教育活動の整理、そして、具体的な教育活動の各教科等の目標や内容における位置付けに係る考え方や留意点、授業時数の取扱いについて、御議論をいただきます。具体的な検討、実施のプロセスや個別の指導計画の内容等につきましては、次回、第4回以降で御議論をいただきたいと思っております。
さらに今後の議論としまして、丸4、特別の教育課程が実施される場所・体制や、丸5、学習評価等について、御議論をいただく予定でございます。
それでは、本日の議論のテーマについて御説明をさせていただきます。対象となる教育活動等の考え方に係る論点と方向性についてです。
「1.特別の教育課程の位置付け」として、新たな仕組みを検討するに当たっての前提について書いてございます。丸1、第2回ワーキンググループで確認をしたとおり、本特例は、「学びに向かいたい気持ち、学びに向けて続けている頑張りといった側面を積極的に受け止め、励まし、継続的な学びに繋げる」ためのものでございますので、特例の対象とするかの判断に当たっては、外形的な状況のみならず、総合的に状態を把握しつつ、柔軟に判断する必要がございます。
丸2、また、対象児童生徒の学びに向かう気持ちや頑張りを維持・向上するためには、不登校児童生徒の状態を十分に踏まえて、指導方針や学習内容・学習環境を柔軟に調整できるような制度設計とすることが必要であると考えております。
※に、なお、として書いてございますが、論点整理や第2回ワーキンググループで示されているとおり、本特例は「不登校となる蓋然性が高いと考えられる場合」も対象となり得る方向で検討を行っていただいております。その趣旨は、出欠の多寡だけで一律に対象範囲の判断をせずに、総合的に状態を把握した上で判断するというものでございまして、不登校ではない、または不登校傾向がない児童生徒であって、単に、特定の授業の学習に遅れが生じているケースなどについては、この特例の対象とはならず、引き続き、通常の教育課程の中で対応すべきものであることに留意が必要と考えております。
丸3として、さらに、学校教育法施行規則では、年間の標準総授業時数や各教科等の標準授業時数が定められており、年度当初の計画段階では、これらの時数を確保することが前提となってございます。しかしながら、本特例におきましては、不登校児童生徒が様々な背景・理由により学校を欠席し、十分な学びの時間を確保できていないという実態があることを踏まえた制度設計とすることが必要であると考えております。
具体的な対象となる教育活動の考え方について、御説明をしていきます。
まず、校内外の教育支援センター、以後、支援センターと表現させていただきますが、この支援センターにおける教育活動は、以下のとおり、様々なパターンがあると考えております。丸1、各教科等に該当する教育活動。これには、下学年等の学び直しも含むと考えております。丸2、各教科等には該当しない児童生徒の実態に応じた教育活動。丸3、オンライン配信などによる原籍級の授業への参加。丸4、丸1から丸3には該当しない、いわゆる「居場所機能」を活用した事実上の活動。さらに※として、学びの多様化学校では、上記丸1や丸2の教育活動について、各教科等の内容を精選したり、「新設の教科」として設定するなどして、特別の教育課程を実施しているという現状がございます。
この実態を踏まえますと、特別の教育課程での教育活動については、大きく分けて、以下の2つに分類して検討することが適当ではないかと考えているところでございます。A、各教科等の目標・内容に基づきつつ、柔軟に実施する教育活動。こちらには、下学年等の学び直しやオンライン配信の活用をはじめとした原籍級等への授業の参加も含まれると考えております。また、Bとして、各教科等には該当しない、不登校児童生徒の実態に応じた、特に効果的な教育活動もあると考えております。※として、「居場所としての機能」につきましては、引き続き、教育課程の外の取組と位置付けまして、生徒の実態に応じて、柔軟に実施する必要があると考えております。
その上で、不登校児童生徒の心身の状態に応じて、「落ち着いた空間の中で、個別に学習・指導するケース」と、「不登校児童生徒同士あるいは原籍級の児童生徒と協働して学ぶケース」、このいずれもが想定されることから、本人の意向も十分に踏まえつつ、学習環境を提供することが必要である点についても、留意が必要と考えております。
具体の教育活動の内容につきまして、イメージをつくっております。補足イメージ丸1として、資料6ページ、御覧いただければと思います。特別な教育課程で想定される教育活動のイメージ図でございます。上の部分につきましては、現在の校内外の教育支援センターでの主な学びのイメージを書かせていただいております。その上で、特別の教育課程でございますが、Aとして、各教科等の目標・内容に基づきつつ、柔軟に実施する教育活動をブルーの部分。そして、Bの各教科等には該当しない、不登校児童生徒の実態に応じた特に効果的な教育活動について、グリーンで表示をさせていただきました。
具体的に想定される教育活動の例を、それぞれ、下に記載をしております。
まず、Aの「各教科等の目標・内容に基づきつつ、柔軟に実施する教育活動」においては、例えば、学習状況を踏まえた下学年・下学校種の学び直し。また、オンライン配信の活用をはじめ、原籍級等への授業の参加。そして、興味・関心等を踏まえた学習活動などが想定されると考えております。
また、緑色のBの部分でございますが、想定される教育活動の例として、個々の興味・関心に応じた探究的・体験的な活動であったり、他者との触れ合いを図る体験的な活動。そして、コミュニケーション能力や対人関係構築のスキル等を習得するためのソーシャルスキルトレーニングなどが想定されると考えております。こちらのBにつきましては、後ほど詳しく御説明いたしますが、主に裁量的な時間の活用という形で、特別の教育課程の中に位置づけることを想定しております。
その上で、グレーの部分としまして、教育課程の外で実施する取組として、引き続き、カウンセリングや進路相談などの教育相談も含めた、居場所としての活用というものが考えられると考えているところでございます。
資料を戻りまして、実施主体や実施場所についてでございます。本特例は、対象児童生徒の実態に即して実施される教育活動を、教育課程上に位置づけることにより、教育の質の確保や計画的・組織的な支援を促進するものでございますので、各学校内、または学校を所管する教育委員会等が管理・運営する施設(支援センター)におきまして、教育課程を責任を持って編成・実施することを基本としてはどうかとしております。その上で、実施の主たる場所を支援センターとしつつ、対象児童生徒の状況が変化しやすいことを踏まえて、当該児童生徒が想定どおりに支援センターで学ぶことが一時的に困難な場合などにつきましては、一定の範囲でオンラインの活用も可能とすることなど、その範囲等についてはどのようにするかを含め、手引において具体的に整理してはどうかと考えております。
この、当該児童生徒が想定どおりに支援センターで学ぶことが一時的に困難な場合などとしましては、例えば、校内教育支援センターにおいて学びを続けている不登校児童生徒が、一定の期間、頑張って校内教育支援センターに通ったけれども、少し疲れが見えてきて、自宅でオンラインで勉強を継続したいといったような状況であったり、また、校外の教育支援センターを活用しながら学びを続けていく中で、どうしても校外の教育支援センターと自宅との距離がある中で、毎日そちらに通うことがなかなか難しいといったような条件がある場合も考えられるかと想定をしております。
続けて、具体の教育活動のイメージにつきまして、御説明をしていきたいと思います。特別の教育課程で実施する教育活動については、原籍級では学ぶことができない不登校児童生徒の実態に応じた内容とすることが求められるところでございますが、具体的には、先ほど申し上げた整理も踏まえまして、補足イメージ丸1で見ていただきましたとおり、教育活動を、A、各教科等の目標・内容に基づきつつ、柔軟に実施する教育活動と、B、各教科等には該当しない、不登校児童生徒の実態に応じた、特に効果的な教育活動の2分類として、想定することができるのではないかと考えております。これらの教育活動に係る目標設定や学習の成果に係る成績評価の在り方については、今後、「学習評価等」について御議論いただく際に、併せて検討していく必要があると考えております。
さらに、この特例につきましては、必ずしも全ての教科等を実施するのではなく、一部の教科のみであっても、特別の教育課程として実施することができる仕組みとするべきことについても留意が必要ではないかとしてお ります。
さらに、各教科等には該当しない「不登校児童生徒の実態に応じた、特に効果的な教育活動」については、現在検討されている「調整授業時数制度」における、各教科等には該当しないものの、児童生徒の個性や特性、実態に応じた教育活動を実施する「裁量的な時間」との親和性があることを踏まえまして、「裁量的な時間」として実施することが考えられるのではないかと考えております。
「裁量的な時間」につきましては、既存の教科等では対応が難しかった取組を柔軟に実施することで、休み始めの時期・回復期にある児童生徒の学習意欲を高めることにも、期待ができるのではないかと考えております。併せて、特例の対象ではない児童生徒と同じ空間で、それぞれの児童生徒が異なる取組を実施しやすいという側面もございますので、このような「裁量的な時間」の性格が、教室での学びに戻りつつある児童生徒を後押しできるのではないかと考えております。こうした「裁量的な時間」の活用は、子供一人一人の可能性が輝く柔軟な教育課程編成を促進する観点からも重要と考えております。
続きまして、3、授業時数についてでございます。対象児童生徒については、不登校に至った背景や理由、必要な支援も様々でございますので、制度として、一律に授業時数を定めるべきではなく、対象児童生徒の実態を踏まえて、各学校長が適切な範囲で柔軟に授業時数を設定できるような仕組みとするべきではないかと考えております。
加えて、不登校児童生徒が様々な背景・理由により学校を欠席し、十分な学びの時間を確保できていない実態を踏まえた制度設計とするという観点からは、一定の考え方を整理した上で、通常の教育課程とは異なる、標準授業時数を下回る柔軟な授業時数を計画の段階で設定できる仕組みとしまして、その中で、頑張りや成果を積極的に評価できるようにするべきではないかと考えております。
具体的には、丸1、不登校の期間や現在の出欠状況といった児童生徒の状態と、丸2、学びへの意欲や求める支援といったアセスメントに基づく児童生徒の在り方を総合的に勘案しまして、個別の指導計画を作成する計画段階において、本人や保護者の意向なども踏まえながら、授業時数を設定することとしてはどうかと考えております。
ただし、その実施に当たっては、対象児童生徒の状態が変化しやすいということを踏まえまして、授業時数や実施内容について、状況に応じて適宜調整できることを前提とした、柔軟な運用とするべきではないかと考えております。
