教育課程部会 家庭ワーキンググループ(第7回) 議事録

1.日時

令和8年5月19日(火曜日)16時30分~18時30分

2.場所

WEB会議と対面による会議を組み合わせた方式

3.議題

  1. 「総合生活実践(仮称)」及び小・中・高等学校における高次の資質・能力について
  2. 取りまとめに向けた検討について
  3. その他

4.議事録

【杉山主査】  定刻となりましたので、ただ今から第7回家庭ワーキンググループを開催いたします。お忙しい中ご参加いただきありがとうございます。本日は家庭ワーキンググループの取りまとめについて、事務局より議題ごとに説明いただいた後、意見交換を行います。はじめに議題1について、事務局より説明をお願いいたします。
【高見主任教育企画調整官】  お手元の資料をご覧ください。本日の議題です。議題1として「総合生活実践(仮称)」および小・中・高等学校における高次の資質・能力について、議題2として取りまとめに向けた検討についてということでご審議いただきます。
 まず1ページ目をご覧ください。前回ワーキンググループにおきましては、系統性・体系性の整理として各領域の内容との在り方についてご議論いただきました。本日は論点1として、高等学校家庭総合における新領域Fの「総合生活実践(仮称)」についてご審議いただければと考えます。
 2ページをご覧ください。ここでは、高等学校のホームプロジェクトと学校家庭クラブ活動である「生活の課題と実践(仮称)」と、新領域F「総合生活実践(仮称)」の比較を示しております。
 まず「生活の課題と実践(仮称)」は、年間指導計画に位置付けられた1つの領域を中心として、生徒が興味・関心や課題意識に応じて他の領域とも関連付けながら、生活上の課題の解決に向けて実践的に取り組む学習である一方で、「総合生活実践(仮称)」は、教師が示すテーマの方向性を踏まえてテーマを設定し、生徒が個人やグループで課題を設定して実践に取り組み、その成果や学びをホームルーム内で共有しながら5つの領域を横断的に関連付けてまとめていく学習であることを整理しております。
 続いて3ページをご覧ください。ここでは、新領域Fの学習イメージといたしまして、高齢者福祉に関する地域の生活課題について地域の実情を把握し、学習過程に沿ってAからEまでの各領域の視点を関連付けながら科学的根拠に基づき、実践的・体験的な活動を通して考え工夫し、ホームルームで共有したことを自分ごととしてまとめ、テーマに迫るイメージを学習過程ごとに整理をしております。
 続いて4ページをご覧ください。こちらも先ほどと同様の新領域Fでございますが、子育てに関する地域の生活課題について地域の実情を把握し、学習過程に沿ってAからEまでの各領域の視点を関連付けながら科学的な根拠に基づき、実践的・体験的な活動を通して考え工夫し、ホームルームで共有したことを自分ごととしてテーマに迫っていく学習過程を、子育てというテーマに沿って学習過程あるいは学習内容を整理しているところでございます。
 5ページをご覧ください。議題1の論点の2つ目でございますが、高次の資質・能力についてです。この高次の資質・能力につきましては、これまで何度かにわたってご議論いただきましたが、さらにブラッシュアップを図っているということで、そちらの修正案についてご審議をいただきたいと考えております。
 6ページをご覧ください。ここでは、まずはじめに家庭科の高次の資質・能力の設定の趣旨や授業改善に向けたねらいを記載しております。
 まず丸1(左上)でございますが、食生活・住生活・衣生活などの学習対象となる生活事象ごとに高次の資質・能力を設定し、教師が単元を構想しやすい抽象度となるように工夫しております。
 また丸2(右上)でございますが、統合的な理解では領域における学習内容の本質を端的に示しつつ、それらを自分や家族、地域の人々のよりよい生活の実現と結びつけて理解する姿を示すことによって、衣食住や家族・家庭・生活マネジメントといった生活を取り巻く諸要素にかかる知識を散発的に身につけるのではなく、それらの諸要素を学ぶ本質的な意義を捉えつつ、自らの生活に対する価値基準を見直したり、学習したことをもとに自己や他者の生活をどのようにより良くできるのかについて気づくことができるような授業デザインを促すこととしております。
 また丸3(右下)の部分でございますが、こちらにある通り、総合的な発揮では実生活において自分や家族、地域の人々の生活上の課題に気づき、よりよい生活の実現のための課題解決に向けて工夫したり創造したりする力を示すことにより、製作や実習をただ単にこなすのではなく、その中で生活上の課題の発見、問題解決を促す授業づくりを促すこととしております。
 なお、ここで「よりよい」という言葉を使っておりますが、この「よりよい」という言葉については左下の注釈に説明を記載しておりますので、合わせてご覧いただければと存じます。
 続いて7ページをご覧ください。ここでは、先ほどお示しした考え方を踏まえまして、第6回ワーキンググループからの修正箇所を黄色のハイライトで示しております。先ほども少し触れた「よりよい」については、統合的な理解の中で示すことと表現することとしております。その際、空間軸・時間軸に加え、児童生徒の学びが深まり、よりよい生活を実現しようと変容していく過程も表現しております。
 例えば、A領域の「家族・家庭と生涯発達(仮称)」をご覧ください。小学校段階では「家族や地域の人々と関わり協力する」、中学校では「家族や地域の人々と関わりを深め協力・協働していく」、高等学校家庭基礎では「家庭や地域の生活を支えるために継続して改善を図る」、高等学校家庭総合では「家庭や地域の生活の向上に向けて継続的に改善を図り、家庭や地域に働きかけていく」といった形で段階的に整理をしております。
 また、総合的な発揮につきましては、統合的な理解の整理に伴いまして全体の整合性を図る観点から見直したものを掲げているところでございます。
 事務局からの説明は以上でございます。
【杉山主査】  それでは、意見交換に移りたいと思います。皆様にご発言の機会がありますよう、1回のご発言は長くとも4分以内でおまとめください。また、今回は議題1のところで論点が2つございます。ですので、ご意見いただく際には、資料のどのページに関するご意見であるかをご明言いただけますと幸いです。
 少し補足の説明をしておきますが、最初の論点の1の新F領域の「総合生活実践(仮称)」は、家庭総合のみにプラスされる領域ということで、これまで議論をさせていただいている部分ですので、確認をさせていただきます。
 なお、時間が足りなくなってしまった場合につきましては、会議後に発言いただく予定であった内容を事務局までメールにてお送りいただいた上で、後日議事録に掲載する取り扱いとさせていただきます。
 それでは、ご意見等ある方は挙手ボタンをお願いします。
 はい、渡瀬委員お願いします。
【渡瀬委員】  よろしくお願いします。1点のみです。2ページの「総合生活実践(仮称)」と「生活の課題と実践(仮称)」の性質の違いについてです。
 この「生活の課題と実践(仮称)」は、家庭基礎にも家庭総合にもありますが、「総合生活実践(仮称)」は家庭総合のみにあり、時間軸が家庭基礎とは異なってくると思います。すなわち、「生活の課題と実践(仮称)」は自分の生涯のタイムスパンを射程に入れた取組だと思うのですが、「総合生活実践(仮称)」では、高次の資質・能力の表にもあったように、自分の生涯のタイムスパンと共に、自分がいなくなった後の「その先」も含まれています。
 その「その先」というところを「総合生活実践(仮称)」では、どのように考えていくのか、さらに練っていく必要があると思いました。そして、「問題解決」には、結果として展望や「その先」というニュアンスも入っていると思うのですが、例えば、2ページ目の2つ目の箇条書きのところで「生活上の課題を」とありますが、この中で「展望を持ってまとめていく」といった展望という文言が入ると、「その先」に象徴される時間軸の広がりが少し見えてくるのかなと思いました。
【杉山主査】  渡瀬委員ありがとうございました。ご指摘の通りごもっともなご意見です。ただ、家庭基礎と家庭総合の違いに関しては、議題2の方で資料が出てくると思うのですが、Fだけではなくて、A領域からE領域にも家庭基礎にプラスする部分があります。そこにも「その先」という部分も含めて入れているので、当然ですが、このF領域にも渡瀬委員のご指摘の「その先」というニュアンスを入れることができればいいかなと思いました。
 今のお話にもありましたが、「生活の課題と実践(仮称)」は家庭基礎でも授業の流れの中でやっていくことになっていますので、当然家庭総合の場合も、家庭基礎でやることはきちっとやった上で、そこにプラスする形で家庭総合を今回は設計しております。詳しくは、今日の資料の27ページぐらいのところに、家庭基礎と家庭総合の枠組みがどうなっているのかが出ておりますので、そちらで確認をしていただければと思います。渡瀬委員ありがとうございました。
 それでは、鈴木委員お願いします。
【鈴木委員】  私は2ページから3ページにかけてなのですが、この「総合生活実践(仮称)」について、これはまさに家庭科だからこそできる学びであると思いますので、この方向性に賛成です。
 3ページに書いてあるテーマの方向性、高齢者福祉のところですが、この学習過程、学習内容を見ますと、実態を把握して課題を整理した上で、具体的に何ができるかを考え実践に繋げていくと。単なる学習にとどまらず、社会に直接働きかけたり、地域へ還元したりするということで、5つの領域を横断的・多角的に関連付けてまとめていくという学習は、家庭科ならではの学びであって、生徒にとっても実生活に直結した非常に価値のあるものだと思います。
