令和7年10月29日(水曜日)15時30分~17時30分
WEB会議と対面による会議を組み合わせた方式
【杉山主査】 それでは、定刻となりましたので、ただいまから第2回家庭ワーキンググループを開催いたします。
本日は、家庭科、技術・家庭科(家庭分野)における内容等の系統的・体系的な整理、目標などの在り方について、事務局より説明いただいた後、意見交換を行います。
初めに、第1回では委員の皆様に1人ずつ御発言いただきました。前回御欠席だった鈴木委員、西𠩤委員に簡単に一言ずつ御発言をいただければと思います。私から順に指名をさせていただきます。発言時はミュートを解除してお話しください。
まず、鈴木委員、お願いいたします。
【鈴木委員】 皆様、初めまして、消費者教育支援センターの鈴木と申します。このたびはこのワーキングに参加させていただきますことを大変光栄に思っております。前回の第1回会議には出席できず、申し訳ありませんでした。
簡単に自己紹介させていただきます。私が勤務する消費者教育支援センターは、1990年に当時の文部省と経済企画庁の共管法人として設立され、現在は公益財団法人として全国各地で消費者教育の推進を支援、サポートする活動を行っております。今年で設立35年を迎えました。
当センターの活動は、大きく3つの柱で構成されています。
1つ目は、調査研究や教材作成です。調査研究で言いますと、高校生の消費生活と生活設計に関するアンケート調査を4年に一度実施しておりまして、今年度も全国の約80校から回答いただき、現在、集計作業に追われております。また、中高生向けに、「悪質商法対策ゲーム」といった教材も製作しており、楽しみながら学べる工夫を凝らしています。
2つ目は、セミナーの企画運営や講師派遣です。毎年、時代の変化を踏まえた教育課題をテーマに設定しまして、消費者教育シンポジウムや消費者教育実践セミナーを開催しております。例えば、一昨年は金融教育の学習指導要領への導入を受けまして、「学校における消費者教育、金融経済教育のこれから」をテーマに、今年度は、「AI時代の消費者リテラシー」を取り上げました。現場の先生方の声も大切にしながら、教育の今と未来を見詰める場づくりを心がけております。
3つ目は教材表彰です。行政、企業、NPOなどが作成しました教材を広く募集し、選考委員会と現場の先生方の評価を基に、優れた教材を表彰しております。最優秀教材には内閣府特命担当大臣賞が授与されます。現場でも、支援センターの優秀賞シールがあると安心して使えるといったお声をいただいております。
さて、私自身のことを言いますと、大学卒業以来、私は国民生活センターに勤務しておりまして、中でも消費者相談業務に長らく携わってまいりました。例えば、小学生の子供が親のクレジットカードでオンラインゲームに多額の課金をしてしまったというケースや、中高生がネット通販で定期購入に気付かずトラブルになるケースなど、若年層の相談にも数多く対応してきました。中にはマルチ商法などで被害者になるだけでなく、友人を巻き込んでしまい自らが加害者になってしまう例もありますし、ひどい例では、犯罪に巻き込まれるおそれもあるような、最近は特にネット絡みの非常に深刻な事例も散見されます。
また、全国の消費生活センターから寄せられる年間約90万件の相談を集約・分析しまして、記者発表を通じて注意喚起をするといった業務にも携わってきました。
こうした現場の経験から、私は消費者教育とは消費者被害に遭わないための教育、だまされないための教育だとずっと考えていました。しかし、現在の支援センターでの業務を通じて、消費者教育とはそれだけではなくて、もっと幅広い、奥深い、自分で考え判断して、社会や未来に目を向けて行動できる力を育む教育であると強く感じるようになりました。これは家庭科教育が目指すよりよい生活の実現、よりよい社会の構築に向けて、主体的に生活を創造する力とも深くつながっています。
家庭科は人が生きていく上での土台となる非常に重要な教科であると改めて実感しております。これから消費者相談の現場で培った経験、また、現在の消費者教育の視点を生かしながら、皆様と様々な意見交換ができることを楽しみにしております。どうぞよろしくお願いします。
【杉山主査】 ありがとうございました。
それでは、次に、西𠩤委員、お願いいたします。
【西𠩤委員】 ありがとうございます。日本女子大学家政学部被服学科の西𠩤直枝と申します。前回は欠席となり申し訳ございませんでした。
私の専門は被服で、被服衛生学という、人間に一番近い環境である衣服の安全性、健康性、快適性の研究をしております。また、家庭科教育分野において、初等教育、中等教育の教員養成にも関わってまいりました。どうぞよろしくお願いいたします。
前回のワーキングに欠席いたしましたので、このワーキングに参加するに当たりまして考えていることをごく簡単に述べさせていただきます。学習指導要領の改訂のワーキングに当たりまして、前回の御議論でも先生方の御意見に上がっておりましたけれども、私も環境をいかに整備するかということは質の高い学びを実現する上でとても大切なことだなと感じております。
特に今回、中学校の技術・家庭科が情報・技術分野の科目と家庭科に分かれるという大きな変化があるかと思いますけれども、小中高の家庭科の授業時間数は既に最小限になっているところもあるかと思いますので、一方で社会変化に伴って家庭生活の変化によって学習すべき内容がかなり増えてきているかなという現状もありますので、家庭科の授業時間の削減がないよう確保をお願いしたいなと感じております。
また同時に、小中高の家庭科の学びのよさ、大切さというのをより一層明確に伝えていく、教育現場で実施することができるように、学習指導要領の目標、内容の整備、とても重要だなと感じております。子供たちが生涯にわたってよりよい生活を自らつくることができるというすてきな教科だと思っておりますので、そのようなことができるように、この改訂作業に尽力してまいりたいと考えております。
今回、論点整理では、学習指導要領の改訂に当たって、知識及び技能の習得によって中核的な概念の深い理解をしていく。また、それらを用いて複雑な課題の解決をする。そのようなことができる思考力、判断力、表現力などを育むということが明示されました。家庭科の内容でもやはり一定の知識及び技能がなければ、思考力、判断力、表現力を生かしていくことはままならないし、それから、逆に知識及び技能のみでは深い学びの実装につながらないというのはすごく実感するところでございます。
私の専門の衣生活に関わる分野においても、より効果的に深い学びを実現していくために、何を習得させたいのかということを明確にして、小中高と深化させることができるように考えていきたいなと考えております。
本日、衣生活も課題が多いのではないかと思うのですけれども、後ほど議題の中でその内容については議論することになろうかと思いますので、またそちらで改めて発言させていただきます。
以上、御挨拶とともに、少し意見を述べさせていただきました。今後ともよろしくお願いいたします。
【杉山主査】 ありがとうございました。
それでは、今日の議題(1)について、事務局より説明をお願いします。
【髙見主任教育企画調整官】 主任教育企画調整官の髙見です。
まずはお手元の資料1の2ページ目を御覧ください。第1回のワーキングでも説明いたしましたけれども、現在の課題として、今次の改訂において系統性を高めたことにより、授業改善が進められている一方で、教師主体の課題設定に偏っていたり、十分な指導が行われていない事例が散見されるとの指摘があること。社会の変化に伴い家庭生活も変化しているため、生活の実態、発達段階に応じた内容や、家庭科としての本質的に重要な内容等について改めて整理する必要があること等の課題を踏まえた上で、下の枠内にあるとおりでございますけれども、より一層児童生徒の資質・能力を育成するため、発達段階に応じた学習対象を空間的・時間的に拡大させていく観点や、児童生徒の主体性を重視する観点等を踏まえつつ、実践的・体験的な活動を通した目標・内容・方法の系統的・体系的な整理や必要な精選を図る必要があるといったことをまず掲げております。
3ページ目を御覧ください。こちらはこれから御議論いただくに当たっての全体像という観点で御覧いただきたいと思いますけれども、まず目標・内容の論点ということで掲げておりますけれども、1ポツの目標の在り方、2ポツの内容等の系統的・体系的な整理、3ポツの内容等の在り方、4ポツのその他という形で区分をしております。
このうち本日の議題(1)の1番目でございますけれども、これについては2ポツと3ポツの部分、それから議題の(2)では1ポツの部分について御審議いただき、4ポツのその他の部分については後日別途御議論いただければと考えております。
そして、議題(1)の関連といたしまして、ここに掲げています2ポツの内容等の系統的・体系的な整理として、児童生徒の発達段階に応じて学習対象を空間的・時間的に拡大していく観点も含め、整理をしていく必要があること。3ポツの内容等の在り方として、(1)にあるとおり、内容面において社会のDX化や生活環境の変化と生活文化の継承の必要性という観点を踏まえて、各領域についてアップデートを図っていってはどうかといった観点。あるいは、(2)にあるとおり、指導方法面において問題解決的な学習の重要性を踏まえた検討を行ってはどうかと、こういった観点を掲げております。
また、3ポツの(1)の注釈のほうに書いておりますけども、こういった検討と併せて、今後全体としての精選等を検討していく必要があるといったことを掲げているところでございます。
また、4ページ目を御覧いただければと存じますけれども、本日の(1)の議題、内容等の系統的・体系的な整理といたしまして、大きく論点を2つ掲げております。まず論点の1として、各領域の内容等のアップデート、論点の2として、問題解決的な学習の重要性を踏まえた指導方法の在り方、こういった観点を中心に御審議いただければと存じます。
御審議いただくに当たって、補足的な説明を次のページ以降に行います。5ページ目を御覧ください。
こちらは前回の会議の中でもお示ししたところでございますけれども、これは学校段階が上がることに伴って、時間軸・空間軸のいずれも学習対象が広がっていくといったことを概念として整理しております。
6ページ目を御覧ください。こちらは現行の学習指導要領の項目を掲げております。小学校から高等学校段階までを通じまして、また、各領域におきまして、そのように系統化・体系化が図られているといったのが現状でございます。
7ページ目を御覧ください。こちらはあくまでも事務局のたたき台ということでございますけれども、内容等の在り方を考えていただくに当たって、現時点で事務局として考える課題を例として示しております。
