令和7年11月10日(月曜日)9時30分~12時00分
WEB会議と対面による会議を組み合わせた方式
【黒上主査】 では、定刻となりましたので、ただいまから、中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会生活、総合的な学習・探究の時間ワーキンググループ第2回及び情報・技術ワーキンググループ第3回の合同会議を開催いたします。
本日は、大変御多忙の中、御参加いただき、誠にありがとうございます。
今日の司会は、ワーキンググループの建制順に従って、生活、総合的な学習・探究の時間ワーキンググループの主査である黒上が務めさせていただきます。よろしくお願いいたします。
本日は、「小学校における情報活用能力の育成について」、まず、事務局より御説明いただいた後、意見交換を行いたいと思います。では、よろしくお願いいたします。
【堀川教育課程課学校教育官】 教育課程課学校教育官の堀川でございます。
資料1を御覧ください。小学校における情報活用能力の育成についてのうち、前半部分について、私から御説明させていただきます。
1.小学校総合的な学習の時間に付加する情報の領域(仮称)の学習の在り方についてでございます。
2ページ、論点整理の中から、第4章にある資料を抜粋しております。こちらに記載がございますとおり、小学校につきましては、総合的な学習の時間に情報の領域を付加する、そして中学校に関しては情報・技術科を新設する、そして高等学校に関しては、小中の系統性を踏まえて情報科の内容を充実する方向で検討するということで、情報活用能力の抜本的な向上のみならず、質の高い探究的な学びの実現、この観点から情報活用能力を探究的な学びを支え、駆動させる基盤と位置づけ、探究・情報の双方の観点から大幅な改善を図るということで、新たな枠組みとして提起されているものでございます。
次ページ、3ページ、情報活用能力の整理ということで、こちらも論点整理の抜粋でございますけれども、2ポツ、おおむね以下のようなイメージで発達段階に即した学習活動を検討すべきということで、下に具体的な逆台形のような形でお示しされておりますけれども、小学校については情報技術の活用が中心で、中高に上がっていくにつれて、3の情報技術の特性の理解がだんだん大きくなってくるようなイメージが記載されております。また、中高学年の内容につきましても、具体的な活動が例示されておりますけれども、このことについて、本日は御議論いただければと考えております。
そして、これを踏まえて、更に議論を深める形で、情報活用能力として育成すべき資質・能力を体系的に整理するイメージということで、第2回情報・技術ワーキングにおきまして、生活、総合ワーキングの委員の先生方にオブザーバーとして参画をいただいて、御議論いただいた内容でございます。
小学校につきましては、赤枠の記載のとおりでございますけれども、ここでの議論を踏まえて、これをどのように具体化していくかが、本日の大きなテーマとなっております。
次ページ、検討の前提でございます。
まず、論点整理のポイントでございますけれども、教育課程上の位置づけとしては、情報技術の活用の可能性が最も大きく、体験的な活動が充実している総合において、情報技術の適切な取扱い、そして、特性の理解の基礎も含めて、探究的な学びと一体的・重点的に指導ができるよう、情報活用能力を育む領域を付加すべき。
その際、情報技術の活用自体が総合の目的であるとの誤解を受けないよう、「自己の生き方を考えていく」という探究的な学びの特質が十分に発揮されるよう配慮をすべきと記載されております。
これを踏まえまして、右側、本日の検討課題でございます。こちら、第1回生活・総合ワーキングの資料よりと書かせていただいていますけれども、情報・技術ワーキングも含めまして、両ワーキングの共通の課題が「情報の領域(仮称)」の具体的な位置づけや学習の在り方でございます。
1つ目のチェック、初等中等教育全体を通じて育むべき情報活用能力の体系性や系統性を踏まえた、小学校段階で育むべき情報活用能力の在り方。まさに、第2回情報・技術ワーキングでしっかりと御議論いただいて、また、生活・総合ワーキングの委員の皆様にもオブザーバーとして御参画いただき、御議論いただいたものでございます。
本日は、こうした両ワーキングでの議論の積み上げ、このことを前提としながら、2つ目のチェック、「情報の領域(仮称)」において、「探究的な学びの特質が十分に発揮」されるような学習の在り方。特に、情報の領域(仮称)と従来の総合における探究との関係性やそれらの具体的な在り方。
更には、技術の進展に伴い教育内容が妥当性を失うことを防ぐとともに、教師の過度な負担を避けつつ、現場が手軽に使うことができる「情報の領域(仮称)」の教材の提供など、必要な環境整備の在り方が本日のテーマとなっております。
下の部分に、関連する議論として、第2回情報・技術ワーキングの資料より記載させていただいております。
1つ目のポツ、小学校段階では、「活用」を中心として、体験的な学習活動を重視しつつ、「適切な取扱い」や基礎的な「特性の理解」の着実な育成を図ることと整理してはどうか。
なお、生成AIについては、児童生徒が普段利用する検索エンジンなどにも組み込まれて、日常的に触れているという指摘もございます中で、特に小学校段階においては、まず「適切な取扱い」、「特性の理解」を学んだ上で「活用」を通した体験的な学びを深める方向性としてはどうか。
こうしたこれまでの議論も踏まえながら、本日は御議論いただければと考えております。
続いて、具体的論点でございます。
1.指導要領における情報の領域(仮称)の位置づけ方。(1)領域としての位置づけと、従来の探究との関係性でございます。
1ポツ、小学校総合に情報の領域(仮称)を付加するに当たっては、現行の総合における探究との関係性において、情報の領域(仮称)を一定の独立性を持ったまとまりとして位置づける観点から、総合を「探究の領域」、「情報の領域」の2つの領域から構成してはどうか。
その上で、領域相互の関係性といたしましては、論点整理で示された「探究的な学びを支え、駆動させる基盤」としての位置づけや、「情報技術の学習自体が総合の目的であるとの誤解を受けないよう」、情報の領域について、「『自己の生き方を考えていく』という探究的な学びの特質が十分に発揮」されるようにするとの考え方も踏まえまして、「情報の領域」が「探究の領域」や各教科等の学びを基盤として支えるものとして位置づけてはどうかとさせていただいております。
次に、(2)目標、見方・考え方及び内容の考え方でございます。
1ポツ、総合の中に情報の領域を付加することとした際の考え方、そして、領域相互の関係性を踏まえまして、まず、総合の目標及び見方・考え方につきましては、このかぎ括弧内はいずれもあくまでも現行の記載より抜粋でございますけれども、総合の目標及び探究的な見方・考え方をベースとしながら、2つの領域を束ねる全体の目標及び見方・考え方として位置づけることとしてはどうかとさせていただいています。
その上で、総合全体の目標の具体化等につきましては、情報の領域を付加することになった経緯、そして、質の高い探究的な学びの実現に向けた現状・課題等を十分に踏まえながら、生活・総合ワーキングを中心に検討することとし、情報ワーキングとも必要な連携を図ることとしてはどうか。
また、内容については各領域ごとに定めることとし、情報の領域の内容については4点、まず、活用、適切な取扱い、特性の理解という枠組みと情報活用能力の着実な育成、中学校以降を見据えた情報活用能力の体系性、そして、資質・能力は詳細な視点によるのではなく、陳腐化の議論もございますので、俯瞰的に把握する観点から整理すべきとの議論、そして、探究的な学びの特質の発揮、こうした観点を踏まえて整理することとしてはどうかとさせていただいています。
※印のなお書きで書かせていただいておりますけれども、探究の領域につきましては、各学校において各学校の目標及び内容を定めることとしております。この在り方については、情報の領域が探究の領域や各教科等の学びを基盤として支えるとした位置づけも十分に踏まえながら、生活・総合ワーキングにおいて議論を深める。その際、情報の領域でプログラミングやAIなどが付加されることで、興味関心等を踏まえた探究のテーマの多様化、こうしたことが見込まれることも踏まえまして、探究のプロセスの在り方を含め、別途、必要な検討を行ってはどうかとさせていただいております。
7ページ、2ポツ、総合における情報の領域(仮称)の具体的なイメージでございます。
(1)領域の構成でございますけれども、「情報の領域」の具体的な学びの在り方につきましては、2つのことの両立を図っていくということで、丸1探究的な学びの特質が十分に発揮され、一体的・重点的に指導するということ。2点目、情報活用能力の着実な育成を図る観点、その2つの両立を図るという観点から、以下のように検討することとしてはどうかということで補足イメージ1を準備させていただいておりますので、9ページを御覧ください。こちら、総合的な学習の時間を探究の領域、そして情報の領域の2つの領域から構成するとした上で、情報の領域を「ミニ探究ユニット」、すなわち探究のプロセスにおいて情報活用能力の諸要素を学びながら活用する小単元、そして、情報ブロック、すなわち情報技術に関する基礎的な内容を学ぶ小さなまとまり、この2つから情報の領域を構成し、探究の領域の探究活動、すなわち、従来行われてきた総合の学びが情報の領域の付加により、活動内容、成果共に充実していく、この活動を基盤として支えていく、このように整理してはどうかと考えております。
7ページにお戻りくださいませ。(1)のチェック3点でございます。「情報の領域」の中に、「ミニ探究ユニット」として位置づけられるものは位置づける。そのことで探究のプロセスにおける情報技術の活用の意義、そして効果を実感することができ、また、この経験を基盤として、その後、中学校、高校において専門の教科で育んでいく情報活用能力を生かしながら探究を深めていくことに繋げていけるのではないか。
また、2つ目のチェック、「ミニ探究ユニット」として位置づけることが難しい学習内容については、独立した「情報ブロック」を設けて学ぶ。
そして、これらを適切に組み合わせて学ぶことで、総合に情報の領域(仮称)を付加することの意義を踏まえながら、情報活用能力の着実な育成に繋げていくとさせていただいております。
(2)指導計画上の工夫例でございます。上記を踏まえまして、以下の観点から、例えば1学期に情報の領域を集中的に配置するなど、育成した情報活用能力を探究の基盤としてよりよく生かすための指導計画上の工夫例を示すことについて、どう考えるかということ。
補足イメージの2を御準備させていただいております。10ページを御覧ください。こちら、情報の領域につきまして、1学期に情報ブロックやミニ探究ユニットでの学びを配置するようなイメージとして、お示しさせていただいております。丸1から丸3まで記載させていただいておりますけれども、1つには、情報の領域での学習を基盤として、探究の領域で活用することができる、そのことがイメージしやすいのではないか。また、丸2として、ミニ探究ユニットで探究のプロセスを自覚的に経験することで、探究の領域をより充実したものにできる可能性があるのではないか。また、丸3として、年度当初に集中的な学習をすることで、そのことを基盤として、各教科等でデジタル学習基盤の効果的な活用に繋げることが期待できるのではないかというものでございます。
その下に、※書きで書かせていただいております。季節を生かした地域学習を行っている等の実態も考えられることから、次ページ、11ページでございますけれども、小学校総合、情報の領域の配置として、通年で情報の領域に取り組む場合も十分考えられると考えております。そのような場合には、丸1情報の学習が探究活動を支えるという、基盤としての機能を十分に発揮できるように留意することや、丸2として、ミニ探究ユニットと探究活動の役割分担、例えばですけれども、ミニ探究ユニットがデジタル探究で探究の領域の学びがアナログ探究といった誤解が生じないように留意することが必要かと考えております。
戻っていただきまして、7ページでございます。(2)指導計画上の工夫例の「一方、」以下でございますけど、一方、例えば、先ほど申し上げました季節を生かした地域学習などの実態も考えられることや、また、情報の領域について、例えば外部人材を活用するなどして、集中的に実施する期間を設けるなどの工夫も考えられるものですから、こうしたことも踏まえ、学校現場の実態に応じて柔軟な工夫を可能とすることを大前提としながら、こうした多様な工夫の在り方について、国が参考例を示すこととしてはどうかとさせていただいております。
次ページ、8ページでございます。(3)具体的な学びのイメージとして、情報の領域(仮称)の具体的な学びの姿については、今後、教材の在り方等の条件整備と両輪で、現場実習を行う等しながら計画的に検討を進めることを前提としつつ、以下に留意しながら検討してはどうかということで、補足イメージ3、12ページ以降に、具体的な学びのイメージということで記載させていただいております。こちら、「ミニ探究ユニット」のイメージ丸1ということで、以下、議論を深める上でのあくまで参考とするイメージでございまして、実際には、現場実証も含め、継続的に検討するものでございますけれども、単元名「みんなの『好き』をポスターにまとめよう」、こちらは中学年をイメージしておりますけれども、友達の好きなものなどについてアンケート調査を行い、結果をグラフ化したり、また、整理・分析で、インターネットで調べた情報と比較したり、また、クラウドでスライドを共有し、グラフや分析したことを共同編集しながらまとめ、ポスターを相互に参照しながら、コメントをつけ合うなどして交流したりするという単元でございます。