この授業時数につきましても、補足イメージを用意しておりますので、資料7ページ、補足イメージ2を御覧いただければと思います。授業時数の考え方のイメージでございますが、図のグレーの部分については、今、申し上げたとおりでございます。その上で、不登校の期間や現在の出欠状況といった児童生徒の状態と、学びへの意欲や求める支援といったアセスメントに基づく児童生徒の在り方を総合的に勘案して、授業時数を設定するということをイメージとして表しております。
丸1の不登校の期間や現在の出欠状況といった児童生徒の状態としては、具体的に申し上げますと、例えば、不登校の期間はどの程度であるのか。また、現在、例えば、週当たりどのくらいの時間を学習に向かえているのか。そして、学習の習熟度がどの程度なのか。また、SSRなどでどのように学習等に取り組めているのかどうか。こういった内容を見ていくことが考えられます。
丸2、学びへの意欲や求める支援といったアセスメントに基づく児童生徒の在り方としては、例えば、不登校の期間や時期、休み始めや回復期といった、それぞれの状態を踏まえまして、学びに向かいたい気持ちがどの程度持てているのかどうか。また、どういった学習や取組を行いたいと考えているのか。具体的に申し上げますと、自らの興味・関心や習熟度に合わせた学習がしたいという思いを持っている子もいると思いますし、また、集団活動に交ざっていきたい、そのためのスキルを身につけたいといったようなことを考えている子供たちも想定されるかと思っております。さらに、本人や保護者の目標として、どういったペースでの学習を望んでいるかといったことも、考える視点として、具体的に想定されると考えております。
基本的な授業時数の考え方につきましては、一番下のオレンジのところに書いてございますけれども、現在、学習に向かえている時間や本人の意向等を踏まえまして、年間の授業時数を設定した上で、本人の状態を踏まえながら、柔軟に週単位や日単位での授業時数や内容を見直していくということを考えております。さらに、具体的に例示として、右側に書いてございますけれども、例えば、現在、週2日程度出席することができている児童生徒を想定したときに、週2日程度の出席であれば、年間400時間程度が想定されますけれども、この児童生徒に対して、本人の意向なども踏まえて、年間約600コマの授業時数を設定するとなりますと、週3日程度の出席が基本となってはまいりますが、本人の状態を踏まえながら、例えば、この週は2日程度で授業を設定し、また、1日1コマの日をつくってみるなど、柔軟に実施内容を決定したり、見直しを図っていくというやり方をしながら、年間で設定した時間に向けて、学びを進めていくということを考えております。
最後に、資料は戻りまして、5ページでございます。「4.その他」として、今後の議論に向けた確認事項も含めて整理をさせていただいております。
まず、2、3で述べてまいりました、教育活動の中身や授業時数の考え方の詳細や実務に係る事項については、「運用の手引き(仮称)」で整理をすることを想定しております。
さらに、不登校児童生徒の状況に柔軟に対応する観点からは、例えば、年度途中から不登校になってくる子供たちもいることを踏まえまして、年度途中からの特別の教育課程の編成・実施や、また、年度途中での特別の教育課程による指導の終了ということについても、柔軟に対応できる仕組みとするべきではないかと考えております。具体については、今後、「個別の指導計画」について議論する際に、併せて検討を行っていきたいと考えております。
また、現在においても、支援センターで行われている、通常の教育課程の中でも実施が可能な教育活動、例えば、課題プリントを活用した個別学習や、原籍級からの授業配信などにつきましては、始業時間を遅らせるなどの通学時間帯を柔軟に対応するなどの不登校児童生徒の実態に配慮した指導上の工夫と併せまして、特別の教育課程の中でも、柔軟に組み合わせながら取り組むことが必要という点も書いてございます。
本日、御議論いただく論点と方向性について、事務局からの御説明は以上でございます。
【伊藤主査】 ありがとうございました。
では、続きまして、我妻委員から、学びの多様化学校における教育活動等の実態について、御発表いただきます。
それでは、我妻委員、恐れ入りますが、15分程度でお願いできますでしょうか。
【我妻委員】 皆様、こんにちは。我妻でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
本校は、南小学校、南中学校ということで、小中学校の子供たちがいる学校でございます。
では、次のスライド御覧いただきまして、初めに入学前の児童生徒の状況ということで、まとめさせていただきました。ほぼ全欠であるということですとか、外出ができずに家庭内にいることが多いとか、それから、家族以外の人と話をしていない、集団になじめないとか、ざわつきが気になるなどというような、子供たちの状況があるかと思います。それから、この子供たちを見ておりますと、人間関係の構築が難しかったり、対話が苦手であるということ。それから、自分はこれができないのではないかというような、そこを不安に思う子供さん。それから、学習に対しての不安がある。勉強が、これまでの積み重ねがないので、なかなか難しいというような子供たちの状況があるかと思います。
次を御覧ください。こちらは、本校の特別な学びということで、3点挙げさせていただきました。
1つは、自分のペースを最大限尊重するということです。登校時刻、下校時刻については、通常の学校さんとは違いまして、9時20分に登校時刻。それから、下校については、14時50分に小中学校がそれぞれ終了いたしますので、15時には、小学生も中学生も帰宅できる状況でございます。午前が3時間、午後は2時間の授業です。それから、授業中のクールダウンをオーケーとしております。授業中にちょっと息抜きをしたいということですとか、少し別なところで学びをしたいというときには、授業中に、「クールダウンします。」ということで、子供たちから話をし、それをオーケーとしている状況です。
続きまして、その下にあります個別な学びでの基礎学力の保障です。本校では、「白石タイム」という名前で呼んでおりますが、こちらは、学び直しの時間です。週4時間設定しておりまして、本校で新設いたしました教科でございます。未学習や苦手内容に対応するという学習を進めている時間です。
右側に、学校内外での豊かな体験活動の機会ということで示しました。こちらは、「夢スタジオ」と呼んでおりまして、週3時間設定しております。探究の活動ですとか、子供たちが得意なところを伸ばすというところで、テーマを設けております。そのほか、この活動の中では、人との関わりを重視した活動を設けております。「探究の対話」の導入ですとか、それから、食への活動というのは、大変、地域の方との交流もできる一つでもありますので、このような活動も、昼食作りなどもしております。それから、校外の体験学習等を導入いたしまして、子供たちがやってみたいことを、主に計画をして進めているところです。こちらについては、学校の教員以外、地域や企業、協力団体の方たちからたくさん御協力いただいて、体験活動を実施している状況です。
続いて、個別の指導計画についてお話しいたします。内容、6点挙げさせていただきました。個別の指導計画には、児童生徒本人の思い、保護者の願い。それから、児童生徒の実態ということで、家庭の様子、学校での様子で、好きなこと、得意なこと、嫌いなこと、苦手なことを示しております。それから、合理的配慮。何が必要なのかというところと、支援の目標等々を挙げております。
別紙資料で、資料1を御覧いただけますでしょうか。ちょっと小さくて見づらいかもしれませんが、実際に使っている内容については、このような内容で、示しているものでございます。
では、資料お戻りいただきます。「白石タイム」、先ほど申しました学び直しの時間ですが、こちらは、一人一人の学習の状況を把握いたしまして、学び残しやつまずきについて、重点的に支援しているものです。この「白石タイム」を進めるに当たりましては、初めに、子供たちと面談をいたします。どの教科がいいのか。それから、学習傾向の把握をするためには、子供たちの希望はもちろん受けるのですが、担任から、通常の授業の中でアドバイスをしまして、こんな学習を進めるほうも何かいいんじゃないかというようなことも話をしながら決めております。そして、面談内容を基に、「白石タイム」の計画立案をしてまいります。これは週4時間、「白石タイム」を全校同じ時間に設定しております。算数、数学を受ける子供たちにとっては、小学生と中学生が学ぶときもございます。それから、教科担当・学年担当の打合せが必要になりますので、面談の後は、それぞれの担当が話し合うことも必要です。学習進捗と、それから、定着度の見取りについては、ICT等も使用いたしまして、進めているところです。
また、個人ファイルを活用したり、削減された学習内容を補うための工夫ということで、計画をしております資料も活用しております。
次をお願いいたします。こちらが、例として挙げました。例えば、小学校3年生の児童の「白石タイム」の国語では、下に示しましたような計画がございますので、ICTを活用した主語や述語の関係を学習することにしたり、それから、なかなか文章を書くということが苦手なお子さんであれば、そのような時間を計画的に設定するなど、学び直しの時間を、この指導計画とともに、「白石タイム」の中で、繋がりを持たせて進めている状況です。
次をお願いします。実際に子供たちの学習の様子を御覧いただきますが、このような「白石タイム」、学び直しの時間を設けたところ、子供たちの実際の声といたしましては、教員が分かるまで教えてくれるようになったということを喜んでいたり、それから、分からないところがやっぱり分かるようになって克服されたということで、学ぶ意欲が向上していると思います。それから、学び合いのスタイルも習慣になりまして、学年関係なく勉強するということにも楽しさを感じている子もおります。中学校3年生については、これまでも高校進学を全員しておりますが、変化といたしましては、親子でオープンスクールへ通えるようになったというような子もおります。一番は、自分に合う勉強だから分かる、楽しいと感じている子供たちが大変多いと感じております。
続きまして、「夢スタジオ」、体験活動の機会の確保をお示しいたしました。こちらは先ほどお話しいたしましたように、子供たちの得意なことや、興味・関心に基づく探究活動、それから、校外学習等を計画しているものです。流れといたしましては、「子供たちのしてみたいこと」を中心に活動を計画いたします。また、「教員のさせてみたい」ということなども織り交ぜております。そして、教員間で、「してみたいこと」、「させてみたいこと」の共有を、子供たちがどんなふうに考えているのかということを共有いたしました後に、子供たちを中心に話合いをしております。子供たちの中には、役割分担を持ちたい子もいます。活躍の場を持たせるということで、こちら側から設定したものではなく、自分が何ができるのかということを、活動の中心にしております。また、その後、活動に実施に向けた協力体制の確認ということで、保護者の方、地域企業等の皆さんと教員側のほうでは、話合いをするということもございます。
