教育課程部会 生活、総合的な学習・探究の時間ワーキンググループ(第3回)議事録

1.日時

令和7年12月26日(金曜日)9時30分~12時00分

2.場所

WEB会議と対面による会議を組み合わせた方式

3.議題

  1. 総合的な学習・探究の時間に関する目標・内容の構造化等について(前提となる諸論点の整理)
  2. 生活科の学びの本質的意義について
  3. その他

4.議事録

【黒上主査】  おはようございます。定刻となりましたので、ただいまから第3回生活、総合的な学習・探究の時間ワーキンググループを開催します。
 進行資料を皆さん御覧いただいて、そのとおり本日は、「総合的な学習・探究の時間に関する目標・内容の構造化等について」、それから「生活科の学びの本質的意義について」の2点について御審議いただきます。
 前回会議から結構時間がたっていて、事務局資料も大分バージョンアップしているような気がしますが、議題1、議題2、両方まとめて事務局からまず説明をいただきたいと思います。その後、時間を区切って議題1、議題2、それぞれについて意見交換をしたいと思います。よろしくお願いいたします。
 それでは、議題に移りたいと思います。議題1、議題2について、事務局より説明をお願いいたします。
【堀川教育課程課学校教育官】  事務局でございます。資料1を御覧ください。総合的な学習・探究の時間に関する目標・内容の構造化等について(前提となる諸論点の整理)でございます。
 まず、今後の議論の前提となる諸論点でございます。「探究」という言葉に大きな社会的な期待が寄せられる一方で、必ずしも十分な共通理解があるとは言えない側面もある。そのような中にありまして、本日御議論いただく各種の整理につきましては、よりよい環境を目指していく上での一定の足場をつくり、それらを足がかりにしながら、それらを超えた提案も含む現場の自由で大胆な創意工夫による「質の高い探究」、これを社会とともに実現していくということを目指すものでございます。したがいまして、本検討及び資料は、学校現場の実践を特定の枠に当てはめるということではないという点に特段の注意を払う必要がある。このことを前提といたしまして、以下の諸項目について御議論をいただければと思っております。
 丸1、探究の概念に関わる整理、丸2、「探究の質」の考え方、丸3、総合における探究と各教科の学びとの関係、そして探究のプロセスと様々な探究の在り方、丸4、教育課程における総合的な学習・探究の時間の位置付け・在り方でございます。これらを踏まえまして、次回の会議、1月を予定しておりますけれども、そこでは目標、見方・考え方について具体的な御議論をいただければと考えております。
 3ページを御覧ください。検討項目のそれぞれの中に、ただいま申し上げました検討の前提について、繰り返し重要なことでございますので、入れさせていただいておるところでございます。探究の概念に関わる整理についてでございます。
 4ページに具体的論点として文章で(1)から(4)までお示しをさせていただいておりますが、補足イメージ1から4を御準備させていただいておりますので、そちらをもちまして御説明をさせていただきます。
 5ページでございます。探究の概念の整理についてでございます。現行指導要領におきましては、探究を「問題解決的な学習が発展的に繰り返されていく(こと)」「物事の本質を自己との関わりで探り見極めようとする一連の知的営み」と整理しておりますけれども、表現が抽象的、教科等との関係が十分に整理されていないといった指摘がございます。これらを踏まえまして、探究の特質を踏まえつつ、教師や児童生徒にとって分かりやすく表現をするという観点から、探究について「実社会・実生活との関わりの中で見出す自己の興味・関心や問題意識に基づき課題を設定し、教科等の学びを必要に応じて活用し、試行錯誤しながら、課題解決を通じた新たな価値の創造を繰り返していく学習のプロセス」であると整理してはどうかとの御提案でございます。下に探究のイメージとして、模式図としてもお示しをしておるところでございます。
 次に、6ページでございます。課題の設定についてでございます。現行の解説においては、見いだした素朴な問いを自分で取り組むべき課題にしていくという整理がなされておりますところ、「課題」という言葉には、困り事を想起させ、知りたい、やってみたいといった好奇心に基づく探究、これが読み取りづらい、一度設定した課題が変化していくことが読み取りづらいといった指摘がございます。
 そのようなことを踏まえまして、課題の設定について、今後、解説等をしていくに当たりましては、興味・関心や問題意識に基づく素朴な問いが、探究の過程において、例えば「解明したい『問い』」、これは右側の図で申し上げますと、知りたい、やってみたいというような、疑問詞で言えば「Why」に駆動されるようなそうした問いや、また解決したい課題、これは右側の図で申し上げますと、何とかしたい、疑問詞で言えば「How」に駆動されるようなものといった形で、左の図にありますように行ったり来たりをしながら、より解像度の高い問いや課題へと洗練されていくという考え方について、参考資料等の形で示すことを検討してはどうかという御提案でございます。なお、これはあくまで課題の設定について洗練をしていくための参考として、一つの視座を提供するものとしての御提案でございます。
 7ページでございます。「探究的な学び」の整理でございます。こちらにつきましては、総合と各教科における探究の違い、探究的な学びの度合い、「探究」と「探究的な学び」との違いについて、必ずしもこれまで明確に整理されてこなかったことにつきまして、丸1「課題」、丸2「手続き」、丸3「成果」の視点から、学習者が自己決定できる裁量の度合いに応じて、以下のように参考資料等の形で示すことを検討してはどうかということでございます。注記といたしまして、学習者の裁量が広がるほど探究的な学びが深まるというものではない、安易な学習者任せにつながらないよう留意が必要であることを注記させていただいております。
 (1)総合においては、高校段階で自己の在り方生き方に関わる裁量が最も学習者に委ねられているパターン4を自律的に進めていくことができるようになることが目指され、小中学校段階においては、発達の段階や子供の実態も踏まえつつ、パターン4を適切に取り入れるということを明確化してはどうかでございます。
 (2)パターン4であり、かつ「課題が自己の興味・関心や問題意識に基づく」「手続が試行錯誤を伴う」「成果として新たな価値の創造を目指す」、こうしたものを「探究」として用語を整理してはどうか。
 (3)パターン3やパターン2が外形的には「探究的な学び」として想定されることとした上で、各教科の学習においては、いわゆるパフォーマンス課題を含む探究的な要素を持つ活動を充実し、主体的・対話的で深い学びを通じて各教科の資質・能力を育成するという観点から「探究的」に学ぶとしてはどうかという御提案でございます。
 次ページ、補足イメージ4でございます。「探究」をめぐる各教科と総合との関係についてでございます。探究的な学びは総合のみではなく各教科で行うことが想定されている中で、探究は総合で実施するものといった各教科との二項対立的なイメージを持たれがちであるとの指摘がございます。
 一方、総合におきましては、発達の段階や児童生徒の実態も踏まえつつ、パターンを組み合わせることを含むカリキュラム設計上の工夫が求められることや、論点整理において、各教科における「探究的な要素を持つ学習活動の充実」が示されていること、各教科での学びを通じて育んだ興味・関心等を、総合を深めていくといった学習の重要性、こうしたことを踏まえまして、総合と各教科の学びが相互に連携することを目指すイメージとして示すことを検討してはどうかということで、具体的には右側の目指すイメージというものをお示しさせていただいております。
 この中で、特に各教科のパターン4のエリアにわたるようなものにつきましては、例えば高校の理数探究等がイメージできるのかなということや、総合の側で申し上げますと、パターン1のところに想定されるものとしては、例えば、第2回で御議論いただきましたミニ探究ユニットの中の一部要素等が想定し得るものと考えているところでございます。
 検討項目2「探究の質」の考え方でございます。具体的な論点として、(1)探究の考え方、(2)課題の質の向上と御準備をしておりますけれども、この中で補足イメージ1、2、3、4を御準備しておりますので、これらをもちまして御説明をさせていただきます。
 補足イメージ1、「探究の質」の考え方についてでございます。現行指導要領では、探究の質について「高度化」の視点、そして「自律化」の視点が示されておりますけれども、要素が複雑であるといったことや、評価や振り返りの視点として使いづらいといった指摘もございます。こうした課題や探究の概念に関わる整理を踏まえまして、探究の質について、丸1「課題の質」、丸2「プロセスの質」、丸3「成果の質」の3つの視点での整理を検討し、参考資料等の形で示してはどうかという御提案でございます。
 ※でございますけれども、学校が目標を定めるとされている中で、学校の目標に即して質の観点は判断されるべきものであるということが現行指導要領上の前提であることに留意が必要であること。また、例えば「課題の質」であれば、プロセスの中でどのように洗練されていったかということを含め、これらの視点は特定の学習過程のみ関わるものではないということに留意が必要であるということを付記させていただいております。
 図の最初のほうに、前半に出てきた図に位置付けて、丸1「課題の質」、丸2「プロセスの質」、丸3「成果の質」ということでお示しをさせていただいております。丸1につきましては、設定した課題が自己、他者・社会にとってどのような意味を持っているかという自己の在り方生き方との関わりの視点、丸2につきましては、試行錯誤の過程において、どのように自己の学びを主体的に調整しているか、必要に応じ他者と協働しているか、必要な知識や方略を用いているか、そして、丸3といたしましては、探究の成果として、どのように自己にとっての新たな意味・理解の構築やさらなる探究への意欲、他者や社会にとっての価値の創造につながっているかという視点、こうしたことをお示しさせていただいております。
 12ページでございます。こちら、発達段階に応じた探究の質の高まりということで、特に総合における探究に関しまして、深まりや質に関する考え方、そして小中高を通じて育成を目指す学びの姿が十分な共通認識に至っておらず、そのことが実践のばらつきや指導の難しさにつながっているといった指摘がございます。こうしたことを踏まえまして、探究的な学びの特質や発達段階を踏まえた探究の深まりについて、参考資料等の形で示してはどうかという御提案でございます。
 探究の質の要素として、丸1、丸2、丸3、そのうち丸1、課題の質として、自己にとっての意味、そして他者・社会にとっての意味、丸2、プロセスの質として、学びの主体的な調整、他者との対話・協働、知識や方略の活用、丸3、成果の質として、自己にとっての新たな意味や理解の構築、他者や社会にとっての新たな価値の創造をお示ししております。その上で、文章で各要素の趣旨を記載させていただきました上で、青矢印におきまして、特に発達段階を踏まえた高まりの視点をお示しさせていただいておるところでございます。
 続いて、13ページでございます。こちら、企画特別部会論点整理の6ページでございますけれども、総合につきまして、課題設定の充実ということが特出しで摘示されておるところでございます。
 14ページでございます。補足イメージ3、「課題の質」の向上(課題の設定の場面)ということで、論点整理におきましては、質の高い探究的な学びの実現に向けて、課題の設定の質について示し方を検討すべきということが明確に宿題事項となっておるところでございます。この点、資料の左側でございますけれども、例えば、現行の高校の指導要領解説におきましては、課題の設定と自己の在り方生き方との関係について、他者や社会と自己との関わりの関係、自己の現在や将来との関係ということで整理をされておるところでございます。
 これらを踏まえまして、課題の質の向上に向け、丸1、「問いかけ」の視点や、丸2、興味・関心の「裾野」を広げる具体的な方策につきまして例として整理をし、参考資料等の形で示していくことを検討してはどうかという御提案でございます。これは※の1つ目に書かせていただいていますが、あくまで参考でございまして、具体的な取組につきましては学校裁量であることが前提でございます。
 丸1、「問いかけ」の視点の例といたしましては、例えば、その課題は、あなたの日々の生活や将来の生き方にとってどのような意味や魅力があるのか、また、その課題は他者、社会、自然にとってどのような意味や魅力があるのか、また、こうした問いだけでは息苦しくなってしまうという側面もある中で、丸2、興味・関心の「裾野」を広げる方策の例ということで、例1、体験として興味・関心を広げたり、好奇心を喚起したりするようなこと、また、例2、先人・社会として、友達や先輩・後輩、周囲の大人が取り組む課題などに触れながら、自分にとって魅力的な課題について考えるということ、例3、対話ということで、友達との対話を通じて、互いの課題の質を高め合ったりすることをお示しさせていただいております。
 次ページ、15ページ、補足イメージ4、「課題の質」の向上(試行錯誤の場面)でございます。こちらにつきましては、最初に設定をした課題が試行錯誤の過程で子供の興味・関心の深まりや広がり等により移り変わり得るということを踏まえまして、図については6ページと同じものを記載させていただいておりますけれども、課題につきまして、一度設定したものに拘泥する必要がないこと、また、子供自身が試行錯誤の過程で洗練させていく上での「教師の指導性」の発揮が重要であること等について、参考資料等の形で示していくことを検討してはどうかとの御提案でございます。なお、指導性の在り方につきましては、別途ワーキングで御議論いただくことも可能性として考えていきたいというふうに考えておるところでございます。
 次に検討項目3、総合における探究と各教科の学びとの関係、そして、探究のプロセスと様々な探究の在り方についてでございます。具体的論点といたしまして、(1)、(2)と御準備をさせていただいておりますが、補足イメージ1から補足イメージ5をもちまして御説明をさせていただければと思います。
 補足イメージ1、総合における探究と各教科の学びとの関係について(「深い学び」との関わりのイメージ)でございます。まず、図の中、探究の学習過程におきましては、「初発の思考や行動・好奇心」を入り口としながら、教科の知識等を横断的・総合的に活用しつつ、学習を「主体的に調整」し、時に「他者と対話・協働」し、それらを往還しながら、新たな意味や理解の構築、価値の創造に向けて学びを駆動していく。そうしたことを踏まえまして、総合における探究と各教科の深い学びとの関係について、以下のとおり整理し、参考資料等の形で示してはどうかとの御提案でございます。
 まず、各教科の学びについてでございますけれども、左側の上向きの矢印でございますが、総合における自己の興味・関心や問題意識に基づく課題に基づき、必要に応じて横断的・総合的に各教科の学びを活用する。そのことによって総合における探究の質の高まりに資するということ。
 そして一方、総合の学びが各教科の学びに対してどのように資するのかということについては、右側の下向きの矢印でございますけれども、学ぶ意義の実感・強化につながるとともに、各教科の深い学びにも寄与する。その深い学びの寄与の具体的な観点の例として、右側に2点お示しをしております。課題に関わる知識や思考を横断的・総合的に活用しつつ、言語能力や情報活用能力を発揮して表現(外化)をする学習過程を経て、知識・技能や思考力・判断力・表現力等の一体的な育成につながるとともに、言語能力や情報活用能力の育成を媒介して各教科の学びにも寄与する。