次、丸2でございますけれども、「デジタル技術の正と負の側面を踏まえたマイルールをつくろう」ということで、こちら、情報技術の適切な取扱いに大きく関わる部分でございますけれども、自分の生活を振り返り、デジタル技術のよい面と悪い面、情報の収集のところでは、複数のウェブページを閲覧・比較しながら情報を収集したり、また、クラス内のデジタル技術の利活用の状況をグループでウェブアンケート調査を行ったりするなどし、また、整理・分析のところでは、クラウドで共同的に整理・分析する。そして、端末や情報との距離の取り方、また、向き合い方、いわゆる「メディアバランス」と言われたりもしますけれども、そういったことを含めた、自分に合ったマイルールを理由とともに3個から5個書き出して、それをまとめ・表現のところで、友達のマイルールと比べながら、改善したり、また、オンラインで共有し、発表し、お互いの良いところをコメントし合うような活動として、お示しさせていただいております。
また14ページ、「プログラムでオリジナルロボットを作ろう」ということで、こちらは情報技術の特性の理解のところにフォーカスさせていただいております。概要でございますけれども、自分でデザインしたロボットをプログラミングし、作品をつくる、このことを体験ということではなくて、ミニ探究ユニット、ユニットという形で実施していくというイメージでございます。
おそうじロボットを課題として設定し、プログラミングの基本操作を体験する中で、情報の収集、おそうじロボットの動きや仕組みを調べ、そして手順や条件を設定し、ロボットの動きを再現していく。そして整理・分析のところでは、描画ソフトでオリジナルのおそうじロボットとごみをデザインしていく。そしてプログラムを改良するなどして、更には、ロボットがダンスのような動きをする、迷路を抜けるといった発展的なプログラムにも挑戦していく。その中で、まとめ・表現で、作品発表・体験し合い、また、これからつくってみたいプログラムを考えていく、そういった活動としてお示しさせていただいております。
また、イメージ丸4でございますけれども、生成AI、先ほどワーキングでの御議論も御紹介させていただきましたけれども、そうしたことを踏まえたものとしてお示しさせていただきます。「生成AIのリスクや限界を理解し、今後の創作活動のあり方について考えよう」ということで、AIが絵や音楽、文章を生成する時代にあって、クリエーターや権利者の意見、懸念について情報収集するとともに、生成AIの仕組みや特性、可能性について、情報を収集していく。また、特性を踏まえまして、整理・分析のところでは、効果的な場面と注意が必要な場面、著作権やバイアス、そして情報の不正確さ等を整理して、また、活用について、どのような作品をつくりたいか友達と交流しながら構想し、まとめ・表現のところでは、実際に生成AIを活用して絵や音楽、物語や動画などを制作する。その上で、リスクや工夫、気をつけたいことなどについてまとめていくような活動としてお示しさせていただいております。
また、「情報ブロック」のイメージにつきましては、例えば中学年に関して、「体にやさしい端末の使い方を考えよう」ということで、長時間利用による健康への影響や自分に合った「つかい方のきまり」を考えるような活動。
また右側、「わたしのアカウントを守ろう」ということで、情報セキュリティーの観点から、どんな危険があるのか、また、情報を守る大切さ、そして、安全に使うための約束について考えるような活動。
また、中学年の「プログラミングを体験しよう」では、自分の好きな絵を表示し、動かしたり、大きくなったり、突然現れたりするプログラムをつくるような活動。
そして、「情報見分けの名人になろう」では、フェイクニュースや大量の情報の中には誤情報がある中で、様々な情報について、真偽や、なぜそう判断したのかを話し合う。また、情報の真偽を見分ける、いわゆるファクトチェックのポイントや、真偽に分けられない曖昧な情報があること、一度立ち止まって情報を吟味してみるといった吟味思考、そして、安易に広めることの影響、こちらは曖昧さに耐えるネガティブケーパビリティということで、これまでも御議論をいただいてきたところでございますけれども、こうしたことを考えていくような活動。
そして、「ファイル検索の名人になろう!」ということで、こちらはデジタル学習基盤を活用した学習活動が増えてくる中で、たくさんのファイルやデータが蓄積されていく。そんな中で、ファイルの形式やアプリケーションとの関係、そして条件に合わせて並び替えたり、整理をしたり、効率よくファイルを探し出すといった、実用的、プラグティカルな活動。
そして右側、「SNS等のサービスが私たちの考え方に与える影響」という部分では、適切な取扱いの観点から、例えば、お勧めの情報を出すリコメンドの仕組みであったり、エコーチェンバー、フィルターバブル、自分が見たい情報ばかりを集めがちになるという、いわゆる確証バイアス、そうしたことを踏まえた情報との接し方を考え、まとめるような活動をお示しさせていただいております。
戻りまして、具体的な学びのイメージ、8ページを御覧くださいませ。留意点2点をお示しさせていただいております。
チェック2つでございますけれども、「ミニ探究ユニット」につきましては、探究のプロセスにおいて情報活用能力の諸要素に関する学びを位置づけつつ、具体的な活動を通じて、情報技術を活用した探究のプロセスを意図的に経験しながら、児童が主体的に取り組むことができるような単元設計としていくということ。
また、「情報ブロック」につきましては、丸2適切な取扱い、丸3特性の理解を中心としつつ、中学校以降との接続や情報活用能力の着実な育成の観点に留意しながら設定していく。ただし、そのような場合にも、探究的な学習の過程のどこで機能するかということを明示するなど、文脈を意識しながら学べるようにする。
この大きく2点を具体的な学びを検討していく上での留意点として記載させていただいているところでございます。
私からの説明は以上とさせていただきまして、ここから説明者を交代させていただきます。
【相川情報教育振興室室長補佐】 こちらからは、情報教育振興室の相川から説明させていただければと思います。一旦、画面共有をし直させていただきます。
引き続き、8ページ目の説明をさせていただければと思っております。3ポツ目の環境整備の在り方についてでございます。
(1)教材の検討についてということで、情報の領域の指導に当たり、各学校において過度な負担なく授業が実施できるよう、動画教材などの教材については国が前面に立ち、全国の学校で使うことができるものを以下の点に留意して検討することとしてはどうかと提案させていただいております。
3つ、ポツが並んでおります。1つ目、質の高い教材を作成するため、関係機関等とも積極的に連携しながら、例えば早期にプロトタイプを開発する等、学校現場と往復しながら学校現場が使いやすいものを作成する。
次のポツ、先ほども説明にございましたけれども、上記(3)「具体的な学びのイメージ」と連動しつつ、技術の進展等に伴う内容の陳腐化を防ぐ観点から、アップデートが必要な教材については「ミニ探究ユニット」、「情報ブロック」単位で必要な見直しを行う。
次のポツ、現場の実態に即した検討を可能にするとともに陳腐化を防ぐため、本ワーキングにおいては教材の在り方を仔細に限定することは行わず、留意点を整理するにとどめる。こういったことを提案させていただいております。
続きまして、(2)研修コンテンツ等の充実ということで、教材の検討以外にも、指導主事向けの研修資料・動画等、教師の指導力向上・負担軽減に向けた必要な環境整備を行うこととしたらどうかとさせていただいております。
これらにつきましては、19ページ目以降に資料を添付させていただいております。19ページ目を開いていただきますと、こちらに関しましては、文部科学省が9月に公表しております情報活用能力の抜本的向上を支える指導体制改善プランの抜粋となっております。こちらの資料では、情報活用能力の抜本的向上のため指導体制の抜本的強化は不可欠であるという認識の下、令和8年から逐次、取組を行うプランを示したものになっております。19ページ目、左側に赤囲みのところがございますけれども、先ほども話題にありました研修動画であったり研修コンテンツの作成を令和8年度以降やっていくプランを示したものになっております。
その次の20ページ目は工程表という形になっておりますけれども、赤囲みの部分、先ほどの研修動画、研修コンテンツに関して、中期計画を示したものとなっております。
更に、21ページ目は学習者用の教材開発について示しておるところでございまして、22ページ目になりますと、ロードマップということで、教材開発、次期学習指導要領の実施を待たずに教材開発を行う計画を示しておるものになってございます。
ここまでが総合的な学習の時間に付加する情報の領域(仮称)の学習の在り方についてでございました。
続きまして、2ポツ、小学校低学年における情報活用力の育成についての説明に移らせていただきます。
24ページは飛ばさせていただきまして、25ページ目、こちらは先ほども資料としてございましたけれども、論点整理の抜粋でございます。この資料においては、左下で低学年の部分を赤囲みしておりますけれども、丸1情報技術の活用であれば、写真・動画を作成する、丸2情報技術の適切な取扱いに関しましては、ルールを守って大切に使う、丸3特性の理解に関しましては、活用を通して体験的に学ぶといった例示をしていたところでございます。
更に、※書きにございますけれども、上記の学習活動の例は網羅的に示したものではなく、今後更に専門的な整理・検討が必要と書いておりますし、更に、特にタイピングは国語科との役割分担を検討する必要があるとしているところでございます。
26ページも飛ばさせていただきまして、27ページでございます。こちら、タイトルにございますけれども、現状・課題と検討の方向性についてでございます。
資料左側には、小学校低学年における情報活用能力育成の現状・課題ということで、3つポツが並んでおりますけれども、最初のポツ、現行の小学校学習指導要領の総則においては、情報活用能力の育成を図るため、「児童がコンピュータで文字を入力するなどの学習の基盤として必要となる情報手段の基本的な操作を習得するための学習活動」を各教科等の特質に応じて、計画的に実施するといった規定がなされているということを書いております。
次のポツ、「例えば文字入力については」ということで、小学校の総合的な学習の時間の中で、基本的な操作の習得について規定されている。小学校3年生国語のローマ字の指導と関連が図られるよう配慮することが規定され、指導がなされている。しかしながら、小学校1・2年生でも文字入力を指導している学校もあり、取組に差があるといったことを書いております。
最後のポツですけれども、一方で、前述のような一部学習活動を除き、低学年を含む小学校段階において、教科等に情報活用能力の育成に係る明確な位置づけがない。授業時数や指導内容の具体が示されていないため、全体として地域や学校による差が大きいといった現状課題となっております。
資料右側でございます。検討の前提・方向性とありますけれども、第2回の情報・技術ワーキングにおいては、小学校低学年について、先行して議論いただいておりました。その際は、特に小学校低学年に関しては、発達の段階を踏まえ「丸3特性の理解」は、「丸1活用」を通して体験的に初歩的なものを学ぶこととするとともに、「丸2適切な取扱い」についても同様に「丸1活用」を通して体験的に学ぶ中で一体的に扱う方向性としてはどうかということを事務局より提案させていただいて、御議論いただいたところでございます。
資料28ページに移らせていただきます。具体的な論点・検討の方向性でございます。
一番上、小学校低学年における情報活用力育成のあり方ということで、(1)育成のあり方の整理と小見出しをつけております。2つポツがありますけれども、1つ目のポツ、小学校低学年に関しては、特にデジタルに体験的に慣れ親しむことを重視する必要があることから、小学校段階で中核的に扱うこととなる情報技術の「丸1活用」のうち、デジタル学習基盤の効果的な活用の前提となる「基本的な操作」を中心に、発達段階を踏まえた学習活動を実施することとしてはどうかとさせていただいております。
次のポツ、「丸2適切な取扱い」、「丸3特性の理解」については、第2回情報・技術ワーキングの検討の方向性を前提に、各教科等において「基本的な操作」を体験的に学ぶ中で、発達の段階を踏まえつつ一体的に学ぶこととしてはどうかという整理を第2回の情報・技術ワーキングの機能も踏まえつつ、提案させていただいておるところでございます。
続きまして、下の(2)「基本的な操作」の構造化ということで、以下、整理の方向性を提案させていただいております。
1つ目のポツでございます。「基本的な操作」については、各教科等におけるデジタル学習基盤の活用の基礎として、情報活用能力も身につくことが期待される、国語科での学習を中心に関連づく「コンピュータで文字を書くこと」と、各教科等におけるデジタル学習基盤の活用の端緒となる「機器・アプリケーションの基本操作」の2つに整理してはどうかとさせていただいております。
次のポツ、「コンピュータで文字を書くこと」については、発達段階を踏まえ、1年生から各教科等の目標に応じて、児童の実態に即した簡易な入力方法(手書き入力、キーボード入力、タッチパネル入力等)と、ここの「等」には音声入力等も含まれる認識でございますけれども、そういったものに慣れ親しむこととしてはどうかとしております。
次のページ、29ページでございます。最初のポツ、タイピングによる文字のキーボード入力については、下記の諸点を踏まえ、例えば、国語科で、平仮名、片仮名を学んだ後、2年生で文字を書くことの学習の一環として、ローマ字による文字入力を体験することとしてはどうか。下記の諸点とございましたけれども、以下の踏まえるべき点を記載しておりますけれども、4つございます。
1つ目、3年生では、アルファベット、ローマ字50音、ローマ字入力全てを学習することの負担感があること。