また、保護者メールでの連絡をしたり、それから、活動の振り返り等をさせております。
次をお願いします。こちらが、活動の様子の一端でございます。これまで1人で活動することが中心であった子供たちですが、子供たちの声としては、みんなでできることがうれしくなったということが大変多い声です。それから、いろいろな大人とも関わりを持たせたいと思っておりますので、安心できる者が周りにいるということを学ぶ子がいたり、それから、体験したことの満足感なども得られるようになったということで、学校の中だけではなく、外に目を向けられる子供たちが大変多くなっているなと感じております。
お願いします。こちらが、「夢スタジオ」の簡単な活動計画を資料2と資料3にまとめております。資料2については、令和6年度の活動計画。初めにまとめたものですのでちょっと簡単なものになっておりますが、そちらを御覧いただくことと、それから、こちら、簡単に示したものですが、どういったものが子供たちの意見として上がってきたかというところをまとめたものでございます。
次の資料を御覧ください。こちらは、体験活動で「夢スタジオ」の振り返りをしたものです。最終的に子供たちがどんなことがとても印象に残っているのかとか、やってみて楽しかったかなんていうことも振り返りながら、選択したものをまとめたものです。一番下のところ、ちょっと見づらいかもしれませんが、子供たちの生の感想としては、なかなか充実感が持てなかったというものがあったり、全てがとてもよかったということではないのですが、私たちの見取りとして、こちらのほうも、必ずマイナスの意見なども織り交ぜながら、活動を私たちも振り返っているものです。ありがとうございます。
次をお願いいたします。最後に、特別の教育課程の編成・実施に向けての考えをまとめさせていただいております。
まず、教育内容についてですが、こちらは読ませていただきます。教育課程の編成に当たって、長期・短期の目標を設定した上で、日々状況が変わる子供たちですので、それを踏まえまして、柔軟に目標や取組内容を変更しながら、仕組みを進めていくところとか、とても必要だなと感じております。また、その際、不登校児童の「自分のペース」というところをやっぱり尊重しまして、子供たちに合った学習内容となることが望ましいと感じております。また、ここに各学校長の判断があるというのは、体制ですとか、環境等をいろいろ柔軟に考えていくに当たり、大変必要なことではないかと思います。
また、「夢スタジオ」のような各教科等に位置づけた取組ですが、「白石タイム」のような不登校児童生徒の実態に応じた教育活動を柔軟に組み合わせながら、創意工夫ができる仕組みということも必要だと感じます。
それから、授業時数についてです。学びの多様化学校については、学校単位の特例でありますので、学校の体制や教育内容等を踏まえながら、年間の授業時数を設定しているものの、新たな仕組みについては、個々の不登校児童生徒の状況に応じたものを検討するということでありますので、制度として一律に授業時数を設定することは、なかなか難しいと考えております。このため、新たな仕組みでは、児童生徒の客観的な状態、保護者の意向等を尊重しながら、個々の状況に応じた授業時数を設定した上で、状態を踏まえながら、適宜見直しを図ることができれば、柔軟な仕組みをしていけるのではないかなと感じております。
発表については、以上です。どうぞよろしくお願いいたします。
【伊藤主査】 どうもありがとうございました。
それでは、質疑応答、意見交換の時間に移りたいと思いますが、その前に、昨年度まで、同じく学びの多様化学校である、八王子市の高尾山学園の校長でいらっしゃいました黒沢主査代理。それから、岐阜市立草潤中学校の校長でいらっしゃいました鷲見委員のお2人から、学びの多様化学校の取組や実態について、まず、補足などがございましたら、簡単に、一言ずつコメントを頂戴したいと思います。
では、まず、黒沢主査代理からお願いできますでしょうか。
【伊藤主査】 どうもありがとうございました。
それでは、質疑応答、意見交換の時間に移りたいと思いますが、その前に、昨年度まで、同じく学びの多様化学校である、八王子市の高尾山学園の校長でいらっしゃいました黒沢主査代理。それから、岐阜市立草潤中学校の校長でいらっしゃいました鷲見委員のお2人から、学びの多様化学校の取組や実態について、まず、補足などがございましたら、簡単に、一言ずつコメントを頂戴したいと思います。
では、まず、黒沢主査代理からお願いできますでしょうか。
【黒沢主査代理】 じゃあ、私から簡単に、少しお話ししたいと思います。
まず、御発表ありがとうございました。お話聞く中で、私がいた高尾山学園とよくシステムが似ているなって感じるところもあって、僕の持論でもあるんですけど、子供たち、最終的にはこのやる気エンジンをどれだけ自分の力でつくれるかというとこが重要だと考えています。そのやる気エンジンをつくるための要素として必要なのは、基礎学力の定着。それから、衣食住を含めた体験活動の充実。それから、人との触れ合いというとこなんですけども、それらを網羅的に、きぼう学園さんもやっているんだなということで、改めて自分たちの取組も含めて、やっぱり、不登校の子供たちに必要なことは何なのかというのを考えたところです。
まず、基礎学力につきましては、マン・ツー・マンですとか、あるいはその子の習熟度に合わせたというところが非常に重要で、教員1人だけではなくて、近くに補助員がいて、分からなかったらすぐ聞けるというところも大切なのかななんていうふうに思っています。
それから、国語ができない子ってとても多いんですけども、国語ができないと自動的に社会科や理科が難しく感じたりとか、算数、数学の文章題ができなかったりとかあるので、やっぱり国語の力をつけてあげる。高尾山学園では、国語の力を特につけてあげたいということで、学活の中で週4回15分ずつ、「高尾タイム」なんていって、読み書きですとか日記を書くとか発表するとかそんなことをやっていましたけど、これを低学年からやっていくと、意外とじわりと効果が高いなというのは感じているところです。
体験活動は、高尾山学園でも週4コマやっていまして、この体験の中で、授業では得られない自分の自己肯定感もそうですし、やっぱり自分のやりたいことを見つけられるんです。絵を描くのが好きだ、絵を一生懸命描いたらもっと上の人がいて、もっと頑張ろうって思ったりとか。のんびり過ごす中で、やっぱり自分はこれじゃ駄目なんだなという気づきがあったりとか。この時間が、授業ではないんですけども、やっぱり総合学習の時間として取ってあげるのは、とても効果があるなって私も感じているところです。
あと通知表に、5、4、3、2、1はつかないんですけど、所見で、あなたはこれを頑張りましたなんていうのを、この体験講座とかそういったことを書いてあげると、よりこう自己肯定感が上がるのかなと思っています。
あと、人との触れ合いというとこなんですけども、高尾山学園でプレイルーム企画ですとか、プレイルームの中でただ遊ぶのだけじゃなくて、月1回イベントをやっているんですけど、そのイベントそのものを子供たちに企画させて、実行委員もやらせて、その中で、点数もつけながら、みんなで頑張れたねとか、これ楽しかったねと、こんなこともやっていますし、いろいろな意味で、やっぱり子供たち自ら企画して何か実行していくという場面が、授業の外であっても、あるのがすごくいいのかなと思います。どうしても授業の中でやるとやらされ感出てきますけども、ある意味、遊びの中で、自ら考えていくということも重要なんじゃないかななんていうふうに思ったところです。
あと加えて、高尾山学園では道徳の時間を活用していまして、通常の道徳の時間もやるんですけども、半分ぐらいはソーシャルスキルトレーニングに充てているんです。人との関わり方が苦手な子ばかりですので、そこで、人との関わり方を学ぶことで、プレイルームでの企画に役立ったりとか、実際に運営の中で子供たち同士でうまくやれたりとか、もちろん、授業の中でも活用できるというのがあるので、こういうソーシャルスキルみたいなものを道徳の中に取り入れることで、うまく子供たちの生活を支えてあげられたななんていうのも、校長終わった今でも感じているところです。
すみません。ちょっと長くなりましたけど、私からは以上です。
【伊藤主査】 どうもありがとうございました。
具体的な工夫点とか、たくさん教えていただきました。
では、引き続きまして、鷲見委員からもお願いできますでしょうか。
【鷲見委員】 よろしくお願いいたします。
草潤中学校のことを考えながら、聞かせていただいておりました。
2点あるんですけれども、白石市のきぼう学園さんのほうでは、「白石タイム」という、いわゆる学び直しの時間を、週4時間ないし3時間、きちんと教育課程上に位置づけて、実践しておられたと思います。草潤中学校では、そういった時間を教育課程内には実は設けておらずに、放課後に、週1時間の「マイスタディ」という名前をつけて、教育課程外で実践しておりました。その代わり、いわゆる教育課程内の全ての授業時間において、教室では通常の学習をしておりましたし、そこがやっぱり苦しいなと思う子については、別室で学び直しもできるよというような、そんな仕組みとしていました。実際にそこで、自分なりの学ぶ内容とか学び方というのを見つけて、取り組んでいる姿が多く見られたということもありましたので、どちらの方法にしましても、結局、子供たちに学び直しというような、そういった内容、きちんと自分に合わせた学びをそこで始めていくというのを保障する仕組みというのは、どんな場でもやっぱり必要だなと感じました。
ただちょっと、草潤中で課題だったのは、そこにただ学び直しの時間ですよって、ぽんと枠だけ設けても、なかなか何やろうかって決められない子が多くて、結局教員と相談しながら、どうしようかというふうに決めていったんですけれども、きぼう学園さんの場合は、やはり事前にちゃんと面談をするとか助言を受けるとか、あと、計画的にそれを行っていきましょうということで、やっぱりそれは非常に、今後また新しい仕組みを考えていく上においても、学び直しについても特に非常に重要な視点だなと改めて感じたところです。
質問になるか分からないんですけれども、やっぱり草潤中学校の子においては、学び直しも含めて、自分が学びのスタートを切っていくのに、物すごくやっぱり抵抗感とか、そこに気持ちがなかなか向かなくて、伴走するのにすごく時間をかけた生徒たちが多かったんです。きぼう学園さんの場合は、こういった学び直しに取り組んでいく際に、みんなが割と比較的スムーズに入っていけたのか、やっぱりちょっと、まだまだ学びには手が届かなくて居場所が多いなという子も多かったのかとか、その辺を上手に、そちらへ誘導できるような、どんな配慮をされてきたのかとか、またお時間があれば、その辺も教えていただけたらありがたいなと思います。
