令和7年10月20日(月曜日)18時00分~20時00分
WEB会議と対面による会議を組み合わせた方式
【堀田主査】 定刻となりましたので、ただいまから、中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会情報・技術ワーキンググループの第2回を開催いたします。本日は大変御多忙の中、御参加いただきましてありがとうございます。
本日のテーマは「情報活用能力の体系性について」、事務局より御説明いただいた後に意見交換を行うということになっております。
また次回の第3回のワーキングにおいては今回の議論を踏まえて、小学校段階における情報活用能力の育成の在り方について、生活、総合的な学習・探究の時間ワーキンググループと合同開催して議論するということになっております。このため、本日は同ワーキンググループの委員の方々にもオブザーバーとしてオンラインで御参加していただいております。代表として主査及び主査代理の2名を御紹介させていただきます。
主査の黒上晴夫委員でございます。
【黒上主査】 よろしくお願いします。
【堀田主査】 主査代理の久野弘幸委員でございます。
【久野主査代理】 久野と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
【堀田主査】 お二人ともよろしくお願いいたします。
それではこれから議事に移らせていただきますが、その前に第1回の前回のワーキングで御発言をいただいておりませんでした江間委員と岡本委員に本日御参加いただいておりますので、前回各委員から一言いただいたことと同様に今後特に検討を進めるべきだとお考えのことや、あるいは審議の進め方の御意見等についての御発言いただきたいと思います。
それでは、江間委員からお願いしてよろしいでしょうか。
【江間委員】 どうぞよろしくお願いいたします。前回はオブザーブのみということで、大変失礼いたしました。東京大学東京カレッジの准教授の江間と申します。AIと社会、倫理あるいはガバナンスといったテーマを研究しております。
今日も実は6時以降はなかなか動きにくくて、聞くだけも多くなってしまうと思いますが、微力ながら議論に貢献できればと思っております。
私は情報技術の専門家というよりは、社会学ですとか、ガバナンスみたいなことをテーマとしております。生徒さんがAIを活用していくという段階から、AIに埋め込まれている価値や設計思想について考えることが大事になってくると思っています。
と申しますのも、AI自体が過去のデータを基に学習をしているというところもありまして、結局は私たちの社会が偏っている中において、バイアスがあるデータあるいは出力、あるいはミスインフォメーション、ディスインフォメーションを含めてそれにどう対応するかだけではなく、私たちの社会が翻ってそういうような価値観を是としてきている、あるいは、もうそういう社会の構造・仕組みになってきているため、AIにバイアスやプライバシーの問題があるのだということを改めて考える機会を提供していく教育になればよいのではないかと思っています。
バイ・デザインという考え方、開発の段階、設計の段階から様々な観点を考えるという考え方がありますが、それを具体的に自分たちはどのように開発していくのか、利用していくのかといった規範を行動へと移していくということが、今後大事になってくると思っています。
ですので、前回の議論でもAI活用や取扱の体験を小さい頃からしていくことの重要性についていろいろな委員の方が発言されていらっしゃいましたけれども、AIの優れている点、あるいは活用すべき点を見ていくときに、問題のある点なども体験を通して考えていくということが非常に大事で、情報技術にかかわらず、それを社会へいろいろ還元していくことを考えていくことが重要かと思っています。
もう1点だけ最後に申し上げたいことは、そういうことを現場の先生方が教えていくということは、負担も非常に大きくなってくるのかと思っております。AI技術だけではなくて、社会の仕組みや歴史、なぜバイアスが起きるのかといったことどう教えていけばいいのかを考えていくことは大事になってきます。そこで教師、教える人をサポートするような仕組みや教材の充実も同時にしていくことが重要であると思っております。
今、手前みそではありますけれども、そういうような無料のe-ラーニング教材を大学のほうでもつくろうと思っておりますので、そういうところで何が重要な論点なのかということについても、皆様と議論させていただければと思っています。よろしくお願いいたします。
【堀田主査】 ありがとうございました。
続きまして岡本委員、お願いいたします。
【岡本委員】 皆さんこんにちは。琉球大学の岡本と申します。前回は欠席をしてしまいまして、御挨拶が遅れました。
私は基本的には学校教員養成の技術教育で機械工学や教育法あるいは金属加工等、リアルなものづくりのほうに多く関わっている業務をしておりますが、今回の情報教育に少しシフトしていくような方向性はすごくいいことだなと感じているところです。
日本が独自にSociety5.0というところの目標を定めているに当たって、やはりAI活用をいかにリアルな社会に落とし込んでいくかというところは、ちゃんと義務教育で子供たちにどう実感してもらえるのかというところを具体的にここで審議していければと思います。その意味合いでは、中学校の技術科というのは、ある一定の教育の貢献ができるのかと思っています。
もちろん小学校と高校と連携してやっていけるように、先ほど江間先生がおっしゃっていましたけれども、やはり現場のサポートはどうやって自治体と協力していけるかというところも少しお話しできればと思っています。
少し短いですけれども、以上で御挨拶を終わりにしたいと思います。
以上です。
【堀田主査】 ありがとうございました。
それでは、議題の(1)に移ります。情報活用能力の体系性につきまして、事務局より資料1について御説明をお願いいたします。
【相川情報教育振興室室長補佐】 情報教育振興室の相川でございます。
今、画面共有させていただいておりますけれども、資料1、情報活用能力として育成すべき資質・能力の体系的な整理について説明申し上げます。
次のスライド1に移らせていただきます。こちらは、タイトル「情報活用能力の育成体系に関する現状と検討課題」をまとめた資料となっております。左側は第1回ワーキングで現状としてお示ししたものを再掲しておりますが、体系が明確ではないといったことが課題とされておりました。
それらを踏まえつつ、スライド右側ですけれども、1ポツ目、「論点整理において、情報活用能力を各教科等における探究的な学びを支える基盤と位置付けるべきとされたことを踏まえ、第2回ワーキングにおいては、各教科等の学習の基盤たる情報活用能力として育成すべき資質・能力とは何か、体系的に整理する」こととすると記させていただいております。
一旦スライドを飛ばさせていただきまして、スライド5に移らせていただきます。こちらは、本日のテーマである情報活用能力の整理・構造化に向けた議論の流れを大まかに示した資料となっております。
第1回のワーキングでも説明しておりますが、教育課程企画特別部会の論点整理において情報活用能力の抜本的向上に向けて、情報活用能力育成に係る各教科等の改善の方向性が示されているところです。
また情報活用能力を情報技術の「丸1活用」、「丸2適切な取扱い」、「丸3特性の理解」という3つの構成要素を持つものと捉え、その上で「丸1活用」を中核的な構成要素としつつ、丸2、丸3を丸1を発揮するための構成要素として相まって育成すべきものと整理されているところです。
本日第2回ワーキングでは、「各教科等で情報活用能力の育成を位置付ける前提として、小中高等学校における情報活用能力として育成すべき資質・能力の体系的な整理・構造化を実施する」として、本日議論いただきたいと考えております。
この体系性の整理をしていくことを踏まえて、その後は小学校総合的な学習の時間の情報の領域(仮称)、中学校情報・技術科(仮称)、高校情報科における中核的な概念等の具体化等について検討していくものと見込んでいるところです。
次のスライドに移らせていただきます。こちらは「情報活用能力として育成すべき資質・能力を体系的に整理するイメージ」というタイトルの資料となっております。こちらは本日メインで御議論いただきたいものと考えている資料となっております。
資料の上の部分、灰色の囲みの部分がございますけれども、情報活用能力の構成要素別に、つまりは情報技術の「丸1活用」、「丸2適切な取扱い」、「丸3特性の理解」ごとに、各学校段階で育成すべき主な資質・能力の例を以下のとおり「知識及び技能」、「思考力、判断力、表現力等」に整理してはどうかと記しております。
こちらは第1回ワーキングにおいても大まかなイメージ資料を用いて御意見賜りましたけれども、本日は具体に情報活用能力の資質・能力の体系について御意見をいただければと思っております。
こちらの表を簡単に紹介させていただきますと、縦軸に小中高校段階、横軸に構成要素である丸1、丸2、丸3が並んでおります。
記載されている内容についても部分的に紹介いたしますと、例えば一番左上のところ、小学校の「丸1活用」のカラムを御覧いただきますと、例えば「知識及び技能」の欄がございますけれども、一つのポツとしては、「多様な情報収集の方法を身に付ける」。もう一つのポツ、「情報やデータを整理し傾向を把握する方法を身に付ける」。次のポツ、「目的に応じた表現技能を身に付ける」。こういった資質・能力、知識及び技能を事務局の試案として記載しておるところでございます。
また右側には、思考力、判断力、表現力等ということで、読み上げますけれども、「適切な方法で情報やデータを収集・整理し傾向を明らかにしたうえで、目的に応じて効果的に表現し、身近な課題を解決できる」。このような資質・能力を案として書かせていただいております。
したがいまして、こちらの小学校段階の「丸1活用」に係る資質・能力を表すと、こういった案になるのではないかといったことを書いておるものになります。
これと同様に小中高であり、丸1、丸2、丸3ごとに整理をし、体系を形づくってはどうかと考えておるところでございます。
こちらの体系表について議論いただくに当たっては次の留意点があるものと考えております。資料上段、灰色の囲みを見ていただきますと、「情報活用能力の学習の基盤としての位置付け、情報活用能力の範囲、情報技術の変動性に留意しつつ」と留意点を記載しているところでございますが、詳しくは次のスライドで説明させていただければと思っております。
こちらはタイトル「情報活用能力の位置付け等について」とありますが、この資料の上半分は、現行学習指導要領下における情報活用能力の位置付け・範囲について記したものとなっております。
最初の2行で、現行学習指導要領における情報活用能力の説明として、「世の中の様々な事象を情報とその結び付きとして捉え、情報及び情報技術を適切かつ効果的に活用して、問題を発見・解決したり自分の考えを形成したりしていくために必要な資質・能力」と、言わば定義のようなものをここでは説明として書いております。
さらにその下、2つのポツがございますけれども、2つ目のポツを紹介させていただきますと「情報活用能力は、各教科等の学びを支える基盤である」という書き出しになっております。そういった能力を確実に育んでいくためには、「各教科等の特質に応じて適切な学習場面で育成を図ることが重要であること。そうして育まれた情報活用能力を発揮させることにより、各教科等における主体的・対話的で深い学びへとつながっていくことが一層期待されるものである」というようなことを情報活用能力の位置付けとして示しておるところになっております。
下段の説明に移りますけれども、教育課程企画特別部会においては、情報活用能力の位置付けであったり、範囲等に係る議論があったということで、それを紹介する文章を記載しておるところです。
資料の左下、丸1「情報技術の活用に絞って示す」とございます。こちらは第1回のワーキングでも説明をさせていただいております。