2つ目、デジタル学習基盤が整備された中、1・2年生で無理なく文字入力を指導している学校もあり、取組に差が生じていること。
3つ目、文字を書くという国語科としての資質・能力を育む中で、付随的に情報活用能力としても育成することが見込まれること。
4つ目、情報端末を「書く道具」として自然に使えるようになり、以降の各教科等でのデジタル学習基盤を活用した学習活動の中で表現や記録の手段として生かしたり、3年生以降の探究的な学びへ円滑に繋げたりすることが期待できること。
ここまでが国語科という観点が出てきておりますけれども、第2学年、文字入力を体験的に行うことの意義等については国語科ワーキングにおいても検討と提案させていただいておるところでございます。
次の黒ポツでございます。「機器・アプリケーションの基本操作」については、低学年においては、特に身体性を大切にしながら、「写真(動画)を撮る」、「録音(録画)する」、「動画等を視聴する」など、各教科等での目標を達成する観点からデジタルに慣れ親しむ体験的な活動を行う中で学ぶこととし、3年生以降の総合的な学習の時間に付加される情報の領域(仮称)を中心とする学びに接続することとしてはどうかと提案させていただいております。
最後、(3)「丸2適切な取扱い」、「丸3特性の理解」の学習活動ということで、「基本的な操作」の中で学ぶ「丸2適切な取扱い」や「丸3特性の理解」の具体については、例えば、自身の情報端末のIDやパスワードは他人に教えないこと、情報端末を正しい姿勢で使用すること、許可なく他人の写真や動画を撮らないことなどを各教科等における情報端末を使った体験的な学習活動の中で一体的に学んでいくことが考えられる、そういった提案をさせていただいております。
ここまでの説明を、方向性について、30ページに関しましては、イメージとしてお示ししておるところでございます。
左側ピンク色のところが丸1情報技術の活用ということと、下は丸2適切な取扱い、丸3特性の理解が分類分けされていて、更に上の丸1情報技術の活用に関しましては、低学年に関しては基本的な操作に関して中心にするといった整理の下、更に2つの分類、A、コンピュータで文字を書くこと、B、機器・アプリケーションの基本操作といった分類に分けております。A、コンピュータで文字を書くことに関しましては、右側を見ていただきますと、1・2年段階ではデジタルに体験的に慣れ親しむということで、1年生段階では児童の実態に即した簡易な文字力から始め、2年生では国語科として書くことの一環としてのローマ字入力体験、3年生以降は総合的な学習の時間・情報の領域(仮称)の中で、タイピングを含めた文字力を学びつつ、各教科等の中で文字入力を学んでいく。
その下、B、機器・アプリケーションの基本操作に関しましては、1・2年生段階では各教科等の目標を達成する観点から、体験的に慣れ親しむということで、学習活動の例、幾つか挙げておりますけれども、例えば生活科であれば、植物の観察をする際に、写真を撮って保存することであったり、音楽、図画工作では、自分たちの活動を記録するというような例を記載しており、3年生以降は、総合的な学習の時間・情報の領域(仮称)の中で、基本操作を学びつつ、各教科等の中でも発揮する。
更に、一番下ですけど、丸2、丸3に関しましては、「丸1活用」の中で、体験的に慣れ親しむというのが1・2年生段階、この中では、先ほど生活科の例を持ち出しましたけれども、写真を撮る活動の中で、許可なく他人の写真や動画を撮らないといったことも併せて指導するということが考えられると例を記載しております。3年生以降は、総合的な学習の時間・情報の領域(仮称)の中で、また学びを深めていくといった系統性をイメージとして書いてございます。
事務局からは以上でございます。
【黒上主査】 どうもありがとうございました。
大変情報が多くて、皆さんも大変かも分かりませんが、情報の領域についての枠組み等、かなり具体的なイメージを事務局でつくっていただいたかなと思っております。
本日の議題に関しまして、御意見がありましたら御発言いただきたいと思いますが、今日のフォーカスは、小学校における情報活用能力の育成についてということでございますので、基本、小学校段階について御議論いただきたいと思います。
発言につきましては、私から1人ずつ指名させていただきますが、大変多数の方に御出席いただいておりますので、できるだけ多くの委員に御意見をいただくという観点から、大お一人の発言、2分程度にしていただけると幸いです。もし、時間の都合で御発言いただけなかった場合は、議事録掲載とさせていただきたいと思いますので、御発言いただく委員におかれましては、その点もお含みいただけますよう、お願いいたします。
御発言の際は、挙手ボタンを押していただいて、ミュートを解除してから御発言願います。発言が終わりましたら、再度、ミュートにしていただくように、お願いいたします。
それから、御発言の際には、資料のどのページに関する御意見、御質問であるかということを明言いただきますと幸いでございます。
それでは、皆さん、大量に御意見あると思いますけど、順番にお話しいただければと思います。
では、まず、木曽原委員、よろしくお願いいたします。
【木曽原委員】 ありがとうございます。木曽原でございます。
私からは、補足イメージにありました「ミニ探究ユニット」という考え方は非常にいいのではないかなと思っています。理由は大きく3つですけれども、1つ目は、既に触れられているスピードという側面で、独立して改変しやすくするというのは、私どもがこの議論を進めている間にも、多分、情報技術は変わっていくので、独立して変えやすくするというのはマストなのではないかなと思っています。
2つ目が質の向上という面ですけれども、情報技術の領域は、特に将来的に社会とか民間の支援を得たい領域かなと思っているんですけれども、民間企業さんと話をすると、どうやって教育をお手伝いしていいかよく分からないという意見をよくいただくので、独立したモジュールとして規格をある程度整えておくと支援のイメージがわきやすいだろうなということで、将来的に、様々な支援を受けやすくなって、カリキュラムの質の向上が図れるのではないかなと思っています。
最後に、発展性ですけれども、今回、小学校を論点にしていますが、ミニ探究ユニットというモジュールの考え方自体は、将来的に、より高度な情報技術のサポートというようなものも得やすくなって、中学校ですとか高校向けに、もっと高度化されたミニ探究ユニットというものが発展しやすくなるのではないかなと思いますので、コンセプトとしては非常にいい考え方なのではないかなと私は思っています。
以上でございます。
【黒上主査】 どうもありがとうございました。
では続きまして、三浦委員、よろしくお願いいたします。
【三浦委員】 羽村第一中学校長の三浦です。丁寧な説明ありがとうございました。中学校長の立場から、お話をさせていただきます。
資料の6ページになると思いますが、今回の小中高段階を通じた情報活用能力の体系的・抜本的な教育内容の充実を小学校段階の総合的な学習の時間の内容として、探究の領域と情報の領域を分けて整理し、情報の領域を探究の領域を支え、繋げる位置づけをしていることについては、高く評価をしたいと思います。
情報の領域は、現行の学習指導要領での課題の解決に必要な知識及び技能になると思いますが、探究の領域とは別に整理したことにより、各学校において定める目標等に関わらず、小学校卒業までに一定の情報活用能力を育成するための学習活動が進められ、受け入れる中学校としては、(仮称)情報技術科をはじめとする各教科等での学習活動が円滑に進められると考えています。
もう一つは、資料の28ページになると思いますが、小学校低学年段階でのコンピュータで文字を書くことについてです。キーボード入力は、アルファベットやローマ字を学ぶ3年生以降ということには一定の理解は示しますが、キーボードや操作に親しむという点から、1年生からタイピングゲーム等を活用して、文字の意味等の理解とは別に取り組むことを検討してもよいかと考えます。
私からは以上になります。
【黒上主査】 ありがとうございました。
それでは次、鎌田委員、よろしくお願いいたします。
【鎌田委員】 よろしくお願いします。神奈川県立横浜国際高校の鎌田です。高校の教科情報の立場から発言させていただきます。
まず、資料の9ページにあるように、情報の領域が基盤として探究を支える、この構成要素については、全面的に賛同いたします。高校情報が始まって、情報Ⅰが始まってから、やはり情報Ⅰの授業をする中で、どうしても情報技術そのものを学ぶことが目的となっていないか、手段の目的になっていないかということを留意しながら授業することが高校の情報Ⅰでも求められています。
具体的には、高校の情報Ⅰでは、問題の発見・解決のために情報や情報技術を適切かつ効果的に活用するとございますので、あくまでも問題解決のツールとして情報技術があると位置づけて情報Iが実施されているように、小学校の情報を学ぶ領域でも、このような構成でしていただきたいと思いますし、また、5ページの論点整理のポイントでも留意点がありますように、情報技術の学習自体が総合の目的であると誤解を受けないように、教材や研修コンテンツを制作して発信していくことが重要かなと思います。
もう1点は、8ページの環境整備の在り方についてですけど、コンテンツ等をつくっていくことは大賛成ですが、一度リリースしたものを継続して改善しながらアップデートし続けていただきたいと思います。高校情報の情報Iが始まった際に、文部科学省から、教員研修用教材と情報Ⅰと情報Ⅱの教員研修用教材をつくり、各都道府県で研修を実施しました。また、情報Ⅰが始まった直後に、文部科学省から情報Ⅰと情報Ⅱの授業動画と教材を作成して発信していますが、一定数で私も関わらせていただいて、いろいろな先生から助かったという御意見もいただいたのですが、一度リリースしたら止まったままになっていますが、資料で御指摘がありますように、情報の進展に伴う陳腐化を防ぐという記載がありますように、情報テクノロジーは陳腐化するものもございますので、やっていく中でコンテンツを改善していくということを継続的にアップデートを検討していただきたいと思います。
以上です。
【黒上主査】 どうもありがとうございました。
次、泰山委員、よろしくお願いいたします。
【泰山委員】 よろしくお願いします。中京大の泰山と申します。
特に、小学校における情報領域の指導について発言をさせていただきます。まず、前提として、今回整理いただいた簡単な文脈を設定しながら活用して学ぶというミニ探究と、探究で活用するということを前提とした情報ブロック取り出しの指導という整理、とても分かりやすい整理かなと思っています。
特に小学校においては、総合的な学習の時間に付加して指導ということになっておりますので、それが質の高い探究に繋がるということは前提としつつ、情報活用能力の抜本的な向上に向けて、中高にどう繋げるかという2つの視点をどう両立させるかという検討が重要であると考えています。
特に小学校段階においては、ブロックとして指導するというのが、これまでの総合的な学習の時間の指導の考え方とは少しずれる部分もあろうかとは思いますが、しかし、あえてブロックとして取り出して指導するということが重要だと思います。
特に総合においては、各学校において、どの段階で、どのような情報活用能力が指導されることが探究的な学びの充実に繋がるのかというのが学校ごとにやっていることが違うので、学校ごとにそれが異なることが考えられるということを前提とすると、このようにブロックとして取り出して指導するというような単位で整理しておくと、順序を調整しやすくなったりするという、それぞれの学校の状況に応じた柔軟な指導が可能になる、かつ、中高に繋がる体系的な情報活用能力の指導という意味で重要かなと思っています。
具体的に、どの段階で、どのような内容を指導していくのか、ミニ探究としてふさわしい部分はどこで、情報ブロックとしてふさわしい部分、指導の内容はどこかというのは、今後、具体的に検討が進められると思いますけれども、このように、ミニ探究と情報ブロック、そして、今まで行われてきた探究という3つのレイヤーで整理をしておく、それが総合に関連づけるという整理で指導を検討していくということについては全面的に賛成いたします。
以上になります。
【黒上主査】 どうもありがとうございました。
次は田中委員、よろしくお願いいたします。
【田中委員】 NPO法人Waffleの田中沙弥果です。
1点目に、ページ6のところで、「広範な事象を多様な角度から俯瞰して捉え、実社会や実生活の文脈や自己の生き方と関連づけて問い続ける」という現行学習指導要領の探究の見方・考え方をベースにするとのことですが、情報社会の要素や情報社会で生き抜く力の要素を入れる必要があると思います。
2点目に、探究ユニットについてなんですけれども、情報収集、自己表現で終わってしまっていて、情報技術を活用して課題解決するという位置づけがないのが問題だと感じています。本来は、探究の学習では、課題設定、プロダクト作成を学ぶエンジニアリングデザインプロセスを目指してほしいですが、全てのユニットにそのプロセスを入れるのが難しい場合には、例えば、3学期に情報技術を活用して課題解決する内容を入れるなどは考えられないでしょうか。そのような活動がないと、情報・技術ワーキンググループで議論しているような、特に中高のデジタルものづくりに繋がりません。この点、ほかの委員の皆様の御意見もお伺いしたいです。
最後に、何回も言いますが、全体的に情報技術をただ利用するだけの視点に留まっていて、つくり手だったり、価値創造者を育成する要素が全く見えていないことは非常に残念に感じています。
以上です。
【黒上主査】 どうもありがとうございました。
次は亀田委員ですね、よろしくお願いいたします。
【亀田委員】 能美市教育委員会、亀田です。どうぞよろしくお願いいたします。
2点、意見を申し上げます。