2点目ですけど、一番最後のスライドの、特別の教育課程編成・実施に向けてというまとめのスライドがあったと思うんですが、その中の授業時数のところで、学びの多様化学校においては、学校という単位で年間の授業時数を設定しているという記述がありますので、草潤中学校についても同様に、770時間という時間の中で、全員に対して教育課程を組んでいたということがあるんですが、やっぱりその中でも、子によって、先ほども申しましたように、エネルギーがたまって学びに向かえるまでには、子における時間というのがまちまちでしたので、やっぱりそこでも、きぼう学園さんと同様に、個別のプログラムというのがどうしても必要だったという実態があるんです。ですので、学びの多様化学校でさえもそういった状況がありますので、今後、こういった新しい仕組みをつくるに当たっては、本当、どの子においても、どのような支援の場で学びに向かうにしても、やっぱりその時間数とかペースとか、内容というのは、柔軟に取り扱えるような個別のプログラムというのはどうしても考えてあげたいなというのを、またこの実践を聞きながら改めて感じたところです。
以上になります。
【伊藤主査】 ありがとうございました。
今、御質問も出ましたけれども、その辺りも含めまして、最後に対応をさせていただくという形にしたいと思います。ありがとうございます。
それでは、ここから、事務局の説明、そして、御発表いただいた我妻先生への御質問も含めまして、委員の意見交換の時間とさせていただきます。恐れ入りますが、こちらから御指名させていただく形としますので、指名された委員におかれましては、5分程度で、御発表、御発言をお願いできればと思います。
では早速ですが、まず、今の取組につきまして、率直なところで、現場の受け止めなどの観点から、まず、青森市教育委員会の猪股委員、それから、京都府教育庁の菊井委員、さらに、福岡県教育庁の工藤委員から、まず、御意見いただけないかなと思うのですが。
では、まず、猪股委員、コメント頂戴できますでしょうか。
【猪股委員】 こんにちは。青森市の猪股です。
発表、本当にありがとうございました。大変勉強になりました。
まず、実践発表の中で、学び直しとして「白石タイム」、それから、体験活動として「夢スタジオ」という取組をされているということで、一つ一つが、私にとって大変勉強になりました。
その中で、子供の声というのがス ライドの中にもあったんですけども、これが本当に成果に結びついているんだなということを感じたところでございました。「白石タイム」では、自分に合った勉強だから分かる、楽しいという子供の声。それから、「夢スタジオ」のところでは、みんなと一緒の活動が楽しいという声。これが本当に、成果に結びついていると感じたところでございました。
その取組の中で、このスライドの中にありましたけれども、食を主とした地域との交流による活動という説明もありましたが、私自身、説明聞いて、この後やってみたいなと思ったところでございます。やはり、コロナがあって、地域との関わりも縮小、削減というようなこともあっていて、これまで経験できたことがなかなか経験できない子供たちも結構いるのではないかなと思っていまして、貴重な経験をさせているんだなと、取組をしているんだなということを感じました。
ちょっとお聞きしたいことがあるんですけれども、後ろのほうについていた資料のことですけども、参考資料1、個別の指導計画の中の右側のページで、長期目標、短期目標という形で示されていたかと思いますが、そこの部分の内容、どのような内容が書かれているのかということと、ここがどのように設定されているものなのかということを、簡単で構いませんので、ちょっとまず、お聞きできればと思っておりました。
以上です。
【伊藤主査】 ありがとうございます。
今頂戴した質問につきましても、また後ほど、まとめてお答えいただこうかなと思います。どうも、ありがとうございます。
では、続きまして、菊井委員、コメントをお願いできますでしょうか。
【菊井委員】 御指名ありがとうございます。よろしくお願いいたします。京都府教育委員会の菊井でございます。
まずは、不登校児童生徒に係る特別の教育課程の教育活動等についての資料、根幹部分を的を射た資料としておまとめいただきまして、ありがとうございます。初回の会議でも申し上げましたが、今後、多面的、多角的な議論の中で、ほかの検討事項等々、往還も進め、より太い幹となって醸成されていくものと感じておりますし、我々もその責務があると思っております。
また、我妻委員から、学びの多様化学校の取組、白石市の白石南小学校、白石南中学校での事例を御提供いただきました。本当にありがとうございます。お示しくださった事例からは、学びの多様化学校、かつ、小中一貫校という先進的な学校の取組から学ぶべきことがたくさんございました。特に京都府の場合は、幼児教育のセクションを府教委の中に持っております。そこで見ておりますと、幼児が体験で学んだときの、例えば泥んこ遊びとかというので、学んだときのその表情と同じ表情を、例えば不登校で、校内支援センターとか校外の教育支援センターに通っている子供たちが、体験の中で見せることがあります。そういうふうなので、彼らもエナジーをためていくんだということも非常に感じる部分がありますので、非常に参考になりました。ありがとうございます。
また、今回の議論だけではなくて、次回以降の場所や体制、それから、学習評価の議論の際にも、御示唆に富む内容であったかなと思っておりますし、黒沢主査代理、それから、鷲見委員のコメントにつきましても、一定の基準を示しながら、学校や支援センターの創意工夫といいますか、その子に応じた教育課程を組んでいくということを包摂する教育課程の必要性というのを感じた次第でございます。
私からは、その他3点。学校現場の目線から、今後、議論を深めていく必要があるだろうなというようなところを述べさせていただきます。
まず、その前提として、御提示いただきました資料、事務局からの資料の2ページ目に、前回の議論を踏まえて、「学びに向かいたい気持ち、学びに向けて続けている頑張りといった側面を積極的に受け止め、励まし、継続的な学びに繋げる」ためのものと、不登校の状態にある児童生徒を中心として捉えていくことを入れていただいております。本当にありがとうございます。今後の議論だけでなく、実際に学校が運用していく際に、基本となる視点を明確に打ち出していただけているものかなと感じました。
その上で、1点目へ参ります。資料4ページにあります、不登校児童生徒の実態に応じた、特に効果的な教育活動と、居場所としての活用についてです。この2つについてなんですけども、明確に切り分けることがなかなか難しいのではないかなということを感じておりまして、主な役割がどちらにあるかといった観点でのグラデーションを意識する必要があるかなと考えております。この区分けを、現場に、例えば丸投げにしてしまうと、混乱が生じたり、活動をどちらに入れるのかという制度とか、書類上の整理に注力をしなければいけない可能性もあるかと思います。ですので、より具体的な内容や考え方については、手引き等で整理していくことが必要ではないかと思います。特に、学校に行くことで精いっぱいの子供たちに対して、特別の教育課程を編成し、無理やり勉強させるのかといった捉え方になってしまうことは非常に危険なことだとも思いますので、しっかりと整理をする必要があるかと思います。
続いて資料5ページ、授業時数についてです。教育課程編成の視点からの考えです。授業時数の考え方というのは総論として違和感はなく、特別の教育課程を編成する段階で、中長期的目標を設定することが必要であるとは考えています。一方で、直接、不登校児童生徒と関わっていると感じることなんですけども、先ほどの我妻委員の御発表にもございましたが、先の状況が見通せず、従来の感覚で中長期的な目標設定がしづらいということがやっぱりあろうかと思います。ようやく学びに向かいつつある児童生徒の年間の授業時数の設定については、今後、よく整理をする必要があるかなと考えています。例えば、前年度1年間、校内教育支援センターで学んでいた児童生徒であれば、ある程度見通しがつくような状況になるかもしれませんが、学期途中で特別の教育課程を編成することになったり、不登校になったばかりの児童生徒などについて、どのような目標を設定するかは、例えば、週当たりの時間の積み上げで想定される学期ごとの授業時数を念頭に置くなど、指導計画見直しのタイミングとかも含めて、個別の指導計画について議論をする際に、より具体的な検討をする必要があるかなと思っております。
3つ目になります。これも授業時数に関連しているのですが、授業時数については、子供たち自身が、見通しを持って、学びに向かうための目標の設定であるということも考えられます。しかし、目標というところをちょっと強調し過ぎますと、子供にとっては、それを達成できないことが心の負担になるということもありますし、そういうふうな面からも、子供の状態に合わせて、現状をベースとして、確実にこなせる時数とする場合とか、少しチャレンジも含めた時数とする場合があることも、考え方として手引き等で示していくことも検討していく必要があるかと思います。そのような視点で手引き等が作成されることによって、不登校児童生徒の心や体、学びの状況をとらまえながら、適切に本人の学びに向かう気持ちに寄り添い、支えることができる教育課程になるかと思います。
以上でございます。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
【伊藤主査】 どうも、具体的にいろいろありがとうございました。
では、続きまして、工藤委員、コメントをお願いできますでしょうか。
【工藤委員】 皆様、こんにちは。福岡県教育委員会の工藤と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
学びの多様化学校としての白石南小学校・中学校の取組については、本当に大変参考になりました。ありがとうございました。特に、教育課程の在り方や、「白石タイム」の実践についてなど、学びの多様化学校の成果を普及するという観点からも、参考になりました。
示された資料の11ページの内容についても、大筋私もそのような形で、特に授業時数等については、柔軟に対応していく必要があると考えております。例えば白石南小学校、中学校のように、学びの多様化学校の単独の学校における取組であれば、そのような形は比較的スムーズに進めることができると考えますが、特例校でない小学校や中学校と、例えば、校内、校外教育支援センターが連携して、同じような教育課程を生徒一人一人に対してつくるとなると、また、最初の説明にもありましたが、年度途中から開始する場合、年度途中で終わる場合など、様々なパターンに対応するとなると、かなりのマンパワーが必要になってくるのではないかとも考えております。
