令和7年12月2日(火曜日)13時00分~15時30分
WEB会議と対面による会議を組み合わせた方式
【古村主査】 それでは、時間になりましたので、ただいまから第3回の理科ワーキンググループを開催いたします。委員の皆様にはまた今回、オンライン、それから対面のハイブリッドでお集まりいただき、ありがとうございます。今日もどうぞよろしくお願いします。
今日の3回目のワーキンググループは、まず議題に入る前に、前回事務局から言及がありましたが、デジタル技術を活用した学習指導要領、デジタル学習指導要領、これについて具体的なイメージができてきましたので、それについてまずは説明いただきたいと思います。それから今日の議題である、2つありますね、理科における目標と見方・考え方、それから2つ目は理科における学習内容と高次の資質・能力、これは前回のワーキンググループの続きの議論を続けたいと思います。まず、これらについても事務局から説明していただいた後に、議題ごとに意見交換を進めたいと思います。よろしくお願いします。
それではまず最初にデジタル技術を活用した学習指導要領について、事務局から説明いただけたらと思います。資料は皆様のところにお配りしている参考資料の2-1がこれの、今日の関連資料となります。それでは、大体20分ぐらいをめどに、御説明よろしくお願いします。
【中村教育課程課課長補佐】 課長補佐の中村でございます。どうぞよろしくお願いいたします。それでは冒頭、私からデジタル学習指導要領の検討状況につきまして、御報告をさせていただきます。資料といたしましては、主査からお話しありましたとおり、参考資料2-1でございます。画面上は少しアニメーションを交えて表示をさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。それでは、表示をさせていただきます。こちらの資料をもとに御説明ができればと思います。
冒頭はそもそもの背景と現状、課題、方向性等についてのところでございまして、こちらについてはまた御覧おきいただければと考えてございます。そして、具体的な内容につきましては、今表示をさせていただきます。こちらの資料は、あくまでデジタル学習指導要領によって実現できることにつきまして、イメージを持っていただけるように参考で作成されたものでございまして、実際は開発段階において変化はあり得るというところでございます。総則・評価特別部会における議論を踏まえた、現時点での議論を踏まえた表形式のレイアウトを現時点では用いており、それを現在の学習指導要領に機械的に当てはめていますけれども、そこは御承知おきいただければと考えてございます。実際の画面は一層シンプルなものになるよう努めてまいります。
具体的なシーン一覧ということで、こちらに8つ掲げられておりまして、こちらをこれから御説明させていただこうと思います。一番下に書いてございますけれども、これまでの学習指導要領、紙で大部のものが配られており、またPDFでも見られるという形でございましたけれども、デジタル技術を活用することによりまして、UI、ユーザーインターフェースを抜本的に改善することによりまして、授業づくりに使いやすい指導要領の実現、また学習指導要領に示す資質・能力の理解に基づく豊かな授業づくりに繋げていく、こういったことを実現していきたいというものでございます。
それでは、ここから具体的な場面別に御説明させていただきます。シーン1はホーム画面でございます。文科省のホームページからこちらに飛ぶというようなイメージでいていただければと思います。上の方に選択欄、チェック欄がございますけれども、クリックをしていきますと、例えば教科は理科、そして学年は小学校3年を選びまして、キーワードと学習指導要領コードは入力しない状態で検索をしていきますと、理科の小学校3学年の内容が表示されるといったようなイメージでございます。もちろんキーワードや学習指導要領コードでさらに検索を絞っていくということも可能でございます。
こういった作業につきましては今、紙で小学校の理科の解説を開いて、その解説の中から該当する場所を見つけてということをやっていく必要がある、あるいはPDFで検索等でヒットさせる必要があるということでございますけれども、こういった形でデジタル化することによりまして簡易に、すぐに見つけることができるといった格好でございます。これは実際の表示画面でございますけれども、下のほうに目標というところがございまして、まさにここが御議論いただいているところかと思います。
そしてその下には見方・考え方、さらにその下に具体的な内容といったような格好でございます。そして、現行ですとAの物質・エネルギーであれば、その下にありますように知識・技能ですと統合的な理解はこう、またその右側にありますように思考力、判断力、表現力等については総合的な発揮としてはこう、ということが書かれるイメージでございます。さらにその下には個別の学習内容等につきまして記載があると、こういったようなイメージでございます。
そしてこの学習内容で、例えばここは気になるということで詳細ボタンというところにマウスを近づけますと、ポップアップが表示されます。これをクリックしていただきますと、解説や、あるいはいわゆる評価規準といったものが表示されるという形でございます。現在はそれぞれ該当箇所を見た後に紙でめくって、あるいは別のPDFで見てといったような形で見る必要がございますけれども、詳細のところにマウスを近づけると自動的に飛べるようになっていると、ぱっと開くことができるような形になってございます。こういった形ですぐに表示されるというイメージでございまして、解説あるいは評価規準等々、関連の文書と一体的に理解を進めることができるといった格好になってございます。
ここまでが基本的な機能ということになってまいりますけれども、2-1からは応用的な内容になってまいります。理科の小学校6年生だけではなくて、加えて中学校1学年というのを例えばクリックし、検索をしますとこのようにぱっと小学校6年生と中学校1年の内容が左右で比較できるというような形になってございます。現在は、小学校の先生は中学校の解説が日常、手元にないこともあったりいたします。そういった中で、小・中の接続を図るという観点からはこういった形ですぐにホームページ上で比較ができるといったようなところは、非常に利便が高まるのではないかと考えてございます。
今回小6と中1で比較しておりますけれども、小学校なら小学校、中学校なら中学校、同一学校種の中のほかの学年同士で比べるということも、当然にできるという格好でございます。現在、小学校6年と中学校1学年につきましては区分・領域の分け方が異なりますので、左側が物質・エネルギー、右側が第1分野という形の比較になってございますけれども、こちらにつきましても今後の改訂の方向によりましては、より比較可能性が高まるといった形かと考えてございます。
また、シーン2-2でございますけれども、例えば別の教科、算数と理科、小学校3年生、これを選択いたしまして検索をいたしますと、異なる教科を同一学年で比較することができるといった形でございます。教科横断的な取組は非常に重要になってまいりますけれども、教科横断的な取組を構想する上でも、こういった形で異なる教科を比較して参照することができるということが、非常に利便が高まるのではないかと期待しているところでございます。
シーン2-3でございますけれども、こちらもキーワードに例えば「季節」を入力いたしまして検索をいたしますと、全ての学習指導要領の中で、もちろん学年を限定すればその学年だけになりますけれども、全ての学習指導要領と解説の中から季節というキーワードがヒットするといった格好でございます。これで見ますと、一番上は理科の小4、一番下のほうは家庭科の5・6年生、その上は生活科の1・2年生といった形で、季節に関して教科間の繋がりなどが参照できるようになるといった格好でございます。こういった形で、このキーワードはどの学年のどの教科に含まれているんだろうとか、あるいは教科横断のアイデアを考える上で、あるいはカリキュラムマネジメントを図る上で、こういったことが創意工夫のヒントになるのではないかと考えてございます。
ここまでは、デジタル学習指導要領の上半分の目標のことについて御説明させていただきましたけれども、下半分の内容について御説明いたします。シーン2-4のスライドでございます。例えば下の系統表というところを見ますと小中高の各教科が書いてございまして、小学校の理科をクリックしていただきますとこのような表示がされると。表示がされたかと思います。
こちらの系統表につきましてはこれまで本ワーキングの資料にも入れさせていただいておりましたけれども、現在、理科の解説に書かれているような内容になってございます。こういったものをすぐに参照することができるような形になってございます。この系統表のそれぞれの学習内容の項目にマウスを近づけるとハイライトがされまして、それをクリックいたしますと詳細な内容が表示される形になってございます。
また、別の機能でございますけれども、現在、先生方は教科書を教えるに当たって教師用指導書、指導用図書でございますけれども、こちらを御活用されている先生方というのも多くいらっしゃると認識しておりますけれども、この指導書の中に例えば「ゴムと風の力の働き」で右上に学習指導要領コードというQRコードがございまして、こちらをお手持ちのスマホやあるいは業務用端末で読み取っていただきますと、このコードが入力された状態のデジタル学習指導要領の検索画面が表示されます。この右上のところに数字が入るといった格好でございます。この状態で検索をクリックいたしますと、この学習指導要領コードに基づく詳細な情報が表示される形でございまして、指導書から学習指導要領や解説にすぐに飛ぶことができる、日々の授業改善に生かしやすい形ということが図られてございます。
また、シーンの4でございますけれども、この学習指導要領コードにつきましては細かく割り振りがされてございまして、逆に例えばデジタル学習指導要領で見ている中で、この風とゴムとの力の働きのところでこの部分について学習指導要領をコピーしたいということになりますと、そこでクリックいたしていただきますと学習指導要領がコピーできるといった格好になってございます。
これをすることでどういうことができることになるかということでございますけれども、まずコピーをすると、この部分のことについて関連サイトで調べたいというときに、右上の関連サイトをクリックいたしますと、例えばでございますけれども、ここにはNHK for Schoolのみございますけれども、極めて公益性の高い関連サイトをここに列挙するようなイメージでございまして、ここから飛ぶことができるといったような格好でございます。NHK for Schoolに行きましたらば、検索欄がございますので、先ほどコピーした学習指導要領コードをぺたっと貼りつけますと、検索をすることができる。そうすると関連する動画教材がぱっと表示されるといったような形でございます。こういった機能は今NHK for Schoolに実装されてございませんけれども、こういったことができるようになるようにNHKと交渉中という状況でございます。もちろん、他の公益性の高い同様のサイトにも飛べるようにしたいと考えてございます。
そしてシーン5になりますけれども、こういったデジタル学習指導要領につきまして、ブラウザ上だけで閲覧するということだけではなくて、例えば文書作成ソフト、あるいは表計算のソフトで編集できるような形でダウンロードしたいというような御要望もあろうかと思います。そういったときに、この右上にございます緑と青のボタンをクリックしていただきますと、それぞれの形式でダウンロードができるといった格好になってございます。ダウンロードした様式では、学習指導要領の内容に対しまして、自由に列を追加しながら、使う教材でありますとか、あるいは想定される学習内容を記入したり、あるいは進捗や振り返り事項を記入したりするなど、先生方が自由にカスタマイズできるようにしたいと考えてございます。この右側には余白がございますので、こちらに自由に入力をしていただくというようなイメージでございます。こちらはあくまで学校での活用のイメージでございます。
校内のカスタマイズの事例としてと書いてございますけれども、学習指導要領の内容と学校内のドライブに格納してあります単元計画、教材フォルダーとひもづけたりとか、あるいは学習内容ごとにいつ授業を実施したのか、振り返りを記入するといったような活用も想定されると考えてございます。こういったものについては一人一人の先生が活用するということはもちろんでございますし、若い先生方が増えていく中におきましても、例えばこの教材はここに入っている等々、先生方の連携もよりやりやすくなるのではないかと考えてございます。
大変駆け足ではございましたけれども、理科ワーキンググループにおける検討と少し絡めながら御説明をさせていただきました。こちらのデジタル学習指導要領の方向性自体につきましては、総則・評価特別部会、また各ワーキンググループ等での御議論を踏まえましてさらに検討が重ねられ、そして全面実施までに先生方が活用できるような状態になっていく、リリースされていく予定でございます。私からの説明は以上でございます。ありがとうございます。
【古村主査】 説明ありがとうございました。デジタル学習指導要領、今回、これからできるんですね、今これで、イメージの。
【中村教育課程課課長補佐】 おっしゃるとおりでございます。
【古村主査】 今まで紙でなかなか領域をまたがったとか、学年とか分野をまたがったような検索がそもそも無理だったものがこれでできるようになるとか、あるいは必要な情報をここからダウンロードして自分の学習指導要領のほうに生かすとか、それにあとは自分の授業の振り返り等をこれに記入する、そういうような非常に使い勝手のいいものになっていけば、時間も節約できるし、いろいろな効率化も上がるし、教材研究に時間をかける、いろいろな期待が持てるかと思いますが、さて今のイメージですが、いかがでしょう、委員の先生方。ここからいろいろ質問等をお受けしたいと思います。どなたでも結構ですので、質問のある方は挙手をよろしくお願いします。
