教育課程部会 体育・保健体育、健康、安全ワーキンググループ(第8回) 議事録

1.日時

令和8年3月27日(金曜日)10時00分~12時30分

2.場所

ウェブ会議と対面による会議を組み合わせた方式

3.議題

  1. 体育・保健体育等の指導の充実等について(委員発表)
  2. 体育・保健体育における指導に関する環境整備等について

4.議事録

【友添主査】  おはようございます。定刻となりましたので、ただいまから中央教育審議会体育ワーキンググループを開催します。
皆様、本日もよろしくお願いします。
今日の議題は2つです。1つ目ですが、体育・保健体育等の指導の充実等についてです。
本ワーキンググループで毎回各委員からご発表いただいていますが、今回で私と植田主査代理を除いて、皆様から二度ずつの発表を完了しようとしています。今回も前回に続いて、指導の充実の観点を中心に、柏原(聖)委員、斎藤委員、渡辺委員、渡邉委員の4名の方々にご発表いただきます。
2つ目の議題は、体育・保健体育における指導に関する環境整備等についてです。令和7年9月の論点整理において、次期学習指導要領の検討の基盤となる考え方の1つとして、実現可能性の確保、フィジビリティと言われるもので、この確保が示されているところですが、このワーキングにおいても、第1回で学習指導要領の趣旨を踏まえた着実な指導を行う上で、環境面の課題についても検討が必要と確認したところであります。今日はこうした環境整備に関することに加えて、高校の専門学科、体育についても検討を深めていきたいと思います。
それでは早速議題1に入ります。 体育・保健体育等の指導の充実等について、先ほど申し上げましたとおり、4人の委員の方にご発表いただいた後、全体で意見交換を行いたいと思います。
では初めに柏原(聖)委員お願いいたします。
 
【柏原(聖)委員】  はい、柏原でございます。どうぞよろしくお願いいたします。本日発表の機会をいただきましたことに感謝申し上げます。
では早速始めさせていただきます。
テーマは、体育科・保健体育科における指導の充実。内容といたしましては、知識理解にとどまらない保健学習の在り方、教育委員会における体育科・保健体育科の指導の充実方策、そして水泳指導の現状などについて、生きる力の育成を目指した「社会に開かれた教育課程」の視点から教育委員会の取組や学校の実践を中心に発表させていただきます。
現行の学習指導要領の改訂当時、そのリーフレットの表紙には「学校で学んだことが明日、そして将来に繋がるように子供の学びが進化します」という強いメッセージが掲げられました。
ここには単なる知識の伝達にとどまらず、子供たちが生きる力を育み、自ら課題を見付け、考え、判断し、行動することで、予測困難な時代においても自ら幸せを切り開いてほしいという願いが込められています。
本市におきましても、この理念を教育の根幹に据え、「自ら一歩進んで共に学ぶ」と「かけがえのない命を支える健康と体づくり」を基軸にしながら、明るい未来を共に作る資質・能力の育成に取り組んでおります。
次お願いします。保健学習におきましては、科学的根拠に基づく正しい理解を基盤として、児童生徒が自ら適切な意思決定や行動選択を行い、適切に実践していくための資質・能力の育成を重視しています。
これは生活習慣の改善のみならず、周囲の環境を把握し、適切に管理、改善する力の醸成も含むものでございます。
また、体育科・保健体育科に限らず、他教科や特別活動、さらには地域防災といった連動した体験型訓練を取り入れることによって、状況判断力を体系的に育むカリキュラムを構築しております。
次お願いします。現代的な健康課題に対応するため、養護教諭を中核に、学校医、学校薬剤師、栄養士などが連携する多職種連携を強化しております。そして重要な課題である精神保健における早期発見、早期介入のスクリーニング体制の整備の一環といたしまして、令和8年度から新たな取組として、メンタルヘルス専門の学校医を委嘱することにしております。
また、安全教育では本市は河川に隣接した環境にあるため、水の安全に関しましては学校の授業では着衣泳を実施しており、加えて川の安全体験教室によるライフジャケットを着用した川流れ体験を総合的な学習の時間で実施している学校もございます。
次お願いします。現行の学習指導要領に掲げられた心身の健康の保持増進と豊かなスポーツライフの実現を3つの柱に基づき推進し始めた2020年に、新型コロナウイルス感染症予防対策により活動制限がございました。感染症対策による活動制限は運動の機会の減少や体力の低下に加え、精神面にも影響を及ぼしました。
一方で、この経験を通じて高まった公衆衛生への意識を単なる一時的な対策に終わらせず、自立的な生活習慣へと昇華させる指導へと転換を図り続ける必要性を感じております。次お願いします。生きる力の基盤である体力と健康です。社会が変化し続ける今、既存の仕組みに縛られない柔軟な発想で学びの質を高めることが求められております。まずは本市が注力している体育科・保健体育科の授業の改善について、その実践例を報告いたします。
次お願いします。小中9年間の学びの接続を重視し、小中一貫教育の合同研究、架け橋プロジェクトに取り組んでおります。校種間のギャップで生じる中1ギャップを防ぐため、接続期における指導内容を共有し、9年間を見通した教育課程の編成や教科の指導の改善を図っております。
令和4年度から導入しておりますコミュニティ・スクールは、中学校区内の小中学校をグループとし、1つのゾーンとして編成しております。
次お願いします。令和5年、6年度は体力向上を課題とし、児童生徒の発達段階の理解と体力の状態を把握した上で、ゾーンごとに設定した研究テーマに基づき、小中合同の研究授業を実施し、校種間の交流、連携、接続を深める指導計画の作成に取り組みました。
次お願いします。本市では学校教育を社会に開き、地域全体を1つの学習の場へと拡張しております。プロスポーツの団体やメディアとの協働は、スポーツの持つ社会統合機能を最大限に発揮するものです。今年度は特にデフリンピックの観戦やアスリートとの交流につきましては、共生社会の実現に向け、言語の壁を越えた身体的コミュニケーションの可能性を子供たちに提示する貴重な機会となりました。子供たちが日々の活動を未来の目標へとステップとして実感するためには、学校の体育や特別活動が市民ロードレースや国際大会といった社会体育、トップスポーツへと連結するイメージが持てる構成が不可欠です。
例えば、狛江多摩川ロードレースでは、箱根駅伝の常連校である駒澤大学陸上競技部の部員が伴走者として子供たちをサポートしており、こうした身近なロールモデルとの触れ合いが子供たちの夢や目標をより確かなものへと繋いでおります。
次お願いします。これは次に紹介させていただきます。そして、報知新聞社等とのメディアリソースを活用したアスリート派遣事業や、第一線で活躍したアスリートの経験に触れる機会は、子供たちの困難を乗り越える力、レジリエンスを高める貴重な体験となっております。トップアスリートとの交流は技術指導にとどまらず、キャリア教育や非認知能力の育成にも大きく寄与するものです。
次お願いします。先ほど触れました狛江スポーツフェスタは、専門的知見を持つ学生と小学生の体験型イベントでございます。学校教育や日常では体験が難しい競技に触れることで、子供自身の楽しいを発見することを目的としております。学生による指導補助は、児童生徒の近接発達領域を刺激するメンターとして機能し、年上の存在への憧れからスポーツに取り組む契機を生み出すとともに、質の高い運動量の確保にも貢献しております。次お願いします。
東京都の体力向上施策や部活動改革の指針に基づきまして、エビデンスに裏打ちされた指導改善と安全管理の徹底を図っております。適切な活動時間とガイドラインを遵守しつつ、子供たちがスポーツ・文化・芸術活動に親しむ機会の確保や、継続して親しめる環境整備と教職員の働き方改革を両立させる、持続可能な部活動の実現を追求しているところでございます。次お願いします。
子供たちの活動フィールドをさらに広げるために、本市独自のネットワークにより地域、企業、スポーツ団体等との組織的連携を深めております。これは単なる部活動の地域展開にとどまらず、地域資源を有効に活用し、高い技術に触れることで、楽しむスポーツ、親しむスポーツへの理解を促し、多様なキャリア観を育むとともに、他校、異年齢の子供たちの関わりの機会を創出しております。
次お願いします。猛暑や気候変動の激甚化への対応は喫緊の課題でございます。熱中症事故防止ガイドラインの厳格な運用に加え、既存の学校施設の枠にとらわれない柔軟な授業体系を検討し、民間施設の活用と業務の委託を試行いたしております。河川隣接地域であり、水の安全を認識するため、効果的な水泳指導を継続するための最適解を現在模索しているところでございます。
次お願いします。知徳体の「体」について、地域リソースを活用した「社会に開かれた教育課程」の視点から、本市がこれまで積み重ねてきた実践の一端をご報告いたしました。本資料はこれらの取組を体育科・保健体育科、健康教育、安全教育の各分野にまとめたものでございます。
次期学習指導要領の論点整理から、教育は今、表面的な進める「進化」を超え、本質的に深める「深化」へのフェーズへと軸足を移す時期にあると捉えております。この2つの「しんか」を絶えず問い直し、着実に歩み続けるための揺るぎない礎を築かなくてはなりません。
本日の実践報告は一自治体における試行錯誤の過程に過ぎませんが、次期改訂に向けた新たな教育の在り方を皆様とともに展望していく上で、微力ながら議論の一助、あるいは検討の一材料となれば幸いに存じます。
結びに、自治体によって教育ニーズや地域資源は千差万別です。現代的な課題に対して各自治体が速やかに実行できるよう、まずは柔軟な制度設計と環境整備が必要です。それがあってこそ、学校は地域の資源を生かした自律的な教育課程を編成することができます。
あわせて、学習指導要領及び学習指導要領解説の作成に際しましては、内容の精選に加えまして、現場で解釈の誤解が生じないような配慮と創造的な教育づくりへの支援をお願いしたいと存じます。
以上でございます。ご清聴ありがとうございました。

【友添主査】  体育・保健学習を中核にしながら、狛江市の様々な取組についてご報告をいただきました。ちなみに狛江市は、都心まで近くて緑の豊かな町で、非常に私も好きな町の1つでありますが、そこで多様な展開が行われていることを聞いて心強く思いました。
続きまして、斎藤委員お願いいたします。