福岡県につきましては、高等学校で学びの多様化学校を今年度から設置しております。高等学校ですから、年次進行で現在1年生の40名が在籍しておりますが、本県の学びの多様化学校、小郡高校のみらい創造コースについては、40名の募集を行い、入学後は20名ずつの2クラスという少人数学級編成をとっています。小郡高校は、みらい創造コース以外に普通科が6クラスあります。学びの多様化のコースを設置するにあたり、教頭も別に必要だろうということになり、教頭1人体制から 2人体制に増員して、1人は、みらい創造コース専属となっております。このように1つの学校内に学びの多様化コースを併置する場合は、コースに対する特別の教育課程を設定し、運用するために、教員等の増員などマンパワーが必要になると考えておりました。
それ以外については、例えば高校の場合は、不登校生徒に対して、学ぶことができるのであれば、オンライン授業や通信教育を活用することで単位取得が可能になっておりますが、活用が可能な範囲は卒業単位 74単位に対して36単位までと決められております。従って、教育課程を様々な状況に対応できるよう柔軟に実施するというのはすごく大事なこととは思うのですが、1,015時間に対してどれぐらいまでが許容範囲かということは、設定する必要があるのかなと考えておりました。
あとは、生徒一人一人の活動に対して評価をつけるという前提で考えますと、評価をつけるのは原籍校の校長先生になりますので、外部機関との連携は密に行う必要が当然あり、最初に提案がありましたように、教育課程の決定については、やはり原籍校の校長先生や、教育委員会との協議の中で決めていく必要があると思っております。
先ほど、高等学校はオンライン授業や通信教育を行うことが可能だということをお話しましたが、福岡県において、不登校の生徒に対してオンライン授業や通信教育を活用して評価まで出した学校数を年度末に調査をしていますが、増えてきている状況にあります。この増えてきている状況というのは、やはり文部科学省から、「高等学校等における多様な学習ニーズに対応した柔軟で質の高い学びの実現について」という通知文が令和6年に出されましたので、それを機に各学校において取り組まれるようになりました。小中学校についても、オンライン授業等、効果的なものであれば、必要に応じてやってもいいのではないかということを考えておりました。
私からは以上です。
【伊藤主査】 ありがとうございました。
今、3人の先生から、教育委員会の立場として御質問頂戴したのですが、最初の猪股委員ですね、
先ほどは白石学園のほうの御質問を頂戴したのですが、事務局提案資料への御意見とか質問とかコメントがありましたら、そちらもお願いしたいと思いましたが、いかがでしょうか。
【猪股委員】 事務局案に対しましてということですけれども、やはり単純に、学習が遅れている子供に対する支援ということではなくて、丁寧に、実態の把握に努めて、その実態を捉えた支援ということを柔軟にやっていくということが大切であるだろうと考えておりまして、単純に遅れている子供が対象となるということはないということでいければと思っていたところでございます。
それから、校内教育支援センターについては、本市においても設置しているわけですけれども、その中には、学習に向かえている子供もいれば、まだ学習に向かえていない子供もいるというのは現状です。つまり、学習にまだ向かえていない子供というのは、居場所の一つとして活用している子供もいるということでございます。ただ、本市での取組、対応といたしましては、そういった子供も、学習に向かえられるように対応に努めているところでございまして、その先の在籍学級のほうへ最終的に戻っていっていければという考えで対応していたところでしたので、まだ学習に向かえていない子供に対しても、丁寧な対応は必要であると思っております。
以上でございます。
【伊藤主査】 ありがとうございます。
今の御発表で、幾つか、不登校に限定するのかとか、その居場所段階の子供にどうするのかということについての疑問については、先ほどの説明で、ほぼ解消できているという理解でよろしいですか。
【猪股委員】 はい。
【伊藤主査】 ありがとうございました。
では、続きまして、前回も御発表いただいた、校外教育支援センターの指導内容も踏まえまして、鷲見議員から改めてコメントを頂戴したいのですが、お願いできますでしょうか。
【鷲見委員】 よろしくお願いします。
では、私から事務局案に対して、3点お願いします。
まず1点目ですが、1点目は先ほど猪股委員もおっしゃられたことなんですが、今回の特例の対象に関わる話です。資料2ページの※の部分に追記されたかと思いますが、後段部分で、「したがって、不登校ではないまたは不登校傾向がない児童であって、単に、特定の授業の学習に遅れが生じているケース等は、本特例の対象とはならない」というようなことを今回明記していただいたところです。私自身も今まで、特別支援教育等に携わっている中で、こういったグレーゾーンの子供たちに対して、どういった支援をしていくかということは、非常に難しくて悩んできた部分でもありますし、実際、教室の中にはこういったお子さんもたくさんおりますので、こういった子に対する検討というのは、また別の場で必要だと思いますが、今回こういった新たな仕組みを考える中で、丸3のところにもありますように、今回は、様々な背景・理由により学校を欠席し、十分な学びの時間を確保できていないということを、やっぱり主たる目的、対象とする目的の児童生徒と捉えたときに、先ほどの※のお子さんも対象にしてしまうと、その目的自体がちょっとぼやけてしまうかなということもありましたので、今回こういうふうに書いていただけたことは、大変、私としてはありがたかったし、よかったことかなと思いました。
2点目は、私たちが今いる校外の教育支援センターに関わるところなんですが、資料の3ページに、一番下の実施主体、実施場所という部分において、特別な教育課程の主な実施場所は、学校または校内外の教育支援センターを基本とすると書かれています。補足イメージの1の資料においても、実施場所というところには、この2つの例が丸1、丸2ということで示されている部分がありますが、やはり基本的にその2つは必然だろうなと考えてはいます。ただ、岐阜市の場合ですと、もちろん、うちの校外教育支援センターを活用してくれている子は、それはそれでありがたいんですけれども、先ほどの例にもありましたように、どうしても距離的な問題で、アクセスがすごく難しいというお子さんが、やはり自宅の近くの、例えば児童センターさんとか、公民館さんとか、そういった公共施設を利用して、そこを居場所にしているというようなケースも一定数あるんです。そういった場合に、今、岐阜市では、そういうとこに教育支援センターの職員がアウトリーチみたいな形でフォローに行くということも、今、ちょうど検討しているところなんですよ。アウトリーチに行ける、行けないということは別として、今度、教育課程を編成して、それを実施していく際に、今言ったような公共施設を利用して、そういった教育課程の一部をそこで実施していこうという、それが学校のフォローがあるとか、教育支援センターのフォローがあるというのはまた整理が要るかとは思いますけれども、そういったものが、連携によって、環境調整によって、達成できるのであれば、やはり1人でも多くの不登校の児童生徒に対してこういうものを編成してあげたいという理由から、先ほどオンラインの活用も可能という話はありましたけども、「オンラインの活用も可能とすることなど」のなどの部分に、できれば校内外の教育支援センタープラス、オンラインプラスアルファの部分も、ぜひ加えていただけるような、そのために必要な条件等も、今後検討したり吟味したりしていっていただきながら、認めていってもらえるとうれしいかなとは思います。
3点目です。3点目は、資料の4ページになります。資料4ページの2つ目の黒丸ですね。その取り扱う教科が、一部の教科のみであってもという部分についてです。この部分については、先ほどの白石市さんの実践や草潤中学校の状況からも、非常に、とてもありがたいというか、良いことだと読ませていただきました。前回の議論のときに、不登校児童生徒の状態の変化という表が、一旦高いとこにあったものが、状態像が下がってきて、ちょっと底辺を横ばいした後、また上がっていくというイメージ図があったかと思いますが、あの図においても、やはり休み始めた子というのは、ある程度の教科の時数を減らしたりという学びの全体像みたいなイメージをすごく持ちやすいので、その時間数というのも計画立てやすい部分があるかなとは思うんですが、例えば、多様化学校のように、もう休養期をある程度過ごした子たちが、これから、ゼロから、さあ学びをもう1回リスタートしましょうって言った子に対して、全ての教育課程を網羅するような計画というのはなかなか難しい中で、ある一部だけでも、その子がこの部分だけでも頑張りたいというのを、目標を立てたり、目当てを設定してその頑張りを評価していきたいという、そういった活動もぜひフォローしていきたいなと思いますと、とにかく、総時数がどうとか、全体のバランスがどうとか、そういうことはまた今後の議論にはなるかと思うんですが、その一部分でもいいから作りたいという、そんな考え方は非常に賛成ですし、また、今後個別の指導計画を議論していただく際に、その辺りをどうやって表現していくかということについても、また、これから一緒に検討させていただければと思います。
以上です。
【伊藤主査】 具体的な3点のコメントを頂戴しました。ありがとうございます。
では、続きまして、黒沢主査代理からも、再度、コメントをお願いできればと思います。冒頭におっしゃっていただいた内容、高尾山の補足でも結構ですし、現在関わっていただいています豊島区の教育委員会での取組なども踏まえまして、追加でコメントがありましたら、どうぞお願いいたします。
【黒沢主査代理】 じゃあ、私のほうから少し、簡単に話したいと思います。
まず、事務局提案については、おおむねいいんじゃないかなと思っていますので、ぜひ、これで進めていってもらえばなと。細かい調整とか、今後まだまだあるとは思いますけども、大きな方向性としては僕はいいのかなと。2つの類型についても、このとおりだなと思っているところです。
そういう中で、今、いろいろ意見出ていますけども、一部の教科のみでも頑張れるということが僕は大切だと思っていて、全欠状態が続いてた子が主に僕はこの対象になってくると思うんですけども、その子たちが何か一つでも得意なことがあって、そこを認めてくれて、伸びていくというのは、僕は高尾山学園でさんざん見てきていますので、ぜひ、そこは進めていってもらえるといいのかなと思います。