 例えば、ここにある高齢者福祉なのですが、これは消費者教育の観点からも大変重要で、ニュースなどでよく見聞きされていると思いますが、高齢者を狙った消費者トラブルが多発していて、中には大切な財産をすべて失ってしまうような深刻なケースも報告されており、地域全体で高齢者をどのように守るかというのが差し迫った課題となっています。そうした中で、高校生が授業の一環として高齢者をどのように見守り支えていけるかを考え、実際の行動に繋げていくというのは、非常に意義深い取組なのではないでしょうか。地域にとっても大きな助けとなって、学校教育が地域社会に直接貢献する良い例になるのではないかと思います。
 これは高齢者福祉だけでなく、子育てについても防災についても、その他環境なども例としてあげられていますが、それらについても同様で、このような「総合生活実践(仮称)」の学習がより積極的に展開されていくといいなと感じました。以上です。
【杉山主査】  鈴木委員ありがとうございました。元々家庭基礎の時間の中でも、1つ1つの領域が完全に独立して学習するのではなく、それぞれの領域を関連付けながら学習することが必要ということは今でも言っているのですが、なかなか家庭基礎ではそのための時間をきちんと確保することが難しい状況であることも分かっていました。今回は家庭総合で、家庭基礎の内容が終わった後の時間を使って、家庭基礎の学びにもう一度振り返り、戻りつつより実践的に学んでいくこととしました。
 地域にいる高齢者のことを考え、さらには自分たちもそのうち高齢者になります。高校生にとってはだいぶ先ですが、そういうことも踏まえて、高齢社会、高齢者を支える地域社会はどうあるべきなのかということを考えることができればよいと思っています。
 それでは、次に西𠩤委員お願いします。
【西𠩤委員】  論点1のところで、スライドは2ページ目になります。今お話がありましたように、私も5つの領域を、「総合生活実践(仮称)」の領域Fのところで横断して多角的に見ていくというのは、すごく魅力的だなと思いながら聞いております。
 質問なのですが、この領域Fの課題設定の主体というところで、(1)、(2)とあるのは、これはステップを踏んでいるという理解でよろしいですか。まず、教師が生徒や学校、地域の実態に応じてテーマの方向性を示し、生徒とともにテーマを設定する。そしてその後にテーマを踏まえて生徒が課題を設定するという、このステップを踏んでいるという理解でよろしいでしょうか。
【杉山主査】  西𠩤委員ご質問ありがとうございます。基本的には、例えば次の3ページ目ですと、丸1のところで、「高齢者福祉」、「高齢者が暮らしやすいまちを作るには」というテーマを設定する。それを5つの領域から検討したいのですが、クラス全員が順番にA領域、B領域と取り組むと、時間がなくなってしまうので、生徒たちが興味を持っているグループに分かれ、そこで課題を設定するという流れで進めます。
 活動は、絶対にグループでなければいけないわけでもなく、個人で調べたり、個人で聞き取りしたりしてもよいので、できるだけすべての領域に関係するように分かれて、それぞれが今まで学んできたことと、地域の実態を確認しながら活動し、丸4のところで、調べて分かったことを共有することで、自分が担当しなかった領域についても「そういう状態になっているのか、だったらこういうことが必要だな」ということを聞き、最終的にはこの図の右下のところで、女子学生がピンクの吹き出しで考えているところがありますが、自分の考えを整理して、全体として高齢者が暮らしやすいまちを作るにはということで、一人一人がもう一度最終的にはまとめ、自分の考えを整理するという流れを考えています。
【西𠩤委員】  よく理解できました。あともう一点、ホームルームという言葉がたくさん出てくるのですが、これはクラス単位という理解でよろしいですか。
【杉山主査】 ホームルームというのは人によって感じ方が違っていて、私が学生の頃は「ホームルームの時間」というのが授業とは別にありましたが、今はどちらかというとクラスのことをホームルームと呼んで使っているようですので、そういう意味で「クラス単位で」となります。基本的にはクラスをはみ出て、学年全体でということではなくて、このF領域に関しては、授業をしているクラスの中で共有し合うということを考えていますので、ホームルームはイコールクラスと理解していただいて大丈夫でございます。
【西𠩤委員】  あと合わせて論点2の方も今発言してよろしいでしょうか。それとも後の方がよろしいでしょうか。
【杉山主査】  議題1の範囲でしたら大丈夫です。
【西𠩤委員】  では、議題1の論点2のページ、8ページをお願いいたします。小・中・高の高次の資質・能力のイメージのところなのですが、私は衣生活のところ、特にD領域を見たいと思っております。ここのところで、現状、布を用いた製作が衣生活分野の高次の資質・能力にどう関わっているかというのを、もうちょっと表現できないかということを考えております。
 現状だと少し製作が高次の資質・能力にどう関わっているのかがちょっと見えにくいかなという感覚がいたしましたので、その点について少し考えたいなと思っております。
 衣生活をはじめとして生活の中に身近に広く使われている布なのですが、その布の特徴を知って、それを生かしたり取り扱いを学ぶには、やはり手や頭を使って、布を用いた製作に体験的・実践的に取り組むのがとても効果的だと思うので、その製作がここに書かれる高次の資質・能力に生かされていく姿がもう少し表現できるといいなと感じております。
 自分で作ったりしていくことができるという実感を持つことで、そこから衣生活を創造的に自分で作ることができるとか、あとは色々な衣生活等の課題に対して、布を用いた製作の延長で応用することで解決できる糸口を見つけるということも実際にはあるので、例えば再利用やアップサイクルといった具体的なこともありますし、それ以外にも自分自身の生活を作り出そうというところに繋げることができるので、それをどうにかここに組み込むことができないかと、特に小中学校のところに組み込むことができないかなと感じております。ちょっと今色々考えていて良い代案ができていないのですが、そのコメントをまずはさせていただきます。
【杉山主査】  西𠩤委員ありがとうございます。衣生活に関しましては、確かに西原委員のおっしゃることはよく分かるのですが、実はCの食生活も「調理」とは一言も書いてないですね。統合的な理解はご覧いただくと、小・中学校はすべて最後を「自分の生活をよりよくすることにつながることを理解する」としています。この部分をどう表現するかということは非常に難しく、実践的・体験的という視点は教科の目標のところに入っており、そこが外せないことはもう分かっていることです。
 ここで製作をしながら衣服のことがよく分かるとか、手入れのことの中にも製作のことは入っていると思うのですが、上手く西𠩤委員のおっしゃってくださっているような内容が言葉で入れることができれば、それは検討する余地が十分あると思います。ただもうそんなに時間は長くは残されておりませんので、ぜひここの部分をもう少し検討していただいて、特に小・中学校ということであれば知恵を授けていただきたいと思っています。よろしくお願いいたします。
 それでは次は石島委員、お願いします。
【石島委員】  はい、お願いします。F領域のところなのですが、2ページになります。「総合生活実践(仮称)」ということで、家庭科の学びをより深く実現できる良い学習方法だと思います。
 その中で履修時期についてなのですが、今のところでは「AからEのすべての領域を学習した後に」ということで、割と限定的なことが書かれているのですが、これまでも1つの学習項目を学ぶにあたってストーリー性を持った単元を作った中で学習していくことをされている先生方も多いと思うので、テーマの設定をした課題解決の学習の学びの中で、学びながら学習項目を生徒たちが発見していくとか、それから自分たちなりに深めていくという可能性もあると思いますので、「この後に」というよりは「活用して」ぐらいの方がいいのかなと思います。
 イメージで言うと、27ページの家庭基礎の部分は基礎としてこのままでいいのですが、家庭総合の緑のところはF領域と往還させるようなイメージでもいいのかなと思いましたので、その時期のところをもう少し緩やかに書いていただけると、より可能性が広がっていくのかなと思いました。
【杉山主査】  F領域に関しましては、今回このワーキングで最初に「家庭基礎と家庭総合の違いが分からない」という課題があり、家庭基礎と家庭総合の明確なすみ分け、それがまったく違うものではなく、当然家庭基礎で扱う内容がベースとなるはずですので、そういう形で今回の設計をしています。
 順序性に関しては、家庭基礎でもすでに先ほど申し上げましたAからEの領域をそれぞれ分けて扱わなくても、それを組み替える形で先生が考えて生徒の実情などを見ながら、本来は全体計画のところで大胆に実施していただいてもいいと思うのですが、そこでぜひストーリー性を持ったものとしていただけるとありがたいです。ただ、F領域は他の部分と区別しておかないと、今とそんなに大きく変わらず、家庭基礎の内容が少し膨らんだみたいな感じになってしまうと、家庭基礎と家庭総合の違いが分からなくなってしまうので、F領域以外を一通り学習した上でF領域に取り組んでほしいとしています。
 先ほどご指摘いただいた緑色の部分ですが、実は領域によって緑色の部分の特性が異なります。そのため、緑色の部分の扱いは少し弾力的にしてもよいかと考えています。基本的には黄色とピンクの部分の学習は終わってからF領域で何かをやってみると、黄色で学んだことはこういうことだったのだということを再認識することで、より定着することができるのではないかと考えていますので、少し弾力的な扱いをしてよい部分とそうではない部分は、実際には解説で丁寧な書き方ができればいいかなと思っています。石島委員、ありがとうございました。
【吉川委員】  お願いいたします。興味深い活動に繋がって、非常に家庭科らしいまとめの形にFはなり得ると思いながら伺っています。