まず左上の(1)の(A)のところ、家族・家庭等に関する課題の例といたしまして、少子高齢化が進む中、介助が必要な高齢者、認知症の方、一人暮らしの高齢者等も暮らしていることや、生涯の生活設計の多様化が進んでいること等を踏まえて、内容等をどのように見直していくのかという観点。あるいは(B)のところでございますけれども、衣食住に関連する課題の例といたしまして、食をめぐる生活環境が変化していること。また、衣の部分については、布を用いた製作で作品の完成が目的となった授業が散見されること。あるいは、防災に備えるための学習において資質・能力の育成が図られていない授業が散見されること、こういった課題の例を掲げております。
また、下のほうになりますけれども、(C)の消費生活・環境に関する課題として、児童生徒の消費行動に変化が生じていること。また、右下のほうでございますけれども、問題解決的な学習に関する指導方法の課題の例として、教師が主体となった課題設定が行われているなど、課題設定が不十分な例が見られること。こういったものを、あくまでこれは例でございますけども、掲げているところでございます。
こういった視点を踏まえて、4ページ目にお戻りいただければと存じますけれども、先ほどお示ししたような観点も踏まえながら、論点1として、各領域の内容のアップデートとして、今次の改訂以降の社会変化への対応、あるいは生活文化の継承等の必要性、こういったことを踏まえた上で、どのように内容等の改善・充実を図っていくべきか。また、論点の2といたしまして、問題解決的な学習の重要性を踏まえた指導方法の在り方として、各学校における指導上の課題や実態等も踏まえ、どのように指導方法の改善・充実を図っていくべきか、こういった観点から御審議いただければと存じます。
なお、資料の2の8ページ目から12ページ目にかけて、現行の学習指導要領に記載のキーワードをカテゴリー別に分類した資料も添付しております。このカテゴリーにつきましては、各事項について事務局において整理したものでございますけれども、全体像について分かりやすくする観点を主眼に整理したものでありまして、全ての内容がそれぞれのカテゴリーに当てはまるわけではないということに御留意いただきながら、本日の議論の参考として併せて御参照いただければと存じます。
冒頭に戻りますけれども、4ページにお示しした論点に沿って、ぜひまず議題(1)として御審議いただければと存じます。私からの説明は以上です。
【杉山主査】 ありがとうございました。
それでは、意見交換に移りたいと思います。先ほど御説明のありました、7ページ目の今回提示していただいている課題等の例を参考にしつつ、ここに書かれている内容もそうですが、こういう内容も必要ではないかということもありましたら、出していただいて結構です。家庭科の内容は幅広いので、具体的にどうしていくのかということを多分今日議論するほどの時間はないと思いますので、具体的に詰めていくのはまた先のワーキングで、それぞれについて具体的な議論になると考えております。
では、御意見や御質問のある方は挙手ボタンを押していただき、私から指名させていただきます。発言時はミュートを解除してお話しください。できるだけ全員の先生方に御発言の機会があるようにしたいと思っておりますので、御発言は1人3分以内でおまとめいただきますようよろしくお願いいたします。それでは、いかがでございましょうか。
では、西𠩤委員、お願いします。
【西𠩤委員】 ありがとうございます。衣生活のところで先ほど少し話かけたところだったかと思いますので、発言させていただきます。
今日のこのページ、今お示しのページのところでも、布を用いた製作のところがきっと課題になってくるだろうなというところで、そこの点について発言させていただきたいと思うんですけれども、作品の完成が目的となった授業が散見される、また、系統性を踏まえた学習内容が不明瞭なところがあるということで、指摘されているところかなと思います。
既に公表されている、今日で言うと参考資料の3のところにある小学校の学習指導要領の実施状況の調査の結果なども見ていますと、ここの参考資料の中にはないですけれども、既に公表されているデータなんかを見ましても、布を用いた実技調査の結果で、一番基本的な縫い方である並縫いなどを行う上で、正しく布を持って縫うというのが17%程度だったり、できている割合なんですけれども、玉結びが41.7%、玉留めが28%程度という形で、小学校の段階でなかなか十分に力が身に付いていないうちに中学、高校と進んでいくことによって、習得できないままに深化が進んでいかない現状があるのかなということを感じています。
やはり布を用いた製作、なぜこの実施を行う意義があるのかというのを今回の機会に一度立ち戻って考えてみたいなというのが意見の一つでありまして、それをそこから御提案のあった時間軸・空間軸での体系化というのを着実に行っていく必要があるかなと感じております。
布を用いた衣服に関しては、やはり人間誰もが衣服を着て生活していて、衣服というのは非常に柔軟なもので、一番近い環境であって、体の動きにも柔軟に対応するし、それから、体からの熱、水分等を逃していく必要があったり、吸収したりする必要があったりしますので、様々な機能性を持っている。そういうものとして、多くの衣服は繊維や糸からできている。糸から作った布でできていると。生活を見渡せば、服だけじゃなくて、いろいろなところで布が使われているという現状を考えますと、やはり日常生活に多くの布がある。日常生活に不可欠な布との最も基本的な付き合い方というのを、やはりこれはなくしてはいけない学習内容かなと感じております。
しかも、スキルがもう家庭科の中ではかなり精選されてきていて、基本のスキルが一生もののスキルになる大事なところかなと思いますので、そこのところをやっていくというのが大事だと思います。それから、今、近年、本当に糸、針を使ったスキルというのが、家庭生活の中で、家庭教育の中であまり教えられてきていないというか、全く触れずに来るような子供も多くなっているかなと思っています。家庭教育の中で失われつつあるので、この最も基本的な扱いを知るというところ、非常に応用が利く技能とも思いますので、これはぜひとも学校教育の家庭科教育で触れていく必要があるかなと感じていて、そういう意味では、生活文化の継承という位置付けにもなるのかなと思いながら拝見いたしました。
取り急ぎ以上になります。
【杉山主査】 西𠩤先生、ありがとうございました。衣生活分野での技能ということでお話しいただいたんですけれども、玉留めがずっとできなくて、小学校でもやり、中学校でもやり、高校でもやっているという、子供たちにしてみるとまたかみたいな状態になっているという話も聞いたことがございます。どういうふうに教えていくことで、できるだけ小学校の段階で習得させてしまいたいとは思っているんですけれども、そこの指導の工夫も含めて、どういう形で整理していくのかということをまた議論できればと思っています。ありがとうございました。
【西𠩤委員】 ありがとうございます。
【杉山主査】 それでは、次に亀田委員、お願いできますでしょうか。
【亀田委員】 ありがとうございます。石川県能美市教育委員会、亀田です。どうぞよろしくお願いいたします。私のほうからは、論点1につきまして3つ意見を申し上げたいと思います。7ページのところ、各教科内容のところです。
まず(1)番の(A)のところです。家族・家庭等に関するところですが、少子高齢化のところ、中学校・高校のところで、事務局案が出されておりますが、この中で私が気になりますのが、高齢化のほうに課題例が明記されていて、介護、認知症、こういうものが入ってきていますが、一方、少子化のほうについても、今もう既にしております幼児との触れ合い体験についても、明記してはどうか、そして、内容について再考していってはどうかと思います。
こちらに重きを置いて、やはり少子化のほうの対応として、中学生が幼児との触れ合い体験をする意義は大きいと考えます。自分の幼い頃を振り返って、自立していく上で、こんなに親や地域の方からお世話になっていたんだなという自分の成長を振り返るとともに、これから来る、もしかしたら親になる可能性というところにおいて、子供との接し方を適齢期に、これは中学校3年がいいんじゃないかなと思っているんですが、この辺りに触れ合い体験をしておくことの意義は大きいと考えます。これは大人になってから思い出されることが多々あると思いますし、そして、将来家庭を持って、子育てに対する意欲にもつながるという生徒のアンケート結果も出ているデータがありますので、この辺りをしっかり明記したいというのが1点目でございます。
介護については、中学生のおじいちゃん、おばあちゃんが介護対象の人になっているかという年齢層も、もしかしたら課題意識としてはずれている可能性があるかなと危惧しているところです。ぜひワクワクする未来をつくるところで、幼児との触れ合いを入れて意義を明確にしていきたいと考えており、皆さんと議論したいというのが1点目でございます。
2点目ですが、(B)の衣生活・食生活のあたりで、行事食とか郷土食、この見直しというのは本当に大事だなと思っています。継承が途絶えつつあるのではないかという今、無形文化遺産に加賀料理とか京料理が指定されているところだとは思いますが、この地域ならではの伝統的な食文化の継承、これはやはり家庭科でしっかりと押さえていく。子供たちにそのよさを味わうような授業を展開することで、大人になったときに、幼い頃に味わった味の記憶とか、地域の方との触れ合いというのは、大人になってから影響してくるのではないか。ふとしたときに、何かを味わったときに、そういえばあのとき、あの幼いときにこういう味を味わった、これを食べた、そして、ふるさとを懐かしく思い、ふるさとに誇りを持つ、そういう人になっていくのではないかなと思いますので、ぜひともここも充実していきたいと思います。
また、布を用いた製作の点についても、この(B)の部分で言われておりました、西𠩤委員もおっしゃっていましたが、改めて意義を考えたときに、実はこれ、母がつくったポーチで、大事に使っていて、これは私が仕事をする上で御示唆を与えてくださる大事な方からいただいたポーチなんですが、これをずっと大事に使うわけなんです。買った製品もあるわけですが、これをいつまでたっても、ちょっと汚れたり傷んだりしても直して使いたいと思うと。
これは一体何だろうかと考えたときに、AI時代に突入すればするほど、私たちの家庭科というのは、人生を豊かにするとは何ぞやと、生活を豊かにするとは何かということを問い、もしかしたら、既成の物を買って経済合理性の中で効率的に商品を求めることも豊かかもしれないが、一方で、こうやって思いのこもった、手間暇かけて作られたものを使うということに対しても生活の豊かさが見出されてもいいんじゃないかと思います。