 2点目、自ら設定した課題を起点として学習過程の充実を図っていく中で、動機づけ方略、学習方略、メタ認知的方略など、方略の活用による学習過程の自己調整等を促し、学びに向かう力の育成を媒介して教科等の深い学びに寄与する。この2点をお示しさせていただいております。
 なお、こうした方略の活用に関連いたしまして、38ページから42ページに方略について、総則・評価特別部会の資料や、また考えるための技法、こちら現在、総合の解説のほうで記載されておりますけれども、そこのことに関する参考資料を御準備してございますので、併せて御覧いただければ幸いでございます。
 次に19ページ、総合における探究と各教科の学びとの関係について(「総合的に活用」するイメージ)についてでございます。現行の指導要領では、「横断的・総合的な学習を行うことを通して、よりよく課題を解決し、自己の生き方を考えていく」とされておりますけれども、教科横断的な学習自体が目的となり、在り方生き方に関わる課題の設定を妨げている場合があるとの指摘がございます。こうしたことを踏まえ、各教科で育む資質・能力と総合における探究との関係について、参考資料等の形で整理してはどうか。具体的には2点ございます。
 1点目、各教科で育成した資質・能力については、右側の図の青い太い矢印でございますけれども、自ら設定した課題に基づき、必要に応じて横断的・総合的に活用する。
 次に2点目、情報活用能力と言語能力、すなわち学習の基盤となる資質・能力につきましては、中央のオレンジ色の太い矢印でございますけれども、探究をよりよく駆動するための基盤として、課題に関わらず活用する。このように整理してはどうかとの御提案でございます。
 20ページ、探究のプロセスについてでございます。探究のプロセスにつきましては、探究の具体的な学びの姿を子供や教師、ひいては社会全体で共有し、学びの充実を図る上で大きな役割を果たしております。一方、4つのプロセスを順を追って回すこと自体が目的化しているケースがある、同一のプロセスでは十分に捉え切れない探究があるといった指摘もございます。こうした状況の下、先述のとおり、探究のプロセスをもう一段抽象的な水準で探究の概念に関わる整理をした上で、探究のプロセスについて、以下のとおり位置付けや留意点を整理し、参考資料等の形で示してはどうか。
 1点目、「探究のプロセス」を示す目的は、探究における学習過程の標準的なモデルを示すことであり、引き続き目標において示す。
 2点目、「探究のプロセス」は、認知の過程を基盤としつつ、学習者が学びを自己調整しながらたどる典型的な学習の姿を示したものであり、実態として様々なバリエーションが生じることを前提としており、プロセスをたどること自体が目的化することは望ましくないということを明確化する。
 3点目、在り方生き方につながる「課題の質」の重要性に鑑みまして、「課題の設定」を強調する。その上で、「振り返り」につきましては、「プロセスの質」のうち、「学びの主体的な調整」に必須の要素であり、課題の洗練にもつながっていく重要なものでありますけれども、コマごと、一定のまとまりごとなど、例えば、情報の収集に関わって振り返る、整理・分析に関わって振り返るなど、様々な単位・場面で実施することが想定されるため、「探究のプロセス」としては位置付けない。
 なお、このプロセスについては、自己と自然や社会との関わりの中での体験や経験が基盤となるということにつきましても付記をさせていただいております。その下の図の中で、探究のプロセスと質の3つの観点との関わりについても図示させていただいておりますので、併せて御参照いただければと思います。
 続いて21ページ、様々な探究の在り方と探究のプロセスについてでございます。総合の目標や内容は学校が定めるとされている中にあって、様々な探究の在り方について、これまで国が示すということはしてきていないところでございますけれども、丸1、総合の創設から約30年が経過し、実践が蓄積されてきていること、丸2、テーマの偏りやデジタル学習基盤の活用による質の向上が指摘されていること、丸3、探究の態様によって想定されるプロセスが異なり、「課題の設定」「情報の収集」「整理・分析」「まとめ・表現」だけでは十分に捉え切れないとの指摘があること。こうしたことを踏まえまして、学校の指導計画の立案、児童生徒の探究の参考とするために、様々な探究の在り方を参考資料等の形で示してはどうかとの御提案でございます。
 この図を見ていただきますと、研究系、創作系、行動系といった形で外枠の中にお示しをさせていただいておりますが、例えばプロセスにおきまして、研究系であれば先行研究について情報収集をしたり、仮説の生成、仮説検証といったことが入ってくるということであったり、また、創作系であれば、プロセスの例といたしましては、試行的なプロトタイプの制作であったり、批評、改善といったものが入ってくるであったり、行動系であれば、例えば実態調査、企画、行動といった要素が入ってきたりということが想定されるかということを例としてお示しさせていただいております。
 その上で、想定される成果のイメージとして、赤い枠囲みで例について記載をさせていただいておるところでございます。その上で重要な点といたしまして、中心でございます自己の興味・関心、在り方生き方に関わる問いや課題と向き合う探究の中心に自己の興味・関心というところがあるということで、グレーの部分の※にも記載させていただいておりますけれども、子供の興味・関心に基づく、すなわち内側から外側に広がっていくということが前提であり、型にはめるといった探究につながらないように留意が必要ということで、この図の中にも中心から外側に向けての矢印を記載させていただいておるところでございます。
 また、先ほどもございましたけれども、こうした、まず最初に、例えば研究系のほうに興味・関心の方向が向いていても、途中で、例えば行動系のほうに重心がシフトしていくといったこともあり得るという趣旨について、グレーの両矢印でお示しをさせていただいておるところでございます。
 次に、創作系というところについて、別で22ページでございます、補足イメージ5として創作系の取組を検討する意義として御準備をしております。丸1、生成AIをはじめとするデジタル技術の発展は、図の左側でございますが、一部の限られた人材のみが有していたアイデアを自分の作品として形にするスキルを大幅に民主化しているということ。一方で、デジタル技術の発展、そうしたことで人々がアクセスできる無償・廉価なコンテンツは膨大なものとなっており、アルゴリズムにより推薦・提供され続けるコンテンツを消費し続けるような、そのような誘因が増大しているということ。こうしたことを踏まえまして、生成AIに操られることなく自らの人生を舵取りしていく上で、デジタル技術の恩恵を最大限活用しつつ、初発のアイデアを試行錯誤しながらこだわりを持って作品として創り上げていく創作者としての経験を積み重ねていくことがとりわけ重要ではないかということで、今、創作系の取組を検討していくことに大きな意義があるのではないかという御提案でございます。
 こちら参考資料として、スクリーンタイムについてどのように毎年伸びていっているかというものを47ページに御準備しておりますので、併せて御覧いただければと思います。
 検討項目の丸4、教育課程における総合的な学習・探究の時間の位置付けや在り方についてでございます。こちらにつきましても、(1)、(2)、(3)ということで具体的な論点を御準備させていただいております。それぞれ補足イメージ1から3を御準備しておりますので、これらをもちまして御説明をさせていただきます。
 まず、補足イメージ1、我が国の学校教育における道徳科、総合的な学習・探究の時間、特別活動による学びは……ということで、よりよく生きる基盤としての道徳性を養うとともに、「好き」や「得意」、社会を形成する当事者としての在りようを含む「自己の生き方・在り方」と向き合い、思索していく機会を公教育として保障する役割を果たすものと整理できるのではないか。
 また、知識の系統性を特徴とする各教科とは異なる「自己の生き方・在り方」の思索という特質は、「学びに向かう力・人間性等」と密接な関わりを有していることから、各教科の学びを通じて「学びに向かう力・人間性等」を育む基盤としての役割を担うものと整理できるのではないかという御提案でございます。
 こちらの図の中で申し上げますと、総合的な学習・探究の時間において、自己の興味・関心等に関わる課題と向き合っていく中で、「初発の思考や行動を起こす力・好奇心」を育んでいきやすい。特別活動においては、学級・学校や自己の生活等に関わる課題、様々な対立やジレンマと向き合う中で、結果として他者との対話や協働を育む基盤となっていく。また、特別の教科 道徳につきましては、答えが1つではない道徳的な課題と向き合う中で、「学びを方向付ける人間性」を育む基盤となっていく。そうしたことをお示しさせていただいております。
 なお、下の※で書かせていただいておりますけれども、例えば、主として関わる学びに向かう力・人間性等の要素を明示させていただいておりますが、実際には各要素が往還しながら育まれていく。当然、総合の中で他者との対話や協働も育まれていきますし、特別活動の中でも、初発の思考や行動を起こす力・好奇心も育まれていくということでお示しをさせていただいております。こちらの各要素につきましては、後ろにつけさせていただいている、学びに向かう力、人間性等の論点整理での各要素と対応したものとなっておるところでございます。
 なお、右上に示させていただいていますけれども、こちらの資料につきましては、11月17日に特活のワーキンググループでお示しをさせていただいて、同じものを総合ワーキング、そして道徳ワーキングでもお示しをさせていただき、御議論いただければというふうに考えているものでございます。
 次に27ページ、「道徳」、「総合」、「特活」の関係についてでございます。「道徳」、「総合」、「特活」の三者の関係、そして「総合」、「特活」の両者の境目が曖昧となっていて、それぞれの特質を踏まえた教育活動が必ずしも行われていないのではないかといった課題がある中にあって、相互の関係性について以下のとおり整理をしてはどうか。
 1点目、「総合」と「特活」は、「生きた課題」に取り組んでいくという性質を有していることから、よりよく生きるための基盤としての道徳性の発揮が期待される実践の場と整理できるのではないか。
 2点目、「総合」と「特活」双方の特質を有する取組は、現行指導要領上も想定されておりますけれども、総合の時間が安易に行事に使われているといった指摘もある中で、分かりやすい整理を行うべきではないか。こちら、間のピンクの部分で具体例を示させていただいておりますけれども、例えば、探究活動として実施する学校行事であったり、キャリア教育については、今後より分かりやすい整理に向けて議論をしていく余地があるのではないかということで御提案させていただいておるところでございます。
 最後に、補足イメージ3、学校教育目標等と総合の目標との関係についてでございます。こちら総合の目標と各学校教育目標との関連を図るというふうに現行指導要領上されている一方で、学校教育目標は数十年にわたり変更されていないといったケースもあり、目指す学校づくりとカリキュラムづくりの一層の連携を図る余地があるのではないか。この図で申し上げますと、「このため」以下でございますけれども、図で申し上げますと、学校教育目標に加えて、基本的な方針、これは高校であればスクールポリシーや、小中学校であれば学校経営方針、グランドデザインといったことで呼ばれているケースもあろうかと思いますけれども、この基本的な方針も併せて、総合の目標を定めていく際に関連を図ることとしてはどうかという御提案でございます。このことを通じて、その時々の学校運営に関する方向性をよりよく総合のカリキュラムに反映していくということ、また、基本的な方針は学校運営協議会の承認を受けるという形となっていることも含め、地域とのよりよい連携を図るということにつなげていけるのではないかという御提案でございます。
 なお、グレーの下の部分に括弧書きで書かせていただいておりますけれども、これは「基本的な方針」に総合に関する記載を新たに加えるといったものではないということに留意が必要であるということ、また、総合における地域との一層の連携の推進の在り方、そして個人探究とグループ探究に関わる考え方につきましては、別途検討の場を設けて検討を深めていくということを付記させていただいております。
 事務局からの御説明は以上でございます。参考資料といたしまして、指導要領の関連部分の抜粋等々につきましてつけさせていただいておりますので、併せて御参照ください。以上でございます。
【黒上主査】  ありがとうございます。では、続けて荻野さんからお願いいたします。
【荻野教育課程課課長補佐】  それでは、議題2、生活科の学びの本質的意義についての御説明をさせていただきたいと思います。
 2ページ目を御覧いただければと思います。こちらは第1回の生活ワーキングの生活科の検討事項、論点についての資料でございまして、右側の生活科の本質と価値を問い直す必要性、身体性を重視した、直接体験・多様な表現を行う機会の必要性ということが挙げられておりまして、それを受けての今回の議題でございます。
 3ページ目を御覧いただければと思います。本質的意義を御議論いただく前提といたしまして、生活科をめぐる現状と課題、そして期待される学びについて御説明をさせていただきたいと思います。
 まず、(1)活動や体験の価値が学びとして十分に生かされていないという課題でございます。生活科は、低学年の発達特性を踏まえまして活動や体験を重視してまいりましたけれども、現状では、児童一人一人の思いや願いの実現に向かう活動や体験の価値を学びとして生かし切れていない、意味づけられていないまま活動で終わってしまうという場面が見られるところでございます。児童一人一人が思いや願いをもって、体験を起点としつつ、対象への働きかけ、また、表現することを通して価値を生み出す知を創る学びとして構造化することが授業改善に必要なものであるということでございます。
 (2)でございます。AI時代における「知識」の価値変容についてでございます。情報の取得、また処理が容易になりまして、知識の量、また正確さのみを求める学びの在り方というのは、その意義を相対的に低下させつつある一方で、得られた情報と経験を結びつけて理解して意味づけていく力はより重要になってくるものというふうに考えております。とりわけ身体を通して対象と直接関わる体験は、意味形成の基盤となるものでありまして、AIでは代替できない実感を伴う知を育む土台でございます。
 (3)「深い学び」を実装する人間的な学び方でございます。次期学習指導要領に向けた検討の基盤となる考え方でございます。「深い学び」の実装を生活科においてどのように具現化されるのかが問われているところでございます。生活科の深い学びは、身体を通して対象と関わって、感じ取ったことを他者との対話や表現を通して捉え直して、自分なりの意味や価値をつくり出していく学びでございます。
 また、体験と表現の相互作用を通して気付きを深めていくという営みは、まさに生活科に本来備わってきた意義でございます。であるからこそ、生活科の本質的意義を改めて明確に位置付け直すことが深い学びを実装して、AI時代においても不可欠な人間的な学びを実現していくために重要であるというふうに考えております。