ただ、成績をつけるときに、該当学年じゃない、下学年のものでやったからあなたはみんな1ですよというのでは、自己肯定感だだ下がりになりますので、やっぱり、その所見等も含めて、頑張りをきちんと伝えていく。それが、その次の自分の力になってくる。そんな配慮は当然すると思いますけども、やっぱりその一部の教科だけでも、そこから広げていくというのは、僕はありかなと思っています。
ただ難しいのは、実技系は何とかなるとしても、積み上げ形の教科については、やっぱり下の学年から積み上がってない子たちに対して、いきなり上の学年のというのは絶対難しいと思うので、この積み上げをどうしていくか。高尾山学園の実践の中では、やはり積み上げできてない子がたくさんいます。その中で、自ら学びたいなんて思う子はほとんどいないんです。ただ、何かできたとか分かったことがあると、次へ進んでいく。小さなインセンティブが何かあると、やっぱり前に進んでいくんですね、子供たち。そのためには、やっぱり大人を少し手厚くしてあげるとか、ちょっと分からないところをすぐ聞けるという体制をどうつくっていくか。豊島区の教育支援センターも僕も同じ建物の中にあるので、ちょこちょこ見に行っているんですけども、やっぱり自学自習を基本としつつも、分からないときにぱっとこう聞けるという大人が近くにいるというのは、すごくありがたい存在なのかななんて思っています。
そんな中で自分たちの目標を、どこまで頑張ろうかとか、その頑張りをちゃんと評価してもらえるというのは、すごくいい、正のスパイラルになっていくんじゃないかなと思っています。
授業時数も、目いっぱいやればいいというものでもないし、かといって、全然やらないのもちょっとというとこあると思うんですけど、やっぱり、本人がどう設定するかと、本人の気持ちが僕は第一優先かなと思っています。と言いますのは、高尾山学園のときに、校内に教育支援センターをビルトインしていたんです。ほかの学校から見ると校外支援センター、高尾山学園から見ると校内支援センターになるわけですけども、ここに来た子たちの目標は、高尾山学園に入るという明確な目標があるんです。その目標に向かって、どの授業に出たいのかとか、高尾山学園のどの授業だったら出られそうで頑張れそうなのかというのは、自分で選択しているんです。もちろん、登校する日も選択するわけですけども、それは自分の計画でつくって、その計画が実施できて、まあまあ軌道に乗ってきた子が、高尾山学園めでたく転入という仕組みにしているんです。全部出れば転入とかではなくて、おおむね6割程度でいいんですけど、おおむね出られて、なおかつ、入りたいという気持ちがありますかというところが転入のポイントにしているところですので、そういうのをもう十何年間僕も見てきましたので、ぜひ、今回の仕組みの中に、そういう自らが決めたことに対して自らが達成していくという、そういうところを、きちんとプロセスとして評価していくといいんじゃないかなと思っております。
以上です。
【伊藤主査】 ありがとうございます。
高尾山での取組も含めまして、具体的な工夫点とか注意点についても言及していただきました。ありがとうございます。
では、続きましては、今まで教育委員会とか学校という御立場からのご発言がメインでしたが、民間の御立場から、今村委員にコメントをお願いできればと思います。今村委員は、カタリバで実践をいただいている内容やその様子も踏まえまして、コメント頂戴できますとありがたいです。どうぞよろしくお願いします。
【今村委員】 ありがとうございます。
まず、今回の取りまとめがすごく整理されていて、全般的に本当によく考えていただけている方向性だなと感じました。特に資料6ページの、教科の目標・内容に基づき柔軟に実施する教育活動と、効果的な教育活動と、居場所機能と分けていただいた図式が、一つ、現場でとても分かりやすい、今はどこなんだろうということを考える、整理となっているように感じたので、これはとても大きな前進なのではないかなと感じました。
その上で、今後考えていかなきゃいけないこと、幾つか発言させていただきます。
先ほどの工藤委員もおっしゃっていた観点と似ているんですけれども、先ほどの黒沢先生の高尾山学園のように、校内に教育支援センターが共存している学びの多様化学校はまた別の話だと思うんですけど、学びの多様化学校と教育支援センター、やっぱり質的に全然違っていて、やっぱりこの瞬間、入学と同時にもう多様な特別の教育課程が走っているという前提で、本人の時間の使い方を決めていくという性質のものではなくて、最初は心のケアの段階から段階的に学びに移行していくということを見立てるということ自体がとても大変なのが、この今回教育支援センターでこれらのことを運用していくというところが、これが本当に活動計画の起点をどう置くかというところが本当に大きなところなので、ここを開始のタイミング、編成のタイミングがばらばらだということを前提に、この居場所から、居場所の次のステップに行くというこの移行をどのようにしていくのかというところが、本当に詳しく指針が必要、指針というか実例をつくっていきながら、現場で動かしていく、ここの開発ポイントがとても重要だと思いました。
そことも関連するんですけど、2つ目として、教育課程のスタートとするのはここからだよねということを決めるのは、やっぱり原籍校の校長の判断というところだということを前提にしているので、その原籍校とどのように連携していくのかなんですけど、やっぱり今、まだ現在位置ではありますけど、教育支援センターは居場所であり、卓球とかちょっとした学習支援をする場所、相談をする場所、学校が学ぶ場所という大前提が学校に共有されている段階で、私たちが運営している教育支援センターは、比較的、雲南市教育委員会との施設なので、施設として学校とかなりの連携をちゃんとできているところであるんですけど、それでもやっぱり、どのように学校と打合せをしていくのか、一番はここなんですよね。学校の先生が忙し過ぎて、教育支援センターのスタッフが連絡したくてもなかなかできない、メールでこんな頑張りがありましたという報告をしても、ちょっとレポートが多過ぎて毎回プリントアウトするのが大変ですと言われるぐらいだったりする。そういう学校側のリソースを計画にコミットメントするという、計画策定の学校側のところにも、マインドセットとリソースが必要ということも、重要かなと思いました。
3つ目なんですけれども、今回オンラインも活動の中に入れていくということも少し示されて、認めていくという方向もあるのではないかと書いてあったことは、とても勇気が持てました。これもどうするのかはこれからだと思うんですけども、やっぱり、1回おうちから外に出られなくなった子が、学ぶ気はあっても外に出るということのハードルが高い、だけど学ぶ気はある、学びたいと思っているというケースもやっぱり多くある中で、1回教育課程を走らせた後に休むところのオンラインだったら認めるというような御説明だったと思うんですけど、やっぱりオンラインが学びのスタートとなって逆に外に出られるようになるというケースもあるので、特に教育支援センターが、学校に行きたくない、別室の教育支援センターは行きたくない、やっぱり学校じゃないところに行きたいという子にとっては、とても遠いところにある。大きな町の中に多分1つしかないその教育支援センターはどのように行くのかというところで、学び始めが教育課程として認められるのはやっぱりそこに行けるようになってからだよとすると、それ自体がハードルになると思うので、このオンラインをどこまで認めていくのかというところもとても重要だなと思いました。
4つ目なんですけど、下学年の学び直しは認めるという表記も事例として書かれていたように思いました。6ページかな。あったんですけれども、これ、下学年ということを、あえてここの例のところに例示する必要があるのかなというところもあります。もちろん、今回、早修をどう認めるかとかと、ギフテッドの関連のチームではないので、その意味では、下学年というところの表記をあえてするほうがいいのかなと思いつつもなんですけど、やっぱりこの学びたいと思っている子の中には、もっと学びたいということが、自分が学ぶということを認められて心がケアされていく子もすごく多いです。なので、どんどんやっていいんだよということをどのように認めてあげるのかという、先に進むということが心の回復に繋がる子もいるということを、現場がどのように判断していくのかというところも、認めていくこともあるのかなと思うと、想定される教育活動の中に、あえて下学年ということを書く必要があるのかなというところは疑問を感じました。
最後にですけれども、先ほど黒沢さんもおっしゃっていたんですが、やっぱり学習評価というところ、今後の議論になるかと思うんですけれども、私たちも現場でとっても悩ましかったのは、どんなに頑張ったとしても学校の成績が線になってしまうというところが、子供たちの心をとても傷つけているということが大きな課題でした。だけど、所見欄にメッセージがあるだけでも、これ、点数化された評価だけじゃなくてもとても励みになります。何よりも家庭で、保護者の方がそこに書いてあったことを活用してコミュニケーションを生んでいって、保護者の方による子供への声かけが変わったりするという意味もあるので、最近、この所見欄は、面談に準ずるという表記になっている学校も結構見受けられるので、ぜひこの所見欄を大切にするということ、所見欄というかメッセージ、別紙ということでもいいかもしれないんですけれども、そういった在り方も検討してもいいのかなと思いました。
たくさん申し上げました。以上です。
【伊藤主査】 ありがとうございます。
事務局へのコメントもたくさん頂戴しましたし、具体的な方向性についても御示唆を頂戴しました。ありがとうございます。
では、ここで、教育委員会の外からの視点ということで、今も今村委員から御言葉を頂戴したのですが、もう1人、貞広委員からも、ここでコメントをお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
【貞広委員】 御指名いただきまして、ありがとうございます。千葉大学の貞広です。
これまで御報告いただきました岐阜の事例も青森の事例も、今日御報告いただきました白石きぼう学園の事例も、そして、黒沢先生が取り組んでいらした高尾山の事例も、それぞれ本当にすばらしいお取組で、先生方の努力と御尽力と、そして、何とかしたいという教育者としての矜持に敬意を表したいと思います。それについては、皆さんからコメントがありましたので、具体的には申し上げません。
事務局のほうの資料について、幾つかコメントしたいと思います。
幾つかお話出ていましたけれども、私の周囲の現場の先生方は、これを受け止めるときに、すごく画期的でいい制度だと思うし私もやりたいと思うけれども、とてもじゃないけどリソースがないからこんなことはできないというような受け止めをされています。今回、ですから、非常に柔軟な制度で育てていくような視点を持っているということや、場所も限定をしてくださっているということは、初めの一歩として評価できるものだと思いますし、その上で、全体の方向性も、私も考えを一にしているところでございます。もちろん、その先に、工藤委員がおっしゃったように、ここのマンパワーをどうするかって問題は、別にまた議論をすることになると思います。