その下に、まず情報活用能力が、「丸1現在「情報及び情報技術を活用」する力となっているが、言語能力との重複があるとの指摘」があるということ、「丸2現代社会で情報技術を介さない情報活用に係る能力の育成は実践イメージを持ちにくい」 といった指摘があったといったことを踏まえまして、さらに下ですけれども、「情報活用能力については、今般の情報教育の充実を契機に、学習の基盤となる資質・能力としては「情報技術の活用」に絞って示す」、情報及び情報技術の活用ではなく、「情報技術の活用」に絞って示すという方向性が示されているところでございます。
またその下の括弧書きですけれども、「情報の活用」に関しては、各教科等の特質に応じて指導する、といった方向性も示されておるところです。
さらにその右側ですけれども、丸2情報技術の加速度的な進化への対応という記載がございます。情報技術の更なる進展が想定される。その下ですけれども、そういった前提の下に考えたときに、「情報活用能力の育成に資する指導内容は、情報技術の加速度的な進化に対応し刷新を図っていく必要がある。こういった理由があるため、学習指導要領解説の一部改訂をタイムリーに行うことを検討すべき」と論点整理で示されておるところです。
こちらの四角囲みの破線の下に一文がございますけれども、「資質・能力の体系において、具体の学習活動を詳細に示すと内容の陳腐化の恐れ」といった記載があるところです。
本日は資質・能力ベースでの議論を提案させていただいておりますが、仮に学習活動をベースに検討するような場合、その学習活動が近い未来で陳腐化してしまう。そういった可能性があるということをここで書かせていただいておりまして、議論に当たっての留意点として添えさせていただいているものになります。
次のスライドに移らせていただきます。スライド8になります。こちらのスライドは、第1回ワーキングでも説明した資料でございまして、論点整理の抜粋となっております。
小学校総合的な学習の時間の「情報の領域(仮称)」、中学校情報・技術科(仮称)、高校情報科と並んでおりますが、ブルーのところがそれらの教科等で育成する情報活用能力として捉えられるものと考えております。
このブルーのところから上と下に赤い矢印が出ておりますけれども、これは情報活用能力が学習の基盤として、探究的な学びや各教科等の学びを支え、駆動することを意味しておるものと考えております。
次のスライドに移らせていただきます。スライド9になります。こちらの資料も論点整理からの抜粋となっております。
資料上段右側にオレンジ色の囲みで「学習の基盤となる資質・能力」として、情報活用能力の記載がございます。オレンジ色のところから左の青のボックスのほうに、つまり各教科に向かってオレンジ色の矢印が出ておりますが、こちらは学習の基盤としての情報活用能力が機能するということを意味しておるものになります。
また逆に左側の青の各教科等のボックスからオレンジ色のボックスに向かって、青の矢印が出ております。こちらは各教科等で育まれる資質・能力が情報活用能力にも副次的に資するということをイメージできるものと思います。
例えば数学でデータの活用に係る学びがあった場合に、そもそもの数学という教科としての資質・能力が育成されるということがありますけれども、副次的に情報活用能力の育成にも繋がるといったことを示しておるものになります。
一旦スライド6に戻らせていただきますけれども、本日御議論いただきたい体系の表ということになります。今ほど説明をしてきたことと照らし合わせますと、こちらはタイトルで、情報活用能力として育成すべき資質・能力を体系的に整理するイメージとしております。ここでは特定の教科、例えば小学校総合的な学習の時間であったり、中学校の情報・技術科、高校情報科といった情報教育の中核となるであろう、その教科個別の資質・能力を議論するということではなく、それ以外に情報活用能力の育成に関係するかもしれない教科も含まれた情報活用能力の資質・能力について議論いただければと思っております。
なお逆に情報教育の中核となるかもしれない教科等も、それぞれの教科等としての教科目標があるものですので、専ら情報活用能力だけを育成するものではないということも申し添えておきます。
なお、第1回ワーキングでも説明しておりましたが、情報活用能力の体系性の議論以降、小学校総合的な学習の時間の「情報の領域(仮称)」、中学校情報・技術科(仮称)、高等学校情報科といった各教科としての在り方については、小学校は第3回ワーキング、中学・高校については第4回以降で御意見を承ることを見込んでいるところです。
ここまでが体系表を議論いただくに当たっての留意点の説明となっておりました。
スライド1に戻りまして、今までの説明で、右側の2ポツまでを説明させていただきました。
3ポツ目でございますけれども、小学校の総合的な学習の時間を履修する前の小学校低学年における情報活用能力の育成の在り方についても検討する必要があるといったことを、こちらでは課題として挙げさせていただいております。
次のスライドに参ります。具体的な論点・検討の方向性ということで、ピンクの紙になりますけれども、左側の最初のポツは、先ほどまで説明した体系を整理・構造化してはどうかといった提案を文字として記載しているものになります。
さらにその下の2つ目のポツでございますけれども、「情報活用能力の体系的な整理・構造化を踏まえ、論点整理で示された新たな情報活用能力の構成要素ごとに育成を目指す資質・能力を次のとおり表してはどうか」という提案を書いております。
スライド6に戻らせていただきますと、こちらも今申し上げたことの説明ということになりますけれども、スライド6では左側に丸1、丸2、丸3の各構成要素の記載がございます。
例えば「丸1活用」という横軸で見たときに、事務局の案文ではございますけれども、小学校、中学校、高校別の資質・能力の記載があるところです。これらを横軸として整理したときに、「丸1活用」という構成要素としての資質・能力が整理できるのではないかという考えの下、先ほどの提案をしているところでございます。
スライドの2に戻らせていただきますと、今申し上げた内容が左の2ポツ目ということになりまして、その後に丸1、丸2、丸3ごとの資質・能力をこういうふうに整理してはどうかということを提案させていただいているものになります。
左側に矢尻のポツがございますけれども、「丸1活用」についてということになりますが、情報技術を自由自在に活用し、自らの人生や社会のために課題解決や探究ができる力がこれからの時代を生きる上で不可欠であることから、育成すべき資質・能力は、「情報技術を活用し、情報を収集、整理・分析、まとめ・表現するための知識・技能を身に付け、それらを結び付けて課題を解決するとともに、未知の状況においてもそれらを発揮できる力」としてはどうかと提案させていただいております。
右側、「丸2適切な取扱い」についてということになります「丸1活用」する力を発揮するために情報技術が認知や行動に与えるリスクへの対応が必要となることから、育成すべき資質・能力は、「情報技術に関する法や制度、権利、マナー、セキュリティ、健康に与える影響等に関する知識技能を身に付け、情報技術を安全に取り扱い、情報社会において責任を持って行動する力」と、こういった整理にしてはどうか。
さらに次ですけれども、「丸3特性の理解」については、「丸1活用」する力を発揮するために、情報技術の仕組みや特性の理解が必要であり、特に高校段階では、高等教育段階の数理・データサイエンス・AI教育の動向や社会人のデジタルスキル標準とも連動した、文理問わず生成AI時代に不可欠な基礎的な素養が求められる。」
そういったことから、育成すべき資質・能力としては、下線部ですけれども、「情報技術の仕組みや特性(コンピュータ、AI、プログラミング、デザイン、データの扱い、メディア等)に関する知識・技能を身に付け、自己の目的や社会課題の解決に繋がる情報技術の活用、改善の在り方を構想・表現する力」としてはどうか。こういった整理をしてはどうかという提案をさせていただいておるところでございます。
次のスライドに移らせていただきます。こちらのスライド一番左上に、括弧書きで(留意すべき事項)とありますけれども、先ほども体系表を議論していただくに当たっての留意点を説明しておりましたけれども、先ほどの説明を文章として書き上げますと、こういったものになるといったところですので、詳細な読み上げは省略させていただきます。
ただ紹介させていただきますと、資料の右側、真ん中より少し上ぐらいに下線部を引いてあるところに「資質・能力の体系において、具体の学習活動を詳細に示すと内容の陳腐化を招く恐れ」があるとあります。
したがって、本ワーキングとして示す情報活用能力の体系性については、先ほどもありましたけれども、指導要領の「解説」のタイムリーな改訂を実施するということ、さらにその下、「解説」よりも機動的に対応することが必要なものについては、国が作成した教材の見直しや、ガイドライン等を通じての対応ということがある。
そういったことを前提としつつ、育成されるべき資質・能力を、「詳細な視点によるのではなくて、俯瞰的に把握する観点から整理してはどうか」と記載しております。
こういった点に御留意いただきまして、体系表について御議論いただければと考えております。
次のスライドに移らせていただきます。スライド4でございます。
左側、体系性の検討とございますけれども、情報技術の「丸1活用」を中核的な構成要素とし、「丸2適切な取扱い」、「丸3特性の理解」を「丸1活用」を発揮するための構成要素とする方向性や、小学校と中学校・高等学校では、専門的に学習する教科等の有無や教員の専門性などの差異があることを踏まえ、体系を設計するに当たって以下の整理をしてはどうかという提案を書いておるところでございます。
3つポツがありますけれども、一番上から参りますが、「高等教育段階での数理・データサイエンス・AI教育や社会人のデジタルスキル標準とも連動し、高校段階までに、文理問わず生成AI時代に不可欠な基礎的な素養である「丸3特性の理解」を身に付けることを一層重視し、「丸1活用」を通じて課題を解決できるようにする」。
次のポツ、「中学校段階では、高等教育を見据えた高校段階での学習への円滑な接続や、小学校段階で新たに整理・充実される内容との系統性を踏まえるとともに、抽象的・科学的な理解を必要とする「丸3特性の理解」を身に付けることを一層重視し、「丸1活用」を通じて課題を解決できるようにする」。
さらに最後のポツですけれども、「小学校段階では、「丸1活用」を中心として、体験的な学習活動を重視」しつつ、日々の情報社会との関わり合いにおいて不可欠な「丸2適切な取扱い」や基礎的な「丸3特性の理解」の着実な育成を図る」ことと整理してはどうかと記載させていただいておるところでございます。
こちらのほうも、またスライド6を見ながら補足的に説明させていただきます。
スライド6を見ていただきますと、特に小学校と中高に関しては、教員の専門性といった差も前提となるということで、小学校と中学校で絵柄上少し異なるようなイメージとして表現をしております。
例えば先ほど小学校段階では、「丸1活用」を中心として体験的な学習活動を重視するという提案をしておりましたけれども、その意味で小学校の「丸1活用」は、中学校と比較して少しバランスが大きいようなイメージとなっております。
また小学校の「丸3特性の理解」は中学校のそれと比べて、若干圧縮されたようなイメージとなっております。こちらは小学校段階では丸3や丸2の資質・能力の育成が丸1に対して劣後するということを言っているわけではなくて、「丸1活用」で体験的な学習活動が中心となることから、「丸1活用」と関連して、丸3、丸2も育まれるものがあるものと考えているところです。
中学、高校段階では科学的、抽象的な理解を必要とする「丸3特性の理解」のバランスがより重くなるというイメージになっております。
また「丸1活用」についても、中高で深まっていくことを目指して、デジタル学習基盤を前提とすれば、多くの教科等でも活用・発揮される場面も増える。それがまた情報活用能力の育成にも繋がるものと考えられるところでございます。