 4ページ目を御覧いただければと思います。ここでは4つの本質的意義についての御説明をさせていただきたいと思いまして、生活科の本質的意義を明確にして、それが学校教育において発揮する教育的価値、また、生活科の位置付けを明らかにして深い学びを実装するための視点を体系的に整理したいというふうに考えております。生活科が持つ本質的意義を次の4つに整理をしております。
 第1は、身体性でございます。触る、動かす、試すなど、諸感覚を通して児童は身体で世界へ捉える体験をし、「分かった気がする」ではなくて、「分かった」「できた」という手応えを得ることができます。
 2つ目が、自己認識でございます。体験を通して「自分はどう感じるか」、また「何をしたいか」に気付くことが、自分で考え行動する主体性や自立性を育みます。また、「自分はこう感じる」「自分はこう考える」からこそ、自分自身のよさや可能性、成長に気づけるようになるというふうに考えております。
 第3は、対象と自分との関わりでございます。身近な社会や自然に繰り返し関わる中で、自分が働きかけると世界が変わるという手応えを得ることが好奇心や探究心を生み出して、自分との関わりで対象と捉えることができると考えております。
 第4については、他者と自分との関わりでございます。関わりを通して他者の思いに気付き、受け止め、尊重する態度を育み、他者との関わりを重ねることで、協働性であったり共感が育まれて、学びが身近な人から地域・社会へと広がってまいります。
 次に、5ページ目を御覧いただければと思います。ここでは、生活科の4つの本質的意義が小学校低学年の教育課程における生活科の位置付けの視点から見ると、教育的価値としてどういうふうに現れるのかを整理しております。まず、身体性につきましては、身体的に実感に基づく学びというのは、生活科と国語科、算数科など、他教科との学びをつなぐ役割として働くことにつながるというふうに考えております。身体的な実感に基づく理解というのは、中学年以降の社会科、また理科の概念形成を下支えする認知の土台として生きてくるものであると考えております。
 自己認識につきましては、自分の感じ方、また考え方に気付くということは、よりよく考え、判断し、表現する上で重要であるということ。また、主体性を持って学ぶということは、学習上の自立、生活上の自立、精神的な自立へと向かいながら、自己の生き方を考える資質・能力の育成を目指す総合的な学習の時間につながっていくものであると考えております。
 続いて、6ページ目を御覧いただければと思います。6ページ目、対象と自分との関わりにつきましては、手応えと気付きを得る学びは「なぜ」、また「どうして」という好奇心や、思いや願いを実現しようとする探究心を高めて、対象との関わりを振り返りながら次の行為を考える経験を重ねる。この学びの循環というのは、学びに向かう力・人間性等の育成につながるものであると考えております。
 4つ目、他者と自分との関わりにつきましては、他者の思いを受け止めながら、共に考え、行動しようとする協働性が、他者との信頼関係を築こうとする社会性を育む。こういう教育的価値があるというふうに考えております。
 続いて、7ページ目を御覧いただければと思います。ここでは学校教育における生活科と発達の段階ごとの学びとの関連(位置付け)についてでございます。生活科は、幼児期から低学年、さらに中学年以降へとつながる教科でございます。4つの本質的意義を基盤としまして、幼児期、低学年、中学年以降の学びとの関係性を持っておりまして、その位置付けや教育的価値は、大きく次の3つで整理できるのではないかというふうに考えております。
 まず、(1)幼児教育との接続におきましては、幼児教育との学びをつなぐ学びの連続性を実現する上で中心的な役割を担う教科として、遊びや生活を通した学びを受け止めて、小学校の自覚的な学びへと円滑につなぐことが小一ギャップの軽減に寄与するものであると考えております。
 次に、(2)低学年におきましては、他教科等と学びをつなぐ学びの中核として機能いたしまして、身近な世界に働きかけていく、気付く活動、また体験は、身近な人々、社会及び自然を自分との関わりで捉えることにつながりまして、見通し、実行、振り返りを繰り返す学びの循環を生み出すものであると考えております。
 さらに(3)でございます。中学年以降の「抽象的・探究的な学び」への足場づくりということで、社会科また理科などの系統的な教科学習であるとか、また、総合的な学習の時間における探究的な学びへと発展的につながっていく教科でありまして、直接体験を表現と一体化させながら捉え直すことで身体性に根差した理解へと定着させていくと。このように、直接体験を「知を創る学び」へと編み上げる過程を意図的に構成するということは、中学年以降に求められる抽象的な理解への足場を形成するものでございまして、次期学習指導要領が求める「深い学び」を生活科で具体的に実装するための重要な価値を有しているものであるというふうに考えております。
 9ページ目を御覧いただければと思います。最後に、指導の重点化の4つの柱についての御説明をさせていただきたいと思います。これらを明確化しました本質的意義を授業改善にどう生かすかについてでございます。本質的意義を明確にすることは「体験」を一過性の経験にとどめず、児童の中で「身体性に根差した深い理解」へと高め、「知を創る学び」へと昇華させるために重要ではないかというふうに考えております。本質的意義を児童が自然に獲得するものとして捉えるのではなくて、教師が授業の中で意図的にデザインすべき学習の質として位置付けまして、指導の重点として示すということが有効であると考えております。このような整理の仕方についてどのように考えるのかについても御意見いただければと思います。体験を通した内化と言葉による表現を通した外化とが往還するということは、学習の根幹となる認知プロセスでありまして、こうした過程を通して子供は自分との関わりを起点に、身近な人々や社会、また自然、自己への認識を形成していくということで、身近な対象を実感を伴って理解する低学年の学びというのは、AI時代に求められる認識、また、学びの在り方として位置付けられるのではないかというふうに考えております。
 第1の柱でございます。単に「見る・聞く」だけではなくて、手触り・匂い・温度などの諸感覚を意識的に働かせる問いかけを行いまして、「情報としての知」ではなくて、身体性を伴った体験活動を通じた「実感を伴う生きた知識」として身につけるようにするなどの身体性を伴った体験活動。
 第2が、児童が自分の変化を言葉や絵などで表現をしたり、写真などで記録・蓄積したりして振り返ることにより、児童は自らの学びや成長を捉え直すことができると。その際、教師の具体的な学びや成長を意味づけたり、価値づけたりすることで自立し生活を豊かにする学びを支援するなどの多様な表現活動。
 第3は、対象の変化と、それに伴う自分の手応えを関連づけながら、記録したり伝え合ったりすることで、「なぜ」「どうして」という探究的な学びへの接続。
 第4は、友人と互いの思いや考えを共有し、共通の目的の実現に向けてやり遂げようとする協働的な学びの支援をするなどの他者との関わりの創出。生活科の4つの本質的意義を授業改善を支える具体的な指導の柱と位置付けまして、この4つの柱を有機的に組み合わせて、生活科の学びを価値ある直接体験をやって終わりにしない知を創る学びに転換しまして、身体性に根差した深い理解につなげていくことを大切にしていきたいというふうに考えております。委員の皆様には、これらの観点を踏まえまして、本質的意義につきまして御議論、御意見をいただきますよう、よろしくお願いいたします。
 事務局からは以上でございます。
【黒上主査】  ありがとうございました。それでは、意見交換に入りたいと思いますが、まずは議題1について、11時半頃をめどに意見交換をしたいと思います。御意見、御質問のある方は挙手ボタンをお願いいたします。私のほうから指名させていただきます。御発言は大体、1人5分程度でお願いいたしたいと思います。発言の際には、資料のどのページと関連があるかということをお話しいただけると幸いです。それでは、よろしくお願いいたします。
 それでは、木曽原先生、お願いいたします。
【木曽原委員】  ありがとうございます。私のほうから、資料で言うと21ページ目になるんですけれども、立場的に様々な中学、高校の探究の具体的な支援をさせていただいたりしているんですけども、その中で、型を決めてはいけないんですけども、例示という形で探究のパターンみたいなものを実際に示すことは支援する中で多いので、こんな形で例示していくというのは非常に賛成です。特に今回、前回、情報技術の活用というお話があったので、創作系というのをちょっとハイライトして付け加えているというのもよいかなと思いますし、事例で言うと、SGHっぽい学校を支援していて、結構研究系の探究をやっていたんだけれども、高3になったらそれだと物足りなくて、実際に社会実装に向けての行動とか創作をし始めたというような、例えばそういう生徒って実際にいるので、ここの途中から変わっていくというような深まりを表現するというのも価値がありそうだなと思っていますし、各プロセスの例示をすることで、例えば試行的制作の部分を民間の企業とか団体とかが支援するというような、前回の考え方で言うと情報ブロックみたいな、モジュール的なカリキュラムみたいなものを将来的に展開できると、より様々な民間を含めた教育投資のコストが美しく活用される未来につながるんじゃないかなというふうにお話を伺っていて思いました。
 以上でございます。
【黒上主査】  ありがとうございます。このページに関しましては、プロセス例というのがそれぞれ3つ載っていて、前のページの探究のプロセスのところに似たような図が載っていますけど、そちらは割と抽象的で、具体的にそれぞれの経緯に合わせて書き直しているというのが吹き出しのように出ていますが、これがなかなか工夫されているなというふうに私は感じましたけどね。
 それでは、西岡先生、お願いいたします。
【西岡委員】  西岡です。このたびは大変充実した資料をありがとうございます。発言に際して、事務局に事前相談の上、黒上主査より御許可をいただきましたので、画面を少し投影させていただきます。
 私もいずれのスライドも大変興味深く拝見しました。特にスライド21は多彩な探究の在り方を示してくださっておりまして、なるほどと思いました。確かに様々な学校の事例を拝見しておりますと、純粋に知的興味を追究するタイプ、社会にある課題解決に取り組もうとするタイプ、芸術的な作品などをつくり上げるタイプというのが見られますので、それをうまく図示していただいていると思います。
 一方で、幾つかのスライドについては若干誤解を与えるのではないかという懸念を感じた部分がございまして、検討していただけないだろうかと思いました。まず、スライドの6です。これは意図としては適切なものだと思うんですが、問いと課題が往復するイメージが矢印では示されている際に、分かれていくような誤解を与えるんじゃないかなという印象を持ちました。問いと課題は表裏一体ですので、もう少しうまく表現できないかと思いました。
 それから、スライドの11なんですけれども、この図については2つ心配をしました。1つは、丸1、自己の興味・関心や問題意識に基づく課題とあるんですが、実際に指導される先生方の多くが、子供たちの興味・関心を喚起して問題意識を持ってもらうところまでが一番難しいというふうにおっしゃいます。あなたの興味・関心は何ですかと問うても、自ら探究したい問題意識を持てている子供のほうが少ないという状況も見られます。実は自らの問いというのは自分の中を探せば見つかるというより、対象世界と様々に触れ合い、出会いや体験を積む中で生まれてくるものであろうというふうに思います。そういった辺り、実はスライド14では示されているんですが、特に体験や出会いといったものを積むことが重要な場面が見られることを強調していただければと思います。
 もう一点は、このスライドで、質の観点として課題の質、プロセスの質、成果の質という3つの区分にされている点に懸念を覚えております。私自身は探究の質を評価する際にポートフォリオを使いながら長期的に追うことが大事だと思うんですけれども、その際にはこのスライドに示すように、初めの課題設定の場面、課題に即して活動する場面、成果をまとめて発表する場面について、同じ観点で繰り返し評価することによって成長を捉えることが重要だと考えます。
 例えば、これはある中学生の例ですが、この生徒が設定している課題について、一貫して注目するだけでも探究の質というものが変化していることが分かります。私自身は小学校から大学に至るまで探究の質を評価する際に、およそこの図(西岡委員提示資料の図)のような観点で捉えることができると考えているんですが、この図とスライド12のここの要素を重ね合わせてみますと、まず、課題の質と成果の質は表裏一体だと思います。また、プロセスの質の3つの要素については、このように対応関係が整理できるんですが、そうして見ますと、資料収集力の要素が抜けております。いかに厚みのある資料を集めてくることができるか、あるいは実験によって豊かな結果を生み出せているかといったような資料収集の力の部分も入れておいていただく必要があるだろうと思いました。御検討いただけますと幸いです。
 以上です。
【黒上主査】  どうもありがとうございます。今、問いと課題の話があったんですけど、廣瀬先生、現場の感覚で言うと、問いと課題についてどんなふうにお考えなのかということをちょっとコメントいただいて、あと、挙手されていたときに想定していたことをお話しいただければと思いますが。
【廣瀬委員】  ありがとうございます。まさに問いと課題、今、西岡先生がおっしゃられたようなことを感じております。私もそこのページでちょっと気になったところもあったんですけれども、そんなところでよろしいでしょうか。
【黒上主査】  ありがとうございます。
【廣瀬委員】  笛吹高校の廣瀬です。どうぞよろしくお願いいたします。私も具体的な論点については、どの検討項目についても、現場の状況に合わせて改訂を行っていただけているんだというふうに実感をしております。その上で、幾つか現場の教員の視点も含めて、御説明の順番でお話をさせていただきたいと思います。
 まず、6ページについてなんですけれども、「課題」という表現が困り事を想起してしまって意図が読みづらいというのは現場でも実感しています。「解明したい『問い』」という文言は、その点で非常に分かりやすい言葉であるというふうに感じました。
 一方で、図示の例が困り事を解決するような事例であるために、その結果、課題イコール困り事であるというミスリードから脱却し切れないのではというふうに危惧しております。課題の設定で大切なのは、素朴な「問い」から始めて、「問い」を更新していくという部分であると思いますので、「問い」が更新されることで「課題」が洗練されるという部分がさらに強調されるとよいかというふうに思いました。
 次に、7ページの「探究」と「探究的な学び」の違いについて、非常に分かりやすく整理されたというふうに思います。一方で、8ページの「探究」をめぐる各教科と総合の関係においては、学習者が自己決定できる裁量の度合いという視点以外でも、例えば、横断的に学んでいるかなどという部分で明確に区別することも大事なのかなと。総合と各教科と区別ができるのかななんていうふうにも思いました。
 続いて、11ページの丸3、成果の質の米印1というところがあるんですけれども、これはなくてもいいかななんていうふうに思いました。プレゼンや論文の成果物はまとめ・表現の分野であり、成果という点と少しずれがあるのではないかと思います。