 2点ほどあるのですが、今出していただいている2ページ、すでに指摘があったと思うのですが、やはり「ホームルーム」という言葉が誤解というか、なかなか一致には分かりにくいところが気になるところで、人の集団としてのクラスなのか教室みたいなイメージなのか、そのあたりが大きな誤解になりそうな気がしていて、クラス集団のことなのだろうなと思いながらも、先ほど来ホームルームというのは別な意味も想像できるので、ちょっと表記の工夫が必要だなと思っています。今すぐ代案が言えるほど明確な答えは出ていないのですが、少しここは考えておく必要があるかなと思いました。
 もう1点、4ページと3ページにテーマの方向性ということで学習のイメージをこういう形で案として示していただいて、家庭科で学んだことを自分の身の回りの地域で実際に自分が何ができるか、自分だけではなくて友達とともにどんなことが考えられるかということを、自分1人ではできないようなレベルという意味で広がりのある学習の形だと思って、家庭科の面白さが体現できるところだととてもいいなと思っているのですが、一方で高齢者福祉といっても色々な形、地域の中でも色々な形があります。
 これはもちろん今後ということになるのかと思いますけれども、やはりこここそは今後先生方の実践も含めて共有しながら、実践を蓄積していくような情報共有がないと、1つのパターンをまた自分たちのところに当てはめるようなイメージになってしまうと、広がりも難しくなりますし、おもしろみがなくなってしまうのではないかと危惧するところです。これから蓄積ということになりますが、それがより一層大事な内容だなと思いながら伺いました。
【杉山主査】  吉川委員、ありがとうございました。ホームルームに関しては、もう一度こちらで確認をさせていただきます。
 それから、この高齢者福祉を例にお話いただいた、こういう事例を蓄積していくことの必要性は確かにその通りだと思います。今回まったく新しい提案でしたので、何か例を示さないと分からないだろう、できれば例を1つではなくて複数出せないか、もう1つぐらい出せないかなどと、これを作成していただいた先生にお願いしたわけですが、こういう例を示すことでイメージを持ってほしいと考えました。
 しかし、イメージのようなものを出すと、最初みんな同じになってしまうということが、過去にもあったと思うのです。最初は例を真似してでもよいから実施してみて、その良さを感じ、次はこうしてみようということがあってもよいのだと思います。
 良い実践があれば、それを共有できるようにすることも大事です。ただ、何かあるものを出すと、別のものをしなければいけないと考える人もいます。そこが難しいところで、何かを提示するとそれを真似して終わってしまうパターンと、それとは違うものをしなければいけないと思ってしまうパターンがあります。
 実は地域によって状況は違うはずですので、同じようにやっても実際のもの、具体は違うのだと私は思っています。大事なことは、その地域に根ざした活動であることです。いろいろな場所から高校生が通学してきているかもしれませんが、彼らが選んだ学校のある地域でF領域を実施することの意味はきちんとあると思います。特定の地域の中で調べたことが、卒業して進学や就職で違う地域に行ったときに、その地域の特徴を理解することにつながるということもあると思います。
 家庭総合のF領域の学習が成果を上げていくようにするためには、動き始めてからしばらくの間はこちらもその実践をチェックしながら必要な対応をしていき、新しい家庭総合が良い形で動いていけるようにサポートできればよいと思っています。吉川委員、ありがとうございました。
 それでは次は亀田委員、お願いします。
【亀田委員】  能美市立寺井中学校の亀田です。私のほうからは6ページについて意見を申し上げたいと思います。
 左下にご提示いただきました家庭科における「よりよい」の定義に賛同いたします。特に、単なる経済合理性などの外的な基準ではなく、また過去の自分との比較にとどまるものでもないという点に大変共感しております。もちろん他者との比較でもないというふうに私自身は捉えております。
 日々の実践と丁寧な振り返りを通じて、事務局のご提案のように子供たち自身が何をよりよいとするかという自らの価値基準そのものを問い直し、柔軟に広げていく。このプロセスこそが家庭科が育むべき学びの本質ではないかなと考えております。正解が1つではないからこそ、自分にとっての本当の豊かな生活を主体的に見いだしていくために、この「よりよい」の捉え方の整理は極めて重要だと考えます。「豊か」という言葉に私がこだわったものでしたので、こういう方向性を明示していただいたことは非常に有意義なものだと考えております。ぜひこの方向性で進めていただければ幸いです。
【杉山主査】  亀田委員、ありがとうございました。この「よりよい」は、家庭科を担当している人たちはなんとなく共通理解できているのだと思うのですが、最終的に整理をしていく中で、もしかすると家庭科の「よりよい」と言っていることを明確に示す必要があるのではないかと考えました。家庭科の人たちだけが分かるのではなく、他の人たちもそのことが、特に小学校の場合はいろいろな専門の人たちがすべての教科を教えますので、そういう意味でやはり「よりよい」をはっきりさせることが必要だろうと思ってまとめていただきました。内容として評価していただいてありがたいなと思っています。
 さらに「よりよい」のときに大事なことは、現場ではスモールステップであることが基本的には大事だと思っています。目標を大きく持ちすぎると、少しやってみて駄目だと諦めるというパターンがよくありますので、スモールステップで少し良くなったら「いい感じ。もう少しやってみようかな。」ということを子供たちが自分で感じて次に進んでいくことができる。先生が良いでしょうと言うのではなくて、子供たちが肌で感じて、それをもっと良くしたいと願っていく。そこをサポートすることができることが、家庭科としてはとても大事ではないかなと思っています。
 それでは都甲委員、お願いします。
【都甲委員】  私も2ページからの家庭総合の「総合生活実践(仮称)」について、初等・中等教育の家庭科の締めくくりになるような活動が行われるのはとても良いことだと思います。
 例に示されている高齢者福祉、子育て、それから防災や環境が出ていますけれども、家庭科としては地域性のある生活文化にもぜひ取り組んでいただきたいなと感じました。衣食住だけでなく生活にまつわる文化を継承しつつ、自分とは異なる生活文化の中で生きている人たちを尊重できる素地を養ってもらえるかなと思います。
 最近中学校の教員と話す機会がありましたけれども、生活上の課題があったとして、中学生はすぐお金で解決しようとするから、どうすればまず自分でできることはないかという姿勢を持たせることができるかが、教育上の先生のほうの課題であるとおっしゃっていました。課題を解決しようとする動機や意思を持たせるというのは、命令すればできるというものではないですし、目の前の課題を色々見つけてやっているうちに、今度は何のために実践するのかよく分からなくなってしまうという可能性もあります。
 渡瀬委員からあったように、展望というかビジョンを持たせたいというところも感じましたし、それが亀田委員のおっしゃった6ページの「よりよい」という言葉の定義とも繋がっていくのかなと思いながら、他の委員の皆さんのご発言を聞いておりました。感想のようなことになって申し訳ありません。
 それから高次の資質・能力についても取りまとめありがとうございます。西𠩤委員と似た意見となってしまいますけれども、8ページのD領域を見せていただけますでしょうか。
 衣服をはじめとした布製品を学習対象とするのは日本の家庭科の伝統でもあると思っていますけれども、「製作」という言葉がこの表の中から消えているのを確認して、少し残念に思いました。
 個人的なことですが、先週末に名古屋に参りまして、繊維機械の開発から自動車開発、ロボット開発をしてきた有名企業の記念館の展示を拝見したのですね。日本が糸へん景気で経済発展を成し、技術力で世界を圧倒してきた歴史の一端を垣間見ました。「布や糸」というものこそが日本の科学技術の発展の原点で、布を触って製作をすること、製作だけではなく実験をしたり、色々なところでよく観察をしたりして、その布自体を知るということは、日本独自のSTEAM教育の題材としてもふさわしいと考えて、私自身は研究をしているところです。
 「布について知ること」が、選択や手入れをするためにもベースになるところで、布を知るためにも製作が学習内容としてあるはずなので、それをなんとか反映できないかなと考えました。材料に着目せずに選んで手入れできれば良いとも取れてしまうと考えていて、今すぐ文言を提案できないのですが、変更ができないかと感じております。
【杉山主査】  都甲委員ありがとうございました。前半のところですが、家庭科の学習では、最初に生徒が生活を振り返って課題を見つけて課題設定をする。そこがすごく重要。それで自分ごととして学習が始まるという、そこが、私たちが家庭科で学習したことが自分の生活に戻っていくためには、実は学習の最初がすごく大事だというふうに考えています。
 F領域というのは、生徒がそれぞれ課題を見つけてAからE領域の学習をした後に、最後にまた少し違うスタンスの中でもう一度課題を設定して取り組むということになっています。「生活文化」というテーマに関しても例を提案することができればいいのですが、この3ページ、4ページレベルの資料をたくさん用意するのは実はすごく労力を要します。例示として、この後教科書会社等がどう対応をするのか分かりませんけれども、どんな形にしろいろいろな例示をすることができればいいなと思っています。
 それから高次の資質・能力のD領域に関しましては、先ほど西𠩤委員にもお伝えしましたが、この文章の中でどう入れていくことが誤解のない形になるのかということをお考えいただき、もうWGは多分あと数回しかないはずですので、ぜひご提案を受けて議論させていただければと思っております。よろしくお願いいたします。
 それでは次は大久保委員お願いします。