最後、消費です。金融経済教育という、経済という言葉に少し違和感がございます。もちろん大事だと思います。AI時代に入って、LLMのAIの活用からRAG、あるいはAGIというふうにどんどん実用化されて、ロボット化され、そして、恐らく消費行動もAIエージェントで、自動化されれるような、そんな時代も見えてきていると思います。
ですが、家庭科において経済というところの言葉が、経済合理性の下、強調されていいのかなと。もしかしたら社会科と連動して、家庭科ではお買物の在り方とか、その辺りの消費行動を義務教育段階では扱ったらいいのかなと思っている次第です。以上になります。
【杉山主査】 ありがとうございました。(A)(B)(C)にわたって御意見をいただきありがとうございました。
少子高齢化に関しましては、こども家庭庁も子育てということで注目をしているところで、乳幼児との関わりというのは非常に大事だとされているようです。特に学校教育の中できちんとした形で乳幼児との関わりを入れているのは家庭科です。前回の学習指導要領の改訂の際にも幼児との関わりの在り方ということで、少し改訂している部分もありますので、今回もその辺も含めて検討ができればと思っております。ありがとうございました。
それでは、次に大友委員、お願いします。
【大友委員】 大友です。どうぞよろしくお願いをいたします。私のほうからは、資料に基づきまして、各領域の内容のアップデートと充実のアップデートということに関して、金融経済教育に携わる立場から発言をさせていただきます。今、画面に出ているページか、あるいは、資料7ページですと左の下の(1)の(C)、この部分になろうかと思います。
近年の社会情勢の変化を踏まえますと、消費生活・環境の領域の重要性というのはますます高まっていると感じています。その中で金融リテラシーは消費者教育の重要な要素でもあり、金融経済教育の内容を消費者教育の内容に盛り込むとともに、金融経済教育と連携した消費者教育を推進することが重要であることからも、金融経済教育の明示についてアップデートが重要だと考えております。
また、充実におけるアップデートにおきましては、金融経済教育に関しましては、生活スキルとして最低限身に付ける金融リテラシーを年齢層別に体系的かつ具体的に記した金融リテラシー・マップが2014年6月に制定され、2023年6月に改訂版が公表されております。高校生以下の金融リテラシー・マップの内容は、学習指導要領または同解説にも示された教科等の内容をおおむね反映しておりますが、学習指導要領及び同解説に記述されていない内容、すなわち各教科における発展的な学習内容ですとか、総合的な学習、探究の時間、及び特別活動等において実践されてきた内容も含まれています。
なお、令和5年の衆参両院における金商法の改正に関する附帯決議におきまして、金融経済教育は金融リテラシー・マップを基本として行われることが明記されております。このように、金融経済教育の内容は既に体系的に整理されていることに加え、子供たちが社会に出て役立つより実践的な内容も含まれておりますので、学習指導要領と金融リテラシー・マップの整合性が一層図られることが望ましいと考えております。後日、これらの資料についてお示しする機会も頂戴できたらと存じております。よろしくお願いいたします。
私のほうからは以上です。
【杉山主査】 ありがとうございます。金融経済教育に関しましては、今、御説明いただいたように、恐らく学校教育の中では家庭科だけに限らず、先ほどの亀田委員のお話の中にもありましたが、社会科との関わりもあると思っております。家庭科は様々な教科と関連する教科でもありますので、その辺も整理をしながら、家庭科の中での扱いを、今後のワーキングで御相談させていただければと思っています。ありがとうございました。
それでは、次に渡瀬委員、お願いします。
【渡瀬委員】 よろしくお願いします。私のほうからは、内容の(A)に関わってのところで2点申し上げたいと思います。
まず1つ目の少子高齢化のところに関わって、高等学校で特に高齢者に関しての学習ということが手厚く行われているようになってきていますし、ほかの学校段階でも高齢者のことが扱われているわけですが、その際に心配されるのが、高齢者に対しての固定的なイメージというのを与えているのではないか、ということです。子供の発達とか発育というのはある程度方向性や共通点がありますけれども、高齢者の方の場合は状況によって老化の度合いはかなり個人差があります。自分の身の回りにいる「〇〇さん」と考えると、個人差というところが分かるのかなと思うんですが、教材の中で登場する高齢者というのが割と画一的な、場合によってはエイジズム、高齢者差別を助長するような内容にもなっているのではないかということを危惧します。
そして、その際に語られる高齢者の人権というものがないがしろにされることも懸念します。先程の「エイジズム」ともリンクしますけれども、内容(A)は、いろいろな立場・状況にある人の人権を配慮する、そういった内容になっているかと思います。今もこれらの事柄は考えられているとは思うのですが、更に配慮する必要があるのかなと思っています。
2つ目です。ライフデザインとも関わりますが、「将来への漠然とした不安」というものに対して、家庭科はどうアプローチするのかというところです。
(資料1のp.7を見ると)、「最新の社会保障等の諸制度について理解」という記述があります。こちらは皆さん御存じのように、社会科や公民科でもマクロの視点から扱われています。高齢者に関するところで見ますと、年金、医療保険、あるいは介護保険など、いろいろな制度があります家庭科は、授業時間が限られている中で社会科や公民科とどう違ったアプローチを取っていくのか。いわゆる単語を覚えるだけというのは家庭科の学びとしては違うのかなと思っていまして、そこに血が通ったものというか、それをどう利用していくか、セーフティネットとしてどう機能するかということをクリティカルに考えられること。将来の漠然とした不安に対して、あのときああいうことを学んだということが考えられる血の通った内容になることをぜひ考えていきたいと思っています。
以上2点です。ありがとうございました。
【杉山主査】 ありがとうございました。高齢者のことで人権というお話もありました。基本的には幼児も高齢者に関しましてもその特徴を理解する、さらに個人によっても違うということも含めて理解をし、人権を大事にすることはベースとしてとても大事なことだと思いました。
それと、ライフデザインで、将来への不安よりも将来への期待、これから先どうなっていくのだろうと不安に思うだけではなく、よりよい歳の取り方、また新たな将来がある、それが楽しみに思えるような内容になっていくことがよいとも思っています。
限られた時間の中で、ほかの教科との兼ね合いも含め、家庭科で大事にしたいことを整理するのは、中核的な概念のときも恐らくその議論があると思いますので、またそのときにも議論させていただければと思います。ありがとうございました。
それでは、次に都甲委員、お願いします。
【都甲委員】 発言の機会をいただきありがとうございます。先ほど西𠩤委員の御発言中で突然Zoomが終了してしまって慌てて入り直しました。聞くことができなかった部分がありながらの発言になりますけれども、よろしくお願いします。
被服学、衣生活を専門としている者という立場を超えてしまうかもしれませんけれども、少し所感を述べさせていただきます。家庭科は「人の生活」を対象とする教科であることは、疑問の余地がないのではないかと思います。頂いた資料にも「生活」という言葉がたくさん登場します。「人間の生活に必要不可欠で価値のある身近なものとか目に見えるもの」としての「食品や衣類」などが作られる過程がブラックボックスになってしまっているというのが、昔と比べて現代(の生活)における特徴なんだろうと思っています。ともすれば、「そういう生活必需品から何でもがお金さえあれば手に入る」というような感覚になってしまって、「お金」が目的の人々が育ってしまうという懸念を私自身は持っています。
資料の2ページに、「教師主体の課題設定がなされているなどの課題がある」とありましたけれども、お金さえあれば生活に必要なものが作らなくても手に入ってしまう今日において、極端な言い方をすれば、「課題はお金がないこと、足りないこと」になってしまうと、生活の中から児童生徒が課題を見いだすこと自体が難しくなってしまうのではないかという想像もします。実際、まちで見かけた、七夕の笹に「お金が欲しい」とか書いてあると、すごく残念な気持ちになったりもします。
先ほどの鈴木委員のご発言の中にもあったように、金融経済教育の中で犯罪に巻き込まれない教育をするというのも重要であるとは思うのですけれども、教育現場においてできるだけ早い時期に、自分がこれまで学んだことを総動員して自分の手で付加価値を生み出すことができるという経験をして、その充実感や満足感を味わってもらいたいと思います。
教育課程における家庭科の独自性や特色としては、やはり調理や製作の実習があることというのが大きいと受け止めています。学習指導要領において布を用いた製作の部分は、この実習をPBLになるように、プロジェクト・ベースド・ラーニングになるように丁寧に位置付けられていて、まさにこのような教育を実現させてほしいと思います。
しかし、現実は、裁断されて、布端の始末もしてあって、印まで付いた布と紐などがセットになったキットを使って製作をしているという状況があるようです。私の勤務している大学で大学生にアンケートを取ったところ、85%の人が家庭科の布を用いた実習においてキットで袋を作ったことがあると回答しました。キットでは布を裁つ機会も与えられないし、それから、布の裁ち目がほつれることも見ないまま進めていき、物差しで測って2cmの縫い代はこれぐらいというような身体感覚を得る機会も与えられず、せっかくの学習機会がなくなってしまうということにもなります。
布を用いた製作実習の材料は布や糸で、これらそのものの構成とか科学的な性質等も学ぶ機会にしていただきたいと思います。糸や布は文学作品の中とか人生とか人間関係とかにも例えられることが多いものです。例えられているものを正確に理解していなくては、文学作品や例えられているものを深く理解することができないということにもつながるはずです。手前みそですけれども、私自身そういうことを念頭に置いたキットを使わない教材開発などをしているところです。
中学校では、技術・家庭科の「ものづくり」という共通点のある教科として一つの教科だったのが今回分かれることになりましたけれども、充実した実習ができる環境整備にはより一層の力を入れていただきたいと思います。