まず、1点目です。9ページ、10ページの情報ブロック、ミニ短期ユニットという学び方については、事務局の御提案に賛同いたします。
能美市の実践におきましても、育成された情報活用能力は、デジタル学習基盤の活用を通して、総合的な学習の時間における探究的な学びに大変有効であるとともに、各教科等の主体的、対話的で深い学びに繋がっていると感じております。
GIGAスクール構想でデジタル学習基盤が整備されたわけですが、各教科等で端末を用いながら学ぶようになり、その中で、操作がおぼつかないとか、タイピングができないとか、調べ方がよく分からないとか、そのようなことでは学習が十分に進まないのではと思います。この観点からも、情報の領域、箇所は重要だと考えます。また、ミニ探究のイメージとして事例が示されているのも、学校現場にとっては大変心強いものと思います。
2点目です。29ページです。低学年でローマ字入力を体験することについて、これも事務局の御提案に賛同いたします。
本市の1・2年生においても、端末で書く際には、ローマ字入力のタイピングにチャレンジする子がたくさんおりまして、その理由として、上級生や大人のように両手を使ったタイピングに憧れていたり、多くの文字を書くことができるから早く書くことができると聞いております。その憧れや意欲をとめないでおこうと、担任がタイピング用にローマ字表を渡し、手書き入力か、タイピング入力かは、子供自身が自分で決めているという状態です。
2年生のある学級では、約9割の子供がローマ字入力タイピングを選んでいる実態もありまして、子供向けのタイピング練習サイトで、休み時間や家庭で練習し、かなり上達している子もいる状況です。よって、低学年でも自然に無理なく行えていることから、その後のタイピング能力の向上が自分の考えの表現や学びを深めることに繋がる点において、体験するということは非常に重要だと実感しているところであります。
以上であります。
【黒上主査】 ありがとうございました。
次、春日井委員、よろしくお願いいたします。
【春日井委員】 よろしくお願いします。城西大学の春日井です。
9ページ目をお願いします。小学校における総合的な学習の時間が2つの領域で構成され、更に、情報の領域では、ミニ探究ユニットと情報ブロックで構成される今回御提案いただいた方向性に期待しております。
そこで2点、意見があります。
1点目になりますが、情報ブロックについてのものです。情報技術に関する基礎的な内容を学ぶことと併せて、探究したことに関連させて、情報分野についても知識・技能や思考力、判断力、表現力の育成もされるような内容の検討を進めていただければと思っております。
また、小学校段階では、情報活用を楽しい、また使ってみたいと子供たちが思い、情報分野について好きになるような検討が進んでいくとよいと思っています。あわせて、学びの道具として情報・技術を捉えるだけでなく、学びの対象としても情報に興味を持つ子供たちが増えていくような検討をお願いしたいと思っております。
2点目になります。19ページから22ページの資料になります。コンテンツや外部との連携が多く検討されています。その一方で、学校で児童・生徒の指導に当たるのは学校の先生が中心になります。先生方の研修がロードマップに含まれていませんが、学校の核になる先生を増やして、実効性を高めていく必要があると思っています。先生方の負担軽減に配慮した上で、研修を行うことについても、今後、検討をお願いしたいと思っております。
以上になります。よろしくお願いします。
【黒上主査】 どうもありがとうございました。
次は安藤委員ですよね、よろしくお願いいたします。
【安藤委員】 広島工業大学の安藤です。よろしくお願いいたします。
ページで言いますと6ページ辺りですけれども、今回の御提案のような情報の領域が設定されること、大変いいことだなと私も考えております。これまでは、教科の学びをより確実にする必要とか、教科の指導とプログラミング的思考を強く関連づける授業設計が求められたので、プログラミング教育ということについては、現場教員にとって結構ハードルが高かったかなと思っています。特に、これまでプログラミングは探究的な活動と大変相性のいい事例もたくさん出ていますので、今回のような情報ブロックやミニ探究という案で、より展開しやすくなることが期待できるかなと考えております。
2点目は14ページ目です。14ページ目は、あくまでもイメージということでの御説明ということを承知の上ですけれども、こういったロボットを動かすというような事例が挙げられているということも大切なことだなと思っています。実際に現実世界で動作させるプログラミングの活動というのは、画面の中でのプログラミングと対比させて、フィジカルな空間を理解できますので、両方大切にしたいなというところです。これについても、特に探究の中で取り組んでいる学校が全国にありますので、そうした実践が紹介されていくといいかなと考えております。
以上2点です。ありがとうございました。
【黒上主査】 どうもありがとうございました。
次は望月委員、よろしくお願いいたします。
【望月委員】 お願いします。春日井市立中央台小学校の望月です。
事務局からの提案に賛成です。10ページをお願いします。先日行われた本市の研究開発学校の発表会では、多くの参加者から、子供たちが探究のサイクルを意識して活動しており、根拠をもって自分の考えを伝えられるようになっているという評価をいただいています。本市の情報の時間の取組の効果について話します。例えば、情報の時間でスライドを作成して、スライドを使って発表するといったことを学びます。資料1の10ページでいうと、ミニ探究ユニットのイメージだと思います。発表のために効果的なスライドはどんなものか、文字数や文字の大きさはどうか、写真はどんなアングルがよいかなど学んでいきます。また、発表の仕方についても、スライドを指し示したり、ジェスチャーを入れたりと学んでいきます。このような学習を、例えば「宝物を紹介しよう」というような題材で探究の流れを意識して進めていきます。こういうことを学んでいると、総合的な学習の時間でいちいち説明しなくても、すぐに活用に入ることができ、探究したい内容に集中することができます。出川小の子供たちは、総合的な学習の時間の中で、調査した結果を分かりやすい図や表に表すとか、大事なことを画面に大きく示して見やすくするといったようなことが自然にできるようになりました。発表し合う際も、細かい指示を出さなくても、スライドを使って効果的に話せます。更に、探究の流れを意識して個人探究をしていくことも可能になりました。また、先生たちも、子供たちがどんなことができるのかを知っているので、安心して子供たちに任せることができます。全国学力調査の児童質問調査でも、「総合的な学習の時間では、自分で課題を立てて、情報を集め整理して、調べたことを発表するなどの学習活動が取り組んでいますか」という質問に、出川小では、令和4年度は、「当てはまる」「どちらかといえば、当てはまる」が65%程度でしたが、令和7年度は90%を超えました。
以上となります。
【黒上主査】 どうもありがとうございます。
そうしましたら、次、佐藤委員、お願いいたします。
【佐藤委員】 よろしくお願いいたします。生活、総合的な学習・探究ワーキングの佐藤でございます。
探究の領域を支える情報の領域にミニ探究と情報ブロックを配置して、情報の領域がより豊かな探究活動となるために、それから、各教科を支える学習の基盤となるという整理になっていると思いまして、この整理に賛同いたします。
特に総合的な学習の時間だけではなくて、情報ブロックによって各教科の学習の基盤として機能する配列というのは、大臣諮問で示されている情報活用能力の抜本的向上に寄与するものであると考えております。双方のワーキングの考えが加味された御提案であったとお察ししております。
2点、申し上げます。
まず、1点目でございます。情報ブロックで、情報技術の適切な取扱いや特性の理解を含む活用の知識・技能、これを確実に身につけ、ミニ探究で使う場面を何度も経験していく、こうした習得や発揮、自動化、転移、こうした循環を情報の領域や各教科等を通して何度も体験しておけば、探究活動や各教科では、指示・説明抜きで発揮されて、スムーズに学習が進んでいくと考えております。これは今ほど望月委員がおっしゃったことと通ずるところでございます。こうしたことが総合の質を下げるどころか、無駄を省いて、むしろ探究の密度や精度を上げるための付加であると僕は捉えております。
2点目でございます。そうしたことの具体として、情報と聞くと、操作とかICTだけのイメージをされてしまう方が多いのかなと僕は考えているのですけれども、例えば情報の調べ方というところにフォーカスしたときに、これをきちんと教えること自体が学習内容であるという点を明確に示していく必要があるのかなと捉えております。
具体的に申し上げれば、様々なメディアの具体的な調べ方であったり、ファクトチェックや引用の管理や作法や法律、それから生成AIの活用や検証、そういったことが言われるわけですけれども、こうしたことは総合でも、各教科でも、いつでも活用されて、発揮されて、機能することによって、子供たちの思考、判断、表現の質を底上げするのかなと捉えております。
そのカリキュラムマネジメントとしては、外部人材の活用、先ほどもお話がありましたけど、そういった観点であったり、学校の実情に応じたりした様々な運用が考えられると僕は捉えております。授業交換などの形で、情報の領域を専科的に運用していくということも選択として考えておくことで、各自治体や学校ごとに柔軟な指導体制を確保できるようになっていくのかなと捉えております。
まとめますと、情報の領域は付加とされておりますので、情報の基盤が堅牢になるほど、総合探究と各教科は太くなると考えているところでございます。
以上となります。よろしくお願いいたします。
【黒上主査】 ありがとうございました。
そうしましたら、次、山本委員、お願いします。
【山本委員】 横浜国大付属横浜小学校の校長の山本です。
小学校の情報の領域から、実際に教員が授業をやる立場に立って、2点お話しさせていただければと思います。
まず一つは、今回、情報の資質能力の活用、適切な取扱い、特性の理解ということでまとめていただき、ミニ探究ユニットなどを示していただいたことは、実際に授業を行う際に、非常に効果的かと思っています。ただ、その活用の中で、今もお話があったのですけれども、スキル向上といったことだけではなくて、例えば、ICTによって、多くの情報を収集したり、配信したりすることができるとか、距離の制限なく瞬時に繋がるとか、情報や記録などを再現したり、また、蓄積したりすることができるとか、情報を使うことで探究を更に深めるためにこれが非常に効果的だという観点をぜひ、配慮事項なのか、活用のところなのか、しっかりと示していただきながら、探究を深めていくという視点を大事にしていただければと思っています。
2点目は、10ページ、11ページのところで、実際にこれを行っていくときに、ミニ探究ユニットのほうが取り組みやすい学校もあると思いますけれども、1年間の学びのプロセスの中で、11ページのように、子供の実態または教師の経験の中で教師が選択できると、適切な場面に応じて情報の領域を扱うことができるほうが好ましいというような学校もあると思います。ぜひ、今後、様々な活用事例を集めながら、教員が選べるような柔軟なカリキュラムに繋がるような選択ができるようにしていただければと思っています。
以上です。
【黒上主査】 ありがとうございました。
発言が少し情報の方々に偏っていましたので、伊藤委員、お話しいただけますかね。
【伊藤委員】 小学校長の立場から、2点、申し上げたいと思います。
まず、9ページから11ページについてです。9ページは、総合的な学習の時間を2領域で構成することと、この2領域の関係性が非常に視覚的に理解しやすく示されているなと思いました。情報の領域の学びを基盤として、探究的な学びの一層の充実を図っていくというメッセージを端的に現場に届けられるのではないかなと思いました。
10ページ、11ページで、新たな総合の指導計画の工夫例が示されていますけれども、特に10ページは、9ページの考え方がストレートに表現されていて、情報と探究の学習内容や時間を担保する上でも、多くの学校が選択しやすい例だなと感じました。また、探究の領域の前に、情報の領域でミニ探究ユニットの授業を行うことは、子供のみならず、総合の指導経験が浅い教員にとっても、探究のプロセスを体験的に学ぶ機会になると思います。
一方、11ページですけれども、ここは既に総合や情報の実践を組織的に十分深めている学校や、10ページの段階から発展・移行する際の選択肢になり得る例ではないかなと思いました。学校の状況は非常に多様かつ変化するものなので、先ほどの意見にもありましたように、選択ですとかアレンジの幅があるのは大切なことだなと感じます。
次に、30ページをお願いします。低学年から段階的に情報活用能力を育成することの必要性は、現場としても非常に感じています。したがって、この表にあるように、低学年をデジタルに体験的に慣れ親しむ段階として、発達段階を踏まえた学習活動を展開することに賛同いたします。
その上で、体験的に慣れ親しむという学習の在り方としては、各教科の目標達成に向けた学習の中で、子供が必然性を持って端末を活用し、そのことを通してデジタルのよさを体感する、また、その機能や特性を体験的に理解するといった子供の文脈を主軸にした学びの姿であってほしいなと願います。
私からは以上になります。
【黒上主査】 ありがとうございました。
そうしましたら、もう1人、廣瀬委員、総合からお願いいたしたいと思います。よろしくお願いします。
【廣瀬委員】 笛吹高等学校の廣瀬です。
私からは、3点お話しいたします。