またスライド4に戻らせていただきます。スライドの右側の説明に移らせていただきます。
こちらの2つのポツは、いずれも小学校段階を中心にした内容となっております。
1つ目のポツ、「特に小学校低学年に関しては、発達の段階を踏まえ、「丸3特性の理解」は、「丸1活用」を通して体験的に初歩的なものを学ぶこととするとともに、「丸2適切な取扱い」についても同様に、「丸1活用」を通して体験的に学ぶ中で一体的に扱う方向性としてはどうか」と記載があり、※書きも付しておりますけれども、次回の生活、総合ワーキンググループとの合同ワーキンググループでさらに議論を深めると提案させていただいております。
さらにその次のポツ、「生成AIについて」というところ、第1回のワーキングでも複数の委員から生成AIの利活用に関して御意見を賜ったところでございます。
こちらのほうに一つ方向性の提案として書いているものとなりますけれども、「生成AIについては、児童生徒が普段利用する検索エンジンなどにも組み込まれていて、日常的に触れているとの指摘もある。このような状況を踏まえつつ、生成AIは資質・能力の育成に寄与するか、教育活動の目的達成の観点から効果的であるかを吟味しつつ利活用を検討すべきであり」と認識を語らせていただいて、「特に小学校段階においては、「発達段階に応じつつ、まず「丸2適切な取扱い」、「丸3特性の理解」の理解を学んだ上で、「丸1活用」を通した体験的な学びを深める方向性としてはどうか」といった提案になっております。
また、上段は小学校の話ということになりますので、中学校・高校の生成AIの利活用ということも、今後の本ワーキンググループで議論を深める事もあるということで、※書きを付させていただいておるところです。
ここまでが本日議論いただきたい具体的な論点、検討の方向性でございました。
スライド10以降は参考資料、データとなっております。例えばスライド11以降ですと、資質・能力の説明資料ということですが、これらの説明自体は省略をさせていただきつつも、先ほど説明していたスライド6と関係するものに関しては、少し紹介させていただければと思っております。
スライド17を御覧いただければと思います。こちらは「情報活用能力を育成するために想定される主な学習活動イメージ」というタイトルになっております。
その下に灰色の四角囲みがありますけれども、「情報活用能力を育成するための学習活動のイメージについて、現時点で想定されるものを以下のとおり例示」と書いております。
さらに※書きがございますが、現時点のものであるという留意点を示しておりますけれども、研究開発学校での実践を参考にしたもので、適時性等を踏まえながら事務局が一般化した記載を下にまとめたものであり、決して網羅性が担保されているものではないということに留意していただければと思っております。
特に現時点としていることに関しましては、留意点の説明でもありましたけれども、情報技術が加速度的に進展しているところ、学習活動が陳腐化する可能性があるということで、スライド6のとおり資質・能力ベースでの議論を提案させていただいておるところでございます。
スライド18、19は研究開発学校の取組で、春日井市の取組の例を挙げさせていただいております。本日、参考資料1が別にございまして、そちらのほうでは同じく春日井市の研究開発学校としての取組や、宮城教育大学附属小学校の取組について、より詳細な資料を参考資料として添付しておるところでございます。
説明が最後に向かっていきますけれども、スライド20から22について簡単に説明させていただければと思います。
こちらに関しましては、情報活用能力の構成要素、丸1、丸2、丸3がございましたけれども、その分類の考え方を整理した資料となっております。
こちらのほうもスライド6に沿って説明いたしますと、スライド6の左側に構成要素、丸1、丸2、丸3がありますけれども、この構成要素別に資質・能力を整理してはどうかということは、スライド2の論点にもあったところですが、ここでは構成要素ごとに分類的な記載を付しているところです。この分類を記載するに当たっての考え方、分類を考える際のよりどころとしたものの説明をスライドの20から22にまとめております。
スライド20、丸1情報技術の「活用」における分類の考え方ということで、左上のところ、学習指導要領解説の中で情報活用能力を、情報活用能力は情報を得たり、情報を整理・比較したり発信・伝達するといった力であると説明している。さらに情報手段の基本的な操作等も含むといったことが、学習指導要領解説の中で書かれているものでございます。
右側に移りまして、総合的な学習の時間における学習指導要領解説で、探究的な学習における児童(生徒)の学習の姿が解説の中で示されており、探究的な学習の過程として、丸1課題の設定、丸2情報の収集、丸3整理・分析、丸4まとめ・表現というものが示されているところです。
これらを勘案しますと、上記にありますような情報活用能力の側面は、探究的な学習過程の各プロセスに効果的に寄与するものと考えられることと、情報活用能力が探究的な学びを支える基盤と位置付けられることを踏まえ、探究的な学習の過程との表現的な整合性も考慮して、丸1情報技術の「活用」を以下のような分類で構成するといったことを事務局の考えとして示させていただいておるものです。
スライド21に移らせていただきますが、丸2情報技術の「適切な取扱い」における分類の考え方についてです。
2ポツ目のところにもありますけれども、文部科学省においては、情報モラル指導カリキュラム案というものを過去作成しており、その中で、指導事項として、丸1情報社会の倫理、丸2法の理解と遵守、丸3安全への知恵、丸4情報セキュリティ、丸5公共的なネットワーク社会の構築といった分類を行ってきました。
またその次のポツですけれども、日本学術会議では「情報教育課程の設計指針」の中で、情報社会・メディアと倫理・法・制度について学ぶ「情報社会における情報の倫理と活用」を5領域の一つとして設定をしてきました。
こういったことを勘案しつつ、情報技術の「適切な取扱い」は、制度や権利等に関する分類として「法や制度」、責任ある利用や望ましい情報社会の構築に関する分類として「倫理」、情報セキュリティ、メディアとの関わり、心身に悪影響を及ぼさない活用等に関する分類として「安全」の3つの分類で構成をしてはどうかということを事務局として考えているところでございます。
スライド22に移ります。「丸3情報技術の特性の理解」における分類の考え方ということで、先ほども触れましたけれども、日本学術会議において、初等中等教育から、大学の共通教育・専門基礎教育等に至るまでに学ぶべき情報学の内容・範囲が整理された「情報教育課程の設計指針」というものが報告されておるところです。
これは情報学としての整理ということになるのですけれども、こういった情報教育課程の設計指針に準拠するような形で、情報技術の特性の理解の学習内容の分類を構成してはどうかということで、下にまとめています。
右側が日本学術会議の「情報教育課程の設計指針」のカテゴリーで、一部、今、改訂を検討しているということですけれども、最新のものを書いており、それを幾つかについては分類等を再整理をして、左側の丸3「情報技術の特性の理解」での分類に整理してはどうかといったことを示しております。
以上が事務局からの説明でございます。主査にお戻しいたします。
【堀田主査】 ありがとうございました。
ただいま資料1に基づきまして、事務局から大変丁寧な御説明をいただいたところでございます。この後、委員の皆さんに御発言をいただくのですけれども、挙手ボタンを押していただいた方から私のほうで御指名させていただきたいと思いますが、この発言に当たって、私のほうでもう1回資料を確認してまいりたいと思います。
今、事務局に資料を共有していただきましたが、その次のページがノンブル1で、ここに私たちが検討しなければならない課題が書いてあり、左側には教育課程企画特別部会、一つ上の部会でここまで議論されていて、右側に私たちの今の課題がある。それを受けて、次からのピンク色3枚にかけて事務局からの提案があります。
2枚目、3枚目、4枚目はこういうようなことが書かれており、5枚目にありますように、今回は第2回、ピンク色のところですので、小中高を通した情報活用能力という資質・能力の体系について議論するのだと、そしてこれは各教科等で扱うものなのだということ。
第3回以降については、先ほども少し出ましたが、3回目は小学校を総合的な学習の時間に関するワーキングと合同開催となり、4回目以降に中高について議論するのだということです。今日はそれを一気通貫するような資質・能力全体について話し合いをしたいということになります。
またその次に6がありますが、今日はこの6を中心に意見を下さいということです。この6を中心に意見をするに当たって、先ほどのピンクの3枚、スライド2、3、4が関係するということになるということです。
最後にもう一つだけ確認させてください。スライド7ですけれども、ここに現行の学習指導要領下における情報活用能力の位置付けについて整理していただいております。これも丁寧に御説明いただきましたけれども、学習指導要領の総則に書かれている文言を解説で詳しく書いている部分でございます。
今のポツの2つ目のところを見ていただきたいのですけれども、ここにかぎ括弧で引用されている文章があります。確認すると、情報活用能力というのは、各教科等の学びを支える基盤であるということと、これを確実に育んでいくためには、各教科等の特質に応じて適切な学習場面で育成を図る。つまり各教科等で、各教科等の特性・特質に応じて育成を図るのだということです。
そして、そのようにして育まれた情報活用能力を発揮させることも、各教科等で発揮させることによって、「主体的・対話的で深い学び」へとつなげていく,これが現行の学習指導要領に書いてあることでございます。
ところが、今期の学習指導要領の一つの反省としては、こう書いてあるのだけれども、情報活用能力が十分に育まれていない部分があるのではないか。ならば中核的に育成するような教科領域等を設置して、それを中心に各教科等と連携をしながら、情報活用能力全体の着実な育成を図っていくことが重要ではないか。そういう問題意識に立っているということになります。
今日は、各教科等と連携して一緒にやっていくこの情報活用能力全体の資質・能力の体系的な整理について、スライド6を基に御意見交換をいただくということになります。
何度も同じような説明で大変恐縮ですけれども、中核的な教科等についての細かい話は、次回以降となるということを御理解いただいた上で、これから御発言をお願いしたいと思います。
挙手ボタンを押していただいた上で指名しましたら、ミュートを解除して御発言をいただく。発言が終わりましたら、再度ミュートにしていただくようお願いします。
また、今日、御発言いただく際には、スライドの何枚目のどこについて御意見をいただいているということを明確に言っていただいたほうが、事務局としてはその後対応しやすいので、その点、御協力をお願いしたいということです。
また加えて、委員の皆さんはこの情報・技術ワーキングに大変熱心に御参加いただいておりますので、今日も参加の委員がたくさんおられます。それぞれのお立場から様々な御意見をいただくという観点から、お一人の発言時間は最大2、3分程度とさせていただきたいと思いますので、御協力方よろしくお願いいたします。
それでは挙手いただいた方から御指名差し上げたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
ではトップバッター、萩谷委員からお願いいたします。
【萩谷主査代理】 ありがとうございます。
まず7ページも関係しますが、9ページ目です。情報学という学問は情報一般を扱う学問で、特に情報技術に限るわけではないのですが、情報活用能力の育成においては情報技術に絞って、言語能力については他の教科等に譲るのは妥当と考えております。