ブラックボックスの中を学ぶことと併せて、それから、先ほどから出てきている子どもとか高齢者との交流学習においても、布の製作を取り入れていくことも効果的ではないかと思います。大分では豊後絞りという伝統染織があるんですけれども、そこで絞り染めをするのに布を縫って、指先を鍛えていらっしゃる方たちは90歳ぐらいの方までとてもお元気で、本当に私もそういう方たちに出会えてとても将来が明るくなったというような経験もございます。
ものづくりには安全な環境を整備する必要もありますし、専門知識も必要ですので、免許外教員とか非常勤講師は減らして、時間数も取ってもらいたいと思います。でも一方で、デジタル教材の整備を進めたりして、家庭科を専門として学んだことのない方が多い小学校の先生方とか、団塊の世代と入れ替わる形で着任されたお若い先生方とかも活用しやすいようにしていくというような方向性もあるのではないかと考えています。
映像で日本以外の国や地域の衣食住の生活を紹介すると、大学生でも興味を持ってくれることもあります。そういう要素も見せられるようなデジタル教材開発がなされて活用できるようにしていくとよいのではないかとも思います。
人の一生を自分事として考えることを起点としつつも、衣食住の実習、文化、それから科学を、家族、消費、環境につなげていって、時間軸・空間軸を広げていく学習体系になるように整理していっていただきたいと思います。以上です。
【杉山主査】 ありがとうございました。キットの活用に関しましては、私はあるところでキットを使った中学校の授業を見せていただきましたが、そのときにお伺いしたのは、キットにせざるを得ない理由、生徒の家庭環境の問題などがあると聞きました。キットにもいろいろ種類があるかと思いますので、キットの内容を考えることができれとは思っていますが、多分ワーキングではそこまで細かい話はできないかなと思っています。しかし、実際にいろいろな体験をしていく方法も含めて検討できればと思います。ありがとうございました。
【都甲委員】 ありがとうございます。
【杉山主査】 それでは、次は吉川委員、お願いします。
【吉川委員】 ありがとうございます。吉川です。私は生涯発達と保育が専門ですので、皆さんのお話を伺いながら、(A)家族・家庭等における課題というところの部分、いろいろなお話を伺いながら、重なる部分もあるとは思うんですけれども、気づいたところ、考えているところを少しだけ述べさせていただこうと思います。
キーワードとして少子高齢化というのは、もうこれは外せないし、本当に考えていかなければいけない柱だなと思います。実際に使われるようになる頃にはまた更に時代の変化は大きくあるかなと思いますし、とにかく地域の中を見渡したときに、子供も本当に少なくなってきていますし、それから本当に高齢者は更に増えていくだろうと考えていったときに、中学生あるいは小学生も、どういう環境で育ってくるのか、あるいは育っていくのかということを考えたときに、学校教育の中で少しでも実体験とか、実際に他者と関わるといいますか、異世代と関わる、異年齢と関わるということが、知識を学びつつ体験的にも重ねて学べるということはものすごく貴重な将来への財産になるだろうということは感じていますし、実際の今現在の様々な授業実践の中でも、その効果というのは報告されていると感じております。
もちろんその手法といいますか、形ややり方には様々な配慮が必要かと思いますし、今後の工夫ということはもちろん考えていかなければいけないところとは思っていますが、その大切さといいますか、そこの部分はまず一言強調しておきたいなと思います。
もう一方で、地域を見たときにやはり高齢者が多いと思うとともに、いろいろな高齢者がいて、認知症も地域の中で暮らす時代といいますか、そうしていかなければ恐らく成り立っていかないだろうと様々な分野でも指摘されているところかと思います。もちろんその中で家庭科ができることは考えていかなきゃいけないと思いますし、中学の段階、高校の段階でできること、できないことという整理は必要かなと思いますが、地域の中でいろいろな年齢の違う高齢者と出会ったり協力したりという機会は、これまでの家庭科の中でも実践、模索しているところはあるかなと思います。本当に体験というレベルで何ができるのかできないのかというところも丁寧に考えながら、ただ、地域を見たときに、その年齢構成はやはり変化をしてきているという実態は踏まえながら考えていかなければいけないところかなと思っています。
他者と触れ合うということはもちろん具体的に知識を深めるということもあるんですけれども、自分を理解していく、自分事という言葉がいろいろなところで出てくると思うんですけれども、自分を理解していく上で他者と触れ合う、また、他者を理解する上で自分のことを理解するということは裏表でセットかなとは思っておりますので、その意味でも、少子高齢化の生活の中で他者と触れ合うということを、今後も強調して丁寧に議論していきたいなと思った次第です。
以上、取りあえずこの辺り述べさせていただきたいと思います。
【杉山主査】 ありがとうございます。自分を知ることと他者を理解すること、他者を理解することで自分の理解も広がるということはとても大事なことだと思います。想像力を高めるということですね。
【吉川委員】 そうです。
【杉山主査】 ありがとうございました。
それでは、次に石島委員、お願いします。
【石島主査代理】 私はここに書かれている防災教育について、感じていることを述べさせていただきます。防災教育を住居だけの学習にとどめず、安全という広い概念として(C)の(3)などに例えばですが入れまして、いろいろな領域に関連させて学習を進めていけたらいいのではないかと考えております。
理由といたしましては、昨今の状況から、災害時の生活が具体的に明らかになるにつれて、災害時や減災のためには家庭生活や共生、衣食住の生活の学習が幅広く生かせると考えられます。また、このようにいろいろな領域と横断させて考えることによって、子供たちの探究的な学習にもつながるのではないかと考えております。以上です。
【杉山主査】 ありがとうございます。防災教育については、住生活だけでなく、領域横断的な形で扱えるような入れ方を検討してはどうかという御意見だと理解しました。ありがとうございます。
それでは、次に鈴木委員、お願いできますか。
【鈴木委員】 ありがとうございます。まず、先ほどの都甲委員がお金についてお話しなさっていて、金融経済教育の中でとおっしゃったんですけれども、私は金融経済教育の中でという意図ではなくて、消費者教育全体の中でということを申し上げたつもりでした。
ただ、確かに都甲委員がおっしゃるように、今の若者の相談などを見ますと、美と、美しくなりたいという、そして、お金(が欲しいゆえに巻き込まれる)金の2つに大別されていて、特にお金の点で見れば、お金さえあれば幸せになれる、楽してもうけたいといった価値が広がりつつあるように思います。だから安易なもうけ話に飛びついたり、詐欺被害に遭ったりするのではないかと思いますので、限られた授業時数の中で、金融経済教育、本当に確かに大事なんですけれども、金融経済教育だけが過度に消費者教育の中で占められることがないようにというか、消費者教育全体の中で考えていけたらと思っておりますし、消費者教育にも消費者教育体系マップというのがありますので、その流れに沿った、発達段階に沿って考えられておりますので、そうした点を考えていただければなと思います。
ここにありますように、家庭科における内容等の在り方についての消費者教育(金融経済教育を含む)の中にありますように、指導する学習内容が多いため、知識の教え込み、網羅的な学習となっており、資質・能力の育成が図られていないことがあると書いてありますが、それはそのとおりで、消費者教育はあまりにも多岐にわたっているので、それをどうしていくかというのが大変かなと思うんですけれども、とにかく自分で考えて自分で判断する力を育まなくてはいけない、それは子供のうちからそうだと思います。ネットの先にいる顔も見たことのないような人のことを、ただお金がもうかるよということで信じてしまう。それは大人もそうなんですけれども、一度立ち止まって考えるとか、それでこれが本当に必要なんだろうか、自分にとって大丈夫なんだろうか、家族とかそういうものを巻き込んだりしないんだろうかということを考える力を、もう子供のうち、小学校のうちに学べたらいいなと思いますので、抽象的なんですけれども、そうした点を入れていただければと思います。以上です。
【杉山主査】 ありがとうございます。消費者教育もマップのようなものがおありということなので、体系的な内容をもう一度確認するときにも御意見をいただけるとよいかと思っています。自分で考えて判断するためには、先ほど出てきました想像力もすごく大事なことで、人として生活する上でいろいろな能力をつけていくことができるような内容になっていくとよいなと思っています。ありがとうございました。
それでは、まだ御発言いただいていない委員の方、ぜひお手を挙げていただければと思いますがいかがでしょうか、せっかくですので。田中委員、お願いします。
【田中委員】 先ほど石島委員が言われたように、防災教育は非常に様々な内容を含んでいると思います。住居の点からお話しさせていただきますと、少し前は防災教育イコール住生活の学習と勘違いされていた方もおられたような気がします。
住生活学習の目的は、居住空間を整える、居住環境を整えるということです。この資質・能力の育成につながるような内容を扱うことになるかと思います。ですので、限られた授業時数の中で脱線はできない。住生活領域の中で防災教育を扱う場合は、その目的に向かってしっかりと押さえていくことが大事かと思います。
住生活の学習では、やはり指導要領に書かれている内容をしっかり押さえることが重要かと思っております。先ほどから、これが必要、あれが必要と、確かにどの内容も非常に重要だと思っているんですけれども、特に中学校が技術と家庭が別の教科になるということで、技術に引っ張られることなく、家庭科として小・中・高等学校、一本筋を通すことができるのではないかと期待しています。これをチャンスと見て、家庭科の目標につながる重要な内容は何かを、資質・能力ベースで体系的に整理すべきではないかと考えています。
そのためには、問題発見、課題解決型の一連の学習過程を取り入れて、子供たちがそこで見方・考え方を働かせることができる内容を取り上げるということかと思っています。そういった学習経験が、子供たちが生活の中で問題に直面したときに、一連の学習過程を思い出して、それから見方・考え方を一つに固執するのではなくて、ああいう見方や考え方もあったなと、見方・考え方を思い出して課題を解決していく。それが目標に関わる資質・能力につながるのではないかと考えます。