先ほど出ていたところに、今これから議論になる表形式による構造化パターンといいますか、並列的に知識・技能に関する統合的な理解と思考・判断・表現についても表形式に載せるという、これにまでその形が今出始めてたと思いますが、これがさらに学年をまたいでいろいろできるようになると、探せるようになるということですかね。委員の先生、いかがでしょうか。ここはどうなんだろうとか。
順番に、まず井上先生、次、上村先生。
【井上委員】 御説明ありがとうございました。大変よく理解できました。これを使用していくということに関して、使用履歴みたいなものが残るとか、また一番気になっているのは使用率というのをどう上げていくかということなのかなと感じています。活用していくときにログが残り、活用している時間なり、活用している回数なりがカウントされていくという形で、フィードバックをかけながらよりよいものにしていくということになるのかと思います。なかなか企業でも新しいシステムを入れようと思ったときに、全員が全員一気に使えるかといったときになかなか難しい問題が出てきます。そういった中で全国の先生方にこれを全て活用していただくための説明会なのか、導入の段階の支援なのか、そういったものがもし想定されていればぜひ御質問させていただければと思いました。
【古村主査】 ありがとうございます。いかがでしょう。
【栗山教育課程企画室長】 失礼いたします。教育課程企画室長の栗山でございます。委員御指摘のように、とても使いやすい、誰でも使いやすいものをもちろん開発したいという前提ではございますけれども、いろいろな方に使いやすくするように例えば使い方の動画もそうでありますし、例えば教員の養成の段階でも活用いただけるようにするために、様々な段階でどのように使うかということについて、私どもとして工夫を凝らしていく必要があると思っておりますので、また開発を進めつつ、説明の動画はもちろんですし、使い方のマニュアルのようなものもそうかもしれませんし、どういった形で一人でも多くの先生方や、また先生方だけではなくて社会の皆様、保護者や地域の方も含めて使いやすくしていくことによって、学習指導要領で育てられている資質・能力を社会全体で共有して、子供たちを育んでいくという機運をつくるための契機でもあると思っていますので、そのために必要なことをしっかりと検討していきたいと考えているところです。ありがとうございます。
【井上委員】 ありがとうございます。すみません、もう1点。そうすると、誰でも使えるという初期設定という理解で合っていますか。
【栗山教育課程企画室長】 現在想定しておりますのは、文部科学省のホームページにウェブベースで提供することによって、限られた方だけではなくて、まさに文科省のホームページに日常、国民の皆様にアクセスいただいているように、全ての方にアクセスできるようにしたいというのが現段階での考え方でございます。
【井上委員】 ありがとうございます。僕は大学でも教員をやっているんですけれども、教員を目指す教育学部、それから各専門で教員を目指している方々というところにベータ版として使っていただくような形、フィードバックを得るような形を提供すると、未来、教員になられたときにもなじみやすいというのもありますし、若い目線で新しいこういうのがあったほうがいいというフィードバックも得られるかと思いましたので、ぜひ大学の教育のほうでも早めに活用いただくというのがいいステップかと感じました。以上です。
【古村主査】 ありがとうございます。そうですね。こういうのはまさに若い人からどんどん使っていくので、教員養成の卵の方々のところから、こんなの当たり前だよという形で使って学校のほうに持っていっていただくというのは、これなるほどいいアイデアかと思いました。それから一応、どれぐらい利用されているか、どういうところに関心があるかというところをしっかりやってそれを改良していく、あるいはさらに継続的に予算要求していく、バージョンアップしていくためにも、どれぐらい使われているという利用履歴を取っていくということは大事ですかね。どうもありがとうございます。
よろしいでしょうか。そしたら次は上村先生、お願いできますか。
【上村委員】 よろしくお願いいたします。拝見しまして、非常に今後改善される点が多いという感想を持ちました。今、教員研修等で授業計画を立てたり、授業デザインをしていく中で、非常に時間をかけていろいろな文献、学習指導要領教科書など、それぞれ、情報がばらばらになっているものを統合されたというのは非常に有効だと考えます。本当に感謝しております。
系統表の参照も、クリックして学習内容の項目からも検索できるというのは非常にありがたいと思いました。コードで、さらに教科書と学習指導要領が繋がるというのも非常にすばらしいと思いました。授業をデザインする際に、単元の指導計画ですとか指導案ですとかを作成する、特に若手の教員が非常に多いのですけれども、若手の教員の業務時間というのは非常に多くなっておりますので、非常に効率化するのではないか、利便性が高くなるのではないかと期待しております。
あと、生徒の実態に合わせてカスタマイズした年間指導計画、単元の指導計画を作成するという上でも、非常に合理的になると感じました。少し気になりますのは、地域によってデジタル環境の整備に差があるところもありますので、全国的に地域それぞれあまり差がないように、デジタル環境の整備もしていただくという御支援もあるとさらにありがたいと思いました。以上になります。
【古村主査】 ありがとうございます。これを使う上でもデジタル環境の整備、学校、家庭には最近、東京にいるとこんなものかと思っていますが、全国的にデジタル環境、それから文科省のサーバーも十分余裕、大丈夫なんですか。当然、これに合わせて、もう皆さんに使ってもらったらもう最高にうれしいことですが、そのときに負荷に耐えられるような環境という、こちらのほうもですかね。あと、何か……どうぞ。
【武藤教育課程課長】 失礼いたします。今の上村委員の御指摘にも関連していますが、もちろん総合的な環境の整備ということをしっかりと進めて、これはもう大前提でございます。また、御指摘のように、さらに先生方の授業デザイン、まさに今単元ベースの深い学びというものを現実にしていくために御議論いただいている構造化、そしてそれを表形式で見やすくし、それをこのデジタル学習指導要領で一人一人の先生にとってより見やすくしていく、負担を軽くしながら現実的に操作をしやすいものにしていく、これをしっかりと実現していきたいと考えるところでございます。
また、学習指導要領の改訂自体が前回ベースでいけば、全面実施は例えば小学校は12年度になったりする可能性があるわけでありますけれども、先ほどの井上委員の2回目の御指摘にもございましたけれども、このデジタル学習指導要領については9年度中に仮に開発をすることができれば、9、10、11年度と全面実施まで数年間ある中でまさに教育委員会や学校現場、そして教員養成大学含めて使っていただきながらフィードバックをいただき、改善し、そのプロセスを経てしっかりと次期学習指導要領が全面実施される頃には、そういったフィードバックも踏まえた改善を施したものを御提供できるようにしていきたいというのが、私どもの思いでございます。
それに当たっては当然、御指摘ありましたように、どのように使われているかということもデータ上把握をしていきながら、しっかりと使う方に寄り添った改善をしていきたいということも含めて、トータルで考えていきたいと考えております。以上でございます。
【古村主査】 ありがとうございます。
深澤委員、お願いします。
【深澤委員】 よろしくお願いします。今、御説明いただいたデジタル学習指導要領、とても期待したいところです。というのは、この後、議題1でも話が上がると思うんですが、小・中・高を貫いた理科を体系的に理解していくという上で、まさにこのデジタル学習指導要領を使って小学校、中学校、高校の先生方が授業展開について研修ができるのではないか、自分でしっかり勉強をして授業展開に繋げられるのではないかというところで、かなり期待ができます。
今までの冊子とかPDFですとやはり、大変失礼ですが、使いづらい部分というのがございました。使いづらいというのは比較しづらいということです。小学校の部分、中学校の部分、高校の部分ということで、冊子を並べてこの分野をどんなふうに教えているか比較するということをやったことがありますけれども、このデジタル学習指導要領を使うことでその部分が効率的にできる、学校種を超えて比較できるというところが、理科を体系的に学ばせるというところに繋がるのではないかと思います。以上です。
【古村主査】 ありがとうございます。今までのPDFなり教科書は当然、その分断がありますが、デジタルにはそういうものはないですから、境界もないし分断もないし、小・中・高、学校種を超えたという、まさにそういう活用を目的としているところにこれがすごくサポートになると思いますね。
何か補足等、よろしいでしょうか。ありがとうございます。
ほかの先生方いかがでしょう、デジタル教科書、あるいはリクエスト等。最初のほうを見ていると、学習指導要領のUIに関わる対応の方向性、デジタルを活用したというところで、生成AIを使って読みやすい形でつくるという、これはまさに今時の、ただしもちろんそれでそのまま使うわけではなくて、AIを活用することで非常に効率よく分かりやすい、間違いのない、読みやすい文章をつくるというところで、今の最新の技術も手助けしてくれる、こういうようなただ紙をデジタルにしただけではなくてそれをうまく活用する、検索をし、さらにそれをAI等の力も借りて最新の技術を取り入れるというのは、本当に期待が持てるかと思います。私ばかりが感想を言っていてもしようがないので、委員の先生方、ぜひインプットよろしくお願いします。いかがでしょう。
特によろしいですかね。それでは、また後で何か思い出したりされたら、後でまた御意見いただくとして、次の今日の議論のところに入りましょうか。
それでは、今日の議題の審議に入ります。今日は、議題は大きく分けて2つあります。では、事務局から説明をお願いしたいと思います。一つは理科における目標と見方・考え方、もう一つが学習内容と高次の資質・能力についてという、この2つになります。そしたら、2つまとめてお話しいただけますかね。では、おおよそ30分ぐらいを目安に、説明よろしくお願いします。
【中村教育課程課課長補佐】 ありがとうございます。そうしましたら、2つの議題を1つの資料にまとめてございますので、一体的に御説明をさせていただければと思います。前半が議題1、後半が議題2となってございます。前回、委員の先生方に御議論いただきまして、その結果を踏まえて、この目標・内容等のところにつきましてはブラッシュアップをしてまいりました。そこにつきまして、事務局案につきまして、御説明させていただきます。
まず議題の1、目標と見方・考え方についてでございます。まず、理科の目標のところでございます。本資料、全体的に薄い黄色、見づらくて恐縮ですが、薄い黄色で加えておりますのは前回の資料から少し修正いたしましたり加筆いたしましたり、バージョンアップしたようなところでございます。前回の目標につきましては、教科としての一貫性と内容性の系統性の確保ということを申しておりましたけれども、委員の皆様からは学校段階ごとの指導上の差異等々につきまして、十分に踏まえるべきといった御意見をいただきました。
そういったところを踏まえまして、例えば学校段階ごとの留意点につきましては、各学校段階の解説において丁寧に説明することとしてはどうかということを書かせていただいてございます。例えば小学校につきましては、理科は3年からでございますけれども、1年生、2年生の生活科の学習との関連づけでありますとかいったことにつきまして、前回御意見もいただきましたけれども、そういったところにつきましてここで全て表現し尽くすということは困難でございますので、解説におきましてしっかり丁寧に説明してはどうかと考えてございます。
また、特に心情としての自然に関することの記載でございますけれども、こちらにつきましては、現行の記載といたしましては、小学校の柱書きの「自然に親しみ」という青いところ、また右下にございますような小学校の「学びに向かう力、人間性等」のところで、「自然を愛する心情」というようなことが入っているのみといった格好でございました。
こちらを今後どうしていくかというところでございまして、ここについても御議論、様々いただいたところでございますけれども、総則・評価特別部会で示されております、目標のフォーマットに、例えば、下のほうにある青い部分でございますけれども、自然を盛り込むかどうかといったような議論もあろうかと思いますけれども、まず一つの案といたしましては、自然を理科で扱うということにつきましては、後ほど御説明いたします9ページにございます見方・考え方のところで対象として自然という言葉がございますので、理科の対象としての自然といったところは見方・考え方でしっかりと表していくということ。
そして、またこちらに太字で書いてございますように、今小学校だけに記載がございますけれども、自然に関する心情につきましては、小学校だけではなくてむしろ全ての学校種において重要でございますので、小・中・高統一して自然に関する記載をしていきたいといったことで、右下でございますけれども、生命を尊重する心情、そして人と自然環境の調和に寄与しようとする心情を養うといった形で進めてはどうかということを書かせていただいてございます。
前回、委員の皆様からも、例えばこういったところで日本的な価値をどう表現するかでありますとか、そういった御意見を様々いただきました。今小学校の学びに向かう力、人間性のところでは自然を愛する心情を評価していく形で記載がされているところでございますけれども、まず日本的な価値に通ずるところであろうかと思いますけれども、自然との関係というところを分解していきますと、まず命というもの、生命を尊重する、こういった心情が極めて大事だろうということ。