一方、皮肉なことかもしれませんが、生成AIのプロンプトのように、情報技術の活用のために言語能力が必要となってきておりまして、そのための言語能力の育成は情報活用能力の育成の中で行うべきではないかと考えております。
次、21ページをお願いいたします。これを見ますと、「安全」のところに非常に多くの内容を詰め込んでいるような感じがあるのですが、「適切な取扱い」は情報技術の活用を過度に制限してしまうということもあり得ますので、「適切な取扱い」を膨らませずに、負の側面への対応のために「法や制度」「倫理」「安全」に限定して、その他の内容は「特性の理解」等に位置付けたと理解しております。
そう考えますと、ページ6の「丸3特性の理解」のところにコミュニケーションやメディアがあるということは、しかるべきことではないかと考えております。
ページ6の「丸3特性の理解」の中の最後にあります「社会的役割」が、やはり分かりにくいのではないかと考えております。こちらは情報システムに関連したところですので、例えば「情報システム」もしくは「情報システム基盤」や「情報システム応用」、もし社会を入れるならば、「社会基盤」もしくは「社会応用」などの文言がよいのではないかと考えております。
このページ6の中で「情報技術の仕組み」、「情報技術の原理」といった言葉がありますが、この「情報技術」の中にコンピュータ、情報通信ネットワークが含まれていると理解しております。恐らくスペースが全然足りないということもありまして、そういう文言まで盛り込まれていないのではないかと思います。この点については2ページ目の右下の括弧内の例示を少し膨らませていただけるとありがたいとも考えております。
最後です。22ページ目で、米印の2番目の脚注に説明があるのですが、Cの「モデル化とシミュレーション/最適化」については、やはり「アルゴリズム・プログラミング」と「データの扱い」の両方に対応させていただきたいと考えております。
Iの「論理性と客観性」についてですが、これは言語能力とも関係しておりますので、情報活用能力の育成の外に置いてもよいのではないかと考えております。情報教育課程の設計指針でも、情報の教科の外で学習するという形になっております。
Kの「問題発見/問題解決」は、やはり「丸1情報技術の活用」の方に分類したほうがよいのではないかと考えております。
以上でございます。
【堀田主査】 ありがとうございました。
続きまして鈴木委員、お願いいたします。
【鈴木委員】 お願いします。
読んでみて全体的な印象として、まずリスクに対する言及が少ないのではないかと思いました。やはりネット利用がどんどん低年齢化する中で小学校でもオンライン上でいじめや暴力が増えているという現状を考えると、リスクやトラブルからどう自分を守るのかという能力が求められているということが、より強調されるべきではないかと思っています。
また子供たちにとって最も身近なSNSや動画サイトへの言及がより必要なのではないかと考えた中で、2ページ目ですが、例えば「丸2適切な取扱い」について、情報技術は個人の認知や行動、さらに言うと「社会全体に対して様々なリスクがあることを正しく理解する。その上で適切に対応するということが必要」という文言を入れてもいいのではないかと思います。
「法や制度、権利、マナー、セキュリティ」とあるのですが、「プライバシー」についても、ここに入れておくべきではないかと思いました。「リスクを踏まえた知識・技能を身に付ける」、「情報技術を安全かつ倫理的に取り扱う」としてはどうか。さらに丸2に付け加えるとすれば、今、特にフェイクニュース、生成AIによって誤情報や過度の依存など、リスクがどんどん顕在化している中で、やはりクリティカルシンキング、批判的で自律的に判断できる態度を養うことが求められているのではないかと思っています。
「丸3特性の理解」ですが、これも同じ観点からいうと、正しく特性を理解するということの上にリスクと可能性が背中合わせというか、裏表になっているということを捉える視点が必要なのではないか。
「丸3特性の理解」の中に括弧書きで(コンピュータ、AI)と書かれていますけど、そのメディアの後にSNSを入れてもいいのではないかと思いました。
6ページ目です。やはりスマホを使う年齢もどんどん低年齢化している中で、小学生の丸2番のところなのですけど、ここにやはりマナーやセキュリティだけではなくて、守らない場合に生じるリスクやトラブルを理解するということも、小学生から必要なのではないか。
健康に与える影響という言葉がありますが、ここにも危険性を理解するという言葉を入れ込むことが必要なのではないかと思います。
最後にメディアによって情報や印象が異なることを理解するだけではなく、だまされない、流されないための見方や考え方を身に付けるということが、小学校の段階で必要なのではないかと思いました。
以上です。
【堀田主査】 ありがとうございます。
それでは、村松委員、お願いいたします。
【村松委員】 それではよろしくお願いします。
スライド6の体系表の中の情報技術の活用についての意見です。小学校段階で情報技術の体験ということが位置付けられて、先ほど説明がありましたが、これは私も大変評価したいと思っています。情報技術を活用するために、こうした体験が必要不可欠であるということは言うまでもありません。
それを受けて、中学校での情報技術、高校での情報でさらに発展させることで、探究的な学びをより深められ、つなげられると考えます。
一方、中学校・高校段階での資質・能力イメージには追加すべきものがあると考えます。例えば中学、高校のところでは、表現技能や課題解決などがそれぞれ入っていますが、全体として情報の分析処理に重点がやや置かれ過ぎているのではないかと考えます。
例えば、中学校段階では情報技術を活用して制作するとか、高校段階なら情報システムを構築するといった取組が展開されるでしょうから、それらをさらに活用して深い探究に生かすという観点からも、情報技術の活用におきまして、創造的な取組に関する資質や能力を追加してもいいのではないかと考えます。それによって、学校現場での情報技術の活用のイメージがより深められるのではないでしょうか。
またこのことは、10月15日の生活、総合的な学習・探究の時間のワーキングで、総合的な学習(探究)の時間に関する現状と課題ということで、テーマ設定、各教科との関連で示されておりました。
この探究のテーマとして、職業や福祉、国際理解が多いのですが、ICT活用が進んでいないこととも相まって、ものづくりや科学技術が少ないといった指摘がございました。こういった指摘にも対応できるのではないかと考えます。
さらに教科を横断し探究するSTEAM教育の推進といった観点からも、情報技術の活用の特にまとめ、表現の段階に創造的な取組に関する資質・能力を追加するということを御検討いただければと思います。
以上です。
【堀田主査】 ありがとうございました。
では今度委員、お願いします。
【今度委員】 ありがとうございます。
3分間でお話ししたいと思いますので、スライドを共有してもいいでしょうか。
【堀田主査】 手短にお願いします。
【今度委員】 はい。ありがとうございます。
ではこのスライドは後ほど皆さんに共有させていただきますので、概要だけお話しさせてください。
まず資料1、3ページの適切な取扱いの定義なのですけれども、拡張提案をさせていただきたいと思います。よきデジタル市民として学び、創造し、責任を持ち、社会に積極的に関与することを目指すというように提案したいと思います。
安全に責任を持ってという受動的、防衛的な側面に加え、批判的に吟味し、主体的に参画・貢献するという能動的、市民的な側面を明記してほしいと思います。
特性の理解の資質・能力の拡張ですけれども、これもシティズンシップと人権の観点から、その技術が社会にどのような影響を与えるかをセットで理解することが求められると思います。単に社会課題の解決を構想するだけではなく、その技術活用がもたらす倫理的・人権的な影響を予見し、多様な人々を包摂する人権に配慮した設計の在り方を構築・表現する力などを提案していきたいと考えています。
情報活用能力の再提案です。これも情報活用能力を3つの総合的な能力として再提案したいと考えています。1つ目が批判的、限定的実践力です。そして社会的、包摂的創造力の視点。これはまた、後ほど目を通していただけましたらと思います。そして社会技術的、分析力の視点から考えていただきたいと思います。これらが一体となって探究的な学びを支え、駆動させる基盤として機能するのではないかと考えます。
情報活用能力は外部講師を呼んだ授業教材を扱っただけではなく、例えば児童生徒、家庭へ学びは深まっているかのチェックを行ったり、子供から家庭へと学びを共有できるような構造をつくっていくことも必要ではないかと思います。
また情報科や情報科教員への業務負荷が減る仕組みも検討する必要があると考えています。
小学校段階の情報活用能力とスパイラルな学びについてです。これはやはり小中学校のスパイラルな学びの深化の明確化を行っていきたいと考えています。小学校段階の目指す姿も、特に低学年のイメージが少し低く設定されているように感じますので、目指す姿をより高く設定し、小中学校での学びの深化を明確に示すべきではないかと考えています。
生徒の生成AIの活用に関してです。活用に際しては、やはり前提となるAI倫理、AIリテラシー教育の重要性を打ち出していただきたいと思います。
3ページの生成AIの活用の前提として適切な取扱いの中で、AI倫理、リテラシーを学ぶことを位置付けていただきたいと思います。
活用の定義の見直しも行い、生成AIを利活用するということは、AIの特性とリスクを理解した上で、出力を批判的に吟味・修正し、社会的な影響を考え、AI技術の開発、運用、利用に際し、どのようなルール、価値観を持つべきかを考え、使用すること。このような修正も必要ではないかと私からは提案させていただきたいと思います。
では私からは以上です。ありがとうございました。
【堀田主査】 ありがとうございました。
安藤委員、お願いします。
【安藤委員】 ありがとうございます。
私は投影する資料はありませんので、口頭でお話しさせていただきます。2点お話ししたいことがありました。
6ページ目です。6ページ目で重要だと思ったことが、小学校の段階で情報技術の適切な取扱いとして、セキュリティがしっかり書かれているということが、昨今のいろいろな事件や学校の現状などを見ていますと、今後一層重要になると考えておりますので、デジタル学習基盤の基本はセキュリティなのだということを強く主張するためにも、この資料の中に入っているということが非常にありがたいと思いました。
その一方で低学年等にセキュリティをどう教えるのかということにつきましては、今日の資料にもありますように、宮城教育大学の附属小学校で体験をベースにしたセキュリティへの活動といったこともありますので、そちらのほうを見ていただけますと、多分、先生方はいろいろなイメージが湧くのではないかと思っていたところでございます。
続いて2点目なのですけれども、2点目も同じ6ページ目です。今回のところはこの主な資質ということですので、かなり厳選した内容が出ていますので、抽象度が高いというところ、そしてそれをアップデートしながらいくということについては賛成しているところでございます。
特に情報技術の特性ということについては、今後の流れあるいは現状でも、小学校6年生で電気の効率的な使い方の実践の中でセンサー等を使った活動があって、それが中学校の技術の計測・制御につながってという意味では、校種間の円滑な接続になっているということもありますので、情報技術の特性としてどういうことを扱っていくのかということもアップデートしながら、情報提供をしていくということが大事かと思っております。
以上2点でございます。ありがとうございました。
【堀田主査】 ありがとうございました。
鎌田委員、お願いいたします。
【鎌田委員】 よろしくお願いします。