 続いて、13ページの論点整理の中で、これ論点整理なんですけれども、総合の部分に個人探究、グループ探究ということが表記されているのにいつも違和感を持っております。学校種によっては個人探究が難しいこともありますし、この図全体を見たときに、この2つの要素が記入されている意味がちょっと読み取りにくいというふうに感じております。
 続いては、20ページの探究のプロセスについてです。課題の質、2番のプロセスの質、3番の成果の質、これがプロセス内の特定の時期を指し示すように図示されているんですけれども、丸1、丸2、丸3は、特定の時期ではなくて探究全体に関わる内容なので、前回同様、プロセスの図の中にボックス的に示す方法ですとか、全体に関わるということを何か示すような描き方がいいのかなというふうに考えました。例えば、丸1の課題の質の部分はプロセスの図の最初の部分を示していますけれども、実際の探究では、プロセスの部分での課題の更新や、最後の成果やまとめの部分でさらにブラッシュアップされた課題や問いが提示されることが多くあります。生徒たちは高校生の間には解き明かせなかったけれど、
進学先や社会でさらに探究していきたいというふうに新たな課題を持ったまま探究の時間を終えることが多くて、まさに自己に結びついた課題となっている様子を見かけます。そのような事例も踏まえて検討していただければありがたいです。
 最後に、21ページになります。学校現場の多様な探究の在り方を本当に網羅的に示してくださっていて、学校や学科の特色に合わせて教員が探究を組み立てる際の参考になるというふうに感じました。また、生徒にとっても、アウトプットの方法が分かりやすく示されていて、見通しを立てやすいのではないかというふうに感じました。
 以上です。どうもありがとうございました。
【黒上主査】  ありがとうございます。グループ探究、個人探究に関しては、恐らく小学校で個人探究というのがずっとやられていなくて、でも、そういうのを最近幾つか事例が見られるということを多分イメージしてつくられたんじゃないかなという気がするんですけど、本当のことはちょっと分からないですけど、そういう感じですかね。
【堀川教育課程課学校教育官】  事務局でございます。こちらの資料につきましては、個人探究とグループ的な探究の中で、一人一人の興味・関心に基づく探究の在り方というものを今後考えていくに当たって、一つの大きな論点として今後ワーキングでも御議論いただければと考えている論点でございますので、詳細につきましては改めて事務局から資料を提示させていただいて、御議論いただく機会を設けられればと思っております。
 以上でございます。
【黒上主査】  ちょっと邪推だったかもしれません。
【武藤教育課程課長】  若干補足してもいいですか。
【黒上主査】  お願いします。
【武藤教育課程課長】  教育課程課長の武藤でございます。今、堀川が申し上げたことに尽きるんですけど、若干、これをつくった当時の問題意識みたいなことを補足させていただきますと、まず、現行の総合の中で、個人の興味や関心に基づいたと言いながら、学校及び先生が決めたテーマでいくというようなことがかなり多いんじゃないかと。当然、それもそこで値打ちがあるにしても、例えば、特定の湖の近くに所在する学校があったとして、その湖の水質縛りみたいなのがあって、それは確かに多くの子供たちにとってレレバントな課題かもしれないけど、でも自分はゲームが好きだからゲームのことをもっと深掘ってやりたいといった子供がいたときに、それが受け止められるような形もこれからの時代、大事なんじゃないかということ。
 それから、その隣、各教科等というところの例えば上から2つ目で、興味や関心が広がる教材や学習方法の選択の促進と。これも従来から大事だと思われてきたことでございますが、デジタル学習基盤が出てきた中で、更にこの可能性も相当広がってきている中で、その下の下ですけれども、各教科の中でも探究的な要素を持つような様々な学びを広げていくポテンシャルは今、相当拡大してきているんだと思います。そういう中で、教育課程全体を通じて一人一人が興味や関心を育てていったり、そこに個性的なものも積み上げていったり、そういうことと、その隣の総合がくるくる回っていくということをイメージしたときには、それは多分、学校があるいは先生がしつらえたものだけではない、あるいはグループでやるものだけではなくて、一人一人がもっと深めていく探究の在り方というのもこれから考えていくべきだし、考えていき得るのではないかと、こういった問題意識もあったところでございます。
【黒上主査】  ありがとうございます。前回の改訂のときに探究課題という言葉をつくって、それは学校で想定している一定の課題の領域みたいなことをイメージして使っていたと思うんですけど、そういう意味では、その話と個人探究の今の話というのはちょっとずれるところがあるんですよね。なので、今後また議論していきたいなと思います。
 それでは、酒井先生、お願いします。
【酒井委員】  立命館宇治中高の酒井です。主に中高での実践を念頭に置いての発言になります。今こそ総合的な学習・探究の時間については、質を正面から捉え直す時期だと思っています。この事務局資料につきましても、大変分かりやすく、すごくいいなと思ったのが一番の感想です。その上で、3点申し上げたいと思います。
 まず1点目が、様々な探究の在り方、スライド21番になります。先ほどから何人もの先生方が御発言されていますが、中高現場の実感として、探究課題が核にあって、いわゆる表現方法は複線的であるというこの整理はすごくしっくりきます。論文ですとか、プロジェクトですとか、ものづくりですとか、表現の形は様々あると思うんですけども、中心には探究課題があって、こんな表現方法がある。これはすごくいいなと思いました。さらに、アントレ教育ですとか、STEAM教育も重要です。これらは新しいものを上からオンするというよりは、生徒の探究課題を表現して深める一つの方法として位置付けると、総合的な探究の時間で扱える可能性が広がり、学校現場でも整理しやすくなると思いました。
 2点目が、スライド8番、各教科と総合の関係についてです。私も数学を教える立場ですし、こういったイメージ図が学校内で共有されることで、総探の質はもちろんですけど、教科の学び方についても変わっていくと思いました。教科で育てた力、見方・考え方を総探で使う。その逆もある。この往還がこれからもっと示されていくことが今後の鍵になるだろうなと思っています。
 第3に、スライド14です。「課題の質」の向上についてです。自己の在り方生き方と不可分な探究課題は高等学校でこそ大事だなと思うことが多いです。これまでも多くの学校が、いかに生徒に目標を持たすかということも含めて、工夫して指導してきた領域だと思っています。その点、問いかけ例が示されることも有効でしょうし、先ほどから御発言もありましたが、出会いとか体験が大事だということは私も思っています。同時に生徒自身がこの探究課題って自分の将来とどうつながるのかなというふうに問い直して、つながりを自分でつくっていくプロセスも質の向上につながると感じています。ですので、課題設定を最初にうまく設定する技術ではなくて、学びを進めていく途中で問いを更新していく核として位置付けることができたらいいのではないかと思いました。
 以上です。ありがとうございます。
【黒上主査】  ありがとうございます。
 それでは、岸野委員、よろしくお願いします。
【岸野委員】  失礼いたします。私は4点申し上げたいと思います。
 まず、探究の概念に関わって、5ページ、6ページ。5ページのほうかな。5ページのところですけれども、この捉え方だと、幼児期の子供の姿というのも範疇に入ってきて、非常によいのではないかなと思いました。例えば、幼児教育ワーキングのほうで出された事例ですけれども、2歳児が水たまりを指で触り、そこに波紋とか濁りが起きていくことに気付き、今度は石を入れてみてしぶきが起きることを見いだし、また、さらに高さを変えて高いところから石を入れるとどうなるだろうかと試していくような、水に自分なりに関わりながら試行錯誤して新たに気付きを得て、大げさに言うと、新たな世界の価値を見いだしていく、つくり出していく、そういう幼児期のことも含まれているというよさを感じました。
 また、6ページにつきましても、例えば私自身が見た事例ですけれども、2歳児が砂場で作った山を残しておいて、壊されたくないという思いからどうしたらいいだろうかと。「触らないで」というふうに紙に書いて貼っておこう。何を使ってどう貼ればいいだろうか。これならどうか、あれならどうかというふうに考えていく。そういった解決に向けた課題と同時に、どうしてテープで貼るのだと砂にはつかないんだろうとか、紙は雨が降ったらどうなっちゃうんだろうとか、解明したくなるような問いも連続的に存在していて、それが子供に応じて洗練の方向が変わっていくということがあるなというところで、よく表されているなというふうに思いました。
 こうしたことを思ったときに、12ページのところですけれども、これは総合的な学習の時間を念頭に置いて小学校からというふうになっているんだとは思うんですけれども、今申し上げたように、探究の芽生えというのは幼児期からあると思いますので、ぜひ幼稚園というところも、幼児教育というところも入れていただけるといいのではないかなというふうに思いました。
 それから、ちょっと戻りまして、2つ目に、7ページに戻りますけれども、学習者の裁量に着目した探究的な学びの整理について、課題、手続き、成果というそれぞれについて、学習者の裁量が様々にあり得るということは理解できますが、これが並列に4つのパターンで表されているというところが若干気になりました。
 例えば、課題については、ある程度枠があって裁量がないんだけれども、それを解決する場所とか方法は学習者に委ねられているという場合もあり得たり、あるいは成果として分かったことの表現の在り方は学習者に委ねられているというような場合もあるかなというふうに思いまして、その意味で4つにくっきりとパターン分けして示すというよりも、これらがいろいろな組合せのバリエーションがあるとか、どこにどういうふうに学習者に委ねるのかというのを考えていくことが促せるようなものとして使われるといいかなというふうに思いました。そのイメージとしても、そういう意味でくっきりと4つの線で分けるというよりは、ちょっとグラデーションのような形もあり得るのではないかなというふうに思いました。
 3つ目に、20ページになりますが、探究と教科の学びとの関係について、先ほども廣瀬委員からありましたが、課題の質、プロセスの質、成果の質というのが、単に探究のサイクルの形をしていればいいというのではなくて、その質を問うという意味で非常にいいというふうに思いました。先ほど課題の質のことを廣瀬委員がおっしゃっていて、ほかのところもまさに私も同意見だなと思いましたが、特に私は成果の質というところが若干この表し方が気になって、最終的な形となった結果を評価するというふうにも見えなくはないので、むしろこの全体、複数のサイクルを経てきた長いプロセスそのもの、そのプロセス全体を通して育まれてきたところが評価されるんだというのがうまく表現できるといいのではないかなというふうに思いました。例えば図の表し方として直線でこうしていますが、下を支えていくところが上がっていくんだというような、そういう表し方もあるかな、なんていうふうに思いました。
 最後ですけれども、25ページになります。道徳・総合・特活の関係についてのところですが、米印で説明もありましたし、またお話もあったんですが、ぱっと見たときに、総合が自らの人生を舵取りする力の育成のほうで、特活が民主的で持続可能な社会の創り手というふうに、分業するようにぱっと見ると見えてしまうというところに若干の違和感がありました。説明にもありましたが、総合を通して自分なりの切り口で世界を探究していくという意味で、自らの人生を舵取りする力につながると思いますが、それは同時にそこで様々に試行錯誤し、他者との協働とか社会への参画ということを通していろいろな気付きを得ていくことになり、民主的で持続可能な社会の創り手の育成にもつながるというふうに思いますので、少しこの辺り、誤解のないように図としても表せるといいかななんていうふうに思いました。
 以上です。ありがとうございます。
【黒上主査】  ありがとうございます。5ページについては、新たな価値のところに、上のほうの括弧に「自己や他者にとっての」と書いてあって、それが今回入っているのは非常に重要だと思うんです。個人にとって、自分にとっての新たな価値で十分というのは、そういうことも意味していると思うので。
 あと、7ページに関しては僕、これは非常に有名な図ですけど、音楽のミキサーのメモリーのイメージで、それぞれいろいろな調整の仕方があるというふうにいろんなところでしゃべっていて、そういう意味では全く同感かなというふうに思ったりしました。
 それでは、次、水川委員、よろしくお願いします。
【水川委員】  よろしくお願いいたします。すごく踏み込んだ提案で書かれていて、深い学びの実装につながる提案だなと思っています。大きく総合の位置付けと、それから質の問題で意見を述べたいと思います。私は研究者ではないので、教育委員会及び教育課程を編成する学校の立場から意見を述べたいと思います。
 まず、28ページのところで、今提案がありましたけれども、総合とほかの時間との関わりの……。25でお願いします。年間の総授業時数は1,015時間で、総合は基本的には70時間ですよね。全体の教育課程編成の6.9%しかないんですよ。特活、道徳合わせても13.8%で、86.2%は教科の学習時間ということで学校は教育課程を編成するんですね。そう思うと、その時間に自己の生き方・在り方の思索というのをメインでやっているかというとそうではありません。それなら、僅か6.9%の総合の時間でそれをやるのか、生き方・在り方をどうするのかということなんですけど、これは総合の特色というか、総合の一番大事なところだと考えます。私は学校教育は、教育基本法の1条の目的、それから2条の目標で動かさなければ駄目だと思っているんですよ。各学校は自校の教育目標を設定します。それは、教育基本法の1条、2条を背景におきながらつくるわけですよね、実態を踏まえて。そう思うと、校長にしてみれば、総合とか道徳とか特活の時間は、自校の子供たちに自己の生き方・在り方というのを考えさせる最も重要な学習の時間なんだというふうに考えて設定するといいととても強く思っています。なので、余計、教科で身に付けた中核的な概念とか、教科固有の見方・考え方を総動員して総合の時間に生きる力を育てるというふうに考えていくといいんじゃないのかなと思っています。
 そういう立場で5ページをお願いいたします。5ページのところに定義のような文言が上にございますね。ここで「実社会・実生活との関わりの中で見出す自己の興味・関心や問題意識に基づき」とあるんだけど、これはやっぱり日常の生活とか社会の出来事ということだろうし、「教科等の学びを必要に応じて活用し」と書いてあるけれども、これは実は、教科を通して身に付けた中核的な概念や教科固有の見方・考え方を総動員しということだろうし、試行錯誤はトライアンドエラーということよりは、いろんな活動を直接的、間接的、多面的、多角的な関わりとか考察を通してということだと思います。さらに、先ほどから話題になっている新たな価値の創造というのはこの文言でいいと思いますが、現実的には自分なりの納得解、つまり、正解ではなく自分らしい真実解へと迫っていくプロセスなんだというふうに考えたほうがいいと思っています。