そして、現在、人間の生活、あるいは社会と自然環境の調和をどう図っていくかといったようなことも、熊の出没の話もございますけれども、こういった調和につきましてもやはり大事なことであろうと考えてございます。このため、生命を尊重する心情というものと、人と自然環境の調和に寄与しようとする心情、これを小学校だけではなくて小・中・高を通じてしっかり育んでいくということを書かせていただいてございます。これにつきましては、前回の御意見にありましたような、科学というものは万能というわけではないといったような考え方でありますとか、OECDのエージェンシーの考え方とも整合性のあるものではないかと考えてございます。こういった形で、理科の目標につきまして、案を整理させていただいた次第でございます。
3ページ目から7ページ目までにつきましては、高校の理科が複数の科目に分かれていますので、その科目ごとの目標案というのを書かせていただいているところでございます。また、こちら御覧おきいただければと思います。
そして、8ページでございます。目標のうち、学びに向かう力、人間性のところでございますけれども、こちらにつきましては前回このような形で整理をさせていただいておりました。その中で少し議論になりましたのは、総則評価特別部会で学びに向かう力・人間性等につきましては、左側の4つの要素の図、この4つの要素でしっかり表していくというような方向が示されたところでございまして、特に表出しやすい態度に関する部分、この下3つにつきましては、これを全て学習指導要領の本体で書き下していくのか、あるいは今解説のほうに載っている科学的な探究の過程の図がございますけれども、こういったところをしっかりと位置づけ直し、その中にそれぞれの要素をしっかり盛り込んだ上で、科学的な探究につきまして「科学的に探究しようとする態度」という形で本則では書き表すという案を書かせていただいたところでございます。
これにつきまして、御議論いただいた中では、この3つの要素を全て本則に全部列挙する形よりは、むしろ科学的な探究のプロセスの図の中でしっかりと3つの要素を表した上で、その上でこちらの本則に「科学的に探究しようとする態度」と記載をするという方向が、おおむね御理解いただけたのではないかと考えておりますので、こちらに薄黄色く塗っておりますけれども、この3要素につきましてはこの図の中にしっかりと盛り込んで、「科学的に探究」というところから参照するような形にしてはどうか、御提案をさせていただいているものでございます。
そして、9ページが理科の見方・考え方でございます。薄黄色の部分が前回から特に加筆修正した部分でございます。まず、2つ目のポツでございますけれども、教科で扱う対象につきまして、現行では「自然の事物現象」、小学校では「身近な」という語がついておりますけれども、「自然の事物現象」に限定されておりますけれども、この「自然」というのはよくよく解説などを読み解きますと、いわゆるネイチャーと申しますか、単なる狭義の自然ではなくて広義の自然をあらわしているといったニュアンスが書かれているところでございますけれども、なかなかそれが判然としにくいといったような御指摘も一部あるところでございますし、さらには狭義の自然はもちろんでございますけれども、のみならず社会で様々な理科的な現象や話題がございますので、そういったところももちろん理科の学びの対象であるということが分かりますように、より社会との接続を意識した規定ぶりにしてはどうかと御提案をさせていただいております。これまでも本ワーキングではフェイクニュースにどう向き合うか等々の御意見も様々いただいたところかと思ってございます。
また、3つ目のポツでございますけれども、そういった中で今回、見方・考え方につきましては、全ての教科におきましてその教科を学ぶ本質的な意義の中核に焦点化していくという方向性がございまして、そういった中で先ほど申し上げたようなフェイクニュース等々、社会の様々な状況等々を踏まえまして、クリティカル・シンキングの重要性が高まっているということで、こういったところについても踏まえるべきではないかということを書かせていただいてございます。
そして4点目でございますけれども、もともと現在の見方・考え方におきましては、教科固有の視点として質的・量的な関係、そして時間的・空間的な関係のみが例示されていることにつきまして、前回、様々な御意見をいただいたところでございます。先生方の分かりやすさという点で例示として適切なのかでありますとか、書くにしても解説で具体例を示さないと分からないのではないかとか、あるいはこの例示がそもそも理科固有のものと言えるのか、社会等でも妥当するのではないかといったような御指摘、あるいはそもそもこういった「など」という例示はあまり他教科では例がないのではないか等々の御指摘をいただいたところでございました。
こういった観点を踏まえまして、改訂案として改めてお示しさせていただいておりますのが、一番下のところでございます。自然というのはもちろん対象として引き続き重要でございますけれども、社会ということを明示して、自然や社会というふうにしております。また、事象というものには様々なものが含まれ得るということでございますけれども、そういったフェイクニュース等々、様々な議論、言説等々ございますので、そういったところについても対象となり得るということで、言説というのを特に記すというような御提案をさせていただいております。
また、科学的な視点のところでございますけれども、ここにつきましては、例示としてはこれを落としまして、四角囲みのところでございますけれども、むしろ具体的な内容はそれぞれの校種や科目の解説の中でどういった視点なのかというのをしっかり説明することとしてはどうかと考えております。ただ、科学的な視点とだけ書きますと、科学といいますと当然我々の意図しているところとしては人文科学・社会科学ではなくてネイチャーサイエンス、自然科学でございますので、そこが分かるように、自然科学的なということで、「自然」をつけさせていただいた次第でございます。
また、後段の部分で「捉え」以降の部分でございますけれども、この部分につきましては田代主査代理からも、むしろここは理科ということであれば例えば実証性とかそういったところを強調すべきではないかというような御提案もいただきましたし、一方で実証という言葉には様々多義的な解釈もあるのではないかといったような御指摘もあったところです。その他の委員の先生方からは、実証ということをさらにブレークダウンしていくと観察をして事実をよく見ることなのではないかでありますとか、事実体験から実証していくということなのではないかといったような御意見もいただきましたので、各委員の御意見を総合いたしまして、書き下すとこういうことではないかということを書かせていただきました。
観察、実験の結果や科学的知見などに基づいて、客観的、論理的、批判的に考察すること、こういったことが理科の固有の考え方、判断の仕方として言えるのではないかということで、御議論を踏まえて再度御提案してございます。こちらについても御意見賜れればと考えてございます。
この後の資料につきましては、既存の資料を参考としてつけさせていただいております。見方・考え方についてはこの左下の丸1、丸2と、これまで2つの要素があったわけでございますけれども、今回特に丸2の本質的な意義の中核に焦点化をしていくという方向性がありますので、それを踏まえて御議論いただいているというところの確認でございます。一方で丸1の学びの深まりは高次の資質・能力のところで表現をしていくということでございます。
そして次のページ以降は、前回もお示しした現在の見方・考え方の考え方を示させていただいてございますし、14ページは主に国際的な数学の議論の中で使われている文書でございますけれども、クリティカル・シンキングについてこういった文書があるということで、参考までにつけさせていただいてございます。ここまでが議題1のところでございまして、前回の御議論を踏まえて再度提案させていただいておりますので、改めて先生方から御指摘等々、御意見、御質問等いただければと思ってございます。
これ以降が、15ページ目以降が議題2のところでございます。学習内容と高次の資質・能力についてでございます。16ページ、17ページは、前回お示しした論点の資料を少しバージョンアップしたものでございます。まず、表形式化の具体的な形式につきましては、並列パターンという方式で適当という御意見が大勢だったと認識しておりますので、そのように書かせていただいてございます。そしてここは改めて御議論をいただきたいと思っておりますけれども、区分とその名称につきまして、前回の御議論を踏まえて改めて整理をさせていただきました。
少し資料、ポンチ絵のほうに移らせていただきますが、19ページでございます。理科の分野・領域につきましては、系統性確保の観点から2分野4領域を4分野に再編してはどうかという御提案を前回させていただいたところでございます。そして少し資料を詳しく書いてございますけれども、今例えばエネルギー、粒子、生命、地球という領域に分かれてございまして、それぞれどういう学習内容が入っているかといいますと、エネルギーでありましたらば小学校では風とゴムの力の働き、磁石、あるいは電流、光と音等々でございまして、中学校であれば、電流、運動とエネルギー、そして高校の物理に行きますと運動とか波とか、あるいは原子とか、そういったことが入っているというような格好でございます。粒子、生命、地球についても同様に学習内容が書かれているところでございます。
こちらにつきまして、学習内容につきましては当然、今後見直しをしていくところでございますけれども、この領域の区切りというところにつきましては、小・中・高の見通しを高めていく上で物理・化学・生物・地学の分野としてはどうかというような御提案をさせていただいたところでございました。そして、先生方の小・中・高の見通しをいかに容易にしていくかというのが極めて大事でございますので、分野というものだけではなくて分野の下に、3つ程度の区分を設けてはどうかと書かせていただいておりました。
今回、改めて区分のところにつきまして詳しく書かせていただいております。今でもエネルギーの下にはエネルギーの捉え方、変換・保存、資源の有効活用とか、粒子の下には存在、結合、保存性、粒子の持つエネルギーというふうに、こちらはあくまで参考としてこういった区分けが書いてございますけれども、こちらを例えば区分というような形で位置づけをし直す形にしてはどうかと御提案をさせていただいてございます。
前回、学問分野の横断性につきまして、先生方から特に御意見いただいたところかと思っております。分野の横断性、学際性という意味では、エネルギー、粒子、生命、地球といった考え方、概念も大事ではないかというような御指摘をいただいたところでございます。そういったところをどうするかでございますけれども、今回一旦、再度お示しする事務局の案といたしましては、物理分野、科学分野、生物分野、地学分野というような分け方につきましては、まず小・中・高の指導の一貫性、繋がりを先生方に特に意識していただくという意味でこういった整理にできないかと御提案させていただく一方で、委員の皆様から御指摘いただいたような学際性でありますとか分野の横断性といったところをしっかり理解していただけるようにするためにも、区分の段階では例えばエネルギーの概念でありますとか、あるいは生命、あるいは地球とか、そういった概念につきましてはしっかりと分かるようにしていくことを考えてはどうかということ。
また、区分だけではなくて学習内容においても横断性を確保できないかと考えてございまして、当然エネルギーにつきましては現在も中学校でエネルギーと物質ということで分野横断的に学習していただいておりますし、環境というところで言いますと今も、こちらも横断的に学習いただいているところでございます。こういったところをしっかり意識していただくということが大事なのであって、もともとの区切りにつきましては区切った上で、さらに区分でありますとか学習内容のところで分野の横断性というところをしっかり担保していくという方向ではどうかということで、御提案をさせていただいているところでございます。そして、小学校、中学校で、中学校では今でもこの4分野を横断する、4領域を横断する学習内容がございます。前回御提案させていただいたように小学校においてもこれを横断するような内容を新たに設けられないかと考えているというものでございます。
21ページ目につきましては、それぞれの分野の区分につきまして、前回、親学問であります学問との系統性について考えるべきというような御指摘もいただきましたので、どういった学問領域に連なっているのか、それぞれの区分はどういう考え方なのか、何を学ぶことなのかということが分かるように整理をしたものでございますので、また御覧おきいただき、御指摘いただければと思ってございます。ここまでが分野領域の区分のところのお話でございました。
少し戻りまして、16ページに戻らせていただきます。区分とその名称のところは今申し上げたとおりでございます。その上で委員の皆様から様々御指摘いただきました学際性、あるいは縦割りに終始しないといったようなところを担保していくためには、これはもう新たな御提案でございますけれども、そこを担保する上でさらに4つの分野に共通的な学習内容というのをある程度、考える必要があるのではないかということで、書かせていただいているものでございます。
具体的には、それぞれの分野にとらわれない科学的な思考や方法の基本について、メタ的に、あるいは体系的に学ぶ内容でありますとか、理科で学んでいることが研究や社会に出るとどういうふうに繋がっていくのかということを学ぶような内容が各学校段階で十分存在しないという御指摘もございますので、こういったことを考えてもよいのではないかということで御提案をさせていただいております。
具体的な例といたしましては科学とはどういうことなのかでありますとか、あるいは実証というような話題もございましたけれども、検証の方法とはどういうものがあるのか、条件制御等々必要なものがあるのではないかといったこと。あるいは前回も研究倫理、生命倫理等々のお話もございましたけれども、そういったところでありますとか、あるいは研究社会との繋がり、こういったところにつきまして何らか学ぶ内容というのを盛り込んでいくことによって、理科を分野横串で見通しよく学んでいくということが実現できるのではないかということで、御提案をさせていただいているものでございます。