7ページのところを読ませていただいて、改めて全体的に俯瞰してみると、情報活用能力というものは、やはり「知識及び技能」と「思考力・判断力・表現力等」をこのように整理して、身に付けたゴールを考えていく必要があると、私は今回のものを見て感じています。
やはり一番大切なことは、もちろん情報活用能力の抜本的向上もそうですけど、ゴールを探究的な学びに結び付けるというところが、ほかの資料にも書かれているように、そことの連携をやはり何かしら一文を入れたり、イメージをしていくことが大切ではないかと思います。
やはり危惧していることが、こちらのテクノロジーや情報の特性、テクノロジーばかりに行くんではなくて、あくまでもそれは手段であって、それを活用して、やはり生徒たちが実装して、情報活用能力を身に付けて、優れた学習者であったり、優れたものをつくり出すような生徒たちを育成することがゴールなので、その一文もどこかに入れていただければと思っています。
特に今回探究ワーキングから黒上委員と久野委員が参加されていますけど、やはり情報活用能力のゴール、一つの連携が探究であることから、探究ワーキングとの連携も考えていって、今後そういった情報活用能力を付けた先に何があるのかというところも考えていく必要があるのかと思います。
またこのスライド全体を見て、先ほど御指摘がありましたように、進化によって陳腐化してしまうテクノロジーもあるので、こうした書きぶりになるのは賛成です。
私は高校の情報の教員ですけど、高校の他教科の教員であるとか、あるいは小学校、中学校の先生たちから見て分かる文言になればと思っています。やはり私たち高校の情報の先生から見ると分かるけど、ほかの教科の先生が分かるような文言になればと思っています。
もう1点が4ページの具体的な論点・検討の方向性の資料です。こちらの資料のほうを見て、左側にチェックが3つ入っています。高校が教育段階、中学校段階、小学校段階が書かれていますけど、この流れは本当に大賛成です。改めて読んで、右の中でやはり小学校の専門性や負担を考えたときに、まず小学校は情報活用をして楽しい、もっと触れたいといった活動を重点的に膨らませていくということをやっていくべきではないかと感じていますので、この体系はすごい賛成です。
中学校、高校で情報活用能力を働かせていく中で、今まで使っていた情報活用をしていく中で、活用していたものがどんな仕組みだったのかということを少しずつ膨らませていくということと、やはり情報活用能力が小中高でこれまで身に付けられてきて、ほかの教科であるとか、探究に結び付けられていなかったことは、恐らくこれからも議論していく必要があると思います。今まで生徒たちが授業で学んだ活用が、これは何だったんだろうとか、他教科で結びつくような視点があまりなかったからではないかと考えているんです。
なので、まずは小学校でそういった体験をして、たくさん活用していくという部分と、中学校では今まで活用していたものを膨らませていって、それは何だったんだろうということをやっていきながら、探究的な学びと結び付けていただければいいなと思っています。
以上です。
【堀田主査】 ありがとうございました。
では田中委員、お願いします。
【田中委員】 NPO法人Waffleの田中沙弥果です。
情報技術が世の中を変革していく2030年代を考えたときに、12年間の情報活用能力として、どんな子供の姿を目指していくんでしょうか。スライド6を見たときに、これまでの情報教育で実施してきたパーツを積み上げて、パズルとして当てはめただけのように感じました。
Waffleでは単にプログラミングができるようになるだけではなく、デジタルを使って課題解決、価値創出ができる社会を変える力が自分にあるというふうに自信をつけることをゴールに活動しています。
具体的には生徒が自分が表現したいもの、価値創造、課題解決したいものを基点にウェブサイトやモバイルアプリをAIを活用しながら開発していきます。その際にゲームをつくろうと思ったときに、数学が必要なことに気づくなど、数学や社会など他教科への学びの動機づけにもなっていますし、メンターなどのロールモデルを知ることで、理工系の進路を選択肢に持つことを目指しています。また技術をよりよい形で活用する上で重要であるAIの倫理やジェンダーの視点の学びも含めたカリキュラムを提供しています。
質問でも学ぶ意義を十分に見いだせず、主体的に学ぶに向かうことができていない子供が多くなっていると指摘されていますが、生徒が興味を持てるプロジェクトの形で取り組むこと、活用、適切な取扱い、特性の理解をばらばらに取り扱うのではなく、往還することで学びが深まると考えています。
また議論に当たっては、個別の表の項目の検討の前に、どのような12年間を通じたゴール、目指したい状態かを共用する必要があるのではないでしょうか。
その上で現実的なところを、スライド6と2についてコメントをします。
まずスライド6について。1つ目が、学びに向かう力、人間性についても、小中高で一体的な議論をすべきではないでしょうか。
2つ目、1、活用の課題の設定などの分類に価値創造を入れていただきたいです。情報も、ものづくりであるという視点が抜けているように感じています。単に使えるようになるだけではなくて、つくる力を育む設計にしていただきたいです。
3つ目に、小学校の特性の理解について扱うものは、AIとプログラミングだけのように見えます。デザインやデータなどの中高に繋がる資質・能力を検討いただきたいです。
4つ目に、スライド2の右上の「適切な取扱い」は、倫理や社会への影響への観点をより明確にすべきだと考えます。AIが人種差別やジェンダー差別を助長する事例もあるように、技術と社会の関係を理解する視点が必要です。技術を安全に扱うだけではなくて、より公正で包摂的な社会の実現に技術者倫理の教育を含むべきではないでしょうか。
そのほかは時間がないので、後ほど事務局にメールいたします。
以上です。
【堀田主査】 ありがとうございました。
泰山委員、お願いします。
【泰山委員】 泰山です。よろしくお願いいたします。
僕もスライド6に関して発言をさせていただきます。
まずこのスライド6は基盤となる情報活用能力の体系の整理ということなので、小学校総合的な学習の時間の情報の領域(仮称)、中学校情報・技術科(仮称)、高校情報科のそれぞれのうちの基盤となる情報活用能力の部分を抽出した体系だと理解をしています。
そういうことの前提で言うと、ここで鍛えられた情報活用能力は教科や探究の中で生かされるという前提だと解釈をしています。その前提で2点お話をさせてください。
1点目、このスライドの資料がどのような形で外に出ていくかということもあるとは思いますが、今回、情報活用能力の定義が情報技術というところに焦点化されて更新されたということが結構大きな変化だと思っています。
文字の量の関係もあると思いますが、特に「丸1情報技術の活用」の部分でいうと、情報技術を前提としているように見えない箇所も幾つかあるので、その辺りは少し強調できるといいのではないかと思っていることが1点です。
もう1点は、ここは先ほどお話ししたとおり教科や探究の中で発揮されていくということを前提にすると、これまでの現場の実践の中でやるためには、どうしてもその前に指導しなければいけなかった。わざわざ時間を取って指導しなければいけなかった部分であったり、こういうものがあると、より深まるみたいなことがより明確に見えるようになるほうがいいのではないかと思っています。
例えば「丸2適切な取扱い」の中にパスワードを管理するみたいなことは、もしかしたら低学年で既に指導されているかもしれませんが、どうしてもやらざるを得ない。もしくは、「特性の理解」の中に含まれているデータの管理みたいな話も、やはりいろいろな作成物を子供たちがつくる中で、それをどう管理するかということは、どうしても指導しなければいけない。でも扱う時間がなくて困っているみたいなところがここに含まれ、そこの指導する時間ができるというような形で強調できるように表記できるといいのではないかと感じています。現場の先生方が苦労してやられていることとの接続が見えるような表記になるといいと考えています。
以上です。
【堀田主査】 ありがとうございました。
望月委員、お願いします。
【望月委員】 お願いします。春日井市立中央台小学校、望月です。よろしくお願いします。
事務局から提案していただいた案について、特に異論はありません。
体系性の検討について、4ページのレ点の3つ目について賛成で、実際に研究開発学校での取組の効果を話したいと思います。
春日井市立出川小学校の資料が、系統表については資料の1の18、19ページに、それを具体化したカリキュラムが参考資料1の9ページから20ページにあります。系統表やカリキュラム表をどのようにつくったかについては、参考資料の1の2ページから8ページにあります。これらを基に話したいと思います。
まず参考資料の12ページです。情報の時間をつくったことによって学ぶ時間は増えますが、結果として各教科の時間は短くなることを先生たちは実感しています。どういうことかというと、2つあります。
一つは、情報の時間はもともと教科で教えていたことをまとめたものなので、単純に情報の時間に繰り返し教えることで、教科で教えなくてもすぐ使えるようになるということです。
2つ目は、子供たちが自分で学んでいけるようになるということです。参考資料12ページをご覧ください。これは、小学校3年生のカリキュラムです。例えば9月に「ポップをつくろう」とか、11月に「学校で安全に生活しよう」という単元がありますが、ここではポップをつくれることや安全に生活するという内容が目的ではありません。これらは提案にある「丸1活用」するための体験的な学習の活動です。「丸2適切な取扱い」や「丸3特性の理解」の着実な育成が目的です。
具体的にはここに書かれている肖像権、写真、動画の撮影、スライドの作成などです。教科のように学ぶべき内容があるところで教えると、これらの情報技術の大切なことが子供たちに伝わりにくいですし、先生によって差が出てしまいます。カリキュラムとして情報の時間に学んで教科につなげていったほうが、子供たちにも大切なことが伝わりやすいですし、教科の内容に重点を置くことができます。
また子供たちは何度も繰り返し活用することになるため、だんだん自分たちでできるようになっていきます。その結果、2学期の終わり、3学期あたりで、自分たちで活用しながら自走して学んでいけるようになり、先生たちは教科の時間の短縮を実感できるということです。これは2年目、3年目と続ける中で、さらに強く感じられるようになりました。
次に情報活用能力を育成したことで、探究的な学びが進むようになったことについてです。引き続き12ページを御覧ください。例えば小学校の3年生では、6月頃、表からグラフを作成することを学びます。
次に14ページを御覧ください。小学校4年生のカリキュラムです。6月、7月あたりに、また表からグラフを作成しますが、今度はSUMやAVERAGEなどの簡単な関数も学びます。少しレベルアップしています。
また、その上の5月あたりを見ていただくと、フォームでアンケート作成を学ぶ単元があります。つまり4年生ではフォームでのアンケート作成とグラフの作成は別々の単元です。
ところが16ページの5年生のカリキュラムでは、6月から9月ぐらい見ていただくと、アンケートからデータを分析するという、今まで学習したことをつなげて活用する単元が組まれています。
さらに18ページの6年生のカリキュラムでは、9月から12月にアンケートや分析を通して自分の意見を述べる単元があります。このように何度も繰り返し体験しながら、中学年では基礎的なことを学び、高学年ではそれらを関連させて活用していっています。
また低学年についても初歩的なことから繰り返し体験していくことの効果を感じています。
参考資料1の8ページを御覧ください。1年生のカリキュラムです。例えば9月、2つの具体物を比べて、表や図に整理する体験をします。具体的には鉛筆とノートを比べて、同じところと違うところを見つける体験などです。低学年ですので、実際に五感を使って物を観察して、情報を収集して、それをデジタル付箋に入力して整理するという体験をします。