 それはどうしてかというと、19ページのところにあるんですが、教科の学習と探究の学習、すごく違うのは、教科の学習って問いと答えの距離が物すごく短くて、クエスチョンに対するアンサーだと思うんです。正解は教師が握っているんですよ。教師の持っている答えに一番近い子を優秀だと言っているわけですね。ところが探究というのは、今話題になっているように、プログラムに対してのソリューションとか、Whyに対してのBecauseとか、つまり、正解は教師が持っているわけじゃなくて、学習者が納得する解というのが一番その子供にとっての解なんだというところを見据えて構築をしていく必要があるんじゃないのかなと思っています。
 そう考えると、11ページのところに行きますが、それぞれ課題、プロセス、成果の質という文言がございますけど、ここも課題の質は、結局はリアルであるかどうかということと、そこに知的好奇心というのが喚起されているかということだと思っています。
 プロセスの質というのは、先ほどから出ているように、繰り返しのアプローチがあるかどうかということで、図に表すと、らせん状で表現されますけど、実は探究に必要なのは時間軸で、時間軸というものが子供たちの探究を変容させるんだと思っているんです。それは登山のように順番に登っていく時間軸もあれば、階段のようにある日突然、ああ、そうかと分かるような階段を上がるような時間軸もあるので、そういう構造でプロセスの質を描く必要があると思っています。
 それから、成果の質は、ポートフォリオのように、自分のストーリーとして語れるかどうかということと、腑に落ちる事実を持っているかということで考えていくと、総合的な学習の時間の探究というのは随分探究の質が変わってくると思っています。
 それから、12ページに、学年、発達に応じた図がございますが、青印のところですけど、結局は課題の質は自分から、リアルから抽象へ変わっていくだろうし、学びの視点も、自分、他者、社会へと広がっていくだろうし、身の回りの日常から地域、社会、世界環境へ対象も変わっていくだろうと思います。単純な不思議が疑問になって、疑問は実は矛盾ということに子供の探究は変わっていくので、そういう形で描かれていくといいだろうと思っています。
 プロセスの質については、結局、同質の繰り返しもあれば、異質なチャレンジもあれば、小さな結論付けもあるので、同一視点から異質な視点へということもあるだろうけれども、トータルで言うと、やはり、時間軸を自覚できるかどうかということじゃないかなと私は経験的には思っています。
 それから、成果の質は、先ほどから述べているように、振り返るストーリーがあるかということと、歩みの自覚とか成長の自覚があるかというところでいくと、腑に落ちる事実というのは、要は、学びというものが確かであればあるほど、結論が出ようが出まいが、自分の中に腑に落ちる事実とか、正解ではなくて自分なりの納得解ができるんじゃないかなというふうに思っています。
 以上です。
【黒上主査】  どうもありがとうございました。
 それでは、山本委員、よろしくお願いします。
【山本委員】  よろしくお願いします。私も小学校の立場で、3点ほどお話しさせていただければと思います。
 まず、今まで探究を深めていく中での課題として、夏休み前までクラス総合のテーマが決まらないとか、探究的な学びは教科では行われないとか、教室の中だけで完結して実社会やキャリア教育に結びつかないなどの実践も見られたように思います。今回探究の概念整理をしていただいて、スライド5にありますように、「実社会・実生活との関わりの中で見いだす自己の興味・関心や問題意識に基づいて課題を設定する」とか、「教科等の学びを必要に応じて活用し、試行錯誤していく」とか、「それが新たな価値の創造につながっていく学習のプロセス」という整理をしてもらい、これは学びを深めるための基本的な方向性が示されたというように思っております。
 また、スライド8にありますように、「探究」をめぐる各教科と総合の関係についてのイメージ図も、総合と各教科が二項対立するのではなくて、相互に連携するような図になっているのは大事なところだというように思っています。
 一方で、これは2つ目の論点の探究の質にも関わることだと思うのですが、スライド12の図のプロセスの質の中で、特に自己調整が強調されているように伝わるわけですが、義務教育段階の探究で、その自己調整をプロセスの中で行う原動力になるものが、学校外も含めた他者との対話や出会い、協働による(実社会の厳しさを含む)新たな気付きであるとか、自己有用感の喚起といったようなもので、これが探究活動をダイナミックにし、質を高め、最後の新たな価値の創造につながる視点じゃないかというふうにも考えています。ぜひ、そうした言葉を付け加えていただけないか検討していただければと思います。
 2つ目の視点は、検討項目3ですけれども、探究と各教科の学びとの関係について、21ページにあるように、探究の在り方が、研究、創作、行動などのバリエーションが具体的に示されることで、総合的な学習の最後の成果発表みたいなものだけで考えがちだったものが、高校や将来の生活にもつながる方向性を示していただいたという面では非常によかったと思っています。
 しかし、19ページの図に示された関係図の中で、学習の基盤となる資質・能力が情報活用能力と言語能力で示されています。これは企画特別部会の議論とも一致するところだと思うのですが、この総合のワーキングの中で言語活動を語るときに、特に豊かな体験や経験といったものが非常に言語活動にも影響を与えるということの説明があってもいいのかなと思います。先ほど生活科の説明でも、身体性とか直接体験というものが大事にされているのですが、これがどうも2年生から3年生になって急に消えてしまっているようなイメージを受けます。総合的な学習の時間は、豊かな体験や試行錯誤する、そういった時間も含めてあると思うのですが、そういった言葉がこういったところから消えてしまうと、情報端末だけに頼った、学校から外に出ないような探究活動になってしまうような危惧があります。
 今後、改訂が実施される数年後には、ますますAIがつくり出す言語や作品が増えてくる中で、人が集まって探究的な学びを行う意味や役割として、体験を通した言語や人間の感情が入った言語の価値はますます重要なものになってくると思っています。進化が進むAIとの差別化を図る上でも、せめて小学校段階には豊かな体験を通すことの意義を、ほかのページでは述べられていますが、そこと言語活動といったものが一体になって非常に大事になってくるといったことを検討していただけるといいのかなと思っています。
 最後、3点目ですけれども、4つ目の論点の教育課程における探究の時間の位置付けとして、よりよく生きる基盤としての特活や道徳と並んで総合探究の時間を位置付けたということは非常に分かりやすくなったと思っております。先ほども指摘があったのですが、探究的な学びは自己の生き方や在り方を問い続ける学びであってほしいと思っております。しかし、この図の中で、各教科等の学びが自己の生き方や在り方と全然結びついていないような矢印の見え方をしてしまうのが少し危惧されるところで、当然、各教科等の学びも自己の生き方や在り方に直結している部分もあるので、その辺りの表現の仕方を工夫していただけるといいのかなと思いました。
 以上です。
【黒上主査】  ありがとうございます。
 それでは、佐藤先生、お願いします。
【佐藤委員】  信州大学の佐藤でございます。今回の事務局からの御提案におかれましては、実践を尊重されつつ、これまでの課題の対応、それから、これからの時代に求める探究の姿、こういったものを構造的にお示ししていただいているものと捉えております。この整理に関しまして私から3点、お話をさせていただきます。
 1点目、資料1の6ページに示された探究の出発点の問いと課題に関する整理でございます。先ほどから委員の皆様からも御発言あるところですけども、これまで課題解決という言葉の下で、子供たちは無意識に解決すべき社会の困り事、こういったものを探さなければいけないとか、先ほどあったように、地域に即したものでやらなきゃいけないということにプレッシャーを感じていたというような側面があったかもしれないと捉えています。今回、知りたいという純粋な知的好奇心に基づく問いというものが設定されたと思っています。
 ここまでの整理でアカデミアで考えていくと、探るということを中心とした理学的な営みとか、創造、創ることを中心とした工学的な営みと整理することもできると捉えています。この例えです、以前,東京理科大学のサイトで、理学と工学の違いをラーメンで例えているサイトがございました。ラーメンの味を探りたいというような理学的な問いであったり、おいしいラーメンを作りたいという工学的な問いがあるわけですけれども、理学と工学の問いと課題、見方・考え方は違えど、どちらも等しく貴いというふうに考える必要があるかなと思っています。こういった整理によって子供たちの興味や関心が誰にでも否定されないような設計として機能できるようになるとすごくいいなと捉えています。
 2点目、資料19ページに情報活用能力が探究を支える基盤として位置付いた点についてです。各教科等の学びを素振りや練習試合として例えるならば、総合での探究は本番として捉えることができると考えています。情報の領域(仮称)で学んだことを、自分の切実な問いや課題を解決するためにフル活用していくことができる、そういった構造になっているかなと捉えています。本番があるからこそ練習の意義ということを子供たちが自分事として腹落ちしていく。それから、情報活用能力、言語能力、そして探究の質が相乗効果で高まっていくと捉えています。
 特に資料の21、22ページで、創作系の探究ということが示されているわけですけども、こうしたものがデジタル学習基盤を駆使して自らのアイデアを外化しながら作品を創り上げるというような経験ができると思いますし、生成AIが当たり前になるという時代においては、生成AIを使いこなしながらも自分のこだわりを貫くというような、自律的なクリエーターを育むという上では重要な役割を果たしていくような位置付けかなと捉えています。
 3点目、社会や地域、民間、企業との連携についてでございます。多様な外部リソースとつながるということは、子供たちの世界を広げるすばらしい機会であると捉えておりますし、これまでも多くの皆様の御協力があって、子供たちは世界を広げてきたと捉えていますけども、一方で私たちが大切にすべきことは、児童生徒の主体性の裁量であるということです。すなわち、この矢印の向きが常に子供の内側から外に向いていくことが重要だと捉えています。そう考えていったときに、特定のサービスであるとか、先ほどの地域に縛られた課題に子供たちが合わせるだけではなくて、子供一人一人がこれを解決したいとか、もっと知りたいというような、主体的なニーズに応える形で外部と連携していくというようなことが必要かなと考えているところでございます。
 私からは3点でございました。よろしくお願いいたします。
【黒上主査】  ありがとうございます。生成AIに関しては、先ほど山本委員のお話もありましたけど、これまで生成AIの記号接地問題と言われていたことが、最近、人の記号接地というような文脈で語られるようになっていて、それを小学校でも意識していくということはすごく大事かなという話に今後なっていくのかなと思っています。
 それでは、川越委員、よろしくお願いします。
【川越委員】  ありがとうございます。東京大学の川越です。私からは、大学において、STEAM教育を実践しているという視点から3点、お話しさせていただきたいと思います。
 まずは探究について概念を整理するということで、非常に重要なところかと思いますので、とても丁寧にまとめていただき、ありがとうございます。そういった中で、もう既に議論になっているところですが、6ページの課題と問いのところ、こちらの左下の図とかにありますけれども、問いと課題の違いというのが分かりにくいため、問いの設定が難しかったという点もあるかなと思います。この辺りを整理しているのはとてもいいと思っております。
 一方で、この図について、縦軸は洗練ということで問いや課題の洗練度というところが明確に示されていますが、横軸、横の広がりというものが何を表しているのかというところが少し曖昧なのかなと感じました。恐らく、生徒さんの世界観であったり、社会との関わり、興味・関心の幅広さみたいなものがどんどん広がっていくというイメージなのかと思うんですが、先ほど他の先生方からもあったように、問いと課題が二軸のように分かれているようにも見えます。実際には問いと課題は行ったり来たりしながら、そしてスパイラルに進んでいくものかなと思います。こういったポンチ絵に表すのは難しいところかもしれないですが、そういった概念が伝わるような形になるといいのかなと思います。
 2点目が、総合と各教科・科目との関係について、8ページのところです。こちらも既にほかの先生方が言及されておりますが、目指すイメージのところです。総合と各教科の関わり合いというのが整理されていて、二項対立ではないというところが示されているというのはとてもいいかなと思います。
 一方で、総合的な探究など探究活動ほど様々な教科・科目の知識を融合し、かつ横断して進めていく必要があるかなと思います。例えば18ページには、総合と各教科・科目が行ったり来たりしているという上下の矢印で示されております。STEAM教育とも共通するんですけれども、総合と各教科・科目はもちろん行ったり来たりなんですが、もう少し循環しながら発展していく学びというイメージで、一方向・一方向というよりも、言葉では往還すると書いてありますので、行き来しながら循環する学びにつながるというイメージが見えてくるといいのかなと思いました。
 3点目は、21ページです。様々な探究というのを挙げていただいているのもとてもいいなと思います。その中で、プロセスのところを構造化しているという点も、とても分かりやすくていいなと感じました。一方で、プロセス例ということで、これが形骸化しないようにというところはもちろん注意する点かなと思います。ここに書かれているプロセスにつきましても、一方向ではなく、小さい課題の設定と、例えば情報収集を行ったり来たりしながら、探究を進めながら、プロセスが変わっていくと思います。その辺りを、図の中に入れるとちょっと図がうるさくなってしまうかもしれませんが、行ったり来たりするというのが当たり前だという辺りが強調されるといいのかなと感じました。
 また、この中にある「外部との連携の在り方についても今後検討」というところですが、こういった探究を深める上で外部との連携というところが本当に重要になってくるかと思いますので、うまくこの辺りに分かりやすく入れていただけるといいかなと感じました。
 最後に、ここに加える話とは違うかもしれませんが、行き来しながらやるというところや、外部連携といったところ、そういった共通認識をいろいろな、探究に関わる先生方であったり、関係者、外部連携であれば外部の方とも共有できるといいと思います。教員研修なのか、教材なのか、探究に関わる人たちが共通認識を持てるような場であったりとか、資料であったりとか、そういったものも必要なのかなと感じました。
 この資料とは離れますが、私からは以上になります。ありがとうございました。
【黒上主査】  ありがとうございます。なかなか図のデザイナー泣かせのことがいろいろありますけど、問いと課題はソフトクリームのコーンが重なっているような感じですかね。あとは、行ったり来たりというのよりは循環となると、直線じゃなくて曲線で描くとひょっとすると変わるかも分からないですね。
 じゃあ、次、山田委員、よろしくお願いします。
【山田委員】  失礼します。京都市教育委員会の山田です。私は中学校現場サイドという視点でお話しさせていただきたいと思います。