私、研究者ですので、もうちょっと全然違う視点から、ちょっと小難しいことを言います。誤解がないように伝わるかどうかちょっと不安があるんですけれども、伊藤主査から、改訂全体を見据えてとお話をいただいたので、あえて申し上げたいと思います。
今回のこの制度設計ですけれども、就学義務ということのみならず、公教育の枠組みや範囲の問い直しを生起させる可能性を持つ制度設計になるのではないかと考えています。それゆえに、ちょっと老婆心ながら、幾つか確認しておきたいなと思う点がございます。
第1に、今回のこうした特別な教育課程は、公的に保障される教育の範囲や内容を狭めようとするものではないという確認です。私見ですけれども、今回の教育課程は、包摂性の確保戦略。ミニマムでも子供たちの学習権を保障しようとする戦略であると考えております。足や心が学校に向かわない子供たちと、公教育の仕組みの中で細くても繋がり続けることに責任を持つ戦略と言い換えてもいいかもしれません。一般的に公教育では、質保証と包摂性が問われますけれども、今回は、まさに一部の教科のみでも実施するという柔軟性を兼ね備えるなど、包摂性を優先した考え方であり、質保障の面からは、これは劣化版という意味ではなくて、公教育の範囲が狭くてもよいというものではないということです。ここはしっかりと確認をしておくべきだと思います。
第2に、その点から見ますと、本当にちっちゃいことで本当に恐縮なんですけれども、ぜひ再検討していただきたいのが、事務局の資料の3ページ目のところにあります、1つ目の黒丸の下の※のところに書いてある、「各教科の内容を精選したり」という、この精選というワーディングなんです。精選としてしまうと、その結果選ばれたもので実は公教育は十分であるというような、コアの公教育ってここですという装いが出てしまいますので、例えば吟味とか限定であるとか、何かそんな言葉に変えていただいたほうが、教育課程全体との関連では適切ではないかと思います。またそれらの、吟味、限定か、そのまま精選になるか分かりませんけれども、その考え方においても、スタート時点では、学びの多様化学校の実践されているこちらにいらっしゃる先生方のように、全ての先生がそれを最初から担えるというような経験値をお持ちではないので、創意工夫を縛らない範囲でも、指針や手引きのようなものが必要かもしれません。これについては、例えば、どなたでしたでしょうかが、「各教科の目標・内容に基づきつつ、柔軟に実施する教育課程」と、「不登校児童生徒の実態に応じた、特に効果的な教育活動」の峻別についても、指針、手引きが必要ではないかという御発言されていましたけれども、これとも関連をするところだと思います。
第3です。これもここの部会でということではないかもしれませんが、先ほど鷲見委員が御発言されていたところで、2ページ目のところに、対象となる子供の限定がされています。不登校傾向がない児童であって、単に、特定の授業の学習に遅れが生じているケースとは対象にならないというふうに、目的を限定をして、対象も限定をするという戦略は非常に重要だと思うんですけれども、だからこそ、本体部分でこういう子供たちの包摂性をいかに高めるかということが、より強調されているのがこの一文だと思いますので、これは別の部会でしっかりと引き取っていただきたいと思います。
最後です。これだけ本気でやるとなると、とりわけ、校内の教育支援センターの取組というのは、本当大変だと思います。経験値のない方が担われるということもあるかと思いますので、これは、今後検討すると事務局の資料にもありましたけれども、これは人の配置の問題というのは切り離して考えられない問題だと思います。もう最低限ワークさせる状態に、恐らく、今の状態ではない。今の状態でこれをやれって言っても難しいと思いますので、しっかりとそうした、最低限でもワークするための条件整備というものを見据えて、検討する必要があると思います。
以上、4点申し上げました。ちょっと誤解がないように伝わっていることを祈りたいと思います。
【伊藤主査】 ありがとうございます。
大変重要な視点を、ずばりご指摘いただいたなと思っております。
今回の方向が狭めるという形ではないとか、精選ではなく吟味なんだとか、具体的な手引きが必要であるとか、何よりも、実践するための人の配置という重要な視点も、御指摘頂戴しまして、ありがとうございます。
では、最後になりますが、現在まさに研究開発学校として特別な教育課程を編成されまして、その教育活動の実践に取り組んでいただいていらっしゃる御立場から、金子委員と、それから、藤田委員から、コメントを頂戴いただければなと思っております。
では、まず、金子委員からお願いできますでしょうか。
【金子委員】 御指名いただきまして、ありがとうございます。尾道市教育委員会の金子です。よろしくお願いいたします。
現場で取り組んでいることを踏まえたというところで、意見を言わせていただければと思っています。
冒頭、我妻委員さんのほうから御発表いただきました。また、それを受けて、黒沢委員さんのほうからも、コメントいただきました。不登校、不登校傾向の子供たちに基礎学力をつけるということ、あるいは体験活動、人との触れ合いの活動が大事ということを言っていただきました。本市でも、今、大切にしながら取り組んでいる視点でありますので、改めて、先生方とその視点、共有しながら、中身の充実に努めていきたいなと感じております。
今日御提案いただいた事務局からの提案の方向性については、今、取り組んでいるところということになっておりますので、よい方向だなと思っております。
今日、3点言わせていただきますけれども、もう既にほかの委員の方からも、いろいろな御意見あって重なる点はありますけれども、3つ言わせていただきたいなと思っています。
まず、1つ目です。特別の教育課程を編成するに当たり、中長期的な目標、そして、短期的な目標、それぞれをしっかりと設定した上で、教育課程を編成・実施していくことが重要になってるんだなと思っています。また、一方で、不登校児童生徒の状態は日々変わりうるということを考えると、目標どおりに進むケースって本当にむしろレアケースだなと思っていますので、実際に学習評価をするに当たっては、日々の活動の積み重ねをしっかりと評価することになっていくのではないかなと思っています。目標に到達しているかではなくて、日々の活動の積み重ねを、成長した点、頑張った点、これを肯定的に評価していくことが、次への意欲や自己肯定感の高まりに繋がると思っています。次回に向けて、学習評価の在り方について、また、検討していく必要があるんじゃないかと感じております。
また、2点目です。今回の特別な教育課程の対象児童、例えば、小学校6年生の児童であったときに、そのときの子供の学習状況を踏まえて、4年生や5年生の学び直しを特別の教育課程も認めて、それを学習評価、学習成果を評価していくということは、とてもよいなと思っています。ただ一方で、学び直しを実施したとしても、結果として、当該学年6年生の学習内容まで到達しないというケースも多分に考えられると思いますので、今後、教育課程の編成をしたときに、この部分をどのように捉えていくのかというところが、また、整理が必要ではないかなと今思っています。
3点目です。今日いただいたスライドの資料の7ページに例示していただいておりましたけれども、例えば、600コマの授業時数を設定した場合。まずは、本人の意欲や興味・関心の高い教科等を中心に教育課程を組むということで、学びへの意欲が高まるのではないかと思いました。まずは、学びへの意欲の高まりを優先させて、その後、状況に応じて適宜教科や時数を増やしていく、また、逆に減らしたりしていくというような柔軟な運用ができることが望ましいと思いました。また、現在本市で取り組んでいる研究でも、まず、各教科の時間は、初めから何時間と設定せずに、何時間から何時間という形で、緩やかで幅広い時間設定をしています。児童生徒の実態や意欲等を踏まえて、1日の学習予定や今日すること、これを自己選択、自己決定できるようにして取り組んでいます。そして、その学習の蓄積を踏まえて、計画の見直しなどを図るように、今取り組んでおります。このような形で、柔軟な設計を認めていくことについてもまた、次回に向けて検討していくといいなと思っています。
以上です。
【伊藤主査】 金子委員、ありがとうございました。
目標のこととか、それから、評価に関して、授業時間のこと、柔軟に対応するという視点をまとめていただきまして、ありがとうございます。
では、藤田委員、コメントのほう頂戴できますでしょうか。
【藤田委員】 東京都教育委員会の藤田でございます。
私から2点、お話しさせていただければと思います。
まず、1点目。事務局から御提案いただいた資料5ページの部分ですけれども、こちらの中で、3の授業時数の3つ目のところですね。「個別の指導計画を作成する計画段階において、本人や保護者の意向等も踏まえながら授業時数を設定する」という記載がございますけれども、私、今いろいろな子供と接している、また、そういった姿を見ている中では、やはりここの表現は、どうでしょうか、本人の意向や主体性等を踏まえ、保護者の意見も参考にしながら、ぐらいの記載が一番よろしいのではないかなとは、個人的な意見として思っておりました。その理由としては、やはり不登校児童生徒の社会的に自立に向けた支援、これがいわゆる大切な視点かと思うんですけれども、そういった観点からは、やはり本人のやる気や思いを最大限尊重することが必要であると思いますし、授業時数の設定に当たっては、やはり不登校児童生徒の実態を踏まえて、最終的には、学校において、校長において判断すべき事項かと考えております。その過程の中で、特に、小学校の低学年って、こういった段階のお子さんなどは、やはり自分自身で何を決めるということ、難しいことかと思いますので、そういう部分では、保護者の意見を参考にするケースもあると思いますが、まずは児童生徒の気持ちや主体性を尊重した制度設計にするべきではないかなという印象を持っております。