これらの情報収集の仕方や整理の仕方を知っておくことで、3年生になったときに理科や社会で、すぐに活用することができ、探究的な学びにつながっています。
本校でも今年度からこのカリキュラムの一部に取り組んでいますが、生活科の植物や生き物の観察がスムーズに進んでいます。
また、情報の時間では中学年になると情報収集の対象が広がり、整理分析する方法も増えていきます。高学年になると、例えば18ページの6年生9月にあるように、目的に合わせて方法を選びながら課題解決する活動をしています。
このように情報技術を活用した探究的な学びについても何度も繰り返し体験しながら、だんだん子供たちが自分でできるようになっていきます。これらの資質・能力が身についた出川小の子供たちは、総合的な学習の時間に個人探究に取り組み、自分の学びを充実させています。
以上となります。
【堀田主査】 ありがとうございました。
井手委員、お願いいたします。
【井手委員】 旭丘高校の井手です。よろしくお願いいたします。
資料1の4ページをお願いいたします。こちらの左側に高等学校と中学校段階の欄に、「丸3特性の理解」を身に付けることを一層重視し」という表現がございます。「丸2適切な取扱い」や「丸3特性の理解」は、「丸1活用」をする力を発揮するための基盤です。したがって、発達段階が進むにつれて、「丸3特性の理解」を重視することは極めて当然であると考えられます。
ただし、高等学校の現場では理解イコール座学、活用イコール実習といった固定的なイメージがまだ根強くございます。2022年度から始まった情報Ⅰ、そして、今年度の共通テスト情報の実施を経て、現在は知識偏重の授業から脱却し、探究的・実践的な授業へのシフトが進みつつあります。そのよい流れが「丸3特性の理解」の位置付けを誤解して、座学を増やす方向に戻ってしまうことを強く懸念しております。
6ページをお願いします。この図の面積は決して教科書のページ数や授業時間数ではなく、専門性の高さを表していると理解しておりますが、現場ではこの図表の面積が時間配分と誤解されるおそれがございます。
さらに言えば、「丸1活用」の専門性は、「丸3特性の理解」と独立して低いわけではなくて、「丸3特性の理解」が深まるほど、「丸1活用」の内容も高度化する関係にあると思います。
したがって、6ページをはじめとした情報活用能力の3要素を示す図表では、3要素の各面積を均等にすることや専門性の深まりについて別の表記を用いて示すなど、現場の教員に誤解が生じない表現にすることを御検討いただきたくお願いいたします。
以上です。
【堀田主査】 ありがとうございました。
蓮池委員、お願いします。
【蓮池委員】 蓮池です。
データサイエンス意思決定の立場から御意見を述べさせていただきます。4ページに関してですけれども、データサイエンスにおきましては、この内容がまさしく多分当てはまると思います。やはり最近のAI、機械学習、ディープラーニング系のお話となってきますと、やはり特性の理解が難しい。数理や統計学との関係性とも関わってきまして、やはり難しいところはあるかとは思いますので、この流れになって、やはり小学校の段階では活用というところになってくるのかと思います。
ただデータサイエンスというものは、全体、小中高と併せまして、自分の意見や自分の考え、何かやりたいこと、実践したいことをデータを用いて相手に伝える、正しく伝える、分かりやすく表現するといったような部分が一番の根幹をなしているかと思います。
ですので、小学校段階で表現できる内容で、相手、友達であったり、身近な人に自分の考えをデータを使って何かしらの形、正しく分かりやすく表現する。そして相手がそういった表現をしたときに、その内容を理解する。
それを通じて相手に伝わらなかった場合は何が足りなかったのか、どういった方法があれば、次により自分の意見を表現できるのかといったような部分を次の中学校や高校のステップに繋がるような形で、データサイエンスの分野の横串を刺していただけると、すごくありがたいと思っております。
最終的にはやはり意思決定という形、要するにデータで分析した結果として、自分がやりたいことは何か、いろいろなデータの結果が集まってきた中でどれを取捨選択するのかという部分は、意思決定になってきて、恐らく今後も社会人になっていく上でも必要になってくる力かと思います。
最初に萩谷委員からも御説明がありましたとおり、問題解決という部分に関しましては、もちろんデータの内容を理解するということもそうですし、活用もそうなんですけれども、もちろん倫理的な制約条件等も入ってくると思います。全てを通して、問題解決、問題の意思決定が関わってきますので、そういった包括的なところで扱っていただけると非常にありがたいと思います。
蓮池からは以上です。ありがとうございます。
【堀田主査】 ありがとうございました。
春日井委員、お願いします。
【春日井委員】 春日井です。よろしくお願いします。
今回示された内容については資質・能力を整理したということで、おおむね賛成です。その上で4点ほど意見を述べたいと思います。
初めに4ページをお願いします。
1ポツ目の下の3つのチェックで学校段階ごとに応じて書いていただいておりますが、中学校、高等学校段階のところで、「丸3特性の理解」を身に付けることを一層重視し」とあります。この部分の充実を図ることが今後の検討で重要ではないかと思っています。
井手委員の話と少し重なるところはあるのですが、「丸3特性の理解」は単に知識技能を身に付けるということではなく、「丸1活用」を通じて課題を解決できるようにする」と書いていただいたことは、「丸3特性の理解」についての知識を生きて働く知識というような言葉につながると思います。探究の場面で活用していくということを示していることは、とてもよいと思います。
「丸3特性の理解」については、先ほど井手委員も話をしておりましたが、ペーパーテストで評価できるようなものだけになってしまわないように、具体的な活動であるとか、評価を丁寧に示していく必要があるのではないかと思っております。
続きまして、次の5ページは少しだけ話をしますが、5ページの真ん中右側に「丸1活用」、「丸2適切な取扱い」、「丸3特性の理解」と、相互に関連するように示していただいております。詳しくは25ページのほうに書かれていますが、それを踏まえて、6ページの資質・能力を体系的に整理するイメージについての意見を述べていきたいと思います。
少なくとも高校段階では、「特性の理解」を踏まえて適切な取扱いをしたり、活用を行ったり、また適正な取扱いを意識して活用したりといった相互の関連が必要だと思います。6ページはあくまでも整理したものということで、丸1から丸3に分けて示すということが、分かりやすさのためには必要なのかと思うのですが、具体化するときには相互に関連するように記述していくことが必要だと思います。
続いて3点目になります。この同じ表のところですが、「丸1活用」のところの小学校の部分についての意見になります。操作を身に付けて活用できるようになるためには、一定の時間を確保していく必要があると思います。
「丸3理解」についてのところですが、「コンピュータに指示するために必要な手順を理解」ということがあります。改訂後の教科書は見られていませんが、改訂される前の教科書、現行の学習指導要領が始まった段階での教科書を見たところでは、5年生の算数での平面図形の性質で多角形について、6年生の理科での電気の利用の部分でのプログラムの活用ということにとどまっていました。更なる内容の充実が必要ではないかと思っております。
小学校だけでなく、中学校、高校にも当てはまる話になりますが、単に動作するという理解だけではなく、うまくいかない経験も含めて試行錯誤できるような時間を確保していくことが、資質・能力を身に付けるためには必要だと考えています。併せてこれらの資質・能力を育成できるように、内容の充実も図っていく必要があるのではないかと思っております。
もう1点になります。「丸2適切な取扱い」の部分になります。小学校の知識及び技能の1ポツ目に「自他の権利」とあります。他者の権利を尊重するだけでなく、自分の権利もあるということを意識させて権利意識が高まるように育てていくことは、中学校、高校の段階においても必要ではないかと考えております。
以上になります。
【堀田主査】 ありがとうございました。
皆さん、残り時間のこともありますので、発言時間には御協力をお願いいたします。
白井委員、お願いします。
【白井委員】 ありがとうございます。大阪大学の白井です。よろしくお願いします。
第1回目のワーキンググループでの議論を踏まえ、論点検討の方向性を整理いただきありがとうございました。
まずスライド6についてですが、資質・能力の整理に当たっての留意事項や方向性について全面的に賛成いたします。育成されるべき資質・能力として、具体的な学習活動を詳細に示すのではなく、俯瞰的に把握する観点から整理すべきであるという点にも賛成です。
特に情報技術の活用については、鎌田委員からもご指摘がありましたが、情報技術の変動性への留意に加え、情報技術はあくまで自らの人生や社会のために課題解決や探究を行うための手段ですので、この箇所に具体的な学習項目を記載してしまうことで書かれた学習項目をこなすことが目的にすりかわってしまわないように注意が必要だと感じています。そういった意味でも、情報技術の活用については今回のようにゴールを記載する記述の仕方がよいと思いました。
次にスライド4に移動いただけますでしょうか。生成AIについての懸念点、配慮事項についてですが、こちらもお示しいただいた方向性に賛成いたします。基礎学力や協調性などを育む重要な時期にある小学校低学年の児童に直接生成AIを利用させたりすることについては、慎重になるべきであると考えております。
「適切な取扱い」を学ぶために特性を理解したり、実際に体験するということもありますので、この3つを分けて考えることが難しい場合もあるとは思いますけれども、まずは適切な取扱いを重視すべきという方向性に賛成です。
また、ほかの学校段階においても生成AIなどのサービスを単に導入するだけでは意味がなく、逆に生成AIへの依存や批判的能力の低下などの悪影響も考えられます。各教科の教育活動の目的達成の観点から効果的であるか、どのように扱うことが効果的かを吟味すべきであり、ぜひこの方向性で議論を今後も深めていければと思います。
以上です。ありがとうございました。
【堀田主査】 ありがとうございました。
山脇委員、お願いします。
【山脇委員】 よろしくお願いします。
今ちょうど出ています4枚目のスライドにもありますし、全体に関わる話ですけれども、情報活用能力について、「活用」を中心として小学校から重視するという内容になっています。その場合、正確な事実に基づいた情報が活用されることが前提になっていると思います。
でも御存じのように、今、陰謀論を含めて、偽情報、誤情報が非常に多い状況です。「活用」以前の課題として、まずどのような姿勢で情報に接するべきなのかが重要だと思います。偽・誤情報を見極めることはなかなか難しいですが、鈴木委員もおっしゃっていましたけれども、「1回立ち止まって考える」というようなクリティカルシンキングの訓練を、まず小学校段階からやるべきではないかと思います。
虚偽情報が、真実の情報よりも6倍速く広がるというマサチューセッツ工科大学の研究もあります。そういうことについてもきちんと小学校段階から教えていく。また、人間には、「確証バイアス」があり、自分にとって都合がいい情報ばかりを集めがちであるなどといった心理学的な側面も早くから教えたほうがいいと思います。間違った情報を「活用」しても意味がないわけですから。
そういう意味でいうと、情報活用というよりも情報をいかに「不活用」するかという部分の論点も抜け落ちているかと思います。いわゆる「ネガティブ・ケイパビリティ」の力、あるいは上智大学の佐藤卓己教授がおっしゃっている「あいまいさに耐える力」といった能力です。つまりこの世の中の情報というのは、正しい情報、間違った情報に二分されるものではなく、曖昧でグレーな情報はたくさんあるわけで、虚偽情報や曖昧な情報を「やり過ごす力」、少なくとも人には広めないというようなことについても、しっかりと小学校段階から教えていくことが重要だと思います。