 今回示していただいたものは、特に中学校現場でぼやっとしていたものが随分すっきりするようなものになったのではないかと思っています。特に課題の設定についてのイメージであったり、探究と探究的な学びの整理、道徳、総合と特活の関係、これまで疑問に思っていたり、正しい理解がないまま進めていたことがかなり改善できるのではないかというふうに期待しています。これはできるだけ早く学校現場に伝えていただきたいなと思っているような状況です。
 次に、20ページの探究のプロセスについてですが、4つのプロセスを順を追って回すことが目的化しているケースへの懸念があるけれども、学習過程のモデルとして引き続き目標において示すとされています。このことについては、教育委員会の立場として特に賛同するところです。プロセスについては、最初から示されてもう二十数年たっているわけですけれども、現在、中学校現場ではようやく定着してきたのかなという印象です。プロセスをたどること自体が目的化することが望ましくないのはよく理解できるんですが、現状としまして、取りあえず何か課題を設定して情報を集めて、まとめて発表するという調べ学習の域からまだ抜けていないところもあります。そういったことは探究でも探究的な学びでもないとこれからも強く打ち出し続けていく必要があると感じています。課題の質、プロセスの質、成果の質とありますけれども、探究の質を整理していただきました。この質について今後、学校現場がしっかり理解していく必要があるのかと思っています。
 あと、今回特に興味深く感じたのは、何度もいろんな委員の方もおっしゃっている21ページの探究の在り方と探究のプロセスについてです。研究系、行動系、創作系のそれぞれのプロセスがとても分かりやすく、教師の指導性を発揮する上でも有効ではないかなと思っています。
 最後、四角の「想定される成果」の成果という書き方が、先ほどの成果の質の成果と混在するのかなというので、ちょっと言い方があったらいいかなというふうに思ったりはしています。
 最後、1つ懸念事項ですけれども、戻りますが、5ページの探究の概念の整理についてです。「教科の学びを必要に応じて活用し、試行錯誤しながら」とあります。この試行錯誤という表現を学校現場がどう捉えるかということを懸念しています。必要に応じて活用するというのは当然いいことなんですけども、試行錯誤という言葉の捉え方、この言葉ですが、先ほど水川委員もおっしゃっていましたけど、トライアンドエラーということではないということではありましたけども、うまくいかないこともあるけれどもいろいろ多面的に試してみる、挑戦することが大切であるという意味なのかなというふうに私は捉えています。学校は失敗が許されるところであるはずですが、今の子供たちは失敗することを避けてうまくまとめようとする特徴があると思います。このことを踏まえて、最終的に課題解決に至らなくても、新たな価値の創造につながらなくても、目に見えるような成果が出なくても、試行錯誤したこと自体が価値のある成果なのだという捉え方をする必要があるのかなというふうに考えています。
 以上です。
【黒上主査】  どうもありがとうございます。
 次、伊藤委員、よろしくお願いします。
【伊藤委員】  お願いします。小学校の現場の視点から、3つお話しさせていただきます。
 1つ目は、5ページの探究の概念の整理です。上段の2ポツ目に探究の概念を整理した文言が示されていますが、これがとてもいいなというふうに思いました。今まで学校現場でやや曖昧に捉えられてきた探究の概念が非常に平易な言葉で分かりやすく表現されていること。それから、この探究の概念の文章構成が探究的な学びの入口とプロセスと出口という、学習過程と整合した構成で整理されているという点が、教員にとっても、子供にとっても非常に分かりやすく、探究とはどういうものかというイメージを描きやすく共有しやすいものになっていると思いました。
 2つ目は、6ページの課題の設定についてです。「解像度の高い問い」とか、「課題が洗練されていく」という言葉だけを拾うと、よく分からないとか、イメージがわかないということが現場では起こり得ることですが、この下の図がそういった声に応えるものになるんじゃないかなというふうに思いました。特に左側の図で素朴な問いが行ったり来たりするイメージや、あるいは渦のように循環したりするプロセスを経て、より切実で解像度の高いものへと洗練されていくイメージ、それから、素朴な問いが次第に洗練されていく様子が、子供の課題意識の変容の一例として、この図の両脇に示されている点が非常に授業場面を想起しやすくて、よいと思いました。また、この例を汎用的に応用することも可能で、各教員が自分の実践に結びつけやすいんじゃないかなと思いました。したがいまして、こうした課題の質が向上していく例の掲載なども含めて、御提案にありますように課題の設定について参考資料の形で示すことについては、賛同いたします。
 最後に、21ページの様々な探究の在り方の図についてです。小学校現場では、この図の中の行動系が探究の多くを占めている印象があるんですけれども、そうした中で、そのほかに研究系とか創作系という探究の在り方があるということを知って視野を広く持つこと。それから、それぞれで想定されているプロセスとか成果の特徴を教師が捉えているということは、今後カリキュラムを柔軟かつ適切にデザインしていく上で非常に重要で必要なことだなと思いました。したがって、こうした内容についても、御提案にあるように、参考資料等の形で示すことは、教員にとって指導計画をつくっていく上で一助になると考えます。
 一方、この図について、先ほどの6ページの図と関連的に捉えていくことで理解が深まる側面もあると思いました。例えば、両方の図の課題解決と問いの解明というところで関連が非常にある図だと思うんですけれども、この双方の図を関連的に捉えることで横の矢印、グレーの矢印の意味について理解が深まると感じます。双方の図を関連的、立体的に捉えられるような見せ方があってもいいかなと感じた次第です。
 以上になります。
【黒上主査】  ありがとうございます。
 次、細田委員、お願いします。
【細田委員】  探究の概念と質の整理の部分について、研究者の立場から少し意見を述べさせていただければと思っております。
 5ページの探究の概念整理を基盤に、そこに基づいて11ページからの課題の質、あるいはプロセスの質、成果の質の3つの視点で捉えるという枠組みが認知科学や脳科学の知見からも十分に妥当性を有する整理であるというふうに私自身は考えております。この整理というのが、恐らく自己の在り方生き方ですとか、学びに向かう力といった資質・能力の形成と、それから申し上げているような脳神経基盤の両面から整合的に接続している点に非常に意義があるんじゃないかというふうに考えております。
 具体的なところですが、課題の質について、探究を自己の興味とか関心、問題意識に基づいて行うということは、学習の神経基盤の観点からも非常に重要だというふうに考えております。好奇心ですとかに喚起された状態ですと、記憶形成に関わるような脳の領域と、脳の中での報酬系と言われるようなところが同時的に活動しておりまして、学習内容の理解ですとか、記憶の定着が促進されるというようなことが研究からも示されております。
 また、自分事として統合するということが学びを形成する基盤になるということも分かっておりますので、この点で、自己にとって意味のある課題を起点とする整理というのは、学びに向かう内発的な力を引き出す上で非常に科学的にも合理的なのではないかというふうに考えておりました。
 また、プロセスの質というふうにして示されている試行錯誤を通じた探究過程においても、メタ認知を伴いながら、前頭前野を中心とする脳の実行機能というところを継続的に活動させる学習形態であるというふうに読み取ることができるかと思っております。探究の進め方を計画して、振り返りを通じて学びを調整するという経験自体が、学びに向かう力の神経基盤を形成していく過程として理解することができて、これは前頭前野の可塑性ですとか発達というのを引き出す中核的な学習経験になっていて、自律的な学びを支える上で非常に重要な要素になってくるのではないかと思います。
 最後に、成果の質についてですけれども、探究を通じて自己にとって新たな意味・理解の構築ですとか、他者や社会にとっての新たな価値創造というのを経験することは、先ほどと同様に脳内の報酬系というのを刺激することが考えられますし、学習意欲の向上や探究の持続につながるということが十分に示唆されていると思っております。
 一方で、こういう成功体験の蓄積みたいなものは、先ほどから申し上げている前頭前野の活動を伴いながら、非常に面白いことに、自己効力感とか前向きな自己認識を形成するプロセスとして脳内に表象されるということが研究からも示されておりますので、学習者が将来に向けて主体的に行動していくような支えとなる基盤の構築につながるのではないかなというふうに考えております。以上のことより、本資料で示されているような探究の質の枠組みというのは、学習者の認知発達ですとか、資質・能力の形成を認知科学的観点からも一貫して支える整理であるのではないかなというふうに考えております。
 以上です。
【黒上主査】  どうもありがとうございました。大変絶賛でございますけれども。
 では、岩本委員、よろしくお願いいたします。
【岩本委員】  よろしくお願いします。今回の資料、本当に感動するというか、よくここまでしっかりと分かりやすく整理していただいてというところで、現場にとってもこれは本当に大きな一歩だなというふうに思います。その上で、ちょっと何点かあります。まず、探究の概念についてのいろいろ資料が出ていますけども、ここにおいて重要だけれども今回のペーパーにあまり入っていない要素というところで3点、まず述べさせてもらえたらと思います。
 1つ目が、「身体性」というキーワードだと思います。これ、生活科のほうですごく重要なところで出てきていますけども、AIと人間の一番の違いは身体性。身体がある、なしというところでありますし、ただ問いを生成して情報収集して整理・分析してまとめ・表現させるだけなら、全てAIが瞬間的にやってしまうというような時代になっている中で、「自己の」とか「自らの」というこの感覚の源泉というのは身体性、一人一人の子供たちの身体性との紐付けがあるかどうかというところですので、探究においてもこの身体性というところ、実体験もそうですし、現場に足を運ぶとか手を動かすとか、そういう部分を常にプロセスにおいてやって、その中の体験とか出会いとか対話とか実感、こういったところが重要だということのキーワードはちゃんと入れていく必要があるかなというのが1つ目、身体性です。
 2つ目が、子供一人一人の思いだとか、好きや得意に立脚するという、そこを起点にするというところです。課題の設定のページがあったかと思うんですけども、課題の設定のソフトクリーム図の、立脚しているのは、素朴な問いに立脚しているように、それが起点になっているようにやっぱり見えてしまう図になっているかと思います。例えば、なぜ最近の商店街には活気がないのかというこの問い自体に立脚するというよりは、その奥にある子供の、例えば、この商店街、何か好きだとか、そういう思いみたいなものが大事で、そこから生まれてくる様々な問いなんかは変わっていくというところで、素朴な問いに立脚するというよりは、ここで言うと多分、興味・関心とか、好き、得意、問題意識、ここが重要だというふうにしないと、言語になっている問いに惑わされた課題の設定ではいけないと思いますので、好き、得意というところをもっとこの探究の様々な中に入れていくとか、あと最後、プロセスの方向に行くときも、その子供の得意がちゃんと伸びていくような方向でのプロセスをいろいろとたどっていくというようなところにもなっていくかと思いますというところです。
 3つ目が、振り返りに関してです。文章の中では振り返りというのが出てきているんですけども、課題においても、プロセスにおいても、成果の質においても、ここ全てに通底するところは振り返りの質だと思います。メタ認知とか、先ほども言われています探究の循環とか往還が同じところをぐるぐる回るのではなくて、深まっていく。この深まりを駆動していくのは振り返りですし、振り返りの質のところですので、ここを教員も児童生徒もある程度見えるように、意識できるようにするために振り返りの質というところをちゃんと意識できるような概念というか、定義をしていくというところが探究においては重要かなと思います。
 大きく2つ目は、探究の質についてです。発達段階に応じての探究の質の図があったかと思いますけども、今後、小学校レベルではどこ、中学校レベルではどこ、高校のレベルではどこという、その目標のレベル感というのは今後出ていくんだと思うんですけども、そのときに、やはり小中高の前後の部分も入れていただく、ちゃんと付け加えていただけるとよりはっきりと分かるかなと思っています。
 何を言っているかというと、例えば生活科とのつながりであったりとか、違いであったりとか、もっと言うと、高等教育になると、大学では研究というのをやりますけども、大学の研究とか卒論と高校の探究では何が違うのか。何が違っていて何がつながっているのかみたいな、高校段階でこの探究が終わるわけではないですので、その一連の流れが、連なりみたいなものが分かり、その中での高校段階、中学校段階、小学校段階というふうに分かるような図を、この図に入れなくてもいいと思いますけど、違う図でもはっきりと示していくということが重要かと思います。
 最後、学校の教育活動全体における探究の位置付けというのを今後示していく中で、言葉として入っていないんですが重要だと思っているのは、一人一人の自らの問いとか課題から始まる学びって、小学校や中学校でも今まで歴史的にもずっとやってきていますし、その最たるものは自由研究。自由研究は戦後、民主的な社会をつくっていくというときに教科・科目としても位置付けられていた時代があるように、かなり日本の学校教育において、教科としては発展的に解消されていますけれど、今も夏休みの宿題だとかを含めて自由研究というのは物すごい蓄積があるものです。これを今後は小学校、中学校における探究というところにしっかりと位置付けるというか、紐付けながらここも活用しながらやっていくというようなところが今後やっぱり位置付けにおいて必要だと思いますので、そういったところは今後の全体における位置付けでは、そこも踏まえていただけるとよりよいかなと思います。
 以上です。
【黒上主査】  どうもありがとうございました。課題の件に関しましては、西岡先生からもありましたけど、課題をつくれないという問題があって、そのときに自分自身がどんな会話をしているかとか、ふだんどんな振る舞いをしているかみたいなことを振り返るみたいな、そういうところから出発するということがすごく大事かなと私も思っています。
 次、堀田先生、お願いいたします。
【堀田委員】  園田学園大学の堀田です。よろしくお願いします。
 総合探究の目標、内容の構造化がされたということで、スライドの6を見ていただけたらと思います。児童生徒間のコミュニケーションであるとか、児童と教師のコミュニケーションであるとか、そこが地域、社会、AIというところとの言語能力、育成された言語能力、育成されつつある言語能力を発揮しながらコミュニケーションが取られていく中で、課題の設定を問いと課題に位置付けながら示していただいたというのは、非常に分かりやすく思います。しかし問いの固まりが幾つか出ていますけども、課題であったりとか、大きな課題を砕いていくと問いになったりとかしますので、やはりこれは、児童生徒側の視点から問いが生まれたり、教師側の視点から問いが生まれたりする。課題が児童生徒の視点から生まれたり、問いが教師の視点から生まれたりがもう少しうまく示されたらいいのかなと思いました。