まず、2ページ、探究と情報の大幅な改善についてです。本校は、研究開発学校として、過去3年間、探究のプロセスに情報のコンテンツをどのように融合させると両者にとって効果的か、試行を重ねてまいりました。探究と情報の親和性は非常に高く、情報に関する知識を習得し、それを活用した上で、発表や振り返りの場でフィードバックを得る、この一連の過程により、探究の高度化と情報分野の知識習得、活用の双方に効果が見られています。発達段階が異なる事例ではありますが、情報が探究の基盤となり、融合していくことは、大変有効だと考えます。今回御提案いただきました枠組みを具現化することで、子供たちの学びは、更に豊かになると感じました。
次に、9ページ、探究プロセスと情報の組合せ方です。本校が試行錯誤してきたのは、探究プロセスの中に情報をどのように組み合わせるかという点です。ユニット化したり、短い探究サイクルを繋げたりと工夫してまいりました。今回この御提案で示されました情報ブロック、情報の知識を習得する場面と、ミニ探究ユニット、情報の知識を活用し、探究プロセスを回す場面というのは非常に重要だと実感しております。両者をバランスよく指導することは理にかなっていると感じ、配置については、年度当初の実施が、情報が探究の基盤としての機能を果たせると考えますが、各学校での検討も必要かと思います。
3点目は、8ページ、現場の負担軽減と国のサポートについてです。小学校の先生方にとって、総合的な学習の時間に新たな内容が加わることで負担増が懸念されます。本日、ミニ探究ユニットなどのイメージが示され、安心感は得られましたが、これまで授業してこなかった分野が入ることについては、やはり、国によるサポートが先生方の安心に繋がると考えます。本校でも、指導資料を細かく作成したり、学年7クラスを集めて専門性の高い教員や外部講師の講演を開催したり、10分程度のビデオ教材を作成して、授業担当が進行するなど、様々な工夫を試みました。ビデオは、一気に視聴するクラスもあれば、途中で止めて説明するクラスもあり、子供たちの状況に応じた授業展開が可能でした。こうした工夫により、授業担当が子供たちに合わせて進めることができ、授業に専念でき、負担も軽減されます。ぜひ、本当に質の高い教材の作成、環境整備をお願いしたいと考えます。
以上です。
【黒上主査】 ありがとうございました。
そうしましたら、次、萩谷委員、お願いいたします。
【萩谷主査代理】 多くの委員が既に御発言されておられますように、ミニ探究ユニットと情報ブロックによって、情報の領域を具体化することは大いに賛成です。幾つかコメントです。
ミニ探究ユニットは期間が限定されていますが、できる限り本格的な探究学習に近づけることが重要で、特に最初のステップである課題の設定を上手に支援するような工夫が求められると思います。また、ミニ探究ユニットの内容を発展させて探究の領域のテーマとするなど、ミニ探究ユニットと探究の領域を関連づけることも重要と考えています。ミニ探究ユニットと情報ブロックについては、それぞれが育成する知識、技能を整理して、小学校で育成することが期待される情報活用能力を網羅的にカバーするように、各学校でミニ探究ユニットと情報ブロックを適切に選択できるような仕組みを整備すべきと考えています。なお、ミニ探究ユニットと情報ブロックのいずれにおいても、教師への支援が重要であることは言うまでもなく、私、情報処理学会から来ていますけれども、学会としても、教材の開発などに協力させていただけますとありがたいです。
以上です。
【黒上主査】 どうもありがとうございました。
続いて、福田委員、よろしくお願いします。
【福田委員】 東京都立小平西高等学校の福田です。よろしくお願いいたします。
多くの委員の先生方が御発言されているとおり、総合の時間に情報ブロックとして、情報が明示されて置かれていくことは、情報に対する意識が育成されると思いますので、強く賛同いたします。
その上で、まず、2ページになると思うのですが、総合に付加される情報の領域が、論点整理も小中学校との系統性を踏まえてとありますので、情報活用能力の小学校、中学校、高等学校の系統性について、4ページになると思いますが、プログラミングですとか、デザインですとか、それぞれの内容が体験でしっかり取り組まれていくことを表現されていくことを期待しております。
次に、10ページ、11ページの情報ブロック、ミニ探究ユニットですが、こちらについても、大変よく検討されている内容だなと思いました。特に探究のプロセスの中で、デジタルが便利であるとか、面白いであるとか、楽しく体験したり、また、デジタルがどのように思考の助けになっていくかなど、使ってみて考えたりすることで、情報の効果を理解して、更に実感を伴って理解していくこと、また、情報を好きになっていくことが進んでいくと思います。そして、主体的に使っていこうとする児童生徒を育てることに繋がっていくと思います。ですので、情報の領域が各学年の1年間の総合の中で、学校の状況に応じてですけれども、溶け込んでいくような配置になっていくと、更に情報の領域の効果が高まっていくのではないかと思いました。
次、19ページでございますけれども、教員の働き方改革を考えたときに、外部機関や外部人材の力を借りること、ぜひ、推進していただければと思います。そこで大切になることは、内容や進め方など、そういうことを教員が打合せしていくと思うのですけれども、そのときには、やはり内部にいる教員の指導力も重要になると思います。また、昨年まで行政で教員研修を担当しておりましたが、そのときには、特にデジタル活用の研修については、やはり、子供と教員が同じように主体的に体験的に学ぶこととしたことで、効果があったと実感しているところです。ですので、そのためにも、例えば環境整備ですとか機会の創出、そこについて、ぜひサポートいただければと思います。
私からは以上です。
【黒上主査】 ありがとうございました。
次、白井委員、よろしくお願いいたします。
【白井委員】 大阪大学の白井です。
御説明ありがとうございました。3点コメントさせていただきます。
まず、資料9枚目をお願いいたします。資料9枚目に示された領域の構成ですけれども、探究的な学びの特性が十分発揮されるように配慮しつつ、情報活用能力の育成も図る構成になっており、大きな方向性に私も賛成いたします。
また、資料12ページから18ページに示された授業例につきましては、先生方に具体的な指導内容のイメージを持っていただくためにも整備いただくことに賛成です。こうした授業例については、社会の変化や技術動向、教育実践の状況なども踏まえて、適宜更新されるものと理解しています。そのため、授業例の資料には、探究的な学習の目標を達成するために育成が期待されている情報活用能力について、資料26ページよりは、もう少し具体化したものを併記していただいてもよいように思いました。そうすることで、特にミニ探究ユニットについては、環境の題材自体は、各学校、また、児童の興味・関心に合わせて調整しやすくなるように思いました。また、中学校との接続という観点でも、小学校段階での学習内容がある程度、把握しやすくなるように思います。
次に2点目ですけれども、資料28ページをお願いいたします。小学校低学年段階における情報活用能力の育成についてですが、デジタル学習基盤の効果的な活用の前提となる基本的な操作を中心に、発達段階を踏まえた学習活動を実施するという方向性に、こちらも賛成いたします。
特に小学校低学年は基礎学力を育む重要な時期ですので、発達段階、また、各教科での学習状況に十分配慮しつつ、3年生以降の探究的な学びへと繋がる学習活動として、引き続き、調整を進めていただきたいです。
最後に3点目ですけれども、この方向性を実現するためにも、現場の先生方への支援体制が重要ですので、ぜひ、資料19ページから22ページにお示しいただいています教材や研修などの充実化に向けて、引き続き、検討をお願いしたいです。
以上です。ありがとうございました。
【黒上主査】 ありがとうございました。
ここで少し、まず、久野代理からの御発言いただけますでしょうか。
【久野主査代理】 生活、総合ワーキンググループ主査代理の久野と申します。
まず、結論から申し上げると、今回提示された具体的論点について、とても明快で納得感のあるものになっているなと感じています。情報・技術ワーキンググループの検討の成果が非常におありかと思っています。
6ページから8ページの具体的論点から、2つの点について述べさせていただきます。
1つ目は、6ページ目の探究の領域と情報の領域から総合的な学習を構成するという、このことについてです。従来から行ってきた探究の学びを、再度バージョンアップして、質の高い探究の学びに高めていくために、やはり、デジタルの力というのは、かなり有効だと考えています。論点に示されているような整備、それから構造化された情報の領域は、探究の学びを強める力になるものと感じています。このことは単に従来の探究の学びがデジタルによってサポートされるというだけではなくて、6ページの下の注のところにありますように、情報の領域をきっかけに、児童、また、指導される先生にとっても、デジタル教育やSTEAM教育に対する親しみが生まれて、探究のテーマが多様化していくように、そういうことに繋がるのではないかと考えています。
2つ目は、ミニ探究ユニットと情報ブロックについてです。多くの小学校の先生方や基本的立場の先生方にとって、独力で探究の学びと情報の技術を統合することは、簡単なことではないと考えています。例示された2つのプログラムを拝見して、幾つか長所があるなと感じています。例えば、この両者の役割と機能が非常にはっきりしていて、目的がフォーカスしやすいこと。それから、情報活用能力3つの要素が関連して示されていること。それから、その3つの順序性ですね。それから、従来のプログラミング教育の経験や知見を生かすことができること。また、各学校単位でも、教育委員会単位でも、開発や導入することが可能であること。こういうところの長所があるかと思っています。特にミニ探究ユニットでは、各小単元が探究のプロセスで構成されていまして、4年間を通じて、繰り返し探究的に学ぶ機会、経験になっているかと思います。
最後に、論点整理の2ページ目の全体イメージの図などにもありますように、情報活用能力は各教科の基盤ともなっている、この辺が指摘されています。この点から、情報の領域は、総合の探究のプロセスの中での活用はもちろんのこと、総合的な学習の時間と教科等々を関連させて横断的に学習を進める、その両者のつなぎのような役割を果たす面でも有益ではないかなと考えています。
以上です。どうもありがとうございました。
【黒上主査】 どうもありがとうございました。
そうしましたら、次、堀田博史委員からお願いいたします。
【堀田(博)委員】 よろしくお願いします。
情報活用能力の着実な育成と質の高い探究的な学びを実現するために、探究の領域と情報の領域に分けることの提案に、非常に賛同します。
情報の領域の情報ブロックで、情報技術に関する基礎的な内容を徹底的に学ぶ、そして、その学んだものがミニ探究のユニットで発揮されるところが非常に大切だと思います。9ページのところになるかと思います。ミニ探究のユニットというのが、小学校の学習指導要領の総則の解説の今後の整理イメージのところにも書かれていますように、初発の思考がしっかりと子供たちの中にイメージできるようなミニ探究ユニットにするべきではないか、初発の思考や行動を起こす力と書かれているのですが、僕は非常に初発の思考が大切だと考えています。
私から1点、低学年の情報活用能力についてなんですが、低学年の情報活用能力が、24ページの図でいきますと、中学年以降、総合的な学習の時間で情報の領域ができるということが明示されることで、情報活用能力は、低学年では教科書に写真を撮るとかが書かれているわけなのですけれども、僕は25ページの低学年の情報活用能力育成も、情報の領域のような書き方、要は情報ブロックとミニ探究ユニットのような、9ページに示されているような書き方で、具体的に情報ブロックでは、低学年では、こういうことをしましょう。そして、ミニ探究のユニットではこういうことをしましょうみたいな例示がないと、低学年では情報活用能力育成をしなくてもいいのではないのという捉えになる可能性があると思っています。カメラで写真を撮るとかということはあったとしても、結局、3年生からやればいいのではないかみたいな捉えになってくると現状そういうふうにも感じています。ですから、情報の領域という言い方はよくないか分かりませんが、低学年にも合、情報活用能力育成の中に、情報ブロック、ミニ探究ニットのようなものが必要かなと思います。
幼児教育の中でも探究のプロセスは経験されていますし、令和7年10月22日の幼児教育のワーキング部会の中にも、直接的、具体的な体験の充実を図る道具としてのICTの活用、環境を通して行う教育の環境にデジタル環境を含めるということが明確になるとも言われていますので、幼児教育とか低学年での情報活用能力育成、そして、特に情報技術に関する基礎的な内容、ミニ探究での学びがスパイラルに育成、発揮されて繰り返されること、そのサイクルをやはり明示していく必要性があって、小学校の低学年、生活科で一旦それがゼロリセットされてしまって、また、3年生からゼロスタートみたいな形にならないようなに期待しています。
以上です。
【黒上主査】 ありがとうございます。
そうしましたら、次、大谷委員、よろしくお願いいたします。
【大谷委員】 おはようございます。東京学芸大学の大谷と申します。
私からは、情報活用能力育成と総合的な学習の時間との接続に関する意見を述べさせていただきます。
私の専門が技術とかSTEAM教育ですので、14ページの「プログラムでオリジナルロボットをつくろう」という、私の専門に近いミニ探究ユニットの例示に沿って、意見を述べさせていただきたいと思います。