「クリティカルシンキング」という言葉は、一般的に「批判的思考力」と訳されていますけれども、人を批判することがクリティカルシンキングの本質ではありません。私自身は自分の編著の本では、クリティカルシンキングに「吟味思考」という訳語を当てていますが、まず小学校段階からそのような力を身に付けていくということが基本になるのではないかと考えております。
以上です。
【堀田主査】 ありがとうございました。
福田委員、お願いします。
【福田委員】 よろしくお願いいたします。
情報活用能力が3つの柱で体系的に整理されたことは、非常に意義深いことだと考えております。情報活用能力が単なる操作スキルではなく、情報社会の中で主体的に学んで行動して判断していくための総合的な力として、明確に分かりやすく示されたと思っております。スライドの6ページ目で整理されたことは大変意義深いと考えております。
ほかの委員からもお話はありましたが、その中で最終的にゴールはどこなのかというところはいろいろなことが書かれていますけれども、ゴールがもう少し分かりやすく示されていくといいと思います。
例えば情報技術の活用をしっかり学んでいくことで、例えばですけれども、より創造的に使う力を身に付ける、技術を使って解決策を生み出す力を身に付けるなど、もう少し分かりやすい言葉もこの中に入っていくと、例えば「丸1情報技術の活用」についてはいいのかと思いました。
「丸2情報技術の適切な取扱い」についても、「自分の行動を自ら判断し」とか、「責任を持って選択できる力を身に付ける」といった、もう少しいろいろな方が見ても分かりやすい言葉にかみ砕いて書いてもいいのではないかと思いました。
また「丸3情報技術の特性の理解」につきましても、当然単なる知識の習得ではないということが、小学校、中学校、高校を通して大前提だと思います。その中で「新しい技術を正しく評価する力」、「主体的に使いこなす力」など、体験的な学びを通して根本的な理解の部分を育てることが非常に重要であると思います。そういった意味でも分かりやすい言葉で表現して、ゴールが分かるように示していくとよろしいのではないかと思いました。
私からは以上です。
【堀田主査】 ありがとうございました。
亀田委員、お願いします。
【亀田委員】 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。能美市教育委員会、亀田です。
私からは、3ページと6ページについて2点、意見を述べさせていただきたいと存じます。
3ページ目の右側のところです。他の委員もおっしゃっていましたが、やはり体系表は内容の陳腐化を招かないように、俯瞰的に把握する観点から整理するということは非常に納得いくもので賛同いたします。
とはいえ、やはり現場は具体的な内容を求めていると思いますので、江間委員がおっしゃったように現場への支援という点においても具体というところで、これは情報技術の加速度的な進化に対応できる、アップデートできることが重要になってくると思いますので、国のほうからは、国作成の教材やガイドライン等を通じて機動的に御対応いただけるということは、現場としては非常に心強いものであると考えております。
6ページになります。様々な委員が[丸2適切な取扱い」について、リスクやトラブルから小学生はどう身を守るのかでありますとか、クリティカルシンキングの大切さ、あるいは誤情報、フェイク動画等もたくさん流れておりますので、その辺りについて身に付けることの大切さをおっしゃっていたと思います。
一つ、教育委員会のサイドから、小学生の段階であまりにも行き過ぎた過度の恐れあるいは過度の規制をかけ過ぎますと、ややもすると小学生は使わないという子が出たり、あるいは逆にGIGA端末ではなくて抜け道を探して別のもので使うなどのリスクが生じることが感じられます。
ですので、ルール、マナー、レギュレーションというものが必要以上に子供たちを萎縮させないことにも注意が必要かと感じております。当然リスクの回避は大事なのですが、萎縮させないという点についても大事であると感じています。
そこで教育委員会の立場として一つ申し上げたいのですが、そうであるならば、責任あるAIの活用ということで、教員や保護者や子供たちに安全安心なフィールドを用意することが大事かと思います。
やはり教育用のAIや情報技術は、AIとのやり取りや、生成したコンテンツは組織外には共有されないように、セキュリティを担保している。あるいはLLMの学習などには使われないように、教育委員会はその場を担保していますというようなことをしっかりと述べ、共有した上で、子供たちへのリスクが許容範囲にちゃんと収まることを目指しながら、規制、モラル、適切な扱いをしっかり指導することと、利活用を促進し適切に扱えるというところのバランスを取っていくということが大事なのではないかという教育委員会の責任も感じた次第です。
以上であります。ありがとうございます。
【堀田主査】 ありがとうございました。
皆さん、時間への御協力をお願いいたします。
大谷委員、お願いします。
【大谷委員】 大谷です。堀田主査、ありがとうございます。
そうしましたら、私のほうから6ページ目の資質・能力の小中高の体系に関する意見を述べます。
この体系では、小学校におけるこのピンク色の活用の内容が多いことに対して、中高では青色の特性の理解の割合が多くなっています。これは中高になってから特性をしっかり理解するという点では発達上は納得していますが、今回の情報活用能力を小中高で体系的に育成する上では大変気になる点があります。やはり私なりの情報活用能力を育成する上での重要な考え方としては、参考資料データに記してある20ページ目をお願いします。
こちらの情報技術の活用の考え方として示している左上の「情報を得たり」から始まる、この一連の力について情報技術を介して育成するという学習のパッケージが、今回すごく重要だと思っています。
またこの左側のパッケージが、こちらの右側の総合の探究のプロセスと非常に親和性が高いということで、今回小中高の情報活用能力を総合の時間や各教科に活用するということを目指しています。
もしこのパッケージを中学校の情報・技術科(仮称)でしっかりと育成するのであれば、探究のプロセスにある最後の「まとめ・表現」の段階に対応する場面で、実際にものづくりをしてプロタイピングしますし、高校の情報科であれば、そこにシステム、システム開発、アプリ制作があってもいいのではないかと思います。
このようなことから考えますと、今回の情報活用能力をしっかり小中高で育成したいのであれば、このパッケージについて、まず小学校で技能的な基礎をつくって、中高でこのパッケージの情報技術を活用する場面でどう展開していくかが大事な生命線だと思っています。
最後に6ページ目のスライドに戻っていただいて、今のことを踏まえた上で、中高でこの割合が大きくなってしまっている青色の内容の部分を小さくなってしまっているピンク色の活用の場面でしっかりと生かせるような青色とピンク色の相互の関係の見せ方について、例えば別のペーパーを作成してそこで見せるなど、もう少し工夫ができるといいのではないかということが私の意見になります。
私のほうからは以上です。
【堀田主査】 ありがとうございました。
森山委員、お願いいたします。
【森山主査代理】 失礼いたします。
既に出された意見と重なるところもあるかもしれませんけれども、3点、お話ししたいと思います。
まず今回、情報活用能力として育成すべき資質・能力を体系的に構造化していただいたということです。細かい表現や要素などにつきましては、各委員から御意見があったように精緻化が必要かもしれないのですが、それぞれに活用、取扱い、特性の理解という3つの要素が小中高を貫く形で構造化されているということが、まず画期的ではないかということ。
そしてそれぞれに知識・技能と思・判・表がちゃんと位置づいているという構造自体に非常に大きな意味があるとまず感じております。
その上で先ほど大谷委員の意見にもございましたけれども、活用のところで基本的操作がしっかり位置づいているということも、情報活用能力の実効性を高めるという上で非常に大事ではないかと思います。
今後これをどう精緻化するか、丸1、丸2、丸3の関係をどう表現するかということは、工夫が必要かと思います。
2点目です。村松委員、田中委員、江間委員、大谷委員の意見と同じなのですけれども、情報技術というものが、そもそもコンテンツがつくれたり、プログラミングができたり、システム化ができるというような情報技術の特性として、そもそもクリエイティブな、価値創造的な側面を持っているかと思います。
このことが子供たちの探究においても創造性を発揮する上で、非常に有効であるということをどのようにこの活用の要素の中に表現していくかということは、工夫をしていかなければいけないと思っております。現在のプログラミング教育の優れた実践事例なども参考にしながら整理をしていったらいいのかと思っているということです。
3点目です。これは情報活用能力の学習の基盤という、いわゆる教科のものと少し違う特性があるということで、スライドの9枚目をお願いいたします。
ここで右側に学習の基盤があり、左側に各教科があり、オレンジのラインとブルーのラインで行ったり来たりするということが表現されているのですけれども、この部分は少し教師目線な気がいたしました。
カリキュラムのデザインとして関連づけていくということはよく分かるのですが、学習の基盤それ自体が高まると、子供たちが自然とそれをいろいろなところで働かせていくというふうに、果たしてなり得るのだろうかということが少し気になりました。
というのは、子供たちが主体的にこのオレンジとブルーのラインを回していくような、言わば情報活用能力そのものをいろいろな学びや探究に働かせようとするような意思や態度、そうした少しメタな視点での資質・能力というものが、学習の基盤というものに関しては重要ではないかというようなことを感じました。学びに向かう力等の議論はこれからということだと思いますので、またそういった観点での検討もしていっていただければありがたいと思いました。
以上でございます。
【堀田主査】 ありがとうございました。
三浦委員、お願いします。
【三浦委員】 三浦です。よろしくお願いします。
中学校の段階として、今回スライド6にあるような情報活用能力を小学校、中学校、高等学校の段階で示していただけたことは大変ありがたいと思っています。
中学校の教員が小学校でどのようなことを学んできて、それを高等教育にどう繋げるかということが整理されたというところは、情報活用能力の育成の指針として、よいイメージだと思っています。
6ページの体系表をより具体的なもの、実効性のあるものとしていくために、今後の議論になるとは思うのですが、例えばそれぞれの資質・能力のところの分類ごとの体系性であったり、こういった形のイメージもどこかで見られるようにしていただけると、現場の教員としてはより分かりやすくなるのかと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
【堀田主査】 ありがとうございました。
それでは、最後に岡本委員、お願いいたします。
【岡本委員】 ありがとうございます。時間がないので端的に。
6ページのスライドで、小学校の段階で「プログラミング的思考に基づき」という記述があります。小学校、中学校、高校でAIを活用した学びを考えると、この部分をもう少し重視していただきたいと思っています。
プログラミング的思考というのは明確なコマンドを組合せて目的を達成するという性質を持っています。一方でAIは推論によって幅のある出力が生じるという特性があります。