【大久保委員】  それでは失礼します。まず論点1の総合生活実践のイメージについてですが、今回この3ページ、4ページのイメージ案を見て、こういうふうにすればいいのねということが具体的に大変よく分かりやすい資料だなと感じました。
 これから子育て、高齢者福祉の事例を出していただいているところですが、これから新しく防災、生活文化、環境と例は出されておりますが、新しく新設されたものとなるのでとても分かりやすいと思いました。これまで中学校でも「生活の課題と実践(仮称)」が始まったときも、色々事例を作りつつ色々な先生から聞きながら情報交換をしながら形になったのかなというところもありますので、これから高校の方も期待できるのではないかなと思っています。
 何よりもこの5領域を横断して複合的・多角的な視点から生活課題を捉えて解決策を考えるということは、本当にビジョンが広く大きくて家庭科の集大成なのかなと感じられるものだなと思いますし、きっと学習から地域や社会の課題というのも自分ごととして捉えられて、地域と協働しながらよりよい生活、社会の実現に参画するような態度も養われるのではないかなという期待もしているところです。
 それから論点2になります。論点2について、私も6ページにあります、家庭科における「よりよい」といったところに感銘を受けています。この「よりよい」も、私もずっととても曖昧だったというような気がしています。ここで、一時的な改善にとどまらない、本当に主体的に生活の質の向上を目指す姿勢だったり、より豊かな生活を求め続ける姿、このように示していただいたことは、「よりよい」とはどういうことなのかというところを具体的に示していただいて、本当にありがたいなと思います。
 これを踏まえながら、この統合的な理解、総合的な発揮といったところを見ますと、本当に深い学びに繋がる、目指した深い学び、どういう学びが必要なのかというところがよく分かると私は感じています。
 もう1つ、工夫し創造するということで、これまでも「工夫し創造する」ということなのですが、ここの中に、6ページに示されておりますが、その中で「生活の上の課題発見、問題解決を促す授業づくりを促進」というところなので、よりよい生活を見いだすための方法というか、そういうことができるということをイメージしていいのか、そのへんも教えていただけるのであればお願いしたいというところです。よろしくお願いします。
【杉山主査】  大久保委員ありがとうございます。前半のF領域ですが、できれば県内の高校で情報交換していただくと、同じ地域なので「えっ、知らなかったけれど、うちの地域こんななんだ。では次はうちの学校も同じようなテーマやってみようかな。それできそうな気がする」となることもあるのかなという感じます。県内の高校家庭科の研修のような機会で情報交換していただくのも1つの方法なのかなと思いました。
 それから、高次の資質・能力のところの「工夫し創造する」の表現について、今のご質問に私が的確に答えられるかどうかよく分からないのですが、基本的にはここで「統合的な理解」も「総合的な発揮」も、もう少し説明する文章を長くすると、分かるようになるような気もしますが、今回は端的に示すようにという指示がありますので、これ以上長くすることはできないかなという気はしています。
 「工夫し創造する」というのは、現行の学習指導要領でも使っている言葉ですが、大事なことは、「統合的な理解」で身につけた知識や技能を活用することです。たまに、学習したことと関係なく工夫が行われているのではないかということが時々あるのですが、基本的には統合的な理解で身につけたものを上手く活用して解決する方法を、一人一人の生徒が自分の生活に照らして考える。それをクラスで授業としてやることで、ある生徒が気がついた工夫と、他の生徒が気がついた工夫は、もちろん生活自体が違うので工夫も違う、そこからヒントを得ることもできる。最初はどう工夫してよいか分からなかった生徒が、周りでこういうことをしてみたらこうなったよと言っていることを聞いて、「だったら自分はこうできるかな」と気付くなど。
 それが学校の中で複数の子供たちが一緒に学ぶことの意義でもあり、その中で考え方を身につけていくと、自分一人でも工夫していくことができるようになると思っています。こういう答えで、大久保委員のご質問にお答えできているかどうか分かりませんが、よろしいでしょうか。
 それでは、次は田中委員お願いいたします。
【田中委員】  趣旨に賛同いたしますので、本当に細かいことのみになります。
 まず6ページの丸2と書かれた赤い点線で囲われた枠の中の3行目、「生活を取り巻く諸要素に関わる知識を」ですが、16ページには「生活の基盤」と「生活を構成する要素」の言葉があります。「生活を取り巻く諸要素」と「生活を構成する要素」がとても似ていることもありますし、この度「生活の基盤」と「生活を構成する要素」の2つに大きく分けたことが全体的にあまり生かされていないようにも思いますので、この丸2の文章の2行目の最後のところを、「これにより生活の基盤と生活を構成する要素に係る知識を散発的に身につけるのではなく」という形にすると、「生活の基盤」と「生活を構成する要素」がちょっと前面に出てくるかなと思いました。
 それから6ページの丸2と丸3の両方に関わって、丸2も丸3も「自分や家族、地域の人々」と書かれています。8ページ、9ページの高次の資質・能力には「社会」の言葉も入っています。「社会」は入れるのか入れないのかは、6ページの丸2、丸3、8ページ、9ページのところを統一する必要があると思いました。もし「社会」を入れるとすれば、住生活の高次の資質・能力のイメージに「社会」の言葉が入っていないので、「社会」を入れなければならないと思います。そうするととても長い言葉になるので、高校の総合的な発揮のところですけれども、「家庭や地域および社会における住生活の課題」となるかと思います。
 また15ページの(2)見方・考え方のあり方の2つ目の黒丸の最後の文章に、従前の「見方・考え方」は高次の資質・能力の中において構造化の中で内容に即してその要素を示す方向とする」と書かれていますが、「持続可能な社会の構築等」の言葉が入っていないようです。現行の高等学校学習指導要領の住生活には「持続可能な」の言葉が複数回出てきます。衣生活も出てきておりますし、食生活にも入っているようなのですが、端的に表現するということで入れないのであれば、これはこれでよいとして、9ページのF領域の「総合生活実践(仮称)」には、「家庭や地域および社会」が2回出てくるので、短い文章の中で2回出てくるのは勿体ないなという気がしまして、後の方の「家庭や地域および社会」を削除して、ここに「持続可能な」の言葉を入れると、従前の「見方・考え方」の言葉が全部がどこかにはまってくると思いました。
 あと、本当に細かいことですけれども、6ページの家庭科における「よりよい」とはのところ、本当に「なるほどな」と読ませていただいて、その5行目の「そのためには学習した知識及び技能が生活の向上につながる」と書かれているのですが、ここには「身につけた思考力・判断力・表現力」も生活の向上につながるように思いますので、「知識および技能」の後に「身につけた思考力・判断力・表現力」を挿入してもよいのかと感じました。
【杉山主査】  田中委員ありがとうございました。細かくすべてのところが調整できているわけではなかったので、とてもご指摘いただいてよく分かりました。ちょっと今ご指摘いただいた6ページの部分と、あと9ページのところですね。「持続可能な」という言葉は、確かにどこにどう入れるかということが難しくて、それでちょっと入れきれていなかった部分は確かにあるので、そこは次回に向けて最終的なところを調整させていただければと思います。
 それでは次は村上委員お願いします。
【村上委員】  よろしくお願いします。私も論点1の「総合生活実践(仮称)」のところです。
 2ページの表を見させていただくと、「総合生活実践(仮称)」「生活の課題と実践(仮称)」との関係性がとても分かる表だなと思いました。また、3ページ、4ページの学習のイメージを見させていただくと、本当にどんなことを具体的にやっていけばいいのかというイメージがとても持てました。非常にありがたい学習イメージ例だなと思いました。
 ただ、ちょっとここで言うことでもないのかもしれないのですが、実践活動をこのように展開していくときに教える側としては、それをどのように見取って評価していくのかというところはちょっと難しそうだなというような感想は持ちました。
 そしてこの3ページ、4ページですが、右下の方にこのピンクの吹き出しが最後の「自身の考えを整理し、テーマに迫りまとめる」というところなのかなと思うのですが、ちょっとこの緑の吹き出し、緑の吹き出しの最後まとめがピンクの吹き出しというところが、よくよく見ないと分かりにくいので、そこがもう少し分かりやすくなるといいなと思いました。
【杉山主査】   村上委員ありがとうございました。F領域の評価についてですが、確かに整理しておかなければいけない部分だと思います。ご指摘いただきありがとうございました。
 今はF領域の内容がイメージできることがまず必要だと思っています。家庭総合の最後が総合的な探究の時間になったようなイメージで、個々の生徒がそれぞれがテーマを持って進めていくような形でやると、授業される先生方にとっては負担感が大きく、その結果がどこに収束するのか分からないという心配もあります。そうではなくF領域の学習はあくまでも家庭基礎で共通する内容、プラス家庭総合の前に緑色の部分がありますけれども、それらの学習、そこで学習してきたことを地域の実態と関連付けて生活に根ざす形でもう一度調査や研究をしていくことで、基礎的なところをもう一度振り返って確認するということを重視しています。その中でどこをどういうふうに評価するかということは、整理させていただければと思っています。
 それでは次は鈴木委員お願いします。