大切なのは、一連の学習過程と見方・考え方を確実に身に付けさせること。それができるのは何か、どういう内容でそれができるのかという点で、そういうことを落とさずにアップデートしていく必要があると考えています。
また、見方・考え方は、偏ることなく伝えることが重要だと考えています。時間数が限られてくると重要なことが優先となる。そうすると、最も重要なことは命に関わること、生活を守ることになってきます。となると、家庭科はこんなことにならないようにするにはどうしたらいいのかというような内容になってしまう。そうすると、子供たちは生活するって大変なことだな、子育てするって大変なことだな、年も取りたくないとかいうようなことになってしまう。なので、生活って楽しいもので、生活を面白くするにはどうしたらいいのかというメッセージも同時に発しながらバランスを取っていく。そのためには、見方・考え方が偏らないようにするべきだと思います。一連の学習過程と見方・考え方を確実に身に付けさせるといった観点から、内容を、住生活もそうですけれども、整理していく必要があると考えています。以上です。
【杉山主査】 ありがとうございました。生活を楽しいものとする、とても大事なことで、内容として今でも生活を工夫するとしており、基本、工夫すれば楽しくなると私は思っています。今一度工夫することが楽しいものとなるよう、生活のいろいろな場面でいろいろな人と関わることで楽しく感じられるように、内容の精選も工夫していきたいと考えます。ありがとうございました。
それでは、次に髙木委員、お願いします。
【髙木委員】 よろしくお願いします。私は今の7ページ目のところで言うと、(2)の問題解決的な学習に関するところというとこで一つだけなんですが。これをやっていく中で、どうしても教師が主体となった課題設定となっていますけれども、ある意味、時間数的なもので厳しいものがあると、生徒主体で課題を設定させようと思ってもなかなかこれが決まらないという方向にいってしまうことが多いのではないのかなと。時間がかかりますし、更にそこにいろいろな知識がないと課題設定というのはなかなか難しいところなので、この辺りというのは時間をどう生み出すかというところに最終的にはたどり着いちゃうのかなと感じているところです。
そういった意味では、内容の精選とありましたけれども、やはりどうしても大切なことは大切なことなので、それぞれの分野においてそういったものはあるとは思うんですが、そこでいかにしてスクラップ・アンド・ビルドと申しましょうか、そういった精選をしていくのかというのは結構大きな課題なのかなと思っているところです。例えば高校で言うと、家庭基礎だったらば70時間という中にどう入れていくのかというところになるんだと思うので、ぜひその辺りを御検討いただけるとありがたいなと思っています。以上です。
【杉山主査】 ありがとうございます。今回配付されています資料2の一番最後の17ページのところに、高校におけるホームプロジェクト、学校家庭クラブ活動、小・中学校の生活の課題と実践に相当するものになりますが、ここが抱えている課題が書かれており、髙木委員もおっしゃってくださったように、課題設定というのが一番大切な部分です。生徒主体の課題設定ができていないと、自分自身の課題にならずやらされている感を強く感じることになってしまいます。ただ、この課題設定に意外と時間がかかるのは確かです。
この時間をどう確保するのかを考えたときに、それぞれの領域の内容が、細かいことにこだわり、論点整理でも言われている教科書を教える、教科書に書かれている細かいことを端から順番に丁寧に扱っていると時間がいくらあっても足りませんので、内容の捉え方を整理していくことで、本質的な力、学習したことを生活に生かす、地域や社会に生かすことにつながるようにしていければ思っています。ありがとうございました。
それでは、次に大久保委員、お願いします。
【大久保委員】 よろしくお願いします。私も今お話があった問題解決的な学習の課題設定について述べさせていただきたいと思います。
現在多くの中学校では問題解決的な学習を意識した授業を構成しているんですけれども、ただ、実際にはやはり教師が課題を提示したり、生徒に選択させたりする段階にとどまっているということが少なくないのかなと感じています。見た目には問題解決の流れを踏んでいても、子供自身が自分の生活を見詰め直すということが十分にできていないのかなと感じているところがあります。自分の生活の中の疑問とか不便さという問題を出発点に課題を立てて、解決の道筋を考えるというような姿にはなかなか至っていないのが現状なのかなと思っています。
その背景の一つとしてなんですが、やはり学習内容の多さがあると感じているところがあります。限られた時間の中で全てを教え切らなければならないという意識が、どうしても教師主導の学習構成に偏らせてしまっているのではないかなと。学習内容が精査されれば、先生方も少しゆったりと授業ができるし、生徒もその分、存分に追究する時間も確保できると思います。
そして、更に中学校の場合、高校入試があることも大きな影響を与えているのかなと思っています。東京都では家庭科は入試科目ではないんですけれども、成績が調査書点として反映されるので、教師は教科書の内容を網羅的に指導して、全員に一定の知識を定着させること、これが求められているというような認識があります。先生方は子供たち自身に課題を見いださせて追究させたい、生徒の学びを大切にしたいと思っている一方で、教師としてこの子の学びをどのように評価すればいいのかとか、知識及び技能の定着だけでは測れない思考のプロセス、生活を見詰める視点、これをどう評価するのか、共通理解がまだ十分に得られていないことも、現場が子供たち一人一人が課題設定するということになかなか踏み出せないような状況があると感じています。
中学校では生活の課題と実践という内容がありますけれども、そこは自分で課題を設定することにもなるので、この他の領域の中の授業においても、自分が自ら課題を設定できるようにしなければならないのではないかとも感じているところです。小学校段階でも問題解決的な学習は行われているので、やはり中学校段階でも更に課題解決の力というのは育成していく必要があると思うのであり、内容の精査そして体系化ということはとても大事な視点じゃないかと感じています。以上です。
【杉山主査】 ありがとうございます。先ほどの高校の資料を見ていただきますと、その1ページ前を御覧いただくと、小・中学校の教育委員会へのアンケートの結果ですが、教師主体で課題設定をしているケースが結構あります。さらに1及び2ページ前の資料を見ていただくと、問題解決的な学習を取り入れた授業を行っている先生の割合は増えており、課題を設定する活動を多くの先生が行っているという結果が出ています。通常の授業の中で問題解決的な学習をしていることと、生活の課題と実践で、児童生徒が自分の生活での実践を求められた途端課題設定が難しくなる部分もあるのかなとも思いました。
中学校の生活の課題と実践の中で、生徒が主体的に生活の中から問題を見つけ、課題設定することができれば、その子たちが今度は高校に進学しますので、高校でのホームプロジェクトなどの取組もより進んでいくことにもなると思います。特に高等学校、もちろん小学校も中学校も含めて、生活の課題と実践に相当する内容での課題設定の部分の指導の仕方ということは、また御意見をいただきながら検討できればと思っています。ありがとうございました。
それでは、村上委員、まだ御発言いただいていないかと思いますが、いかがですか。
【村上委員】 それでは、私のほうからは、7ページ、(1)の(B)にあります防災教育について、少し思うところを話させていただきたいと思います。
防災教育の必要性というのを私自身も非常に感じているところではあります。ただ、小学校の場合ですと、もし家庭科に入れるとしたら住生活のところなのかなと思いますけれども、今、整理整頓、季節に応じた住まい方、清掃の仕方などを子供たちは学んでおります。もしそこに更に防災教育が入ってきましたら、教える先生方もあっぷあっぷしてしまうのではないかなと思います。子供たちの発達段階的に、やはりまずは整理整頓、清掃、季節に応じた住まい方というところが大事かなと思っております。
また、そういった整理整頓ですとか快適に住むということを味わっていない子供たちが、安全にまで目は向けないのではないかなと思います。まずは防災教育の前に、基礎基本を小学校では今までどおり教えていきたいなと思っております。
防災教育は、家庭科でなくても、ほかのところで担っていければいいのではないだろうか。防災という視点は必要ですけれども、防災教育というのを新たに入れ込むのはなかなか小学校の家庭科としては難しいのではないだろうかと私としては思っております。以上です。
【杉山主査】 ありがとうございます。とりわけ家庭科の場合、授業時数もの問題もありますので、特に発達段階に応じた内容の検討は重要となります。この資料の中でも防災教育は中学校・高等学校と書いてありますので、小学校では基礎的なところで、中高で充実していくことができればと理解をしております。ありがとうございました。
これで、皆さんに御意見をいただいたかと思います。私は専門が食生活なので、少しだけお話をさせていただきます。行事食・郷土料理に関する課題で、食をめぐる生活環境は引き続き変化しているということですが、先日家庭科の研修で「和食って何ですか?」という質問がありました。現在も中学校で和食の調理を取り上げることになっていますが、教科書に載っている料理のどれが和食で他は何食ですかと聞かれたのです。
前回の会議のときにも少しお話が出ていたと思いますが、日本の生活文化として何を伝え継ぐ必要があるのでしょうか。和食はユネスコ無形文化遺産となっており、そこで和食の特徴が示されています。それを見ると、形ではなくて、地域や季節のもの食材を大事にし、その味わいを活かして調理するなど、料理する時や食べる時の考え方、気持ちなど和食の調理を通して気付くことが私は大事だと思ってます。
ただ行事食を作って食べても、それにはあまり意味がなく、なぜこういう行事食があるのか、なぜ地域に郷土料理や地域で大事にしている食材が存在するのか。全国共通の食材が流通するようになっていますが、その中で郷土特有の伝統的な食材をどう考えるのか。私たちは将来どういう社会をつくり、どういう食をつくっていくことが自分たちにとって大事なのかということを考えることができればと思います。生活文化については食だけではなくほかの領域でも考える必要があると思います。