次の分野横断的な内容は先ほど申し上げたとおり、前回御提案したような内容でございますけれども、小学校で分野横断的な学習内容の名称として、これは御提案でございますけれども、例えば理科と日常生活とか理科と生活でありますとかが考えられると思いますけれども、こういったような名称で分野横断的に学ぶような内容を設けるのはどうかということを、名称を少し加えさせていただいているところでございます。
そして17ページが、最後の高次の資質・能力のところでございます。主な記載事項につきましては前回お示ししたとおりでございますけれども、一番最後に書いてございますように今回、高次の資質・能力、もともと中核的な概念と申していたところでございますけれども、こういったところは骨組みを議論していただくわけでございますけれども、その上で個別の学習内容をどうしていくかという議論も今後深めていきますので、議論を行ったり戻ったりしながら往還して検討してはどうかという、今後の方向性についてお示ししているところでございます。
具体的な高次の資質・能力の記載につきましては、22ページ以降に具体的な案をお示ししているところでございます。22ページは物理分野でございまして、これで申しますと、物理分野の中で区分を3つに分けた場合に、それぞれの学校段階でどういったことを学ぶのかということが白いところでございますけれども、この白いところの学習内容を学ぶことによってどういった統合的な理解を図っていくのか、個別の思・判・表だけではなく総合的に発揮するとどういったことができるようになるのかといったようなところです。
今回は主に色がついている部分が高次の資質・能力に当たりますけれども、物理のみならず24ページからは化学、26ページからは生物、28ページからは地学ということで、それぞれ案を提示させていただいているところでございます。こちらにつきまして、この学習内容の白いところにつきましては今後の議論でもちろん変わっていくところでございますけれども、骨となります色のついている高次の資質・能力の部分につきまして、先生方から御意見を賜りたいと考えてございます。
そして1点、補足申し上げると、これまでのワーキングでも何回か御指摘いただいたように、これだけ見ますと非常に縦割り的に見えるところがあるかと思いますけれども、これはあくまで今回、高次の資質・能力を議論していただく上でこういうような形式で御議論いただいていますけれども、実際には例えば22ページで色のついている部分ですけれども、実際には学習内容自体は区分や領域、分野をまたがって設定されておりますので、学習内容自体は当然またがり得ると、横断し得るといったようなことを御理解していただければと思っております。
具体的には、現行で申しますと、現行の系統表を30ページ以降につけてございますけれども、こういった形で既に現行でもまたがっているものがございますので、これについてはそういったことであるということで御理解いただければと思ってございます。これが、デジタル学習指導要領に落とし込めば、何がまたがっているのか、どう関連づいているのかということが分かりやすくなるというふうに捉えていただければと考えてございます。
33ページ以降は参考として、今、理科の探究の過程にはこういったものが書かれているということをお示ししております。33ページはそう書かれております。
34ページ以降につきましては、こういったこれまで例えばお示ししているようなものを構造化・表形式化の全体、総則・評価特別部会で示されているイメージに落とし込んでいくと、例えば生物でいうとこういったようなイメージで落とし込まれていくというようなイメージを書かせていただいております。まず、小学校の理科、小学校で見ますと目標がこのように書いてあって、見方・考え方が書いてある。その上で、小学校理科の内容が書いてある。理科の中には生物分野があって、生物分野の中には(1)(2)(3)の区分があるといったような形でございます。
そして、中学校理科に行きますと、目標があって、さらに生物分野があって、その中でまた(1)(2)(3)というふうに分かれていく。高校になりますと理科の目標がございますけれども、高校の場合は科目が生物であれば2つあって、生物基礎と基礎なしと言われる生物があります。この2つがございますので、まず生物基礎についてはこういう目標、そしてこういう内容だという順番で並んでいるといったようなイメージでございます。ここまでが高次の資質・能力と学習内容、議題2の御説明でございました。
もちろん今回、前回は生物分野を例としてイメージの御議論をいただきましたけれども、そこでの御議論を踏まえて全分野・領域の具体的な案として今回、お示ししたところでございますので、具体的な内容のところも含めまして、委員の皆様の御意見を賜りたいと考えてございます。どうぞ、よろしくお願いいたします。
【古村主査】 説明ありがとうございました。今まで事務局から今日の議題2つ、目標、見方・考え方、それから理科の高次の資質・能力について説明をいただきました。これは前回からの継続で、前回いろいろ委員の皆様からいただいた意見を踏まえてもう1回練り直して、よりさらに具体的な、表形式の中も含めて全分野について例示していただきました。
この後、2つ議題があるので分けて、1、2と順番に皆さんから意見をいただいて、さらにブラッシュアップしていきたいと思います。最初に議題1、理科における目標と見方・考え方について、このワーキングで議論、意見交換を行いたいと思います。
ここは小・中・高全部通して自然を愛する、それから生命を尊重する、これはまさに日本的な大事な考え方である。これは小学校だけでなく小・中・高全体を通して、ここの間、目標と設定するというところについても話しがあったかと思います。それから、あと見方・考え方についても自然現象に限定せず社会との繋がりもしっかり考えて、科学実証に基づき客観、それから論理的、実証性というような形もありましたが、さらに批判的な考えを持ってこれを検討するようなことなんかについてもあったかと思います。
さて、委員の皆様から、まず1つに目標、それから見方・考え方について意見等をいただきたいと思います。いかがでしょう。
菅谷先生、手が挙がっていますか。菅谷先生、お願いします。
【菅谷委員】 ありがとうございます。9ページの見方・考え方のところですけれども、今回、いろいろと改善してくださって、非常に分かりやすくなったと思います。私は今回の改訂案、9ページの下のほうの改訂案のところかと思いますけれども、今ちょうど見えにくくはなっていますが、そこの小・中・高の一貫した目標として、考え方として、表記されている内容は理科共通の大事な点かと思いますので、私は分かりやすくなったと思います。以上です。
【古村主査】 どうもありがとうございました。大変見やすくなったという、考え方がすっきりと統一されたということをいただきました。
そしたら、長谷川先生どうぞ。
【長谷川委員】 ありがとうございます。長谷川です。御丁寧に説明をありがとうございました。私もこの9ページに関して少し思ったことがありましたので、発言させていただきたいと思います。ありがとうございます。理科の見方というのは生きていく上でも非常に重要で、自分たちの身を守る、例えば火は触っちゃいけないとか、当たり前のことが当たり前になっていくようなプロセスに必要なことだと思っています。その上で、改訂案で小・中・高包括して共通の意識を持っていくというのは非常に大切なことだと思います。ありがとうございます。
気になった単語として、最後のところの批判的に考察することということ、ここが少し誤解のないように御検討いただいたほうがいいかと思いました。例えば私、今大学で大学1年生の化学などを教えているんですけれども、幾つか自由に考える時間をつくるときに、生活で必要だと思っていて分かっていない単語で科学に関わることを自分で調べてみましょうというときに、例えば具体的にはアルカリイオン水、正確に言うとアルカリ金属なんです。アルカリではないということなんです。pHの変化のアルカリではなくてアルカリ金属が入っている、すなわちミネラルが入っているという意味なんですけれども、市販のものに関しては多分消費者に分かりやすいような単語だけを使うということで短縮されてしまって、科学的には正確でなかったりするんです。
ですから、そういったものを全て否定するわけではなくて、恐らくこの批判的というのは課題発見能力を生み出すという意味に近いのではないかと思っているんです。あと、似たようなことで言いますと、学生のレポートには例えば水素水についてとか、水素が入っていない水はないわけですけれども、それに関する正確な科学的な根拠、それと一般に表記されているものというのが、もう言葉があふれ過ぎていて今困っているような状況ですので、そういった意味で批判的に考察するというのは今教科書にあることを批判するのではなくて、周りに起こっていることに対して課題発見能力みたいなことに置き換わるような捉え方をしてもらうようなことが必要かと、少し思いました。以上でございます。よろしくお願いいたします。
【古村主査】 ありがとうございます。もう、批判的ということの具体のところですね。そこで考えがもうストップしてしまう、思考停止になるのではなくて、さらにここから先を考える課題発見能力というところに繋げるということですかね。ありがとうございます。
そしたら、次に手が挙がっている和田先生、お願いします。
【和田委員】 よろしくお願いします。2点質問がありまして教えていただきたいのと、1つ意見があるんですけれども、まず目標のところから、8ページ、目標のうち学びに向かう力、人間性についてのところなんですけれども、言葉として新しく加わったところの最後が心情を養うという言葉になっているんですけれども、今まで中学校では態度を養うというような、態度という言葉はあったんですけれども、それが心情になった。小学校では使われていたんですが、その辺りなんですけれども、中学校で心情というような学習は道徳の授業の中で、道徳的な心情を養うというようなことで目標の中でやっていたんです。
なお、道徳の目標の中には実践的な意欲と態度という目標もありまして、その辺り少し微妙に違うんですけれども、指導してきたんです。それが態度ではなくて心情になったというのはどういうことかと思いまして、個人的には態度というのは表出された一部ということで、より人間性を広く捉えるような表記になっているので、私としてはとてもいいかと思うんですけれども、その辺りがどうして心情という言葉になったのかというところです。
もう1点質問が、8ページに図が左右にありまして、右側に科学的な探究の過程という図があるんですけれども、左側の図には4つの内容が書かれていて、下3つが態度に関することということで、そちらは右の図に入っているんですけれども、一番上の学びを方向づける人間性が右側の表には入っていないので、1個だけ入っていないのが違和感を感じたんですけれども、それがどうしてかと。右側の他者との対話や協働は全体にかかるということで右側に書かれているので、そういうような形で右側に書くと左の図と右側が整合性があっていいのかと思いました。その辺りが質問です。
もう1点、意見、これも質問かもしれないけれども意見なんですけれども、10ページの現行の見方・考え方のところに細かく書いてあるところがありまして、また理科の学習における考え方についてはというところの後半部分に、事象の中に何らかの関連性や規則性、因果関係等が見いだせるかなどについて考えることという部分がありまして、その次のページにあったんですけれども、その言葉が非常に分かりやすいと思ったんです。
要するに関連性などを見いだすというような内容、その辺りがあると非常に具体的で、考え方からもうちょっと何を考えるかみたいなのがかなり鮮明に出てくるので、その言葉を入れられるといいかなと思うんですけれども、バランスもありますので、例えば改訂案のところの最後が考察することというふうになっていると思うんです。その前のページの一番最後の文。「批判的に」の後に例えば「関係性等を」みたいな、何か目的みたいな言葉が入れられるといいのかなと思ったんですけれども、その辺りいかがでしょうか。以上でございます。
【古村主査】 ありがとうございます。大きく3つ質問ですかね。態度が心情と変わったのはどうかということと、それから8ページの図の左と右のところの関係、それから9ページのところにある改訂案の最終的に、客観的、理論的、批判的に考察することというところに加えて、通じて関連性とか規則性、因果関係を見つけるという、もう少しこれを説明してはどうかという、これは意見も含めてですが、この辺りいかがでしょう、事務局。
【中村教育課程課課長補佐】 ありがとうございます。まず、8ページの学びに向かう力・人間性のところでございますけれども、資料がごちゃごちゃしていて大変恐縮でございます。補足的に御説明させていただきますと、まず左上が総則・評価特別部会で示された図でございます。今回の改訂に当たりましては、全ての教科共通した整理としまして、学びに向かう力・人間性についてはこの4つの丸の構成要素で表すことになったということでございます。
まず左下が初発の思考や行動を起こす力・好奇心ということでございますけれども、疑問を持ったり、この疑問に対して自分で調べてみようというふうに、まず考えたりアクションしたり興味を持ったりする、そういったところでございます。その上で学びがスタートするわけでございますけれども、学んでいく中でこういった学び方でいいんだろうかと自分を振り返って、学びを自分で調整していくというのが真ん中の主体的な調整でございます。
一人で黙々と学んだだけでは解に繋がらないことがありますので、他者、これは人もいれば友達や先生もいれば、あるいは教材なんかもあり得ると思いますけれども、他者との対話、協働を経て学ぶことでさらに学びが豊かになるといったことがあるかと思います。こういったところが学びに向かう力・人間性等の特に態度として表出しやすい部分、この下3つが表出しやすい部分となっております。これらについては下のほうに丸1と書いてございますけれども、「態度」ということで示していくという方向性が示されているところでございます。