【斎藤委員】  よろしくお願いします。神奈川県立総合教育センターの斎藤です。
私は体育科・保健体育科における持続可能な学習の在り方等についてお話しします。
初めに、体育指導に関する環境整備のうち、暑熱対策についてお話しします。近年、我が国の夏は大変暑く、夏と言わず春の終わりや初夏から学校では熱中症予防に注意を払っています。7月に入った時点で、北海道、東北、北陸より南の各地方では熱中症警戒アラートが発表されることは珍しいことではない状況です。そのような中、学校の体育館及び武道場の空調設置が進められています。
文科省の調査によると、昨年5月1日時点で全国の公立学校において、小学校は22%、中学校は23.7%、特別支援学校は51%の学校が体育館及び武道場に空調を設置しています。 先ほど触れました夏の暑さを思いますと、これが十分な状況であるかは分かりませんが、右のグラフの設置状況の推移を見ますと、整備は確実に進んでいることが分かります。
詳しい状況を本県を例に挙げて見てみます。本県の小中学校の設置状況は全国の平均より低い割合となっていますが、県内33市町村のうち、4市町村は全校に空調を設置しています。一方で、13市町村は一部の学校に設置がある、16市町村は全校に設置がない状況です。
続いて県立学校ですが、現状、中等教育学校と高等学校は全ての学校に設置ができていない状況です。一方で特別支援学校は全ての学校に設置ができています。
県では次年度から、県立高等学校に順次設置を進める予定です。話を聞きますと、県内の設置ができていない市町村でも、すでに設置の計画は進んでいるというところもあります。暑い中でも運動・スポーツが実施できるような体育館等の環境整備は、現在進行形で進められていると言えます。
そのような空調設置が道半ばである、また空調設置ができない屋外では、学校は様々な暑熱対策を講じています。画面に示しましたのは、本県内のある市の熱中症予防のための取組です。この市では暑さ指数WBGTを自動計測し、遠隔操作で確認できるシステムを市内全中学校、高等学校に導入し、次年度は全小学校にも導入する予定をしています。教師はグラウンド等の現場に行かずとも、その場の暑さ指数を確認でき、それを基に教育活動を計画することができます。
この取組は暑さを把握するという事例です。 暑さを避ける、こまめに給水するなどといった地道な熱中症対策については、この市に限らず各学校が丁寧に進めています。 暑い時期には時間割を工夫して体育の授業は午前の早い時間に設定する学校、小中学校では年間指導計画を工夫して暑い時期は保健の単元を多く設定する学校、以前はあまり見かけませんでしたが中学校でも体育の授業は帽子をかぶるようにした学校などが挙げられます。
私は年間に何度も体育の授業を観察するのですが、今の授業の指導案には、給水を促すというような時間が必ずと言っていいほど設定されています。
続いて、プールの授業における暑熱対策についてです。 イラストは、スポーツ庁が平成31年度に委託事業により示したものですが、このような資料を参考に各学校が対策に当たっています。
左のイラストのようなテントをプールサイドに設置している学校は本当によく見かけます。 また、プールにはタオルなどとともに子供が自ら水筒を持参するというのは、今のプールの授業ではもう当たり前と言っていいかもしれません。
話題がプールのことに進みましたので、活動場所の確保という話に関して、学校のプールの設置についてお示しします。 左の表は、スポーツ庁が3年間隔で行っている調査の結果をまとめたものです。 学校におけるプールの設置数は、3年間隔の調査では増減があるものの、平成27年と令和6年を比べると、学校種によりますが、微減または微増といった印象を受けます。 この調査が示す数はプールの設置がある学校数と聞きましたので、別の文科省の調査が示す全国の学校数を利用して、プールの設置状況を割り出してみたのが右のグラフです。 2つの別の調査の結果を掛け合わせて出したデータなので、あくまで参考ではありますが、プールの設置がある学校の割合はこの9年間で増えていると読み取れます。
このような設置状況の中、水泳の授業はどこで実施されているのか。 スポーツ庁の別の調査によりますと、青色で示した自校のプールで実施している学校の割合は、小中学校とも先ほどの折れ線グラフで示しました、プール設置がある学校の割合とおおむね一致していると思います。 黄色で示しました近隣学校のプールや、緑色で示しました公営プールで実施する学校の割合は、小中学校で同程度ですが、赤色で示しました民営プールは、実施している割合が小学校は中学校の約2倍になっています。 また、中学校は灰色で示した「その他」と答えている割合が多く、この内情は気になるところです。
いずれにせよ、現状、水泳の授業は学校プールや公営プールなど、自治体が所有するプールで実施していることがほとんどなのですが、本県でもそうなのですが、近年学校プールや公営プールの老朽化が言われており、この数の中にも、現在なんとか使用できているといったプールや、近く使用ができなくなりそうだというプールも含まれていることが考えられます。
プールの確保については、スポーツ庁が参考資料で示すとおり、黒枠内のような課題があります。 本県においても、先ほど円グラフにあったような近隣学校のプールや公営プール、民営プールを活用している例があります。 B市と示しました市では、中学校のプールを、学区内の小学校が、中学校とは期間を分けて共同利用しています。 C市と示しました市では、夏の暑さで学校の屋外プールの使用が困難になったと判断し、市のセンターの屋内プールを、全小学校が順番に活用しています。 D市と示しました市では、もともと学校の近くの市営プールを使用していたのですが、その老朽化により、民営プールの活用に踏み切りました。
このように体育の授業のためのプールの確保に苦慮している自治体や学校がありますが、苦慮しながらも取り組まれているのは、水泳の学習は水の中で実際に体を動かして活動することが大変重要であると考えているからだと思います。 私も、水の抵抗や浮力などの水の特性を味わうことや、日常生活の立位とは違い、うつ伏せや仰向けなどの姿勢で手足を効率よく動かして、浮いたり潜ったり進んだりする技能を身に付けるということは、やはりプールでの学習でなければできないことであると考えます。 子供たちが確かな学びを続けられるように、自治体や学校にはプールの確保について今後も尽力いただきたいと思います。
ここからは、学校の水泳の授業の実情について話を移します。 これは、学習指導要領が示す水泳の指導内容です。 上が従前の学習指導要領、下が現行です。 このときの改訂で特に大きく変わった箇所を黄色マーカーで示しました。 この改訂で水泳は小学校で大きく変わり、特に5、6年生に安全確保につながる運動が新たに加わったことが注目されました。
安全確保につながる運動は、浮いたり、浮き沈みをしたりしながら安定した呼吸を獲得することを意図した運動です。 また、これまでの内容であるクロール、平泳ぎにこれが加わったことにより、小学校の水泳運動が泳法指導のみに終始することなく学習を広げ、泳力の有無に関わらず水の特性を楽しむ機会を保障することなども意図しています。
この改訂で小学校の内容が黄色マーカー部で整理されたことによって、水泳の12年間の学びがより系統的に示されることとなったという印象です。 しかし、この実施に問題が生じました。それがコロナ禍です。 小学校の学習指導要領は令和2年度から全面実施となりましたが、令和2年度は年度の初めが全国の感染拡大防止のための一斉休校、学校が始まってもプールでの水泳の授業は全国でほぼ実施されませんでした。 翌年度は実施した学校もありましたが、消極的な学校もあり、充実した水泳の指導が十分に実施できなかった数年であったと言えます。
そのような状況を乗り越えて、水泳の授業が安心して実施できるようになった今、水泳の授業づくりに熱心に取り組んでいる学校があります。 ここでは、小学校の事例をお示しします。 左は本県のある市の小学校の授業の様子です。 この学校では泳ぐことが大好きな子供を育むために、1年生の水遊びの授業に着目し、指導を工夫しています。 授業では子供が行う遊びを自分で決め、その遊び方を1人1台端末等を使って知り、2人1組のバディの友達と一緒に遊び方を工夫して楽しんだら、次に行いたい遊びをまた自分で決めるといったサイクルで学びを進めました。 遊びを子供が自己決定し挑戦していくという1年生の授業は、体育の幼小の接続という視点から大変参考になる実践であると感じました。
右は本県とは別の都道府県のある市の小学校の授業の様子です。 この学校では安定した呼吸を獲得することや、水泳が苦手な子供は水の中では必死になってしまっているという様子に着目し、安全安心のもと楽に呼吸ができることで楽しく水泳に取り組む「楽らく水泳」に中学年から取り組みました。
友達と互いの動きを確認しながら楽にできた感じを記録するカードを工夫することで、子供が安定した呼吸を獲得することに楽しく楽に取り組む学びを実現しました。 ねらいとする動きを楽しい活動を通して身に付ける中学年の授業は、本ワーキンググループで議論されました中学年まで運動遊びに広げるということの意義に通ずる大変参考となる実践であると感じました。
話題が授業づくりの工夫に移りましたので、ここからは教師の指導力向上について話します。 学校の授業改善のための取組についてスポーツ庁が教育委員会に調査したところによると、教員研修の実施や指導資料の作成活用、授業研究会の実施などを行っている状況があります。
私が所属する神奈川県立総合教育センターは、県の教員研修、教育研究、教育相談に取り組む機関です。 その中で、体育指導センターでは体育科・保健体育科に関する教員研修や教育研究の実施、教育相談への対応を担当事業としています。
研修については様々行っていますが、先生方が自主的自発的に受講する自己研鑽のための研修、学校からの依頼により指導主事をこちらから派遣するカリキュラムコンサルタント、県内の学校体育の研究会と協働して研修を企画実施するコラボレーション研修などの事業を行っています。
どの事業も、学校の先生方のニーズに合った研修を実現できるように、工夫して取り組んでいます。
また、授業研究にも積極的に取り組んでいます。 授業研究は、それに取り組んだ学校や教師は直接の指導力向上になりますが、その成果を資料等にして発信することで、多くの学校の授業改善や指導力向上に繋げるようにしています。 当センターでは、学校から配属される長期研究員による研究や、県内の各機関と連携して実施する研究を進めることで、学校現場のニーズに対応し、その成果を発信する資料を作成できるよう努めています。 研修や研究といった教員の指導力向上の取組が、持続可能なものとなるよう、体育の研修、授業研究を実施する県内の各機関を繋ぐこと、またその中心にいることが当センターの重要な役割であると考えています。
以上、体育科・保健体育科における持続可能な学習の在り方についてお話ししました。 ご清聴ありがとうございました。 

【友添主査】  本日の2番目の議題であります、指導に関する環境整備と非常に関連した、また示唆に富むご報告をいただいたかと思います。
続きまして、次は渡辺委員よろしくお願いします。

【渡辺委員】  日本医師会の渡辺でございます。

【渡辺委員】  私の報告は、医療者、特に学校医が目指そうとしている、保健教育という観点でお話をさせていただきます。 今日は、体育の先生が多い委員会でございますので、なかなか学校医の業務というのはご理解いただけないと思うので、これを機会にぜひ学校医がどう考えているかというのをご理解いただけるとありがたいと思っております。
次のスライドをお願いいたします。 学校医が担う学校保健は、保健管理の分野がほとんどでございます。 代表的なものは学校の健康診断が主になります。
保健教育は主に学校の教諭が行うことが多くて、学校医は外部講師という形で参画することになります。
現在教育委員会や学校現場ではこの2つは独立した形で運営されています。 連携されることは少ないので、日本医師会としてはこの両者を連動して、効果的な保健教育を行いたいと思っています。
次のスライドをお願いいたします。 これは、今スポーツ庁がお示しになっておられる保健の学習の系統のイメージです。 多くの項目があるのは、ご覧になったとおりでございます。 今から私が述べる考え方は、このすべての項目に当てはまることとご理解いただければと思います。
次のスライドをお願いいたします。 医師会としては、体育も同じお考えと思いますし、先ほどの柏原先生のお考えも同じと思うんですけども、保健というのは生涯にわたって身に付けておくべき重要な知識と能力であると考えております。 健康の維持というのは、人生を送る上で最も基本的な部分であって、健康でなければ効果的な学習や教育は難しいのではないかと、医師としては考えているわけです。 学校保健で学んだ力を生涯にわたって継続していただきたいと。 そのような知識能力を身に付けていただく必要があると思っておりますので、先ほど、柏原委員が最初のページで述べられた内容と申し上げることは同じでございます。
しかし、保健体育、中でも保健に関する学習の機会は、カリキュラムの中で少ない時間しかないというところがあります。 時間が十分であれば十分な知識を与えて展開できる能力を育成できますけども、時間が限られていれば、ゆっくり育てるという時間的余裕がない以上は、やはり展開できる能力が必要だと思います。
特に今、中教審分科会等で議論されている授業時間の管理が現場に任されると、保健体育はなかなか厳しい状況に置かれる可能性があるので、その重要性も主張したいと思っております。
次のスライドをお願いいたします。 教科書等からの事例や知識は直接自分に関係がないので、なかなか自分ごととして捉えない傾向があります。 生きている教材を使えば自分ごととして考えるモチベーションが上がると思います。 先ほどの健康管理分野である学校健康診断の情報を活用することが、医師としては効果的ではないか。 つまり、与えられた材料で考えるよりも自ら直接関係する情報を材料として考えさせる方が自立性が高まるのではないかという考え方です。
次のスライドをお願いします。 現在でもそういうことをやろうと思えばできるというのが文部科学省の建て付けでございます。現在の文科省のPHRのシステムでは、学校健康診断は校務支援システムで管理され、電子私書箱によってマイナポータルに情報が移行できます。 つまり、自分の情報は自分で見ることができますし、親の同意は必要がないわけであります。 欠点があるとすれば、一方向性の情報提供であることと、個人情報の管理が教育委員会ごとなので、教育委員会を超えてしまうと情報の共有ができないという点です。
次のスライドをお願いいたします。 現在デジタル庁は、モデル事業でPMHという、クラウドを使って情報共有するシステムに移行しようとしております。 これができればより発展的にデータの利活用ができるようになると思います。
次のスライドをお願いいたします。 児童生徒自身の健康情報を健康教育に利活用できるメリットを整理させていただきます。現在は自分には関係がない疾病や症状は他人ごとと捉えて学習し利活用とする意欲が湧きにくいと思います。 時間があれば繰り返し教えることである程度知識が身に付き、重要性も理解できますけども、教育できる時間が少ない場合はより効率的に、生徒に考える能力を身に付けさせることが必要ではないかと思います。
次のスライドをお願いいたします。 最近問題になっている心の問題を、医師の視点から例として示します。 何らかの要因があってメンタルに不調が生じた場合、子供はメンタルがやられたとは普通訴えません。俗に医師が言う不定愁訴である頭痛とか、朝起きられない、学校に行きたくない、だるいといった症状がほとんどです。 それが進んでイライラ、不眠、不安と感じたときに、さてこの時点で児童生徒が自分で乗り切れる子は何人いるかということです。 成人でさえなかなか対応できない中で、子供はなかなか難しい。 そのときに相談ができればいいんですけど、なかなか相談先も難しいし、相談しようというタイミングが難しいとどうなるかというと、右の下のグリーンのところにある現実逃避という形でオーバードーズをしたり不登校になったり、最悪自殺という展開になります。 いかに右に持っていくかということだと思っております。
次のスライドをお願いいたします。 つまり教科書に書いてある、不安を感じたら近くの人に相談しましょうというのは、医師から見るとなかなか難しいと思います。 どういうことかというと、不安がどんなものかというのが子供が分からないからです。 それからどのくらい不安になったら相談していいか、誰に相談したいか、子供には判断ができないのではないかと思います。 相談窓口は文科省にもこども家庭庁にも様々な分野であります。 逆に言うとありすぎてどこに行っていいか分からないというところも問題があるように思います。 SNS、NPOなどもあって、混乱してしまうのが現状ではないかと思っています。
先ほど申し上げたように保健が取り扱う課題というのは非常に多いので、メンタル以外でもやらなきゃいけないことがありますので、大変難しいかなと思います。
次のスライドをお願いいたします。 じゃあ何をしたらいいかというと、不安になったら相談しなさいという教育は、医者が患者さんに何かあったらいつでも受診してください、というのと同じことでございまして、あまり意味がないです。 何かあったらって言っても患者さんには分からない、連絡しなさいよと言ってもいつしていいか分からない、受診してもいいかも分からない、普通の患者さんにも分からないんですから、子供にとっては分からないのは当たり前です。 自分自身に何が起きているかを客観的に分析できる能力を身に付けていただきたいと。 その場合、うつなどの症状の知識を与えるよりも、何かおかしかったら相談できるという、助けを求める力、そういうものが必要であり、それを相談しやすい文化の醸成が必要ではないかと思います。
次のスライドをお願いいたします。 学校医というのは本来こういう職務をしなきゃいけないことになっております。 単に健康診断をするだけではございません。 今日ご参加になっておられる委員の先生方の助けも借りながら学校保健を運営していかなきゃいけないと考えています。
次のスライドをお願いいたします。 具体的にどのようなことをするか。差し当たり現実的に対応できることでは外部講師が先生方が理解しやすい分野かなと思います。 外部講師に関しても、できれば学校医が関与した方がいいというのは、ここに書いてあるとおりでございまして、やはり学校現場が分かってて、子供のことが分かる者が、子供に対して医学的な知識を与えるというのが最も良くて、専門医を呼んでくるというのは必ずしも効果的ではないと思っております。
次のスライドをお願いいたします。特に学校医って忙しそうだからなかなか声かけると機嫌が悪いと言われる人が多いんですけれども、学校医はできればハブ的な存在で、先生方を含めたカウンセラーの先生方、養護教諭の先生方と連携を取って調整をするという立場にあるのが望ましいと考えております。
最後のスライドをお願いしたいと思います。と19秒ありますので、簡単に述べますけれども、一番上にありますように自らが解決策を見付けるような応用力と展開力を身に付けていただきたいと、学校医としては考えているわけです。
時間が10分になったのでこれでやめます。よろしくお願いいたします。失礼いたします。