青色の情報技術の特性の理解の部分はいいのですが、ピンク色の情報技術の活用のところです。このスライドでいくと、スライド自身がピンク色になっていますが、もう少し、ピンク色の説明の部分を丁寧に、内容を補足してもいいのではないかという意見です。活用の点については、例えば左側の課題の設定にあるコンピュータはプログラムどおりに動くことに気づくのであれば、ここで動くことに気づくという特性の理解の中で、ピンク色の知識・技能の内容に示されている情報技術の適切な操作を身につけることが重要になります。そのためには、このページの特性の理解の内容と、ピンク色で示した知識及び技能の内容をつなぐスライドをもう一枚増やして整理していただくことによって、どのようにミニ探究ユニットによる、私は「素振り練習」と呼んでもいいのかなと思うんですけれども、素振り練習を現場の先生が実践すればいいのかというのが、しっかり理解できるのかと思いました。
また、このミニ探究ユニットの素振り練習をどうやるかをしっかり示すことによって、総合的な学習の時間全体における探究がより深まる実践になる基礎固めになるのではないかということを述べさせていただきます。
私からは以上です。
【黒上主査】 ありがとうございました。
続きまして、鈴木委員、お願いします。
【鈴木委員】 ジャーナリストで、フジテレビ解説委員の鈴木款と申します。
私、現在、小学生から大学生、社会人まで幅広い年代にメディアリテラシー教育を行っていまして、今日は生活・総合的な学習の時間ワーキンググループの委員の方もいらっしゃいますので、まず、子供たちを取り巻くメディア、ネット教育の状況について、認識を共有できればと思っています。
今、若い世代を中心に、SNSや動画サイトがオールドメディアの利用時間を大きく上回る中で、フェイクニュースやフィルターバブル、エコーチェンバーなど、本当に子供の命と安全、民主主義の基盤を揺るがしかねない問題が急速に深刻化していると認識しています。フェイクニュースに遭遇する確率というのは、交通事故や今問題になっている熊の被害に遭う確率をはるかに超えています。
しかし、総務省の調査でも明らかなように、日本は情報リスクの認知というのが主要国の中で突出して低く、教育・社会システム全体が、この変化にまだ十分に対応できているとは言い難いと思います。特に小学校低学年については、こども家庭庁によると、ネットの利用率は9割に達しています。今の子供というのは、幼児期から動画視聴などネット環境に触れるのが当たり前になっているにもかかわらず、体系的なメディアリテラシーの教育というのは整っていないのが現状です。
なので、資料の30ページなのですが、小学校の低学年の情報活用能力の育成で大切なのは、確かに基本的な操作というのはもちろんですけれど、更にメディアリテラシーを子供たちをリスクから身を守る安全教育と位置づけること。特にネットに氾濫する情報に対して、これは本当なのか、誰が言っているのか、なぜそう見えるのかという問いを持つ力をつけること、つまり、クリティカルシンキングを身につけさせることが必要だと思います。それは子供たちがネット社会で生き抜くための力で、低学年から身につけさせることが必要だと思います。
したがって、資料の17ページ、18ページ、「情報ブロック」のイメージにある、例えば情報の見分け方ですとかSNSの影響の内容については、高学年では明らかに遅過ぎると思います。
更に25ページですが、情報活用能力の構成要素のうち、丸2の適切な取扱い、丸3の特性の理解というのは、やはり安全・人権教育として再定義することが必要で、リスク理解を教育の中心としないと、子供たちがリスクにさらされ続けることになるのではないかと思っています。なので、総合の時間に情報の領域を統合する前に、情報技術の基礎を教える枠組みの確立というのが必要ではないかと思います。
そして最後ですが、早期からのメディアリテラシー教育というのは、学習領域だけではなく、次の世代の命の安全と民主主義を確保するためのもので、そのために必要なのが、小学校低学年からクリティカルシンキングを身につけることだと私は強く提言して、終わりにしたいと思います。
ありがとうございました。
【黒上主査】 どうもありがとうございました。
そうしましたら、次は細田委員、お願いいたします。
聞こえないね。
では、酒井委員、先にお願いいたします。
【酒井委員】 失礼します。立命館宇治の酒井です。生活・総合の委員をさせていただいています。
事務局からの提案には基本的には賛成という立場で、3点申し上げます。
第一に、学習指導要領実施調査にもありますが、小学校においては、10年以上前からICTが高い割合で活用されています。もちろん、指導の差、使い方の課題はありますが、既に一定活用されているという現状を踏まえた議論が必要だと思っています。ですので、この間議論されていますとおり、ツールで探究的な学びを支え、学びを駆動することに焦点を当てることが重要だと考えています。その点で、提案の中にあるミニ探究ユニットのような形で進めていくと、児童にも教員にも意図が伝わりやすいと感じました。
2点目が教材の整備についてです。本当に大事なことだと思います。先ほど鈴木委員からもありましたが、技術は日々進化し、更に児童は学校外でもICTを勝手に使います。一方、現場では特に、最新の状況を踏まえた適切な取扱いですとか、情報リテラシー、メディアリテラシーの教材をつくることは難しいです。ぜひ、ここにこそ、最新の知見を生かした教材を共有していただき、それを全国に共有できれば、指導の底上げに繋がるのではないかと思っています。教員による教材コンテストみたいなものがあれば、そこで意欲的な教員が評価されると、現場にも活気が生まれるかもしれないとも思いました。
最後に3点目になります。これは中高現場から見た目線ではありますが、小学校から一貫して情報活用能力を育てることで、中高での探究の質が高まるだろうということを感じています。小さな探究のサイクルをICTも使いながら回していく経験の積み重ねが、高校で自己の在り方、生き方へと繋がる課題設定の力に繋がっていくことを期待したいと思っています。
以上です。ありがとうございました。
【黒上主査】 どうもありがとうございました。
では次、井手委員、お願いします。
【井手委員】 よろしくお願いします。愛知県立旭丘高校の井手です。
まず、10ページにあります小学校の総合的な学習の時間を探究の領域、情報の領域に分けることに賛同いたします。
学習内容を小さな探究ユニットで構成することで、学校や教員、そして児童一人一人の実情に合わせて柔軟にカスタマイズできる点で、非常に合理的な取組だと考えます。一方で、私が最も懸念するのは、現場の先生方への負担の増加です。総合的な学習の時間を軸とした新しいカリキュラムの設計や教材研究、特に情報ブロックの準備については、これまで以上に多くの時間と労力が必要になることが容易に想像されます。そのためにも、19ページにありますように、教材や指導案の充実だけではなく、教育委員会や自治体による十分な研修機会の提供や定期的な指導助言はもちろんのこと、現場を支える仕組みについても、従来の方法の踏襲にとどまらない抜本的な向上が不可欠だと強く感じております。小学校の総合的な学習の時間の改革が理念の提示だけで終わらず、現場で実際に機能する仕組みとして根づくためには、今後の制度設計における丁寧な支援と継続的なフォローアップが求められるかと思います。こうした支援体制が整えば、探究と情報の両面をバランスよく育む学びが探究活動において効果的に実現し、中学校への円滑な接続にも繋がると考えております。
以上です。
【黒上主査】 ありがとうございます。
そうしましたら、再度、細田委員、よろしくお願いいたします。
【細田委員】 申し訳ございません。東北大学の細田です。どうぞよろしくお願いいたします。
まず、6ページ、小学校総合に情報の領域を付加することについてでございます。探究学習において、情報活用能力は重要な基盤であり、2領域で構成することに強く賛同いたします。
一方で、デジタル機器の早期利用に対する懸念も聞かれておりますが、現時点で情報機器の利用が子供の脳の発達に明確に悪影響を及ぼすというエビデンスは限定的でございます。近年のレビュー研究によれば、デジタルメディアの利用の児童への影響というのは、肯定的な報告と否定的な報告、両方が混在しておりまして、結論は一貫しておりません。長期的な脳の発達への影響についても明確な結論は得られておらず、現時点では、専門家は、慎重かつ中立的な立場で挑むべきだということが論文上でも記載されております。
一方で、9ページにございますように、探究の基盤として、幼児期、児童期からミニユニットのような単位で情報活用能力を段階的、対外的に学んで、繰り返し達成感を積み重ねるというようなことは、脳の遂行機能、自己制御の発達を促す可能性というのは十分にあるということが近年の研究でも示されております。したがって、小学校の段階から、こうした情報活用の学習機会を計画的に設けることは、スキルの獲得にとどまらず、子供たちの認知機能及び非認知機能の発達にも寄与し得る、非常にすばらしい取組ではないかと考えております。
論点整理でも、情報技術の学習自体が総合の目的であると誤解を受けないようにと配慮しつつ、探究の特質が十分に発揮されるように、情報の領域を位置づけるべきとされておりますが、重要なのは、情報活用と探究、それぞれの利点を相互に高めあうような設計が求められるのではないかと考えております。その意味で、探究的な学びと一体的、重点的に指導することで、探究と情報活用の着実な育成を両立させるようなカリキュラムが設計されるのではないかと考えておりまして、その一つとして、ミニ探究ユニットと情報ブロックによる探究活動の基盤づくりというのは非常に合理的なのではないかなと考えているところでございます。
以上です。
【黒上主査】 ありがとうございました。
では、水川委員、よろしくお願いいたします。
【水川委員】 よろしくお願いします。水川です。私、生活・総合ワーキンググループの委員で、それから教育長をやっておりますので、公教育の立場から、少し意見を述べたいと思っています。
1つは、探究の質を高める情報との関係づくりを進めたいということです。生活・総合とも数十年の歴史があって、学校教育には根づいてきています。課題は、その探究の質だなと思っています。2ページのところにありますように、結局、生活・総合共にリアルな学びと自分なりの手応え、つまり、納得解をモットーとしているはずなのだけれども、単調な体験とかバーチャルな結論づけの域を超えない実験も散見されます。私は、これが質が高まらない理由だなと考えています。探究はリアルに始まり、体験と問いの、そして連続にその意味があるので、今回、総合に情報の領域が入ることで、一層、バーチャルかつ技術的な情報操作による結論づけがされることがないようにしたいなと思っています。逆に、情報活用能力を育成することによって、体験と問いが連続し、その質がベストミックスな活用として一体的に高まることに期待したいなと思っています。
それから2点目は、質のよい情報こそが探究の質を高め、情報活用能力の高さが、逆に今度、探究に真実味を与えていくだろうということです。先ほど述べたように、総合はリアルを通して自分の生き方を見つめる学びなので、このリアルな体験は事実認識の過程で起きる問題や課題の解決の過程で、質の高い情報と、その処理、活用能力が求められることになると思っています。子供たちは体験を通して生じる問題や課題を追究するために、よりよい情報を探し、目的にフィットする情報を選択し、加工して、まとめていきます。よって、単に情報活用能力をリテラシーとかモラルを求める学びに陥らせないということが必要であるなと思っています。デジタルとリアルのバランスをとりながら進めることが肝要だと思っています。これは全体に関する考えです。
今度、9ページのところでございますが、情報の領域が基盤として支えるという形でございます。これはこれで異論はないのですが、探究の過程で情報を必然的に求めるほうが、子供にとっては実は本質的で、基盤として支えるというだけでなく、双方向の相互補完とか、往還といったような、例えば教科と総合の関係のような信頼できるパートナーとしての相互補完の関係で描いたほうが実は分かりやすいのかなという思いも少しあります。
ですから、10ページや11ページにブロックとか探究ユニットを行う場合もありますが、現実には、学校によって、例えばグラフの活用は算数でもやりますし、社会でもやります。それから、健康の問題は学級活動でもやります。それから、もっと低学年にいけば、生活科の中で情報を積極的に、虫を採ったり、写真を撮ったり、保存したりということはあるので、使うとか、慣れるとか、活用するとかという段階で、実はこの組入れ方というのもいろいろあるので、私は柔軟にしなやかに取り入れるという考え方のほうがいいのではないのかなと思っています。
それから4点目は、情報活用能力の育成に関する文部科学省からの良質なコンテンツに期待したいということでございますが、情報活用能力を全ての学校でアベレージを上げるということを考えると、文部科学省からの情報提供にすごく期待したいなと思っています。情報機器の活用が苦手な教員もいますし、市でも研修はやりますが、手軽に使える操作とか、扱いとか、特性の理解とかというのは、実はローカリティーがないわけですから、文部科学省で積極的に有効なコンテンツをつくっていただきたいことと、それから、うちも市立の商業高校を持っているのですが、情報の先生からいつも言われるのは、コンピュータ関係の情報って、5年経ったら役に立ちませんと言われるんですよ。だから、これから告示されて、次10年の間に情報というのはどんどん更新されるので、そういった意味でも国の力をお借りしたいなというのが地方の教育行政にいる立場でございます。いずれにしても、総合的な学習の時間というのは子供にとっての探究の核となるので、その質が高まるということに期待したいなと思っています。
以上です。
【黒上主査】 どうもありがとうございました。
次は岸野委員、よろしくお願いいたします。
【岸野委員】 失礼いたします。福井大学の岸野と申します。生活・総合ワーキングの委員ですが、第1回に参加できず、大変失礼いたしました。