 2つ目が、スライドの14のところの「問いかけ」の視点ですが、やはりこれも、その課題はあなたの日々の生活や将来の生き方についてどのような意味や興味があるのかというのが、僕は児童生徒間でもやっぱり起こっていったりすると思います。これが教師側の目線で問いが出されてということだけではなくて、地域の方とか社会からもそういうふうなものに受けたりもすると思うので、ここも児童生徒、教師の双方向で、問いかけが起こったりとか、興味・関心の視野が広がっていくみたいな感じでもう少し描かれるといいかなと思いました。
 次がスライドの7ですが、これは示されている中のパターン4を取り入れるということを明記してはどうか。堀川さんからもお話があったと思うんですが、僕はぜひ、そういうふうにパターン4を取り入れるべきと思っています。その延長線上にスライドの21があって、探究のそれぞれのプロセスというか、何々系があって、非常に分かりやすくて、こういうふうに整理されると現場では区分けしやすいかなと思います。一方で、この探究のプロセス、行動系が課題の設定から収集、整理・分析、行動、まとめ・表現って分けられるんですが、ここに先ほどのスライド7のパターン4みたいなものを取り入れるというリンクできていくのか。上段の整理の中で具体的な詳細があるので、うまくスライドの7でのパターン4を取り入れるということが明記されるのだとしたら、ここでもそういうことをもっと意識してスライドの20の中にも入れていく必要性があるのかなと思いました。
 最後がスライドの27なんですが、これは道徳と総合と特活が非常に明確にどういうふうな重なりがあってとか、どういうふうな特徴があってということを示されているわけです。総合と特活の双方の特質を有する取組というところは重なりがあったりするんですけど、もちろん総合と道徳との重なりとか、特活と道徳との重なりとかって、もちろん3つが重なったりするみたいなことが学校の中では相まっていたりするというふうなことも踏まえると、例えば、特活が学級活動とかクラブ活動とか児童会とかをもちろん学校現場の先生は意識されているんですが、そこをより重なりの部分で、こういうところがありますよねと、もう少し特活と総合だけではなくて、ほかの部分との重なりも明確にしていくとさらに分かりやすいものになる感想を持ちました。
 以上です。
【黒上主査】  ありがとうございます。図は分かりやすくすると何かを捨象すると、そういう特徴もあるので、難しいですね。
 そうしますと、今、成田委員、御発言、挙手挙がっていないんですけど、何かもしございましたらお願いします。
【成田委員】  ただ今拝聴させていただいていまして、非常に勉強になりました。私自身も探究とか総合の授業について教員ではないのでよく分かりませんが、脳科学的に考えますと、非常に自分で考えて前頭葉で論理的に思考していくというところの発達にとても重要な学習なんだなということを勉強させていただきました。
 私の立場としましては、家庭教育というものがどれだけ重要かということをいつも考えておりますので、仕方のないことだとは思うのですけれども、全てのこの文言において、家庭教育、家庭からの働きかけというものが入っていないというところは若干気になるところであります。なので、そこに関しましては、この後ありますような、多分議論になります生活科のほう、こちらのほうで家庭教育との連携というところは強くお話ししたいなと思っていたところです。
 以上です。
【黒上主査】  ありがとうございます。
 そうしたら久野先生、よろしくお願いします。
【久野主査代理】  よろしくお願いします。先生方の御意見、興味を持って拝聴させていただきました。今回の資料は様々な概念や図、定義が明確に示されていて、今後の総合的な学習の方向性が明確になったような気がしました。
 幾つかスライドに基づいてコメントさせていただきます。まず、6ページ、たくさん言及がありましたけれど、課題の設定のところでは、問いと課題の定義とその課題点、発展とか成長が示されていて、これ2つ分離していくという見方も示されましたけれど、やはり探究活動全体で進展していくと捉えたいなと思っています。私、この問いと課題は、図の中でも往復の関係がありますけれど、やはりスパイラルな発展として捉えていました。それは乖離と見るか、連続というか連携と見るか。真ん中に白く映っています「洗練」という表現が、洗練というのがもう少し私なりにそしゃくしないと分からないんですけども、何らかヒントになるのではないかなと考えています。
 それから、7ページ目の探究と探究的な学びが示す要件ということですが、これは図の左のところに「学習者が自己決定できる裁量」と小さく書いてありますが、この辺りが実は鍵なのではないかなと思っています。誰が決定するかというところで、自己調整学習とか、いわゆる自由進度学習とも連動していますし、個別最適な学びの視点からも整理できると考えています。学びの自律という意味でも、この辺りの、子供が自分から課題からプロセス、そして成果を定めていく力を育てていく。この意味でもこの図は重要ではないかと捉えています。
 それから、少し飛んで12ページですけれども……。ごめんなさい、1つ言い忘れました。先ほどの7ページのところで、これは「パターン」というふうに書かれていますけれども、もとはたしか「レベル」となっていたかと思うんですが、あえてレベルと言うと上から下へという序列が生まれるので、そういう序列のレベルではなくて裁量の広がりという意味で、パターンとして並列的に書いてあるということには留意が必要かなと。当然、先ほどお話ししたように、丸1「課題」から丸3「成果」へ、児童生徒が自走していく、自立していくことが大事なんですけれども、とかく上を目指せという、そういうことではないことには留意が必要かと思っています。
 それから、12ページの発達に応じた探究の質の高まりというところでは、小学校から高等学校への連続的な質の吟味と、先ほどもありました評価につながってくる図になるかと思っています。小学校から高等学校まで一つの枠の中で表現されていて、これはある意味で共通だけれど、その下にある青色の矢印のところの何々から何々へというのは、小中高をイメージして書かれたものだと見ています。これはまだたたき台ということで、今後さらに整理が期待されているところかなと思っています。
 21ページ、今回の集約のような位置付けかと思いますけれど、やはり今回の資料の中でも一つの特色をなすものだなと思っています。この図、特に高等学校の総合的な探究の時間における多様な展開、これの指針になるものではないかなと思っています。1つ前のページの単線的な探究の図から見ると、やはりこの在り方が、特に高等学校に近くなればなるほど多様な展開と、先ほどもお話の中にありましたように、アウトプットを目指す方向が出てくるかと思います。先ほど社会実験とおっしゃいました。これは創造系の作品といった位置付けでお話しされて、なるほどなと思っていました。高校側だけではなくて、中学校においてもプロセスとアウトプットがつながっている。これも見えてくる図ではないかなと思いました。
 ここで1つ、ちょっと注意が必要だと思うのは、この21ページと先ほどの20ページの起点になるところに経験や体験があるのではないかなと思っています。21ページ、今見ていただいて――ごめんなさい、その前のそこですね。上のグレーで背景があるところの3つ目、体験や経験が基盤となるというところですね。3つ目の中黒のところですけど、ここにちゃんと示されてはいるものの、下の図だけ見ると、基盤となる経験や体験、ここがやはり出発の芽のようなもの、萌芽のようなものですので、そこのところの意義をしっかり押さえておくことは大事かと思っています。
 あわせて、次の21ページのプロセス例が3つ書かれていますけれど、それぞれ問いを設定する前にはやはり経験や体験があって、そこにやはり目を向けないと、この問いがなぜ出てきたのか、この子供からなぜこの問いが出てきたのかというところはつかみ切れないのではないかなと思っています。これは先ほど岩本委員も言及されたところですが、6ページの課題設定の素朴な問い、これも議論の中でありました素朴な問いと連動しているのではないか。この素朴な問いが、素朴さはどこから来るかというと、個々一人一人の学校内外の基礎的な経験や体験、しかもそれは場合によっては何年も何年も前の場合のことも考えられるだろうと思っています。当然、この議論をすると、後半議論になります生活科とも連動していますし、そのことが生活科から総合へ連続性を保障するものになっているだろうと思います。その意味でも重要かと思っています。
 最後ですけれど28ページ、学校教育目標の点です。この学校教育目標の点、今日の議論には、目玉が大きかったのでこの点が論点になりませんでしたけれど、やはり探究の学びの在り方やその意義を、総合ができた当初はかなり児童生徒が地域に出ていって当惑されました。それからだんだん歓迎されて、子供たちの手応えのほうに循環していく流れができていましたけれど、最近、メディアのほうもそういう取り上げはもう当たり前になってきているということもありますので、減ってきたかなと思います。ただ、今度は表面の活動のところではなくて、それを在り方や意義も地域や保護者、あるいは家庭と共有して共感を得るということは今後やはり必要なことであって、それが学校全体のポリシーになっている。これはやはり探究の意義を共有して理解を得て、共に歩んでいくという意味でも必要なことかなと思います。そういう意味では、地域の方に実践的に協力していただく、受け入れていただくということの先をこのスライドは表しているのかなと思って、非常に意義があるなと思っていました。
 私からは以上です。ありがとうございました。
【黒上主査】  どうもありがとうございました。最後に、ちょっと私のほうから幾つか。
 探究の成果ですけど、今のところ、カリキュラムをどういうふうに回すかという、そういうカリキュラムの在り方とか、活動の在り方のところで書かれているんだけれども、一人一人の子供がどういう資質・能力を持つかというところで、つまり、機能的で高次な力を子供たちは総合を通して持つんだということをもう少し明示してもらいたいなと思っていて、それは学びに向かう力との関係でも重要で、昨日、あるところの教育長と話していたら、学びに向かう力を育てることが何より大事で、これが中心に来るべきだとかいうふうにおっしゃっていたんですけど、教科と違って総合はこれを中心に置いていくんだみたいな、そういうメッセージが出ないかなというふうに思っています。
 それと、25ページの在り方生き方なんですけど、これまで在り方生き方って高校からしか入っていない単語だったと思うんですが、これを小学校から入れていくかどうかというのは今後判断していくということが大事かなということですね。
 それから、19ページにある教科との連携の話なんですけど、教科を必要に応じてというふうにおっしゃっているんですけど、評価の見方・考え方と総合の課題をリンクしながら総合のテーマを細分化していくというようなことをやると、統合自体が非常に広がっていくと僕は思っているので、「必要に応じて」ではない使い方もあるぞということをどこかで一回議論したいなと思っています。
 それから、39ページに自己調整の話があるんですけど、ここにはプロセスに関する方略が3つ載っていたと思うんですね。なんですけど、どういうふうに自分の理解を説明するかとか、自分がどんなモデルで理解、メンタルモデルで理解しているかというような、そこを調整していくという、プロセスじゃなくて頭の中で何が起こっているかという、そのことを自分自身で調整するというようなことも本当は入れなきゃいけないんじゃないかなと。自儘に反旗を翻すわけではありませんけど、最近そういうことをよく思っているので、またこれもどこかで議論できたらなと思っています。
 それから、42ページに考えるための技法の話がずらっと並んでいるんですけど、この技法全部、何ていうんですかね、収れん的、論理的な思考の話なんですよ。拡散的な思考があんまり入っていなくて、これまでのものも関連付けるというところに2つ定義があって、2つ目の定義が拡散思考なんですけど、これちょっと意識して目立つようにしたいなというふうに思っています。
 以上です。
 それでは、あまり時間がないのですが、課題2のほうに移りたいと思います。少しだけ短めにお話しいただければと思います。
 木曽原委員、手が挙がっていますので、よろしくお願いします。
【木曽原委員】  すみません、早押しが得意でいつも最初で申し訳ないです。
 1点だけなんですけども、これ非常によくまとまっているなと思ったので、4ページ目の1から4という数字を振ると、どうしても何となく順序性みたいなものを想起しちゃうので、直感的には3と2を入れ替えたほうがいいんじゃないかなというふうに思いました。理由としては、文言にしちゃうと、丸々と丸々の関わりという感じで3と4を置いているのかなと思うんですけども、先ほどから意見があるように、身体性とか体験とか体感というのがすごく重要だというのは僕もすごく賛同しているので、1の世界を捉えた瞬間に対象ともう関わっちゃっているので、次に来るのは、びっくりマークとか、はてなマークみたいな、好奇心みたいなものが言語化されていないけど先に生まれていて、つまり、「わー」とか「きゃー」とか「おー」とかみたいな世界なんですけど、それをすごく大事にした上で、それを言語化して自分というものの意見にするみたいな感じの順序のほうが、ひょっとするといいのかしらというふうに思いましたので、ちょっと私の勉強不足かもしれないので御意見とかいただければと思いました。
 以上です。
【黒上主査】  ありがとうございます。
 そうしましたら、次、岸野委員、お願いします。
【岸野委員】  私からは、幼児教育とのつながりの視点で4点申し上げたいと思います。
 まず、今の4ページについて。私も今ほどの御意見と同じ意見でして、4つの視点については大変納得するんですけれども、やはり順序性、この出し方の順番であったり、また、4つの関係についての構造というところがこれからもう少し詰めていく必要があるかなというふうに思いました。
 2つ目の自己認識というのが、身体を通して対象と関わったり、また対象をめぐって、それを介して他者と関わる4番のところも通しながら、自分の感じ方とか捉え方に気付くということになるのかなと。そういう意味で、私は自己認識というのは最後かなというふうにも思いまして、その意味で対象があって、そこへの関わりが3番のようにあって、その関わりの在り方というのが1で表されていて、また、対象を介して今度人との関わりというものが生まれてくる。それで全体を通して自分の在りようが分かってくる2番というふうな、その構造化というところをこれから進めていけるといいかなというふうに思いました。
 2つ目、次の5ページにつきまして、特に1番のところですけれども、対象に対して関わり働きかけるという以前に、対象からの呼びかけを感じて気付くというところも大事ではないかなと思います。学術的に言えばアフォーダンスというようなことになるかなと思いますが、対象には関わりを誘いかけてくるような特性があると思います。それを子供が感じ取って、子供が呼応するように働きかけていく。そういうことが前提としてあるのではないかなと思いますので、そうした感じ取る感受性とか感性というところも重要になってくるのではないかなと思います。
 また、教育的な価値として、合科・関連的な価値や中学年以降の学びにつながる価値が挙げられているんですが、もう一つ、幼児期の学びや育ちを生かして、より気付きの質を高めるということも組み込めるといいのではないかなというふうに思いました。