【友添主査】  学校医のお立場からの留意点、あるいはご期待等をお伺いできたかと思っております。
続きまして渡邉委員お願いします。

【渡邉委員】  はい、画面共有をしますので少々お待ちください。
それでは始めさせていただきます。 私の方から、ここに挙がってます保健で育成するヘルスリテラシーということで、お話ししたいと思います。 これまでのこのワーキングの議論の中でも何度かヘルスリテラシーという言葉は挙がっていたと思うんですけれど、今日私の方からお話しするのは指導内容ということというよりはむしろ、教材や指導法の工夫という視点からお話ししたいと思います。
現行の学習指導要領の高校の解説ですね、その中の4つ目の内容のまとまり「健康を支える環境づくり」の最後の方に、赤で書いてますように、ヘルスリテラシーと理解できるような記述が挙がっております。 ただ、解説の中にヘルスリテラシーという言葉は出てこないんですけれど、教科書ではここのところにヘルスリテラシーという言葉を使っています。 ですので、現行の学習指導要領の中にもこういったことが入っているとお分かりいただけると思うんですが、少しこれを掘り下げてみたいと思います。
そもそもヘルスリテラシーという考え方はどういうことかと言いますと、比較的古いものは1990年に出ているものなんですけれど、その後いろんな研究者が定義したり、WHOが定義を出したりしています。このWHOの定義は1998年のもので、WHOは2021年に新しい定義を出しておりますけれど、こういった様々な定義を見てみますと、共通しているのは「健康情報にアクセスしてそれを理解し、それを活用する力」という定義がなされていると思います。
例えば学校教育の方ではどういうふうに扱われているかと言いますと、これはアメリカのナショナルヘルスエデュケーションスタンダーズですけれど、全米に通用するようなものを作っているんですが、もちろんこれは国が作っているものではありません。 ご存知のようにアメリカでは、学校教育は各州に教育の責任と権限があるということになってますので、日本のような学習指導要領のような形ではないんですね。
ただ、それでも各教科の関連団体が全国的に使えるようなこういうスタンダードを作って、公表しています。 現在出ているこの保健に関するナショナルスタンダードなんですけれども、第3版で、2022年に出たものがあります。 大きく分けて8つの基準がありまして、そもそもこのナショナルスタンダードでは、ヘルスリテラシーの育成ということを最大の目標にしてはいるんですけれど、具体的にスタンダードの中に書き込むことはなかったんです。しかし2022年の第3版ではここに赤をつけてますように、基準の3のところにヘルスリテラシーという言葉が挙がっています。
なお、中央下の方ですね、体育の先生方だとこちらの方が馴染み深いかもしれませんけど、SHAPE Americaという団体も2024年にやはりナショナルヘルスエデュケーションスタンダードを発表しております。
今のこのスタンダードの第3版のものをもう少し詳しく見てみますと、これ本当に一部分なんですけれど、やはり健康情報だったり、健康に関するサービスだったりとかの資源にアクセスして、それを読み取って活用するという記述になっています。 左は8年生に到達するまでに達成したいという内容になっているわけですね。
ヘルスリテラシーというのは一般的にこの右側の方に書いてありますけれど、機能的ヘルスリテラシーという読み書き中心のものと、インタラクティブヘルスリテラシー、これはコミュニケーションするとかですね。それと批判的ヘルスリテラシーということ、これは批判的に情報を読み取る一番高度な部分なんですけれど、こういったものが内容に含まれているということになります。
一応これでヘルスリテラシーと学校教育の関係をご理解いただいた上で、実際の授業のことについてお話ししたいと思います。
これは少し古いんですけど、もう15年ぐらいになりますかね、日本の中学校で実践した授業なんですが、先ほどお示ししたどちらかといえば批判的なヘルスリテラシーを中心とした教材です。一番左に指導案、略案ですけど載っています。 中学校1年生ですと保健に発育発達が位置付いてますので、その中で例えば身長を伸ばすといったネット情報などを使って、正しい情報の読み取り方ということを授業で行ったというものです。
中央に載ってますのがその授業で使った健康情報評価カードというもので、近年ですとファクトチェックとかで使われるようなものと大体同じような、ネットで探した情報にこれを使って評価するという学習です。
この授業の評価には一番左にあります健康情報の批判的思考尺度というものを作って、それを利用してるんですが、右の上を見ますと、例えば先ほどの評価カードを使って、情報源を数多く調べた方が、批判的思考尺度の得点が高いということがわかりますし、下は対照群を入れて介入群と比較したものなんですけれど、対照群はこの内容をやってませんから、尺度の得点はほとんど変わってませんけれど、介入群は統計的有意に増えたということが結果として出ております。
さらにですね、これは同様の授業を2年間縦断的にやったものです。 これは先ほどの1年生が2年生になった時に、今度は食生活を題材として取り扱ったものなんですけれど、左のグラフは1回目から4回目の批判的思考尺度の点数の変化ですけど、1回目と2回目は先ほどの1年生のもので、その後2年生になってから授業実施前に調査したんですけどちょっと下がってるんですね。 その後に左に示している授業を行って、もう一度調べたところ4回目にまた上がりました。ブースターセッションみたいなものですね。 右のグラフは1回目と4回目で、対照群と介入群の尺度の変化を比べたものですが、この2回の授業を継続的に行ったことによって、批判的思考尺度、すなわちヘルスリテラシーが対照群に比べて介入群で高まったということが分かったということになります。
もう1つですね、先ほどのナショナルヘルスエデュケーションスタンダーズの中にもちょっと出てたんですけれど、数字を読むという力もヘルスリテラシーの中の一部として位置付いていることがあるんですが、これがヘルスニューメラシーです。今ご覧になっているのはオーストラリアのナショナルカリキュラムで、オーストラリアはいろんな教科の中で汎用的能力を育成するという作りになっております。 いわゆるリテラシーもあるんですけど、これはどっちかというと読み書き会話ですよね。
それ以外にニューメラシーというのがありまして、数値を読む,使う力というものなんですね。 健康問題ではこれが非常に重要なんですけど、例えばですね、今ご覧になっていただいているのは、新型コロナウイルス感染症のワクチンが発表された時に、ワクチンの有効性というのがメディアに載っていたと思います。 例えばこのワクチンの有効性90%というのが出たという時に、これはどういう意味なんだろうということが意外と分かりにくいと。100人にワクチン打ったら90人に効いたということではないんですよね。
今これ見ていただいているのは、日大の医学部公衆衛生学教室が開発した、感染症とヘルスニューメラシーという高校の感染症の授業の中に盛り込むことができるような教材ですけれど、その中の一部です。 ここにヘルスニューメラシーという定義も載ってるんですけれど、こういう数値やグラフを正しく理解するということですね。
ちょっとだけ教材紹介しますと、左はですね、実際の新聞の見出しになってたものですけれど、梅毒の感染者が10年で男性10倍、女性23倍になったということが載ってます。 ただこれを見ると女性では倍率で見るとすごく増えてはいるんですけど、基準となる元の数値が違いまして、感染者の数からいくと男性の方が多いということになります。ちょっとこういうところで惑わされてしまうということがあります。
右上のものは同じデータを用いているのですけれど、グラフの縦軸の示し方によって印象がだいぶ変わってくるというものですね。 これもコロナの新規感染者ですけれど、右の方で出すと日本もアメリカ並みにすごい増えてるという風に見えてしまいますけれど、実際数値はそうではないわけです。 右下は感染症とは違いますけれど、やっぱり数値の示し方によって印象が変わるという例で、これはフレーミング効果と呼ばれているもので、リスク研究とか行動経済学で使われる言葉です。
このようにヘルスニューメラシーは数値を正しく読み取るということなんですけれど、先ほどのヘルスリテラシーに加えまして、教材とか指導法の工夫によってヘルスリテラシーの育成に繋がってくるのではないかと考えられます。 ただ単にヘルスリテラシーとはどういうものかを学ぶだけじゃなく、実際使えるものとして、能力として見ていくということは今後必要ではないかと考えます。
最後にちょっとこれまでの議論のことについて2点ほど手短にお話したいと思います。
上の方ですね、生命(いのち)の安全教育のことで、これは今回のワーキングの参考資料にもこれまで載っていたものですけれど、先月の2月の文部科学大臣の会見の中で、この生命(いのち)の安全教育のことが取り上げられて、学習指導要領の中でどうこれを位置付けていくかというのを議論してほしいということが挙がっておりました。
1つの教科とか特別活動だけがこれを引き受けるものではないと思うんですけれど、保健体育のことも実は大臣が教科名で出しておられますので、これもやはり検討が必要ではないかと思います。
下はですね、これも何度も出てきます保健と体育の関連ですね。 例えばけがの防止であるとか精神保健の部分で保健と体育の関連が図られてますけれど、さらにもっと色々工夫できるのではないかと。
例えば「体つくり運動」の実生活に活かす運動の計画と、保健の健康に関する環境づくりと社会参加とかと、何か繋がるんじゃないかなという気もします。 また保健と体育理論との関連もさらに検討できるのではないかと思いますので、今後こういったことも検討していけばと思っております。

【友添主査】  アメリカのナショナルスタンダードを参照しながら、いわゆるヘルスリテラシーの重要性が次の学習指導要領の中にどのように活かされるか等のご提言だったと思います。
ちなみに体育の場合は現行の学習指導要領、それから平成20年のものについてもイギリスやアメリカのナショナルスタンダードを参照したように思います。フィジカルリテラシーとヘルスリテラシーをうまく繋げると保健と体育の融合がうまくできていくのではないかと、お伺いしていて感じておりました。
それではこれより意見交換を行いたいと思います。 ご発表いただいた委員へのご質問、ご感想等がございましたら挙手をお願いしたいと思います。 時間の方は約30分弱を予定しています。
いかがでしょうか。 森委員お願いします。

【森委員】  4人の先生方、大変ありがとうございました。まず渡辺委員のご発表の、学校健康診断データ、それから健康観察データという様々なデータが学校にもあって、これらの児童生徒の活用は、渡邉委員が言われたヘルスリテラシーとも繋がる話で重要な観点だと思います。現在、これらのデータの活用は教師側が中心とはなっているので、児童生徒活用できるようになると保健の能力が伸びていくと思います。
渡邉委員に質問です。私はヘルスリテラシーについては、どちらかというと情報へのアクセスや活用ということが重要視されていて、情報教育の一環のような形で捉えられがちな場合もあると捉えています。しかし、後半のご説明の、個人の動機とか、個人の能力に関する決定要因としての社会的なスキルだというようなことも言われていて、私はそちらの方がすごく重要だと思っています。今回検討している学習指導要領の方向性も、思考力・判断力・表現力等の総合的な発揮にそのことを入れて検討していくと、知識・技能の統合的な理解と連動できるのではないかなと考えているんですが、その辺について渡邉委員はどのようにお考えなのかお聞きしたいと思います。よろしくお願いいたします。 のかお聞きしたいと思います。よろしくお願いいたします。

【友添主査】  渡邉委員、いかがでしょうか。

【渡邉委員】  はい、ありがとうございます。 このヘルスリテラシーの捉え方というのは、人によってだいぶ違いますし、また最近ですとSNSの使用などを前提としたeヘルスリテラシーでは、読み取るだけではなくて発信の方も含むという考え方もあります。
現行の保健の学習の流れからすると、やはり知識なり情報なりというものをまず身に付けて、それをよく見て、その中から自分が健康に役立つような情報を得ていくというところを考えますと、それは単なる情報リテラシーではなくて、健康独自のものですし、先ほどのヘルスニューメラシーのこともそうなんですけれど、よくヘルスニューメラシーというと、それ算数や数学でやればいいんじゃないという声もあるんですが、実は違うんですよね。 ヘルスニューメラシーとニューメラシーは別物だということになっていて、特に先ほどのフレーミング効果みたいなものというのは数学ではやりませんから、健康独自のものというものがあります。情報を読み取って、さらにそれをどう活用していくかという、活用のレベルまでいけるかどうかとか、そういったものを意思決定に繋げていくという学習というのは、さらに広がっていくのではないかと個人的には考えております。