そういったところのずれを感じて初めて……。例えばこのAIの判断の意味、危険性、信頼性などといったところの幅を体験的にしっかり理解するためには、やはりここのプログラミング的思考をしっかりやるということが、小中高でどんどんレベルアップして、AIを活用していくというところにちゃんとつながっていくというところですので、このプログラミング的思考の学習をしっかり小学校のほうでやっていくというところを少し強調していただければと思っています。
以上です。
【堀田主査】 ありがとうございました。
皆さん御協力いただきまして、ありがとうございました。言い足りなかった部分は、後ほどまた事務局にメール等でお願いできればと思います。
また江間委員におかれましてはチャットのほうに書いていただきまして、ありがとうございました。
それでは、オブザーバー参加いただいております生活、総合的な学習・探究の時間ワーキンググループの皆さんの御意見をいただきたいんですけれども、代表して黒上主査と久野主査代理からコメントがあれば、それぞれいただきたいと思います。
まず黒上主査、いかがでしょうか。
【黒上主査】 お願いします。3つほどあります。
一つは、スライドでいうと5ページ、8ページ、時間の問題をどう考えるかということが重要で、例えば情報技術の活用について、パスワードについて45分、コピーペーストで45分というように1時間ずつ取っていって積み上げていくと、間違いなくパンクすると思います。
従って、一斉で学ぶべきことと、普段のいろいろな活動を通して経験しておくだけでいいものを分けて、一斉に学ぶべきことを情報の領域に持ち込んでくるという考え方が必要かと思いました。
そういうものは総合的な学習での探究活動についての学びも非常に重要で、でもそれは情報スキルがあってこそ実質的な学びになるということがあると思うので、これは両輪で進むというイメージを持たなくてはいけないと思っています。
そういう意味では課題解決の中に必要に応じて情報スキルの学習も埋め込むことが理想的かと思いますが、それは多分難しい。埋め込んだ時間をそのための時間として見られるのかが心配です。一方で,逆にそういうふうにするからこそ、しっかりやれるという人も出てきそうです。この辺をどういうふうに考えていくかということは、これから重要かと思いました。
手順やスキルの学習は学習内容がないところでは絶対できないのですけど、例えばアイコンという具体的な人工物を操作する方法は、僕は内容ではないと思います。むしろその操作をしながら、例えばコピーペーストをアイコン操作でやっているときに、その裏で一体何が行われているかという概念を学ぶことがとても大事です。
具体的に言うと自分のカードを複製してみんなに配るということは、一体何をしているのか、その意味は何なのか。それは紙で他の人にカードをあげていることとどうと違うのかというようなことが実感として子供の中に落ちていくということが大事かと思っています。こういうニーズが生活、総合の学習テーマとうまく連動するような学習活動が情報領域でできるということが重要かと思います。
最後にこういうことをこれからやっていくときの留意点です。春日井委員がおっしゃったようにセキュリティやモラルは錯誤、試行錯誤の錯誤ができるようにやっていくことが大事かということを感じました。
情報活用能力を身に付けたことが、レイシズムや社会分断に向かわないようにすることが大事で、(恐らくその生活・総合WGでのこれから議論になると思うんですけど)それが、中核的概念の一つになってくると思います。そういうこととして扱いつつ、でも情報活用能力と関連づけるということが大事ということです。
最後にAI絡みでいうと、子供の言語を「記号接地」させることが何より大事で、そこに関しては総合での体験、経験がとても大事なので、AIを使うということが総合において具体的な体験、経験とつながっていくような仕掛けのようなものが必要かなというふうに資料を読ませていただきました。
以上です。
【堀田主査】 ありがとうございました。
では久野主査代理、お願いいたします。
【久野主査代理】 ありがとうございます。オブザーバーに呼んでいただいてありがとうございました。
生活、総合的な学習・探究の時間ワーキンググループの立場から4点ほど、4ページの小学校の体系性のあたりについてコメントをさせていただきたいと思っています。
まず1つ目、「情報領域(仮称)」の名称ですが、このように表現されると情報が単独なパーツのように印象を受けます。その前には括弧書きで探究の学びを支える情報技術というニュアンスがあるのだと思いますけれども、恐らくそれを切り離されてしまうと、受け取る多くの情報の非専門家の先生方は、アタッチするようなパーツのような印象だろうと思います。
2つ目、「情報の領域(仮称)」の実数について、やはり生活、総合的な学習・探究の時間ワーキンググループの立場からは、このワーキングの所管ではないかもしれませんが、時数が気になるところです。現在の生活、総合に付加するということですので、安心はしているところですが、探究の学びを支える情報活用能力を育成するためには、総合は平成最初の10年から20年で、週3コマから2コマに減ったということもありますけれども、現在の総合の学びを実質的に行うためには、一定数のこの情報の領域についての時間数を確保することが必要かなと強く思っているところです。
ここからは本質的なところになると思いますが、3つ目として、情報技術と生活科、総合学習の間の使われる「体験的」という言葉の意味にずれがないかと資料を読みながら感じておりました。
4ページの論点・検討の方向性の体系性のページの左下の「小学校段階では」というところ、「丸1活用」を中心として体験的な活動を重視しつつ」とされています。また続きで右上の「小学校低学年に関しては」のところも、続いて「体験的に初歩的なものを学ぶ」とされています。これらはICTの利用に関する体験的な活動を指しているように思われます。
他方で生活科、総合的な学習の立場から見ると、体験的な活動というのは、先生方も御存じのように、実社会、実生活において具体的に実感を伴った経験や体験、活動や交流という側面が中心でありますので、ICTの体験的利用という文脈では必ずしも捉えてはおりません。
もしこの意味が2つのワーキンググループでずれが生じると、その先、同床異夢というか、同じことを話していながら違うことを考えているというようなイメージになりかねないので、このあたりは少し注意をしたいと思っています。
4つ目、このメインになる6ページの資質・能力の体系的整備のイメージ図と16ページの主な学習活動のイメージの2つが実践上つながって想像できるかが、やはり鍵になるかなと思っています。
まず6ページのほうの資質・能力の体系的整理については、さすが専門家の先生方の御議論を経たものでして、非常に分かりやすく構造化されていると思いました。
丸1のところに探究のプロセスが入っているところも、生活、総合のスタンスから見ると、とても分かりやすいですし、理解できるところであります。
17ページのほうの主な学習活動のイメージですが、こちらについては総論と小規模の各論と2つに分けてお話ししたいと思います。
まず総論のほうですが、17ページに参考例として示されている表はとても分かりやすいと思います。その反面、想定される活動が多数の例示が列記されています。特に小学校の中学年、高学年以降です。これは理解の仕方によっては、ある意味、それが全て実施すべきチェックリストのように受け止められると、少しどうかなと思うところがあります。
つまり文脈に応じて使用する中で発揮されていく、立ち表れてくる局面、場面だと思いますので、チェックリストのようにこれはやった、これもやったということになると、少し探究の文脈から離れてしまうのではないかということが危惧されます。これが総論です。
各論についてですが、まず生成AIについて大事なトピックですので、このことについて触れておきます。
「丸2適切な取扱い」と「丸3特性の理解」を学んでから、丸1としての「活用」をするという手順は妥当だろうとは思っています。もちろん普段から既に使っているけれども、使っていた上で、丸2と丸3を学んで、さらに意図的に丸1を使うというところの順番は妥当かと思います。
もう一つ、今度は細かい点ですけれども、丸1の「活用」の中で、探究の活用を体系的に使っていくと、当然Zoom等で遠隔交流したときの情報収集や分析も低学年から可能だろうと思っています。この点があれば更に現実的に使えるかと思います。
その上で低学年と中高学年の間のきめの細かさがあまりに違いがあるということで気にしておりますが、これは表現上の工夫の範囲ですので、幾らでも対応可能かと思っています。
その上で、やはりこの2つの図を連続させると、資質・能力の体系のほうは共通性、通用性を持った基盤的な資質・能力であって、学習活動のイメージのほうは各学校や学級で個別に異なって、変更可能なものだろうと思います。探究の文脈で表れる文脈が異なってくるということです。
そういう意味では活動のイメージのほうに例示されている活動は、あくまでも各学校、学級の文脈に沿って展開されるものであって、これもチェックリストのように使うものではないだろう。これで資質・能力の体系のほうは文脈を意図的につくりながら、探究の学びの結果として育成されていくという順序が大事だろうと思います。
最後ですが、児童生徒、教師双方が情報活用能力を高めていくと、より質の高い探究につながっていくのだという実感を持つこと。今日も少し話題になりましたが、併せて教員間の格差の克服のためには、指導資料等といったものの作成が不可欠ではないかと思っています。
今後の情報・技術ワーキングの先生方の御議論を非常に期待しておりますので、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。
以上です。
【堀田主査】 ありがとうございました。お二人の先生方の大変貴重な御意見をいただきました。私どものほうでしっかり考えてまいりたいと思います。
時間の関係もございますが、私も一言だけ申し上げておきます。情報活用能力を身に付けたその先という話がありました。私どもとしては、そういう描くべき人材像を考えるということは非常に重要だと思っておりますが、これは何も情報活用能力だけではなくて、各教科等でいろいろ描いた総和が出来上がった人材像だと考えると、情報活用能力の育成のことを検討している私たちのこのワーキングでは、そのうちのどの部分を強めに分担するかという議論をすべきだと思っております。
2つ目は、今回の諮問に情報活用能力の抜本的向上と書かれていて、つまり、今それを学習指導要領上に中核的な教科や領域をうまく位置付け、各教科等と連携しながらやっていくという形を取ろうとしているわけです。
その際やはり私ども専門の立場からいくと、どうしても理想を語りがちになりますが、実際は実現可能性、フィージビリティの問題や、先ほど申し上げた各教科等の分担の問題がございますので、私どもは特にどの部分をどのようにやっていくべきかということが極めて重要かと思います。
また情報技術の活用、インターネットの活用など、そこへのフェイクニュース云々の話がいろいろありまして、これは極めて貴重な、そして重要な御指摘だと思います。
一方で、だからこそデジタル教科書等の質保証されたデジタル情報から読み取るみたいなところから始めていくというような学習指導の在り方も検討されるべきかと考えております。
それでは、事務局から次回以降の予定についてお願いいたします。
【相川情報教育振興室室長補佐】 次回についてですが、先ほどよりお伝えしておりますとおり、小学校の総合的な学習の時間に新たに「情報の領域(仮称)」を設けることとの関係から、生活、総合的な学習・探究の時間ワーキンググループとの合同開催を11月10日月曜日9時半から予定しておりますが、正式には後日連絡いたします。
【堀田主査】 ありがとうございました。
それでは、以上をもちまして本日の情報・技術ワーキンググループ第2回をお開きといたします。どうもありがとうございました。
―― 了 ――
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