【鈴木委員】  私も6ページの家庭科におけるよりよい生き方なんですけれども、これ本当に「よりよい」とか「よりよく生きる」というのはしょっちゅう使っている言葉で、改めて考えたこともなかったのですが、ここに整理していただいて、亀田委員や大久保委員もおっしゃっていましたけれども、すっきりしたというか改めて確認ができました。
 ただ、「よりよく」「よりよい」というのは自分だけではなくて家族や周りの人、大きく言ってしまえば地域や社会との関わりも踏まえて、周囲にとっても望ましい在り方を考える視点というのも重要かなと思っておりまして、児童・子供の段階だとちょっと難しすぎるのかもしれないのですが、家族や友達、周りの人にとってもどれが良いのかなというような、そういうことも考える視点というのも付け加えていただければなお良いかなと思いました。
【杉山主査】  ご指摘いただいた点も、家庭科的には実は当然だと思っていることの1つかなと思います。高次の資質・能力の統合的な理解などを見ていただくと、小学生はまずは家族の一員として自分ですけれど、中学校になったら家族や地域と広がっていきます。さらに、生活は基本的にはいろいろなものをベースにしているので、そこに立ち返っていく、自分勝手なことではないことは基本としていますので、そういうことが少し分かるような形で入れることができれば、そのあたりも少し考えてみたいと思います。
 それでは高木委員お願いします。
【髙木委員】  はい、お願いします。私も今回の資料を見させていただいて、まず今回この具体例が2つほど上がっているというところ、非常にこれはイメージがしやすくて良いなというところがあります。
 あえて言えば順番ですが、子育てからのほうがなんとなく良いかなと思ってしまうのは、学校が今子供が足りなくなっている、子供が少ないという現状をどうしていったら良いのだろうなというときに、こういった流れって結構大きいのかなと。課題、課題と言ってしまうとそこもどうなのかなと思ってみたりして、なかなか難しいところではあるのですが、ただやっぱり家庭科は、子育てというものを直接教科の中で扱えるのは家庭科のある意味良いところだと思うので、そこら辺を上手く生徒たちがやって調べて、「こういう状況なんだな、じゃあやめよう」にならないでほしいなというのが、すごく一素人としては感じたところです。
 ただやっぱりこの総合的な探究の時間なんかでも似たようなことをやっていくのですが、やっぱり家庭科ならではの切り口がしっかりしているというところは、これ生かしていっていただけたら良いかなと、とってもそこは感じました。
 結構生徒に自由にやらせていくととっ散らかってしまって、なんだか何を言いたかったのか分からなくなってしまうというのはよくあるんですけれど、これはもう間違いなくやる方向性がしっかりしているので、単なる、いわゆる相談と何が違うのというときも、非常にこれは言いやすい面があるかなというところで、この方向性で行ければ良いかなと思っているところです。
 あと今聞いていたのは、ホームルームという言葉についていくつか話が出ていたのですが、これやっぱり確かに難しいなという面はあって、現場的にはホームルームというと何年何組というものがやっぱり基本で来るかなというところで、それでも大丈夫だとは思いますし、クラスという言葉もありますし、ただ授業のクラスなんていうのはうちの学校なんかだと色々と習熟度だったり、少人数だったりで、同じ授業でもクラスを分けたりする関係もあるので、そういった意味ではこのホームルームで大丈夫じゃないのかなという気もしています。ちょっとこれは皆さんのご意見を伺いながらかなと。私個人的にはホームルームと聞いたら「クラスでやるんだな」と勝手に頭の中で変換してしまうので、そんなところがどうかなというところです。一応それぐらいですかね。私からは以上です。
【杉山主査】 高木委員ありがとうございました。高校の現場の先生でいらっしゃる高木先生のほうからF領域のことにコメントをいただいて、とてもありがたいなというふうに思っています。ホームルームという使い方も、一番学校現場の先生方に正しく理解していただける形がより良いのかなというふうに思っておりますので、ちょっと最終的にどういう表現にするかは、いろいろな情報を集めつつ最終的に考えたいなというふうに思っています。
 F領域に関しては、今回のこの意図をどういうふうに伝えて実践していただけるかということを考えてきました。子育てなどとの順番は別途検討させてください。子育てに関わる学習はA領域でも行いますので、そこでの学習の在り方も含めて考えていくことができればよいかなと思います。
 それでは大友委員お願いします。
【大友委員】  私からは、2ページの領域Fの総合生活実践の取組の範囲が5つの領域を網羅していて、横断的・多角的に取り組んでいくというのは非常に魅力的と思っており、次ページ以降具体的に例を挙げていただいたのは非常に分かりやすかったです。
 特に今回挙げていただいている2つのテーマの例が高齢者福祉と子育てということで、今の日本の社会の問題にも直結している、いわゆる高齢者社会、あるいは人口減少という意味で直結していてテーマも分かりやすいと思ったのと同時に、やっぱり各領域を学んでこそ知識や技術というのは身についてくるのですけれども、それを自分の意見だけではなくて人と意見を交わすこと、あるいは人の意見を聞くことで発展的に物事を捉え自分事として捉えていけるという、その全体の流れがよく分かりました。
 私の専門分野はお金・金融ですけれども、やっぱりお金の話というのは他人とはしない、ましてや学校ではなかなかしないと思いますけれども、こうやって、領域を全部網羅したあとで大きな社会のテーマに挑んでいくときの1つとしてお金の話も出ていれば、なるほどと思うことが、人それぞれ、あるいは地域それぞれにあると思いますし、それが自分事、あるいは自分の住む地域にどうやって関連していくのかということを考える力を育めればもっと大きくなったときに正しい判断や決断、あとで後悔しない情報の集め方ということに繋がるのだろうということがよく分かりましたので、とても良い事例も挙げていただきまして、この考えに賛同いたします。
【杉山主査】  大友委員ありがとうございました。お金に関しては、食生活でも衣生活でも住生活でも関連しています。そういう意味でA・Bの領域と、C・D・Eの領域は、さっきの田中先生にもご指摘いただいた「生活の基盤に関する領域」と、「生活を構成する要素に関する領域」としており、領域はまったく同じように横並びではなくて、構造的に関わり方が違うことを確認しています。特にB領域は他の領域との繋がりが非常に大きいので、それぞれの領域との関わりの中で様々な意思決定ができるようになることがすごく大事だと思いますので、そこを目指していきたいと思います。
 それでは一通りご意見をいただいたかと思いますので、次にいきたいと思います。それでは議題2に移りたいと思います。資料について事務局よりご説明をお願いします。
【高見主任教育企画調整官】  資料1の10ページをご覧ください。議題の2ですが、取りまとめに向けた検討についてです。
 12ページをご覧ください。まず1、現行の成果、課題を踏まえた改善の方向性のうち、(1)現行の成果といたしまして、現行の学習指導の考え方とこれまでの成果を記載するとともに、(2)現状の課題といたしまして、ア 小・中・高等学校における体系性に関する課題では、中学校において情報・技術科と家庭科に分かれることを踏まえ、家庭科として新たな目標を設定する必要があること等を掲げております。
 また13ページに移りますけれども、イ 少子高齢化や社会のDX化に伴う家庭生活の変化に関する課題といたしましては、少子高齢化や電子マネーの普及など社会の変化に伴い家庭生活も変化していることを踏まえた対応を行う一方で、利便性を優先した生活の普及により失われつつある家庭、地域の生活文化の継承も念頭に置いた教育内容の在り方を検討する必要があること。またウ 高等学校家庭科の科目構成の在り方に関する課題といたしまして、丸1にあるとおり、科目の趣旨や科目間の差異が明らかでないこと。丸2にあるとおり、問題解決的な学習としてホームプロジェクトや学校家庭クラブ活動に関して十分な指導が行われていない実態も見受けられること。家庭総合において柔軟な教育課程の編成が困難といった課題が見られることなどを掲げております。
 また次のページになりますけれども、エ デジタル学習基盤の活用に関する課題、あるいはオ 家庭科の指導上の環境整備に関する課題など、環境面での課題も掲げているところでございます。
 続きまして、14ページ左下の部分でございますが、(3)改善の方向性といたしまして、この部分につきましては今後大きな構造を含めて見直していく必要もあると考えているところでございますが、要素といたしまして、「ア」にあるとおり目標内容等の体系的な整理、「イ」にあるとおり社会変化への対応と生活文化の継承の両立を踏まえた内容の見直し、「ウ」にあるとおり高等学校家庭科における科目内容の見直し、それから「エ」あるいは「オ」にあるとおりデジタル学習基盤をはじめとした環境整備面での充実などを進めていく必要があると考えております。
 続きまして15ページをご覧ください。2、目標および見方・考え方の在り方についてです。まず、(1)目標の在り方といたしまして、現行の指導要領において内容の系統性の明確化について一定の成果が上がっていることを踏まえ、目標においても従前の方向性は引き続きつつも空間軸、時間軸の視点から学習対象の広がりを明示してはどうかと考えております。
 具体の目標のイメージにつきましては、25ページも合わせてご覧いただければと存じますが、社会が複雑化、多様化する中で実践を多角的に評価、改善することにより生活をよりよくするための適切な判断をする力を育成すること。また学びに向かう力・人間性等については、家庭科の学習で育みたい学びや生活に向かう態度と、家庭科の学習で育みたい感性の構成で見直すこと。家庭基礎と家庭総合の趣旨を明確にした上で、それを踏まえた目標を設定すること等を示しております。