一方で、学んでいく上ではこの上の4つの構成要素のうち一番上、学びを方向づける人間性もございます。ここにつきましては、いろいろなことを感じたり、あるいは問題意識を持ったりといったところにも通ずるところがあろうかと思いますけれども、こういったものは情意や感性に関わる部分でありまして、なかなか表出しにくい内的な側面でありますので、下の2番、情意や感性という形で示していくという整理がされているところでございます。
下3つを態度、上の1つを情意・感性として整理をすべしという全体の整理に従いましてどう整理していくのかというのが右側でございまして、まず態度の部分につきましてはこれを全部、この3つの要素を書いてしまうと長くなってしまいますので、まずは科学的に探究しようとする態度ということで、本則の指導要領本体の文言としてはまとめた上で、それを詳しく説明する図として今の探究の過程を少しアレンジして定めていったらどうかと考えてございます。この探究の過程の中に3つの要素をしっかり盛り込んでいってはどうかと考えています。
その上で、ただ一番上の情意・感性の部分については理科としても何らか定めなければいけないということになりますので、生命尊重とか調和に寄与しようとする心情という形で定めてはどうかと。この丸1と丸2を足し合わせまして、一番下の四角囲みに書いてあるような文言で規定してはどうかというふうに御提案させていただいているということでございます。そういった意味で態度の部分は、右上の図であらわしたものを科学的に探究しようとする態度というふうにまとめまして、その上で一番上の人間性のところは情意・感性の部分ということで、一旦心情という形で整理をさせていただいたところでございます。もちろんこれが「心情」なのか、あるいは別の情意・感性を表す適切な表現があればそういった形にしていきたいと思いますけれども、一旦、心情ということで整理をさせていただいた形でございます。8ページについては、そのようなところでございます。
続いて11ページでございますけれども、3ポツ目の太字の2行目のところだと思いますけれども、関連性や規則性云々のところについて見方・考え方に盛り込んではどうかというような御意見だったかと思います。ここにつきましては、また見方・考え方のところで先生方から様々御意見あろうかと思いますので、それを踏まえて御議論、御検討させていただければと考えております。ありがとうございます。
【古村主査】 ありがとうございます。ということなんですね。親部会というか総則・評価部会で教科ごとに態度と育みたい情意・感性というふうに整理して、それを各教科ごとに分類をしているということですかね。分かりました。和田先生、よろしいでしょうか。
【和田委員】 ありがとうございました。もう1点、態度と心情、心情という言葉を目標とかにも入れていらっしゃるんですけれども、その辺りはどのように心情ということを入れたのかなということは教えていただけるとありがたいです。
【中村教育課程課課長補佐】 ありがとうございます。今回、先ほどお示しした見方・考え方が目標全体のどこに位置づくかというところで言いますと、2ページ目の一番右下の四角囲みでございまして、個別に抜き出して資料に出しましたけれども、そちらの文言がこの目標の中の柱書きではなくて柱書きの下にある学びに向かう力・人間性のところに入ってくるといった形でございます。
【古村主査】 ありがとうございます。よろしいでしょうか。
そしたら、たくさん手が挙がっていますね。次、鈴木先生、よろしくお願いします。
【鈴木委員】 よろしくお願いします。掛川市教育委員会の鈴木です。本日もよろしくお願いします。資料の準備、説明もありがとうございました。
まず、理科の目標についてです。小・中・高で文言を統一した目標にすることについては、私は賛成です。統一したことから、学習内容の系統性を意識した内容構成や小・中・高の理科で目指す資質・能力を育てていくという、強いメッセージが感じられます。次の学習指導要領では、学習内容の連続性や資質・能力の一貫性を重視する体系的な理科教育が実現できると思いました。これまでも小・中・高の繋がりということは言われてきましたが、文言の統一で教員がより一層意識して取り組むことが求められるのではないかと思います。
目標が統一されても、小・中・高では学習の程度や学習者の発達の段階、思考の特性などは異なると思います。校種によって異なりますので、そこは別に解説などで丁寧に説明する必要があるかと思っております。特に小学校のこれまでの理科の目標とは文言が異なったり、これまでなじみのない用語があったりします。例えば「科学的に探究」であったり、「自然環境の調和に寄与する心情」であったりなどです。小学校の問題解決と中学校・高校の科学的な探究というのは、文言は異なっていますが本質的には共通をしていると思っておりますし、学習過程で育成した資質・能力も共通していると思います。ですので、これまでの小学校の目標の文言である問題解決や自然を愛する心情と関連づけて、共通していることを丁寧に説明する必要があると考えています。
続いて理科の見方・考え方についてですが、文言の統一については理科の目標と連動しているので、私は賛成です。社会で見られる科学的な事象まで広げていくこと、クリティカル・シンキングなどの導入は、これから難しい時代や変化の激しい時代を生きていく子供たちが生き抜いていくために必要な資質・能力だと思いますので、これを入れたことも非常にいいことだと思います。社会まで広げるというようなことも、これまでの学習でも科学技術の内容や日常生活の科学というようなところまで扱っていましたので、スムーズに移行できるのではないかと思います。
理科の見方・考え方の中の文言で、「自然科学的な視点から捉え」というところが大事ではないかと考えています。それは、理科らしさだとか理科特有の要素が含まれるからです。ここでの解釈の仕方で、指導の深さや広さが決まるようにも考えています。実際の授業を計画する際も、指導の方向性を決めていくポイントになる言葉ではないかと思います。吹き出しのところで具体的な内容は各校種・科目の解説で説明してはどうかというふうに書かれていますが、そのとおりだと考えています。
現行の学習指導要領にある見方・考え方を生かしていくことがまず一つの例だと考えています。スライド11にありますように、これまでの現行の学習指導要領の見方はそれぞれの領域ごとの特徴的な視点というふうに示されています。例えばエネルギーでは量的・関係的な視点、粒子では質的・実体的視点などです。それから、同じくスライド11にありますように、現行の学習指導要領の中では考え方というのは物事をどのように捉えていくかというようなことで、具体的には比較、関係づけ、条件制御を多面的に考えるというようなことが示されています。
そのほかにも科学的な探究を通じて予想や仮説を立てるだとか、結果から考察をする、振り返りをするというようなこともあると思います。このように自然科学的な視点からの捉えというところが、やはり理科らしさや理科特有の特徴が出されるところですので、これまでの理科の見方・考え方を取り入れながら、解説などで精査、追加をしていくことが必要になるのではないかと思います。以上です。
【古村主査】 鈴木先生、ありがとうございました。小・中・高で目標を統一した文言にしたことで、特に小学校は大きく変わっているというところは注意が必要ですね。いや、今までの学習指導要領の見方・考え方は大きく変わっていないんだと、そこを大事に生かして進めていくんだというようなことは、これは解説書のほうで詳しくね。よろしいでしょうか。
それから、では次に西田先生、よろしいでしょうか。
【西田委員】 渋谷区立笹塚小学校の西田です。今日は丁寧な説明ありがとうございました。私は今ここで聞いたので理解できたのですが、小学校から見ると目標も見方・考え方もかなり変わっているので、特に理科が専門でない教員は難しいというか、混乱してしまうのではないかというところが心配です。今、教科担任制が大分進んできて、小学校の担任で理科を教えていない教員もかなりいます。その教員がずっとそれならいいのですが、異動すると理科専科がいないので今度は理科を教えなきゃということになる場合もあり、そういう理科に慣れていない教員もこの学習指導要領をもとに授業ができるように、先ほど鈴木先生もおっしゃっていたように、解説等で丁寧な説明をぜひともお願いしたいと思います。
理科が苦手な子が増えているというのがよく取り上げられていますが、教員の中にも、小学校は本当に専門がいろいろで、理科は苦手という教員が結構いますので、その辺りもお考えいただければと思います。
【古村主査】 ありがとうございます。先ほどの鈴木先生と同じ御心配かと思います。理科が得意でない、あるいは理科が専門でない先生方にとってこの目標は大きく変わっていないんだ、あるいは目標はこうなんだということを丁寧に説明ということ、同じ心配、懸念事項があったかと思います。よろしいでしょうか。
次は久保田先生、お願いします。
【久保田委員】 よろしくお願いします。事務局の皆様には非常に丁寧な資料をつくっていただき、ありがとうございます。私も9ページの見方・考え方のところで話しをさせてください。9ページの上段部分の3つのマーカー部分、これについて強く賛同いたします。大変よいことだと思っております。その上で下の部分の見方・考え方の改訂案ですが、いろいろな視点を盛り込んでいることは大変感謝いたします。一方で、キーワードがたくさんあり過ぎだと感じます。先ほど西田先生からあったように現場の先生方の理解が追いつかなくなってしまうのではないかと、少々危惧しているところです。
○○的というのが多いこともあります。目標では事物現象という表現がここでは事象になっています。また、議題2の16ページですけれども、共通的な内容という項目が増えました。この共通的な内容も見方・考え方や目標と関わるのかなどを考えました。幾つかの案を言わせてください。
9ページに戻っていただいて、見方・考え方のこの一文に全部を盛り込むのは難しいのではないかというのが私の案です。例えば、目標にも含める形で意図する内容が表現できるのではないかと私は思っています。例えば社会との接続を意識することという一番上の黄色のマーカー、ここはそのとおりだと思います。であれば、目標の知識・技能のところに、前回、前々回も言ったかもしれませんが、目標の知識・技能の冒頭に「日常や社会との関連を図りながら」というような一文を入れることも考えられると思いました。それによって、自然の事物現象というのは日常や社会に関連するキーワードだということを最初にイメージさせれば、見方・考え方の冒頭はシンプルにしてもよいと思った次第です。
また、9ページに戻っていただいて、次の「自然科学的な視点から捉え」は、解説で説明していただくということでした。先ほど来出ているように非常に重要な、各領域ごとに非常に大切な視点を与えていると思います。例えば「各分野等の自然科学的な」とし、解説に繋げたいと思いました。また、解説があることを前提としているということを明示すると、解説を見てもらえると思います。
最後ですが、最終部分、観察・実験の結果や科学的知見などに基づいてと、言いたいことは分かりますが、観察・実験の結果と科学的知見というのが実証性と同じ意味になっていると感じます。同じ意味を繰り返しているように感じました。前回、田代先生から、理科では実証性、再現性、客観性、この3つをずっと大切にしているとの話がありました。そのほかに、議題2になりますが、科学の知恵は万能ではないということとか、暫定的であるということとか、あと研究倫理などを含む言葉として、「科学の特性」のようなキーワードでまとめることも考えられると思いました。
例えば科学的知見を「科学の特性」という言葉に置き換えてはどうかと思った次第です。文章としてうまく繋がるかどうかは検討が必要です。関連して、客観的も削除できるかもしれません。先ほどの科学の特性という言葉に含めて、客観的、論理的、批判的の、客観的を削除することもとできると思っております。
今のを繰り返すと、目標を少し変えていただければ少し整理できるのではないかという点と、見方・考え方をキーワードを整理して提示することで先生方の理解が深まり、そこに向かって授業をしていただけるとの意見でした。御検討いただければありがたいです。以上になります。
【古村主査】 ありがとうございます。この目標、見方・考え方もいろいろ説明的にするとどんどん文が増えていきますし、何かよりいいキーワード、よりいい用語に置き換えられるか、あるいはまたこの辺りはいただいた意見をもとに検討いただけたらと思います。
それでは、次は益田先生、お願いします。
【益田委員】 よろしくお願いいたします。私は2ページ、8ページ、9ページのことについて触れさせていただきたいと思います。まず、2ページの理科の目標についてです。小・中・高で文言の統一を図ってはどうかというお話ですが、私は賛成です。そこに、解説において丁寧に説明してはどうかという話も、賛成させていただきたいと思います。
それから、続いて8ページに移ります。8ページの右側の図で、学びの主体的な調整や初発の思考、他者との対話や協働を図に落としていただいたものがございます。よく図としてまとめてくださったなと思っています。そこで一つ、この点はどうなのだろうと感じたところをお話しさせていただきます。学びの主体的な調整が科学的な探究の過程の左側に出ておりますが、きっとこの意図は科学的な探究の過程全体を通して学びの主体的な調整を図っていくんだという意図で記述されているのではないかと、私は読み取りました。
併せて、右側に他者との対話や協働というのも、やはり探究の過程全体を通してやっていくものでしょうというような意図で位置づけられているんだろうと思うんですが、そう解釈してくださると皆さん思うんですけれども、つまり学びの主体的な調整というのは全体を通してやっていくという意図でここに記述されているのでしょうかという、まずそこと、それから全体を通してやっていくんだという、他者との対話や協働というような記述の仕方となぜここは違えたのかという、その辺りのところはどんな意図でおつくりになられたのかというのを伺いたいということがございます。いかがでしょうか。