【友添主査】  続いて渡辺委員お願いします。

【渡辺委員】  渡辺です。柏原先生のまとめの2番にあります健康教育のところの科学的根拠に基づく判断力の育成、全く同意でございますけど、できれば実践力もつけていただきたいなと思います。
それから、渡邉先生の、ヘルスニューメラシーというのはヘルスリテラシーと並行して必要だというのはこれも同感です。気になりますのは、その健康情報や医療情報の正しい情報という判断を子供がAIが発達する中でできるかどうかっていうところを、先生ぜひまたご検討いただきたいと思います。 

【友添主査】  続きまして南委員お願いします。

【南委員】  4人の委員の皆様、本当にありがとうございました。 私からは、質問とお願いしたいことがあります。 まず、柏原委員に対してですが、この精神科医の配置について、実現のために議会を含めて、どのように外堀を埋められたのかなということをお聞きしたいです。
斎藤委員に対しては、泳法の獲得を主な指導内容になっているということであれば、それは何が理由なのか、ご所見をお聞きしたいです。
渡辺委員に対しては、生涯、健康な生活を送るためには、私は、保健体育科の教員に対する学校保健や健康教育の重要性を伝えたいと思っています。特にヘルスプロモーション、精神疾患に関する指導の充実に力を尽くしたいと考えています。
渡邉委員に対しては、ヘルスプロモーションとヘルスリテラシーについては、現場に届いている言葉ですが、ヘルスニューメラシーについては、現場にとって興味と関心が湧く内容なので、引き続き情報発信をお願いしたいと考えております。
以上、お二人の委員につきましてはご質問に対するお答えをいただければありがたいです。   

【友添主査】  ありがとうございました。 それでは発表順に、ご意見、それからご回答のほどよろしくお願いします。

【柏原(聖)委員】  はい、では、柏原です。 ご質問ありがとうございます。 財政的なところが気になるというご質問だと思います。 それからは、医師会との関係というのも気にかけていらっしゃるのかなというように理解しております。
まず財政的なところですけれども、国からの地方交付税は、学校医は4人で組まれています。 ただ、本市は内科、耳鼻科、眼科の3人が雇用されているということで、あと1枠がありました。 1校に1人という考え方ではなくて、小学校1人、中学校1人というような形で、財政の方にはご相談をしました。
そして、医師会の関係ですが、基本的には学校医はその地区の医師会の推薦があってということなので、医師会とは半年以上前からご相談をしながら、医師会でお困りごとであるとか、地域のリソースということを鑑みた上で、推薦していただいて決めていったということが流れとしてございます。 

【友添主査】  斎藤委員お願いします。

【斎藤委員】  はい、私の個人的な見解ですが、水泳に限らず体育の授業はやはり技能の習得が重視される教科と捉えられていることが多いと思います。 中でも水泳は、競技に繋がる泳法について技能が重視された背景があるのではないかと思います。 生涯スポーツの水泳、また命を守るといった意味の水泳も、泳法さえ獲得できていれば網羅されるという認識があったのではないかと思いますが、今、長く浮くことや楽しく水泳をすることということも注目される中で、やはり泳法だけに捉われない水泳の指導がこれからますます重要となるのではないかという意見を持っています。
 
【友添主査】  渡辺委員お願いします。

【渡辺委員】  南先生のご意見に賛成でございます。 できるだけ学校医を活用して、児童生徒だけでなく教師の啓発もお願いしたいと思います。 よろしくお願いいたします。

【友添主査】  渡邉委員お願いします。

【渡邉委員】  ニューメラシーのことをこれからも発信してほしいということを教材を作った人たちにもお伝えしたいと思います。 

【友添主査】  佐藤(若)委員お願いします。

【佐藤(若)委員】  はい、失礼します。 4人の先生方どうもありがとうございました。 特に指導に関する環境整備というところで、特に水泳のプールのお話を、お二人ともしていただいてたと思うので、そこで少しお聞きしたいことがあります。 お二人の発言から、民間プールを使った水泳の授業ということで、安全面のこともあるし、教員の指導上の負担ということもあって、そういった民営プールの活用もされているというふうなことで、そういったことも必要なんだろうなと、特に斎藤先生からもありましたように、老朽化など維持コストの面からもというふうなことであったと思います。
そこで質問なんですけれども、お二人にお聞きしたいのは、民営プールを使う際の移動手段と移動費用です。 それは民営プールだけでなく、斎藤先生のところは、公営プールを使う場合の移動時間と移動費用など、どのようになさっているかなというふうなことをお聞きできると、もっとそういったことの活用がうまくできるのではないかと思ってます。  
本県でも、高校から5分のところに民営プールがあるところで、営業前に5分、徒歩で行ける、そういったところを活用している学校さんもあるんですけれども、ただ、他はほと場所的にも地理的にも厳しいので、そのあたりをお聞きできればと思います。

【友添主査】  はい、柏原(聖)委員からお願いします。

【柏原(聖)委員】  はい、本市では、この民間のプールを選定するときに条件をいくつか上げて推薦をしました。 で、それは移動、おっしゃるように移動ということがございます。 本市には民間のプールがないんですね。 で、その上で、距離であるとかそういったところを思ったときに、やっぱりバスを持ってる民間のプールであることというのは大きなファクターとなりました。 で、費用は、当然こちらが自治体が持つということになりますので、そういった形で移動の費用負担は行っております。

【友添主査】  斎藤委員お願いします。

【斎藤委員】  はい、私の県内の市町村の取組でも、徒歩で移動する例があります。その場合は、近隣のプールまで徒歩で移動していると聞いております。
民間のプールの活用では、民間バス会社と契約を結んで、そのバスを利用して児童生徒が移動しているというのが、一番多い方法ではないかと思います。 その費用についてはもちろん、自治体が予算化しているというところです。 

【友添主査】  続きまして細川委員お願いします。

 【細川委員】  はい、4名の先生方ご発表ありがとうございました。 その中で、柏原委員の方からは狛江市の様々な試みについてお話しいただきましたけれども、その中で特に、やはり学校の中での体育授業の充実にとどまらず、デフリンピック、他、各種大会に触れる経験とかアスリートとの交流、また多様な競技に触れる経験なども受けている試みというのは、やはり子供たち一人一人が授業という枠を超えてスポーツ運動への興味関心を高めて、まさに「する」「みる」「支える」「知る」という自分なりの関わり方、楽しみ方を見つけていく上で、とても素晴らしい試みであると思いました。
続きまして、斎藤委員の方から神奈川県の実践例についてお話しいただきましたが、その中で、教員研修の件触れられておりましたけれども、やはり学習指導要領に基づく授業を充実、実践していくためには、教師の指導力の向上というのは何より重要かと思っております。 その中で教員研修というのもとても大切だと思いますけれども、現在全国的に研修に参加する教員が少なくなってきているということが、よく課題であるというふうに聞いております。
私が関係している団体でも、全国からご参加されている先生方を対象に研修を行っているんですが、やはり少なくなってきておりまして、研修を1日にしたりですとか、動画配信を加えたりといろいろ工夫をしているところでございます。 教員が研修に参加できる環境を整えることとか、やはり何より参加したいという意欲を高めるということが必要かと思いますが、神奈川県の方では、現状、参加者数とか、あるいは参加を促すような工夫とかはされているのでしょうか。 ちょっとお伺いしたく、よろしくお願いいたします。

【友添主査】  はい、いかがでしょうか。ご回答お願いします。

【斎藤委員】  参加人数の増減については詳しく示せませんが、やはり学校の先生たちの多忙感に、研修への参加の難しさがあるという捉えはあります。
そこで我々のセンターの研修は、センターへの参集研修だけでなく、今お話にあったような、オンライン研修やオンデマンド研修も工夫して実施しています。 ただし、体育は体を動かして研修をするというところもあるので、なかなかそれらができないとなると、先ほどのスライドでもお示ししたのですが、こちらから出向いて研修をする、学校が行いたい研修の相談に乗るなど、こちらが用意したメニューの研修に来ていただくというよりは、学校の先生たちのニーズに対応することによって、研修をしたくないわけではなく、したいけれどできないという先生たちに、私たちが答えられるような方法を、様々工夫しているところです。

【友添主査】  申し訳ありません。時間の関係で前島委員、藤田委員、中村委員までとさせていただければと思います。
前島委員お願いします。

【前島委員】   4人の先生ありがとうございました。 柏原委員の発表の中で、小中連携の中で体力の状態を把握した上で、どのように指導するのかというのがすごく大切な視点だと思います。 子供たちにつまずきをさせないために、まず工夫の前にどういう実態なのかということを捉えるということが大事だなというふうに思いました。
斎藤委員には質問なんですが、小学校5、6年生に安全確保につながる運動が示されましたが、先生が県内の小学校を見学した中で、低学年の運動遊びや、中学年の運動の中で、安全確保につながるような指導の場面があったのか、また何を意識して先生方が指導されていたのかというのを教えてください。  

【友添主査】  斎藤委員お願いします。

【斎藤委員】  はい、特に低学年の水遊びから中学年の水泳運動に繋がる中では、浮くということと、潜るということをしっかりと指導している印象があります。 特に浮くことの難しさについては、潜らないと浮かないというようなところをしっかりと指導されているところは、さすがだな先生方はと思いました。 また、様々な浮く補助具は、手に持つ板状のものだけでなく、身近なペットボトル等なども使用し、浮くときに必要な工夫を技能だけでなく学ぶことで、子供たちが浮くことの楽しさに触れながら、安全確保にもつなげていく、そのような学びを進めている学校を拝見したことがあります。

【友添主査】  藤田委員お願いします。

【藤田委員】  私から、渡辺委員からご発表いただいた内容で1点、学校医としての活動に関わってお願いがあり、発言させていただきたいと思います。
渡辺委員からご紹介いただいた学校医が学校保健に参画するスライドの中で、現在私は学校安全推進に関わっている立場から、ぜひとも学校医が児童生徒の命を守るための学校安全にも協力いただくことを通じて、学校医が学校保健や学校安全のハブ的存在として、今回の学習指導要領の改訂に関わって、学校における安全教育、安全管理、さらには組織活動での実効性を高めるためにご活躍いただく可能性についてもご検討いただきたいというふうに思っております。 

【友添主査】  はい、渡辺委員いかがでしょう。コメントございますでしょうか。

【渡辺委員】  私は、前回の学校安全の委員会において、渡邉委員長の下で仕事をさせていただいた関係もありまして、その時点で、学校安全の重大性というのは理解しました。それまで20年以上学校医やってたんですけど、学校安全に関与してなかったです。現在は学校安全の重要性を認識しておりますし、4月に学校医の講習会、講演会を日本医師会で行いますけど、その時の学校医の職務の中に学校安全も記載しております。 先生のおっしゃるように、学校医は学校保健だけでなく、学校安全も担っていく必要があると認識しております。 今後ともよろしくお願いいたします。 

【友添主査】  続きまして中村委員お願いします。

【中村委員】  はい、私は柏原委員のご発表の中で、外部人材の活用や地域の展開について、大変もう羨望の思いで伺っているところです。 で、実は本校におきましても、地域展開100%というものを実現はしているところなんですが、1点お伺いしたいんですけれども、今後その地域展開を目指す上において、体育科の授業の教育課程にも寄与するようにこの展開を考えていらっしゃるのか、もしくはやはり地域は地域、今本校がそうなってしまっているんですが、地域と学校教育が並立していくような流れをお考えになっているのか、もしくは体育教育の方に寄与するような展開がもし具体的に手立てとして今やっていらっしゃることがあれば伺えれば幸いです。 どうぞよろしくお願いいたします。

【友添主査】  はい、柏原(聖)委員お願いします。

【柏原(聖)委員】  はい、ありがとうございます。 おっしゃる通り、この事業を入れたきっかけというのは、やはり新型コロナウイルス感染症拡大防止策で活動ができなくなった学校に対して、やっぱり子供たちもエンパワーメントが必要ですが、学校自体もエンパワーメントが必要でした。 それをそのきっかけとして、やはりアスリートの力というものにお借りしたかったというのが導入のきっかけです。
ただ、これはその地域か社会教育か学校教育かという、二項対立のものではなくて、双方が子供たちが地域で育っていく、その生涯学習、生涯スポーツの一環として連動したものでないと、これは意味をなさないと思っています。 ですから、当然専門的な資源は教育課程に包摂するという中で、地域コミュニティと教育の質の向上、活性化は同時に達成できる有効な手段だと捉えております。 