私は、幼児教育の質の向上や幼保小接続に関して、実践に関わりながら研究を進めております。
本日、大学の用務で、現在、エジプトから接続しておりまして、回線が大変不安定で、何度か今も落ちていますので、もし発言の途中で落ちてしまいましたら申し訳ありません。3点申し上げたいと思います。
1つは、ミニ探究ユニットについてです。やはり、この活動を通して、情報技術を活用した探究のプロセスを経験してみることで、探究の領域で、より的確に情報技術を活用して探究を深めるということに繋がるとよいと思います。具体的な単元も挙げてくださったことでイメージしやすくなったと思いますが、これらが単に、ごっこ遊び的に情報技術を活用する練習として行うことにとどまらず、先ほどもありましたが、例えば委員会活動等の特別活動や、また、様々な教科の学習等とも連動したりして、合科関連的に、総合的な学習の時間はもちろんのこと、様々な実際の生活や学習での探究を発展させることに繋がるとよいと私も思いました。
2点目は配置イメージについてです。今の1点目とも重なることですけれども、情報領域として押さえていくべき内容があることは十分理解しておりますが、独立して集中的に行う方法だけでなく、探究の領域を進めていく中で、探究をより深め、充実したものとなるように、情報ブロックやミニ探究ユニットを11ページのように通年の活動に適宜編み込んでいくという方法も、やはり重要ではないかと思います。こうしたカリキュラムマネジメントが、やはり極めて重要ではないかと思います。
最後、3点目に、低学年における情報活用能力の育成についてです。低学年においては、やはり身体性を大事に、直接的、具体的な体験を通して学ぶことが重要だと思います。あくまでもこうした体験を通した学びをより豊かにできるように、デジタルの活用を組み込んでいくということが求められると思います。また、ほかの委員もおっしゃっていましたが、今日、幼児教育においても、遊びの中で体験を豊かにするためにデジタルを活用するという取組は様々に行われつつありますので、そうした幼児教育での学びの連続性を踏まえるということも、やはり重要だと思います。
意見、以上です。ありがとうございました。
【黒上主査】 ありがとうございました。
次、山田委員、よろしくお願いいたします。
【山田委員】 失礼します。京都市教育委員会の山田です。中学校を担当している立場から、お話しさせていただきたいと思います。
前半で、三浦委員であったり、泰山委員も御指摘いただきましたけれども、小学校の学びをいかに中学校に引き継いでいくのかということについて関心を持っております。中学校全体としましては、総合的な学習の時間が小学校や高校よりもまだ十分進んでいないという状況の中で、総合的な学習の時間をどんどん活性化させていくという、これから大事な時期ではあるのですけれども、その中で、小学校の段階の学びがどんな風に中学校に生かされていくのかということで、一番懸念しているところは、中学校の技術の部分であります。技術の教員が各校1名、小規模校では1名いない、兼務で常時いないというような状況が考えられます。そういった情報の部分を専門に担う教員が常時学校にいない中で、総合的な学習の時間で情報活用能力の育成を図っていかなければいけないという心配があります。ですので、私としましては、小学校のいろいろなイメージがありますけれども、特に探究ユニットの部分で、どんな学びをしているのかというところ、そこについて、技術の教員ではない中学校の教員が理解できるものが必要なのかなと思っています。具体的な学習活動は示さないということで、イメージのみということで聞いておりますが、他教科の者が見ても、小学校でどんな学びをしているのか、どこまでできるようになっているのかということについて理解しておくことが大事なのかなと思っています。
中学校のほう、先ほど鈴木委員からもありましたけど、いろいろなメディアリテラシーに関する問題が起こっておりますので、情報というものについて、本当にどういったものなのかという概念的な理解を小学校のうちにしっかり進めていただいて、中学校に生かしていただければと思っております。
以上です。
【黒上主査】 ありがとうございます。
次は、森山委員、よろしくお願いします。
【森山主査代理】 失礼いたします。兵庫教育大学の森山でございます。情報・技術ワーキングの委員をさせていただいております。
先ほどからの各委員の皆様からの御発言にあるように、事務局の御提案、本当に大賛成ということで、非常に構造的で、分かりやすくて、いいなと思っております。
特に10ページになりますけれども、10ページのミニ探究ユニットの説明のところ、4年生の右側のほうにありますが、「ミニ探究ユニットで探究のプロセスを自覚的に経験することで」と書いてあります。この「自覚的に」というところが、情報活用能力にとっても、探究にとっても非常に大切で、いわゆるリアルを支えるデジタルの活用ということを具体化できるのではないかなということで期待をしております。
私からは1点、追加の検討のお願いといたしまして、指導体制の構築のところでございます。19ページをお願いいたします。教員間の連携ということで、中学校技術、高校情報の教員同士の連携強化という記述がございます。これ自身は非常にすばらしいことなので、ぜひ進めていければと思っておりますけれども、加えて、小中の教員間の連携をどう生み出すのかという仕掛けをつくっていくということが大切ではないかなと思っております。例えば、中学校の学区の単位で小中が連携できる工夫、その中で情報活用能力の育ち具合あるいは探究的な学びの深まり具合ということを小学校、中学校の教員が、子供たちの具体的な顔が見える関係の中で、連携を進めていきながら育んでいくことができればいいなと思います。特に地域では小学校と中学校が同じ校舎で学ぶといった学校が増えてきておりますし、義務教育学校というのもございます。小中の合同の研修会、あるいは小学生と中学生が情報活用能力の学びを交流していくということ、あるいは市町での小中合同の研究会等々、小中連携においては、いろいろな可能性がそこにはあるのではないかなと思いますので、そういった仕掛けづくりについて御検討いただけるとありがたいなと思いました。
以上でございます。
【黒上主査】 どうもありがとうございました。
次、小見委員、よろしくお願いいたします。
【小見委員】 ありがとうございます。NPO法人みらいずWorksの小見まいこです。
情報領域が付加されるということで、子供たちの探究の質が高まるということに期待したいと考えています。その上で、2点ございます。
1点目は、8ページの探究学習の過程のどこで機能するかを明示すると、「文脈を意識して学べるようにする」という記載がございましたが、子供たちの学びの文脈という部分は、ぜひ強調していただきたいです。生活や総合における学びの出発点は、子供たちの思いや姿であり、子供たち自身の関心や問いです。そのため、子供たちの関心や問いに即し、子供たちの学びの文脈の中で、情報活用能力を設計するという視点が重要であると考えています。
そこで、単元の配置イメージ例についてです。ほかの多くの委員の方もおっしゃっておられましたが、今の形だと10ページが主というような印象も受けやすいと思いました。10ページも11ページも並列にし、各校で選べたり、柔軟にカリキュラムをデザインできるようにするというのは必要だと考えています。例えば、先日拝見した小学校3年生の総合の授業では、手作りの砂を売ったり、体験したりするお店を地域に出店するという取組をしていました。その中で、地域ではどういった手作りのお店があるのかを調査したり、売値は幾らにしたらよいのかを分析したりする情報活用の活動が、子供たちの関心に基づいて行われていました。水川委員もおっしゃっておられましたが、デジタルだけではなく、リアルな市場調査のようなことも行われているわけで、情報をデジタルやバーチャルだけで捉えないということも必要だと考えています。このように、子供たちの学びの文脈の中で、リアルとデジタルの情報をミックスさせながら、情報を学ぶ意味や情報を活用する必然性も生まれてくることで、子供たちの探究が駆動していくと考えています。
2点目は、教員育成と教員養成についてです。教員の育成の話は先ほどありましたが、教員養成においても、情報の領域も含めて、総合学習をデザインできるように組み込んでいただきたいと考えております。地方の大学においては、経営の観点から、総合学習を指導できる教員が退職しても、補充しておらず、退職した教員が非常勤で担当しているという幾つかの大学を伺っています。情報の領域も含めて、総合学習をデザインできる教員養成も、教員養成部会とともに具体的に描いていただきたいと考えています。
以上です。
【黒上主査】 ありがとうございました。
では、次は江間委員、よろしくお願いいたします。
【江間委員】 ありがとうございます。ほかの委員の方々がいろいろおっしゃっていただいたので、私からは1点だけ、対象としている技術の範囲について、ちょっとコメントさせていただければと思います。
こちらの範囲といいますか、いつこれが使われるかというところですが、10年先くらいまで耐えられるものになるということを考えますと、今、生成AI、あと、既存のSNSの利用といったところでの活用と、リスク、倫理、モラル、リテラシーみたいなところが多いのかなと思います。ただ既に子供たちもゲームとかのメタバースの世界で遊んでいたりですとか、あと、昨今ですと、AIエージェントのように、自動でいろいろと判断をしていくようなAIを使っていくというところが、家族も全然使っていく中で、もしかしたら子供たちも家でエージェント的なものを使っていくことになっていくのではないかなと思っています。
また、AIそのものではないですけれども、遠隔操作をするロボットみたいなのもサイバネティック・アバターのように、アバター技術というのも家庭に入ってきたり、あとは学校でも使っていくみたいな、アバターロボットなどは不登校の子がむしろ使うみたいなところで、学校現場に入り込んできているものもありますので、そのような形で新しい技術が入ってくるということを想定した上で、その技術を書けというのではなく、そこから発生されるであろう活用とか影響についても、もう少し書き込んでいただいてもいいのかなと思っております。
具体的に申し上げますと、既に片鱗は書かれておりますので、大きく変える必要はございませんが、認知的な観点に対する影響というのが非常に、エージェントAIですとか、あるいはメタバースの世界では強くなってくると思います。身体感覚の変容ですとか、没入があることによって依存とか、逆に逃避とか、あるいは境界が分からなくなる、あるいは自己同一性が、いろいろな自分になれるというところもあって、そこでメリットもありつつ、逆に不安定になるということもあるかと思います。また、現実と仮想空間での責任の問題ですとか、あるいは擬人化が行われることによって、過信ですとか依存あるいは感情操作などが行われるということは、むしろ、既に片鱗は現れておりますが、それが10年後には非常に強く社会問題になってくるのではないかなと思っておりますので、小学生の子供たちであっても、そういう認知能力への課題ですとか影響みたいなところを踏まえた上で、例えばケースをつくっておくなり、あるいはその文言の中に入れ込んでおく。生成AIだけではなくて、そういうところも入れておくことが重要ではないかなと思いました。
以上です。
【黒上主査】 どうもありがとうございました。
次、山脇委員、よろしくお願いいたします。
【山脇委員】 ありがとうございます。スマートニュースメディア研究所の山脇と申します。
小学校から大学までメディアリテラシーの授業・講義をしたり、あるいは教師の方を対象に研修を行っている立場からコメントさせていただきたいと思います。
まず、全体認識として、鈴木委員がおっしゃられたように、偽情報、誤情報が民主主義の基盤を 揺るがすような シリアスな状況にあると思います 。
また、皆さん御存じのように、オーストラリアでは16歳未満 のSNS利用が禁止という法律も近く施行されます。 私自身が16歳未満 のSNS利用を禁止すべきと いう意見ではないのですが、 それぐらい状況がシリアスであるとみている国もあります。 学校の中で子供たちがスマホを使うわけでなくても、低学年から様々な偽・誤情報や人を傷つける情報に スマホで接しているという状況ではあるわけで、 学校教育で早い段階から対応して いく必要があるのではないかと思います。今の状況というのは、ある意味、子供が全く交通ルールを知らないまま、無免許で公道に出て運転しているような状況だと思いますので、その点の認識が 重要だ と思います。
その上で、情報の領域の具体的な授業 案として、資料17ページ に入っていることについて、取り扱うこと 自体はいいことだと思うんですけれども、タイトルが「情報見分けの名人になろう」となっています。 そもそも、今、生成AIの発展で、 真偽を見分けるのが 難しいような状況になっていて、目指せるところとしては 「情報見分けのヒントを学ぼう」という程度のことなのではないでしょうか。「 名人になる」ことそのものが難しいのだということを、まさに教えなければいけないのではないかと思います。
18ページの「SNS等のサービス」、これも重要ですけれども、鈴木委員もおっしゃられたように、この17ページ、18ページ辺りをもっと低学年からやる必要があると思います。
それから、佐藤委員が 指摘されましたが、 情報というのを広く捉えて、そもそも情報の調べ方のあたりからやる必要があるという点、 共感、賛同いたします。 情報を 広めに捉えた場合 、偽情報、誤情報を活用してもしようがないので、「情報の活用」は非常に重要ですけれども、活用すべきでない情報もあるということを早くから学んでいく必要があると思います。
その意味で、海外 では、プレバンキングといいまして、例えば災害時にどのような偽情報、誤情報が広がるかというのを事前に子供たちに伝えておく、言わばそういうことを露出させていくワクチンのような方法で備えておくというような試みをされているところもあって、こういう手法 も有益ではないかと思います。