【古村主査】 事務局、簡単にお答えできますか。
【中村教育課程課課長補佐】 ありがとうございます。8ページの右上のところでございますけれども、これは益田委員の御指摘のとおりでございまして、考えとしましては学びの主体的な調整は全体を通して、他者との対話・協働についても全体を通してということでございます。左側の図の要素を貼りつけた形で、イメージを持てるようにということでこういう形になってございますけれども、実際にこれを形に落とし込んでいく上ではまだまだ理解を促す意味では不十分だと思いますので、ここはしっかり練り直していきたいと考えてございます。以上です。
【益田委員】 ありがとうございます。続いて9ページの理科の見方・考え方についてです。私は、見方・考え方を小・中・高等学校を貫くとなると、事務局案はよくできているのではないかと思っています。特に、社会との接続を意識した規定ぶりとしてはどうだろうかという、この辺りはこれからの理科にとって大変重要な意義があると私は思います。そういうふうに時代の変化の中で、だから言説と出てきているんだなということを感じます。ほかの人の考えをどう信頼し、解釈していくのかということが大変重要な時代で、この辺りのところを出していただいたのはとてもよいと思っています。
また、それぞれの学校種に応じて多少違うことはたくさんあるんですけれども、そういうことを解説で説明をすると明示されていますので、この辺りのところをしっかりとしていただくことが大切なのではないかと感じる次第です。以上です。
【古村主査】 益田先生、ありがとうございます。
次は、あとお三方、手が挙がっていますね。田代先生、奈須先生、加藤先生の順番で、まず田代先生いかがでしょう。
【田代主査代理】 ありがとうございます。目標で2点、それから見方・考え方で2点述べたいと思います。今回の学習指導要領は教育課程をスリムにするために、構造化ということを非常に大事にしている。構造化をする上で系統性というのをすごく大事にしているという観点から、小・中・高の目標を統一するのは自然な流れかと思っています。先ほどデジタル学習指導要領の説明がありましたが、系統性がしっかりしているとデジタル学習指導要領のつくりやすさという点でも優れて、ユーザーインターフェースにも優れることになると思うので、その辺りをよく考えてつくると、より便利なものになるのではないかと思いました。これが1点目です。
2点目。先ほどから小学校のほうの、例えば“自然に親しみ”とか“自然を愛する心情”というものが目標から一見消えたように見えますが、これをちゃんと中・高の学びに向かう力・人間性等の“生命を尊重する心情”とか“人と自然の調和に寄与する心情”という形で踏み込んで統合しているということであると思います。ですので、解説等でなくなったわけではないということをしっかり説明すると、小学校の先生方にも分かりやすいのかと思いました。これが目標についてです。
次に、見方・考え方のほう、9ページ、ここも前回の議論も含めてよくまとめていただいたなと思っています。客観的、論理的、批判的・・・ちょっと「的」が多いというような話もありましたが、具体的に何をやるかというのが見えていいのかと思いました。私は先ほどの益田委員とはちょっと違って、言説に関しては、ほかの教科との並びもあると思うんですが、理科という教科の中でここまで含めるかどうかというのは、少し気になるところもあります。この見方・考え方はずっと“生きていく上で必要”というものであるので入っていてもいいんですが、あえて学習指導要領に書き込まなくても自然や社会の事象について文章で記述すると「言説」になるので、ある意味含まれているという捉え方もできるのではないか考えることもできます。ということで、「言説」においては書いておいたほうがいいのか、書かなくてもすでに含まれていると考えるのか、どっちがいいのかというのは悩ましいと感じました。
見方・考え方の2点目ですが、「自然科学的な視点」という部分も、この言葉が残るのであれば、「自然科学的な視点とはどのようなものか」ということを解説でしっかり書くことが大切と思います。というのも、前回の学習指導要領の改訂のときに、エネルギー・粒子・生命・地球の柱ごとに見方・考え方を整理するということをしていて、それをつくるための資料として、理科では「因果関係」とか「原因と結果」とか「要因に着目する」のは見方として大事だという議論があったんですが、それを学習指導要領に反映しようとしたときにそれは理科だけではないから、例えば歴史でも「因果関係」は見るということではじかれてしまった経緯があります。理科としては「要因に気がつく」とか「因果関係」というのはすごく大事なので、学習指導要領に載せないとしてもしっかり解説に書くといいかと思っています。以上です。
【古村主査】 ありがとうございます。この一文に全部書ききれない部分を解説に、さっきの因果性とか要因とかその辺りもですね。ありがとうございます。そうですね。いろいろ、ついつい盛り込みたく、用語も増やしたくはなりますが、そこをここにすっきり書くことと解説のほうにどう分けるかというところ、また御検討ください。
そしたら次、奈須先生、お願いします。
【奈須委員】 よろしくお願いします。私は見方・考え方の9ページのところですけれども、社会との接続を意識するというのはもうとても大事だと思っています。これはSTSという議論が出て以来だと思いますし、その動きの中で日本の理科教育はとても質の高い、目配せのいいものになってきたということもあると思うんです。ただ、ここは当該教科で扱う対象という話なので、そこに社会と入れてしまうと少し広がり過ぎるのかという気はしています。あくまでも自然科学とか科学技術との関係で社会を扱うわけで、社会の事象を全部扱うわけではないですもんね。それは主に社会科とかがやることですから、ここに社会と入れてしまうのはとても違和感を感じます。
また、私が多分心理学者ということがあると思うんですけれども、人間や社会について自然科学的にアプローチするというと、十八・十九世紀に心理学、社会学が新しい学問として成立してきたのがまさにそれなんですけれども、するとそれは理科かなあという。多分心理学者や社会学者は、自分は理科だとは思ってないので、今のは少々誤解、曲解だと思いますけれども、ここに社会という言葉を入れるのには違和感を、私は感じます。
フェイクニュースとかいろいろな問題があって、それに対して自然科学のメスを入れていくことでとてもいい形で進んでいくし、市民生活上重要だっていうのは分かる。それはまさに理科が培ってきた資質・能力だということもとてもよく分かるんですけれども、だとしたらそれは実は科学だけでは不足で、数学とか統計の知識も必要ですよね。何かその辺りがねじれている感じがして、もう一つこの議論は今情報をしっかり新たに領域として、小・中・高で筋を通して確立していこうという動きがあって、そこでひとつしっかりやっていこうという議論もあるんです。
もちろん役割分担論という必要はなくて、いろいろな領域がいろいろな問題に対して重ねてアプローチするからこそ子供たちに力がつくので、それは大事なことだと思っているんですけれども、踏み込み過ぎというかねじれている感じがしたので、この辺り、他教科、他領域との関係、実際のカリキュラムのときには教科等横断的に、いわゆるカリキュラムマネジメントをして実践を各学校でやればいいことのようにも思っていて、理科としての一番中核になるソリッドな部分を明確にするというのがこの見方・考え方で、主に今ディスプリンだというふうに私は解釈をしていると申し上げましたけれども、そうすると自然科学というのはもう理科ならではのディスプリンで、むしろ理科が、自然科学がつくってきたディスプリンがほかの領域の理解とか学問的な深入りにも貢献している。
私の心理学なんかまさにそうなんですけれども、だから理科で一番中心になるのはやはり自然でいいと思っているんです。そこから出発したと。それがとても強力で有用であったので広がってきたという話がある。でも、ここを理科でやろうとしたら多分STS的なものなので、対象に社会とまで書き込むのは、何か違和感を感じましたということです。以上です。
【古村主査】 確かここではもう分野横断というのは当然なので、それに対して理科は理科でしっかりといって、社会との接続を意識したということ、特にここは明示する必要はないのではないか、逆に違和感を感じるというような御意見でした。ありがとうございます。
そしたら、お待たせしました。次は加藤先生、お願いします。
【加藤委員】 加藤です。今の9ページの一番下の部分ですが、まず非常に分かりやすくおまとめいただきまして、本当にありがとうございました。説明を聞いていて狙いや目的を、よく理解することができました。この改訂案のところで、社会との接続を意識したということで、自然や社会の事象・言説と書いてありますが、私は言説ということ自体が書き過ぎのような気がいたしましたので、意見として申し上げます。
あとは、批判的に考察することは、前の部分に書いてありますクリティカル・シンキングを指すことはよく分かりますが、この批判的に考察するという、この「批判的」だけが独り歩きしてしまって別の意味に取られてしまうとまずいのではないかと思いました。可能であればもう少し表現を工夫したほうがいいのではないかと思いました。以上でございます。
【古村主査】 ありがとうございます。そうですね、言説、先ほども出てきましたね。この言説は特になくてもいいのではないかとか、批判的って何でもかんでも批判的に考えるねじれた考えというような、客観性、論理性、批判性をもって、「的」と言うとちょっと重いんですかね。
市川先生、どうぞ。
【市川委員】 ちょっとだけ、今の9ページのところで今まで聞いていて思ったのは、確かに社会とかを入れるのが違和感があるというのも分からなくはないので、ただ書き方があれかもしれないんですけれども、ここでやりたい、子供たちに得てほしい能力というのは自然の事象を、ここに書いてあるのがそのままいって、客観的、論理的、批判的を入れるかどうかは別として、客観的、論理的に考察できるようにすることなんです。考察する能力を得るということがここで子供たちに求めて、ぜひ得てほしい能力で、その能力を得るとその結果として社会の事象や言説も批判的に考察できるようになるので、私はここを自然の事象を自然科学的な視点から捉え、ざあっと行って客観的、論理的、批判的はどっちでもいいですけれども、批判的に考察できるようになることとか、考察する能力を得ることみたいにするといいのではないかと思いました。ここの書き方に合うのかどうかはよく分からないですけれども。
【古村主査】 ありがとうございます。やはり皆さん、この批判的というところはちょっと何か引っかかる印象をお持ちですね。こういうのも何度も見ているとだんだん慣れっこになってきますが、初めて見る方にとっては何か批判的って、これも客観的、論理的な能力、考える、考察する能力を有することによって、それで社会の言動とか事象についても批判性を含めて見ることができるようになるという、それは最終目標であり結果なのかもしれないです。この辺りの文言については検討いただいて。何か補足ありますでしょうか。
【武藤教育課程課長】 教育課程課長の武藤でございます。先生方、多角的な御意見ありがとうございます。今の市川先生からの御指摘は、恐らく能力を得るとしてしまうと逆に目標のほうとのかぶりが出てくるというか、そこを書き分けて考えたいというのが一つございました。それから、見方・考え方については、つまり目標そのものではないということで、要するに学校を卒業した後も含めて、理科を学んだ子たちが働かせると言ったらいいのか分かりませんけれども、そういう見方をし、そういう考え方で、最終的には国民というか市民として賢く判断してもらいたいと、こういう気持ちなんかも込めているものでございます。
いずれにしても、本当にそれぞれ多角的かつ貴重な御意見をいただいたと思っていて、この部分に入れるものと、目標との整理もありますし、それから見方・考え方のこの2行程度のものに入れるところと解説に入れるところ、この辺りの整理をよくしていきたいということでございますし、かつ先ほど久保田先生からもあったように解説との関係ということにつきましては、冒頭中村から御説明したみたいにデジタル学習指導要領にしますので、本体と解説を必ず対象できちんと、いちいちPDFを2つ突き合わせずとも見れるようにすると、こういうインターフェースの工夫なんかもする中で、全体で回収できる部分もあるのかとも思いました。いずれも貴重な御意見たくさん賜りましたので、よく整理をしたいと思います。
【古村主査】 ありがとうございます。もう一つの目的との書き分けとか、それから解説と関係もあるので、そこも含めてですね。
それでは、大体予定の時間でして、もう一つ議題がありますので、よろしければ……。
【市川委員】 すみません。今ので一つだけ。
【古村主査】 はい。市川先生、補足お願いします。
【市川委員】 今、見方・考え方が何を意図しているものなのかが初めて分かりました。ずっと理科の見方・考え方って何だろうとか思っていたら、これを受けることによってこういう見方・考え方を身につけてほしいという各教科のことを書いているんですね。多分、説明していただいていたのかもしれないんですけれども、全く見方・考え方と目標との間の関係というのが分からなくて、というのがやっと分かったんですけれども、先生たちはぱっと見てそこが分かるんですかね。何とかの見方・考え方という書き方ってすごく分かりにくかったです。すみません、やっと。理科によって得るべき見方・考え方とあると分かるんですけれども、理科の見方・考え方って何だろうとずっと思っていたんですけれどもという感想です。すみません。ごめんなさい。
【古村主査】 ありがとうございます。確かに、理科の見方・考え方というこの書き方自体も、言われてみれば確かにそういう面もあるかと思います。また、これも含めて記載、それから後の解説書のところなんかも含めた書きぶりとか表題のつくり方とか、その辺りも併せて御検討いただけたらと思います。市川先生も、どうもありがとうございます。