【友添主査】  よろしいでしょうか。
時間の方なんですけれども、ここで一度意見交換はストップとしたいと思います。 柏原(聖)委員、斎藤委員、渡辺委員、渡邉委員にはご発表いただきありがとうございました。
これまで各委員に様々なお立場からご発表いただき、学校現場における実践からハイパフォーマンスの世界の知見、様々な分野の研究にわたるまで幅広い議論が進んでいったかと思います。 改めて各委員のご協力に感謝したいと思います。
それでは、前半はここまでとして、前回と同様に5分ほど休憩を取りたいと思います。 ちょうど今私の手元の時計は11時17分で中途半端なんですよね。 で、いろいろ考えたところ、11時25分再開という形で進めたいと思います。 どうぞよろしくお願いいたします。 しばらくの間休憩したいと思います。よろしくお願いします。

( 休憩 )

【友添主査】  はい、それでは時間が参りましたので、議事を再開したいと思います。 よろしいでしょうか。
議題2に入ります。 体育・保健体育における指導に関する環境整備等について、まずは事務局よりご説明をお願いします。

【赤間企画調整室長】  それでは資料2に基づいてご説明をさせていただきます。 指導に関する環境整備等についてということで、本日の議論2つ柱がございます。
冒頭、主査の方からお話もありましたとおり、指導に関する環境整備等についてという柱と、2つ目、高等学校専門学科の体育の改善についてという2つの柱になってございます。
まず1つ目の柱、指導に関する環境整備についてということで、次のスライドお願いします。まず、指導に関する環境整備ということで、左側現状認識、課題等、それから右側、検討の方向性という形でお示しをさせていただいております。
まず左側、活動場所に関すること等々でございますが、先ほどの前半のプレゼンテーションの中でもご議論いただいておりましたけれども、体育の活動に関しては、この暑さへの対応というものが非常に重要な課題となっているというところ、客観的な指標であります暑さ指数、そういったものも活用しながら、またそのハード面ですね、空調整備なども進めていただきながら、そして水分補給等々、あるいは健康観察というようなそういった取組もいただきながらですね、安全面に配慮しながら子供たちの運動機会の最大限確保するというようなことに気を配っていただいているというところを、ここの場を借りて改めて感謝を申し上げたいというふうに思います。 その上で、空調の整備、こういった部分が必ずしも全ての自治体で一律に同じようなスピードで進んでいるわけではないというのは、先ほどの議論の中でもございました。 そういったことも踏まえまして、この暑い時期に運動を行う授業の実施には、当然課題もあるというようなことが指摘をされているところであります。 それから、その環境整備とリンケージする中で、1つの運動領域である水泳の授業、これはもう前半の議論の中でもいろいろなお話をいただきました。 もうすでに議論出ておりますが、プールの老朽化でありますとか、学校のプール、基本的には屋外プールという形になりますので、その中での暑さへの対応の難しさ、持続的、計画的に授業実施をすることへの困難さに関する指摘というのも多数いただいているところであります。 また、連携事例についてもすでにお話もありました、民間のスイミングクラブ等々を活用して、あるいは外の公営プールなども活用しながら連携を取りながら授業が行われているというような状況も踏まえながらですね、改めてこの学校プールや水泳授業の在り方についての検討も必要だというふうに思っております。 それから下半分の部分ですけれども、これ指導体制等々に関することでありますけれども、指導要領の趣旨を徹底していくという意味でいきますと、先生方にまさにこの授業改善に繋がるような学習機会というものを保障していく、そして私どもとしてもそういった資料の改善充実というのが当然必要だろうというふうに考えております。 特に今回の改訂の中で様々なところがポイントになっているわけですけれども、系統性、あるいはその校種間の接続、そういったところも含めてですね、自校以外の取組について幅広く学ぶことができるような機会、こういったものも充実する必要があるだろうと思っております。 それから指導体制の整備に関すること、先ほどのお話の中でも外部の専門家、外部機関との連携、地域人材の活用というようなところで、学校教育に様々な方にご参画をいただいているというところでございますが、そういった点でのその指導の一層の充実というものを図っていく必要があろうというふうに思っております。 一方で、外部人材の方に入っていただく際には、学校教育の中で何がどこまで子供たちに身に付いているのか、あるいはその子供の状況だったり学校の状況、そういったことも踏まえながらですね、専門的知見をまず発揮をしていただきたいというところ、こういったところは十分に学校であったり教育委員会との間ですり合わせが行われながらやっておられるわけでありますが、その際に学校現場としてもですね、そういった調整の部分での負担なども当然あり得る部分もありますので、そういった部分での負担感というのを軽減できるような方策というものも合わせて必要なのかなというふうに思っております。 で、右側が検討の方向性ということで、いくつかお示しをしてございます。 当然、授業を実施する上での安全面、これに十分配慮するというのが全てでありますけれども、その上で子供たちの学習機会をどのように確保していくかという現実解をどういうふうに導いていくかというところであります。 当然、いきなり暑くなるということではなくて、もう4月の段階から徐々に暑くなってくるということを考えますと、いわゆる暑熱順化の考え方、こういったものも取り入れながら徐々に暑さに慣れていく、これはすでに学校現場の中でも当然やられているわけですが、そういったことを大事にしていくとか、あるいは指導計画、これは年間の指導計画を作る中でですね、実施内容や実施場所、そして実施の時期、こういったものも全体をデザインをしながら先生方考えていただいているというような状況もございます。 そして行き着くところ、やはりそのハードの整備というものも当然不可欠な部分がありまして、その体育館等々における空調整備をはじめとする計画的な整備、そういったものも当然に必要な部分というのが出てくるというようなところでございます。 それから2つ目、水泳授業等の在り方、これは環境整備というところに関連をしてということでありますけれども、こちらについては補足説明資料の方で別途改めてご説明させていただきたいというふうに思います。 3点目、今回の改訂の中、体育・運動領域の話できますと、先ほどもお話がありましたが、小学校3、4年生も含めてここの運動遊びというところをしっかりと進めていくということでありますが、この運動遊びというのも当然のことながら遊ばせておけばいいということでは当然ないわけでありまして、授業の中にそういう仕掛けを作っていくということ、環境づくりを生かした授業を行っていくということでいきますと、意図的計画的にそういったものを行っていく上での条件整備みたいなものも考えていく必要があるのではないかというふうに思っております。 また、4点目のところ、これ指導の充実の観点からの好事例の展開でありますとか、研修機会を充実していく、こういったことは当然やっていかなければいけないというふうに思いますけれども、指導要領、本体の議論の中でも、いわゆるデジタル技術を活用したという話があるわけでありますので、そういったものも指導参考資料等々も含めてですね、分かりやすく使いやすいものを提供していく必要があろうというふうに思っております。 いくつか小さなポツで書かせていただきましたけれども、改訂のポイントであるその運動遊び等々の実践に関する内容でありましたり、先ほど例の中でもありましたけれども、校種間、小中高の滑らかな接続を意識した指導であったり、これまでも必ずしも教材研究や指導参考資料というものが充実をされていなかった部分についても充実をしていくということ、それから多様性の包摂、デジタル学習基盤の活用といった観点も踏まえた実践資料というものを作っていくという必要があろうかと思います。 下から2つ目のところ、学校現場に多様な方々にご参画をいただいているという状況の中で、学校現場といろいろなすり合わせをしながらやっていただいているわけですけれども、やはりなかなかその専門的な知見を持った方というのが、どこにどういった形でいらっしゃるのか、あるいはどういった強みを持った方なのかというようなことも含めて、そういったものをやはり見える化していくというようなことも大事なのかなというふうに思っております。 そういった意味では、そういった方々のネットワークの構築であったり、あるいはそれぞれのノウハウみたいなものも含めて整理をしていくというようなことが1つ考えられるのではないかと思っておりますし、また特に小学校にいきますと、専科指導体制の充実ということも当然のことながら重要なことだというふうに考えてございます。 一番最後のポツでございますけれども、まさに指導要領改訂の1つの柱であります、この実現可能性というものを確保していくという観点を踏まえていきますと、系統性を考えながら必要な範囲で内容の精選ということも行っていく必要がございますし、このワーキングでも繰り返しご指摘をいただいておりますけれども、体育と保健というものを関連させた指導を充実していく、また他教科との関連というものも含めてですね、要は学習の深まりというものがイメージできるような指導要領の示し方や参考資料の作成、こういったものが必要だというふうに考えてございます。 5ページ目でございますけれども、補足説明資料ということで、この指導に関する環境整備に関連して、この水泳授業の在り方等々について取り上げたものでございます。 上半分のところ、これはもう先ほどのご議論の中でも十分出ておりますけれども、顕在化している課題と各地における対応というところで、プールの老朽化の問題、あるいはそれに伴う維持管理コストが増加しているということの問題、そして気候変動の中で暑い日が続いているというような状況の中で、どうやって計画的に事業を実施をしていくのか、またその安全面ですね、そういった部分での対応の必要性というものがやはり課題としては大きいというところであります。 で、対応例については、いろいろな実例を挙げていただきましたとおり、それぞれの学校に自前のプールを1つずつ置くということの持続可能性も含めて、いろいろな検討がなされているというふうに理解をしております。 プールを集約化する、あるいは地域住民も使えるプールとして社会体育施設と複合化するというような形のプールというものの整備が進んでいる。 そういったプールは基本的には屋内のプールという形になるケースが多いわけでありますので、そうしますと学校教育でも使えるといった場合には、年間を通じてそういった施設を使う可能性というのが広がってくるというようなところもございます。 また、近隣校でプールを集約化するというようなこと、あるいは公営のプールの活用というのもございますし、民間のスイミングクラブを活用するというようなケースも、これはインストラクター等々の指導者も含めて活用しているというケースも出てきてございます。 また、3つ目のポツのところにありますように、水泳授業にかかる教職員の方々の管理上、指導上の負担、こういったものも出ているという部分はございます。 まさに水質の管理のようなところも当然必要になってまいりますし、毎年夏になりますと、いわゆるプールの注水の関係でヒューマンエラーのような話が当然出てきておりますけれども、こういったことは可能な限り避けなければいけませんし、先生方の働き方改革という観点からもですね、指導に専念できるような環境というのをやっぱり整備していく必要があるんだろうというふうに思いますので、指定管理者制度であったり、民間事業者に対しての管理業務の委託、こういったものも進められておりますし、私どもとしてもそういったものを一層進めていきたいというふうに思っております。 また、指導の部分もですね、効果的に指導を行うという意味で、技術指導の部分をインストラクターの方と連携をしながら行うという実例も多数出てきているというふうに思っております。 検討事項ということで、下半分のところをお示しをさせていただいておりますが、1つ目のところでございます。 当然その環境整備の観点という形で今回議論をさせていただいているわけですが、そもそもその水泳指導というのが学校の体育の中でなぜ行われているかということを、そこをそもそも押さえる必要があるんだろうというふうに思っております。 小学校1年生から中学校2年生まで、ここは多様な運動機会に触れていくというような形で、他の運動領域も含めていろいろな運動領域というのが必修になっているわけですが、水泳の実技についてもこの間必修となっていると。 で、学ぶ意義といたしましては、いくつかございますけれども、当然水に親しむ楽しさ、喜びを味わうということであったり、お話にもありましたけども、水の中という特殊な環境ですね、陸上では味わえない状況の中での動きを身に付けるというようなこと、また当然そこから泳法を身に付けるというようなことも出てまいりますし、また一番最後3点目のところでありますけれども、これがいわゆる学校体育の中で水泳授業が入ってきたということのある種契機になっているわけでありますが、水難事故から身を守る力を身に付けるということ、こういったことも含めてですね、これらが学校体育の水泳授業として位置づけられているということがあるということを押さえた上で、学習の体系や内容、こちらについては後ほど参考資料の方で簡単に触れさせていただきますけれども、そういったものが今の子供たちの発達段階などを踏まえた上で、まさに学校で学ぶ運動やスポーツとしてどういうふうに考えるかというところはご議論をいただきたいというふうに思っております。 それから2つ目の点、まさにこの暑熱対策や施設、それから指導体制、そういったものも含めて、いわゆるプールの老朽化や気象条件、そういったものの中でどのようにしてこの計画的な事業実施というのをしていくのかというその対応の部分を考えていく必要があろうというふうに思います。 それから3点目に関しては、安全確保に繋がる運動、これは小学校5、6年生、前段改訂で位置づけられているものでありますし、水泳授業を実施する上での安全の心得の指導、こういったものも当然行われているわけですけれども、そういった指導の実態がどうなっているのかということであったり、この水難事故防止に繋げるという観点からも、留意すべきことというのは何なのかということも議論のテーマになるのかなと思っております。 それから一番最後でございますけれども、単にその水泳の授業というのは泳法を身に付けるということだけではなくて、やはりこの運動やスポーツの多様な楽しみ方に触れていくという視点、そういったことをやはり大事にしていく必要があるんだろうというふうに思っております。 一方でその学校における指導の実現の可能性、これは当然確保されなければいけませんし、そこを考えずに議論をしてもしょうがないわけでありまして、そういった意味でその指導に当たって留意すべきことというものは何なのかということ、そして民間事業者等との連携というような形で、要は学校の外でこの水泳指導というのが行われる状況というのが、各地で多く見られる状況ということが出てきているという中で、適切な連携に関する観点、これをいわゆる学校体育、学校の体育の授業として実施をしているという観点で、適切な連携に関する観点、留意すべきことは何かということを考えていく必要があるのかなというふうに思っております。 それから2つ目の柱でございます。 高等学校専門学科体育の改善についてということでございます。 高等学校専門学科の体育、こちらはいわゆる専門教育ということで、スポーツを通じた専門教育の学習を希望する生徒に、スポーツの推進及び発展に寄与する資質・能力を育成することを目指して行われているものでございます。 体育科設定をされているその具体的なねらい、書かれておりますけれども、健やかな心身の育成とか、あるいは生涯を通してスポーツを継続する資質・能力を高めながら、明るく豊かで活力ある生活を営む態度を養う、そして、スポーツに対して「する」「みる」「支える」「知る」といった多面的な実践を行いながら、我が国におけるスポーツの推進発展の担い手を育成をしていく、こういったことをねらいとして置かれている体育科というものでございます。 その上で現行の科目構成、下の方で点線囲みで書いております、スポーツ概論ということで、文化的特性、あるいはスポーツの発展、そして効果的な学習や豊かなスポーツライフの設計の仕方、指導法、健康・安全等々、あるいはスポーツを自ら企画し運営していくようなことも含めてですね、スポーツ概論というようなもの、それから実際のスポーツの実践の部分がありまして、最後のところにこのスポーツの総合演習というようなものがあるのが1つ特徴だとは思いますけれども、様々な理論や実践、あるいはその指導や企画運営、そして多様な社会参画に関する課題研究、こういったものを行っているというところであります。 特徴的な授業例ということで、右側の方に2つほど例を出させていただいておりますけれども、この体育科、専門学科の高校生が地域の小学校に出向きまして、陸上教室とか記録会というのを自ら企画をしながらやってみると、そして、生徒らが主体となってこういった指導を自ら企画運営をして、高校や小学校の先生方からのフィードバックを受けながら学びを深めていくというケース、それから授業例2つ目としましては、スポーツとの様々な関わり方を実技を通して体験をしていく授業ということで、科目構成の中にも設定されているような学習内容を踏まえながらですね、それぞれが立場を変えながら、教える側、それを観察する側等々ですね、立場を変えながら、実技を通して様々なスポーツの関わり方への理解を深めていくというような展開、そういったものも行われてございます。 で、次のページでございますが、その専門学科体育をどのように現状認識をして改善をしていくかというところでありますけれども、左側の部分でございますが、専門学科の体育におきましては、高校における専門的なスポーツ教育を行っているというところで、スポーツをするという面でこの理解を深めたり技能を高めたりということに加えまして、地域や社会のスポーツを支える人材を育成するという点においても、成果を上げていただいているというふうに思っております。 一方でその学習指導要領におきましては、そのスポーツについて「する」「みる」「支える」「知る」等々のですね、多面的な学習を深めていくということが期待をされているわけでありますけれども、現実問題としてこの専門学科の中では、やはりより高度な運動技能を習得させるといった、要はその「する」という部分に少し寄った実践が多く見られるのではないかと、それ以外の面の学習という部分はもう少し改善の余地があるのではないかというふうにも思ってございます。 それから3点目でございますけれども、やはりこの専門学科体育を開設している学校、こういったものは全体の中で見ても必ずしも多いわけではございませんので、そういった意味では、他校の授業実践、そういったものに触れるという部分が少ない、実質的な授業改善がなかなか図られづらいというような状況もあるのではないかというふうに思っております。 右側検討の方向性というところでございますけれども、1つ目のところでございますが、この専門学科体育における学習、これはそのスポーツの推進とか発展に向けた資質・能力を養うと、担い手を育成をするということを目指しているわけでございますけれども、そういった観点から申しますと、その教科名を「体育」というよりはもう少しウイングを広げて、「スポーツ」といったような表現に改めてはどうかという点をまず提案をさせていただきたいというふうに思っております。 そうすることでですね、これ全体の方向性としても、その地域や社会との接点というものを意識をしながら、スポーツについてこの多面的な理解を深めていくという学習内容とも、一層整合的になっていくのではないかというふうに考えております。 また、これはどちらかというと副次的な効果になるわけでございますが、その高等学校の保健体育科の中にあります科目「体育」、こういったものとの混同も避けられる部分も当然あります。 いずれにしましても、この趣旨を踏まえた学習の充実につながるということというものが期待できるのではないかというふうに思っております。 それから2つ目のポツのところ、これは学習内容に関することですけれども、現行の科目構成、こちらについては先ほど前のページでご説明をさせていただきましたが、こちらについては基本はこういうふうな構成というものが考えられると思いますけれども、直近の動きでいきますと、やはりそのスポーツ基本法の改正の中でもですね、単にスポーツを「する」「みる」「支える」ということだけではなく、あるいはスポーツを振興するという観点だけではなくて、スポーツを通じて様々な社会課題を解決していく、そういったところにスポーツを寄与していくという観点、こういったものが重要視をされているというような状況がございます。 そういった意味ではこの専門学科の、我が国におけるスポーツの推進発展の担い手を育成をするという観点、非常に重要でありますので、こういったところを軸としながらですね、検討を進めていってはどうかというふうに思っております。 それから最後の点でございますが、このなかなか授業モデルみたいなものに触れる機会というものが限られているという専門学科でございますけれども、やはりその指導の好事例等々ですね、横展開をしていくということ、それから先生方の学習機会を増やしていくというようなことについても当然のことながら留意をしていく必要があるだろうというふうに思ってございます。 で、下の部分ですね、この目標の改善イメージというところでございます。 これまで小中高の12年間見通した中でのそれぞれの目標、あるいはその3つの資質・能力、こういったものの改善イメージというものをご議論いただいておったわけですけれども、そういったものも踏まえながら専門学科体育科についての目標の改善イメージ、上が現行、下が改善案というところでございます。 基本的には柱書きのところにありますように、この生涯を通して主体的にスポーツの推進発展に寄与するための資質・能力を育成をしていくというここを当然軸としながら、それぞれ知識・技能、思考力・判断力・表現力、それから学びに向かう力・人間性等と、これは全体の議論とも整合性を取りながら、こういった形で改善が図られないかということをご提案させていただいております。 9ページ以降はですね、参考資料でございます。 10ページ目以降はですね、スポーツ庁の方で示しているガイドラインの中で、熱中症予防等々に関しての留意事項みたいなものも示しております。 その中でも暑熱順化について触れさせていただいている部分でありましたり、11ページに行きますと、いわゆるその暑さ指数WBGT、こういったものを活用しながらですね、安全確保ということをしていただくというようなことに関してもお示しをさせていただいております。 それから12ページ以降、これ空調整備の話ということで、先ほどのご説明の中でもございましたので、詳しい説明は割愛させていただいておりますけれども、そういったものも徐々にですが進んでいるということ、それから国としても財政的な措置というものをかなり充実させながら対応させていただいているというところでございます。 それから15ページ目でございますが、水泳授業に関する技能の系統性ということで、先ほど水泳の授業のことについて触れさせていただきましたけれども、現行の学習指導要領の中でこの技能という部分に関して言いますと、こういった内容が、これ解説の内容も含めて示されているわけですけれども、水の中を移動する、潜る、浮くというところから始まって、小学校の高学年になってくると、先ほど言いました安全確保に繋がる運動というようなものも入ってきながら、中学校以降、そういったものの泳法も含めてですね、こう高めていくというような系統性になっているというところであります。 また16ページ以降、これ水泳授業の実施状況ということで、先ほどご説明の中でもありましたので説明割愛させていただきます。 それから17ページに関しては、この2月にですね、私どもの方から各県の教育委員会、それから政令市の教育委員会の方に周知をさせていただいた内容であります。 こういった水泳授業を取り巻く状況も踏まえまして、持続可能な水泳授業の実施に向けてですね、ポイントとなる点を我々の方で整理をさせていただいて、各地域の中での検討に資するものとしてご提供させていただいているものでありますが、当然その共同利用とか集約化みたいな実例も載せさせていただいておりますし、先ほど移動のお話もありました、あるいはその時間割編成も工夫が必要というようなことも当然ございます。 あるいは違った施設でやるということに関して言えばですね、事前にプールの構造等を教員が確認をしておくというような事前の安全確認等々も含めてですね、様々なことが自治体の中で行われているというケースも含めてご紹介はさせていただいてございます。 それから18ページ、これも財政措置の関係でございますけれども、プールの整備に活用できるものということでお示しをしてございますが、例えばでございますけど、真ん中ほどに算定割合なども載せておりますけれども、社会体育施設と複合化・集約化する場合には、そういった補助率をかさ上げするというようなことも政策的には進めているというところでございます。 19ページに関してはその専門学科体育の科目の編成、それから20ページについてはこれまでご議論いただきました体育科・保健体育科の目標に関する内容ということでご参考でお示しをしております。 長くなりましたけれども事務局から以上でございます。