また、現在の食生活では、自分で食材を調理しなくても食べることができます。しかし、一般的な授業評価の中で、包丁の使い方の技能のテストを実施されているケースもあるようです。安全で効率のよい道具の扱い方を理解することは必要ですが、どのレベルの技能を身に付ける必要があるかは、その児童生徒にどういう力をつけたいのかということと関係します。現在の生活において家庭科の学習を通して身に付けることが必要な力は何かそこを議論・確認していくことができればと考えています。
では、ありがとうございました。少し予定より長くなってしまいましたが、次の議題(2)に移らせていただきたいと思います。
では、議題(2)につきまして、事務局より説明をお願いいたします。
【髙見主任教育企画調整官】 お手元の資料1の8ページを御覧ください。議題の(2)は目標等の在り方についてです。
論点として大きく2点。論点1は、目標の在り方について、論点2は見方・考え方の在り方となります。議論いただきたい論点の詳細は後ほど説明いたします。
9ページを御覧ください。目標の在り方を検討いただくに当たり、総則・評価特別部会において、教科横断的な観点から改善の方向性が示されております。青の網かけ部分を中心に御覧いただければと存じますけれども、現行の学習指導要領における各教科等の目標の柱書につきましては、こちらに挙がっているのは中学校国語科の例となりますが、「言葉による見方・考え方を働かせ」という見方・考え方、「言語活動を通して」という学習過程、「国語で正確に理解し適切に表現する資質・能力」という資質・能力の趣旨を、「次のとおり育成することを目指す」といった基本構造となっています。
また、見方・考え方の具体的な内容については、解説の中で記載がなされています。しかしながら、目標の柱書は冗長で分かりにくいこと、見方・考え方の具体は解説に落とされており、併せて読まないと分からないといった指摘があります。
このようなことを踏まえまして、右側にあるとおり、目標の柱書は育成したい資質・能力の趣旨や固有の学習過程を端的に示すとともに、見方・考え方を目標の直下に別途欄を設けて記載する案が示されております。
具体的には、目標の柱書としまして、資質・能力の趣旨について、学習過程などを通して次のとおり育成することを目指すとし、そこに知識及び技能、思考力、判断力、表現力等、学びに向かう力、人間性等の3つの資質・能力を記載するとともに、その目標の直下に見方・考え方として、第1に当該教科、ここでは家庭科となりますけれども、家庭科等が扱う事象や対象、あるいは、丸2にございますように、家庭科固有の物事を捉える視点、丸3の家庭科固有の考え方や判断の仕方、こういった要素を含めることを基本に、各教科の特質に応じて検討することとされております。
その際、これらの要素を示すことによって、教師が教科の本質を外していないかを確かめられるものとなっているかという視点を大切することが重要であることが示されております。
また、新たな見方・考え方の書きぶりについては、現在よりも短く端的に記載すること、経験の浅い先生方が読んでも端的に理解可能な記述となっているかといった視点を重視することなども留意事項として示されているところです。
続いて、10ページを御覧ください。総則・評価特別部会では、学びに向かう力、人間性等についても具体的な検討が進められております。この中では、左側の図にあるとおり、4つの要素に整理する方向性が示されたところですが、このうち下部の3つの丸、すなわち当該教科等の学習で育みたい学びや生活に向かう態度と、上部の当該教科等の学習で育みたい情意・感性、この2つに分類しつつ分かりやすく構造化してはどうかといった方向性を示されるとともに、箇条書きも利用して分かりやすく構造化することを可能としてはどうかといった観点も示されているところであります。
11ページを御覧ください。これらを踏まえまして、例えば小学校における家庭科の目標等の在り方といたしまして、左側に現行のイメージ、右側に先ほどの総則・評価特別部会の方針を当てはめたたたき台として、目標と見方・考え方の改善案を示しております。
改善案では、一番上の柱書にあるとおり、右上のほうでございますけれども、「自分や家族・家庭の生活をよりよくしようと工夫する資質・能力」を資質・能力の趣旨として位置付け、「衣食住などに関する実践的・体験的な活動」を学習過程として構成を見直しております。
また、赤字のところですが、思考力、判断力、表現力等につきましては、現行の一部を見直し、空間軸の視点から自分や家族・家庭の生活、時間軸の視点から日常生活といった視点を追加しております。
さらに、学びに向かう力、人間性等については、先ほど説明した2つの要素に分けるという視点、箇条書きにして分かりやすくするという観点から、第1に家庭科の学習で育みたい情意・感性に当たるものとして、「家庭生活を大切にする心情を育むとともに、家族の一員として生活をよりよくしようと工夫する実践的な態度を養う」こと。2つ目のポツに当たりますが、家庭科の学習で育みたい学びや生活に向かう態度として、「自分や家族・家庭生活の中から問題を見いだし、その解決に向けて対話や協働により考えを広げ深め、工夫・改善を重ねる態度を養うこと」としております。
加えて、見方・考え方については、現在より短く端的に示すことを基本とする方針を踏まえまして、現行の見方・考え方がベースにはありますけれども、「生活を協力・協働、健康・快適・安全、生活文化の継承・創造、持続可能な社会の構築等の視点から捉え、よりよい生活を創造すること」と、これはたたき台でございますけれども、今、示しているところでございます。
同様に12ページには中学校、こちらでは先ほどの空間軸・時間軸の視点で少し小学校の記載と変えておりますし、また同様に、13ページにつきましては、高等学校についても現行をベースのたたき台として、小学校段階のものから空間軸・時間軸を拡大していく形で改善案を示しております。
8ページ目にお戻りいただければと存じます。先ほど御説明した視点や改善案等も踏まえまして、まず議題(2)の論点1の目標の在り方といたしまして、目標の柱書に端的に分かりやすく示す観点や、現代における家庭科等の役割を踏まえてどう見直していくのか。あるいは、2つ目の矢羽にございますように、「学びに向かう力、人間性等」や、「見方・考え方」の新しい整理を踏まえた示し方をどのようにしていくのか。あるいは、3つ目の矢羽にあるとおり、「知識及び技能」、「思考力、判断力、表現力等」といったものをどう見直していくのか。こういった観点で御審議いただければと存じますし、また、論点2として、見方・考え方の在り方として、家庭科において本質的な意義の中核をなす「見方・考え方」をどのように捉え、どのように改善できるか、こういった視点からも御意見をいただければと存じます。
私からの説明は以上でございます。
【杉山主査】 御説明ありがとうございました。
それでは、意見交換に移りたいと思います。先ほどと同様に、御意見や御質問のある方は挙手ボタンを押していただきます。私から指名させていただきますので、発言時はミュートを解除してお話しください。
全員に御発言の機会があるよう、先ほど御発言は3分以内としましたが、若干押しておりますので、3分弱でおまとめいただければと思います。
それでは、挙手をしていただければと思いますが、いかがでしょうか。西𠩤委員、お願いします。
【西𠩤委員】 ありがとうございます。目標のところで、御提案いただいた内容を拝見しまして、小学校のところで、空間軸に合わせて「自分と」というところ、まず自分と家族・家庭の生活と、「自分」という言葉が入ったというのがすごくいいなと感じました。すごく賛成いたします。
というのは、やはり自分自身で、今日の布の製作の話もそうですけれども、自分でできたということが基本になってくると感じております。自分でできたという実感を持つことが、それによってこんなものができるというところから、次の家族・家庭生活に生かそうという気持ちも育まれていくと思っていまして。自分でできたというところも家庭科では大事にしたいなと思っていたところだったので、目標の中に、特に小学校は空間軸の中に自分、家庭・家庭生活というところ、家族・家庭生活というところをターゲットにしているということを明確に表すのはとてもいいなと思いました。
それで、そこのところで、先ほど教師主体のという話もありましたけれども、家庭科ではこれまで製作を考えるときに、家族のために、環境のためにという形で思いを乗せるということを重要視している面もあって、それはとても大事なことだと思うんですけれども、時に教師主体になるがためにそれが逆転してしまうということが、現場の中で、思いを乗せることが先に来て、作れないのに思いを乗せなきゃいけないというジレンマみたいなものができてしまうということもなきにしもあらずだったかなと思うので。やはりここでしっかりできるという実感を持つようにしたいな、そこから生み出されるものかなとも思ったりしました。なので、以上のことから、自分を位置付けることに賛同するという意見です。
それからもう一つ、空間軸に沿って体系化していくということで、小学校の課程のところで整理していくことで内容精選ということになっていくのかなとも思うんですけれども、併せて、これはいろいろな意見があるかもしれないんですけれども、小学校の発達段階は結構地域ともつながりやすい発達段階でもあると思うので、場合によっては発展的な内容として地域も扱ってよいぐらいの柔軟な立場を取ってもいいのかなとも思ったりいたしました。今は家庭生活で区切るというアイデアかなと思うんですけれども、それを基本としながら、場合によっては小学校の発達段階で地域とつながりやすい位置付けにもあることもあるので、地域の中で子供が生きていくという位置付けでもあるので、整理の中では重要なことだと思うんですけれども、必要に応じて発展的に地域も扱ってよいというか、ちょっと広げても、多少の柔軟性があってもいいのかなというのが私の意見です。
それから、もう1点だけ失礼します。見方・考え方のところで、「健康・快適・安全」という言葉が前の指導要領からも使われているんですが、こちらはいつも違和感があって、命の危険性とかから考えていくと、安全・健康・快適の順じゃないかというのはいつも気になっていたところでございます。この順番についても今後議論していただけると大変ありがたく存じます。以上です。
【杉山主査】 ありがとうございます。ご指摘のように、現行の学びに向かう力、人間性等のところに、家族や地域の人々との関わりと、「地域」が入っているのですが、今回整理をしたときに、地域は中学校に明記し、小学校から外しています。どういう形で小学校に「地域」を入れるのか、例えば住生活では、どのように家の中で過ごすかは、地域への影響も含めて小学校で考えていますので、地域の扱いに関してはもう一度検討させていただければと思っています。ありがとうございました。