 また右下、(2)見方・考え方の在り方といたしましては、新たな見方・考え方については、各教科等を学ぶ本質的な意義という観点を踏まえ、家庭科の本質を示す事項に焦点化して端的に示すとともに、小・中・高等学校を通して統一的に示す方向で見直すこと。また2つ目の項目、これは先ほど田中委員からもご指摘ございましたけれども、従前の見方・考え方で示していた協力、協働、健康、快適、安全、生活文化の継承、創造、持続可能な社会の構築等については、高次の資質・能力の中において構造化の中で内容に即してその様相を示す方向とすることとしてはどうかと考えております。
 続いて16ページをご覧ください。3、資質・能力の構造化のポイントの(1)領域等の在り方については、まずア 領域に関する整理といたしまして、家庭科における目標や高次の資質・能力等における小・中・高等学校の系統性の明確化を図るため、各領域の系統性を高める方向で領域をAからEの5領域に見直すこと。家庭総合についてはFも含めてということでございます。
 またイ 高等学校科目の在り方につきましては、丸1 家庭基礎、家庭総合の趣旨の在り方といたしまして、こちらは26ページと合わせてご確認いただければと存じますけれども、高等学校家庭科の科目の考え方といたしまして、家庭基礎は、自らの生活を営み、家庭や地域の生活を支える力を育成する科目として、科学的根拠に基づく知識を基礎的に理解し、実践的・体験的な活動を通してよりよい生活に向けて生活上の課題を適切に捉え、改善のために判断し、実践する力を育成すること。家庭総合は、家庭基礎で培う力に加えまして、多面的に生活を捉え、家庭や地域の生活を向上させる力を育成する科目として、科学的根拠に基づく知識を総合的に理解し、領域を貫く現代的な諸課題について問題解決的な学習を通してよりよい生活に向けて生活上の複合的な課題を適切に捉え、改善のために判断し、実践する力を育成することとして整理をして示しております。
 17ページをご覧ください。ここでは丸2 実践的・体験的な活動を通した問題解決的な学習の充実といたしまして、高等学校固有の内容であるホームプロジェクトと学校家庭クラブ活動につきまして、各領域の指導内容と関連付けながら効果的かつ柔軟に学習ができるようにするため、現行の独立した領域ではなく中学校と同様に各領域の中に位置づける形に見直し、名称を「生活の課題と実践(仮称)」とすること。探究的な学びとして趣旨がより明確となるよう、個人探究(ホームプロジェクト)と協働探究(学校家庭クラブ活動)とし、家庭基礎と家庭総合のいずれでも実施すること。国において授業の構想に資する優れた指導事例等の周知に取り組むこと等を記載しております。
 また右上になりますけれど、丸3 家庭総合の教育課程編成における柔軟化といたしまして、現行の学習指導要領が連続する2カ年において履修させることが柔軟な教育課程編成の困難さにつながっていることを踏まえまして、隔年とすることも認める方向で見直しを行いつつ、指導計画の編成にあたって必要な留意事項を国において示すこと等を記載しております。その際、成年年齢の引き下げに伴った配慮についても合わせて、一番右下に記載しているところでございます。
 18ページをご覧ください。(2)構造の在り方につきましては、議題1でご議論いただきましたので、ここでの説明は割愛いたします。
 19ページをご覧ください。4、内容の改善の在り方のうち、(1)整理の方向性といたしまして、ここに掲げる1から4の基本的な考え方を掲げております。その上で右側、(2)内容の充実といたしまして、まずAにございますように少子高齢社会を踏まえた家族、家庭の在り方。Bにありますように生涯を見通した生活設計の在り方。Cに示しておりますようにデジタル化社会時代における消費者教育、ここには金融経済教育を含む、その教育の在り方。さらにDでございますように、社会変化への対応や生活文化の継承等を踏まえた食生活、衣生活、住生活の内容の在り方等の学習を充実していくことを全体の方向性として掲げております。
 20ページをご覧ください。先ほど申し上げたような内容の充実を図る一方で、今回の学習指導要領においては精選を図っていくことも必要であることから、(3)内容の精選といたしまして、高次の資質・能力の育成が見直しによっても図られると認められる事項と、学習内容をまとめて行うことで効率的かつ効果的に学習が可能となる事項に分類して整理した上で、具体の精選の事例を掲げております。こちらについては前回の会議でも示したところでございますけれども、34ページから37ページも合わせてご覧いただければと存じます。
 続いて21ページをご覧ください。(4)見直しの方向性といたしまして、領域ごとに考え方を整理しております。まずA 家族・家庭と生涯発達といたしましては、まずA領域というのは人に特化して扱うことを明確にするために、家族・家庭と生涯発達という名称とすること。また家族、家庭の機能につきましては、中学校と高等学校で内容が重複していることなどを踏まえた見直しを行うことを掲げております。
 またB 生活の経営と消費生活では、中学校において小学校の家庭生活と仕事、高等学校の生涯の生活設計をつなぐ学習内容を設けること。社会保障や奨学金などの社会制度の活用の在り方に関する学習について、高等学校で扱うこと等を掲げております。
 さらにC 食生活におきましては、食を巡る生活環境が変化していることを踏まえ、生活文化の継承の観点をより重視する観点等を掲げているところであります。
 続きまして22ページをご覧ください。D 衣生活について、衣服が環境や社会に与える影響を踏まえ、持続可能な衣生活を営む観点や生活文化の継承の観点を重視する学習を高等学校で扱うことを掲げるとともに、E 住生活については、自然環境の変化や地域コミュニティの希薄化等を踏まえまして、より総合的に居住空間を整える観点や生活文化の継承の観点をより重視する学習を高等学校で扱うことを掲げております。
 さらにF 総合的な生活実践、こちらにつきましては、先ほど議題1でもご議論いただきましたけれども、5領域を貫くテーマで方向性を設定し、各領域と関連付けながら問題解決的な学習を展開することを掲げております。これらの内容につきましては、補足イメージのほうでも合わせて示しておりますので、そちらも合わせてご確認いただければと存じます。
 続いて23ページをご覧ください。学習・指導・評価の改善、充実の在り方といたしまして、(1)デジタル学習基盤を活用した学習の充実としては、一番下の項目に示しているとおり、生成AIについての考え方等を記載するとともに、前回ワーキングで示した評価の改善、充実についても、右側の学習評価の改善、充実として考え方を示しているところでございます。事務局からの説明は以上でございます。
【杉山主査】  それでは意見交換に移りたいと思います。皆様にご発言の機会がありますよう、1回のご発言は先ほどは4分でしたが、次は長くとも2分以内でおまとめください。ご意見などのある方は挙手ボタンをお願いいたします。よろしくお願いします。
 大友委員、お願いします。
【大友委員】  よろしくお願いいたします。まずページ数でいきますと、21ページの内容改善の在り方のところの右側、Bの領域の2つ目の項目で、活用の在り方を学習するというふうに書いていただいたのは、知識を得るだけではなくてどう活用していくのかということがとても大事だというメッセージ性を感じられたので、とても良いのではないかと思っています。
 もう1つ、質問も含めてなのですけれども、一方で19ページの右側、内容の充実についての3つ目の項目のCのところなのですが、「デジタル化社会時代における消費者教育(金融経済教育含む)のあり方」と書いていただいているのですけれども、社会の変化はデジタル化だけではなくて、例えば、経済の変化という意味では足元はインフレになっていますし、キャッシュレスやスマホ決済だけではなくて、もう少し広い意味で考えると「デジタル化等も踏まえた」というような言い回しはいかがかと思いましたので、意見を言わせていただきます。続いて発言してよろしいでしょうか。
 最後になるのですけれども、本論とは少しそれて大変恐縮なのですが、この11ページ以降、議題の2で始まる家庭ワーキングで取りまとめられたものの示し方というのでしょうか、前回の取りまとめを拝見したのですが、前半部分は文字が並んでいて、そのあとに少し表やグラフが添付されているようにお見受けしたのですけれども、今回は例えば、文言のブラッシュアップとは別として、ブルーの枠組みで示されているこの議論の整理の資料の形で示されるイメージなのかと思いますが、もし可能であればご教示いただければと思います。私からは以上3点です。
【杉山主査】  では、学校教育課の嶋田さん、お願いします。
【嶋田学校教育官】  学校教育課の嶋田でございます。それぞれの各ワーキングにおける取りまとめの様式というのは、全体で統一されたものが今提示されているところでございまして、その様式に基づいて今後出していく形になると思います。今こういう形で出させていただいているのも、全体的な統一的な様式等に基づいて出させていただいていますので、基本その様式等が変更されない限りは、このような形で出されるのかなというふうに考えているところでございます。
【杉山主査】  ご説明いただきありがとうございました。それから、大友委員に今お話しいただきました、21ページの活用の在り方、これはもちろんそうだなと思っているところです。それで19ページのデジタル化時代のところです。確かに今話題になっていることがデジタルなのでこういう書き方をしておりますが、ご指摘いただいたことはごもっともだと思いますので、ちょっと表現を「デジタル化等」という形でもう1度検討させていただければと思います。
 それでは亀田委員お願いします。
【亀田委員】  私のほうから14ページのエとオについて、まず意見を申し上げたいと思います。