【友添主査】  実現可能性の観点も踏まえた環境整備につきまして、また中でも水泳授業については昨今の暑さや学校プールの状況等の中で特に議論が必要ということで論点をお示しいただきました。 加えて高校の専門学科体育については昨年改正されましたスポーツ基本法の理念を踏まえた検討が必要ということで改善案をお示しいただいたということでございます。
これより意見交換を行いたいと思います。 時間は40分ほどを予定しています。 意見がある方は挙手ボタンを押していただければと思います。 いかがでしょうか。
佐藤(豊)委員お願いします。

【佐藤(豊)委員】  はい、よろしくお願いします。 まず水泳に関してですが、ご説明あったように持続可能な水泳の実施に向けた参考資料等も出していただいてるように、施設や環境の変化がありますけど、その中でどう授業を継続していくかが大事かなと思っています。
体育を専門としない方からすると、応急手当で、2時間やれば水泳授業やらなくていいんですよねといった声を聞くことがありますので、いやそうではなくてというところをしっかりとこの部会を通じて発信していただけたらありがたいなと思います。
説明にもありましたけども、日本では、必修になってますけど、僕の知るところはイギリスとか例えば韓国も必修になってます。 全て島国で、1つその水泳授業の重要性というのは安全の管理というか水難事故を防止するという目的もあると思いますので、プールだけの授業だけではなくて、特に夏場とか中学生とか小学生とか高校生とかでも結構やはり水難事故が起きていますので、水扁事故の防止に繋がるような授業の工夫も大事かなと思います。
それから昨今ですと外部指導者の方に指導の内容を委託していく傾向もあると思うんですけども、技能の指導はある程度水泳経験者の方にお願いするとしても、例えば思考力・判断力・表現力等であるとか、いわゆる態度の内容であるとか、それらに関しても全て丸投げでお願いするという形ではなくて、T1、T2という形で先生が介入されながら、学習評価は、教師が責任をもって授業が続くといいなというのが2つ目です。
それから保健学習と一番はリンクするところかと思いますので、危機回避や応急手当については、実践を通して深まっていったらいいなというところです。 それからですね、専門学科体育の改訂について、名称の変更等も小学校の体育科との名称変更の違いがよく分かるようになるのでいいかなと思います。
一方で、課題は、体育科を卒業した後の進路保障と言いますか、体育科で何を育てるのかというところが重要だと思います。例えば、スポーツの経験を大学に繋げることが着目され方ですが、生涯スポーツの指導者や推進者としての資質・能力を育成していく、例えばスポーツ関連の資格など将来生かされるような資格を取るような形のものをさらに充実していくとかですね。 それから必ずしもスポーツの仕事に直結しない生徒さんも体育科へ進学する生徒さんの中にも多くいられると思うので、いわゆるソーシャルウェルビーイングですかね、社会の中で卒業した後に貢献していくような人材育成、体育科の場合の1つ1つの科目名称ってこれ科目ですので、1個のスポーツ概論だけでもいわゆる保健体育科の体育と同じようなイメージと言いますか、1科目の時間数が大きいのでやるべきことはいっぱいあるし、できると思うんです。 内容の具体は、学校に託されてる部分が多いと思うんで、競技力向上のみならず、「集まるとか繋がる」とかスポーツ基本法の中で示されたような推進者として活躍できるよう繋げていっていただけたらと思います。
以上です。

【友添主査】  諸外国の例を見てみると、水泳も単なる競泳を超えて、水辺学習を入れたり、あるいは健康寿命の延伸や、生涯スポーツに最適な運動、加えて生徒の肥満防止ということで、水泳の教材価値が見直されているように思います。 ただ、それは環境が確保されなければいけません。
あと体育学科も少し佐藤先生がお話しくださいましたが、学校裁量事項が大きくて、単位も25単位ぐらいある。実質的には部活中心で、競技者育成に走っているところもあり、このような状況をどうするかというのは具体的に検討していく必要があるように思います。
南委員お願いします。

【南委員】  私の方からは大きく2点、まずプールの件です。 プールは立派な健康増進施設なので、こういう施設の存在を改めて健康の保持増進と回復のために必要な社会資源だという認識をしっかり持つことが重要だと思っています。
また経済格差があってもみんなが使えるようにするためにはどうしたらいいのかを考える機会に繋げていくためにも、保健制度と関連付けで考えられるといいかなと思っています。
2点目、専門学科体育の改善についてなんですが、スライドの8ページ目にもありました現状認識と課題、この2つ目の黒丸に関わって、改善の余地よりもさらに強く改善すべきだと私は考えていて、例えば冬季パラリンピックの選手団団長をお務めになった大日方委員が新聞のインタビュー記事で、「パラリンピックは特有の高揚感があって関心を持ってくださる方も多い。」というご発言がありました。 まさに専門学科体育の改善には、特有という言葉をしっかり学び研究することはとても有意義であると考えます。