そうしましたら、もう一つの議題についても意見いただきたいと思います。もう一つは、今日の議題の、理科における学習内容と高次の資質・能力についてです。あとは、前回の議論もあった学習指導要領の目的とか内容を構造化して表形式にする、これも前回確か生物か何かの例がありましたが、今回は物化生地4分野について具体的な表が出てくるのでイメージがわくかと思います。ただ一方で前回も議論がありましたが、表形式にしてもかえって逆にどう読み解くんだという、難しくなるのではないかという心配の声もありました。それから、事務局からも整理していただきましたが、2分野4領域、エネルギー・粒子・生命・地球、これを物化生地に再編成というか、呼び名を変更して小・中・高の連続性をよくするという、それについても前回、かなり意見もいろいろ出たかと思います。
そしたら、今度は議題2の高次の資質・能力についていろいろ意見をいただきたいと思います。手が挙がった順番に、まず奈須先生、お願いします。
【奈須委員】 すみません。先に失礼しますのでお話しさせてください。まず、とてもいい整理をいただいたと思っていて、まず1つ目ですけれども、16ページのところになりますが、共通的な学習内容をしっかり位置づけたほうがいいのではないかという御提案をいただいて、これはとても大事なことで、いいなと思っています。理科というふうに僕ら申し上げていますけれども、物化生地はもともと大分違った学問領域で、それを融合して理科という教科にしている、いわゆる融合カリキュラムですよね、理科というのはね。だから、同じ科学的な方法といっても物化生地、実は具体的にはかなり違うと思うんですけれども、でもそれを超えて科学として、あるいは検証の方法として統合的に見ていくというのはとても大事なことですし、それこそが子供たちに後々残っていくものの中核だろうし、またそれを使って市民生活を生きていくということにもなるので、まずこれはとてもいいと思いました。
それから、2番目に表形式の整理のところですけれども、統合的な理解の部分については、とても各学問領域の特質というか本当に身につけてほしいものに即して、的確で丁寧で分かりやすい、また端的な御整理をいただいたと思っています。だから、知識・技能に当たる部分の上位の統合的な理解という部分は、本当にこの領域が何をしなければいけないのか、どんな理解が全体として統合的につくのかが本当によく分かる形になっていて、よかったなと思っているんですけれども、一方で総合的な発揮、その下に来る個々の思・判・表というのは難しいんだなということです。
難しいといういうか、つまり領域固有、領域特殊的ではあまりないというか、領域固有、領域特殊的に記述するのが非常に難しいということなんでしょうね。そのことがとてもよく、今回も見えてきました。これは理科だけではなくてどの教科でも出てくることで、現状の学習指導要領の思考・判断・表現のところの記述でもずっと気になっているというか、議論になっていることです。前半の部分だけちょっと変わって、後半は全部同じような記述がいっぱい並ぶということになっていて、それが指導要領の分量をとても見てくれ上増やしてしまっているということだと思うんです。
この辺りをどう考えるかは理科のワーキングだけではなくて、教科全体で統合的に考えなければいけないことだと思うんですけれども、理科が一番もとの学問の構造もクリアで系統的なので、理科が難しいとすればほかはもっと難しいんだろうなという意味で、今日はとてもそのことがよく分かったと思いましたということが一つです。
それから、高校の基礎の物化生地と基礎なしと言われた物化生地のところですけれども、この両方の位置づけをどう考えるか大事で、かつ難しいところだと思うんですけれども、一つの理解としてよく言われるのは、基礎物化生地までは小・中で培ってきた市民教養としての理科教育のある種の到達点で、だから先々理科を大学に行ったりとか職業として直接的に使わない人もここまではしっかりと勉強して、特に統合的な理解や総合的な発揮が市民として適切にできるように育てたいという話だと私は理解しているんです。
大事なのは基礎なしの物化生地も市民教養として培ってきた科学的な能力と科学的な知識が足場になって、さらに専門教養としてそれを大学教育とか、職業にしていく人たちに繋がる。だから、小・中から基礎物化生地までは、一方では全ての人たちに身につけてほしい科学の市民教養であると同時に、専門教養である基礎なしの物化生地、それからさらに高等教育の専門的な探究とか学問の基礎になるようにしなければいけない。つまり、基礎というのが、私の理解では基礎物化生地という市民教養としての到達点という意味でのまさに基礎、全ての国民の基礎であると同時に、専門教養の基礎としての仕上がり点というか、何かそのような、これはまた御議論をぜひしていただければと思うんですけれども、そういう形で基礎物化生地と基礎なしの物化生地の関係というのが、またいい形で書かれているように今思っているんですけれども、またそれぞれの学問の御専門の先生方がここにいらっしゃるので、御専門の先生方からの御見地から御吟味いただければと思いました。以上です。
【古村主査】 ありがとうございます。確かにここの知識・技能、技術とかに比べれば、思・判・表のほうはなかなか書きにくいのかもしれませんね。市民教養としての仕上がりと専門教養としての仕上がりというところですかね。
たくさん手が挙がっています。益田先生、次、お願いできますか。
【益田委員】 よろしくお願いします。まず、私は16ページのことについて指摘をさせていただきたいと思います。私は今日、最初にデジタル化の進捗状況について事務局の皆さんからのお話を伺いました。ああ、なるほどなと。つまり、全ての授業の始まりで学習指導要領を見ながら何かを展開させていくというような、そういったものに学習指導要領が大きく生まれ変わるんだなということを感じました。つまり、デジタル化を今回このように大きく進めることで、小・中・高の学校種を越えた、説明がありましたけれども、比較可能性というのが大変高まる可能性を秘めているんだということを改めて実感いたしました。
私は左側の物化生地のことについてなんですが、私はそのことを受けて事務局の原案のとおり、物化生地というくくりで分かりやすく小・中・高をつなぐほうがいいなと思いました。さらに御提案いただきましたけれども、従来のエネルギーとかそういう考え方はその下の区分の中で説明、要するに言葉として出していくというようなお話にも大変賛同できると思った次第です。1点目です。
2点目は、さらにその16ページの下の話なんですが、共通的な学習内容という、ここの左下です。科学とは何かとか、今回目標の中に社会というのがもし出るのだとすれば、一番下の理科の学習内容と研究・社会との繋がりとか、こういうことも併せて明示していけるとさらによいものになるんだろうなと感じた次第です。
最後に1点だけ、これは質問に似ているんですが、表の中に高次の資質・能力とずっと出てきますよね。これは多分理科だけの話ではないのではないかと思ってずっと聞いているので質問はあまりしなかったんですが、高次の資質・能力と言われると、高次ではない資質・能力ってあるのかという、つまり高次と言われると高次のつかない資質・能力って何だろうと考えることがありまして、この辺りのところはどんなふうに、もしかしたら解釈が進んでいたり共通に認識されていたりしているのかもしれませんが、私の中では少し理解をしたいことでもあるというところなんです。よろしくお願いいたします。
【古村主査】 いかがでしょう。特に今出た高次とは何かという、その辺りを何か補足説明できますか。
【栗山教育課程企画室長】 失礼いたします。教育課程企画室長の栗山でございます。その点は総則・評価特別部会において議論させていただいた部分でございますので、その資料を提示して御説明させていただきたいと思います。御覧いただけていますでしょうか。ありがとうございます。これが総則・評価特別部会で整備したときの事務局資料でございます。
高次の資質・能力については、少し見にくくて申し訳ございません。下の※の部分をアップにできますでしょうか。申し訳ありません。この部分で少し説明させていただいておりまして、論点整理におきましては知識及び技能の深まりを示すものを、中核的な概念の深い理解、現在は統合的な理解と呼んでいるものでございます。また、思考力・判断力・表現力等の深まりを示すものを、現在は総合的な発揮と言っておりますけれども、こうしたものとして呼んでいたということでありますけれども、この個別の知識・技能や個別の思考力・判断力・表現力等と対置する形で、知識及び技能の統合的な理解や思考力・判断力・表現力等の総合的な発揮というものを認識して、これらをまとめて呼称して、これらが横文字で言えばハイヤーオーダーとか言っておりますけれども、高次の資質・能力として、言葉として一旦整理をしようということで議論をさせていただいているところであります。
また、元に戻していただきまして、そういった形で一旦名称を、統合的な理解と総合的な発揮と2つをくくる呼称として個別の、今回の理科の表で申し上げれば下の内容にきている部分に関連する部分でございますけれども、対置しているということでございますので、当然、私どもとしては一旦の総則・評価特別部会における整理としましては、高次の資質・能力というものと別に個別の資質・能力というものが存在している。それを元の絵で申し上げますと18ページ、今日の資料で申し上げると18ページの部分、こちらの論点整理で登載していた絵で申し上げます。これは中学校数学の例でお示しをしているものでございますけれども、そういった考え方のもとに、申し訳ありません、統合的な理解と総合的な発揮になっているのは古い言葉になっておりますけれども、個別の知識や技能と個別の思考力・判断力・表現力と対置するものとして一旦、高次の資質・能力と呼んでいると、そういった扱いのものでございます。お答えになっていますでしょうか。恐縮でございます。
【益田委員】 ありがとうございます。つまり、御説明いただいたとおり、高次の資質・能力に対して、個別の資質・能力という関係が存在しているという解釈で今進んでいるということなんですね。
【栗山教育課程企画室長】 おっしゃるとおりです。
【益田委員】 分かりました。ありがとうございます。
【古村主査】 よろしいでしょうか。そしたら、次に上村先生、お願いします。
【上村委員】 上村です。よろしくお願いいたします。本日、先ほどもお話ありましたように、冒頭でデジタル化について御説明いただきました。複数の学年や科目、分野の比較や系統性についてデジタル化で実現していくためには、今回御提案いただいたように4分野での整理というのは必要不可欠であると感じました。今回の御提案は、前回から議論になっていたところですけれども、物化生地と整理されたことで小・中・高の系統性というのが、実現できる可能性というのを非常に強く感じました。
小学校、中学校、高校の繋がりを意識した指導をしていくということが、デジタル化と合わせていくと有効だと考えますので、今回はさらに詳しく19、次のページになりますけれども、分野の下に区分を3つに分けて見える形で下位分類して明示していただきました。このことで、小学校や中学校で今まで使われていた用語も取り入れていただいていて、非常に分かりやすくなっていると感じました。前回の議論も整理して盛り込んでいただいたということにつきまして、感謝申し上げます。
あと1点は、私の解釈があっているかどうかという質問になるんですが、22ページ、24ページ、26ページ、28ページそれぞれで高次の資質・能力についてまとめていただいて、非常に御苦労だったのではないかと思いました。とても分かりやすく整理されていて、これが今後またさらに整理されていくということが非常に期待できると思いました一つ、化学を例にとって考えていきたいところなのですけれども、化学の統合的な理解のそこの部分で、今全て同じ、物質の構成にしても物質の性質にしても物質の化学変化にしても、「総合的な発揮」に関しては他の物理、生物、地学でも同じ文言になっているんですけれども、例えば2行目ですけれども、物質の特徴を見いだして表現することができるというところを、例えば「物質の構成に関する特徴を見いだして表現することができる」とするとか、物質の性質の枠の下でしたら「物質の特徴」を「物の性質に関する特徴」としたほうがいいのか、それともあえてしないで意図的に分かりやすく簡潔にする、例えば、背景のように整理された意図をもし御説明いただけたら幸いに存じます。
【古村主査】 いかがでしょうか。今の段階で簡単にこの意図、あるいはいただいた意見をもとに。今日のこの質問を含めて、いただいた意見をもとにここをもうちょっと整理する、あるいはこの書きぶりの意図が分かるように、また検討いただけますか。では、上村先生、よろしいでしょうか。
【上村委員】 はい。
【古村主査】 どうもありがとうございました。
そしたら、次は鈴木先生、お願いします。
【鈴木委員】 お願いします。私からは、分野横断的な学習についてと、分野の区分と、共通的な学習内容の3点でお願いします。
初めの分野横断的な学習については、理科の知識を活用する学習や学習の有用感を持つ機会に繋がることから、必要だと思います。提案どおり、学習内容の上乗せにならないように盛り込んでもらいたいと思います。
2つ目の分野と区分なんですが、物理分野、科学分野等、分野という文言がどうかということなんですが、下の区分とセットで見ると非常に繋がりがあって、小・中・高の一貫性を重視するという点からは分かりやすくなったかと思います。あと20のスライドなんですが、改正案のところで気になる表現があります。細かいことなんですが、2つあります。物理分野のところですが、保存とエネルギー変換とありますが、現行ではエネルギーの変換と保存というようなところでエネルギーは変換と保存の両方にかかっている表記になりますので、小・中の学習内容から考えると現行のエネルギーが変換と保存の両方にかかるほうがいいのではないかと思います。それから、地学分野の真ん中のところです。気象の学習に当たるかと思いますが、地球の大気と水の循環とありますが、最後の循環や変化というところで、この循環は変化を伴う循環であるというようなところが気象の学習内容と合っているのではないかと思いますので、そのような文言のほうが中核的な概念にも通じることではないかと思います。