それから2点目で、年間の授業時数の点でございます。特別の教育課程を編成するに当たりましては、年間の授業時数を設定することは、私自身は必要だと考えております。教育委員会の立場としても、学校が教育課程をしっかり管理する必要があると思いますし、そういった中長期的な視点がないと、やはりその場その場の指導になってしまうのではないかなということも、一方で危惧しております。どのお子さんも、在籍している原籍校がありますので、原籍校のいわゆる教育課程の中から、やはり一人一人の特別な教育課程があるかと思いますので、その辺の関係性については、少し留意する必要があるかなと思います。一方で、そう申し上げましたけれども、不登校の子供たち、状態は日々やはり変化するものですし、体系立った計画を立てることは、難しいということも理解しております。例えば、1週間当たりの出席状況等や本人の学習意欲等も踏まえて、まずは短期的な目標を設定し、それが2か月、3か月、学期、それから、1年。そういったところで、そのペースでもし進めばという仮定であれば、大体これぐらい、年間、特別の教育課程で授業を組み立てていくことができますね、みたいなところは設定することは可能なのかなと思います。そうした中で年間を通じて、学校としてやはり、一人一人の子供にどういった力、資質、能力を身につけていきたいかという考えや目標は必要だと思っております。ただし、現場が混乱しないように、授業時数の設定の考え方を、もう少し整理した上で示すことができるといいのではないかなと考えております。
また、最後になりますけれども、教育課程編成、管理するのは、学校の役割だと考えております。年間の計画、年間の指導計画、評価計画、こういったものは、児童生徒や保護者に示すことが大原則でございますけれども、この特別な教育課程の対象となる子供たちについては、やはりその大きな目標を示すことがかえってマイナスの大きな負担になってしまうことも考えられますから、運用に当たっては、留意する必要が必要ではないかなと思っております。
以上になります。
【伊藤主査】 ありがとうございます。
子供たちの実態も踏まえましての御意見を頂戴できたかと思います。ありがとうございます。
では、残りが少なくなってきたのですが、今まで出していただきました委員のコメントなどにつきまして、まず、工藤委員の御発言に対しまして、事務局から補足があるようですので、千々岩課長さんからどうぞよろしくお願いいたします。
【千々岩児童生徒課長】 失礼いたします。児童生徒課長の千々岩です。
まず、本日御出席の委員の先生方、誠にありがとうございました。多くの貴重な御意見をいただきました。いただいた御意見、現場の実態、あるいは、学校外の社会からの御意見も含めまして、いただきましたこと、我々もしっかり整理しまして、また、次の議論に生かしていきたいと思っております。まず、御礼申し上げます。
その上で1点、技術的補足でございます。工藤委員から、オンラインの学習の小中学校における取扱いについての御指摘ございました。こちら、現行の制度におきましても、小中学校の不登校の子供たちが、自宅などからICTなどを活用して学習した場合は、出席扱いにしたり、あるいは成績評価することができるという扱いとなっておりますので、この点、事務的な補足をさせていただければと思います。
以上でございます。
【伊藤主査】 ありがとうございました。
続きまして、もう1点。栗山室長から、何か補足がありましたら、どうぞよろしくお願いいたします。
【栗山教育課程企画室長】 失礼いたします。教育課程企画室長の栗山でございます。
教育課程課といたしましても、本日の委員の御意見をしっかり踏まえまして、児童生徒課とともに検討を進めてまいりたいと思います。
1点目、補足。貞広委員から、確認をということで御指摘があったかと思いますけれども、今回、特別の教育課程につきましては、これは決して、本来子供たちに身につけさせたい資質、能力というものを狭めたりであるとか、本来、企図している範囲を何か狭めようという趣旨ではなく、多様性の包摂というものを、これが3つの方向性の一つとして、しっかりと企画特別部会で御議論いただいたわけでございますけれども、これを踏まえて、一方では、不登校児童生徒の実態はあくまで踏まえるという観点から、より効果的、適切にやっていくと、教育課程を編成・実施していくと、こういう考え方に立って、現在制度を御検討いただいていると認識をしておりますので、まさに貞広委員の御指摘の趣旨のとおりかと認識をしているところでございます。そうした見地に立って、事務局としても、しっかりと検討を進めていきたいということであると考えております。
もう1点。恐縮でございますが、6ページの資料を提示いただくことできますでしょうか。事務局資料6ページでございます。こちらで、菊井委員や今村委員、また、貞広委員からも御指摘あったと思いますが、今般、「各教科等の目標・内容に基づきつつ、柔軟に実施する教育活動」と、「各教科等には該当しない、不登校児童生徒の実態に応じた、特に効果的な教育活動」という大きく大別をした上で、その下に、主に裁量的な時間の活用を想定という形で、この黄緑の部分については、この裁量的な時間というものを記述しているといって、少しだけちょっと補足をできればと思っておりまして、この裁量的な時間については、資料を私のほうで提示をさせていただいてよろしいでしょうか。
通常の教育課程のほうで、これは教育課程企画特別部会の論点整理から提示をさせていただいておりますけれども、通常の教育課程でも、標準から、教科から減じた調整授業時数を、一定の範囲まで裁量的な時間に充てることができるという方向で、今、検討が進んでいるという点。そして、特に補足させていただきたいと思いましたのが、その中で、裁量的な時間の具体については、今後、総則・評価特別部会で、貞広主査のほうで検討が進んでまいるわけでございますけれども、現時点で、裁量的な時間の類型として想定しているものを、ここで注記をさせていただいております。本日の議論では、この裁量的な時間で想定しているようなものが、恐らく、学びの多様化学校の中では、こうした新しい教科、あるいは既存の教科の中で、工夫をして、実施をいただいている記載があったかなと思いますけれども、今後はこの裁量的な時間の議論も踏まえつつ、しっかりと、この「各教科等の目標・内容に基づいた教育活動」と、「実態に応じた教育活動」の整理をしていくところだと思います。現時点では、例えば、基本的な概念の獲得や、意味理解を伴った確かな知識の習得、これは例えば算数の分数とか、そういった基礎的、基本的なものも含まれる。また、認知の特性に応じた学力保障。あるいは、学習方略で、これ、自己調整的なものも含めてですね、関する指導。あるいは、本日御議論あった個人探究を伴う体験活動、あるいはソーシャルスキルトレーニングといった、こうしたものが典型的に裁量的な時間の対象として想定をされております。通常の教育課程では、定量的な上限も含めて検討となっておりますが、特別の教育課程ではこの点も柔軟に実施をすることができると思いますので、そういったことも含めて、今後全体としてどのように検討していくか考えなければいけないということを、改めて考えた次第でございますので、補足でございます。
最後に、貞広委員から、精選の言葉について御指摘をいただいたかと思います。確かに、まさに御指摘いただきましたように、精選という言葉、あるべき本来的な教育内容を削減するかのような誤解があろうかと思います。この文脈は、あくまで、不登校児童生徒の実態に応じて、吟味や限定をしていくという趣旨に立った記載かと思いますので、今後の記載において十分留意をしていきたいと考えております。
補足、以上でございます。
【伊藤主査】 ありがとうございました。
教育課程の観点から、たくさん御説明を加えていただきました。
続きまして、最初に御発表いただきました我妻委員に対しても、途中、2つの質問があったかと思います。まず、鷲見委員からは、学び直しに抵抗感がある子供たちに対して、どのように対応されているのかというのが、第1点です。それから、続きまして、猪股委員から、個別の指導計画の長期、それから、短期目標の内容と、それをどのように実際設定されているのかという御質問がありましたので、恐れ入りますが、我妻委員から、できましたら簡潔に、御説明頂戴できればと思います。お願いします。
【我妻委員】 鷲見委員からお話しいただきまして、ありがとうございました。
いろいろな、本当に学びに抵抗感のあるお子さんたちがたくさんおりますけれども、本当に、どこで誰といたいのかとか、どこなら今日はちょっとやっていけそうかなとか、そういう一つ一つのことを子供たちに確認いたしまして、そして、学校で安心して過ごして、ちょっと学びに向かうためにどうしていこうかということを、もう子供たちに自己決定ということで、柔らかく聞くことで、実践していけているかなと思います。今日は絵を描いたので、その絵を描いたものの中に、今日はどんな思いで描いたんだよという文章表現を、今日は描いたらそれだけでもすばらしいねというような褒め方をしながら、一つ一つ、階段を上がるような感じで進めている状況で、そういう抵抗感とかをなくしております。やっぱり一つ一つ、こうエネルギーがたまるまで、じっくり待ってあげたいなと思って進めてまいりました。
それから、猪股委員からいただきました長期目標、短期目標の設定ですが、子供たちとの実態を把握した後、こちらもどんどん変わることはありますが、今の段階で、入学した段階で、どんなことをすることがいいのかということを含めて、示しております。実際には、小さな段階を、少しずつスモールステップで進めるというところではありますが、まずは保護者の方、それから、子供の実態等なども受けてから、目標を設定してまいりました。
よろしくお願いいたします。
【伊藤主査】 どうもありがとうございました。
今日は本当にたくさんの議論が出てきたなと思っております。
何度も繰り返された言葉の中に、子供たちの状況に合わせてとか、柔軟に変えていくとか、そういったことがとても大事にされているということを感じました。私自身も、教育課程というと、そこに子供を当てはめるというようなイメージが今まではありましたが、今回の議論から、その子その子に合わせてどうやってつくっていくのかというのが、大変重要になっていくのだという点も再確認できた気がします。できていないから、これはマイナス、減点ではなくて、その子のいいところ、できたところ、それを数字だけではなくて、どうやって励ます材料にできるのかという形を目指していけたらいいなということも感じながら、聞かせていただきました。
本当に御協力ありがとうございました。
それでは、時間も参りましたので、本日の議事は以上といたします。
最後に、次回のスケジュールにつきまして、事務局よりお願いいたします。
【総崎生徒指導室長】 次回第4回のワーキンググループの日程でございます。今、資料投影しておりますとおり、1月29日木曜日の9時半から12時までの2時間半を予定しております。正式には、追って御連絡をさせていただきますけれども、本日冒頭にお伝えしましたとおり、特別の教育課程の内容、授業時数、指導計画等について、特に具体的な検討、実施のプロセスや個別の指導計画の内容等について、御議論をいただくことを想定しております。
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
【伊藤主査】 ありがとうございます。
それでは、以上をもちまして、閉会といたしたいと思います。本日はどうもありがとうございました。
―― 了 ――
初等中等教育局児童生徒課生徒指導室
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