【友添主査】  はい、ありがとうございます。 大日方委員、コメントございますか。今の南委員のお話を受けて。

【大日方委員】  ちょっと本日ビデオが不調で音声のみで失礼いたします。
はい、ありがとうございます。 パラリンピックができたばかりということでですね、パラリンピックの意義について改めて考える機会をしっかり持っていただくとともに、その多様な関わり方をするということ、そして残された機能をどう生かしていくのかというようなところがですね、しっかりと体育の授業の中でも反映されていけるといいなというように感じました。
短いですけども以上です。

【友添主査】  ミラノ・コルティナパラリンピックの選手団長、お疲れ様でした。 大活躍だったと思います。大きな成果があったという風に思っています。 岡出委員、お願いします。

【岡出委員】  ありがとうございました。手短にいきたいと思います。 全体じゃなくって、今いただいた資料のところで、専門学科体育の目標の書き方と1番最後のところに書いてる現行の目標の書き方、20ページですよね。 ここのところで書きぶりがちょっと違うので、今後検討してくださいっていうそういう要求になります。
思考力・判断力・表現力のところ、これ両脇と比べていただくと、顕著に出ると思うんですけど、「自他」っていうそういう表現が思考力・判断力・表現力のところに一切なくって、両脇にだけ入ってると。 で、体育科のところに関してはそれが入っていると。 なので、科目全体として何をどういう風に育てるのかというところに関わることなので、今後検討をお願いしたいなという風に思いました。
はい、以上です。

【友添主査】  はい、事務局の方で検討を重ねていただければと思います。 柏原(聖)委員、お願いします。

【柏原(奈)委員】  1点だけお願いします。 指導に関する環境整備等についての下から2つ目のところです。外部人材の活用とかネットワークということが有効というのが大きく書かれてるんですけど、小学校の現場を考えると、この専科指導体制の充実というのがすごく大きいなと思っています。小学校の教員はやっぱり専門性という意味では難しい面があって、指導に課題が出てきているということはお話があったし、私もお話をさせていただいたかと思います。
小学校の専科指導体制の充実について、是非、項を起こしていただきたいなと思っています。現在、小学校の専科指導体制の充実という意味で、大きく2つ体制として取っているものがあります。1つは専科教員、体育だけをいろいろな学年で教えている教員が指導するという専科指導の体制と、もう1つは学級担任が授業を交換して体育を指導する教員がいるという教科担任制というのが行われています。
教科担任制の方は学年の担任とか、加配教員の中で、「私は社会をやります、私は理科をやります、私は体育をやります」という風に授業を交換している形です。この形は文科省の方も高学年の方を中心にということで推奨しているもので、小学校にとってはこれはすごく有効な手立てだなと思っています。 いろいろな課題が解決されるものだと思っているので、是非1つ項として挙げていただきたいなと思っています。

【友添主査】  大事な指摘点かと思います。現実には教免法との絡みもあって、小学校の教員になるのに体育の授業一切なしで構わないという状況が生まれてきていますし、もちろん一般体育、教養体育の2単位は取らなければいけませんけれども、他方で水泳なんかを例に取ると、7割の都道府県で実際には水泳の採用試験の種目を試験で課してないという現実もある。こういったことも考慮していく必要があるのかなとお伺いいしながら感じていました。
藤原委員、お願いします。

【藤原委員】  はい、失礼いたします。 水泳授業のあり方等についてお話がありましたので、それに関しまして少しお話しさせていただきたいと思っています。 水泳は比較的得意不得意が分かりやすい面もありますが、その一方で他の運動が苦手な子供でも水泳は好きということも少なくない、そんな運動であると思っています。
子供たちのスポーツとの接点を生涯スポーツに繋げていく観点から考えた時、小学校期に水泳の学習を行う意義は代えがたいものがあると考えます。
また、水泳はプールという特別な環境のもとで行う学習であり、日常生活の中で自然に経験できるものではありません。 そのため、学校体育で扱わなければ家庭や保護者の関心や経済状況の違いなどによって水に親しむ機会そのものに差が生じ、水泳を全く経験しないまま成長する子供が出てくる可能性もあります。 このような経験の差、いわゆる経験格差によって生涯スポーツに繋がる機会を失うことを防ぐといった観点からも、小学校体育において水泳を取り扱う意義は大きいと考えています。
現行の学習指導要領においては、水泳学習は水に慣れることから始まり、浮く・潜るといった基礎的な動きを通して水の特性を理解し、安全に行動する力を育てる学習として位置づけられていますが、現場ではやはりクロールや平泳ぎなどの泳法の習得に重点が置かれがちであるようにも感じています。 クロールや平泳ぎを習得することも大事ですが、次期改訂においてはやはり水泳学習は水の中という特殊な環境でしかできない、浮くことなどの動きやけ伸びなどの運動に取り組む意義について改めて整理し、学校現場に分かりやすく示していくといった見直しが必要ではないかと考えています。
さらに、小学校高学年に示されている安全確保につながる運動については、そのねらいの性質上、実際に水中での動きを実技を通して学ぶことが不可欠であると考えます。 その上で、安全確保につながる運動は安定した呼吸の確保を意図した運動であることや、泳げることと同様に浮いていることも命の安全確保には有効であること、そして泳力の有無に関わらず水の特性を楽しむ機会を保障することといった趣旨を今一度明確に提示していくことも大切だろうと考えます。

【友添主査】  高学年ぐらいになると、例えば水中ウォーキングをやったり、エアロビクスをやったり、あるいは中学校以降はアーティスティックスイミングをやって、いわゆる発表会・鑑賞をやるという表現型の授業として扱うというやり方も実はあると思うのですが、この辺りの多様化についても少し議論を深めていかなければいけないのかなと今お話を伺っていて感じました。
藤田委員、お願いします。

【藤田委員】  私の方からは2点発言させていただきたいと思います。 まず1点目、指導に関する環境整備等についての活動場所に関することの検討の方向性の中に、熱中症の発生予防に加えて、是非運動場等での落雷事故防止の視点も含めて、検討いただきたいという風に思っております。
次に2点目ですが、次のスライドの水泳授業のあり方についてのスライドの「水難事故から身を守るための力を身に付ける」ことに関わって、先ほどから斎藤委員等からもご紹介いただいた水泳指導の発表内容に関わるのですが、現行学習指導要領に示されている「安全確保に繋がる運動」の指導の考え方の中に、水難事故の発生時に命を守るための技能、いわゆるサバイバルの観点を含めた指導の考え方について、先ほどご議論いただいた内容に含まれておりましたが、着衣やペットボトルを用いた浮き具の活用、さらにはライフジャケットの着用の指導理解、さらに保健領域の普通救命に関わる指導との関連性についても検討内容を広げていただきたいと思っております。
以上でございます。

【友添主査】  どうしても口頭指導だけで現実終わっちゃうところがあって、それをやはり技能としていく必要があるのではないかというご提案と引き取りました。
宇山委員、お願いします。

【宇山委員】  私からは、1点、情報提供とお願いという形でお願いいたします。 4ページの右下のところになります。 外部人材等の活用のところなんですけども、私自身も外部人材として、小中学校を中心に回らせていただいていて、来年度ももう約15校の学校での実施が決まっていて、計画をしている段階でございます。
依頼が来る経路もですね、キャスティング会社、自治体、それから学校から直接など、様々な経路から連絡が来るような形になっております。
また、いずれの場合もですね、新しいものに触れさせたいとか、チャレンジ、それから夢・モチベーション、そういったキーワードで、目的という形で依頼が来る形が多いんですけれども、一方でその実際の事業内容についてはかなりの部分が、外部講師個人に委ねられているというのが現状でございます。 私自身も、参加者にとってより有益で、効果的な学習になるように、毎回試行錯誤しているんですけれども、全体として見るとこの提供される内容、それから質というものがばらつきが生じているなというのが、スポーツ業界を見ていても感じ取れます。
そのために、今後、外部人材の活用がおそらくさらに増えていくということを見ますと、授業のねらいの明確化であったり、最低限担保すべき学習要素の整理、それから、学校教育との接続を意識したガイドラインの策定みたいなことをしていただけると、外部人材からのクオリティ、質を担保するための歩み寄りじゃないんですけども、しっかりした策定というのができるんじゃないかなと思っておりますので、ご検討のほどよろしくお願いいたします。
以上となります。

【友添主査】  中村委員、お願いします。

【中村委員】  はい、中村でございます。 ありがとうございます。 本日の課題である環境整備について、本会議で議論をしているねらい等が実現可能になるための様々な手立てや制度というものを検討いただいておりまして、学校としても大変ありがたく思っております。
指導に関する環境整備等の内容についての、この資料について少し現場の視点から申し上げたいと思います。 実は本校は、割と新設校に近いんですけども、新設校であっても、実際に体育を実施する中で、設計段階での、要は施設担当者が設計する段階で体育の実践をする者との十分な共有というものが、意外と想定されていないなと感じることがあります。
例えば校庭に本校なんかも全く日陰がないんですね。 日陰も木陰もなく、夏場は水分補給のための場所なんかをテントを設置するなんていうことも考えたんですが、これについては教員の負担も多く、毎回立てたりまたテントも片付けたりということの運用は少し現実的ではないという風に考えております。
また先ほどのご発表にあったような、ミストのような、例えば、WBGTが高くなってきた時のミストの設置というのも、まさに現場としては、非常に欲しいと思う観点なんですけれども、そういったことについては施設を設計する、例えば委員会さんの建設担当の方たちとも、そういったところは共有したいなという風に感じています。
また今度はちょっと別の視点なんですが、小学校体育なんかは子供たちの体力だけではなくて、教員側の体力の負担も大変大きな課題となっておりまして、特にベテランの先生方が、夏の炎天下で外で体育の授業をされることの体力的負担であったり、また高学年の運動量にベテランの先生方がやはり対応することに、安全管理と指導の徹底と、それから先生方の体力の安全ということには少し私も、限界を迎えてるのではないかと昨今の気候では思うところです。
またあとデジタル学習基盤の運用についても、地域によって差が出てきてるのかなと思っております。 例えば体育館にWi-Fiが完備されているような本校であった場合には、そういった学習基盤も大いに使うことができるんですけども、自治体によっては体育館でネットワークが繋がってないということも聞いてあったり、また、校庭にネットワークが使えるようになったら、先ほどのWBGTのセンサーが何らかのアラートを装置して、学校内でもすぐに対応できるというようなことも実現可能かなという風に考えております。
先ほど委員からも出ました雷レーダーの設置なんかもそこに繋がってくるのかなという風に思っておりますので、今回の議論が単なる施設整備という観点だけではなく、こういった学習指導要領の求める体育の学びを実現するための最低限の制度として考えていただければ、今後の行政の施設担当者との施設共有、施設を建設する際の意見共有ができるような視点ももらえるのかなと思っておりますので、そういった議論もあるとありがたいと思っております。

【友添主査】  活発なご議論をいただいているところ恐縮なのですが、残り時間もだいぶ迫ってまいりました。 前島委員、渡邉委員、吉田委員、日野委員、佐藤(若)委員、森委員、岩佐委員、柏原(聖)委員までとしたいと思います。 どうぞよろしくお願いします。
それでは前島委員、お願いします。

【前島委員】  水泳プール指導の安全確保につながる部分、また多様性の包摂の視点からしますと、活動している人数に合った監視員や指導者の人数が確保されているかが大切だと 思います。目が行き届かないという事がないように指導者側の環境を整えることが人大事だろうと思います。海や川の多い地域で教員をしていて実感したことは安全指導はすごく重要であると考えます。過去に海上保安庁の方に来てもらい大変有意義な研修をしていただきました。人材バンクなどを作るなどして外部指導者を上手く活用できるようにすると有効ではないかと思います。
2点目は、指導資料の件です。今、特別支援教育のワーキングチームの中で、学習活動を行う場合に生じる困難さに応じた指導の改善イメージを見直しています。 現行の困難さの状態に対した指導の工夫だけではなくて、困難さが生じている要因を見ることを重要視しています。 これを個人の要因だけで見るのではなくて、環境との関係の中で困難さを見立てること、 なぜそれが生じているのかという要因にも目も向けることで指導の工夫ができるという事が示されていますのでこの視点も大切にしたい。他で作成している資料なども活用しながら、指導に生か欲しい手思います。 

【友添主査】  事務局の方で検討していただければと思います。 渡邉委員、お願いします。

 【渡邉委員】  はい、私からも水泳のことなんですけど、できればスライド17番目出していただくと良いんですけれど、水泳の事故に関しては、一昨年高知市で小学校での水泳授業の時に、中学校のプールを借りて死亡事故が起きたというケースがありました。 また、授業ではないんですけれど、昨年都内のスポーツクラブのプールで学童保育活動中の児童が亡くなるということが起きております。
水泳事故の防止の一般的なことについてはですね、JSCからも事故防止の手引き出てますし、今出していただいてます参考資料の中にも一般的な水泳事故防止の留意点が載ってはいるんですが、特にこの資料の中央にあるプールの共同利用、学校外のプールの活用というケースで、先ほどお話ししたことが起きているんですね。 スポーツクラブの事故は学校の授業ではないですけれど、学校とは違うところのプールを使うというところでは学校内での水泳授業と別のリスクというものが考えられます。
一般的な水泳事故以外に、プールの共同利用や学校外のプールを使う場合の注意事項とかチェック項目というものを、是非スポーツ庁で作っていただき、現場に発信していただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。   