3つ目の共通的な学習内容のことなんですが、これもぜひ必要だと思っています。学習者が学習の目的を理解したり学習の有用性を高めたりする上でも大切であると思います。例えば実際の授業では、単元の初めのガイダンスの時間などで取り入れられると考えます。科学とは何かというようなところはかなり抽象的な内容なので、中学校以降が適当だと思います。検証や方法については小学校から中学校にかけて段階的に指導していくことがふさわしいと思います。研究の倫理はかなり高度な内容かと思いますので、中学や高校の学習が適切だと思います。私からは以上です。
【古村主査】 ありがとうございました。物化生地の分野区分についても、前回はかなり不安な声もありましたが、こうやってさらに区分も含めて検討してみると小・中・高の繋がりがよくなってということで、賛成の意見をたくさんいただいています。ありがとうございます。
そうしましたら次、井上先生、お願いできますか。
【井上委員】 御説明ありがとうございました。区分に関しては大変分かりやすくなってきたのではないかと、個人的には感じております。先ほど少し議論があった理科の考え方とか、資質・能力のほうにも少し関連するんですけれども、これは非常に個人的なことで大変恐縮なんですが、言葉として考え方みたいなところに好奇心というものを入れられないものかと感じています。僕自身、なぜ理科を好きになったかというと、分からないものが分かるようになるとか、不思議な現象といったものに対して非常に興味を引かれるというところに関して、これは態度なのか姿勢なのか分からないんですが、好奇心という言葉がしっくりきます。先ほどの批判的とか、僕はすごく重要だと思うんですよ。ロジカル・シンキングも、客観的に見ることも、それからクリティカル・シンキングもすごく重要だと思うんですけれども、ちょっとエモーショナルではありますが、好奇心という言葉はできたら入れたいと思っているので、これは個人的な意見ではありますが、ぜひ御検討いただければと思います。
後半のところに関して、分野横断ということがあったかと思います。研究をやっていても、それから実際に科学技術、ディープテックで社会実装しているという身から考えても、分野横断できる人というのはむちゃくちゃ重要なんです。専門性がとがったから分野横断できるのかと言われるとそうでもなくて、分野横断ができるから専門性がとがっていくということもあるんです。なので、どちらが重要かということではなくて、分野横断というところに関してはよりもっと力を入れてもいいのかと考えています。
そのように力から入れていく上でどういうところを今回の指導要領の中で提案できるかと僕自身、考えてみると、もう少し未来志向の学びというのがあってもいいのかと思いました。というのは、例えばこれから技術、世の中に出てくるサイエンスとテクノロジーというのは、この数十年でむちゃくちゃ多くなってきているんですよね。社会実装という意味で、世の中の課題を解決している科学技術というものは大変増えてきています。これからもまだまだ加速的に出てくるだろうという中で、分野横断を学習するに当たって、例えばディープテックベンチャーの事例、それから日本の科学技術の事例、世の中の課題を解決していった事例というものをしっかりと伝えることができたら、これが分野横断になっていくのではないかと思います。
例えばミドリムシ。ユーグレナという会社はミドリムシを大量培養するということで、工業的にも、それから生物学的にも非常に学びの論点としてはすごく分野横断的です。そういったものの事例はこれからエネルギー、例えば核融合エネルギーといったものは必ず近い将来実装されると思うんですけれども、そこに関しても物理、科学、その辺りの横断分野だと考えていいのではないかと思いますので、これから出てくる科学技術、それから未来の世の中の課題解決するものに対して、分野横断という位置づけで紹介しながら学んでいけるというのは、僕自身わくわくすると思っているので、そういったものを盛り込めないかというのが提案です。
ここにある小学校は理科と日常生活(仮称)と書いてあると思うんですけれども、僕はどちらかというと理科と未来の生活とか、未来志向で分野横断という形で取られると、よりテクノロジーをわくわくしながら将来こうなるかもしれないよみたいなことをちゃんと話しながら、実際に学んだ彼らがきっと実装していく主体になっていくのではないかと思うので、現状を伝えるのもすごく重要なんですが、少し未来志向で分野横断していくというのはいかがかなと思って、御提案させていただきます。私からは以上です。
【古村主査】 ありがとうございます。社会との繋がりというところで悪い話、改造、捏造とか責任、こっちだけではなくて未来志向のもの、科学の夢とか好奇心、わくわく、未来に向けたという、その辺りのほうもここに取り入れてはどうかという、貴重な提案です。ありがとうございました。
そしたら、次は久保田先生、お願いします。
【久保田委員】 よろしくお願いします。まず、16ページをお願いします。16ページに共通的な学習内容を入れていただいたのは非常に画期的なことだと思っております。この共通的な学習内容が先ほどの4分野、あとは横断的な内容を通して考える基盤になるかと思っております。続けていただければありがたいと思っています。
続いて20ページですが、ここの下に横断的学習内容例というのが追加されております。前はなかったと思います。この点については、高等学校はなくてもよいかかという点です。先ほどの16ページには、高等学校には科学と人間生活や各科目に、領域横断的と記載があります。現状を考えると基礎科目には領域横断的な学習は十分には見られないと思っております。高等学校は、科目は科学と人間生活という科目がありますが、それ以外の科目でどのように扱うかを検討するべきだと考えます。高校生は、社会により近い人間です。実社会に近い人間こそ、手厚く学んでも良いと思いました。
続いて22ページをお願いします。これは上村先生、奈須先生もおっしゃっていたのと同じ意見です。総合的な発揮、その下の思考・判断・表現、このボックスは判で押したようにずっと連なります。何を書けばいいのかと考えると、書きにくいところです。この扱いをどうするのかは検討が必要です。小・中・高に統一して1つにまとめればよいと考えました。以上です。
【古村主査】 ありがとうございます。横断的な学習というのは、これは中学。高校についても考えられるわけですよね。むしろ私も高校でいろいろ答えのない、例えばDNA操作とかで食物とかはいろいろ改良していくのに何でヒトクローンは駄目なのかとか、そういうようなことはかなり高校生ぐらいのレベルで、みんなで答えがあるようなないようなものをしっかり議論する、これは大事な時間で、高校こそ横断的な内容について社会とできるのではないかと思って聞いていました。
あとお三方、次は菅谷先生、お願いします。
【菅谷委員】 菅谷です。今、私が気になったのは2か所ですけれども、一つは共通的な学習内容、このページなんですけれども、今お話がありましたように私もここがあることはすごく重要なことだと思っていまして、市民教養という意味でも大事ですし、全体的ないろいろなこと、これからの課題を解決するためにも非常に重要な、基礎的な、基本的な理科の重要なことだと思いますので、共通性のある項目というのは非常に意味があると感じました、というのが1点です。理科全体、今私は農学の分野にいますけれども、総合科学として理科全体を使って物事を解決するという分野におりますので、分野横断的な内容が学ばれることは、この時点から理解していくというのは重要だと思います。
次に20ページの区分に関するところですけれども、こちらも非常に分かりやすく分けていただいたと思います。現行と比べましても理解のしやすいものになったと感じています。さらによかったのは、改訂案の、下に横断的な学習内容例という形で入っていることも、非常に分かりやすくていいことだと感じました。以上です。
【古村主査】 ありがとうございました。横断的内容、区分についてもコメントありがとうございます。
そしたら次は市川先生、そして最後に深澤先生の順番でお願いします。市川先生、お願いします。
【市川委員】 また22ページの同じ問題なんですけれども、こういうふうに、物理とかそういうふうに分けるというのは賛成で、たださっき皆さんがおっしゃっていたように、総合的な発揮とかの行がみんな一緒なんですけれども、横方向、作用と変化とか、まずいっぱい同じものがあるのはもう人間、見るのが嫌になってしまうので整理したほうがいいと思うんで、横方向、作用と変化、保存とエネルギー変換、空間における電波に関してはもう統一してもいいのではないかと思うんですよ。みんなほとんど同じことを書いているし、それ以上に細かいことをここで、総合的な発揮とか思考力とかそういうことに関して区別する必要はないと思うんですよ。
だけど縦方向、小学校、中学校、高校というほうを考えると、実は物理だけではなくていろいろなものがそうだと思うんですけれども、小学校の最初はまず非常に身近なものを通して、勝手にこう思っているものが実はこうじゃないんだよとかということを客観的に、身近なところで身につけていく。中学校になると、身近なんだけれども、でもちょっと身の回りから外れたものを学んでいくと。そうやって訓練していって、高校になって、大学になってとずっと上がっていくと、だんだんそういうものを抽象的に考えられるような力を得て、抽象的に考えられることによって新しいことに対処できるとか、新しいものをつくり出すことができるという、そういう流れが理科の中で、理科だけではないと思うんですけれども、身につけていかなければいけないものだと思うので、縦方向は変えていく、小・中・高でだんだんこういうふうにトレーニングというか、抽象的な高度な思考ができるようになるというふうに変えていってほしいと思いました。以上です。化学とかほかもそうだと思うんですけれども、私は物理が分かりやすいので物理で話してみました。
【古村主査】 ありがとうございます。確かにこの総合的な発見のところは同じことが書かれているので、書き方の工夫、縦方向の小学校、中学校とかでだんだん抽象化していく、ここはとてもいいと思いましたね。ありがとうございます。
では深澤先生、お待たせしました。
【深澤委員】 お願いします。深澤です。16ページ、よろしいでしょうか。まず、区分とその名称というところで、最初のデジタル学習指導要領のときもございましたけれども、児童生徒が学習成長を貫いて理科を体系的に学ぶにはこの4分野に再編していただいて、またそれぞれ今回お示しいただいたような区分は分かりやすいかと思います。また、16ページの左側の下の共通的な学習内容のところなんですけれども、これは大変ありがたいと思います。物化生地、また小・中・高、具体例として挙げていただいたんですけれども、成長過程によってはいつ、どの内容をどの程度学ぶか、共通とはいっても成長過程によって学び方、学ぶものという吟味が必要だと感じました。
また、22ページについては、今まで多くの方がおっしゃったんですけれども、やはりこの総合的な発揮は逆に言うと個別に設定することが可能なのかどうか、まだ私も一瞬見ながらそこがどうなのか、個別にもし設定することができればこのマスは意味があると考えます。ただ、ここは個別に設定する必要がないんだということが検討されて結果として出るならば、その部分はまとめた記載の仕方というのがあるかと思います。以上です。
【古村主査】 ありがとうございました。ここもやはり同じ意見が今出ていると思います。このマスをどう整理するか、それとも個別にここで区別をして書くのか、またここも御検討いただければと思います。
そしたら、ちょうど今日予定していた時間になりました。今日も委員の皆さん、本当に建設的で重要な意見をたくさん出しいただき、本当にありがとうございました。
そうしましたらこの後の予定ですが、ちょうど年明けに教育課程企画特別部会、親部会が開催される予定と伺っています。そこで各ワーキング、我々はこの理科ワーキンググループから今回、それから前回のワーキンググループで検討した目標、見方・考え方、それから高次の資質・能力についての案を事務局で再度まとめていただいたものを報告することになっています。今日の議論を踏まえた資料の訂正、それから教育課程企画特別部会への報告資料の作成はこれから始まりますが、これについてはもしよろしければ私、主査に一任していただき、もちろんまとまった段階で委員の皆様にもまた見ていただく、あるいは意見等をさらにブラッシュアップする機会を設けたいと思いますが、そういう形で私と事務局に一任いただければと思いますが、いかがでしょうか。
それとも今日まだ議論が足りない、もう少し議論が必要だという意見もひょっとしたらあるかと思います。よろしいですかね。
では、どうもありがとうございます。それでは一任いただきましたので、この後、事務局と作業を続けて、教育課程企画特別部会に報告いたします。
それでは、ちょうど時間が参りましたので、今日の議事は以上とさせていただきます。
それでは、最後に次回以降の予定について事務局から御連絡、よろしくお願いします。
【高市教育課程課専門官】 そうしましたら、次回の予定につきまして御報告を申し上げます。次回の予定でございますけれども、年明けの1月20日火曜日10時から12時を予定してございますけれども、正式には後日、改めて御報告、御連絡させていただきますので、よろしくお願いいたします。以上でございます。
【古村主査】 ありがとうございます。次回は1月20日、これは午前ですね。早い時間の開催となりますので、また委員の皆様、年明けよろしくお願いします。
では、よいお年をというにはまだ早いですが、12月始まったばかりですね、失礼しました。次回、また1月にお目にかかりたいと思います。今日も本当に貴重な意見、たくさんの活発な議論、ありがとうございました。では、以上をもちまして、閉会といたします。どうもありがとうございました。
―― 了 ――