 3つ目に、次の7ページについて。これも特に、1つ目の幼児教育から小学校への接続についてのところで、これについては、また別途協議の機会があるということのようですけれども、教育的価値が不安やギャップの軽減というだけになっているところが若干気になりました。学びの連続性を実現することで、生活科での学びそのものがより質の高いものになるのだというところは入れていただけたらなと思いますし、ほかの項目のところはその4つの視点に基づいて書かれていますので、例えば身体性というのは、幼児期において子供たちがなじんでいる直接的、具体的な体験を通して学ぶということを継承することであり、それによって一人一人の子が自分なりの切り口で課題を見いだし向かっていくことができるということであったり、また、自己認識や対象との関わりというところでも、幼児期に経験したことを振り返って、それを踏まえることで、あれ、どうしてだろうというようなさらなる疑問とか不思議が生まれて、そこに向けて自分なりに動いてみて、そこで見えてきたこと、つかめたことを考え直していくというような、より質の高い活動とか思考につながっていくかなというふうに思います。
 また、他者との関わりというところでも、幼児期の育ちを踏まえるならば、他者が取り組んでいることについて自分なりに感想とか意見を持ち合うというように、自分を重ねていくということが育っていますので、それを生かすことでより質の高い学びにつなげられるというふうに思います。
 最後に、9ページの指導の重点について。こちらも幼児教育との接続を踏まえていくことが重要ではないかと思います。例えば身体性については、問いかけという直接的な関わりだけではなくて、諸感覚を働かせて関わっていけるような環境の構成ということや、また、言葉や絵だけでなく具体的な物を用いて気付きや考えを表現するというようなところなども入れられるとよいかなと思いました。また、その前提としては、一人一人がどういうふうに感覚を働かせているのかというのを教師側が丁寧に見取り、その価値や意味を捉えていくというところ、そこも重要ではないかと思います。
 また、探究的な学びへの接続のところでは、もっとしたい、次の問いが生まれるというところになりますが、そこでは活動していくうちに分からないことがまた出てくるというような、その分からなさみたいなところも大事で、そうした世界の深さに出会っていくというところが表現していけるといいかなというふうに思いました。
 すみません、長くなりましたが以上です。ありがとうございます。
【黒上主査】  ありがとうございます。
 それでは、次、水川先生、お願いします。
【水川委員】  よろしくお願いします。重なりますが、7ページのところの幼小連携・接続の話ですけど、幼稚園の子は遊ぶだけだというふうに思っているのはとんでもないことで、うちにある幼稚園も結局、子供の背が隠れるほどの砂場の穴掘りができますし、それから卵から次の産卵まで半年かけてカマキリを育てることができるんだというのが実態だと思うんです。それを踏まえた小学校での生活科というと、随分変えなければいけないところがあるなというふうに思います。例えば一番分かりやすいのは、小学校で学校探検を1年生にやらせますけど、大抵は先生が連れて行くんですよね。でも、本当は幼児教育であれだけ10の姿を育ててきたのなら、挨拶と安全のみ指示したら、学校内のいろんな不思議な部屋行ってごらんというような、本当は生活科になるべきだなというふうに思っています。何となく幼少接続・連携がうまくいってないのかなということを思うので、また今後意見を言いたいと思っています。
 次、4ページのところですが、先ほども意見言いましたけど、この4つの本質的意義はすごく整理されていると思います。ただ、例えば1点目の身体性の実感のところは、単なる分かったとか、できたとかということではなくて、感情とともに結論が出ることが大切です。つまり、「すごいことを見つけた」とか、「きっとそうだぞ」とか、心と事実が連動するというときに本当に意味があるんだなと思っているので、そういう表現になるといいなと思っています。
 2つ目は、自己認識については先ほども意見出ていますけど、やっぱり自分はということがはっきりするとすれば、好きとか、やってみたいということが自己認識の一番のエネルギーになるなと思っています。
 それから、3点目ですが、対象と自分の関わりはこの定義でいいんですが、どうしてもやっぱり抜けているのが愛着を持つという視点が弱いんじゃないかなと思います。生活科は雨の日に花に水をやる子がいます。ザリガニの飼育箱にビー玉をいっぱい入れて自分も好きだからビー玉入れようよという、そういう子がいます。大切な気付きとか学びで、トマトのわき芽摘みを嫌がる子もいます。そういうことを思うと、対象に対する愛着という視点が必要だなと思っています。
 4つ目は、尊重しとか、協働性、共感ということなんですが、結局、自分を主語にすると、自分1人はできないんだけどだれかの力を借りたらできるとか、何とか君はすごいからあの子みたいになりたいという、それがすごく重要なので、単なる協働性とか共感とか並列的な表現ではなくて、自分と関わったときにその人たちが必要だという論点が多分入るんだろうと思っています。
 以上です。
【黒上主査】  どうもありがとうございます。あと5人プラス主査、副主査がありますので、お一人2分ぐらいでお願いしたいと思います。次の会議室の予約の話と移動の話がありますので、今日、移動し損なうと次の予約が取れなくなったりするので、何とか短く。具体的な細かい話は後で事務局のほうにメールで送っていただくと反映するということで、よろしくお願いします。
 それでは成田先生、お願いします。
【成田委員】  私からは1個だけ。7ページです。先ほどもちょっと言いましたけれども、私の立場からしますと、1番の幼児教育から小学校への接続というところはとても大事なんですけれども、幼児教育というのは子供たち個々、全く違う教育を受けて小学校へ入ります。また、ここに非常に大切なのが、それぞれの子供たちの家庭環境が全く違う。もう一つ大切なのが、医学的に言いますと、小学校1年生段階での、例えば4月生まれの子と3月生まれの子の身体的な大きさ、それから発達段階は全く違います。ここの部分が全く画一的にこの話だと語られているなという気がしますので、そこの部分をもう少し丁寧にそれぞれの家庭環境に即した、もしくはそれぞれが受けてきた幼児教育に即した、どちらかというと子供から働きかけるのではなく、教員のほうからそれぞれを見極めていくという視点が必要なのかなと思いました。
 以上です。
【黒上主査】  ありがとうございます。
 では、岩本委員、お願いします。
【岩本委員】  よろしくお願いします。4ページ目の4つの本質的意義というところに関して、手短に3点ほど。
 1つ目は、身体性の部分です。ここはやはり、今後のAIの時代を考えると本当に重要な概念ですし、学びの意義で、生活科にとどまらない非常に重要なポイントになってくるところかと思います。大人の学習においてもこの身体性、今すごく言われていて、ますます重要性が深まっていくと思いますので、身体性に関しては、ぜひ今後、意義だとか概念をしっかりと深く説明していけるようなものをちゃんと示していくということが大事かなと思います。それが1点目です。
 あとは、先ほどからも出ていますけど、4つは順番ではなく、やっぱり構造だと思いますので、イメージでちゃんと関係性が分かるような図式化というんですかね、それはぜひ今後、試行していただけるといいなと思います。
 あとは、その中に恐らくこれ、日本の道徳教育の4つの視点ですね、主として自分自身との関わりに関することとか、人との関わりに関すること、これとかなりこの概念って関連していると思いますので、そこのつながりだとか整理というのもその中でしていくとさらによりよくなるかなと思います。
 以上でございます。
【黒上主査】  ありがとうございます。
 では、川越委員、お願いします。
【川越委員】  ありがとうございます。では、私から1点だけ。資料でいくと9ページに関連すると思いますが、今回、本質的意義というのを4つに整理されたというのはとてもいいなと感じております。指導の重点化の柱とありますが、探究や総合でも同じことが言えるかと思うんですけれども、自分から挑戦してもいいとか、失敗してもいいというような、心理的安全性の確保といった観点も少しあるといいのかなと思います。生活科を通して自分から積極的にやることだったり、やった上でちょっと失敗したりとか、そういったこともしっかり認められるという経験が積み重なっていくと、きっと探究でもいろいろ積極的に挑戦していこうというところにつながると思います。そういった観点が少し加わるといいのかなと思いました。
 私から以上です。
【黒上主査】  ありがとうございます。
 次、伊藤委員、お願いします。
【伊藤委員】  2点、お願いします。まず、4ページの生活科の本質的意義についてです。深い学びを実装するための視点として、4つの本質的な意義が整理されたことはとても意義深いことだなというふうに受け止めています。本質的意義が非常にコンパクトな言葉で明解に示されているので、現場の教員にとって非常に生活科というのはどういう教科であるかとか、そういった特質をクリアに捉えやすくなっているのではないかなというふうに思いました。
 また、幼児教育との接続の観点から見たときに、それぞれの本質的意義の補足なのかな、黒ポツで説明がなされている文の内容なのですけれども、まさに園で展開されている遊びを通しての子供の学びの姿であるなというふうに感じました。ですから、この本質的意義は、幼児教育との接続についての理解を深めるような研修の場でのキーワードにしていける、なり得るのではないかなというふうに思った次第です。
 2つ目です。9ページの指導の重点化の柱についてです。この4つの柱の中で自分は第3の探究的な学びへの接続というところに着目をしました。学校の授業研究の場では、ほかの3つの柱の視点からの協議というのはよくなされているのですけれども、探究的な学びへの接続という視点での協議はなかなか深まっていないように思います。実践の場で子供の姿を通して具体的に協議を深めていく、理解を深めていくということが必要であるし、深い学びへの授業改善への糸口になるのではないかなというふうに思いました。
 一方、柱ごとに示されている指導の重点の各内容を読むと、やや抽象度の高い方向性を示すような内容と具体的なアクションを促すような内容とが一緒に提示されているようにも受け取れました。ですから、方向性も具体的なアクションも、どちらも大切な内容であるとは自分も共感するのですが、指導の重点というと、現場では結構具体的に取り組むべきタスク的なイメージで捉える傾向もあるので、学校現場に正しく分かりやすく伝えるような配慮が必要ではないかと感じた次第です。
 以上になります。
【黒上主査】  ありがとうございます。
 それでは、堀田先生、お願いします。
【堀田委員】  1点だけです。スライド4を示していただいて、AIが提供する情報だけでは得られないとか、スライド5にも、AIやデジタルでは代替しにくいという表現は、僕は削除したほうがいいと思います。AIとかそういうものが提供する情報をヒントにする場合もあるでしょうし、ここは非常にAIとかデジタルを離していこうとするような解釈が出てくるかなと思ったので、再考が必要かなと思いました。
 以上です。
【黒上主査】  ありがとうございます。
 あと、お二人お手が挙がっているんですけれども、ちょっと時間がないので、山本先生まで行きましょうか。お願いします。
【山本委員】  9ページの多様な表現活動の中で、生活科の子供たち、情意と言語活動の未分離の部分というのがすごくあると思うので、生活ならではの言語活動の中の情意や感性というものを少し書き加えたほうがいいのかなというのと、あと探究的な学びへの接続ですけども、その探究的な学び、ここでこれだけ養っているものがどうやって探究的な学びにつながっていくのかというところ、先ほども身体性とか出ていましたけども、少しその辺りを触れていただけるとありがたいかなと思っています。
【黒上主査】  なるほど。いいですか。
 それでは、久野先生、お願いします。
【久野主査代理】  お願いします。1点だけ。9ページの指導の重点化の柱ということで書かれています。ここについて、生活科の従来の基盤、例えば気付きとか、諸感覚とか、実感とか、試行錯誤を繰り返しなど、こういう生活科の基盤の上に立って柱を立てているというふうに見ています。ここに、先ほどもありました愛着とか憧れとか、もう一段、子供の目線と言葉に下りて整理しておくことも必要ではないかと思います。この後、指導の重点化の柱というふうになってくると、ここが教室に近い部分での検討の際に参照の枠になってくると思いますけれど、生活科の基盤の上に立ったというところで、その点を十分押さえておきたいなと思いました。
 以上です。
【黒上主査】  そうしたら、私のほうから2点だけ。1つは、生活科は直接体験が非常に重要なのは分かるんですけど、先ほど堀田先生がおっしゃったのと同じ感覚を持っていて、メディア教育の文脈では、デールの経験の円錐というのをよく使うんですよね。それは疑似的な経験と直接経験との間のラダーというか、グラデーションを考えるんですけど、これは結構重要かなというふうにメディア系の人はみんな思っているんじゃないかなと思うんです。
 それと、それとの関係で、情報活用能力というのは今回とても大事にされているんですけど、3年生からの総合だけからじゃなくて生活との関係もあって、例えばICTって、鏡でもあり、虫眼鏡でもあり、スケッチブックでもあると思うので、何かそういう道具を使って、実体験が物すごく充実するというようなことをどこかで示したいなというふうに思っています。
 あと1分ぐらいで廣瀬先生、話できますか。先ほど手が挙がっていましたが。
【廣瀬委員】  生活科の本質的な意義の再定義に関して、4つの観点から分かりやすく整理いただいたことに感謝申し上げます。やはり9ページに示された学習の重点化のところをちょっとお話ししたいなと思ったんですけれども、内化と外化の往還のプロセスが本当に子供の学びを深める鍵であり、幼保から始まって生活科で育まれる実感を伴った気付きなどが総合的な学習の時間、さらに中高への探究の学びへと系統的につながっていくような縦の流れが今後描かれることが重要だと考えています。
 以上です。ありがとうございました。
【黒上主査】  どうも御協力ありがとうございました。無事に12時までに終わりそうです。
 そうしましたら、今後のことを含めて事務局から。
【荻野教育課程課課長補佐】  次回は1月27日の火曜日、9時半から12時を予定しております。議題の内容を鑑みまして、情報・技術ワーキングの委員がオブザーバー参加をするという予定でございますけれども、正式には後日連絡をいたします。
 以上です。
【黒上主査】  どうもありがとうございます。皆さんのほうからいろいろ構造化の話とか、図はこういうふうになったらいいんじゃないのという話があったんですけど、もしイメージを具体的にお持ちでしたら、これも事務局のほうに送っていただくと参考になるんじゃないかと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、以上をもちまして閉会といたします。どうもありがとうございました。
 
―― 了 ――
 

お問合せ先

初等中等教育局教育課程課教育課程第三係

電話番号:03-5253-4111(代表)

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