 まずご提示いただきましたエのデジタル学習基盤の活用についてですが、事務局ご提案の活用方針に賛同いたします。実践的・体験的な活動をさらに充実させるために、デジタルをどう生かすかという視点は極めて重要だと考えています。現場の先生方にとっては、課題解決といった具体的な場面で、このようにデジタルを使えばより体験や思考が深まるというような具体的な活用方法が示されることが、何よりの助けになると思います。また今後全国の先進的な実践など、さらに多くの具体的事例を集めてお示しいただくことで、現場の先生方が安心して一歩を踏み出せるようになると考えます。ぜひ事例の蓄積と共有をお願いしたいと存じます。
 次にオについてです。オの環境整備のことですが、事務局のご報告のあった家庭分野における免許外教員の割合の高さ、これについては非常に深刻な課題であると考えます。指導の充実に向けた環境整備が急務であると感じております。情報技術ワーキングでも議論されたことがありましたが、同様に家庭におきましても免許外の解消、あるいは先生方への研修機会の担保が不可欠ではないかというふうに思います。
 研修につきましては、対面のみとなりますと、出張中の授業を補うために、また別の職員による補欠対応などが必要となりまして、多忙な現場にさらなる負担がかかってしまうこともございます。そこで先生方が隙間時間にいつでも学べるようなアーカイブ動画などを、ぜひ国レベルで作成、ご支援いただけると大変ありがたく存じます。現場に過度な負担をかけることなく、すべての先生方が安心して専門性を高められる環境づくりをどうかよろしくお願いしたいと思います。
 次に最後になります、22ページのほうです。22ページのEの住生活についてですが、中学校と高校の系統性を踏まえた整理の方向にはおおむね賛同するところでございますが、その上でこのEの住生活の2つ目の項目の1行目の後半部分に関して、「家全体の中で危険を見つけて対策を考える」という記述についてですが、このままではここでの危険予測が少し漠然したものになるのではというふうに危惧しております。つまり、どういう視点で住生活を見直すのか、見つめるのかという対象が明確でないと、授業を行ったときに子供たちが戸惑うといいますか、課題が明確ではないといいますか。ということで、やはり幼児の視点で住生活を見つめるとどうだとか、高齢者だとどうだとかというような、誰にとって危険であるかという視点やはりないと、明確になることで子供たちの課題意識もぼやけることなく、より具体的で深い気づきに繋がるというふうに考えます。この学習においては、1人1台端末を活用することで、限られた授業時間の中でも非常に効率的かつ実践的に扱えるのではないかと考えておりますので、もう一度ご検討いただけますと幸いです。以上になります。
【杉山主査】  亀田委員ありがとうございました。14ページのところの具体的な事例に関しては、前回のワーキングのときにも亀田委員にお話をいただいて、文科省もこう事例を集めていこうという動きはありましたので、できるだけいろんな具体事例を出していくことができればお願いしたいというふうに思っています。
 免許外教員の問題は情報・技術ワーキングでも話があったようですけれども、技術も家庭科も、他の教科でも問題になっているところはあるかと思います。その解決に向けて、すぐにはなかなか人の問題ですので解決できない部分を、研修等で対応していくということは非常に大事だと思います。今は、オンデマンドの資料を作って、教職大学院等でも活用しているケースもありし、自治体の研修でも働き方改革問題の中でオンデマンド資料を使った研修等いろいろ工夫されている例がありますので、サポートしていくことができればと思います。
 それから22ページの件ですけれども、今日の資料の53ページに住生活の内容が出ておりますが、今お話いただいた、幼児と高齢者の安全については高校に送ることになっています。なぜそうしたかというと、乳幼児の特性や高齢者の特性を理解した上で、危険かどうかを判断し、危険だとしたらそれをどう改善すべきかを考えるほうがよいのではないかと考えたからです。そこで、中学校で扱う安全は、災害対策ということに特化する形で今整理をしているところです。
 これに関しては、住生活の部分は特に田中委員に検討していただいていますので、田中委員から何かお話いただければと思います。22ページの表現の仕方については、もう一度確認をさせていただければと思います。
 それでは西𠩤委員お願いします。
【西𠩤委員】  私からは細かいところなんですけれども、15ページの資料をお願いします。
 こちらで、目標の在り方のところで、右側の欄の上から2つ目なんですけれども、家庭基礎、それから家庭総合にさらにどう広がるかというところを書かれた文言だと思うんですけれども、改めて見るとちょっと分かりにくいなというように感じました。
 実際に25ページのところがその目標に当たる表になっているかと思うんですけれども、実際には家庭基礎、家庭総合ともに、家族、家庭、それから地域および社会という形で空間軸が広がっていく形がすごく見えていると思うんですけれども、15ページにまた戻っていただいて、右側の欄の2つ目の項目ですが、学習対象の広がりを明示する際、「「家庭基礎」は自分の生涯や地域および社会を学習対象とし」という書き方となっています。「家庭総合」はそれに加えて「さらに空間軸・時間軸を広げ」となって、また社会などの生活について、多分ここでは「俯瞰しながら」のところが最も重要な言葉なんだろうと思ったんですけれども、「問題をとらえたり、自分の生涯のその先の世代の生活まで視野を広げたりする」と書かれています。ここを改めて読むと、学習対象の広がりを明示するときには家庭基礎もすでに社会まで含んでいるが、家庭総合は、これに加えて広がるということだと思います。ここでは、家庭総合では、家庭基礎に加えてどこが広がるかというのを、より明確にするような文章になるともっと理解しやすいかなというふうに思いました。
 家庭基礎だと自分の生涯のところをまずやるということで、家庭総合ではもっと先の世代まで見るんだよというような話と、あとは、家庭基礎では地域社会を学習対象としているんだけれども、家庭総合では全体をもっと俯瞰したことをやるんだという意味だと思うんですけれども、ちょっとこの文章だけ読むと理解がしにくいなという感想を持ちました。私の読み取りの問題かもしれないのですが、以上です。
【杉山主査】  西𠩤委員ご指摘ありがとうございました。読み取りの問題ではなくて表現の問題かもしれません。
 だいぶ家庭基礎と家庭総合の部分は、今日の議題1でもありましたけれども、その違いということを整理することを進めてきましたので、最終的にここの文言が、なかなかこの短い文章の中にどう違いがわかるように示すのか、目標のときも大変でしたけれども、もう一度ここの書き方に関してはこちらで確認させていただいて、よりよいものに仕上げていくことができればと思います。
 それでは渡瀬委員お願いします。
【渡瀬委員】  よろしくお願いします。大きく2点で、今の西𠩤委員のご意見に関連しますが、私も15ページの右段3行目の説明とイメージ図(24ページ)との対応についてです。この図で「高等学校」を見ると、これはもう「家庭基礎」中心の図じゃないですか。そして、家庭総合は「ちょっとこんな感じで広がります」という付属のようにも見えてしまいます。
 確かに、すべての高校生は今度の学習指導要領も家庭基礎の部分は必修だと捉えていいとすれば、その意味で家庭基礎をイメージしたボックスになっているのかもしれないんですけれども、家庭総合も高等学校で学習する可能性がある科目なので、「高等学校」の図の中にどんって家庭総合を入れられないかなと思った、ということが1点目でした。
 そして、2点目なんですけれども、履修順序の縛りについてです。ページで言いますと、17ページの右段にある「『家庭総合』の教育課程の編成における柔軟化」のところです。現行学習指導要領でも、内容のCについて原則として入学年次またはその次の年次までに履修、ですとか、小学校、中学校のガイダンスなど、いわゆるこの時期にこれを学んでもらうというような履修順序の縛りが一部ありますが、どのようになっていくのだろう、と思った次第です。
 17ページ右段の最初の箇条書きでは、家庭総合の「連続する2か年において履修」という規定を見直すことが言及されていて、項目のタイトルにもあるように「教育課程編成が柔軟化」するかもしれない、と述べられています。以下、私見ですが、今回の学習指導要領改訂で家庭総合を選択していただくことによって、家庭科の学びを地域社会で活用する場面が増えると同時に、各高校の魅力アップにも繋がって、さらに楽しくなる可能性があるかもしれない、と思います。この「教育課程編成の柔軟化」の工夫を通して、高等学校家庭科がより学びやすく、生活に根差したものになるよう、魅力アップのイメージを共有し、アピールできる要素が、今後どこかで入ってくるといいのかなと思いました。こちらは雑感です。
【杉山主査】  渡瀬委員ありがとうございました。24ページの高校の部分ですね。家庭総合が何か後ろに付け加えられたようになっていますね。ここは書き方を工夫します。この図は以前から使っていた図を元に作成しています。今回は、高等学校に関してはかなり大きな提案をしていますので、もう一度検討してきた内容に合った図になるよう表現の仕方を再検討しよりよい形にしていくことができればと思っています。
 それから履修順序については、各領域の具体的な内容の整理ができましたら、しっかりと示していく必要があると考えています。
 なお、順序性と言っていることのレベルはいくつかあるのだと思います。各領域の内容的な部分と、現行の学習指導要領にある「ガイダンス」や「学習の導入」の扱いを、最終的にはきちんとした形で示していく必要があると思っています。
 17ページに書かれている履修年次についての記載は、成年年齢の引き下げに関わることですが、もう一度全体を整理・確認したいと思います。渡瀬委員、ありがとうございました。
 次は、田中委員お願いします。