【西𠩤委員】 ありがとうございます。
【杉山主査】 それでは、次に渡瀬委員、お願いします。
【渡瀬委員】 よろしくお願いします。私からは1点です。(資料1を見ると)小中高で共通して、「学びに向かう力、人間性等」のところで新たな文章が加えられたんですが、これを見ますと、「思考力、判断力、表現力等」のところと似たような表現が重ねられています。「学びに向かう力、人間性等」のところで目指す力とはニュアンスが違うとは思うんですが、何となくなぜここで改めてという感があります。
それはなぜかというと、先ほど来お話のあった、なかなか子供、生徒自体が問いを立てられないから、そういったことをふだんから意識するようにという問題意識からこの一文は加わったんだろうと思いながらも、ここに改めて言う必要、言わなくてはいけないのか、何か違うアプローチもあるのかなと思ったので、そういった御意図があって入ったのか、お伺いします
そして、家庭科は問題解決の教科と言われていますので、日常生活の中で問題解決というのを教科の中で特徴として出すというのは分かるんですけれども、問題解決だけじゃなくて、広義の「探究」の立場もあると思います。例えば、今でも十分おいしい御飯を炊いているんだけれども、更においしい御飯って何だろうという。「問題」ではなくて、これは言葉のあやかもしれませんが、「ここが駄目だからこうする」というのと違うスタンスを何とか表現できないものかなと思って眺めておりました。
以上、半分質問、半分つぶやきという感じです。よろしくお願いします。
【杉山主査】 ありがとうございます。
【髙見主任教育企画調整官】 先生、御質問ありがとうございます。例えば今、小学校の部分が投影されておりますけれども、おっしゃるように、今ここの案では、思考力、判断力、表現力等のところに、課題を設定して、解決を考えながらその考えたことを表現していくというのは、これは力を養っていくという視点。それから、学びに向かう力、人間性等のところでは、恐らく2つ目の箇条書きのところが重なって見えるという御指摘だったと思いますけれども、問題を見いだして、その解決に向けて工夫を重ねる態度を養うということになっております。
これは先ほど前のページ、10ページのところでも申し上げたとおり、各教科横断的に先ほど申し上げたような4つの要素を、その下の3つと、それから、大きく上の1つに分けるという考えの下で、こういった整理になっているということでございますけれども、思考力、判断力、表現力等のところで養っていくというのは、これはそういった力を養っていくという観点で、学びに向かう力、人間性等のところについては、こういった態度ということでございますので、その辺り少し違いは出てくるところではあると思いますけれども、ただ、いずれにしても、その辺り今後どういった形で整理していくのかということは、ほかの先生からも含めて賜ればと思っております。ありがとうございます。
【渡瀬委員】 ありがとうございました。
【杉山主査】 ありがとうございます。
それでは、次に石島委員、お願いします。
【石島主査代理】 よろしくお願いします。まず、先ほど西𠩤委員から、目標のところで、「自分や」というのを入れるのがすごくいいというお話があって、私も本当に同感で、言うならば、中学校も高校もその頭に入れたらいいのではないかと思いました。1つは、今回は持続可能な社会の構築のみならず、個人のウエルビーイングを目指すという学習指導要領だったかと思いますので、「自分の」というところを入れると更に今までと違うところが強調できるのかなと思いました。
あと、時間軸・空間軸の件で、やはり西𠩤委員が言っていた、小学校でも少し広げるというような意見もあって、それも賛成です。やはり子供のうちから地域や社会を意識して、そのつながりの下、家庭生活を学ぶということも大切だと思いますので。とはいえ、この区割りはすごく分かりやすく、発達段階には合っていると思うので、これを踏襲しつつ、上に一文あるところに、リード文のところに加える形で、ただし、小学校段階から、家庭生活のみならず、地域、社会、環境のつながりを俯瞰して見られるようにするとか、そういうリード文を1つ加えると、学校の教育課程や、それから指導する先生の意識の強化にもつながるのではないかと思います。
あと、思考力、判断力、表現力のところなんですけれども、問題解決型学習の手法が書いてあると思うんですが、そこに今回ラーニング・コンパスのエージェンシーという概念も入れて、例えば様々な解決方法、考えの前に、「解決に向けて対話や協働等を通じて考えを広げ深めるなどをして」という項目をここに入れて、協働的な問題解決もあるよというような見せ方もいいのかなと思いました。
あと、もう1点なんですが、学びに向かう力、人間性等ということで、1つ目が、情意的な側面を乗せるということで、小学校で、「家庭生活を大切にする心情を育み」という一文があると思うんですが、これを中学校、高校にも情意面として入れるといいのかなと思いました。
学びに向かう力、人間性等の2つ目のところなんですが、先ほどの問題解決を入れるというよりは、例えば学びのプロセスを可視化するなど大切にして、工夫・改善を重ねる態度を育むとかというふうに、家庭科の場合はいろいろな製作とか活動を通して自分なりのポートフォリオをつくっていくと思うので、それを可視化すること、大切にすることを通して、子供たちの自己調整というんですか、学びの調整を見取るというふうにしたらいかがかと思いました。学びのレジリエンスとか自己肯定感が高まると思います。以上です。
【杉山主査】 ありがとうございます。実は、「自分や」というのは、最初は中学校も高校にも入っていたのです。私が後ろは取ってもいいんじゃないかと。基本的には文章はできるだけ端的に、短めにとういう指導があり、小学校で学習したことの積み重ねとして中高があると考え、小学校で大事にしていたことは中高でも大事にされると考え、毎回同じことを書かないという方法もあるのかと思って外していました。今日いろいろな御意見をいただいた上で最終的にどうするかを考えたいと思います。
一人一人の暮らしは自分の家庭の中で閉じることではなく、地域や社会に影響を与えるものであるということは家庭科における基本的な考え方だと思っています。しかし、例えば小学校で「社会」まで明記してしまうと、そこに重点を置いてしまうケースもあるかもしれません。今回、中核的な概念が明確に示すことができれば、その心配はなくなるのかもしれないですが、書かれていると全部やらなくてはならないと理解されるとも思います。小学校と中学校の学習が積み重なり、高校で完結という、見通しが持てるようなものにできるとよいと思っています。ありがとうございました。
それでは、次は亀田委員、お願いします。
【亀田委員】 ありがとうございます。実は、今、石島委員のお考え、質問と一緒ですとお答えしようと思ったら、杉山先生がその意図をおっしゃってくださったので、理解いたしました。「自分が」という視点は本当に私も大事だと思っていて、どうして中学校から外れたんだろうかと不思議に思っていましたので、杉山先生の御説明でよく理解できました。ありがとうございます。
事務局案の、今回の時間軸・空間軸で追加されたことというのは、全面的に賛同するものでありまして、時間軸によって空間軸もスケールしていく、この広がり、小学校のレベルから中学校、高校によって世界観が広がっていくことが、本当にうまく表現されているなということを感じている次第です。ですので、事務局案に賛成しているところでございますが、「自分」というところが気になっていたというところが1点。
もう1点ですが、見方・考え方のところで、これまでよりよい生活を工夫するという、「工夫」が出ていましたが、今回は「創造する」という、よりクリエイティブな表記になされたこと、これも大きく賛同するものでございます。やはりAI時代に入って、子供たちには、いろいろなことが効率化されていく中で、新たな価値を創造していく力、改めて私たちの豊かな生活、よりよい生活とは何かというところを見つめながら、自分にとって個別最適な豊かさを感じる部分というのを極めていくような力を大切にしてほしい、そんな時代になるんじゃないかなと思っているところです。
つまり、子供たちが好きをどんどん極めること。先ほど生活から課題を発見して解決していくような問題解決的な学習で、子供がなかなかそれを見いだせないんじゃないかとありましたが、生活の中で、例えばラーメンが好きな子が、煮干のだしがすごくおいしいラーメンに出会ったんだけれども、このだしの取り方はどうしているんだろうとかという疑問を持ち、調理実習の中で煮干だしの取り方を学んだことを通じながら、またさらに極めていくような課題を設定できるとか。自分の生活の中の好きを極めていくようなときに、新たな価値を創造する力も同時に育まれる芽となっていくんじゃないかと考えますので、「創造する」という言葉に変わったことは、非常に私はうれしいなと思っているところであります。以上になります。
【杉山主査】 ありがとうございました。
それでは、次に都甲委員、お願いします。
【都甲委員】 ありがとうございます。先ほど長めにお話をしてしまいましたし、時間もないので、端的にと思います。委員の先生方の御発言に、これまでのところ賛同するところです。
ただ、別の観点なんですが、生活の中で問題解決学習をするとか、それだけではなく、先ほど渡瀬委員からありましたけれども、よりおいしい御飯を炊けるようにみたいなことを考える上で、「なぜ」を考えて深められるようにするには、科学的な視点というのが重要なんだと思います。しかし、提示していただいている目標の中に「科学」という言葉が一つもありません。1つ前の学習指導要領の目標の中にもないようなので、改めて入れるという検討は特になされなかったのか、なぜないのかなというのを素朴な疑問として考えました。
衣食住の文化と科学の側面は両輪として学んでほしいなと個人的には思うところなのですけれども、最近高校の理科の中に、「科学と人間生活」というような科目があるわけですが、生活の中の科学の事象はそちらにということなのかどうなのかという辺りをお伺いしてみたいなと思いました。以上です。
【髙見主任教育企画調整官】 ありがとうございます。先生におっしゃっていただいた視点も非常に大事な観点だと思います。また御指摘も踏まえながら全体的に、今日のほかの先生方の御意見を踏まえながらまた検討してまいりたいと思います。ありがとうございます。
【都甲委員】 ありがとうございました。よろしくお願いします。
【杉山主査】 現在の学習指導要領の中には、高校の家庭総合の目標、家庭基礎や中学校家庭分野においては、内容の取扱いにおいて「科学的な理解」という言葉が入っています。今後議論させていただければと思います。