メディアリテラシー教育 は各国において「総合の時間」のような特定の領域だけで行われている ものでは全くなくて、国語 、理科 、算数 など各教科に広くまたがる分野でなされています。 総合の時間でメディアリテラシー教育を行うと、他のことができなくなるといった な懸念もあるかもしれないですが、 そうではなくて、 様々な教科において幅広く実施されるべきものであると考えております。
以上です。よろしくお願いします。
【黒上主査】 どうもありがとうございました。
そうしましたら、村松委員、よろしくお願いいたします。
【村松委員】 信州大学の村松です。
各委員の皆様からお話があったように、探究学習の実施、それから情報活用能力のさらなる改善という点からも、今回の提案、全面的に賛成でございます。
1点だけ、19枚目についてお願いいたします。教員の指導力向上ということで、先ほど森山委員からもありましたが、小中の連携とともに、教員養成でのこの対応というのも、ぜひ御検討いただければと思います。もちろん教員養成自体は、ここの部会というよりは、ほかの教員養成の部会のことかとは思いますけれども、これだけ大きな変革になってきますと、教員養成の中でどのようにやっていくのかということを関連の部会も連携して進めていくことによって、教員の指導力向上に繋げていければと考えております。よろしくお願いします。
以上です。
【黒上主査】 どうもありがとうございました。
まだ若干時間がございますが、今のところ、岡本委員、御発言、挙手がありませんが、御意見ございますでしょうか。お話しできる状況であれば、お願いいたします。
【岡本委員】 ありがとうございます。
基本的には、先ほど村松委員からもありました、やはり具体的に先生方がどうやって指導していくかというようなところのフォローを、官民、大学も含めて、あと学会なども含めて、みんなでサポートできる体制というのが、やはり重要かなと思っております。
以上です。
【黒上主査】 ありがとうございました。
そうしましたら、あと二、三人お話しいただけると思いますけど、2回目、皆さんの御議論を聞いておられて、もう少し話したいという方がおられましたら、お願いします。
では、鈴木委員、お願いいたします。
【鈴木委員】 ありがとうございます。
先ほど、情報活用能力といった場合に、やはりメディアとかネットからどう情報を受けて、どう解釈していくかということに重点が置かれがちですけど、今、本当に誰でもメディアの時代と言われていまして、小学校低学年であっても情報発信できる、そういう時代になっている中で、その情報をどうクリエイティブに発信していくのか。一方で、情報発信には、どんな社会的責任があって、リスクがあるのかというのを、早い時期から学ぶ必要があると思っています。情報を受けるだけではなくて、自ら発信するということを学ぶ、そういう視点が非常に大切だと思っていまして、そこが今回の情報・技術の中でも、もっと強調されてもいいのではないかと思っています。
以上です。
【黒上主査】 ありがとうございます。大変重要な観点かなと思います。
ほかの方、いかがでしょうか。もう少し念押しをしておきたいとか、ございませんでしょうか。よろしいでしょうかね。
それ以外の方で、もう少し何か、ここは言っておかなければとか、ありませんか。よろしいですか。
それでは堀田委員、今までの議論を聞いていて、お話しいただければと思います。
【堀田(龍)主査】 情報・技術ワーキングの主査を拝命しております堀田でございます。
皆さんの御意見を踏まえて、3点お話ししようと思います。
まず1点目ですが、私は教育課程企画特別部会の委員として、論点整理までに、この議論を随分してまいりました。この特別部会で、小学校では情報の領域を総合的な学習の時間に付加するという提案となりました。この「付加する」という言い回しについて、少し説明をしておきたいと思います。
今後の世の中を考えれば、探究的な学びが更に重要になることは自明かと思います。また、そこで情報活用能力が機能することも十分に想定されるところです。しかし、この情報活用能力の習得のためには、必ずしも探究的に身につけさせることが難しい内容もあるだろうと思います。例えば、キーボード入力は集中的な繰り返しの練習が必要ですが、その習得の過程が総合的な学習の時間の学習指導の考え方とは必ずしも合わない部分もあるだろうと思いますので、総合的な学習の時間に付加するという言い方になったと理解しております。
以上より、どれだけ一緒にできるかということを検討しつつも、情報の領域において身につける学習内容が、総合的な学習の時間の探究の領域や各教科等にしっかりと寄与できるように、加えて、中学校の情報・技術科(仮称)や高校の情報科にうまく繋がるようにしていくというのが、難しいところですが、今後も情報・技術ワーキングでしっかり検討していきたいと思います。
2点目ですが、探究の領域とそれを下支えする情報の領域という点についてです。もちろん私は賛成ですが、情報の領域で身につけた情報活用能力が探究をスムーズに実施するということに繋がるということは、たくさんの意見もありましたように、間違いないと思います。逆に、現場を見ていると、少し意見が出ましたけれども、調べることが経験不足とか、ネットでの検索の仕方やスライドのつくり方がうまくできない、あるいは情報共有がうまくできるスキルがない、こういう段階にとどまっている場合に、探究が進みにくいと、そういう現実を見かけます。また、簡単に情報をうのみにするとか、適切に情報を利用できていないまま、探究の成果としてしまっているみたいな例もあります。これは何人かの委員の方々からも御指摘いただいたことです。そういう意味では、子供たちが探究に正当に没頭するもらうためにも、メディアリテラシーや情報活用能力をしっかりと鍛えておくということは非常に大事なことだと私は思っております。また、情報の領域で体験したプログラミング等、これを活用して探究する子供というのも、今後、多く出てくるようになるのではないかと思っております。
3点目です。ミニ探究ユニットと情報ブロックという2つの考え方で整理するという点についてです。情報ブロックというのは、例えばキーボード入力のほかに、調べ方の話とか、そのための技術的な知識、あるいはSNSの仕組みなどがあるということになります。そうすると、各学校の実態等に応じて、カリキュラムに柔軟に選択して取り入れられるようにつくっておく必要があると。これは、教材制作の際の話となりますが、それによって運用が便利になるように、現場のやり方を尊重できるように開発しておくということが大事かと思います。また、ミニ探究ユニットについては、情報ブロックで身につけた情報活用能力を探究のプロセスで活用する体験をすると。探究の過程でどのように情報活用能力を発揮していけばいいか、このやり方を自覚的に学ぶ、そういう小単元であるべきかと思いますので、ミニ探究ユニットを経ることで、探究の領域で本格的な探究ができるようになると期待できるのではないかと思っております。
以上3点ですが、いずれにしても、探究の領域と情報の領域の連携が極めて重要となりますので、双方のワーキングの今後の連携もよろしくお願いしたいと思います。
以上でございます。
【黒上主査】 ありがとうございました。
それでは私から、今日お話を伺って考えていたことを幾つかお話ししたいと思います。
1つは、ミニ探究ユニットと、それから情報ブロックの枠組みに関しては、皆さん同様、見取図としては非常によく分かるという話ですね。これ、具体的に考えるとどうなるかということが結構重要で、つまり、総合が4年間あるわけですけど、4年間、例えば年度の当初にミニ探究ユニットを4回やるというとき、それは内容をそこにうまくばらけさせて、必要なことを全部カバーするという考え方で本当にうまくいくのか、あるいは従来、社会科でとってきたように、同心円的にそれが拡大していくスパイラル形の探究というものを考えたほうがいいのかというようなことが結構重要な話になってくるのかなというような話ですね。実際の探究は、皆さんおっしゃっていたように、ある意味、生成的で、子供たち構造でいろいろなことがその場で起こっていくんだけど、起こってきたものを事前に全てミニ探究の中でやっておこうと思うと、実は3年生の最初に全部やっておかなければいけないということになる。でも、そんな時間を取るのは無理という話ですよね。そういうことをどう考えるかということがあって、それから今、例えば事例に挙がっているインタビューというのは、インタビューの仕方というのは、国語の5年生あるいは6年生の教科書に載っていますよね。そういう内容と、国語で勉強するほうが早く来ていれば、このことは別にミニ探究でやらなくてもいいとなるので、そういったほかの教科のカリキュラムの状況も見ながら、この辺の内容を決めていくということが必要になってくるかなと思っています。
それと、実際の情報の領域で、あぶり出された、抽出されてきたスキル系のものですよね。これも、もしかすると、3年生の最初で全部やっておかないと必要になっていくのではないかなという気がして、それをどんな風に、いわゆる4年間の系統として捉えるか、場合によったら生活科からの系統と捉えるかということについて、大分しっかり考えないと、後で破綻が来そうな気がするなというような話をちらっと思いました。そういう意味では、生成的に学習をしていきながら、必要になったときに、そこでしっかり情報について取り扱うというような、11ページでしたっけね、そういう形のほうが本当はやりやすいかも分からないんだけど、そうすると取りこぼしが出そうですよね。それを取りこぼさせないように、やるべき内容をどう明示して、クリアしたら、それをチェックしていくというようなやり方がいいのかどうなのかということを、これから両方のワーキングで考えていくということが大事かなと思ったりしています。
それから、低学年の扱いですけど、文字入力の話を情報としてだけ見ると、何となく、国語の時間でやってほしくないと言われそうな気がするんですが、文字入力をしながら、例えば、係り受けとか文章のねじれとかに気がつくような国語の文章表現とうまく連動する形で文字入力の学習ができていくと、それはそれで幸せなのかなという気がしているので、何かそういう方向はないのかな。つまり、「あ」を打つには「あ」と「A」というキーを押すということではなくて、文章を打つ中で、分かち書きの問題もあるかも分からないですけど、そういうことをやる中で、きちんと文字入力をしていくというような、そういう立てつけができたら面白いなと思ったりしていますけれども、これはこのワーキングとはちょっと違う話かも分かりませんけど、でも、もう一つあるのは、低学年から、例えばメディアリテラシーのすごく大事なことをやるというのはすごく大事に思うんだけど、本当に低学年の子供たちはそのことを学ぶ能力を持っているか、要するに、プレリクイジットを持っているかということですよね。抽象化の力というのは、やはり発達段階があって、3年生とか4年生とかにならないと身につかないわけですよね。でも、この話、結構抽象的で、目の前にいない人のことを扱うとか、そうなりますよね。だけど、具体的に、例えば目の前にいないおじいちゃん、おばあちゃんにメールを送ったり、ビデオで話したりするというようなことは、もうやっているわけですよ。だから、その辺のことがどう低学年の子に学ばれるかということについては、ちょっと研究する必要があるかなというか、これまでの知見を調べる必要があるかなと思っています。
それから、佐藤委員とか水川委員が言われていた情報をどう整理するかとか分析するかというようなことが結構ミニ探究でも大事という話なのですけど、それは今回、総則に入っていた資質・能力の情報活用能力から情報のところをちょっと外してという話ですよね。それで、僕は別に外すことに関してはいいと思うのだけど、それは多分、言語能力と非常に密接に関係があって、だから、情報の領域と、それからミニ探究ユニット、情報ブロック、ミニ探究ユニット両方とも、やはり言語能力との関連ということもちょっと視野に入れながら制度設計をしていくということが必要になってくるかなと思っています。それを頭の中でやるのか、何か可視化技術を使って、自分の思考をコントロールするというようなところをイメージするかということで、まず、その扱いが違ってくると思うんですけど、そんなことも今後考えていく必要があるかなと思っています。
そういうことで、今日もたくさんいろいろな御意見がいろいろな立場から出ましたけれども、まだまだこの話は本当に全然山を越えていないと思いますので、これから両方のワーキングで、しっかり話をしていきたいなと思います。
それでは、皆さんの御協力で若干早く終えることができそうですけど、本日の議事は以上とさせていただきたいと思います。
最後に、次回以降の予定につきまして、各ワーキングの事務局より、情報をお願いいたします。
まず、生活・総合のワーキングから、その次に、情報・技術のワーキングからお願いいたします。
【堀川教育課程課学校教育官】 事務局でございます。
次回の生活、総合的な学習・探究の時間ワーキンググループは、12月26日金曜日、9時30分から12時を予定しておりますが、正式には、後日、事務局より連絡いたします。
【相川情報教育振興室室長補佐】 次回の情報・技術ワーキンググループは、12月8日月曜日を予定しておりますが、時間については調整中でございます。正式には、後日、事務局より連絡いたします。
【黒上主査】 それでは、以上をもちまして、本日の生活、総合的な学習・探究の時間ワーキンググループ第2回及び情報・技術ワーキンググループ第3回の合同会議を閉会したいと思います。どうもありがとうございました。
―― 了 ――
今度委員提出意見(PDF:159KB)
初等中等教育局学校デジタル化プロジェクトチーム情報教育振興室
初等中等教育局教育課程課教育課程総括係
電話番号:03-5253-4111(代表)