【田中委員】  先ほどの亀田委員からの話ですけれども、住居の目標は居住空間を整えることが目標ですので、一部の部屋を扱うとかその部分的なものを扱うとかそういうわけではなく、玄関があり、LDKがあり、居室があり、廊下があり、浴室や洗面所がありと、家全体をひっくるめての中での危険を、ここでは災害への備えですけれども扱う。
 誰にとってという視点については、自然災害への備え、例えば地震災害への備えですと、家が揺れることですので、幼児でも高齢者でも中学生でも大人でもみんな同じような危険の種類ですので、ここは誰にとってもとなると思います。もちろん幼児、高齢者の内容をこの学習の前に入れることはとてもよいと思います。
 家庭内の事故の防ぎ方については、幼児や高齢者の心身の特徴と、あともう1つとして生活の特徴が分からないと、家庭の中で幼児や高齢者の危険にどう対策するかということを考えるのが難しいと思いますが、幼児や高齢者の心身や生活の特徴が分かるとより深く考えることができますので、すでに学習を終えている高校での学習の方がよいかと思います。
 28ページの履修イメージについてですけれども、中学校の「生活の課題と実践」は、Aの内容はBとCの内容と関連を図り、BはAとC、CはAとBの内容と関連を図るとなっています。現行では衣食住の間での関連については書かれていないので、今回は衣食住の間の関連も図ることができるのかということが、質問として出てくるのではないかと思います。衣食住の間の関連は、いけないということはないかと思うのですけれども、衣食住の間で関連させたものをこの表の中に1個入れておくと、関連させてもよいことが分かるかと思います。
 この図ではEだけ丸が付いていないのですけれども、Eにも丸を1個付けて、例えばCと関連させるとかにすると、衣食住の間で関連させてもよいことが先生方にもお分かりになるかなと思います。
【杉山主査】  田中委員、ありがとうございました。先ほどの亀田委員のご指摘のところはご説明いただきありがとうございました。
 28ページのイメージ図ですが、最初にこれを扱ったとき、これよりもたくさんの例が示されていて、かえって分かりにくいというご意見もあり、シンプルにしていただいたという経緯があります。
 それで、先ほど田中委員がご説明いただいたように、現行は領域はA・B・Cの領域で、Bの中に衣・食・住が入っており、中学校のBの生活の課題と実践では、食生活、衣生活、住生活の中から問題を見出し、AやBと関連させて課題を設定することになっています。つまり、Bの中での関連付けは想定されていませんでした。今回は、領域をAからEに独立させています。生活の課題と実践において、関連付ける領域に縛りを付けるのかどうか、履修イメージを示す場合の例示の仕方についてももう一度確認をさせていただければと思います。
 それでは次は石島委員お願いします。
【石島委員】  はい、お願いします。2点なんですが、まず22ページのところですが、こういう場合があるかどうかが分からないのでちょっとお伺いしたいところなんですが、F領域が家庭総合のみで実施と書かれておりまして、家庭総合が柔軟化ということで、単位数も今までの8ではなくて増減することも考えられるかなと思うんですが、一方基礎で増えた場合に、このF領域的なところができるとすごく魅力的なんじゃないかなと思うので、例えば内容の取り扱いのところで「増担の場合は」みたいな形でこう書けるのか、もし可能性があればより魅力的な家庭基礎の増担の可能性があるかなと思いました。
 あと2つ目なんですが、14ページのオのところなんですけれども、家庭科の指導上の環境整備に関する課題ということで、免許外のことが載っていて非常に深刻な課題だと感じています。
 あわせて、家庭科は非常勤率がものすごく高い、他の教科に比べても高いと思いますので、その件も書いていただけたらと思います。非常勤ありきの話でお話しするのもどうかとは思うんですけれども、非常勤の講師にもこう研修を受ける機会があると良いかなと思います。これまでホームプロジェクトや学校家庭クラブ活動の実施率の低さというのは、やっぱり先生方の中でもやりにくさや研修などの不足が原因であるかと思うので、ぜひ多くの先生が研修を積んで、このホームプロジェクトや学校家庭クラブだけではなくてF領域も自信を持って良い授業ができるように支援していただけたらと思います。
【杉山主査】  高見さんお願いします。
【高見主任教育企画調整官】  はい、ご質問だと思いますけれども、家庭基礎においてF領域のようなものを位置付けることが増単する場合に可能かということですけれども、現時点で家庭基礎を増単した場合にF領域を書くとかっていうところまで明示的に申し上げることはできませんけれども、ただ今回の高等学校の柔軟化の趣旨というのは、そういった多様な学校ですとか生徒の実態に応じて、より柔軟にその取り組みができるようにということが趣旨でございますので、そういった中で家庭基礎において増単する中で、F領域に当たるような教育活動を展開していくことということは妨げられるものではないと思っております。実際にそれをどう位置付けていくかということについては今後の議論になるかなと思っております。
【杉山主査】  家庭基礎においてはですね、AからEの領域を生活の課題と実践を含めとにかく確実に実施していただきたいと思っています。特に今回Bの領域に現行のAに含まれていた生涯設計を移し、生活の経営と消費生活としています。高校の家庭科の最後では、B領域として、小・中・高と学習を重ねてきたことを生かして、生徒がこれからの生活をしっかりと展望することができるようにしたいと思います。卒業後に生活をしながら工夫して改善していくことのできる力を付けるためには、家庭基礎ですべての領域をまんべんなく学習し、基礎力を付けることが非常に大事だと思っています。
 家庭基礎において増単で時間的な余裕があるのであれば、ぜひFの領域はすごく魅力的なものになると思います。基本的には学習指導要領は最低限、生徒に何を保障するのかというところを記載しているというふうに考えていますので、プラスの部分で扱っていただくことができればと思っています。
 それから、免許外と非常勤の話に関しては、ぜひ研修によるサポートを検討していただければと思っています。
 次は都甲委員どうぞ。
【都甲委員】  今、この免許外教員が多いという話で、ここで発言すべき内容かは分かりませんけれども、昨今家政学部を擁する私立女子大学が閉じたり減ったりしていまして、さらに国立の教員養成でも家庭科の教員を養成できる枠が小さくなっている印象です。今後全国的に、男女ともに学べる場でしっかり家庭科教員を養成していけるのか、不安を覚えていることについてもお伝えしたいと思いました。
 それから、23ページの学習評価のところについては、今後さらに検討されていくと思うのですけれども、中学校や高校では1クラスあたり週1回1時間とか2時間の授業をすることになるので、8クラスとか9クラスとか1人の教員が1度に担当することもありえます。私自身はすごく大規模な私立学校で教員をしていた経験がありまして、私1人で400名前後の生徒の評価を学期末に求められることもありました。その人数の試験、実習レポート、作品等の採点をして、それを合算するのにも徹夜で作業したことをいまだに覚えているのですけれども、小規模校から大規模校まで現実的な評価方法に繋がるようにご検討いただきたいと思います。
【杉山主査】  都甲委員ありがとうございました。家庭科の教員の養成における問題は、非常に重要な問題だというふうに感じております。ただ、おそらく議論する場所がここではないかと思います。家庭科の小・中・高の学習内容が決まりましたら、それをより充実させていくためには、家庭科の免許を持っている教員が内容を正しく理解し、確実に指導していただけるようにすることが大切です。そのためには、教員の育成の段階ももちろん、養成の段階から教員としての学びは始まっていますので、教員の養成と育成を通して考えていくことができればよいかなと思っています。
 評価のこともありがとうございました。いろいろな課題がありますが、評価は前回の学習指導要領改訂後のときから、全ての時間に細かく評価をするのではなく、あるまとまりの中で評価をするという改善が図られています。ただ、評価の仕方等の具体についてはこのワーキングで議論することではなく、この先に検討が進められていくものと思います。
 では、吉川委員、最後にお願いできますでしょうか。
【吉川委員】  1つだけ、短時間に。24ページの絵です。これは先ほど渡瀬委員もお話しあったかなと思うんですけれども、やっぱりこれの印象ってものすごく大きくって。で、私が1番気になったのは、やはり高等学校の「生涯を見通した生活」に対して、24ページの1番右側にある家庭総合のほうは「自分の生涯の、その先の世代の生活」ということで、同じ絵の中の「生涯」って言葉になんかとても分かりにくいなと思って。とてもキーになる言葉かなと思うので、ここは整理をするというお話だったと思うんですけれども、とても大事だと思うので、ここはぜひ自分の生涯、なのか生涯、というだけなのか、そこを統一したほうがいいなと思って、お話しさせていただきました。
【杉山主査】  重要なご指摘だと思います。ここは今吉川委員にご指摘いただいたことも含め、次に向けて整理をすることができればと思っています。
 それでは、先ほども申し上げましたが、時間の制約上ご発言できなかった場合に、今回の会議につきましては会議後、発言内容を事務局までメールにてお送りいただければ、議事録に掲載する取り扱いとさせていただきます。
 それでは、時間も参りましたので、本日の議事は以上とさせていただきます。
 最後に、次回以降の予定につきまして事務局よりお願いします。
【嶋田学校教育官】  事務局でございます。次回の日程につきましては、後日事務局より改めてご連絡させていただきます。
【杉山主査】  それでは、以上をもちまして閉会といたします。
 
 
―― 了 ――

都甲委員提出意見(PDF:125KB)PDF

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