【都甲委員】 ありがとうございます。
【杉山主査】 ありがとうございます。
それでは、吉川委員、お願いします。
【吉川委員】 ありがとうございます。指摘しようと思っていたことが全て解決しているので、あえて話をする必要性のないコメントかなと思うんですけれども、私も同じように、「自分」という言葉がとてもいいなと、賛同と思いながら伺っていたところに、全て回収された形で説明を受けたので、なるほどなというところは思いました。非常に提案されたイメージの案は分かりやすいなというのは、整理されているなという印象はあったので、そういう意味ではなるほどと思いながら一人納得はしたんですけれども、皆さんが納得できるようにそれが発信されるといいなというのは思った次第です。
それから、「健康・快適・安全」の順番の話がありましたけれども、私は、「健康・快適・安全」という順番で何となくいろいろな文章を見ている気がして、あまり違和感は感じなかったんです。どれが大事かというところは確かに丁寧に議論する必要あるかなと思いつつも、何となく「健康・快適・安全」で私は語呂がいいような気もして、感想です。以上です。
【杉山主査】 ありがとうございます。今、見方・考え方のところは、基本的には現行のものを大事にするという形にしています。ここを変えるには、なぜ変えるのかという説明が必要とも思っていますので、また議論をさせていただければと思います。ありがとうございました。
それでは、まだ御発言いただいていない方で、いかがでしょうか。髙木委員、お願いします。
【髙木委員】 特に大きな変更等ということではないんですが、見ていて気になったというか、なるべく読みやすくするためのダウンサイズというか、そういったことに注目したときに、高校のほうなんかを見ていますと、同じ文言が結構いっぱい入ってくるところは、難しいんでしょうけれども、うまく整理できたらいいのかというふうに。ただ、学びに向かう力、人間性等のところは、書き出しは両方共一緒なんです。ちょっと意味合いが違うのでというのはあるんでしょうけれども、何となくこれが何回も出てくるというところは、何かいいやり方はないかなと。思い付かないので、言いっ放しで大変申し訳ないんですが、ここは何かできたらいいなとだけちょっと思いました。
だんだん広がっていくというイメージで3つ入って、「家族・家庭・地域及び社会」という言葉が入ってくるんだと思いますけれども、それが繰り返し入ってくるところは何かいいやり方はないかなと。そうすると、もっとダウンサイズできるかなんて感じたところではあるんですが。とはいえ、なかなかそれも難しいのであれば、特にどうしてくれというほどの話ではございません。意見らしい意見じゃありませんが、よろしくお願いします。以上です。
【杉山主査】 ありがとうございます。今は必要だと考えているものを残しています。最終的にどういう表現にしていくかは、ほかの委員からのご指摘も含め、若干重複感のある部分もありますので、整理できればよいかと思います。
例えば、見方・考え方の始まりは、「生活を」ではなく、現在は、「家族や家庭、衣食住、消費や環境などに係る生活事象を」と記載していますが、見方・考え方が目標と一緒に示されることになると重複感があるので、省略しています。全体を見渡して最終的にどう調整していくかは、また議論させていただければと思います。
【髙見主任教育企画調整官】 補足してもよろしいですか。
【杉山主査】 どうぞ。
【髙見主任教育企画調整官】 事務局でございます。若干補足になりますが、先ほど、見方・考え方のところ、今、「生活」というふうにシンプルになっているんですけれども、これが果たしていいのかとか。また、今、生活を創造すること、これも先ほど亀田委員のほうからこれがいいんじゃないかという御指摘もいただきましたが、総則・評価特別部会の中では、「当該教科固有の考え方や判断の仕方」と提示されておりますので、この見方・考え方というものの本来在り方を考えたときに、果たしてこの書きぶりでいいのか、あるいはまた別の書きぶりがいいのかということも、また本日あるいは今後も引き続き検討いただけばと思います。若干補足になります。
【杉山主査】 ありがとうございます。
それでは、次に大久保委員、お願いします。
【大久保委員】 よろしくお願いします。私も目標の在り方については、お示しいただいたようなことで賛同しているところです。今後、例えば中学校の地域というのが高校の地域とどのような違いがあるのかとか、それから、中学校で、「生活の自立に向けて」とあるんですけれども、これはどの程度までなのか。つまり、高校は、「生涯にわたり」とありますので、この辺、学校としては、先生方としてはこういうことが明確になっていたほうが大変分かりやすいのかなと。目標の示し方はこれのとおりで私は賛成しています。
それから、見方・考え方の「よりよい生活を創造すること」というのと、生活文化の継承・創造の「創造」が重なるので、視点として創造ということだとは思うんですけれども、判断の仕方が創造でいいのかといった、今、先ほど事務局からもありましたけれども、どうなのかと考えると、私もこの創造はどういうことなのかなということを改めて考え直さなくちゃいけないのかななんていうことを感じました。
以上、所感になります。よろしくお願いします。
【杉山主査】 ありがとうございます。結局、多分目標の表現の仕方には制約がありますので、最終的には学習指導要領の解説のところで、それぞれの目標の意味を詳しく説明することになるとは思います。しかし、目標だけでできるだけ分かる形にしていく必要もあると思いますので、あまり内容を増やし過ぎず、大事なところが分かるように検討できればと思います。
また、やはり小中高の違いが分かる必要があると思います。中学校と高校の先生方には小学校で学習していること、高校の先生には中学校で学習していることを理解していただき、その違いを意識して授業をしていただきたい。例えば調理は、小・中・高で行います。調理の学習から学ぶことの違いが子供たちにとってわかることが必要です。布を使った製作も、小学校と中学校との違いが分かる必要があります。全ての学校種の目標等を並べてみて、小中高のつながりとそれぞれの役割が明確になる必要があると思っています。表現等については皆さんのお知恵をお借りしながら検討できればと思っております。
それでは、次、村上委員、お願いできますか。
【村上委員】 よろしくお願いいたします。皆さんも言われていたとおりで、私も、すみません、重なりますが、やはり小学校での授業を見ていましても、家族のためにというところに力を入れている先生が多くいらっしゃいまして、少し自分を忘れてしまっていないかというところは感じるところでしたので、今回、「自分や家族・家庭の生活」と入れていただいたのはすごくいいなと思います。
また、学びに向かう力、人間性等のところでは、「地域の人々との関わり」という言葉が今回抜けているのですが、やはり地域というのも非常に小学校でも大事にしてきているところですので、家族・地域の一員としてというような形でもいいのですが、やはり地域は大切であると考えております。
最後になります。見方・考え方のところで、大久保先生もおっしゃっていましたように、生活文化の継承・創造と、最後にまた、よりよい生活を創造ということで、「創造」が重なっておりまして、これを見たときに、一教員の方たちは分かりにくいかなと感じました。以上となります。
【杉山主査】 ありがとうございます。
次は田中委員、お願いできますか。
【田中委員】 「自分」という言葉が入ったこと、それから、時間軸・空間軸での整理、そして、見方・考え方がシンプルで分かりやすい、創造という言葉についてはいろいろありますけれども、おおむね賛同です。
一点だけ、西𠩤委員が、「健康・快適・安全」の順番に少し違和感があると言われたのですけれども、私も「健康・快適・安全」の順番でいいのかなと少し思っております。というのは、健康というのは健康か健康じゃないかという非常に分かりやすい尺度で、安全も安全か安全じゃないかという非常に分かりやすい尺度で表されるんですけれども、快適というのはみんなが快適と思うこと、それから個人差のある快適というものもあり、いろいろな要素が絡み合って快適かどうかということが判断されるかと思います。その点でこの並びでいいのかなということに少し違和感を感じました。以上です。
【杉山主査】 ありがとうございます。「健康・快適・安全」は別のところで議論したほうがよさそうですね。
ほかに、鈴木委員、いかがですか。
【鈴木委員】 ありがとうございます。私も先ほど皆さんがおっしゃっているように、「自分」という言葉はすごく大切だなと思っていて、何でも自分事として捉えなくてはいけないと思っておりますので、ただ、杉山先生の御説明を伺って、その点については納得いたしました。
もう一つ、先ほど村上委員ですか、小学校のところでの「地域」という文言を入れたほうがよろしいんではないかという御意見だったんですけれども、私もそれに賛成で、小学校というか、こういう時期こそ最も地域とつながっているのではないかなと思いますので、「地域」という言葉は入れていただければなと思います。以上です。
【杉山主査】 ありがとうございます。
一通りお話しいただきましたか。まだ御発言されていない方はいらっしゃいますか。大丈夫ですか。ありがとうございます。大友委員はいかがでしょう。
【大友委員】 ありがとうございます。皆さんの御意見を聞いて非常に勉強になりましたし、すばらしい現行ベースのたたき台だなと思って拝見しておりました。ですので、特に意見ということではなく、強いて自分が思った率直な考えとすると、やはり自分という生活から、家族、家庭、それから地域や社会というふうに、自分たちの生活するフィールドや接する人たちですとか社会というのがぐんぐん大きくなると、時間や空間を超えて広がっていくというのが非常によく分かりました。金融経済教育においては、先ほども多くの先生方からも御意見頂戴していましたけれども、やはり金融経済教育は家庭科だけではなくて、教科横断というテーマにつながるんだなということが非常によく分かりました。分かっているつもりでいたんですけれども、更によく分かりました。大変ありがとうございました。以上です。
【杉山主査】 ありがとうございます。
それでは、時間も参りましたので、これで本日の議事は以上とさせていただきます。
議事次第には(3)その他とありましたけれども、その他はありませんね。
最後に、次回以降の予定につきまして、事務局よりお願いします。
【嶋田学校教育官】 それでは、事務局より御報告させていただきます。
次回の日程につきましては、後日事務局より改めて御連絡させていただきます。
【杉山主査】 それでは、以上をもちまして閉会といたします。ありがとうございました。
―― 了 ――