【友添主査】  吉田委員、お願いします。

【吉田委員】  1点目の指導に関する環境整備等について、4ページ目の上から3つ目の黒丸ないしは4つ目と1番下ぐらいに関わると思うんですけれども、運動遊び等に関する実践資料等については、例えば幼児期運動指針や日本スポーツ協会のアクティブチャイルドプログラム、これらは第3期スポーツ基本計画にも記載されておりますけれども、こういったものの活用も考えられると思います。 幼児期運動指針は2012年に文科省により策定された幼児期の運動のあり方に関しての指針で、これに関して幼児期の運動に関する指導参考資料や動画も作られて公開されておりますけれども、小学校の先生方でご存知の方はあまり多くはありません。
またアクティブチャイルドプログラムは幼少年期を対象に発達段階に応じて身に付けておくことが望ましい動きを習得するということを趣旨とするもので、名称はプログラムですけれども内容は自由度の高い運動遊びです。この効果を検証したいくつかの介入研究も行われておりますが、例えば小学校の体育授業の冒頭に、5分程度準備運動として取り入れることで身体活動量を確保できるだけでなく、運動能力の有意な向上や動きの質的な変容、それから怪我の減少の他、子供が楽しいとかこういう体育をやりたいという声も聞かれています。 授業開始時にまずは準備運動としてこういった活動をして、息が上がったところで集まって説明を始めるなど、話を聞く態度も自然に作られますし、何より楽しいという気持ちがその日の主活動に向かう意欲に繋がると思います。  
また低学年だけでなく高学年や中学生の授業でも実際に取り入れられております。 授業で遊びというと違和感を覚える方もいらっしゃるかもしれませんけれども、こういった既存の資料等も活用しながら実践例を紹介することもできると思いますし、これによって理解が深まれば授業改善にも繋がっていくのではないかと思いました。

【友添主査】  日野委員、お願いします。

【日野委員】  失礼します。 私からも3点ほど意見を述べさせてもらおうと思います。 これまでの議論を聞きながら、今後学習指導要領が実際に完全実施になるのはこれから4年から5年後、それから10年間の効力を持つとなると、ますます体育の授業が学校だけでなくて、学校を含めた地域で、地域展開みたいなものが今後ますます進んでいくのではないかと感じたところです。
先ほどの専門学科の方も、演習的な活動の中で探究的な活動も含めると、地域との繋がりが益々重要になってくると思いました。
そういった中で、外部指導者等の活用も含めてですけども、今の外部指導者に趣旨を説明する時にその授業やその単元については説明するのですけど、もっと広く、体育の大きな体系とか、全体を見据えた中での発達段階を含めた指導に関する説明を理解してもらわないといけないので、そういった大局的な資料みたいなものが今後必要になってくるのではないかと感じたのが1点であります。
2点目が、現行の内容では泳法を身に付けることで内容が構成されているのですけども、今後、多様な楽しみ方という中では、先ほどもありましたように水中エアロビクスとかアーティスティックスイミングとか、多様な水泳の楽しみ方も指導の中にはめていったらいいと思いつつ、その評価をどうするのかということも関連して進めていく必要があると思ったところです。
3点目が環境の問題の中で、人的な環境、あるいは実施体制というところでよく水泳では単独クラスでやる場合もあるのですけれども、合同でとか、学年でとか複数の体制でやる場合もあったりします。今後子供が減ってくる中で愛媛は小規模校がすごく増えてきてていて、複式の授業や異学年合同の授業も水泳に限らず増えてきてる中で、そういった指導体制を充実するための支援やモデルなども示していく必要があるのではと思いました。

【友添主査】  運動部活動のいわゆる地域展開で公認スポーツ地域クラブの指導者、こういった人たちはこれから資格を取って有資格者が増えていきますので、こことの連携もやはり十分に考えていく必要があるのかなと今日野先生のお話を伺って感じています。
佐藤(若)委員、お願いします。

【佐藤(若)委員】  はい、私から2点です。 1点目は水泳の授業についてです先ほど来、水泳授業の意義や価値をしっかりと明確化されて、進むべき方向性も見えたかと思っております。 そこで、内容については、安全確保につながる運動のところ、小学校の高学年にありますけども、中高に是非これも繋げていくのがいいのではないかという風なことが1点。
それから、水の活動は非常に多様な楽しみ方があるということで生涯スポーツに繋げるという意味で、今、日野先生もおっしゃいましたけれども、いろんな広がりを見せるような内容を加えてはいかがかと思います。
それから、専門学科体育科についてです。 私も専門学科体育科の方で16年ほど指導してきましたので、内容等についても十分理解してるつもりですただ現状が、「する」以外のところの先生方の理解が進んでいないのではないかと思っております。
そこで具体的なイメージが持てるような、いろんな参考資料であったり、研修会であったり、そのような企画を是非していただきたいと思っております。
体育連絡協議会の研修会等も1回はありますけども、別な形での研修会もあった方がいいという風に思います。 

【友添主査】  体育学科のみならず普通科の中にコースが作られていると、ここの扱いも実はどうするのあということは検討していかなければいけないことかなと思います。
実は佐藤(若)先生は水泳のオリンピック候補選手でもあったということで、水泳に対する知見が非常に深いものがあると感じています。 森委員、お願いします。

【森委員】  高等学校の体育の名称変更が今議論されているわけですが、これは大きな話だと私は捉えてます。目標改善イメージの柱書きが変わっていますが、現行では「心と体を一体として捉え、健やかな心身の育成に資するとともに」と書いてあります。現行の解説では「心と体を一体としてとらえ」と「健やかな心身の育成に資するとともに」が一緒に説明をされています。しかし、この「健やかな心身の育成に資するとともに」という部分がなくなる新しく提案された柱書きに違和感を覚えます。「心と体を一体として捉え」が必要かどうかも含めて、目標を考えていくのもあるのかなとは思いました。
それから、名称変更になるとこれまで保健体育と同じであった「見方・考え方」が変わってくると思うので、この辺を示していただいて名称変更を慎重に検討した方がいいと思います。

【友添主査】  神戸の高塚高校事件を受けて、心と体の一体化という文言が出てきたという風に記憶してるわけです。 そういう意味で言えば今森先生がおっしゃられたように、時代の進展とともにこれについても少し検討してみる必要があるのかなという風に私も感じるところでもあります。
すいません、岩佐委員、お願いします。

【岩佐委員】  私は中学校における水泳の授業についてお話をさせていただきます。 まず私は校長の立場から、日本の学校教育として水泳は大変重要な学習であると考えています。 日本で水泳授業が必修となった歴史的な背景もございますし、また日本は海や河川がとても多くて、水と生活が密接に関わる国だと思っています。 本校のすぐそばには一級河川の淀川がありまして、気温が高くなりますと、子供たちが川へ遊びに行く状況が日常的に見られるようになります。 ですので、水難事故のリスクは常に身近にあるものとして学校教育を進めていく必要があると考えております。
このような背景からも水難事故の防止は、単なる注意喚起や座学による指導だけでは十分とは言えないと感じておりまして、水泳の授業を通してプールの中で浮力や抵抗力といった水の特性を実感しながら、浮くことや適切な呼吸の方法も身に付けて、一定の泳力を育成することが重要だと考えています。
これらのことは生徒自身が実体験を伴わなければ身に付けることが難しい力だとも考えています。 水泳の学習はやはり学校教育が担うべき重要な役割のひとつであって、私は今後も大切にしていく必要があると考えております。
一方で近年の急激な気温上昇の影響を踏まえると、水泳の授業については実施時期をこれまでより早めたりまたは遅らせたりするなどの工夫が求められていると感じています。
本市では今年度、全小中学校の体育館に空調設備が整備されたこともあって、こうした環境をうまく活用しながら年間指導計画を検討していきたいと考えています。
また、気温や水温の上昇、そして熱中症リスクを軽減する観点からも、例えばプールやプールサイドを直射日光から守るような対策についてもご検討いただければありがたいです。
中学校現場としては可能な限り自校のプール施設を活用して水泳の授業が実施できるように、必要な環境整備や対策について引き続き検討を進めていただきたいと考えております。 

【友添主査】  柏原(聖)委員、お願いします。

【柏原(聖)委員】  2点あります。 まず1点目は、皆様のご意見を伺いながら、やはりその全教育課程を見渡した上での、マクロの視点と、体育・保健体育ならでは、ここでしかできないという教科特性としてのミクロの視点が必要だろうなと思います。
それから2点目は、水泳に関しましても、可能な環境を整えるとともに、物理的な時間、条件といったものも鑑みながら、学習指導要領が具体化されてと考えました。 18ページですが、体育スポーツ施設の環境整備には、限界が来ているというのが、率直な思いです。学校施設で子供が火傷するというような事態にも及んでいますので整備につきまして国から引き続きご支援いただければと思います。 よろしくお願いいたします。 

【友添主査】  日本のナショナルチームの帯同ドクターとして水泳で世界を転戦されておられました金岡先生、水泳いかがですか。

【金岡委員】  すいません、ご指名いただきまして、水泳連盟の役員もやっているんですけども、やはり水泳は生涯スポーツとして非常に有効な種目だと思います。 全く違う環境で、運動器に負担をかけずに生涯行うことができる素晴らしいスポーツだと思いますので、私の時の解説でもさせていただいたように、そういう体の使い方を覚えるにおいては、小学校、中学校の時に水泳というある種特殊な動かし方ですので、地上で歩く、走るはある程度誰でもできても、水中で自由に動くということは、その時期に獲得しなければ、その後取得するのにかなりの労力を要しますので、小さい時にしっかりと身に付けておいていただきたいなと思うところです。
あと、昨今の温暖化で、どうしても水に入るという機会も増えてくると思いますし、スポーツにおける事故において、水死というのが、レジャーとしてですけども非常に未だに多いので、それを減らすという点でも、水泳を小さい時に身に付けておくというのは非常に重要なのかなと思いました。
一般的な感想なんであまり質問という形では発言しませんでしたけども、本日の議論すごく有意義だったと感じております。

【友添主査】  最後になりますが、植田主査代理の方からお願いします。

【植田主査代理】  ちょっと全体に関わってということになるのですが、前半で中心に出てきました科学的な根拠に基づく知識・技能、あるいは思考力・判断力・表現力等ということに関連してなんですが、これは体育科・保健体育科両方に必要なことではありますけど、保健で考えた場合に、これまで議論されてきました健康安全に関する概念や原則、そういったことと非常に関係するなという感想を持ちました。
ただし、気を付けなきゃいけないかなと思うのですけれども、学習指導要領実施状況調査でも、健康の原則や概念と具体的な生活行動を結び付けて思考・判断・表現するという力が十分でなくて、そういったことを育成するということが大事なので、その2つを双方向に学ぶような、そういった形を取らなければならないという風に思います。
そういったことを進めていくことによって、自らの問題を科学的に考えて解決をしていける、そういう当事者性を含めてですけれども、そういう力が身に付いていくだろうと思いました。
それから2つ目なのですけれども、健康安全に関する内容は非常に幅広いということで、これは様々な内容を取り扱わねばならないわけですけれども、その時にやはり他の教科であるとか、学校教育と学校教育以外の教育、そういったところも意識する必要があると思います。
今日、生命の安全教育に関係することが出てきたり、それからメンタルヘルスに関係することが出てきて、外部人材を活用していくというのは非常に重要なことだと思うんですが、今言いましたような形で学校教育全体の中で本ワーキンググループの部会が中心的に検討する内容と、特別活動で検討する内容もあるでしょうし、また内容によっては理科とか社会科、あるいは特別の教科道徳とも非常に関係するというところがありますので、そういったところとの関連性とまた棲み分けですね、ここは意識をして議論していく必要があると思いました。 さらに言うならば、そういったことと学校教育以外の教育というのもやはり大事になってきますから、そことの関連性と棲み分けも意識した議論が必要かという風に思いました。
以上、2点です。 

【友添主査】  今日は事務局からのご提案に対して、様々に活発に議論が展開できたかと思います。
これについてはまた事務局の方で、私も含めて、詰めてまいりたいと思います。
それでは議題2はここまでとします。
なお、この場で発言しきれなかった委員がいらっしゃいましたら、お手数をおかけますが、事務局までご意見をお寄せいただけたらと思います。
それでは本日の議事はここまでとしたいと思います。 次回の予定につきまして、赤間室長より、お願いいたします。

【赤間企画調整室長】  次回は4月24日金曜日午前10時からを予定しておりますけれども、正式には後日ご連絡をさせていただきたいと思います。
以上でございます。

【友添主査】  以上を持ちまして、第8回体育ワーキングを閉会させていただきます。 本日もどうもありがとうございました。
 
―― 了 ――

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